(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
設備に対する作業に係る積算項目を前記作業を識別する作業項目に対応付けて記憶するとともに、1又は複数の前記作業項目に対応付けて作業コードを記憶し、さらに前記作業の実施予定又は実施実績を示す情報を記憶する記憶部と、
前記作業コードを指定した所定の指示に応じて、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目に対応する前記積算項目を前記記憶部を参照して特定し、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を前記特定した積算項目に対応させて作成する実施計画作成部と、
前記実施計画に基づき作業が実施された前記作業項目に対応する前記積算項目の費用を算出する費用算出部と、
前記実施計画作成部が作成した実施計画と前記費用算出部が算出した費用とを前記作業コードに対応付けて所定の形式で出力する出力部と
を備え、
前記積算項目には、作業に掛かる部品代などの材料費を含む部品交換の費用と人件費の両方を積算の対象として前記作業の費用を算出する際に用いられる情報の項目が含まれ、
前記積算項目の内容には、前記部品交換の費用を算出する根拠となる第1情報と前記人件費を算出する根拠となる第2情報の両方が含まれ、
前記作業コードに対応付けられる作業項目には、前記作業項目に対応付けられた作業を一意に特定する情報が含まれ、
前記費用算出部は、
少なくとも前記作業項目に対応する前記積算項目の前記部品交換の費用に係る前記第1情報と前記人件費に係る前記第2情報とを用いて、前記積算項目の費用を前記積算項目毎に分けて積算する
ことを特徴とする設備管理装置。
記憶部によって、設備に対する作業に係る積算項目を前記作業を識別する作業項目に対応付けて記憶するとともに、1又は複数の前記作業項目に対応付けて作業コードを記憶し、さらに前記作業の実施予定又は実施実績を示す情報を記憶し、
実施計画作成部によって、前記作業コードを指定した所定の指示に応じて、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目に対応する前記積算項目を前記記憶部を参照して特定し、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を前記特定した積算項目に対応させて作成し、
費用算出部によって、前記実施計画に基づき作業が実施された前記作業項目に対応する前記積算項目の費用を算出し、
出力部によって、前記実施計画作成部が作成した実施計画と前記費用算出部が算出した費用とを前記作業コードに対応付けて所定の形式で出力する過程
を含み、
前記積算項目には、作業に掛かる部品代などの材料費を含む部品交換の費用と人件費の両方を積算の対象として前記作業の費用を算出する際に用いられる情報の項目が含まれ、
前記積算項目の内容には、前記部品交換の費用を算出する根拠となる第1情報と前記人件費を算出する根拠となる第2情報の両方が含まれ、
前記作業コードに対応付けられる作業項目には、前記作業項目に対応付けられた作業を一意に特定する情報が含まれ、
前記費用算出部によって、少なくとも前記作業項目に対応する前記積算項目の前記部品交換の費用に係る前記第1情報と前記人件費に係る前記第2情報とを用いて、前記積算項目の費用を前記積算項目毎に分けて積算する過程をさらに含む、
ことを特徴とする設備管理方法。
記憶部によって、設備に対する作業に係る積算項目を前記作業を識別する作業項目に対応付けて記憶するとともに、1又は複数の前記作業項目に対応付けて作業コードを記憶し、さらに前記作業の実施予定又は実施実績を示す情報を記憶し、
実施計画作成部によって、前記作業コードを指定した所定の指示に応じて、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目に対応する前記積算項目を前記記憶部を参照して特定し、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を前記特定した積算項目に対応させて作成し、
費用算出部によって、前記実施計画に基づき作業が実施された前記作業項目に対応する前記積算項目の費用を算出し、
出力部によって、前記実施計画作成部が作成した実施計画と前記費用算出部が算出した費用とを前記作業コードに対応付けて所定の形式で出力する過程をコンピュータに実行させるための設備管理プログラムであって、
前記積算項目には、作業に掛かる部品代などの材料費を含む部品交換の費用と人件費の両方を積算の対象として前記作業の費用を算出する際に用いられる情報の項目が含まれ、
前記積算項目の内容には、前記部品交換の費用を算出する根拠となる第1情報と前記人件費を算出する根拠となる第2情報の両方が含まれ、
前記作業コードに対応付けられる作業項目には、前記作業項目に対応付けられた作業を一意に特定する情報が含まれ、
前記費用算出部によって、少なくとも前記作業項目に対応する前記積算項目の前記部品交換の費用に係る前記第1情報と前記人件費に係る前記第2情報とを用いて、前記積算項目の費用を前記積算項目毎に分けて積算する過程を、
コンピュータに実行させるための設備管理プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている装置では、作業項目毎に、作業の予定、実績、費用等に係る情報を処理することができる。しかしながら、複数の作業項目にわたって、予定、実績、費用等に係る情報を処理することはできなかった。
【0005】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、複数の作業項目にわたって設備管理に係る情報を処理することができる設備管理装置、設備管理方法及び設備管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の設備管理装置は、設備に対する作業に係る積算項目を前記作業を識別する作業項目に対応付けて記憶するとともに、1又は複数の前記作業項目に対応付けて作業コードを記憶し、さらに前記作業の実施予定又は実施実績を示す情報を記憶する記憶部と、前記作業コードを指定した所定の指示に応じて、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目に対応する前記積算項目を前記記憶部を参照して特定し、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を前記特定した積算項目に対応させて作成する実施計画作成部と、前記実施計画に基づき作業が実施された前記作業項目に対応する前記積算項目の費用を算出する費用算出部と、前記実施計画作成部が作成した実施計画と前記費用算出部が算出した費用とを前記作業コードに対応付けて所定の形式で出力する出力部とを備え、前記積算項目には、
作業に掛かる部品代などの材料費を含む部品交換の費用と人件費の両方を積算の対象として
前記作業の費用を算出する際に用いられる情報の項目が含まれ、前記積算項目の内容には、前記部品交換の費用を算出する根拠となる第1情報と
前記人件費
を算出する根拠となる第2情報の両方が含まれ、前記作業
コードに対応付けられる作業項目には、前記作業
項目に対応付けられた作業を一意に特定する情報が含まれ、前記費用算出部は、少なくとも
前記作業項目に対応する前記積算項目の前記部品交換の費用に係る前記第1情報と前記人件費
に係る前記第2情報とを
用いて、前記積算項目の費用を前記積算項目毎に分けて積算する、ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の他の設備管理装置は、前記出力部が、前記作業コードに対応する複数の前記作業項目に対応して算出された前記費用を所定の期間毎に前記作業コード毎に合計して出力可能であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の設備管理方法は、記憶部によって、設備に対する作業に係る積算項目を前記作業を識別する作業項目に対応付けて記憶するとともに、1又は複数の前記作業項目に対応付けて作業コードを記憶し、さらに前記作業の実施予定又は実施実績を示す情報を記憶し、実施計画作成部によって、前記作業コードを指定した所定の指示に応じて、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目に対応する前記積算項目を前記記憶部を参照して特定し、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を前記特定した積算項目に対応させて作成し、費用算出部によって、前記実施計画に基づき作業が実施された前記作業項目に対応する前記積算項目の費用を算出し、出力部によって、前記実施計画作成部が作成した実施計画と前記費用算出部が算出した費用とを前記作業コードに対応付けて所定の形式で出力する過程を含み、前記積算項目には、
作業に掛かる部品代などの材料費を含む部品交換の費用と人件費の両方を積算の対象として
前記作業の費用を算出する際に用いられる情報の項目が含まれ、前記積算項目の内容には、前記部品交換の費用を算出する根拠となる第1情報と
前記人件費
を算出する根拠となる第2情報の両方が含まれ、前記作業
コードに対応付けられる作業項目には、前記作業
項目に対応付けられた作業を一意に特定する情報が含まれ、前記費用算出部によって、少なくとも
前記作業項目に対応する前記積算項目の前記部品交換の費用に係る前記第1情報と前記人件費
に係る前記第2情報とを
用いて、前記積算項目の費用を前記積算項目毎に分けて積算する過程をさらに含む、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の設備管理プログラムは、記憶部によって、設備に対する作業に係る積算項目を前記作業を識別する作業項目に対応付けて記憶するとともに、1又は複数の前記作業項目に対応付けて作業コードを記憶し、さらに前記作業の実施予定又は実施実績を示す情報を記憶し、実施計画作成部によって、前記作業コードを指定した所定の指示に応じて、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目に対応する前記積算項目を前記記憶部を参照して特定し、前記作業コードに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を前記特定した積算項目に対応させて作成し、費用算出部によって、前記実施計画に基づき作業が実施された前記作業項目に対応する前記積算項目の費用を算出し、出力部によって、前記実施計画作成部が作成した実施計画と前記費用算出部が算出した費用とを前記作業コードに対応付けて所定の形式で出力する過程をコンピュータに実行させるための設備管理プログラムであって、前記積算項目には、
作業に掛かる部品代などの材料費を含む部品交換の費用と人件費の両方を積算の対象として
前記作業の費用を算出する際に用いられる情報の項目が含まれ、前記積算項目の内容には、前記部品交換の費用を算出する根拠となる第1情報と
前記人件費
を算出する根拠となる第2情報の両方が含まれ、前記作業
コードに対応付けられる作業項目には、前記作業
項目に対応付けられた作業を一意に特定する情報が含まれ、前記費用算出部によって、少なくとも
前記作業項目に対応する前記積算項目の前記部品交換の費用に係る前記第1情報と前記人件費
に係る前記第2情報とを
用いて、前記積算項目の費用を前記積算項目毎に分けて積算する過程を、コンピュータに実行させるための設備管理プログラム。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、実施計画作成部が作成した実施計画と費用算出部が算出した費用とを1又は複数の作業項目に対応する作業コードに対応付けて所定の形式で出力することができるので、複数の作業項目にわたって、例えば、予定、実績、費用等に係る情報を処理することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態の構成例を説明するためのブロック図である。
図1に示した設備管理装置1は、入出力部2と、記憶部3と、実施計画作成部4と、費用算出部5とを備えている。設備管理装置1は、1又は複数のコンピュータから構成されている。この場合、設備管理装置1を構成するコンピュータは、CPU(中央処理装置)と、主記憶装置、補助記憶装置、入出力装置、通信装置等とを有し、CPUで所定のプログラムを実行することで、設備等に対する保全作業等の作業に関するデータについて所定の処理を行う。
【0013】
入出力部2は、ハードウェアとプログラム等のソフトウェアから構成される要素であり、入出力装置、通信装置等を介して、外部の入出力装置、端末等に接続し、操作者から所定の指示を入力して、所定の処理が行われた結果を所定形式で出力する。
【0014】
記憶部3は、ハードウェアとデータ等のソフトウェアから構成される要素であり、設備に対する作業に係る積算項目を、作業を識別する作業項目と、1又は複数の作業項目に対応する作業コードとに対応付けて記憶する。また、記憶部3は、設備に対する作業に係る積算項目を作業を識別する作業項目に対応付けて記憶するとともに、1又は複数の作業項目に対応付けて作業コードを記憶し、さらに作業の実施予定又は実施実績を示す情報を記憶する。また、記憶部3は、実施計画作成部4が作成した所定の情報を記憶する。また、記憶部3は、費用算出部5が算出した所定の情報を記憶する。本願において、積算項目とは、作業の費用を算出する際に用いられる情報の項目を意味し、積算項目の内容が、人件費や部品交換の費用等を算出する際に根拠となる情報である。積算項目の内容(以下、単に積算項目ともいう)は、例えば、数量、点数、掛け数、単価等を表す情報である。また、作業項目とは、作業を一意に識別する情報である。作業項目は、作業名や作業の内容を表す文字列としたり、英数字等からなる符号としたり、あるいはそれらの両方の形式を有するものとしたりすることができる。そして、作業コードとは、1又は複数の作業項目に対応付けられた符号である。作業コードを指定することで、例えば同種の作業等である複数種類の作業項目をまとめて指定することができる。
【0015】
実施計画作成部4は、ハードウェアとプログラム等のソフトウェアから構成される要素であり、入出力部2を介して入力された作業コードを指定した所定の指示に応じて、その作業コードに対応する1又は複数の作業項目に対応する積算項目を記憶部3を参照して特定する。そして、実施計画作成部4は、その作業コードに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を、特定した積算項目に対応させて作成する。また、費用算出部5は、ハードウェアとプログラム等のソフトウェアから構成される要素であり、実施計画作成部4が作成した実施計画に基づき作業が実施された作業項目に対応する積算項目の費用を算出する。そして、入出力部2によって、実施計画作成部4が作成した実施計画と費用算出部5が算出した費用とを表す情報の一部又は全部が作業コードに対応付けて所定の形式で出力される。
【0016】
次に、
図2を参照して
図1に示した記憶部3の構成例について説明する。
図2に示した記憶部3は、設備台帳データ記憶部31と、維持管理データ記憶部32と、作業コード記憶部33と、実施計画記憶部34とを備えている。
【0017】
設備台帳データ記憶部31は、作業対象の設備の内容、属性等を表すデータを、所定単位の設備毎に記憶する。
図3は、設備台帳データ記憶部31をテーブルとして構成した場合にそのテーブルに含まれる各レコード311の構成例を示した説明図である。また、
図4は、
図3に示したレコード311の入力画面の一例を示した説明図である。
図4に示した画面11は、複数のテキストボックス111、ドロップダウンリストボックス112等を含んでいる。
【0018】
図3に示した構成例において、レコード311は、「機器項目コード」、「台帳ID(台帳識別符号)」、「部位機器」、「数量」、「単位」等を表す複数のフィールド312を含んでいる。この場合、「機器項目コード」312aが設備を一意に識別する情報であり、重複しないように設備管理装置1において設定される。また、1つのレコード311は、例えば機器1台毎に作成されたものであってもよいし、機器複数台毎に作成されたものであってもよい。
図4に示した入力例では、1つの場所に設置されている「数量」312bと「単位」312cとで指示された「7台」の同一の設備(この場合、空調機器)に対して1つのレコード311が作成される。
【0019】
次に
図2に示した維持管理データ記憶部32は、維持管理コストテーブル321と、点検結果テーブル322とを含んでいる。維持管理コストテーブル321は、積算項目等、費用算出に係るデータを記憶するテーブルである。点検結果テーブル322は、作業計画日、作業予定日及び作業実施日と、点検結果に係るデータを記憶するテーブルである。ここで、作業計画日には例えば計画段階での予定日、作業予定日には例えば具体的な作業手配を前提とした予定日を設定することができる。
【0020】
維持管理コストテーブル321は、積算項目等を表すデータ(すなわち積算項目の内容)を、機器項目コードと作業項目との組み合わせ毎に記憶する。すなわち、維持管理コストテーブル321では、機器項目コードと作業項目との組み合わせによって各作業が識別される。
図5は、維持管理コストテーブル321の各レコード3211の構成例を示した説明図である。また、
図6は、
図5に示したレコード3211の入力画面の一例を示した説明図である。
図6に示した画面12は、複数のテキストボックス121、ドロップダウンリストボックス122等を含んでいる。
【0021】
図5に示した構成例では、レコード3211は、「委託数量ID」(3212a)、「機器項目コード」(3212b)、「作業コード」(3212c)、「作業項目」(3212d)、「単位」(3212e)、「点検点数」(3212f)、「契約設備数量」(3212g)、「契約点検回数」(3212h)等を表す複数のフィールド3212を含んでいる。この場合、「委託数量ID」が各作業を一意に識別する情報であり、機器項目コードと作業項目との組み合わせに基づき設備管理装置1において設定される。費用算出部5は、レコード3211を参照し、「単位」(3212e)、「点検点数」(3212f)、「契約設備数量」(3212g)、「契約点検回数」(3212h)等に設定された積算項目に基づき作業費用の予算額を算出することができる。また「点検実施」3212iは、月毎に、点検作業の予定の有無を表すフィールドである。入出力部2は、点検作業の予定がある場合、当該点検作業に対して点検作業を一意に識別する情報である点検IDの割り当てを行う。この点検IDは、点検結果テーブル322の各レコード3221を一意に識別する情報である。「点検実施」3212iには、例えば、実施の有無を示す情報と、点検IDを示す情報とを記憶することができる。費用算出部5は、「点検実施」フィールド3212iを参照することで、費用の発生額を算出することができる。
【0022】
一方、点検結果テーブル322は、点検結果、点検予定日、点検実施日等を表すデータを、点検ID毎に記憶する。すなわち、点検結果テーブル322では、点検IDによって各点検作業が識別される。
図7は、点検結果テーブル322の各レコード3221の構成例を示した説明図である。また、
図8は、
図7に示したレコード3221の入力画面の一例を示した説明図である。
図8に示した画面13は、複数のテキストボックス131、チェックボックス132等を含んでいる。なお、画面13では、例えば、破線で示した範囲133内のコントロール(つまり表示要素)のみを変更可能(つまり入力可能)とすることができる。
【0023】
図7に示した構成例において、レコード3221は、「点検ID」(3222a)、「数量」(3222b)、「作業計画日」(3222c)、「作業予定日」(3222d)、「作業実施日」(3222e)、「作業者」(3222f)、「点検結果」(3222g)、「点検メモ」(3222h)、「測定値メモ」(3222i)及び「削除フラグ」(3222j)を表す複数のフィールドを含んでいる。この場合、「点検ID」が各点検作業を一意に識別する情報であり、例えば上述した維持管理コストテーブル321のレコード3211の入力時に設備管理装置1において設定される。入出力部2や実施計画作成部4は、「点検ID」をキーとしてレコード3221を検索し、「作業実施日」フィールド3222eを参照することで、当該点検作業が実施されたか否かを判定することができる。例えば、入出力部2は、「作業実施日」フィールド3222eに基づくこの判定結果に応じて、維持管理コストテーブル321内の対応するレコード3211の「点検実施」フィールド3212iの内容を更新することができる。
【0024】
次に、
図2に示した作業コード記憶部33は、作業コードと作業項目との対応関係を示す情報を記憶する。
図9は、作業コード記憶部33をテーブルとして構成した場合にそのテーブルに含まれる各レコード331の構成例を示した説明図である。
【0025】
図9に示した構成例において、レコード331は、「作業コード」フィールド332と、その「作業コード」に対応する1又は複数の「作業項目」フィールド333とを含んでいる。すなわち、同一のレコード331に含まれた「作業コード」と1又は複数の「作業項目」とは互いに対応付けられている。作業コードと作業項目との対応付けは、例えば
図6を参照して説明した維持管理コストテーブル321へのデータ入力画面12で行ったり、あるいは、図示していない専用の画面を設けて行ったりすることができる。
【0026】
次に、
図2に示した実施計画記憶部34は、実施計画作成部4が作成した実施計画と費用算出部5が算出した費用とを記憶する。
図10は、実施計画作成部4が作成した実施計画を示す情報をテーブルとして構成した場合にそのテーブルに含まれる各レコード341の構成例を示した説明図である。
【0027】
図10に示した構成例において、レコード341は、1つの「機器項目コード」フィールド3411と、1又は複数の「作業コード」フィールド3412と、各「作業コード」に対応する1又は複数の「作業項目」フィールド3413とを含んでいる。さらにレコード341は、各「作業項目」フィールド3413に対応する「作業計画日」フィールド3414と、「作業予定日」フィールド3415と、「作業実施日」フィールド3416と、1又は複数の「積算項目」フィールド3417とを含んでいる。レコード341の各フィールド3411〜3417は、
図5に示した維持管理コストテーブル321のレコード3211又は
図7に示した点検結果テーブル322のレコード3221から抽出されたフィールドである。なお、「積算項目」フィールド3417は、
図5に示した例では、「単位」フィールド3212e、「点検点数」フィールド3212f、「契約設備数量」フィールド3212g、「契約点検回数」フィールド3212hに対応する。
【0028】
また、
図11は、費用算出部5が算出した費用を示す情報をテーブルとして構成した場合にそのテーブルに含まれる各レコード342の構成例を示した説明図である。
図11に示した構成例において、レコード342は、1つの「機器項目コード」フィールド3421と、1又は複数の「作業コード」フィールド3422と、各「作業コード」に対応する1又は複数の「作業項目」フィールド3423とを含んでいる。さらにレコード342は、各「作業項目」フィールド3423に対応する「作業計画日」フィールド3424と、「作業予定日」フィールド3425と、「作業実施日」フィールド3426と、「費用単価」フィールド3427とを含んでいる。レコード342の各フィールド3421〜3426は、
図10に示したレコード341からコピーされたフィールドである。一方、「費用単価」フィールド3427は、
図10に示したレコード341の「積算項目」フィールド3427に基づいて費用算出部5が算出した費用の値が記憶される。
【0029】
次に、
図12から
図14を参照して、
図1に示した設備管理装置1の動作例について説明する。以下では、記憶部3には複数のデータがすでに記憶されているものとして説明を行う。
図12は、
図1に示した設備管理装置1の動作例を説明するためのフローチャートである。
図13は、設備管理装置1への指示入力動作を説明するための説明図である。
図14は、設備管理装置1の入出力部2からの出力例を説明するための説明図である。
【0030】
いま外部の入力装置あるいは端末から、指定された条件に合致する作業項目について、作業コード毎に作業予定や作業実施状況、費用の予算や実績等をまとめて所定の形式の出力を求める指示が入力されたとする。この場合、入出力部2は、例えば
図13に示した入力画面を、設備管理装置1に接続された表示装置あるいは端末の表示画面上に表示するため、所定のデータを出力する。
図13に示した入力画面14は、処理対象の作業項目を絞り込んで抽出するための条件を入力するための画面である。入力画面14は、複数のテキストボックス141と複数のドロップダウンリストボックス142と表示ボタン143とを含んでいる。操作者が所望の項目を入力あるいは選択して表示ボタン143をクリックすると、入出力部2は、入力画面14の入力状態に応じて記憶部3からのデータの抽出条件を設定する(ステップS1)。
【0031】
次に入出力部2は、ステップS1で設定した抽出条件に基づき、設備台帳データ記憶部31からその抽出条件に適合する1又は複数の機器項目コードを抽出する(ステップS2)。入出力部2は、例えば抽出条件に適合した1又は複数の機器項目コードを示す情報を一覧にして出力する。なお、ここで、抽出条件に適合する機器項目コードが無かった場合、入出力部2は、例えば、その旨を示す画面を表示した後、入力画面14を再度表示する。
【0032】
次に入出力部2は、例えば、抽出した1又は複数の機器項目コードから1つの機器項目コードを指定するとともに、作業コードを指定して、実施計画の作成と費用の算出とを指示する所定の入力操作を受け付ける(ステップS3)。次に、実施計画作成部4が、ステップS3で入力された指示であるところの作業コードを指定した所定の指示に応じて、指定された機器項目コードと作業コードとに対応した1又は複数の作業項目に対応する積算項目を記憶部3の維持管理コストテーブル321を参照して特定する(ステップS4)。
【0033】
次に、実施計画作成部4が、指定された機器項目コードと作業コードとに対応する1又は複数の作業項目毎に実施予定又は実施実績を含むデータである実施計画を特定した積算項目に対応させて作成する(ステップS5)。すなわち、ステップS5において、実施計画作成部4は、実施計画として、
図10を参照して説明した「機器項目コード」フィールド3411と、「作業コード」フィールド3412と、「作業項目」フィールド3413と、「作業計画日」フィールド3414と、「作業予定日」フィールド3415と、「作業実施日」フィールド3416と、特定した「積算項目」フィールド3417とを含むレコード341を作成する。
【0034】
次に、費用算出部5が、実施計画作成部4が作成した実施計画に基づき作業が実施された作業項目に対応する積算項目の費用を算出する(ステップS6)。すなわち、ステップS6において、費用算出部5は、ステップS5で実施計画作成部4が作成した
図10に示したレコード341に基づき、「作業実施日」フィールド3416に作業実施日が格納されている作業項目について「積算項目」フィールド3417の内容に基づいて費用単価を算出する。そして、
図11を参照して説明したレコード342を作成する。
【0035】
次に、入出力部2が、実施計画作成部4が作成した実施計画と費用算出部5が算出した費用とを作業コードに対応付けて所定の形式で出力する(ステップS7)。ステップS7における出力例を
図14に示した。
図14に示した出力例は、例えば、
図13の入力画面14で「管理責任者」、「敷地」、「棟」、「建物設備」及び「部位機器」の内容を指定し、その結果出力された選択対象の一覧のなかから「部位機器」あるいは「機器項目コード」を指定し、さらに「点検A」(=「作業コード」)を含む1又は複数の「作業コード」を指定して、実施計画と費用とを所定の形式で出力することを指示する所定の操作が行われた場合に表示される。なお、作業コード記憶部33においては、「3ヶ月点検」の作業項目に「点検A」の作業コードが対応付けられていて、さらに、「点検A」の作業コードに対して「3ヶ月点検」の作業項目のほかに「定期点検」の作業項目も対応付けられているものとする。ここで、「3ヶ月点検」と「定期点検」とは作業内容(すなわち積算項目)が異なる作業であるとする。
【0036】
この場合、ステップS2では、入出力部2が、機器台帳データ記憶部31に記憶されている
図3に示したレコード311の「管理責任者」、「敷地」、「棟」、「建物設備」及び「部位機器」の各フィールド312の内容が指示されたものと一致するレコード311を抽出して一覧表示する。
【0037】
次に、ステップS3では、入出力部2が、「作業コード」として「点検A」を含む複数の作業コードまたは1つの作業コードを指定する入力と、「機器項目コード」を指定する入力と、出力の形式を指定する入力とを受け付ける。
【0038】
次に、ステップS4では、実施計画作成部4が、維持管理データ記憶部32の維持管理コストテーブル321を参照し、ステップS3で指定された機器項目コードと、
図5に示したレコード3211の「機器項目コード」フィールド3212bの内容とが一致し、かつ、ステップS3で指定された作業コードと、
図5に示したレコード3211の「作業コード」フィールド3212cと内容とが一致するレコード3211を抽出し、抽出したレコード3211から「積算項目」を特定する。
【0039】
次に、ステップS5では、実施計画作成部4が、抽出したレコード3211から特定した「積算項目」を用いて、
図10に示したレコード341を作成する。
【0040】
次に、ステップS6では、費用算出部5が、ステップS4で実施計画作成部4が作成した実施計画(すなわち
図10のレコード341)に基づき各作業項目の費用単価を算出する。そして、費用算出部5は、
図11に示したレコード342を作成する。
【0041】
次に、ステップS7では、入出力部2が、
図14に示した表15の形式で、作業コード「点検A」に対応付けて作業項目「3ヶ月点検」及び「定期点検」の予定や実施状況と作業項目毎の費用単価と作業コード「点検A」の合計の費用合計を示す情報を表示する。
図14に示した例では、丸印が実施済み、四角印が未実施を示している。また、費用「××××」は予算額と実績額の算出結果を表している。
【0042】
以上のように、本実施形態によれば、実施計画作成部4が作成した実施計画と費用算出部5が算出した費用とを1又は複数の作業項目に対応する作業コードに対応付けて所定の形式で出力することができるので、複数の作業項目にわたって、例えば、予定、実績、費用等に係る情報を処理し、処理結果を適切な形式で出力することができる。
【0043】
なお、
図14に示した処理結果の出力例では、作業を月単位で管理し、費用を1年単位で算出しているが、例えば、作業コード毎に各月の費用を算出するようにしてもよい。この場合、例えば、月単位で作業コード毎に計画段階の予算を算出したり、作業後の実績ベースの費用を算出したりすることができる。また、出力形式は、表形式に限らず、実績と予算との差異あるいは作業の進捗状況をグラフ化して表示したり、文章形式で出力したりすることができる。
【0044】
また、本発明の実施の形態は上記のものに限定されない。例えば、作業の計画を月単位ではなく日単位、週単位あるいは年単位等任意に設定することができる。また、例えば、記憶部3の構成は
図2に示したものに限らず、維持管理コストテーブル321と点検結果テーブル322とを統合したり、作業コード記憶部33を省略して維持管理コストテーブル321内の各レコード3211に記憶されている作業コードと作業項目とを参照することに代えたりすることができる。また、上記では機器項目コードで各設備を識別可能としたが、機器項目コードと台帳IDとの組み合わせによって各設備を識別するようにしてもよい。その場合には、各レコードに台帳IDフィールドを追加したり、各レコードに対する処理を台帳ID毎に行うようにしたりする。
【0045】
また、設備管理装置1が備えるコンピュータが実行するプログラムは、その一部又は全部をコンピュータ読取可能な記録媒体又は通信回線を介して頒布することができる。また、設備管理装置1に通信回線を介して接続した端末を介してデータを入出力する場合、上記の実施形態において設備管理装置1が実行するプログラムの一部の機能を端末において実現するようにしてもよい。その場合、設備管理装置1は、端末を構成要素として含むものと考えることもできる。