(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン1の斜視図である。
スロットマシン1は、前面が開放された箱型の本体2と、本体2の前面を開閉可能に設けられた前扉3とを備えている。
本体2内には、上下方向の中央部より少し上方の位置に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが左右に並べて配置されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rは、ドラム状のリール枠の周面にリール帯を巻着した構成を有しており、リール枠の中心で左右方向に延びる軸を中心に回転可能に設けられている。リール帯には、20個の図柄が周方向に並べて配列されている。
【0013】
前扉3には、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rと対向する位置に、表示パネルユニット5が配置されている。
表示パネルユニット5には、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの周面の一部を視認可能にするためのリール窓6が形成されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転中は、リール窓6内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの図柄が次々に現れる(図柄の変動表示)。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが停止すると、リール窓6内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのそれぞれ3個の図柄、合計9個の図柄が表示される(図柄の停止表示)。
【0014】
また、表示パネルユニット5には、遊技に関する基本的な情報を表示するための各種の表示器が備えられている。この表示器には、たとえば、兼用表示器7、配当数表示器8、3個のベット数表示LED9、リプレイ表示LED10、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12が含まれる。兼用数表示器7および配当数表示器8は、リール窓6の下方において、左右に並べて配置されている。兼用数表示器7および配当数表示器8は、それぞれドット付きの2桁の7セグメント表示器を横方向に並べて構成されている。3個のベット数表示LED9は、兼用表示器7の左側において、上下に並べて配置されている。リプレイ表示LED10、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12は、配当数表示器8の右側において、上下に並べて配置されている。
【0015】
図2は、ドット付きの2桁の7セグメント表示器で構成される兼用表示器7を示している。兼用表示器7の2桁の7セグメント部分は、クレジット数表示器CRと指示モニタNMとで兼用している。また、兼用表示器7のドット部分は、有利区間ランプYLとして利用している。
【0016】
指示モニタNMは、後述する主制御装置31から副制御装置32に対し、左ストップボタン20L、中ストップボタン20C及び右ストップボタン20Rの操作順を指示するコマンドを送信する際に当該コマンドの種別に応じた識別情報を表示する。
有利区間ランプYLは、後述する非有利状態中には消灯状態とされ、有利状態中には点灯状態とされる。
【0017】
図1に戻り、前扉3には、表示パネルユニット5の下方に、操作部13が設けられている。操作部13は、表示パネルユニット5の前面に対して前側に張り出しており、平坦な上面14および前側に緩やかに凸湾曲した前面15を有している。
【0018】
上面14の右端部には、メダル投入口16が設けられている。上面14の左端部には、MAXベットボタン17および1枚ベットボタン18が設けられている。1枚ベットボタン18は、MAXベットボタン17の左側に配置されている。
また、上面14の中央部には、液晶表示装置24にて遊技者介入型の演出が実行された場合に、操作が促される演出ボタンPBが配置されている。
【0019】
前面15には、スタートレバー19、左ストップボタン20L、中ストップボタン20C、右ストップボタン20Rおよび精算ボタン21が設けられている。左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rは、前面15の左右方向の中央部において、左からこの順に並べて配置されている。スタートレバー19は、左ストップボタン20Lの左側に配置されている。精算ボタン21は、スタートレバー19のさらに左側に配置されている。
【0020】
メダル受付可否表示LED12の点灯中は、メダル投入口16からメダルが投入されると、その投入が受け付けられる。メダル受付可否表示LED12の消灯中は、メダル投入口16からメダルが投入されても、その投入が受け付けられず、前扉3の最下部に設けられたメダル排出口22からメダルトレイ23にメダルが排出される。
【0021】
ゲームに供するメダルがベットされていない状態において、メダルの投入が受け付けられると、そのメダルがゲームにベットされ、1個のベット数表示LED9が点灯される。つづいて、メダルがメダル投入口16から投入されると、2枚目のメダルがゲームに追加ベットされ、2個のベット数表示LED9が点灯される。さらに、メダルがメダル投入口16から投入されると、3枚目のメダルがゲームに追加ベットされ、3個のベット数表示LED9が点灯される。スロットマシン1では、1ゲーム(1回のゲーム)に対して規定数(スロットマシン1においては常時3枚)のメダルがベットされると、1ゲームが開始可能となり、スタート可否表示LED11が点灯されるとともに、リール窓6内に設定される所定の入賞ラインが有効化される。規定数のメダルがゲームにベットされている状態で、メダル投入口16からメダルが投入された場合、その投入されたメダルは、50枚を上限として、スロットマシン1にクレジットされる。クレジットされているメダルの枚数は、クレジット数表示器CRに表示される。50枚のメダルがクレジットされている状態で、メダル投入口16からメダルが投入された場合、その投入されたメダルは、メダル排出口22からメダルトレイ23に排出される。
【0022】
規定数以上のメダルがスロットマシン1にクレジットされ、ゲームに対してメダルがベットされていない状態において、MAXベットボタン17が操作されると、そのクレジットされているメダルから規定数のメダルがゲームにベットされ、3個のベット数表示LED9およびスタート可否表示LED11が点灯されるとともに、リール窓6内に設定される所定の入賞ラインが有効化される。また、クレジット数が規定数分だけ減り、クレジット数表示器CRの表示が更新される。1枚ベットボタン18が操作された場合には、クレジットされているメダルから1枚のメダルがゲームにベットされ、1個のベット数表示LED9が点灯されるとともに、クレジット数が1だけ減り、クレジット数表示器CRの表示が更新される。
【0023】
ベットされたメダルは、ゲームの開始とともに消費される。スタートレバー19が操作されると、1ゲームが開始となり、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの順方向の回転が開始される。また、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12が消灯される。左ストップボタン20L、中ストップボタン20C、右ストップボタン20Rは、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rに対応して設けられている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転開始後、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止される。
【0024】
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのすべてが停止した時点で、有効化されている入賞ライン(以下、「有効ライン」という。)上に所定の図柄の組合せが並ぶと、その図柄の組合せに応じた処理が行われる。以上で1ゲームが終了となり、すべてのベット数表示LED9が消灯され、メダル受付可否表示LED12が点灯される。
【0025】
たとえば、有効ライン上に小役に係る図柄の組合せが並ぶと、所定の配当数のメダルが配当として付与され、その配当数が配当数表示器8に表示される。配当は、スロットマシン1に50枚を上限としてクレジットされ、50枚を超える分については、メダル排出口22からメダルトレイ23に排出される。配当がクレジットされると、クレジット数が配当数だけ増え、クレジット数表示器CRの表示が更新される。
【0026】
また、有効ライン上にリプレイ役に係る図柄の組合せが並ぶと、メダルのベットなしで次の1ゲームの実行が許可され、リプレイ表示LED10が点灯される。この場合、メダル受付可否表示LED12が消灯されたまま、点灯中のベット数表示LED9が一旦消灯された後に再び点灯されるとともに、スタート可否表示LED11が点灯される。
【0027】
メダル受付可否表示LED12が点灯され、1枚以上のメダルがクレジットされている状態で、精算ボタン21が操作されると、クレジットされている全メダルがメダル排出口22からメダルトレイ23に排出されて、クレジット数表示器CRの表示が「0」に更新される。
【0028】
また、スロットマシン1には、液晶表示装置24、1対のスピーカ25L,25Rおよび1対のスピーカ26L,26Rが搭載されている。液晶表示装置24は、表示パネルユニット5の上方に配置されている。スピーカ25L,25Rは、液晶表示装置24の左側および右側に分かれて配置されている。スピーカ26L,26Rは、メダル排出口22の左側および右側に分かれて配置されている。遊技(ゲーム)の進行に合わせて、液晶表示装置24に演出画像や各種の情報などが表示され、また、スピーカ25L,25R,26L,26Rから効果音などが出力される。
【0029】
図3は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
【0030】
スロットマシン1は、ゲームの中枢的な制御を実行する主制御装置31と、ゲームに付随する演出のための制御を実行する副制御装置32と、液晶表示装置24を制御する液晶制御装置33とを備えている。
【0031】
主制御装置31には、CPU41、ROM42、RAM43、入出力ポート44およびデータ送出回路45が備えられている。CPU41、ROM42、RAM43、入出力ポート44およびデータ送出回路45は、バスにより、データを通信可能に接続されている。また、主制御装置31には、CPU41にクロックパルスを与えるクロック発生回路46と、乱数を生成する乱数生成回路47とが備えられている。
【0032】
CPU41は、ROM42に格納されているプログラムを実行し、入出力ポート44から入力される信号に基づいて、入出力ポート44に接続されている各制御対象を制御する。
【0033】
RAM43は、CPU41によるプログラムの実行時のワークエリアとして使用される。
【0034】
入出力ポート(入力ポート)44には、MAXベットボタン17、1枚ベットボタン18、スタートレバー19、左ストップボタン20L、中ストップボタン20C、右ストップボタン20R、精算ボタン21、左リール位置検出センサ51L、中リール位置検出センサ51C、右リール位置検出センサ51R、メダル投入センサ52およびメダル払出センサ53が接続されている。
【0035】
入出力ポート(出力ポート)44には、クレジット数表示器CR/指示モニタNM、有利区間ランプYL、配当数表示器8、ベット数表示LED9、リプレイ表示LED10、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12が制御対象として接続されている。また、入出力ポート(出力ポート)44には、左リール4Lを回転駆動する左リール駆動モータ61L、中リール4Cを回転駆動する中リール駆動モータ61C、右リール4Rを回転駆動する右リール駆動モータ61R、メダル投入口16から投入されるメダルの受付/拒否を切り替えるためのメダルブロックソレノイド62および本体2内に設けられたメダル貯留部(図示せず)からメダルを払い出すためのメダル払出駆動モータ63が制御対象として接続されている。
【0036】
MAXベットボタン17、1枚ベットボタン18、スタートレバー19、左ストップボタン20L、中ストップボタン20C、右ストップボタン20Rおよび精算ボタン21が操作されると、それらの個々に設けられたスイッチまたはセンサから信号が出力され、その信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。また、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが1回転する度に、それぞれ左リール位置検出センサ51L、中リール位置検出センサ51Cおよび右リール位置検出センサ51Rから信号が出力され、その信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。メダル投入口16からメダルが1枚投入される度に、メダル投入センサ52から検出信号が出力され、その検出信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。メダル払出駆動モータ63が駆動されて、メダル貯留部からメダルが払い出される度に、メダル払出センサ53から信号が出力され、その信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。
【0037】
左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cおよび右リール駆動モータ61Rには、ステッピングモータが採用されている。規定数のメダルがゲームにベットされた後、スタートレバー19が操作されると、CPU41は、左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cおよび右リール駆動モータ61Rに駆動パルス信号を入力し、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転を開始させる。CPU41は、左リール位置検出センサ51L、中リール位置検出センサ51Cおよび右リール位置検出センサ51Rの出力信号ならびに左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cおよび右リール駆動モータ61Rへの駆動パルス信号の出力数に基づいて、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転位置を常に把握している。
【0038】
また、スタートレバー19が操作されると、CPU41は、内部抽選を実行する。具体的には、CPU41は、スタートレバー19が操作されたタイミングで、乱数生成回路47から乱数を取得する。そして、CPU41は、ROM42に格納されている抽選テーブルを参照する。抽選テーブルでは、乱数生成回路47が生成する乱数の範囲(たとえば、0〜65535)が複数の抽選区分に分けられ、抽選区分の個々に1以上の役が対応づけられている。CPU41は、乱数生成回路47から取得した乱数が属する抽選区分に対応づけられた役を当選役として決定する。また、CPU41は、乱数生成回路47から取得した乱数がどの抽選区分にも属さない場合には、内部抽選の結果を不当選(純ハズレ)と決定する。
【0039】
その後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転速度が一定になると、CPU41は、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rを有効化する。そして、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rが操作されると、CPU41は、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rが操作されたタイミングと内部抽選の結果とに基づいて、左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cおよび右リール駆動モータ61Rへの駆動パルス信号の出力を停止し、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの停止を制御する。このとき、左ストップボタン20Lが押操作されたタイミングでの左リール4Lの回転位置を基準として、所定コマ数分の図柄が移動する引込範囲内で左リール4Lの回転が停止される(引込制御)。中リール4Cおよび右リール4Rについても同様である。
【0040】
そして、CPU41は、有効ライン上に内部抽選での当選役に対応した図柄の組合せが並んでいるか否かを判定する。有効ライン上に当選役に対応した図柄の組合せが並んでいれば、CPU41は、その当選役に入賞と判定し、当選役に応じた処理を実行する。
【0041】
また、CPU41は、データ送出回路45を介して、副制御装置32に各種データを送出する。各種データには、ゲーム開始の条件が成立したことを表すベット信号、スタートレバー19が操作されたことを表すレバーオン信号、左ストップボタン20Lが操作されたことを表す左停止信号、中ストップボタン20Cが操作されたことを表す中停止信号、右ストップボタン20Rが操作されたことを表す右停止信号、内部抽選やAT抽選の結果に係るデータ、及び左ストップボタン20L、中ストップボタン20C及び右ストップボタン20Rの操作順を指示する指示データなどが含まれる。
【0042】
なお、スロットマシン1では、1〜6までの6段階の設定値から1の設定値を選択することで、スロットマシン1の払出率の高低を設定することが出来るようになっている。なお、設定値が大きいほど、払出率が高くなる。
図示は省略するが、入出力ポート(出力ポート)44には、本体2内に設けられ、設定値の選択(変更)時に操作する設定変更スイッチ及び設定変更ボタンが接続されている。設定変更スイッチは、設定キーを差し込んで時計回りに回転させることでオンとなるキースイッチ、設定変更ボタンはプッシュボタンにより構成している。
【0043】
設定値の選択(変更)時には、まず、前扉3を開放した状態で、設定変更スイッチに設定キーを差し込んで時計回りに回転させ、スロットマシン1の動作モードを設定変更モードに変更する。設定変更モードへ移行すると、兼用表示器7に、現在の設定値が表示される。また、設定変更モードにて、設定変更ボタンを1回押すごとに、兼用表示器7に表示されている設定値が1〜5の場合には1インクリメントされるとともに、6の場合には1に戻るようになっている。このように、兼用表示器7に表示される設定値を確認しつつ、設定変更ボタンを操作することで、所望の設定値の選択が可能となっている。所望の設定値が兼用表示器7に表示された状態で、スタートレバー19を操作することで、設定値の選択(変更)が完了する。そして、設定変更スイッチに差し込んだ設定キーを反時計回りに回転させて、動作モードを通常(ゲーム)モードに復帰させ、設定変更スイッチから、設定キーを抜き取ることで選定選択(変更)作業が完了する。
【0044】
副制御装置32には、データ入力回路71が備えられている。データ入力回路71は、主制御装置31のデータ送出回路45とデータを通信可能に接続されている。データ送出回路45とデータ入力回路71との間では、データ送出回路45からデータ入力回路71への一方向に通信が行われ、データ入力回路71からデータ送出回路45への通信は行われない。
【0045】
また、副制御装置32には、CPU72、ROM73、RAM74、サウンドプロセッサ75、入出力ポート76およびデータ入出力回路77が備えられている。データ入力回路71、CPU72、ROM73、RAM74、サウンドプロセッサ75、入出力ポート76およびデータ入出力回路77は、バスにより、データを通信可能に接続されている。さらに、副制御装置32は、CPU72にクロックパルスを与えるクロック発生回路78が備えるとともに、CPU72に操作信号を出力する演出ボタンPBが接続されている。
【0046】
CPU72は、ROM73に格納されているプログラムを実行し、データ入力回路71データ入出力回路77、及び演出ボタンPBから入力される信号に基づいて、サウンドプロセッサ75にデータ(コマンド)を送信し、入出力ポート76に接続されている各制御対象を制御する。制御対象には、スロットマシン1の各部の照明のためのLED79およびバックライト80などが含まれる。また、CPU72は、データ入出力回路77を介して、液晶制御装置33に液晶表示装置24の制御に必要なデータを送出する。
【0047】
RAM74は、CPU41によるプログラムの実行時のワークエリアとして使用される。
【0048】
サウンドプロセッサ75は、CPU72から与えられるデータに基づいて、スピーカ25L,25R,26L,26Rからの効果音や音声の出力を制御する。
【0049】
液晶制御装置33には、データ入出力回路81が備えられている。データ入出力回路81は、副制御装置32のデータ入出力回路77とデータを通信可能に接続されている。データ入出力回路77とデータ入出力回路81との間では、双方向に通信が行われる。
【0050】
また、液晶制御装置33には、CPU82、ROM83、RAM84および駆動回路85が備えられている。データ入出力回路81、CPU82、ROM83、RAM84および駆動回路85は、バスにより、データを通信可能に接続されている。さらに、液晶制御装置33には、CPU82にクロックパルスを与えるクロック発生回路86が備えられている。
【0051】
CPU82は、ROM83に格納されているプログラムを実行し、データ入出力回路81から入力される信号に基づいて、駆動回路85を介して、液晶表示装置24を制御する。また、CPU82は、データ入出力回路81を介して、副制御装置32にスピーカ25L,25R,26L,26Rからの効果音や音声の出力制御などに必要なデータを送出する。
【0052】
また、スロットマシン1には、貸出機中継基板91が備えられている。主制御装置31とスロットマシン1に隣接して設けられるメダル貸出機(図示せず)の制御基板とは、貸出機中継基板91を介して通信可能に接続されている。
【0053】
図4は、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの各周面(リール帯)に描かれている図柄の配列を示す図である。
【0054】
左リール4Lの周面には、「スイカA」、「リプレイ」、「白7」、「コイン」、「リプレイ」、「スイカA」、「チェリーA」、「バー」、「コイン」、「リプレイ」、「スイカB」、「白7」、「コイン」、「リプレイ」、「コイン」、「スイカA」、「リプレイ」、「赤7」、「カボチャ」、および「コイン」の20個の図柄が左リール4Lの回転時にリール窓6内にこの順に現れるように配列されている。
【0055】
中リール4Cの周面には、「コイン」、「バー」、「スイカA」、「チェリーA」、「リプレイ」、「コイン」、「チェリーB」、「スイカA」、「チェリーA」、「リプレイ」、「コイン」、「白7」、「チェリーA」、「チェリーA」、「リプレイ」、「コイン」、「カボチャ」、「赤7」、「チェリーA」、および「リプレイ」の20個の図柄が中リール4Cの回転時にリール窓6内にこの順に現れるように配列されている。
【0056】
右リール4Rの周面には、「コイン」、「チェリーB」、「スイカA」、「リプレイ」、「チェリーA」、「コイン」、「白7」、「スイカB」、「リプレイ」、「チェリーA」、「コイン」、「バー」、「スイカA」、「リプレイ」、「チェリーA」、「コイン」、「カボチャ」、「赤7」、「リプレイ」および「チェリーA」の20個の図柄が右リール4Rの回転時にリール窓6内にこの順に現れるように配列されている。
【0057】
図5は、図柄停止位置PL1,PL2,PL3,PC1,PC2,PC3,PR1,PR2,PR3および有効ラインについて説明するための図である。
【0058】
左リール4Lが停止すると、リール窓6内で上下に並ぶ図柄停止位置PL1,PL2,PL3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
【0059】
中リール4Cが停止すると、リール窓6内で上下に並ぶ図柄停止位置PC1,PC2,PC3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
【0060】
右リール4Rが停止すると、リール窓6内で上下に並ぶ図柄停止位置PR1,PR2,PR3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
【0061】
以下、リール窓6内の上段に横一列に整列する3つの図柄停止位置PL1,PC1,PR1を結ぶラインを上段ラインL2、中段に横一列に整列する3つの図柄停止位置PL2,PC2,PR2を結ぶラインを中段ラインL1、下段に横一列に整列する3つの図柄停止位置PL3,PC3,PR3を結ぶラインを下段ラインL3、右下がりの斜めライン上に整列する3つの図柄停止位置PL1,PC2,PR3を結ぶラインを右下がりラインL4、右上がりの斜めライン上に整列する3つの図柄停止位置PL3,PC2,PR1を結ぶラインを右上がりラインL5という。
スロットマシン1は、中段ラインL1を有効ラインNLとするいわゆる1ライン機である。
【0062】
内部抽選での当選役に対応した図柄の組合せが有効ラインNLに並ぶと、その当選役に入賞となる。内部抽選の抽選対象の役には、ボーナス役、小役、及びリプレイ役を含む。ボーナス役は、当選した場合は入賞するまで当選状態が維持される、所謂持越し役である。これに対し、小役及びリプレイ役は、3つのリール4L,4C,4Rが全て停止して1回のゲームが終了すると、当選状態が消滅する役である。小役は、入賞に伴いメダルが払い出される役、リプレイ役は、入賞に伴い、メダルのベット不要で次ゲームを実行することが出来る役である。
【0063】
図6に、内部抽選処理にて抽選対象とする複数種類の抽選グループを示す。各抽選グループは、少なくとも1つの役(条件装置)を含み、含まれる役の組合せが互いに異なる。
全抽選グループに含まれる役の総数は非常に多く、各抽選グループに含まれる役の組合せも難解であるため、これについての詳細説明は省略し、以下の各抽選グループの説明の中で、含まれる主たる役について説明することにする。
【0064】
抽選グループBB1〜BB4は、ボーナス役に係る抽選グループである。
抽選グループBB1はボーナス役BB1、抽選グループBB2はボーナス役BB2、抽選グループBB3はボーナス役BB3、抽選グループBB4はボーナス役BB4をそれぞれ単独で含む。
ボーナス役BB1〜BB4はそれぞれ、遊技機関連法規上の第1種特別役物に係る役物連続作動装置であり、ボーナス役BB1の入賞図柄組合せは、有効ラインNL上に「白7」図柄が並ぶ組合せ、ボーナス役BB2の入賞図柄組合せは、有効ラインNL上に「赤7」図柄が並ぶ組合せ、ボーナス役BB3の入賞図柄組合せは、有効ラインNL上に左から順に「赤7」「赤7」「バー」図柄が並ぶ組合せ、ボーナス役BB4の入賞図柄組合せは、有効ラインNL上に左から順に「赤7」「赤7」「白7」図柄が並ぶ組合せにそれぞれ設定している。
ボーナス役BB1の入賞後に移行するBB1ゲーム、ボーナス役BB2の入賞後に移行するBB2ゲーム、ボーナス役BB3の入賞後に移行するBB3ゲーム及びボーナス役BB4の入賞後に移行するBB4ゲーム中には、第1種特別役物が連続して作動することになるが、BB1ゲームは、第1種特別役物の作動に入賞を必要とする、所謂JACINタイプの1種BB、BB2〜BB4ゲームは、第1種特別役物の作動に入賞を必要としない、所謂連続作動タイプの1種BBに設定している。
BB1ゲームはBB1ゲーム中に払出されたメダルの枚数が197枚を超えたゲーム、BB2ゲームはBB2ゲーム中に払出されたメダルの枚数が341枚を超えたゲーム、BB3ゲームはBB3ゲーム中に払出されたメダルの枚数が77枚を超えたゲーム、BB4ゲームはBB4ゲーム中に払出されたメダルの枚数が231枚を超えたゲームでそれぞれ終了する、
【0065】
抽選グループRB1〜RB2は、上述のBB1ゲーム中に入賞により作動する第1種特別役物RB1及びRB2をそれぞれ単独で含むもので、従い、BB1ゲーム中のみ、内部抽選処理の対象となる。
第1種特別役物RB1の入賞図柄組合せは、有効ラインNL上に左から順に「コイン」「白7/カボチャ/バー/チェリーB」「コイン」図柄が並ぶ組合せ、即ち、「白7」揃い、「カボチャ」揃い、「バー」揃いを狙って、各リール4L、4C、4Rを停止させた場合に、見掛け上、「白7」、「カボチャ」及び「バー」の何れかが、右上がりラインL5上に揃う図柄組合せに設定している。
第1種特別役物RB2の入賞図柄組合せは、有効ラインNL上に左から順に「コイン」「白7/カボチャ/バー/チェリーB」「リプレイ」図柄が並ぶ組合せ、即ち、「白7」揃い、「カボチャ」揃い、「バー」揃いを狙って、各リール4L、4C、4Rを停止させたとしても、左リール4L、中リール4Cについては、右上がりラインL5上に「白7」、「カボチャ」及び「バー」の何れかがテンパイするものの、右リール4Rについては、右上がりラインL5上に「チェリーA」図柄が停止して、見掛け上、所謂テンパイ外れの図柄組み合わせが成立する図柄組合せに設定している。
図4のリール配列から分かるように、第1種特別役物RB1及びRB2の入賞図柄組合せを構成する図柄は、各リール4L、4C、4Rにそれぞれ、4コマおきに配置されているので、ストップボタン20L、20C、20Rの操作タイミング及び操作順にかかわらず、当選ゲームで入賞が成立することになる。
【0066】
第1種特別役物RB1の入賞後はRB1ゲームへ移行し、RB1ゲームは、RB1ゲーム中に6回目の小役の入賞があったゲーム、及び12ゲームのうち、何れか早い方で終了する。
同様に、第2種特別役物RB2の入賞後はRB2ゲームへ移行し、RB2ゲームは、RB2ゲーム中に6回目の小役の入賞があったゲーム、及び12ゲームのうち、何れか早い方で終了する。
なお、RB1ゲーム及びRB2ゲーム中に、前記BB1ゲームの終了条件を満たした場合は、そのゲームで、RB1ゲーム及びRB2ゲームも終了となる。
以下、BB1ゲームの開始後、及びRB1ゲームまたはRB2ゲームの終了後、第1種特別役物RB1及びRB2の何れかが入賞するまでの期間を、BB1ゲーム中の一般ゲームという。
従い、BB1ゲームは、終了条件を満たすまで、BB1ゲーム中の一般ゲーム→RB1ゲームOrRB2ゲームを繰り返すことになる。
【0067】
抽選グループRP1〜RP19は、再遊技役(リプレイ役)に係る抽選グループである。再遊技役は当選したゲームで必ず入賞するため、抽選グループRP1〜RP19の何れかに当選したゲームでは、入賞図柄組合せが異なる複数種類の再遊技役のうち、何れか1つの再遊技役が入賞することになる。
抽選グループRP1は、上段ラインL1及び中段ラインL2の何れかに「リプレイ」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役からなる抽選グループである。以下、抽選グループRP1を通常リプレイともいう。
抽選グループRP2は、右上がりラインL5上に「リプレイ」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役からなる抽選グループである。以下、抽選グループRP2を転落リプレイともいう。
【0068】
抽選グループRP3〜RP8の6つの抽選グループは、ストップボタン20L、20C、20Rの操作順によって、入賞する再遊技役に係る抽選グループが異なる、所謂押し順リプレイである。
抽選グループRP3〜RP8の6つの抽選グループはそれぞれ、通常リプレイRP1に含まれる複数種類の再遊技役と、転落リプレイRP2に含まれる複数種類の再遊技役の双方を含むとともに、その組み合わせが異なり、また、ストップボタン20L、20C、20Rの6通りの操作順のうち、通常リプレイRP1が入賞することとなる1の操作順である正解押し順が互いに異なる。具体的に、正解押し順は、抽選グループRP3については左→中→右、抽選グループRP4については左→右→中、抽選グループRP5については中→左→右、抽選グループRP6については中→右→左、抽選グループRP7については右→左→中、抽選グループRP8については右→中→左にそれぞれ設定している。一方、正解押し順以外の5通りの操作順(以下、不正解操作順という)でストップボタン20L、20C、20Rを操作した場合には、転落リプレイRP1が入賞する。
以下、抽選グループRP3〜8をそれぞれ、6拓リプレイ1〜6ともいう。
【0069】
抽選グループRP9は、「カボチャ」図柄を目押しした場合に、
図4に示す5本のラインL1〜L5の何れかに「カボチャ」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、カボチャ揃いリプレイという)と、通常リプレイRP1とを含む抽選グループである。カボチャ揃いリプレイに含まれる複数種類の再遊技役の何れも引き込めない場合は、通常リプレイRP1が入賞する。以下、抽選グループRP9をカボチャリプレイともいう。
【0070】
抽選グループRP10は、「カボチャ」図柄を目押しした場合に、
図4に示す5本のラインL1〜L5の何れかに「カボチャ」図柄がテンパイするものの揃わない入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、カボチャ外れリプレイという)と、通常リプレイRP1とを含む抽選グループである。カボチャ外れリプレイが引き込めない場合は、通常リプレイRP1が入賞することになる。以下、抽選グループRP10をカボチャフェイクリプレイともいう。
【0071】
抽選グループRP11は、「バー」図柄を目押しした場合に、
図4に示す5本のラインL1〜L5の何れかに「バー」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、バー揃いリプレイという)と、有効ラインNL上に左から順に「リプレイ」「コイン」「リプレイ」が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、特殊リプレイ1という)とを含む抽選グループである。バー揃いリプレイが引き込めない場合は、特殊リプレイ1が入賞することになる。以下、抽選グループRP11をバーリプレイともいう。
【0072】
抽選グループRP12は、ストップボタン20L、20C、20Rを左→中→右の順で操作し、且つ「バー」図柄を目押しした場合に、有効ラインNL上に左から順に、「バー」「バー」「リプレイ」図柄が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、バー外れリプレイ1という)と、有効ラインLN上に左から順に「コイン」「コイン」「リプレイ」が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、特殊リプレイ2という)とを含む抽選グループである。バー外れリプレイ1が引き込めない場合は、特殊リプレイ2が入賞することになる。以下、抽選グループRP12をバーフェイクリプレイ1ともいう。
【0073】
抽選グループRP13は、ストップボタン20L、20C、20Rを左→中→右の順で操作し、且つ「バー」図柄を目押しした場合に、有効ラインNL上に左から順に、「バー」「バー」「チェリーA」図柄が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、バー外れリプレイ2という)と、有効ラインLN上に左から順に「リプレイ」「リプレイ」「チェリーA」が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、特殊リプレイ3という)とを含む抽選グループである。バー外れリプレイ1が引き込めない場合は、特殊リプレイ2が入賞することになる。以下、抽選グループRP13をバーフェイクリプレイ2ともいう。
【0074】
抽選グループRP14は、ストップボタン20L、20C、20Rを左→中→右の順で操作し、且つ「バー」図柄を目押しした場合に、有効ラインNL上に左から順に、「バー」「バー」「スイカA/スイカB/赤7」図柄が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、バー外れリプレイ3という)と、有効ラインLN上に左から順に「リプレイ」「リプレイ」「スイカA/スイカB/赤7」が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、特殊リプレイ4という)とを含む抽選グループである。バー外れリプレイ3が引き込めない場合は、特殊リプレイ4が入賞することになる。以下、抽選グループRP14をバーフェイクリプレイ3ともいう。
【0075】
抽選グループRP15は、ストップボタン20L、20C、20Rを左→中→右の順で操作し、且つ「バー」図柄を目押しした場合に、有効ラインNL上に左から順に、「バー」「バー」「コイン」図柄が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、バー外れリプレイ4という)と、有効ラインLN上に左から順に「リプレイ」「リプレイ」「コイン」が並ぶ入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、特殊リプレイ5という)とを含む抽選グループである。バー外れリプレイ4が引き込めない場合は、特殊リプレイ5が入賞することになる。以下、抽選グループRP15をバーフェイクリプレイ4ともいう。
【0076】
抽選グループRP16は、有効ラインNL上に左から順に「リプレイ」「コイン」「コイン」図柄が並ぶ入賞図柄組合せに設定された再遊技役(以下、チャンスリプレイという)を含む抽選グループである。以下、抽選グループRP16をチャンスリプレイともいう。
【0077】
抽選グループRP17は、「チェリーA」または「チェリーB」を目押しした場合は、有効ラインNL上に「チェリーA」または「チェリーB」が揃う入賞図柄組合せに設定された、複数種類の再遊技役(以下、中段チェリーリプレイという)と、前記カボチャ揃いリプレイと、通常リプレイRP1とを含む抽選グループである。中段チェリーリプレイ及びカボチャ揃いリプレイの何れも引き込めない場合は、通常リプレイRP1が入賞することになる。以下、抽選グループRP17を中段チェリーリプレイともいう。
【0078】
抽選グループRP18及びRP19は、所謂押し順リプレイである。
抽選グループRP18、RP19はそれぞれ、上段ラインL1に「コイン」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された複数種類の再遊技役(以下、コインリプレイという)と、通常リプレイRP1とを含むとともに、その組み合わせが異なり、また、コインリプレイが入賞することとなる正解押し順が互いに異なる。具体的に、抽選グループRP18の正解押し順は最初に中リール4Cを停止させた場合、抽選グループRP19の正解押し順は最初に右リール4Rを停止させた場合にそれぞれ設定している。不正解押し順時は、通常リプレイRP1が入賞する。
【0079】
抽選グループCN1〜CN8、WM、CH1及びCH2は、小役に係る抽選グループである。
抽選グループCN1及びCN2はそれぞれ、有効ラインNL上に「コイン」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された、配当が7枚の小役(以下、7枚コインという)を含むとともに、当選する小役の組み合わせが互いに異なる。抽選グループCN1及びCN2の当選ゲームでは、ストップボタン20L、20C、20Rの操作順や操作タイミングにかかわらず、7枚コインが入賞する。
以下、抽選グループCN1を共通コイン1、抽選グループCN2を共通コイン2ともいう。
【0080】
抽選グループCN3〜CN8の6つの抽選グループは、ストップボタン20L、20C、20Rの操作順や操作タイミングによって、配当として得られるメダルの枚数が異なる、所謂押し順小役である。
抽選グループCN3〜CN8の6つの抽選グループはそれぞれ、7枚コインと、右上がりラインL4または右下がりラインL5の何れかに「コイン」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された、配当が1枚の複数種類の小役(以下、1枚コインという)とを含み、その組み合わせが互いに異なる。また、ストップボタン20L、20C、20Rの6通りの操作順のうち、7枚コインが入賞することとなる正解押し順が互いに異なる。具体的に、正解押し順は、抽選グループCN3については左→中→右、抽選グループCN4については左→右→中、抽選グループCN5については中→左→右、抽選グループCN6については中→右→左、抽選グループCN7については右→左→中、抽選グループCN8については右→中→左にそれぞれ設定している。一方、不正解操作順でストップボタン20L、20C、20Rを操作した場合には、1枚コインが入賞するか、取り零す。
以下、抽選グループCN3〜8をそれぞれ、6拓コイン1〜6ともいう。
【0081】
抽選グループWMは、有効ラインNL上に「スイカA」及び「スイカB」図柄の何れかが並ぶ入賞図柄組合せに設定された、配当が7枚の小役を含む。以下、抽選グループWMをスイカともいう。
【0082】
抽選グループCH1は、右上がりラインL4上に「チェリーA」または「チェリーB」図柄がテンパイするものの揃わない入賞図柄組合せに設定された、配当が2枚の複数種類の小役を含む抽選グループである。
抽選グループCH2は、右上がりラインL4上に「チェリーA」または「チェリーB」図柄が揃う入賞図柄組合せに設定された、配当が2枚の複数種類の小役を含む抽選グループである。
以下、抽選グループCH1を弱チェリー、抽選グループCH2を強チェリーともいう。
【0083】
図8は、スロットマシン1における、遊技状態遷移を示す図である。
指示機能が作動しない通常状態においては、RT6、RT7及びRT8間を遷移する。このうち、内部抽選処理において、再遊技役に係る当選確率を最も高く設定しているのはRT8で、指示機能が有効となる有利状態において、RT8の滞在中にはRT8を維持するための指示、RT7の滞在中には早期にRT8へ移行させるための指示が行われる。
RT6では、抽選グループCN3〜CN8(6拓コイン1〜6)の何れかに当選したゲームで、7枚コイン及び1枚コインの何れも取り零してコインこぼし目が表示された場合、次ゲームからRT7へ移行する。
RT7では、抽選グループRP3〜8(6拓リプレイ1〜6)の何れかに当選したゲームで、転落リプレイが入賞した場合は次ゲームからRT6へ移行する一方、通常リプレイが入賞した場合は次ゲームからRT8へ移行する。
RT8では、抽選グループRP3〜8(6拓リプレイ1〜6)の何れかに当選したゲームで、転落リプレイが入賞した場合は次ゲームからRT6へ移行するともに、抽選グループCN3〜CN8(6拓コイン1〜6)の何れかに当選したゲームで、7枚コイン及び1枚コインの何れも取り零してコインこぼし目が表示された場合、次ゲームからRT7へ移行する。
【0084】
また、ボーナス役BB1、BB2、BB3またはBB4役に当選後、当選したボーナス役が入賞するまでのボーナス内部中にはRT5へ移行する。そして、BB1役の入賞に応じてBB1ゲーム、BB2役の入賞に応じてBB2ゲーム、BB3役の入賞に応じてBB3ゲーム、BB4役の入賞に応じてBB4ゲームがそれぞれ開始される。BB2、BB3及びBB4ゲームの終了後は、RT6へ移行する。BB1ゲームについては、BB1ゲームの開始時にRT1へ移行し、BB1ゲーム中にRB1役の当選があった場合には、当選ゲーム以降RT2へ移行する一方、なかった場合にはRT1が維持される。
BB1ゲーム終了後のRT1及びRT2では、抽選グループRP11(バーリプレイ)当選の次ゲームからRT9へ移行する。また、RT1では抽選グループRP15(バーフェイクリプレイ4)当選の次ゲームからRT6へ移行する。従って、BB1ゲーム終了後がRT1であった場合にはRT6へ移行する場合とRT9に移行する場合とがあるが、RT2であった場合にはRT9への移行が確定する。
【0085】
RT9は30ゲームの有限RTで、30ゲーム消化後にはRT0へ移行する。
RT0では、抽選グループRP12(バーフェイクリプレイ1)当選の次ゲームからRT10へ移行し、RT10では抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)当選の次ゲームからRT11へ移行し、RT11では抽選グループRP14(バーフェイクリプレイ3)当選の次ゲームからRT8へ移行する。
また、RT0、RT10及びRT11では、抽選グループRP11(バーリプレイ)当選の次ゲームからRT9へ移行する一方、抽選グループCN3〜CN8(6拓コイン1〜6)の何れかに当選したゲームで、7枚コイン及び1枚コインの何れも取り零してコインこぼし目が表示された場合、次ゲームからRT7へ移行する点で共通する。
従って、一度RT9へ移行すると、RT0、RT10及びRT11を経由して、RT7またはRT8へ移行するまでの間に、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選すれば、再度RT9へ移行する。
換言すれば、RT0での抽選グループRP12(バーフェイクリプレイ1)当選、RT10での抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)当選、及びRT11での抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)当選を失敗、RT0、RT10及びRT11での抽選グループRP11(バーリプレイ)当選を成功とすれば、3回失敗する前に1回でも成功すればRT9へ移行し、RT9終了後は再度3回失敗するまで、成功のチャンスが付与されるという、3回の成功チャレンジがループするフローを構築している。以下、RT9を天国モード、RT0をチャレンジモード1、RT10をチャレンジモード2、RT11をチャレンジモード3ともいう。
【0086】
次に、
図8及び
図9を参照して、スロットマシン1の設定値1〜6における、各RTでの抽選仕様を説明する。
なお、
図8及び
図9は、各抽選区分の当選範囲に相当する抽選値を示している。なお、内部抽選処理での乱数値の範囲は0〜65535のため、各抽選区分の当選確率は、抽選値/65536により算出できる。
また、再遊技役のみからなる抽選区分を除く抽選区分、即ち小役またはボーナス役を含む抽選区分については、RT0〜RT2及びRT5〜RT11で共通のため、先ずこれについて、
図8を参照して説明する。
抽選区分BB1は、抽選グループBB1が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず12に設定している。
抽選区分BB2は、抽選グループBB2が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず8に設定している。
抽選区分BB4は、抽選グループBB4が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず8に設定している。
抽選区分CN1は、抽選グループCN1が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず1664に設定している。
抽選区分CN2は、抽選グループCN2が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値が1の場合は4、設定値が2の場合は104、設定値が3の場合は204、設定値が4の場合は404、設定値が5の場合は704、設定値が6の場合は1004に設定している。
抽選区分CN3〜CN8はそれぞれ、抽選グループCN3〜CN8が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず2280に設定している。
【0087】
抽選区分WMは、抽選グループWMが単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず550に設定している。
抽選区分WM+BB1は、抽選グループWMと抽選グループBB1とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず16に設定している。
抽選区分WM+BB2は、抽選グループWMと抽選グループBB2とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず10に設定している。
抽選区分WM+BB3は、抽選グループWMと抽選グループBB3とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず60に設定している。
抽選区分WM+BB4は、抽選グループWMと抽選グループBB4とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず24に設定している。
【0088】
抽選区分CH1は、抽選グループCH1が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず772に設定している。
抽選区分CH1+BB1は、抽選グループCH1と抽選グループBB1とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4に設定している。
抽選区分CH1+BB2は、抽選グループCH1と抽選グループBB2とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値が1の場合は4、設定値が2の場合は8、設定値が3の場合は12、設定値が4の場合は20、設定値が5の場合は24、設定値が6の場合は29に設定している。
抽選区分CH1+BB3は、抽選グループCH1と抽選グループBB3とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず16に設定している。
抽選区分CH1+BB4は、抽選グループCH1と抽選グループBB4とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4に設定している。
【0089】
抽選区分CH2は、抽選グループCH2が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず304に設定している。
抽選区分CH2+BB1は、抽選グループCH2と抽選グループBB1とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず12に設定している。
抽選区分CH2+BB2は、抽選グループCH2と抽選グループBB2とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず10に設定している。
抽選区分CH2+BB3は、抽選グループCH2と抽選グループBB3とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず58に設定している。
抽選区分CH2+BB4は、抽選グループCH2と抽選グループBB4とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず20に設定している。
【0090】
抽選区分RP1+BB1は、抽選グループRP1と抽選グループBB1とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値が1の場合は0、設定値が2の場合は4、設定値が3の場合は8、設定値が4の場合は16、設定値が5の場合は20、設定値が6の場合は25に設定している。
抽選区分RP16+BB1は、抽選グループRP16と抽選グループBB1とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず16に設定している。
抽選区分RP16+BB2は、抽選グループRP16と抽選グループBB2とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず16に設定している。
抽選区分RP16+BB3は、抽選グループRP16と抽選グループBB3とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず44に設定している。
抽選区分RP16+BB4は、抽選グループRP16と抽選グループBB4とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず8に設定している。
【0091】
抽選区分RP17+BB2は、抽選グループRP17と抽選グループBB2とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4に設定している。
抽選区分RP18+BB2は、抽選グループRP18と抽選グループBB2とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4に設定している。
抽選区分RP18+BB3は、抽選グループRP18と抽選グループBB3とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4に設定している。
抽選区分RP19+BB2は、抽選グループRP19と抽選グループBB2とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4に設定している。
抽選区分RP19+BB3は、抽選グループRP19と抽選グループBB3とが重複当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4に設定している。
【0092】
なお、ボーナス内部中のRT5については、ボーナス役に係る抽選は行えないので、抽選区分BB1、BB2及びBB4については外れ、その他のボーナス役に係る抽選グループと小役または再遊技役に係る抽選グループとが重複当選する抽選区分については、小役または再遊技役に係る抽選グループに単独当選として取り扱う。
【0093】
次に、再遊技役のみからなる抽選区分について、RT0〜RT2及びRT5〜RT11ごとに、抽選仕様を説明する。
図9は、再遊技役のみからなる抽選区分について、RT0〜RT2及びRT5〜RT11ごとに、各抽選区分の当選範囲に相当する抽選値を示している。
なお、再遊技役のみからなる抽選区分については、設定値に応じた当選確率の差異は設けておらず、設定値にかかわらず抽選値は一定に設定している。
RT0では、抽選区分RP11、RP12及びRP16の3つの抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP11は、抽選グループRP11(バーリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず12858に設定している。
抽選区分RP12は、抽選グループRP12(バーフェイクリプレイ1)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず30002に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
【0094】
RT1では、抽選区分RP11、RP15及びRP16の3つの抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP11は、抽選グループRP11(バーリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず1000に設定している。
抽選区分RP12は、抽選グループRP15(バーフェイクリプレイ4)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず9000に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
【0095】
RT2では、抽選区分RP11及びRP16の2つの抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP11は、抽選グループRP11(バーリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず10000に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
【0096】
RT5では、抽選区分RP1、RP3〜RP8、RP10、RP16、RP18及びRP19の11個の抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP1は、抽選グループRP1(通常リプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず3072に設定している。
抽選区分RP3〜RP8はそれぞれ、抽選グループRP3〜RP8(6拓リプレイ1〜6)が単独当選する抽選区分で、その抽選値はそれぞれ、設定値にかかわらず1279に設定している。
抽選区分RP10は、抽選グループRP10(カボチャフェイクリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず2048に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
抽選区分RP18は、抽選グループRP18(中コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず3072に設定している。
抽選区分RP19は、抽選グループRP19(右コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず3072に設定している。
【0097】
RT6では、抽選区分RP2及びRP16の2つの抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP2は、抽選グループRP2(転落リプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず7860に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
【0098】
RT7では、抽選区分RP3〜RP8、RP16、RP18及びRP19の9個の抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP3〜RP8はそれぞれ、抽選グループRP3〜RP8(6拓リプレイ1〜6)が単独当選する抽選区分で、その抽選値はそれぞれ、設定値にかかわらず5250に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
抽選区分RP18は、抽選グループRP18(中コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4096に設定している。
抽選区分RP19は、抽選グループRP19(右コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4096に設定している。
【0099】
RT8では、抽選区分RP1、RP3〜RP10、RP16、RP18及びRP19の12個の抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP1は、抽選グループRP1(通常リプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず3739に設定している。
抽選区分RP3〜RP8はそれぞれ、抽選グループRP3〜RP8(6拓リプレイ1〜6)が単独当選する抽選区分で、その抽選値はそれぞれ、設定値にかかわらず5250に設定している。
抽選区分RP9は、抽選グループRP9(カボチャリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず324に設定している。
抽選区分RP10は、抽選グループRP10(カボチャフェイクリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず2100に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
抽選区分RP18は、抽選グループRP18(中コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4096に設定している。
抽選区分RP19は、抽選グループRP19(右コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4096に設定している。
【0100】
RT9では、抽選区分RP1、RP2、RP9、RP10、RP16、RP18及びRP19の7つの抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP1は、抽選グループRP1(通常リプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず27431に設定している。
抽選区分RP2は、抽選グループRP2(昇格リプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず7860に設定している。
抽選区分RP9は、抽選グループRP9(カボチャリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず324に設定している。
抽選区分RP10は、抽選グループRP10(カボチャフェイクリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず2048に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
抽選区分RP18は、抽選グループRP18(中コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4096に設定している。
抽選区分RP19は、抽選グループRP19(右コインリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず4096に設定している。
【0101】
RT10では、抽選区分RP11、RP13及びRP16の3つの抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP11は、抽選グループRP11(バーリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず12858に設定している。
抽選区分RP13は、抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず30002に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
【0102】
RT11では、抽選区分RP11、RP14及びRP16の3つの抽選区分を抽選対象に含む。
抽選区分RP11は、抽選グループRP11(バーリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず12858に設定している。
抽選区分RP14は、抽選グループRP14(バーフェイクリプレイ3)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず30002に設定している。
抽選区分RP16は、抽選グループRP16(チャンスリプレイ)が単独当選する抽選区分で、その抽選値は、設定値にかかわらず982に設定している。
なお、本スロットマシン1において、リプレイ役とボーナス役とが同時に当選した場合には、リプレイ役を入賞させるとともに、小役とボーナス役とが同時に当選した場合には、小役の入賞図柄を優先して有効ラインNL上に引込み、小役の入賞図柄が引き込めない場合に、ボーナス役の入賞図柄を有効ライン上に引込む、所謂小役優先引込方式を採用している。
【0103】
次に、ボーナスゲームであるBB1〜BB4ゲームについて説明する。
BB2ゲーム、BB3ゲーム及びBB4ゲームでは、基本的に配当が11枚の小役が毎ゲーム入賞し、各ボーナスゲームの終了条件を満たした場合に終了する一般的なボーナスゲームとしている。
一方、BB1ゲームについては、上述の如く、BB1ゲーム中にRB1が作動したか否かに応じて、BB1ゲーム終了後のRT状態が異なるゲーム性を採用している。
図10は、BB1ゲーム中のRT状態の遷移を説明する図である。
図10に示す如く、BB1の作動、即ち、BB1ゲームの開始とともに、RT1へ移行し、BB1ゲーム中のRT1状態中の一般ゲームが開始される。ここでは、内部抽選の抽選対象に、抽選グループRB1及びRB2を含み、その抽選値はそれぞれ、設定値にかかわらず3600、32400に設定している。
なお、内部抽選の結果、抽選グループRB1/RB2に当選すると、上述の如く当選ゲームでそれぞれ入賞が成立し、RB1/RB2が作動して、RB1ゲーム/RB2ゲームが開始されることになる。
ここで、RB1が作動した場合には、作動とともにRT2へ移行させることとしている。一方、RB2が作動した場合には、RT1が維持される。このため、RB1ゲームの終了後はBB1ゲーム中のRT2中の一般ゲームが開始される一方、RB2ゲームの終了後はBB1ゲーム中のRT1中の一般ゲームが開始される。BB1ゲーム中のRT2中の一般ゲームにおける、内部抽選の抽選対象にも、抽選グループRB1及びRB2を含み、その抽選値も、BB1ゲーム中のRT1状態中の一般ゲームと同等としている。
以降、これを繰り返し、BB1ゲームの終了条件を満たしたゲームで、BB1ゲームは終了する。
従って、BB1ゲーム中に1回でもRB1が作動した場合には、BB1ゲーム終了後はRT2状態となるが、RB1が一回も作動しなかった場合は、RT1状態となる。
【0104】
BB1ゲーム中の一般ゲームにおける抽選グループRB1及びRBの抽選値から、当該一般ゲームでRB1が作動する確率は10%、BB1ゲーム中に一般ゲームは3回実行可能であるため、BB1ゲーム後、RT2へ移行する確率は約27%となる。
図7及び
図9から分かるように、RT2では、抽選区分RP9(バーリプレイ)の入賞により必ずRT9へ移行することになるが、RT1では、RT6へ移行することとなる抽選区分RP15(バーフェイクリプレイ4)の抽選値を9000、RT9へ移行することとなる抽選区分RP9(バーリプレイ)の抽選値を1000にそれぞれ設定しているため、RT1からRT9への移行期待値は10%となる。
【0105】
次に、内部抽選処理に用いる抽選テーブルの構成について説明する。
図11(a)は、
図8で説明した、RT0〜RT2及びRT5〜RT11で共通する、小役またはボーナス役を含む抽選区分に係る共通抽選テーブルの構成を示している。
共通抽選テーブルは、36通りの抽選区分ごとに、設定値にかかわらず抽選値が共通の抽選区分については1の抽選値ID、設定値に応じて抽選値が異なる抽選区分については、設定値毎の抽選値IDを記憶した構成を採用している。抽選値IDについては後述する。
また、抽選値については、
図11(b)に示す如く、全ての抽選値をグループ化することにより、22通りの固有抽選値と、各固有抽選値の識別情報として0〜21の抽選値IDとを紐付けた抽選値テーブルに記憶した構成を採用している。
【0106】
抽選値IDの最大値が22であるため、抽選値IDは5ビットで表すことができる。
抽選区分が36種類、うち、設定値に応じて抽選値が異なる抽選区分が2つあるため、抽選区分及び設定値ごとに紐付けるべき抽選値IDの数は46個となる。従って、共通抽選テーブルの容量は230ビット(=5ビット×46個)、即ち29バイト未満とすることが出来る。
また、抽選値テーブルについても、固有抽選値の最大値が2280であるため、固有抽選値は12ビットで表すことができ、固有抽選値の数は23個であるため、抽選値テーブルの容量は276ビット(=12ビット×23個)、即ち35バイト未満とすることが出来る。
以上の構成の採用により、例えば、設定値にかかわらず抽選値が共通の抽選区分についても各設定値に対応する抽選値を記憶した構成や、全ての抽選値をグループ化せずに、抽選区分及び設定値ごとに紐付けて抽選値を記憶した構成に比べて、抽選テーブルに係る記憶容量を大幅に削減することが出来る。
【0107】
次に、
図9で説明した、RT0〜RT2及びRT5〜RT11ごとに異なる、再遊技役を含む抽選区分に係るRT別抽選テーブルの構成について説明する。
図12(a)の左側の表は、
図9の各RTにて設定している抽選値を抽選区分毎にグループ化した結果を、抽選値1〜3として示した表である。なお、抽選値1は、各抽選値の中で最小の抽選値を示し、右の抽選値ほど大きくなるようにソートしている。
例えば、抽選区分RP1は、RT0〜RT2及びRT5〜RT11に対応する抽選値として、3072、2739及び27341の3通りの抽選値のうちの何れかが設定されている旨を示している。
右の表は、複数の抽選値が設定されている抽選区分について、各抽選値を、抽選値1即ち最小の抽選値と、抽選値2と抽選値1との差分値と、抽選値3と抽選値2との差分値とに変換した結果を示す表である。
例えば、右の表において、1行目から3行目は抽選区分RP1に関し、1行目は抽選値1を示す3072、2行目は抽選値2と抽選値1との差分値である667、3行目は抽選値3と抽選値2との差分値である23692となっている。
【0108】
図12(b)は、RT別抽選テーブルの一部を構成するRT用抽選値テーブルの構成を示した表である。RT用抽選値テーブルは、
図12(a)で説明した変換を各抽選区分についても同様に行うとともに、複数の区分で共通する抽選値をグループ化した結果からなり、具体的には、
図12(b)において、抽選値ID0〜8に対応する抽選値は、
図12(a)の抽選値1に係る抽選値をグループ化した結果、抽選値ID9〜14は、上述の差分値に係る抽選値である。
RT用抽選値テーブルは、実際には、抽選値のみを記憶したもので、その容量は、各抽選値に1バイト、合計15バイトである。
【0109】
図12(c)は、抽選区分を示す抽選区分IDと、抽選値IDとを紐付けたRT用抽選テーブルを示している。
RT用抽選テーブルは、抽選区分IDと抽選値IDとを1対とした31対のデータからなり、抽選区分IDが18通りであるため5ビット、抽選値IDが15通りであるため4ビット、従って、1対9ビット、31対で279ビット(=9×31)、即ち35バイト未満とすることが出来る。この31対のデータから、適切なデータを組み合わせることにより、RT0〜RT2及びRT5〜RT11の各RTに対応する抽選テーブルを構成することが出来るようになっている。
例えばRT0用の抽選テーブルは、
図12(c)のNo.17〜19、23及び27の組み合わせ、RT1用の抽選テーブルは、No.17、26及び27の組み合わせにより構成できる。
以上の構成の採用により、RTごとに抽選対象とする抽選区分のみからなる抽選テーブルを構成することが可能となるとともに、複数のRTで抽選対象となる抽選区分において、最小の抽選値に係るデータは複数のRTで共用する構成としたので、共用しない従来の構成に比べて、抽選テーブルに係る記憶容量を大幅に削減することが出来る。
【0110】
次に、本スロットマシン1の非有利状態及び有利状態について説明する。
本スロットマシン1において、
図2に示す有利区間ランプYLが消灯状態とされる状態を非有利状態という。非有利状態中には、内部抽選処理の結果に応じて、有利状態移行抽選が実行され、該有利状態移行抽選に当選した場合に、有利区間ランプYLが点灯状態とされる有利状態へ移行する。非有利状態は、入賞の獲得を容易にする情報を遊技者に報知する指示機能が作動しない遊技状態である一方、有利状態は、指示機能が作動する遊技状態である。換言すれば、非有利状態は、主制御装置31から副制御装置32に対し、入賞の獲得を容易にする指示情報が送信できない(されない)遊技状態である一方、有利状態は、主制御装置31から副制御装置32に対し、指示情報の送信が可能である遊技状態である。
【0111】
1)非有利状態
非有利状態中には、
図13に示す如く、先ず、ステップS1301にて内部抽選処理を実行し、次のステップS1302では、内部抽選処理の結果、ボーナス役を含む抽選区分に当選したか否かを判断し、ノーと判断した場合にはステップS1301へ戻る。一方、ステップS1302にてイエスと判断した場合には、ステップS1303にて設定差なしボーナスフラグに当選したか否かを判断する。
【0112】
本スロットマシン1においては、非有利状態中の内部抽選処理の結果、抽選区分BB1、BB2、BB4、WM+BB1、WM+BB2、WM+BB3、WM+BB4、CH1+BB1、CH1+BB3、CH1+BB4、CH2+BB1、CH2+BB2、CH2+BB3、CH2+BB4、RP16+BB1、RP16+BB2、RP16+BB3、RP16+BB4、RP17+BB2、RP18+BB2、RP18+BB3、RP19+BB2及びRP19+BB3のうち何れかに当選し、ボーナス役BB1〜BB4の何れかが入賞したときに、有利状態へ移行させることとしている。
図8を参照すれば分かるように、ボーナス役BB1〜BB4役を含む全ての抽選区分は、設定値によって当選確率に差異がある抽選区分CH1+BB2及びRP1+BB2(以下、設定差有ボーナスフラグという)と、設定値にかかわらず当選確率が一定の抽選区分BB1、BB2、BB4、WM+BB1、WM+BB2、WM+BB3、WM+BB4、CH1+BB1、CH1+BB3、CH1+BB4、CH2+BB1、CH2+BB2、CH2+BB3、CH2+BB4、RP16+BB1、RP16+BB2、RP16+BB3、RP16+BB4、RP17+BB2、RP18+BB2、RP18+BB3、RP19+BB2及びRP19+BB3(以下、設定差なしボーナスフラグという)に大別される。
従って、本スロットマシン1においては、非有利状態中の内部抽選処理の結果、設定差なしボーナスフラグに当選し、ボーナス役BB1〜BB4の何れかが入賞したときに、有利状態へ移行させる一方、設定差有ボーナスフラグに当選し、ボーナス役BB2が入賞したとしても、有利状態へは移行させないこととしている。
【0113】
図13に戻り、ステップS1303にて、イエスと判断した場合にはステップS1304にて有利状態移行フラグに1をセットする一方、ノーと判断した場合にはステップS1307にて有利状態移行フラグに0をセットして、ステップS1305へ移行する。
ステップS1305では、ボーナス役BB1〜BB4が入賞したか否かを判断し、ノーと判断した場合には、ステップS1306にて内部抽選処理を実行し、ステップS1305へ戻る。
一方、ステップS1305にてイエスと判断した場合には、ステップS1308にて有利状態移行フラグが1か否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS1309にて有利状態開始処理を実行して、リターンする一方、ノーと判断した場合にはステップS1301へ戻り、非有利状態中処理を継続する。
【0114】
2)有利状態
2−1)有利状態開始処理
図14に示す如く、有利状態開始処理では、先ずステップS1401にて、有利状態ランプYLを点灯状態とし、有利状態ゲーム数にゼロをセットするとともに、初回フラグに1をセットする。有利状態ゲーム数は、有利状態中の実行ゲーム数に係るカウンタ、初回フラグは、1の場合は、有利状態へ移行したもののARTセット中ではない旨を示し、0の場合はARTセット中である旨を示すものである。ARTセットについては後述する。
また、本スロットマシン1には、有利状態ゲーム数が1500ゲームに至ると、強制的に有利状態を終了して非有利状態へ移行させる、リミッタ機能を搭載している。有利状態ゲーム数は、当該リミッタ機能を作動させるか否かの判断に用いるもので、有利状態中には、毎ゲーム、有利状態ゲーム数が1500ゲームに至ったか否かを判断し、ノーと判断した場合には有利状態を継続させる一方、イエスと判断した場合にはリミッタ機能を作動させる処理を行うが、以下の有利状態中の各処理に係るフローチャートでは、この処理の記載及び説明を省略する。
【0115】
次のステップS1402では、BB1役が入賞したか否かを判断し、イエスと判断した場合には、ステップS1403にてBB1ゲームを開始するととともに、RT1へ移行させる。
次のステップS1404にて内部抽選処理、ステップS1405にて有利状態ゲーム数に1を加算し、ステップS1406にてRB1役が入賞したか否かを判断する。ステップS1406にてイエスと判断した場合にはステップS1407にてRT2へ移行させ、ステップS1408へ移行する一方、ノーと判断した場合にはステップS1407をスキップしてステップS1408に移行する。
ステップS1408では、BB1ゲームの終了条件を満たしたか否かを判断し、ノーと判断した場合にはステップS1404に戻り、BB1ゲームを継続する一方、イエスと判断した場合には、ステップS1409にてチャレンジモード処理を開始してリターンする。チャレンジモード処理については後述する。
【0116】
ステップS1402にてノーと判断した場合には、ステップS1411にてBB2/BB3/BB4ゲームを開始する。
次のステップS1412にて内部抽選処理、ステップS1413にて有利状態ゲーム数に1を加算し、ステップS1414にてセット上乗せ抽選処理を行う。具体的にセット上乗せ抽選処理は、BB2/BB3/BB4ゲーム中の内部抽選処理の結果、上乗せ抽選契機役に当選した場合に実行され、セット上乗せ抽選処理に当選した場合には、セットストック数の上乗せが行われる。
次のステップS1415では、BB2/BB3/BB4ゲームの終了条件を満たしたか否かを判断し、ノーと判断した場合にはステップS1412に戻り、BB2/BB3/BB4ゲームを継続する一方、イエスと判断した場合には、ステップS1416にてRT6へ移行させ、ステップS1417にて通常ルート処理を開始してリターンする。
【0117】
2−2)通常ルート処理
先ず、通常ルート処理の概要について説明する。
上述の如く、通常ルート処理は、有利状態中のBB2/BB3/BB4ゲームの終了後に開始される。
図7を参照して説明したように、BB2/BB3/BB4ゲームの終了後は、RT6へ移行し、RT6から、再遊技役の当選確率が相対的に高く、有利状態中に主に滞在するRT8へ移行させるには、RT7を経る必要がある。
そこで、有利状態中にRT6へ移行した場合、主制御装置31から副制御装置32に対し、抽選グループCN3〜CN8に当選したゲームで、指示情報の出力を行わないこととしている。これにより、抽選グループCN3〜CN8に当選したゲームで正解押し順の報知が行わないため、いつかはコインこぼし目が表示され、RT7へ移行することになる。
また、有利状態中にRT7へ移行した場合、抽選グループRP3〜RP8(6拓リプレイ1〜6)に最初に当選したゲームを押し順当てチャンスゲームとし、当該ゲームにて、セットストック数が残っている場合には、主制御装置31から副制御装置32に対し指示情報を出力する一方、残っていない場合には、指示情報を出力しないこととしている。
そして、押し順当てチャンスゲームにて、通常リプレイが表示された場合にはRT8へ移行しARTセットを開始する一方、転落リプレイが表示された場合には、有利状態を終了することとしている。
このように、通常ルート処理は、セットストックがない場合には押し順当てチャンスゲームでの押し順正解によって自力でセットストックを獲得し、ARTセットを開始する役割と、セットストックがある場合には、RT6→RT7→RT8とスムースに移行させて、ARTセットを継続する、または新たなARTセットを開始する役割を担う。
【0118】
次に、通常ルート処理の制御フローについて、詳細に説明する。
図15に示す如く、通常ルート処理では、先ず、ステップS1501にてコインナビカウンタにゼロをセットする。コインナビカウンタは、通常ルート処理中に、抽選区分CN3〜CN8(6拓コイン1〜6)の当選ゲームにて、主制御装置31から副制御装置32に対し指示情報を出力した回数をカウントするカウンタで、自力でセットストックを獲得できなかったとしても、有利状態中の抽選区分CN3〜CN8(6拓コイン1〜6)の当選ゲームにて正解押し順の報知を少なくとも1回保証すべく、カウントを行っている。
次のステップS1502にて内部抽選処理、ステップS1503にて有利状態ゲーム数に1を加算し、ステップS1504にておみくじ付与抽選処理を行う。おみくじ及びおみくじ付与抽選処理については後述する。
次のステップS1505では、抽選区分CN3〜CN8(6拓コイン1〜6)の当選ゲームで、コインこぼし目が表示されたか否かを判断し、ノーと判断した場合にはステップS1502に戻る一方、イエスと判断した場合には、ステップS1507にてRT7へ移行させる。
【0119】
RT7では、ステップS1508にて内部抽選処理、ステップS1509にて有利状態ゲーム数に1を加算し、ステップS1510にておみくじ付与抽選処理を行い、次のステップS1511にて、抽選区分CN3〜CN8(6拓コイン1〜6)に当選したか否かを判断する。ステップS1511にてイエスと判断した場合には、ステップS1512にて、初回フラグがゼロか、またはコインナビカウンタがゼロか否かを判断し、何れかをイエスと判断した場合には、ステップS1513にて正解押し順を報知するとともに、コインナビカウンタに1をセットしてステップS1514に移行する。ステップS1511にてノーと判断した場合、及びステップS1512にてノーと判断した場合にもステップS1514へ移行する。
ステップS1514では、抽選区分RP3〜RP8(6拓リプレイ1〜6)に当選したか否かを判断し、ノーと判断した場合にはステップS1508へ戻る一方、イエスと判断した場合には、ステップS1515にて、初回フラグが1、且つセットストック数がゼロか否かを判断する。ステップS1515にてノーと判断した場合、即ちARTセット中またはセットストック数獲得済の場合は、ステップS1522にて正解押し順報知ありの押し順当てチャンスゲームを実行する一方、イエスと判断した場合には、ステップS1516にて正解押し順報知なしの押し順当てチャンスゲームを実行して、ステップS1517へ移行する。
【0120】
ステップS1517では、通常リプレイが表示されたか否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS1518にてRT8へ移行させる。次のステップS1519では、初回フラグが1、且つセットストック数がゼロか否か、即ち初当りか否かを判断し、イエスと判断した場合には、ステップS1520にてセットストック数に1をセットするとともに、初回フラグにゼロをセットする。そして、ステップS1521にてセット開始処理を実行して、リターンする。
一方、ステップS1519にてノーと判断した場合、即ちARTセット中の場合には、ステップS1531にてセット中処理を実行して、リターンする。
【0121】
ステップS1517にてノーと判断した場合、即ち転落リプレイが表示された場合は、ステップS1523にてRT6へ移行させる。
RT6では、先ずステップS1524にて、初回フラグが1、且つコインナビカウンタがゼロか否かを判断し、イエスと判断した場合には、ステップS1525にて内部抽選処理、ステップS1526にて有利状態ゲーム数に1を加算し、ステップS1527にて、抽選区分CN3〜CN8(6拓コイン1〜6)に当選したか否かを判断する。ステップS1527にイエスと判断した場合には、ステップS1528にて正解押し順を報知してステップS1529へ移行する一方、ノーと判断した場合にはステップS1525に戻る。ステップS1524にてノーと判断した場合、即ちARTセット中、及び初回セット、且つ抽選区分CN3〜CN8(6拓コイン1〜6)の当選ゲームにて正解押し順の報知済の場合もステップS1529へ移行する。
ステップS1529では、有利状態を終了させるべく、有利状態終了処理を実行するとともに、有利状態ランプYLを消灯状態とし、次のステップS1530にて非有利状態中処理を開始してリターンする。具体的に、有利状態終了処理では、有利状態中の制御に係る各種変数が記憶されているRAM43上の領域のクリア処理等を行う。
【0122】
2−3)セット開始処理
次に、ARTセットの開始時に実行するセット開始処理について説明する。
図16は、セット開始処理のフローチャートを示している。
セット開始処理では、先ず、ステップS1601にてセット残りゲーム数に初期値の30をセットする。次のステップS1602では、おみくじ獲得数がゼロか否かを判断し、ノーと判断した場合にはおみくじ開封処理を実行して、ステップS1604へ移行する一方、イエスと判断した場合には、ステップS1603をスキップしてステップS1604へ移行する。
ステップS1604では、セットストック数を1減算し、次のステップS1605にてセット中処理を開始して、リターンする。
【0123】
2−3−1)おみくじ開封処理
図17は、おみくじ開封処理のフローチャートを示している。
おみくじ開封処理では、先ず、ステップS1701にて内部抽選処理、ステップS1702にて有利状態ゲーム数に1を加算し、ステップS1703にておみくじ→特典変換処理を実行する。
おみくじ→特典変換処理は、ARTセット開始前、あるいは前回のARTセット中に獲得した全てのおみくじを特典に変換する処理であり、詳細については後述する。
次のステップS1704では、指示情報処理を実行する。指示情報処理とは、主制御装置31から副制御装置32に対し指示情報が出力された場合に、当該指示情報に応答して副制御装置32が実行する処理を示しており、具体的には、抽選区分RP3〜RP8(6拓リプレイ1〜6)や抽選区分CN3〜CN8(6拓コイン1〜6)に当選したゲームでの、液晶表示装置24での表示、及びスピーカ25L,25R,26L,26Rからの音声出力による、正解押し順の報知処理等が該当する。
次のステップS1705では、おみくじ→特典変換処理結果を液晶表示装置24に表示し、次のステップS1706にて、おみくじ獲得数を1減算する。
次のステップS1707では、おみくじ獲得数がゼロか否かを判断し、イエスと判断した場合にはリターンする一方、ノーと判断した場合にはステップS1701へ戻る。
以上説明した通り、おみくじ開封処理では、1ゲームに1つずつおみくじを特典に変換する処理を、全てのおみくじを特典に変換するまで繰り返す。
【0124】
2−3−2)おみくじ→特典変換処理
おみくじ→特典変換処理の概要を
図18(a)に示す。
おみくじは、
図18(a)に示す特典種別1〜6のうちの何れかの種別の特典に変換される。
特典種別1は、セットストック数に1セットの上乗せを行う特典で、その変換確率は4/256に設定している。
特典種別2は、セットゲーム数に10ゲームの上乗せを行う特典で、その変換確率は7/256に設定している。
特典種別3は、コインリプレイの入賞確率を向上させる特典で、その変換確率は88/256に設定している。
特典種別4は、セットストック上乗せ抽選及びセットゲーム数上乗せ抽選での当選確率を向上させる特典で、その変換確率は88/256に設定している。
特典種別5は、上述の各種上乗せ抽選で当選した場合に、上乗せ数をN倍(N=2、3及び4の何れか)する特典で、その変換確率は68/256に設定している。
特典種別6は、ボーナス作動までARTセットを継続させる特典で、その変換確率は1/256に設定している。
【0125】
上述の6通りの特典種別のうち、特典種別1及び2については、変換された時点で即付与される、即ち即上乗せが実行される特典である一方、特典種別3〜6の4つの特典については、おみくじ開封処理後に開始される次のARTセット中に亘って効果が持続する特典としている。
また、特典種別3〜5の3つの特典については、おみくじ開封処理中のおみくじ→特典変換処理の結果、各特典種別に変換された個数に応じて、その効果の度合いが高くなるような特典としている。
おみくじ開封処理中の変換個数と、その効果の度合いとの対応関係を、特典種別3については
図18(b)、特典種別4については
図18(c)、特典種別5については
図18(d)、特典種別6については
図18(e)にそれぞれ示す。
【0126】
図18(b)に示す如く、おみくじ開封処理中に特典種別3に変換された個数が1個だった場合には、「黄珠Lv1」を付与することとしている。
おみくじ開封処理中に特典種別3に変換された個数が2個だった場合には、「黄珠Lv2」を付与することとしている。
おみくじ開封処理中に特典種別3に変換された個数が3個目以降に関しては、特典種別2、即ち、セットゲーム数に10ゲームの上乗せを行う特典に変換することとしている。
図19に示す如く、有利状態中には、抽選区分RP18(中コインリプレイ)及びRP19(右コインリプレイ)に当選したゲームで、おみくじ付与抽選を行っており、おみくじ付与抽選に当選した場合には、コインリプレイが入賞することになるストップボタン20L、20C、20Rの操作順を報知することにしている。
おみくじ付与抽選の当選確率は、黄珠を獲得済か否か、また獲得済の場合にはその種別に応じて設定され、具体的に、おみくじ付与抽選での当選確率は、黄珠Lv1及び黄珠Lv2の何れも獲得していない場合は10%、黄珠Lv1を獲得済の場合は30%、黄珠Lv2獲得済の場合は50%に設定している。
【0127】
図18(c)に示す如く、おみくじ開封処理中に特典種別4に変換された個数が1個だった場合には、「緑珠Lv1」を付与することとしている。
おみくじ開封処理中に特典種別4に変換された個数が2個だった場合には、「緑珠Lv2」を付与することとしている。
おみくじ開封処理中に特典種別4に変換された個数が3個目以降に関しては、特典種別2、即ち、セットゲーム数に10ゲームの上乗せを行う特典に変換することとしている。
【0128】
図18(d)に示す如く、おみくじ開封処理中に特典種別5に変換された個数が1個だった場合には、「赤珠Lv1」を付与することとしている。
おみくじ開封処理中に特典種別5に変換された個数が2個だった場合には、「赤珠Lv2」を付与することとしている。
おみくじ開封処理中に特典種別5に変換された個数が3個だった場合には、「赤珠Lv3」を付与することとしている。
おみくじ開封処理中に特典種別4に変換された個数が4個目以降に関しては、特典種別2、即ち、セットゲーム数に10ゲームの上乗せを行う特典に変換することとしている。
【0129】
図18(e)に示す如く、おみくじ開封処理中に特典種別6に変換された個数が1個だった場合には、「虹珠」を付与することとしている。「虹珠」の獲得時には、ARTセット中に、セットゲーム数がゼロとなった後に、ボーナスが作動するまでARTセットを継続させる。
おみくじ開封処理中に特典種別6に変換された個数が2個目以降に関しては、特典種別2、即ち、セットゲーム数に10ゲームの上乗せを行う特典に変換することとしている。
【0130】
図20(a)は、有利状態中のセットストック数上乗せ処理での当選確率、
図20(b)はセットストック数上乗せ処理にて当選した場合に、上乗せされるセットストック数をそれぞれ示している。
図20(a)に示す如く、セットストック数上乗せ処理は、抽選区分RP9(カボチャリプレイ)及び設定差なしボーナスフラグに当選したゲームで実行することとしている。
セットストック数上乗せ処理の当選確率は、抽選区分RP9(カボチャリプレイ)及びRP7(中段チェリーリプレイ)+BB2に当選したゲームでは、緑珠を獲得済か否か、またその種別にかかわらず100%に設定している。一方、抽選区分RP7(中段チェリーリプレイ)+BB2以外の設定差なしボーナスフラグに当選したゲームでのセットストック数上乗せ処理の当選確率は、緑珠を獲得済か否か、また獲得済の場合はその種別に応じて設定することとし、具体的には、緑珠Lv1及び緑珠Lv2の何れも獲得していない場合は10%、緑珠Lv1を獲得済の場合は20%、緑珠Lv2獲得済の場合は30%に設定することとしている。
また、
図20(b)に示す如く、セットストック数上乗せ処理に当選した場合の上乗せセットストック数は、赤珠を獲得済か否か、また獲得済の場合にはその種別に応じて設定することとし、具体的には、赤珠Lv1〜Lv3の何れも獲得していない場合は90%の確率で1個、10%の確率で2個としている。一方、赤珠Lv1を獲得済の場合は赤珠なしの場合の2倍、赤珠Lv2を獲得済の場合は赤珠なしの場合の3倍、赤珠Lv3を獲得済の場合は赤珠なしの場合の4倍の上乗せセットストック数とすることとしている。
【0131】
図21(a)は、有利状態中のセットゲーム数上乗せ処理での当選確率、
図21(b)はセットゲーム数上乗せ処理にて当選した場合に、上乗せされるセットゲーム数をそれぞれ示している。
図21(a)に示す如く、セットゲーム数上乗せ処理は、抽選区分WM(スイカ)、CH1(弱チェリー)、CH2(強チェリー)及びRP16(チャンスリプレイ)に当選したゲームで実行することとしている。
セットゲーム数上乗せ処理の当選確率は、緑珠を獲得済か否か、また獲得済の場合にはその種別に応じて設定することとし、具体的には、緑珠Lv1及び緑珠Lv2の何れも獲得していない場合は10%、緑珠Lv1を獲得済の場合は20%、緑珠Lv2獲得済の場合は30%に設定することとしている。
また、
図21(b)に示す如く、セットゲーム数上乗せ処理に当選した場合の上乗せセットゲーム数は、赤珠を獲得済か否か、また獲得済の場合にはその種別に応じて設定することとし、具体的には、赤珠Lv1〜Lv3の何れも獲得していない場合は90%の確率で5ゲーム、10%の確率で10ゲームとしている。一方、赤珠Lv1を獲得済の場合は赤珠なしの場合の2倍、赤珠Lv2を獲得済の場合は赤珠なしの場合の3倍、赤珠Lv3を獲得済の場合は赤珠なしの場合の4倍の上乗せセットゲーム数とすることとしている。
【0132】
以上説明した通り、ARTセット開始時におみくじを獲得していれば、おみくじの獲得数に相当する回数だけ、特典種別1〜6の何れかの特典が付与されることになる。
このうち、特典種別3〜5の3通りの特典については、次のARTセットを通じて、その効果が発揮される特典で、おみくじ開封処理中の特典変換結果、具体的には各特典種別に変換された個数に応じて、その効果の度合いも変化する。上述の如く、特典種別3及び4に係る効果の度合いをそれぞれ3段階(効果なしも含む)、特典種別5に係る効果の度合いを4段階設けているので、これらを組み合わせた36(=3×3×4)通りの上乗せ性能、及びおみくじ獲得性能が異なるARTセットを実現することが出来る。
【0133】
2−4)セット中処理
図22に、セット中処理のフローチャートを示す。
セット中処理では、先ず、ステップS2201にて内部抽選処理、ステップS2202にて有利状態ゲーム数に1を加算する。
次のステップS2203では、虹珠発動中フラグが1か否かを判断し、ノーと判断した場合にはステップS2204にてセットゲーム数を1減算してステップS2205へ移行する一方、イエスと判断した場合にはステップS2204をスキップしてステップS2205へ移行する。上述の如く、「虹珠」には、ARTセット中にセットゲーム数がゼロとなった後に、ボーナスが作動するまでARTセットを継続させる効果があり、虹珠発動中フラグが1の場合は、この虹珠の効果が発動中である旨を示し、ゼロの場合は、虹珠の効果が発動中でない旨を示す。従って、虹珠発動中フラグが1の場合は、ARTセット中のゲーム消化に応じて、セットゲーム数の減算を行わない一方、ゼロの場合は、セットゲーム数の減算を行う。
次のステップS2205ではおみくじ付与抽選処理、ステップS2206ではセットゲーム数上乗せ処理、ステップS2207ではセットストック数上乗せ処理、ステップS2208では指示情報処理を実行して、ステップS2209へ移行する。おみくじ付与抽選処理、セットゲーム数上乗せ処理、セットストック数上乗せ処理、及び指示情報処理については、上述した通りであるため、説明を省略する。
【0134】
次のステップS2209では、ボーナスが作動したか否かを判断し、イエスと判断した場合には、ステップS2214にて、虹珠発動中フラグが1か否かを判断する。ステップS2214にてイエスと判断した場合には、ステップS2215にて虹珠発動フラグにゼロをセットして、
図14のステップS1402へ移行する一方、ノーと判断した場合には、ステップS2215をスキップして、ステップS1402へ移行する。
【0135】
一方、ステップS2209にてノーと判断した場合には、ステップS2210にてセットゲーム数がゼロか否かを判断し、ノーと判断した場合にはステップS2201に戻る。
ステップS2210にてイエスと判断した場合、即ち残りセットゲーム数がない場合には、ステップS2211にて虹珠発動中フラグが1か否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS2201に戻る。
ステップS2211にてノーと判断した場合には、ステップS2212にて虹珠保有数が1か否かを判断し、イエスと判断した場合にはステップS2213にて虹珠発動フラグに1をセットするとともに、虹珠保有数にゼロをセットして、ステップS2201に戻る。
【0136】
一方、ステップS2212にてノーと判断した場合には、S2216にてARTセット終了処理を行い、次のステップS2217にてセットストック数がゼロか否かを判断する。ステップS2217にてイエスと判断した場合には、ステップS2218にて有利状態終了処理を実行するとともに、有利状態ランプYLを消灯状態とし、次のステップS2219にて非有利状態中処理を開始して、リターンする。
また、ステップS2217にてノーと判断した場合、即ちセットストック数が残っている場合には、次のARTセットを開始すべく、ステップS2220にてセット開始処理を実行して、リターンする。
【0137】
ステップS2210からS2213の処理フローで説明した通り、虹珠を獲得済の場合、獲得済の虹珠を消費し、虹珠の効果を発動させるのは、セットゲーム数がゼロになったときとしている。換言すれば、セットゲーム数がゼロになる前に、ボーナスが作動したとしても、虹珠は消費されない。従って、虹珠を獲得済の場合には、ARTセットゲーム数がゼロに至った後にボーナスが作動するまでARTセットが延長されることになる。特定の条件を満たした場合に、ARTセットの終了条件をボーナス作動までとしていた従来のスロットマシンにおいては、ARTセットの開始後すぐにボーナスが作動してしまった場合、ARTセットの終了条件変更に伴う、ARTセット長期化の恩恵を受けられない場合があり、このような場合には遊技者に喪失感を付与する結果を招いていたが、本スロットマシン1によれば、ARTセット中のボーナス作動時期にかかわらず、遊技者はARTセット長期化の恩恵を受けることが出来るので、従来のスロットマシンにおける上述の如き喪失感を遊技者に付与することはない。
【0138】
2−5)チャレンジモード処理
次に、チャレンジモード処理について説明する。上述した通り、チャレンジモードはBB1ゲーム終了後に移行する特殊なゲームモードである。
図7及び
図10を参照して説明した通り、BB1ゲーム終了後は、BB1ゲーム中にRB1が1回も作動しなかった場合はRT1、1回でも作動した場合はRT2へ移行する。
図23はチャレンジモードの概要を滞在RTごとに示した概略図である。
図23に示す如く、チャレンジモードは、ARTセットゲーム数の減算が行われず、且つARTセット中に移行した場合には、該ARTセットの開始時に獲得した各種珠(黄珠、緑珠、赤珠等)の効果が持続する、遊技者にとって非常に魅力的なゲームモードに設定している。
また、
図23に示したチャレンジモード中に滞在する全てのRTにおいて、抽選グループCN3〜CN8(6拓コイン1〜6)に当選したゲームでは正解押し順が報知される。従って、報知に従ってゲームを進めれば、コインこぼし目が表示されることはなく、RT0、RT10及びRT11からRT7へ転落を回避することが出来る。
【0139】
先ず、BB1ゲーム終了後のRT1では、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選及び入賞した場合にチャレンジ成功となり、次のゲームからRT9へ移行する一方、抽選グループRP15(バーフェイクリプレイ4)に当選及び入賞した場合にはチャレンジ失敗となり、次のゲームからRT6へ移行してチャレンジモードは終了する。
抽選グループRP11(バーリプレイ)及びRP15(バーフェイクリプレイ4)に当選したゲームでは、「バー図柄を狙え!」というメッセージが、液晶表示装置24に表示され、バー図柄を狙ってリール4L、4C、4Rを停止させた場合、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選したゲームでは、バー図柄が揃う一方、RP15(バーフェイクリプレイ4)に当選したゲームでは、バー図柄がテンパイするものの揃わない。従って、指示通りにリール4L、4C、4Rを停止させれば、リール4L、4C、4R停止後の図柄組み合わせによって、明確にチャレンジ成功/失敗を判別できるようになっている。また、指示通りにリール4L、3C、4Rを停止できなかったとしても、チャレンジが成功したか否かは、液晶表示装置24に表示される。
【0140】
BB1ゲーム終了後のRT2では、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選及び入賞したゲームでチャレンジ成功となり、次のゲームからRT9へ移行する。
抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選したゲームでの指示情報処理については、RT1と同様であるので、説明を省略する。
【0141】
チャレンジ成功時に移行するRT9は30ゲームの有限RTで、30ゲーム消化後にはRT0へ移行する。
RT9は、
図7に示す如く、内部抽選処理での抽選対象に、当選時にセットストック数の上乗せが確定する抽選区分RP9(カボチャリプレイ)を含むとともに、ARTセットゲーム数の初期値と同等のゲーム数の有限RTに設定されていることから、RT0への以降は、セットストックが1セット上乗せされたこと、またはセットゲーム数が30ゲーム上乗せされたことと同義である。このため、遊技者にとって、非常に魅力的な天国モードとなっている。
図23に戻り、抽選グループRP9(カボチャリプレイ)及びRP10(カボチャフェイクリプレイ)に当選したゲームでは、「カボチャ図柄を狙え!」というメッセージが、液晶表示装置24に表示され、カボチャ図柄を狙ってリール4L、4C、4Rを停止させた場合、抽選グループRP9(カボチャリプレイ)に当選したゲームでは、カボチャ図柄が揃う一方、RP10(カボチャフェイクリプレイ)に当選したゲームでは、カボチャ図柄がテンパイするものの揃わない。従って、指示通りにリール4L、4C、4Rを停止させれば、リール4L、4C、4R停止後の図柄組み合わせによって、明確にセット上乗せ成功/失敗を判別できるようになっている。また、指示通りにリール4L、4C、4Rを停止できなかったとしても、セット上乗せが成功したか否かは、液晶表示装置24に表示される。
【0142】
RT9の終了後に移行するRT0では、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選及び入賞したゲームでチャレンジ成功となり、次のゲームからRT9へ移行する一方、抽選グループRP12(バーフェイクリプレイ1)に当選及び入賞したゲームで1回目のチャレンジは終了となるが、チャレンジモードは継続し、次のゲームからRT10へ移行する。
抽選グループRP11(バーリプレイ)及びRP12(バーフェイクリプレイ1)に当選したゲームでは、「バー図柄を狙え!」というメッセージが、液晶表示装置24に表示され、バー図柄を狙ってリール4L、4C、4Rを停止させた場合、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選したゲームでは、バー図柄が揃う一方、RP12(バーフェイクリプレイ1)に当選したゲームでは、バー図柄がテンパイするものの揃わない。従って、指示通りにリール4L、4C、4Rを停止させれば、リール4L、4C、4R停止後の図柄組み合わせによって、明確にチャレンジ成功/失敗を判別できるようになっている。また、指示通りにリール4L、3C、4Rを停止できなかったとしても、チャレンジが成功したか否かは、液晶表示装置24に表示される。
【0143】
RT10では、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選及び入賞したゲームでチャレンジ成功となり、次のゲームからRT9へ移行する一方、抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)に当選及び入賞したゲームで2回目のチャレンジは終了となるが、チャレンジモードは継続し、次のゲームからRT11へ移行する。
抽選グループRP11(バーリプレイ)及びRP13(バーフェイクリプレイ2)に当選したゲームでは、「バー図柄を狙え!」というメッセージが、液晶表示装置24に表示され、バー図柄を狙ってリール4L、4C、4Rを停止させた場合、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選したゲームでは、バー図柄が揃う一方、RP13(バーフェイクリプレイ2)に当選したゲームでは、バー図柄がテンパイするものの揃わない。従って、指示通りにリール4L、4C、4Rを停止させれば、リール4L、4C、4R停止後の図柄組み合わせによって、明確にチャレンジ成功/失敗を判別できるようになっている。また、指示通りにリール4L、3C、4Rを停止できなかったとしても、チャレンジが成功したか否かは、液晶表示装置24に表示される。
【0144】
RT11では、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選及び入賞したゲームでチャレンジ成功となり、次のゲームからRT9へ移行する一方、、抽選グループRP14(バーフェイクリプレイ3)に当選及び入賞したゲームで3回目のチャレンジは終了となり、次のゲームからRT8へ移行してチャレンジモードは終了となる。
抽選グループRP11(バーリプレイ)及びRP14(バーフェイクリプレイ3)に当選したゲームでは、「バー図柄を狙え!」というメッセージが、液晶表示装置24に表示され、バー図柄を狙ってリール4L、4C、4Rを停止させた場合、抽選グループRP11(バーリプレイ)に当選したゲームでは、バー図柄が揃う一方、RP14(バーフェイクリプレイ3)に当選したゲームでは、バー図柄がテンパイするものの揃わない。従って、指示通りにリール4L、4C、4Rを停止させれば、リール4L、4C、4R停止後の図柄組み合わせによって、明確にチャレンジ成功/失敗を判別できるようになっている。また、指示通りにリール4L、3C、4Rを停止できなかったとしても、チャレンジが成功したか否かは、液晶表示装置24に表示される。
【0145】
以上説明した通り、チャレンジモードでは、RT0での抽選グループRP12(バーフェイクリプレイ1)当選、RT10での抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)当選、及びRT11での抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)当選をチャレンジ失敗、RT0、RT10及びRT11での抽選グループRP11(バーリプレイ)当選をチャレンジ成功とし、3回失敗する前に1回でも成功すればRT9へ移行し、RT9終了後は再度3回失敗するまで、成功のチャンスが付与されるという、3回の成功チャレンジがループするフローを構築している。
【0146】
さらに、BB1ゲーム中にRB1が作動した場合には、BB1ゲーム終了後、RT9への移行が確定するRT2へ移行させる一方、BB1ゲーム中にRB1が作動しなかった場合には、BB1ゲーム終了後、確率は低いもののRT9への移行チャンスが残されているRT1へ移行させることで、チャレンジモードへの移行ルートにおいても、魅力的なゲーム性を構築している。
【0147】
なお、
図9を参照すればわかるように、RT0、RT10及びRT11での抽選グループRP11(バーリプレイ)の抽選値は12858、その当選確率は約1/5.1に設定している。一方、RT0での抽選グループRP12(バーフェイクリプレイ1)、RT10での抽選グループRP13(バーフェイクリプレイ2)、及びRT11での抽選グループRP14(バーフェイクリプレイ3)の抽選値はそれぞれ30002、その当選確率は約1/2.18に設定している。即ち、RT0、RT10及びRT11ではチャレンジ成功及び失敗の確率は同等に設定しているが、RT0、RT10及びRT11を個別のRTで構成しているため、抽選グループRP11〜RP14の抽選値はRTごとに設定することも可能である。従って、RT毎の抽選グループRP11〜RP14の抽選値の設定によって、種々のゲーム性の構築が可能で、例えばチャレンジ失敗を重ねるに連れて、チャレンジ成功確率を向上させる等の遊技性の構築も可能である。
【0148】
このように、チャレンジモードでは、「バー図柄を狙え!」という指示が発生したゲームで指示通りにリール4L、4C、4Rを停止させた場合には、最後のリール4L、4C、4Rの停止まで成功への期待感が持続し、全てのリール4L、4C、4R停止時の図柄組み合わせによって、成功/失敗が決するという激アツの1ゲームを構築することができる。この結果、当該1ゲームでは、リール4L、4C、4Rの停止操作が進むに連れて、遊技者のチャレンジ成功に対する期待感を高めつつ、最も期待感が高まった最後のリール4L、4C、4R停止の瞬間に、リール4L、4C、4R停止図柄組み合わせによって成功/失敗を認識できるという、極めて自力感の高い、魅力的なゲーム性を構築している。
【0149】
なお、RT0は、スロットマシン1の初期化時の遊技状態でもあるため、初期化後はRT0に滞在することになるが、この場合は、非有利状態中であるため、主制御装置31から副制御装置32に対し、入賞の獲得を容易にする指示情報が送信されない。このため、抽選グループCN3〜CN8(6拓コイン1〜6)に当選したゲームにおいて正解押し順が報知されることはなく、いずれはコインこぼし目が表示されて、RT7へ転落することになる。
【0150】
2−6)ARTセット中の液晶表示装置24画面例
図24に示す如く、ARTセット中には、液晶表示装置24の右上隅に、残りセットゲーム数が表示される。また、液晶表示装置24の右下隅上段のハートマーク×1は、セットストック数が1であることを示している。液晶表示装置24の右下隅下段の巻物マーク×5は、おみくじ獲得数が5であることを示している。液晶表示装置24の左下隅には、現ARTセット開始時におみくじから変換されて、効果発動中の各種珠が表示される。
図24では、黄珠Lv1と緑珠Lv1が発動中である旨を示している。なお、虹珠を獲得済の場合も、液晶表示装置24の左下隅に表示され、セットゲーム数がゼロになり、消費されると虹珠の表示を消去することとし、液晶表示装置24の右上隅の残りセットゲーム数の表示に代えて、虹珠の効果が発動中である旨の表示を行うこととしている。
【0151】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。