(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記監視対象について異常が検出されると、異常が検出された前記監視対象と前記関連情報において対応付けられる前記関連監視対象を提示手段に提示させる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
<1.本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要>
まず、
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【0024】
本発明の一実施形態に係る情報処理システム10は、監視対象についての監視サービスを提供する。以下、情報処理システム10を監視システム10とも称する。具体的には、監視システム10は、情報処理装置100および記憶装置200を備える。情報処理装置100は、監視対象、例えばシステムの構成要素である装置を監視する。また、記憶装置200は、監視対象および監視内容が特定される情報(以下、監視情報とも称する。)を記憶する。そのため、情報処理装置100は、記憶装置200に記憶される監視情報から特定される監視対象を、当該監視情報から特定される監視内容について監視し得る。なお、監視情報が変更されれば、情報処理装置100の監視における監視対象または監視内容も変更される。
【0025】
例えば、情報処理システム10は、
図1に示したように、監視対象と接続される情報処理装置100および当該情報処理装置100と接続される記憶装置200を備える。情報処理装置100は、接続されている装置のうちの記憶装置200に記憶される監視情報から特定される監視対象となる装置(以下、被監視装置とも称する。)を、当該監視情報から特定される監視内容について監視する。
【0026】
ここで、被監視装置について装置の状態に関わる作業が行われる場合、一時的に当該被監視装置についての監視設定を変更することが望ましい場合がある。例えば、被監視装置についてメンテナンス作業が行われる場合、メンテナンス作業によって監視システムが被監視装置の異常を検出し、元々検出を目的としている被監視装置の異常とが検出結果として混在する。その結果、検出結果を区別する手間が発生してしまう。そこで、従来の監視システムを利用するユーザは、被監視装置についてメンテナンス作業等を行う場合には、作業対象である被監視装置について予め手作業で監視システムの監視対象から外したり、監視項目を変更したりしていた。
【0027】
さらに、昨今では、装置間で関連して動作する場合が多くなっており、そのような場合には、作業対象の装置のみならず当該作業対象の装置と関連する装置についても監視システムの監視設定が変更されることが望ましい。例えば、メンテナンス作業中に作業対象の装置が通常と異なる動作を行う場合があり、そのような場合には、当該作業対象の装置と関連する装置において動作異常が検出されまたは当該動作異常が報知される可能性があるからである。
【0028】
しかし、このような複雑な監視対象の設定変更においては人為的なミスが生じやすい。
図2および
図3を参照して、当該人為的なミスについて説明する。
図2は、従来の監視システムにおける監視対象の設定変更の例を説明するための図であり、
図3は、従来の監視システムにおける監視対象の設定変更の他の例を説明するための図である。
【0029】
図2および
図3では、従来の監視システムと接続される監視対象が示されている。監視対象として、Aシステムという情報処理システムについての、当該Aシステムが稼働するAシステムサーバ1およびAシステムサーバ2、ならびにAシステムで用いられるAシステムネットワーク機器がある。また、Bシステムについての、Bシステムサーバ1およびBシステムサーバ2、ならびにBシステムネットワーク機器がある。そして、当該AシステムおよびBシステムの両方が稼働するAシステムBシステム共用サーバがある。また、当該AシステムおよびBシステムとは独立したCシステムについての、Cシステムサーバ1およびCシステムサーバ2、ならびにCシステムネットワーク機器がある。
【0030】
ここで、Cシステムサーバ1についてメンテナンス作業が行われる場合を考える。従来の監視システムでは、ユーザである作業者は、まずCシステムサーバ1について監視設定を変更する。続いて、作業者は、当該Cシステムサーバ1と関連して動作する装置を特定する。例えば、
図2に示したように、Cシステムサーバ1と直接的に接続されるCシステムサーバ2およびCシステムネットワーク機器が特定される。そして、作業者は、特定された当該Cシステムサーバ2およびCシステムネットワーク機器について監視設定を変更する。この場合、Cシステムサーバ1と関連して動作する装置は少なく、また他のシステムが関連していないため、監視設定の変更作業が比較的簡単である。従って、監視設定の変更作業においてミスが起こりにくい。
【0031】
これに対し、AシステムBシステム共用サーバについてメンテナンス作業が行われる場合を考える。従来の監視システムでは、作業者は、まず当該共用サーバについて監視設定を変更する。続いて、作業者は、当該共用サーバと関連して動作する装置を特定する。例えば、
図3に示したように、当該共用サーバと直接的に接続されるBシステムサーバ1およびBシステムネットワーク機器が特定される。そして、作業者は、特定された当該Bシステムサーバ1およびBシステムネットワーク機器について監視設定を変更する。
【0032】
しかし、当該作業者はBシステムについてのみ作業を行うため、Aシステムについては考慮が行き届かない場合がある。従って、当該作業者は、当該共用サーバと関連して動作するAシステムサーバ1およびAシステムネットワーク機器について監視設定を変更し忘れる可能性がある。その結果、当該共用サーバの作業によって監視システムがAシステムサーバ1またはAシステムネットワーク機器について異常を検出することになりかねない。
【0033】
そこで、本発明では、監視対象と、当該監視対象と関連して動作する関連監視対象と、が対応付けられる関連情報を記憶し、作業対象となる監視対象と当該関連情報において対応付けられる関連監視対象について監視内容を制御する監視システム10を提案する。
【0034】
例えば、作業者は、作業対象となる装置を監視システム10に入力する。詳細には、情報処理装置100に作業対象となる装置が特定される情報が入力される。
【0035】
次に、監視システム10は、入力された作業対象の装置と関連して動作する関連装置を関連情報に基づいて特定する。詳細には、情報処理装置100は、関連情報を記憶する記憶装置200に作業対象の装置を通知すると共に、関連装置を問い合わせる。そして、記憶装置200は、通知された作業対象の装置と関連情報において対応付けられる関連装置を特定し、当該関連装置を情報処理装置100に応答する。
【0036】
次に、監視システム10は、作業対象の装置および特定された関連装置について監視設定を変更する。詳細には、情報処理装置100は、作業対象の装置および記憶装置200から通知された関連装置を一時的に監視対象から外す(以下、非監視に設定する、とも称する。)。
【0037】
このように、本発明の一実施形態に係る監視システム10によれば、作業の影響をうける可能性のある被監視装置について自動的に監視設定が変更されることにより、追加的な作業が発生することなく、検出対象である監視対象の異常のみを検出することが可能となる。以下、監視システム10の詳細について説明する。なお、説明の便宜上、第1および第2の実施形態に係る監視システム10を、監視システム10−1および監視システム10−2のように、末尾に実施形態に対応する番号を付することにより区別する。
【0038】
<2.第1の実施形態>
以上、本発明の一実施形態に係る監視システム10の概要について説明した。次に、本発明の第1の実施形態に係る監視システム10−1について説明する。
【0039】
<2−1.システムの構成>
まず、
図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る監視システム10−1の機能構成について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る監視システム10−1の概略的な機能構成の例を示す図である。
【0040】
監視システム10−1は、
図4に示したように、情報処理装置100−1および記憶装置200を備える。
【0041】
(情報処理装置の構成)
情報処理装置100−1は、
図4に示したように、受付部102、制御部104、通信部106、記憶部108および監視処理部110を備える。
【0042】
受付部102は、受付手段として、ユーザの操作を受け付ける。具体的には、受付部102は、ユーザの操作により入力される情報を受け付ける。例えば、ユーザの操作により入力される情報は、被監視装置のうちの少なくとも1つが特定される情報(以下、対象情報とも称する。)である。
【0043】
制御部104は、制御手段として、情報処理装置100−1の動作を全体的に制御する。具体的には、制御部104は、被監視装置についての監視設定を制御する。より具体的には、制御部104は、受付部102によって受け付けられた対象情報から特定される被監視装置と関連情報において対応付けられる関連装置について監視を制御する。
【0044】
詳細には、制御部104は、対象情報から特定される被監視装置と関連して動作する関連装置について、当該関連情報から特定される監視項目ごとに監視を制御する。例えば、制御部104は、当該関連情報から特定される監視項目についての監視有無を設定する。さらに、
図5を参照して、監視設定制御について詳細に説明する。
図5は、本実施形態に係る監視設定制御に係る情報(以下、監視設定情報とも称する。)の具体例を示す図である。
【0045】
監視設定情報は、被監視装置の各々について、対象情報、監視情報および関連情報を含む。例えば、監視設定情報は、
図5に示したように、被監視装置の各々について、アドレスおよび装置の名称といった対象情報、監視項目および当該監視項目ごとの監視内容といった監視情報、ならびに関連装置および当該関連装置ごとの監視項目(以下、関連監視項目とも称する。)といった関連情報を含む。
【0046】
監視情報について説明すると、監視項目としては、例えば死活監視、ログ監視、Trap監視、リソース監視およびプロセス監視といった項目があってもよい。監視内容としては、例えばログ監視についてはログに含まれるキーワードが列挙されてもよい。
【0047】
関連情報について説明すると、関連装置は、対象情報から特定される被監視装置と関連して動作する被監視装置である。例えば、関連装置は、対象情報から特定される被監視装置と単方向または双方向に通信する装置である。また、関連監視項目は、対象情報から特定される被監視装置に対する作業により影響を受ける関連装置の監視項目である。
【0048】
例えば、Bシステムサーバ1が作業対象である場合に、AシステムBシステム共用サーバの全ての監視項目が非監視に設定されると、Aシステムについても当該共有サーバの全ての監視項目が非監視にされることになり、Aシステムの運用上好ましくない。そのため、
図5に示したように当該共用サーバについての関連監視項目がログ監視およびTrap監視のみに留められる。また、同様にBシステムサーバ1が作業対象である場合に、Bシステムサーバ2の監視項目のうち作業に影響があるのはログ監視およびTrap監視のみである。そこで、Bシステムサーバ2の監視項目のうちログ監視およびTrap監視のみが関連監視項目に設定される。なお、
図5では、関連装置として装置の名称が格納されているが、関連装置が特定される他の情報、例えばアドレスが格納されてもよい。
【0049】
続いて、監視設定制御処理について説明する。まず、制御部104は、受付部102によって対象情報が受け付けられると、当該対象情報を用いて記憶装置200に関連情報を要求する。例えば、制御部104は、AシステムBシステム共用サーバが特定される対象情報が受け付けられると、記憶装置200に当該共有サーバについての関連情報を要求する。なお、合わせて監視情報が要求されてもよい。
【0050】
次に、制御部104は、記憶装置200から応答された関連情報から特定される関連装置について当該関連情報から特定される監視項目を設定する。例えば、制御部104は、AシステムBシステム共用サーバについての関連情報が応答されると、当該関連情報から当該共用サーバの関連装置であるAシステムサーバ1を特定し、さらに当該Aシステムサーバ1についての関連監視項目であるログ監視およびTrap監視を特定する。そして、制御部104は、Aシステムサーバ1についてログ監視およびTrap監視を非監視に設定する。上記一連の処理が、各関連装置について行われる。
【0051】
次に、制御部104は、対象情報から特定される被監視装置について監視設定を変更する。例えば、制御部104は、対象情報から特定されるAシステムBシステム共用サーバについての全ての監視を非監視に設定する。
【0052】
なお、上記では、対象情報がアドレスおよび装置の名称を含む例を説明したが、対象情報はアドレスまたは装置の名称のうちのいずれか一方のみであってもよい。また、アドレスおよび装置の名称以外の他の被監視装置が特定される情報であってもよい。
【0053】
また、上記では、関連情報が関連装置および関連監視項目を含む例を説明したが、関連情報はさらに関連監視項目ごとの監視内容(以下、関連監視内容とも称する。)を含んでもよい。また、この場合、制御部104は、監視有無の設定の代わりにまたはそれに加えて、当該関連監視内容に基づく監視内容の設定を行ってもよい。
【0054】
また、上記では、作業前に作業に関連する装置の監視が非監視に設定される例を説明したが、作業後に監視設定が元に戻されてもよい。例えば、作業後に作業対象であった被監視装置が特定される対象情報が受け付けられると、制御部104は、当該被監視装置およびその関連装置について監視設定を元に戻す。
【0055】
図4を参照して、情報処理装置100−1の機能構成の説明に戻ると、通信部106は、記憶装置200と通信する。具体的には、通信部106は、対象情報を記憶装置200に送信し、関連情報および監視情報を記憶装置200から受信する。例えば、通信部106の通信は概して有線通信であるが、無線通信であってもよい。
【0056】
記憶部108は、監視に関する情報を記憶する。具体的には、記憶部108は、制御部104によって設定されている被監視装置についての監視設定を記憶する。また、記憶部108は、監視処理部110の処理結果を記憶する。例えば、記憶部108は、設定されている監視の有無および内容、ならびに異常有無等の監視結果を記憶する。
【0057】
監視処理部110は、監視設定に基づいて被監視装置を監視する。具体的には、監視処理部110は、記憶部108に記憶されている監視設定に基づいて被監視装置を監視する。また、監視処理部110は、監視結果を記憶部108に記憶させる。例えば、監視処理部110は、監視対象として設定されている被監視装置について、設定されている監視項目を監視内容に従って監視する。
【0058】
(記憶装置の構成)
記憶装置200は、記憶手段として、
図4に示したように、通信部202、DB(Data Base)管理部204および関連情報DB206を備える。
【0059】
通信部202は、情報処理装置100−1と通信する。具体的には、通信部202は、対象情報を情報処理装置100−1から受信し、関連情報および監視情報を情報処理装置100−1に送信する。
【0060】
DB管理部204は、監視設定DB206を管理する。具体的には、DB管理部204は、監視設定DB206に記憶される情報の追加、変更および削除を行う。また、DB管理部204は、監視設定DB206から情報を取得する。例えば、DB管理部204は、受信される対象情報から特定される被監視装置についての監視情報または関連情報を監視設定DB206から取得する。
【0061】
監視設定DB206は、監視設定情報を記憶する。具体的には、監視設定DB206は、監視設定情報として対象情報ごとすなわち被監視装置ごとに監視情報および関連情報の組を記憶する。例えば、監視設定DB206は、
図5に示したような監視設定情報を有するデータベースである。なお、監視設定DB206のデータ構造はこれに限られず、多様なデータ構造が採用され得る。
【0062】
<2−2.システムの処理>
次に、本実施形態に係る監視システム10−1の処理について説明する。
【0063】
(A.処理の概要)
まず、
図6および
図7を参照して、監視システム10−1の処理の概要について説明する。
図6は、本実施形態に係る監視システム10−1における処理の例を説明するための図であり、
図7は、本実施形態に係る監視システム10−1における処理の他の例を説明するための図である。
【0064】
(A−1.AシステムBシステム共用サーバが作業対象である例)
まず、
図6を参照して、AシステムBシステム共用サーバについてメンテナンス作業が行われる場合を考える。
【0065】
監視システム10−1は、作業者から入力される対象情報から作業対象となるAシステムBシステム共用サーバを特定する。
【0066】
次に、監視システム10−1は、特定されたAシステムBシステム共用サーバと関連情報において対応付けられる関連装置および監視項目を特定する。例えば、監視システム10−1は、
図5に示したような監視設定情報から当該共用サーバと関連して動作する、Aシステムサーバ1、Bシステムサーバ1、Aシステムネットワーク機器およびBシステムネットワーク機器を特定する。また、監視システム10−1は、これらの関連装置の関連監視項目についても特定する。
【0067】
次に、監視システム10−1は、特定された関連装置の各々について特定された監視項目の設定を変更する。例えば、Aシステムサーバ1およびBシステムサーバ1についてはログ監視およびTrap監視が非監視に設定され、Aシステムネットワーク機器およびBシステムネットワーク機器についてはTrap監視が非監視に設定される。
【0068】
次に、監視システム10−1は、AシステムBシステム共用サーバについて監視項目の設定を変更する。例えば、AシステムBシステム共用サーバについては全ての監視項目が非監視に設定される。
【0069】
(A−2.Bシステムサーバ1が作業対象である例)
また、
図7を参照して、Bシステムサーバ1についてメンテナンス作業が行われる場合を考える。
【0070】
監視システム10−1は、作業者から入力される対象情報から作業対象となるBシステムサーバ1を特定する。
【0071】
次に、監視システム10−1は、特定されたBシステムサーバ1と関連情報において対応付けられる関連装置および監視項目を特定する。例えば、監視システム10−1は、
図5に示したような監視設定情報から当該Bシステムサーバ1と関連して動作する、AシステムBシステム共用サーバ、Bシステムサーバ2およびBシステムネットワーク機器を特定する。また、監視システム10−1は、これらの関連装置の関連監視項目についても特定する。
【0072】
次に、監視システム10−1は、特定された関連装置の各々について特定された監視項目の設定を変更する。例えば、AシステムBシステム共用サーバおよびBシステムサーバ2についてはログ監視およびTrap監視が非監視に設定され、Bシステムネットワーク機器についてはTrap監視が非監視に設定される。
【0073】
次に、監視システム10−1は、Bシステムサーバ1について監視項目の設定を変更する。例えば、Bシステムサーバ1については全ての監視項目が非監視に設定される。
【0074】
なお、上記では、作業対象となる被監視装置について全ての監視項目が非監視に設定される例を説明したが、当然ながら設定される監視項目は作業内容によって異なってもよい。例えば、作業としてリブートが行われる場合には、死活監視のみが非監視に設定されてもよい。
【0075】
(B.装置の処理)
続いて、
図8を参照して、情報処理装置100−1の処理について説明する。
図8は、本実施形態に係る情報処理装置100−1における処理の例を概念的に示すフローチャートである。
【0076】
情報処理装置100−1は、対象情報の入力有無を判定する(ステップS402)。具体的には、制御部104は、受付部102によって対象情報が受け付けられたかを判定する。
【0077】
対象情報が入力されたと判定されると、情報処理装置100−1は、対象情報から監視対象を特定する(ステップS404)。具体的には、制御部104は、受付部102によって対象情報が受け付けられたと判定されると、当該対象情報から被監視装置を特定する。
【0078】
次に、情報処理装置100−1は、特定された監視対象と対応付けられる関連監視対象および監視項目を特定する(ステップS406)。具体的には、制御部104は、特定された被監視装置についての関連情報を記憶装置200から通信部106を介して取得する。そして、制御部104は、取得された関連情報から関連装置と当該関連装置の監視項目とを特定する。
【0079】
次に、情報処理装置100−1は、特定された関連監視対象の監視項目を非監視に設定する(ステップS408)。具体的には、制御部104は、特定された関連装置について特定された監視項目を非監視に設定する。
【0080】
次に、情報処理装置100−1は、対象情報から特定された監視対象を非監視に設定する(ステップS410)。具体的には、制御部104は、対象情報から特定された、すなわち作業対象の被監視装置について全ての監視項目を非監視に設定する。
【0081】
なお、上記の第1の実施形態では、監視対象が被監視装置である例を説明したが、監視対象は装置以外であってもよい。具体的には、監視対象は被監視装置上で稼働するソフトウェアであってもよい。例えば、
図7に示したようなAシステムBシステム共用サーバ上には、AシステムおよびBシステムの一部として、当該AシステムおよびBシステムのソフトウェアコンポーネントがそれぞれ稼働しており、監視対象は当該ソフトウェアコンポーネントであってもよい。
【0082】
<2−3.第1の実施形態のまとめ>
このように、本発明の第1の実施形態によれば、監視システム10−1は、監視対象と、当該監視対象と関連して動作する関連監視対象と、が対応付けられる関連情報を記憶し、当該監視対象の少なくとも1つが特定される対象情報を受け付ける。また、監視システム10−1は、当該対象情報から特定される監視対象と関連情報において対応付けられる関連監視対象について監視を制御する。このため、作業対象の被監視装置のみならず、作業の影響を受ける可能性のある被監視装置について自動的に監視設定が変更される。従って、作業の影響で異常が検出される可能性が抑制されるため、検出対象である異常か否かを区別するといった追加的な作業が発生することなく、検出対象である被監視装置の異常のみを検出することが可能となる。
【0083】
また、上記関連情報は、監視対象と関連監視対象の監視項目との対応付けを含み、監視システム10−1は、関連情報から特定される関連監視対象の監視項目ごとに監視を制御する。このため、関連装置の監視設定が項目ごとに制御されることにより、作業の影響を受ける可能性が低い項目については監視を継続することができる。従って、作業中において、作業に関係なく発生する異常を検出することができ、発生する異常に早期に対処することが可能となる。
【0084】
また、上記監視の制御は、監視有無の設定を含む。このため、関連装置の関連監視項目が非監視に設定されることにより、作業により当該関連装置において当該関連監視項目に該当する状況が発生したとしても監視システム10−1の監視において異常が検出されない。従って、検出対象以外の異常が検出されないことにより、上述したような追加的な作業が発生することを防止できる。
【0085】
また、上記監視対象は、装置または前記装置で稼働するソフトウェアを含む。このため、メンテナンス作業は装置単位で行われることが多いため、装置単位で監視設定が管理されることにより、作業の単位と監視設定の単位とを合わせることができる。従って、監視システム10−1への入力作業が作業者にとって容易となる。また、昨今では、同一装置上で複数のシステムのソフトウェアが稼働する場合も増加しており、当該ソフトウェアの単位で監視するニーズも高まっている。そこで、当該ソフトウェアの単位と監視設定の単位とを合わせることにより、多様なニーズに対応することが可能となる。
【0086】
<2−4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の第1および第2の変形例について説明する。
【0087】
(第1の変形例)
本実施形態の第1の変形例として、被監視装置の監視項目ごとに関連情報が設定されてもよい。具体的には、関連情報は、監視対象および監視項目の組と関連監視対象との対応付けを含み、対象情報は、監視対象についての監視項目が特定される情報を含む。さらに、関連情報は、監視対象および監視項目の組と関連監視対象の監視項目との対応付けを含む。さらに、
図9を参照して、本変形例における監視設定制御処理について説明する。
図9は、本実施形態の第1の変形例に係る監視設定情報の具体例を示す図である。
【0088】
本変形例に係る監視設定情報の関連情報は、関連装置および関連監視項目に加え、変更監視項目を含む。具体的には、関連情報は、被監視装置の変更監視項目、当該変更監視項目に対応付けられる関連装置および関連監視項目を含む。例えば、AシステムBシステム共用サーバについて、全監視項目の監視設定が変更される場合には、
図9に示したように、Aシステムサーバ1、Bシステムサーバ1、Aシステムネットワーク機器およびBシステムネットワーク機器の4つの装置が関連装置として設定される。他方で、ログ監視の監視設定のみが変更される場合には、
図9に示したように、Aシステムサーバ1およびBシステムサーバ1のみが関連装置として設定される。
【0089】
続いて、監視設定制御処理について説明する。まず、制御部104は、受付部102によって対象情報が受け付けられると、当該対象情報を用いて記憶装置200に関連情報を要求する。例えば、制御部104は、被監視装置がAシステムBシステム共用サーバであり、変更監視項目がログ監視であることが特定される対象情報が受け付けられると、記憶装置200に当該共有サーバの変更監視項目がログ監視である関連情報を記憶装置200に通信部106を介して要求する。
【0090】
関連情報の要求を受ける記憶装置200は、要求に係る被監視装置の変更監視項目に対応付けられる関連情報を取得し、取得される関連情報を情報処理装置100−1に応答する。例えば、DB管理部204は、要求に係るAシステムBシステム共用サーバの変更監視項目がログ監視である、関連装置がAシステムサーバ1およびBシステムサーバ1についての関連情報を監視設定DB206から取得する。そして、DB管理部204は、取得された関連情報を情報処理装置100−1に通信部202を介して応答する。
【0091】
次に、制御部104は、記憶装置200から応答された関連情報から特定される関連装置について当該関連情報から特定される監視項目を設定する。例えば、制御部104は、関連情報が応答されると、当該関連情報からAシステムBシステム共用サーバの関連装置であるAシステムサーバ1およびBシステムサーバ1を特定し、さらに当該両サーバについての関連監視項目であるログ監視およびTrap監視を特定する。そして、制御部104は、当該両サーバについてログ監視およびTrap監視を非監視に設定する。
【0092】
次に、制御部104は、対象情報から特定される被監視装置について、当該対象情報から特定される変更監視項目の監視設定を変更する。例えば、制御部104は、対象情報から特定されるAシステムBシステム共用サーバについて、当該対象情報から特定されるログ監視を非監視に設定する。
【0093】
このように、本実施形態の第1の変形例によれば、関連情報は、監視対象および監視項目の組と関連監視対象との対応付けを含み、対象情報は、監視対象についての監視項目が特定される情報を含む。ここで、作業内容によっては作業対象となる被監視装置についての監視設定の変更内容は異なることがあり、さらには関連装置に影響する監視項目も異なることがある。そのため、作業内容によらず一律に監視設定が制御されると、監視項目の設定の過不足が生じる可能性がある。従って、作業者が追加的に過不足する監視項目について設定する手間が生じかねない。これに対し、本変形例によれば、作業対象となる被監視装置の監視項目の単位で関連装置の監視項目の設定が制御されることにより、上述した作業者の手間の発生を抑制することができる。
【0094】
(第2の変形例)
本実施形態の第2の変形例として、監視システム10−1は、対象情報の代わりに作業情報に基づいて関連装置について監視を制御してもよい。具体的には、受付部102は、さらに監視対象についての作業情報を受け付け、対象情報は、作業情報から特定される。
【0095】
例えば、監視システム10−1は、別途に作業情報から対象情報が特定される情報を記憶する作業情報DBを備える。当該作業情報DBは、作業情報を用いて対象情報が要求されると、当該作業情報に対応付けられる対象情報を取得し、取得される対象情報を応答する。なお、当該作業情報DBは、例えば作業情報に含まれる作業項目と対象情報との対応付けを記憶する。
【0096】
情報処理装置100−1においては、受付部102によって作業情報が受け付けられると、制御部104は、当該作業情報を用いて作業情報DBに対象情報を要求する。そして、制御部104は、当該作業情報DBから対象情報が応答されると、当該対象情報を用いて上述したような監視設定制御処理を行う。
【0097】
さらに、監視システム10−1は、当該作業情報から特定される関連装置について監視を制御してもよい。具体的には、当該作業情報は、作業内容に係る情報を含み、関連情報は、監視対象および当該作業内容に係る情報の組と関連監視対象との対応付けを含む。さらに、
図10を参照して、本変形例における監視設定制御処理について説明する。
図10は、本実施形態の第2の変形例に係る監視設定情報の具体例を示す図である。
【0098】
本変形例に係る監視設定情報の関連情報は、関連装置および関連監視項目に加え、作業内容に係る情報としての作業項目を含む。具体的には、関連情報は、被監視装置についての作業項目、当該作業項目に対応付けられる関連装置および関連監視項目を含む。例えば、AシステムBシステム共用サーバについて、リブートといった作業が行われる場合には、
図10に示したように、Aシステムサーバ1、Bシステムサーバ1、Aシステムネットワーク機器およびBシステムネットワーク機器の4つの装置が関連装置として設定される。他方で、システムテストといった作業が行われる場合には、
図10に示したように、Aシステムサーバ1およびBシステムサーバ1のみが関連装置として設定される。
【0099】
続いて、監視設定制御処理について説明する。まず、制御部104は、受付部102によって作業情報が受け付けられると、当該作業情報を用いて作業情報DBに対象情報を要求する。なお、当該処理については上述したため詳細な説明を省略する。
【0100】
次に、制御部104は、作業情報DBから対象情報が応答されると、当該対象情報を用いて記憶装置200に関連情報を要求する。例えば、制御部104は、被監視装置がAシステムBシステム共用サーバである対象情報が応答されると、記憶装置200に当該共有サーバの作業項目が作業情報の示すリブートである関連情報を記憶装置200に通信部106を介して要求する。
【0101】
関連情報の要求を受ける記憶装置200は、要求に係る被監視装置の変更監視項目に対応付けられる関連情報を取得し、取得される関連情報を情報処理装置100−1に応答する。例えば、DB管理部204は、要求に係るAシステムBシステム共用サーバの作業項目がリブートである、関連装置がAシステムサーバ1、Bシステムサーバ1、Aシステムネットワーク機器およびBシステムネットワーク機器についての関連情報を監視設定DB206から取得する。そして、DB管理部204は、取得された関連情報を情報処理装置100−1に通信部202を介して応答する。
【0102】
次に、制御部104は、記憶装置200から応答された関連情報から特定される関連装置について当該関連情報から特定される監視項目を設定する。例えば、制御部104は、関連情報が応答されると、当該関連情報からAシステムBシステム共用サーバの関連装置であるAシステムサーバ1およびBシステムサーバ1を特定し、さらに当該両サーバについての関連監視項目であるログ監視およびTrap監視を特定する。また、制御部104は、関連装置であるAシステムネットワーク機器およびBシステムネットワーク機器を特定し、さらに当該両機器についての関連監視項目であるTrap監視を特定する。そして、制御部104は、当該両サーバについてログ監視およびTrap監視を非監視に設定し、当該両機器についてTrap監視を非監視に設定する。
【0103】
次に、制御部104は、対象情報から特定される被監視装置について監視設定を変更する。例えば、対象情報から特定されるAシステムBシステム共用サーバについて全ての監視項目を非監視に設定する。
【0104】
このように、本実施形態の第2の変形例によれば、情報処理装置100−1は、さらに監視対象についての作業情報を受け付け、対象情報は、作業情報から特定される。このため、作業者は作業対象となる被監視装置を直接的に特定することなく、自動的に作業の影響を受ける可能性のある被監視装置について監視設定を制御することができる。従って、作業者にとって監視システム10−1の操作にかかる手間を省くことが可能となる。また、作業者が直接的に被監視装置を特定しないため、被監視装置を誤選択する可能性が低下する。その結果、誤った監視設定が適用されることを抑制できる。
【0105】
また、上記作業情報は、作業内容に係る情報を含み、関連情報は、監視対象および当該作業内容に係る情報の組と関連監視対象との対応付けを含む。ここで、作業内容によって作業対象となる被監視装置についての関連装置に影響する監視項目も異なることがある。そのため、作業内容によらず一律に監視設定が制御されると、監視項目の設定の過不足が生じ、作業者が追加的に過不足する監視項目について設定する手間が生じかねない。これに対し、本変形例によれば、作業項目の単位で関連装置の監視項目の設定が制御されることにより、上述した作業者の手間の発生を抑制することができる。
【0106】
なお、上記作業情報に基づいて作業対象となる被監視装置の監視項目が特定され、当該監視項目について設定が変更されてもよい。
【0107】
<3.第2の実施形態>
以上、本発明の第1の実施形態に係る監視システム10−1について説明した。次に、本発明の第2の実施形態に係る監視システム10−2について説明する。なお、監視システム10−2の処理については主な処理が第1の実施形態における処理と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0108】
<3−1.システムの構成>
まず、
図11を参照して、本発明の第2の実施形態に係る監視システム10−2の機能構成について説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る監視システム10−2の概略的な機能構成の例を示す図である。
【0109】
監視システム10−2は、
図11に示したように、情報処理装置100−2および出力装置300を備える。なお、当該情報処理装置100−2は、第1の実施形態における記憶装置200の機能を包含する。
【0110】
(情報処理装置の構成)
情報処理装置100−2は、
図11に示したように、受付部102、制御部104、通信部106、記憶部108および監視処理部110に加えて、記憶手段としてのDB管理部112および監視設定DB114を備える。なお、以下では、第1の実施形態の機能と異なる機能についてのみ説明する。
【0111】
制御部104は、監視対象について異常が検出されると、異常が検出された監視対象と関連情報において対応付けられる関連監視対象を出力装置300に提示させる。具体的には、制御部104は、被監視装置のうちの少なくとも1つについて異常が検出されると、当該異常が検出された被監視装置についての関連装置を特定する。そして、制御部104は、特定される関連装置を示す情報を出力装置300に通信部106を介してユーザに提示させる。例えば、制御部104は、監視処理部110によって被監視装置の異常が検出されると、当該異常が検出された被監視装置についての関連情報をDB管理部112に要求する。DB管理部112は、当該異常が検出された被監視装置についての関連情報を監視設定DB114から取得し、取得される関連情報を制御部104に応答する。制御部104は、応答された関連情報から特定される関連装置の提示を要求する情報を出力装置300に通信部106を介して通知する。
【0112】
さらに、制御部104は、提示される関連監視対象の監視項目を出力装置300に提示させてもよい。具体的には、出力装置300に通知される情報には、関連装置に加えて当該関連装置の関連監視項目を示す情報が含まれる。なお、当該関連監視項目を示す情報は、関連装置を示す情報と共に出力装置300に通知されてもよく、別個に通知されてもよい。
【0113】
なお、当然ながら、異常が検出された被監視装置および監視項目が出力装置300に提示されてもよい。具体的には、制御部104は、異常が検出された被監視装置および監視項目を示す情報を出力装置300に通知する。
【0114】
監視処理部110は、被監視装置の異常の検出を制御部104に通知する。具体的には、監視処理部110は、被監視装置の異常が検出されると、制御部104に異常が検出された被監視装置および監視項目を通知する。
【0115】
なお、上記では、監視処理部110から制御部104に直接的に異常の検出が通知される例を説明したが、監視処理部110は異常検出を含む監視結果を記憶部108に記憶し、制御部104が当該監視結果を所定の時間間隔で確認するとしてもよい。
【0116】
DB管理部112および監視設定DB114の機能は、第1の実施形態に係る記憶装置200のDB管理部204および監視設定DB206の機能と実質的に同一であるため説明を省略する。
【0117】
(出力装置の構成)
出力装置300は、
図11に示したように、通信部302および出力部304を備える。
【0118】
通信部302は、情報処理装置100−2と通信する。具体的には、通信部302は、関連装置を示す情報または関連装置および関連監視項目を示す情報を情報処理装置100−2から受信する。
【0119】
出力部304は、提示手段として、情報をユーザに提示する。具体的には、出力部304は、情報処理装置100−2から受信された、異常が検出された被監視装置に係る情報および関連装置に係る情報に基づいて、異常が検出された被監視装置および当該被監視装置の監視項目ならびに関連装置および当該関連装置の関連監視項目をユーザに提示する。例えば、出力部304は、関連装置および関連監視項目を表示出力してもよく、音声出力してもよい。
【0120】
<3−2.第2の実施形態のまとめ>
このように、本発明の第2の実施形態によれば、監視システム10−2は、監視対象について異常が検出されると、異常が検出された監視対象と関連情報において対応付けられる関連監視対象を提示手段に提示させる。ここで、監視設定情報に関連情報の設定漏れがある場合、作業中に監視システム10−2において異常が検出されることがある。この場合、作業対象となる被監視装置と異常が検出された被監視装置とは互いに関連して動作するときには、当該異常が検出された被監視装置についての関連情報に、作業対象となる被監視装置が設定されている可能性がある。そこで、本実施形態のように、異常が検出された被監視装置の関連装置がユーザに提示されることにより、作業により異常が検出されたかどうかのユーザによる区別を支援することができる。また、複数の被監視装置で作業が行われる場合には、原因となる被監視装置の特定を支援することができる。さらに、関連装置として設定漏れがあった被監視装置が提示されることにより、ユーザによる追加設定を容易にすることができる。
【0121】
また、監視システム10−2は、さらに提示される関連監視対象の監視項目を提示手段に提示させる。このため、関連装置に加えて関連監視項目が提示されることにより、ユーザによる追加設定の際に、関連監視項目を別途調査する手間を省略することができる。
【0122】
<4.本発明の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成>
以上、本発明の実施形態を説明した。上述した情報処理装置100の処理は、ソフトウェアと、以下に説明する情報処理装置100のハードウェアとの協働により実現される。
【0123】
図12は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成を示した説明図である。
図12に示したように、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)132と、ROM(Read Only Memory)134と、RAM(Random Access Memory)136と、内部バス138と、入出力インターフェース140と、入力部142と、出力部144と、HDD(Hard Disk Drive)146と、ネットワークインターフェース148と、外部インターフェース150とを備える。
【0124】
CPU132は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムと協働して情報処理装置100内の受付部102、制御部104、監視処理部110およびDB管理部112の動作を実現する。また、CPU132は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM134は、CPU132が使用するプログラムまたは演算パラメータ等を記憶する。RAM136は、CPU132の実行にいて使用するプログラムまたは実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。ROM134およびRAM136により、情報処理装置100内の記憶部108の一部を実現する。CPU132、ROM134およびRAM136は、CPUバスなどから構成される内部バス138により相互に接続されている。
【0125】
入力部142は、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバーなど情報を入力するための入力手段と、入力に基づいて入力信号を生成し、CPU132に出力する入力制御回路などから構成されている。入力部142が操作されることにより、情報処理装置100に対して各種のデータが入力されたり処理動作が指示されたりし得る。
【0126】
出力部144は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置への出力を行う。さらに、出力部144は、スピーカおよびヘッドフォンなどの音声出力を行ってもよい。
【0127】
HDD146は、データ格納用の装置である。HDD146は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。HDD146は、CPU132が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0128】
ネットワークインターフェース148は、通信部106の通信機能の一例として、ネットワークに接続するための通信デバイスで構成され得る。また、ネットワークインターフェース148は、有線による通信を行うワイヤー通信対応デバイスであるが、無線LAN(Local Area Network)対応通信デバイスであっても、3GまたはLTE対応通信デバイスであってもよい。
【0129】
外部インターフェース150は、例えば、情報処理装置100の外部の装置または周辺機器と接続するためのバスである。また、外部インターフェース150は、USB(Universal Serial Bus)であってもよい。
【0130】
<5.むすび>
以上、本発明の第1の実施形態によれば、作業対象の被監視装置のみならず、作業の影響を受ける可能性のある被監視装置について自動的に監視設定が変更される。従って、作業の影響で異常が検出される可能性が抑制されるため、検出対象である異常か否かを区別するといった追加的な作業が発生することなく、検出対象である被監視装置の異常のみを検出することが可能となる。
【0131】
また、本発明の第2の実施形態によれば、異常が検出された被監視装置の関連装置がユーザに提示されることにより、作業により異常が検出されたかどうかのユーザによる区別を支援することができる。また、複数の被監視装置で作業が行われる場合には、原因となる被監視装置の特定を支援することができる。さらに、関連装置として設定漏れがあった被監視装置が提示されることにより、ユーザによる追加設定を容易にすることができる。
【0132】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0133】
例えば、上記実施形態では、監視システム10が情報処理装置100と記憶装置200または出力装置300を含むとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、監視システム10は情報処理装置100のみを含み、情報処理装置100が記憶装置200および出力装置300の機能を有してもよい。
【0134】
また、上記実施形態では、監視設定が変更される例を説明したが、変更された監視設定をユーザが元に戻し忘れる可能性がある。そこで、監視システム10は、監視設定が変更されたのにも関わらず、元に戻されない場合に、ユーザに戻し忘れを提示してもよい。例えば、情報処理装置100は、監視設定の変更後、所定の時間が経過するまでの間に、当該監視設定が元に戻されない場合、出力装置300を通じてユーザに設定の戻し忘れを提示する。なお、所定の時間の経過はタイマを用いて判定されてもよい。
【0135】
また、上記実施形態では、監視設定情報がデータベースとして管理される例を説明したが、当該監視設定情報が可視化されてもよい。例えば、情報処理装置100は、別途に表示制御部を備え、当該表示制御部は、監視設定情報が図式化された表示オブジェクトを生成する。そして、生成される表示オブジェクトが出力装置300によって表示出力される。さらに、当該表示オブジェクトは、監視設定情報に加えて設定状態を示す情報を含んでもよい。例えば、監視項目の監視有無を示すオブジェクトが表示される。
【0136】
また、上記の実施形態のフローチャートに示されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的にまたは個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。