(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る複合機1(画像形成装置の一例)について説明する。各図に適宜付される矢印Fr、Rr、L、R、U、Loは、それぞれ、複合機1の前側、後側、左側、右側、上側、下側を示している。
【0019】
まず、複合機1の全体の構成について説明する。
【0020】
図1に示されるように、複合機1は、箱型形状の複合機本体2(装置本体の一例)を備えている。複合機本体2の上端部には、原稿画像を読み取るための画像読取装置3が設けられている。複合機本体2の上部には、排紙トレイ4が設けられている。複合機本体2の略中央部には、中間転写ベルト5と4個の画像形成部6が収容されている。各画像形成部6は、後側から順に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのトナーに対応している。各画像形成部6は、感光体ドラム7(像担持体の一例)と現像装置8を備えている。複合機本体2の下部には、露光装置10が収容されている。複合機本体2の下端部には、用紙S(記録媒体の一例)を収納する給紙カセット11が収容されている。
【0021】
複合機本体2の後側部には、用紙Sの搬送路Pが設けられている。搬送路Pの上流端部には、給紙部12が設けられている。搬送路Pの中流部には、二次転写部13が設けられている。搬送路Pの下流部には、定着装置14が設けられている。
【0022】
複合機本体2の上部には、排紙トレイ4の下方に4個のトナーコンテナ15(トナー容器の一例)が収容されている。各トナーコンテナ15は、後側から順に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのトナーに対応している。各トナーコンテナ15は、複合機本体2の上部に設けられた装着部16に着脱可能に装着されている。
【0023】
次に、複合機1の動作について説明する。
【0024】
まず、露光装置10からの光(
図1の点線矢印参照)によって、各画像形成部6の感光体ドラム7上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、各画像形成部6の現像装置8によって現像される。これにより、感光体ドラム7にトナー像が担持される。このトナー像は、各画像形成部6の感光体ドラム7から中間転写ベルト5に一次転写される。これにより、中間転写ベルト5上にフルカラーのトナー像が形成される。
【0025】
また、給紙部12によって給紙カセット11から取り出された用紙Sは、搬送路Pを下流側へと搬送されて、二次転写部13に進入する。この二次転写部13において、中間転写ベルト5上に形成されたフルカラーのトナー像が用紙Sに二次転写される。トナー像を二次転写された用紙Sは、搬送路Pを更に下流側へと搬送されて、定着装置14に進入する。この定着装置14において、用紙Sにトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙Sは、排紙トレイ4上に排出される。
【0026】
次に、各トナーコンテナ15について更に説明する。
【0027】
図2以降の各図に適宜付される矢印Oは各トナーコンテナ15の左右方向外側を示し、
図2以降の各図に適宜付される矢印Iは各トナーコンテナ15の左右方向内側を示している。
【0028】
図2、
図3を参照して、各トナーコンテナ15は、容器本体21と、容器本体21の中央部に収容される撹拌部材22と、容器本体21の後下部に収容される搬送部材23(回転部材の一例)と、容器本体21の右端側に配置されるレバー24(操作部材の一例)と、レバー24を覆うように設けられるカバー25と、カバー25の下側に配置されるシャッター26と、シャッター26の右側部に収容される移動部材27及び固定部材28と、容器本体21の左端側に配置される伝達部材30と、伝達部材30の右側に配置されるコイルスプリング31(付勢部材の一例)と、を備えている。
【0029】
各トナーコンテナ15の容器本体21は、トナー(現像剤)を収容している。容器本体21は、収容部36と、収容部36の上側に設けられる蓋部37と、収容部36の右下側に設けられるダクト部38と、を備えている。
【0030】
容器本体21の収容部36は、上側が開放された箱型形状を成している。収容部36は、左右方向に長い形状を成している。収容部36の左側壁36Lの下部には、外筒部40が左側(左右方向外側)に向かって突設されると共に、内筒部41が右側(左右方向内側)に向かって突設されている。外筒部40及び内筒部41は、左右方向に沿って延びる円筒状を成している。収容部36の上端外周には、下側フランジ部43が設けられている。
【0031】
容器本体21の蓋部37は、下側が開放された箱型形状を成している。蓋部37の下端外周には、上側フランジ部44が設けられている。上側フランジ部44は、収容部36の下側フランジ部43に固定されている。これにより、収容部36と蓋部37が一体化されている。蓋部37の内部空間は、収容部36の内部空間と連通している。
【0032】
図4を参照して、容器本体21のダクト部38は、左右方向に沿って延びる円筒状を成している。ダクト部38は、容器本体21の収容部36と一体に成型されており、収容部36の右側壁36Rの下端部から右側(左右方向外側)に向かって延びている。ダクト部38の内部空間は、収容部36の内部空間と連通している。ダクト部38の下面には、トナーを排出する排出口45が設けられている。ダクト部38の右縁部(左右方向外側の縁部)には、矩形状の固定溝46が設けられている。
【0033】
図2を参照して、各トナーコンテナ15の撹拌部材22は、容器本体21の収容部36に収容されている。撹拌部材22は、回転可能に設けられている。撹拌部材22は、撹拌軸52と、撹拌軸52に取り付けられる撹拌羽根53と、を備えている。撹拌軸52は、左右方向に沿って延びている。撹拌羽根53は、例えば樹脂製のフィルムによって構成されており、シート状を成している。
【0034】
図3を参照して、各トナーコンテナ15の搬送部材23の左側部及び左右方向中央部は、容器本体21の収容部36に収容されている。搬送部材23の右側部は、容器本体21のダクト部38に収容されている。搬送部材23は、左右方向に沿って延びる回転軸Aの周りを回転可能に設けられている。つまり、本実施形態では、左右方向が搬送部材23の回転軸方向である。搬送部材23は、容器本体21に対して左右方向に沿って移動可能に設けられている。
【0035】
搬送部材23は、左右方向に沿って延びる搬送軸54と、搬送軸54の外周に突設される螺旋状の搬送フィン55と、を備えている。搬送軸54の左端部には、円筒状の連結筒部56が設けられている。連結筒部56の外周面には、円環状の台座部57が突設されている。搬送軸54の右側部の外周面には、複数個(例えば、4個)の突起部58が設けられている。複数個の突起部58は、周方向に等間隔で配置されている。
【0036】
図2を参照して、各トナーコンテナ15のレバー24は、容器本体21の右側(左右方向外側)に配置されている。レバー24は、支点部61と、支点部61の右面(左右方向外側の面)に突設される駆動突部62と、支点部61から上側に向かって延びる被操作部63(
図2では上端部のみを表示)と、を備えている。レバー24は、支点部61を中心に回転可能となるように容器本体21の収容部36の右側壁36Rに支持されている。
【0037】
各トナーコンテナ15のカバー25は、容器本体21の収容部36に固定されており、収容部36の右側壁36Rを右側(左右方向外側)から覆っている。カバー25の上部には窓部64が設けられており、この窓部64を介してレバー24の被操作部63の上端部が各トナーコンテナ15の外部に露出している。
【0038】
各トナーコンテナ15のシャッター26は、搬送部材23の右端側に配置されている。
図4〜
図6を参照して、シャッター26は、本体部65と、本体部65の右端部(左右方向外側の端部)に装着される閉止部66と、を備えている。
【0039】
シャッター26の本体部65は、左右方向に沿って延びる円筒状を成している。本体部65には、搬送部材23の右側部が収容されている。本体部65は、容器本体21のダクト部38の内周に回転可能に装着されている。これにより、本体部65がダクト部38の排出口45を閉止する閉止位置(
図5参照)と、本体部65がダクト部38の排出口45を開放する開放位置(
図6参照)と、の間でシャッター26が回転可能となっている。以下、シャッター26が閉止位置から開放位置まで回転する時の回転方向を回転方向RD(
図7参照)と称する。
【0040】
図4〜
図6を参照して、シャッター26の本体部65には、連通口70が設けられている。連通口70は、シャッター26が閉止位置にある状態ではダクト部38の排出口45と連通せず、シャッター26が開放位置にある状態ではダクト部38の排出口45と連通するように設けられている。本体部65の内周面には、一対の嵌合溝71(
図6参照)が設けられている。本体部65の右縁部(左右方向外側の縁部)には、矩形状のガイド溝72(
図4参照)が設けられている。
【0041】
図5〜
図8を参照して、シャッター26の閉止部66は、平板部73と、平板部73の左面(左右方向内側の面)に突設される支持筒部74及び一対の嵌合突部75と、平板部73の右面(左右方向外側の面)に突設される従動突部76と、を備えている。
【0042】
シャッター26の閉止部66の平板部73は、左右方向とは垂直な平面に沿った平板状を成している。平板部73は、シャッター26の本体部65の右端部(左右方向外側の端部)を閉止している。
【0043】
シャッター26の閉止部66の支持筒部74には、搬送部材23の搬送軸54の右端部が回転可能に挿入されている。支持筒部74の左端面(左右方向内側の端面)には、一対の押圧面77が設けられている。一対の押圧面77は、周方向に間隔をおいて設けられており、対角位置に配置されている。各押圧面77は、回転方向RDにおける下流側から上流側に向かって左側(左右方向一側)に傾斜している。
【0044】
シャッター26の閉止部66の一対の嵌合突部75は、シャッター26の閉止部66の支持筒部74の外周面と隙間を介して対向している。一対の嵌合突部75は、シャッター26の本体部65の内周面に設けられた一対の嵌合溝71に嵌合している。これにより、閉止部66が本体部65に固定されている。
【0045】
図4、
図7、
図8を参照して、各トナーコンテナ15の移動部材27は、円環状を成している。移動部材27は、搬送部材23の搬送軸54の外周に装着されている。移動部材27の左面(左右方向内側の面)は、搬送軸54の外周面に設けられた複数個の突起部58に当接している。
【0046】
移動部材27の外周面には、一対の係合突起80が設けられている。一対の係合突起80は、周方向に間隔をおいて設けられており、対角位置に配置されている。移動部材27の右面(左右方向外側の面)には、一対の被押圧面81が突設されている。一対の被押圧面81は、周方向に間隔をおいて設けられており、対角位置に配置されている。一対の被押圧面81は、一対の係合突起80と周方向の位置が重なるように配置されている。各被押圧面81は、回転方向RDにおける下流側から上流側に向かって左側(左右方向一側)に傾斜している。
【0047】
図4を参照して、各トナーコンテナ15の固定部材28は、収容片82と、収容片82の右端部(左右方向外側の端部)から径方向外側に向かって突出する固定片83と、を備えている。
【0048】
図4〜
図6を参照して、固定部材28の収容片82は、円筒状を成している。収容片82は、シャッター26の本体部65に挿入されている。収容片82には、移動部材27が収容されている。収容片82の内周面には、一対の係合溝84が設けられている。一対の係合溝84は、周方向に間隔をおいて設けられており、対角位置に配置されている。一対の係合溝84には、移動部材27の外周面に設けられた一対の係合突起80が左右方向に沿って移動可能な状態で係合している。これにより、移動部材27の移動方向が固定部材28によって規制され、移動部材27が左右方向に沿って移動可能となっている。
【0049】
図9を参照して、固定部材28の固定片83は、容器本体21のダクト部38に設けられた固定溝46に係合している。これにより、固定部材28が容器本体21に固定されており、容器本体21に対する固定部材28の回転が規制されている。これに伴って、容器本体21に対する移動部材27の回転も規制されている。
【0050】
図10を参照して、固定部材28の固定片83は、シャッター26の本体部65に設けられたガイド溝72を貫通している。固定片83の周方向の長さL1は、ガイド溝72の周方向の長さL2よりも短いため、シャッター26が固定部材28に対してL2とL1の差分だけ回転可能となっている。
【0051】
図11、
図12を参照して、各トナーコンテナ15の伝達部材30は、搬送部材23の左端側に配置されている。伝達部材30は、容器本体21の収容部36の左側壁36Lに設けられた外筒部40及び内筒部41を貫通している。
【0052】
伝達部材30は、第1の位置(
図11参照)と、第1の位置よりも左側(左右方向外側)に突出する第2の位置(
図12参照)と、の間で左右方向に沿って移動可能に設けられている。伝達部材30は、回転軸Aの周りを回転可能に設けられている。
【0053】
伝達部材30は、円環状の露出片86と、露出片86から右側(左右方向内側)に向かって突出する挿入片87と、挿入片87から右側(左右方向内側)に向かって突出する連結片88と、を備えている。
【0054】
伝達部材30の露出片86は、容器本体21の外部に露出している。露出片86の左面(左右方向外側の面)には、伝達カップリング90が設けられている。露出片86の外周面には、伝達ギア91が設けられている。伝達ギア91は、接続ギア(図示せず)を介して撹拌部材22(
図2参照)の撹拌軸52に接続されている。
【0055】
図11、
図12を参照して、伝達部材30の挿入片87は、容器本体21の収容部36の左側壁36Lに設けられた外筒部40に挿入されている。挿入片87の外周面には円環状の装着溝94が設けられ、装着溝94には円環状のシール部材95が装着されている。シール部材95は、外筒部40の内周面に接触している。
【0056】
伝達部材30の連結片88は、搬送部材23の搬送軸54の連結筒部56に挿入され、連結筒部56に連結されている。これにより、伝達部材30が搬送軸54の左端部に固定されている。
【0057】
各トナーコンテナ15のコイルスプリング31は、搬送部材23の左端側に配置されている。コイルスプリング31は、搬送部材23の搬送軸54の連結筒部56の外周に取り付けられている。コイルスプリング31は、容器本体21の収容部36の左側壁36Lに設けられた内筒部41の内周側に配置されている。コイルスプリング31は、内筒部41の内周面に形成された段差部42と連結筒部56の外周面に突設された台座部57の間に介装されている。コイルスプリング31は、搬送部材23を右側(左右方向他側)に押圧することで、搬送部材23に固定された伝達部材30を第1の位置(
図11参照)に付勢している。
【0058】
次に、装着部16について更に説明する。
【0059】
図13を参照して、装着部16には、上側から下側に向かう装着方向Xに沿って各トナーコンテナ15(
図13では1個のみを表示)が着脱可能に装着されている。装着部16には、各トナーコンテナ15の装着位置の右方に、4個の接続機構120(
図13では2個のみを表示)が設けられている。各接続機構120は、第1接続部材121と、第1接続部材121にギア部(図示せず)を介して接続される第2接続部材122と、を備えている。第1接続部材121は、各トナーコンテナ15が装着部16に装着された状態で、各トナーコンテナ15のレバー24の駆動突部62に係合している。第2接続部材122は、各トナーコンテナ15が装着部16に装着された状態で、各トナーコンテナ15のシャッター26の従動突部76に係合している。以上のように、各接続機構120は、各トナーコンテナ15が装着部16に装着された状態で、レバー24とシャッター26を接続している。
【0060】
装着部16には、各トナーコンテナ15の装着位置の左方に、4個の駆動カップリング123(
図13では1個のみを表示)が設けられている。各駆動カップリング123は、モーターなどによって構成される駆動源124に接続されており、駆動源124からの回転駆動力によって回転するように構成されている。
【0061】
上記のように構成された複合機1において、トナーコンテナ15から画像形成部6の現像装置8にトナーを補給する動作について、トナーコンテナ15が装着部16に装着されていることを前提に説明する。
【0062】
トナーコンテナ15から画像形成部6の現像装置8にトナーを補給する際には、トナーコンテナ15の伝達カップリング90が駆動カップリング123に連結され、且つ、トナーコンテナ15の排出口45が開放された状態(
図3参照)で、駆動源124を駆動させる。このように駆動源124が駆動すると、駆動源124からの回転駆動力によって駆動カップリング123が回転する。このように駆動カップリング123が回転すると、この回転が伝達部材30及び接続ギア(図示せず)によって撹拌部材22(
図2参照)の撹拌軸52に伝達され、撹拌部材22が回転する。これに伴って、容器本体21の収容部36に収容されたトナーを撹拌部材22が撹拌する。
【0063】
また、上記のように駆動カップリング123が回転すると、この回転が伝達部材30によって搬送部材23に伝達され、搬送部材23が回転する。これに伴って、
図3に矢印Bで示されるように、容器本体21の収容部36及びダクト部38に収容されたトナーが搬送部材23によって排出口45に向かって搬送される。このように排出口45に向かって搬送されたトナーは、
図3に矢印Cで示されるように、排出口45からトナーコンテナ15の外部に排出される。このように排出口45から排出されたトナーは、補給ダクト(図示せず)を介して画像形成部6の現像装置8に補給される。
【0064】
次に、上記のように構成された複合機1において、排出口45の開閉に伴って伝達部材30を移動させる動作について、トナーコンテナ15が装着部16に装着されていることを前提に説明する。
【0065】
シャッター26が閉止位置にある時には、
図5に示されるように、シャッター26の本体部65によって排出口45が閉止されている。また、
図7に示されるように、シャッター26の押圧面77の周方向の位置が移動部材27の被押圧面81の周方向の位置と一致している。更に、
図11に示されるように、コイルスプリング31の付勢力によって伝達部材30が第1の位置に保持されている。
【0066】
シャッター26が閉止位置にある状態で、ユーザーやサービスマンなどの作業者がレバー24を一方向に回転させると、このレバー24の回転が接続機構120を介してシャッター26に伝達され、シャッター26が閉止位置から開放位置まで回転する。これにより、
図6に示されるように、シャッター26の本体部65が排出口45を開放する。
【0067】
また、上記のようにシャッター26が閉止位置から開放位置まで回転すると、
図8に示されるように、シャッター26の押圧面77の周方向の位置が移動部材27の被押圧面81の周方向の位置からずれる。これに伴って、シャッター26の押圧面77が移動部材27の被押圧面81を左側に押圧して、移動部材27が左側(左右方向一側)に移動する。これに伴って、移動部材27が搬送部材23の複数個の突起部58を左側に押圧して、搬送部材23が左側(左右方向一側)に移動する。このように搬送部材23が左側に移動すると、
図12に示されるように、搬送部材23に固定された伝達部材30がコイルスプリング31の付勢力に抗して第1の位置から第2の位置まで移動する。これに伴って、伝達部材30の伝達カップリング90が駆動カップリング123に連結され、装着部16からのトナーコンテナ15の取り外しが規制される。
【0068】
一方で、シャッター26が開放位置にある状態で、作業者がレバー24を上記一方向とは逆方向に回転させると、このレバー24の回転が接続機構120を介してシャッター26に伝達され、シャッター26が開放位置から閉止位置まで回転する。これにより、
図5に示されるように、シャッター26の本体部65が排出口45を閉止する。
【0069】
また、上記のようにシャッター26が開放位置から閉止位置まで回転すると、
図7に示されるように、シャッター26の押圧面77の周方向の位置が移動部材27の被押圧面81の周方向の位置と一致する。これに伴って、コイルスプリング31の押圧力により、搬送部材23及び移動部材27が右側(左右方向他側)に移動する。このように搬送部材23が右側に移動すると、
図11に示されるように、搬送部材23に固定された伝達部材30がコイルスプリング31の付勢力によって第2の位置から第1の位置まで移動する。これに伴って、伝達部材30の伝達カップリング90と駆動カップリング123の連結が解除され、装着部16からのトナーコンテナ15の取り外しが可能となる。
【0070】
本実施形態では上記のように、第1の位置と、第1の位置よりも左側(左右方向外側)に突出する第2の位置と、の間で伝達部材30が移動可能に設けられており、シャッター26が閉止位置から開放位置まで回転するのに伴って、伝達部材30が第1の位置から第2の位置まで移動する。このような構成を採用することで、排出口45の開閉に伴って伝達部材30を移動させることができるため、伝達部材30を移動させるための専用の機構を設ける必要が無い。そのため、簡易な構成によって伝達部材30を移動させることが可能となる。
【0071】
また、シャッター26が閉止位置から開放位置まで回転するのに伴って、シャッター26が移動部材27を押圧して移動部材27が左側(左右方向一側)に移動し、移動部材27が搬送部材23を押圧して搬送部材23が左側に移動し、搬送部材23に固定された伝達部材30が第1の位置から第2の位置まで移動する。このような構成を採用することで、伝達部材30を第1の位置から第2の位置まで確実に移動させることが可能となる。
【0072】
また、シャッター26には、回転方向RDにおける下流側から上流側に向かって左側(左右方向一側)に傾斜する押圧面77が設けられ、移動部材27には、回転方向RDにおける下流側から上流側に向かって左側に傾斜する被押圧面81が設けられ、シャッター26が閉止位置から開放位置まで回転するのに伴って、押圧面77が被押圧面81を押圧して移動部材27が左側に移動する。このような構成を採用することで、簡易な構成によって移動部材27を左側に移動させることが可能となる。
【0073】
また、固定部材28の内周面には、一対の係合溝84が設けられ、移動部材27の外周面には、左右方向に沿って移動可能な状態で一対の係合溝84に係合する一対の係合突起80が設けられている。このような構成を採用することで、固定部材28によって移動部材27の移動方向を確実に規制することが可能となる。
【0074】
また、シャッター26が開放位置から閉止位置まで回転するのに伴って、コイルスプリング31の付勢力によって伝達部材30が第2の位置から第1の位置まで移動する。このような構成を採用することで、シャッター26が開放位置から閉止位置まで回転するのに伴って、伝達部材30を第2の位置から第1の位置まで確実に移動させることが可能となる。
【0075】
また、伝達部材30及びコイルスプリング31は、搬送部材23の左端側(左右方向一端側)に配置され、シャッター26は、搬送部材23の右端側(左右方向他端側)に配置されている。このような構成を採用することで、伝達部材30及びコイルスプリング31とシャッター26の設置スペースを分散させることが可能となり、これらの部材の設置スペースを容易に確保することが可能となる。
【0076】
また、容器本体21は、排出口45を有する円筒状のダクト部38を備え、容器本体21内のトナーを排出口45に向かって搬送する搬送部材23の一部がダクト部38に収容され、シャッター26は、ダクト部38に回転可能に装着されている。このような構成を採用することで、シャッター26を円滑に回転させることが可能となる。
【0077】
また、複合機1は、トナーコンテナ15と、トナーコンテナ15が着脱可能に装着される装着部16と、を備えている。このような構成を採用することで、トナーコンテナ15を容易に交換することが可能となる。
【0078】
ところで、複合機本体2に設けられたトップカバー(図示せず)の開閉動作や装着部16へのトナーコンテナ15の装着動作に連動して駆動カップリング123を移動させ、駆動カップリング123を伝達カップリング90に連結させる構成がある。しかしながら、このような構成を採用すると、駆動カップリング123を移動させるための駆動機構を複合機本体2に設置する必要が生じるため、複合機本体2の構成が複雑化する恐れがある。また、上記のようにトップカバーの開閉動作に連動して駆動カップリング123を移動させようとすると、トップカバーを開き切らないと駆動カップリング123と伝達カップリング90の連結を解除できなくなる恐れがある。
【0079】
しかしながら、本実施形態では、トナーコンテナ15が装着部16に装着された状態で伝達部材30が第1の位置から第2の位置まで移動すると、伝達カップリング90が駆動カップリング123に連結される。このような構成を採用することで、駆動カップリング123を移動させるための機構を複合機本体2に設置する必要が無くなるため、複合機本体2の構成の複雑化を抑制することができ、複合機本体2における省スペース化を図ることができる。また、トップカバーなどの複合機本体2側の部材の動作とは無関係に駆動カップリング123と伝達カップリング90の連結を解除できるため、装着部16に対してトナーコンテナ15を着脱する作業の作業性が向上する。
【0080】
また、トナーコンテナ15が装着部16に装着された状態でレバー24が回転すると、レバー24の回転が接続機構120を介してシャッター26に伝達され、シャッター26が回転する。このような構成を採用することで、作業者がレバー24を回転させることで、排出口45の開閉と駆動カップリング123の移動を同時に行うことが可能となる。そのため、作業者の作業負担を軽減することが可能となる。
【0081】
本実施形態では、固定部材28の内周面に一対の係合溝84が設けられ、移動部材27の外周面に一対の係合突起80が設けられている。一方で、他の異なる実施形態では、固定部材28の内周面に係合突起80が設けられ、移動部材27の外周面に係合溝84が設けられていても良い。
【0082】
本実施形態では、搬送部材23の全体が容器本体21に収容されている。一方で、他の異なる実施形態では、搬送部材23の一部が容器本体21に収容されていても良い。
【0083】
本実施形態では、伝達部材30の一部が容器本体21の外部に露出している。一方で、他の異なる実施形態では、伝達部材30の全体が容器本体21の外部に露出していても良い。
【0084】
本実施形態では、シャッター26の本体部65が容器本体21のダクト部38の内周に回転可能に装着されている。一方で、他の異なる実施形態では、シャッター26が容器本体21のダクト部38の外周に回転可能に装着されていても良い。
【0085】
本実施形態では、搬送部材23が回転部材の一例である。一方で、他の異なる実施形態では、撹拌部材22等が回転部材の一例であっても良い。
【0086】
本実施形態では、各トナーコンテナ15の排出口45が補給ダクト(図示せず)を介して各画像形成部6の現像装置8に接続されている。一方で、他の異なる実施形態では、各トナーコンテナ15の排出口45が各画像形成部6の現像装置8に直接接続されていても良い。
【0087】
本実施形態では、装着部16の接続機構120を介して各トナーコンテナ15のレバー24とシャッター26が接続されている。一方で、他の異なる実施形態では、各トナーコンテナ15のレバー24とシャッター26が直接接続されていても良い。
【0088】
本実施形態では、複合機1に本発明の構成が適用されている。一方で、他の異なる実施形態では、プリンター、複写機、ファクシミリ等の複合機1以外の画像形成装置に本発明の構成を適用しても良い。