特許第6587369号(P6587369)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6587369シート加工用カッター及びシートの加工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6587369
(24)【登録日】2019年9月20日
(45)【発行日】2019年10月9日
(54)【発明の名称】シート加工用カッター及びシートの加工方法
(51)【国際特許分類】
   B26B 29/06 20060101AFI20191001BHJP
   B26D 1/04 20060101ALI20191001BHJP
【FI】
   B26B29/06
   B26D1/04 Z
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-1105(P2019-1105)
(22)【出願日】2019年1月8日
【審査請求日】2019年4月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】316012876
【氏名又は名称】桜田 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100092680
【弁理士】
【氏名又は名称】入江 一郎
(72)【発明者】
【氏名】桜 田 昌 弘
【審査官】 山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】 特表2018−512931(JP,A)
【文献】 米国特許第09533427(US,B1)
【文献】 米国特許第05325752(US,A)
【文献】 特表平04−505264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 1/00 − 11/00、23/00 − 29/06
B26D 1/04
B26D 1/30
B26D 7/01、7/20、7/26
E04F 21/00、21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートの端部の耳を切断するシート加工用カッターであって、
正面視、第1の上面部と、この第1の上面部に平行な第1の下面部と、この第1の下面部と前記第1の上面部を接続する第1の接続部と、前記シートの端部が当接する第1の当接部とを有する本体と、
前記第1の当接部に対して直交すると共に、前記第1の上面部と一体又は前記第1の上面部に接続され、前記直交する方向に延びる長手方向に長い案内部と、
この案内部にスライド自在に移動する移動体と、
この移動体に取り付けられた第1の刃と、
前記移動体を前記案内部に固定する第1の固定手段とを備え、
前記案内部の下方に前記第1の下面部が位置し、
平面視、前記第1の下面部は、前記第1の上面部より前記長手方向の長さが長く、前記シートの下方の面に当接し、前記第1の刃の下方に位置してい
ことを特徴とするシート加工用カッター。
【請求項2】
第1の上面部と第1の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入するシートは第1の高さ調節部材で調整されるものであり、
この第1の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1の下面部に当接し、この当接状態は、第1の高さ固定手段により前記第1の高さ調節部材を前記第1の下面部に固定し、
前記シートは、前記第1の高さ調節部材に対向する前記第1の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容される
ことを特徴とする請求項1記載のシート加工用カッター。
【請求項3】
シートの端部の耳を切断するシート加工用カッターであって、
正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、
前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、
前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の高さ調節部材で調整されるものであり、
この第1’の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に当接し、この当接状態は、第1’の高さ固定手段により前記第1’の高さ調節部材を前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に固定し、
前記シートは、前記第1’の高さ調節部材に対向する前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容される
ことを特徴とするシート加工用カッター。
【請求項4】
シートの端部の耳を切断するシート加工用カッターであって、
正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、
前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、
前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、
この第1’の奥行き調節部材は、前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に当接し、この当接状態は、第1’の奥行き固定手段により前記第1’の奥行き調節部材を前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に固定し、
前記シートは、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接して侵入が規制されるものであり、
前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面は、前記第1’の当接部と平行である
ことを特徴とするシート加工用カッター。
【請求項5】
第1’の上面部と第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入するシートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、
この第1’の奥行き調節部材は、前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に当接し、この当接状態は、第1’の奥行き固定手段により前記第1’の奥行き調節部材を前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に固定し、
前記第1’の奥行き調節部材が前記第1’の上面部に、第1’の高さ調節部材が前記第1’の下面部に、それぞれ固定された場合、シートの下方の面は、第1’の高さ調節部材の上面に、前記シートの端面は、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に、それぞれ当接して侵入が規制されるものであり、
前記第1’の奥行き調節部材が前記第1’の下面部に、第1’の高さ調節部材が前記第1’の上面部に、それぞれ固定された場合、前記シートの上方の面は、前記第1’の高さ調節部材の下面に、前記シートの端面は、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に、それぞれ当接して侵入が規制されるものであり、
前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面は、前記第1’の当接部と平行である
ことを特徴とする請求項3記載のシート加工用カッター。
【請求項6】
本体に第1’の刃と第1”’の刃が取り付かれ、
作業者から見て、第1’の当接部にシートの右端部が当接した場合、前記第1’の刃
の刃面は、シートを上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にあり、
作業者から見て、第1’の当接部にシートの左端部が当接した場合、前記第1”’の刃の刃面は、シートを上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にある
ことを特徴とする請求項3又は請求項4又は請求項5記載のシート加工用カッター。
【請求項7】
シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、
正面視、第1の上面部と、この第1の上面部に平行な第1の下面部と、この第1の下面部と前記第1の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1の当接部とを有する本体と、
この本体に設けられ、前記第1の当接部に対して直交すると共に、前記第1の上面部の側に延びる長手方向に長い案内部と、
この案内部にスライド自在に移動する移動体と、
この移動体に取り付けられた第1の刃と、
前記移動体を前記案内部に固定する第1の固定手段とを備え、
平面視、前記第1の下面部は、前記第1の上面部より前記案内部の長手方向の長さが長く、前記シートの下方の面に当接し、前記第1の刃の下方に位置し、
前記第1の下面部に前記シートの下方の面を当接すると共に、前記第1の当接部に前記シートの端部を当接して前記シートの端部の耳を前記第1の固定手段により固定された前記移動体に取り付けられた前記第1の刃により切断する
ことを特徴とするシートの加工方法。
【請求項8】
シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、
正面視、第1の上面部と、この第1の上面部に平行な第1の下面部と、この第1の下面部と前記第1の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1の当接部とを有する本体と、
この本体に設けられ、前記第1の当接部に対して直交すると共に、前記第1の上面部の側に延びる長手方向に長い案内部と、
この案内部にスライド自在に移動する移動体と、
この移動体に取り付けられた第1の刃と、
前記移動体を前記案内部に固定する第1の固定手段とを備え、
前記第1の上面部と前記第1の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1の高さ調節部材で調整されるものであり、
この第1の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1の下面部又は前記第1の上面部に当接し、この当接状態は、第1の高さ固定手段により前記第1の高さ調節部材を前記第1の下面部又は前記第1の上面部に固定し、
前記シートは、前記第1の高さ調節部材に対向する前記第1の下面部又は前記第1の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容されるものであり、
記第1の高さ調節部材に対向する前記第1の上面部又は前記第1の下面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1の高さ調節部材の厚み h<H)に前記シートを侵入させると共に、前記第1の当接部に前記シートの端部を当接して前記シートの端部の耳を切断する
ことを特徴とするシートの加工方法。
【請求項9】
シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、
正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、
前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、
前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、
この第1’の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に当接し、この当接状態は、第1’の高さ固定手段により前記第1’の高さ調節部材を前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に固定し、
前記シートは、前記第1’の高さ調節部材に対向する前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容される
ことを特徴とするシートの加工方法。
【請求項10】
シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、
正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、
前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、
前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、
この第1’の奥行き調節部材は、前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に当接し、この当接状態は、第1’の奥行き固定手段により前記第1’の奥行き調節部材を前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に固定し、
前記シートは、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接して侵入が規制されるものであり、
前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面は、前記第1’の当接部と平行であり、
前記シートは、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接して前記シートの端部の耳を前記第1’の刃により切断する
ことを特徴とするシートの加工方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート加工用カッター及びシートの加工方法に係り、特に、シートの動きを規制してシートの端部の耳を正確に切断することができるシート加工用カッター及びシートの加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、床材に貼着されるシートは、巻き尺状に形成されると共に、巻き尺状の一端を立設した状態で保管される。
そのため、巻き尺状の下端は、シートの重量により変形を受けることとなり、シートを床材に貼着される際、変形を受けたシートを切断する必要がある。
そして、シートの耳を切断するシートの耳の長さ、厚みが一定でないため、シートの耳の長さ、厚みに余裕をもたせて切断することとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのため、例えば、シートの厚みが薄い場合、シートの動きを規制できず、シートの端部の耳を正確に切断することができないという問題点をあった。
【0004】
本発明は、上記の問題点を考慮してなされたもので、シートの動きを規制してシートの端部の耳を正確に切断することができるシート加工用カッター及びシートの加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載のシート加工用カッターは、シートの端部の耳を切断するシート加工用カッターであって、正面視、第1の上面部と、この第1の上面部に平行な第1の下面部と、この第1の下面部と前記第1の上面部を接続する第1の接続部と、前記シートの端部が当接する第1の当接部とを有する本体と、前記第1の当接部に対して直交すると共に、前記第1の上面部と一体又は前記第1の上面部に接続され、前記直交する方向に延びる長手方向に長い案内部と、この案内部にスライド自在に移動する移動体と、この移動体に取り付けられた第1の刃と、前記移動体を前記案内部に固定する第1の固定手段とを備え、前記案内部の下方に前記第1の下面部が位置し、平面視、前記第1の下面部は、前記第1の上面部より前記長手方向の長さが長く、前記シートの下方の面に当接し、前記第1の刃の下方に位置していものである。
【0006】
また、請求項2記載のシート加工用カッターは、請求項1記載のシート加工用カッターにおいて、第1の上面部と第1の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入するシートは第1の高さ調節部材で調整されるものであり、この第1の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1の下面部に当接し、この当接状態は、第1の高さ固定手段により前記第1の高さ調節部材を前記第1の下面部に固定し、前記シートは、前記第1の高さ調節部材に対向する前記第1の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容されるものである。
【0007】
また、請求項3記載のシート加工用カッターは、シートの端部の耳を切断するシート加工用カッターであって、正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の高さ調節部材で調整されるものであり、この第1’の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に当接し、この当接状態は、第1’の高さ固定手段により前記第1’の高さ調節部材を前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に固定し、前記シートは、前記第1’の高さ調節部材に対向する前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容されるものである。
【0008】
また、請求項4記載のシート加工用カッターは、シートの端部の耳を切断するシート加工用カッターであって、正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、この第1’の奥行き調節部材は、前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に当接し、この当接状態は、第1’の奥行き固定手段により前記第1’の奥行き調節部材を前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に固定し、前記シートは、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接して侵入が規制されるものであり、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面は、前記第1’の当接部と平行である。
【0009】
また、請求項5記載のシート加工用カッターは、請求項3記載のシート加工用カッターにおいて、第1’の上面部と第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入するシートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、この第1’の奥行き調節部材は、前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に当接し、この当接状態は、第1’の奥行き固定手段により前記第1’の奥行き調節部材を前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に固定し、前記第1’の奥行き調節部材が前記第1’の上面部に、第1’の高さ調節部材が前記第1’の下面部に、それぞれ固定された場合、シートの下方の面は、第1’の高さ調節部材の上面に、前記シートの端面は、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に、それぞれ当接して侵入が規制されるものであり、前記第1’の奥行き調節部材が前記第1’の下面部に、第1’の高さ調節部材が前記第1’の上面部に、それぞれ固定された場合、前記シートの上方の面は、前記第1’の高さ調節部材の下面に、前記シートの端面は、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に、それぞれ当接して侵入が規制されるものであり、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面は、前記第1’の当接部と平行である。
【0010】
また、請求項6記載のシート加工用カッターは、請求項3又は請求項4又は請求項5記載のシート加工用カッターにおいて、本体に第1’の刃と第1”’の刃が取り付かれ、作業者から見て、第1’の当接部にシートの右端部が当接した場合、前記第1’の刃
の刃面は、シートを上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にあり、作業者から見て、第1’の当接部にシートの左端部が当接した場合、前記第1”’の刃の刃面は、シートを上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にある。
【0011】
また、請求項7記載のシートの加工方法は、シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、正面視、第1の上面部と、この第1の上面部に平行な第1の下面部と、この第1の下面部と前記第1の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1の当接部とを有する本体と、この本体に設けられ、前記第1の当接部に対して直交すると共に、前記第1の上面部の側に延びる長手方向に長い案内部と、この案内部にスライド自在に移動する移動体と、この移動体に取り付けられた第1の刃と、前記移動体を前記案内部に固定する第1の固定手段とを備え、平面視、前記第1の下面部は、前記第1の上面部より前記案内部の長手方向の長さが長く、前記シートの下方の面に当接し、前記第1の刃の下方に位置し、前記第1の下面部に前記シートの下方の面を当接すると共に、前記第1の当接部に前記シートの端部を当接して前記シートの端部の耳を前記第1の固定手段により固定された前記移動体に取り付けられた前記第1の刃により切断するものである。
【0012】
また、請求項8記載の絵馬は、シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、正面視、第1の上面部と、この第1の上面部に平行な第1の下面部と、この第1の下面部と前記第1の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1の当接部とを有する本体と、この本体に設けられ、前記第1の当接部に対して直交すると共に、前記第1の上面部の側に延びる長手方向に長い案内部と、この案内部にスライド自在に移動する移動体と、この移動体に取り付けられた第1の刃と、前記移動体を前記案内部に固定する第1の固定手段とを備え、前記第1の上面部と前記第1の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1の高さ調節部材で調整されるものであり、この第1の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1の下面部又は前記第1の上面部に当接し、この当接状態は、第1の高さ固定手段により前記第1の高さ調節部材を前記第1の下面部又は前記第1の上面部に固定し、前記シートは、前記第1の高さ調節部材に対向する前記第1の下面部又は前記第1の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容されるものであり、前記第1の高さ調節部材に対向する前記第1の上面部又は前記第1の下面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1の高さ調節部材の厚み h<H)に前記シートを侵入させると共に、前記第1の当接部に前記シートの端部を当接して前記シートの端部の耳を切断するものである。

【0013】
また、請求項9記載のシートの加工方法は、シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、 前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、この第1’の高さ調節部材は、シート状部材で、前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に当接し、この当接状態は、第1’の高さ固定手段により前記第1’の高さ調節部材を前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部に固定し、前記シートは、前記第1’の高さ調節部材に対向する前記第1’の下面部又は前記第1’の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材の厚み h<H)に侵入することが許容されるものである。
【0014】
また、請求項10記載のシートの加工方法は、シートの端部の耳を切断するシートの加工方法であって、正面視、第1’の上面部と、この第1’の上面部に平行な第1’の下面部と、この第1’の下面部と前記第1’の上面部を接続し、前記シートの端部が当接する第1’の当接部とを有する本体と、前記本体に取り付けられた第1’の刃とを備え、前記第1’の上面部と前記第1’の下面部との垂直方向の隙間(H)に侵入する前記シートは第1’の奥行き調節部材で調整されるものであり、この第1’の奥行き調節部材は、前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に当接し、この当接状態は、第1’の奥行き固定手段により前記第1’の奥行き調節部材を前記第1’の上面部又は前記第1’の下面部に固定し、前記シートは、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接して侵入が規制されるものであり、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面は、前記第1’の当接部と平行であり、前記シートは、前記第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接して前記シートの端部の耳を前記第1’の刃により切断するものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載のシート加工用カッターによれば、平面視、第1の下面部は、第1の上面部より案内部の長手方向の長さが長く、シートの下方の面に当接するため、平面視、第1の下面部と第1の上面部の案内部の長手方向の長さが同じものに比べ、シートの下方の面が第1の下面部に多く当接し、シートのたるみを防止し、しかも、第1の下面部は、第1の刃の下方に位置しているため、施工場所の部位を傷をつけないで、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0016】
第1の下面部と第1の上面部との垂直方向の隙間に対してシートの厚みが余裕がある場合、第1の刃で切断すると、シートの動きが規制されず、シートが動いてシートの端部の耳を正確に切断できないが、
請求項2記載のシート加工用カッターによれば、上述した請求項1記載の発明の効果に加え、第1の下面部と第1の上面部との垂直方向の隙間に侵入するシートは第1の高さ調節部材で調整される、つまり、第1の高さ調節部材に対向する第1の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材の厚み h<H)となって、垂直方向の隙間を小さく調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0017】
第1’の下面部と第1’の上面部との垂直方向の隙間に対してシートの厚みが余裕がある場合、刃で切断すると、シートの動きが規制されず、シートが動いてシートの端部の耳を正確に切断できないが、
請求項3記載のシート加工用カッターによれば、第1’の下面部と第1’の上面部との垂直方向の隙間に侵入するシートは第1’の高さ調節部材で調整される、つまり、第1の高さ調節部材に対向する第1’の下面部又は第1’の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材の厚み h<H)となって、垂直方向の隙間を小さく調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0018】
耳のカット幅が、第1’の上面部又は第1’の下面部の開放端から第1’の当接部に至る奥行き寸法Wより小さくしたい場合、シートの端部を第1’の当接部に当接しないように手前に若干引いて、刃で切断するため、シートが動いて正確に切断できないが、
請求項4記載のシート加工用カッターによれば、第1’の上面部と第1’の下面部との垂直方向の隙間に侵入するシートは第1’の奥行き調節部材で調整される、つまり、シートは、第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接するため、第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面から第1’の当接部に至る寸法w(w<W))となって、奥行き寸法(W−w)を小さく調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0019】
また、請求項5記載のシート加工用カッターによれば、上述した請求項3記載の発明の効果に加え、第1’の奥行き調節部材が第1’の上面部に、第1’の高さ調節部材が第1’の下面部に、それぞれ固定された場合、シートの下方の面は、第1’の高さ調節部材の上面に、シートの端面は、第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に、それぞれ当接して侵入が規制されるものであり、
第1’の奥行き調節部材が第1’の下面部に、第1’の高さ調節部材が第1’の上面部に、それぞれ固定された場合、シートの上方の面は、第1’の高さ調節部材の下面に、シートの端面は、第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に、それぞれ当接して侵入が規制される。つまり、第1の高さ調節部材に対向する第1’の下面部又は第1’の上面部の垂直方向の隙間(h h<H)に、第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面から右当接部に至る寸法w(w<W))に、それぞれ調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0020】
また、請求項6記載のシート加工用カッターによれば、上述した請求項3又は請求項4又は請求項5記載の発明の効果に加え、作業者から見て、第1’の当接部にシートの右端部が当接した場合、第1’の刃の刃面は、シートを上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にあり、作業者から見て、第1’の当接部にシートの左端部が当接した場合、第1”’の刃の刃面は、シートを上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にあるため、作業者の利き手が右手、左手にかかわらず、一つのシート加工用カッターで対応することができる。
【0021】
また、請求項7記載のシートの加工方法によれば、平面視、第1の下面部は、第1の上面部より案内部の長手方向の長さが長く、シートの下方の面に当接するため、平面視、第1の下面部と第1の上面部の案内部の長手方向の長さが同じものに比べ、シートの下方の面が第1の下面部に多く当接し、シートのたるみを防止し、しかも、第1の下面部は、第1の刃の下方に位置しているため、施工場所の部位を傷をつけないで、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0022】
第1の下面部と第1の上面部との垂直方向の隙間に対してシートの厚みが余裕がある場合、刃で切断すると、シートの動きが規制されず、シートが動いてシートの端部の耳を正確に切断できないが、
請求項8記載のシートの加工方法によれば、第1の下面部と第1の上面部との垂直方向の隙間に侵入するシートは第1の高さ調節部材で調整される、つまり、第1の高さ調節部材に対向する第1の下面部又は第1の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1の高さ調節部材の厚み h<H)となって、垂直方向の隙間を小さく調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0023】
第1’の下面部と第1’の上面部との垂直方向の隙間に対してシートの厚みが余裕がある場合、刃で切断すると、シートの動きが規制されず、シートが動いてシートの端部の耳を正確に切断できないが、
請求項9記載のシートの加工方法によれば、第1’の下面部と第1’の上面部との垂直方向の隙間に侵入するシートは第1’の高さ調節部材で調整される、つまり、第1’の高さ調節部材に対向する第1’の下面部又は第1’の上面部の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材の厚み h<H)となって、垂直方向の隙間を小さく調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0024】
請求項10記載のシートの加工方法によれば、第1’の上面部と第1’の下面部との垂直方向の隙間に侵入するシートは第1’の奥行き調節部材で調整される、つまり、シートは、第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面に当接するため、第1’の奥行き調節部材の外方に臨む端面から第1’の当接部に至る寸法w(w<W))となって、奥行き寸法(W−w)を小さく調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の一実施例のシート加工用カッターの概略的斜視図である。
図2図2(a)は、図1のシート加工用カッターの概略的正面一部断面図であり、図2(b)は、図2(a)の刃4で切断されるシートの概略的平面図であり、図2(c)は、図2(a)の刃4”で切断されるシートの概略的平面図である。
図3図3は、図1の概略的平面図である。
図4図4は、図2のA−A線による概略的断面図である。
図5図5は、図2のB−B線による概略的断面図である。
図6図6(a)は、図1の移動体を案内部に固定する第1の固定手段の動作前の状態の概略的断面図であり、図6(b)は、図1の移動体を案内部に固定する第1の固定手段が動作し、移動体が案内部に固定された状態の概略的断面図である。
図7図7は、図1のシート加工用カッターで切断状態の概略的正面一部断面図である。
図8図8は、図7と異なる他の実施例の切断状態の概略的正面一部断面図である。
図9図9は、図8と異なる他の実施例の切断状態の概略的正面一部断面図である。
図10図10は、図9と異なる他の実施例の切断状態の概略的正面一部断面図である。
図11図11は、図10と異なる他の実施例の切断状態の概略的正面一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の一実施例のシート加工用カッター及びシートの加工方法を図面(図1乃至図11)を参照して説明する。
【0027】
図1に示すCは、シート10の端部の耳を切断するシート加工用カッターで、シート加工用カッターCは、正面視、右側方に第1の上面部11と、この第1の上面部11に平行な第1の下面部12と、この第1の下面部12と第1の上面部11を接続し、シート10の端部が当接する第1の端部当接部13と、左側方に第2の上面部11’と、この第2の上面部11’に平行な第2の下面部12’と、この第2の下面部12’と第2の上面部11’を接続し、シート10の端部が当接する第2の端部当接部13’と、を有する本体1を備えている。
なお、図1においては、第1の端部当接部13と第2の端部当接部13’とは、一体となっているが、場合により、図示しないが、第1の端部当接部13と第2の端部当接部13’とは、別体でも良い。
また、図1に示すT1は第1の取っ手であり、T2は第1の取っ手である。
【0028】
2は、本体1に設けられ、第1の端部当接部13に対して直交すると共に、第1の上面部11の側に延びる長手方向に長い案内部である。3は、適宜の幅で後述する第1の刃4で切断できるよう、案内部2にスライド自在に移動する移動体である。4は、移動体3に取り付けられた第1の刃で、図6(a)(b)に示す5は、移動体3を案内部2に固定する第1の固定手段である。
第1の刃4は、例えば、第1の取っ手T1を右手で持って、図2(a)の紙面から前方に移動させてシート10を切断するもので、図2(b)に示す10Kは、シート10の切断線である。
また、第1”の刃4”は、例えば、第1の取っ手T1を左手で持って、図2(a)の紙面から後方に移動させてシート10を切断するもので、図2(b)に示す10Kは、シート10の切断線である。
【0029】
第1の固定手段5は、図6(a)(b)に示すように、レバー51により案内部2の端部2aに接離する接離部材52による。図6(a)は、案内部2の端部2aと接離部材52とが離れ、第1の固定手段5の動作前の状態であり、図6(b)は、案内部2の端部2aと接離部材52とが接し、第1の固定手段5が動作し、移動体3が案内部2に固定された状態である。なお、「接離」は、二つの部材(案内部2の端部2aと接離部材52)が接したり離れたりする意である。なお、第1の固定手段5は、レバー51により案内部2の端部2aに接離する接離部材52による以外に、例えば、図示しないが、移動体3に雄ねじを案内部2に雌ねじを設けて螺合により固定しても良い。
【0030】
平面視、第1の下面部12は、第1の上面部11より案内部2の長手方向の長さが長く長く、シート10の下方の面に当接し、第1の刃4の下方に位置している(図1図3参照)。
そのため、上述したシート加工用カッターC(シートの加工方法)によれば、図7図8に示すように、第1の下面部12にシート10の下方の面を当接するため、平面視、第1の下面部12と第1の上面部11の案内部2の長手方向の長さが同じものに比べ、シート10の下方の面が第1の下面部12に多く当接し、シート10のたるみを防止し、しかも、第1の下面部12は、第1の刃4の下方に位置しているため、施工場所の部位を傷をつけないで、シート10の端部の耳を正確に切断することができる。
なお、シート10の幅は、第1の刃4を有した移動体3を移動させ、その位置は、作業者が変形を受けたシート10の部位を考慮して任意に定めて、第1の固定手段5により固定されて、第1の刃4により切断されるようにしてある。
【0031】
第1の下面部12と第1の上面部11との垂直方向の隙間に対してシート10の厚みが余裕がある場合、刃4で切断すると、シート10の動きが規制されず、シート10が動いてシート10の端部の耳を正確に切断できないが、
次に述べる実施例のシート加工用カッターC(シートの加工方法)によれば、図8に示すように、第1の下面部12と第1の上面部11との垂直方向の隙間H(Hは、例えば、18mm)に侵入するシート10は第1の高さ調節部材20で調整される、つまり、第1の高さ調節部材20に対向する第1の下面部12(又は第1の上面部11)の垂直方向の隙間h(h<H)となって、垂直方向の隙間(H−h)を小さく調整されるため、調整される分、シート10の動きが規制され、シート10の端部の耳を正確に切断することができる。
【0032】
即ち、第1の下面部12と第1の上面部11との垂直方向の隙間H、Hは、例えば、18mmとすれば、厚みが10mmのシート10を第1の下面部12と第1の上面部11との間に入れて切断すると、シート10の動きが規制されず、シート10が動いてシート10の端部の耳を正確に切断できない。
そのため、第1の高さ調節部材20を用いる。第1の高さ調節部材20は、シート状部材で、厚みの異なる複数のシート状部材を準備してある。
この場合、第1の高さ調節部材20は、厚みが7.9mmをシート状部材を用いる。即ち、第1の上面部11と第1の下面部12との垂直方向の隙間(H)に侵入するシート10(例えば、厚みが10mmのシート10)は第1の高さ調節部材20(例えば、厚みが7.9mmのシート状部材)で調整される。
この第1の高さ調節部材20は、シート状部材で、第1の下面部12(又は第1の上面部11)に当接し、この当接状態は、第1の高さ固定手段21(例えば、ネジ)により第1の高さ調節部材20を第1の下面部12(又は、第1の上面部11)に固定する。
具体的には、第1の高さ固定手段21は、例えば、ネジで、ネジを第1の下面部12に設けた孔(図示せず)を介して第1の下面部12に取り付ける。
その結果、シート10(例えば、厚みが10mmのシート10)は、第1の高さ調節部材20に対向する第1の下面部12(又は第1の上面部11)の垂直方向の隙間[h h<H 例えば、hは、Hが18mmの場合、18mm−7.9mm=10.1mm)に侵入することが許容される。
【0033】
つまり、上述したシート加工用カッターC(シートの加工方法)によれば、第1の下面部12と第1の上面部11との垂直方向の隙間Hに侵入するシート10(例えば、厚みが10mmのシート10)は第1の高さ調節部材20(例えば、厚みが7.9mmのシート状部材)で調整される、つまり、第1の高さ調節部材20に対向する第1の下面部12(又は第1の上面部11)の垂直方向の隙間h[例えば、hは、7.9mm h<H]となって、垂直方向の隙間h[例えば、hは、7.9mm h<H]を小さく調整されるため、調整される分、シートの動きが規制され、シートの端部の耳を正確に切断することができる。
【0034】
また、正面視、本体1の左側方には、本体1の右側方と同様、本体1は、第1’の上面部11’と、この第1’の上面部11’に平行な第1’の下面部12’と、この第1’の下面部12’と第1’の上面部11’を接続し、シート10の端部が当接する第1’の当接部13’とを有する。
【0035】
4’は、本体1に取り付けられた第1’の刃であり、20’は第1’の高さ調節部材である。第1’の高さ調節部材20’は、第1’の上面部11’と第1’の下面部12’との垂直方向の隙間(H)に侵入するシート10は調整される。
この第1’の高さ調節部材20’は、シート状部材で、第1’の上面部11’(又は、第1’の下面部12’)に当接し、この当接状態は、第1’の高さ固定手段21’(例えば、ネジ)により第1’の高さ調節部材20’を第1’の上面部11’(又は、第1’の下面部12’)に固定する。
【0036】
具体的には、第1’の高さ固定手段21’は、例えば、ネジで、ネジを第1’の上面部11’に設けた孔(図示せず)を介して第1’の上面部11’に取り付ける。
その結果、シート10(例えば、厚みが10mmのシート10)は、第1’の高さ調節部材20’に対向する第1’の下面部12’(又は、第1’の上面部11’)の垂直方向の隙間[h h<H 例えば、hは、Hが18mmの場合、18mm−7.9mm=10.1mm)に侵入することが許容される。
【0037】
第1’の下面部12’と第1’の上面部11’との垂直方向の隙間に対してシート10の厚みが余裕がある場合、刃で切断すると、シート10の動きが規制されず、シート10が動いてシート10の端部の耳を正確に切断できないが、
上述したシート加工用カッターC(シートの加工方法)によれば、図9に示すように、第1’の下面部12’と第1’の上面部11’との垂直方向の隙間Hに侵入するシート10(例えば、厚みが10mmのシート10)は第1’の高さ調節部材20’(例えば、厚みが7.9mmのシート状部材)で調整される、つまり、第1’の高さ調節部材20’に対向する第1’の下面部12’(又は、第1’の上面部11’)の垂直方向の隙間h[例えば、hは、7.9mm h<H]となって、垂直方向の隙間h[例えば、hは、7.9mm h<H]を小さく調整されるため、調整される分、シート10の動きが規制され、シート10の端部の耳を正確に切断することができる。
【0038】
耳のカット幅が、第1’の上面部11’又は第1’の下面部12’の開放端から第1’の当接部13’に至る奥行き寸法W(例えば、18mm)より小さくしたい場合、シート10の端部を第1’の当接部13’に当接しないように手前に若干引いて、刃4’で切断するため、シート10が動いて正確に切断できないが、
次に述べる図10記載の実施例のシート加工用カッターC(シートの加工方法)によれば、第1’の上面部11’と第1’の下面部12’との垂直方向の隙間に侵入するシート10は第1’の奥行き調節部材30’で調整される、つまり、シート10は、第1’の奥行き調節部材30’の外方に臨む端面30’aに当接するため、第1’の奥行き調節部材30’の外方に臨む端面30’aから第1’の当接部13’に至る寸法w(例えば、wは、8mm w<W))となって、奥行き寸法(W−w)を小さく調整されるため、調整される分、シート10の動きが規制され、シートの端部の耳を正確に第1’の刃4’により切断することができる。
【0039】
即ち、第1’の上面部11’と第1’の下面部12’との垂直方向の隙間(H)に侵入するシート10は第1’の奥行き調節部材30’で調整されるものである。
この第1’の奥行き調節部材30’は、例えば、直方体形状部材で、第1’の下面部12’(又は、第1’の上面部11’)に当接し、この当接状態は、第1’の奥行き固定手段31’(例えば、ネジ)により第1’の奥行き調節部材30’を第1’の上面部11’(又は、第1’の下面部12’)に固定する。
具体的には、、第1’の奥行き固定手段31’は、例えば、ネジで、ネジを第1’の下面部12’に設けた孔(図示せず)を介して第1’の下面部12’に取り付ける。
その結果、 シート10は、第1’の奥行き調節部材30`の外方に臨む端面に当接して侵入が規制され、第1’の刃4’により切断される。
なお、第1’の奥行き調節部材30’は、本実施例では、門型形状としたが(図1参照)、必ずしも、門型形状に限られず、第1’の奥行き調節部材30’の外方に臨む端面30’aが、第1’の当接部13’と平行であれば良い。
【0040】
なお、この場合、第1’の上面部11’と第1’の下面部12’との垂直方向の隙間(H)に侵入するシート10は上述した第1’の高さ調節部材20’で調整されるようにしても良い。
即ち、図11に示すように、第1’の高さ調節部材20’は、シート状部材で、第1’の上面部11’(又は、第1’の下面部12’)に当接し、この当接状態は、第1’の高さ固定手段21’により第1’の高さ調節部材21’を第1’の上面部11’(又は、第1’の下面部12’)に固定し、シート10は、第1’の高さ調節部材20’に対向する第1’の下面部12’(又は、第1’の上面部11’)の垂直方向の隙間H−h(hは、第1’の高さ調節部材20’の厚み、例えば、7.9mm h<H)に侵入することが許容される。
つまり、シート10は、第1’の奥行き調節部材30’の外方に臨む端面に当接して寸法w 第1’の高さ調節部材20’の下面に当接して寸法hの侵入がそれぞれ規制されることとなる。
例えば、図11に示すように、第1’の奥行き調節部材30’が第1’の下面部12’に、第1’の高さ調節部材20’が第1’の上面部11’に、それぞれ固定された場合、シート10の上方の面は、第1’の高さ調節部材20’の下面に、シート10の端面は、第1’の奥行き調節部材30’の外方に臨む端面30’aに、それぞれ当接して侵入が規制される。なお、図示しないが、逆に、第1’の奥行き調節部材30’が第1’の上面部11’に、第1’の高さ調節部材20’が第1’の下面部12’に、それぞれ固定された場合、シート10の下方の面は、第1’の高さ調節部材20’の上面に、シート10の端面は、第1’の奥行き調節部材30’の外方に臨む端面に、それぞれ当接して侵入が規制されるものであり、この場合、第1’の奥行き調節部材30’のシート10に当接する面30’aは、第1’の高さ調節部材20’の外方に臨む面より第1’の当接部13’に近い側に位置している。
なお、図11においては、第1’の奥行き調節部材30’のシート10に当接する面は、第1’の高さ調節部材20’の外方に臨む面より第1’の当接部13’に近い側に位置している。
【0041】
なお、図1に示すように、本体1に第1’の刃4’と第1”’の刃4”’が取り付かれている。
作業者から見て、第1’の当接部13’にシート10の右端部が当接した場合、第1’の刃4’の刃面は、シート10を上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にあり、また、作業者から見て、第1’の当接部13’にシート10の左端部が当接した場合、第1”’の刃4”’の刃面は、シート10を上から下に向かって切れるように下方に臨む位置にあるようにする。
そうすると、第1’の当接部13’にシート10の右端部が当接した場合、第2の取っ手T2を右手で持って、第1’の刃4’により、また、第1’の当接部13’にシート10の左端部が当接した場合、第2の取っ手T2を左手で持って、第1”’の刃4”’により、切断でき、作業者の利き手が右手、左手にかかわらず、一つのシート加工用カッターで対応することができる。
【符号の説明】
【0042】
C シート加工用カッター
1 本体
2 案内部
3 移動体
4 第1の刃
5 第1の固定手段
10 シート
11 第1の上面部
12 第1の下面部
13 第1の接続部
【要約】      (修正有)
【課題】シートの動きを規制してシートの端部の耳を正確に切断することができるシート加工用カッター及びシートの加工方法を提供する。
【解決手段】シート10の端部の耳を切断するシート加工用カッターCであって、第1の上面部11と、第1の上面部11に平行な第1の下面部12と、第1の下面部12と第1の上面部11を接続する第1の接続部13とを有する本体1と、第1の当接部13に対して直交すると共に、第1の上面部11と一体又は第1の上面部11に接続され、前記直交する方向に延びる長手方向に長い案内部2と、案内部2にスライド自在に移動する移動体3と、移動体3に取り付けられた第1の刃4と、移動体3を案内部2に固定する第1の固定手段とを備え、案内部2の下方に第1の下面部12が位置し、平面視、第1の下面部12は、第1の上面部11より前記長手方向の長さが長く、シート10の下方の面に当接し、第1の刃4の下方に位置している。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11