特許第6587445号(P6587445)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6587445
(24)【登録日】2019年9月20日
(45)【発行日】2019年10月9日
(54)【発明の名称】ソファベッド
(51)【国際特許分類】
   A47C 13/00 20060101AFI20191001BHJP
   A47C 17/23 20060101ALI20191001BHJP
   A47C 17/12 20060101ALI20191001BHJP
【FI】
   A47C13/00 B
   A47C17/23
   A47C17/12
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-145608(P2015-145608)
(22)【出願日】2015年7月23日
(65)【公開番号】特開2017-23454(P2017-23454A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年7月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】591280186
【氏名又は名称】株式会社オリバー
(73)【特許権者】
【識別番号】515201534
【氏名又は名称】岡崎椅子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097607
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 覚
(72)【発明者】
【氏名】太田 政信
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 泰昭
(72)【発明者】
【氏名】吉田 章彦
【審査官】 小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04292697(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0205130(US,A1)
【文献】 特開2004−195209(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 13/00
A47C 17/00−17/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常は多数の者が着座することのできるソファを形成するとともに、場合によってはベッドにも展開させることのできるようにしたソファベッドにおいて、所定の長さの水平部を有するものであって、その水平部のところに転動輪からなる複数のローラを有するベースフレームと、当該ベースフレーム上に設けられるものであって、縦断面形態がL字状の形態からなるとともに、当該L字状断面形態を形成する水平部のところが上記ベースフレームに設けられたローラ上を水平移動することのできるように形成された座部フレームと、当該座部フレームを形成する水平部の一方の端部側に形成される縦壁部のところに設けられるものであって、上記ベースフレームの縦壁部に設けられた係合部と係合するように形成されたロック機構と、上記ベースフレームの一方の側面部のところに設けられるものであって衝立状の形態からなる背もたれパネルと、上記ベースフレームの一方の端部側に設けられるものであって所定のクッション体を保持するとともにアームレストの役目も果たす肘掛けパネルと、上記座部フレーム上に設置されるものであって、その長手方向所定個所において直角状に折り曲げることの可能なように形成された関節部を有するとともに、所定の発泡弾性部材にて形成される座部クッション体と、上記背もたれパネルのところに立て掛けられた状態で配置されるとともに上記座部クッション体上の適宜個所にも配置される場合のある背もたれクッション体と、からなるようにしたことを特徴とするソファベッド。
【請求項2】
請求項1記載のソファベッドにおいて、上記関節部を、上記座部クッション体を形成する表張材及び発泡弾性部材を二分割するとともに、上記二分割された表張材のみを継ぎ合せし、これら二分割されたそれぞれの座部クッション体の基礎となる芯材のところにヒンジ機構を設け、当該ヒンジ機構を形成する一方のプレート側にその一端が取付けられるとともに、もう一方の端部が二つの座部クッション体の、それぞれの表張材の上記継ぎ合せ部のところに取付けられる弾性ストラップを設けるようにした構成からなることを特徴とするソファベッド。
【請求項3】
請求項1記載のソファベッドにおいて、上記ロック機構を、上記ベースフレームの縦壁部のところに設けられるものであって係合部を形成する係合フックと、当該係合フックと係合するものであって、上記座部フレームの縦壁部のところに設けられるとともに上記係合フックの一部をはさみ込むように作動する把持爪と、当該把持爪に所定の把持力を付与するアクチュエータと、当該アクチュエータによる上記把持爪への把持力を解放させるように作動するプランジャと、当該プランジャのところに設けられるものであって当該プランジャに所定のバネ反力を付与するスプリングと、上記プランジャの一端側に設けられるものであって操作者の手指にての操作が可能なように形成されるプッシュボタンと、からなるようにしたことを特徴とするソファベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常はソファとして複数人の着座が可能なように形成された座部を有するとともに、場合によっては、座部を延伸させてベッドとしても利用することができるようにしたベッド兼用のソファ、すなわち、ソファベッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の、この種のものとしては、例えば特開平8−196387号公報(特許文献1)または特開2010−17479号公報(特許文献2)記載のもの等が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−196387号公報
【特許文献2】特開2010−17479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来のもの、例えば特許文献1記載のものは、座部クッション体の下側に予め設置された脚部クッション体を必要時に引張り出して、ベッドとしての着床部を形成させるようにしているものである。なお、このような脚部クッション体の引き出された状態において、上記座部クッション体との連結部周りに段差のない面一状態を形成させるためには、上記引出及び収納機構は複雑なリンク機構を必要とし、全体の構成が重厚長大とならざるを得ない。その結果、装置全体が高コストとならざるを得ないと言う問題点を有する。また、特許文献2記載のものは、椅子(ソファ)状態において背もたれ部を形成する部分が座面上をオーバハングするように180°展開移動することによって、上記座面と上記背もたれ部の下端面とにてベッドとしての着床面(ベッド面)が形成されるようになっている。そして、このようなベッド面の形成は背もたれ部の下端部近傍に設けられたヒンジ機構の回転中心点を支点にした回転運動にて行われるようになっているものである。従って、この特許文献2記載のものも、椅子(ソファ)からベッドへの展開機構はその構成が複雑なものとなり、全体的には、上記特許文献1記載のものと同様、重厚長大な構造のものとならざるを得ない。このような問題点を解決するために、構造が簡単で、椅子(ソファ)の状態からベッドの状態へとワンタッチ操作にて容易に変換させることのできるようにした、ソファベッドを提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明である第一の発明においては、通常は多数の者が着座することのできる椅子(ソファ)を形成するとともに、場合によってはベッドにも展開させることのできるようにしたソファベッドに関して、所定の長さの水平部を有するものであって、その水平部のところに転動輪からなる複数のローラを有するベースフレームと、当該ベースフレーム上に設けられるものであって、縦断面形態がL字状の形態からなるとともに、当該L字状断面形態を形成する水平部のところが上記ベースフレームに設けられたローラ上を水平移動することのできるように形成された座部フレームと、当該座部フレームを形成する水平部の一方の端部側に形成される縦壁部のところに設けられるものであって、上記ベースフレームの縦壁部に設けられた係合部と係合するように形成されたロック機構と、上記ベースフレームの一方の側面部のところに設けられるものであって衝立状の形態からなる背もたれパネルと、上記ベースフレームの一方の端部側に設けられるものであって所定のクッション体を保持するとともにアームレストの役目も果たす肘掛けパネルと、上記座部フレーム上に設置されるものであって、その長手方向所定個所において直角状に折り曲げることの可能なように形成された関節部を有するとともに、所定の発泡弾性部材にて形成される座部クッション体と、上記背もたれパネルのところに立て掛けられた状態で配置されるとともに上記座部クッション体上の適宜個所にも配置される場合のある背もたれクッション体と、からなるようにした構成を採ることとした。
【0006】
次に、請求項2記載の発明である第二の発明においては、請求項1記載のソファベッドに関して、上記関節部を、上記座部クッション体を形成する表張材及び発泡弾性部材を二分割するとともに、上記二分割された表張材のみを継ぎ合せし、これら二分割されたそれぞれの座部クッション体の基礎となる芯材のところにヒンジ機構を設け、当該ヒンジ機構を形成する一方のプレート側にその一端が取付けられるとともに、もう一方の端部が二つの座部クッション体の、それぞれの表張材の上記継ぎ合せ部のところに取付けられる弾性ストラップを設けるようにした構成を採ることとした。
【0007】
次に、請求項3記載の発明である第三の発明においては、請求項1記載のソファベッドに関して、上記ロック機構を、上記ベースフレームの縦壁部のところに設けられるものであって係合部を形成する係合フックと、当該係合フックと係合するものであって、上記座部フレームの縦壁部のところに設けられるとともに上記係合フックの一部をはさみ込むように作動する把持爪と、当該把持爪に所定の把持力を付与するアクチュエータと、当該アクチュエータによる上記把持爪への把持力を解放させるように作動するプランジャと、当該プランジャのところに設けられるものであって当該プランジャに所定のバネ反力を付与するスプリングと、上記プランジャの一端側に設けられるものであって操作者の手指にての操作が可能なように形成されるプッシュボタンと、からなるようにした構成を採ることとした。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明である第一の発明のものにおいては、通常時においては複数の者が横に並んだ状態で着座することのできるソファを提供することができる。そして、場合によっては、上記座部クッション体の一方の端部を引き出すことによって座部クッション体を延伸させるようにする。これによって、引き延ばされた座部クッション体にてベッド面が形成されることとなる。すなわち、上記引き延ばされた座部クッション体をもってソファからベッドに変換させることができることとなる。これによって、例えば病院等において、付き添い者等が臨時にベッドとして用いることができ、このベッドにて仮眠を取ることができるようになる。
【0009】
次に、請求項2記載の発明である第二の発明のものにおいては、座部クッション体の長手方向の一部のところに、折り曲げの自由な関節部を設けるようにしたので、この関節部を基点にして座部クッション体の一部を折り曲げたり、あるいは元の状態に延伸させたりすることができるようになる。そして、このような関節部を介しての折り曲げ状態時において、二分割された発泡弾性部材の各端部のところは所定の空間部を形成するように切欠かれており、この空間部内にはゴムベルト等からなる弾性ストラップが設けられるようになっているので、上記折り曲げ部のところに設けられる表張材及び発泡弾性部材等は上記空間部内に収まることとなる。その結果、上記表張材及び発泡弾性部材等は表面にはみ出したりするようなことが無くなり、折り曲げ部は、きれいな直角面を形成することとなる。また、一旦折り曲げられたものを延伸させた場合において、上記折り曲げられたところには凹陥部等は生じないようになる。すなわち、折り曲げによって生じた凹陥部等は迅速に元の状態へと復元されることとなる。その結果、ソファの状態からベッドの状態に転換された場合において、ベッド面は凹凸の無い滑らかな平面となる。
【0010】
次に、請求項3記載の発明である第三の発明のものにおいては、ベースフレームと座部フレームとの間にロック機構が設けられており、このロック機構の作動により、通常は、座部フレームは移動したりしないようになっている。従って、安定した、安全なソファが提供されることとなる。一方、場合によっては、ロック機構を形成するプッシュボタンを操作者の手指等にて操作(押す)ことによって、ロック機構のロック機能は瞬時に解除されることとなる。このようにロック機能が解除された状態において、座部フレームの一端を引っ張ることによって座部フレームはベースフレームのところから引き出され、座面は延長されることとなる。このようにして、ベッドとしての着床面が確保されることとなる。このように、本発明のものにおいては、一瞬にしてソファの状態からベッドの状態へと転換させることができる。すなわち、緊急時におけるソファからベッドへの変換(転換)が迅速に、かつ、円滑に行なわれることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明におけるソファの状態を示す立面図である。
図2】本発明においてソファからベッドへの転換状態を示す図である。
図3】本発明の主要部を成す座部クッション体のソファからベッドへの転換態様を示す図である。
図4】本発明におけるロック機構の作動態様を示す図である。
図5】本発明におけるベッド態様に変換された状態を示す立体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態について、図1ないし図5を基に説明する。本実施の形態にかかるものは、通常は多数の者が着座することのできる椅子(ソファ)を形成するとともに、場合によってはベッドにも展開させることのできるようにしたソファベッドに関するものである。具体的には、図1または図2に示す如く、所定の長さの水平部51を有するものであって、その水平部51のところに転動輪からなる複数のローラ55を有するベースフレーム5と、当該ベースフレーム5上に設けられるものであって、縦断面形態がL字状の形態からなるとともに、当該L字状断面形態を形成する水平部21のところが上記ベースフレーム5に設けられたローラ55上を水平移動することのできるように形成された座部フレーム2と、当該座部フレーム2を形成する水平部21の一方の端部側に形成される縦壁部22のところに設けられるものであって、上記ベースフレーム5の縦壁部52に設けられた係合部(係合フック)56と係合するように形成されたロック機構6と、からなるものである。
【0013】
このような基本構成からなるものにおいて、上記ベースフレーム5の一方の側面部のところには衝立状の形態からなる背もたれパネル7が設けられるようになっている。また、上記ベースフレーム5の一方の端部側には、所定のクッション体8が設置され、これらとともにアームレストの役目をも果たす肘掛けパネル81が設けられるようになっている。そして更に、このような座部フレーム2上には座部クッション体1が設置されるようになっている。この座部クッション体1は、所定の発泡弾性部材にて形成されるとともに、その長手方向所定個所において、例えば図3に示すように直角状に折り曲げることの可能なように形成された関節部16を有するようになっているものである。そして、また、上記背もたれパネル7のところには、所定の発泡弾性部材にて形成されるクッション体3が通常は背もたれクッション体として設置されるようになっている。また、このクッション体(背もたれクッション体)3は場合によっては、例えば図5に示す如く、上記座部クッション体1上の適宜個所にも配置され、枕を形成する場合もある。このようにしてベッドが形成されることとなる。
【0014】
次に、このような構成からなる座部クッション体1の一部に形成される上記関節部16の具体的構成について、図3を基に説明する。このものは、座部クッション体1を形成する表張材11を除いたところに設けられる発泡弾性部材12を基礎に形成されるものであって、これらが二分割されることによって形成される二つの座部クッション体を折れ曲がり可能なように継ぎ合せる、その連結部のところに形成されるようになっているものである。具体的には、二分割されたそれぞれの座部クッション体1、1の基板となる合板製の芯材15、15のところに設けられる二枚のヒンジプレート161、161と、これらヒンジプレート161、161のうちのいずれか一方のプレート側にその一端が取付けられるとともに、もう一方の端部が二つの座部クッション体1、1の、それぞれの表張材11、11の継ぎ合せ部111のところに取付けられるゴムバンドからなる弾性ストラップ13と、からなるものである。このような関節部16を基点にして座部クッション体1の一部を折り曲げたり、あるいは元の状態に延伸させたりすることができるようになっている。その結果、このような関節部16を介しての折り曲げ状態、すなわち、通常のソファ状態(図1図3(A))から、次のベッドの状態(図5図3(C))へと円滑に転換することができる。具体的には、まず、図2に示す如く、座部フレーム1の一方の端部側に設けられるストラップ29をもって操作者が座部フレーム2を引っ張る。これによって座部フレーム2は、図2(B)に示すように延伸された状態となる。なお、このような作業の前にロック機構6のロック状態を解放させておく必要がある。
【0015】
このような関節部16の具体的な展開運動について述べる。まず、図3の(A)に示すような直角に折れ曲がった状態から、次の(B)に示す如く、二枚のヒンジプレート161、161を主に形成される関節部16のピボット点(O16)を支点にしての展開運動が進められることとなる。そして、最終的には図3(C)に示す如く、蝶番を形成する二枚のヒンジプレート161、161が水平状態に180°開いた状態となる。これによって、上記蝶番を形成する各ヒンジプレート161、161上に取付けられた二分割された各座部クッション体1の、それぞれの部分は、図3(A)の状態から図3(C)状態へと転換されることとなる。なお、このような転換移動に際して、蝶番機構にて形成される上記関節部16の周りは、例えば図3(B)、(C)に示す如く、二分割された発泡弾性部材12、12の各端部のところが所定の空間部を形成するように切欠かれており、この空間部内にはゴムベルト等からなる弾性ストラップ13が設けられるようになっているので、上記折り曲げ部のところに設けられる表張材11及び発泡弾性部材12等は上記空間部内に収まることとなる。その結果、上記表張材11の継ぎ合せ部111のところが表面にはみ出したりするようなことが無い。従って、上記折り曲げ部は、きれいな直角面(図3(A)参照)を形成することとなる。また、一旦折り曲げられたものを延伸させた場合において、上記折り曲げられたところには、例えば図3(C)に示す如く、凹みや皺等は生じないようになる。すなわち、折り曲げによって生じた凹み等は迅速に元の状態へと復元されることとなる。その結果、ソファの状態からベッドの状態に転換された場合において、ベッド面は凹凸の無い滑らかな平面となる。
【0016】
次に、上記座部フレーム2の延伸作動を規制するロック機構6について説明する。このロック機構6は、例えば図2に示す上記座部フレーム2の縦壁部22のところに設けられるものである。具体的には、図4に示す如く、ベースフレーム5の縦壁部52のところに設けられるものであって係合部を形成する係合フック56と、当該係合フック56と係合するものであって、上記係合フック56の一部をはさみ込むように作動する把持爪61及び受け部62と、上記把持爪61に所定の把持力を付与するものであって主にコイルスプリング等にて形成されるアクチュエータ63と、当該アクチュエータ63による上記把持爪61への把持力を解放させるように作動するレバー64のところに所定の力を付与するプランジャ65と、当該プランジャ65のところに設けられるものであって当該プランジャ65を元の位置に戻すよう所定の力を付与するスプリング67と、上記プランジャ65の一端側に設けられるものであって操作者の手指にての操作が可能なように形成されるプッシュボタン66と、からなるものである。
【0017】
このようなロック機構6をベースフレーム5と座部フレーム2との間に設けることによって、通常は、このロック機構6の作動により座部フレーム2は移動したりするようなことがない。従って、安定した、安全なソファが提供されることとなる(図1参照)。一方、病院等において患者の付き添い者が仮眠を取る場合等においてベッドへと転換させたい場合がある。このような場合において、まず、上記ロック機構6を形成するプッシュボタン66を操作者の手指等にて操作(押す)ことによって、ロック機構6のロック機能が解除される(図4(B)参照)。このようにしてロック機能が解除された状態において、座部フレーム2の一端側に設けられたストラップ29を引っ張ることによって座部フレーム2はベースフレーム5のところから引き出され、座面は延長されることとなる(図2(B)参照)。このようにして、例えば図5に示す如く、ベッドとしての着床面が確保されることとなる。このように、本願発明のものにおいては、一瞬にしてソファの状態からベッドの状態へと転換させることができる。すなわち、ソファからベッドへの変換(転換)が、迅速に、かつ、円滑に行なわれることとなる。
【符号の説明】
【0018】
1 座部クッション体
11 表張材
111 継ぎ合せ部
12 発泡弾性部材
13 弾性ストラップ
16 関節部
161 ヒンジプレート
15 芯材
2 座部フレーム
21 水平部
22 縦壁部
29 ストラップ
3 クッション体
5 ベースフレーム
51 水平部
52 縦壁部
55 ローラ
56 係合フック
6 ロック機構
61 把持爪
63 アクチュエータ
64 レバー
65 プランジャ
66 プッシュボタン
67 スプリング
7 パネル
8 クッション体
81 肘掛けパネル
図1
図2
図3
図4
図5