特許第6587658号(P6587658)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6587658光無線通信システム及び電子部品装着装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6587658
(24)【登録日】2019年9月20日
(45)【発行日】2019年10月9日
(54)【発明の名称】光無線通信システム及び電子部品装着装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/114 20130101AFI20191001BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20191001BHJP
   H04B 10/075 20130101ALI20191001BHJP
   H04B 10/564 20130101ALI20191001BHJP
【FI】
   H04B10/114
   H05K13/08 P
   H04B10/075
   H04B10/564
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-149825(P2017-149825)
(22)【出願日】2017年8月2日
(62)【分割の表示】特願2014-557235(P2014-557235)の分割
【原出願日】2013年1月17日
(65)【公開番号】特開2017-229079(P2017-229079A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2017年8月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】特許業務法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【弁理士】
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】廣田 重元
(72)【発明者】
【氏名】神藤 高広
(72)【発明者】
【氏名】長坂 伸夫
(72)【発明者】
【氏名】今寺 泰章
【審査官】 対馬 英明
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−261996(JP,A)
【文献】 特開2008−245263(JP,A)
【文献】 特開平09−093199(JP,A)
【文献】 特開2012−248775(JP,A)
【文献】 特開2012−248577(JP,A)
【文献】 特開2012−129434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/00−10/90
H04J 14/00−14/08
H05K 13/00−13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される駆動電流に基づいて第1光無線信号を送信する第1受発光部と、前記第1受発光部に前記駆動電流を供給する駆動部とを備える第1光無線装置と、
前記第1受発光部から送信される前記第1光無線信号を受信する第2受発光部と、前記第2受発光部において受信された前記第1光無線信号の信号強度を検出する検出部とを備える第2光無線装置と、
前記第2光無線装置の前記検出部において検出された前記信号強度を、前記第2光無線装置から前記第1光無線装置に第2光無線信号として送信するフィードバック手段と、を有し、
前記第1光無線装置は、前記フィードバック手段により受信した前記信号強度に基づいて前記駆動部が前記第1受発光部に供給する前記駆動電流の大きさを変更する処理部を備え、
前記第1受発光部及び前記第2受発光部のうち、一方のみが可動部に設けられ、
前記可動部は、第1軸方向に沿って移動可能であり、
前記第1受発光部と前記第2受発光部は、前記可動部に設けられた一方を他方に対して前記第1軸方向に沿ってのみ移動可能にすることにより、前記可動部が前記第1軸方向へ可動する範囲内において光軸が一致する、光無線通信システム。
【請求項2】
前記可動部は、前記光無線通信システムを備える装置において着脱可能に構成される、請求項1に記載の光無線通信システム。
【請求項3】
前記第2光無線装置は、前記可動部の駆動源であるモータに接続される、請求項1又は請求項2に記載の光無線通信システム。
【請求項4】
前記第2光無線装置は、前記第1光無線信号を受信する伝送路の切断によりデータの再送を要求する場合に、再送要求に比べて前記信号強度を優先して前記フィードバック手段により送信させる、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光無線通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の前記光無線通信システムと、
前記可動部としてのスライダと、
を備え、
前記第1受発光部と前記第2受発光部は、前記可動部としてのスライダに設けられた一方を他方に対して前記スライダの前記第1軸方向に沿ってのみ移動可能にすることにより、前記スライダ前記第1軸方向へ可動する範囲内において光軸が一致する、電子部品装着装置。
【請求項6】
前記スライダに設けられた装着ヘッドと、
前記装着ヘッドにより電子部品が装着される基板を搬送する装置本体と、を備え、
前記スライダは、前記装着ヘッドを移動させ、前記装着ヘッドにより電子部品を基板へ装着し、
前記光無線通信システムは、前記電子部品の前記基板への装着作業に係るデータを伝送する、請求項5に記載の電子部品装着装置。
【請求項7】
前記第2光無線装置は、前記基板を撮像するマークカメラ、前記電子部品を撮像するパーツカメラ、前記スライダの駆動源であるモータ、及び前記電子部品の位置を検出する位置検出センサのうち、少なくとも一つに接続される、請求項6に記載の電子部品装着装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光無線通信を行う通信システム、及びその光無線通信システムを用いる電子部品装着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、無線通信システムの一つとして赤外線などの光を用いた光無線通信システムがある。例えば、特許文献1には、送信装置から出力する光の強度を、送信装置と受信装置との距離に基づいて調整する光無線通信システムが開示されている。この光無線通信システムでは、送信装置と受信装置との距離を近距離、中距離及び遠距離の3段階の距離に分類し各距離に応じた強度の光をまとめて送信装置から送信する。受信装置の各々は、送信装置から各距離だけ離れた位置に配置され複数の光強度の光が含まれる光無線を各位置で受信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−60680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した光無線通信システムは、各受信装置と送信装置との間の距離が予め設定されており、各距離に基づいた強度の光が送信されるものである。しかしながら、実際の通信では光強度が様々な要因で変動する場合があり、そのような光強度の変動に対し、予め決められた距離に基づく光強度の設定値の範囲では十分に対応することは難しい。例えば、この種の光無線通信システムでは、送信装置の光源としてレーザーダイオード(Laser Diode:LD)が用いられる。仮に、送信装置の各距離に対応する光源に同一規格のLDを用いたとしても、素子の劣化や温度特性のような素子固有の特性等によって各LDの出力光が異なる光強度となる場合がある。従って、実際の通信において送信装置から出力される光の強度の変動に対応できる無線通信システムが望まれている。
【0005】
本発明は、上記した課題を鑑みてなされたものであり、送信装置から出力される無線信号の信号強度の変動に対する追従性の向上が図れる光無線通信システム及びその光無線通信システムを用いる電子部品装着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を鑑みてなされた本願の請求項1に記載の光無線通信システムは、供給される駆動電流に基づいて第1光無線信号を送信する第1受発光部と、第1受発光部に駆動電流を供給する駆動部とを備える第1光無線装置と、第1受発光部から送信される第1光無線信号を受信する第2受発光部と、第2受発光部において受信された第1光無線信号の信号強度を検出する検出部とを備える第2光無線装置と、第2光無線装置の検出部において検出された信号強度を、第2光無線装置から第1光無線装置に第2光無線信号として送信するフィードバック手段と、を有し、第1光無線装置は、フィードバック手段により受信した信号強度に基づいて駆動部が第1受発光部に供給する駆動電流の大きさを変更する処理部を備え、第1受発光部及び第2受発光部のうち、一方のみが可動部に設けられ、可動部は、第1軸方向に沿って移動可能であり、第1受発光部と第2受発光部は、可動部に設けられた一方を他方に対して第1軸方向に沿ってのみ移動可能にすることにより、可動部が第1軸方向へ可動する範囲内において光軸が一致する。
【0007】
また、請求項2に記載の光無線通信システムは、請求項1に記載の光無線通信システムにおいて、可動部は、光無線通信システムを備える装置において着脱可能に構成される。
【0008】
また、請求項3に記載の光無線通信システムは、請求項1又は請求項2に記載の光無線通信システムにおいて、第2光無線装置は、可動部の駆動源であるモータに接続される。
また、請求項4に記載の光無線通信システムは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光無線通信システムにおいて、第2光無線装置は、第1光無線信号を受信する伝送路の切断によりデータの再送を要求する場合に、再送要求に比べて信号強度を優先してフィードバック手段により送信させる。
【0009】
また、請求項5に記載の電子部品装着装置は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光無線通信システムと、可動部としてのスライダと、を備え、第1受発光部と第2受発光部は、可動部としてのスライダに設けられた一方を他方に対してスライダの第1軸方向に沿ってのみ移動可能にすることにより、スライダ第1軸方向へ可動する範囲内において光軸が一致する。
【0010】
また、請求項に記載の電子部品装着装置は、請求項に記載の電子部品装着装置において、スライダに設けられた装着ヘッドと、装着ヘッドにより電子部品が装着される基板を搬送する装置本体と、を備え、スライダは、装着ヘッドを移動させ、装着ヘッドにより電子部品を基板へ装着し、光無線通信システムは、電子部品の基板への装着作業に係るデータを伝送する。
【0011】
また、請求項に記載の電子部品装着装置は、請求項に記載の電子部品装着装置において、第2光無線装置は、基板を撮像するマークカメラ、電子部品を撮像するパーツカメラ、スライダの駆動源であるモータ、及び電子部品の位置を検出する位置検出センサのうち、少なくとも一つに接続される。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の光無線通信システムでは、第1光無線装置の第1受発光部から第2光無線装置の第2受発光部に向けて第1光無線信号が送信される光無線通信システムにおいて、第2受発光部で受信した第1光無線信号の信号強度が検出部により検出され当該信号強度がフィードバック手段により第2光無線装置から第1光無線装置に向けて第2光無線信号として送信される。そして、第1光無線装置では、フィードバック手段により受信した信号強度に基づいて駆動部が第1受発光部に供給する駆動電流の大きさを変更する。
【0013】
このような構成では、第1光無線信号の信号強度が受信側の第2光無線装置から送信側の第1光無線装置に無線信号(第2光無線信号)を用いて迅速にフィードバック処理され、送信側の第1受発光部の送信出力が変更される。従って、実際の通信での様々な要因によって生じる第1光無線信号の信号強度の変動に対する追従性の向上を図ることができる。
さらに、第1受発光部と第2受発光部は、一方のみが可動部に設けられる。可動部は、第1軸方向に沿って移動可能である。第1受発光部及び第2受発光部の一方を他方に対して第1軸方向に沿ってのみ移動可能にすることにより、可動部が第1軸方向へ可動する範囲内において光軸が一致する。このような構成では、第1及び第2受発光部の一方が可動する場合でも、光軸調整手段を用いずに光軸を一致させ、光無線通信を適切に実行できる。
【0014】
また、請求項2に記載の光無線通信システムでは、第1及び第2受発光部のうち、少なくとも一方を設けられた可動部は、着脱可能に構成される。これにより、可動部を交換し、種類の異なる可動部において、第1光無線信号の信号強度の変動に対応しながら、光無線通信を実行できる。
【0015】
また、請求項3に記載の光無線通信システムでは、第1光無線信号の信号強度の変動に対する追従性を向上させつつ、例えば、第1光無線装置に接続した装置本体から第2光無線装置に接続したモータへ動作指令(電子部品の基板への装着作業に係るデータ)を伝送できる。
また、請求項4に記載の光無線通信システムでは、第2光無線装置は、伝送路の切断によりデータの再送を要求する場合に、再送要求に比べて信号強度を優先して送信する。これにより、伝送路の切断が発生した場合に、送信側の第1光無線装置の送信出力を増加させた後にデータの再送が実行されることによって、データの再処理がより確実に実行できる。
【0016】
また、請求項に記載の電子部品装着装置では、可動部としてスライダを備える電子部品装着装置において、光軸調整手段なしに、例えばスライダと装置本体の間の通信で生じる光無線信号の信号強度の変動に対する追従性の向上を図った電子部品装着装置とすることができる。
【0017】
また、請求項に記載の電子部品装着装置では、装着ヘッドにより電子部品の基板への装着作業を行いつつ、装着作業に係るデータを光無線通信システムにより伝送することができる。
【0018】
また、請求項に記載の電子部品装着装置では、第1光無線信号の信号強度の変動に対する追従性を向上させつつ、例えば、第2光無線装置に接続したマークカメラから第1光無線装置に接続した装置本体へ撮像データ(電子部品の基板への装着作業に係るデータ)を伝送できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態の無線通信システムが適用される電子部品装着装置の斜視図である。
図2図1に示す電子部品装着装置の上部カバーを取り外した状態の概略平面図である。
図3】電子部品装着装置のブロック図である。
図4】光無線装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。初めに、本願の通信システムを適用する装置の一例として電子部品装着装置(以下、「装着装置」と略する場合がある)について説明する。
【0021】
(装着装置10の構成)
図1に示すように、装着装置10は、装置本体11と、装置本体11に一体的に設けられる一対の表示装置13と、装置本体11に対して着脱可能に設けられる供給装置15,16とを備える。本実施形態の装着装置10は、図3に示す制御装置80の制御に基づいて、装置本体11内に収容される搬送装置21にて搬送される回路基板17に対して電子部品(図示略)の装着作業を実施する装置である。なお、本実施例では、図1に示すように、搬送装置21により回路基板17が搬送される方向(図2における左右方向)をX軸方向、回路基板17の搬送方向に水平でX軸方向に対して直角な方向をY軸方向と称し、説明する。
【0022】
装置本体11は、X軸方向の一端側でY軸方向における両端部に表示装置13を各々備える。各表示装置13は、タッチパネル式の表示装置であり、電子部品の装着作業に関する情報を表示する。また、装置本体11は、Y軸方向の両側から挟むようにして装着される供給装置15,16を備える。供給装置15は、フィーダ型の供給装置であり、各種の電子部品がテーピング化されリールに巻回させた状態で収容されるテープフィーダ15Aを複数有している。供給装置16は、トレイ型の供給装置であり、複数の電子部品が載置された部品トレイ16A(図2参照)を複数有している。
【0023】
図2は、装置本体11の上部カバー11A(図1参照)を取り除いた状態で装着装置10を上方(図1における上側)からの視点において示した概略平面図である。図2に示すように、装置本体11は、上記搬送装置21と、回路基板17に対して電子部品を装着する装着ヘッド22と、その装着ヘッド22を移動させる移動装置23とを基台20の上に備える。
【0024】
搬送装置21は、基台20におけるY軸方向の略中央部に設けられており、1対のコンベアベルト31と、コンベアベルト31に保持された基板保持装置32と、基板保持装置32を移動させる電磁モータ33とを有している。基板保持装置32は回路基板17を保持する。電磁モータ33は、出力軸がコンベアベルト31に駆動連結されている。電磁モータ33は、例えば、回転角度を精度良く制御可能なサーボモータである。搬送装置21は、電磁モータ33の駆動に基づいてコンベアベルト31が周回動作を行うことで、基板保持装置32とともに回路基板17がX軸方向に移動する。
【0025】
装着ヘッド22は、回路基板17と対向する下面に電子部品を吸着する吸着ノズル41を有する。吸着ノズル41は、正負圧供給装置42(図3参照)を介して負圧エア、正圧エア通路に通じており、負圧にて電子部品を吸着保持し、僅かな正圧が供給されることで保持した電子部品を離脱する。また、装着ヘッド22は、吸着ノズル41を昇降させるノズル昇降装置43(図3参照)及び吸着ノズル41を軸心回りに自転させるノズル自転装置44(図3参照)を有しており、保持する電子部品の上下方向の位置及び電子部品の保持姿勢が制御装置80からの制御に基づいて変更される。ノズル昇降装置43は、駆動源として例えば電磁モータ43Aを備える。また、装着ヘッド22は、保持する電子部品の上下方向の位置を検出するための位置検出センサ45(図3参照)を有している。また、装着ヘッド22には、回路基板17を撮影するためのマークカメラ47が下方を向いた状態で固定されている。なお、吸着ノズル41は、装着ヘッド22に対し着脱可能であり、電子部品のサイズ、形状等に応じて変更できる。
【0026】
また、装着ヘッド22は、移動装置23によって基台20上の任意の位置に移動する。詳述すると、移動装置23は、装着ヘッド22をX軸方向に移動させるためのX軸方向スライド機構50と、装着ヘッド22をY軸方向に移動させるためのY軸方向スライド機構52とを備える。X軸方向スライド機構50は、X軸方向に移動可能に基台20上に設けられたX軸スライダ54と、駆動源として電磁モータ56とを有している。X軸スライダ54は、電磁モータ56の駆動に基づいてX軸方向の任意の位置に移動する。
【0027】
Y軸方向スライド機構52は、Y軸方向に移動可能にX軸スライダ54の側面に設けられたY軸スライダ58と、駆動源としての電磁モータ60とを有している。Y軸スライダ58は、電磁モータ60の駆動に基づいて、Y軸方向の任意の位置に移動する。そして、装着ヘッド22は、Y軸スライダ58に取り付けらており、移動装置23の駆動にともなって基台20上の任意の位置に移動する。これにより、マークカメラ47は、装着ヘッド22が移動させられることで回路基板17の任意の位置の表面が撮像可能となる。マークカメラ47により撮影された画像データは、画像処理装置71(図3参照)により処理され制御装置80に出力される。また、装着ヘッド22は、Y軸スライダ58にコネクタ48を介して取り付けられワンタッチで着脱可能であり、種類の異なる作業ヘッド、例えば、ディスペンサヘッド等に変更できる。
【0028】
また、基台20は、Y軸方向の各側面部に供給装置15,16が接続されている。各供給装置15,16は、供給する電子部品の不足や電子部品の種類の変更等に対応するべく、基台20に着脱可能とされている。また、基台20には、各供給装置15,16が接続される部分におけるX軸方向の略中央部にパーツカメラ73が各々設けられている。各パーツカメラ73は、上方を向いた状態で固定されており、各供給装置15,16から装着ヘッド22の吸着ノズル41に吸着保持された電子部品を撮像する。パーツカメラ73は、撮影された画像データを画像処理装置71(図3参照)に出力する。画像処理装置71は、処理したデータを制御装置80に出力する。
【0029】
(装着装置10に適用される通信システム)
ここで、図3に示すように、本実施形態の装着装置10は、装着装置10の制御装置80と制御装置80以外の部分(各種装置)との間のデータ通信に光無線の多重化通信を用いる。なお、図3に示す装着装置10の構成は、通信システムを適用する場合の一例であり、装着装置10が備える装置の種類や数等に応じて適宜変更する。また、本願の通信システムは、装着装置10に例示される電子部品装着装置の他に、様々な製造ラインにおいて稼働する自動機などに適用可能なシステムである。
【0030】
図3に示すように、制御装置80は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータを主体とするコントローラ82と、画像ボード84と、駆動制御ボード85と、I/Oボード86とを備える。コントローラ82は、各ボード84,85,86を介して各装置と通信を行う。各ボード84,85,86は、光無線装置91を介して伝送路95の一端に接続され、伝送路95において光無線による通信が行われる。伝送路95の他端は光無線装置92を介して各種装置(カメラ、モータ、センサ等)に接続されている。例えば、図2に示すように、移動装置23には、制御装置80に接続される光無線装置91の受発光部93に対向して、光無線装置92の受発光部94が設けられている。受発光部94は、光無線装置91側の受発光部93との間で光軸が一致するように移動装置23のX軸スライダ54に固定されている。これにより、受発光部93,94(光無線装置91,92)間で各種情報通信が可能とされている。
【0031】
図3に示す画像ボード84は、画像データの入出力を制御するボードである。例えば、コントローラ82は、画像ボード84を介して画像処理装置71がマークカメラ47の画像データに対する処理から検出した回路基板17に関する情報(種類・形状等)や回路基板17の基板保持装置32による保持位置の誤差等のカメラ情報を受信する。駆動制御ボード85は、電磁モータに対する動作指令や電磁モータからリアルタイムでフィードバックされる情報等の入出力を制御するボードである。例えば、コントローラ82は、駆動制御ボード85を介して電磁モータ43Aにより取得されるトルク情報や位置情報(吸着ノズル41に保持される電子部品の上下位置)などのサーボ制御情報を受信する。I/Oボード86は、例えば位置検出センサ45の出力信号等の入出力を制御するボードである。これら制御装置80に各装置から入力されるデータは、光無線装置92により多重化された上で光無線信号として伝送路95を伝送される。光無線装置91は、伝送された多重化信号の多重化を解除し個々のデータに分離する処理を行う。光無線装置91は、分離されたデータのうち、画像データを画像ボード84に、サーボ制御情報を駆動制御ボード85に、I/O信号をI/Oボード86に転送する。
【0032】
一方で、コントローラ82は、光無線装置91により受信された各データを処理する。コントローラ82は、例えば処理結果に基づいた電磁モータ43Aに対する制御信号を、駆動制御ボード85を介して光無線装置91に出力する。光無線装置92は、光無線装置91から伝送される制御信号をノズル昇降装置43に転送する。これにより、電磁モータ43Aが制御信号に基づいて動作する。また、コントローラ82は、例えば表示装置13の表示を変更する制御信号をI/Oボード86、光無線装置91,92を介して表示装置13に出力する。このように、制御装置80と制御装置80以外の各装置とで送受信される各種情報は、伝送路95上を多重化されたデータ、例えば時分割多重(TDM)方式のフレームデータとして送受信される。多重化通信は、例えば、データ転送レートが3GBPS、1フレームが8nsec、1フレームのビット数が24ビットである。
【0033】
上述した装着装置10では、基板保持装置32に保持された回路基板17に対して装着ヘッド22によって電子部品の装着作業を行う。具体的には、コントローラ82は、搬送装置21を駆動して回路基板17を作業位置まで搬送し、電磁モータ33を停止させて回路基板17を固定的に保持させる。コントローラ82は、移動装置23を駆動して装着ヘッド22を回路基板17上に移動させマークカメラ47により回路基板17を撮像する。この際に、コントローラ82は、画像処理装置71から受信した回路基板17の種類及び回路基板17の保持位置の誤差を判定する。次に、コントローラ82は、基板の種類に対する判定結果に応じた電子部品を有する供給装置15,16を駆動し、該当する電子部品を装着ヘッド22への供給位置に送り出す制御を行う。コントローラ82は、移動装置23を駆動して供給位置の搬送された電子部品を装着ヘッド22の吸着ノズル41により吸着保持させる。
【0034】
次に、コントローラ82は、電子部品を保持した装着ヘッド22をパーツカメラ73上に移動させて電子部品の状態を撮像させる。この際に、コントローラ82は、撮像結果に基づいて電子部品の保持位置の誤差を取得する。コントローラ82は、装着ヘッド22を回路基板17上の装着位置に移動させ回路基板17及び電子部品の保持位置誤差に基づいて吸着ノズル41を自転させた後に電子部品を回路基板17に装着させる。
【0035】
以下の説明では、上記した多重化通信を用いて電子部品の装着を実施する装着装置10に適用して好適な無線通信システムについて説明する。
本実施形態の光無線装置91,92は、各受発光部93,94で受光された光の強度の値を送信側にフィードバックして送信側の受発光部93,94の送信出力の値が変更される。詳述すると、図4に示すように、光無線装置91の受発光部93は、送信のための発光素子としてのレーザーダイオード(Laser Diode:LD)93Aと、受光素子のフォトディテクタ(Photo detector:PD)93Bとを備える。また、光無線装置91は、マルチプレクサ(以下、「MUX」という)101と、デマルチプレクサ(以下、「DEMUX」という)102と、トランスインピーダンスアンプ(TIA)回路103と、LD駆動回路104と、AD変換回路105と、制御部106とを備える。なお、光無線装置92は、光無線装置91と同様の構成となっている。図4に示すように、光無線装置92の受発光部94は、送信のための発光素子としてのレーザーダイオード(Laser Diode:LD)94Aと、受光素子のフォトディテクタ(Photo detector:PD)94Bとを備える。また、光無線装置92は、マルチプレクサ(以下、「MUX」という)201と、デマルチプレクサ(以下、「DEMUX」という)202と、トランスインピーダンスアンプ(TIA)回路203と、LD駆動回路204と、AD変換回路205と、制御部206とを備える。以下の説明では主として光無線装置91について説明し、光無線装置92についての説明を適宜省略する。
【0036】
光無線装置91のPD93Bは、光無線装置92のLD94Aから伝送路95を通じた光無線の無線信号を受信する。PD93Bは、受光される光の強度に応じて変換される電流を電気信号としてTIA回路103に出力する。TIA回路103は、PD93Bから入力される電流信号をパルス信号の電圧信号に変換しDEMUX102に出力する。DEMUX102は、TIA回路103から入力されるパルス信号からビット列のデータ信号を検出し、多重化を解除し個々のデータに分離して制御装置80(図3参照)の各ボード84,85,86に出力する。
【0037】
一方、光無線装置91のMUX101は、制御装置80の各ボード84,85,86から入力されるデータ信号を多重化してLD駆動回路104に出力する。LD駆動回路104は、入力信号に基づいてLD93Aに供給する駆動電流を制御する。LD93Aは、LD駆動回路104から供給される駆動電流に基づいた光強度の無線信号を、伝送路95を通じて光無線装置92のPD94Bに向けて送信する。
【0038】
例えば、光無線装置91から光無線装置92に向けたデータ転送では、制御装置80(駆動制御ボード85)から出力される電磁モータ43A(図3参照)に対する制御情報が、MUX101で多重化されLD駆動回路104を介してLD93AからPD94Bに送信される。光無線装置92では、PD94B及びTIA回路203を介してDEMUX202に入力された信号から多重化を解除して制御情報が検出される。ノズル昇降装置43(図3参照)は、DEMUX202において検出された制御情報が入力されその制御情報に基づいて電磁モータ43Aが制御される。
【0039】
ここで、このような装着装置10の通信システムでは、様々な要因によって受発光部93,94の間の光強度が変動する。例えば、光無線装置91のLD93Aと光無線装置92のLD94Aとに同一規格のレーザーダイオードを用いたとしても、素子の劣化や温度特性のような素子固有の特性等によって各LD93A,94Aの送信出力の値が異なる場合がある。
【0040】
また、装着装置10は、図2に示すように受発光部93(光無線装置91)が装着装置10に対して固定されている一方で、受発光部94(光無線装置92)がX軸方向に可動する移動装置23に設けられている。このような光無線通信を行う受発光部93,94の一方が他方に対して相対的に変位する装着装置10では、移動装置23の可動にともなって受発光部93,94間の距離、即ち、伝送路95の距離が変動する。伝送路95の変動にともない各受発光部93,94(PD93B,94B)で受光される光の強度が変動する。LD93A,94Aから出力されるレーザ光は、光源からの距離に応じて広がった領域に拡散、例えば、ガウシアンビームのTEM00モードのような光源から対照的な波面に拡散する。このため、PD93B,94Bで受光される光の強度は、仮に伝送路95中(例えば、空気中)の減衰が生じなくとも伝送路95の距離に比例して減少する。
【0041】
上記したような様々な要因によって光の強度に変動が生じると、伝送されるデータの誤りの増大や伝送路95の切断等が生じる。そこで、本実施形態の光無線装置91,92は、PD93B,94Bで受光された光の強度を送信側にフィードバックしてLD93A,94Aの送信出力を変更する。
【0042】
図4に示すように、光無線装置91のTIA回路103は、PD93Bから入力される電流信号に基づいた受信信号強度(RSSI)をAD変換回路105に出力する。AD変換回路105は、TIA回路103から入力されるRSSIに基づいた光強度情報OIをMUX101に出力する。TIA回路103は、例えば、受信信号強度に応じた電圧信号をAD変換回路105に出力する。AD変換回路105は、例えば、複数のコンパレータを備え、各コンパレータにはRSSIの電圧値が分圧して入力される。各コンパレータでは、分圧された電圧値と基準電圧とが比較され、比較結果の複数のビット値が光強度情報OIとしてMUX101に出力される。つまり、光強度情報OIは、RSSIの大きさを表すビット値が設定される。なお、光無線装置91には、AD変換回路105の各コンパレータの出力端子に接続される複数のLED108が設けられており、各LED108がRSSIの電圧値の大きさに応じて点灯する。これにより、使用者は、光無線装置91で受信される無線信号(光強度)のRSSIの大きさがLED108の点灯から確認できる。
【0043】
光無線装置92のDEMUX202は、TIA回路203から入力されるビット列から光強度情報OIを検出し制御部206に出力する。制御部206は、入力された光強度情報OIに基づいてLD駆動回路204からLD94Aに供給される駆動電流の大きさを変更する。例えば、制御部206は、光無線装置91のPD93Bで受光される光の強度が低下した値を示す光強度情報OIがフィードバック処理された場合に、LD駆動回路204に対してLD94Aに対する駆動電流を大きくする制御を実行する。これにより、受信側で実際に受光される光の強度に応じて送信側の送信出力が調整でき、伝送路95における伝送データの誤りの増大や伝送路95の切断が防止できる。
【0044】
また、光強度情報OIには、LD93A,94Aの送信出力を増大させる大きさの上限を示すビット値が設定されている。詳述すると、制御部206は、光強度情報OIのビット値に基づいてLD駆動回路204を段階的に制御する。例えば、光強度情報OIが8ビットであれば、256通りの制御情報に基づいて駆動電流が制御できる。しかしながら、例えばPD93Bで受光される光の強度が低下するのにともなって駆動電流を増大させる制御情報を無制限に光強度情報OIに対して設定すると、LD94Aの送信出力が不必要に増大することとなる。例えば、使用者が作業中に誤って手で伝送路95を遮りPD93Bで受光される光強度がほぼゼロとなると、LD94Aの送信出力が無制限に増大して光強度が作業者にとって危険となるレベルにまで大きくなる恐れがある。また、不要な電力が消費される。そこで、光強度情報OIにLD94Aの送信出力を増大させる上限を示すビット値を付加することで、制御部206において駆動電流を増大させる量を制限でき、光強度を制限すると共に不要な消費電力が低減できる。なお、光強度情報OIに設定される上限を示すビット値は、伝送路95の最大距離(この場合、移動装置23がX軸方向の端部まで移動した距離)等に基づいて設定することができる。また、例えば、上記したLED108がすべて消灯した場合をLD94Aの送信出力を制限する条件に設定することで、LED108の点灯によって、使用者に対してRSSIの低下と送信出力を制限する制御が実施されたことを報知できる。
【0045】
また、MUX101,201及びDEMUX102,202の間の多重化通信は、時分割多重方式のフレームデータが送受信されている。例えば、MUX101は、各ボード84,85,86からのデータ転送レートと伝送路95のデータ転送レートと変換を実行する速度変換回路(図示略)が設けられている。MUX101は、AD変換回路105から入力される光強度情報OIを速度変換回路により付加されるフレームのダミーデータに設定して伝送する。あるいは、MUX101は、例えば、フレームデータのビット列のうち、データが定義されていないビット値に光強度情報OIを設定して伝送してもよい。これにより、光無線装置91,92の間で送受信されるデータ伝送に対する影響を少なくしてフィードバック処理が実行できる。なお、光無線装置91,92は、伝送路95とは別に光強度情報OIをフィードバックする無線回線を備える構成としてもよい。
【0046】
また、TIA回路103,203は、PD93B,94Bからの入力毎にRSSIを出力する構成となっている。これにより、PD93B,94Bで受光される光の強度の変動に対する追従性を高めることができる。なお、TIA回路103,203は、所定の時間間隔でRSSIの平均値を算出して出力する構成としてもよい。これにより、光の強度の変動に対する追従性を高めつつ、他の回路(MUX101等)におけるフィードバック処理に係る処理負荷が低減できる。
【0047】
また、制御部106,206は、CPUなどのプロセッサで構成せずに、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラム可能なロジックデバイスで構成してもよい。また、LD駆動回路104,204は、LD93A,94Aの駆動電流を変更する可変抵抗回路を備えてもよい。この可変抵抗回路は、例えば、制御部106,206から入力される光強度情報OI(ビット値)に基づいて直列に接続された複数の抵抗素子の接続が選択され合成抵抗値が変更されることによって出力される駆動電流が変更される構成とする。可変抵抗回路の複数の抵抗素子は、LD93A,94Aの駆動電流の値がLD93A,94Aの規定の範囲内で段階的に変更可能な抵抗値の抵抗素子が選択可能に接続されている。このような構成では、光強度情報OIのフィードバック処理に光無線の通信を用いるとともに、制御部106,206及びLD駆動回路104,204におけるフィードバック処理をハードウェアで処理することによって、光強度の変動に対する追従性を高めることができる。一例として、移動装置23がX軸方向の両端の最大距離(例えば、2.5m)を数secで移動する場合に、受光から駆動電流の変更までを数μsecオーダーで処理でき、追従性を十分に高めることができる。
【0048】
以上、詳細に説明した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
本実施形態の装着装置10では、各PD93B,94Bで受光された光の強度がTIA回路103,203により受信信号強度(RSSI)として検出されAD変換回路105,205から光強度情報OIとして送信側の光無線装置92,91に送信される。送信側の光無線装置92,91では、制御部206,106が光強度情報OIに基づいてLD駆動回路204,104のLD94A,93Aに対して供給する駆動電流の大きさを制御する。これにより、光強度情報OIが光無線の通信を用いて迅速にフィードバック処理され、LD94A,93Aの送信出力が変更されることによって、LD94A,93Aの送信出力の変動に対する追従性の向上を図った光無線通信システムが構築できる。
【0049】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、光無線による通信を例に説明したが、本願はこれに限定されるものではなく、赤外線や可視光などの他に様々な電磁波を用いた無線通信にも適用できる。このような構成であっても、無線通信の発信機器の特性や伝送路の距離に応じて無線電波の減衰等が生じるため、本願発明を適用することで上記した効果と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では多重化された無線通信を例に説明したが、本願はこれに限定されるものではく、多重化を用いない無線通信に本願発明を適用してもよい。
【0050】
また、上記実施形態において、伝送路95の切断等により、LD93A,94Aの受信信号強度(RSSI)がゼロあるいはゼロに近い値となった場合に、光無線装置91,92を停止する構成や使用者にその旨を知らせる警報を発する構成としてもよい。これにより、例えば、機器同士の接触により受発光部93,94の光軸がずれ伝送路95が切断された場合に、使用者が受発光部93,94の向きを修正して装着装置10を起動する等の適切な対応ができる。
【0051】
また、上記実施形態において、光無線装置91,92は、TIA回路103,203とAD変換回路105,205との各々の間に対数変換回路を設けた構成としてもよい。例えば、TIA回路103,203から出力されるRSSIの電圧値の最大値と最小値との比率(ダイナミックレンジ)が大きい場合には、AD変換回路105,205から出力される光強度情報OIに必要なビット幅が増大し、光強度情報OIを伝送するのに必要なデータ量が増大する場合がある。そのため、TIA回路103,203とAD変換回路105,205との間に対数変換回路を設けてRSSIを対数変換することで、光強度情報OIに必要なビット幅が圧縮できデータ量が削減できる。
【0052】
また、光無線装置91,92は、伝送路95の切断によりデータの再送を要求する場合に、再送要求に比べて光強度情報OIを優先して送信する構成としてもよい。これにより、伝送路95の切断が発生した場合に、LD93A,94Aの送信出力を増加させた後にデータの再送が実行されることによって、データの再処理がより確実に実行できる。
【0053】
また、光無線装置91,92は、伝送路95の切断が一定時間継続した場合に、フィードバックを実施する側のLD93A,94Aの送信出力を増大させて光強度情報OIを送信する構成としてもよい。これにより、光強度情報OIをより確実に送信することができる。
【0054】
また、上記実施形態では、光無線装置91,92の一方(光無線装置92)を可動部(移動装置23)に設けたが、両方の光無線装置91,92を固定する、あるいは両装置が可動する構成としてもよい。
【0055】
また、上記実施形態の装着装置10の構成は一例であり、適宜変更する。例えば装着装置10は、一対の光無線装置91,92を備えたが2以上の複数個を備える構成としてもよい。また、例えば、装置本体11に対して着脱可能な移動装置23を複数備えた構成としてもよい。また、例えば、コンベアベルト31を複数個(複数レーン)備えた構成としてもよい。また、例えば、複数の装着装置10を搬送方向に駆動連結した構成としてもよい。
【0056】
なお、特許請求の範囲の用語との対応関係は以下の通りである。
装着装置10は、電子部品装着装置の一例として、受発光部93は、第1受発光部の一例として、LD駆動回路104は、駆動部の一例として、光無線装置91は、第1光無線装置の一例として、LD93AからPD94Bへの光無線信号は、第1光無線信号の一例として、受発光部94は、第2受発光部の一例として、TIA203及びAD変換回路205は、検出部の一例として、光無線装置92は、第2光無線装置の一例として、LD94A及びPD93Bは、フィードバック手段の一例として、制御部106は、処理部の一例として、移動装置23は、可動部の一例として挙げられる。
【符号の説明】
【0057】
10 装着装置、91,92 光無線装置、93,94 受発光部、93A,94A LD、93B,94B PD、101,201 MUX、102,202 DEMUX、103,203 TIA回路、104,204 LD駆動回路、105,205 AD変換回路、106,206 制御部。
図1
図2
図3
図4