(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係る生体電極及びこれを用いた生体信号処理装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0015】
以下の特定の構造的ないし機能的な説明は、単に実施形態を説明するための目的として例示されたものであり、実施形態の範囲がここで説明された実施形態に限定されると解釈されることはない。
関連技術分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。
また、各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示し、公知された機能及び構造は省略される。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る生体電極100の構造を示す概略断面図である。
生体電極100は、ユーザの身体140から生体信号を測定する。
生体電極100によって筋電図、心電図、又は、脳電図などの生体信号を測定してもよい。例えば、筋電図の場合、筋肉が収縮するとき発生する活動電位が生体電極100内の電極(110、115)を用いて測定される。
【0017】
生体電極100は、ユーザの皮膚に直接接触する場合はもちろん、ユーザの皮膚に電気的に直接接触しなくてもユーザの身体140の生体信号を測定することができる。
例えば、ユーザが衣服150を着用している状態で、生体電極100を衣服150の上に装着して生体信号を測定してもよい。
生体電極100に含まれた電極(110、115)とユーザの皮膚との間にキャパシタンスが形成されることによって、ユーザが衣服150を着用している状態でもユーザの身体140内のイオンの移動によって発生する電気的な信号が生体電極100によって測定され得る。
【0018】
ユーザの皮膚に直接接触することなく生体信号を測定することによって、ユーザは制約感及び不便さを減らし得る。
ユーザの身体140の皮膚と電気的に直接接触しない非接触方式の生体信号測定は、変位電流の測定によって行ってもよい。
変位電流は、ユーザの身体140の表面の電位変化によって非導電性物質を間に置いた生体電極100内の電極電圧が変化する場合に電極の電圧変化によって発生する電流を示す。
【0019】
一般的な生体電極は1個の電極を含み、複数の生体電極を用いて生体信号を測定するが、
図1に示す本発明に係る生体電極100は、複数の電極(110、115)を含む1つの生体電極100を用いて生体信号を測定することができる。
生体電極100ではV(+)電極とV(−)電極が1つのモジュールで実現される。
複数の電極(110、115)を1つの生体電極100に設計することで、生体信号を測定するための生体電極を小型化することができる。
【0020】
図1を参照すると、生体電極100は、プレート105、複数の電極(110、115)、複数のガード部(120、125)、プリアンプ(pre−amp)130、及びシールド135を含む。
プレート105は、複数の電極(110、115)、複数のガード部(120、125)、及びプリアンプ130を支持する部材である。
例えば、プレート105は、印刷回路基板(printed circuit board;PCB)、パッド、パッチ、又は、絶縁物質で構成された絶縁層などの形態を有してもよい。
【0021】
複数の電極(110、115)は、第1電極110及び第2電極115を含む。
例えば、第1電極110はV(+)電極であり、第2電極115はV(−)電極であってもよい。
第1電極110及び第2電極115は、ユーザの身体140から生体信号を測定する。
ユーザの身体140内でイオンの移動によって発生した電気的な信号が第1電極110及び第2電極115を用いて測定される。
第1電極110及び第2電極115は、ユーザの身体140に電気的に直接接触することなく、ユーザの身体140から筋電図などのような生体信号を測定する。
【0022】
第1電極110は、プレート105の垂直方向の一側に配置される。
例えば、第1電極110は、プレート105の下面又は内部下方に配置されてもよい。
第2電極115は、プレート105の垂直方向の一側で第1電極110と離隔して配置される。
例えば、第2電極115は、プレート105の下面又は内部下方に配置されてもよい。
第1電極110及び第2電極115は、互いに同じ平面上に配置され得る。
【0023】
他の実施形態によれば、生体電極100は、第1絶縁層(図示せず)をさらに含み、第1電極110及び第2電極115は、プレート105と第1絶縁層との間に配置されてもよい。
第1絶縁層によって第1電極110及び第2電極115が生体電極100の表面に直接的に現れない。
第1電極110及び第2電極115はプリアンプ130と電気的に接続し、測定された電気的な信号をプリアンプ130に伝達する。
【0024】
複数のガード部(120、125)は、第1ガード部120及び第2ガード部125を含む。
第1ガード部120及び第2ガード部125は、第1電極110と第2電極115との間で測定された生体信号に外部ノイズが流入することを低減させ得る。
生体電極100が電気的にユーザの皮膚に直接接触することなく生体信号を測定する場合、ユーザの身体140と生体電極100との間の媒質(例えば、衣服150)が有する高いインピーダンスによって、外部ノイズ又は動雑音(motion artifact)の影響を相対的に多く受けることがある。
【0025】
第1ガード部120及び第2ガード部125は、生体信号の測定方向と反対方向から流入する外部ノイズの影響を低減させることができる。
また、第1ガード部120及び第2ガード部125を用いて浮遊容量(stray capacitance)などのような寄生容量の影響を減らし得る。
【0026】
第1ガード部120は、プレート105の垂直方向の他側に配置される。
例えば、第1ガード部120は、プレート105の上面又は内部上方に配置されてもよい。
第1ガード部120は、第1電極110と垂直方向に離隔して配置される。
第2ガード部125は、プレート105の垂直方向の他側で第1ガード部120と離隔して配置される。
例えば、第2ガード部125は、プレート105の上面又は内部上方に配置されてもよい。
第2ガード部125は、第2電極115と垂直方向に離隔して配置される。
第1ガード部120及び第2ガード部125は、互いに同じ平面上に配置される。
【0027】
他の実施形態によれば、生体電極100は第2絶縁層(図示せず)をさらに含み、第1ガード部120及び第2ガード部125はプレート105と第2絶縁層との間に配置される。
第1ガード部120及び第2ガード部125は導電性物質を含み、プリアンプ130と電気的に接続される。
【0028】
シールド135は、第1電極110と第2電極115との間で測定された生体信号への外部ノイズの流入を低減させ得る。
シールド135は、第1電極110、第2電極115、及び生体電極100に含まれた信号線(160、170)の内の少なくとも1つへの外部ノイズの流入を低減させ得る。
【0029】
信号線160は、第1ガード部120とプリアンプ130を接続する信号線、及び第2ガード部125とプリアンプ130を接続する信号線を含み得る。
信号線170は、第1電極110とプリアンプ130を接続する信号線及び第2電極115とプリアンプ130を接続する信号線を含み得る。
シールド135は一次的に外部ノイズが生体電極100内に流入することを防止し、第1ガード部120及び第2ガード部125は二次的に外部ノイズが生体信号に流入することを防止する。
シールド135及びガード部を用いて外部ノイズの流入を二重遮断することで、より高品質の生体信号を取得できる。
【0030】
シールド135は、第1ガード部120、第2ガード部125、及びプリアンプ130の外側に備えられ得る。
シールド135は導電性物質を含み、接地電圧(ground)に接続される。
シールド135は、第1ガード部120及び第2ガード部125と電気的に分離し、プレート105と空気層を形成してもよい。
一実施形態によれば、シールド135は、プレート105の上面に位置する支持部材(図示せず)を用いて支持されてもよい。
【0031】
プリアンプ130は、第1電極110と第2電極115との間で測定された生体信号に基づいて電圧信号を出力する。
プリアンプ130は、第1電極110と第2電極115との間で測定された生体信号を増幅するため、又はインピーダンス変換のために用いる。
プリアンプ130は、直接的な接触なしで変位電流を用いて入力される微細な大きさの生体信号を増幅して電圧信号に変換する。
プリアンプ130は、ユーザの皮膚に電気的に直接接触しない非接触方式で測定された微細な大きさの生体信号を高い利得の電圧信号に変換するため高い入力インピーダンスを有する。
【0032】
例えば、生体電極100を用いて非接触方式で筋電図信号を測定する場合、衣服150は数十メガオーム(mega ohm)から数百メガオームの間のインピーダンスを有し、筋電図信号は大きさの小さい信号であるため、生体電極100は高い入力インピーダンスを有しなければ、生体信号を正常に取得することができない。
プリアンプ130は、非接触方式で測定された生体信号を正常に取得するため、生体電極100に高い入力インピーダンスを提供することができる。
プリアンプ130は、プリアンプ130の外側に備えられるシールド135によって遮蔽され得る。
【0033】
図2は、本発明の一実施形態に係る生体電極200を用いて生体信号が測定される動作を説明するための図である。
生体電極200はユーザの身体240に電気的に直接接触することなく、非接触方式でユーザの生体信号を測定する。生体電極200は、ユーザが衣服250を着用している状態でもユーザの身体240表面の電位変化による変位電流を測定することによって、ユーザの身体の生体信号を測定することができる。
【0034】
生体電極200は、プレート205の垂直方向の一側で互いに離隔して配置された第1電極210、及び第2電極215、プレート205の垂直方向の他側で互いに離隔して配置された第1ガード部220、及び第2ガード部225、プリアンプ230、及びプリアンプ230の外側に配置してプリアンプ230を遮蔽するシールド235を含む。
シールド235は、プリアンプ230だけではなく、第1ガード部220及び第2ガード部225を遮蔽し、外部ノイズの流入を低減させ得る。第1ガード部220及び第2ガード部225は、さらに外部ノイズの流入を低減し、寄生容量の影響を低減させ得る。
【0035】
第1電極210と第2電極215との間で測定された生体信号はプリアンプ230に伝えられ、プリアンプ230は、高い入力インピーダンスに基づいて微細な大きさの生体信号を高い利得を有する電圧信号に変換する。
プリアンプ230は、第1ガード部220及び第2ガード部225から伝えられた信号と、第1電極210及び第2電極215から伝えられた信号との差動入力に基づいてノイズの低減した生体信号を出力する。
シールド235は、接地電圧に接続され、第1ガード部220及び第2ガード部225と電気的に分離される。
プリアンプ230は、第1電極210と第2電極215との間で測定された生体信号を増幅して出力する。
【0036】
図3〜
図6は、本発明の他の実施形態に係る生体電極の一例を示す概略断面図である。
図3〜
図6では、生体信号を測定する電極が表面に現れない構造を有する生体電極を図示している。
【0037】
図3を参照すると、生体電極300は、プレート305、第1電極310、第2電極315、第1ガード部320、第2ガード部325、プリアンプ330、及びシールド335を含む。
第1電極310及び第2電極315は、プレート305の垂直方向の一側として、プレート305の内部レイヤに配置される。
第1電極310及び第2電極315は、プレート305の内部下方に挿入された形態に配置される。
第1電極310及び第2電極315は、同じ平面上で互いに離隔して配置される。
【0038】
第1ガード部320及び第2ガード部325はプレート305の垂直方向の他側として、プレート305の内部レイヤに配置される。
第1ガード部320及び第2ガード部325は、プレート305の内部上方に挿入された形態に配置される。
第1ガード部320及び第2ガード部325は同じ平面上で互いに離隔して配置される。
第1電極310と第1ガード部320は垂直方向に互いに離隔して配置され、第2電極315と第2ガード部325は垂直方向に互いに離隔して配置される。
【0039】
図4を参照すると、生体電極400は、プレート405、第1電極410、第2電極415、第1ガード部420、第2ガード部425、プリアンプ430、シールド435、及び第1絶縁層440を含む。
第1電極410及び第2電極415はプレート405の垂直方向の一側として、プレート405の下面に配置される。
第1電極410及び第2電極415は、プレート405と第1絶縁層440の間に配置される。
第1電極410及び第2電極415の一端はプレート405に接触し、他端は第1絶縁層440に接触する。
第1ガード部420及び第2ガード部425は、プレート405の垂直方向の他側として、プレート405の内部レイヤに配置される。第1ガード部420及び第2ガード部425は、プレート405の内部上方に挿入した形態で配置してもよい。
【0040】
図5を参照すると、生体電極500は、プレート505、第1電極510、第2電極515、第1ガード部520、第2ガード部525、プリアンプ530、シールド535、及び第2絶縁層540を含む。
第1電極510及び第2電極515はプレート505の垂直方向の一側として、プレート505の内部レイヤに配置される。
第1電極510及び第2電極515は、プレート505の内部下方に挿入された形態に配置してもよい。
第1ガード部520及び第2ガード部525はプレート505の垂直方向の他側として、プレート505の上面に配置される。
第1ガード部520及び第2ガード部525は、第2絶縁層540とプレート505との間に配置される。
第1ガード部520及び第2ガード部525の一端はプレート505に接触し、他端は第2絶縁層540に接触する。
第1ガード部520及び第2ガード部525は、同じ平面上で互いに離隔して配置される。
【0041】
図6を参照すると、生体電極600は、プレート605、第1電極610、第2電極615、第1ガード部620、第2ガード部625、プリアンプ630、シールド635、第1絶縁層640、及び第2絶縁層645を含む。
第1電極610及び第2電極615はプレート605の垂直方向の一側に、つまりプレート605の下面に配置される。
第1電極610及び第2電極615は、プレート605と第1絶縁層640との間に配置される。
第1電極610及び第2電極615の一端(上端)はプレート605に接触し、他端(下端)は第1絶縁層640に接触する。
第1電極610及び第2電極615は、同じ平面上で互いに離隔して配置される。
【0042】
第1ガード部620及び第2ガード部625は、プレート605の垂直方向の他側に、つまりプレート605の上面に配置される。
第1ガード部620及び第2ガード部625は、第2絶縁層645とプレート605との間に配置される。
第1ガード部620及び第2ガード部625の一端(下端)はプレート605に接触し、他端(上端)は第2絶縁層645に接触する。
第1ガード部620及び第2ガード部625は、同じ平面上で互いに離隔して配置される。
【0043】
図7は、本発明の一実施形態に係る生体信号処理装置700の概略構成とその動作を説明するためのブロック図である。
生体信号処理装置700は、生体電極710を用いて測定された生体信号を増幅して出力する。
【0044】
本実施形態によると、生体信号処理装置700は、時計、手袋、衣類、帽子、メガネ、又は、履き物などの形態を有するウェアラブルデバイス(wearable device)に含まれて動作してもよい。
生体信号処理装置700は、生体信号をウェアラブルデバイスが処理するために適した生体データに変換し、生体データをウェアラブルデバイスに伝達する。ウェアラブルデバイスは、生体信号処理装置700から受信した生体データに基づいてユーザの身体状態、健康状態、心理状態などの把握、ユーザが行ったジェスチャー動作などの決定をし得る。
【0045】
例えば、ユーザの身体から測定された筋電図信号に基づいて、ユーザが行ったジェスチャー動作を決定し得る。
生体電極710は、ユーザの身体から筋電図信号を測定し、生体信号処理装置700は筋電図信号を増幅した後、デジタル信号に変換する。
デジタル信号に変換された筋電図信号は、ウェアラブルデバイスに伝えられ、ウェアラブルデバイスは、受信したデジタル信号に基づいてユーザが行ったジェスチャー動作を決定する。
【0046】
図7を参照すると、生体信号処理装置700は、生体電極710及び生体信号処理部720を含む。
生体電極710はユーザの身体に電気的に直接接触することなく、生体信号を測定することができる。生体電極710は、プレートの垂直方向の一側で互いに離隔して配置される第1電極及び第2電極を含む。また、生体電極710は、プレートの垂直方向の他側で互いに離隔して配置される第1ガード部及び第2ガード部を含む。
【0047】
第1ガード部は第1電極に垂直方向にオーバラップするように配置され、第2ガード部は第2電極に垂直方向にオーバラップするように配置される。
生体電極710は、複数の電極の間で測定された微細な大きさの生体信号を高い入力インピーダンスに基づいて高い利得の電圧信号に変換するプリアンプを含んでもよい。
生体電極710は、第1、第2ガード部と電気的に分離し、第1、第2ガード部の外側に備えられるシールドを含んでもよい。
【0048】
生体信号処理部720は、フィルタリング部730及び増幅部740を含む。
フィルタリング部730は、生体電極710から出力された生体信号をフィルタリングする。
フィルタリング部730は、高域通過フィルタ(high pass filter)回路、バンドストップフィルタ(band stop filter)回路、及び低域通過フィルタ(low pass filter)回路を含んでもよい。
高域通過フィルタ回路は生体電極710のプリアンプの出力端と接続し、バンドストップフィルタ回路は高域通過フィルタ回路の出力端と接続する。低域通過フィルタ回路はバンドストップフィルタ回路の出力端と接続し、増幅部740は低域通過フィルタ回路の出力端と接続する。
【0049】
一実施形態によると、高域通過フィルタ回路は、変位電流によって入力される生体信号による残留偏差の変化をフィルタリングする。
バンドストップフィルタ回路は、高域通過フィルタ回路から出力された生体信号のうち60Hz周波数帯域の共通モードノイズ(common mode noise)をフィルタリングする。
低域通過フィルタ回路は、バンドストップフィルタ回路から出力された生体信号のうち100Hz以下の周波数帯域信号を出力する。
【0050】
増幅部740は、フィルタリング部730によってフィルタリングされた生体信号を増幅する。
増幅部740は、計測増幅器であってもよく、フィルタリング部730から出力された生体信号を一定の利得に基づいて増幅してもよい。
【0051】
生体信号処理装置700は、信号変換部750及びインタフェース部760をさらに含んでもよい。
信号変換部750は、生体信号処理部720によってフィルタリングされ、増幅された生体信号をデジタル信号に変換する。
インタフェース部760は、デジタル信号に変換された生体信号を外部に送信する。
【0052】
図8は、本発明の他の実施形態に係る生体信号処理装置800の概略構成とその動作を説明するためのブロック図である。
生体信号処理装置800は、生体電極810から測定された生体信号に基づいて外部デバイス830を制御するための制御信号を生成し、生成された制御信号を外部デバイス830に送信する。制御信号を受信した外部デバイス830は、制御信号に対応する所定の制御動作を行う。
生体信号処理装置800は、ウェアラブルデバイスに含まれて動作し得る。
【0053】
図8を参照すると、生体信号処理装置800は、生体電極810及び制御信号生成部820を含む。
生体電極810は、ユーザの身体に電気的に接触することなく、プレートの垂直方向の一側で互いに離隔して配置された複数の電極を用いて生体信号を測定する。
生体電極810は、プレートの垂直方向の他側で互いに離隔して配置される複数のガード部を含む。
生体電極810は、電極の間で測定された生体信号に基づいて電圧信号を出力するプリアンプ及びプレートの外側に備えられたシールドを含んでもよい。
【0054】
制御信号生成部820は、生体電極810から出力された生体信号に基づいて外部デバイス830を制御するための制御信号を生成する。
例えば、外部デバイス830は、モバイルデバイス、パーソナルコンピュータ、又は、マルチメディアデバイスなどが含まれ得る。
制御信号生成部820は、生体信号の波形、周波数特性、又は、レベルなどを分析し、生体信号に対応する制御動作を決定する。
制御信号生成部820は、決定された制御動作を行うための制御信号を生成する。
制御信号生成部820から生成された制御信号は外部デバイス830に送信され、外部デバイス830は、生体信号処理装置800から受信した制御信号に基づく動作を行う。
【0055】
図9は、本発明に係る生体信号処理装置920がウェアラブルデバイス910に含まれて動作する一例を説明するための図である。
生体信号処理装置920は、ウェアラブルデバイス910に含まれて動作する。
生体信号処理装置920はユーザ930の筋電図信号を測定し、測定された筋電図信号に基づいて制御信号を生成する。
【0056】
例えば、ユーザ930は、生体信号処理装置920を含む腕時計状のウェアラブルデバイス910を着用した状態で、特定ジェスチャーの動作を取ることによって外部デバイス940を当該ジェスチャーに対応する動作が行われるように制御する。
生体信号処理装置920は、ユーザが当該ジェスチャーを取る過程で発生した筋電図信号の変化を測定し、測定された筋電図信号を分析する。
生体信号処理装置920は、ユーザ930が取ったジェスチャー動作に対応する制御動作を決定した後、決定された制御動作を行うための制御信号を生成する。
【0057】
ウェアラブルデバイス910は、生体信号処理装置920によって生成された制御信号に基づいて様々なインタフェースを実行し得る。
ウェアラブルデバイス910は、生体信号処理装置920によって決定された制御動作に関する内容をウェアラブルデバイス910の表示画面に表示したり、サウンドを用いて出力してもよい。
制御動作に対するユーザ入力を受信したり筋電図信号に対応する制御動作が決定された場合、ウェアラブルデバイス910は、生成された制御信号を外部デバイス940に送信する。
制御信号によってウェアラブルデバイス910と通信する外部デバイス940の動作が制御される。または、制御信号のタイプに応じて筋電図信号に基づいて生成された制御信号によってウェアラブルデバイス910が制御されてもよい。
【0058】
一実施形態によると、ユーザ930が腕時計タイプのウェアラブルデバイス910を着用した状態で、手を上下にするジェスチャー動作を行う場合、生体信号処理装置920は手首筋肉の筋電図信号の変化を測定し、測定された筋電図信号に基づいて制御信号を生成する。
生体信号処理装置920は測定された筋電図信号をフィルタリングし、増幅し、又は、デジタル信号に変換し得る。
生体信号処理装置920は、筋電図信号を分析して筋電図信号に対応する制御動作を決定する。筋電図信号のタイプに応じる制御動作は予め決定されて格納されてもよい。
【0059】
生体信号処理装置920は、筋電図信号を分析してユーザ930が手を上下にするジェスチャー動作を行ったと判断し、当該ジェスチャー動作に対応する制御動作を行うための制御信号を生成する。
生成された制御信号は外部デバイス940に送信され、外部デバイス940は制御信号による制御動作を行う。
例えば、ユーザ930が手を上下にするジェスチャー動作に対応する制御信号によって外部デバイス940のスクロール950が制御され、外部デバイス940のディスプレイに表示された画面(又はコンテンツ)が上方の方向に移動する。
他の例として、ユーザ930が手を上下にするジェスチャー動作に対応する制御信号によって外部デバイス940のディスプレイに表示されたコンテンツが制御され、コンテンツが画面の下方へ移動するインタフェース動作が実現され得る。
【0060】
図10は、本発明の一実施形態に係る生体信号処理方法の動作を説明するためのフローチャートである。
ステップS1010において、生体電極がユーザの身体に配置される。
例えば、ユーザが衣服を着用した状態で生体電極がユーザの手首又は腕などに付着して
もよい。
【0061】
生体電極はプレートの垂直方向の一側で互いに離隔して配置される複数の電極、及びプレートの垂直方向の他側で互いに離隔して配置される複数のガード部を含む。
生体電極は、高い入力インピーダンスに基づいて複数の電極の間で測定された微細な大きさの生体信号を電圧信号に変換するためのプリアンプを含んでもよい。
生体電極はガード部と電気的に分離し、プリアンプの外側に備えられたシールドをさらに含んでもよい。
【0062】
ステップS1020において、生体信号処理装置は、生体電極内の複数の電極で測定された生体信号をフィルタリングして増幅する。
例えば、生体信号処理装置は、生体信号による残留偏差の変化をフィルタリングし、生体信号のうち60Hz周波数帯域の共通モードノイズをフィルタリングした後、生体信号処理装置は、生体信号のうち100Hz以下の周波数帯域信号を出力する。
生体信号処理装置は、増幅器を用いてフィルタリングが行われた生体信号を増幅してもよい。
生体信号処理装置は、増幅された信号をデジタル信号に変換して出力してもよい。
【0063】
生体信号処理装置は、ステップS1030を選択的に行ってもよい。
ステップS1030において、生体信号処理装置はステップS1020で増幅された生体信号に基づいて外部デバイスを制御するための制御信号を生成する。
生体信号処理装置は、生体信号の波形、周波数、又は、レベルなどに基づいて生体信号に対応する制御動作を決定し、決定された制御動作を行うための制御信号を生成する。
【0064】
生体信号処理装置は、ステップS1040を選択的に行ってもよい。
ステップS1040において、生体信号処理装置はステップS1030で生成された制御信号を外部デバイスに選択的に送信する。
制御信号を受信した外部デバイスは、制御信号による制御動作を行う。
【0065】
以上で説明した実施形態は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合わせで実現してもよい。
例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は、命令(instruction)を実行して応答できる異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的のコンピュータを用いて実現されてもよい。
【0066】
処理装置は、オペレーションシステム(OS)及びオペレーションシステム上で行われる1つ以上のソフトウェアアプリケーションを行ってもよい。
また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理及び生成してもよい。
理解の便宜のために、処理装置は1つ使用されるものと説明する場合もあり得るが、当該の技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含んでいることが分かる。例えば、処理装置は、複数のプロセッサまたは1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含んでもよい。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0067】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はこのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、所望する通りに動作するよう処理装置を構成したり独立的、又は結合的に処理装置を命令してもよい。
ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するためどのような類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、送信される信号波に永久的又は一時的に具体化できる。
ソフトウェアは、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散し、分散された方法で格納されたり実行されてもよい。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータで読み出し可能な記録媒体に格納されてもよい。
【0068】
上述の実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。
コンピュータ読取可能な記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうち1つ又はその組み合わせを含んでもよい。記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。
【0069】
コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれ得る。
プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。前記したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0070】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。