(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されているような可動ピンをコイルバネで押圧する構成の検査プローブは、繰り返し使用した場合においても可動ピンと端子金具とを確実に接触させるために、コイルバネによる可動ピンを押圧する力を、当該コイルバネの劣化(バネ力の低下等)などを考慮して、可動ピンと端子金具との間の導通を確保するために最低限必要な力より大きく設定することが求められ、そのため、端子金具の変形や損傷を抑制する点で改善の余地があった。
【0007】
そこで、本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、導通検査対象の変形や損傷をより効果的に抑制することができる導通検査治具、導通検査装置及び導通検査方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載された発明は、導通検査対象の導通検査に用いられる導通検査治具であって、前記導通検査対象を保持する治具本体と、端部に設けた第1の吹き出し口から空気を吹き出す配管と、前記第1の吹き出し口から吹き出された空気を受ける空気受け部と、前記空気受け部により受けた空気の圧力により前記導通検査対象に近づいて接触するピン本体と、前記第1の吹き出し口からの前記空気の吹き出し方向と逆方向に向かって前記空気受け部から立設する立壁と、を有する導通ピンと、を備え、前記配管には、前記立壁に向かって空気を吹き出す第2の吹き出し口が設けられ、前記第2の吹き出し口から吹き出された空気の圧力により、前記立壁が押圧されて前記配管に前記立壁が押し付けられることを特徴とする導通検査治具である。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記立壁は、筒状に設けられ、前記配管は、前記筒状の立壁内に挿入され、前記第2の吹き出し口は、前記立壁の内側面に向かって前記空気を吹き出すように、前記配管の側面に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の導通検査治具である。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記配管は、端部に前記第1の吹き出し口が設けられた配管本体と、前記配管本体から分岐し、その端部に前記第2の吹き出し口が設けられた分岐配管と、を有し、前記分岐配管は、前記第2の吹き出し口からの空気が前記立壁の前記配管本体から離れた側の面に向かうように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の導通検査治具である。
【0011】
請求項4記載の発明は、導通検査対象の導通検査に用いられる導通検査装置であって、請求項1〜3何れか1項に記載の導通検査治具と、前記導通ピンを通じて前記導通検査対象の導通を検査する導通判定手段と、を備えたことを特徴とする導通検査装置である。
【0012】
請求項5記載の発明は、導通検査対象の導通検査を行う導通検査方法であって、請求項1〜3のうち何れか1項に記載の導通検査治具を用い、当該導通検査治具の前記治具本体に、前記導通検査対象を保持させる保持工程と、前記配管に空気を送り込む空気制御工程と、前記導通ピンを通じて前記導通検査対象の導通を判定する導通判定工程と、を備えていることを特徴とする導通検査方法である。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように請求項1、4、5記載の発明によれば、導通ピンを空気の圧力により導通検査対象に近づけて接触させる。このようにしたことから、空気の圧力を用いることで、毎回の導通検査において導通ピンと導通検査対象との間の導通を確保するために最低限必要な力で当該導通ピンを導通検査対象に接触させることができる。そのため、導通検査対象の変形や損傷を効果的に抑制することができる。また、コイルバネのように劣化がないことから、常に一定の力で導通ピンを導通検査対象に接触させることができ、そのため、一定の品質を保つことができる。
【0014】
また、配管には、立壁に向かって空気を吹き出す第2の吹き出し口が設けられ、第2の吹き出し口から吹き出された空気の圧力により、立壁が押圧されて配管に立壁が押し付けられている。このため、導通ピンの姿勢が第1の吹き出し口からの空気の吹き出し方向に沿うように矯正されるため、導通ピンと導通検査対象との接触の安定性を図ることができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、第2の吹き出し口を配管の側面に設けるだけで、簡単に配管に立壁を押し付けることができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、分岐配管を設けるだけで、簡単に配管に立壁を押し付けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係る導通検査装置について、
図1〜
図7を参照して説明する。
【0019】
本実施形態の導通検査装置1は、例えば、
図1に示すように、水平に設置された検査台K上に配索された車両用のワイヤハーネス101(導通検査対象)の導通検査に用いられる。このワイヤハーネス101は、複数の電線102(
図2)を束ねたワイヤハーネス本体106と、ワイヤハーネス本体106の端末に設けられたコネクタ105と、を有している。ワイヤハーネス本体106は、幹線101aとこの幹線101aから分岐した分岐線101bとを有している。
【0020】
コネクタ105は、
図2に示すように、ワイヤハーネス本体106を構成する複数の電線102それぞれの端末に設けられた複数の端子金具103と、これら複数の端子金具103を収容するコネクタハウジング104と、を有している。コネクタ105は、車両に搭載された電子機器等に接続される。本実施形態では、端子金具103は例えば雌型に設けられ、相手コネクタの端子金具と接続される筒状の端子接続部と、端子接続部内から突出し、相手コネクタの端子金具と接触する弾性接触片と、を有している。
【0021】
図1に示すように、導通検査装置1は、導通検査治具10と、空気制御手段としての空気制御部30と、導通判定手段としての導通判定部40と、を備えている。
【0022】
導通検査治具10は、
図2に示すように、治具本体としての検査治具本体11と、複数の導電性の配管12と、複数の導通ピン13と、を備えている。
【0023】
検査治具本体11は、上述したコネクタ105を保持するためのものであり、例えば、電気絶縁性を有する合成樹脂などを材料として用いて構成されている。検査治具本体11は、矩形板状の第1基台111と、矩形箱状の第2基台112と、第1基台111の四角と第2基台112とを繋ぐ4本の脚部113と、を備えている。検査治具本体11は、第1基台111が検査台K上に載置されるように設けられる。
【0024】
第1基台111は、
図2〜
図6に示すように、矩形板状の板部111aと、板部111aから上方に立設するコネクタ嵌合部111bと、を有している。コネクタ嵌合部111bは、上方が開口した四角筒状に設けられ、上述したコネクタ105(即ち、コネクタハウジング104)を挿入嵌合可能に形成されている。上方の開口からコネクタ105をコネクタ嵌合部111b内に挿入すると、コネクタ105が板部111aに突き当たって保持される。
【0025】
板部111aにおいてコネクタ嵌合部111bに囲まれた部分には、鉛直方向に貫通する複数のピン挿通孔111dが設けられている。各ピン挿通孔111dは、コネクタ嵌合部111b内に挿入されたコネクタハウジング104に収容された各端子金具103に対応した位置に配置されている。このピン挿通孔111dから後述する導通ピン13のピン本体13bが、コネクタ嵌合部111b内に突没自在に挿入される。
【0026】
図2に示すように、第1基台111と第2基台112との間の空間におけるコネクタ嵌合部111bの直下の部分には、第2基台112から第1基台111へと向けて、複数の配管12が立設されている。箱状の第2基台112の天井壁112aには、配管12を通す配管貫通孔112bが設けられている。各配管12は、その一端が空気の第1の吹き出し口12aとなっており、上記の配管貫通孔112bを通って、第2基台112の内部から、第1の吹き出し口12aが第1基台111へと向かうように立設されている。本実施形態では、配管12は、第1の吹き出し口12aからの吹出し方向が上方になるように配置されている。また、各配管12の他端側は、第2基台112の内部から不図示の延出孔を通って第2基台112の外部に延出して、後述の弁ユニット33に接続されている。この配管12については、後でもう一度説明する。
【0027】
複数の導通ピン13は、例えば、銅合金などの導電性の材料を用いて構成されており、
図3〜
図6に示すように、それぞれが空気受け部13aと、ピン本体13bと、立壁としての周壁13cと、を一体に有している。空気受け部13aは、配管12からの空気を受けるためにピン本体13bよりも径が大きい円板状に設けられている。
【0028】
周壁13cは、空気受け部13aの周縁から下方(空気の吹き出し方向と逆方向)に向かって立設している。周壁13cは、下方に開口が設けられた円筒状に設けられ、この開口から配管12の第1の吹き出し口12aが周壁13c内に挿入される。
【0029】
ピン本体13bは、円柱状に設けられ、一端が空気受け部13aよりも上方に立設するように他端が周壁13cに固定されている。ピン本体13bは、一端(先端)が空気受け部13aにより受けた空気の圧力により端子金具103に押し付けられて接触する。ピン本体13bの径は、φ0.3mm程度まで細径化されている。
【0030】
もう一度、配管12について説明すると、配管12には、その側面に第2の吹き出し口12bが設けられている。詳しく説明すると、配管12の側面において、導通ピン13が端子金具103に接触していない非接触状態(
図3及び
図4)、及び、導通ピン13が端子金具103に接触する接触状態(
図5及び
図6)、の何れの状態でも、導通ピン13の周壁13cと対向する部分に、第2の吹き出し口12bが設けられている。
【0031】
第2の吹き出し口12bの吹き出し方向は、第1の吹き出し口12aの吹き出し方向と直交する。
図7に示すように、この第2の吹き出し口12bは、周壁13cの内側面に向かって空気を吹き出す。第2の吹き出し口12bから吹き出された空気の圧力により、周壁13cが押圧されて配管12に周壁13cが押し付けられる。詳しく説明すると、周壁13cのうち第2の吹き出し口12bからの空気を受ける部分が、配管12から離れるように押圧され、周壁13cのうち空気を受ける部分と対向する部分が配管12に押し付けられる。
【0032】
空気制御部30は、
図1に示すように、コンプレッサ31と、レギュレータ32と、弁ユニット33と、を有している。
【0033】
コンプレッサ31は、空気を取り込んで圧縮する圧縮部31aと、圧縮部31aによって圧縮された空気を蓄えるタンク31bと、を有している。レギュレータ32は、配管35を通じてタンク31bと接続されており、タンク31bからの空気の圧力を所定値に減圧する。弁ユニット33は、配管36を通じてレギュレータ32と接続されており、レギュレータ32からの空気を供給及び遮断する弁装置(図示なし)と、弁装置の下流に設けられ各導通ピンに空気を分配する分配部(図示なし)と、を有している。弁ユニット33の分配部と各導通検査治具10とは、配管12で接続されている。
【0034】
配管12の端部は、
図3〜
図6に示すように、ピン挿通孔111dの貫通方向に沿って配置され、当該ピン挿通孔111dに通された各導通ピン13の周壁13c内に挿入されている。これにより、配管12の第1の吹き出し口12aからは、上方に向けて空気が吹き出される。また、配管12の第2の吹き出し口12bからは、水平方向に向けて空気が吹き出される。
【0035】
また、配管12は、その外径が、導通ピン13の周壁13cの内径より小さく形成されている。これにより、配管12の第1の吹き出し口12aからの空気の吹き出しがない状態においては、導通ピン13は重力により下方に落ちて配管12に空気受け部13aが突き当り、ピン本体13bの先端がピン挿通孔111d内に没入する(
図3、
図4)。
【0036】
そして、配管12の第1の吹き出し口12a、第2の吹き出し口12bから空気が吹き出された状態(空気の圧力が加えられた状態)においては、第1の吹き出し口12aからの空気の圧力により導通ピン13は上方に、空気受け部13aが板部111aに当接するまで移動してピン本体13bの先端がピン挿通孔111dから突出する(
図5、
図6)。ピン挿通孔111dから突出したピン本体13bの先端が、コネクタハウジング104内に進入して端子金具103に押し付けられて接触する。配管12は、第2基台112の天井壁112aの配管貫通孔112bを貫通した状態で、この天井壁112aに固定されている。このように、配管12は、導通ピン13における空気受け部13aに空気を吹き出して導通ピン13を移動させることで、端子金具103(即ち、導通検査対象としての電線102)と導通ピン13とを非接触状態から接触状態に切り換える。また、第2の吹き出し口12bからの空気の圧力により、導通ピン13は水平方向に、周壁13cが配管12に当接するまで移動する。
【0037】
また、複数の配管12それぞれに、後述の導通判定部40へと至る配線Lの一端が接続されている。即ち、導通判定部40は配線Lを介して、各配管12と電気的に接続されている。
【0038】
導通判定部40は、例えば、パーソナルコンピュータなどで構成されており、上述したコンプレッサ31、レギュレータ32及び弁ユニット33に対し制御信号を送信可能に接続されている。導通判定部40は、導通検査に際して、コンプレッサ31における空気の圧縮の開始及び終了を制御し、レギュレータ32の減圧値を設定し、弁ユニット33による空気の供給及び遮断を制御する。
【0039】
次に、上述した導通検査装置1で行われる導通検査方法について以下に説明する。
【0040】
まず、
図1に示されているように、導通検査対象となるワイヤハーネス101を検査台Kに配索し、ワイヤハーネス101の端末に設けられたコネクタ105のコネクタハウジング104を、対応する導通検査治具10の検査治具本体11に保持させる(保持工程)。これにより、端子金具103付きの電線102が導通検査対象として検査治具本体11に保持される。
図1において、ワイヤハーネス101は、幹線101aの端部及び分岐線101bの端部に設けられたコネクタ105が、導通検査治具10に保持されている。また、当該ワイヤハーネス101における図示しない他のコネクタ105についても同様に図示しない導通検査治具10に嵌合されている。この状態において、導通検査治具10の各導通ピン13は、コネクタ105における対応する各端子金具103に接触していない(
図3及び
図4)。
【0041】
次に、導通判定部40は、制御信号を送信して、コンプレッサ31による空気の圧縮を開始し、レギュレータ32における減圧値を設定する。このとき、レギュレータ32の減圧値としては、導通ピン13が上方に移動してそのピン本体13bの先端が端子金具103に接し、導通ピン13と端子金具103との間の導通を確保するために最低限必要な力で押し付けられて接触する値が設定される。
【0042】
それから、導通判定部40は、制御信号を送信して、弁ユニット33の弁装置を開いて配管12の第1の吹き出し口12a、第2の吹き出し口12bから空気を吹き出させる(空気制御工程)。これにより、第1の吹き出し口12aから吹き出された空気の圧力により各導通ピン13が上方に移動してピン挿通孔111dからそれぞれのピン本体13bの先端を突出させる。このとき、ピン本体13bの先端は、端子金具103の筒状の端子接続部内に挿入される。
【0043】
また、第2の吹き出し口12bから吹き出された空気の圧力により、各導通ピン13は水平方向に、周壁13cが配管12に当接するまで移動し、周壁13cが押圧されて配管12に周壁13cが押し付けられる。これにより、各ピン本体13bが対応する各端子金具103の筒部内から突出する弾性接触片と導通を確保するために最低限必要な力で押し付けられて接触する(
図5及び
図6)。
【0044】
次に、導通判定部40は、ワイヤハーネス101の複数の電線102のうちの一の電線102を選択し、この一の電線102の両端末の端子金具103に正常(即ち、誤配線等がない)であれば接触される一対の導通ピン13間に通電する。そして、導通判定部40は、それら一対の導通ピン13間に電流が流れるか否かを判断することにより導通を判定する(導通判定工程)。また、これら一対の導通ピン13とこれら以外の他の導通ピン13との導通を検査して電線102間の短絡や誤配線の有無を判定してもよい。
【0045】
導通判定部40は、ワイヤハーネス101の複数の電線102の全てについて上記と同様に導通を検査する。導通判定部40は、全ての導通検査が終了すると、弁ユニット33の弁装置を閉じて配管12の第1の吹き出し口12a、第2の吹き出し口12bからの空気の吹き出しを停止する。これにより、各導通ピン13は落下して、空気受け部13aが配管12の第1の吹き出し口12aに突き当り、当該配管12によって保持される(
図3及び
図4)。また、導通判定部40は、制御信号を送信して、コンプレッサ31による空気の圧縮を停止して、導通検査を終了する。
【0046】
上述した実施形態によれば、導通ピン13を空気の圧力により端子金具103に押し付けて接触させる。このようにしたことから、空気の圧力を用いることで、毎回の導通検査において導通ピン13と端子金具103との間の導通を確保するために最低限必要な力で当該導通ピン13を端子金具103に押し付けて接触させることができる。そのため、端子金具103の変形や損傷を効果的に抑制することができる。また、コイルバネのように劣化がないことから、常に一定の力で導通ピン13を端子金具103に接触させることができ、そのため、一定の品質を保つことができる。
【0047】
また、上述した実施形態によれば、配管12には、周壁13cに向かって空気を吹き出す第2の吹き出し口12bが設けられ、第2の吹き出し口12bから吹き出された空気の圧力により、周壁13cが押圧されて配管12に周壁13cが押し付けられている。このため、導通ピン13の姿勢が第1の吹き出し口12aからの空気の吹き出し方向に沿うように矯正されるため、導通ピン13と端子金具103との接触の安定性、端子金具103と配管12との接触の安定性、を図ることができる。
【0048】
また、上述した実施形態によれば、第2の吹き出し口12bを配管12の側面に設けている。これにより、簡単に配管12に周壁13cを押し付けることができる。
【0049】
なお、上述した実施形態では、配管12の側面に第2の吹き出し口12bを設けていたが、これに限ったものではない。例えば、
図8に示すように配管12を設けることも考えられる。配管12は、端部に第1の吹き出し口12aが設けられた配管本体12dと、配管本体12dから分岐し、その端部に第2の吹き出し口12bが設けられた分岐配管12eと、を有している。配管本体12dの端部は、周壁13c内に挿入されている。一方、分岐配管12eの端部は周壁13c外に配置され、第2の吹き出し口12bは周壁13cの外側面(配管本体12dから離れた側の面)に向かうように設けられている。
【0050】
以上の構成によれば、第2の吹き出し口12bから空気の圧力により、導通ピン13が配管12と当接する位置まで水平方向に移動して、周壁13cが配管12に押し付けられる。詳しく説明すると、周壁13cのうち第2の吹き出し口12bからの空気を受ける部分が、配管12に近づくように押圧され、周壁13cのうち空気を受ける部分が配管に押し付けられる。
【0051】
これによれば、分岐配管12eを設けるだけで、簡単に配管12に周壁13cを押し付けることができる。
【0052】
この場合、導通ピン13の立壁としては周壁13cのように円筒状に設ける必要はない。立壁としては、導通ピン13の空気受け部13aから下方に立設していればよく、例えば空気受け部13aから下方に立設した立壁片から構成されていてもよい。
【0053】
また、上述した実施形態によれば、重力により導通ピン13を落下させることにより導通ピン13を端子金具103から引き離す構成であったが、これに限定するものではなく、例えば、配管12の端部から空気を吸い込むことにより、導通ピン13を引き付けて端子金具103から引き離す構成としてもよい。
【0054】
また、上述した実施形態では、検査治具本体11がコネクタ105(即ち、コネクタハウジング104)を保持することにより、間接的に端子金具103を保持する構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、端子金具103がコネクタハウジング104に収容されない構成としたワイヤハーネスにおいて、端子金具103を直接保持するように検査治具本体11を構成してもよい。
【0055】
また、上述した実施形態では、電線102の両端末に設けられた端子金具103のそれぞれに、上記導通検査治具10の導通ピン13を接触させるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、電線102の一方の端末に設けられた端子金具103に当該導通ピン13を接触させて、他方の端末に設けられた端子金具103には、他の構成の導通ピン13を接触させる構成などとしてもよい。
【0056】
また、上述した実施形態では、端子金具103は雌型端子であったが、これに限ったものではなく、雄型端子であってもよい。
【0057】
また、上述した実施形態では、ピン本体13bは、一端が空気受け部13aよりも上方に立設するように他端が周壁13cに固定されていたが、これに限ったものではない。ピン本体13bは、空気受け部13aから突出するようにしてもよい。
【0058】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。