特許第6587960号(P6587960)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6587960
(24)【登録日】2019年9月20日
(45)【発行日】2019年10月9日
(54)【発明の名称】入力装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0338 20130101AFI20191001BHJP
   G06F 3/0362 20130101ALI20191001BHJP
【FI】
   G06F3/0338 412
   G06F3/0362 461
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-49369(P2016-49369)
(22)【出願日】2016年3月14日
(65)【公開番号】特開2017-167603(P2017-167603A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2018年10月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085453
【弁理士】
【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120204
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 巌
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100135183
【弁理士】
【氏名又は名称】大窪 克之
(72)【発明者】
【氏名】後藤 厚志
(72)【発明者】
【氏名】高橋 一成
【審査官】 岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−109572(JP,A)
【文献】 実開昭63−083742(JP,U)
【文献】 特開2005−110139(JP,A)
【文献】 特開平04−263308(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/033− 3/038
G05G 1/00−25/04
H01H 11/00−11/06
H01H 19/00−21/88
H03K 17/74−17/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
倒れ動作部と、
前記倒れ動作部の倒れ動作を検知する第1検知部と、
前記倒れ動作部の上側に設けられ、前記倒れ動作部を動作させる操作体と、
前記操作体から前記倒れ動作部の下側まで延びる連結体と、
前記倒れ動作部の下側に設けられ、前記連結体に伝えられる前記操作体の押圧方向および回転方向の少なくとも一方の動作を検知する第2検知部と、
前記倒れ動作部の下側に設けられ、前記操作体の動作に抵抗を与える抵抗付与部と、
を備え
前記連結体は、前記操作体を倒す方向へ力が加えられると屈曲し、前記力が加えられなくなると自らのばね性によって真っ直ぐに戻って前記操作体を中立位置に復帰させるものであり、
前記操作体が倒されて前記連結体が屈曲させられたときに、前記連結体によって前記倒れ動作部が動作させられることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記連結体は、前記操作体の中心軸に沿って設けられ、前記倒れ動作部を通過して前記抵抗付与部と連結されている請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記倒れ動作部に倒れ動作するレバーが設けられて、ワイヤばねで形成された前記連結体が前記レバー内を貫通しており、前記レバーの下側で、前記連結体が屈曲する請求項1または請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記抵抗付与部では、前記操作体の押圧方向と回転方向の両方の動作に対して磁気粘性流体により抵抗が付与される請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の入力装置。
【請求項5】
前記倒れ動作部の倒れ動作に対して抵抗を付与可能なX方向抵抗付与部およびY方向抵抗付与部が設けられており、前記X方向抵抗付与部とY方向抵抗付与部は、磁気粘性流体により抵抗力が付与される請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関し、詳しくは、操作体の倒れ動作などを検知することができる入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ジョイスティックのようなスティック型の入力装置は、X軸およびY軸のそれぞれを中心としたスティックの倒れ動作を検知するデバイスである。特許文献1には、ディスプレイ中の操作対象(カーソル等)が他の表示物との間で起こる力の作用力をジョイスティック側にフィードバックさせて操作臨場感を現すことができるジョイスティックコントロール装置が開示される。
【0003】
特許文献2には、回転ノブ、磁気回路、及び少なくとも1つのコイルを有する制御素子が開示される。この制御素子において、回転ノブは、磁気回路の少なくとも一部について回転可能であるよう支持され、回転ノブと磁気回路との間の隙間は、磁気流動学的流体で充填され、コイルは、回転ノブに可変制動動作を与えるよう配置される。これにより、ユーザに触覚的なフィードバック応答を与えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−38507号公報
【特許文献2】特開2002−108470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
入力装置において、スティック等の操作体に傾倒操作だけでなく回転やプッシュ操作機能を持たせ、さらには操作時に触覚フィードバックを与える機構を設けようとした場合、特許文献1に記載の握り柄に代えて、特許文献2に記載の触覚フィードバック機構を内蔵した回転ノブを配置する構成が考えられる。しかしながら、このような構成では、握り柄(回転ノブ)自体が大径となり、ジョイスティックとしての傾倒操作性を悪化させることになる。また、操作体に触覚フィードバック機構を内蔵すると、操作体まで配線を引き回す必要があるため構造が複雑になるという課題が生じる。
【0006】
本発明は、触覚フィードバック機構を備えた入力装置の操作体を小型化することができるとともに、操作体からの配線を不要にすることができる入力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、倒れ動作部と、倒れ動作部の倒れ動作を検知する第1検知部と、倒れ動作部の上側に設けられ、倒れ動作部を動作させる操作体と、操作体から倒れ動作部の下側まで延びる連結体と、倒れ動作部の下側に設けられ、連結体に伝えられる操作体の押圧方向および回転方向の少なくとも一方の動作を検知する第2検知部と、倒れ動作部の下側に設けられ、操作体の動作に抵抗を与える抵抗付与部と、を備え、前記連結体は、前記操作体を倒す方向へ力が加えられると屈曲し、前記力が加えられなくなると自らのばね性によって真っ直ぐに戻って前記操作体を中立位置に復帰させるものであり、前記操作体が倒されて前記連結体が屈曲させられたときに、前記連結体によって前記倒れ動作部が動作させられることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、操作体の動作に抵抗を与える抵抗付与部が倒れ動作部の下側、すなわち操作体とは反対側に設けられることから、操作体に抵抗付与部を内蔵する場合に比べて操作体の小型化を達成することができる。さらに、操作体から配線を引き回す必要がなくなる。
また、操作体に倒す力を加えた際には連結体が屈曲して操作体を倒すことができ、操作体に力を加えない場合には連結体のばね性によって自動的に中立位置へ復帰させることができる。
【0009】
本発明の入力装置において、連結体は、操作体の回転方向の中心軸に沿って設けられ、倒れ動作部を通過して抵抗付与部と連結されることが好ましい。これにより、倒れ動作部の上側に設けられた操作体と、下側に設けられた抵抗付与部とが連結部によって連結され、下側に配置された抵抗付与部で発生した抵抗力を上側の操作体に伝えることができる。
【0012】
本発明の入力装置において、連結体はワイヤばねで形成されていることが好ましい。これにより、中立位置へ復帰させるばね等を別途設けることなく、連結体自身のばね性を利用して操作体の傾倒位置から中立位置への復帰を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、触覚フィードバック機構を備えた操作体を小型化することができるとともに、操作体からの配線を不要にすることができる入力装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る入力装置を例示する斜視図である。
図2】本実施形態に係る入力装置を例示する断面図である。
図3】本実施形態に係る入力装置を例示する分解斜視図である。
図4】(a)〜(d)は、入力装置の動作を例示する模式図である。
図5】(a)〜(c)は、連結体の他の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
【0016】
(入力装置の構成)
図1は、本実施形態に係る入力装置を例示する斜視図である。
図2は、本実施形態に係る入力装置を例示する断面図である。図2には、図1に示す入力装置1を中央位置でYZ平面に沿って切断した場合の断面図が示される。
図3は、本実施形態に係る入力装置を例示する分解斜視図である。
【0017】
本実施形態に係る入力装置1は、例えば小径円筒形状のスティック型の操作体30を所定方向に倒して、その倒れ動作(倒れ量または倒れ角度)を検知するデバイスである。本実施形態の入力装置1では、操作体30の倒れ動作のほか、押圧方向および回転方向の少なくともの一方の動作を検知できるようになっている。本実施形態では、操作体30の倒れ量、押圧方向および回転方向のそれぞれの量を検知できる構成になっている。
【0018】
入力装置1は、倒れ動作部10と、第1検知部20と、操作体30と、連結体40と、第2検知部50と、抵抗付与部60とを主に備える。ユーザなどから操作力を付与されていない通常の状態において、操作体30は図1図2に示す中立位置になっている。本実施形態では、中立位置において操作体30の延びる方向をZ方向、Z方向と直交する方向の一つをX方向、Z方向およびX方向と直交する方向をY方向とする。
【0019】
図2図3に示すように、倒れ動作部10は、ベースプレート15と、X軸回転部11と、Y軸回転部12と、レバー16、およびカバー部材17を有する。ベースプレート15の上部にはカバー部材17が重ねられ、固定ねじ18によって、ベースプレート15とカバー部材17とが固定されている。ベースプレート15とカバー部材17とでベース部材が構成されている。Y軸回転部12は、両端の軸部12bが、ベースプレート15とカバー部材17との間でY方向の軸(Y軸)を中心として回転可能に支持されている。X軸回転部11も、両端の軸部11bがベースプレート15とカバー部材17との間でX方向の軸(X軸)を中心として回転可能に支持されている。
【0020】
図3に示すように、レバー16の下端16aには凹溝が形成され、この凹溝がY軸回転部12の長手方向(Y方向)中央部の連結部12aに回動可能に嵌合しており、レバー16は、Y軸回転部12と共にY軸を中心として回動できる。また、レバー16はX軸回転部11の長手方向(X方向)中央部に設けられたX方向に延びる長穴11aに摺動自在に挿入され、長穴11aを貫通して上方に延びている。よって、レバー16は連結部12aを支点としてX軸を中心に回動可能であり、レバー16に長穴11aの内周縁が押されることによりX軸回転部11もレバー16と共にX軸を中心として回動できるようになっている。レバー16の上部には後述するスライダ35を介して操作体30が被せられて固定されている。
【0021】
このような構成により、レバー16はY軸回転部12の連結部12aを支点としてX軸回りに回転動作可能となる。このレバー16の動作をY方向の倒れ動作と言う。また、レバー16はY軸回転部12と共にY軸回りに回転動作可能となる。このレバー16の動作をX方向の倒れ動作と言う。
【0022】
図1図2に示すように、第1検知部20は、X方向角度センサ21と、Y方向角度センサ22とで構成されている。レバー16をX方向に倒すとY軸回転部12がY軸回りに回転する。このY軸回転部12の回転量(回転角度)をX方向角度センサ21によって検知する。一方。レバー16をY方向に倒すとX軸回転部11がX軸回りに回転する。このX軸回転部11の回転量(回転角度)をY方向角度センサ22によって検知する。
【0023】
入力装置1では、Y軸回転部12の一方の支軸側にX方向角度センサ21が取り付けられ、他方の支軸側にX方向抵抗付与部71が取り付けられる。また、X軸回転部11の一方の支軸側にY方向角度センサ22が取り付けられ、他方の支軸側にY方向抵抗付与部72が取り付けられる。X方向抵抗付与部71およびY方向抵抗付与部72には、例えば公知の磁気粘性流体を用いた触覚発生装置が用いられる。
【0024】
X方向抵抗付与部71は、操作体30をX方向に倒す際の動作に抵抗(触覚)を与える。また、Y方向抵抗付与部72は、操作体30をY方向に倒す際の動作に抵抗(触覚)を与える。これらにより、操作体30を倒す動作に合わせて所望の抵抗感を得ることができる。
【0025】
連結体40は、操作体30から倒れ動作部10の下側(他方側)に延びるよう設けられる。連結体40は、例えば操作体30の回転方向の中心軸Oに沿って設けられ、倒れ動作部10を貫通して下方まで延びる。連結体40の少なくとも一部は曲げ変形可能に形成されている。本実施形態では、連結体40の全体が金属製あるいは合成樹脂製のワイヤばねによって構成されている。
【0026】
倒れ動作部10の下側には第2検知部50および抵抗付与部60が設けられる。図2に示すように、連結体40の上部に円筒形状のスライダ35が固定されており、操作体30はスライダ35の外周に固定されている。図2の断面図に示すように、連結体40は、レバー16の軸穴16bに挿入されて下方に延びており、スライダ35の内周面がレバー16の外周に摺動自在に支持されている。操作体30を中心軸Oを中心に回転操作すると、レバー16に対してスライダ35が相対的に回転でき、操作体30をZ方向(図2の下方)に押し込むと、スライダ35がレバー16に対して相対的に軸方向(Z方向)へ摺動する。
【0027】
連結体40は、レバー16の軸穴16b内を下向きに貫通することで、X軸回転部11に形成された長穴11aを通過し、Y軸回転部12を上下に貫通する貫通穴12cを通過して、第2検知部50および抵抗付与部60まで延びている。図2に示すように、Y軸回転部12に形成された貫通穴12cは、上部が連結体40がほぼ隙間なく挿通できる細径穴であり、下部は、下に向かうにしたがって径が徐々に広くなるテーパ―穴となっている。図4(b)に示すように、操作体30がX方向に向けて倒されると、Y軸回転部12がY軸を中心として回転するが、このとき、連結体40が、貫通穴12cの前記テーパ―穴の内部で曲げ変形できるようになっている。
【0028】
図2に示すように、ベースプレート15の下に抵抗付与部60のケース61が設けられている。ここで、ベースプレート15とケース61は、Z方向に一定の間隔を空けて、電子機器の筐体などに固定されている。
【0029】
ケース61の内部にアクチュエータ64が収納され、アクチュエータ64の上部軸部64aがケース61の上壁61aから上方に突出しており、アクチュエータ64は、ケース61において中心軸Oを中心に回転自在で且つZ方向へ進退自在に支持されている。ベースプレート15よりも下側に延びた連結体40の下端部はアクチュエータ64の上部軸部64a内に挿入されて固定されている。ケース61の内部に復帰ばね36が設けられており、復帰ばね36によってアクチュエータ64が上方に付勢されている。したがって、連結体40とスライダ35および操作体30も上向きに付勢されている。
【0030】
第2検知部50は、回転センサ51と、押圧センサ52およびエンコーダ板515を有している。図2に示すように、エンコーダ板515は、ベースプレート15とケース61との間に位置し、アクチュエータ64の上部軸部64aに固定されている。回転センサ51と押圧センサ52はケース61の上壁61aに固定されている。
【0031】
回転センサ51は、エンコーダ板515の回転量を光または磁気によって検知する。操作体30を中心軸O回りに回転させると、連結体40が中心軸O回りに回転してアクチュエータ64と共にエンコーダ板515を回転させる。このエンコーダ板515の回転量を回転センサ51によって検知することで、操作体30の中心軸O回りの回転量を検知することができる。
【0032】
押圧センサ52は、金属製のエンコーダ板515との距離に応じて抵抗値や容量値などが変化する素子を備える。操作体30を下方に押圧すると、復帰ばね36の付勢力に打ち勝ってアクチュエータ64が下方に押し込まれ、アクチュエータ64に固定されたエンコーダ板515が押圧センサ52に近づき、エンコーダ板515と押圧センサ52とのギャップの変化によって、操作体30の押圧動作(押圧の有無や押し下げ量)を検知することができる。
【0033】
抵抗付与部60では、ケース61の内部に磁性ヨーク62が保持されている。図3に示すようにケース61は有底円筒体であり、磁性ヨーク62は円筒状の内周壁と外周壁とを有する環状体である。磁性ヨーク62は上下に一対設けられており、両磁性ヨーク62,62を組み合わせることで内部中空の環状体となる。磁性ヨーク62,62の内部にコイル63が収納されている。コイル63は、連結体40およびアクチュエータ64の軸芯に一致する中心軸Oを周回するように巻かれている。ケース61の上部開口は上壁61aによって塞がれている。
【0034】
図3に示すようにアクチュエータ64の外周面も円筒面であり、アクチュエータ64が磁性ヨーク62,62の中心穴内に挿入され、アクチュエータ64の外周面と磁性ヨーク62,62の内周面との間に微小隙間であるギャップGが形成されている。このギャップG内に磁気粘性流体が介在している。磁気粘性流体はシリコーンオイルなどの粘性流体内に磁性粉末が混入しているものである。コイル63で励起される磁界で磁気粘性流体内の磁性粉末が凝集し、アクチュエータ64の外周面に抵抗が与えられる。コイル63に与える電流値を調整することで、操作体30とアクチュエータ64に対して回転方向の抵抗力やブレーキ力を与えることができる。また、操作体30が押されてアクチュエータ64が押し込まれたときも、抵抗力やブレーキ力を与えることができる。
【0035】
入力装置1では、倒れ動作部10の下側に抵抗付与部60が設けられるため、操作体30の内部などに抵抗付与部60を内蔵する必要がない。したがって、操作体30を小型化することができる。また、操作体30に抵抗付与部60が内蔵されないため、操作体30から配線を引き出す必要もない。
【0036】
(入力装置の動作)
図4(a)〜(d)は、入力装置の動作を例示する模式図である。
図4(a)は、操作体30が中立位置にある状態を示す。操作体30に力を加えない場合、操作体30はZ方向に立ち上がって中立位置に配置される。
【0037】
図4(b)には、操作体30を倒した状態が示される。操作体30に倒す方向へ力を加えると、操作体30およびレバー16がZ軸に対して傾斜する。レバー16が傾斜すると、レバー16の中心を貫通する連結体40も傾斜することになる。連結体40は倒れ動作部10の下側まで貫通していることから、倒れ動作部10よりも上側では傾き、途中から下方は中心軸Oに沿って真っ直ぐの状態のまま維持される。つまり、連結体40は、倒れ動作部10における倒れ動作の回転軸であるX軸とY軸との交差位置付近で屈曲することになる。
【0038】
操作体30に倒す方向の力が加えられなくなった場合、連結体40は自身のばねの復元力によって真っ直ぐになろうとする。これにより、連結体40が真っ直ぐに戻り、操作体30およびレバー16は図4(a)に示す中立位置に復帰することになる。
【0039】
操作体30を傾斜させる際、X方向抵抗付与部71およびY方向抵抗付与部72によって操作体30の傾斜動作に抵抗を与える。これにより、操作体30を傾斜させる際に所望の抵抗感を与えることができる。
【0040】
図4(c)には、操作体30を押圧した状態が示される。操作体30をZ方向(下方)に押圧すると、スライダ35によって操作体30はレバー16に沿って押し下げられる。これにより、操作体30に接続された連結体40も押し下げられる。連結体40の下端側にはエンコーダ板515が取り付けられているため、エンコーダ板515が押圧センサ52に近づくことになる。これにより、押圧センサ52で操作体30の押圧動作を検知することができる。エンコーダ板515と押圧センサ52とのギャップを検出できる場合には、操作体30の押し下げ量を得ることができる。操作体30を押圧していた力が加わらなくなると、復帰ばね36の付勢力によって操作体30は上に押し戻され図4(a)に示す初期状態となる。
【0041】
図4(d)には、操作体30を中心軸O回りに回転させた状態が示される。操作体30を回転させると、連結体40も中心軸O回りに回転する。連結体40の下端側にはエンコーダ板515が取り付けられているため、エンコーダ板515も中心軸O回りに回転することになる。このエンコーダ板515の回転量(回転角度)を回転センサ51によって検知する。なお、図4(b)に示すように操作体30を倒した状態のまま、操作体30を回転操作することも可能であり、図4(c)に示すように操作体30を押圧した状態のまま、操作体30を回転操作することもできる。
【0042】
操作体30の操作に先立ち抵抗付与部60のコイル63に通電しておくと、コイル63で励起される磁界によりギャップG内で磁気粘性流体内の磁性粉末が凝集する。操作体30の押圧動作や回転動作をさせる際、操作体30と共に動作するアクチュエータ64が、凝集した磁性粉末をせん断する方向に移動する。これにより操作体30の押圧動作や回転動作に抵抗を与えることができる。コイル63に与える電流値を調整し、または操作体30の操作中に電流値を変化させることにより、操作体30を押圧したり回転させたりする際に種々の抵抗感(触覚)を与えることができる。
【0043】
本実施形態の入力装置1では、抵抗付与部60が倒れ動作部10の下側、すなわち倒れ動作部10を挟んで操作体30とは反対側に設けられているため、操作体30を小型化することができる。これにより、操作体30の傾斜、押圧および回転のそれぞれの動作を軽快に行うことができる。また、操作体30から配線を引き出す必要もない。さらに、連結体40の復元力を利用して操作体30の中立位置への復帰を行うことができ、復帰用のばねを別途設ける必要がない。これらのことから、構成の簡素化、および部品点数の削減を図ることができる。
【0044】
(他の連結体の例)
図5(a)〜(c)は、連結体の他の例を示す模式図である。
図5(a)に示す連結体40Bは、一対の金属製または合成樹脂製の棒材の途中に可撓性部材45を備える。可撓性部材45としては、例えばゴム管が用いられる。可撓性部材45の位置は、倒れ動作部10における倒れ動作の回転軸であるX軸とY軸との交差位置に合わせられる。
【0045】
図5(b)に示す連結体40Cは、一対の棒材の途中にばね46を備える。ばね46の回りにゴム管を被せて両棒材の結合力を補うようにしてもよい。また、図5(c)に示す連結体40Dは、一対の棒材の途中にボールジョイント47を備える。ボールジョイント47の回りにゴム管を被せて両棒材の結合力を補うようにしてもよい。
【0046】
図5(a)〜(c)に示すいずれの連結体40B、40Cおよび40Dであっても、操作体30の押圧動作、回転動作を下側のエンコーダ板515に伝達できるとともに、操作体30を傾斜させた際に屈曲することが可能である。
【0047】
以上説明したように、実施形態によれば、触覚フィードバック機構を備えた操作体を小型化することができるとともに、操作体30からの配線を不要にすることができる入力装置1を提供することが可能になる。
【0048】
なお、上記に本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、本実施形態では操作体30として円筒形状のスティック型を例としたが、円板型や角柱型など他の形状であってもよい。また、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の構成例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
【符号の説明】
【0049】
1…入力装置
10…動作部
11…X軸回転部
12…Y軸回転部
15…ベースプレート
16…レバー
20…第1検知部
21…X方向角度センサ
22…Y方向角度センサ
30…操作体
35…スライダ
36…復帰ばね
40,40B,40C,40D…連結体
45…可撓性部材
46…ばね
47…ボールジョイント
50…第2検知部
51…回転センサ
52…押圧センサ
60…抵抗付与部
61…ケース
62…磁性ヨーク
63…コイル
64…アクチュエータ
71…X方向抵抗付与部
72…Y方向抵抗付与部
515…エンコーダ板
図1
図2
図3
図4
図5