(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6588023
(24)【登録日】2019年9月20日
(45)【発行日】2019年10月9日
(54)【発明の名称】デジタルデータ処理方法、コンピュータプログラムおよび記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20191001BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20191001BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06F13/00 605E
G06F13/00 540P
【請求項の数】33
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-551266(P2016-551266)
(86)(22)【出願日】2015年2月3日
(65)【公表番号】特表2017-506786(P2017-506786A)
(43)【公表日】2017年3月9日
(86)【国際出願番号】US2015014273
(87)【国際公開番号】WO2015123054
(87)【国際公開日】20150820
【審査請求日】2018年2月5日
(31)【優先権主張番号】14/177,618
(32)【優先日】2014年2月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514217118
【氏名又は名称】シークオティエント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ヴィシュワミトラ エス.ラマクリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】イェブジェニー ポプコフ
【審査官】
山本 雅士
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0055000(US,A1)
【文献】
国際公開第2014/020959(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールキャンペーン
の受信者
各自にカスタマイズされたデジタルコンテンツ部分を生成する、デジタルデータ処理システムで実行されるデジタルデータ処理方法であって:
1つ以上の以前の電子メールキャンペーンの履歴から、前記以前の電子メールキャンペーンの複数の受信者各自に対するデータセットを抽出するステップであって、前記データセットは、前記受信者
各自の特徴と、前記受信者が見た前記以前の電子メールキャンペーンの1つ以上のコンテンツ部分との組み合わせを列挙して
おり、各受信者に対して抽出される前記データセット(dataset)は、
【数1】
により表現されることが可能であり、xijは、i=1...N及びj=1...Mである場合に、N個のデジタルコンテンツ部分各々に対するM個のデジタルコンテンツ部分/受信者特徴それぞれの値である、ステップ;
更なる電子メールキャンペーンの
一部として、受信者各自にカスタマイズされたデジタルコンテンツ部分を生成して実質的に同時にデジタル的に複数の受信者各々の各自のデジタルデータ処理デバイスへ送信するデジタル生成送信ステップであって、前記更なる電子メールキャンペーンの一部として生成されて実質的に同時に互いに送信される少なくとも2つのデジタルコンテンツ部分は互いに異なる、デジタル生成送信ステップ;
を含み、前記デジタル生成送信ステップは、
カスタマイズされたデジタルコンテンツ部分それぞれの各受信者について、前記更なる電子メールキャンペーンの一部として、
各受信者が前記更なる電子メールキャンペーンにおける別のデジタルコンテンツ部分とやり取りすることになる確率P(bl,b2,...,bM,x1,x2,...,xM)を最大化する係数b1,...,bMを、前記更なる電子メールキャンペーンの各受信者に対して、前記抽出するステップで抽出されたそれぞれのデータセットから決定するステップであって、前記係数は前記受信者各自の前記別のデジタルコンテンツ部分のそれぞれの特徴を特徴付ける値に関連付けられ、
前記確率は、
【数2】
という関係によって定義され、x1,x2,...,xMは、前記別のデジタルコンテンツ部分および/または前記受信者各自のM個の特徴それぞれに対する値であり、
bl,b2,...,bMは、値x1,x2,...,xMのそれぞれに対する個々の係数である、ステップ;
前記決定するステップで前記受信者各自に対して決定された係数に従ってカスタマイズされる特徴を有する前記別のデジタルコンテンツ部分を生成し、前記デジタルコンテンツ部分を、前記受信者各自のデジタルデータ処理デバイスへデジタル的に送信するステップ;
を含む、デジタルデータ処理方法。
【請求項2】
前記以前の電子メールキャンペーンのそれぞれの受信者により見られるN個のコンテンツ部分の各々について、M個のデジタルコンテンツ部分/受信者特徴の組み合わせを列挙したものを識別するステップを含み、M及びNはそれぞれ1より大きな整数である、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項3】
前記データセットにおいて表されたデジタルコンテンツ部分に対する予測されるやり取りが、前記データセットにおいて表される実際のやり取りに合致する尤度L(b
1,b
2,...,b
M,data)を最大化するように、係数b
1,...,b
Mの値を決定するステップを含み、
前記尤度は、
【数3】
という関係の関数
として表され、
【数4】
は、デジタルコンテンツ部分が、
(i)前記複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、
(ii)個々の受信者によって開かれ或いはアクセスされ、
(iii)コンテンツ部分における個々の行動喚起が当該受信者によって応答されている、
デジタルコンテンツ部分の特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率P(b
l,b
2,...,b
M,x
1,x
2,...,x
M)の積を表し、
【数5】
は、デジタルコンテンツ部分が、
(i)前記複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、
(ii)個々の受信者によって開かれ或いはアクセスされ、
(iii)コンテンツ部分における個々の行動喚起が当該受信者によって応答されなかった、
デジタルコンテンツ部分の特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率P(b
l,b
2,...,b
M,x
1,x
2,...,x
M)の積を表す
ことを特徴とする請求項
1に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項4】
前記尤度L(b1,b2,...,bM,data)の対数を最大化するように前記係数b1,b2,...,bMを値付けするステップを含む
ことを特徴とする請求項3に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項5】
以下の反復式によって特徴付けられる確率的勾配降下法を実行することによって前記係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けするステップを含み、
【数6】
ここで、ηは試行錯誤により設定される学習率であり、
P(b
lt,b
2t,...,b
Nt,x
t1,x
t2,...,x
tM)は、j=1...Mに対して前記係数b
jを使用して評価された前記確率P(b
l,b
2,...,b
N,x
1,x
2,...,x
M)である
ことを特徴とする請求項
4に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項6】
カスタマイズされた別のデジタルデータコンテンツ部分を生成してそれを100以上の受信者に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項7】
カスタマイズされた別のデジタルデータコンテンツ部分を生成してそれを1000以上の受信者に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項8】
カスタマイズされた別のデジタルデータコンテンツ部分を生成してそれを10,000以上の受信者に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項9】
カスタマイズされた別のデジタルデータコンテンツ部分を生成してそれを100,000以上の受信者に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項10】
電子メールキャンペーン
の受信者
各自にカスタマイズされたデジタルコンテンツ部分を生成する、デジタルデータ処理システムで実行されるデジタルデータ処理方法であって:
製品画像及び行動喚起を含む1つ以上の以前の電子メールキャンペーンの履歴から、前記以前の電子メールキャンペーンの複数の受信者各自に対するデータセットを抽出するステップであって、前記データセットは、前記受信者
各自の特徴と、前記受信者が見た前記以前の電子メールキャンペーンの1つ以上のコンテンツ部分との組み合わせを列挙して
おり、以前の電子メールキャンペーンの受信者に対する前記データセット(dataset)は、
【数7】
により表現されることが可能であり、xijは、i=1...N及びj=1...Mである場合に、N個のデジタルコンテンツ部分各々に対するM個のデジタルコンテンツ部分/受信者特徴それぞれの値である、ステップ;
更なる電子メールキャンペーンの
一部として、受信者各自にカスタマイズされたデジタルコンテンツ部分を生成して実質的に同時にデジタル的に複数の受信者各々の各自のデジタルデータ処理デバイスへ送信するデジタル生成送信ステップであって、前記更なる電子メールキャンペーンの一部として生成されて実質的に同時に互いに送信される少なくとも2つのデジタルコンテンツ部分は互いに異なり;
前記デジタル生成送信ステップは、前記更なる電子メールキャンペーンの各受信者について、
更なる電子メールキャンペーンの受信者それぞれについて、
前記抽出するステッ
プで抽出された個々のデータセットから、製品画像を含む前記更なる電子メールキャンペーンにおいて
各受信者が別のデジタルコンテンツ部分に提供されている行動喚起に応答することとなる確率を予測する数学的関係の値を最大化する係数を決定するステップであって、前記係数は、前記別のデジタルコンテンツ部分および/または前記受信者
各自の特徴を特徴付ける個々の値に関連付けられ、
前記決定するステップは、前記受信者各自が前記別のデジタルコンテンツ部分における行動喚起に応答することになる確率P(bl,b2,...,bM,x1,x2,...,xM)を最大化する係数b1,...,bMの値を決定するステップを含み、
前記確率は、
【数8】
という関係によって定義され、x1,x2,...,xMは、前記別のデジタルコンテンツ部分および/または前記受信者各自のM個の特徴それぞれに対する値であり、
bl,b2,...,bMは、値x1,x2,...,xMのそれぞれに対する個々の係数である、ステップ;
行動喚起及び製品画像を有する前記別のデジタルコンテンツ部分であっ
て前記受信者
各自のために決定された係数に従ってカスタマイズされた特徴を有する前記別のデジタルコンテンツ部分を
生成するステップ
を有するデジタル生成送信ステップ;
を有するデジタルデータ処理方法。
【請求項11】
前記以前の電子メールキャンペーンのそれぞれの受信者により見られるN個のコンテンツ部分の各々について、M個のデジタルコンテンツ部分/受信者特徴の組み合わせを列挙したものを識別することを含み、M及びNはそれぞれ1より大きな整数である、
ことを特徴とする請求項10に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項12】
前記データセットにおいて表されたデジタルコンテンツ部分の行動喚起に対する予測される応答が、前記データセットにおいて表される実際の応答に合致する尤度L(b
1,b
2,...,b
M,data)を最大化するように、係数b
1,...,b
Mの値を決定するステップを含み、
前記尤度は、
【数9】
という関係の関数
としてによって表され、
【数10】
は、デジタルコンテンツ部分が、
(i)前記複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、
(ii)個々の受信者によって開かれ或いはアクセスされ、
(iii
)個々の行動喚起が当該受信者によって応答されている、
デジタルコンテンツ部分の特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率P(b
l,b
2,...,b
M,x
1,x
2,...,x
M)の積を表し、
【数11】
は、デジタルコンテンツ部分が、
(i)前記複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、
(ii)個々の受信者によって開かれ或いはアクセスされ、
(iii
)個々の行動喚起が当該受信者によって応答されなかった、
デジタルコンテンツ部分の特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率P(b
l,b
2,...,b
M,x
1,x
2,...,x
M)の積を表す
ことを特徴とする請求項
10に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項13】
前記尤度L(b1,b2,...,bM,data)の対数を最大化するように前記係数b1,b2,...,bMを値付けするステップを含む
ことを特徴とする請求項12に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項14】
前記値付けするステップは、以下の反復式によって特徴付けられる確率的勾配降下法を実行することによって前記係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けするステップを含み、
【数12】
ここで、ηは試行錯誤により設定される学習率であり、
P(b
lt,b
2t,...,b
Nt,x
t1,x
t2,...,x
tM)は、j=1...Mに対して前記係数b
jを使用して評価された前記確率P(b
l,b
2,...,b
N,x
1,x
2,...,x
M)である
ことを特徴とする請求項
13に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項15】
カスタマイズされた別のデジタルデータコンテンツ部分を生成してそれを100以上の受信者に実質的に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項16】
カスタマイズされた別のデジタルデータコンテンツ部分を生成してそれを100,000以上の受信者に実質的に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項17】
電子メールキャンペーンの受信者各自にカスタマイズされたデジタルコンテンツ部分を生成する、デジタルデータ処理システムで実行されるデジタルデータ処理方法であって:
1つ以上の以前の電子メールキャンペーンの履歴から、前記以前の電子メールキャンペーンの複数の受信者各自に対するデータセットを抽出するステップであって、前記データセットは、前記受信者各自の特徴と、前記受信者が見た前記以前の電子メールキャンペーンの1つ以上のコンテンツ部分との組み合わせを列挙しており、各受信者に対して抽出される前記データセット(dataset)は、
【数101】
により表現されることが可能であり、xijは、i=1...N及びj=1...Mである場合に、N個のデジタルコンテンツ部分各々に対するM個のデジタルコンテンツ部分/受信者特徴それぞれの値である、ステップ;
更なる電子メールキャンペーンの一部として、受信者各自にカスタマイズされたデジタルコンテンツ部分を生成して同時にデジタル的に複数の受信者各々の各自のデジタルデータ処理デバイスへ送信するデジタル生成送信ステップであって、前記更なる電子メールキャンペーンの一部として生成されて同時に互いに送信される少なくとも2つのデジタルコンテンツ部分は互いに異なり、前記デジタル生成送信ステップは、
カスタマイズされたデジタルコンテンツ部分それぞれの各受信者について、前記更なる電子メールキャンペーンの一部として、
各受信者が前記更なる電子メールキャンペーンにおける別のデジタルコンテンツ部分とやり取りすることになる確率P(bl,b2,...,bM,x1,x2,...,xM)を最大化する係数b1,...,bMを、前記更なる電子メールキャンペーンの各受信者に対して、前記抽出するステップで抽出されたそれぞれのデータセットから決定するステップであって、前記係数は前記受信者各自の前記別のデジタルコンテンツ部分のそれぞれの特徴を特徴付ける値に関連付けられ、
前記確率は、
【数102】
という関係によって定義され、x1,x2,...,xMは、前記別のデジタルコンテンツ部分および/または前記受信者各自のM個の特徴それぞれに対する値であり、
bl,b2,...,bMは、値x1,x2,...,xMのそれぞれに対する個々の係数である、ステップ;
前記決定するステップで前記受信者各自に対して決定された係数に従ってカスタマイズされる特徴を有する前記別のデジタルコンテンツ部分を生成し、前記デジタルコンテンツ部分を、前記受信者各自のデジタルデータ処理デバイスへデジタル的に送信するステップ;
を含む、デジタルデータ処理方法。
【請求項18】
個々の受信者挙動に従ってカスタマイズされるデジタルコンテンツ部分を生成するデジタルデータ処理方法であって、
(A)1つ以上の以前の電子メールキャンペーンで複数の受信者に送信された電子メールにおける行動喚起に対する応答の履歴を収集することを含むデータ収集ステップあって、
(i)前記1つ以上の以前の電子メールキャンペーンにおいて何れの受信者が自身に送付された電子メールを開き、
(ii)当該電子メールに関してやり取りを行ったかを、前記履歴において識別することを含む、データ収集ステップ;
(B)(i)前記電子メールを開いた受信者
の特徴と、前記1つ以上の以前の電子メールキャンペーンにおいて個々の受信者が開いた電子メールと、開かれた電子メールの中で前記受信者が応答した行動喚起
とを、前記データ収集ステップで収集した前記応答の履歴から識別し、(ii)前記特徴を反映するデータセットを生成することを含む特徴処理ステップ;
(C)電子メールに含まれる注意喚起に対する受信者のやり取りを前記特徴の関数として予測するモデルを、少なくとも前記データセットから生成するモデル開発ステップ;
(D)受信者に対してカスタマイズされたデジタルコンテンツ部分を生成し、当該デジタルコンテンツ部分を、複数の受信者各自のデジタルデータ処理デバイスへデジタル的に送信する電子メールキャンペーン生成ステップ;
を有し、前記デジタルコンテンツ部分は、
(i)前記受信者各自が応答することの可能な行動喚起を有し、および
(ii)前記受信者が当該行動喚起に応答することになる確率P(b
l,b
2,...,b
M,x
1,x
2,...,x
M)を最大化するように選択された複数の特徴を有し、
前記確率は、
【数13】
によって定義され、
x
1,x
2,...,x
Mは、前記デジタルコンテンツ部分および/または前記受信者を特徴づける複数(M
)の特徴のそれぞれに対する値であり、
b
l,b
2,...,b
Mは、値x
1,x
2,...,x
Mのそれぞれに対する個々の係数であり、
前記デジタルコンテンツ部分を生成してそれをデジタル的に送信することは、電子メールキャンペーンの一部として、前記デジタルコンテンツ部分を
生成して複数の他のそのようなデジタルコンテンツ部分と実質的に同時
にデジタル的に送信することを含み、前記そのようなデジタルコンテンツ部分の各々は、異なる受信者各自のために生成および送信され、生成および送信される少なくとも2つのデジタルコンテンツ部分は
実質的に互いに異なり、
(E)前記複数の特徴は、生成されて受信者のデジタルデータ処理デバイスへ送信される前記デジタルコンテンツ部分において製品画像の特徴を含み、前記特徴は、オールブラック画像特徴、オールホワイト画像特徴、モデル化された/されてない製品特徴、一次製品色特徴、画像解像度特徴、上/下折り畳み画像特徴のうちの1つ以上を含む、
ことを特徴とするデジタルデータ処理方法。
【請求項19】
前記生成してデジタル的に送信するステップは、電子メールメッセージにおいて前記デジタルコンテンツ部分を生成してそれをデジタル的に送信するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項20】
複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信された前記複数の特徴のうち1つ以上を有する複数(N)のデジタルコンテンツ部分において、行動喚起への実際の応答の履歴を表すデータセットの関数として、前記係数bl,b2,...,bMを値付けするステップを含むことを特徴とする請求項18に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項21】
前記値付けするステップは、前記データセットにおいて表されたデジタルコンテンツ部分に関する行動喚起に対して予測される応答が、前記データセットにおいて表される実際の応答に合致する尤度L(b1,b2,...,bM,data)を最大化するように係数b1,b2,...,bMを値付けするステップを含むことを特徴とする請求項20に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項22】
前記尤度は、
【数14】
という関係の関数として表され、
【数15】
は、デジタルコンテンツ部分が、
(i)前記複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、
(ii)個々の受信者によって開かれ或いはアクセスされ、
(iii)個々の行動喚起が当該受信者によって応答されている、
デジタルコンテンツ部分の特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率P(b
l,b
2,...,b
M,x
1,x
2,...,x
M)の積を表し、
【数16】
は、デジタルコンテンツ部分が、
(i)前記複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、
(ii)個々の受信者によって開かれ或いはアクセスされ、
(iii)個々の行動喚起が当該受信者によって応答されなかった、
デジタルコンテンツ部分の特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率P(b
l,b
2,...,b
M,x
1,x
2,...,x
M)の積を表す
ことを特徴とする請求項
21に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項23】
前記尤度L(b1,b2,...,bM,data)の対数を最大化するように前記係数b1,b2,...,bMを値付けするステップを含むことを特徴とする請求項22に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項24】
前記値付けするステップは、以下の反復式によって特徴付けられる確率的勾配降下法を実行することによって前記係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けするステップを含み、
【数17】
ここで、ηは試行錯誤により設定される学習率であり、
P(b
lt,b
2t,...,b
Nt,x
t1,x
t2,...,x
tM)は、j=1...Mに対して前記係数b
jを使用して評価された前記確率P(b
l,b
2,...,b
N,x
1,x
2,...,x
M)である
ことを特徴とする請求項
23に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項25】
前記生成して送信するステップは、そのようなデジタルデータコンテンツ部分を生成してそれを第一のセットの100以上の受信者に実質的に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項26】
前記生成して送信するステップは、そのようなデジタルデータコンテンツ部分を生成しそれを第一のセットの1,000以上の受信者に実質的に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項27】
前記生成して送信するステップは、そのようなデジタルデータコンテンツ部分を生成しそれを第一のセットの10,000以上の受信者に実質的に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項28】
前記生成して送信するステップは、そのようなデジタルデータコンテンツ部分を生成しそれを第一のセットの100,000以上の受信者に実質的に同時に送信するステップを含むことを特徴とする請求項18に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項29】
第二のセットの複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信された前記複数の特徴のうち1つ以上を有する複数(N)のデジタルコンテンツ部分において、行動喚起への実際の応答の履歴を表すデータセットの関数として、前記係数bl,b2,...,bMを値付けするステップを含むことを特徴とする請求項25に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項30】
前記第一のセットおよび第二のセットは、互いに重複することを特徴とする請求項29に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項31】
前記第一のセットおよび第二のセットは、互いに重複しないことを特徴とする請求項29に記載のデジタルデータ処理方法。
【請求項32】
請求項1ないし31のうち何れか一項に記載のデジタルデータ処理方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
【請求項33】
請求項32に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、個別化されたデジタルコンテンツの自動生成のためのデジタルデータ処理方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明はデジタルデータ処理に関し、より詳細には、非限定的な例として、個々の読者挙動にカスタマイズされたコンテンツの自動生成に関する。本発明は、非限定的な例として、例えばマーケティングおよび販売電子メールキャンペーンの一部として、カスタマイズされた電子メールの自動生成にアプリケーションを適用する。
【0003】
電子メールキャンペーンは、現代のデジタルマーケティングの基盤に関わるものであり、しばしば企業のマーケティングミックスの最も重要な要素である。調査会社フォレスター(Forrester)によると、電子メールは、小売/電子商取引企業にとって、収益の30%以上をリピーター客から動かす(drive)ことができる。
【0004】
大部分のマーケティング電子メールは、産業において“行動喚起”といわれるものを有する。これらはしばしば、クリック可能なボタンまたはハイパーリンクの形態をとる。電子メール受信者がこれらをクリックするとき、彼らが電子メールにおいて特集されたニュースまたは申し出について、より多く学ぶ(および電子商取引において、購入する)ことができる電子メールの送信者のウェブサイトに、彼らは連れて行かれる。したがって、クリックスルーの数を最大化するように電子メールを設計することは、電子メールマーケターにとって重要なビジネス目標である。
【0005】
2種類のコンテンツは、それらを送る企業のタイプに依存して、マーケティング電子メールにおいて重要な領域を占めている。
・製品/申し出推薦(小売/電子商取引/旅行/接客企業によって多用される)
・ニュース記事推薦(メディア企業によって多用される)
【0006】
これらは、それらが自然な行動喚起を表すので、およびその中から選ぶ(マーケターが同じコンテンツを繰り返すことなく、それらを頻繁に使用できるようにする)ための広大で絶えず変化するセットがあるので、人気があり、マーケターによって多用される。
【0007】
このコンテンツを選ぶことにおいて、電子メールマーケターによってなされた決定は、クリックスルーおよびその結果としてビジネスの収益実績に対する主要な影響を有する。それで、マーケターはどのようにしてこの決定をするだろうか。
【0008】
マーケターの大多数は、“一番人気の品目”アプローチに倣う。彼らはベストセラーの製品、およびつい最近のニュース記事を選択し、電子メールにおいてそれらを特集する。これは悪くないアプローチである一方、それは重大な欠点を有する。それは汎用的なことである。それは、1人の受信者クリックスルーが他の受信者にクリックスルーをさせることになる同じ要因を作り出すと仮定する。
【0009】
この欠点に応じて、他のマーケター(ごく一部の少数)は、各受信者が過去に購入し/読んだものと類似する製品/ニュース記事を選ぶ。これは、あらゆる人への同じ電子メール一斉送信アプローチよりも非常に優れているが、同様にとても重要な問題に苦しむ。
【0010】
任意のデジタルメディアのように、電子メールはそれ自身の独特な特徴を有する。ユーザが電子メールでやり取りする方法は、彼らが物理的な店舗または新聞でやり取りする方法と異なり、彼らがウェブサイトでやり取りする方法と異なる。
【0011】
前述の視点において、発明の目的は、デジタルデータ処理、そしてより詳細には、非限定的な例として、カスタマイズされたデジタルコンテンツの自動生成のための向上された方法および装置である。
【0012】
発明のさらなる目的は、例えばマーケティングおよび販売電子メールキャンペーンの一部として、カスタマイズされた電子メールの自動生成に適しているような方法および装置を提供することである。
【0013】
発明のさらなる関連した態様は、受信者ごとに個別化された電子メールの生成に適しているような方法および装置を提供することである。
【0014】
発明のこれらおよび他の目的は、図面および続く考察において明らかになる。
【発明の概要】
【0015】
前述は、発明によって達成された目的の一つであり、いくつかの態様において、個々の受信者挙動に従ってカスタマイズされるデジタルコンテンツ部分(例えば、電子メールメッセージまたはそれらの部分)を生成するデジタルデータ処理方法を提供する。そのような方法は、(i)受信者が応答できる行動喚起を有し、(ii)受信者が行動喚起に応答することになる確率
【0017】
を最大化するように選択された複数の特徴を有するデジタルコンテンツ部分を生成し、受信者のデジタルデータデバイスにデジタル処理で送信するステップを含み、その確率は次の関係によって定義される。
【0019】
ここで、x
1,x
2,...,x
Mは、デジタルコンテンツ部分および/または受信者を特徴付ける複数(M)個の特徴のそれぞれに対する値であり、b
1,b
2,...,b
Mは、値x
1,x
2,...,x
Mのそれぞれに対する個別の係数である。
【0020】
発明のさらなる関連した態様は、例えば上記のように、それぞれ、(i)個々の受信者が応答できる行動喚起を有し、(ii)受信者が応答することになる確率
【0022】
を最大化するように選択された複数の特徴を有するデジタルコンテンツ部分を生成すること、および複数の受信者のデジタルデータデバイスに実質的に同時に送信することを含み、その確率は前述の関係によって定義され、デジタルコンテンツ部分は生成され、お互いに異なる少なくとも二人の受信者に送信される。
【0023】
発明の他の関連した態様は、例えば上記のように、そのようなデジタルデータコンテンツ部分を生成し、第一のセットの100以上の受信者に、実質的に同時に送信することを含む方法を提供する。さらに発明の他の関連した態様は、例えば上記のように、1,000以上の受信者、10,000以上の受信者、および/または100,000以上の受信者から成る第一のセットである方法を提供する。
【0024】
発明の関連した態様は、例えば上記のように、デジタルコンテンツ部分は、少なくとも電子メールメッセージの部分を形成する、デジタルデータ処理方法を提供する。
【0025】
発明の他の関連した態様は、例えば上記のように、第二のセットの複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信された1つまたは複数の前述の特徴を有する複数(N)個のデジタルコンテンツ部分において、行動喚起への実際の応答の履歴を表すデータセットの関数として係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けすることを含む方法を提供する。
【0026】
さらに発明の他の関連した態様において、第一のセットおよび第二のセットは、お互いに重複する。さらに発明の他の関連した態様において、第一および第二の任意のセットは、他のセットのサブセットである。さらに関連した態様において、第一および第二のセットは、重複しない。
【0027】
発明のさらなる関連した態様は、例えば上記のように、データセットにおいて表されたデジタルコンテンツ部分に対する行動喚起への予測応答が、データセットにおいて表された実際の応答とマッチする、尤度
【0029】
を最大化するように係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けすることを含む方法を提供する。
【0030】
まだ発明のさらなる関連した態様は、例えば上記のように、その尤度は、次の関係の関数として表現される方法を提供する。
【0034】
は、デジタルコンテンツ部分が有する、(i)第二のセットにおける複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、(ii)それらの個々の受信者によって開かれ(あるいはアクセスされ)、(iii)その受信者によって応答された個々の行動喚起である、それらのデジタルコンテンツ部分の特徴に対する確率
【0038】
は、デジタルコンテンツ部分が有する、(i)第二のセットにおける複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、(ii)そこで個々の受信者によって開かれ(あるいはアクセスされ)、(iii)その受信者によって応答されなかった個々の行動喚起である、それらのデジタルコンテンツ部分の特徴に対する確率
【0041】
まだ発明のさらなる態様は、例えば上記のように、前述の尤度
【0043】
のログ(log)を最大化するように係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けすることを含む方法を提供する。
【0044】
発明のさらなる態様は、例えば上記のように、確率的勾配降下法を実行することによって、係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けすることを含む方法を提供する。発明の関連した態様において、次の反復式によって特徴付けられる。
【0046】
ここで、ηは、試行錯誤による学習率セットであり、
【0048】
は、j=1…Mに対する係数b
jを使用して値付けされた確率
【0051】
発明のこれらおよび他の態様は、図面および続く考察において明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
発明のより完全な理解は、図面を参照することによって達成され得る。
【0053】
【
図1A】発明の一つの実施形態に従って、デジタルデータ処理システムを描写する図である。
【
図1B】発明の一つの実施形態に従って、デジタルデータ処理システムを描写する図である。
【
図2】例えば電子メール等、デジタルコンテンツに対する個別化されたクリックスルーモデルをビルドし、デプロイするような発明に従って、システムにおけるサーバベースのアプリケーションによって実行されるフェーズを描写する図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
概観
図1A−1Bは、デジタルコンテンツの自動生成を個別化するための発明の一つの実施形態に従って、デジタルデータ処理システム10を描写する。そのコンテンツは、電子メールメッセージを構成することができ、いかにも、企業によるそのような生成は、図において示され、以下で考察された実施形態の焦点である。しかしながら、それは発明の他の実施形態において理解されることになり、本明細書に記述される技術および装置は、例えば、テキストメッセージ、マルチメディア(MMS)メッセージ等、受信者が応答できる行動喚起と関連付けられた他のデジタルコンテンツの個別化に適用され得る。その上、これは、例えば個人、政府組織等、企業以外のエンティティによって生成されたデジタルコンテンツ(例えば、電子メール)とすることができると理解されよう。
【0055】
例示のシステム10は、クライアントデジタルデータデバイス16−24との通信のためのネットワーク14を介して結合されるサーバデジタルデータデバイス12を含む。
【0056】
デジタルデータデバイス12および16−24は、市場において市販されるタイプの従来のデスクトップコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、PDA、または他のデジタルデータデバイス、本教示に従って適合されたような全てを含む。それぞれは、当技術分野で従来のタイプであり、本教示に従って、(デバイス12のケースにおいて)アプリケーション30を実行するように、および(デバイス16−24のケースにおいて)アプリケーション32を実行するように構成された中央処理(CPU)、メモリ(RAM)、および入出力(IO)サブセクションを含み、プログラムされた全ては、本明細書のそれらのアプリケーション、およびより一般に、本明細書の個々のデバイス12および16−24に起因する関数を実行する従来のソフトウェア工学技術を利用する。デバイス12、16−24は、同じタイプのものとすることができるが、より典型的に、異種のデバイスのセットを構成することができる。
【0057】
デバイス12および16−24(および、より詳細には、例えば、それらの個々の中央処理(CPU)、メモリ(RAM)、および入出力(IO)サブセクション)は、オペレーティングシステム、電子メール、テキストメッセージ送受信、ウェブブラウザ、および/または他のアプリケーションおよび機能(ソフトウェアベースであるかどうかに関わらず)、本教示に従って適合されたような当技術分野で知られる従来のタイプの全てを実行するように構成される。アプリケーション30および32は、それとともに(例えば、電子メール、テキストメッセージ、ウェブブラウザおよび個々のデバイス12および16−24上で実行する他の機能とともに)協働し、デジタルコンテンツ、および、特に、例えば、例示の実施形態において、電子メールメッセージ、およびその中に含まれる行動喚起への応答、本教示と一致する全てをやり取りする。
【0058】
単独のサーバデジタルデータデバイス12のみが本明細書で描写され、記述されるが、他の実施形態が、同種あるいは異種の、あるいはネットワーク化されたより大きい数のこれらのデバイスを利用し、アプリケーション30および/またはデジタルデータプロセッサ12に属するものとみなす機能を実行することができると理解されよう。同様に、いくつかのクライアントデジタルデータデバイス16−24が示されているが、他の実施形態が、同種あるいは異種の、より大きいまたはより小さい数のこれらのデバイスを利用することができると理解され、実行中のアプリケーション32はそれら自身を、同種あるいは異種のものであると理解されよう。
【0059】
ネットワーク14は、サーバ12とデータデバイス16−24との間の通信をサポートするために適した1つまたは複数のネットワークを含む。ネットワークは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LANs)、ワイドエリアネットワーク(WANs)、メトロポリタンエリアネットワーク(MANs)、および/またはインターネット等、当技術分野で知られたタイプの1つまたは複数の配置を含む。
【0060】
概観
上述のように、電子メールはそれ自身の独自の特徴を有する。ユーザが電子メールでやり取りする方法は、彼らが例えばウェブサイトでやり取りする方法と異なる。ユーザがウェブサイトに到達するとき、彼らは意図を有する、すなわち、彼らはいくつかの目的のことを考えている。例えば、彼らがセーターを購入することを目的にサイトにやって来る場合、彼らはセーターを検索し、セーター製品画像等をクリックすることになる。
【0061】
対照的に、ユーザが電子メールを開き、セーター画像を見るとき、彼女がセーター画像をクリックするか、あるいは(例えば、“今すぐ購入する(buy now)”、“本日予約する(reserve yours today)”、“詳細情報を表示する(tell me more)”等、ボタン、リンクまたは他のウィジェットをクリックすることによって)行動喚起に応答することになるかどうかを決定する要因は、非常に異なる。これらの要因は、電子メールを送信した企業とともに彼女の以前のセーター購入を含むことができるが、製品イメージの態様を含むこともできる。おそらく彼女は、彼女が好む製品であることを考慮に入れても、白黒画像をクリックすることはない。おそらく彼女は、それどころか、テーブル上に配置されて示されるものとは対照的に、実在の人物によってモデルにされた製品画像をクリックする。おそらく近くのより高価な製品の存在は、彼女により安価な選択肢をクリックスルーさせる。
【0062】
発明者は、電子メールコンテンツの部分のクリック可能性を動かす(および、より一般に、デジタルコンテンツ部分の行動喚起への応答を動かす)要因は、とりわけ次を含むことができると気付いた。
・例えば、白黒対カラー画像、画像のサイズ、モデルの存在等、そのコンテンツの様々な物理的な態様
・一般に、電子メールの受信者とその企業とのやり取り履歴、および電子メールにおいて特集されたコンテンツの特定のタイプ
・一般に、上記要因の二つのセットの間のやり取り(例えば、ユーザがソックスのような基本の白黒画像が著しくクリック可能であると分かることがあるが、ファッションセーターの白黒画像をクリックすることがない)
【0063】
そして、これから、発明者は、電子メールの自動生成を個別化することの効果的なアプローチが、あらゆる顧客のデータ(彼らの購入履歴または閲覧履歴、ウェブサイト訪問、電子メール挙動等)を含むことができ、電子メールにおいて含有物に利用できるコンテンツの様々な態様を包含することができ、彼/彼女に電子メールをクリックスルーさせる個人ごとの要因の特定の組み合わせを識別することができると気付いた。要するに、アプローチは個別化されるべきである。そのようなアプローチは、例えば、個々の受信者挙動に従ってカスタマイズされるデジタルコンテンツ部分の生成を含むことができ、そのようなデジタルコンテンツ部分はそれぞれ、(i)受信者が応答できる行動喚起を有し、(ii)受信者がその行動喚起に応答することになる確率を最大化するように選択された複数(M)個の特徴を有し、特徴は、その受信者の特徴を考慮に入れ、1つまたは複数の前のデジタルコンテンツ部分の1つまたは複数の行動喚起へのその受信者の応答を少なくとも含む。
【0064】
コンテンツ部分、特徴および行動喚起
例示の実施形態に対して倣う考察において、デジタルコンテンツ部分(または、より単純に、コンテンツ部分)は、例えば画像、ビデオ、および/またはテキスト等のコンテンツを含み、行動喚起と関連付けられた電子メールメッセージまたはそれらの部分である。単独の電子メールメッセージは、1つ以上のコンテンツ部分を含むことができる。他の実施形態において、コンテンツ部分は、例えばMMSメッセージ等、他のプロトコルおよび/または媒体を介して生成され、送信されたメッセージの全体または部分から成ることができる。
【0065】
行動喚起は、そのコンテンツ部分の受信者によって応答することができ、例えば購入、追加の情報を得ること、“いいね(liking)”または他のコメント等に対して、部分において彼女の興味を示すことができる手段である。典型的に、そのような行動喚起は、コンテンツ部分として同じ電子メールメッセージに含まれ、いかにも、部分それ自身に(例えば、コンテンツ画像に組み込まれたリンクのケースのように)組み込まれ得る(例えば、“今すぐ購入する”、“本日予約する”、“詳細情報を表示する”等のラベルが付いた)ボタンまたはリンクである。代わりにまたは加えて、行動喚起は、非限定的な例を目的として、電子メールクライアントにおけるメニューまたは他のオプション、ユーザが特定のウェブサイトを訪れると、入力できる語、フレーズまたはコード等、全てを使用して、電子メールに返信することによってユーザが達成できる電子メールアドレスへの返信とすることができる。
【0066】
コンテンツ部分および行動喚起は、例えば、電子メールメッセージに含まれ得るが、受信者によって(例えば、行動喚起をクリックすることによって)もたらされた応答は、電子メールであることを要しない。例えば、行動喚起に対する受信者の行動は、ウェブブラウザを開くことになる場合がある(例えば、その電子メールメッセージおよび/またはそれの受信者をトレース可能な、隠されたか、または目立たないコードを介してもたらされる)。
【0067】
例示の実施形態において、コンテンツ部分は、1つまたは複数の以下の特徴、望ましくは、それらの5以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの10以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの15以上の特徴を有することができる。
・カテゴリ
・ブランド
・新規性指標
・性指標
・特別な指標(例えばハロウィーン、イースター、記念日)
・製品説明におけるキーワード(例えばカシミア、BOGO(1つ買うともう1つ))
・価格帯
・取引範囲
・全て黒画像指標
・全て白画像指標
・モデルにされた/モデルにされない指標(モデルが製品を着用するか、または単に製品それ自身の画像である場合)
・製品画像の原色
・製品画像の解像度
・製品画像の下のキャプションの存在
・キャプションテキストの行数
・価格/割引値がキャプションにおいて記述されるかどうかの指標
・隣接した製品が同じカテゴリからであるかどうかの指標
・隣接した製品が10であるかどうかの指標
・隣接した製品が10であるかどうかの指標
・電子メールにおいて特集された製品の総数
・製品画像がデスクトップ/ラップトップ画面をスクロールしないで見ることができる領域であるかどうかの指標
・製品画像がタブレット画面をスクロールしないで見ることができる領域であるかどうかの指標
・製品画像がスマートフォン画面をスクロールしないで見ることができる領域であるかどうかの指標
【0068】
例示の実施形態において、コンテンツ部分指向の各ニュース記事は、1つまたは複数の以下の特徴、望ましくは、それらの3以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの6以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの9以上の特徴を有することができる。
・ヘッドラインにおける語数
・ヘッドラインにおいて使用されたフォントの色
・キャプションテキストの行数
・添付画像があるかどうかの指標
・添付画像が白黒であるかどうかの指標
・添付画像のサイズ
・電子メールにおいて特集されたニュース記事ヘッドラインの総数
・コンテンツがデスクトップ/ラップトップ画面をスクロールしないで見ることができる領域であるかどうかの指標
・コンテンツがタブレット画面をスクロールしないで見ることができる領域であるかどうかの指標
・コンテンツがスマートフォン画面をスクロールしないで見ることができる領域であるかどうかの指標
・ニュース記事ヘッドラインの実際のテキスト
【0069】
例示の実施形態において、各ユーザ製品の組み合わせのコンテンツ部分は、1つまたは複数の以下の特徴、望ましくは、それらの3以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの6以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの9以上の特徴を有することができる。
・以前に購入されたカテゴリ指標
・最新カテゴリ(購入した場合)
・以前に購入されたブランド指標
・最新ブランド(購入した場合)
・電子商取引ショッピングカード内の製品指標
・電子商取引ショッピングカード内のカテゴリ指標
・電子商取引ショッピングカード内のブランド指標
・過去7日間で閲覧された製品指標
・過去7日間で閲覧されたカテゴリ指標
・過去7日間で閲覧されたブランド指標
・電子メールにおいてクリックスルーされた製品指標
・電子メールにおいてクリックスルーされたカテゴリ指標
・電子メールにおいてクリックスルーされたブランド指標
・その価格帯において以前購入した指標
・以前にオンラインで購入されたカテゴリ指標
・製品が顧客の以前の購入を補足する指標(例えば、シャツおよびネクタイ)
・そのユーザ製品の組み合わせ(利用できる場合、これは選択的で、外部のソースからくることができる)に対する類似スコア
【0070】
例示の実施形態において、各ユーザニュース記事ヘッドラインの組み合わせコンテンツ部分は、1つまたは複数の以下の特徴、望ましくは、それらの3以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの6以上の特徴、さらにより望ましくは、それらの9以上の特徴を有することができる。
・ユーザが以前にニュース記事ヘッドラインに関するトピックにおける記事を読んだことがあるかどうかに対する指標
・ユーザが以前にニュース記事ヘッドラインによって参照されたトピックに関する記事ヘッドラインを電子メールにおいてクリックスルーしたことがあるかどうかに対する指標
・任意のトピックの以前の閲読以来の日数
・関連トピックの以前の閲読以来の日数
・過去7日間で読まれた記事数
・過去30日間で読まれた記事数
・過去7日間で読まれた関連記事数
・過去30日間で読まれた関連記事数
・過去7日間で電子メールにおいてクリックスルーされた記事ヘッドライン数
・過去30日間で電子メールにおいてクリックスルーされた記事ヘッドライン数
【0071】
サーバ操作
例示のデジタルデータデバイス12および、より詳細には、アプリケーション30は、例えば、生成する電子メールキャンペーンにおいて、クリックスルー率を最大化するように、電子メールに対して個別化されたクリックスルーモデルを生成する。
図2を参照して、アプリケーション30は、3つのステッププロセスを実行し、電子メールに対して個別化されたクリックスルーモデルをビルドし、デプロイする。それは第四フェーズを実行し、そのモデルに基づいて電子メールを生成し、送信する。
【0072】
データ収集フェーズ:定義された期間にわたって電子メールキャンペーンを行い、電子メールにおいて(ランダムに選択された)コンテンツ部分を含める。受信者が何のコンテンツ部分を開き、クリックするかのデータを収集する。あるいは、または加えて、そのようなデータは、前の電子メールキャンペーンと識別され得る。ステップ40を参照のこと。
【0073】
特徴処理フェーズ:電子メール受信者の予測変数(別名特徴)、コンテンツ部分の様々な態様、およびそれに関して彼らのやり取りを抽出する。ステップ42を参照のこと。
【0074】
モデル開発フェーズ:収集されたデータを使用し、クリック予測モデルを作成し、調整する。ステップ44を参照のこと。
【0075】
電子メールキャンペーンフェーズ:モデル開発フェーズにおいて作成された/調整されたモデルを使用し、顧客応答の尤度を最大化するデジタルコンテンツ部分を生成し、顧客に送信する。ステップ45を参照のこと。
【0076】
データ収集フェーズ
前に述べたように、ユーザが電子メールでやり取りする方法は、彼らがウェブサイト、店舗、新聞等でやり取りする方法と一意的に異なるものとすることができる。ユーザのクリック挙動をモデル化することを可能にするために、彼女が電子メールを閲覧するとき、アプリケーション30は、電子メールでユーザの実際のやり取りのデータを収集する。過去のユーザデータ(購入、ウェブサイト等でユーザのやり取り)は、必要であるが、正確なモデルをビルドするのに重要ではない。
【0077】
このフェーズにおいて、アプリケーション30は、例えば、マーケティングキャンペーンマネージャーあるいは他の制御下で、第一の顧客のセット、潜在顧客、または同じものの他の受信者代表(集合的に、“顧客”または“受信者”)に送信されたデジタルコンテンツ部分に含まれる行動喚起への実際の応答の履歴を集めるか、あるいは取得する。これは、ランダムに、あるいは前の電子メールキャンペーンから記録をサンプリングすることで、例えば、コンテンツ部分および顧客に関連した行動喚起の十分に広範なサンプリングを送信する電子メールを識別し、それに対する顧客応答を識別することによって、完了とすることができる。しかしながら、より典型的に、これはそのような電子メールを生成し、受信者応答を追跡するアプリケーション30を使用して“データ収集”電子メールキャンペーンをもたらすことによって完了となる。
【0078】
図1Aを参照して、サーバ12から第一の顧客のセットのクライアントデジタルデータデバイス16−20へのそのようなコンテンツ部分の送信は、電子メールアイコン46によって視覚的に描写される。顧客応答は、矢印48によって視覚的に描写される。それらの矢印のXは、なされない応答を示す、すなわち、顧客が応答しなかった行動喚起を示す。したがって、例えば、3つのコンテンツ部分46(それぞれ、便宜上、分離した電子メールメッセージを含む)およびそれらの関連した行動喚起は、クライアントデバイス16に送信されたが、そのデバイス上でそれらの部分を受信した顧客が、それらの2つのみにおいて行動喚起に応答しただけとして示される。反対に、図は、デバイス20に送信された4つのデジタルコンテンツ部分46に含まれた行動喚起への応答がないことを示すが、デバイス18に送信された2つのコンテンツ部分46に含まれ、関連付けられた行動喚起への1つのみの応答を示す。
【0079】
クライアント操作
クライアントデジタルデータデバイスのアプリケーション32は、それらのデバイスの個々のユーザが、個々のデバイスによって受信されたデジタルコンテンツ部分を見ることができるようにし、および必要に応じて、それとともに関連した行動喚起に応答できるようにする電子メールクライアントまたは他の機能を含む。
【0080】
特徴処理フェーズ
このフェーズにおいて、アプリケーション30は、データ収集フェーズにおいて開発された電子メールおよび顧客応答の履歴からデータセットを抽出する。その目的で、それの個々の受信者によって見られたN個のコンテンツ部分ごとに(例えば、それが含まれた電子メールメッセージの開封からも明らかなように)、アプリケーション30は、M個のデジタルコンテンツ部分/受信者特徴の組み合わせ(それらの特徴は、“コンテンツ部分、特徴および行動喚起”のセクションにおいて記述された1つまたは複数の特徴を含む)の列挙値を識別する。これは、デジタルコンテンツ部分を解析すること、および/または、例えば、デバイス30あるいは他のものと関連付けられた記憶媒体において、データベースまたは他のレコードから送信された部分および/または受信者についての情報を得ることによって、完了とすることができる。アプリケーション30は、例えば、以下の通りに表され得る配列または他のデータ構造においてそれらの部分ごとの特徴を取り込む。
【0082】
ここで、i = 1 ... N および j = 1 ... Mに対するx
i,jは、個々のN個のデジタルコンテンツ部分に対する、個々のM個のデジタルコンテンツ部分/受信者特徴のそれぞれに対する値である。
【0083】
モデル開発フェーズ
特徴処理フェーズの終わりに、アプリケーション30は、上記で考察されたように、デジタルコンテンツ部分および顧客応答結果の履歴において特徴を収集し、識別した。
【0084】
モデル開発フェーズにおいて、アプリケーション30は、第一に、コンテンツ部分ごとにターゲット変数y
iを定義する。特に、顧客/コンテンツ部分/電子メールの組み合わせごとに、顧客が電子メールを開いたがコンテンツ部分をクリックしなかった場合、アプリケーション30は、そのコンテンツ部分に対するターゲット変数y
iを0に設定する。ユーザがコンテンツ部分をクリックした場合、アプリケーション30は、ターゲット変数y
iを1に設定する。
【0085】
アプリケーション30は、次いで、特徴x
0 ... x
Mを有するコンテンツ部分において、受信者が行動喚起に応答することになる確率
【0087】
を最大化する係数b
0 ... b
Mの値を決定し、ここで、その確率は次の関係で定義される。
【0089】
ここで、x
1,x
2,...,x
Mは、デジタルコンテンツ部分および/または受信者を特徴付ける個々のM個の特徴のそれぞれに対する値であり、b
1,b
2,...,b
Mは、値x
1,x
2,...,x
Mのそれぞれに対する個々の係数である。
【0090】
例示の実施形態のアプリケーション30は、データセットにおいて表されたデジタルコンテンツ部分に対する行動喚起へのその予測応答と、第一の受信者のセットから開発されたデータセットにおいて表された実際の応答とをマッチさせる尤度
【0092】
を最大化するようにそれらの係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けすることによって、これを行い、ここで、その尤度は次の関係の関数として表される。
【0096】
は、(i)第一のセットの複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、(ii)そこで個々の受信者によって開かれ(あるいはアクセスされ)、(iii)その受信者によって応答された個々の行動喚起である、それらのコンテンツ部分の特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率
【0100】
は、(i)第一のセットの複数の個々の受信者のデジタルデータデバイスに以前に送信され、(ii)そこで個々の受信者によって開かれ(あるいはアクセスされ)、(iii)その受信者によって応答されなかった個々の行動喚起である、それらの特徴を有するデジタルコンテンツ部分に対する確率
【0103】
前述は、より望ましくは、例えば、次の反復式によって特徴付けられた確率的勾配降下法を実行することによって、尤度
【0105】
のログを最大化する係数b
1,b
2,...,b
Mを値付けすることによって達成される。
【0107】
ここで、ηは、試行錯誤による学習率セットであり、
【0109】
は、j=1…Mに対する係数b
jを使用して値付けされた確率
【0112】
前述のより完全な理解は、発明者の視点からの語りにおける以下の考察によって達成され得る。
【0113】
我々は、所与の電子メール受信者に対して、開かれたがクリックされなかった電子メールに対して0に等しく、開かれ、クリックされた電子メールに対して1に等しいyとして従属(ターゲット)変数を定義する。我々はまた、jが所与の独立変数のインデックスと対応し、1からMまで異なることができ、Mが独立変数の数である、ベクトルx
jとして独立変数(別名予測変数、特徴)も定義する。
【0114】
我々は、所与の電子メールにおいてリンクをクリックする所与の電子メール受信者に対する確率を次のように公式化する。
【0116】
ここで、b
jは、独立変数x
jに対応付けるモデル係数である。
【0117】
我々が電子メール受信者i=1,..Nのセットに対して開かれた/クリックされた電子メールと一致するデータセットを有する場合、この問題の解決法は、観測されたデータの尤度を最大化するパラメータb
1,...,b
Mのセットであり、次のN個の個別の観測の予測確率の積として表される。
【0119】
ここで、第一の積は、開かれ、クリックされた電子メールの観測に対応し、第二の合計は、開かれたがクリックされなかった電子メールの観測に対応する。
【0120】
便宜上、尤度関数の対数は、積の代わりに次の合計としてログ尤度を表すことを許可する代わりに使用される。
【0124】
を最大化するパラメータb
1,...,b
Mのセットは、以下に記述された確率的勾配降下法を使用することによって見出され得る。
【0125】
確率的勾配降下法
j = 1,...,Mに対して、係数b
j1を0に初期化し、t = 1からNまで次を実行する。
【0127】
ここで、ηは、試行錯誤による学習率セットであり、
【0129】
は、b
jに関するログ尤度関数の導関数である。
【0130】
電子メールキャンペーンフェーズ
結果として生じるパラメータb
jN+1 (j = 1,...,M)のセットは、次いで、クリック確率、すなわち、顧客が電子メールにおけるデジタルコンテンツ部分と関連付けられた行動喚起に応答することになる確率を計算するために使用される。特に、
図2を参照して、電子メールキャンペーンフェーズにおいて、アプリケーション30は、第二の顧客のセットにおける1人または複数の顧客のそれぞれに対して、顧客がその部分と関連付けられた行動喚起に応答することになる確率
【0132】
を最大化する特徴を有するデジタルコンテンツ部分を生成する。
【0133】
M個の特徴の全てがコンテンツ部分を特徴付けるのではないため、むしろ、それらの少なくとも1つ(または、より望ましくは、いくつか)が、コンテンツ部分が送られる顧客の態様を特徴付けるため、デジタルコンテンツ部分の生成は、このようにお互いに異なる部分という結果になり、より詳細には、デジタルコンテンツ部分が生成され、お互いに異なる受信者の少なくとも二人に送信される。
【0134】
操作者あるいは他のものによる制御下で、アプリケーション30は、実質的に同時に(すなわち、電子メールメッセージの大量生成および複数の受信者への送信のための典型的な期間内に)、電子メールを介して、電子メールごとに1つまたは複数のコンテンツ部分を伴って、個々の顧客にそれらのコンテンツ部分のデジタル送信をもたらす。いくつかの実施形態において、アプリケーションは、そのようなコンテンツ部分(例えば、電子メール)を生成し、1,000以上の顧客に同時に送信し、他の実施形態では、10,000以上の顧客に同時に送信し、さらに他の実施形態では、100,000以上の顧客に同時に送信する。行動喚起と関連付けられた高い比率を生み出すコンテンツ部分の生成は、本明細書で考察されたように、モデルベースのカスタム化の利用によって可能になる。
【0135】
デジタルデータデバイス16−24上で実行するアプリケーション32は、個々の顧客がそれらの電子メール/コンテンツ部分を見ること、および、例えば部分の関連した行動喚起に関してクリックをすること、あるいは行動を起こすことによって、それらに応答することを許可する。
【0136】
図1Bを参照して、そのようなキャンペーンの一部として、サーバ12からクライアントデジタルデータデバイス16−20へのそのような電子メールの送信は、電子メールアイコン46によって視覚的に描写される。顧客応答は、矢印48によって視覚的に描写される。
図1Aにおいて描写されたデータ収集フェーズの間と違って、Xは
図1Bの矢印で表されず、上記で考察された確率の最大化のために、第二のセットにおける受信者は、上記で考察されたモデルおよびモデル係数を利用して生成されたデジタルコンテンツ部分と関連付けられた行動喚起の全てに応答することを示唆する。実務において、このケースはそう無いかもしれないが、そのような最大化は、本明細書の教示を用いないシステムを越えてユーザ応答の率を増加するように意図される。
【0137】
当業者は、
図1Aおよび1Bで比較すると理解できるように、データ収集フェーズにおけるデータコンテンツ部分(例えば、電子メール)の受信者は、電子メールキャンペーンフェーズのそれらと一致することを要しない。1つは、例示の実施形態などのように、他のサブセットを表すことができる。そして、他の実施形態において、それらは、個々の受信者のセットの間で重複しないか、または部分的な重複のみとすることができる。