特許第6588322号(P6588322)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6588322
(24)【登録日】2019年9月20日
(45)【発行日】2019年10月9日
(54)【発明の名称】斜面監視システム及び斜面監視方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 11/06 20060101AFI20191001BHJP
   G01C 15/06 20060101ALI20191001BHJP
   G01D 21/00 20060101ALI20191001BHJP
   G01S 13/89 20060101ALI20191001BHJP
【FI】
   G01C11/06
   G01C15/06 T
   G01D21/00 D
   G01S13/89
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-240143(P2015-240143)
(22)【出願日】2015年12月9日
(65)【公開番号】特開2017-106793(P2017-106793A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年12月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598022646
【氏名又は名称】一般財団法人 リモート・センシング技術センター
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小西 俊之
(72)【発明者】
【氏名】栗林 健一
(72)【発明者】
【氏名】鴨志田 祥子
(72)【発明者】
【氏名】小野 清孝
(72)【発明者】
【氏名】古田 竜一
【審査官】 齋藤 卓司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平9−189762(JP,A)
【文献】 特開2004−309178(JP,A)
【文献】 特開2005−010065(JP,A)
【文献】 特開2001−133299(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 11/06
G01C 15/06
G01D 21/00
G01S 13/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛翔体に搭載されたレーダー装置によって地表を観測した地表データを取得する地表データ取得部と、
前記地表データに基づき、複数のコーナーリフレクターが所定の配置で設置されている監視対象の斜面の地形画像を作成する地形画像作成手段と、
前記地表データに基づき、前記複数のコーナーリフレクターを輝点として示す輝点表示画像を作成する輝点画像作成手段と、
前記地形画像作成手段によって作成された地形画像と、前記輝点画像作成手段によって作成された輝点表示画像を蓄積する画像蓄積部と、
前記輝点画像作成手段によって新たに作成された輝点表示画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記輝点表示画像とを比較する第1の画像比較制御手段と、
前記地形画像作成手段によって新たに作成された地形画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記地形画像とを比較する第2の画像比較制御手段と、
前記第1の画像比較制御手段によって、新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したと判断されるとともに、前記第2の画像比較制御手段によって、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された前記地形画像との相違点があると判断された場合に、前記斜面に地形変動があったと判断する判断手段と、
を備えたことを特徴とする斜面監視システム。
【請求項2】
前記第2の画像比較制御手段は、前記第1の画像比較制御手段によって消失したと判断された前記輝点に対応する前記コーナーリフレクターの設置箇所の地形画像に関する相違点の有無を判断することを特徴とする請求項1に記載の斜面監視システム。
【請求項3】
前記判断手段によって前記斜面に地形変動があったと判断されたことを報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の斜面監視システム。
【請求項4】
前記コーナーリフレクターは、その設置箇所で所定角度以上傾いたことに伴い、電波の反射効率を低下させる形態に変化する構造を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の斜面監視システム。
【請求項5】
監視対象の斜面に複数のコーナーリフレクターを所定の配置で設置する工程と、
飛翔体に搭載されたレーダー装置によって地表を観測した地表データを、所定期間毎に取得する工程と、
前記地表データに基づき、前記斜面の地形画像と、前記斜面の所定箇所に設置した前記複数のコーナーリフレクターを輝点として示す輝点表示画像を作成する工程と、
前記地形画像と前記輝点表示画像と画像蓄積部に蓄積する工程と、
新たに作成された輝点表示画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記輝点表示画像とを比較して、新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したか否か判断する工程と、
新たに作成された地形画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記地形画像とを比較して、新たに作成された地形画像にそれまでの地形画像との相違点があるか否か判断する工程と、
新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したと判断されるとともに、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された前記地形画像との相違点があると判断された場合に、前記斜面に地形変動があったと判断する工程と、
を有することを特徴とする斜面監視方法。
【請求項6】
前記複数のコーナーリフレクターの何れか1つを、地形変動が生じない箇所に設置することを特徴とする請求項5に記載の斜面監視方法。
【請求項7】
新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したと判断された後、その消失したと判断された前記輝点に対応する前記コーナーリフレクターの設置箇所の地形画像に関する相違点の有無を判断することを特徴とする請求項5又は6に記載の斜面監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモートセンシングによって監視対象の斜面の変化を抽出する斜面監視システム及び斜面監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道や幹線道路の沿線における斜面に、鉄道の運行や幹線道路の通行に支障をきたす異常が発生していないか、定期的に検査員が足を運んで目視検査を行っている。
また、人工衛星や航空機などの飛翔体から地上に向けて照射した電波の反射波を受信する観測を行い、地表の凹凸や傾斜などを含む地形データを取得するリモートセンシングの技術が知られており(例えば、特許文献1参照。)、このリモートセンシングによって、監視対象である斜面の地形変化をチェックすることも行われている。例えば、リモートセンシングによる地表の観測を所定期間毎に行い、取得した最新の地形データと前回の地形データとを比較して変化のあった地点が抽出された場合、その地点に何らかの変動があったものとして現地調査を行うなど対策を講じることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−72244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、検査員による目視検査の場合、広範囲の検査を行うのに多くの時間や人員を要してしまうことに加え、監視対象が山間部など険しい地域に及ぶために、その検査作業は大変な労力を要するものであった。
また、上記従来技術のようなリモートセンシングによって地表を計測して得られた地形データは解像度が低いため、例えば、樹木の伐採や積雪(融雪)などによる地形変化を抽出したものであるのか、地滑りなど異常発生地点の地形変動を抽出したものであるのか、判別が困難なことがあった。
【0005】
本発明の目的は、地形の変動があった地点をより確実に抽出することができる斜面監視システム及び斜面監視方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本出願に係る一の発明は、斜面監視システムであって、
飛翔体に搭載されたレーダー装置によって地表を観測した地表データを取得する地表データ取得部と、
前記地表データに基づき、複数のコーナーリフレクターが所定の配置で設置されている監視対象の斜面の地形画像を作成する地形画像作成手段と、
前記地表データに基づき、前記複数のコーナーリフレクターを輝点として示す輝点表示画像を作成する輝点画像作成手段と、
前記地形画像作成手段によって作成された地形画像と、前記輝点画像作成手段によって作成された輝点表示画像を蓄積する画像蓄積部と、
前記輝点画像作成手段によって新たに作成された輝点表示画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記輝点表示画像とを比較する第1の画像比較制御手段と、
前記地形画像作成手段によって新たに作成された地形画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記地形画像とを比較する第2の画像比較制御手段と、
前記第1の画像比較制御手段によって、新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したと判断されるとともに、前記第2の画像比較制御手段によって、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された前記地形画像との相違点があると判断された場合に、前記斜面に地形変動があったと判断する判断手段と、
を備えるようにした。
【0007】
第1の画像比較制御手段によって、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したとの判断は、その輝点に対応するコーナーリフレクターが電波を来た方向に反射するコーナーリフレクターとしての機能を失っているとの判断に相当する。具体的に、その輝点が消失したとの判断は、監視対象の斜面に設置したコーナーリフレクターに何らかの異常が発生した可能性があるとの判断であり、例えば、斜面が崩れたことによる土砂の作用でコーナーリフレクターが変形した可能性や、コーナーリフレクターが土砂に押し流されたり埋まったりしている可能性があることを示唆している。
また、第2の画像比較制御手段によって、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された地形画像との相違点があるとの判断は、監視対象の斜面に何らかの地形変化があったとの判断に相当する。
但し、第1の画像比較制御手段による、輝点表示画像から輝点が消失したとの判断だけでは、コーナーリフレクターが地形変動とは異なる作用(例えば、野生動物や落ち枝の衝突)でその機能を失っていることを観測した可能性がある。
また、第2の画像比較制御手段による、地形画像にそれまでとの相違点があるとの判断だけでは、地形変動ではなく、例えば樹木の伐採や積雪(融雪)などによる地形変化を観測した可能性がある。
そこで、これら第1の画像比較制御手段と第2の画像比較制御手段による2つの判断を複合して行うことで、監視対象の斜面で地形変動があったことを精度よく判定することを可能にした。つまり、コーナーリフレクターに何らかの異常が発生したことを観測するとともに、そのコーナーリフレクターの設置箇所での地形変化を観測したのであれば、その観測に基づいて監視対象の斜面に地形変動があったと判断することができる。
かかる構成の斜面監視システムであれば、地形の変動があった地点をより確実に抽出することができる。
【0008】
また、望ましくは、
前記第2の画像比較制御手段は、前記第1の画像比較制御手段によって消失したと判断された前記輝点に対応する前記コーナーリフレクターの設置箇所の地形画像に関する相違点の有無を判断するようにした。
こうすることで、監視対象の斜面に地形変動があったとする判断をより適正に行うことができる。
【0009】
また、望ましくは、
前記判断手段によって前記斜面に地形変動があったと判断されたことを報知する報知部を備えるようにした。
こうすることで、管理者や検査員が斜面に地形変動があったことを速やかに認識することができる。
【0010】
また、望ましくは、
前記コーナーリフレクターは、その設置箇所で所定角度以上傾いたことに伴い、電波の反射効率を低下させる形態に変化する構造を有するようにした。
こうすることで、コーナーリフレクターの設置箇所で僅かな地形変動があった場合でもコーナーリフレクターはその機能を失うので、地形変動の早期発見が可能になる。
【0011】
また、本出願に係る他の発明は、斜面監視方法であって、
監視対象の斜面に複数のコーナーリフレクターを所定の配置で設置する工程と、
飛翔体に搭載されたレーダー装置によって地表を観測した地表データを、所定期間毎に取得する工程と、
前記地表データに基づき、前記斜面の地形画像と、前記斜面の所定箇所に設置した前記複数のコーナーリフレクターを輝点として示す輝点表示画像を作成する工程と、
前記地形画像と前記輝点表示画像と画像蓄積部に蓄積する工程と、
新たに作成された輝点表示画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記輝点表示画像とを比較して、新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したか否か判断する工程と、
新たに作成された地形画像と、それまでに前記画像蓄積部に蓄積されている前記地形画像とを比較して、新たに作成された地形画像にそれまでの地形画像との相違点があるか否か判断する工程と、
新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したと判断されるとともに、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された前記地形画像との相違点があると判断された場合に、前記斜面に地形変動があったと判断する工程と、
を有するようにした。
【0012】
かかる構成の斜面監視方法であれば、地形の変動があった地点をより確実に抽出することができる。
【0013】
また、望ましくは、
前記複数のコーナーリフレクターの何れか1つを、地形変動が生じない箇所に設置するようにした。
こうすることで、輝点表示画像中に少なくとも1つ、コーナーリフレクターを輝点として示すことができるので、その輝点を基準点とするように他のコーナーリフレクターの輝点の位置などを確認しやすくなる。
【0014】
また、望ましくは、
新たに作成された輝点表示画像から前記輝点が消失したと判断された後、その消失したと判断された前記輝点に対応する前記コーナーリフレクターの設置箇所の地形画像に関する相違点の有無を判断するようにした。
こうすることで、監視対象の斜面に地形変動があったとする判断をより適正に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、地形の変動があった地点をより確実に抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態の斜面監視システムを示す概略図である。
図2】コーナーリフレクターを示す斜視図(a)と、そのコーナーリフレクターが機能しない状態となった変形後を示す説明図(b)である。
図3】斜面監視システムの情報管理装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】斜面監視処理に関するフローチャートである。
図5】地形画像の一例を示す説明図(a)(b)である。
図6】輝点表示画像の一例を示す説明図(a)(b)である。
図7】コーナーリフレクターを示す斜視図(a)と、そのコーナーリフレクターが機能しない状態となった変形後を示す説明図(b)である。
図8】コーナーリフレクターを示す斜視図(a)と、そのコーナーリフレクターが機能しない状態となった変形後を示す説明図(b)である。
図9】他の実施形態の斜面監視システムを示す概略図である。
図10】他の実施形態のコーナーリフレクターを示す斜視図(a)と、そのコーナーリフレクターが機能しない状態となった変形後を示す説明図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明に係る斜面監視システム及び斜面監視方法の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0018】
図1は斜面監視システム100の概略図である。
斜面監視システム100は、鉄道や幹線道路の沿線における監視対象の斜面Sの変動をリモートセンシングによって監視し、地形の変動があった地点を抽出することを可能にするシステムである。この斜面監視システム100では、人工衛星30から地球表面を観測するリモートセンシングを利用して斜面Sの変動を監視する。
監視対象である斜面Sの所定箇所には、コーナーリフレクター20が設置されている。コーナーリフレクター20は、斜面Sの複数箇所に設置されている。なお、複数のコーナーリフレクター20の何れか1つを、地形変動が生じない箇所に設置するようにする。こうすることで、後述する輝点表示画像中に少なくとも1つ、コーナーリフレクターを輝点として示すことができるので、その輝点を基準点とするように他のコーナーリフレクター20の位置などを確認しやすくなる。
人工衛星30は地表を観測するため、マイクロ波などの電波を地上に向けて照射し、その反射波を受信する。そして人工衛星30は、受信した反射波のデータを観測データとして地上の通信基地40へ発信する。
通信基地40では人工衛星30から発信された観測データに基づき、監視対象となっている領域を含む地表データを作成する。
人工衛星30の観測データに基づく地表データは、地形の変動があった地点を抽出するため、後述する情報管理装置10にて処理される。
【0019】
コーナーリフレクター20は、図2(a)に示すように、金属製の3枚の反射板(21,22,22)が互いに直角向きに繋ぎ合わされたものであり、電波を来た方向に正確に反射することができる。つまり、コーナーリフレクター20を監視対象である斜面Sの所定箇所に設置する際、その開口面を電波の来る方向に向けて設置して使用する。
このコーナーリフレクター20は、正方形状を呈する3枚の反射板からなるコーナーキューブタイプのリフレクターである。
【0020】
特に、本実施形態の斜面監視システム100に用いるコーナーリフレクター20は、設置箇所の地形変動に伴い変形し、電波の反射効率を低下させるようになっている。
具体的に、コーナーリフレクター20は、図2(a)に示すように、底面側に配される底面反射板21と、側面側に配される2枚の側面反射板22と、底面反射板21と側面反射板22とが直角向きになるように係止している係止ピン23とを備えており、その係止ピン23による側面反射板22の係止が解除されると、図2(b)に示すように、側面反射板22が倒れて変形するようになっている。例えば、このコーナーリフレクター20には図示しない傾斜センサが備えられており、所定箇所に設置されているコーナーリフレクター20が所定角度以上傾いたことを傾斜センサが検知した場合に、係止ピン23による反射板の係止が解除され、底面反射板21と側面反射板22とが直角を成す配置ではなくなるようになっている。
つまり、コーナーリフレクター20が設置されている箇所の斜面Sが崩れたり、その設置箇所よりも上の斜面Sで崩れた土砂がコーナーリフレクター20に作用したりして、コーナーリフレクター20が所定角度以上傾くと、その斜面崩壊に連動するようにコーナーリフレクター20が変形し、コーナーリフレクターとしての機能を失うようになっている。
このように、コーナーリフレクター20の3枚の反射板(21,22,22)が直角向きでなくなりコーナーキューブ形状でなくなると、電波を来た方向に反射するコーナーリフレクターとしての機能を失って、電波の反射効率が低下する。
なお、変形後に底面反射板21と側面反射板22が分離してしまわないように、底面反射板21と側面反射板22は蝶番等を介して繋がれている。
【0021】
斜面監視システム100は、図1に示すように、人工衛星30に搭載されたレーダー装置によって地表を観測した観測データに基づく地表データを取得し、監視対象である斜面Sの変化を抽出する処理を実行する情報管理装置10を備えている。
情報管理装置10は、例えば、図3に示すように、制御部(CPU)1、記憶部2、表示部3、操作部4、通信部5、入出力インターフェース等を有するコンピューターにより構成されている。
【0022】
記憶部2は、例えば、RAM、ROM、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブ等により構成されている。
RAMは、CPUに作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。
ROMは、CPUにより実行される各種制御プログラムや、各種固定データ等を記憶している。
EEPROMなどの不揮発性メモリは、通信基地40から取得した地表データや、その地表データに基づき作成した地形画像や輝点表示画像の画像データを記憶し蓄積する。
【0023】
表示部3は、例えば液晶ディスプレイ又はELディスプレイであり、地表データに基づき作成した地形画像や輝点表示画像、各種処理結果等を表示する。
操作部4は、例えばキーボード、マウス、タッチパネルであり、この操作部4によって各種操作入力や、各種データの入力および変更を行うことができる。
【0024】
通信部5は、例えば有線/無線の回線を介して、通信基地40と各種データの送受信を行う。この通信部5は、人工衛星30に搭載されたレーダー装置によって地表を観測した観測データに基づく地表データを、通信基地40から所定期間毎に取得する地表データ取得部として機能する。
人工衛星30はその回帰軌道に応じて、例えば14日毎に観測データを発信するので、その観測データに基づき通信基地40にて地表データが作成される度に、通信部5が地表データを取得するようになっている。
【0025】
制御部1は、例えばCPUであり、記憶部2に格納されている制御プログラムに従って各種の処理を実行する。
例えば、制御部1は、所定期間毎に通信部5を通じて地表データを取得する。
【0026】
また、制御部1は、地形画像作成手段として機能し、地表データに基づき、監視対象である斜面Sの地形画像を作成する処理を実行する。地形画像は、取得した地表データに所定の解析を施して得られた、監視対象の斜面Sの地表の凹凸形状を可視化した画像である(図5(a)(b)参照)。作成した地形画像のデータは必要に応じて画像蓄積部としての記憶部2に記憶される。
【0027】
また、制御部1は、輝点画像作成手段として機能し、地表データに基づき、斜面Sの所定箇所に設置したコーナーリフレクター20を輝点として示す輝点表示画像を作成する処理を実行する。輝点表示画像は、取得した地表データに所定の解析を施して得られた、監視対象の斜面Sにおける電波の反射強度を可視化した画像である(図6(a)(b)参照)。なお、コーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を呈していればその設置箇所に輝点が表示され、コーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状でなくなっていればその設置箇所に輝点は表示されない。作成した輝点表示画像のデータは必要に応じて画像蓄積部としての記憶部2に記憶される。
【0028】
また、制御部1は、第1の画像比較制御手段として機能し、輝点画像作成手段によって新たに作成された輝点表示画像と、それまでに記憶部2に蓄積されている輝点表示画像とを比較する処理を実行する。具体的に、第1の画像比較制御手段としての制御部1は、新たに作成された輝点表示画像と、記憶部2に蓄積されているそれまでの輝点表示画像とを比較して、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したか否か判断する処理を実行する。
ここでの新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したとの判断は、その輝点に対応するコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状でなくなっているとの判断に相当する。また、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失していないとの判断は、その輝点に対応するコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を維持しているとの判断に相当する。
【0029】
また、制御部1は、第2の画像比較制御手段として機能し、地形画像作成手段によって新たに作成された地形画像と、それまでに記憶部2に蓄積されている地形画像とを比較する処理を実行する。具体的に、第2の画像比較制御手段としての制御部1は、新たに作成された地形画像と、記憶部2に蓄積されているそれまでの地形画像とを比較して、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された地形画像との相違点があるか否か判断する処理を実行する。
ここでの新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された地形画像との相違点があるとの判断は、監視対象の斜面Sに何らかの地形変化があったとの判断に相当する。また、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された地形画像との相違点がないとの判断は、監視対象の斜面Sに地形変化はないとの判断に相当する。
【0030】
また、制御部1は、判断手段として機能し、第1の画像比較制御手段としての制御部1によって、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したと判断されるとともに、第2の画像比較制御手段としての制御部1によって、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された地形画像との相違点があると判断された場合に、斜面Sに地形変動があったと判断する処理を実行する。
具体的に、斜面Sに設置されたコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状でなくなっているとの判断された輝点に対応する箇所に、何らかの地形変化があったとの判断された場合に、その斜面Sに地形変動があったと判断する処理を実行する。
一方、斜面Sに設置されたコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を維持しているとの判断された輝点に対応する箇所に、何らかの地形変化があったとの判断された場合、その地形変化は地形変動ではなく、例えば、樹木の伐採や積雪(融雪)などによる地形変化であるとの判断がなされる。
【0031】
次に、上記した制御部1の各種処理を具体的に説明しつつ、斜面監視システム100による斜面監視処理について、図4に示すフローチャートに基づき説明する。
なお、ここでは監視対象の斜面Sに複数のコーナーリフレクター20を所定の配置で設置する工程を終えた後、少なくとも1回取得した地表データに基づく地形画像と輝点表示画像が記憶部2に記憶されている状態からの処理を説明する。例えば、記憶部2には、図5(a)に示すような地形画像と、図6(a)に示すような輝点表示画像が最新の画像として記憶されている。
地形画像は、取得した地表データに所定の解析を施して得られた、監視対象の斜面Sの地表の凹凸形状を可視化した画像である。
輝点表示画像は、取得した地表データに所定の解析を施して得られた、監視対象の斜面Sにおける電波の反射強度を可視化した画像である。図6(a)中、丸印で囲んだ箇所にコーナーリフレクター20による反射波に応じた輝点が表示されている。
【0032】
斜面監視処理が開始されると、制御部1は、所定のタイミングに通信部5を通じて地表データを取得する(ステップS1)。
次いで、制御部1は、取得した地表データに基づき、監視対象である斜面Sの地形画像と、斜面Sの所定箇所に設置したコーナーリフレクター20を輝点として示す輝点表示画像を作成する(ステップS2)。
次いで、制御部1は、ステップS2において新たに作成された輝点表示画像と、それまで蓄積されて記憶部2に記憶されている輝点表示画像とを比較する処理を実行し、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したか否か判断する(ステップS3)。
【0033】
制御部1が、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失しておらず、輝点表示画像に変化がないと判断すると(ステップS3;No)、ステップS2において新たに作成された輝点表示画像と地形画像を最新の画像として記憶部2に記憶し(ステップS4)、ステップS1に戻る。
例えば、ステップS2において、図6(a)と同様の輝点表示画像が得られていると、輝点表示画像に変化がなく、斜面Sに設置されたコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を維持していると判断されて、ステップS4へ進む。
なお、斜面Sに設置されたコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を維持しているとの判断された場合、その斜面Sに何らかの地形変化があってもそれは地形変動ではなく、例えば、樹木の伐採や積雪(融雪)などによる地形変化であるので、ステップS2において新たに作成された地形画像が輝点表示画像とともに最新の画像として記憶部2に記憶される。
【0034】
一方、制御部1が、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失しており、輝点表示画像に変化があったと判断すると(ステップS3;Yes)、ステップS2において新たに作成された地形画像と、それまで蓄積されて記憶部2に記憶されている地形画像とを比較する処理を実行し、新たに作成された地形画像にそれまでの地形画像との相違点があるか否か判断する(ステップS5)。
例えば、ステップS2において、図6(b)のような輝点表示画像が得られていると、輝点表示画像に変化があり、斜面Sに設置された何れかのコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を維持していないと判断されて、ステップS5へ進む。
具体的に、図6(b)に示した輝点表示画像では、5つの丸印のうち図中中央側の丸印で囲んだ箇所における輝点が消失しており、図6(a)に示した輝点表示画像と異なっているので、その輝点が消失した箇所に設置されていたコーナーリフレクター20が電波の反射効率を低下させる形状に変形したと判断されて、ステップS5へ進む。
【0035】
ステップS5において、制御部1が、新たに作成された地形画像とそれまでの地形画像とに相違点がなく、地形画像に変化がないと判断すると(ステップS5;No)、ステップS2において新たに作成された地形画像と輝点表示画像を最新の画像として記憶部2に記憶し(ステップS6)、ステップS1に戻る。
例えば、ステップS2において、図5(a)と同様の地形画像が得られていると、地形画像に変化がなく、監視対象の斜面Sに地形変動がないと判断されて、ステップS6へ進む。
具体的に、斜面Sに設置されたコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を維持していないと判断されていながら、そのコーナーリフレクター20の設置箇所に地形変化がないと判断された場合、それはコーナーリフレクター20が誤作動などによって変形したもので斜面Sの地形変動ではないと判断され、ステップS2において新たに作成された地形画像が輝点表示画像とともに最新の画像として記憶部2に記憶される。
なお、このときステップS6において、情報管理装置10の表示部3に「コーナーリフレクターに異常発生!」など、コーナーリフレクター20が誤作動により変形した旨を報知する表示を行い、そのコーナーリフレクター20の設置箇所の点検が必要であることを報知することが好ましい。そして、点検によりコーナーリフレクター20に異常があった場合、速やかにコーナーリフレクター20をコーナーキューブ形状に復元したり、向きを修正したりする作業を行う。
また、このコーナーリフレクター20の設置箇所の点検の際に、地形画像からは捉えることができない地形変動の兆候を早期発見する可能性があるので、斜面Sに設置されたコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を維持していないと判断された場合には、コーナーリフレクター20の点検と合わせて、地形変動の兆候の有無について現地調査を行うようにする。
【0036】
一方、ステップS5において、制御部1が、新たに作成された地形画像とそれまでの地形画像とに相違点があり、地形画像に変化があったと判断すると(ステップS5;Yes)、情報管理装置10の表示部3に「地形変動発生!」など、地形変動が発生した旨を報知する表示を行い(ステップS7)、斜面監視処理を終了する。
例えば、ステップS2において、図5(b)のような地形画像が得られていると、地形画像に変化があり、監視対象の斜面Sに地形変動があったと判断されてステップS7へ進む。
具体的に、図5(b)に示した地形画像では、図中中央側で濃色表示エリアが広がっており、図5(a)に示した地形画像と異なっているので、その濃色表示エリアが広がった地点において地形変動があったと判断されてステップS7へ進む。
【0037】
なお、ステップS7において地形変動の発生が報知された場合、その地点の現地調査を行い、地滑りなどが生じていればその斜面Sを修復したり補強したりする対策を講じる。
そして、修復後の監視対象地点でコーナーリフレクター20をコーナーキューブ形状に復元した後、新たに取得した地表データに基づく地形画像と輝点表示画像を作成し、それら画像を記憶部2に記憶させて、斜面監視処理を再開する。
【0038】
以上のように、本実施形態の斜面監視システム100によれば、第1の画像比較制御手段としての制御部1によって、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したと判断されるとともに、第2の画像比較制御手段としての制御部1によって、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された地形画像との相違点があると判断された場合に、監視対象の斜面Sに地形変動があったと判断することができる。
具体的に、斜面Sに設置されたコーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状でなくなっているとの判断された輝点に対応する箇所に、何らかの地形変化があったとの判断された場合に、その斜面Sに地形変動があったと判断することができる。
【0039】
つまり、第1の画像比較制御手段(制御部1)による、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したとの判断だけでは、コーナーリフレクター20が誤作動により変形しただけの可能性があり、また、第2の画像比較制御手段(制御部1)による、新たに作成された地形画像にそれまで蓄積された地形画像との相違点があるとの判断だけでは、地形変動ではなく、例えば樹木の伐採や積雪(融雪)などによる地形変化である可能性があるが、これら2つの判断を複合して行うことで、監視対象の斜面Sで地形変動があったことを精度よく検知することができる。
【0040】
このように、設置箇所での地形変動に伴い変形するコーナーリフレクター20の観測と、実際の地形変化の観測を組み合わせて行うことで、地形変動があった地点をより確実に抽出することができる。
【0041】
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図7(a)に示すように、コーナーリフレクター20は、底面側に配される底面反射板21と、側面側に配される2枚の側面反射板22と、側面反射板22の反射面の上部にロール状に巻き上げた電磁波吸収シート24と、その電磁波吸収シート24を係止している係止ピン24aとを備えた構成であってもよい。
そして、図示しない傾斜センサが、コーナーリフレクター20が所定角度以上傾いたことを検知した場合に、係止ピン24aによる電磁波吸収シート24の係止が解除され、電磁波吸収シート24が広がって側面反射板22を覆うように変形すれば、コーナーリフレクターとしての機能を失って電波の反射効率が低下するようになっている。
このようなコーナーリフレクター20であっても、地形変動に伴い変形して電波の反射効率を低下させるので、輝点表示画像において設置箇所に対応する輝点が表示されないようになる。
【0042】
また、図8(a)に示すように、コーナーリフレクター20は、底面側に配される底面反射板21と、側面側に配される2枚の側面反射板22とを備えた構成であって、その側面反射板22が可倒反射板22aと支持板22bとからなり、その可倒反射板22aが回動するのを係止している係止ピン25を備えたものであってもよい。なお、可倒反射板22aの裏面と支持板22bには電磁波吸収シート24が貼付されている。
そして、図示しない傾斜センサが、コーナーリフレクター20が所定角度以上傾いたことを検知した場合に、係止ピン25による可倒反射板22aの係止が解除され、可倒反射板22aが回動して倒れて底面反射板21を覆うように変形し、可倒反射板22aの裏面と支持板22bに貼付されている電磁波吸収シート24を露出するようにすれば、コーナーリフレクターとしての機能を失って電波の反射効率が低下するようになっている。
このようなコーナーリフレクター20であっても、地形変動に伴い変形して電波の反射効率を低下させるので、輝点表示画像において設置箇所に対応する輝点が表示されないようになる。
【0043】
なお、以上の実施の形態においては、人工衛星から地表を観測するリモートセンシングを利用して斜面の変動を監視するとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、航空機等の他の飛翔体によるリモートセンシングを利用して斜面の変動を監視するようにしてもよい。
【0044】
また、以上の実施の形態においては、情報管理装置10の制御部1が、新たに作成された輝点表示画像と、それまで蓄積されて記憶部2に記憶されている輝点表示画像とを比較したり、新たに作成された地形画像と、それまで蓄積されて記憶部2に記憶されている地形画像とを比較したりして、制御部1が地形の変動があった地点を抽出する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、情報管理装置10の表示部3に、新たに作成された輝点表示画像および地形画像と、それまで蓄積されて記憶部2に記憶されている輝点表示画像および地形画像とを並べて表示し、その画像における変化点の有無を監視作業員が判断して、地形の変動があった地点を抽出するようにしてもよい。
【0045】
また、以上の実施の形態においては、新たに作成された輝点表示画像から輝点が消失したと判断された後、その消失したと判断された輝点に対応するコーナーリフレクター20の設置箇所の地形画像に関する相違点の有無を判断する手順で、地形変動を抽出するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、地形画像に関し相違点があると判断された後、輝点表示画像から輝点が消失したか否かを判断する手順で、地形変動を抽出するようにしてもよい。
【0046】
更に、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、人工衛星30はその回帰軌道に応じて14日毎に観測データを発信するので、その観測データを得ることができない期間では、図9に示すように、監視作業員がコーナーリフレクター20の状態監視を行うようにしてもよい。
この場合、コーナーリフレクター20は、例えば、図10(a)(b)に示すように、傾斜センサを内蔵した発信機26を備えている。この発信機26は太陽電池などの電源を有している。
発信機26は、コーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状を呈している状態(コーナーキューブ形状を維持している状態)では“地形変動なし”を通知する信号を発信し、コーナーリフレクター20がコーナーキューブ形状でなくなっている状態(側面反射板22が倒れた状態)では“地形変動あり”を通知する信号を発信するようになっている。
そして、例えば鉄道の軌道検測を行う監視作業員が携帯しているタブレットなどの端末機器50で、発信機26が発信している信号を受信することによって、コーナーリフレクター20の状態を確認することができ、監視対象の斜面Sに地形変動があったか否か判断することができる。
【0047】
また、発信機26が発信している信号を直接端末機器50で受信することに限らず、例えばドローンなどのUAV(Unmanned Aerial Vehicle)と称される無人飛行体60を中継して端末機器50で受信するようにしてもよい。
無人飛行体60を利用すれば、発信機26が発信した信号が監視作業員の端末機器50に届きにくい地点にあるコーナーリフレクター20の状態も確認することが可能になる。
【0048】
また、発信機26が発信している信号を監視作業員の端末機器50で受信することに限らず、現場近くの軌道を走行する列車Tに搭載されている端末機器で受信するようにしてもよい。
【0049】
このような発信機26を備えたコーナーリフレクター20と端末機器50を併用するようにすれば、人工衛星30を利用したリモートセンシングによる斜面監視体制を一層強化することができる。
【0050】
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 制御部(地形画像作成手段、輝点画像作成手段、第1の画像比較制御手段、第2の画像比較制御手段、判断手段)
2 記憶部(画像蓄積部)
3 表示部(報知部)
4 操作部
5 通信部(地表データ取得部)
10 情報管理装置
20 コーナーリフレクター
30 人工衛星(飛翔体)
40 通信基地
100 斜面監視システム
図1
図2
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