特許第6588459号(P6588459)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6588459傾斜流れ検知要素を用いる脈管評価のためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6588459
(24)【登録日】2019年9月20日
(45)【発行日】2019年10月9日
(54)【発明の名称】傾斜流れ検知要素を用いる脈管評価のためのシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20191001BHJP
   A61B 8/06 20060101ALI20191001BHJP
【FI】
   A61B8/12
   A61B8/06
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-558691(P2016-558691)
(86)(22)【出願日】2015年3月23日
(65)【公表番号】特表2017-508557(P2017-508557A)
(43)【公表日】2017年3月30日
(86)【国際出願番号】US2015022013
(87)【国際公開番号】WO2015148381
(87)【国際公開日】20151001
【審査請求日】2018年3月20日
(31)【優先権主張番号】61/970,762
(32)【優先日】2014年3月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515122402
【氏名又は名称】ボルケーノ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ミレット,ブレット シー
【審査官】 奥田 雄介
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−542041(JP,A)
【文献】 特開昭62−011466(JP,A)
【文献】 特表2008−514308(JP,A)
【文献】 特表2000−512537(JP,A)
【文献】 特開平05−015540(JP,A)
【文献】 特開平10−328188(JP,A)
【文献】 特表平10−510448(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流れ検知脈管内装置であって、
近位部分、遠位部分、及び中心長手方向軸を有する可撓性細長部材であって、人間の脈管の中への挿入用にサイズ決定され且つ形成されている、可撓性細長部材
記可撓性細長部材の遠位先端に固定して留められている流れ検知要素であって、前記可撓性細長部材の前記中心長手方向軸に対して斜角で取り付けられている、流れ検知要素;及び
前記流れ検知要素の回転位置を決定するように構成された回転モニタ;を含む、流れ検知脈管内装置と;
前記流れ検知要素及び前記回転モニタと通信する処理ユニットであって:
前記流れ検知脈管内装置から流れ測定値を取得し;
取得された前記流れ測定値に基づいて前記流れ検知要素が脈管の壁の方に向けられているかどうかを決定し;
前記回転モニタから、前記流れ検知要素の前記回転位置の通信を受信し;
ディスプレイに取得された前記流れ測定値の可視表現を出力し;
前記流れ検知要素を前記脈管の前記壁から離れる方に向けるよう前記ディスプレイに前記可撓性細長部材の回転の量を示す可視表現を出力する;ように構成される、処理ユニットと;を有する、
システム。
【請求項2】
前記斜角は、約10度から約60度の間である、
請求項1に記載のシステム
【請求項3】
前記斜角は、約20度から約40度の間である、
請求項2に記載のシステム
【請求項4】
前記流れ検知要素は、超音波トランスデューサである、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシステム
【請求項5】
前記超音波トランスデューサは、血流のドップラーシフトを検出するように構成される、
請求項4に記載のシステム
【請求項6】
前記可撓性細長部材の前記近位部分に結合されるコネクタをさらに有し、前記コネクタは、前記流れ検知要素と通信する、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシステム
【請求項7】
前記可撓性細長部材は、0.45mm(0.018インチ以下の外径を有する、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシステム
【請求項8】
前記可撓性細長部材は、約0.35mm(0.014インチの外径を有する、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシステム
【請求項9】
前記可撓性細長部材の前記遠位部分に固定して留められている圧力検知要素をさらに有する、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシステム
【請求項10】
前記処理ユニットはさらに、閾値に対する取得され前記流れ測定値の比較に基づいて前記流れ検知要素が前記脈管内に適切に配置されているかどうかを決定するように構成される、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記処理ユニットは、前記中心長手方向軸周りの前記可撓性細長部材の回転中に取得される複数の前記流れ測定値の比較に基づいて前記流れ検知要素が前記脈管内に適切に配置されているかどうかを決定するように構成される、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記処理ユニットはさらに、前記流れ検知要素が前記脈管内の複数の前記回転位置のうちの適切な回転位置にあるかどうかに関しての可視表をユーザに提供するように構成される、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記回転モニタは、複数の角度位置の夫々に関する前記流れ検知要素の前記回転位置を決定してそれを前記処理ユニットに通信するように構成されたロータリエンコーダを有し、前記処理ユニットは、前記複数の角度位置の夫々における前記複数の流れ測定値の相対変化を比較するように構成される、
請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、脈管の評価、特に、脈管を通る流体の流れの閉塞又は他の絞り(restriction)の重症度の評価に関する。本開示の態様は、特に、幾つかの例において生物の脈管の評価に適している。例えば、本開示の幾つかの特定の実施形態は、具体的に、人の血管の狭窄の評価のために構成される。
【背景技術】
【0002】
血管の狭窄の重症度を評価するための1つの現在認められている技術は、冠血流予備能(CFR)である。CFRは、狭窄が機能上深刻かどうかを決定するための測定である。CFRは、血流の充血平均最大速度(hyperemic average peak velocity)のベースライン(安静の)平均最大速度(baseline (resting) average peak velocity)に対する比として計算されることができる。瞬間最大速度(Instantaneous peak velocity)(IPV)は、ドップラートランスデューサによって提供される瞬間ドップラースペクトルに関する最大観測速度(peak observed velocity)である。平均最大速度(APV)を計算する例示の方法は、心拍周期にわたるIPVのセットを平均化することを含む。通常のCFRは、約2より大きく、病変が深刻でないことを意味する。より低い値は、介入を必要とする場合がある。CFRは、治療がひつようかどうかを決定するために治療の前に測定される場合があり、治療の効き目を決定するために治療後に使用される場合がある。
【0003】
血管の狭窄の重症度を評価するための他の現在認められている技術は、血流予備量比(FFR)である。FFRは、(狭窄の遠位側で取られた)遠位圧力測定値の(狭窄の近位側で取られた)近位圧力測定値に対する比の計算結果である。FFRは、治療が必要とされる程度まで閉塞が血管内の血流を制限しているかどうかに関する決定を可能にする狭窄の重症度の指標を提供する。健康な血管におけるFFRの通常値は1.00である一方、約0.80未満の値は一般的に、深刻であると見なされ、治療を必要とする。一般的な治療選択肢は、血管形成術及びステント術を含む。幾つかの脈管内装置は、FFR及びCFR測定が行われることができるように、圧力及び流れ(flow)の両方を測定するのに適した検知要素の組み合わせを組み込んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、脈管の閉塞、特に、血管の狭窄の重症度を評価するための改良された装置、システム、及び方法の必要が残っている。それに関して、流れ検知要素を用いて冠状動脈の狭窄の重症度を評価するための改良された装置、システム、及び方法の必要が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態は、脈管内装置(intravascular device)の中心長手方向軸に対して斜角(oblique angle)で脈管内装置の遠位部分の中に取り付けられる流れ検知要素を有する脈管内装置を用いて脈管の閉塞、特に血管の狭窄の重症度を評価するように構成される。その点について、傾斜流れ検知要素は、より良い流れ測定を容易にするために、脈管内装置の回転を通じて脈管壁から離れて且つ脈管管腔の中心に向かって向けられることができる。
【0006】
幾つかの例では、流れ検知脈管内装置が提供され、近位部分、遠位部分、及び中心長手方向軸を有する可撓性細長部材であって、人間の脈管の中への挿入用にサイズ決定され且つ形成されている、可撓性細長部材;並びに可撓性細長部材の遠位部分に固定して留められている流れ検知要素を含み、流れ検知要素は、可撓性細長部材の中心長手方向軸に対して斜角で取り付けられている。斜角は、約10度から約60度の間、及び約20度から約40度の間を含む、任意の適切な角度であることができる。幾つかの例では、流れ検知要素は、血流のドップラーシフトを検出するように構成された超音波トランスデューサのような、超音波トランスデューサである。超音波トランスデューサは、幾つかの例では、可撓性細長部材の遠位先端に取り付けられる。コネクタが、幾つかの実装では、可撓性細長部材の近位部分に結合され且つ流れ検知要素と通信する。可撓性細長部材は、幾つかの例では、約0.014インチの外径を有する。
【0007】
幾つかの例では、システムが提供され、近位部分、遠位部分、及び中心長手方向軸を有する可撓性細長部材であって、人間の脈管の中への挿入用にサイズ決定され且つ形成されている、可撓性細長部材;並びに可撓性細長部材の遠位部分に固定して留められている流れ検知要素であって、可撓性細長部材の中心長手方向軸に対して斜角で取り付けられている、流れ検知要素、を有する流れ検知脈管内装置と;流れ検知要素と通信する処理ユニットであって:流れ検知脈管内装置から流れ測定値を取得するように、及びディスプレイに取得した流れ測定値の可視表現を出力するように構成される処理ユニットと、を含む。幾つかの例では、処理ユニットはさらに、取得される流れ測定値に基づいて流れ検知要素が脈管内に適切に配置されているかどうかを決定するように構成される。その点に関して、処理ユニットは、中心長手方向軸周りの可撓性細長部材の回転中に取得される流れ測定値に基づいて流れ検知要素が脈管内に適切に配置されているかどうかを決定するように構成されることができる。幾つかの例では、処理ユニットはさらに、流れ検知要素が脈管内に適切に配置されているかどうかに関しての可視表示(visual indication)をユーザに提供するように構成される。処理ユニットはさらに、流れ検知要素を脈管内に適切に配置させるための中心長手方向軸周りの可撓性細長部材の回転の量に関しての可視表示をユーザに提供するように構成されることができる。
【0008】
幾つかの例では、患者の脈管を評価する方法が提供され、近位部分、遠位部分、及び中心長手方向軸を有し、人間の脈管の中への挿入用にサイズ決定され且つ形成されている可撓性細長部材;並びに可撓性細長部材の遠位部分に固定して留められている流れ検知要素であって、可撓性細長部材の中心長手方向軸に対して斜角で取り付けられている、流れ検知要素;を含む流れ検知脈管内装置を入手するステップと;流れ検知脈管内装置を患者の脈管の中に導入するステップと;患者の脈管の中から流れ測定値を取得するために流れ検知脈管内装置を利用するステップと;を含む。方法はまた、流れ検知要素を脈管の壁から離して向けるために流れ検知脈管内装置を回転させるステップも含むことができる。
【0009】
このような装置とインタフェース接続するように及び/又はそのような方法を実装するように特に構成される他の装置、システム、及び方法も提供される。
【0010】
本開示の追加の態様、特徴、及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の例示的な実施形態が、添付の図面を参照して記載される。
図1】本開示の実施形態によるシステムの図式的な概略図である。
図2】本開示の実施形態による脈管内装置の遠位部分の図式的な側面図である。
図3】本開示の他の実施形態による脈管内装置の遠位部分の図式的な側面図である。
図4】本開示の実施形態による脈管内装置の図式的な側面図である。
図5図4の脈管内装置の図式的な側面図であるが、本開示の実施形態による図4の向きに対して脈管内装置の中心長手方向軸回りに180°回転された脈管内装置を示す。
図6】本開示の実施形態による血管内に位置する脈管内装置の遠位部分の図式的、部分断面側面図である。
図7図6の血管内に位置する脈管内装置の遠位部分の図式的、部分断面側面図であるが、本開示の実施形態による図6の向きに対して脈管内装置の中心長手方向軸回りに180°回転された脈管内装置を示す。
図8】本開示の他の実施形態による脈管内に位置する脈管内装置の遠位部分の図式的、部分断面側面図である。
図9】本開示の実施形態による患者の脈管を評価するためのステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の原理の理解を促進する目的のために、図面に示される実施形態がここで参照され、特定の言語が、これを説明するために使用される。それにもかかわらず、本開示の範囲の限定は意図されないことが理解される。説明される装置、システム、方法、及び本開示の原理の任意のさらなる適用に対する任意の変更及びさらなる改変は、本開示が関連する分野の当業者が通常想起し得るように完全に企図され且つ本開示の中に含まれる。特に、1つの実施形態について説明される特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態について説明される特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わされることができることが完全に企図される。しかし、簡潔にするために、これらの組み合わせの多くの反復は、別に説明されない。
【0013】
図1を参照すると、本開示の実施形態によるシステム100が示されている。その点について、図1は、システム100の図式的な概略図である。示されるように、システム100は、器具102を含む。その点について、幾つかの例では、器具102は、脈管内に配置されるようにサイズ決め及び形成された装置、器具、又はプローブの任意の形態であり得る。図示された実施形態では、器具102は概して、ガイドワイヤを代表するものである。他の実施形態では、器具102は、迅速交換式カテーテル又はオーバザワイヤ式カテーテルを含む、カテーテルであり得る。
【0014】
器具102は、器具が位置する脈管に関する診断情報を取得するように構成される。その点について、器具102は、脈管に関する診断情報を取得するように構成された1又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素を含む。診断情報は、流れ(速度)、流れ(体積)、圧力、画像(超音波(例えば、IVUS)、OCT、熱の、及び/又は他のイメージング技術を使用して取得された画像を含む)、温度、及び/又はそれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む。1又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素は、幾つかの例では、器具102の遠位部分に隣接して位置する。その点について、1又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素は、幾つかの例では、器具102の遠位先端104から30cm未満、10cm未満、5cm未満、3cm未満、2cm未満、及び/又は1cm未満に位置する。幾つかの例では、1又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素は、器具102の遠位先端103に位置する。
【0015】
器具102は、脈管内の流れをモニタするように構成された少なくとも1つの要素を含む。流れモニタリング要素は、超音波トランスデューサの形態を取ることができる。例えば、幾つかの例では、流れモニタリング要素は、血流のドップラーシフトを検出するように構成された超音波トランスデューサである。幾つかの例では、流れモニタリング要素は、その全体が参照により本明細書に援用される“A MEMS-Based Vortex Flow Sensor for Aggressive Media,” Nicholas Pedersen, Per E Andersen (2003), Proceedings of IEEE Sensors 2003 (IEEE Cat. No.03CH37498) 1 p. 320-325に記載されるような渦流量センサ(vortex flow sensor)を含む。幾つかの例では、流れモニタリング要素は、その全体が参照により本明細書に援用される“A Novel Flexible Thermoelectric Sensor for Intravascular Flow Assessment,” Arjen van der Horst, Dennis van der Voort, Benjamin Mimoun, Marcel C M Rutten, Frans N van de Vosse, Ronald Dekker (2013), JSEN_IEEE Sensors Journal (JSEN) XX (XX) p. 1-1に記載されるような熱電(熱希釈)流量センサ(thermoelectric (thermodilution) flow sensor)を含む。幾つかの例では、流れモニタリング要素は、その全体が参照により本明細書に援用される“A Wireless Microsensor for Monitoring Flow and Pressure in a Blood Vessel Utilizing a Dual-Inductor Antenna Stent and Two Pressure Sensors,” Kenichi Takahata, Andrew D DeHennis, Kensall D Wise, Yogesh B Gianchandani (2004), MEMS_IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems (MEMS) p. 216-219、に記載されるようなセンサを含む。幾つかの例では、磁気共鳴イメージング(MRI)が、その全体が参照により本明細書に援用される“Assessment of Coronary Flow Reserve with Fast Cine Phase Contrast Magnetic Resonance Imaging: Comparison With Measurement by Doppler Guide Wire,” M Shibata, H Sakuma, N Isaka, K Takeda, C B Higgins, T Nakano (1999), JMRI_Journal of Magnetic Resonance Imaging (JMRI) 10 (4) p. 563-568、の記載されるように、脈管内の流れをモニタするために用いられる。幾つかの例では、流れモニタリング要素は、その全体が参照により本明細書に援用される“Characterization of a Low-Cost Optical Flow Sensor When Using an External Laser as a Direct Illumination Source,” Davinia Font, Marcel Tresanchez, Tomas Palleja, Merce Teixido, Jordi Palacin (2011), Sensors 11 (12) p. 11856-70に記載されたもののような、光学流れセンサを含む。幾つかの例では、流れモニタリング要素は、その全体が参照により本明細書に援用される“Development of a Bio-Inspired Magnetostrictive Flow and Tactile Sensor, Michael Adam Marana (2012),に記載されたもののような、磁歪センサを含む。
【0016】
幾つかの例では、器具102は、流れモニタリング要素に加えて少なくとも1つの圧力モニタリング要素を含む。その点について、圧力モニタリング要素は、圧電抵抗式圧力センサ、圧電圧力センサ、静電容量圧力センサ、電磁圧力センサ、流体カラム(器具から離されている及び/又は流体カラムの近位の器具の部分に位置する流体カラムセンサと通信する流体カラム)、光学圧力センサ、及び/又はそれらの組み合わせであることができる。幾つかの例では、圧力モニタリング要素の1又は複数の特徴は、半導体及び/又は他の適切な製造技術を使用して製造される個体素子として実行される。流れ及び圧力モニタリング要素の両方を含む市販のガイドワイヤ製品の例は、Volcano Corporationから入手できるComboWire(登録商標)XT圧力及び流れガイドワイヤである。一般的に、器具102は、流れ読み取り値に影響を与え得る脈管を通る流体流れに著しい影響を与えることなしに脈管を通って配置されることができるようにサイズ決定される。したがって、いくつかの例では、器具102は、0.018インチ以下の外径を有する。幾つかの実施形態では、器具102は、0.014インチ以下の外径を有する。
【0017】
図示された実施形態では、器具102は、遠位先端104及び遠位先端に隣接して位置するハウジング106を有するガイドワイヤである。ハウジング106は、脈管に関する診断情報を取得するように構成される1又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又はモニタリング要素を収容するように構成される。図示された実施形態では、ハウジング106は、器具102が位置している管腔の中の流れをモニタするように構成された少なくとも流れセンサを含む。シャフト108が、ハウジング106から近位に延びる。トルク装置110が、シャフト108の近位部分に上に位置するとともにシャフト108の近位部分に結合される。器具102の近位端部部分112は、コネクタ114に結合される。ケーブル116が、コネクタ114からコネクタ118に延びる。幾つかの例では、コネクタ118は、インタフェース120に差し込まれるように構成される。その点について、インタフェース120は、幾つかの例では患者インタフェースモジュール(PIM)である。幾つかの例では、ケーブル116は、無線接続に置き換えられる。その点について、物理的な接続(電気的、光学的、及び/又は流体接続を含む)、無線接続、及び/又はそれらの組み合わせを含む、器具102とインタフェース120との間の様々な通信経路が用いられ得ることが理解される。
【0018】
インタフェース120は、接続部124を介してコンピューティングデバイス122に通信可能に結合される。コンピューティングデバイス122は概して、本開示の中で論じられる処理及び分析技術を実行するのに適した任意の装置の代表である。幾つかの例では、コンピューティングデバイス122は、プロセッサ、ランダムアクセスメモリ、及び記憶媒体を含む。その点について、幾つかの特定の例では、コンピューティングデバイス122は、本明細書に記載されるデータ取得及び分析に関連付けられるステップを実行するようにプログラムされている。したがって、データ取得、データ処理、器具制御、及び/又は本開示の他の処理又は制御態様に関連する任意のステップが、コンピューティングデバイスによってアクセス可能な非一時的コンピュータ可読媒体上に又は同媒体の中に格納された対応する命令を使用してコンピューティングデバイスによって実装され得ることが理解される。幾つかの例では、コンピューティングデバイス122は、コンソールデバイスである。幾つかの特定の例では、コンピューティングデバイス122は、それぞれVolcano Corporationから入手可能である、s5(商標)Imaging System又はs5i(商標)Imaging Systemと同様である。幾つかの例では、コンピューティングデバイス122は、ポータブル(例えば、ハンドヘルド、又はローリングカート等)である。さらに、幾つかの例では、コンピューティングデバイス122は、複数のコンピューティングデバイスを有することが理解される。その点について、本開示の異なる処理及び/又は制御態様が、複数のコンピューティングデバイスを使用して別々に又は予め定められたグルーピングの中で実装され得ることが特に理解される。多数のコンピューティングデバイスを横断する以下に記載される処理及び/又は制御態様の任意の部分及び/又は組み合わせは、本開示の範囲内にある。
【0019】
全体で、コネクタ114、ケーブル116、コネクタ118、インタフェース120、及び接続部124は、器具102の1又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素とコンピューティングデバイス122との間の通信を容易にする。しかし、この通信経路は、本質的に例示的であり、いかなる方法でも限定するものとみなされるべきではない。その点について、物理的な接続(電気的、光学的、及び/又は流体接続を含む)、無線接続、及び/又はそれらの組み合わせを含む、器具102とコンピューティングデバイス122との間の任意の通信経路が用いられ得ることが理解される。その点について、接続部124は、幾つかの例では無線であることが理解される。幾つかの例では、接続部124は、ネットワーク上の通信リンク(例えば、イントラネット、インターネット、電気通信ネットワーク、及び/又は他のネットワーク)を含む。その点について、コンピューティングデバイス122は、幾つかの例では器具102が使用されている作動領域から離れて位置することが理解される。接続部124にネットワーク上の接続を含めることは、コンピューティングデバイスが隣接する部屋、隣接する建物、又は異なる州/国にあるかどうかに関わらず、器具102と遠隔コンピューティングデバイス122との間の通信を容易にすることができる。さらに、器具102とコンピューティングデバイス122との間の通信経路が、幾つかの例では、安全な接続であることが理解される。さらにまた、幾つかの例では、器具102とコンピューティングデバイス122との間の通信経路の1又は複数の部分上で通信されるデータは暗号化されることが理解される。
【0020】
ディスプレイ126は、接続部128を介してコンピューティングデバイス122に通信可能に結合される。インタフェース120とコンピューティングデバイス122との間の接続部124と同様に、物理的な接続(電気的、光学的、及び/又は流体接続を含む)、無線接続、及び/又はそれらの組み合わせを含む、ディスプレイ126とコンピューティングデバイス122との間の任意の通信経路が用いられ得ることが理解される。その点について、接続部128は、幾つかの例では無線であることが理解される。幾つかの例では、接続部128は、ネットワーク上の通信リンク(例えば、イントラネット、インターネット、電気通信ネットワーク、及び/又は他のネットワーク)を含む。その点について、コンピューティングデバイス122は、幾つかの例ではディスプレイ126から離れて位置することが理解される。接続部128にネットワーク上の接続を含めることは、コンピューティングデバイスが隣接する部屋、隣接する建物、又は異なる州/国にあるかどうかに関わらず、ディスプレイ126と遠隔コンピューティングデバイス122との間の通信を容易にすることができる。
【0021】
システム100の1又は複数の構成要素は、本開示の他の実施形態では、含まれない、異なる配置/順番で実装される、及び/又は他の装置/機構に置き換えられることが理解される。例えば、幾つかの例では、システム100は、インタフェース120を含まない。このような例では、コネクタ118(又は器具102と通信する他の同様のコネクタ)は、コンピューティングデバイス122に関連付けられるポートに差し込まれ得る。代替的には、器具102は、コンピューティングデバイス122と無線式に通信し得る。一般的に言って、器具102とコンピューティングデバイス122との間の通信経路は、中間ノードを有さない(すなわち、直接接続)、器具とコンピューティングデバイスとの間に1つの中間ノードを有し得る、又は器具とコンピューティングデバイスとの間に複数の中間ノードを有し得る。
【0022】
ここで図2を参照すると、本開示の実施形態による脈管内装置の遠位部分の図式的な側面図が示されている。図示されるように、遠位部分は、遠位先端104に隣接して位置するハウジング106から近位に延びる可撓性要素130を含む。それに関して、可撓性要素130及びハウジング106は、遠位先端104からある距離132延びる器具102の遠位作業部分を規定する。幾つかの例では、距離132は、3cmから30cmの間であり、幾つかの実施形態では約27cmである。可撓性要素130は、1又は複数のコイル、ポリマーチューブ、及び又はコイル埋込型ポリマーチューブを含むことができる。器具102の主ボディ134は、可撓性要素130から器具102の近位部分に近位に延びる。
【0023】
ここで図3を参照すると、本開示の実施形態による脈管内装置の遠位部分の図式的な側面図が示されている。図示されるように、遠位部分は、遠位先端104に隣接して位置するハウジング106から近位に延びる可撓性要素130を含む。検知要素136が、可撓性要素130の近位端部に結合される。検知要素136は、ハウジングを含むことができる又は含まないことができる。検知要素136は、脈管内からデータを取得するように構成される、圧力センサ、イメージング要素、流れセンサ、及び/又は他の要素であることができる。検知要素136は、器具102の遠位先端104から距離138だけ離間される。幾つかの例では、距離138は、1cmから10cmの間であり、幾つかの実施形態では約3cmである。幾つかの例では、追加の可撓性要素が、主ボディ134と検知要素136との間で検知要素136の近位に配置される。それに関して、可撓性要素130及び/又はハウジング106の近位の可撓性要素は、1又は複数のコイル、ポリマーチューブ、及び又はコイル埋込型ポリマーチューブを含むことができる。
【0024】
ここで図4を参照すると、本開示の実施形態による脈管内装置の遠位部分の図式的側面図が示されている。流れ検知要素140がハウジング106の遠位部分の中に取り付けられている。図示されるように、流れ検知要素140は、器具102の中心長手方向軸142に対して斜角で取り付けられている。流れ検知要素140は、中心長手方向軸142に対して任意の適切な斜角で取り付けられることができ、約1度から約89度の間、約10度から約60度の間、及び約20度から約40度の間を含む。したがって、流れ検知要素140が超音波トランスデューサである状況では、超音波トランスデューサの波の経路144は、同様に、図4に示されるように、中心長手方向軸142に対して斜角で拡がる。結果として、中心長手方向軸142周りの器具102の回転が、周囲の解剖学的構造(複数可)に対する流れ検知要素140の波の経路144の向きを変えるために用いられることができる。その点について、図5は、器具102が180度中心長手方向軸142周りに回転された後の流れ検知要素140の向きを示す。図5に示されるように、波の経路144は、図4の向きと比べるとき、中心長手方向軸142に対して反対方向に拡がる。
【0025】
(例えば、トルク装置110を使用することによって)器具102を中心長手方向軸142周りに回転させることによって周囲の解剖学的構造(複数可)に対する流れ検知要素140の波の経路144の向きを変えるこの能力の結果として、流れ検知要素140は、器具102の遠位先端が脈管壁に寄り掛かる及び/又は脈管壁に向かって向けられている状況で改善された流れ測定値を取得するために容易に再配置されることができる。
【0026】
例えば、ここで図6及び7を参照すると、本開示の実施形態による脈管内に位置する脈管内装置の遠位部分の図式的、部分断面側面図が示されている。その点について、図6は、脈管管腔152及び周囲の脈管壁154を有する脈管150内に位置する器具102を示す。図6の向きでは、流れ検知要素140は、脈管壁154に隣接して配置され且つ脈管壁154に向かって向けられている。結果として、流れ検知要素140によって取得される如何なる流れ測定値もほとんど診断値を有さない。しかし、器具102を180度器具の中心長手方向軸142周りに単純に回転することによって、流れ検知要素140は、それが脈管管腔152の中心に向かってより向けられるように、図7に示される位置まで再び向けられる。結果として、流れ検知要素140は、診断値の流れ測定値を取得するために脈管150内に適切に配置される。
【0027】
幾つかの例では、器具102は、流れ検知器具102から流れ測定値を取得するように及び取得された流れ測定値の可視表現をディスプレイに出力するように構成される、コンピューティングデバイス122のような、処理ユニットと通信する。さらに、幾つかの例では、処理ユニットはさらに、取得された流れ測定値に基づいて流れ検知要素140が脈管150内に適切に配置されているかどうかを決定するように構成される。例えば、処理ユニットは、取得された流れ測定値を、予想される値又は閾値と比較し得る。取得された測定値が、予想される値/閾値を満たす又は超える場合、流れ検知要素140は、適切に配置されている。しかし、取得された測定値が、予想される値/閾値を満たさない又は超えない場合、流れ検知要素140は、適切に配置されていない。幾つかの例では、処理ユニットは、流れ検知要素が脈管内に適切に配置されているかどうかについてディスプレイを介してユーザに可視表示を提供する。
【0028】
幾つかの例では、処理ユニットは、中心長手方向軸142周りの器具102の回転の間に取得される流れ測定値に基づいて、流れ検知要素が脈管内で適切に配置されているがどうかを決定するように構成される。例えば、処理ユニットは、器具102が中心長手方向軸142周りの異なる位置に回転されるとき、取得される流れ測定値をモニタすることができる。1若しくは複数のロータリエンコーダ又は他の適切な回転モニタ(複数可)が、相対回転位置を処理ユニットに通信するために用いられることができる。器具102の異なる回転位置に関連付けられる流れ測定値の相対変化をモニタすることによって、脈管内から流れ測定値を取得するための器具102の適切な及び/又は最適な回転の向きが、確認されることができる。その点について、改善された流れ測定値が、脈管管腔152に対する流れ検知要素140の改善された向きに関連付けられることができる。そのため、幾つかの例では、処理ユニットはさらに、流れ検知要素を診断上関連する流れ測定値を取得するために脈管内に適切に及び/又は最適に位置させるのに必要な可撓性細長部材の回転の量について、ディスプレイを介してユーザに可視表示を提供するように構成される。
【0029】
本開示の実施形態と対照的に、図8は、器具102の長手方向軸142に垂直に取り付けられた流れ検知要素140を有する従来の先行技術を示し、器具の回転は流れ検知要素の向きを変更しない。むしろ、流れ検知要素140は、器具の回転位置にかかわらず、図8に示されるように、脈管壁154に隣接して位置し且つ脈管壁154に向かって向けられたままである。したがって、外科医又は流れ検知脈管内装置の他のユーザは、脈管を通って長手方向に前進又は後退させ、その後、装置の遠位先端が、異なる、より良い向きに落ち着くであろうことを当て込んで装置を所望の関心領域に戻す必要がある。このような動作は、器具102に、脈管内の所望の長手方向の向きを失うことをもたらす場合があり、それはもはや所望の関心領域に配置されず、これは、ユーザが所望の位置を復旧させることを試みるので処置時間を増加させる場合がある。さらに、再配置することは、依然として、流れ検知要素が診断値の流れ測定値を取得するために脈管壁154に対して不適切な向きに配置されることをもたらす場合がある。したがって、流れ検知要素が適切に配置される前に多数の再配置を要する場合がある。
【0030】
ここで図9を参照すると、本開示の実施形態による患者の脈管を評価するためのステップを示すフローチャートが示されている。特に、方法160は、ステップ162において、流れ検知脈管内装置を患者の脈管に導入するステップを含む。流れ検知脈管内装置は、上述のようなものと同様であり得る。特に、流れ検知脈管内装置は、装置の中心長手方向軸に対して斜角で取り付けられた流れ検知要素を含み得る。ステップ164において、方法160は、脈管内の関心領域へ流れ検知脈管内装置を前進させるステップを含む。幾つかの例では、関心領域に対する流れ検知脈管内装置の位置は、血管造影剤及び流れ検知脈管内装置の遠位部分の1又は複数の放射線不透過性マーカを使用して追跡される。
【0031】
さらに、放射線不透過性マーカは、脈管内装置により取得された流れ測定値の脈管の対応する画像との位置合わせ(co-registration)を容易にするために用いられることができ、血管造影法、x線、CTスキャン、IVUS、OCT、及び/又は他の画像診断法を含む。幾つかの実装では、位置合わせは、“VASCULAR IMAGE CO-REGISTRATION”と題する、米国特許第7,930,014号、“SPATIAL CORRELATION OF INTRAVASCULAR IMAGES AND PHYSIOLOGICAL FEATURES”と題し且つ2013年12月31日に出願された米国仮特許出願第61/747,480号、“DEVICES, SYSTEMS, AND METHODS FOR ASSESSMENT OF VESSELS”と題し且つ2013年7月19日に出願された米国仮特許出願第61/856,509号、及び“DEVICES, SYSTEMS, AND METHODS FOR VESSEL ASSESSMENT”と題し且つ2013年10月25日に出願された米国仮特許出願第61/895,909号の1又は複数に開示されるように実行され、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0032】
ステップ164において、方法160は、傾斜して取り付けられた流れ検知要素を脈管の壁から離れて向けるように流れ検知脈管内装置を回転させるステップを含む。上で論じたように、幾つかの例では、流れ検知脈管内装置と通信する処理ユニットは、脈管内装置、特に、流れ検知要素が、診断に関連する流れ測定値を取得するために脈管内に適切に配置されているかどうかについて、ディスプレイを介してユーザに可視表示を提供する。ステップ168において、方法160は、流れ検知脈管内装置で脈管の中の流体の流れをモニタするステップを含む。ステップ170において、方法は、ディスプレイ上でモニタされた流体の流れの可視表現を見るステップを含む。
【0033】
方法160は、追加のステップを含む、ステップを省略する、ステップを並べ替える、及び/又はその他の方法で本開示の範囲から逸脱することなしに修正されることができる。例えば、上述のように、幾つかの例では、流れ検知脈管内装置はさらに、圧力検知要素を含むことができる。結果として、方法160は、流れ及び/又は圧力測定値を処理することに関連する追加のステップを含むことができる。例えば、圧力検知及び流れ検知両方の能力を持つ脈管内装置が、圧力読取り値を使用する血流予備量比(FFR)又は他の圧力比計算値、及び流れ読取り値を使用する冠血流予備能(CFR)を計算するための望ましい環境を提供する。圧力及び流速両方を測定し且つ比較し、充血狭窄抵抗(hyperemic stenosis resistance)の指標を作る能力は、この虚血性試験(ischemic testing)の診断精度を著しく向上させる。特に、血流予備量比(FFR)、冠血流予備能(CFR)及び結合P−V曲線(combined P-V curve)のような圧力低下−速度関係に関する、遠位圧力及び速度測定値が、狭窄の重症度に関する情報を明らかにすることが示されている。例えば、使用において、脈管内装置は、狭窄の遠位側の場所に進められ得る。圧力及び流速が次に、第1の流れ状態で測定され得る。その後、流量(flow rate)が、例えば、アデノシン(adenosine)のような薬の使用によって、著しく増加し得るとともに、圧力及び流れが、この第2の、充血性の、流れ状態で測定され得る。これらの2つの流れ状態における圧力及び流れの関係はその後、狭窄の重症度を評価するために及び任意の冠動脈インターベンションに対する向上したガイダンスを提供するために、比較される。同じ脈管内装置を用いて、同じ場所及び同じ時間に圧力及び流れ測定値を取る能力は、これらの圧力−速度ループの精度を向上させることができ、したがって、診断情報の精度を向上させることができる。
【0034】
当業者はまた、上記の機器、システム、及び方法が様々な方法で修正され得ることを認識するであろう。従って当業者は、本開示によって包含される実施形態が、上記の特定の例示的実施形態に限定されないことを理解するであろう。その点について、例示的実施形態が図示され、説明されてきたが、多岐にわたる修正、変更、及び置換が上記の開示内で考えられる。本開示の範囲から逸脱することなく、かかる改変形態が上記の内容に加えられ得ることが理解される。従って、添付の特許請求の範囲は、広く且つ本開示に一致するように解釈されるのが適切である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9