(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2005−137280 水族鑑賞装置および水族鑑賞方法ならびに水路付き水槽
【特許文献2】特開平7−5931 定水位自動調節装置
【特許文献3】特開平11−132200 複数段水槽の定水位給排水装置、及びこれを用いた複数段水槽の循環ビオトープ水系装置
【特許文献4】実用新案登録 第3154875号 水流型水槽
【0003】
特許文献1の「水族鑑賞装置および水族鑑賞方法ならびに水路付き水槽」は、サイホン原理を使った、逆U字形の透明パイプの中を通る魚を鑑賞する装置の提案である。
【0004】
しかし、このような形の逆U字形のパイプを実際に作ってみるが、魚は、決して逆U字形の水路の中を通ろうとはしない。
【0005】
何故ならそこは、外界から丸見えの場所であり、逃げるところ、隠れるところがないので、自己防衛本能と恐怖心から、魚たちは敢えてそこを通ろうとしない。
【0006】
もし、水に流れがあって、上流から餌が流れてくる、逆U字形パイプの場所に行くと餌にありつける、等の利点があれば魚はそこに行くかもしれないが、魚は余程のことがないかぎり恐怖心からそこへは行きたがらない。
【0007】
魚たちをどのような方法で逆U字パイプ水路の中を通らせるかが、より困難な問題である。
【0008】
逆U字パイプ付き水槽の技術は、水路として透明なアクリル樹脂パイプを採用することで、魚の回遊を可能にするとあるが、他方でこれが重大な問題を引き起こす。
【0009】
透明な水路は苔や垢で汚れ、そこを魚が通ったとしても汚れのため、魚の姿は良く見えなくなる。逆U字水路の内壁の苔をどのような方法で取り除くかが、大問題となる。
【0010】
特許文献4の「水流型水槽」での問題は、この水流付き水槽の方法では、水流は水槽の上部から下部に流れるものであり、水槽内部の狭い空間に限られた局所的な流れであり、川のような流れとは、程遠いものである。狭い空間での局所的な流れであるため、魚たちは、常に流れに晒されるため、休むことも寝ることもできないという、他の問題を抱えることになる。
川には、急流があり、流れの緩やかな場所、岩の多い場所、石や砂の多い場所、水草の茂る場所、天敵から隠れる場所、など、が備わっているから、魚たちは生きていけるのである。
【0011】
これまでの従来技術は、限られた狭い水槽空間での水温管理・水の浄化・照明などに関するものであり、これは水棲生物を生存させる技術、水槽を如何にキレイに保つか、魚を如何にキレイに見せるかという技術の域にとどまっている。
しかし、「まるで川に棲むような環境」、水棲生物が生き活きと活発に生活を営む理想的な水棲生物の環境を提供する技術とは決して言えない。
【0012】
基礎技術(1)サイホン管式循環水流装置
サイホンの水位平衡原理を利用して立体的な水流循環を実現する。
【0013】
基礎技術(2)サイホンの原理について
(
図4)
図4(A)の“四角い水槽”500は、単なる水槽容器である。
図4(B)は、サイホンの平衡原理と、アクアリウムの第1歩を説明する図である。
サイホン510は、
容器511と、容器512と、サイホン管515と、で構成される。
先ず、水槽容器511、512を、水で満たす。
次に、サイホン管515を水で満たす。
2つの水槽をサイホン管515でつなぐ。
2つの水槽の水位が異なる場合には、容器の水は、水位の高い水槽から低い水槽へと、水位が同じになるまで、移動する。
これが、サイホンの平衡原理である。
この図を、アクアリウム装置として解説する。
この例のアクアリウムは、
それを構成する水槽が、1台から2台に増え、
水槽511と、水槽512と、サイホン管水路515と、で構成され、
前記水槽511と前記水槽512と、がサイホン管水路515により連携(水平連携、垂直連携)され、サイホンブリッジ510が形成される。
といった具合である。
これが“四角い水槽”500から、サイホン管型揚水
式アクアリウム装置510への進化の第1歩である。
ただし、この時点ではサイホン管を真空にする仕組みは、未だ装備していない。
【0014】
基礎技術(3)サイホン管型揚水式アクアリウム装置
(
図5)サイホン管型揚水式アクアリウム装置(前面図)
この例は、サイホン管を真空にする仕組みを装備したサイホン管型揚水式アクアリウム装置であり、
2台の水槽容器と、2本のパイプ状水路と、密閉された貯水室と、排気装置と、循環ポンプで構成される。
サイホン管の一部が密閉された貯水室として進化し、
貯水室の上部に排気機構はあるが、しかし給餌機構は存在し
ていない。
【0015】
2個の水槽(521、522)と、
2本の水路(531、532)と、
1個の貯水室(540)があり、
水路531は、水槽521と貯水室540を連結し、
水路532は、貯水室540と水槽522を連結している。
貯水室540は、
水槽(521、522)の水面レベルよりは高く、10メートルよりは低い空中に設置される。
さらに水流ポンプ548は、
2つの水槽を連結し、水槽522の水を汲出し、水槽521に移すように接続されている。
【0016】
また、貯水室540の上部には真空ポンプ545が搭載されており、貯水室540を満たしている残留空気542を吸い出すことができる。
先ず、真空ポンプ545を稼働させて、残留空気542を排出する。
すると貯水533が水槽(521、522)の方から水路(531、532)を通って貯水室540の方に上がって来て、貯水室は水541で満たされる。
【0017】
これが、水で満たされたサイホン管型揚水式アクアリウム装置520である。
しかし、水の循環は未だ起こっていない。
この時点で、飼育したい魚、鑑賞したい魚を水槽(521,522)に入れたとしても、このままでは、何も起こらない。
魚たちは、決して貯水室540に泳いで行こうとはしない。
【0018】
更に、水流ポンプ548は、
水槽522の水を汲出し、水槽521に移すよう連結されているので、
水流ポンプ
548を作動させると、水槽521の水面レベルと水槽522の水面レベルには水位差525が生じる。
すると、この水位差525を無くすような水流(水槽521→水路531→貯水室540→水路532→水槽522)が発生し、水の循環が始まる。
これが、水が循環するサイホン管型揚水式アクアリウム装置520である。
【0019】
この時点で、飼育したい魚、鑑賞したい魚を水槽に入れたとしても、
気まぐれな魚が水路から貯水室540に希に行くことがある程度である。
鑑賞用の水槽としては、何も面白いことは起こらない。
飼育者は、それ以上に厄介な問題、水路と貯水室の壁に発生する苔の問題に悩まされる。
悪いことに、サイホン管型揚水式アクアリウム装置では、水路も貯水室も密閉されているため、掃除道具を入れることができないので掃除をすることができないのである。
【0020】
基礎技術(4)複雑なサイホン管型揚水式アクアリウム装置
(
図6)
複雑なサイホン管型揚水式アクアリウム装置の実施例。
この例では、2セットのサイホン管型揚水式アクアリウム装置が直列に接続されている。
まず、水路で連結されたサイホン管型揚水式アクアリウム装置100の仕組みを説明する。
水棲生物を入れる水槽110と水槽120が同じ高さの床の上にあって、それは十分な水で満たされている。
そして排気装置311と給餌装置312を装備した貯水室310が、床から1メートル程度の位置にあり、
同様に
貯水室320が更に高い2メートルほどの位置に設置されてあり、その上部には排気装置321と給餌装置322が装備されている。
【0021】
水路は、その内部の水が大気に曝さらされず大気の圧力を直接受けない筒状の硬いパイプであり、材質は、透明なアクリル樹脂やガラスなどでできた管体である。
水路210は、水槽110と貯水室310を連結している。
この実施例では、水路210は、水平方向だけでなく、垂直方向に数メートル下がり、水平方向に数メートル、再度、垂直に元の高さまで数メートル上がって貯水室310に接続されている。
【0022】
水路220は、同様に貯水室310と貯水室320を連結している。
水路230は、同様に貯水室320と水槽120を連結している。
水流ポンプ410は、水槽120から水槽110の方向への水流を発生させている。
【0023】
ステップ1
排気装置によって、貯水室(310、320)内部の残留空気を、排気用固定弁(311、321)から外部に排出する。
貯水室内部が減圧されると、貯水室(310、320)内部の空気圧と、水槽(110、120)の水面を押し下げる大気圧115、125との気圧差によって、水槽(110、120)に貯められた水(113、123)が、前記の水路210、230、220に導かれる。
【0024】
更に内部気圧を下げていき、貯水(113、123)を水面レベルより高い位置の貯水室(310、320)に導き、貯水室内部が水で満たされると、静止した水で満たされたサイホン管型揚水式アクアリウム装置100が形作られる。
この水は、水槽(110、120)に貯水されていた水(113,123)が大気圧で押し上げられたものである。
【0025】
もし、貯水室の空気を抜かず貯水室が水で満たされない状態で、誤ってポンプ410を稼働させると、水槽120の水は、水槽110に送られ、水槽110の水位は上昇し、ついにはオーバーフローし水槽110からあふれ出てしまうという事態になる。
【0026】
ステップ2
次に、水流ポンプ410を稼働させて水流を発生させる段階を説明する。
水流ポンプ410を稼働させ、
その圧力で、水槽120の水123を別の水槽110に移送し、水槽110の水面レベル114と水槽12
0の水面レベル124の間に水位差130を発生させる。
すると、サイホンの原理により、水位を同一に保とうとする力が発生し、静止した水は動きを与えられ、水路210→220→230の方向に流れる水流が発生する。
【0027】
水流は、水流ポンプ410→上流域水槽110→水路210→水路220→水路230→下流域水槽120→
水流ポンプ410へと流れ、水が循環するサイホン管型揚水式アクアリウム装置100が実現される。
つまり、川のように水が流れ始めたわけである。
【0028】
ここで注意すべきことは、水槽110と水槽120は、床の上に置かれていて高さは同じにされている。しかし、貯水室310は水槽より高い位置に置かれており、貯水室320は、それより更に高い場所に置かれていることである。
ただし、貯水室の位置は水面(114
、124)からの高さが10.6メートル以下でなければならない。
【0029】
水路210のように水面より低くても問題なく水は循環する。
【0030】
このように、高い位置に設置された貯水室(310、320)であろうと、大気圧の力で水が押し上げられる。
さらに、水流ポンプの力で、水が循環するサイホン管型揚水式アクアリウム装置100を実現することができるのである。
【0031】
ステップ3
次に、空中給餌装置について説明する。
給餌装置314は、漏斗状容器と開閉コックで構成されている。
餌350を漏斗状容器の上から注ぎ、その後で水360を注ぎ、餌を水に溶か
して液状化しておく、開閉コックを開閉する操作で、液状化した餌を大気圧の力で貯水室310まで送り込むことができる。 通常、餌はフレーク状や粉状である。 そのままの状態では、餌と一緒に大量の空気が入ってしまう。 液状化することで空気の侵入を阻止できるのである。
大量の空気の侵入は、それよりも大きな問題、水の氾濫という事故を引き起こす。
そこで本発明は空中給餌を成功させるために餌を液状化するという方法を採用しこの問題を解決した。
【0032】
このように液状化されることにより、餌314は、水流に乗って水路220、水路230を流れることになる。
この水路を流れる餌が、魚の学習、魚の調教という意味で大事な役割を果たすことになる。
【0033】
管理者は、流れる餌を使って、魚たちを空中生活に慣れさせる必要
がある。
【0034】
ステップ4
このように、揚水式アクアリウム装置は、流れる餌を積極的に使うことにより
水槽の水面レベルより低い場所に居る水棲動物を、水槽より高い空中の水路の方へと誘い出し、更に続く、空中の貯水室へと誘って、他の水槽、そして元の水槽へと遊泳移動させ、空中生活を体験学習させることができる。
【0035】
このような、体験学習によって、魚たちは、空中を怖がらずに、自らの意思で水槽から水路へ、他の水槽へ、他の貯水室へと、自由な周遊移動行動を行なうようになる。
水路を流れる餌が、魚の学習、魚の調教という意味で大事な役割を果たすのである。
【0036】
魚たちは、ふつうの状態では、水路を通りたがらない。
水路は、透明な材質のアクリル樹脂などの空洞のパイプであり、空中を走っている。
パイプ内部の魚から外部は丸見えの状態、もちろん外部から魚は丸見えである。
そんな空中のさらけ出された場所には、逃げる所も隠れる所もない。
自己防衛本能と恐怖心から、魚たちは決してこの空中水路を通ろうとしない。
【0037】
しかし、魚たちは、流れる餌、動く餌を目で見て、餌の匂いを感じて、餌に惹きつけられ、水路へと泳ぎ、貯水室へとたどり着くのである。
このようにして魚たちは、餌に誘導されて、空中生活を体験することになり、徐々に空中生活になれていく。
そして、水路の中には水の流れがあること、下流と上流があること、水の流れてくる上流に餌場があること、を学習することになる。
【0038】
飼育者は、流れる餌を使って魚たちに空中の餌場の場所、さらけだされた空中が怖くないことを教えることができるのである。
つまりこのことは、空中給餌装置は、魚たちに学習させる装置、飼育装置として使えることを示している。
【0039】
一般に動物は、動くものに興味を示す。
本発明で採用した学習の考え方は、「流れる水に乗って動く餌」を積極的に使い、魚たちに恐怖心を忘れさせ、空中の餌場へ誘導するというものである。
【0040】
透明パイプや透明な貯水室が、安全であることを学習して怖がらなくなった魚たちを見て、それまで怖がっていた魚たちも同じ行動をとるようになるのである。
【0041】
1匹が通れば、他の魚も怖がらない行動をするようになるのである。
【発明の概要】
【0042】
本発明は、以下の2つに分類される。
(1)揚水式アクアリウム装置の実現に必要な要素技術
・着脱式排気弁、開閉コック付き着脱式排気弁受部
・空気侵入防
止フタ
・貯水室内部に作られた残留空気室
・タワー型揚水式ディスプレイ装置
・高層ビル型揚水式ディスプレイ装置
・掃除が自動化されたタワー型酸素供給装置
・タワー型カルキ抜き
装置
・エスカレータ型揚水式ディスプレイ装置
・サイホンブリッジ式水平連携水路装置
【0043】
(2)分散統合型アクアリウムの実現に必要な基盤装置に実装される各種装置ユニット群
および、その中核の「揚水式エレベータ技術」
(2−1)各種装置ユニット群とは、
以下のディスプレイ装置や、カルキ抜き装置、清掃掃除装置などの装置。
・ブリッジ型ディスプレイ
装置
・薄型TV型ディスプレイ装置
・タワー型ディスプレイ装置
・高層ビル型ディスプレイ装置
・垂直連携エレベータ型ディスプレイ装置
・エスカレータ型ディスプレイ装置
・タンク装置
・カルキ抜き装置
・清掃掃除補助装置
・水交換自動化装置
・照明装置
・タワー型酸素供給装置
・平型酸素供給装置
【0044】
(2−2)分散統合型アクアリウム実装基盤装置とは、
2階部: 垂直連携水槽 + ソケット水槽1 + ソケット水槽2 + 落水路
1階部: 垂直連携水槽 + ソケット水槽1 + ソケット水槽2 + 排水路
・ソケット水槽
・水平連携水路(
ブリッジ型)
・垂直連携水路(水門付き揚水式エレベータ装置)
・垂直連携排水路(垂直落水路)
・落水路
・排水路
・水槽台
【0045】
上記の各種装置ユニットを、ソケット水槽が水平垂直統合する水槽基盤にプラグイン実装してアクアリウムを実現するプラットフォーム技術である。
【0046】
この発明は、 “装置ユニット”というコンポーネント化した装
置を、“装置ソケット”という階層基盤に、プラグインし、実装される分散型アクアリウム装置を実現する新技術である。
【発明が解決しようとする課題】
【0047】
課題(1) 「水位差」「高低差」の問題
【0048】
いまここに、2つの水槽があり、水槽Aは水槽台の上にあり、水槽Bは床の上にあるとする。
【0049】
2つの水槽をつなぐと、サイホンの原理により、水は移動し、2つの水槽の水面レベルは同じになる。
【0050】
もし、水槽AとBの水位差が10センチの場合、水面レベルは同じになるだけ。
【0051】
もし、水位差が50センチも違えば、水槽Aは空になり、水槽Bは溢れてしまうかもしれない。
【0052】
つまり、水面レベルが、大きく違う水槽AとBは、接続してはならない。
水槽台の上と下の水槽のように落差が1メートルもあれば、繋ぐことは危険である。
【0053】
もちろん、魚は水流ポンプの中を泳がせることはできない。
そこを魚は通ることはできない。
魚が泳いで移動できる道「魚道」は、それがパイプであれば直径と流速の条件を満たす必要がある。
【0054】
また、水槽は、水槽台の上に置かれることもあるし、大きな水槽の場合には、床に直におかれることが多い。
【0055】
もし、水槽台の上の水槽と、床の上の水槽とを、何らかの方法で接続することが出来れば、魚たちの行動範囲は更に広がり、生き生きしたもっと珍しい姿を見ることが出来るはずである。
【0056】
自然界に住む魚たちは、川の上流から下流まで、行きたいところへ泳いでいくことが出来る。
しかし、水槽で飼われている魚は、行動範囲が制限され、そこに自由はない。
多くの場合、魚の居住スペースは、狭い水槽内だけに限られる。
【0057】
池の中を優雅に泳ぐ錦鯉などは、常に視線より低い位置を泳ぐ。低い位置を泳ぐ姿を上からしか見ることがない。それが当たり前になっている。
視線より高い位置、下から上へと登る姿を下から見てみたいものである。
【0058】
課題(2) 水の供給と排水
サイホン式立体構造物への水供給と排水処理の方法(給排水手段):
(
図5)(
図6)(
図7)
【0059】
管理者が、バケツ容器でカルキ抜きした水を、サイホンホースなどで水槽AとBに注ぎ込むしか方法は無い。 しかし、サイホン管部分を水で満たすのは難しい作業であり、ミスをすると、いっきに水が上の貯水室から下の水槽まで落ちてしまい、氾濫を起こし、床を水浸しにすることになる。(落水事故)
落水事故なく、作業するには、
まず、大きなバケツにカルキ抜きした水を用意し、
水槽AとBの両方にバランスよく水を供給しながら、
排気装置を稼働させ、サイホン管の中の空気を抜いて減圧し、
水槽AとBの水を、水路へ、そして貯水室へと揚水していく。
その途中で水槽の水が不足したら、更に補給することを繰り返し行い、
徐々に貯水室を満水状態にもっていく。
この補給と揚水を繰り返し行うことで、サイホン管の満水化は完了する。
【0060】
その後の水交換:
大きなバケツにカルキ抜きした水を用意し、
その水を水槽に補給し、
水槽からオーバーフローする水をバケツで受けて、外部に捨てる。
このような、初期給水と、その後の水交換は、多大な時間と労力を要する作業となる。
【0061】
課題(4)魚投入と回収(魚の投入回収手段):
(
図5)(
図6)(
図7)
通常の水槽の場合、魚の投入回収は、網ですくって他の容器へ移し替えるだけである。
【0062】
しかし、サイホン式立体構造アクアリウムの場合には、そう単純ではない。
サイホン管を構成する、貯水室や閉水路の内部で魚が弱ったり、死んだり、水草が詰まったりすることもある。
サイホン式立体構造とは、基本的な構造は、“管”であり、その扱いは容易ではない。
魚たちは、餌を求めて立体構造物の水路や貯水室、様々な場所に泳いで行くので、取り出す場所は、サイホン管の両端に限られる。
従って管の途中に居る魚は、管の両端部、水槽の所まで誘導して下ろす必要がある。これは至難の業である。
回収に長い時間がかかり、構造によっては、取り出しが不可能になる。
【0063】
課題(5) サイホン管内のコケ掃除 サイホン管
式アクアリウム装置の問題
(
図5)(
図6)(
図7)
水槽の苔、水垢の掃除をどのように行なうか、これは大問題である。
水槽の掃除、とくにガラス面に付く苔や水垢の掃除は面倒な作業であり、保守管理者を悩ませる。
【0064】
最低でも毎月一回以上は、掃除を行なわないと水槽内面に苔が付着してしまう。
苔や水垢の問題は、サイホン管式アクアリウムにとっては致命傷となる。
パイプや貯水室など閉空間の掃除は人手では不可能であり、掃除ができないことは実用化が出来ないことを意味する。
【0065】
課題(6) 水の氾濫事故
(
図5)(
図6)(
図7)
構造物の微細な
孔から空気が入ったり、また、給餌装置のコックの開閉操作を誤ってしまったり、不測の事態や操作ミスで、揚水した水が落ちてしまうと、水の循環が止まる。
そんな場合でも循環装置は働き続け、水槽から水が氾濫し、最悪の場合にはフロアーの床が水浸しになるような事故に発展する。
想定外の事態が起こったら、それを検知し、循環ポンプは作動を停止する安全装置が必要である。
【0066】
課題(7) 耐震性、構造物の強度
(
図5)(
図6)(
図7)
立体構造アクアリウム装置は、単なる四角い水の箱ではなく、水槽と貯水室と水路の組み合わさった、空中に構築された立体構造物である。
【0067】
貯水室や閉水路は、真空ポンプで減圧し、真空に近い状態に保たれている。
また、常に大気圧の力にさらされている。
構造物は、大気圧と水圧の両方に耐える強度設計が求められる。
それに加えて、突然に起こる地震への耐震性、想定外の衝撃への耐久性も必要となる。
これら、構造物の強度と、インテリアとしての美的デザイン性との両立が図られなければならない。
【0068】
課題(8) 空中給餌の難しさ 揚水式アクアリウム装置
(
図5)(
図6)(
図7)
揚水式アクアリウム装置は、空中での餌やりの難しさが課題として残っている。
給餌装置は、漏斗状の餌受容器と、その下部に回転式開閉コックで構成される。
【0069】
回転式開閉コックは、通常時は“閉”状態にあり、餌を与えるときだけ、コックを回転させて“開”状態にする。 時間にして1秒間ほどの短時間に、液状化した餌を内部に流し込む仕組みになっている。 しかし、この構造では、コックの開閉操作が非常に難しい。
【0070】
開閉コックは、通常時は“閉”状態にある
(1)餌を容器に入れる
(2)水を注いで、餌を液状にする
(3)その後、瞬間、コックを“開”状態にして、
(4)すぐに、コックを“閉”状態に戻す。
このような、俊敏な開閉操作が求められる。
【0071】
開閉操作を誤ると大量の空気が貯水室の内部に侵入してしまい、揚水された貯水室の内部の水は、瞬く間に水槽まで落ちてしまう。 これは、落水事故であり、水の氾濫に繋がる。
このように、餌やり作業は、大きな危険を抱えている。
【0072】
課題(9) 既存の水槽には取り付けられない、サイホン式立体構造アクアリウム
(
図1)
既存の水槽に、容易にはめ込んで使えるものが欲しい。
以上述べた課題を箇条書きにすると、下記のようになる。
【0073】
(1)水作りに始まり給水・排水・水流循環そして水交換に至るまでの様々な課題
・水流作りと、その自動化
・水のカルキ抜きと、その自動化
・水の濾過と、その自動化
【0074】
(2)魚の投入・誘導・魚の取り出し
、空中給餌の課題
【0075】
(3)アクアリウムのトラブル
、水の氾濫という課題
【0076】
(4)アクアリウムの構造物の課題
(構造物の形状と強度
)
・水槽容器内部に、構造物基礎部が設けられ、上の重量物を支える構造
・構造物基礎部に設けられる開口部の強度
【0077】
(5)構造物の分解・組立・可搬性に関する課題
・凹容器と凸容器に分解、組立
・リソースのコンポーネント化
【0078】
(6)構造物のスペース効率の課題
・家庭・オフィスや店舗にも設置できるコンパクトさ、大きさ
・階層化レイアウト技術が、スペース効率を改善する
【0079】
(7)構造物の清掃掃除が非常に困難
・基本的にサイホン管、管体であり、そこに付着する苔や水垢の除去が困難
【課題を解決するための手段】
【0080】
(1)解決手段の機械化・自動化・省力化
【0081】
・解決手段を機械化(装置化)し、さらに自動化し、省力化する。
【0082】
種々の装置ユニット
【0083】
・揚水式
ディスプレイ装置
アクアリウムのデザイン性・可視性・ビジュアル性を革新する新水槽技術を実装し
た装置
【0084】
・清掃掃除自動化
装置
【0085】
・酸素供給自動化
装置
【0086】
・水替え自動化
装置
【0087】
・水濾過技術装置(ユニット化され市販
されている)
【0088】
・水温制御技術と装置
【0089】
・氾濫制御技術と装置
【0090】
・排水制御技術と装置
【0091】
・プーリング技術と装置
【0092】
・バッファプール
【0093】
手段(2)揚水式ディスプレイ装置
【0094】
手段(3)構造物基礎部
・構造物基礎部とブリッジ部から成り、構造物基礎部の水槽と、構造物支持台と、開口部と、貫通
孔と、排水
孔を具備する構成が特徴
・その効果は、貯水を確保、魚道・水道を確保、氾濫を阻止すること、水平連携貫通
孔・排水孔を具備すること。
【0095】
手段(4)排気装置
・着脱式排気弁
・排気口を遮断する開閉コックが特徴
であり、稼働時でも交換可能
。
【0096】
手段(5)空中給餌を安全に行なうための可動フタ
・空気の侵入を阻止する可動フタと開閉コックを連携操作することにより、空中の高い位置での安全な餌やりを可能にする可動式給餌フタ
を実現
【0097】
手段(6)角度の微調整で排水水位を微調整することが出来る排水装置
【0098】
手段(7)貯水室に残留空気室
を設ける
・排気の際に空気が残留する構造
・給餌の際に入ってきた空気
を残留
させる構造
・完全排気が、できない構造
【0099】
手段(8)既存水槽への
追加設置を容易に行なう構造
・既存
の水槽リソースをそのまま使用できる効果あり
・立脚自立する構造物基礎部
・側面に開口部が設けられていることが特徴
【0100】
手段(9)分散統合型アクアリウム実装基盤装置
(
図2)
分散する装
置をアクアリウム基盤の上で、統合連携し実装する技術
【0101】
種々の装置ユニット
(1)ディスプレイ装置ユニット
(2)自己清掃掃除装置ユニット
(3)給水装置ユニット
(4)排水装置ユニット
(5)酸素供給装置ユニット
(6)水温制御装置ユニット
(7)浄水装置ユニット
(8)水交換装置ユニット
(9)照明装置ユニット
【0102】
(A)階層化アーキテクチャ 階層型循環水流装置(水平循環と垂直連携)
高低差のある2つの水流系、下段の水平循環水流系1と、上段の水平循環水流系2を、中段の垂直連携水流系の“揚水ポンプ”と“水位差エレベータ”を使い“垂直連携”し、垂直統合することで、下段1階部から上段2階部への、水流(水供給)と魚道(魚移動)を可能にする。
【0103】
(B)階層化アーキテクチャの図式化 階層型循環水流装置
【0104】
上段: 2階部水流系: 2階部連携水槽2 →→ 2階部循環水流
↑ ↑ ↑ ↓ ↓
↑ ↑揚水 ←← ↓
↑ ↑ 落↓
中段: 垂直連携水流系: エレベータ 揚水ポンプ 水↓
↑ ↑ ↓
↑ ↑揚水 ↓
↑ ↑ ↓
下段: 1階部水流系: 1階部連携水槽1 ←← 1階部循環水流→→→
↑ ↓ 排水
←←
【0105】
揚水ポンプが、
高低差のある2つの水流系、1階部水流系の水槽1から、2階部水流系の水槽2への水流(水供給)を作り出す。また、
揚水式エレベータが、
高低差のある2つの水流系、1階部水流系の水槽1から、2階部水流系の水槽2への、魚たちの双方向通行を可能にする。
【0106】
1階部水流系は、揚水式エレベータと、1階部の3つの水槽で構成される
循環装置1が、1階部循環水流を作り出す
循環装置1→連携水槽1→1階部水槽A→2階部水槽B→循環装置2
【0107】
2階部水流系は、揚水式エレベータと、2階部の3つの水槽で構成される
循環装置2が、
2階部循環水流を作り出す
【0108】
循環装置2→連携水槽2→2階部水槽A→2階部水槽B→循環装置2
【発明の効果】
【0109】
1.分散統合型アクアリウム実装基盤装置による効果
【0110】
(1)水槽のレイアウトが自由にでき、表現力豊かなアクアリウムを手軽に実現
インテリアのようなデザイン性に優れた、様々なディスプレイ形態が選択できるので、四角い水槽ではできなかった、ファッションショーのランウェイのようなアクアリウムでも簡単に実現できる。
・薄型TV画面ディスプレイ装置
・タワー型ディスプレイ装置
・垂直連携エレベータ型ディスプレイ装置
・高層ビル型ディスプレイ装置
・エスカレータ型ディスプレイ装置
【0111】
(2)「網で掬われて」運ばれる
のではなく、垂直連携エレベータが、
魚たちの自力での水槽
間移動を可能に
する。
従来は、魚は、ほかの水槽に移動するときは、いつでも網ですくわれて移動されるしか方法は無かった。
新技術では、
(A)魚たちは、テーブル下の水槽から、テーブル上の水槽まで、自力で移動ができるようになった。
(B)魚たちは、建物の1階部から2階部への自力での移動ができるようになった。
【0112】
(3)不可能と思われた「パイプの掃除」を可能に
する
立体的で複雑な構造となったサイホン管
の内部は、掃除不能なため、
その実用化は無理だと思われていたが、水温管理と掃除屋控室の発明は、魚たち自身に掃除させる
というアイデアを実用化する。
【0113】
(4)煩わしい作業「水槽の水交換」を自動化
【0114】
2.その他の効果
【0115】
効果1 鑑賞者のメリット
【0116】
(1)感動・驚き・美しい・様々な魚たちの行動シーンを目の前で見ること
視線より高い
「タワー型ディスプレイ
装置」や、視線より低い
「垂れ下がり型ディスプレイ
装置」を作ることが出来るから
、魚たちの自然の姿と行動を観察でき、普通には見かけることのない、魚たちの
珍しい行動を見ることが出来る。
・急上昇するシーン
・高い位置を泳ぐシーン
・深く潜水するシーン
・広い場所を全速力で泳いでいるシーン
【0117】
(2)鑑賞者の視線から見える様々なシーン
の鑑賞を、
以下のディスプレイ装置
が可能にする
・薄型TV型ディスプレイ装置
・タワー型ディスプレイ装置
・垂直連携エレベータ型ディスプレイ装置
・高層ビル型ディスプレイ装置
・エスカレータ型ディスプレイ装置
【0118】
効果2 水棲生物、生体、魚たちにとってのメリット
【0119】
分散統合型アクアリウムのメリットは、
【0120】
(1)魚たちの行動範囲が、垂直方向にも、水平方向にも格段に広がった
高低差のある複数の水流系を繋ぐ、揚水式エレベータと呼ぶ技術で、水位差のある、異なる水流系の間に魚道を作ることを可能にした。 この技術により、魚たちの行動範囲を、水位差の大きい水流系にまで拡大することができた。
【0121】
(2)従来の水槽に比べると格段に長い距離を全速力で遊泳できる。
【0122】
(3)水には流れがあって、変化に富んだ水槽が設置できる
魚たちは、好きな水槽を選んでそこに移動できるので、自由度が大きい、自然の川や池や湖沼に近い環境で生活ができるようになる。
【0123】
(4)従来の水槽のモーターの近くでの嫌な振動や音から逃れることができる。
従って、ストレスが格段に少ない快適なアクアリウムで生活できるようになる。
【0124】
効果3 巨大さを追求するアクアリウムからの脱却
(1)費用の削減、運用保守要員の削減
従来技術のアクアリウムは、魚が遊泳移動できる範囲は、四角い水槽空間に限定され、たとえ数台の水槽が接続されていたとしても、その接続された四角い水槽の中を水平方向に遊泳移動する程度であった。
そのため水族館は、来場者に驚きと感動を与えるために、ひたすら巨大な構造物にすることを目指した。
【0125】
(2)サイズは家庭用の小さなものから水族館で使える大きな構造物にまで適用できるものである。
本発明の技術は、垂直方向により高くより深く、水平方向に長く広く、自由自在に泳ぐアクアリウムを可能にした。
【0126】
(3)サイホン式であるため、軽量で薄型に実現できるので、魚の移動可能域が高さ方向にも、水深方向にも飛躍的に広がった。
【0127】
効果4 安全性
【0128】
(1)頑丈で安定感のある構造物を実現できる
立体構造アクアリウムの基礎部分の強化構造、サイホン管構造による軽量化により、地震や運搬の揺れや衝撃に耐える、安全性・安定性に優れる大面積ディスプレイを実現することができる。
【0129】
効果5 管理者のメリット
【0130】
(1)水槽掃除は、立体的で複雑なサイホン管内部であっても安全に簡単にできる。
ブリッジディスプレイ式循環水流アクアリウム装置導入の最大の障害、手の届かないブリッジディスプレイ装置の苔掃除の大問題も見事に解決される。
運用保守者は、煩わしい水槽掃除から解放されるため、専任の保守管理者が不要となり、経費節減となる。
【0131】
(2)フィルター掃除の回数が激減させることができる
餌場を最上流域に作ることにより、魚たちは、最下流地点までの広い流域で餌が食べられるので、食べ残しを減らすことができる。 そのため、最下流部の循環ポンプの吸い込み口から、ポンプの中に取り込まれる餌の量を極端に減らすことが出来る。
ポンプの中に取り込まれる餌の量が減るのでフィルターを汚す原因が少なくなるので、管理者は、フィルター掃除の回数を減らすことが出来るようになる。
フィルター掃除という負担が大きく減少する。
【0132】
(3)餌やりが安全に簡単に
可動フタの採用で、高い位置での空中給餌は、気圧の低い貯水室に餌を注入する作業であるが、安全に簡単にできるようになった。
【0133】
(4)水の追加・交換
分散統合型アクアリウム基盤装置は、水道コックを捻るだけの簡単操作と、カルキ抜き作業と、外部への排水、の作業を自動化した。
薬剤の使用なしにできるようになった。
【0134】
効果6 設備の導入者のメリット
【0135】
(1)多様なレイアウト、デザイン性に優れたアクアリウム
机上、床の上、棚の上、壁際に寄せて、など様々な場所に容易に設置できる。
床の上への設置、テーブル机の上への設置のように高さが異なる場所への設置が可能になっただけでなく、魚たちを網ですくうことなしに、遊泳移動させることが出来るようになった。
【0136】
(2)インテリアにもなるデザイン性に優れたアクアリウム
インテリアのようなデザイン性に優れた、様々なディスプレイ
装置を選択できるので、ファッションショーのランウェイのようなアクアリウムを実現できる。
・薄型TV画面ディスプレイ装置
・タワー型ディスプレイ装置
・垂直連携エレベータ型ディスプレイ装置
・高層ビル型ディスプレイ装置
これらのディスプレイ装置は、透明なアクリル樹脂製のボックスやパイプを組み合わせ、その中の水を循環させ、遊泳する魚たちを視線の高さで鑑賞することを
可能にする。
【0137】
効果7 搬送・組立・分解が容易に
【0138】
(1)コンポーネント化
分散
統合型アクアリウムは、コンポーネント化技術であり、
従来型の重厚長大なアクアリウムの運搬・組立・分解
が、非常に簡単に短時間
にできるようにな
る。
【0139】
従来のアクアリウム装置での課題・導入を阻害していた要因
(1)水の氾濫などの安全性
(2)煩わしい水槽掃除
(3)定期的な水交換
(4)設置スペース
(5)導入費用・運用保守費用
【0140】
本発明の技術により、
(1)アクアリウムの安全性は各段に高くなった。 更に、
(2)保守管理者は、煩わしい水槽掃除から解放され、
(3)自動的な水交換装置により、定期的な水交換から解放され、また、
(4)設置スペースは、垂直方向に伸ばすことができるようになったので縮小でき、
(5)導入費・運用保守費用は、外部の管理業者と契約し運用管理を委託する必要もなくなったので、大幅に節減できる。
【0141】
アクアリウム装置と観葉植物などと一緒に並べておくことにより、癒しのオアシス空間となり、オフィス用、店舗用として、集客装置としての用途が期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0165】
実施例(1)
(
図1)ブリッジ型揚水式揚水式アクアリウム
装置
【0166】
この実施例は、ブリッジ型揚水
式アクアリウム装置が、従来から
の課題、例えば、装置内部への水の取り込みと排水といった、給水の自動化、水の循環、空中での給餌、を安全に実現できること、鑑賞用水槽としてディスプレイ性能が向上することを説明する。
【0167】
ブリッジ型揚水式アクアリウム装置は、
上流部水槽容器6300と、下流部水槽容器6400と、縦型筒状水路510と、縦型筒状水路6520と、構造物支持台6310と、構造物支持台6410と、上部に給餌装置と排気装置を装備する貯水室6600と、水平連携水路6100と、排水路6900,6910と、で構成される。 この実施例の構造物支持台は、フタのない容器を逆さにして台として用いている。
【0168】
尚、水槽容器、筒状水路、構造物支持台、貯水室、水平連携水路は、アクリル樹脂が加工する上で都合がよい。 水槽容器、水路、貯水室は、透明で内部が外から見えるものが好ましいが、色付きアクリル樹脂にして、魚たちが隠れる場所にするのも良い。
【0169】
水槽容器6300と水槽容器6400は、互いの右側面と左側面が接着され、横長に連結される。さらに、接着された水槽境界面上部に給排水貫通孔(6430、6405)が設けられている。
この貫通孔はオーバーフローをうまく利用し、給排水を行なうための貫通孔で、極めて大事な働きをする。
同様に、水槽容器6400の右側面上部に排水用貫通孔6900が設けられ排水パイプ6910が接続され、貫通孔で給排水し、水槽容器への貯水を実現する連結水槽が形成されることになる。
【0170】
構造物支持台6310は、その2側面に開口部(6320,6330)が設けられ、同様に構造物支持台6410は、その2側面に開口部(6420、6430)が設けられ、連結された横長の水槽容器(6300、6400)の中央部に、逆さに伏せた状態で接着固定され、水槽基礎部が形成される。
【0171】
2本の縦型筒状水路(6510、6520)は、その上に貯水室6600を載せて、固定され、貯水ブリッジ部を形成し、水槽基礎部の上に立てられ、固定される。
【0172】
このように、水槽基礎部と貯水ブリッジ部が、一体化されて、排気装置6630と給餌装置(6700、6800)を搭載したサイホンブリッジ式構造物が形成される。
全ての容器類は面接着されるので、強度的にも強く、水が入って重たくなっても自立できる立体構造容器が形成される。
【0173】
次に、水が如何に供給され、如何に揚水され、循環水流を如何に発生させ、持続させるか、その動作を説明する。(
図2参照)
【0174】
右上に、本装置に類似のブリッジ型揚水
式アクアリウム装置が形成されている。
水平連携水路7315により左側の循環水流系7300から水の供給を受け、魚もこの連携水路を通って入ってくる。 水平連携水路7315は、給水用水路と魚道用水路として働く。
排水路7385は、水槽7150の排水水位を超えた水を1階部循環水流系水槽7150に落とし、更に循環させている。 排水路7385は、垂直連携排水路として働いている。
【0175】
水槽基礎構造物の給排水孔は、以下のように動作する。(
図1参照)
水平連携水路6100を通して給水された水は、上流部水槽6300を満たす。 その水面レベルが貫通穴6430のレベルに達すると、その貫通穴を通して、下流部水槽へのオーバーフロー給水が始まる。 下流部水槽6400が満たされると、同様に排水口6900からのオーバーフロー排水が始まる。 このように、水平連携水路6100からの給水で水槽基礎部の上流部水槽6300が満たされ、オーバーフロー水流により、下流部水槽6400も満たされ、そして排水される、水平連携水流が作られる。
【0176】
しかし、(
図2参照)この例では給排水用貫通孔(6430、6405)が設けられてないので、下流部水槽を満たすためには、別の手立てが必要になる。 灯油ポンプのような別の器具を用いて、上流部水槽の水を下流部水槽に移し替える操作をし、上流部水槽と同時に下流部水槽も満たしてやる必要がある。
このように給水用貫通
孔(6430、6405)は、単なる貫通
孔であるが大事な働きをする不可欠なものである。
【0177】
次に、(
図1)排気装置を作動させ、貯水室6600内部の空気を排気する。
貯水室の減圧が進むにつれて、上流部水槽6300と下流部水槽6400の水が、水路(6510、6520)へ、そして貯水室6600へと吸い上げられていく。
このようにして基本的にはサイホン管であ
るブリッジ型揚水式アクアリウム装置が水で満たされる。
【0178】
貯水室6600が満たされたら、排気装置6630の動作を止める。
更に、循環装置6950によって、水流が発生し、ブリッジ型揚水
式アクアリウム装置の内部を立体的に水が循環するようになる。
【0179】
このように、水平連携水路6100を通して、このブリッジ型揚水式アクアリウム装置は、(
図2参照)他の周辺装置(左側の
浄水装置
7400、1階部水平循環水流装置
7100、垂直連携水流装置
7200、2階部循環水流装置
7300)と連携することにより、給水から排水、そして魚の導入まで、自動的に行なうことが可能になる。
【0180】
実施例(2)プラグイン水槽ソケットの発明の実施例
(
図3)(
加圧式揚水エレベータ)
【0181】
(1)実施例の図面についての説明
図面の左側: 上下の水槽ソケット(8310、8110)に揚水式エレベータ8210を実装
揚水ポンプによる揚水式エレベータで垂直連携を実現する例(
ブリッジ式ではない、加圧ポンプ式エレベータ)
図面の右上:
2階部の水槽ソケット8320に高層ビル型ディスプレイ装置8350を実装した例
図面の下半分:
残った2槽の水槽ソケット(8130,8150)を単なる水槽として利用する
【0182】
(2)実施例の内容
プラグイン式水槽ソケットの考え方を単純明快にする目的から、2階部ソケットに高層ビル型水槽をプラグイン実装
し、稼働し循環水流が作られ、魚が遊泳するまでを説明する。
【0183】
このプラグイン式アクアリウムソケット基盤装置は、
【0184】
1階部は、
水槽ソケット8110と、
水平連携水路8120と、
水槽ソケット8130と、
水平連携水路8140と、
水槽ソケット8150と、
排水路8160と、で構成されている。
【0185】
2階部は、
給水
槽ソケット8410と、
水槽ソケット8310と、
水平連携水路8315と、
水槽ソケット8320と、
落水水路8370と、
循環装置8380と、で構成されている。
【0186】
垂直連携装置は、
加圧式揚水エレベータ装置8210であり、
【0187】
この揚水式エレベータ装置8210が
1階部垂直連携水槽ソケット8110と2階部垂直連携水槽ソケット8310とに跨って、実装され、1階部と2階部にエレベータホールが形成され、
【0188】
更に、
2階部給水
水槽ソケット8410は、既に浄水された水をためる貯水タンクとして使われ、
2階部水槽ソケット8320に、高層ビル型ディスプレイ装
置8350が実装されることにより、
プラグイン式実装基盤装置の実装が完了し、分散統合型アクアリウムが完成する。
【0189】
次に、貯水タンク8410を井戸水などのカルキの含まれない水で満たし、
次に、このタンク8410の水を、1階部水槽8110の中に放水し、
放水された水を、1階部水槽8330へ、1階部水槽8150へと誘導し、
1階部の水槽の水位を上げ、水で満たし、
【0190】
次に、
垂直連携ポンプ装置8240を稼働させ、揚水式エレベータ装置8210によって、1階部エレベータホールを満たしている水を、2階部エレベータホールに揚水し、
2階部水槽8320に誘導し、この水槽を満たし、
溢れる水を2階部落水水路8370によって落水させ、
1階部水槽8150で受け、この水槽から溢れる水を、
1階部排水路8160によって外部に排水することにより、
循環水流の1サイクルが完了する。
このように揚水装置によって、給水された水が、1階部から2階部へ揚水され、更に落水して1階部に戻り、この水流循環が持続する。
【0191】
次は、2階部の高層ビル型ディスプレイ装置8350を稼働させる。
排気装置8355によって、貯水室8351の空気を排気し、減圧し、貯水室8351に揚水し、高層ビル型ディスプレイ装置8350が水で満たされる。
【0192】
次に、1階部の循環装置8170を稼働し1階部水流を循環させ、
同様に、2階部の循環装置8380を稼働し2階部水流を循環させる。
この水平循環水流によって、階層内に分散する装置が水平統合され、階層間の装置が垂直統合される分散統合型アクアリウムが実現される。
【0193】
次は、魚の投入である。
魚を1階部の水槽に投入する。
揚水式エレベータは、1階部水門
(8230,8225)と2階部水門
(8280,8275)が、垂直連携水路8260で接続され、形成される。
シャッター(8230、8280)の上下動作により、開口部(8225、8275)が開閉され、水門として働く。
1階部水門、2階部水門を開閉すること
で魚を1階部から2階部へ、または2階部から1階部へと誘導することができる。
この水門操作により、1階部の魚を2階部に、または2階部の魚を1階部に誘導し、魚の自由な移動を実現することができる。
【0194】
この実施例では、1階部と2階部から成る2階層アクアリウム基盤
として5槽のソケット水槽が事前に準備され、そこにお好みの水槽装置をプラグインユニットとして実装することにより、プレハブ住宅式に、好みのアクアリウムを短時間に作り上げる例を示した。
尚、水平方向の展開は、
図18に示すように水平連携水路により、更に、横方向に
6槽目、
7槽目、と拡張することができる。
【0195】
同様に、垂直方向にも、垂直連携エレベータを増設することにより、例えば、マンションの各階に配置された、水平連携水槽を、垂直連携して、増設するというようなことができるのである。
【0196】
このように、分散統合型アクアリウム実装基盤装置とは、
マンションやオフィスビルの各フロアーに分散配置されたアクアリウムを垂直統合する新技術であり、一般家庭用でも、店舗でも、水族館でも使える新しいアクアリウムの開発・製造・設置にまで及ぶ技術体系の基盤技術である。
【0197】
そして、以下のような特徴がある。
設計から製造までの標準化、そして、現場での構築時間の短縮、コスト低減、輸送の効率化を可能にする革新的技術である。
【0198】
実施例(3)分散統合型アクアリウム実装基盤装置
(
図2) 揚水ポンプ式揚水エレベータによる垂直連携
【0199】
分散型循環水流式アクアリウム基盤装置のプラットフォームに、交換ユニット「ブリッジ型揚水式アクアリウム」を実装した実施例について説明する。
この実施例では、
・1階部水流系の基盤ソケット
7130は「空」、何も実装されていない
・1階部水流系の基盤ソケット
7150に「空」、何も実装されていない
・2階部水流系の基盤ソケット
7320に「ブリッジ型
揚水式アクアリウム装置」が実装され、
・2階部水流系の基盤ソケット
7350に「ブリッジ型
揚水式アクアリウム装置」が実装され、
・2階部給水系の基盤ソケット
7410に「カルキ抜き浄水装置
7430」が実装されている。
(ブリッジ型
揚水式アクアリウム装置は、ソケット1と2の両方を使用する)
【0200】
例.次の選択子もありうる。
(図12)
1階部の基盤ソケットが2つ空いているので、
そこに、2本のタワー型
揚水式アクアリウム装置を、実装することもできる。
・1階部水流系の基盤ソケット
7130は「タワー型揚水式アクアリウム装置」を実装
・1階部水流系の基盤ソケット
7150に「タワー型揚水式アクアリウム装置」を実装
【0201】
この水槽基盤装置の構造と動作は、以下のようになる。
(図2)
1階部水流系7100と、
2階部水流系7300と、
垂直連携エレベータ7210と、
垂直連携揚水装置7280と、
給水手段と、で構成され、
【0202】
前記1階部水流系7100は、
1階部垂直連携水槽7110と、
水平連携水路(7120)と、
1階部水槽ソケット(7130)と,
水平連携水路(7140)と、
1階部水槽ソケット(7150)と、
が接続され1階部水流系が形成されている。
ただし、2台のソケットは、実装されていない。
【0203】
前記2階部水流系7300は、
2階部垂直連携水槽と、
水平連携水路(7315)と、
上流部水槽ソケット(7320)と、
下流部水槽ソケット(7350)と、
2階部排水路7385と、が接続され、2階部水流系が形成されており、
更に、2
槽のソケットは実装され、
貯水室7380が、2階部水流系に筒状水路(7340、7370)で並列に接続されている。
【0204】
前記垂直連携エレベータは、
1階部水門付き貯水室7220と、上部に排気装置7250と給餌装置7260とを搭載する2階部水門付き貯水室7240と、垂直連携水路7230と、が接合されて形成され、
前記1階部垂直連携水槽7110内部に立脚し、更にその上部に配置される前記2階部垂直連携水槽内部に立脚し、垂直に接続されることで形成され、
【0205】
前記垂直連携揚水装置72
80は、
前記1階部垂直連携水槽7110と前記2階部垂直連携水槽とが、前記揚水ポンプ7280で接続され形成され、
【0206】
更に、前記垂直連携エレベータ7210と、前記垂直連携揚水装置72
80とで、垂直連携水流系7200が形成され、
【0207】
更に、前記1階部水流系7100と前記垂直連携水流系7200と前記2階部水流系7300と垂直連携排水路7385と、が環状に繋がることにより、分散型循環水流
式アクアリウム基盤装置を循環する循環水流系が形成される。
【0209】
前記給水手段
7400により、水が
前記1階部垂直連携水槽7110に供給されることにより、分散型循環水流式アクアリウム基盤装置への初期給水を開始される。
給水された水は、前記1階部垂直連携水槽7110、続いて前記1階部水槽(7130,7150)を徐々に満たし、
【0210】
次に、
前記垂直連携揚水ポンプ7280を稼働させ、
前記1階部垂直連携水槽7110の水を前記2階部垂直連携水槽へと揚水し、
前記2階部垂直連携水槽を徐々に満たし、2階部水槽(7320、7350)を徐々に満たし、
【0211】
続いて、
前記2階部水槽7350をオーバーした水が、1階部水流系水槽7150へと排水され、
更に、前記1階部水槽7150をオーバーした水が、排水路7160により外部へと排水され、
分散型循環水流
式アクアリウム基盤装置への初期給水を終了し、
【0212】
次に、
前記排気装置7250を稼働し、
前記垂直連携エレベータ7210内部の空気を排気し、減圧し、
前記1階部垂直連携水槽7110の水を、前記2階部垂直連携水槽に揚水し、
【0213】
前記の構造と動作により、分散型アクアリウム基盤装置を循環する水流を実現し、
1階部の水槽から、2階部の水槽への水流循環および、
1階部の水槽と、2階部の水槽との魚の移動を実現する。
【0214】
尚、1階部循環装置7170は、1階部水流系に並列に接続され1階部内での循環水流を発生するものであるが、必須のものではないので説明は割愛した。 2階部循環装置7390についても同様である。
【0215】
垂直連携揚水式エレベータ7210は、変形サイホン式揚水エレベータとも呼ばれる技術であり、サイホンの平衡原理、つまり平衡になるような水の動きを「阻止」する技術である。
この変形ブリッジ型サイホンは、
ブリッジの橋脚の長さの違いで、開口部の位置の違う、特殊なサイホンではあるが、サイホンの平衡原理により、高い位置の2階部水槽から低い位置の1階部水槽
7110に水は流れようとする。 しかし、水門を開けるタイミング、閉じるタイミングをコントロールすることにより平衡水流を水門で阻止することで、揚水式エレベータとして動作させることができる。
【0216】
この基盤装置が装備している、浄水装置の機能について説明する。
(図2)
浄水装置7400は、
カルキ抜き水槽7410と、空気バブル発生装置7420、空気バブル発生器7430と水道蛇口7470と、給水コックで構成されている。
【0217】
以下、機能動作について説明する。
はじめに、
浄水装置7400の開閉コック7490を開くことのより、浄水された水が、カルキ抜き装置7410から1階部垂直連携水槽7110に供給される。これによりアクアリウムへの給水が開始される。
【0218】
給水された水は、1階部垂直連携水槽
7110、1階部水槽
7130、1階部水槽
7150を徐々に満たしていく。
給水を続けながら、
【0219】
次に、
垂直連携揚水ポンプ装置7280を稼働させる。
1階部垂直連携水槽の貯水が2階部垂直連携水槽へ揚水される。
2階部垂直連携水槽が徐々に満たされると、2階部水槽
7320が満たされ、2階部水槽
7350も徐々
に満たされていく。
【0220】
2階部水槽
7350をオーバーした水が、1階部水流系へと排水落下していく。
続いて、1階部水槽
7150が満たされると、オーバーした水が、外部へと排水され始める。
以上の動作により、垂直連携水流による垂直循環の1サイクルが完結する。
【0221】
次に、1階部循環装置7170を稼働させると、1階部の局所的な水平循環が始まり、
更に、2階部循環装置7390を稼働させると、2階部の局所的な水平循環が始まり、
1階部、2階部の水が水平循環を始める。
【0222】
これですべての水槽・貯水室の隅々にまで新鮮な水を送り届けることが出来るようになる。
しかし、この状態では、1階部の魚が2階部に泳いで行くことは未だできない。
【0223】
魚の行き来を可能にするには、垂直連携エレベータを稼働させる必要がある。
(図2)
先ず、水門(7225,7223)を開け、水門(7245,7243)を閉める。
続いて、揚水式エレベータ7210の上部に搭載された排気装置7250を動作させる。
排気ポンプを、排気弁の上に載せ、密着させて、排気していく。
減圧が進むにつれて、1階部垂直連携水槽7110の水が揚水され、2階部の貯水室7240を満たしていく。 貯水室7240が満たされたら、水門(7225,7223)を閉じ、水門(7245,7243)を開く、
この水門操作により、1階部垂直連携水槽7110と2階部垂直連携水槽は接続される。
揚水エレベータ7200が水で満たされた後に、やってはならないことがある。
決して、同時に2つの水門を“開”にしてはならない。 もし、この水門操作を誤ると、事故になり、2階部の水が1階部に落下してしまい氾濫事故になる。
【0224】
これで、揚水式エレベータによる、魚の遊泳移動の準備は整った。
揚水式エレベータは、理論的には10.6メートルの高さまで、揚水し、エレベータ
として機能させることができる。
しかし、実際的には5メートルを超えると、低い気圧下での魚の呼吸が問題になってくる。
【0225】
実施例(4)
(
図2)サイホン管掃除の補助装置
【0226】
本発明は、サイホン管の内部に付着する、苔や水垢の掃除を熱帯魚にやらせる
ための技術である。
以下に、熱帯魚を掃除屋として採用し、その働きをサポートする掃除補助装置の構造と動作についての実施例を説明する。
【0227】
(A)パイプ掃除
パイプ掃除は、サイホン管式循環水流装置に特有の悩みであ
るが、逆にそれを利用して“水流”の力で解決する秘策でもある。
【0228】
(B)苔掃除をやってくれる掃除屋
(セルフィンプレコ
という熱帯魚が好ましい)
掃除屋プレコは、熱帯魚なので、常時26℃近辺の水温が必要
となる。
パイプ掃除をさせるには、パイプは掃除屋の行動できる水温であることが必要。
温帯魚と熱帯魚では、魚たちの適応水温が異なるが、26℃は、共存できる水温である。
【0229】
(C)掃除屋控室は、掃除屋たちの控室(定住拠点)となる場所である。
水温管理装置は、複数の水槽に設置される発熱器と水温センサーからの配線を集め、水温を監視・管理する。
【0230】
(D)熱帯魚プレコの水槽掃除に必要な支援
寒い季節は、活動できなくなるので、掃除ができなくなる。
寒く、水温の下がる季節には、ヒーターで水を温めて、支援する。
暑く水温が上がる季節には、そのままでよい。
結果として、年間を通して、掃除屋が活動できるような水温環境が作られる。
【0231】
(E)サイホン管の掃除支援装置
水槽掃除補助装置
7500は、
掃除屋控室と、水槽と水路と貯水室と循環装置と水温制御パネルと発熱器と水温センサーで構成され、
【0232】
水温制御装置(発熱器と水温センサー)は、
掃除屋控室
7540内と、1階部垂直連携水槽
8110内の2か所に設置され、独立に水温が管理される。
水温制御された水は、
1階部水平循環
系7100、垂直循環
系7200、
2階部水平循環
系7300によって、アクアリウム装置全域を循環する。
掃除屋控室
7540に控えている掃除屋たちは、水温管理され、活動可能な水温となった場所、サイホン管式の立体構造物
(7200,7300)へと自由に泳いで行き、サイホン管構造物の内部の掃除を実行する。
このように、掃除屋と掃除補助装置によって、サイホン管掃除が実行される。
【0233】
管理保守者は、目標水温を
以下のように設定する。
掃除屋控室は、常に一定水温26℃に設定する。
控室以外の水温も、同様の目標水温26℃に設定する。
この設定で、控室
を含む全域が、冬でも、26℃に保たれるので、全域が掃除屋の活動領域となる。
【0234】
しかし、目標水温を、熱帯魚の活動水温と異なる、10℃(温帯魚の活動水温)に設定すると、
室温が5℃の冬季では、10℃まで水温は上げられる
ため、温帯魚は活発に活動できるが、
これでは、
熱帯魚である掃除屋は活動できないので、26℃に保たれている控室に戻ってくる
ことで控室で生活することができる。
【0235】
(F)分散統合型アクアリウム基盤装置の掃除補助装置の構成と動作
掃除補助装置
7500は、
掃除屋控室
7540と、掃除屋と、控室用発熱器
7560と、控室用水温センサー
7550と、控室用配線コードと、全水槽用発熱器
7580と、全水槽用水温センサー
7570と、全水槽用配線コードと、水温制御装
置7510と、で構成される。
【0236】
掃除屋と呼ばれる熱帯魚(セルフィンプレコ)の控室
7540は、
1階部垂直連携水槽
7110の内部に設置され、そこには、控室用発熱器
7560と控室用水温センサー
7550が、配置される。
更に、1階部垂直連携水槽
7110の内部に
は、
全水槽用発熱器
7580と全水槽用水温センサー
7570が配置され、控室用配線コード、全水槽用配線コードによって、水温制御装置
7510に接続される。
【0237】
水温制御装置は、
水温センサーが感知した水温と、管理者が設定する目標水温とを比較して、控室用発熱器を制御する。つまり、水温ヒーターをオンオフ制御する。
このように、水温センサーと発熱器と水温制御装置で、循環水流式水温制御装置が形成されている。
【0238】
管理者は、水温制御装置
7510を操作して、例えば26℃に目標水温を設定する。
サイホン管掃除補助装置
7500は、管理する人間の指示に従って水温制御を実行する。
寒い季節には、1階部垂直連携水槽内に配置されたヒーターで暖められた水が、水流によって他の水槽に運ばれ、また、暖かい季節には、水温操作されていない(暖かい)水が、そのまま、循環する水流によって他の水槽に運ばれる。
【0239】
このような、構成と動作により、
アクアリウムは、年間を通して、管理者が設定した水温、例えば“26℃”に、保たれるため、熱帯魚によるサイホン管掃除が実現
できる。
掃除屋は、これらの水流域の水槽や水路に付着する、苔や水垢の掃除を実行する。
【0240】
(G)循環水流によって、目標水温に保たれ、掃除対象としてカバーされる領域
は、
2階部垂直連携水槽
2階部水路
7315
2階部立体構造アクアリウム装置
7300(サイホン管式アクアリウム装置)
垂直連携エレベータ
7210
1階部垂直連携水槽
7110
1階部水槽
7150
1階部水路
7140
1階部水槽
7130
1階部水路
7120
このように
、ほぼ全域の水槽やサイホン管の掃除を自動化することが可能となり、管理者は、不可能と思われたコケ掃除から完全に解放される。
【0241】
実施例(5)
(
図2) カルキ抜き装置と、自動水交換装置
【0242】
この実施例は、カルキ抜きされた安全な水を供給するカルキ抜き装置と、古い水を排水し、水交換も同時に行なう自動水交換装置についての1つの実施形態である。
構成は、水道水を供給するホース(
水道蛇口7470)と、2階部縦長タンク
(カルキ抜き水槽7410)と、空気バブル発生装置
7430と、コック付き排出パイプ
(7480,7490)と、1階部水槽
7110と、循環ポンプと、で構成される。
バブル発生器
7430は、縦長タンク
(カルキ抜き水槽7410)の底部に設置され、外部の空気バブル発生装置に接続されている。
コック付き排出パイプ
(7480,7490)は、側面底部に取り付けられる。
1階部水槽
7110は、このバブルタワーの真下に配置され、カルキ抜きされた水を受け止める。
この実施例のバブルタワーの高さは1メートル程が望ましい。
【0243】
この装置の動作について説明する。
はじめに、
カルキ抜きタンク
7410下部のコック付き排出パイプ
(7480,7490)を閉める。
そして、水道ホース(
水道蛇口7470)を操作して、水道水を
カルキ抜きタンク
7410に貯め込む。
次に、
空気バブル発生装置
7430を稼働させる。
発生した空気泡
7440は、水と混ざりあい、対流を起こしながら上昇する。
水深が深いため、上昇する空気泡
7440は、水との接触時間が長いため、効率よくカルキと反応し、カルキ成分を気化する。 そのため、自然に放置するだけのタンクより、短時間でカルキ抜きを行なうことができる。 また、空気泡の中の酸素も効率よく水に溶かし込むことができる。
カルキ濃度は、時間とともに下がっていき、1日程度運転することで、カルキ抜きされ、酸素を多く含んだ、魚に無害な水を作ることができる。 尚、タンク内部の水に、同時に、紫外線を照射するとカルキ抜き効率はさらに高まる。
【0244】
次に、
循環ポンプ
7170を稼働させ、1階部水流を循環
(7170→7110→7120→7130→7140→7150→7170)させておく。
カルキ抜きされた水は、コックを開くことにより、1階部水槽容器
7110に時間をかけて徐々に落下する。
落下した水は、1階部循環水流に乗って、垂直連携
水路7230へ、2階部水槽
(7320,7350)へ、と運ばれアクアリウムの隅々まで送り届けられる。
以上が、カルキ抜き装置の基本動作である。
【0245】
更に、自動水交換装置としての動作を説明する。
水の追加が必要な場合や、定期的な水交換が必要な場合、排出パイプ
7490のコック
7480を開いて、時間をかけて、徐々に浄化カルキ抜きされた水を、1階部水槽
7110に落とし込む。
循環する水は、その一部が新旧交代し排水
7160され外部に捨てられる。
【0246】
この空気バブルカルキ抜き方式による水の追加交換は、薬剤を全く使用しないため、魚たちにも優しく、急激な水温変化のない、緩やかな水質・水温変化となるため、魚たちはこの変化に問題なく対応できる
この仕組みにより、安全な自動水交換の仕組みが可能になる
【0247】
実施例(6)給排水のための水槽容器の貫通
孔の構造が特徴
【0249】
この発明は、
水槽容器(上流部水槽6300)と水槽容器(下流部水槽6400)は、互いの側面が接着連結され、基礎構造物を形成している。
さらに、接着された境界面の上部に貫通
孔(6340,6405)が設けられている。
構造物支持台は、2側面に開口部(6320,6330,6420,6430)があり、横長の水槽容器の中央部に、逆さに伏せた状態で、接着固定される。
更に、水槽容器と構造物支持台とは、各々が面接着されるので堅牢で強固な構造物基礎部を形成する。
【0250】
各パーツが接着固定され堅牢で強固な1つの構造物として実現されている。
【0252】
(
図7) ブリッジ型ディスプレイ装置
この実施例は、ディスプレイ部がTV画面のような形状をしていることが特徴。
水槽基礎部とディスプレイ部を分離できることが特徴。
揚水
式アクアリウム装置の1つの実施形態である。
【0253】
ブリッジディスプレイ部を、手持ちの既存水槽2台の上に載せるだけで、直ちに使用かのうである。
この発明は、既存の四角い水槽との共存性、互換性を実現できる点が有用である。
【0254】
循環水流
式アクアリウム装置は、基本的に細く長い水路と、水槽より小さい幾つかの貯水室で構成される。 貯水室は、水槽というより貯水路である。
材質は、アクリル樹脂を使うので軽量である。
【0255】
空中に水を貯める「貯水室」は、鑑賞者に見せるために面積が大きいことに意味あるが、厚みは厚い必要はないので、薄く、大面積に作ることができるので、総重量を抑えることが可能となる。 重くないのでビルのどのフロアーの上でも設置可能となる。
【0256】
水で満たされた水槽551と水槽552があり、更に
薄型TVのような貯水室570があって、この貯水室の左下右下に直立する柱状水路561と562が、現在多く販売されている標準的な四角い水槽551、水槽552に水没するような長さで付いている。
貯水室570は2つの水槽に跨った状態で2つの水槽の上に乗っている。
【0257】
この実施例では、柱状水路(561、562)は水槽底面には届かず浮いている状態である。 別の方法は、柱状水路561、562の底部が、魚道となる開口部を有しつつ転倒しにくい形状に作られ、既存の水槽底部に届いて、水中に起立する形状のものでも良い。
【0258】
循環ポンプ590は、水槽551と、水槽552に接続されており、水槽552から水槽551への方向の水流をつくりだしている。
更に排気用の固定弁(311、321)、給餌装置312が、貯水室の上部に設けられている。
【0259】
この
揚水式アクアリウム装置は、次の手順ステップで動作する。
ステップ1
排気用固定弁(311、321)の上に着脱式排気装置(真空ポンプ)を結合し稼働させ、貯水室570の空気を排気減圧する。 貯水室570の気圧が下がるにつれて、水槽551、552を満たしている水が揚水され、水路561、562を通って貯水室570を満たす。
【0260】
ステップ2
その後で、水流ポンプ590を稼働させると水が、水流ポンプ590→水槽551→水路561→貯水室570→水路562→水槽552のように循環し始める。
【0261】
ステップ3
空中給餌装置580を稼働させ、漏斗状容器の餌を貯水室に注入すると、貯水室570を流れる水流に乗って水路562へ流れ、水槽552の中に居る魚たちが薄型TV画面のような貯水室570の方に集まって来る。
【0262】
インテリアにもなる循環水流
式アクアリウム
この実施例による揚水式貯水室570は、その面積は大型薄型TV画面のように大きくすることができる。
鑑賞者は、薄型TV画面を見るように、貯水室の中を泳ぐ魚たちを鑑賞することができる。
薄型TV画面の高さは、最高10メートルまで可能である。
【0263】
循環水流式アクアリウム装置は、ブリッジディスプレイ部のみを既存水槽に載せる方式であり、貯水室の奥行(厚み)は、10cm〜15cm程度が重量的に好ましい。
現在、オーバーヘッドタイプの濾過装置が普及しており、水槽上部に載せられているが、残りのスペースにこのブリッジディスプレイ装置をピッタリ納めることができる。
手持ちの既存水槽(30cm、60cm、90cm)がすぐに使える点でメリットが大きい。 循環ポンプ590も新たに入手する必要はない。手持ちの濾過用ポンプがすぐに使用できるのである。
【0264】
基礎部のサイズと重量と強度(
図1)
狭い設置スペース、例えば床面積が1平方メートル、高さ2メートル、そんなスペースであっても、
高さ方向は、最高で10メートルを超える、背の高いアクアリウムを設置することも可能になる。
【0265】
一般に、文字〇の形状は、文字Ωのように下部が開いた形状より、上からや横からの力に対して格段に強い強度が得られる。
同時に、生体の容易な取り出しが容易にでき、頑丈さを兼ね備えた構造物を作ることができる
【0266】
このように、サイホン
ブリッジ型揚水エレベータでは揚水できる高さの限界は、10メートルであるのにたいして、
揚水ポンプの水圧パワーが強ければ屋上まで揚水することができることが特徴である。
【0267】
実施例(8)排気装置の実施例
(
図9) 着脱式排気弁と着脱弁支持部品(着脱弁受部)の前面図。
【0268】
排気装置700は、着脱式排気弁710と着脱弁支持部品(着脱弁受部)750で構成される。
【0269】
着脱式排気弁710は、受部シリンダー760から挿入、または抜き出し着脱する。
回転式開閉コック770は、回転し、排気口を密閉する。
回転式開閉コック770は、密閉性が高く、耐久性に優れる。
着脱式排気弁710は、ゴム製フタ部712とゴム製筒状部713で構成され、ゴム製筒状部の下部には密着性をゴム製弁突起部715が付いている。
弁突起部715が、シリンダー内壁に密着する。
着脱弁受部は、シリンダー固定用ボルトとナットで貯水室に固定される。
排気装置700は、貯水室の外側から受部シリンダーボルト部780が挿入され、ナット部790が貯水室の内側から螺合することで固定される。
着脱式排気弁710と回転式開閉コック770により、運用稼働中でも排気弁を交換できることが特徴。
【0270】
固定弁の場合には、破損又は機能不全になったら構造物全体が使えなくなるが、着脱式にすることで排気弁の交換だけで機能を回復することができる。
【0271】
実施例(9)開閉フタ付き給餌装置の実施例
【0272】
(
図10)(
図12)(
図13)
図10(A)は、ロート状容器820と、その漏斗状容器の下部に回転式開閉コック830が付いた、フタなし給餌装置810である。
【0273】
フタなし給餌装置について、
図10(A)と
図12と
図13を使って説明する。
開閉コック830は、通常「閉」状態なので貯水室は密閉されている。
給餌の瞬間だけ「開」にして給餌する
・先ず、餌850をロート状容器820に注ぎ入れ、
・次に、水差し860で水870を注ぎ、餌を液状にする。
・その後、回転式コック830を開き、液状の餌を貯水室の中に注入する。
・回転式コックの操作はごく短時間だけ「開」にして、直ちに「閉」に戻す。
【0274】
注意点
・給餌の瞬間だけ「開」にするが、その時間が長すぎると、空気
の侵入を許してしまい、貯水室に多くの空気が入り好ましくない。
・空気を侵入させないためには素早い「開」動作が必要であり、これを誤ると貯水室の水は、瞬く間に下の水槽容器に落ちてしまう。 これは最悪の場合には、水の氾濫事故となる。
【0275】
しかし、この問題は、空気侵入防
止フタによって見事に解決される。
図10(B)は、可動フタ890が半開きの状態のフタ付き給餌装置880である。
【0276】
図10(C)は、可動フタ890が全開きの状態のフタ付き給餌装置880である。
この例では、可動フタは漏斗状容器の上部に蝶番895で開閉自在に固定されている。
この可動フタで大事なことは、フタは、閉められても密閉されず、ごく僅かな空気は侵入する構造になっていることである。
【0277】
もし、フタをした状態で、回転式開閉コックを「開」にしても、貯水室には、僅かな空気が徐々に入っていくだけである。 従って、水に溶けた餌が入っている状態で「開」にすると、餌のみが入り、空気の侵入はほぼ完全に防止できるのである。
【0278】
・まず、可動フタ890を全開きの状態にする。
・そしてロート状容器820に、餌を注ぎ入れる。
・その後、水810を注ぎ入れ、液状化させる。
・その後、この可動フタ890を閉め、ロート状容器820の上にフタ890を被せる。
・その後、回転式コック830を「開」にして、元に「閉」に戻す。
フタがある場合、この「開」「閉」操作は、普通に行なっても空気の侵入は殆どなく、安全に餌を貯水室に送り込むことができる。
フタがない時と比べて、コックを「開」にする時間が多少長くても、空気の侵入は殆ど無い。
【0279】
実施例(10) 貯水室の致命的問題を改善する、残留空気室を有する貯水室の実施例
【0281】
図11(A)
魚たちは、水中から水面に上がってきて呼吸する習性がある。
貯水室620の天井部にできる残留空気層610は、魚たちの呼吸に必要不可欠である。
魚たちは、空気袋に沢山の空気を取り入れそれ、それを浮力調整にも使っている。
もし、この残留空気層610がなかったら、魚たちは呼吸困難になり最悪死んでしまう。
【0282】
図11(A)は、貯水室内部の天井部分640に意図的に作った空気溜まり、残留空気室である。
【0283】
図11(B)は、貯水室620の天井裏に外部に空気室600を設けた例であり、凹状の浅い容器650を逆向きに伏せて、残留空気室600としたもの。
【0284】
図11(C)は、貯水室620の天井内部に空気室600を設けた例であり、凹状の浅い容器650を逆向きに伏せて、残留空気室600としたもの。
【0285】
図8は、貯水室上部の、外部に残留空気室777を設け、更にその上部に給餌装置444と排気装置222を取り付けた例である。
【0286】
残留空気室は、以下のように動作し機能する。
図11(D)
排気ポンプの吸入口を、排気弁682に密着させ、吸引する。
貯水室620の空気は、排気され、徐々に減圧されていく。
大気の圧力により、水槽容器の水は、水路を通って、貯水室620に上がってくる。
(この図には、水槽容器と水路は描かれていない。)
その水は、貯水室620まで上がり、やがて貯水室を満たす。 しかし、残留空気室650に入っている空気は、排気されることなくそこに残留する。
(しかし、
図8のように排気装置が残留空気室の天井部にある場合には、水は更に残留空気室666の天井まで上がって来るので、空気を残留させるためには、水で満たされる前に排気動作を途中で打ち切り、注意を払って、空気を残留させるしか方法はない。)
【0287】
また、時間とともに残留空気の量が減って少なくなっても、給餌の時に、以下のように空気を補給することができる。
図11(D)
餌が、液状化され給餌装置672から貯水室内部620に注入されるとき、少なからず空気が餌と一緒に、侵入してしまう。 その侵入した空気は、この残留空気室650に残留させることができるので、減った残留空気の追加補給することができる。
このように魚たちは、残留空気室が設けられていれば、空気を求めて上に上がってくれば、いつでも空気を吸い込むことができ、呼吸困難で死ぬことを防ぐことができる。
【0288】
しかし、残留空気室の位置が、水槽の水面から5メートルの高さのとき、残留空気圧は通常の半分になり、10メートルでは、ほぼ0気圧になってしまう。 残留空気室の位置が5メートルを超えるあたりから真空に近くなるので注意しなければならない。
【0290】
(
図12)タワー型揚水式
ディスプレイ装置
【0291】
この実施例は、貯水室が高層タワー型の揚水式ディスプレイ装置の一実施形態である。
タワー型揚水式
ディスプレイ構造物は、支持台に固定され、水槽容器1210の中にそびえ立つ筒状構造物である。(この実施例では支持台はえがかれていない。)
左側は、角筒状タワー型ディスプレイ装置。 右側は、円筒状タワー型ディスプレイ装置。
いずれも、縦型水路の上部に排気装置1250と給餌装置1260を搭載している。
また、筒状水路の下部側面の水没する位置に、開口部1270が設けられ貯水路1230、1240が形成される。 水は、開口部1270から出入りする。同様に魚もこの開口部1270から出入りする。
はじめに、水平連携水路1220により、供給される水によって水槽1210が満たされ貯水される。
【0292】
次に、排気装置により、排気ポンプを排気弁1250に結合し、排気減圧し、水槽1210を満たしている水が、揚水され、貯水路1230、1240を満たす。
次に、給餌装置が稼働され、餌が漏斗状容器1262に注がれ、そこに溜まる。
その後、水が注がれ、餌と混ぜられ、液状化する。
更に、給餌用開閉コック1265が操作され、液状化されている餌が貯水室1230、1240の内部に注入される。
また、給餌した時、餌と一緒に少量の空気が侵入するが、それは残留空気となって貯水室の天井部に残留し、魚たちの呼吸に使用される。
貯水路の中の水は、大きな水の流れはない。しかし、対流による水の上下動が多少は存在する。 魚は、水平連携水路1220、および開口部1270から出入りする。
【0293】
尚、この実施例では、水槽容器1210への給水、魚の供給は、水平連携用水路1220によって自動的に行われるが、他の水槽との接続がない単体使用の場合は、この水平連携用水路1220は装備される必要はなく、バケツなどの人力手段で給水排水、魚の供給がなされることになる。
【0295】
(
図13)高層ビル型揚水式ディスプレイ
装置
【0296】
この実施例は、貯水室が高層ビル型の揚水式ディスプレイ装置の一実施形態である。
高層ビル型構造物1330の屋上部には、排気装置1340と給餌装置1360とが装備されており、更に構造物の基礎部分には、その側面に開口部1335が設けられ、それらによって給水、および排気、空中給餌が行なわれる構造となっている。
側面の開口部1335は、水槽容器1310の中に満たされる貯水の中に水没し、この開口部1335を通して水の出入り、魚の出入りが行われる。
【0297】
この高層ビル型構造物1330は、構造物全体がディスプレイ装置として働き、アクアリウム鑑賞者の視線と同じ高さ、またはそれ以上の見上げる高さ、が好ましくディスプレイ装置として最高の表示性能を発揮する。
魚たちは、この高層ビル型の貯水室1330を自由自在に泳ぎ回ることができる。
特に垂直方向は最大10メートルの高さまで高層化することが出来るので、魚たちにとっては、かつて経験したことのない「潜水」が可能になる。
このように、高層ビル型ディスプレイは、魚たちに対して、鑑賞者に対しても、従来型の四角い水槽では得られなかった見ごたえのあるアクアリウムを実現提供する。
【0298】
この実施例では、水槽容器1310への給水排水、魚の供給は、水平連携用水路1320によって自動的に行われるが、他の水槽との接続がない単体使用の場合は、この水平連携用水路1320は装備される必要はなく、人力などの手段で給水排水、魚の供給がなされることになる。
【0299】
実施例(13)
(
図14) 揚水エレベータ式階層構造
ディスプレイ装置
【0300】
この実施例は、高低差のある2つの水槽を垂直連携する揚水エレベータ式階層構造
アクアリウム装置の一実施形態である。
1階部の水槽と、2階部の水槽とが、揚水式エレベータによって垂直連携接続されることにより、階層構造アクアリウム装置が形成され、1階部水流系と2階部水流系とがつながり、魚たちが1階から2階へ、または2階から1階へ、自分の力で遊泳移動できるアクアリウムが実現され、これにより管理者は、網で掬うことなしに魚たちを水位差の大きく異なる別の水槽に移動させることが出来るようになる。 この実施例は、1階部と2階部に各々1槽の最小構成の揚水エレベータ式階層構造アクアリウムの例である。
【0301】
いま、ここに1メートル程度の高低差のある2つのテーブルがあり、上段部テーブルに配置された水槽容器1410を2階部垂直連携水槽と呼び、同様に、下段部テーブルに配置された水槽容器1470を1階部垂直連携水槽と呼ぶことにする。
【0302】
さらに、同様に同程度の高さのタワー
ブリッジ型貯水室1460があり、その1階部に開口部1465と、1階部シャッター1466とが設けられて1階部水門1464が形成され、
【0303】
同様に、2階部に開口部1462と、2階部シャッター1463とが設けられて2階部水門1461が形成、水門を装備したタワー
ブリッジ型貯水室1460が形作られる。
【0304】
更に、前記水門装備のタワー
ブリッジ型貯水室1460は、その上部に排気装置1440と、給餌装置1450とが搭載され、タワー
ブリッジ型揚水式貯水室が形成される。
【0305】
前記タワー
ブリッジ型揚水式貯水室1460の1階部水門部は、1階部垂直連携水槽1470の水槽容器の底面に立脚し、同様に2階部水門部1461が2階部垂直連携水槽1410の水槽容器底面の上に立脚し、1階部水槽と、2階部水槽から乗り降り可能な1階部と2階部を垂直連携する垂直連携エレベータ型揚水式ディスプレイ装置1460が形成される。
【0306】
まず、何らかの給水手段により、1階部垂直連携水槽1470および2階部垂直連携水槽1410が満たされ貯水される。
次に、1階部シャッター1466を上げ1階部水門を開け、2階部シャッター1463を降ろし2階部水門を閉める。
【0307】
そして、エレベータ装置に搭載されている排気装置1440によって、エレベータ内部の空気を排気し減圧し、1階部水槽1470の貯水を揚水し、エレベータ内水位を徐々に上げ、2階部水槽1410に運び上げる。
以上の動作で1階部から2階部への揚水作業が終了する。
【0308】
次は、1階部から2階部への魚の誘導作業である。
先ず、2階部シャッター1463を降ろし、2階部水門を閉める。
更に、1階部シャッター1466を上げて、1階部水門を開ける。
【0309】
次に、給餌装置1450を稼働させて、餌をエレベータの中に注入し、1階部水槽に居る魚たちを1階部エレベータ内部に誘導し、更に2階部エレベータ内部に誘導する。
魚たちが、2階部に集まったら、1階
部水門を閉め、2階部水門を開け、目的地となる2階部垂直連携水槽に集合させる。
以上の動作で1階部から2階部への魚の誘導作業が終了する。
【0310】
この実施例では、水槽容器1470への給水および排水は、水平連携用水路1491、1492によって自動的に行われるが、他の水槽との接続がない単体使用の場合は、この水平連携用水路1491、1492は装備される必要はなく、人力などの手段で水槽容器1470への給水排水、魚の
【0314】
この実施例は、アクアリウムへの酸素の供給を効率的に行なうための仕組みに加えて、自己清掃する仕組みも具備した酸素供給装置である。
装置の内壁には時間とともに苔や垢が付着するが、タワー型水路や貯水室は、人手による掃除が難しい。
この水槽は、水平連携水路で1階部水流系に接続することができるので、掃除屋がカバーする清掃掃除範囲に加えることで、掃除屋によって常に苔ナシの綺麗な状態に保つことができる。
さらに、魚は、上部の空中水槽まで上がってくることが出来るので、鑑賞者は、ここで魚に餌をやることができ、直接さわることもできる。
【0315】
このタワー型酸素供給装置は、空気バブル発生装置1555と、水槽1560と、揚水ポンプ装置1580と、循環ポンプ装置1590と、水門付き貯水室1530と、縦型筒状水路1520と、空中水槽1510と、落水水路1515と、で構成される。
そして、
水門付き貯水室1530と、タワー型水路(縦型筒状水路)1520と、空中水槽1510と、でタワー型酸素供給装置1500が形成される。
空気バブル発生器1550が、タワー型水路1520の下部開口部の真下に配置される。
更に、
落水水路パイプ1515の一端は、空中水槽1510の側面上部に接続され、他端が水槽1560の水面の上部の位置に固定されている。
更に、
揚水ポンプ装置の入力パイプ1582は水槽1560に接続され、出力パイプ1584は貯水室1530に接続されている。
また、
この実施例のタワー型酸素供給装置1500は、1.5メートル程である。この高さは、鑑賞者の手が届く高さにしためであるが、更に高い高層型タワーであっても何の問題も無い。更に高くすれば、高層の垂直水路の中を泳いで、急上昇・急降下する魚たちを鑑賞することができるようになる。
【0316】
このタワー型酸素供給装置の動作は、以下のようになる。
はじめに、
水門1540を閉め、揚水ポンプ装置1580を作動させる。
揚水ポンプ装置は、水槽1560の中の水を吸い込み、貯水室1530の中に送り込む。送り込まれた水は、タワー型水路1520の水路を下から上に押し上げられ、その上部の空中水槽1510まで押し上げられる。
オーバーした水は落水水路1515を通して、水槽1560に戻される。
【0317】
次に、
空気バブル発生装置1555を稼働させる。
バブル発生器1550から出た空気泡は、真上のタワー型水路1520の中を水と混ざりあいながら上昇する。 上昇する空気泡1557は、水との接触時間が長いため、効率よく水に溶け込むので、空気泡中の酸素も効率よく水に溶け込むことになる。
空中水槽1510の出力水位をオーバーした水は、1階部の水槽1560に落下する。
時間経過とともに、1階部水槽の水は、酸素を多く含んだ水となる。
【0318】
次に、
循環ポンプ1590を稼働させる。
水槽1560は、水平連携水路1570により1階部水流系に接続される。
循環ポンプ1590は、水槽1560に溜まった酸素を多く含んだ水を1階部循環水流に乗せて、垂直連携水槽へ、2階部水槽へ、と運び、アクアリウムの隅々まで送り届ける。
以上が、タワー型酸素供給装置の動作である。
【0319】
揚水式アクアリウムは、光がよく当たるため時間の経過とともに付着する苔や水垢で汚れてくる。 水槽・水路・貯水室など、人手では掃除できない部分が多いため、付着する苔や垢を自己清掃できることが絶対条件である。
貯水室1530の側面に設けられた水門1540は、この課題を見事に解決してくれる。
掃除屋とよばれる魚は、この水門の開口部1535を通って、空中水槽1510まで上がって行くことができる。
管理者は、タワーの汚れが目立ってきたら、水門を開け、掃除屋を貯水室1530の中に誘導し、水門を閉め、バブルタワーの掃除をさせる。
仮にこの水門が無くても、酸素供給装置としては機能するが、しかし汚れは鑑賞に耐えられないほど増えていくの
で、アクアリウム鑑賞装置にとって、この水門付き貯水室1530は必要不可欠な存在である。
また、鑑賞者は、空中水槽1510に集まる魚たちに餌を与えることができるので、魚たちはこのタワー型水路に集まってくる。そして上昇泡の中を楽しそうに泳ぎ遊びまわる。 鑑賞者は、そんな活き生きとタワー型水路の泡の中を、上に下に、動き回る魚たちの姿を視線の高さで鑑賞し、魚に直接さわることもできる。
このようにタワー型酸素供給装置は、観賞魚用ディスプレイ装置として、欠かすことが出来ない存在である。
【0320】
実施例(15)
(
図17) エスカレータ型揚水式ディスプレイ
装置
この実施例は貯水室が、貯水室Aと貯水室Bの2つに分離され、ブリッジの橋脚部分Bが極端に短くなった形、もしくは無くなっている点である。
ブリッジ型揚
水式アクアリウム装置の変形した実施形態である。
給餌装置から、餌を注入すると、魚たちは、この斜めに傾斜した水の坂道を大急ぎで昇り、餌を食べつくすと、その後、タワー型水路を急降下・急上昇して遊ぶ姿を見せてくれる。
タワー型水路と、このエスカレータ状の水路が最大の特徴である。
このような形状の中を泳ぐ魚たちは鑑賞者に驚きと感動を与えてくれる。
実施例(16)
【0321】
(
図18)(
図17) 水平連携水路装置
この実施例は、同じ高さの水槽と水槽とを結ぶ水平連携水路装置である。
ブリッジ型揚水式アクアリウム装置の変形である。
このブリッジ型水路を使うと、水槽と水槽を容易に接続することができる。
接続したい2つの水槽に跨るように載せ、水路の端部を水面下なるように設置する。
排気装置を稼働させて、水路内の残留空気を排気し、減圧し、水路を水で満たす。
これで2つの水槽は接続され、魚たちは自由な行き来が出来るようになる。
水槽に
孔をあけることなく、簡単に接続できることが最大の特徴である。
【0322】
実施例(
17)
(
図19)階層構造アクアリウムの中の魚の様子(前面図)
この実施例は、魚たちが、
分散統合型アクアリウム装置(その内部の揚水式エレベータ装置部分、ブリッジ型揚水式ディスプレイ装置部分)の中をどのように移動し、他の場所に泳いで行くかを説明するものである。
例えば、餌を左上の
揚水ブリッジ式エレベータ上部の
漏斗状給餌装置から与えたとする、すると、エレベータの中に注入され餌は、2方向に分かれる。
(1)1つの方向は、水流に乗って、
右のエレベータホールへ、そして、水平連携水路を通って、ブリッジ型
ディスプレイ部分を通過し、2階部の排水路を経て、1階部の水槽に落ちていく。
【0323】
(2)もう1つの方向は、エレベータの垂直タワーの部分を下方向にに落ちていく。
流れの中に居る魚たちは、流れてくるエサの方向に食べながら泳いで行く。それは従来の四角い水槽では見ることの無かった魚たちの活発な動きであり、上流へ上流へと川をさかのぼるように、水平連携水路を潜り抜け、隣の水槽へそして、エレベータへと皆が動き回る姿を眺めることができる。また、エレベータを下から上に魚たちの
駆け登る姿は、コイの滝登りともいえるシーンを私たちに見せてくれる。
魚たちは、上流を目指しながら餌を食べ、食べつくすと、次は、下流を目指す。エレベータを今度は、上から下に真っ逆さまに下り降りていく行動は、これもまた、今までの水槽では見ることのなかった、活き活きとした自然界の魚の動きである。
魚たちは、時間とともに自分たちが暮らすこのアクアリウムの地理を憶えていく。そうなると、餌やりの時間になると、いつもの場所に集まるような行動をとり始める。 自然界の川の中を再現でき、視線の高さ、またはそれより高い、空中を楽しそうに泳ぐ姿がこのアクアリウム
最大の売りであろう。
実施例(17)
【0324】
(
図16)タワー型カルキ抜き装
置(前面図)
空気バブル発生器によって発生された空気泡が、タワー型水路の中を上昇する過程でカルキ成分と反応さることによって簡単かつ安全にカルキ抜きを行なう、タワー型カルキ抜き装置の実施例である。
【符号の説明】
【0325】
●複雑なサイホン管型揚水式アクアリウム装置(
図6)(
長い水路式)
【0326】
100・・・・・・・・・・・複雑なサイホン管型揚水式アクアリウム装置
110・・・・・・・・・・・水槽A
113・・・・・・・・・・・水、貯水
114・・・・・・・・・・・水位
115・・・・・・・・・・・大気圧
120・・・・・・・・・・・水槽B
123・・・・・・・・・・・水、貯水
124・・・・・・・・・・・水位
125・・・・・・・・・・・大気圧
110・・・・・・・・・・・水路
111・・・・・・・・・・・空気孔
112・・・・・・・・・・・開口部
130・・・・・・・・・・・水位差
220・・・・・・・・・・・水路1
221・・・・・・・・・・・空気孔
222・・・・・・・・・・・開口部
230・・・・・・・・・・・水路2
240・・・・・・・・・・・水路3
【0327】
310・・・・・・・・・・・貯水室
311・・・・・・・・・・・排気用弁(固定)
312・・・・・・・・・・・開口部
313・・・・・・・・・・・貯水室の非常口
314・・・・・・・・・・・給餌装置(漏斗状容器、給餌用開閉コック)
320・・・・・・・・・・・貯水室
321・・・・・・・・・・・排気用弁(固定)
322・・・・・・・・・・・開口部
323・・・・・・・・・・・貯水室の非常口
324・・・・・・・・・・・給餌装置(漏斗状容器、給餌用開閉コック)
350・・・・・・・・・・・餌
360・・・・・・・・・・・水(液状化用の水)
401・・・・・・・・・・・魚
402・・・・・・・・・・・魚
404・・・・・・・・・・・魚
410・・・・・・・・・・・循環ポンプ装置
【0328】
●サイホン原理(
図4)
500・・・・・・・・・・・四角い水槽
510・・・・・・・・・・・サイホン
511・・・・・・・・・・・水槽A
512・・・・・・・・・・・水槽B
515・・・・・・・・・・・サイホン管
【0329】
●サイホン管型揚水式アクアリウム装置(
図5)
520・・・・・・・・・・・サイホン管型揚水式アクアリウム装置
521・・・・・・・・・・・水槽A
522・・・・・・・・・・・水槽B
523・・・・・・・・・・・貯水、水
524・・・・・・・・・・・大気圧
525・・・・・・・・・・・水位差
531・・・・・・・・・・・サイホン管A
532・・・・・・・・・・・サイホン管B
540・・・・・・・・・・・貯水室
541・・・・・・・・・・・水、貯水
542・・・・・・・・・・・残留空気圧
545・・・・・・・・・・・排気装置
546・・・・・・・・・・・排気
548・・・・・・・・・・・循環ポンプ
【0330】
●テレビ画面型揚
水式アクアリウム装置(
図7)(基礎部+画面部)
550・・・・・・・・・・・テレビ画面型揚水式ディスプレイ装置
551・・・・・・・・・・・上流部水槽
552・・・・・・・・・・・下流部水槽
561・・・・・・・・・・・上流部水路
562・・・・・・・・・・・下流部水路
570・・・・・・・・・・・貯水室
571・・・・・・・・・・・排気装置1
572・・・・・・・・・・・排気装置2
580・・・・・・・・・・・給餌装置
590・・・・・・・・・・・循環ポンプ
【0331】
●残留空気室(
図11)
600・・・・・・・・・・・残留空気室
610・・・・・・・・・・・残留空気
620・・・・・・・・・・・貯水室
630・・・・・・・・・・・貯水室開口部
640・・・・・・・・・・・貯水室天井部
650・・・・・・・・・・・浅い皿状容器
(凹状の浅い容器)
670・・・・・・・・・・・給餌装置
672・・・・・・・・・・・ロート状容器
674・・・・・・・・・・・開閉コック
680・・・・・・・・・・・排気装置
682・・・・・・・・・・・着脱式排気弁
685・・・・・・・・・・・開閉コック
【0332】
●排気装置(
図9)
700・・・・・・・・・・・排気装置
710・・・・・・・・・・・着脱式排気弁
712・・・・・・・・・・・ゴム製フタ部
713・・・・・・・・・・・ゴム製筒状部
715・・・・・・・・・・・ゴム製弁突起部
750・・・・・・・・・・・着脱弁受部
755・・・・・・・・・・・受部排気口
760・・・・・・・・・・・受部シリンダー
770・・・・・・・・・・・受部シリンダー開閉コック
780・・・・・・・・・・・受部シリンダーボルト部
790・・・・・・・・・・・受部シリンダーナット部
【0333】
●給餌装置(
図10)
810・・・・・・・・・・・給餌装置(開閉フタなし)
820・・・・・・・・・・・漏斗状容器
830・・・・・・・・・・・開閉コック
840・・・・・・・・・・・餌容器
850・・・・・・・・・・・餌
860・・・・・・・・・・・水差し
870・・・・・・・・・・・水
880・・・・・・・・・・・開閉フタ付き給餌装置
890・・・・・・・・・・・空気侵入防
止フタ
895・・・・・・・・・・・蝶番
【0334】
●排気装置・給餌装置・残留空気室(
図8)
900・・・・・・・・・・・残留空気室
910・・・・・・・・・・・着脱式排気弁
920・・・・・・・・・・・可動フタ
930・・・・・・・・・・・ロート状容器
940・・・・・・・・・・・給餌用開閉コック
950・・・・・・・・・・・排気装置
960・・・・・・・・・・・排気弁受部
970・・・・・・・・・・・抜き取られた
着脱式排気弁
980・・・・・・・・・・・装着された
着脱式排気弁
990・・・・・・・・・・・貯水室
【0335】
●タワー型揚水式ディスプレイ装置(
図12)
1200・・・タワー型揚水式ディスプレイ装置
1210・・・・・・・・・・水槽
1220・・・・・・・・・・水平連携水路
1230・・・・・・・・・・角筒タワー型貯水路
1240・・・・・・・・・・円筒タワー型貯水路
1250・・・・・・・・・・排気装置(固定排気弁)
1260・・・・・・・・・・給餌装置(可動フタなし)
1262・・・・・・・・・・ロート状容器
1265・・・・・・・・・・開閉コック
1270・・・・・・・・・・開口部
1280・・・・・・・・・・
1290・・・・・・・・・・魚
【0336】
●高層ビル型揚水式ディスプレイ装置(
図13)
1300・・・高層ビル型揚水式ディスプレイ装置
1310・・・・・・・・・・水槽
1320・・・・・・・・・・水平連携水路
1330・・・・・・・・・・貯水室(高層ビル型構造物)
1335・・・・・・・・・・開口部
1340・・・・・・・・・・排気装置
1342・・・・・・・・・・着脱式排気弁受部
1345・・・・・・・・・・着脱式排気弁
1346・・・・・・・・・・回転式開閉コック
1349・・・・・・・・・・支持台
1360・・・・・・・・・・給餌装置
1362・・・・・・・・・・可動フタ
1365・・・・・・・・・・蝶番
1367・・・・・・・・・・漏斗状容器
1369・・・・・・・・・・回転式開閉コック
【0337】
●エレベータ型揚水式ディスプレイ装置(
図14)
1400・・・エレベータ型揚水式ディスプレイ装置
1410・・・・・・・・・・2階部垂直連携水槽
1420・・・・・・・・・・水平連携水路
1430・・・・・・・・・・水平連携水路
1440・・・・・・・・・・排気装置
1450・・・・・・・・・・給餌装置
1460・・・・・・・・・・垂直連携エレベータ
(水門装備のタワーブリッジ型貯水室)
1461・・・・・・・・・・2階部水門
1462・・・・・・・・・・2階部開口部
1463・・・・・・・・・・2階部シャッター
1464・・・・・・・・・・1階部水門
1465・・・・・・・・・・1階部開口部
1466・・・・・・・・・・1階部シャッター
1470・・・・・・・・・・1階部垂直連携水槽
1480・・・・・・・・・・揚水ポンプ装置
1482・・・・・・・・・・入力パイプ
1484・・・・・・・・・・出力パイプ
1491・・・・・・・・・・水平連携水路
1492・・・・・・・・・・水平連携水路
【0338】
●タワー型酸素供給装置(
図15)
1500・・・タワー型酸素供給装置
(加圧式の揚水式エレベータ装置)
1510・・・・・・・・・・空中水槽
1511・・・・・・・・・・開口部
1515・・・・・・・・・・落水路
1520・・・・・・・・・・タワー型水路
1530・・・・・・・・・・貯水室
1535・・・・・・・・・・開口部
1540・・・・・・・・・・水門
1545・・・・・・・・・・シャッター
1550・・・・・・・・・・
空気バブル発生器
1555・・・・・・・・・・
空気バブル発生装置
1557・・・・・・・・・・空気バブル
1560・・・・・・・・・・水槽
1570・・・・・・・・・・水平連携水路
1580・・・・・・・・・・揚水ポンプ装置
1582・・・・・・・・・・入力パイプ
1584・・・・・・・・・・出力パイプ
1590・・・・・・・・・・循環ポンプ装置
【0339】
●タワー型カルキ抜き装置(
図16)
1600・・・タワー型カルキ抜き装置
1610・・・・・・・・・・カルキ抜きプール
1620・・・・・・・・・・水道蛇口
1630・・・・・・・・・・空気バブル発生装置
1632・・・・・・・・・・空気チューブ
1633・・・・・・・・・・空気バブル発生器
1640・・・・・・・・・・空気バブル
1650・・・・・・・・・・カルキの含まれた水
1660・・・・・・・・・・排出口
1670・・・・・・・・・・排出パイプ
1675・・・・・・・・・・排出コック
1680・・・・・・・・・・1階部水槽
1690・・・・・・・・・・水平連携水路
1695・・・・・・・・・・水平循環装置(水流ポンプ)
【0340】
●エスカレータ型揚水式ディスプレイ装置(
図17)
1700・・・エスカレータ型揚水式ディスプレイ装置
1710・・・・・・・・・・水平連携水路A
1720・・・・・・・・・・水槽A
1730・・・・・・・・・・構造物基礎部A
1735・・・・・・・・・・筒状垂直水路A
1740・・・・・・・・・・貯水室A
1743・・・・・・・・・・開口部A
1745・・・・・・・・・・排気装置A
1747・・・・・・・・・・給餌装置A
1750・・・・・・・・・・エスカレータ状水路
1760・・・・・・・・・・水槽B
1770・・・・・・・・・・貯水室B
1773・・・・・・・・・・開口部B
1775・・・・・・・・・・排気装置B
1780・・・・・・・・・・水平連携水路B
●サイホン管式水平連携水路装置(
図18)
1800・・・サイホン管式水平連携水路装置
1810・・・・・・・・・・水槽A
1815・・・・・・・・・・水平連携水路A
(ブリッジ型水路)
1818・・・・・・・・・・排気装置A(固定弁)
1820・・・・・・・・・・水槽B
1825・・・・・・・・・・水平連携水路B
(ブリッジ型水路)
1828・・・・・・・・・・排気装置B(固定弁)
1830・・・・・・・・・・水槽C
1835・・・・・・・・・・水平連携水路C
(ブリッジ型水路)
1838・・・・・・・・・・排気装置C(固定弁)
【0341】
●ブリッジ型揚水式アクアリウム装置(
図1)
6000・・・ブリッジ型揚水式アクアリウム装置
6100・・・・・・・・・・・水平連携水路
6200・・・・・・・構造物基礎部
6300・・・・・・・・・・・上流部水槽
6310・・・・・・・・・・・構造物支持台(上流部)
6320・・・・・・・・・・・開口部1
6330・・・・・・・・・・・開口部2
6340・・・・・・・・・・・
水平連携用貫通孔(排水
孔)
6400・・・・・・・・・・・下流部水槽
6405・・・・・・・・・・・
水平連携用貫通孔(給水
孔)
6410・・・・・・・・・・・構造物支持台(下流部)
6420・・・・・・・・・・・開口部1
6430・・・・・・・・・・・開口部2
6500・・・・・・・ディスプレイ部
6510・・・・・・・・・・・筒状水路(上流部)
6520・・・・・・・・・・・筒状水路(下流部)
6600・・・・・・・・・・・貯水室
6610・・・・・・・・・・・開口部(上流部)
6620・・・・・・・・・・・開口部(下流部)
6630・・・・・・・・・・・排気装置
6700・・・・・・・・・・・給餌装置1
6710・・・・・・・・・・・漏斗状容器
6720・・・・・・・・・・・可動フタ
6730・・・・・・・・・・・可動フタ蝶番
6750・・・・・・・・・・・回転式開閉コック
6800・・・・・・・・・・・給餌装置2
6810・・・・・・・・・・・漏斗状容器
6820・・・・・・・・・・・可動フタ
6840・・・・・・・・・・・可動フタ蝶番
6850・・・・・・・・・・・回転式開閉コック
6900・・・・・・・・・・・
排水用貫通孔
6910・・・・・・・・・・・排水用パイプ
6950・・・・・・・・・・・循環ポンプ
【0342】
●分散統合型アクアリウム基盤装置(
ブリッジ型揚水
式エレベータ)(
図2)
7000・・・分散統合型アクアリウム基盤装置(
ブリッジ型揚水
式エレベータ)
7100・・・・・・1階部水流系
7110・・・・・・・・・・・垂直連携水槽
7120・・・・・・・・・・・水平連携水路
7130・・・・・・・・・・・上流部水槽ソケット
7140・・・・・・・・・・・水平連携水路
7150・・・・・・・・・・・下流部水槽ソケット
7160・・・・・・・・・・・垂直連携排水路
7170・・・・・・・・・・・循環装置
7200・・・・・・垂直連携水流系
7210・・・・・・垂直連携揚水エレベータ(
ブリッジ型揚水
式エレベータ)
7220・・・・・・・・・・・1階部水門付き貯水室
7223・・・・・・・・・・・1階部水門開口部
7225・・・・・・・・・・・1階部水門シャッター
7230・・・・・・・・・・・垂直連携水路(逆L形筒状水路)
7240・・・・・・・・・・・2階部水門付き貯水室
7243・・・・・・・・・・・2階部水門開口部
7245・・・・・・・・・・・2階部水門シャッター
7250・・・・・・・・・・・排気装置
7260・・・・・・・・・・・給餌装置
7270・・・・・・・・垂直連携揚水装置
7280・・・・・・・・・・・垂直連携ポンプ装置
7290・・・・・・・・・・・垂直連携パイプ
7300・・・・・・2階部水流系
7305・・・・・・2階部垂直連携水槽
7310・・・・・・・・・ブリッジ型
アクアリウム装置
7315・・・・・・・・・・・水平連携水路
7320・・・・・・・・・・・上流部水槽ソケット
7330・・・・・・・・・・・構造物基礎 (実装)
7335・・・・・・・・・・・構造物基礎開口部(実装)
7340・・・・・・・・・・・筒状水路 (実装)
7345・・・・・・・・・・・筒状水路開口部 (実装)
7350・・・・・・・・・・・下流部水槽ソケット
7360・・・・・・・・・・・構造物基礎 (実装)
7365・・・・・・・・・・・構造物基礎開口部(実装)
7370・・・・・・・・・・・筒状水路 (実装)
7375・・・・・・・・・・・筒状水路開口部 (実装)
7380・・・・・・・・・・・貯水室 (実装)
7382・・・・・・・・・・・排気装置 (実装)
7383・・・・・・・・・・・給餌装置 (実装)
7385・・・・・・・・・・・垂直連携排水路
7390・・・・・・・・・・・循環装置
7400・・・・浄水装置
7410・・・・・・・カルキ抜き装置
7420・・・・・・・・・・・空気バブル発生装置
7430・・・・・・・・・・・空気バブル発生器
7440・・・・・・・・・・・空気バブル
7470・・・・・・・・・・・水道蛇口
7480・・・・・・・・・・・送出装置
7490・・・・・・・・・・・送出コック
7500・・・・掃除補助装置
7510・・・・・・・水温制御装置
7520・・・・・・・・・・・目標水温設定(A地点:掃除屋控室)
7530・・・・・・・・・・・目標水温設定(B地点)
7540・・・・・・・・・・・掃除屋控室
7550・・・・・・・・・・・水温センサー(A地点:掃除屋控室)
7560・・・・・・・・・・・発熱装置(A地点:掃除屋控室)
7570・・・・・・・・・・・水温センサー(B地点:)
7580・・・・・・・・・・・発熱装置(B地点)
【0343】
●分散統合型アクアリウム基盤装置システム(加圧式揚水エレベータ)(
図3)
8000・・・分散統合型アクアリウム基盤装置(加圧式揚水エレベータ)
8100・・・・・・1階部水流系
8110・・・・・・・・1階部水槽ソケット1
8120・・・・・・・・1階部水平連携水路1
8130・・・・・・・・1階部水槽ソケット2
8140・・・・・・・・1階部水平連携水路2
8150・・・・・・・・1階部水槽ソケット3
8160・・・・・・・・1階部排水路
8170・・・・・・・・1階部循環装置
8200・・・・・・垂直連携水流系
8210・・・・・・・・垂直連携揚水エレベータ(加圧式エレベータ)
8220・・・・・・・・垂直連携1階部貯水室
8225・・・・・・・・垂直連携1階部開口部
8230・・・・・・・・垂直連携1階部シャッター
8240・・・・・・・・垂直連携ポンプ装置
8250・・・・・・・・垂直連携パイプ
8260・・・・・・・・垂直連携水路
8270・・・・・・・・垂直連携2階部貯水室
8275・・・・・・・・垂直連携2階部開口部
8280・・・・・・・・垂直連携2階部シャッター
8290・・・・・・・・垂直連携給餌装置
8300・・・・・・2階部水流系
8310・・・・・・・・2階部水槽ソケット1
8315・・・・・・・・2階部水平連携水路
8320・・・・・・・・2階部水槽ソケット2
8350・・・・・・・・・・・高層ビル型ディスプレイ装置(実装)
8351・・・・・・・・・・・高層ビル貯水室 (実装)
8352・・・・・・・・・・・高層ビル貯水室開口部 (実装)
8355・・・・・・・・・・・高層ビル排気装置 (実装)
8356・・・・・・・・・・・高層ビル給餌装置 (実装)
8370・・・・・・・・2階部排水路
8380・・・・・・・・2階部循環装置
8400・・・・・・2階部給水系
8410・・・・・・・・2階部給水水槽
8420・・・・・・・・2階部給水パイプ
8430・・・・・・・・2階部給水開閉コック