(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
<一般的な構成>
初めに、初めに、コネクタを介して、ミッドプレーンにドライブを接続する一般的な構成について説明する。
【0015】
図1は、2ポートのインタフェースを備えるドライブ(以下、「2ポートドライブ」という。)を、コネクタを介してミッドプレーンに電気的に接続した構成の、構成例を表す概念図である。以下、電気的に接続することを、単に「接続」ということにする。
【0016】
ミッドプレーン400は端子61a及び61bを備える。端子61a及び61bのそれぞれは図示しない配線に接続されている。当該配線は、他の回路に接続されている。当該他の回路から当該配線を通じて端子61a及び61bに、この順に、信号700a及び701bが入力される。信号700a及び701bは、ドライブ600を制御するための制御信号である。
【0017】
コネクタ510は、コネクタ510の上部に端子62a及び62b、コネクタ510の下部に端子63a及び63bを、それぞれ備える。端子62aと端子63aとは導体71aにより接続されている。また、端子62bと端子63bとは導体71bにより接続されている。そして、コネクタ510の端子62a及び62bは、この順に、ミッドプレーン400の端子61a及び61bに、接続されている。
【0018】
ドライブ600は、端子68a及び68dを備える。端子68a及び68dは、ドライブ600内の図示しない回路に接続されている。
【0019】
図1に表す構成により、前記他の回路からミッドプレーン400の端子61aに到達する信号700aは、コネクタ510の端子62a、導体71a及び端子63aを介して、ドライブ600の端子68aに入力される。また、
図1に表す構成により、前記他の回路からミッドプレーン400の端子61bに到達する信号701bは、コネクタ510の端子62b、導体71b及び端子63bを介して、ドライブ600の端子68dに入力される。
【0020】
図2は、4ポートのインタフェースを備えるドライブ(以下、「4ポートドライブ」という。)を
図1に表すコネクタ510に設置した接続構造を表す概念図である。
【0021】
図2に表すミッドプレーン400及びコネクタ510についての説明は、
図1に表すミッドプレーン400及びコネクタ510についての説明と同じである。ただし、コネクタ510は、ドライブ600の備える2ポートのインタフェースと、ドライブ800の備える4ポートのインタフェースとに互換性のあるコネクタとする。
【0022】
ドライブ800は、端子68a、68b、68c及び68dを備える。端子68a、68b、68c及び68dのそれぞれは、ドライブ800の備える図示しない回路に接続されている。ドライブ800は、端子68a、68b、68c及び68dの4端子すべてに制御信号が入力された場合に十分な性能を発揮するドライブである。ドライブ800は、上記4端子のうちのいずれか一つ以上に制御信号が入力されない場合は、全く動作しないか、4端子すべてに制御信号が入力された場合と比較して劣った性能を発揮するかのいずれかになる。
【0023】
ドライブ800の備える端子68a、68b、68c及び68dのうち、端子68a及び68dは、この順に、コネクタ510の端子63a及び63bに接続される。一方、端子68b及び68cはコネクタ510のいずれの端子とも接続されない。そのため、ドライブ800の、端子68aには信号700aが、端子68dには信号701bが入力されるが、端子68b及び68cには信号が入力されない。
【0024】
例えば、ドライブ800が、端子68a、68b、68c及び68dのすべてに制御信号が入力された場合に高速動作が可能である等の性能を発揮できるSSDであるとする。その場合は、
図2で表す構成は、端子68b及び端子68cには制御信号が入力されないので、ドライブ800の性能を十分に発揮させることはできない。
【0025】
図3は、コネクタ及びミッドプレーンをドライブの備える4ポートのインタフェースに対応する構成にした場合の、接続構造を表す概念図である。
【0026】
ミッドプレーン400aは、端子61a、61e、61f及び61bを備える。端子61a、61e、61f及び61bのそれぞれは、図示しない導線により、図示しない他の回路に接続されている。端子61a、61e、61f及び61bのそれぞれへは、前記他の回路から前記導線を通じて、この順に、信号700a、700b、701a及び701bが入力される。
【0027】
コネクタ510aは、上面に端子62a、62e、62f及び62bを、下面に端子63a、63e、63f及び63bを、それぞれ備える。端子62a、62e、62f及び62bは、この順に、導体71a、71e、71f及び71bにより、端子63a、63e、63f及び63bに接続される。
【0028】
ドライブ800の説明は、
図2に表すドライブ800の説明と同じである。
【0029】
図3に表す構成により、前記他の回路からミッドプレーン400aの、端子61a、61e、61f及び61bに送られた、信号700a、700b、701a、701bは、この順に、ドライブ800の、端子68a、68e、68f及び68bに入力される。それにより、ドライブ800は、信号700a、700b、701a、701bにより制御される。
【0030】
図4は、
図3に表すミッドプレーン400a及びコネクタ510aの組合せに、
図1に表す2ポートのドライブ600を接続した場合を表す概念図である。
【0031】
図4に表すミッドプレーン400a及びコネクタ510aの説明は、
図3に表すミッドプレーン400a及びコネクタ510aの説明と同じである。また、
図4に表すドライブ600の説明は、
図1に表すドライブ600の説明と同じである。
【0032】
ドライブ600は、端子61a、端子62a、導体71a及び端子63aを経由して端子68aに入力される信号700aにより制御される。ドライブ600は、また、端子61b、62b、導体71b及び端子63bを経由して端子68aに入力される信号701bにより制御される。しかしながら、端子61e、端子62e及び導体71eを経由して端子63eに伝わる信号700bと、端子61f、端子62f及び導体71fを通じて端子63fに伝わる信号701aは、利用されない。
【0033】
すなわち、
図4に表す構成においては、コネクタ510aの備える端子62e、62f、63e、63f、導体71e、71f、及び、ミッドプレーン400が備える端子61e、61fが無駄になる。
図4に表す構成においては、さらには、端子61e、61fに接続された図示しない配線や当該配線に信号を送るための仕組み等が無駄になる。
【0034】
そこで、以下に説明する実施形態の接続部材を用いることが有効になる。
<第一実施形態>
第一実施形態は、2ポートドライブ用の接続端子に4ポートドライブを接続させ得る接続部材についての実施形態である。
[構成と動作]
図5は、本実施形態の構造部材の例である接続部材900の構成を表す概念図である。
【0035】
接続部材900は、第二の端子群55aに属する端子である端子64a及び64bと、第四の端子群54aに属する端子である端子64c及び64dと、第六の端子群53aに属する端子である端子65a、65b、65c及び65dと、を備える。接続部材900は、さらに、導体81a、81b、81c及び81dを備える。導体81aは、端子64aと端子65aとを接続する。導体81bは、端子64bと端子65bとを接続する。導体81cは、端子64cと端子65cとを接続する。導体81dは、端子64dと端子65dとを接続する。
【0036】
第六の端子群53aに属する端子65a、65b、65c及び65dは、図示しない4ポートのインタフェースを備える回路(第五の回路)と接続された図示しない第五の端子群の端子に接続されることが想定された端子である。前記第五の回路は、4ポート(端子)のうちのすべてに対し信号の入力が行われる場合に、4ポートのうちの一部にのみ信号の入力が行われた場合と比較して、前記第五の回路を含む部分がより高い性能を発揮する回路である。
【0037】
第五の回路は、例えば、4ポートのインタフェースを備えるSSD等の記録装置、の備える回路である。その場合、前記第五の回路を含む部分はSSD等の記録装置である。
【0038】
第二の端子群55aに属する端子64a及び64bは、他の回路(第一の回路)の入出力端子に接続された図示しない第一の端子群の端子に接続されることが想定された端子である。
【0039】
第四の端子群54aに属する端子64c及び64dは、他の回路(第二の回路)の入出力端子に接続された図示しない第三の端子群の端子に接続されることが想定された端子である。
【0040】
前記第一の回路と前記第二の回路とは一体化した一つの回路であっても構わない。ただし、その場合であっても、当該一体化した一つの回路から端子64a又は64bに入力される信号と、当該一体化した一つの回路からから端子64c又は64dに入力される信号とは、異なる信号である。
【0041】
図6は、
図5に表す接続部材900を、ドライブ及びミッドプレーンに接続した接続構造の例である接続構造950aの構成を表す概念図である。
【0042】
ミッドプレーン400(第二の接続部材)は、端子61a、61b、61c及び61dを備える。端子61a及び61bは、
図5の説明で述べた(図示はせず)第一の端子群の端子に相当する。また、端子61c及び61dは、
図5の説明で述べた(図示はせず)第三の端子群の端子に相当する。端子61a、61b、61cの61dのそれぞれは、図示しない四つの配線のそれぞれに接続されている。前記四つの配線のうち端子61a又は61bと接続された二つの配線のそれぞれは、
図5の説明において述べた(図示はせず)第一の回路の出力端子に接続されている。前記四つの配線のち端子61c又は61dと接続された二つの配線のそれぞれは、
図5の説明において述べた(図示はせず)第二の回路、の出力端子に接続されている。
【0043】
コネクタ510は、上部に端子62a及び62b、下部に端子63a及び63bを、それぞれ備える。端子62aと端子63aとは導体71aで接続されている。また、端子62bと端子63bとは導体71bで接続されている。そして、コネクタ510の端子62a及び62bは、この順に、ミッドプレーン400の端子61a及び61bのそれぞれに、接続されている。
【0044】
コネクタ511は、上部に端子62c及び62d、下部に端子63c及び63dを、それぞれ備える。端子62cと端子63cとは導体71cで接続されている。また、端子62dと端子63dとは導体71dで接続されている。そして、コネクタ511の端子62c及び62dは、この順に、ミッドプレーン400の端子61c及び61dに、それぞれ、接続されている。
【0045】
コネクタ520は、上面に端子66a、66b、66c及び66dを、下面に端子67a、67b、67c及び67dを、それぞれ備える。端子66a、66b、66c及び66dは、この順に、導体72a、72b、72c及び72dにより、端子67a、67b、67c及び67dに接続される。
【0046】
端子66a、66b、66c及び66dは、接続部材900の端子65a、65b、65c及び65dに接続される。
【0047】
端子67a、67b、67c及び67dは、ドライブ800の端子68a、68b、68c及び68dに接続される。
【0048】
図6に表す接続部材900の説明は、以下を除いて、
図5に表す接続部材900の説明と同じである。ただし、
図5に表す接続部材900の説明と以下の説明とが矛盾する場合には、以下の説明を優先する。
【0049】
端子64a及び64b(
図5に表す第二の端子群55aの端子)のそれぞれは、この順に、コネクタ510の端子63a及び63bのそれぞれと接続されている。
【0050】
端子64c及び64d(
図5に表す第四の端子群54aの端子)のそれぞれは、この順に、コネクタ511の端子63c及び63dのそれぞれと接続されている。
【0051】
端子65a、65b、65c及び65d(
図5に表す第六の端子群53aの端子)のそれぞれは、この順に、コネクタ520の、端子66a、66b、66c及び66dのそれぞれに接続されている。
【0052】
ドライブ800は、第五の回路301aと、端子68a、68b、68c及び68dと、を備える。第五の回路301aは、
図5の説明における第五の回路(図示はせず)に相当する回路である。端子68a、68b、68c及び68dのそれぞれは、図示しない配線により、第五の回路301aに接続されている。また、端子68a、68b、68c及び68d(第五の端子群の端子)のそれぞれは、この順に、コネクタ520の、端子67a、67b、67c及び67dに接続されている。
【0053】
ドライブ800は、典型的には4ポートのインタフェースを備える、SSD等の記録装置である。
【0054】
ここで、ミッドプレーン400の、端子61a、61b、61c及び61dに、この順に、信号700a、700b、701a、701bが入力された場合を想定する。ここで、信号700a及び700bは、前述の第一の回路から入力される、ドライブ800を制御するための制御信号である。また、信号701a及び701bは、前述の第二の回路から入力される、ドライブ800を制御するための制御信号である。
【0055】
ミッドプレーン400の端子61aに入力された信号700aは、端子62a、導体71a、端子63a、端子64a、導体81a、端子65a、端子66a、導体72a及び端子67aを経由して、端子68aに入力される。
【0056】
ミッドプレーン400の端子61bに入力された信号700bは、端子62b、導体71b、端子63b、端子64b、導体81b、端子65b、端子66b、導体72b及び端子67bを経由して、端子68bに入力される。
【0057】
ミッドプレーン400の端子61cに入力された信号701aは、端子62c、導体71c、端子63c、端子64c、導体81c、端子65c、端子66c、導体72c及び端子67cを経由して、端子68cに入力される。
【0058】
ミッドプレーン400の端子61dに入力された信号701bは、端子62d、導体71d、端子63d、端子64d、導体81d、端子65d、端子66d、導体72d及び端子67dを経由して、端子68dに入力される。
【0059】
上記により、ドライブ800は、4ポート(端子68a、68b、68c及び68d)に入力される信号700a、700b、701a、701bにより、制御される。前述のように、ドライブ800は、4ポートのすべてに制御信号が入力された場合に、想定された性能を発揮し得るドライブである。従い、ドライブ800は、信号700a、700b、701a、701bにより想定した性能を発揮し得る。
【0060】
図7は、
図6に表す接続構造を設置した装置の例である装置100の構成を表す概念図である。
【0061】
装置100は、典型的には、複数のSSDを備える記録装置もしくは記録システムである。装置100は、基板200と、コネクタ500、510、511、512、51N、520と、接続部材900と、ドライブ800、602、60Nとを備える。
【0062】
ここで、Nは3以上M以下の任意の整数である。また、Mは予め設定された3以上9以下の整数である。
【0063】
基板200は、制御用チップ300を備える。
【0064】
制御用チップ300は、第一の回路311aと、第二の回路312aと、を備える。第一の回路311a及び第二の回路312aは、この順に、
図5及び
図6の説明において述べた(
図5及び
図6に図示はせず)第一の回路及び第二の回路に相当する回路である。
【0065】
制御用チップ300は、ドライブ800、602及び60Nを制御するための信号をドライブ800、602及び60Nに送る回路を備える半導体回路である。
【0066】
制御用チップ300の第一の回路311aは、基板200及びコネクタ500を介して、ミッドプレーン400が備える配線群181b、181c、181dの各配線に接続されている。
【0067】
制御用チップ300の第二の回路312aは、基板200及びコネクタ500を介して、ミッドプレーン400が備える配線群181aの各配線に接続されている。
【0068】
ミッドプレーン400は、配線群181a、181b、181c及び181dに含まれる各配線を備える。
【0069】
配線群181aに含まれる各配線は、第二の回路312aとコネクタ510が備える端子(
図6に表すコネクタ510の端子62a及び端子62bに相当)とを接続する配線である。点線191aは、配線群181aに含まれる各配線が第二の回路312aに接続されていることを表す。
【0070】
配線群181bに含まれる各配線は、第一の回路311aとコネクタ511が備える端子(
図6に表すコネクタ511の端子62c及び端子62dに相当)とを接続する配線である。点線191bは、配線群181bに含まれる各配線が第一の回路311aに接続されていることを表す。
【0071】
配線群181cに含まれる各配線は、第一の回路311aとコネクタ512が備える図示しない端子とを接続する配線である。点線191cは、配線群181cに含まれる各配線が第一の回路311aに接続されていることを表す。
【0072】
配線群181dに含まれる各配線は、第一の回路311aとコネクタ51Nが備える図示しない端子とを接続する配線である。点線191dは、配線群181dに含まれる各配線が第一の回路311aに接続されていることを表す。
【0073】
コネクタ510、511、接続部材900、コネクタ520、ドライブ800の説明は、
図6に表す同じ符号で表す構成の説明と同じである。ただし、
図6についての説明と
図7についての説明とが矛盾する場合は
図7についての説明を優先する。
【0074】
コネクタ511及び51Nは、
図1、
図2、
図6、
図7に表すコネクタ510及び
図6、
図7に表すコネクタ511同様に、ドライブの備える二端子(二ポート)に接続し得るコネクタである。
【0075】
また、ドライブ602、60Nは、
図1及び
図4に表す2ポートドライブ600と同様の2ポートドライブである。
【0076】
ミッドプレーン400及びコネクタ510、511、512、51Nの組合せは、接続部材900を適用しない場合には2ポートのドライブを接続した場合に当該ドライブの性能を十分に発揮させることのできる物である。しかしながら上記組合せは、4ポートのドライブを接続した場合には当該ドライブの性能を十分に引き出すことはできない(
図2及びその説明を参照)。
【0077】
これに対し、
図7に表すように、接続部材900を用いた場合には、コネクタ510、511に接続部材900を介して4ポートのドライブを接続した場合にも、当該4ポートのそれぞれに制御信号を送ることができる。そして、接続部材900を用いることにより、制御用チップ300から送られる信号を無駄なく各ドライブに導くことができる。ここで、「無駄なく」は、コネクタやミッドプレーンが備える端子、導体、配線、及び、当該配線等に信号を送るための仕組み等の無駄がないという意味である。
【0078】
すなわち、接続部材900は、2ポートのインタフェースと互換性のある4ポートのインタフェースを備える回路の設置コストを下げ得る。
[効果]
本実施形態の接続部材は、第二の端子群と第四の端子群と第六の端子群とを備える。第二の端子群及び第四の端子群のそれぞれは、この順に、第一の端子群及び第三の端子群と接続され得る端子群である。そして、第一乃至第四の端子群の端子数はいずれも等しい。そのため、第一の端子群に第二の端子群を、第三の端子群に第四の端子群を接続した場合に、これらの端子群の端子に接続されずに余るものがないようにすることができる。
【0079】
また、本実施形態の接続部材において、第二の端子群及び第四の端子群の各端子は、第六の端子群の異なる端子に接続されている。そのため、第一の端子群及び第三の端子群に送られる信号は、本実施形態の接続部材を介して、第六の端子群に接続された4ポートドライブに送られ得る。すなわち、2ポートドライブ用のコネクタ二つに本実施形態の接続部材を介して4ポートドライブを接続した場合に、ドライブの備える4ポートのそれぞれに制御信号を送ることができる。前記4ポートドライブは、4ポートすべてに制御用信号を入力した場合に、想定された性能を発揮し得るドライブである。そのため、本実施形態の接続部材を適用することにより、前記4ポートドライブは想定された性能を発揮し得る。
【0080】
以上により、本実施形態の接続部材は、2ポートのインタフェースと互換性のある4ポートドライブの所定の性能を確保しつつ、当該4ポートドライブの設置コストを下げ得る。
【0081】
以上の説明においては、本実施形態の接続部材と接続される物がドライブである場合を例に説明した。しかしながら、本実施形態の接続部材と接続される物は、本実施形態の接続部材と接続される回路を備える物であれば、ドライブ以外の装置や回路であっても構わない。
【0082】
また、当該回路に送られる信号は制御用信号以外の信号であっても構わない。さらに、当該回路に信号が送られるのではなく、当該回路が信号を送る場合も、想定され得る。
【0083】
また、以上の説明においては、当該回路が備えるインタフェースは、2ポートのインタフェースであるか、当該2ポートのインタフェースと互換性のある4ポートのインタフェースであるかのいずれかである場合を例に説明した。しかしながら当該回路の備えるインタフェースのポート数は2及び4以外であっても構わない。
【0084】
さらには、接続部材のドライブ等の回路を接続する端子群の数は複数であっても構わない。その場合において、接続部材に接続されるドライブ等の回路が複数であっても構わない。
【0085】
また、接続部材の、上記回路以外の他の回路(制御用回路等)を接続する端子群の数が一つであっても構わない。
<第二実施形態>
[構成と動作]
図8は、第二実施形態の接続部材の例である接続部材900bを表す概念図である。
【0086】
接続部材900bは、第一の端子群集合1bと第二の端子群集合2bとを備える。
【0087】
第一の端子群集合1bは、一対一接続された複数の端子対の各々の一方の端子のすべてを含む。
第二の端子群集合2bは、一対一接続された複数の端子対の各々の他方の端子のすべてを含む。
【0088】
第一の端子群集合1bと第二の端子群集合2bとは、各々互いに異なる数の端子群からなる。
【0089】
前記端子群各々の端子数は、図示しない回路の端子すべてについてある信号の授受があるときに当該回路を含む部分が所定の性能を発揮し得る当該回路からなる回路群に含まれる回路の端子数と等しい。
【0090】
ここで、まず、第二の端子群集合2bのすべての端子を接続するための、図示しない第三の端子群集合を想定する。その場合、第三の端子群集合に含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数は、第二の端子群集合2bに含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数と等しいとする。
【0091】
次に、接続部材900bを用いずに、前記回路群に含まれる回路を前記第三の端子群集合に接続する場合を考える。上述のように、第三の端子群集合に含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数は、第二の端子群集合2bに含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数と等しい。さらに、上述のように第二の端子群集合2bに含まれる前記端子群各々の端子数は、前記回路群に含まれる所定の回路の端子数と等しい。従い、前記回路群に含まれる一つ以上の回路を前記第三の端子群集合に接続する場合に、前記第三の端子群集合の端子に、前記回路に接続されない端子が生じないようにすることができる。そして、第三回路群集合の端子群の各端子と外部との間で所定の信号の授受を行うことにより、第三回路群集合の端子群の各端子を通じて、前記回路のすべての端子と外部との間で所定の信号の授受を行うことができる。そのため、第三回路群集合の端子群の各端子に接続された前記回路を含む部分は所定の性能を発揮することができる。
【0092】
次に、接続部材900bを用いて、前記回路群に含まれる回路を前記第三の端子群集合に接続する場合を考える。上述のように、第三の端子群集合に含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数は、第二の端子群集合2bに含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数と等しい。そのため、前記第三の端子群集合に第二の端子群集合2bを接続した場合に、前記第三の端子群集合に接続されずに余る端子は存在しない。そして、前記第三の端子群集合の各端子と第二の端子群集合2bの各端子は接触しているので、接触している各端子間で信号の授受が行われ得る。また、第二の端子群集合2bの各端子と第一の端子群集合1bの各端子とは一対一接続されている。そのため、前記第三の端子群集合の各端子と第一の端子群集合1bの各端子の間で信号の授受が行われ得る。
【0093】
さらに、第一の端子群集合1b前記端子群各々の端子数は、図示しない回路の端子すべてについてある信号の授受があるときに当該回路を含む部分が所定の性能を発揮し得る当該回路からなる回路群に含まれる回路の端子数と等しい。従い、第三回路群集合の端子群の各端子と外部との間で所定の信号の授受を行うことにより、前記所定の回路のすべての端子と外部との間で所定の信号の授受を行うことができる。そのため、接続部材900bを用いることにより、前記回路を含む部分が所定の性能を発揮することが可能になる。
【0094】
前述のように、端子が余るということは、その端子に接続される配線やさらには、その配線との間で信号の授受を行う回路等の無駄につながる。接続部材900bは、端子が余ることに起因する無駄を抑えることを可能にする。
【0095】
そのため、接続部材900bは、上記構成により、異なるポート数のインタフェースを備える回路を含む部分の所定の性能を確保しつつ、当該回路の設置コストを下げ得る。
[効果]
第二実施形態の接続部材の第三の端子群集合に含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数は、第二の端子群集合に含まれる端子群の数及びそれぞれの端子群の端子数と等しい。そのため、前記第三の端子群集合に第二の端子群集合を接続した場合に、前記第三の端子群集合に接続されずに余る端子は存在しない。そして、前記第三の端子群集合の各端子と第二の端子群集合の各端子は接触しているので、接触している各端子間で信号の授受が行われ得る。また、第二の端子群集合の各端子と第一の端子群集合の各端子とは一対一接続されている。そのため、前記第三の端子群集合の各端子と第一の端子群集合の各端子の間で信号の授受が行われ得る。
【0096】
さらに、第一の端子群集合前記端子群各々の端子数は、回路の端子すべてについてある信号の授受があるときに当該回路を含む部分が所定の性能を発揮し得る当該回路からなる回路群に含まれる回路の端子数と等しい。従い、第三回路群集合の端子群の各端子と外部との間で所定の信号の授受を行うことにより、前記所定の回路のすべての端子と外部との間で所定の信号の授受を行うことができる。そのため、第二実施形態の接続部材を用いることにより、前記回路を含む部分が所定の性能を発揮することが可能になる。
【0097】
前述のように、端子が余るということは、その端子に接続される配線やさらには、その配線との間で信号の授受を行う回路等の無駄につながる。第二実施形態の接続部材は、端子が余ることに起因する無駄を抑えることを可能にする。
【0098】
以上により、第二実施形態の接続部材、異なるポート数のインタフェースを備える回路を含む部分の所定の性能を確保しつつ、当該回路の設置コストを下げ得る。
<本発明の最小構成の接続部材>
図9は、本発明の接続部材の最小構成である接続部材900xを表す概念図である。
【0099】
接続部材900xは、第一の端子群集合1xと第二の端子群集合2xとを備える。
【0100】
第一の端子群集合1xは、一対一接続された複数の端子対の各々の一方の端子のすべてを含む。
第二の端子群集合2xは、一対一接続された複数の端子対の各々の他方の端子のすべてを含む。
【0101】
第一の端子群集合1xと第二の端子群集合2xとは、各々互いに異なる数の端子群からなる。
【0102】
本発明の接続部材は、所定の機能の実現に要する信号授受端子数が前記端子群のいずれかの端子数と一致する所定の回路の集合体と接続可能である。
【0103】
上述のように、接続部材900xは、所定の機能の実現に要する信号授受端子数が前記端子群のいずれかの端子数と一致する所定の回路の集合体と接続可能である。そのため、当該所定の回路の集合体を接続して、当該所定の回路間の所定の信号の授受を行わせた場合には、所定の機能を実現させることができる。
【0104】
また、第一の端子群集合1xの各端子は第二の端子群集合2xの各端子と一対一接続されている。そのため、前記所定の回路の集合体を接続した場合に、接続されずに余る端子がないようにすることができる。 前述のように、端子が余るということは、その端子に接続される配線やさらには、その配線との間で信号の授受を行う回路等の無駄につながる。接続部材900xは、端子が余ることに起因する無駄を抑えることを可能にする。
【0105】
そのため、接続部材900xは、上記構成により、[発明の効果]の項に記載した効果を奏する。
【0106】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で更なる変形、置換、調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成や要素の構成は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。
【0107】
また、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記述され得るが、以下には限られない。
【0108】
(付記a1)
一対一接続された複数の端子対各々の一方の端子のすべてを含む第一の端子群集合と他方の端子すべてを含む第二の端子群集合とを備え、
前記第一の端子群集合及び前記第二の端子群集合各々は、互いに異なる数の端子群からなり、
所定の機能の実現に要する信号授受端子数が前記端子群のいずれかの端子数と一致する所定の回路の集合体と接続可能である、
接続部材。
【0109】
(付記a1.1)
前記端子群各々の端子数は、前記集合体に含まれるある回路の端子数と等しい、付記a1に記載された接続部材。
【0110】
(付記a1.2)
一対一接続された複数の端子対各々の一方の端子のすべてを含む第一の端子群集合と他方の端子すべてを含む第二の端子群集合とを備え、
前記第一の端子群集合及び前記第二の端子群集合各々は、互いに異なる数の端子群からなり、
前記端子群各々の端子数は、回路の端子すべてについてある信号の授受があるときに当該回路を含む部分が所定の性能を発揮し得る当該回路からなる回路群に含まれる回路の端子数と等しい、
接続部材。
【0111】
(付記a2)
前記第一の端子群集合が含む端子群の数が一つである、付記a1乃至付記a1.1のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0112】
(付記a3)
前記第二の端子群集合が含む各端子群の端子数が等しい、付記a1乃至付記a2のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0113】
(付記a4)
前記第二の端子群集合が含む端子群の数が二である、付記a1乃至付記a3のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0114】
(付記a5)
前記回路が、装置の備える回路である、付記a1乃至付記a4のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0115】
(付記a6)
前記装置が記録装置である、付記a5に記載された接続部材。
【0116】
(付記a7)
前記記録装置が、Solid State Driveである、付記a6に記載された接続部材。
【0117】
(付記b1)
付記a1乃至付記a7のうちのいずれか一の接続部材と、
前記第二の端子群集合のそれぞれの端子と前記回路とを接続する配線を備える第二の接続部材と、
を備える、接続構造。
【0118】
(付記b2)
前記第二の接続部材がミッドプレーンである、付記b1に記載された接続構造。
【0119】
(付記b3)
前記第二の端子群集合と前記配線とを接続するコネクタをさらに備える、付記b1又は付記b2に記載された接続構造。
【0120】
(付記c1)
一以上の端子群からなる第1端子群と、複数の端子群からなる第2端子群と、を備え、
前記第1端子群の端子数が前記第2端子群の端子数と等しく、
前記第1端子群の任意の一つの端子が、前記第2端子群の異なる一つの端子と接続されており、
前記第1端子群及び前記第2端子群に含まれる任意の一つの端子群の各端子が、回路の備えるすべての端子に所定の信号が送られたときに前記回路の含まれる部分が所定の性能を発揮し得る前記回路の前記すべての所定の端子のうちの異なるいずれかの端子に接続し得る、
接続部材。
【0121】
(付記A1)
第一の回路に接続された所定の数の端子からなり、前記数の端子のすべての端子が第二の回路に接続された場合に前記第二の回路を含む物が想定された性能を発揮する、第一の端子群の各端子、と接続され得る前記数の端子からなる第二の端子群と、
第三の回路に接続された前記数の端子からなり、前記数の端子のすべての端子が前記第一の回路及び第四の回路に接続された場合に前記第四の回路を含む物が想定された性能を発揮する、第三の端子群の各端子、と接続し得る前記数の端子からなる第四の端子群と、
そのすべての端子が前記第一の回路及び前記第三の回路に接続された場合に、第五の回路を含む物が想定された性能を発揮する、第五の端子群の各端子、と接続し得る前記数の二倍の数の端子からなる第六の端子群と、
を備え、
前記第六の端子群のそれぞれの端子は、前記第二の端子群及び前記第四の端子群の、所定の異なる端子に接続されている、
接続部材。
【0122】
(付記A2)
前記第一の回路及び前記第二の回路は、前記第五の回路に対し、前記第五の回路を制御するための制御信号を送るための回路である、付記A1に記載された接続部材。
【0123】
(付記A3)
前記第一の端子群のそれぞれの端子と前記第二の端子群のそれぞれの端子とが第一のコネクタにより接続されることが想定されており、前記第三の端子群のそれぞれの端子と前記第四の端子群のそれぞれの端子とが第二のコネクタにより接続されることが想定されている、付記A1又は付記A2に記載された接続部材。
【0124】
(付記A3.1)
前記第一のコネクタの接続部と前記第二のコネクタの接続部とは機械的接続及び電気的接続に関する互換性がある、付記A1乃至付記A3のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0125】
(付記A3.6)
前記第五の端子群のそれぞれの端子と前記第六の端子群のそれぞれの端子とが、第三のコネクタにより接続されることが想定されている、付記A1乃至付記A3.1のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0126】
(付記A3.7)
前記第三のコネクタは、前記第一のコネクタと接続部の仕様に関する互換性のあるコネクタである、付記A3乃至付記A3.6のうちのいずれか一(付記A3の引用部分に限る)に記載された接続部材。
【0127】
(付記A4)
前記第一の端子群のそれぞれの端子と前記第一の回路とが第一の配線群により接続されることが想定されており、前記第三の端子群のそれぞれの端子と前記第二の回路とが第二の配線群により接続されることが想定されている、付記A1乃至付記A3.1のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0128】
(付記A5)
前記第五の回路が、装置の備える回路である、付記A1乃至付記A4のうちのいずれか一に記載された接続部材。
【0129】
(付記A6)
前記装置が記録装置である、付記A5に記載された接続部材。
【0130】
(付記A7)
前記記録装置が、Solid State Driveである、付記A6に記載された接続部材。
【0131】
(付記B1)
付記A1乃至付記A7のうちのいずれか一の接続部材と、
前記第一の端子群のそれぞれの端子と前記第一の回路とを接続する配線からなる第一の配線群と、前記第三の端子群のそれぞれの端子と前記第二の回路とを接続する配線からなる第二の配線群とを備える第二の接続部材と、
を備える、接続構造。
【0132】
(付記B2)
前記第二の接続部材がミッドプレーンである、付記B1に記載された接続構造。
【0133】
(付記B3)
前記第一の端子群のそれぞれの端子と前記第二の端子群のそれぞれの端子とを接続する第一のコネクタと、前記第三の端子群のそれぞれの端子と前記第四の端子群のそれぞれの端子とを接続する第二のコネクタと、をさらに備える、付記B1又は付記B2に記載された接続構造。
【0134】
(付記B4)
前記第一のコネクタの接続部の仕様と前記第二のコネクタの接続部の仕様とが同じである、付記B3に記載された接続構造。
【0135】
(付記B5)
前記第二の接続部材は、前記第一の回路と第七の回路とを接続する配線からなる第三の配線群をさらに備える、付記B1乃至付記B4のうちのいずれか一に記載された接続構造。
【0136】
(付記B6)
前記第七の回路は、前記第七の回路の備える前記数の端子のすべてが、前記第一の回路に接続された場合に、前記第七の回路を含む物について想定された性能が発揮され得る回路である、付記B5に記載された接続構造。
【0137】
(付記B7)
前記第五の端子群のそれぞれの端子と前記第六の端子群のそれぞれの端子とを接続する第三のコネクタをさらに備える、付記B1乃至付記B6のうちのいずれか一に記載された接続構造。
【0138】
(付記B8)
前記第三のコネクタは、前記第一のコネクタと接続部の仕様に関する互換性のあるコネクタである、付記B7に記載された接続構造。