特許第6589945号(P6589945)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6589945
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/24 20060101AFI20191007BHJP
【FI】
   E02F9/24 B
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-138038(P2017-138038)
(22)【出願日】2017年7月14日
(65)【公開番号】特開2019-19522(P2019-19522A)
(43)【公開日】2019年2月7日
【審査請求日】2018年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 共史
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 龍一
【審査官】 西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−093431(JP,A)
【文献】 特開2017−040076(JP,A)
【文献】 特開2007−023486(JP,A)
【文献】 米国特許第09334630(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体と、
前記車両本体を操作するための操作装置と、
前記車両本体の作動を制御する制御部と、
前記操作装置で行われた前記車両本体の操作内容を検出し、当該操作内容を前記制御部に出力する操作検出部と、
前記車両本体に取り付けられ、前記車両本体の周囲の障害物を検出する障害物検出装置と
前記操作内容を記憶する記憶部とを備えており、
前記制御部は、
前記操作装置の操作によって前記車両本体が作動しているときに、前記障害物検出装置が前記障害物を検出した場合、前記車両本体の作動を停止するように前記車両本体を制御する停止処理と、
前記停止処理が行われているときに、前記障害物検出装置によって前記障害物が検出されず、前記操作検出部で検出された操作内容が継続されている場合、前記停止処理を引き続き継続する継続処理とを実行し、
前記制御部は、
前記停止処理を実行する際の前記操作検出部によって検出された操作内容を記憶する記憶処理と、
所定条件を満たしたときに、前記記憶部に記憶された操作内容を消去する消去処理と、
前記停止処理が行われているときに前記障害物検出装置によって前記障害物が検出されない場合、前記記憶部に記憶された操作内容と前記操作検出部で検出された操作内容が一致しているか否かを判定する判定処理とをさらに実行し、
前記継続処理は、前記判定処理において、前記操作内容が一致している場合に実行されることを特徴とする建設機械。
【請求項2】
前記所定条件は、前記判定処理において、前記操作内容が一致しない場合であることを特徴とする請求項に記載の建設機械。
【請求項3】
前記車両本体は、
下部走行体と、
前記下部走行体に対して旋回自在である上部旋回体とを有しており、
前記操作装置は、前記下部走行体及び前記上部旋回体の少なくともいずれか一方を操作可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の建設機械。
【請求項4】
前記障害物検出装置は、検出した前記障害物までの距離情報を前記制御部に出力し、
前記制御部は、前記障害物検出装置からの距離情報に基づいて、前記障害物が前記車両本体の周囲に定められた停止領域内に存在するか否かを判定する障害物判定処理をさらに実行し、
前記停止処理は、前記障害物判定処理において、前記障害物が前記停止領域内に存在すると判定された場合に実行されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、上部旋回体が旋回や後進等の作動をする際に、上部旋回体の周囲に設定される衝突防止領域内に障害物(人を含む)が位置することを検出した場合、作動を停止することが可能な技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−23486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術においては、作動するための操作が行われたまま作動が停止されているときに、衝突防止領域で検出された障害物が一時的に当該領域外に移動した場合(すなわち、衝突防止領域内にいる人が衝突防止領域から一時的に外れた場合)、作動停止が解除されて、作動が再開される。このように衝突防止領域外に障害物が一時的に移動しただけで作動を再開すると、再度、障害物が衝突防止領域内に戻ってきた場合に作動を停止しきれず、機械が障害物に衝突するという問題が生じる。さらに、障害物を検出する装置が例えば、ミリ波レーダである場合には、ミリ波レーダが発する電波から上下方向に外れた位置の障害物を検出することができないため、衝突防止領域(電波の範囲)で検出された障害物が倒れることで当該領域外に移動したと判定される。つまり、作動停止が解除されて、作動が再開される。この結果、障害物が機械に衝突する可能性のある場所に存在しているにもかかわらず、作動が再開されるので機械が障害物に衝突するという問題も生じる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、停止処理中に障害物が検出されなくなっても、停止処理時の操作が継続している場合は当該停止処理を継続し、障害物との衝突を防ぐことが可能な建設機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の建設機械は、車両本体と、前記車両本体を操作するための操作装置と、前記車両本体の作動を制御する制御部と、前記操作装置で行われた前記車両本体の操作内容を検出し、当該操作内容を前記制御部に出力する操作検出部と、前記車両本体に取り付けられ、前記車両本体の周囲の障害物を検出する障害物検出装置とを備えている。そして、前記制御部は、前記操作装置の操作によって前記車両本体が作動しているときに、前記障害物検出装置が前記障害物を検出した場合、前記車両本体の作動を停止するように前記車両本体を制御する停止処理と、前記停止処理が行われているときに、前記障害物検出装置によって前記障害物が検出されず、前記操作検出部で検出された操作内容が継続されている場合、前記停止処理を引き続き継続する継続処理とを実行する。
【0007】
これによると、停止処理が行われているときに、障害物検出装置によって障害物が検出されなくなっても、操作検出部で検出された操作内容が継続されている場合、停止処理が引き続き継続される。このため、停止処理中に一時的に障害物が検出されなくなっても停止処理が継続されるため、障害物との衝突を防ぐことが可能となり、安全性が向上する。
【0008】
本発明において、前記操作内容を記憶する記憶部をさらに含み、前記制御部は、前記停止処理を実行する際の前記操作検出部によって検出された操作内容を記憶する記憶処理と、所定条件を満たしたときに、前記記憶部に記憶された操作内容を消去する消去処理と、前記停止処理が行われているときに前記障害物検出装置によって前記障害物が検出されない場合、前記記憶部に記憶された操作内容と前記操作検出部で検出された操作内容が一致しているか否かを判定する判定処理とをさらに実行し、前記継続処理は、前記判定処理において、前記操作内容が一致している場合に実行されることが好ましい。これにより、停止処理を引き続き継続するか否かの判定を容易な構成で実現することが可能となる。
【0009】
また、本発明において、前記所定条件は、前記判定処理において、前記操作内容が一致しない場合であることが好ましい。これにより、作業者が操作装置での操作を止めた場合など、記憶部に記憶された操作内容と異なる操作が行われたときに、記憶部に記憶された操作内容が消去される。
【0010】
また、本発明において、前記車両本体は、下部走行体と、前記下部走行体に対して旋回自在である上部旋回体とを有しており、前記操作装置は、前記下部走行体及び前記上部旋回体の少なくともいずれか一方を操作可能に構成されていることが好ましい。これにより、下部走行体及び上部旋回体を有する建設機械において、停止処理中に一時的に障害物が検出されなくなっても停止処理が継続されるため、障害物との衝突を防ぐことが可能となり、安全性が向上する。
【0011】
また、本発明において、前記障害物検出装置は、検出した前記障害物までの距離情報を前記制御部に出力し、前記制御部は、前記障害物検出装置からの距離情報に基づいて、前記障害物が前記車両本体の周囲に定められた停止領域内に存在するか否かを判定する障害物判定処理をさらに実行し、前記停止処理は、前記障害物判定処理において、前記障害物が前記停止領域内に存在すると判定された場合に実行されることが好ましい。これにより、障害物までの距離に応じて停止処理を実行することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の建設機械によると、停止処理が行われているときに、障害物検出装置によって障害物が検出されなくなっても、操作検出部で検出された操作内容が継続されている場合、停止処理が引き続き継続される。このため、停止処理中に一時的に障害物が検出されなくなっても停止処理が継続されるため、障害物との衝突を防ぐことが可能となり、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る建設機械を示す概略平面図である。
図2図1に示す建設機械が有する制御システムを示すブロック図である。
図3図1に示す建設機械の車両本体を作動させるための油圧回路図である。
図4図1に示す建設機械の作動停止に関する制御フロー図である。
図5図1に示す建設機械の車両本体の周囲の領域に障害物が存在するときの状況を示しており、(a)は下部走行体が後方に移動するときの状況を示す図であり、(b)は上部旋回体が右旋回するときの状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る建設機械1について、図1図3を参照しつつ以下に説明する。建設機械1は、建設作業などの作業を行う機械であり、例えば掘削作業などを行う機械であり、本実施形態においては油圧ショベルである。なお、建設機械1としては、移動式クレーンなどであってもよく、油圧ショベルに限定するものではない。建設機械1は、図1に示すように、車両本体2と、制御システム3(図2参照)とを含む。
【0015】
車両本体2は、上部旋回体10と、下部走行体20とを有する。下部走行体20は、建設機械1を走行させる部分である。下部走行体20は、下部本体21と、一対のクローラ22とを有する。クローラ22は、図1に示すように、下部本体21の左側部分および右側部分に取り付けられる。図1に示すように、クローラ22が延びる方向を、下部走行体前後方向Aとする。下部走行体前後方向Aにおいて、一方側(または一方の向き)を下部走行体前側A1とし、その逆側を下部走行体後側A2とする。例えば、クローラ22を作動させる油圧モータ23(図3参照)は、下部走行体20の下部走行体後側A2部分に設けられる。
【0016】
上部旋回体10は、下部走行体20に対して旋回中心Oを中心に旋回自在である。上部旋回体10は、旋回装置(図示しない)を介して下部本体21に取り付けられる。上部旋回体10は、上部本体11と、キャビン(不図示)と、カウンターウエイト12とを有する。上部旋回体10には、上部アタッチメント15が取り付けられる。カウンターウエイト12から上部アタッチメント15に向かう側を、上部旋回体前後方向Bの上部旋回体前側B1とし、その逆側を上部旋回体前後方向Bの上部旋回体後側B2とする。鉛直方向D(図1中紙面垂直方向)、及び、上部旋回体前後方向Bに直交する方向を上部旋回体横方向Cとする。上部旋回体横方向Cにおいて、上部旋回体後側B2から上部旋回体前側B1に向かって見たときの左側を上部旋回体左側C1、同右側を上部旋回体右側C2とする。
【0017】
上部本体11は、上部旋回体10の本体部分である。上部本体11には、エンジン(不図示)などの装置が搭載される。キャビンは、オペレータ(建設機械1の操作者)が建設機械1を操作して運転する部分であり、下部走行体20を操作するための操作レバー63(図3参照)や上部旋回体10を操作するための操作レバー163(図3参照)が設けられている。カウンターウエイト12は、建設機械1の上部旋回体前後方向Bの質量のバランスをとるための、おもりである。カウンターウエイト12は、上部本体11の上部旋回体後側B2部分に取り付けられる。上部アタッチメント15は、上部本体12の例えば上部旋回体前側B1部分に取り付けられ、掘削作業などの作業を行う装置である。例えば、上部アタッチメント15は、ブーム15aと、アーム15bと、バケット15cとを有する。
【0018】
また、建設機械1は、図3に示すような、下部走行体20を作動させるための油圧回路40と、上部旋回体10を作動させるための油圧回路140とを有する。なお、油圧回路40と、油圧回路140の構成はほぼ同じであるため、油圧回路140の構成に関する符号を図3中括弧内に示す。ここで油圧回路40については、1つのクローラ22の油圧モータ23の作動を制御する回路として、以下に説明するが、もう一方のクローラ22の油圧モータ23の作動を制御するために後述の駆動回路50とパイロット回路60と同様な回路を別に有している。なお、2つの駆動回路50の油圧ポンプ51や2つのパイロット回路60のパイロットポンプは共通であってもよい。
【0019】
油圧回路40は、図3に示すように、原動機41と、タンク42と、駆動回路50と、パイロット回路60とを含む。原動機41(エンジン)は、建設機械1の駆動源である。タンク42には、油が蓄えられる。駆動回路50は、油圧ポンプ51と、油圧モータ23と、コントロールバルブ52とを有し、油圧モータ23を駆動させるための回路である。油圧ポンプ51は、原動機41により駆動され、タンク42の油を油圧モータ23に供給する。
【0020】
油圧モータ23は、クローラ22を作動させ、下部走行体20を走行させる。コントロールバルブ52は、油圧モータ23の作動を制御する弁である。コントロールバルブ52は、油圧ポンプ51から油圧モータ23へ供給される油の流量及び方向を制御することで、油圧モータ23の作動速度及び作動方向を制御する。コントロールバルブ52は、油圧モータ23と油圧ポンプ51との間に設けられる。コントロールバルブ52は、3つの切替位置を有する、3位置方向切替弁である。コントロールバルブ52はスプールの位置に応じて弁開度及び切替位置が変わる弁(スプール弁)である。また、コントロールバルブ52は、コントロールバルブ52に入力されるパイロット圧に応じてスプールの位置が変わる弁(パイロット式の弁)である。より詳細には、パイロット圧が小さいほど弁開度が小さくなり、油圧モータ23の作動速度、すなわち、下部走行体20の走行速度が遅くなる。コントロールバルブ52の切替位置には、第一作動位置52aと、第二作動位置52bと、中立位置52cとがある。コントロールバルブ52は、パイロット室52pと、逆側パイロット室52qとを有する。
【0021】
第一作動位置52a及び第二作動位置52bのそれぞれは、油圧モータ23を作動させるための切替位置であり、油圧ポンプ51から油圧モータ23に油を供給する切替位置である。第一作動位置52aは、クローラ22を下部走行体前側A1に移動させるための切替位置である。第二作動位置52bは、クローラ22を下部走行体後側A2に移動させるための切替位置である。中立位置52cは、油圧モータ23を停止させるための切替位置であり、油圧ポンプ51と油圧モータ23との間の油路を遮断する切替位置である。
【0022】
パイロット室52pおよび逆側パイロット室52qのそれぞれには、パイロット圧が入力される。パイロット室52pおよび逆側パイロット室52qのそれぞれは、パイロットポンプ(不図示)に接続される。パイロット室52pに入力されるパイロット圧と、逆側パイロット室52qに入力されるパイロット圧と、の差に応じて、切替位置が切り替わる。各パイロット室52p,52qに入力されるパイロット圧が等しい場合、中立位置52cが選択される。パイロット室52pに入力されるパイロット圧が逆パイロット室52qに入力されるパイロット圧よりも大きい場合、第一作動位置52aが選択される。逆パイロット室52qに入力されるパイロット圧がパイロット室52pに入力されるパイロット圧よりも大きい場合、第二作動位置52bが選択される。
【0023】
パイロット回路60は、パイロット圧を制御する回路である。パイロット回路60は、パイロットポンプ(不図示)と、2つの電磁逆比例弁61,62と、操作レバー63と、操作検出部64とを含む。なお、操作検出部64は、6つの圧力センサ65,66から構成されており、そのうちの2つの圧力センサ65,66が1つのパイロット回路60に含まれる。残りの4つの圧力センサ65,66のうち、2つの圧力センサ65,66は、もう一方のクローラ22を走行させるためのパイロット回路60に含まれ、残りの圧力センサ65,66は、上部旋回体10を旋回させるためのパイロット回路160に含まれる。パイロット回路60に含まれる2つの圧力センサ65,66は、操作レバー63と各パイロット室52p,52qとをそれぞれ接続する油路の圧力値を測定可能に配置されている。操作検出部64は、作業者により操作された操作レバー63によって各電磁逆比例弁61,62の一次側に供給される圧力を検出し、後述のコントローラ31に出力する。パイロットポンプは、操作レバー63及び各電磁逆比例弁61,62を介して各パイロット室52p,52qに接続されており、原動機41により駆動され、タンク42の油を各パイロット室52p,52qに供給する。
【0024】
操作レバー63は、建設機械1を操作する作業者によって操作され、作業者のレバー操作量に応じて油圧に変える操作装置である。本実施形態における操作レバー63は、前方にレバーを倒すことでパイロットポンプからの油圧が電磁逆比例弁61を介してパイロット室52p側にのみ供給される。これにより、コントロールバルブ52は第一作動位置52aをとる。一方、操作レバー63は、後方にレバーを倒すことでパイロットポンプからの油圧が電磁逆比例弁62を介して逆パイロット室52q側にのみ供給される。これにより、コントロールバルブ52は第二作動位置52bをとる。また、操作レバー63は、操作されていない場合、垂直に自立し各パイロット室52p,52qへの油路とタンク42とを連通させて大気圧とする。これにより、コントロールバルブ52は中立位置52cをとる。
【0025】
各電磁逆比例弁61,62は、パイロットポンプから供給される一次圧を、コントローラ31から入力された入力電流に応じた2次圧(任意の2次圧)を上限値として減圧する。下部走行体20の走行を制限しない場合は、所定の初期電流が供給され、二次圧が所定上限値に設定される。一方、下部走行体20の走行を制限する場合、コントローラ31からの入力電流に応じて、二次圧が当該上限値よりも小さい制限値に設定される。入力電流は、電磁逆比例弁61、62に入力される電流(指令電流値)であり、電磁逆比例弁61,62への入力電流が大きいほど、2次圧が小さくなるように制限される。コントローラ31から電磁逆比例弁61,62に上限電流値が供給されることで、電磁逆比例弁61,62が閉じられ、各パイロット室52p,52qに油圧が供給されなくなる。つまり、下部走行体20の走行が停止される。
【0026】
油圧回路140も、下部走行体20を作動させるための油圧回路40とほぼ同様の構成を有しており、同じ構成ものについては同符号で示し説明を省略する。油圧回路140は、図3に示すように、原動機41と、タンク42と、駆動回路150と、パイロット回路160とを含む。なお、原動機41、タンク42、油圧ポンプ51等は共通であるが、個別に設けられていてもよい。駆動回路150は、油圧ポンプ51と、旋回モータ123と、コントロールバルブ152とを有し、旋回モータ123を駆動させるための回路である。油圧ポンプ51は、原動機41により駆動され、タンク42の油を旋回モータ123に供給する。
【0027】
旋回モータ123は、上部旋回体10を旋回するように作動させる。コントロールバルブ152は、コントロールバルブ52と同様であり、旋回モータ123の作動を制御する弁である。より詳細には、パイロット圧が小さいほど弁開度が小さくなり、旋回モータ123の作動速度、すなわち、上部旋回体10の旋回速度が遅くなる。コントロールバルブ152の切替位置には、第一作動位置152aと、第二作動位置152bと、中立位置152cとがある。コントロールバルブ152は、パイロット室152pと、逆側パイロット室152qとを有する。
【0028】
第一作動位置152a及び第二作動位置152bのそれぞれは、旋回モータ123を作動させるための切替位置であり、油圧ポンプ51から旋回モータ123に油を供給する切替位置である。第一作動位置152aは、上部旋回体10を右旋回(図1中時計回り)させるための切替位置である。第二作動位置152bは、上部旋回体10を左旋回(図1中反時計回り)させるための切替位置である。中立位置52cは、旋回モータ123を停止させるための切替位置であり、油圧ポンプ51と旋回モータ123との間の油路を遮断する切替位置である。
【0029】
パイロット室152pおよび逆側パイロット室152qのそれぞれには、パイロット圧が入力される。各パイロット室152p,152qに入力されるパイロット圧が等しい場合、中立位置152cが選択される。パイロット室152pに入力されるパイロット圧が逆パイロット室152qに入力されるパイロット圧よりも大きい場合、第一作動位置152aが選択される。逆パイロット室152qに入力されるパイロット圧がパイロット室152pに入力されるパイロット圧よりも大きい場合、第二作動位置152bが選択される。
【0030】
パイロット回路160も、パイロット回路60と同様な構成であり、パイロットポンプ(不図示)と、2つの電磁逆比例弁161,162と、操作レバー163と、2つの圧力センサ65,66を有する操作検出部64とを含む。パイロット回路160に含まれる2つの圧力センサ65,66は、操作レバー163と各パイロット室152p,152qとをそれぞれ接続する油路の圧力値を測定可能に配置されている。操作検出部64は、作業者により操作された操作レバー163によって各電磁逆比例弁161,162の一次側に供給される圧力を検出し、後述のコントローラ31に出力する。パイロットポンプは、操作レバー163及び各電磁逆比例弁161,162を介して各パイロット室152p,152qに接続されており、原動機41により駆動され、タンク42の油を各パイロット室152p,152qに供給する。
【0031】
操作レバー163も、操作レバー63と同様な構成であり、作業者のレバー操作量に応じて油圧に変える操作装置である。本実施形態における操作レバー163は、右方にレバーを倒すことでパイロットポンプからの油圧が電磁逆比例弁161を介してパイロット室152p側にのみ供給される。これにより、コントロールバルブ152は第一作動位置152aをとる。一方、操作レバー163は、左方にレバーを倒すことでパイロットポンプからの油圧が電磁逆比例弁162を介して逆パイロット室152q側にのみ供給される。これにより、コントロールバルブ152は第二作動位置152bをとる。また、操作レバー163は、操作されていない場合、垂直に自立し各パイロット室152p,152qへの油路とタンク42とを連通させて大気圧とする。これにより、コントロールバルブ152は中立位置152cをとる。
【0032】
各電磁逆比例弁161,162も、上述の電磁逆比例弁61,62と同様な構成であり、パイロットポンプから供給される一次圧を、コントローラ31から入力された入力電流に応じた2次圧(任意の2次圧)を上限値として減圧する。上部旋回体10の旋回を制限しない場合は、所定の初期電流が供給され、二次圧が所定上限値に設定される。一方、上部旋回体10の旋回を制限する場合、コントローラ31からの入力電流に応じて、二次圧が当該上限値よりも小さい制限値に設定される。入力電流は、電磁逆比例弁161、162に入力される電流(指令電流値)であり、電磁逆比例弁161,162への入力電流が大きいほど、2次圧が小さくなるように制限される。コントローラ31から電磁逆比例弁161,162に上限電流値が供給されることで、電磁逆比例弁161,162が閉じられ、各パイロット室152p,152qに油圧が供給されなくなる。つまり、上部旋回体10の旋回が停止される。
【0033】
制御システム3は、建設機械1の周囲の障害物を検出し、建設機械1の作動(走行及び旋回)を制限する。図2に示すように、制御システム3は、コントローラ31と、4つの障害物検出装置32(図2においては1つだけ示す)と、上述の電磁逆比例弁61,62,161,162及び操作検出部64とで構成されている。なお、電磁逆比例弁61,62は、各パイロット回路60において2つずつ設けられている。コントローラ31は、制御部31aと、記憶部31bとを有する。
【0034】
制御部31aは、信号の入出力、演算(計算、判定など)、制御などを行う部分であり、上部旋回体10の旋回及び下部走行体20の走行を制御する。制御部31aは、4つの障害物検出装置32によって検出された障害物までの距離情報に基づいて、上部旋回体10の旋回及び下部走行体20の走行を停止する。制御部31aは、上部旋回体10及び下部走行体20の作動を停止する場合、電磁逆比例弁61,62,161,162に上限電流値を入力する。
【0035】
記憶部31bは、情報を記憶する部分であり、コントローラ31のメモリー領域である。記憶部31bは、上部旋回体10の周囲に予め定められた停止領域Rに関するデータである領域データを記憶している。停止領域Rは、図1に示すように、上部旋回体前後方向Bにおいて、上部旋回体10の前端よりも後方の領域に定められている。停止領域Rは、上部旋回体10の周囲近傍のU字形状の領域となっている。なお、この領域データにおいては、下部走行体20が存在するときの領域が除外される。これにより、障害物検出装置32が、下部走行体20(クローラ22)を検出しても、障害物として下部走行体20が停止領域Rに存在すると判定されない。また、記憶部31bは、後述の停止処理が行われたときの操作内容(圧力センサ65,66から出力された圧力値に基づく操作内容であって下部走行体20を走行させる走行方向、及び、上部旋回体10を旋回させる旋回方向を示す操作内容)を記憶する。なお、記憶部31bに記憶された操作内容は、当該記憶された操作内容と異なる操作(例えば、操作レバー63,163が垂直に自立した状態(中立位置)に戻す)を行うことで、消去される。
【0036】
各障害物検出装置32は、図1に示すように、建設機械1の周囲に定められた停止領域R内の障害物(すなわち、物体、人など)を検出可能に構成されている。4つの障害物検出装置32は、上部旋回体10の鉛直方向Dの上部に取り付けられている。より詳細には、上部旋回体前後方向Bにおいて、上部旋回体10の前端部の左側C1及び右側C2の端部に2つの障害物検出装置32が設けられ、上部旋回体10の後端部(カウンターウエイト12)の左側C1及び右側C2の端部に2つの障害物検出装置32が設けられている。これら4つの障害物検出装置32によって、停止領域Rに存在する障害物が検出される。
【0037】
本実施形態における障害物検出装置32は、3次元測距センサであり、画像および距離を取得可能なセンサであるが、障害物が停止領域Rに存在するか否かを検出することが可能であれば、どのようなもの(例えば、焦電センサ)であってもよく、特に限定するものではない。
【0038】
続いて、建設機械1の作動停止に関する制御フローについて、図4及び図5を参照しつつ以下に説明する。先ず、作業者が操作レバー63を操作して下部走行体20を、例えば、後方に移動させているときの制御フローについて説明する。
【0039】
図5(a)に示すように、下部走行体20の走行によって建設機械1が後方(図5(a)中矢印で示す方向)に移動しているときに、図4に示すように、ステップS1において、制御部31aは、障害物検出装置32が検出した障害物Gまでの距離情報に基づいて、障害物Gが停止領域R内に存在するか否かを判定する(障害物判定処理)。図5(a)に示すように、障害物Gが停止領域Rに存在する場合(YES)、ステップS2に進む。
【0040】
ステップS2において、制御部31aは、操作検出部64から出力された操作内容(ここでは、下部走行体20が後方に進む操作内容)を記憶部31bに記憶させる(記憶処理)。本実施形態においては、下部走行体20が移動しているときに、障害物Gが停止領域Rに存在すると、下部走行体20の走行を停止させる。このため、ステップS2において、そのときの停止に伴う操作内容を記憶部31bに記憶させる。
【0041】
次に、ステップS3においては、制御部31aが電磁逆比例弁61,62に上限電流値を供給し、電磁逆比例弁61,62を閉じて下部走行体20の走行を停止する制御を実行する(停止処理)。こうして、フローが終了する。
【0042】
この障害物判定処理(ステップS1)は、建設機械1のエンジンがかけられている間において、繰り返し実行される。ステップS1において、障害物Gが停止領域Rに存在しない場合(NO)、ステップS4に進む。ステップS4において、制御部31aが、記憶部31bに操作内容を記憶しているか否かを判定する。停止処理が行われていないときは、記憶部31bに操作内容が記憶されておらず(NO)、フローが終了する。つまり、停止領域R内に障害物Gが存在しないため、下部走行体20の走行がそのまま継続される。
【0043】
上述したように、ステップS2からステップS3に進み、停止処理が行われたときは、記憶部31bに操作内容が記憶されている。この状態で、再度、ステップS1が実行され、ステップS1からステップS4に進み、つまり、停止処理が行われているときに停止領域R内で障害物Gが検出されず、ステップS4において記憶部31bに操作内容が記憶されている場合(YES)、ステップS5に進む。
【0044】
ステップS5においては、制御部31aが、記憶部31bに記憶された前回の操作内容(下部走行体20が後方に進む操作内容)と操作検出部64が検出された今回の操作内容とが一致するか否かを判定する(判定処理)。今回の操作が前回の操作が引き続き継続されて行われたものである場合、操作内容が一致し(YES)、ステップS6に進む。
【0045】
ステップS5からステップS6に進む場合は、停止処理が行われているにもかかわらず、作業者が当該停止処理時の操作を継続している中で、一時的に障害物Gが停止領域R内で検出されなかった場合と考えられる。そして、ステップS6においては、制御部31aが現状の停止処理を継続するように、電磁逆比例弁61,62に上限電流値を供給し、電磁逆比例弁61,62を閉じて下部走行体20の走行を停止する制御を実行する(継続処理)。なお、継続処理において行われる制御は、停止処理と同様であるため、再度、同様な制御をしなくてもよい。この場合、制御部31aは、停止処理が継続されるように、そのまま維持するだけでもよい。こうして、フローが終了する。
【0046】
ステップS5において、例えば、作業者が操作を止めるために操作レバー63を中立位置に戻した場合、今回の操作内容と前回の操作内容とが一致せず(NO)、ステップS7に進む。ステップS7においては、制御部31aが、ステップS5における判定処理において操作内容が一致しないという所定条件を満たした場合、記憶部31bに記憶された操作内容を消去する(消去処理)。なお、記憶部31bに記憶された操作内容の消去は、例えば、運転席のレバーロック(不図示)を操作することで、制御部31aが記憶部31bに記憶された操作内容を消去してもよいし、専用のリセットスイッチを設けて、当該リセットスイッチを作業者が押すことで、制御部31aが記憶部31bに記憶された操作内容を消去してもよく、特に限定するものではない。いずれの所定条件においても、停止処理時の操作を止めて行うものであればよい。
【0047】
ステップS8においては、制御部31aが、電磁逆比例弁61,62に所定の初期電流を供給し、下部走行体20の走行の停止を解除する。このため、通常の下部走行体20の走行を行うことが可能となる。こうして、フローが終了する。
【0048】
続いて、作業者が操作レバー163を操作して上部旋回体10を右旋回させるときの制御フローについて説明する。なお、制御フローとしては、下部走行体20でのフローと同様であるため、図4を参照しつつ以下に説明する。
【0049】
図5(b)に示すように、上部旋回体10の右旋回(図5(b)中矢印で示す方向に旋回)しているときに、図4に示すように、ステップF1において、制御部31aは、障害物検出装置32が検出した障害物Gまでの距離情報に基づいて、障害物Gが停止領域R内に存在するか否かを判定する(障害物判定処理)。図5(b)に示すように、障害物Gが停止領域Rに存在する場合(YES)、ステップF2に進む。
【0050】
ステップF2において、制御部31aは、操作検出部64から出力された操作内容(ここでは、上部旋回体10が右旋回する操作内容)を記憶部31bに記憶させる(記憶処理)。本実施形態においては、上部旋回体10が旋回しているときに、障害物Gが停止領域Rに存在すると、上部旋回体10の走行を停止させる。このため、ステップF2において、そのときの停止に伴う操作内容を記憶部31bに記憶させる。
【0051】
次に、ステップF3においては、制御部31aが電磁逆比例弁161,162に上限電流値を供給し、電磁逆比例弁161,162を閉じて上部旋回体10の旋回を停止する制御を実行する(停止処理)。こうして、フローが終了する。
【0052】
繰り返し実行されるステップF1において、障害物Gが停止領域Rに存在しない場合(NO)、上述のステップS4と同様のステップF4に進む。ステップF4において、停止処理が行われていないときは、記憶部31bに操作内容が記憶されておらず(NO)、フローが終了する。つまり、停止領域R内に障害物Gが存在しないため、上部旋回体10の旋回がそのまま継続される。
【0053】
停止処理が行われているときにステップF1からステップF4に進む場合、記憶部31bに操作内容が記憶されている。つまり、ステップF4において記憶部31bに操作内容が記憶されている場合(YES)、ステップF5に進む。
【0054】
ステップF5においても、ステップS5と同様に、制御部31aが、記憶部31bに記憶された前回の操作内容(上部旋回体10が右旋回する操作内容)と操作検出部64が検出された今回の操作内容とが一致するか否かを判定する(判定処理)。今回の操作が前回の操作が引き続き継続されて行われたものである場合、操作内容が一致し(YES)、ステップF6に進む。そして、ステップF6においては、ステップS5と同様に、制御部31aが現状の停止処理を継続するように、電磁逆比例弁161,162に上限電流値を供給し、電磁逆比例弁161,162を閉じて上部旋回体10の旋回を停止する制御を実行する(継続処理)。なお、この継続処理においても、停止処理と同様であるため、再度、同様な制御をしなくてもよい。この場合、制御部31aは、停止処理が継続されるように、そのまま維持するだけでもよい。こうして、フローが終了する。
【0055】
ステップF5においても、上述のように作業者が操作を止めるために操作レバー163を中立位置に戻した場合、今回の操作内容と前回の操作内容とが一致せず(NO)、ステップS7と同様なステップF7に進む。そして、ステップF7において、制御部31aが、記憶部31bに記憶された操作内容を消去する(消去処理)。
【0056】
ステップF8においては、ステップS8と同様に、制御部31aが、電磁逆比例弁161,162に所定の初期電流を供給し、上部旋回体10の旋回の停止を解除する。このため、通常の上部旋回体10の旋回を行うことが可能となる。こうして、フローが終了する。
【0057】
以上のように、本実施形態における建設機械1によると、ステップS3,F3の停止処理が行われているときに、障害物検出装置32によって障害物Gが検出されなくなっても、操作検出部64で検出された操作内容が継続されている場合、ステップS6,F6の継続処理で停止処理が引き続き継続される。このため、停止処理中に一時的に障害物Gが検出されなくなっても停止処理が継続されるため、障害物Gとの衝突を防ぐことが可能となり、安全性が向上する。
【0058】
また、ステップS5,F5の判定処理において、操作内容が一致している場合に、ステップS6,F6の継続処理が実行される。これにより、停止処理を引き続き継続するか否かの判定を容易な構成で実現することが可能となる。
【0059】
また、ステップS7,F7においては、制御部31aが、ステップS5,F5における判定処理において操作内容が一致しないという所定条件を満たした場合、記憶部31bに記憶された操作内容を消去する消去処理が実行される。これにより、作業者が操作レバー63,163での操作を止めた場合など、記憶部31bに記憶された操作内容と異なる操作が行われたときに、記憶部31bに記憶された操作内容が消去される。
【0060】
また、車両本体2が下部走行体20と、上部旋回体10とを有しており、操作レバー63,163は、下部走行体20及び上部旋回体10を操作可能に構成されている。これにより、下部走行体20及び上部旋回体10を有する建設機械1において、停止処理中に一時的に障害物が検出されなくなっても停止処理が継続されるため、障害物との衝突を防ぐことが可能となり、安全性が向上する。
【0061】
また、ステップS1,F1において、制御部31aが、障害物検出装置32からの距離情報に基づいて、障害物Gが停止領域R内に存在するか否かを判定する。これにより、障害物Gまでの距離に応じて停止処理を実行することが可能となる。
【0062】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。上述の実施形態においては、上部旋回体10の旋回操作、及び、下部走行体20の走行操作が行われているときに、停止領域Rに障害物Gが存在する場合に停止処理が実行されているが、いずれか一方の操作においてのみ、停止処理が実行可能であってもよい。また、ステップS1,F1における障害物判定処理においては、障害物検出装置が停止領域R内に障害物Gが存在するか否かだけを検出可能なものである場合は、障害物検出装置が障害物を検出するか否かで停止領域R内に障害物Gが存在するか否かを判定してもよい。
【0063】
建設機械1の車両本体2が、旋回不可能な車両本体、つまり、走行だけが可能な車両本体であってもよい。この場合においても、上述の下部走行体20を走行させているときの停止制御と同様となる。また、建設機械1の車両本体2が、走行不可能な車両本体、つまり、旋回だけが可能な車両本体であってもよい。この場合においても、上述の上部旋回体10を旋回させているときの停止制御と同様となる。これらにおいても、上述と同様の効果を得ることが可能となる。
【0064】
また、ステップS5,F5で行われる判定処理を、単に操作検出部64から同じ信号が制御部31aに出力されているか否かで判定してもよい。つまり、記憶部31bに記憶された前回の操作内容と今回の操作内容とを比較するのではなく、操作検出部64が同じ信号が継続して出力され続けているかで判定してもよい。この場合、操作検出部64から異なる信号が出力されたときに、停止処理を解除すればよい。また、障害物検出装置32は、1つだけ設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 建設機械
2 車両本体
10 上部旋回体
20 下部走行体
31a 制御部
31b 記憶部
32 障害物検出装置
63,163 操作レバー(操作装置)
64 操作検出部
R 停止領域
図1
図2
図3
図4
図5