特許第6590149号(P6590149)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6590149
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】電力制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20191007BHJP
   H02H 7/00 20060101ALI20191007BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
   H02J7/00 S
   H02H7/00 Z
   B60R16/02 645D
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-253603(P2015-253603)
(22)【出願日】2015年12月25日
(65)【公開番号】特開2017-118748(P2017-118748A)
(43)【公開日】2017年6月29日
【審査請求日】2018年11月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 浩恭
【審査官】 大濱 伸也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−9552(JP,A)
【文献】 特開2015−120494(JP,A)
【文献】 特開2003−63330(JP,A)
【文献】 特開昭63−28730(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
B60R 16/02
H02H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーと負荷回路との間に設けられ、これらの接続状態と切断状態とを切り替えるラッチリレーと、
オン状態で前記ラッチリレーを接続状態とし、オフ状態で前記ラッチリレーを切断状態とするように接続されたキルスイッチとを具備し、
制御回路に電流が流れた状態のときだけ開となるスイッチ回路を有する第1リレーと、制御回路に電流が流れた状態のときだけ閉となるスイッチ回路を有する第2リレーとを、前記キルスイッチと前記ラッチリレーとの間に接続し、
前記キルスイッチをオン状態とすると、前記第1リレーのスイッチ回路及び前記第2リレーの制御回路並びに前記第2リレーのスイッチ回路を介して前記ラッチリレーのセットコイルに電流が流れて当該ラッチリレーが接続状態となり、
前記ラッチリレーが接続状態となることにより、前記第1リレーの制御回路に電流が流れた状態となって当該第1リレーのスイッチ回路が開状態となり、前記第2リレーの制御回路への電流が切断されてスイッチ回路が開となり、これにより、前記ラッチリレーの前記セットコイルに流れる電流が遮断され、
前記キルスイッチをオフ状態とすると、前記ラッチリレーのリセットコイルに電流が流れて当該ラッチリレーが切断状態となるように構成された
ことを特徴とする電力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力制御装置において、
前記第1リレーのスイッチ回路と、前記第2リレーの制御回路とが、前記キルスイッチの前記オン状態の接点と前記ラッチリレーの前記セットコイルの一方の接点との間に接続され、
前記セットコイルの他方の接点は前記第2リレーのスイッチ回路を介して接地されており、
一方、前記ラッチリレーの前記負荷回路が接続された接点に前記第1リレーの前記制御回路が接続されている
ことを特徴とする電力制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電力制御装置において、
前記キルスイッチが複数設けられ、全てのキルスイッチがオン状態となると前記ラッチリレーが接続状態となり、少なくとも1つのキルスイッチがオフ状態になると前記ラッチリレーが切断状態となるように構成されている
ことを特徴とする電力制御装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の電力制御装置において、
前記ラッチリレーは、車両に搭載されるバッテリーの電流に対応可能なメカニカルラッチリレーであり、前記第1リレーは、前記ラッチリレーが対応する電流より小さな電流に対応可能な半導体リレーである
ことを特徴とする電力制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、競技車などの車両に設けられるキルスイッチを含む電力制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
競技用などの車両には、緊急時に火災などの二次災害を防止するために電装類の電気を遮断するためのキルスイッチの設置が義務づけられ、キルスイッチの設置場所も規定されている。
【0003】
従来、メカニカルなキルスイッチが知られているが、100A−200Aという大電流用のケーブルをキルスイッチの設置場所まで敷設しなければならず、例えば、キルスイッチを3箇所に設ける場合、車両内中に大電流用のケーブルが敷設されることになり、困難が伴う。
【0004】
そこで、バッテリー近傍にリレーを用い、キルスイッチとリレーとの間を制御信号用のケーブルで接続するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−23380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したリレーを用いる場合、リレーをオンしている状態でも電流が流れるため、バッテリーに負荷がかかり、スイッチを入れっぱなしにしておくと、バッテリーがあがってしまうなどの問題がある。
【0007】
本発明は、大電流用のケーブルを最低限とし、且つキルスイッチオン時の電流の消費を抑えた電力制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、バッテリーと負荷回路との間に設けられ、これらの接続状態と切断状態とを切り替えるラッチリレーと、オン状態で前記ラッチリレーを接続状態とし、オフ状態で前記ラッチリレーを切断状態とするように接続されたキルスイッチとを具備し、制御回路に電流が流れた状態のときだけ開となるスイッチ回路を有する第1リレーと、制御回路に電流が流れた状態のときだけ閉となるスイッチ回路を有する第2リレーとを、前記キルスイッチと前記ラッチリレーとの間に接続し、前記キルスイッチをオン状態とすると、前記第1リレーのスイッチ回路及び前記第2リレーの制御回路並びに前記第2リレーのスイッチ回路を介して前記ラッチリレーのセットコイルに電流が流れて当該ラッチリレーが接続状態となり、前記ラッチリレーが接続状態となることにより、前記第1リレーの制御回路に電流が流れた状態となって当該第1リレーのスイッチ回路が開状態となり、前記第2リレーの制御回路への電流が切断されてスイッチ回路が開となり、これにより、前記ラッチリレーの前記セットコイルに流れる電流が遮断され、前記キルスイッチをオフ状態とすると、前記ラッチリレーのリセットコイルに電流が流れて当該ラッチリレーが切断状態となるように構成されたことを特徴とする電力制御装置にある。
【0009】
第1の態様では、キルスイッチがオン状態になった際には、ラッチリレーのセットコイルに電流が流れて当該ラッチリレーを接続状態にした後、第1リレーの制御回路に電流が流れ、これにより、第1リレーのスイッチ回路が開となり、第2リレーの制御回路への電流が遮断されるので、そのスイッチ回路が開となり、セットコイルへの電流が遮断され、キルスイッチオン状態の消費電力が大幅に低減される。
【0010】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する電力制御装置において、前記第1リレーのスイッチ回路と、前記第2リレーの制御回路とが、前記キルスイッチの前記オン状態の接点と前記ラッチリレーの前記セットコイルの一方の接点との間に接続され、前記セットコイルの他方の接点は前記第2リレーのスイッチ回路を介して接地されており、一方、前記ラッチリレーの前記負荷回路が接続された接点に前記第1リレーの前記制御回路が接続されていることを特徴とする電力制御装置にある。
【0011】
第2の態様では、キルスイッチがオン状態になった際には、ラッチリレーのセットコイルに電流が流れて当該ラッチリレーを接続状態にした後、第1リレーの制御回路に電流が流れ、これにより、第1リレーのスイッチ回路が開となり、第2リレーの制御回路への電流が遮断されるので、そのスイッチ回路が開となり、セットコイルへの電流が遮断される。
【0012】
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載する電力制御装置において、前記キルスイッチが複数設けられ、全てのキルスイッチがオン状態となると前記ラッチリレーが接続状態となり、少なくとも1つのキルスイッチがオフ状態になると前記ラッチリレーが切断状態となるように構成されていることを特徴とする電力制御装置にある。
【0013】
第3の態様では、複数のキルスイッチを設けても、キルスイッチオン状態の消費電力が大幅に低減される。
【0014】
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れかの態様に記載する電力制御装置において、 前記ラッチリレーは、車両に搭載されるバッテリーの電流に対応可能なメカニカルラッチリレーであり、前記第1リレーは、前記ラッチリレーが対応する電流より小さな電流に対応可能な半導体リレーであることを特徴とする電力制御装置にある。
【0015】
第4の態様では、キルスイッチオン状態の消費電力が半導体リレーに流れるものだけとなり、消費電力が大幅に低減される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、大電流のケーブルをキルスイッチのところまで敷設することなく、キルスイッチオン状態の消費電力が大幅に低減された電力制御装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態1に係る電力制御装置の概略構成を示す図である。
図2】実施形態1に係る電力制御装置の概略構成を示す図である。
図3】実施形態1に係る電力制御装置の概略構成を示す図である。
図4】実施形態1に係る電力制御装置の概略構成を示す図である。
図5】実施形態2に係る電力制御装置の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〈実施形態1〉
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
図1図4は、車両に搭載された電力制御装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の電力制御装置は、車両に搭載されたバッテリー1と、車両の負荷回路2との間に設けられたラッチリレー10を具備する。ラッチリレー10は、ラッチング回路11と、セットコイル12と、リセットコイル13とを具備し、ラッチング回路11の一方の接点11aにバッテリー1が接続され、他方の接点11bに負荷回路2が接続されている。セットコイル12に電流が流れると、ラッチング回路11が接続状態となり、リセットコイル13に電流が流れると、ラッチング回路11が切断状態となる。図1は、切断状態を示す。
【0019】
ここで、ラッチング回路11の一方の接点11aに接続されたバッテリー1からのケーブル3及び他方の接点11bに接続された負荷回路2に接続されるケーブル4は共に、200〜300Aの電流が送電可能な大電流用のケーブルであり、ラッチリレー10も200〜300Aに対応できる大電流用のものが使用され、セットコイル12及びリセットコイル13は、大容量のものとなり、3A〜8Aの電流を流す必要がある。
【0020】
電流制御装置は、さらに、キルスイッチ20と、第1リレー30と、第2リレー40とを具備する。
【0021】
キルスイッチ20は、オンオフを切り替える図示しない操作部を具備し、オン状態で接続状態となるオン接点21、22と、オフ状態で接続状態となるオフ接点23、24とを具備する。
【0022】
また、第1リレー30は、いわゆるB接点リレーであり、制御回路31と、スイッチ回路32とを具備し、通常はスイッチ回路32が閉状態であるが、制御回路31に電流が流れると、スイッチ回路32が開状態となるリレーである。この第1リレー30は、第2リレー40を作動させるために用いられるので、接点容量が100mA程度の小電流リレーを用いればよい。制御回路31に流さなければならない電流は、機械式リレーを用いれば、10〜30mAであり、半導体リレー(SSR)を用いれば、3〜10mA程度である。
【0023】
第2リレー40は、いわゆるA接点リレーであり、制御回路41と、スイッチ回路42とを具備し、通常はスイッチ回路42が閉状態であるが、制御回路41に電流が流れると、スイッチ回路32が閉状態となるリレーである。この第2リレー40は、第1リレー30と同程度の容量のものを用いることができ、機械式リレーでも半導体リレーでもよい。
【0024】
以下、これらの接続状態を説明する。
キルスイッチ20の一方のオン接点21は、第1リレー30のスイッチ回路32の一方の接点に接続され、スイッチ回路32の他方の接点は、第2リレー40の制御回路41を通ってラッチリレー10のセットコイル12の一方の接点12aに接続される。また、接点12aには、ヒューズ5を介してバッテリー1が接続されている。
【0025】
一方、セットコイル12の他方の接点12bは、ヒューズ6を介して第2リレー40のスイッチ回路42の一方の接点に接続され、スイッチ回路42の他方の接点は接地されている。また、キルスイッチ20の他方のオン接点22は、接地されている。
【0026】
ここで、ラッチリレー10のラッチング回路11の負荷回路2が接続された他方の接点11bは、第1リレー30の制御回路31の一端に接続され、制御回路の他端は接地されている。
【0027】
一方、キルスイッチ20の一方のオフ接点23は、ラッチリレー10のリセットコイル13の一方の接点13aに接続され、リセットコイル13の他方の接点13bは、第1リレー30の制御回路31を介して接地されている。
【0028】
以下、本実施形態の電力制御装置の動作を、図1図4を参照して説明する。
図1は、初期状態、すなわち、キルスイッチ20がオフ状態を示し、図2は、キルスイッチ20をオンとした状態を示す。図2に示すように、キルスイッチ20をオン状態とすると、第1リレー30のスイッチ回路32、第2リレー40の制御回路41、ラッチリレー10のセットコイル12の一方の接点12aに接続され、これにより形成された回路にバッテリー1からの電流が流れる。ここで、第2リレー40の制御回路41に電流が流れ、スイッチ回路42が閉状態となり、セットコイル12の他方の接点12bから、第2リレー40のスイッチ回路42を介して接地される回路が形成される。これにより、ラッチリレー10のセットコイル12にバッテリー1からの電流が流れる。
【0029】
セットコイル12に電流が流れた直後の状態を図3に示す。同図に示すように、セットコイル12に電流が流れると、ラッチング回路11が閉となり、バッテリー1の電流が負荷回路2に流れる。同時に、バッテリー1からの電流は、第1リレー30の制御回路31に流れ、これにより、スイッチ回路32が開状態となる。スイッチ回路32が開状態となると、第2リレー40の制御回路41に流れる電流が遮断され、スイッチ回路42が開状態となる。この結果、バッテリー1からセットコイル12に電流を流す回路が切断され、セットコイル12に流れる電流が遮断される。
【0030】
このように、本実施形態の電力制御装置では、セットコイル12に電流を流し、ラッチング回路11が閉状態となると、第1リレー30の制御回路31に電流が流れることにより、第2リレー40の制御回路41への電流が遮断され、この結果、バッテリー1からセットコイル12に電流を流す回路が切断され、セットコイル12に流れる電流が遮断され、無駄な電力の消費が排除される。なお、この結果、第1リレー30の制御回路31への電流は流れ続けるが、機械式リレーを用いても、流れる電流は10mA〜30mA程度であり、半導体リレーを用いると、3mA〜10mA程度である。本実施形態では接点容量が100mAの半導体リレーを用い、制御回路に流れる電流は5mAである。一方、ラッチリレー10のセットコイル12に流れる電流は3000mAであるので、消費電力は1/600に低減されたことになる。何れにしても、機械式リレーを用いても、百分の一以上の低減効果が実現し、半導体リレーを用いると、数百分の一程度の低減が実現される。
【0031】
一方、キルスイッチ20をオフとした状態を図4に示す。同図に示すように、キルスイッチ20の一方のオフ接点23から、ラッチリレー10のリセットコイル13を接続する回路が形成され、ラッチング回路11の他方の接点11bからリセットコイル13に電流が流れ、ラッチング回路11が閉状態となり、負荷回路2での電流が遮断される。同時に、リセットコイル13への電流も遮断される。
【0032】
〈実施形態2〉
図5には、実施形態2に係る電力制御装置の概略構成を示す。
本実施形態の電力制御装置は、キルスイッチを3箇所に設けた以外は、実施形態1と同様なものであり、基本的な動作や効果は同様であるので、重複する説明は省略する。
【0033】
図5に示すように、3つのキルスイッチ20A〜20Cは、基本的には、実施形態1のキルスイッチ20と同じ構成を有し、オン接点21A〜21C、22A〜22C及びオフ接点23A〜23C、24A〜24Cを具備する。
【0034】
本実施形態では、キルスイッチ20Aのオン接点22Bが、実施形態1と同様に、第1リレー30のスイッチ回路32、第2リレー40の制御回路41を通ってラッチリレー10のセットコイル12の一方の接点12aに接続されている。
【0035】
また、オン接点21Aは、キルスイッチ20Cのオン接点21Cに接続され、オン接点22Cがキルスイッチ20Bのオン接点21Bに接続され、オン接点22Bが接地されている。
【0036】
これにより、3つのキルスイッチ20A〜20Cのオン接点21A〜21C、22A〜22Cは、直列に接続され、3つのキルスイッチ20A〜20Cの全てがオン状態となって初めて、ラッチリレー10のセットコイル12に電流が流れ、ラッチング回路11が閉となり、負荷回路2にバッテリー1からの電流が流れるようになっている。
【0037】
なお、この際に、ラッチング回路11が閉となった後、第1リレー30の制御回路31には電流が流れた状態となるが、セットコイル12に流れる電流が切断される点は、実施形態1と同様である。
【0038】
一方、3つのキルスイッチ20A〜20Cのそれぞれの一方のオフ接点23A〜23Cは、リレー50の接点51に並列状態で接続され、接点52が、ラッチリレー10のリセットコイル13の一方の接点13aに接続されている。また、3つのキルスイッチ20A〜20Cのそれぞれの他方のオフ接点24A〜24Cは接地されている。なお、リレー50は、外部コントロール用のリレーであり、励磁コイルへの配線は省略してある。リレー50は、キルスイッチ20A〜20Cが作動しても、発電機が回転している状態を間、電源オフを遅延させるために用いられるものであり、発明の本質とは無関係である。なお、発電機が作動していないEVモードでは、このリレー50は常時接点を閉じており、キルスイッチ20A〜20Cの遅延は発生しない状態となっている。
【0039】
これにより、3つのキルスイッチ20A〜20Cの何れかがオフ状態となると、ラッチリレー10のリセットコイル13を接続する回路が形成され、ラッチング回路11の他方の接点11bからリセットコイル13に電流が流れ、ラッチング回路11が閉状態となり、負荷回路2での電流が遮断される。
【0040】
なお、キルスイッチ20A〜20Cを直列に接続するためのリレー50は、オフ状態とすることにより、キルスイッチ20A〜20Cのオフ接点23A〜23C、24A〜24Cを無効とできるが、これは必ずしも設ける必要はない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、自動車の他、各種産業分野で利用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 バッテリー
2 負荷回路
10 ラッチリレー
11 ラッチング回路
12 セットコイル
13 リセットコイル
20、20A〜20C キルスイッチ
30 第1リレー
31 制御回路
32 スイッチ回路
40 第2リレー
41 制御回路
42 スイッチ回路
図1
図2
図3
図4
図5