(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記投光指示部は、前記外乱判定部からの指示を受けた場合に、前記外乱の受光結果が前記第1の閾値以下となるタイミングで前記検出体の有無を判定するように合わせたディレイ時間の経過後、前記投光部に対して投光を指示する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光電センサ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る光電センサの構成例を示す図である。
光電センサは、光を投光する投光部と、投光部により投光された光に対する反射光を受光する受光部と、受光部による受光結果を判定閾値と比較することで検出体50の有無を検出するものである。ここで、判定閾値は、無信号状態を基準として正の値をとる閾値(第1の閾値)とする。また以下では、受光素子(一次元位置検出素子)5として受光面がN(Near)側受光面とF(Far)側受光面とに分割された2分割フォトダイオードを用い、設定距離よりも近くに存在する検出体50の有無を検出する距離設定型の光電センサを用いた場合を例に説明を行う。
【0014】
光電センサは、
図1に示すように、駆動回路1、投光素子2、投光光学系3、受光光学系4、受光素子5、演算回路6、増幅回路7、比較判定回路8、出力回路9、表示回路10及び制御回路11を備えている。
なお、
図1に示す構成において、駆動回路1、投光素子2及び投光光学系3は投光部を構成し、受光光学系4、受光素子5、演算回路6及び増幅回路7は受光部を構成する。
【0015】
駆動回路1は、投光素子2への電流を生成するものである。
投光素子2は、駆動回路1により生成された電流により駆動し、光を発光するものである。この投光素子2として、例えばLEDを用いる。
投光光学系3は、投光素子2により発光された光を集光するものである。この投光光学系3により集光された光は、検出領域に投光される。そして、検出領域に検出体50が存在する場合に、この検出体50によって上記光が反射される。
【0016】
受光光学系4は、検出領域に存在する検出体50により反射された光を集光するものである。
受光素子5は、受光面がN側受光面とF側受光面とに分割され、受光光学系4により集光された光を電気信号(電流)に変換する2分割フォトダイオードである。この受光素子5により、N側受光面での受光量(第1の受光信号)とF側受光面での受光量(第2の受光信号)を検出することができる。
【0017】
演算回路6は、受光素子5により検出されたN側受光面での受光量(電流)とF側受光面での受光量(電流)とをそれぞれ電圧に変換し、それらの差を検出するものである。
増幅回路7は、演算回路6による処理後の電圧を所定の増幅率で増幅するものである。この増幅回路7により増幅された電圧(差動信号)が受光結果(第1,2の受光信号から生成した距離信号)に相当する。
【0018】
比較判定回路8は、増幅回路7により増幅された電圧を判定閾値(正の閾値)と比較し、検出領域での検出体50の有無を検出するものである。この際、比較判定回路8は、増幅回路7により増幅された電圧が判定閾値より小さい場合には検出領域に物体は無いと判定し、増幅回路7により増幅された電圧が判定閾値以上の場合には検出領域に物体があると判定する。この比較判定回路8として、アップダウンカウンタ等を用いる。
【0019】
出力回路9は、比較判定回路8による判定結果を示す情報を出力するものである。この際、出力回路9は、上記判定結果を示す情報をもとに出力トランジスタを動作させる。
表示回路10は、比較判定回路8による判定結果を示す情報を表示灯等により表示するものである。
【0020】
制御回路11は、光電センサの各部の動作を制御するものである。また、制御回路11は、投光部による投光タイミングを制御する機能を有している。この制御回路11は、
図2に示すように、アイドル状態制御部111、カウンタ初期化部112、外乱検出部113、カウンタ部114、待機制御部115、外乱判定部116及び投光指示部117を有している。制御回路11は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
【0021】
アイドル状態制御部111は、光電センサを起動した際又は光電センサによる各回の投受光処理の後、当該光電センサに対して一定時間アイドリングを行わせるものである。
【0022】
カウンタ初期化部112は、光電センサを起動した際又は光電センサによる各回の投受光処理の後、カウンタ部114によるカウント値をリセットして初期化するものである。
【0023】
外乱検出部113は、光電センサが一定時間アイドリングした後又は外乱判定部116による指示を受けた場合に、投光部による投光がない状態で、一定時間、受光信号を正の閾値及び負の閾値(第2の閾値)と比較することで、外乱の検出を行うものである。ここで、正の閾値は、比較判定回路8で用いる判定閾値と同一である。また、負の閾値は、無信号状態を基準として負の値をとる閾値である。そして、外乱検出部113は、受光信号が正の閾値より大きい場合又は負の閾値未満の場合に、外乱が発生していると判定する。
【0024】
カウンタ部114は、外乱検出部113により外乱が検出された回数をカウントするものである。
なお、カウンタ部114は、外乱検出部113により外乱が検出された回数を、その検出状態に応じて区別してもよい。この場合、カウンタ部114は、外乱検出部113により受光信号が正の閾値より大きくなることで外乱が検出された第1の回数と、外乱検出部113により受光信号が負の閾値未満となることで外乱が検出された第2の回数を区別してカウントする。
【0025】
待機制御部115は、外乱検出部113により外乱が検出された場合に、受光信号が正の閾値と負の閾値の範囲内になるまで待機するものである。すなわち、待機制御部115は、外乱検出部113により受光信号が正の閾値より大きくなることで外乱が検出された場合には、受光信号が正の閾値以下となるまで待機する。同様に、待機制御部115は、外乱検出部113により受光信号が負の閾値未満となることで外乱が検出された場合には、受光信号が負の閾値以上となるまで待機する。
【0026】
外乱判定部116は、待機制御部115による待機後、カウンタ部114によりカウントされた回数を規定値と比較することで、外乱判定を行うものである。この際、外乱判定部116は、カウンタ部114によりカウントされた回数が規定値より大きい場合には、外乱が交流波形であると判定し、投光指示部117による投光部に対する投光の指示を行わせる。それ以外の場合には、外乱判定部116は、外乱が相互干渉による振り戻し波形であると判定し、外乱検出部113による外乱の検出を再度行わせる。
なお、規定値は、振り戻し波形状の外乱の振り戻し回数よりも大きい値に設定される。この外乱の振り戻し回数は、光電センサの回路構成から求めることができる。
【0027】
また、外乱判定部116は、カウンタ部114が、外乱が検出された回数をその検出状態に応じて区別している場合には、その区別した回数に応じて外乱判定を行うようにしてもよい。この場合、外乱判定部116は、受光信号が正の閾値より大きくなった状態から待機制御部115による待機後、カウンタ部114によりカウントされた第1の回数を第1の規定値と比較することで、外乱判定を行う。一方、外乱判定部116は、受光信号が負の閾値未満となった状態から待機制御部115による待機後、カウンタ部114によりカウントされた第2の回数を第2の規定値と比較することで、外乱判定を行う。なお、外乱判定の手法は上記と同様である。また、第2の規定値は、第1の規定値より大きな値とする。
【0028】
また、外乱判定部116は、カウンタ部114が、外乱が検出された回数をその検出状態に応じて区別していない場合であっても、以下のように外乱判定を行うこともできる。すなわち、外乱判定部116は、受光信号が正の閾値より大きくなった状態から待機制御部115による待機後、カウンタ部114によりカウントされた回数を第1の規定値と比較することで、外乱判定を行う。一方、外乱判定部116は、受光信号が負の閾値未満となった状態から待機制御部115による待機後、カウンタ部114によりカウントされた回数を第2の規定値と比較することで、外乱判定を行う。なお、外乱判定の手法は上記と同様である。また、第2の規定値は、第1の規定値より大きな値とする。
【0029】
投光指示部117は、外乱検出部113により一定時間外乱が検出されない場合、又は外乱判定部116からの指示を受けた場合に、投光部に対して投光を指示するものである。なお投光部による投光は、立下り(受光信号が正から負に向かう状態)で行う必要がある。
【0030】
次に、上記のように構成された光電センサの投光タイミングの制御動作例について、
図3を参照しながら説明する。なお以下では、カウンタ部114が外乱の検出状態に応じてその検出回数を区別してカウントするものとする。
光電センサの投光タイミングの制御動作例では、光電センサを起動した際又は光電センサによる各回の投受光処理の後、
図3に示すように、まず、アイドル状態制御部111は、当該光電センサに対して一定時間(例えば140μs)アイドリングを行わせる(ステップST1)。また、カウンタ初期化部112は、カウンタ部114によるカウント値をリセットして初期化する(ステップST2)。
【0031】
そして、光電センサが一定時間アイドリングした後、外乱検出部113は、投光部による投光がない状態で、一定時間(例えば40μs)、受光信号を正の閾値及び負の閾値と比較し、受光信号が負の閾値以上且つ正の閾値以下であるかを判定する(ステップST3,4)。
このステップST3において、外乱検出部113は、一定時間、受光信号が負の閾値以上且つ正の閾値以下であると判定した場合には、外乱を検出しないと判定し、シーケンスはステップST11に進む。
【0032】
このステップST3において、外乱検出部113は、受光信号が負の閾値と正の閾値の範囲外であると判定した場合には、受光信号が正の閾値より大きいかを判定する(ステップST4)。
このステップST4において、外乱検出部113が受光信号が正の閾値より大きいと判定した場合には、待機制御部115は、受光信号が正の閾値以下となるまで待機する(ステップST5)。
また、カウンタ部114は、第1のカウント値(第1の回数)をインクリメントする(ステップST6)。
【0033】
次いで、外乱判定部116は、カウンタ部114による第1のカウント値が第1の規定値(例えば3)より大きいかを判定する(ステップST7)。
このステップST7において、外乱判定部116は、第1のカウント値が第1の規定値以下である場合には、外乱は相互干渉による振り戻し波形であると判定する。その後、シーケンスはステップST3に戻り、外乱検出部113による外乱の検出を再度行わせる。
【0034】
一方、ステップST7において、外乱判定部116は、第1のカウント値が第1の規定値より大きい場合には、外乱は交流波形であると判定し、シーケンスはステップST11に進む。
【0035】
一方、ステップST4において、外乱検出部113が受光信号が負の閾値未満であると判定した場合には、待機制御部115は、受光信号が負の閾値以上となるまで待機する(ステップST8)。
また、カウンタ部114は、第2のカウント値(第2の回数)をインクリメントする(ステップST9)。
【0036】
次いで、外乱判定部116は、カウンタ部114による第2のカウント値が第2の規定値(例えば5)より大きいかを判定する(ステップST10)。なお、第2の規定値は第1の規定値より大きな値に設定される。
このステップST10において、外乱判定部116は、第2のカウント値が第2の規定値以下である場合には、外乱は相互干渉による振り戻し波形であると判定する。その後、シーケンスはステップST3に戻り、外乱検出部113による外乱の検出を再度行わせる。
【0037】
一方、ステップST10において、外乱判定部116は、第2のカウント値が第2の規定値より大きい場合には、外乱は交流波形であると判定し、シーケンスはステップST11に進む。
【0038】
そして、ステップST3において外乱検出部113により一定時間外乱が検出されない場合、又は、ステップST7,10において外乱判定部116により外乱が交流波形であると判定された場合には、そのタイミングで、投光指示部117は、投光部に対して投光を指示する(ステップST11)。その後、光電センサは通常の投受光処理を行う。
【0039】
次に、具体例を用いて投光タイミングの制御動作例について説明する。なお、第1,2のカウント値の初期値は0であり、第1の規定値は3であり、第2の規定値は5であるとする。
まず、相互干渉による外乱が入力された場合について、
図4を参照しながら説明する。なお
図4では、正の閾値を0.2Vとし、負の閾値を−0.2Vとした場合を示している。
相互干渉による外乱が入力された場合、受光信号には振り戻し波形が発生する。
図4はその具体例である。この場合、符号aの時点で、受光信号が正の閾値より大きくなり、外乱検出部113は外乱を検出する。そして、待機制御部115は受光信号が正の閾値以下となるまで待機し(符号b)、カウンタ部114は第1のカウント値をインクリメントする。この時点では、第1のカウント値(=1)は第1の規定値(=3)以下であるため、外乱判定部116は外乱が相互干渉による振り戻し波形であると判定し、外乱検出部113による再動作を指示する。
【0040】
その後、符号cの時点で、受光信号が負の閾値未満となり、外乱検出部113は外乱を検出する。そして、待機制御部115は受光信号が負の閾値以上となるまで待機し(符号d)、カウンタ部114は第2のカウント値をインクリメントする。この時点では、第2のカウント値(=1)は第2の規定値(=5)以下であるため、外乱判定部116は外乱が相互干渉による振り戻し波形であると判定し、外乱検出部113による再動作を指示する。その後、上記の動作を繰り返すことになる。
【0041】
そして、符号h以降、外乱の振り戻しが解消され、波形が安定する。これにより、外乱検出部113は一定時間外乱を検出しなくなるため、このタイミングで投光部による投光が行われる。
以上の動作により、相互干渉による振り戻し波形状の外乱の影響を回避することができる。
【0042】
次に、
図5に示すような交流波形の外乱が入力された場合について説明する。なお
図5では、正の閾値を0.2Vとし、負の閾値を−0.2Vとした場合を示している。
この場合、符号aの時点で、受光信号が正の閾値より大きくなり、外乱検出部113は外乱を検出する。そして、待機制御部115は受光信号が正の閾値以下となるまで待機し(符号b)、カウンタ部114は第1のカウント値をインクリメントする。この時点では、第1のカウント値(=1)は第1の規定値(=3)以下であるため、外乱判定部116は外乱が相互干渉による振り戻し波形であると判定し、外乱検出部113による再動作を指示する。
【0043】
その後、符号cの時点で、受光信号が負の閾値未満となり、外乱検出部113は外乱を検出する。そして、待機制御部115は受光信号が負の閾値以上となるまで待機し(符号d)、カウンタ部114は第2のカウント値をインクリメントする。この時点では、第2のカウント値(=1)は第2の規定値(=5)以下であるため、外乱判定部116は外乱が相互干渉による振り戻し波形であると判定し、外乱検出部113による再動作を指示する。その後、上記の動作を繰り返すことになる。
【0044】
一方、振り戻し波形状の外乱の振り戻し回数は光電センサの回路構成によって求めることができ、その振り戻し回数以上の値を第1の規定値として設定している。そのため、符号nの時点で、第1のカウント値(=4)が第1の規定値(=3)より大きくなり、外乱が相互干渉による振り戻し波形である可能性を除外することができ、外乱判定部116は交流波形であると判定することができる。そして、このタイミング(交流波形の外乱が小さくなったタイミング)で投光部による投光が行われる。
【0045】
また、相互干渉による外乱は、1台のみの光電センサから受けるとは限らない。そこで、例えば第1の規定値を振り戻し回数の2倍以上の値に設定する。これにより、外乱が2台以下の光電センサからの相互干渉である可能性を除外することができ、外乱判定部116は交流波形であると判定することができる。同様に、第1の規定値を振り戻し回数の3倍以上の値に設定すれば、3台以下の光電センサからの相互干渉である可能性を除外することができ、外乱判定部116は交流波形であると判定することができる。
以上の動作により、交流波形の外乱の影響を回避することができる。
【0046】
なお上記では、相互干渉による誤動作と交流波形状の外乱による誤動作の両方を回避する構成について示した。それに対し、相互干渉による誤動作のみを回避するように構成してもよい。この場合、
図2に示すカウンタ部114は不要となる。
【0047】
以上のように、この実施の形態1によれば、非投光状態で、一定時間、受光信号を正の閾値及び負の閾値と比較することで、外乱の検出を行う外乱検出部113と、外乱が検出された場合に、受光信号が正の閾値と負の閾値の範囲内になるまで待機する待機制御部115と、待機後、外乱検出部113に外乱の検出を再度行わせる外乱判定部116と、一定時間外乱が検出されない場合に、投光部に対して投光を指示する投光指示部117とを備えたので、従来構成に対し、相互干渉による誤動作をより確実に回避することができる。
【0048】
さらに、外乱が検出された回数をカウントするカウンタ部114を備え、外乱判定部116は、待機後、カウントされた回数が規定値より大きい場合に、投光指示部117に投光部に対する投光の指示を行わせるように構成することで、交流波形状の外乱による誤動作についても回避することができる。
【0049】
また、外乱を検出するための正の閾値として、検出体50の有無を検出する際に用いる判定閾値を用いたので、回路規模の増大を回避することができる。また、同一のロジックで、AC外乱光対策及び相互干渉対策を行うことができるため、処理を簡素化することができる。
【0050】
また、第2の規定値を第1の規定よりも大きな値とすることで、交流波形状の外乱に対して、外乱が正の閾値を超えた状態から正の閾値以内となったタイミングで投光部による投光を行うことができる。これにより、検出領域に検出体50が無いにも関わらず、検出体50があると誤動作してしまうことを回避することができる。
【0051】
なお上記では、投光指示部117は、外乱判定部116により指示を受けたタイミングで、投光部に対して投光を指示する場合を示した。それに対し、外乱判定部116からの指示を受けた場合に、外乱の受光信号が正の閾値以下となるタイミングで検出体の有無を判定するように合わせたディレイ時間を経過した後に、投光部に対して投光を指示するようにしてもよい。この際、投光指示部117は、非投光状態で、受光信号から得た外乱の周波数に応じて、ディレイ時間を決定する。
すなわち、外乱の周波数が高い場合には、外乱判定部116からの指示を受けたタイミングで投光部に対して投光指示を行っても、投光部による投光を行った後、演算回路6と増幅回路7を経て比較判定回路8で判定処理する際には、既に外乱が大きくなっている恐れがある。そこで、外乱の周波数に基づくディレイ時間を設けて待機することで、外乱が小さいタイミング(外乱が負のタイミング)で投光が可能なように制御することができる。
【0052】
なお、外乱の周波数を検出する際の非投光状態としては、例えば、光電センサによる各回の投受光処理の間の期間、光電センサの電源投入後、投光部により初回の投光を行うまでの期間、光電センサの設定距離(感度)の自動調整を行っている期間等が挙げられる。また、外部指示によって光電センサの投光部による投光を停止させて非投光状態としてもよい。
【0053】
また上記では、反射光の受光位置により出力が変化する受光素子5として2分割フォトダイオードを用いた場合を示した。しかしながら、これに限るものではなく、例えば、反射光の受光位置を検出可能なPSD等の位置検出素子を用いてもよい。
【0054】
また上記では、第1の閾値として正の閾値を用い、第2の閾値として負の閾値を用いた場合について示した。しかしながら、これに限るものではなく、例えば増幅回路7の構成によっては信号波形の極性が逆になるので、第1の閾値として負の閾値を用い、第2の閾値として正の閾値を用いた方が良い場合もある。
【0055】
また上記では、演算回路6は、受光素子5により検出されたN側受光面での受光量とF側受光面での受光量とをそれぞれ電圧に変換し、それらの差を検出するものとした。しかしながら、これに限るものではなく、演算回路6は、受光素子5に検出されたN側受光面での受光量とF側受光面での受光量とをそれぞれ電圧に変換し、それらを用いて除算を行うようにしてもよい。
【0056】
また上記では、距離設定型の光電センサを用いた場合を例に説明を行った。しかしながら、これに限るものではなく、その他の光電センサ、すなわち、光を投光する投光部と、投光部により投光された光に対する反射光を受光する受光部と、受光部による受光結果を無信号状態を基準とした閾値と比較することで検出体の有無を検出する光電センサ(反射形の光電センサ、リフレクタ形の光電センサ)に対しても、同様に本発明を適用可能である。
【0057】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
例えば、検出体50の有無を検出するための閾値と、外乱を検出するための第1の閾値は異なる値としても、本発明の効果に変わりはない。