(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6590841
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】NFCアンテナをチューニングする方法
(51)【国際特許分類】
H01Q 7/06 20060101AFI20191007BHJP
H01Q 1/38 20060101ALI20191007BHJP
H01P 11/00 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
H01Q7/06
H01Q1/38
H01P11/00
【請求項の数】21
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-573883(P2016-573883)
(86)(22)【出願日】2015年6月15日
(65)【公表番号】特表2017-520189(P2017-520189A)
(43)【公表日】2017年7月20日
(86)【国際出願番号】US2015035768
(87)【国際公開番号】WO2015195523
(87)【国際公開日】20151223
【審査請求日】2018年6月8日
(31)【優先権主張番号】14/306,857
(32)【優先日】2014年6月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515259041
【氏名又は名称】エイ・ケイ・スタンピング・カンパニー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】A.K. STAMPING COMPANY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カーズ,アーサー
(72)【発明者】
【氏名】デューチュ,バーナード
【審査官】
新田 亮
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/013661(WO,A1)
【文献】
特開2000−172819(JP,A)
【文献】
特開2008−022056(JP,A)
【文献】
特開2008−262323(JP,A)
【文献】
特開2012−231063(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 7/06
H01P 11/00
H01Q 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近接通信アンテナを製造およびチューニングするための方法であって、
1つまたは複数のフェライト基板をワークステーション上に装填することと、
アンテナビスケットを前記ワークステーション上に装填することとを備え、前記アンテナビスケットは、1つまたは複数の相互接続されたアンテナを備え、前記方法はさらに、
1つまたは複数の個々のアンテナを形成するために前記アンテナビスケットをスタンプすることと、
前記個々のアンテナを接着剤カードに接着するために、1つまたは複数の前記接着剤カードを前記個々のアンテナに配置することと、
1つまたは複数のアンテナアセンブリを形成するために前記個々のアンテナを前記フェライト基板上に位置決めすることと、
前記アンテナアセンブリの1つまたは複数の機能的特性を測定することと、
前記アンテナアセンブリの機能的特性を調整するために前記フェライト基板に対して前記個々のアンテナの前記位置を調整することと、
前記アンテナアセンブリの前記フェライト基板に対して前記個々のアンテナの前記調整された位置をセットすることとを備える、方法。
【請求項2】
前記アンテナアセンブリを適合性および品質管理のために、テストすることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記機能的特性は、周波数およびインダクタンスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記調整された位置をセットすることは、前記1つまたは複数のアンテナと前記1つまたは複数のフェライト基板との間の各々の接点を固めるために、アンテナアセンブリをゴム製止め具でプレスすることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
近接通信アンテナを製造およびチューニングするための方法であって、
1つまたは複数のフェライト基板の第1の組をワークステーション上に装填することと、
アンテナビスケットを前記ワークステーション上に装填することとを備え、前記アンテナビスケットは1つまたは複数の相互接続されたアンテナを備え、前記方法はさらに、
1つまたは複数の個々のアンテナの第1の組を形成するために前記アンテナビスケットをスタンプすること、
前記個々のアンテナを接着剤カードに接着するために、1つまたは複数の接着剤カードを個々のアンテナ上に配置することと、
1つまたは複数のアンテナアセンブリの第1の組を形成するために前記個々のアンテナを前記フェライト基板上に位置決めすることと、
前記アンテナアセンブリの1つまたは複数の機能的特性を測定することと、
1つまたは複数のアンテナの第2の組のための配置位置を1つまたは複数のフェライト基板の第2の組上で調整し、そこから形成されるアンテナアセンブリの第2の組の機能的特性を調整することを備える方法。
【請求項6】
前記アンテナアセンブリを適合性および品質管理のためにテストすることをさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記機能的特性は、周波数およびインダクタンスを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のアンテナと前記1つまたは複数のフェライト基板との間の各々の接点を固めるために、前記アンテナアセンブリをゴム製止め具でプレスすることをさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
近接通信アンテナを製造およびチューニングするための方法であって、
接着剤カードをパレット上に分注することを備え、前記接着剤カードの接着面は下を向き、前記方法はさらに、
前記接着剤カードを前記パレットから持ち上げることと、
前記接着剤カードの前記接着面を第1のアンテナに貼ることと、
前記接着剤カードをそこに接着された前記アンテナとともに持ち上げることと、
前記接着剤カードおよびアンテナを第1のフェライト基板上に配置することとを備え、前記アンテナおよびフェライト基板はアンテナアセンブリを形成し、前記方法はさらに、
前記アンテナアセンブリの1つまたは複数の機能的特性を測定することと、
第2のフェライト基板上の第2のアンテナの相対配置を調整し、そこから形成される第2のアンテナアセンブリの機能的特性を調整することとを備える、方法。
【請求項10】
前記第1のおよび第2のアンテナを形成するために、スタンプすることをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記アンテナアセンブリを適合性および品質管理のためにテストすることをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記機能的特性は周波数およびインダクタンスを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記アンテナと前記フェライト基板との間の接点を固めるために前記アンテナアセンブリをゴム製止め具でプレスすることをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記パレットは、前記接着剤カードをそこに保持するために、複数のポケットを有する保持トレイである、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
近接通信アンテナを製造およびチューニングするためのシステムであって、
1つまたは複数のフェライト基板の第1の組のワークステーション上への装填を容易にするするよう構成されるフェライトステーションと、
1つまたは複数の個々のアンテナの第1の組の前記ワークステーション上への装填を容易にするよう構成されるアンテナステーションと、
1つまたは複数のアンテナアセンブリの第1の組を形成するために、前記1つまたは複数の個々のアンテナを前記1つまたは複数のフェライト基板に適用し、アンテナアセンブリの第2の組の機能的特性を調整するために、個々のアンテナの第2の組の配置をフェライト基板の第2の組に対し調整するよう構成されるロボットアームを含むアンテナ適用およびチューニングステーションとを備える、システム。
【請求項16】
前記個々のアンテナを品質管理のためにテストするよう構成されるテストステーションさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記機能的特性は、周波数およびインダクタンスを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記アンテナステーションで前記ワークステーション上に装填されたときにアンテナビスケットを形成するために、前記1つまたは複数のアンテナは、互いと相互接続され、前記1つまたは複数の個々のアンテナを形成するために前記アンテナビスケットをスタンプするよう構成されるスタンプステーションをさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記アンテナとフェライト基板との各々の間の接点をさらに固めるよう構成されるプレスステーションをさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記アンテナ適用およびチューニングステーションは、前記1つまたは複数の個々のアンテナを1つまたは複数のフェライト基板に適用するためのロボットアームを備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
前記アンテナ適用およびチューニングステーションは、前記1つまたは複数の個々のアンテナを前記1つまたは複数のフェライト基板に適用するために、接着剤カードを分注するラベル機械を備える、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
開示の分野
本開示は、近接通信アンテナを製造し、チューニングすることに関する。さらに具体的には、本開示は、スタンプされた金属アンテナの位置をフェライト基板に対して調整することによって近接通信アンテナをチューニングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術
近接通信(NFC)アンテナおよびアンテナアセンブリは、様々な電子デバイス、より具体的にはスマートフォンにおいて一般的に使用される。そのようなデバイスでは、アンテナはフェライト基板に固定される。アンテナは、化学エッチングプロセスを介してフェライト基板上に形成されることができる。フェライト基板は、フェライトの異なるバッチにわたって一貫性がなく、インダクタンスなどのアンテナアセンブリの特定の機能特性に影響する多孔性を有する。
【0003】
所望されているがまだ提供されていないのは、所望の機能特性を得るためにアンテナアセンブリをチューニングまたは最適化するための効率的かつ効果的な方法である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
本開示は、NFC(近接通信)アンテナをチューニングするための方法に関する。さらに具体的には、開示は、スタンプされた金属アンテナの配置をフェライト基板に対して調整/変更することによってNFCアンテナアセンブリをチューニングおよび/または最適化するための方法に関する。配置は、ロボティックシステムによって行われることができ、方法は、適応型および/または手動フィードバックシステムを使用することができる。
【0005】
開示の特徴は、添付図面に関連して以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】NFCアンテナを製造しチューニングするための一連のステーションワークフローを示す図である。
【
図2】NFCアンテナの製造およびチューニングのステップを示すフローチャートである。
【
図3】フェライト基板にアンテナを適用するステップを示すフローチャートである。
【
図4】NFCアンテナを最適化するのに使用されるパレットの図である。
【
図5】
図4のパレットに適用されたフェライトの図である。
【
図6】
図4のパレットにビスケットを適用した図である。
【
図7】フェライトとそこにビスケットが取り付けられたパレットの図である。
【
図10】単一化されたアンテナを有するパレットの図である。
【
図11】アンテナ適用およびチューニングステーションで使用されるラベリング機械の図である。
【
図12a】アンテナ適用およびチューニングステーションにおける保持トレイ上の接着剤カードの図である。
【
図13】アンテナ適用およびチューニングステーションにおける保持トレイおよびパレットの図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
本開示はNFC(近接通信)アンテナをチューニングするための方法に関し、図面と関連して以下に詳細に議論される。
【0008】
図1は、NFCアンテナを製造しチューニングするための一連のステーション20(たとえばアセンブリライン)を示す図である。ラインは、フェライトステーション22で始まり、ここでは1つまたは複数のフェライト基板は、パレットといったワークステーション上に(たとえば、移動可能または固定的に)装填される。アンテナステーション24において、1つまたは複数のアンテナ(たとえば、金属アンテナ)を有するアンテナビスケットは、パレット上に装填される。複数のアンテナは、ビスケットを形成するために互いにおよび/またはフレームに相互接続される。スタンピングステーション26では、個々のアンテナは互いからおよびそれらの支持から分離される(たとえば、単一化される)。スクラップ除去ステーション28では、スタンピングステーション26からのビスケットの残されたスクラップは、パレットから除去される。
【0009】
コイルおよび接点ステーション30では、ワイヤレス充電器ためのコイルおよび接点は、追加され、コイルは、接点にレーザーはんだされる。アンテナ適用およびチューニングステーション34では、1つまたは複数の個々の(たとえば、単一化された)アンテナは各々、1つまたは複数のフェライト基板にそれぞれ適用される。プレスステーション36では、フェライトに対するアンテナの位置は、アンテナとフェライト基板の各々の間の固体接点を確実にしさらに固めるためにプレスされる。目視検査ステーション38では、個々のおよび/またはコンピュータシステム(たとえば、人工知能を用いて)フェライトに適用されたアンテナを目視検査する(たとえば、任意の明らかな欠陥)。テストステーション40では、個々のアンテナは、それらが所望の仕様を満たすということを確実にするために、適合性および品質管理のためにテストされる(たとえば、手動または自動的に)。欠陥または不完全であることが判明したアンテナは分けられ、さらなる解析のために保管される。
【0010】
前述のステーションの多くは、相互互換性を有し、このためそれらは様々な順序で行われることができる(たとえば、フェライトステーションはアンテナステーションの後であってもよい、等。)。さらに、いくつかのステーションは、1つのステーションに組み合わせられることができ(たとえば、フェライトステーションおよびアンテナステーションは、装填ステーションに組み合わされることができる)、または単一のステーションは、複数ステーションに分離されることができる(たとえば、コイルおよび接点ステーションは、コイルおよび接点装填ステーションとレーザーはんだステーションとに分離されることができる)。追加的に、いくつかの前述のステーションは完全に省略されることができる(たとえば、コイルおよび接点ステーション等。)。
【0011】
図2は、NFCアンテナの製造およびチューニングのステップを示すフローチャート50である。ステップ52では、パレットおよび/またはパドルは、トラック上に装填される。トラックは、パレットおよびパドルがステーション間で移動することを可能とする(たとえば、手動または自動的に)。ステーションは、上記の
図1を参照して説明される。トラックが具体的に開示されるが、ステーション間でいずれか適した移動が利用されることができる。ステップ54では、1つまたは複数のフェライト基板は、パレット上のガイドピンを使用することによってパレット上に装填される。(たとえば、手動または自動的に)。ステップ56では、フェライトに対するライナーの除去を容易にするために、真空がパレットに印加される。真空は、ライナーが除去される間に、パレットに対して各フェライト基板を所定の場所に維持する。一度ライナーが除去されると、真空は、ステップ57において解放される。
【0012】
ステップ58では、1つまたは複数のアンテナを有するアンテナビスケットがパレット上に装填される。ステップ60では、アンテナは、ビスケットから個々のアンテナへと分離される。(たとえば、ビスケットフレームからの)ビスケットスクラップは、(たとえば、真空によって)パレットから除去される。ステップ64では、ワイヤレス充電器ためのコイルおよび接点は、パレット、アンテナの各々、および/またはフェライト基板の各々に追加されることができる。ステップ66では、コイルはワイヤレス充電器ための接点にはんだされる。
【0013】
ステップ68では、以下により詳細に議論されるが、アンテナはフェライトに適用され、フェライトに対するアンテナの位置は調整される。ステップ70では、アンテナアセンブリがセットされたということを確実にするためとアンテナとフェライト基板との間の接点をさらに固めるために、アンテナは再びプレスされる。ステップ72では、アンテナは、品質管理のためにテストされる。ステップ74では、品質管理テストを合格したアンテナは、不合格のものから分けられる。
【0014】
図3は、たとえばラベリング機械を使用してフェライト基板にアンテナを適用するステップを示すフローチャートである。ステップ80では、ラベリング機械(または操作者)は、望ましくは接着面が下を向くように、1つまたは複数の接着剤カードを保持パレット上に分注する。ステップ82では、ラベリング機械のロボットアームが接着剤カードを、望ましくはカードの頂部から(たとえば、吸引によって)ピックアップする。ステップ84では、ロボットアームは、すべての接着剤カードを保持し、そして各アンテナが接着剤カードの接着面に接着するように接着剤カードをアンテナへと下げて/載置する。このようにして、ロボットアームが接着剤カードを再び持ち上げるときに、アンテナもまた持ち上げられる。ステップ86では、ロボットアームはそして、アンテナおよび接着剤カードをフェライト上に下げ/配置する。ステップ88では、ロボットアームを持ち上げる前に、システムおよび/またはユーザはフェライトに対するアンテナの位置を調整する。フェライトに対するアンテナの位置を調整することは、周波数およびインダクタンスに関するものといった、アンテナアセンブリの機能的特性における調整を提供する。
【0015】
図4〜15は、上記で説明されるステーションを使用するNFCアンテナの製造およびチューニングの図である。
図4〜7は、フェライト基板およびアンテナビスケットとともにセットアップされたパレットを示す図である。さらに具体的には、
図4は、パレット100およびパドル106の図である。示されるように、パレット100は、フェライト基板エリア102および1つまたは複数のアンテナを受けるパドル106ためのパドルエリア104を含む。
図5は、フェライト装填ステーション22(上述)においてパレット100に適用されたフェライト基板108のライナー107の図である。フェライト基板エリア102は、パレット上へのフェライト108の装填を容易にするためのガイドピンを含むことができる。一度装填されると、真空はパレットに印加されることができ、これによりフェライト基板108は、フェライトライナー除去のためにパレット100に対して固定される。真空に加えて、(またはその代わりに)、フェライト基板108の相対的位置を固定するために磁石がパレット100内に提供されることができる。一度固定されると、ライナー107は、パレット100に対するフェライト基板108の位置を変えることなく、フェライト基板108から除去される。
図6は、アンテナ装填するステーション24においてパレット100上のパドル106に適用されたアンテナビスケット110の図である。ビスケット110は、(たとえば、フレームによって)互いに相互接続される複数のアンテナ112を有する。
図7は、アンテナ装填ステーション24でパレット100に適用された(複数のアンテナ112を有する)フェライト基板108およびアンテナビスケット110を有するパレット100の図である。
【0016】
図8〜10は、スタンプおよびアンテナビスケットのアンテナからの分離に関する図である。さらに具体的には、
図8は、スタンピングステーション26の図である。示されるように、ステーション26はスタンププレス114およびロボットアーム118を有するロボティックシステム116を含む。ロボティックシステム116は、コントロールシステム120からコントロールおよびプログラム可能である。ロボットアーム118は、パドルをパレット100からスタンププレス114にピックアップして移動し、そこではアンテナビスケット110は、スタンプされ、アンテナ112は、互いからおよびビスケットから分離される。
【0017】
図9は、スクラップ除去ステーション28の図である。スクラップ除去ステーション28では、単一化されたアンテナおよびフェライト基板は、パレット内の磁石によってパレット上の所定の場所に固定される。スクラップ除去ステーション28でのロボットアーム122は、アンテナビスケットのフレームをピックアップして載置するための、ロボットアーム122の下側上のポートを有する真空を含む。残りのスクラップは、ユーザおよび/またはロボットシステムによってエンドエフェクタから吹き飛ばすことができる。
図10は、スクラップが除去された後の単一化されたアンテナ112を有するパレット100の図である。
【0018】
図11から13は、アンテナ適用およびチューニングステーション34の図である。さらに具体的には、
図11は、アンテナ適用およびチューニングステーション34で使用されるラベリング機械124の図である。ラベリング機械124は、接着剤カードを以下に説明されるように分注する。接着剤カードを分注することができるいずれの適した機械またはラベリング機械は使用されることができる。
【0019】
図12aは、アンテナ適用およびチューニングステーション34における保持トレイ126上の接着剤カード130の図である。
図12bは
図12aの拡大図である。示されるように、接着剤カード130は、(たとえば、接着剤カード130を保持トレイ126上に吹き付けることによって)保持トレイ126上の受容ポケット128上に、ラベル機械によって接着剤側を下方にして分配される。受容ポケット128は、保持トレイ126上に接着カードを保持する。受容ポケットは、接着剤カード130の外側境界のみが保持トレイ126の任意の部分に接触するように、好ましくはリップ129を有し、接着カード130上の接着剤を保護する。
【0020】
図13は、ラベルステーション34における保持トレイ126およびパレット100の図である。示されるように、ラベルステーション34は、複数の接着剤カードおよびアンテナを一度に扱うことができる。ロボティックシステムのロボットアーム132は、ロボットアーム132の下側に吸引ポートを含む。ロボットアーム132は、保持トレイ126上へと下降し、接着剤カードを保持トレイ126から吸引ポートを使用してピックアップする。保持トレイ126は、接着剤カードをラベル機械から受ける位置と、ロボットアームが接着剤カードへのアクセスを提供する位置といった、いくつかの位置の間で移動することができる。
【0021】
ロボットアーム132は、接着剤カードを保持トレイ126から持ち上げ、接着剤カードをアンテナ112の上に位置決めする。ロボットアーム132は接着剤カードをアンテナ112上に下降させ、これによってアンテナ112は、接着剤カードに接着される。ロボットアーム132はそして、接着剤カードに固定されたアンテナ112を持ち上げ、アンテナ112および接着剤カードをフェライト基板108上に位置決める。一度アンテナ112が、フェライト基板108に対して所望の位置となると、アンテナ112は、フェライト基板108上に下降される。 ロボットアーム132は、アンテナ112がフェライト基板108に接する前にアンテナ112を位置決める。ロボットアーム132は、アンテナ112をフェライト108に接着する前に、アンテナ112をフェライト基板108に対して(たとえば、ナノメータごとに)ずらすことができる。たとえば、異なるフェライトバッチ間のフェライト多孔度の変化を補償するために、最終アンテナアセンブリの機能特性(例えば、周波数、インダクタンス)を調整しチューニングするために、そのような移動は、左右であることができる。2つの特性の間に相関があるため、インダクタンスを変更すると、アンテナアセンブリの周波数が変化する。
【0022】
アンテナアセンブリはそして、フェライト基板108に対するアンテナ112の位置における変化に対するインダクタンスを測定することによって最適化されることができる。さらに具体的には、アンテナアセンブリは、特定のフェライトバッチに対して、アンテナ112をフェライト基板108に対する特定の位置に適用し、その特定のアセンブリの機能的特性をテストすることによって最適化される。フェライト基板108に対するアンテナ112の位置は、テストの結果に基づいて再較正され、その後再試験される(ただし、代替的に、同じフェライトバッチからの異なるアンテナおよび異なるフェライト基板が使用され得る)。再調整および再テストは、アンテナアセンブリの機能特性が特定のフェライトバッチに対して最適化され、そしてその特定の位置が特定のフェライトバッチに対して適用されるまで続けられる(各フェライトバッチ内のフェライト基板108は通常、または非常によく似た特性を有する)。この最適化手順は、フェライト基板108の特性が異なるフェライトバッチ間で変化するため、各フェライトバッチに対して繰り返される。次に、それぞれが所望の最適化された機能特性を有することを保証し、問題が生じた場合にシステムを再較正することができるように、アンテナアセンブリを監視して(後述するように)テストする。適応フィードバックシステムを使用して、位置調整を行うこともできる。
【0023】
図14は、プレスステーション38の図である。示されるように、パレット100およびアンテナアセンブリがゴムまたは他のストップのような天井134の下のストップと接触するまで、プレスはアンテナアセンブリを含むパレット100を軌道から持ち上げる。プレスステーション天井134とパレットとの間の圧力は、アンテナアセンブリの接続部をさらに固定して固めさせる。
【0024】
図15は、テストステーション40の図である。 示されるように、テストステーション40は、パレットからアンテナアセンブリを持ち上げてテスト装置139上に置くロボットアーム138を含む。次に、品質管理を確実にするために、テストベッド139によって複数のアンテナアセンブリがテストされる(たとえばインピーダンス、インダクタンス、抵抗など)。テストベッド139は、インダクタンスまたは他の機能的特性をテストするためのプローブを含む。追加的に、アンテナアセンブリが、テストされる間にプリンタヘッドが識別情報(たとえば、コード)をアンテナアセンブリ上に印刷することができる。 すべてのアンテナアセンブリがテストに合格した場合、それらは適合コンテナ140のコンパートメント142に置かれる。 アンテナアセンブリのうちのいずれか1つがテストに合格しなかった場合、そのバッチのアンテナアセンブリのすべてが非適合コンテナ144内に配置される。非適合コンテナ144内に配置されたコンテナはその後、特定の非適合アンテナアセンブリを見つけるために再テストされることができる。しかしながら、システムは、バッチのどの特定のアンテナアセンブリがテストに不合格であったかを区別し、特定のアンテナアセンブリのみを非適合コンテナ144内に配置することもできる。
【0025】
このように本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明は、その精神または範囲を限定するものではないことを理解されたい。本明細書に記載された本発明の実施形態は単なる例示であり、当業者は本発明の精神および範囲から逸脱することなく任意の変形および修正を行うことができることが理解されるだろう。上記で考察したものを含めて、そのようなすべての変形および修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。