(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ガイド情報の検索は、前記撮像部によって得られる画像の色、明るさ、ピント状態を前記ガイド情報の検索に適した条件とした後で行われることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置の機能ブロック図である。撮像装置100は、撮像部102と、切替部104と、記録部106と、画像認識部108と、検索部110と、提示部112とを有している。
【0012】
撮像部102は、対象物を撮像し、対象物に係る画像を取得する。切替部104は、撮像装置100の動作モードを切り替えることにより、撮像部102で取得された画像の用途を切り替える。撮像装置100は、動作モードとして撮影モードと、ガイド情報検索モードとを有している。撮影モードでは、ユーザによる撮影操作により、記録用の画像が取得される。切替部104は、撮影モードにおいては、撮像部102で得られた画像を記録できるように、撮像部102で得られた画像を記録部106に入力する。一方、ガイド情報検索モードでは、ガイド情報が検索され、検索されたガイド情報がユーザに提示される。切替部104は、ガイド情報検索モードにおいては、ガイド情報の検索を行うことができるように、撮像部102で得られた画像を画像認識部108に入力する。
【0013】
記録部106は、撮影モードのときに切替部104から入力された画像を記録する。
【0014】
画像認識部108は、ガイド情報検索モードのときに切替部104によって入力された画像を認識する。例えば、この認識は、画像内の対象物の形状や色等を認識する処理、画像内の文字を認識する処理等を含む。また、この認識は、画像が取得された際の対象物までの距離、画像が取得された位置、画像が取得された時刻等の数値化できる情報を認識する処理を含む。
【0015】
検索部110は、画像認識部108の認識結果を用いてガイド情報を検索する。ガイド情報は、例えば画像認識部108で認識された対象物を撮影する際の撮影方法をユーザにガイドするガイド情報である。この他、ガイド情報は、撮影時、観察時のアドバイスであっても良く、撮影、観察時に得られた対象物の名称や解説にとどまらず、その向こうにあるものを教えたり、歴史的背景を教えたり、芸術作品との関係をガイドするものでも良い。
【0016】
提示部112は、検索部110で検索された情報をユーザに対して提示する。この提示は、例えば表示によって行われる。
【0017】
図2は、
図1に示した撮像装置の適用例としての撮像装置を含む通信システムの構成を示す図である。
図2に示すように、通信システムは、撮像装置200と、携帯端末300と、サーバ400と有する。撮像装置200と携帯端末300とは、互いに通信するように構成されている。また、携帯端末300とサーバ400とは、互いに通信するように構成されている。
【0018】
撮像装置200は、撮像装置100としての機能を有するものであって、制御部202と、撮像部204と、表示部206と、接眼表示部208と、記録部210と、操作部212と、タッチパネル214と、姿勢検出部216と、位置検出部218と、計時部220と、通信部222とを有している。撮像装置200は、例えばデジタルカメラやスマートフォンといった撮像機能を有する各種の機器である。
【0019】
制御部202は、例えばCPUやASICで構成されている。制御部202は、撮像装置200の各部の制御を行う。この制御部202は、
図1で示した撮像装置100の切替部104と、画像認識部108と、検索部110を有する。この他、制御部202は、撮像制御部2025と、画像処理部2026と、表示制御部2027と、通信制御部2028とを有している。撮像制御部2025は、撮像部204による撮像動作を制御する。画像処理部2026は、撮像部204によって取得された画像に対して表示や記録のために必要な画像処理を施す。この画像処理は、ホワイトバランス補正、階調補正、色補正といった画質に関する補正、リサイズ処理、圧縮処理、伸張処理等を含む。表示制御部2027は、表示部206への各種の画像の表示を制御する。通信制御部2028は、通信部222を介して撮像装置200と外部機器との通信の際の制御をする。通信制御部2028により、撮像装置200は、携帯端末300と通信自在に接続される。
【0020】
撮像部204は、対象物を撮像して対象物に関する画像(画像データ)を取得する。この撮像部204は、撮影レンズ2041と、撮像素子2042と、アナログ/デジタル(A/D)変換部2043とを有している。撮影レンズ2041は、対象物からの光束を撮像素子2042に集光させる。撮像素子2042は、受光面を有する。受光面には、画素が配置されている。画素は、例えばフォトダイオードであり、入射光の光量に応じた電気信号(画像信号)を出力する。A/D変換部2043は、撮像素子2042で得られたアナログの画像信号をデジタルの画像信号(画像データ)に変換する。
【0021】
表示部206は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、例えば撮像装置200の背面に設けられている。この表示部206は、各種の画像データに基づいて画像を表示する。接眼表示部208は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、例えば撮像装置200の背面に設けられた覗き込み式の表示部である。この接眼表示部208は、表示部206と同様、各種の画像データに基づいて画像を表示する。ここで、表示部206又は接眼表示部208における表示に用いられる画像データは、撮像部204の撮像によって得られた画像データや記録部210に記録された画像データである。
【0022】
記録部210は、例えばフラッシュメモリであり、画像データ等をファイルとして記録する。記録部210には、接続先データベース(DB)2101と、画像データベース(DB)2102と、ガイド情報データベース(DB)2103とが構築されている。また、記録部210の記録領域の一部は、操作ボタンデータ記録部2104である。接続先DB2101は、撮像装置200の通信対象となる機器(携帯端末300)と通信するために必要なアドレス情報等を記憶したデータベースである。画像DB2102は、画像認識部108による画像認識のために必要となる各種の対象物の特徴量データ等を記憶したデータベースである。ガイド情報DB2103は、ガイド情報の検索のためのデータベースである。ガイド情報DB2103は、静止画辞書と動画辞書とを含む。静止画辞書は、静止画に係る特徴情報とガイド情報とを対応付けて記憶した辞書である。静止画に係る特徴情報は、時間変化を伴わない情報である。この時間変化を伴わない情報とは、例えば各撮像時点で得られる対象物の形状といった情報である。動画辞書は、動画に係る特徴情報とガイド情報とを対応付けて記憶した辞書である。動画に係る特徴情報は、時間変化を伴う情報である。この時間変化を伴う特徴とは、例えば複数の撮像時点に亘る対象物の形状の変化といった情報である。操作ボタンデータ記録部2104は、タッチパネル214によるソフトウェアボタンをユーザが視認できるようにするための例えばアイコンを表示部206に表示させるために必要となるアイコンデータを記録するための記録領域である。なお、記録部210は、撮像装置200に内蔵されているものであっても、撮像装置200に対して着脱自在なものであっても良い。
【0023】
操作部212は、ユーザが撮像装置200の操作を行うための機械式の操作部材である。操作部212としては、例えばレリーズボタンや電源スイッチが含まれる。レリーズボタンは、ユーザが撮影動作の実行を指示するためのボタンである。また、電源スイッチは、ユーザが撮像装置200の電源のオン又はオフを指示するためのスイッチである。
【0024】
タッチパネル214は、例えば表示部206の表示画面の上に形成されており、ユーザによるタッチ操作を検出する。制御部202は、タッチパネル214で検出されたタッチ操作に応じた処理を行う。例えば、タッチパネル214は、レリーズボタンの代わりとして用いられる。その他、タッチパネル214は、表示部206の表示画面に表示された画像の特定の部分をユーザが指定するために用いられる。
【0025】
姿勢検出部216は、例えば3軸の加速度センサであり、撮像装置200の姿勢を検出する。位置検出部218は、例えばGPSによって撮像装置200の現在位置を検出する。なお、位置検出部218によって撮像装置200の方位を検出できるようにしても良い。計時部220は、現在時刻を取得する。通信部222は、通信制御部2028による制御に従って携帯端末300と通信する。通信部222は、例えば無線LANインタフェースである。通信部222は、USB等の有線インタフェースであっても良い。
【0026】
携帯端末300は、制御部302と、記録部304と、表示部306と、タッチパネル308と、通信部310と、通信部312とを有している。携帯端末300は、スマートフォン等の各種の機器である。
図2の携帯端末300は、撮像部を有していないが、撮像部を有していても良い。
【0027】
制御部302は、例えばCPUで構成されている。この制御部302は、携帯端末300の各部の制御を行う。この制御部302は、検索部3021と、通信制御部3022とを有している。検索部3021は、
図1で示した検索部110と同様の機能を有している。すなわち、検索部3021は、撮像装置200から送信されてくる情報を用いてガイド情報を検索する。検索部3021は、サーバ400からもガイド情報を検索し得る。通信制御部3022は、撮像装置200又はサーバ400との通信の際の制御をする。
【0028】
記録部304は、例えばフラッシュメモリである。この記録部304には、ガイド情報データベース(DB)3041が構築されている。ガイド情報DB3041は、ガイド情報の検索のためのデータベースである。ガイド情報は、特徴情報等の各種の情報と対応付けられている。
【0029】
表示部306は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイである。この表示部306は、各種の画像データに基づいて画像を表示する。タッチパネル308は、表示部306の表示画面の上に形成されており、ユーザによるタッチ操作を検出する。制御部302は、タッチパネル308で検出されたタッチ操作に応じた処理を行う。
【0030】
通信部310は、通信制御部3022による制御に従って撮像装置200と通信する。通信部312は、通信制御部3022による制御に従ってサーバ400と通信する。通信部310は、例えば無線LANインタフェースである。また、通信部312は、例えば携帯電話回線である。
【0031】
サーバ400は、制御部402と、記録部404と、通信部406とを有している。
【0032】
制御部402は、例えばCPUで構成され、サーバ400の各部の制御を行う。この制御部402は、通信制御部4021を有している。通信制御部4021は、携帯端末300との通信の際の制御をする。記録部404は、例えばハードディスクである。この記録部404には、検索部3021によって検索される各種情報が記憶されている。通信部406は、通信制御部4021による制御に従って携帯端末300と通信する。
【0033】
以下、本実施形態に係る通信システムの動作を説明する。ユーザは、撮像装置200を所持しているとする。この状態でユーザは、対象物(図では花)を撮影するために、
図3(a)に示すように、撮像装置200を対象物に向ける。ここでは、ユーザは、桜を撮影しようとしていたとする。
【0034】
本実施形態では、例えば撮像装置200の電源がオンされると、
図3(b)に示すように、表示部206に少なくとも2つのアイコンが表示される。アイコンは、撮影ボタン206aと、ガイド情報検索ボタン206bを含む。ユーザは、何れかのアイコンを選択する。例えば、撮影ボタン206aが選択された場合には、撮影が実行される。また、ガイド情報検索ボタン206bが選択された場合には、ガイド情報の検索が実行される。本実施形態では、ガイド情報の検索は、静止画に係る特徴情報と動画に係る特徴情報とを利用して行われる。なお、ユーザが携帯端末300を所持している場合、ガイド情報の検索は、携帯端末300によっても行われ得る。
【0035】
ガイド情報の検索中においては、
図3(c)に示すように、検索継続中アイコン206cが表示される。検索継続中アイコン206cを見ることで、ユーザは、現在、ガイド情報の検索中であることを認識する。また、ガイド情報の検索中には、クリアボタン206dも表示される。ユーザによってクリアボタン206dが選択された場合には、動画に係る特徴情報を蓄積した履歴情報がクリアされる。
【0036】
ガイド情報の検索中には、ガイド情報を検索し易くするために必要なアドバイスがユーザに対してなされる。ユーザは、このアドバイスに従って撮像装置200を操作する。そして、ガイド情報の検索の結果、検索が成功した場合には、検索されたガイド情報が表示部206に表示される。また、検索が失敗した場合には、
図3(c)に示すような検索不能表示206eがなされる。
【0037】
このように、本実施形態のガイド情報の検索は、撮影動作等とは独立して行われる。このため、ガイド情報の検索に係る撮像装置200の負荷を軽減することが可能である。また、ガイド情報検索ボタン206bが選択されずに撮影ボタン206aが選択された場合には、ガイド情報の検索を経ることなく撮影動作が行われる。この場合も撮像装置200の負荷は軽減される。また、撮影中にユーザが必要としない情報が表示されることもなく、ユーザに煩わしさを感じさせることもない。
【0038】
以下、本実施形態の撮像装置の動作の詳細を説明する。
図4は、撮像装置200の制御を示したフローチャートである。
図4の処理は、制御部202に予め記憶されたプログラムに従って行われる。
【0039】
図4において、制御部202は、電源スイッチがオンされたか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101において電源スイッチがオンされていないと判定した場合に、制御部202は、撮像装置200をスタンバイ状態に移行させる。スタンバイ状態では、ステップS101の判定等の撮像装置200における必要最低限の機能のみが実行される。
【0040】
ステップS101において電源スイッチがオンされたと判定した場合に、制御部202は、撮像装置200の動作モードが撮影モードであるか否かを判定する(ステップS102)。撮影モードは、記録用の画像を撮影するための動作モードである。なお、撮像装置200の動作モードは、例えばユーザによる操作部212の操作やタッチパネル214の操作によって決定される。ステップS102において撮像装置200の動作モードが撮影モードでないと判定した場合に、制御部202は、撮影モード以外の動作モードに応じた処理を行う。撮影モード以外の動作モードは、例えば再生モードである。再生モードの詳細については説明を省略する。
【0041】
ステップS102において撮像装置200の動作モードが撮影モードであると判定した場合に、制御部202は、スルー画表示を行う(ステップS103)。スルー画表示は、撮像部204の連続動作によって得られる画像をリアルタイムで表示部206に表示させる動作である。なお、スルー画表示は、接眼表示部208において行われても良い。スルー画表示の後、制御部202は、スルー画に操作ボタンを重畳表示させる(ステップS104)。操作ボタンは、撮影ボタン206aと、ガイド情報検索ボタン206bを含む。
【0042】
操作ボタンの表示後、制御部202は、ユーザによってガイド情報検索ボタン206bが選択されたか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105においてガイド情報検索ボタン206bが選択されていないと判定した場合に、制御部202は、処理をステップS107に移行させる。ステップS105においてガイド情報検索ボタン206bが選択されたと判定した場合に、制御部202は、ガイド情報検索の処理を開始させる(ステップS106)。ガイド情報検索の詳細については後で説明する。
【0043】
ステップS105においてガイド情報検索ボタン206bが選択されていないと判定した場合又はガイド情報検索の後、制御部202は、ユーザによる撮影操作があるか否かを判定する(ステップS107)。撮影操作は、例えばユーザによるレリーズボタンの押し操作、タッチパネル214を用いたタッチレリーズ操作、撮影ボタン206aの選択操作である。ステップS107においてユーザによる撮影操作がないと判定した場合に、制御部202は、処理をステップS101に戻す。
【0044】
ステップS107においてユーザによる撮影操作があると判定した場合に、制御部202は、撮影動作を行う(ステップS108)。撮影動作は、撮像部204を制御して記録用の画像データを取得する動作である。撮影動作の実行後、制御部202は、画像処理部2026により、撮影動作により得られた画像データを画像処理する。そして、制御部202は、画像処理後の画像データを記録部210に記録する(ステップS109)。この後、制御部202は、処理をステップS101に戻す。
【0045】
図5は、ガイド情報検索の処理を示したフローチャートである。
図5において、制御部202は、ガイド情報検索のために必要な画像(判定画像)の取得中であるか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201において判定画像の取得がすでに開始されていると判定した場合に、制御部202は、処理をステップS203に移行させる。ステップS201において判定画像の取得が開始されていないと判定した場合に、制御部202は、撮像部204による繰り返しの撮像を開始させる(ステップS202)。繰り返し撮像によって得られた画像データは、判定画像として制御部202に取り込まれる。
【0046】
ステップS201において判定画像の取得がすでに開始されていると判定した場合又はステップS202の後、制御部202は、判定画像の色及び明るさがガイド情報の検索に適した条件であるか否かを判定する(ステップS203)。色の条件は、例えば判定画像の色を判別できることである。また、明るさの条件は、例えば判定画像の明るさが判定画像内の対象物の形状を検出可能な所定値を超えていることである。ステップS203において判定画像の色及び明るさがガイド情報の検索に適した条件であると判定した場合に、制御部202は、処理をステップS205に移行させる。ステップS203において判定画像の色及び明るさがガイド情報の検索に適した条件でないと判定した場合に、制御部202は、判定画像の色及び明るさを調整するようにユーザに対して警告を行う(ステップS204)。この警告は、例えば表示部206による表示によって行われる。ユーザは、警告を受けて撮像装置200を操作する。例えば、ユーザは、絞り、シャッタスピード、撮像素子の感度を調整する。これにより、判定画像の明るさが調整される。
【0047】
ステップS203において判定画像の色及び明るさがガイド情報の検索に適した条件であると判定した場合又はステップS204の後、制御部202は、判定画像のピント状態がガイド情報の検索に適した条件であるか否かを判定する(ステップS205)。ピント状態の条件は、判定画像中の対象物に対してピントがあっていることである。ステップS205において判定画像のピント状態がガイド情報の検索に適した条件であると判定した場合に、制御部202は、処理をステップS207に移行させる。ステップS205において判定画像のピント状態がガイド情報の検索に適した条件でないと判定した場合に、制御部202は、判定画像のピント状態を調整するようにユーザに対して警告を行う(ステップS206)。この警告は、例えば表示部206による表示によって行われる。ユーザは、警告を受けて撮像装置200を操作する。例えば、ユーザは、マニュアルフォーカスを利用して特定の対象物にピントを合わせる。
【0048】
ステップS205において判定画像のピント状態がガイド情報の検索に適した条件であると判定した場合又はステップS206の後、制御部202は、スルー画表示のために得られた現在のフレームの画像の情報をガイド情報DB2103に記憶された静止画辞書と比較することにより、ガイド情報を検索する(ステップS207)。例えば、対象物の形状、色や、撮像装置200から対象物までの距離、現在時刻、現在位置といった静止画に係る特徴情報に基づき、これらの特徴情報と対応するガイド情報がガイド情報DB2103から検索される。なお、ガイド情報の検索は、携帯端末300で行われても良い。また、ガイド情報の検索は、サーバ400を利用して行われても良い。
【0049】
ステップS207の後、制御部202は、静止画辞書を用いた検索が成功したか否かを判定する(ステップS208)。ステップS208において静止画辞書による検索が成功したと判定した場合に、制御部202は、検索されたガイド情報を表示部206に表示させる(ステップS209)。その後、制御部202は、
図5の処理を終了させる。なお、複数のガイド情報が検索された場合、その中から所望のガイド情報をユーザによって選択させるようにしても良い。
【0050】
ステップS208において静止画辞書による検索が成功しなかったと判定した場合に、制御部202は、スルー画表示のために得られた複数フレーム前までの画像の情報をガイド情報DB2103に記憶された動画辞書と比較することにより、ガイド情報を検索する(ステップS210)。例えば、対象物の形状又は色の変化の履歴、撮像装置200から対象物までの距離の変化の履歴、時間変化の履歴、現在位置の変化の履歴といった動画に係る特徴情報に基づき、これらの特徴情報と対応するガイド情報がガイド情報DB2103から検索される。なお、ガイド情報の検索は、携帯端末300で行われても良い。また、ガイド情報の検索は、サーバ400を利用して行われても良い。
【0051】
ステップS210の後、制御部202は、動画辞書を用いた検索が成功したか否かを判定する(ステップS211)。ステップS211において動画辞書による検索が成功したと判定した場合に、制御部202は、検索されたガイド情報を表示部206に表示させる(ステップS212)。その後、制御部202は、
図5の処理を終了させる。なお、複数のガイド情報が検索された場合、その中から所望のガイド情報をユーザによって選択させるようにしても良い。
【0052】
ステップS211において動画辞書による検索が成功していないと判定した場合に、制御部202は、
図3(c)で示したような検索継続中アイコン206cとクリアボタン206dとを表示させる(ステップS213)。続いて、制御部202は、ユーザによってクリアボタン206dが選択されたか否かを判定する(ステップS214)。ステップS214においてクリアボタン206dが選択されていないと判定した場合に、制御部202は、処理をステップS216に移行させる。ステップS214においてクリアボタン206dが選択された場合に、制御部202は、履歴情報をクリアする(ステップS215)。なお、クリアボタン206dが選択された場合に
図5の処理が終了されるようにしても良い。
【0053】
ステップS214においてクリアボタン206dが選択されていないと判定した場合又はステップS215の後、制御部202は、所定時間(例えば1分)が経過したか否かを判定する(ステップS216)。ステップS216において所定時間が経過していないと判定した場合に、制御部202は、処理をステップS201に戻す。ステップS216において所定時間が経過したと判定した場合に、制御部202は、
図3(c)で示すような検索不能表示206eを行う(ステップS217)。その後、
図5の処理を終了させる。
【0054】
以上説明したように本実施形態によれば、ガイド情報の検索専用のガイド情報検索モードを設けることにより、撮像装置200の処理の多くをガイド情報の検索に振り分けることで、ガイド情報の検索に係る撮像装置200の負荷を軽減することが可能である。また、ガイド情報検索モードでは、ガイド情報の検索のみが行われるので、ガイド情報検索に適した条件(色、明るさ、ピント)でガイド情報の検索が行われる。また、ユーザは、ガイド情報が不要であれば、直接的に撮影操作を行うことができる。このため、ユーザは、撮影操作に専念できる。
【0055】
[変形例]
以下、本実施形態の変形例を説明する。変形例の撮像装置200は、
図6で示すようにして携帯端末300と連携するようにして使用される。
【0056】
図6(a)は、変形例の撮像装置200の外観を示している。
図6(a)で示す撮像装置200は、「交換レンズ状」の撮像装置である。交換レンズ状の筐体の内部に
図2で示した撮像装置200の各処理ブロックが設けられている。なお、交換レンズ状の撮像装置200の場合、
図2で示した全ての処理ブロックが設けられている必要はない。例えば、表示部206と、接眼表示部208と、タッチパネル214と、姿勢検出部216と、位置検出部218と、計時部220とはなくても良い(あっても良い)。一方、
図6(b)は、携帯端末300の外観を示している。変形例の携帯端末300は、例えばスマートフォンであり、
図2で示した携帯端末300と同じ構成を有している。
【0057】
変形例の撮像装置200は、
図6(c)で示すように、アタッチメント500を介して携帯端末300に装着される。このような構成において、撮像装置200で撮影された画像は携帯端末300に送信される。すなわち、撮像装置200と携帯端末300とが1台のデジタルカメラのように動作する。このとき、スルー画表示は、携帯端末300の表示部306に行われる。したがって、前述した操作ボタンも携帯端末300の表示部306に表示される。ユーザは、タッチパネル308によって撮影ボタン206a又はガイド情報検索ボタン206bを選択する。撮影ボタン206aが選択された場合には携帯端末300から撮像装置200に対して撮影動作の実行が指示される。一方、ガイド情報検索ボタン206bが選択された場合には、
図5で示したガイド情報検索の処理が撮像装置200と携帯端末300とによって行われる。例えば、
図5における警告表示は、携帯端末300の表示部306において行われる。一方、ガイド情報の検索用の繰り返し撮像は、撮像装置200によって行われる。
【0058】
このような変形例においても、前述した実施形態と同様の効果が得られる。また、撮像装置200は、携帯端末300に比べて、撮像素子や撮影レンズの設計の自由度を高くすることが可能である。このため、携帯端末300よりも高機能の撮像部を設けることが可能である。高機能の撮像部を設けることにより、撮像装置200は、携帯端末300よりも高画質の画像を撮影することが可能である。また、このような高画質の画像を携帯端末300に送信することにより、高画質のスルー画を携帯端末300の表示部306に表示させたり、高画質の画像を記録部304に記録させたりすることが可能である。さらに、高画質の画像によってガイド情報を検索することにより、ガイド情報の検索の精度を向上させることも可能である。さらに、携帯端末300によるガイド情報の検索も行うことが可能である。
【0059】
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。また、前述の各動作フローチャートの説明において、便宜上「まず」、「次に」等を用いて動作を説明しているが、この順で動作を実施することが必須であることを意味するものではない。
【0060】
また、上述した実施形態の技術は、画像表示装置、検査装置、警告装置として、コンシューマ用途以外の例えば産業用機器や医療用機器の分野にも応用され得る。
【0061】
さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。