(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御する方法であって、前記第1のワイヤレス通信システムは、第1の無線アクセス技術のシステムであって、前記方法は、
異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが前記共有ワイヤレス媒体の前記第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定すること(S1)と、
前記第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、前記第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始すること(S2)と、
を含み、
前記キャリア検知閾値は、前記第1のワイヤレス通信システム内で信号検出のために使用される既定のキャリア検知閾値レベルとは異なる、いわゆる共存閾値レベルに合わせられ、
前記共存閾値レベルは、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために前記第2のワイヤレス通信システムにおいて使用される閾値のレベルに相当する、方法。
前記第1レベルは、同一のサービスセットから発せられる送信に適用可能なキャリア検知のために使用される一方、前記第2レベルは、前記第1のワイヤレス通信システム内の他のサービスセットから発せられる送信に適用可能なキャリア検知のために使用される、請求項1又は請求項2に記載の方法。
前記キャリア検知閾値は、前記第1のワイヤレス通信システム内で、あるタイプの信号を少なくとも部分的に復号し及び/又はさもなければ認識することに関与する、信号の検出のための閾値である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
第1のキャリア検知閾値は、当該キャリア検知を行う通信ユニットと同じサービスセット内から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、前記第1のワイヤレス通信システムでの使用のために割り当てられ、第2のキャリア検知閾値は、当該キャリア検知を行う通信ユニットの前記サービスセット外から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、前記第1のワイヤレス通信システムでの使用のために割り当てられ、前記第2のキャリア検知閾値が前記第2レベルに合わせられ又は前記第2レベルへ変更される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
異なる第2のタイプの無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが前記共有ワイヤレス媒体の前記第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定するステップは、考慮される前記チャネル上の前記第2のワイヤレス通信システムにおける進行中の又は直近の送信を識別すること、を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
前記第1のワイヤレス通信システムは、WLAN(Wireless Local Area Network)システムであり、前記第2のワイヤレス通信システムは、未ライセンススペクトルにおいて動作するセルラー無線ネットワークである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
前記第2のワイヤレス通信システムは、ライセンス支援型アクセス(LAA)に基づき、又はLTE(Long Term Evolution)未ライセンス型である、請求項9又は請求項10に記載の方法。
前記キャリア検知閾値が前記第1レベルから前記第2レベルへ変更されるべきであることを少なくとも1つの関連付けられるワイヤレス通信デバイスへ通知することにより、アクセスポイントが、前記キャリア検知閾値の前記変更を開始する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
ワイヤレス通信デバイスが、前記第2のワイヤレス通信システムが前記第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作していることを識別し及び前記キャリア検知閾値の前記変更を開始する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御するように構成されるデバイス(100,200)であって、前記第1のワイヤレス通信システムは、第1の無線アクセス技術のシステムであり、
前記デバイス(100,200)は、異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが前記共有ワイヤレス媒体の前記第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定する、ように構成され、
前記デバイス(100,200)は、前記第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、前記第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始する、ようにも構成され、
前記キャリア検知閾値は、前記第1のワイヤレス通信システム内で信号検出のために使用される既定のキャリア検知閾値レベルとは異なる、いわゆる共存閾値レベルに合わせられ、
前記共存閾値レベルは、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために前記第2のワイヤレス通信システムにおいて使用される閾値のレベルに相当する、デバイス。
少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御するためのコンピュータプログラム(225,235)であって、前記第1のワイヤレス通信システムは、第1の無線アクセス技術のシステムであり、
前記コンピュータプログラムは、実行された場合に、前記少なくとも1つのプロセッサに、
異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが前記共有ワイヤレス媒体の前記第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定することと、
前記第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、前記第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始することと、
を行わせる命令を含み、
前記キャリア検知閾値は、前記第1のワイヤレス通信システム内で信号検出のために使用される既定のキャリア検知閾値レベルとは異なる、いわゆる共存閾値レベルに合わせられ、
前記共存閾値レベルは、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために前記第2のワイヤレス通信システムにおいて使用される閾値のレベルに相当する、コンピュータプログラム。
キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御するための装置(300)であって、前記第1のワイヤレス通信システムは、第1の無線アクセス技術のシステムであり、
前記装置(300)は、
異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが前記共有ワイヤレス媒体の前記第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定する、ための判定モジュール(310)と、
前記第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、前記第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始する、ための制御モジュール(320)と、
を備え、
前記キャリア検知閾値は、前記第1のワイヤレス通信システム内で信号検出のために使用される既定のキャリア検知閾値レベルとは異なる、いわゆる共存閾値レベルに合わせられ、
前記共存閾値レベルは、前記共有ワイヤレス媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために前記第2のワイヤレス通信システムにおいて使用される閾値のレベルに相当する、装置。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図面を通じて、類似の又は対応するエレメントに同一の参照符号が使用されている。
【0030】
ここで使用されるところによれば、“ネットワークノード”という非限定的な用語は、アクセスポイント又は類似の無線ネットワークノードへの言及であってよく、アクセスコントローラなども含む。
【0031】
ここで使用されるところによれば、“ワイヤレス通信デバイス”及び“ワイヤレスデバイス”という非限定的な用語は、端末若しくはステーション(STA)、ユーザ機器(UE)、モバイルフォン、セルラーフォン、無線通信ケイパビリティを具備するPDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、内部的な若しくは外部的なモバイルブロードバンドモデムを具備したラップトップ若しくはPC(Personal Computer)、無線通信ケイパビリティを伴うタブレットPC、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイスUE,マシンタイプUE若しくはマシンツーマシン通信可能なUE、iPad、CPE(customer premises equipment)、LEE(laptop embedded equipment)、LME(laptop mounted equipment)、USBドングル、ポータブル電子無線通信デバイス、又は無線通信ケイパビリティを具備するセンサデバイスなどへの言及であってよい。具体的には、“ワイヤレスデバイス”との用語は、ワイヤレス通信システムにおいて無線ネットワークノードと通信する任意の種類のワイヤレスデバイス、又は、ワイヤレス通信のための任意の関係する標準に従ったワイヤレス通信のための無線回路を具備する任意のデバイスを含む非限定的な用語として解釈されるべきである。
【0032】
以下では、一般的で非限定的な用語“通信ユニット”は、ネットワークノード及び/又は関連付けられるワイヤレスデバイスを含む。
【0033】
より良好な理解のために、手短な概要及び問題の分析から始めることが有益であろう。
【0034】
言及したように、タイプの異なる通信システムは、媒体アクセスのために異なる戦略及び/又は閾値を使用するかもしれず、それはバランスを失した及び/又は不公平な媒体若しくはチャネルの共有をもたらしかねない。
【0035】
例えば、ライセンス支援型アクセス(LAA)又はLTE未ライセンス型(LTE−U)などのセルラー無線アクセス技術が、5GHz帯域などの未ライセンススペクトルに取り入れられており、WLAN(例えばWi−Fi)などの他のワイヤレスネットワークと共存することになる。LAAは、ライセンス済みスペクトル及び未ライセンススペクトルへの統合されたアクセスのための技術であり、事業者がスペクトルの未ライセンス部分で利用可能な追加的なキャパシティから恩恵を受けることを可能にする。
【0036】
Wi−Fiは、送信に先立ってチャネルがビジーであるかを評価するためのキャリア検知の仕組みを使用する。チャネルがビジーであるものとして検知されると、Wi−Fi送信を延期し、検知を再度行うことになる。
【0037】
LAAについて同じ原理が議論されており、現在のところそれら仕組みがいかに作動すべきかの議論が進行中である。
【0038】
媒体またはチャネルがビジーであるかを評価するために、Wi−Fiは、CCAT(Clear Channel Assessment Threshold)を使用し、受信されるWi−Fi信号がそのレベルよりも強い場合にチャネルは占有されているものとして感知される。信号が上記閾値よりも強くない場合、チャネルはアイドルとして感知され、送信OKである。この手続は、信号検出と称される(プリアンブル検出ともいう)。信号検出は、Wi−Fi信号を実際に識別する可能性、即ち実際にパケットの一部を復号する可能性に条件付けられる。Wi−Fi信号を復号することが可能でない場合、代わりにエネルギー検出という手続が使用される。エネルギー検出においては、受信されるエネルギーレベルが測定され、他の閾値であるエネルギー検出閾値と比較される。エネルギー検出閾値は、CCATよりも20dB高い。
【0039】
LAAもまた閾値を使用するが、Wi−Fi信号の検出を試行しない。LAAは、チャネルがビジーであるかを評価するために、エネルギー検出閾値、即ち“何らかのエネルギー”が検出される場合のためのより高い同じ閾値を使用するだけである。
【0040】
発明者らは、いくつかのシナリオにおいて、チャネルがいつ利用可能であるかを評価するためにLAA又はLTE未ライセンス型とは異なる閾値を使用する場合、Wi−Fiにとって弊害があり得ることを認識した。
【0041】
図11Aは、媒体アクセスのために異なる戦略及び/又は閾値を用いる異なるタイプの通信システムの通信ユニットの一例を示す概略図である。この例において、Wi−FiアクセスポイントAP1及びAP2は、媒体又はチャネルがビジーであるかを評価するためにCCAT閾値を採用する。一方で、共存するeNBは、チャネルがビジーであるかを評価するために単純にエネルギー検出閾値を使用し得る。
【0042】
これで、他の条件が等しいものとして、LAA又はLTE未ライセンス型のユーザがSTAかAPかに関わらずどのWi−Fiユーザよりも格段に多くの送信機会を獲得し得ることになるかもしれない。
【0043】
図11Bは、アクセスポイントAP2から発せられる受信信号レベル並びにそのCCAT閾値及びエネルギー検出閾値との関係の一例を示す概略図である。同一の又は類似の信号レベルがeNB及びAP1により受信されるものとすると、eNBが媒体はフリーであると評価し得る一方、AP1は媒体がビジーであると評価することになる。なぜなら、eNBはより高いエネルギー検出閾値を使用し、AP1はより低いCCAT閾値を使用するからである。
【0044】
そのため、特に、同じチャネルを使用する2つ以上のWi−Fiネットワークは、CCATが−82dBmに設定されることに起因して同時には動作できないかもしれない一方で、同じチャネルにおいてLAA又はLTE未ライセンス型が動作している場合、これはWi−Fiネットワークと並行して作動することができる可能性がある。実質的には、これは、既にWi−Fiネットワークが存在する配備において、ネットワーク高密度化を行う場合にLAA又はLTE未ライセンス型と比較してWi−Fiが若干の不利を有するケースがあり得ることを意味する。
【0045】
図2は、一実施形態に係る共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御する方法の一例を示す概略フロー図である。
【0046】
第1の観点によれば、キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御する方法が提供され、第1のワイヤレス通信システムは、第1の無線アクセス技術のシステムである。上記方法は、以下を含む:
S1:異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが上記共有ワイヤレス媒体の第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定すること;及び
S2:第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始すること。
【0047】
この手法で、異なる複数の通信局間の及び/又はタイプの異なる通信システム間の、より公平であり及び/又はバランスのとれた媒体若しくはチャネル共有が達成され得る。
【0048】
例としていうと、少なくとも1つの通信ユニットについて第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するための上記キャリア検知閾値は、より低い第1レベルからより高い第2レベルへ引き上げられる。
【0049】
あり得るアドオンとして、第1閾値レベルは、同一のサービスセットから発せられる送信に適用可能なキャリア検知のために使用され得る一方、第2閾値レベルは、第1のワイヤレス通信システム内の他のサービスセットから発せられる送信に適用可能なキャリア検知のために使用され得る。よって、第2閾値レベルは、第2のワイヤレス通信システムが共有ワイヤレス媒体の第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作していると判定したという条件下で、他のサービスセットから発せられる送信のためのキャリア検知について使用され得る。
【0050】
例えば、少なくとも1つの通信ユニットについて第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するための上記キャリア検知閾値は、第1のワイヤレス通信システム内で信号検出のために使用される既定のキャリア検知閾値レベルとは異なる、いわゆる共存閾値レベルに合わせられ得る。
【0051】
具体的な例において、上記既定のキャリア検知閾値レベルは、それでもなお、同一のサービスセット内から発せられる送信に適用可能なキャリア検知のために維持される。
【0052】
通常、サービスセットは、ワイヤレスネットワーク、特にWLANタイプのネットワークに関連付けられる通信ユニット又はデバイスのセットとして見なされる。具体的には、基本サービスセット(BSS)は、802.11というタイプのワイヤレスネットワークなどWLANの基本的な構成要素を提供する。インフラストラクチャモードでは、アクセスポイントが、関連付けられるステーション(STA)と共にBSSと呼ばれる。代替的に、制御を行うアクセスポイント無しで、クライアントステーションのアドホックネットワークをセットアップすることが可能であり、その結果は通常、独立基本サービスセット(IBSS)と呼ばれる。拡張サービスセット(ESS)は、同じサービスセットID(SSID)を共有する2つ以上の相互接続されたBSSの集合である。
【0053】
具体的な実施形態において、第1のキャリア検知閾値は、当該キャリア検知を行う通信ユニットと同じサービスセット内から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために割り当てられる。第2のキャリア検知閾値は、当該キャリア検知を行う通信ユニットのサービスセット外から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために割り当てられ、第2のキャリア検知閾値が上記第2レベルに合わせられ又は上記第2レベルへ変更される。
【0054】
典型的には、共存閾値レベルは、同一チャネル上での、第1のワイヤレス通信システム及び第2のワイヤレス通信システムの送信の共存の状況に対応する。
【0055】
一例として、共存閾値レベルは、既定のキャリア検知閾値レベルよりも高い。
【0056】
具体的な実施形態において、共存閾値レベルは、第2のワイヤレス通信システムにおいて媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために使用される閾値のレベルに相当する。
【0057】
例としていうと、共存閾値レベルは、第1のワイヤレス通信システムにおいてキャリアが検出されない場合に媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために使用されるレベルに相当し得る。
【0058】
共存閾値レベルは、エネルギー検出のために第1のワイヤレス通信システムにおいて使用されるレベルに相当してもよい。
【0059】
一例として、キャリア検知閾値は、第1のワイヤレス通信システム内での信号の検出のための閾値である。これは、あるタイプの信号(例えば、WLAN又はWi−Fi信号)を少なくとも部分的に復号し及び/又はさもなければ認識することに関与する。
【0060】
キャリア検知閾値は、CCAT(Clear Channel Assessment Threshold)であってもよい。
【0061】
具体的な実施形態において、異なる第2のタイプ
の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが共有ワイヤレス媒体の第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定する上記ステップは、考慮される上記チャネル上の第2のワイヤレス通信システムにおける進行中の又は直近の送信を識別すること、を含む。
【0062】
例としていうと、第1のワイヤレス通信システムは、WLAN(Wireless Local Area Network)システムであってもよく、第2のワイヤレス通信システムは、未ライセンススペクトルにおいて動作するセルラー無線ネットワークであってもよい。
【0063】
例えば、第1のワイヤレス通信システムは、Wi−Fiシステムであってもよい。
【0064】
例えば、第2のワイヤレス通信システムは、ライセンス支援型アクセス(LAA)に基づいてもよく、又はLTE(Long Term Evolution)未ライセンス型であってもよい。
【0065】
上記方法は、例えば、第1のワイヤレス通信システムの、アクセスポイント又はワイヤレス通信デバイスとった通信ユニットにより実行されてもよい。
【0066】
例としていうと、キャリア検知閾値が第1レベルから第2レベルへ変更されるべきであることを少なくとも1つの関連付けられるワイヤレス通信デバイスへ通知することにより、アクセスポイントが、キャリア検知閾値の上記変更を開始してもよい。例えば、アクセスポイントは、ビーコンブロードキャスト送信における情報ビット又は情報フィールドを通じて、キャリア検知閾値の上記変更を自身のBSSの関連付けられるSTAへ通知してもよい。他の例として、アクセスポイントは、専用シグナリングメッセージのユニキャスト情報の手段により、同じBSSの関連付けられる各STAへ通知を行ってもよい。また別の例として、アクセスポイントは、データがアクセスポイントとステーションとの間で送信(DL又はUL)される際にヘッダの情報ビットを設定することにより、同じBSSの関連付けられるSTAへ通知を行ってもよい。データがUL方向に送信される場合、上記情報は、アクセスポイントにより送信されるACKフレームにおいて伝送されてもよい。データがDL方向に送信される場合、上記情報は、データ送信のPHY又はMACヘッダにおいて伝送されてもよい。
【0067】
代替的に、ワイヤレス通信デバイスが、第2のワイヤレス通信システムが第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作していることを識別し及びキャリア検知閾値の上記変更を開始してもよい。
【0068】
図3は、一実施形態に係るワイヤレス通信システムにおけるキャリア検知のための方法の一例を示す概略フロー図である。本方法は、恐らくは独立的に使用され得るはずであるが、異なる無線アクセス技術の他のシステムが検出された場合、好適には第1の観点に係る前述した方法へのアドオンとして使用される。
【0069】
よって、第1のワイヤレス通信システム内の、あるサービスセットに属する通信ユニットによるキャリア検知のための方法が提供される。
【0070】
本方法は、次を含む:
S11:同じサービスセット内から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、第1のキャリア検知閾値を割り当て;及び
S12:他のサービスセットから発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、第1のキャリア検知閾値とは異なる第2のキャリア検知閾値を割り当てる。
【0071】
言い換えると、アクセスポイント又は関連付けられるワイヤレス通信デバイスといった具体的な通信ユニットによるキャリア検知のために、考慮される通信ユニットと同じサービスセット内から発せられるものとして識別される送信と他のサービスセットから発せられるものとして識別される送信との間の区別がなされる。
【0072】
具体的には、これは、第1のキャリア検知閾値が、当該キャリア検知を行う通信ユニットが属するサービスセット内の通信ユニットとの間の信号を検出する際に適用され得る一方、第2のキャリア検知閾値が、当該キャリア検知を行う通信ユニットが属するサービスセット外から発せられる信号を検出する際に適用され得ることを意味する。
【0073】
言い換えると、提案される技術は、よって、例えば、特定のI/BSS及び/又はESS内から発せられるものとして識別される送信に関するキャリア検知のために第1のキャリア検知閾値を使用し、一方で、他のI/BSS及び/又はESS内から発せられるものとして識別される送信に関するキャリア検知のために第2のキャリア検知閾値を使用し得る。
【0074】
例としていうと、第2のキャリア検知閾値は、第1のキャリア検知閾値よりも高いレベルへ設定される。
【0075】
例えば、第2のキャリア検知閾値は、エネルギー検出のために第1のワイヤレス通信システムにおいて使用されるレベルへ合わせられてもよい。
【0076】
一例として、第2のキャリア検知閾値は、媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために異なる第2のワイヤレス通信システムにおいて使用される閾値のレベルへ合わせられてもよい。
【0077】
具体的な実施形態において、第2のワイヤレス通信システムは、第1のワイヤレス通信システムとは異なるタイプの無線アクセス技術のシステムである。
【0078】
例としていうと、第1のワイヤレス通信システムは、WLAN(Wireless Local Area Network)システムであってもよく、第2のワイヤレス通信システムは、未ライセンススペクトルにおいて動作するセルラー無線ネットワークであってもよい。
【0079】
例えば、第1のワイヤレス通信システムは、Wi−Fiシステムであってもよい。
【0080】
例えば、第2のワイヤレス通信システムは、ライセンス支援型アクセス(LAA)に基づいてもよく、又はLTE(Long Term Evolution)未ライセンス型であってもよい。
【0081】
上記方法は、例えば、第1のワイヤレス通信システムの、アクセスポイント又はワイヤレス通信デバイスとった通信ユニットにより実行されてもよい。
【0082】
提案される技術は、未ライセンススペクトルにおいて動作する複数の異なるタイプのワイヤレス通信システムの間の共存を改善するための技術として見なされてもよい。
【0083】
また、理解されるべきこととして、提案される技術は、ネットワーク側及び/又は端末側に適用されてよい。
【0084】
提案される技術は、通常のキャリア検知閾値が関与するいかなる旧来の仕組みとも別個に、又は組み合わせて及び/若しくは統合的に使用されてもよい。
【0085】
提案される技術のより良好な理解のために、WLAN(Wireless Local Area Network)の具体的で非限定的な文脈を参照しながら手短な概略及び分析を行うことが有益であろう。
【0086】
WLAN技術は、局所的なワイヤレス通信のための一般的な技術である。その名称が示唆するように、WLAN(Wireless Local Area Network)技術は、局所的なエリアのカバレッジの範囲内でワイヤレス通信のための基盤を提供する。ほとんどの市場向けのアプリケーションはWi−Fiとも通称されるIEEE802.11の多様なバージョンなど広く受け入れられた標準に基づくものの、WLAN技術は、産業に特化した解決策と共にプロプライエタリなプロトコルを含む。
【0087】
WLANは、“IEEE Standard for Information technology−Tele-communications and information exchange between systems”、“Local and metropolitan area networks−Specific requirements”、“Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications”といったIEEE802.11仕様群おいて標準化されている。802.11MAC仕様に従うWLANシステムは、分散型の媒体又はチャネルアクセスに基づいて動作し、これはネットワーク内の各ノードが多かれ少なかれ媒体へアクセスする平等な確率を有することを意味する。
【0088】
WLAN又はWi−Fiは、現在のところ、主に2.4GHz又は5GHzの帯域上で動作する。IEEE802.11仕様は、APともいうアクセスポイントとSTAともいうワイヤレスデバイス又は端末との間の互換性及び相互運用性を確保するために、アクセスポイントの又はワイヤレス端末の物理レイヤ、MACレイヤ及び他の側面を規制する。Wi−Fiは、概して、未ライセンス帯域において動作し、そのため、Wi−Fiでの通信は、いくつもある既知のデバイス及び未知のデバイスの双方からの干渉源の影響を受け得る。Wi−Fiは、通常は、例えば家庭内の環境並びに空港、鉄道駅、及びレストランのようなホットスポットにおいて、固定的なブロードバンドアクセスに対するワイヤレス拡張として使用される。
【0089】
WLAN技術は、異なる複数のLANエンティティの間で、及び異なる無線アクセス技術(RAT)間でさえ、ワイヤレス媒体を効果的かつ公平に共有する目的で、CSMA/CA(Carrier Sensing Multiple Access with Collision Avoidance)に依拠する。WLANシステムにより適用されるCSMA/CAは、普通であればデータロスをもたらし再送を必要とするはずの送信の重複を回避する目的で、データの送信を希望するあらゆるデバイスが送信を遂行する前に共通の通信チャネル又は媒体をセンシングすることを要請する。チャネルがビジーであるとデバイスが見なすためには、
図1に関連して前に説明したように、予め決定される閾値を超える受信信号強度レベルを有する送信を検出しなければならず、その閾値をCCAT閾値という。
【0090】
静的なCCATの場合、ノードは、隣接する基本サービスセット(BSS)における並行する送信にさらされていることから、同時の又は並行する通信が可能なはずであっても、媒体へのアクセスを差し控えるかもしれない。これは、特に今日使用されているCCA閾値が非常に低い−82dBmであるため、現行のシステムの性能を制限する。STA及びAPがそれらのキャリア検知閾値を動的に適応させることができれば、BSS内での衝突の確率を増大させることなく、システム内の並行的な送信の量が引き上げられ得る。これは、システムのスペクトル効率の向上を意味するであろう。
【0091】
具体的で非限定的な例において、同じチャネル内に例えばLTE−LAAシステムなどの他のワイヤレスシステムが存在するかを、Wi−Fiノードが識別し又は検出することが提案される。進行中のLAA送信が存在する場合、アクセスポイント(AP)は、例えば、BSS内のSTAへ向けて、通常はそれ自身のBSSの外部の送信について使用されるエネルギー検知(ED)閾値と同じレベルへCCATを設定すべきであることをブロードキャストし得る。同じBSS内の送信について、例えば、自身のBSS内で通信するユーザから送信信号が発せられていると識別された場合、好適にはチャネルをビジーであるものと見なして衝突を回避することができる。この具体的な手法では、チャネルは、LAAを大きく有利にすることのないやり方でLAAと共に共有されることになる。
【0092】
上述した方法を用いて、Wi−Fi及びLAAは、チャネルがいつ占有されているものとして感知されるかの同一の定義を用いて送信機会を争い得る。BSS内では、自身のトラフィックを保護することがより重要であり得るため、エネルギー検出用と同じ閾値を用いる利得は無いかもしれない。
【0093】
上述した問題は、例えば
図4及び
図5を参照し、同じチャネルを使用する3つの異なる“エンティティ”又はアクセスポイントAP1及びAP2並びにLAAを用いて、最も良く説明される。説明の目的で、AP1及びAP2は同じ拡張/基本サービスセット(E/BSS)の一部ではないものとする。例えば、AP1及びAP2は、それぞれBSS1及びBSS2の一部である。
【0094】
AP1がAP2へ向けて−82dBmという第1閾値レベルを使用し、かつLAAがAP2へ向けて−62dBmという第2閾値レベルを使用すると、LAAはAP1がチャネルビジーを感知する際に送信機会を感知するであろう。
【0095】
AP2がAP1へ向けて−82dBmを使用し、かつLAAがAP1へ向けて−62dBmを使用すると、LAAはAP2がチャネルビジーを感知する際に送信機会を感知するであろう。
【0096】
チャネルが実際にビジーであるか否かを評価する点においてより状況を平等にするために、同じ閾値を使用することが有益であるはずである。
【0097】
まず、AP1及びAP2が順にチャネルへアクセスする
図4の状況を考慮されたい。
図5では、LAA eNodeB(eNB)といった基地局が追加されている。eNBは、AP2のために待機するよりもむしろ並行して送信を行うであろう。AP1は、eNB及びAP2の双方とチャネルを時間的に共有することになるため、不利を受け得る。具体的に問題であり得るのは、AP2及びeNBの双方が送信中でない場合にのみチャネルがアイドルであることを見出すことになることである。eNBはAP2に対して待機を行わないことからAP2がほとんど飢餓状態になり得ることが容易に理解される。AP2に対応するBSS2における負荷が75%であるものとする。さらに、LAAにおける負荷も50%であるものとする。BSS2及びLAAが互いに独立であるものと想定すると、チャネルがアイドルであるものとして見出される確率は、(1−3/4)×1/2=12.5%である。いくつかのアプリケーションにとっては、これは十分ではないであろう。
【0098】
具体的な例において、AP1が、eNBの存在の検出後に、自身のCCATをEDレベル(−62dBm)などの第2閾値レベルへ変更し、よってAP2と並行して送信を行うべきであることが提案される。この手法で、チャネルは、公平な手法でLAA eNBと共有される。この例においてLAAについて負荷が50%であった場合、BSS1のためにチャネル時間の50%が残されることになる。よって、LAAは依然として50%を有することになるが、BSS1についてのチャネル占有率は12.5%から50%へ増加している。本質的には、BSS2との充分な空間的再利用が達成されると同時に、公平な共有がLAAとBSS1との間で達成される。
【0099】
[他の技術を用いるネットワークノードが存在することをいかに識別するかの例]
信号パターン
Wi−Fiノード(AP又は端末)は、エネルギー検出を通じて時間のX%よりも多くで媒体がビジーであることを見出す場合に、同じチャネルを他のシステムもまた使用していると推定してもよく、Xは構成可能な値である。その場合、Wi−Fiノードは、それらビジーピリオドの時間長を測定し、ピリオドが一定であればチャネル内にフレームベースのワイヤレスシステムが存在すると結論付けてもよい。
【0100】
明示的なシグナリング
ネットワークノード(AP及びeNB)内で又はデバイスノード内で例えばWi−FiノードがLAAノードと共設されている場合、Wi−Fiノードは、明示的な(ノード内部の)シグナリングを通じてLAAアクティビティに関する情報を取得してもよい。
【0101】
スペクトル分析/推定
異なる信号は異なるスペクトル特性を有しており、これをどの標準が存在するかを判定するために使用することができる。例えば、LTEは18MHzの帯域幅を有し、一方で802.11axは19MHzよりも大きい信号帯域幅を有するように提案されており、双方のシステムが20MHzチャネルにおいて動作する。よって、信号の帯域幅を検出することにより、帯域内でWi−Fiに加えてLAAもまた動作しているかを判定することができる。
【0102】
時間相関
OFDMを使用するシステムは、チャネルの遅延拡散に対処するために、ガードインターバル(GI)ともいうサイクリックプレフィクス(CP)を使用する。CPはOFDMシンボルの最後の部分の複製にすぎないため、これをOFDMシンボルの時間長を判定するために使用することができる。OFDMシンボルの長さはLAAとWi−Fiとで異なるため、これがどのシステムがチャネルを使用しているのかを判定するための簡易な手段である。
【0103】
[閾値の変更をいかに共有すべきかの例]
同じチャネル内に他のワイヤレスシステムが存在することをAPが識別した場合、APは、CCATをEDのレベルへ変更すべきであることをブロードキャストメッセージを通じて関連付けられるSTAへ通知し得る。これは、例えば、ビーコンにおいて行われてもよい。但し、それは個別のSTAへの専用シグナリングを用いて行われてもよい。
【0104】
同じチャネル内に他のワイヤレスシステムが存在することを端末が識別した場合、端末がこのケースにあてはまることをAPへ通知し、それを受けてAPが上で説明したように当該情報をブロードキャストし得る。
【0105】
それは完全に分散的な方式であってもよい。例えば、STAのうちのいくつかのみがLAAアクティビティにより影響を受ける状況があり得ることから、STAがAPの関与無く自律的にこれを識別し、そしてそれに応じてCCATを設定することが好適であり得る。これは、実質的には、BSS内のいくつかのSTAが第1閾値レベルを使用し及び他のSTAが第2閾値レベルを使用してもよいことを意味し得る。例えば、いくつかのSTAはCCAT=−82dBmを使用し、一方で他のSTAは−62dBmを使用し得る。
【0106】
理解されるであろうこととして、ここで説明した方法及びデバイスは、多様な手法で組み合わせられ及び再構成されることができる。
【0107】
例えば、実施形態は、ハードウェアで、適切な処理回路による実行のためのソフトウェアで、又はそれらの組み合わせで実装されてもよい。
【0108】
ここで説明したステップ、機能、手続、モジュール及び/又はブロックは、汎用の電子回路及び特定用途の回路の双方を含む、離散回路又は集積回路技術などのいかなる旧来の技術を用いてハードウェアで実装されてもよい。
【0109】
具体的な例は、1つ以上の適切に構成されたデジタル信号プロセッサ、及び、例えば特殊化された機能を実行するように相互接続された離散ロジックゲート又はASIC(Application Specific Integrated Circuits)などの他の既知の電子回路群を含む。
【0110】
代替的に、ここで説明したステップ、機能、手続、モジュール及び/又はブロックのうちの少なくともいくつかは、1つ以上のプロセッサ又は処理ユニットなどの適切な処理回路による実行のためのコンピュータプログラムなどのソフトウェアで実装されてもよい。
【0111】
処理回路の例は、限定ではないものの、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のDSP(Digital Signal Processors)、1つ以上のCPU(Central Processing Units)、ビデオアクセラレーションハードウェア、並びに/又は、1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)若しくは1つ以上のPLC(Programmable Logic Controllers)といった任意の適切なプログラマブルロジック回路を含む。
【0112】
また、理解されるべきこととして、任意の旧来のデバイス又はユニットの一般的な処理ケイパビリティを提案技術が実装されるように再利用することが可能であり得る。例えば、既存のソフトウェアの再プログラミングによって、又は新たなソフトウェアコンポーネントを追加することによって、既存のソフトウェアを再利用することも可能であり得る。
【0113】
他の観点によれば、キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御するように構成されるアレンジメントが提供され、第1のワイヤレス通信システムは第1の無線アクセス技術のシステムである。上記アレンジメントは、異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが上記共有ワイヤレス媒体の第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定する、ように構成される。上記アレンジメントは、第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始する、ようにも構成される。
【0114】
例としていうと、第1のワイヤレス通信システムにおいて少なくとも1つの通信ユニットについて上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために使用されるキャリア検知閾値は、より低い第1レベルからより高い第2レベルへ引き上げられる。
【0115】
例えば、第1のワイヤレス通信システムにおいて少なくとも1つの通信ユニットについて上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために使用されるキャリア検知閾値は、第1のワイヤレス通信システム内で信号検出のために使用される既定のキャリア検知閾値レベルとは異なる、いわゆる共存閾値レベルに合わせられてもよい、
【0116】
具体的な例において、上記既定のキャリア検知閾値レベルは、それでもなお、同一のサービスセット内のユーザから発せられる送信に適用可能なキャリア検知のために維持される。
【0117】
典型的には、上記共存閾値レベルは、同一チャネル上での、第1のワイヤレス通信システム及び第2のワイヤレス通信システムの送信の共存の状況に対応する。
【0118】
一例として、上記共存閾値レベルは、既定のキャリア検知閾値レベルよりも高い。
【0119】
具体的な実施形態において、上記共存閾値レベルは、媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために第2のワイヤレス通信システムにおいて使用される閾値のレベルに相当する。
【0120】
例としていうと、上記共存レベルは、第1のワイヤレス通信システムにおいてキャリアが検出されない場合に媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために使用されるレベルに相当してもよい。
【0121】
上記共存レベルは、エネルギー検出のために第1のワイヤレス通信システムにおいて使用されるレベルに相当してもよい。
【0122】
一例として、上記キャリア検知閾値は、第1のワイヤレス通信システム内での信号の検出のための閾値である。
【0123】
例としていうと、第1のワイヤレス通信システムは、WLAN(Wireless Local Area Network)システムであってもよく、第2のワイヤレス通信システムは、未ライセンススペクトルにおいて動作するセルラー無線ネットワークであってもよい。
【0124】
例えば、第1のワイヤレス通信システムは、Wi−Fiシステムであってもよい。
【0125】
例えば、第2のワイヤレス通信システムは、ライセンス支援型アクセス(LAA)に基づいてもよく、又はLTE(Long Term Evolution)未ライセンス型であってもよい。
【0126】
第1のワイヤレス通信システム内の、あるサービスセットに属する通信ユニットによるキャリア検知のために構成されるアレンジメントもまた提供される。上記アレンジメントは、同じサービスセット内から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、第1のキャリア検知閾値を割り当てる、ように構成される。上記アレンジメントは、他のサービスセットから発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、第1のキャリア検知閾値とは異なる第2のキャリア検知閾値を割り当てる、ようにも構成される。
【0127】
具体的には、これは、第1のキャリア検知閾値が、当該キャリア検知を行う通信ユニットが属するサービスセット内の通信ユニットとの間の信号を検出する際に適用され得る一方、第2のキャリア検知閾値が、当該キャリア検知を行う通信ユニットが属するサービスセット外から発せられる信号を検出する際に適用され得ることを意味する。
【0128】
例としていうと、第2のキャリア検知閾値は、第1のキャリア検知閾値よりも高いレベルへ設定される。
【0129】
例えば、第2のキャリア検知閾値は、エネルギー検出のために第1のワイヤレス通信システムにおいて使用されるレベルへ合わせられてもよい。
【0130】
一例として、第2のキャリア検知閾値は、媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するために異なる第2のワイヤレス通信システムにおいて使用される閾値のレベルへ合わせられてもよい。
【0131】
具体的な実施形態において、第2のワイヤレス通信システムは、第1のワイヤレス通信システムとは異なるタイプ
の無線アクセス技術である。
【0132】
例としていうと、第1のワイヤレス通信システムは、WLAN(Wireless Local Area Network)システムであってもよく、第2のワイヤレス通信システムは、未ライセンススペクトルにおいて動作するセルラー無線ネットワークであってもよい。
【0133】
例えば、第1のワイヤレス通信システムは、Wi−Fiシステムであってもよい。
【0134】
例えば、第2のワイヤレス通信システムは、ライセンス支援型アクセス(LAA)に基づいてもよく、又はLTE(Long Term Evolution)未ライセンス型であってもよい。
【0135】
図6は、一実施形態に係るアレンジメントの一例を示す概略ブロック図である。この具体的な例において、アレンジメント100は、プロセッサ110及びメモリ120を備え、当該メモリは、プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより、上記アレンジメントは、共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御すること及びキャリア検知を可能にすることをそれぞれ含む上記機能、ステップ及び/又はアクションを実行するように動作可能である。
【0136】
オプションとして、アレンジメント100は、通信回路130をも含んでよい。通信回路は、ネットワーク内の他のデバイス及び/又はネットワークノードとの有線通信及び/又は無線通信のための機能を含んでよい。具体的な例において、通信回路は、情報を送受信することを含めて、1つ以上の他のノードと通信するための無線回路に基づいてよい。通信回路は、プロセッサ及び/又はメモリへ相互接続され得る。
【0137】
また別の観点によれば、ここで説明したようなアレンジメントを含む通信ユニットが提供される。
【0138】
図7は、
図6のアレンジメントを備える通信ユニットの一例を示す概略図である。通信ユニット10は、アレンジメント100を基本的に備える。通信ユニット10は、例えば、アクセスポイント、無線ネットワークノード若しくはアクセスコントローラ、又はワイヤレス通信デバイスといったネットワークノードであってよい。
【0139】
アレンジメント100自体が他のデバイス及び/又はネットワークノードとの有線通信及び/又は無線通信のためのいかなる通信回路も含まないケースでは、アレンジメント100は、代替的に、外部的な通信のための通信ユニット10の通信機能性を使用してもよい。このケースでは、アレンジメント100は、通信ユニットのその通信回路(
図7には示していない)へ接続される。
【0140】
図8は、一実施形態に係るコンピュータ実装の一例を示す概略図である。
【0141】
この具体的な例において、ここで説明したステップ、機能、手続、モジュール及び/又はブロックのうちの少なくともいくつかがコンピュータプログラム225、235で実装され、当該コンピュータプログラムは、1つ以上のプロセッサを含む処理回路による実行のためにメモリ220へロードされる。プロセッサ210及びメモリ220は、通常のソフトウェア実行を可能にするために互いに相互接続される。オプション的な入出力デバイスもまた、入力パラメータ及び/又は導かれる出力パラメータといった関係するデータの入出力を可能にするために、プロセッサ及び/又はメモリへ相互接続され得る。
【0142】
“プロセッサ”との用語は、具体的な処理、判定又は計算のタスクを実行するためのプログラムコード又はコンピュータプログラム命令を実行可能な任意のシステム又はデバイスとして一般的な意味で解釈されるべきである。
【0143】
1つ以上のプロセッサを含む処理回路は、よって、コンピュータプログラムを実行する場合に、ここで説明したもののような良好に定義された処理タスクを実行する、ように構成される。
【0144】
処理回路は、上述したステップ、機能、手続及び/又はブロックを実行することのみに専用ではなくてもよく、他のタスクをも実行してもよい、
【0145】
さらに別の観点によれば、少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御するためのコンピュータプログラム、が提供され、第1のワイヤレス通信システムは、第1の無線アクセス技術のシステムである。上記コンピュータプログラムは、実行された場合に、上記少なくとも1つのプロセッサに、
−異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが上記共有ワイヤレス媒体の第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定することと、
−第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始することと、
を行わせる命令を含む。
【0146】
少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、第1のワイヤレス通信システム内のキャリア検知のための閾値割り当てを実行するためのコンピュータプログラム、もまた提供される。上記コンピュータプログラムは、実行された場合に、上記少なくとも1つのプロセッサに、
−当該キャリア検知を行う通信ユニットと同じサービスセット内から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、第1のキャリア検知閾値を割り当てることと、
−他のサービスセットから発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、異なる第2のキャリア検知閾値を割り当てることと、
を行わせる命令を含む。
【0147】
提案される技術は、コンピュータプログラムを含む担体であって、電子信号、光信号、電磁信号、磁気信号、電気信号、無線信号、マイクロ波信号又はコンピュータ読取可能な記憶媒体のうちの1つである当該担体をも提供する。
【0148】
他の観点によれば、よって、ここで定義したようなコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な媒体を含むコンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0149】
例としていうと、ソフトウェア又はコンピュータプログラム225、235は、具体的には不揮発性の媒体である、コンピュータ読取可能な媒体220、230上で通常は担持され又は記憶される、コンピュータプログラムプロダクトとして実現されてよい。コンピュータ読取可能な媒体は、限定ではないものの、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ、HDD(Hard Disk Drive)ストレージデバイス、フラッシュメモリ、磁気テープ、又は任意の他の旧来のメモリデバイスを含む、1つ以上の取外し可能な又は取外し不能なメモリデバイスを含んでよい。コンピュータプログラムは、よって、コンピュータ又は等価な処理デバイスの動作メモリへそれらの処理回路による実行のためにロードされ得る。
【0150】
ここで提示されている1つ又は複数のフロー図は、従って、1つ以上のプロセッサにより実行される場合には1つ又は複数のコンピュータフロー図であると見なされてよい。機能モジュールの集合として対応する装置が定義されてもよく、プロセッサにより実行される各ステップが1つの機能モジュールに対応する。このケースでは、それら機能モジュールは、プロセッサ上で稼働するコンピュータプログラムとして実装される。よって、上記アレンジメントが代替的に機能モジュールの集合として定義されてもよく、それら機能モジュールが少なくとも1つのプロセッサ上で稼働するコンピュータプログラムとして実装される。
【0151】
よって、プロセッサにより実行された場合にここで説明したステップ及び/又はタスクのうちの少なくとも一部を実行するように構成される適切な機能モジュールとして、メモリに所在するコンピュータプログラムが編成され得る。
【0152】
図9は、一実施形態に係るワイヤレス通信システム内の共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御するための装置の一例を示す概略図である。
【0153】
また別の観点によれば、キャリア検知に関与する媒体アクセスのための競合ベースのプロトコルに基づいて第1のワイヤレス通信システムにおいて共有ワイヤレス媒体へのアクセスを制御するための装置300が提供され、第1のワイヤレス通信システムは、第1の無線アクセス技術のシステムである。装置300は、以下を含む:
−異なる第2の無線アクセス技術の第2のワイヤレス通信システムが上記共有ワイヤレス媒体の第1のワイヤレス通信システムと同じチャネル上で動作しているかを判定するための判定モジュール310、及び、
−第2のワイヤレス通信システムが同じチャネル上で動作している場合に、少なくとも1つの通信ユニットについて、第1のワイヤレス通信システムにおいて使用される、上記媒体がアクセス用に利用可能であるかを判定するためのキャリア検知閾値の第1レベルから異なる第2レベルへの変更を開始するための制御モジュール320。
【0154】
図10は、一実施形態に係るワイヤレス通信システムにおけるキャリア検知についての閾値割り当てのための装置の一例を示す概略図である。
【0155】
第1のワイヤレス通信システム内のキャリア検知のための閾値割り当てのための装置もまた提供される。当該装置は、以下を含む:
−当該キャリア検知を行う通信ユニットと同じサービスセット内から発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、第1のキャリア検知閾値を割り当てるためのモジュール410、及び、
−他のサービスセットから発せられるものとして識別される送信に適用可能な、第1のワイヤレス通信システムでの使用のために、第1のキャリア検知閾値とは異なる第2のキャリア検知閾値を割り当てるためのモジュール420。
【0156】
モジュール410及びモジュール420は、第1の割り当てモジュール410及び第2の割り当てモジュール420として言及されてもよい。代替的に、モジュール410及びモジュール420は、共通の割り当てモジュールへ統合されてもよい。
【0157】
その代わりに、それぞれ
図9及び
図10におけるモジュール群を、大部分においてハードウェアモジュールにより実現し、又は代替的に関係するモジュール間の適切な相互接続を伴うハードウェアにより実現することが可能である。具体的な例は、前に言及したように、1つ以上の適切に構成されたデジタル信号プロセッサ、並びに、例えば特殊化された機能を実行するように相互接続された離散ロジックゲート及び/又はASIC(Application Specific Integrated Circuits)などの他の既知の電子回路を含む。使用可能なハードウェアの他の例は、入出力(I/O)回路、及び/又は、信号を送受信するための回路を含む。ハードウェアに対するソフトウェアの範囲は、純粋に実装上の選択である。
【0158】
上述した実施形態は、単に例として与えられており、提案される技術はそれらへ限定されないことが理解されるべきである。添付の特許請求の範囲により定義される通りの提示されるスコープから逸脱することなく、それら実施形態に対して多様な修正、組み合わせ及び変更をなし得ることが当業者により理解されるであろう。特に、異なる実施形態における異なる部分的な解決策を、技術的に可能であれば他の構成に組み合わせることができる。