(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。この時、添付の図面で同一構成要素は可能な同一符号を付すことに留意すべきである。また、本発明の要旨を不明瞭にすることができる公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略する。
【0012】
実施形態を説明するにあたり、本発明が属する技術分野によく知られており本発明と直接的に関連がない技術内容に対しては説明を省略する。これは不必要な説明を省略することによって本発明の要旨を明瞭にし、より明確に伝達するためである。
【0013】
同様の理由で添付図面において一部構成要素は誇張されたり省略されたり概略的に図示された。また、各構成要素のサイズは実際サイズを全的に反映することではない。各図面で同一又は対応する構成要素には同一参照番号を付した。
【0014】
本発明の利点及び特徴、及びそれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すれば明確であろう。しかし。本発明は以下で開示される実施形態で限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることができ、ただ本実施形態は本発明の開示が完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を指称する。
【0015】
この時、処理フローチャートの各ブロックとフローチャートの図面の組合は、コンピュータープログラムインストラクションによって行われることができることを理解することができるだろう。これらコンピュータープログラムインストラクションは、汎用コンピューター、特殊用コンピューター又はその他プログラム可能なデータプロセッシング装備のプロセッサに搭載されることができるので、コンピューター又はその他プログラム可能なデータプロセッシング装備のプロセッサを通じて行われるそのインストラクションが、フローチャートブロックで説明された機能を行う手段を生成するようになる。これらコンピュータープログラムインストラクションは、特定方式で機能を具現するためにコンピューター又はその他のプログラム可能なデータプロセッシング装備を志向することができるコンピューター利用可能、又はコンピューター判読可能メモリーに記憶されることも可能であるので、そのコンピューター利用可能又はコンピューター判読可能メモリーに記憶されたインストラクションは、フローチャートブロックで説明された機能を行うインストラクション手段を内包する製造品目を生産することも可能である。コンピュータープログラムインストラクションは、コンピューター又はその他プログラム可能なデータプロセッシング装備上に搭載されることも可能であるので、コンピューター又はその他プログラム可能なデータプロセッシング装備上で一連の動作段階が行われ、コンピューターで実行されるプロセスを生成してコンピューター又はその他プログラム可能なデータプロセッシング装備を行うインストラクションはフローチャートブロックで説明された機能を行うための段階を提供することも可能である。
【0016】
また、各ブロックは、特定された論理的機能を行うための1つ以上の実行可能なインストラクションを含むモジュール、セグメント又はコードの一部を示すことができる。また、幾つか代替実行例ではブロックで言及された機能が手順を外れて発生することも可能であることを注目しなければならない。例えば、接して示されている2つのブロックは、実は実質的に同時に行われることも可能で、又はそのブロックが時々該当する機能によって逆順に行われることも可能である。
【0017】
この時、本実施形態に用いられる‘〜部’という用語は、ソフトウェア又はFPGA、並びにASICのようなハードウェア構成要素を意味し、‘〜部’はどんな役目を行う。しかし、‘〜部’は、ソフトウェア又はハードウェアで限定される意味ではない。‘〜部’はアドレシングすることができる記憶媒体にあるように構成されることもでき、1つ又はその以上のプロセッサを再生させるように構成されることもできる。したがって、一例として‘〜部’はソフトウェア構成要素、客体志向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーティン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウエア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。構成要素と‘〜部’のうちで提供される機能はより小さい数の構成要素及び‘〜部’に結合されたり追加的な構成要素と‘〜部’でさらに分離することができる。だけでなく、構成要素及び‘〜部’はデバイス又は保安マルチメディアカード内の1つ又はその以上のCPUを再生させるように具現されることもできる。
【0018】
以下、本発明において、端末の処理量(UE Throughput)性能向上及びロードバランシング(Load Balancing)のためのセルに対するリアルタイム送信電力調節方法に対して記述する。
【0019】
本発明の実施形態によるロードバランシングは、決定されたロードバランシングモードにより、UEの分散程度またはセル別にPRB使用率の分散程度に基づいて、セル別の電力増加または減少可否を判定し、ロードバランシングが成るためのセル別の送信電力調節範囲を決定する一連の過程を意味することができる。
【0020】
さらに、本発明の基地局またはセルは小型基地局を含むことができる。さらに、前記小型基地局はピコ(pico)基地局を含むことができる。
【0021】
現在、セルは一定時間の間のローディング情報を用いて各基地局の送信電力を調節する。ところで、これはカバレッジホール(coverage hole)を補完(make up)するための送信電力調節と、マルチセル(multi-cell)重畳を解決するための送信電力調節に適合する。この場合、セルは一定時間の統計を用いて分析後に前記動作を行う。
【0022】
しかし、前記方法によれば、一定時間の間の統計を用いるから端末が続いて働く商用ネットワークで性能利得を得ることに制限的なしかない。
【0023】
本発明は、前記問題を解決するため、統合スケジューラ(または、スケジューラ)を介して獲得したリアルタイムRF情報及びスケジューリング情報に基づいて、リアルタイム電界状況を反映した送信電力調節を行う。これにより、本発明によればロードバランシング効果及び端末の処理量性能を向上させることができる。
以下では図面を参考して本発明の実施形態に対して記述する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に適用される無線通信ネットワークの構成を示す図面である。
図1に図示されたように、本発明の実施形態による無線通信ネットワークは統合スケジューラ110と少なくとも一つの基地局120を含むことができる。
【0025】
統合スケジューラ(または、スケジューラー)110は、少なくとも一つの基地局120から送信電力調節関連情報が伝達される。基地局120は、送信電力調節アルゴリズム遂行周期の間の必要な情報を収集し、収集された情報を前記スケジューラー110に伝達することができる。
【0026】
すると、スケジューラー110は基地局120から収集された情報を用いて端末処理量(UE Throughput)を向上させるために送信電力を調節することができる。
【0027】
図2は、本発明の実施形態による送信電力調節過程を示すフローチャートである。
【0028】
図2に図示されるように、スケジューラー210はS210段階で、送信電力調節関連情報を基地局220から受信することができる。前記スケジューラー210と基地局220は、有線または無線のインターフェースと接続されてあり得る。前記送信電力調節関連情報は、接続された端末のID、PRB(Physical Resource Block)使用率、NI(Noise and in Interference)予測情報、サブセルに対して接続された端末のID数、サブセルのPRB使用率、ハンドオーバー関連などを含むことができるが、必ず前記羅列された情報で限定されるものではない。前記送信電力調節関連情報に対しては
図3を通じて具体的に説明するようにする。
【0029】
スケジューラー210はS220段階で、基地局220から受信した送信電力調節関連情報に基づいて、送信電力調節情報を決定する。前記送信電力調節情報は各基地局別、電力上昇または電力減少可否、上昇または減少程度に対する情報を含むことができる。
【0030】
そして、スケジューラー210はS230段階で、前記決定された送信電力調節情報を基地局220に伝達する。
【0031】
すると、基地局220はS240段階で、スケジューラー210から受信した送信電力調節情報に基づいて送信電力240を調節する。
【0032】
図3は、本発明の実施形態によって、スケジューラーが各基地局に適用される送信電力調節情報を決定する過程を示すフローチャートである。
【0033】
先ず、スケジューラーはS310段階で、少なくとも一つの基地局から送信電力調節関連情報を収集(または受信)できる。スケジューラーが収集する送信電力調節関連情報は下記の通りである。
【0034】
送信電力調節関連情報は、接続された端末の識別子(Connected UEのID)、PRB使用率、雑音及び干渉(NI)予測値を含むことができる。また、前記送信電力調節関連情報は特定基地局のサブセルに対して接続された端末数、PRB使用率をさらに含むことができる。また、前記送信電力調節関連情報はハンドオーバー関連パラメーターをさらに含むことができる。
【0035】
基地局はスケジューラーに送信電力調節関連情報を伝達するため、下記のような過程を通じて送信電力調節関連情報を収集することができる。
【0036】
先ず、基地局は接続された端末に対するリストを管理することができる。例えば、基地局は T
TLM_TPC間の自分が現在管理するサブセルに対する接続された端末リスト(sub-cellのConnected UE list)を管理し、T
TLM_TPCタイマー満了時点にサブセルに接続された端末リストを記憶することができる。この場合、前記接続された端末(Connected UE)とは現在RRC接続状態のUEを意味することができる。
【0037】
また、基地局は接続された端末のPRB使用率を収集することができる。例えば、基地局は T
TLM_TPC間の接続された端末のPRB使用率を下記のような過程を通じて収集することができる。
【0038】
1) T
TLM_TPCtimerStartの時、Connected UEに対するAvgUEPRBUsageRatioを初期化する。
2) T
SCH_INFOtimerStartの時、Connected UEに対するUEPRBUsageRatioを初期化する。
3) T
SCH_INFO間の毎TTIごとにConnected UEを対象で次の動作を行う。
3-1) Connected UEsに対するNumUEPRB=0設定
3-2)Scheduling過程で当該のConnected UEsに割り当てられたPRB数設定
3-3) Connected UEsに対するUEPRBUsageRatio値を下記のようにupdate
-UEPRBUsageRatio+=NumUEPRB/T
SCH_INFO/Total_NUM_PRB
4) 3)過程を通じてT
SCH_INFO間に収集された情報に基づいてConnected UEs に対するAvgPRBUsageRatio値を下記のようにupdateする。
- AvgSubCellPRBUsageRatio+=UEPRBUsageRatio/ N
avg_sample
上記でN
avg_sampleT
TLM_TPC=T
SCH_INFO*N
avg_sampleを満足する。
5) T
TLM_TPCtimer expiryが発生するまで 2)〜4)過程を繰り返した後、Connected UEsに対するAvgPRBUsageRatio値を記憶する。
【0039】
また、基地局はサブセルのPRB使用率を収集することができる。このために、基地局はT
TLM_TPC間の自分が管理するそれぞれのサブセルに対するPRB使用率を下記のような手順を介して収集することができる。
【0040】
1) T
TLM_TPCtimerStartの時、cellに対するAvgUEPRBUsageRatioを初期化する。
2) T
SCH_INFOtimerStartの時、cellに対するSubcellPRBUsageRatioを初期化する。
3) T
SCH_INFO間の毎TTIごとにsub-cellがUEに割り当てられたPRB数を(NumCellPRB)記憶してCellPRBUsageRatio値を下記のようにupdateする。
- CellPRBUsageRatio+=NumCellPRB/ T
SCH_INFO / Total_NUM_PRB
4) 3)過程を通じてT
SCH_INFO間に収集された情報に基づいてそれぞれのsub-cellに対するAvgPRBUsageRatio値を下記のようにupdateする。
- AvgSubCellPRBUsageRatio+=CellPRBUsageRatio/ N
avg_sample
上記でN
avg_sampleT
TLM_TPC= T
SCH_INFO * N
avg_sampleを満足する。
5) T
TLM_TPCtimer expiryが発生するまで2)〜4)過程を繰り返した後、sub-cellに対するAvgPRBUsageRatio値を保存する。
【0041】
また、基地局はセルのハンドオーバー(HO)関連パラメーターを収集することができる。例えば、基地局はT
TLM_TPC間の自分が管理するそれぞれのセルに対するハンドオーバーパラメーターを下記の過程を通じて収集することができる。
【0042】
1) T
TLM_TPC間の下記のようなcellのHO関連parameters収集
- Off
j:j番目のcellのEventA3のoffset
- Hysteresis
j:j番目のcellのEventA3のhysteresis
- Ofs
j:j番目のcellのfrequency-specific offset
- Ocs
j:j番目のcellのcell-specific offset
- Ofn
j,r:j番目のcellのr番目のSRS neighborのfrequency Specific offset
- Ocn
j, r:j番目のcellのr番目のSRS neighborのcell Specific offset
2) T
TLM_TPCtimer expiryが発生すると、1)過程で収集したcellのHO 関連parameters記憶
【0043】
スケジューラーは、基地局が前記過程を通じて収集した送信電力調節関連情報を収集する。すると、スケジューラーはS320段階で、少なくとも一つの基地局に対する送信電力調節のための送信電力調節情報を決定することができる。
【0044】
そして、スケジューラーはS330段階で、基地局に送信電力調節情報を伝達して基地局の送信電力を調節する。
【0045】
前記過程を行うことによって、商用ネットワークでリアルタイムロードバランシング効果と端末の処理量を向上させることができる。
【0046】
以下、
図3のS320段階で、スケジューラーが送信電力調節のための送信電力調節情報を決定する具体的な過程に対して説明する。
【0047】
これを説明する前に、先ず、
図4を介してスケジューラーがNI(NoiseandInterference)を決定する過程に対して説明する。前記NIは送信電力調節情報を決定するのに使用される目的関数(objective function)の入力パラメーターで用いられることができる。
【0048】
図4は、本発明の実施形態によってスケジューラーがNIを決定する過程を示すフローチャートである。
【0049】
スケジューラーは基地局から受信した活性化された端末(Active UE)の平均MPR対比CQI(Maximum Power Reduction to Channel Quality Indicator)、及び平均ランクインジケーター(Rank Indicator、RI)を用いてNIを推定することができる。
【0050】
先ず、スケジューラーはS410段階で、MPRによりCQI値をマッピングすることができる。例えば、MPRのサイズによって、0乃至15の間の値を有するCQI値が決定されることができる。
【0051】
そして、スケジューラーはS430段階で、前記導出されたCQI値に基づいて、SINR を推定することができる。
【0052】
そして、スケジューラーはS450段階で、前記推定されたSINRに基づいてNIを推定することができる。
【0053】
この場合、本発明の一実施形態によれば、スケジューラーは前記推定されたSINR及び基地局が端末から受信したSRS受信電力に基づいて、前記NIを推定することができる。
【0054】
例えば、スケジューラーは、MPRによりマッピングされたCQI値に基づいてSINRを推定することができる。そして、スケジューラーはサービングセルが特定端末に対して受信したSRSに対する受信電力値、及び前記端末に対する干渉セルが前記端末から受信したSRSに対する受信電力値を確認することができる。
【0055】
前記サービングセルが特定端末に対して受信したSRSに対する受信電力値がSINRのS(サービングセルの受信信号強度)で、前記端末に対する干渉セルが前記端末から受信したSRSに対する受信電力値がSINRのI(干渉)である。
【0056】
したがって、スケジューラーは前記推定されたSINR、端末のSRSからの受信電力値であるS、Iに基づいて、残りN(ノイズ)を求めることができる。
【0057】
前記過程を通じて、スケジューラーはNIを推定することができる。
【0058】
前記過程を通じて計算されたNIは以後、送信電力調節情報を決定するのに用いられる目的関数(objective function)の入力パラメーターで使用されることができるのに、前記事項に対する具体的な説明は当該部分で具体的に説明する。
【0059】
以下、スケジューラーが各基地局の送信電力調節のための送信電力調節情報を決定する過程を
図5を介して記述する。
【0060】
図5は、本発明の実施形態によるスケジューラーが
図3に図示されたS320段階を行う具体的な過程を示すフローチャートである。
【0061】
スケジューラーは、基地局から収集された情報と、基地局が受信した端末のSRS受信電力を用いて自分が管理するすべてのRRHs(または基地局、アンテナ、送信地点)に対する送信電力を決定する。
【0062】
スケジューラーは、RRH送信電力決定過程で、PRB使用率又はUE数の側面のロードバランシング(load-balancing)効果を得ながら、目的関数(objective function)が最大化となるようにRRH送信電力を決定することができる。
【0063】
図5では下記の手順によって各RRH(または基地局)別に送信電力決定過程を記述するようにする。
1) ロードバランシングモード(load-balancing mode)決定
2) ロードバランシング(load-balancing)のためのRRH送信電力調節範囲決定
3) 目的関数(objective function)定義
4) サーチ(search)アルゴリズムを通じるRRH送信電力算出
前記の各過程に対する具体的な内容を
図5を参考して説明するようにする。
先ず、スケジューラーはS510段階でロードバランシングモードを決定することができる。
【0064】
本発明の実施形態によるロードバランシングモード(load-balancing mode)はPRB使用率側面のセル間のロードバランシングモードと、活性端末(Active UE)数の側面のセル間のロードバランシングモードを含むことができる。前記PRB使用率側面のセル間のロードバランシングモードは、PRB使用分布を用いてセル別のPRB使用分布を分散させることを意味し、活性端末(Active UE)数の側面のセル間のロードバランシングモードは端末の分布を用いてセル別の活性端末分布を分散させることを意味することができる。
【0065】
PRB使用率側面のセル間のロードバランシングモードは各セルで使用しているPRB使用率に基づいてロードバランシングを行うモードを意味することができる。例えば、第1基地局より第2基地局が用いるPRBの個数をふやすのが一例示であることができる。
【0066】
活性端末(Active UE)数の側面のセル間のロードバランシングモードは、例えば、第1基地局と第2基地局のセル間の境界にある端末に対して、第2基地局がサービスすることができるように第2基地局の送信電力を増加させることが一例示であることができる。
【0067】
スケジューラーは、基地局から収集されたセル別のPRB使用率と活性化された端末(Active UE)数に基づいて、基地局(RRH)の送信電力決定過程で使用されるロードバランシングモードを決定することができる。
【0068】
例えば、ロードバランシングモードは、基本的にUE数に基づくのロードバランシングモードと設定されることができる。そして、いずれか一つの基地局に対するPRB使用率が予め設定された基準以下ならば、ロードバランシングモードがPRBに基づくのロードバランシングモードと選択されることができる。
【0069】
スケジューラーがロードバランシングモードを決定する具体的な動作手続きが
図6に図示される。
【0070】
図6は、本発明の実施形態によって、スケジューラーがロードバランシングモードを決定する過程を示すフローチャートである。
【0071】
先ず、スケジューラーはS610段階でいずれか一つのセルに対するPRB使用率が予め設定された基準値以下であるか否かを判定する。以下の場合、スケジューラーはS620段階へ進行し、PRBに基づくロードバランシングモードで決定することができる。
【0072】
その以外の場合にはS630段階のように、UEに基づくロードバランシングモードで決定することができる。
【0073】
さらに、
図5の説明で戻って、スケジューラーはS520段階で送信電力範囲を調節することができる。スケジューラーは送信電力範囲を調節するため、ロードバランシングのために必要な最小の電力(power)値を決定し、送信電力を高めるかまたは低めるか否かをセル別で決定する。そして、スケジューラーはセル別で送信電力調節範囲を決定する。
【0074】
スケジューラーが送信電力範囲を決定する前記の過程を、以下で具体的に説明する。
【0075】
先ず、スケジューラーは決定されたロードバランシングモードが端末に基づくロードバランシングモードの場合、下記の情報を確認することができる。
【0076】
1.スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)の活性化された端末(Active UE)数に対する平均情報
2. スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)の活性化された端末(Active UE)数に対する分散情報
【0077】
また、スケジューラーは決定されたロードバランシングモードがPRBに基づくロードバランシングモードの場合、下記の情報を確認することができる。
【0078】
1.スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)のPRB使用率に対する平均情報
2.スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)のPRB使用率に対する分散情報
【0079】
そして、スケジューラーは活性化された端末別のハンドオーバー発生のために要求される電力ギャップ(powergap)を決定することができる。この場合、スケジューラーは特定端末に対するサービングセルのSRS受信電力、前記サービングセルの現在の送信電力、前記特定端末に対する最上のネイバーセルのSRS受信電力、前記最上のネイバーセルの現在送信電力などに基づいて、前記電力ギャップを決定することができる。
【0080】
ここで、最上のネイバーセルとは、サービングセルと受信電力の差が最も小さいセルを意味することができる。
【0081】
次いで、スケジューラーは基地局(または、セル)別の送信電力上昇または減少(UP/Down)可否を決定することができる。
【0082】
スケジューラーはロードバランシングモードが端末に基づくロードバランシングモードの場合、スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)の活性化された端末(Active UE)数に対する平均情報、スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)の活性化された端末(Active UE)数に対する分散情報などに基づいてセル別の送信電力上昇または減少可否を決定することができる。
【0083】
一方、ロードバランシングモードがPRBに基づくロードバランシングモードの場合、スケジューラーはスケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)のPRB使用率に対する平均情報、スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)のPRB使用率に対する分散情報などに基づいてセル別の送信電力上昇または減少可否を決定することができる。
【0084】
送信電力上昇または減少を決定したスケジューラーは、次いで基地局(または、セル)別の送信電力調節範囲を設定することができる。この場合、スケジューラーは以前に決定された、電力上昇または減少可否または電力ギャップのうちの少なくとも一つに基づいて送信電力調節範囲を基地局(またはセル)別と設定することができる。
【0085】
概念的には、ロードバランシングのために送信電力減少が必要な基地局(または cell)は、送信電力範囲を現在の送信電力より小さいレベルでハンドオーバーマージン(handover margin)を考慮して設定することができる。また、ロードバランシングのために送信電力増加が必要な基地局(または cell)は、送信電力範囲を現在送信電力より高いレベルでハンドオーバーマージン(handover margin)を考慮して設定することができる。
上述した
図5のS520段階を行う具体的な過程が
図7に図示する。
【0086】
具体的に、スケジューラーはS710段階で、端末数またはPRB使用率に対する情報を確認することができる。例えば、スケジューラーは決定されたロードバランシングモードが端末に基づくロードバランシングモードの場合、スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cellの活性化された端末(Active UE)数に対する平均情報と、スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)の活性化された端末(Active UE)数に対する分散情報を確認することができる。
【0087】
また、スケジューラーは決定されたロードバランシングモードがPRBに基づくロードバランシングモードの場合、スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell)のPRB使用率に対する平均情報と、スケジューラー内に活性化されたセル(Active Cell) のPRB使用率に対する分散情報を確認することができる
【0088】
そして、スケジューラーはS720段階で、前記確認された情報に基づいてセル別の送信電力上昇または減少可否を決定することができる。
【0089】
そして、スケジューラーはS730段階で、前記決定されたセル別の送信電力上昇または減少可否と、活性化された端末別のハンドオーバー発生のために要求される電力ギャップ(powergapに基づいて、セル別の送信電力調節範囲を決定することができる。
再び、
図5の説明で戻って記述する。
【0090】
ロードバランシングモード、送信電力範囲を決定したスケジューラーはS530以下の段階で、基地局に実質的に適用する送信電力調節情報を決定することができる。言い換えれば、以前段階で決定された送信電力調節範囲は、各基地局に対する送信電力調節のための候補電力調節値であるだけ、実際に各基地局に適用される送信電力調節値は前記候補群を対象としたサーチチアルゴリズム遂行及び目的関数計算過程を通じて決定することができる。
このために、先ず、目的関数を定義する。
【0091】
完全ローディング(Full loading)環境で、PFメトリック(Proportional Fairness metric)によりスケジューリングを行うと、下記の数式1のようなネットワークメトリック( network metric)を最適化するように決定することができる。
【0093】
前記数式1で、Tput
m,jは、j番目のcellのm番目UEの処理量(throughput)を示し、N
UE,jは、j番目のCell内にサービング端末(servingUE)数である。N
CellperNetは、ネットワーク内にあるすべてのセルの数である。
【0094】
前記数式1のネットワークメトリックはセル別及び端末別の処理量の総計を示すことができる。
【0095】
したがって、数式1を最大化するように基地局(または、セル、RRH)の送信電力を調節すると、スケジューリングメトリック(scheduling metric)でPF metricを使用するシステムで端末の処理量(throughput)性能を向上させることができる。
【0096】
前記の数式1からTLMTPCアルゴリズムで使用する目的関数を誘導することができる。
【0097】
先ず、完全ローディング(full loading)環境で、セル内に端末が均等にリソースを使用すると仮定すれば、端末の処理量は下記の数式2のように単純化することができる。
【0099】
前記数式2の意味はセル別で活性化された端末の数に対するSINRから類推された容量を意味することができる。
【0100】
前記数式2で、Tput
m, j は、j番目セルのm番目の端末(UE)の処理量(throughput)を示し、N
Active UE, jはj番目のセル内に活性化された端末数である。SINR
m, jは j番目のセルのm番目の端末(UE)のSINRを示し、Capacity(SINR
m, j)はj番目のcellのm番目の端末(UE)の容量(capacity)を示す。
【0101】
この場合、前記SINRで、受信信号に対応するSは端末から受信したSRSから導出されることができる。そして、前記SINRで、干渉及び雑音に対応するNIは上述した
図4を通じて導出されることができる。
前記数式2を数式1に代入し、TLMTPCアルゴリズムで使用する目的関数を下記の数式3のように定義することができる。
【0103】
数式3で、SINR
m,jはj 番目セルのm番目の端末(UE)のSINRを示し、Capacity(SINR
m,j)はj番目セルのm番目の端末(UE)の容量(capacity)を示す。N
Active UE, jはj番目のセル内に活性化された端末(Active UE)数である。N
CellperSchはスケジューラー内にあるすべてのセルの数である。
【0104】
本発明の実施形態では前記目的関数を最大とする電力セット(powerSet)を決定し、前記決定された電力セットによって各基地局の送信電力を調節する。
【0105】
この場合、前記目的関数に入力される、基地局別の電力情報は、前記送信電力調節範囲内でサーチアルゴリズムを行って導出されることができる。
【0106】
本発明の一実施形態によれば、前記サーチアルゴリズムはタブーサーチを用いることができるが必ずここに限定されるものではないことに留意しなければならない。
【0107】
図5の説明で戻ると、スケジューラはS530段階でサーチアルゴリズムを行い、各基地局別の送信電力調節範囲内で、目的関数に入力される候補電力調節値を導出する。そして、スケジューラーはS540段階で、前記導出された候補電力調節値を目的関数に入力し、各候補電力調節値に相応する目的関数結果を導出する。
【0108】
以後、スケジューラはS550段階で、目的関数値を最大とする候補電力調節値を各基地局に適用する電力セットで決定することができる。
【0109】
前述した過程を通じて導出された、本発明の実施形態による送信電力調節情報、すなわち、電力セット(powerSet)に対する例示は下記の表1の通りである。
【0111】
前記表1を参考して以前の過程を説明すれば、スケジューラーは送信電力調節範囲内で、サーチアルゴリズムを行って目的関数に入力する候補電力調節値を決定することができる。そして、スケジューラーは前記決定された候補電力調節値を目的関数に入力し、最大の目的関数値を有する候補電力調節値を各セルに対して適用される電力セットと決定することができる。
【0112】
図8は、本発明の実施形態によるスケジューラーの内部構造を示すブロック図である。
図8に図示されるように、本発明のスケジューラーはインターフェース部810と、制御部820と、を含むことができる。
【0113】
インターフェース部810は、少なくとも一つの基地局と有線または無線で接続されて信号を送受信することができる。本発明の実施形態によれば、前記インターフェース部810は少なくとも一つの基地局から送信電力調節関連情報を受信することができる。
【0114】
制御部820は、スケジューラーが本発明の実施形態によって動作するように各ブロック間信号流れを制御することができる。具体的に、制御部820は少なくとも一つの基地局から送信電力調節関連情報を受信し、前記送信電力調節関連情報に基づいて前記少なくとも一つの基地局のロードバランシングのための送信電力調節情報を生成するように制御することができる。そして、制御部820は前記送信電力調節情報に基づいて前記少なくとも一つの基地局の送信電力を制御することができる。
【0115】
本発明の一実施形態によれば、前記制御部820は各基地局別の物理リソースブロック(Physical Resource Block、PRB)使用率と活性化された端末の数に基づいて前記少なくとも一つの基地局のロードバランシングに対するロードバランシングモードを決定し、前記決定されたロードバランシングモードによって前記少なくとも一つの基地局に対する送信電力範囲を調節するように制御することができる。
【0116】
また、前記制御部820は、任意の基地局に対するPRB使用率が予め設定された基準値以下であるか判定し、以下の場合、端末に基づくロードバランシングモードをPRBに基づくロードバランシングモードで転換するように制御することができる。また、制御部820は、任意の基地局に対するPRB使用率が予め設定された基準値を超過する場合、前記端末に基づくロードバランシングモードを維持するように制御することができる。
【0117】
また、前記制御部820は、少なくとも一つの基地局に対して電力上昇または電力減少を決定し、前記電力上昇または電力減少に基づいて前記少なくとも一つの基地局のそれぞれに対する送信電力調節範囲を決定するように制御することができる。
【0118】
また、前記制御部820は、前記決定されたロードバランシングモード及び送信電力範囲に基づいて、前記少なくとも一つの基地局に適用される少なくとも一つの候補電力調節値を導出することができる。そして、制御部820は前記導出された候補電力調節値に基づいて、予め決定された目的関数を最大とする電力セットを決定し、前記決定された電力セットに基づいて前記少なくとも一つの基地局の送信電力を制御することができる。
【0119】
上述した本発明の実施形態によれば、リアルタイムRF(Radio Frequency)情報及びスケジューリング情報を用いてリアルタイムで送信電力調節が可能である。これを通じて商用ネットワークでリアルタイムロードバランシング効果を得ることができる。また、基地局と端末の間の干渉を制御して端末の処理量を向上させることができる。
【0120】
本明細書及び図面に開示された本発明の実施形態は本発明の技術内容を容易に説明し、本発明の理解を助けるために特定例を提示したものであって、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施形態以外にも本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能ということは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に自明なものである。