特許第6591468号(P6591468)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーの特許一覧
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6591468
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】マイクロカプセルを含む組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/50 20060101AFI20191007BHJP
   C11D 1/22 20060101ALI20191007BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20191007BHJP
   C11D 3/43 20060101ALI20191007BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20191007BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20191007BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20191007BHJP
   C11D 17/04 20060101ALI20191007BHJP
   C11B 9/00 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
   C11D3/50
   C11D1/22
   C11D1/72
   C11D3/43
   C11D3/20
   C11D3/37
   C11D17/08
   C11D17/04
   C11B9/00 Z
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-31481(P2017-31481)
(22)【出願日】2017年2月22日
(62)【分割の表示】特願2012-544615(P2012-544615)の分割
【原出願日】2010年12月8日
(65)【公開番号】特開2017-122235(P2017-122235A)
(43)【公開日】2017年7月13日
【審査請求日】2017年3月24日
(31)【優先権主張番号】09179936.1
(32)【優先日】2009年12月18日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(72)【発明者】
【氏名】レジーヌ、ラベク
(72)【発明者】
【氏名】アン、ピンテンス
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン、スメッツ
(72)【発明者】
【氏名】ソフィー、エドゥアルド、ヒルダ、ファン、デ、ベルデ
(72)【発明者】
【氏名】マルク、オディロン、フェー.ファン、デ、バレ
【審査官】 古妻 泰一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0194454(US,A1)
【文献】 国際公開第2008/153882(WO,A1)
【文献】 特開2006−249326(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0241201(US,A1)
【文献】 特開2004−099743(JP,A)
【文献】 特開2008−063575(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0176780(US,A1)
【文献】 特表平11−507096(JP,A)
【文献】 米国特許第06143707(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0112152(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0119679(US,A1)
【文献】 特開2010−209293(JP,A)
【文献】 特表2012−523872(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/119020(WO,A1)
【文献】 特表2013−513704(JP,A)
【文献】 特表2013−513716(JP,A)
【文献】 特開2015−063690(JP,A)
【文献】 特表2013−513720(JP,A)
【文献】 特開2015−028174(JP,A)
【文献】 特開2015−129296(JP,A)
【文献】 特開2017−039939(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D 3/50
C11B 9/00
C11D 1/22
C11D 1/72
C11D 3/20
C11D 3/37
C11D 3/43
C11D 17/04
C11D 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体洗剤組成物であって、
a)20重量%未満の水と、
b)10〜89.9重量%の、6個を超える炭素を有するアルキル又はアルケニル鎖を含む1つ又は複数のアニオン性又は非イオン性界面活性剤であって、前記アニオン性界面活性剤が、前記アルキル基が直鎖又は分枝鎖構造中に9〜15個の炭素原子を含有する、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びアルキルベンゼンスルホン酸カリウムからなる群から選択され、前記非イオン性界面活性剤が、式R(OCOHを有し、式中、Rは、C10〜C16アルキル基であり、nは3〜80である、アニオン性又は非イオン性界面活性剤と、
c)10〜60重量%の、70を超える分子量を有する水混和性有機溶媒であって、前記溶媒が、ポリオールからなる群から選択される、水混和性有機溶媒と、
d)香料マイクロカプセルであって、香料と前記香料を取り囲むシェルとを含み、前記シェルが、尿素ホルムアルデヒドポリマー又はメラミンホルムアルデヒドポリマーからなる群から選択されるアミノプラストポリマーを含む香料マイクロカプセルと、
を含み、前記マイクロカプセル内に含まれる前記香料が、
i)1〜30重量%の、3未満のClogP及び250℃未満の沸点を有し、酢酸ベンジル、リナロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種を含む香料原材料と、
ii)70重量%を超える、3を超えるClogP又は3未満のClogPを有し、かつ250℃を超える沸点を有する香料原材料と、
を含む、液体洗剤組成物。
【請求項2】
前記組成物が、1〜15重量%の水を含む、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項3】
前記組成物が、20〜80重量%の、6個を超える炭素を有するアルキル又はアルケニル鎖を含む1つ又は複数のアニオン性又は非イオン性界面活性剤を含む、請求項1又は2に記載の液体洗剤組成物。
【請求項4】
前記組成物が、20〜50重量%の、70を超える分子量を有する水混和性有機溶媒を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項5】
前記水混和性有機溶媒が、ポリエチレングリコール、グリセリロール、プロピレングリコール、ソルビトール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項6】
前記シェルが、メラミンホルムアルデヒドポリマーを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項7】
前記マイクロカプセルの平均粒径が、1マイクロメートル〜100マイクロメートルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項8】
前記組成物が、水溶性フィルムに包まれている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、香料マイクロカプセルを含む組成物及び洗剤組成物におけるその安定性に関する。
【背景技術】
【0002】
香料、シリコーン、ワックス、芳香剤、ビタミン及び布地柔軟化剤のような有益剤は高価であるが、一般に、パーソナルケア組成物、洗浄組成物及び布地ケア組成物の中に高濃度で使用される場合、あまり効果がない。結果として、このような有益剤の効率を最大限にすることが望ましい。係る目的を達成する1つの方法は、有益剤の送達効率と有効寿命を改善することである。このことはマイクロカプセルの成分として有益剤を提供することにより実現され得る。
【0003】
マイクロカプセルはいくつかの利益を提供する。それらは有益剤を組成物中の非相溶性成分との物理又は化学反応、揮発若しくは蒸発から保護する利益を持つ。マイクロカプセルは有益剤を基材に送達し、布地が乾燥するなどの所望の条件下で破裂するという更なる利点を有する。マイクロカプセルは香料の送達及び保存において特に効果的である。香料はマイクロカプセルにより布地に送達され、その中に保持され、マイクロカプセルは布地が乾燥したときにのみ破裂して香料を放出する。
【0004】
マイクロカプセルは、有益剤を非水溶性多孔性担体に担持するか、又は有益剤を非水溶性シェルに封入するかのどちらかにより作製される。後者の範疇のマイクロカプセル封入剤は、例えば、GB−A−O 751 600、US−A−3 341 466及びEP−A−0 385 534に記載されるようなコアセルベアートなどの、界面におけるポリマーの沈殿及び堆積により作製されるか、又はUS−A−3 577 515、US−A−2003/0125222、US−A−6 020 066、W02003/101606、US−A−5 066 419に記載されるような界面縮合などの他の重合経路により作製される。カプセル封入化の特に有用な手段は、US−A−3 516 941、US−A−5 066 419及びUS−A−5 154 842に記載されるメラミン/尿素−ホルムアルデヒド縮合反応を用いるものである。係るカプセルは、最初にメラミン/尿素及びホルムアルデヒドの反応により得られた前縮合媒体中で有益剤を小さな液滴に乳化させ、次いで、油水界面での沈殿に同調する重合反応を進行させる。次に、サイズが数マイクロメートルから1ミリメートルの範囲のカプセルが、水性媒体中の浮遊物の形で得られる。
【0005】
しかしながら、洗剤組成物にマイクロカプセルを組み込むことに関する最も困難な問題は、その安定性である。香料は、時間の経過と共にマイクロカプセル内から漏れる。これは、特に、ほとんどの洗剤組成物がそうであるように組成物が界面活性剤と溶媒を含むときに当てはまる。出願人は、驚くべきことに香料組成物の構造にこの問題に対する解決策を発見した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
a)20重量%未満の水と、
b)6個を超える炭素を有するアルキル又はアルケニル鎖を含む10%〜89.9%の1つ又は複数の成分と、
c)70を超える分子量を有する10〜60重量%の水混和性有機溶媒と、
d)香料マイクロカプセルとを含み、マイクロカプセル内に含まれる香料が、
i)3未満のClogP及び250℃未満の沸点を有する1%〜30%の香料原材料と、
ii)3を超えるClogP又は3未満のClogPを有し、250℃を超える沸点を有する香料原材料からなる群から選択される70%を超える香料原材料とを含む、液体洗剤組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の液体組成物は、硬表面洗浄としての使用に好適なことが好ましいが、洗濯処理組成物であることが好ましい。
【0008】
用語「液体」は、ニュートン的又は非ニュートン的なレオロジーを有する粘稠な又は流動性の液体及びゲルを含むことを意味する。その組成物は容器中か、カプセル封入された単位化された用量として包装され得る。後者については以下に、より詳細に記述する。液体組成物は、実質的に非水性である。非水性によって、本発明の組成物が、総量20%未満の水、好ましくは総量1〜15%の水、最も好ましくは総量1〜10%の水を含むことが理解される。総量の水によって、自由水と結合水の両方を意味することが理解される。
水溶性フィルムの中に液体組成物を包装した単位化用量製品で使用される組成物は、非水性と記述されることが多い。
【0009】
本発明の組成物は、20s−1、21℃において、好ましくは1〜10000センチポアズ(1〜10000mPa.s)、より好ましくは100〜7000センチポアズ(100〜7000mPa.s)、最も好ましくは200〜1500センチポアズ(200〜1500mPa.s)の粘度を有する。粘度は、従来の方法で測定できる。しかしながら、粘度は、本発明によれば、直径40mmの平板鋼スピンドルと500μmのギャップサイズを使用するTA instrumentsによるAR 550レオメータを使用して測定される。
【0010】
マイクロカプセル
本発明の組成物は、香料マイクロカプセルを含む。マイクロカプセルは、好ましくはコア材料と、そのコアを少なくとも部分的に取り囲む壁材料とを含む。
【0011】
一態様では、そのマイクロカプセルの少なくとも75%、85%又は90%が、約1マイクロメートル〜約80マイクロメートル、約5マイクロメートル〜60マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約50マイクロメートル、更には約15マイクロメートル〜約40マイクロメートルの粒径を有してよい。別の態様では、その有益剤送達粒子の少なくとも75%、85%又は90%が、約60nm〜約250nm、約80nm〜約180nm、又は約100nm〜約160nmの粒子壁厚さを有してよい。
【0012】
一態様では、そのマイクロカプセル壁材料は、アルデヒドとアミンの反応生成物を含む好適な樹脂を含んでよく、好適なアルデヒドには、ホルムアルデヒドが挙げられる。好適なアミンには、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、及びこれらの混合物が挙げられる。好適なメラミンには、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミン及びこれらの混合物が挙げられる。好適な尿素には、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素−レゾルシノール、及びこれらの混合物が挙げられる。作成に好適な材料は、Solutia Inc.(St Louis、Missouri U.S.A.)、Cytec Industries(West Paterson、New Jeresy U.S.A.)、及びsigma−Aldrich(St
Louis、Missouri U.S.A.)の会社のうちの1つ以上から得ることができる。ポリオール部分、特に芳香族ポリオール部分を含むメラミン−5ホルムアルデヒドアミノプラストターポリマーを含むマイクロカプセルを調製できることが発見されている。これにより、香料のコアとアミノプラストポリマーのシェルからなるマイクロカプセルが提供され、シェルの組成物は、50〜90%、好ましくは60〜85%のターポリマーを含む75〜100%の熱硬化性樹脂と、10〜50%、好ましくは10〜25%の高分子安定剤からのものであり、ターポリマーは、(a)少なくとも1つのポリアミン由来の20〜60%、好ましくは30〜50%の部分と、(b)少なくとも1つの芳香性ポリオール由来の3〜50%、好ましくは5〜25%の部分と、(c)1〜6個のメチレン単位、好ましくは1〜4個のメチレン単位、及び最も好ましくは1個のメチレン単位、ジメトキシメチレン及びジメトキシメチレンを有するアルキレン及びアルキレンキシ部分からなる群から選択された20〜70%、好ましくは40〜60%の部分からなる。「部分」は、ターポリマーの一部であり特定の分子由来の化学物質を意味する。好適なポリアミン部分の例には、尿素、メラミン、3−置換1,5−30−ジアミノ−2,4,6−トリアジン及びグリコウリル由来のものが挙げられるが、これらに限定されない。好適な芳香族ポリオール部分の例には、フェノール、3,5−ジヒドロキシトルエン、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、キシレノール、多価ナフタリン及びセルロースとフミン酸の分解によって生じるポリフェノール由来のもが挙げられるが、これらに限定されない。
【0013】
用語「由来の」を用いることは、必ずしもターポリマー中の部分が当該物質自体から直接由来することを意味しないが、そうである場合がある(また、しばしばそうである)。
実際、ターポリマーを調製するより好都合な方法の1つには、アルキロール化ポリアミンを出発物質として用いることが挙げられ、これらは、単一分子中で前述の部分(a)及び(c)の両方が組み合わさる。
【0014】
好適なアルキロール化ポリアミンは、モノ又はポリアルキロール化ポリアミンの混合物を含み、これは、1〜6個のメチレン単位を有するアルコールで部分的にアルキル化されてよい。特に本発明に好適なアルキル化ポリアミンには、モノ及びポリメチロール尿素プレ縮合物、例えば登録商標URAC(例えばCytec Technology Corp.)で市販されているもの、及び/又は部分的にメチル化されたモノ及びポリメチロール−1,3,5−トリアミノ−2,4,6−トリアジンプレ縮合物、例えば登録商標CYMEL(例えばCytec Technology Corp.)又はLURACOLL(例えばBASF)で市販されているもの、及び/又はモノ及びポリアルキロール−ベンゾグアナミンプレ縮合物、及び/又はモノ及びポリアルキロール−グリコウリルプレ縮合物が挙げられる。これらのアルキロール化ポリアミンは、典型的には1〜6個のメチレン単位を有する短鎖アルコールを加えることによって得られる部分的にアルキル化された形態で提供され得る。これらの部分的にアルキル化された形態は、保管中、反応性が比較的低く、したがってより安定であることが知られている。好ましいポリアルキロール−ポリアミンは、ポリメチロール−メラミン及びポリメチロール−1−(3,5−ジヒドロキシ−メチルベンジル)−3,5−トリアミノ−2,4,6−トリアジンである。
【0015】
高分子安定剤は、マイクロカプセルの凝集を防止するために使用されることがあり、したがって保護コロイドとして働く。これは、重合前にモノマー混合物に加えられ、その結果、高分子によって部分的に保持される。好適な高分子安定剤の特定の例には、スルホン酸塩基を保有するアクリル系コポリマー、例えば登録商標LUPASOL(例えばBASF)、例えばLUPASOL PA 140又はLUPASOL VFRとして市販されているもの;アクリルアミド及びアクリル酸のコポリマー、アルキルアクリレート及びN−ビニルピロリドンのコポリマー、例えば登録商標Luviskol(例えばLUVISKOL K 15、K 30又はK 90、例えばBASF)で市販されているもの;ポリカルボン酸ナトリウム(例えばPolyscience Inc.)又はポリ(スチレンスルホン酸)ナトリウム(例えばPolyscience Inc.);ビニル及びメチルビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマー(例えばAGRIMER&#8482、VEMA&#8482、AN、例えばISP)及びエチレン、イソブチレン又はスチレン−無水マレイン酸コポリマーが挙げられる。したがって、好ましい高分子安定剤は、アニオン性高分子電解質である。
【0016】
前述のタイプのマイクロカプセルは、水性スラリーの形態で製造され、典型的には20〜50%の固形分、より典型的には30〜45%の固形分を有し、ここで用語「固形分」は、マイクロカプセルの合計重量を表す。スラリーは、配合助剤、例えば安定化及び粘性制御親水コロイド、殺生物剤、及び追加のホルムアルデヒド捕捉剤を含んでよい。
【0017】
典型的には、香料の乳化過程で親水コロイド又は乳化剤が使用される。そのようなコロイドは、凝固、沈降及びクリーミングに対するスラリーの安定性を改善する。用語「親水コロイド」は、アニオン性、カチオン性、両性イオン性、又は非イオン性特徴を有する広範囲の水溶性又は水分散性ポリマーを指す。その親水コロイド/乳化剤は、カルボキシ、ヒドロキシル、チオール、アミン、アミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択される部分を含んでよい。本発明に有用な親水コロイドは、以下のものを包含する:ポリ炭水化物、例えばデンプン、改質デンプン、デキストリン、マルトデキストリン、及びセルロース誘導体、及びこれらの四級化形態;天然ゴム、例えばアルギン酸エステル、カラギーナン、キサンタン、寒天、ペクチン、ペクチン酸、及び天然ゴム、例えばアラビアゴム、トラガカントゴム及びカラヤゴム、グアーガム及び四級化グアーガム;ゼラチン、タンパク質加水分解物及びこれらの四級化形態;合成ポリマー及びコポリマー、例えばポリ(ビニルピロリドン−コ−酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール−コ−酢酸ビニル)、ポリ((メタ)アクリル酸)、ポリ(マレイン酸)、ポリ(アルキル(メタ)アクリレート−コ−(メタ)アクリル酸)、ポリ(アクリル酸−コ−マレイン酸)コポリマー、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(ビニルエーテル−コ−無水マレイン酸)など、及びポリ−(エチレンイミン)、ポリ((メタ)アクリルアミド)、ポリ(アルキレンオキシド−コ−ジメチルシロキサン)、ポリ(アミノジメチルシロキサン)など、及びこれらの四級化形態。一態様では、その乳化剤は、5未満、好ましくは0を超えるが5未満のpKaを有してよい。乳化剤には、アクリル酸アルキルアクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリアルキレンコカルボキシ無水物、ポリアルキレンコマレイン無水物、ポリ(メチルビニルエーテル−コ−マレイン無水物)、ポリ(ブタジエン−コ−マレイン無水物)、及びポリ(酢酸ビニルコマレイン無水物)、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール及びこれらの混合物が挙げられる。最も好ましくは、親水コロイドは、ポリアクリル酸又は変性ポリアクリル酸である。コロイドのpKaは、好ましくは4〜5であり、したがって、カプセルは、PMCスラリーが5.0を超えるpHを有するときに負電荷を有する。
【0018】
マイクロカプセルは、15%未満、好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満の名目上のシェル対コア質量比を有することが好ましい。したがって、マイクロカプセルは、極めて薄く脆弱なシェルを有してよい。シェル対コア比は、事前に水で洗浄され濾過によって分離されたカプセル化香油マイクロカプセルの有効量を測定することによって得られる。これは、マイクロ波強化溶媒抽出によって濡れたマイクロカプセルケーキを抽出し、その後の抽出物のガスクロマトグラフ分析によって達成される。
【0019】
最も好ましくは、香料は、アミノプラストカプセル内にカプセル化され、カプセルシェルは、尿素ホルムアルデヒド又はメラミンホルムアルデヒドポリマーからなる。より好ましくは、マイクロカプセルは、更に、1つ以上の無水物(無水マレイン酸又はエチレン/無水マレイン酸コポリマーなど)のポリマー又はコポリマーからなる第2の高分子で被覆されるか又は部分的に被覆される。
【0020】
本発明のマイクロカプセルは、正帯電されてもよく負帯電されてもよい。しかしながら、本発明のマイクロカプセルは、脱イオン水中に分散したときに、負帯電し、−0.1meV〜−100meVのゼータ電位を有することが好ましい。「ゼータ電位」(z)は、特殊な測定技術によって測定される、溶液中の帯電物体によって生成される見掛けの静電位を意味する。ゼータ電位の論理的基本及び実際の関連性の詳細な考察は、例えば、「Colloid Science:Zeta Potential in Colloid
Sciences:Principles and Applications」(Hunter Robert J.;Editor.;Publisher(Academic Press,London);1981;p 1988)に見ることができる。物体のゼータ電位は、物体の表面からある程度の距離で測定され、一般に表面自体での静電位を超えない。しかしながら、その値は、溶液中にある他の物体、特に複数の結合部位を有する分子との静電的相互作用を確立する物体の能力の好適な尺度を提供する。ゼータ電位は、相対測定値であり、その値は、測定方法に依存する。この場合、マイクロカプセルのゼータ電位は、Malvern Zetasizer装置(Malvern Zetasizer 3000;Malvern Instruments Ltd;Worcestershire UK、WR14 1XZ)を使用するいわゆる位相解析光散乱法によって測定される。所定の物体のゼータ電位はまた、溶液中に存在するイオンの量に依存することもある。本出願に示されたゼータ電位の値は、帯電マイクロカプセルの対イオンだけが存在する脱イオン水中で測定される。
【0021】
より好ましくは、本発明のマイクロカプセルは、−10meV〜−80meV、最も好ましくは−20meV〜75meVのゼータ電位を有する。
【0022】
ゼータ電位:本明細書及び請求項の目的のため、ゼータ電位を以下のように測定する:
a.)装置:Malvern Zetasizer 3000
b.)試料調製手順
(i)対象とするカプセルを含有しているスラリー5滴を1mMのNaCl溶液20mLに加え、スラリーを希釈する。濃度は、計測率が50〜300Kcpsの範囲になるよう調節する必要がある。
(ii)希釈した試料のゼータ電位を、試料を濾過せずに測定する。
(iii)濾過したスラリーをZetasizerセルに注入し、セルを装置に挿入する。試験温度を25℃に設定する。
(iv)温度が安定してから(通常3〜5分後)測定を開始する。それぞれの試料について、5回の測定を行う。対象とするそれぞれのスラリーについて、3つの試料を測定する。15回分の読み取り値の平均を計算する。
c.)測定用装置の設定:
【表1】
d.)結果:ゼータ電位は、対象とするスラリーについて採取した15回の読み取り値の平均としてmV単位で報告する。
【0023】
マイクロカプセル内の香料は、香料原材料の1%〜30%が、quadrant 1香料原材料として知られる3未満のClogP及び250℃未満の沸点を有し、香料原材料の70%が、quadrant 2、3及び5香料原材料として知られる3を超えるClogP又は3未満のClogPを有し、250℃を超える沸点を有するものからなる群から選択されるようなものである。好適なQuadrant I、II、III及びIV香料原材料は、米国特許第6,869,923(B1)号に開示されている。
【0024】
香料組成物に香料の1〜30重量%で加られるべき好適なQuadrant 1香料原材料の例は、以下の通りである。
【表2-1】
【表2-2】
【0025】
ClogP<3及びBP<250℃のQuadrant 1香料原材料の更なる例には、以下のものが挙げられる:
【表3】
【0026】
Quadrant 2、3及び4からの好適な香料原材料成分の例は、当該技術分野で容易に見られ、当業者には周知である。
【0027】
マイクロカプセル及びスラリー含有マイクロカプセル製造のプロセス
マイクロカプセルは市販品として入手可能である。そのマイクロカプセルの製造のプロセスは当技術分野において記載されている。好適なマイクロカプセルのより具体的な製造プロセスは、US 6,592,990 B2及び/又はUS 6,544,926 B1、及び本明細書に開示される実施例に記載されている。
【0028】
この製造工程から得られる組成物はスラリーである。そのスラリーは、マイクロカプセル、水及びマイクロカプセル製造のための前駆体物質を含む。スラリーは、重合過程の活性剤及び/又はpH緩衝剤などの、他の副次的成分を含んでよい。ホルムアルデヒド捕捉剤をスラリーに加えてよい。
【0029】
6個を超える炭素を含むアルキル又はアルケニル鎖を含む成分
本発明による組成物は、6個を超える炭素を有するアルキル又はアルケニル鎖を含む10%〜89.9%の1つ又は複数の成分を含む。より好ましくは、組成物は、6個を超える炭素を有するアルキル又はアルケニル鎖を含む20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%の1つ又は複数の成分の組成物を含む。
【0030】
界面活性剤に限定されないが、6個を超える炭素を有するアルキル又はアルケニル鎖を含む成分は、好ましくは界面活性剤である。利用される界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性イオン性、両性又はカチオンタイプでもよく、これらのタイプの相溶性混合物を含んでよい。より好ましくは、界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性の界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、組成物は、ベタイン界面活性剤を実質的に含まない。本明細書で有用な洗浄性界面活性剤は、米国特許第3,664,961号(Norris、1972年5月23日発行)、同第3,919,678号(Laughlinら、1975年12月30日発行)、同第4,222,905号(Cockrell、1980年9月16日発行)、及び同第4,239,659号(Murphy、1980年12月16日発行)に記載されている。アニオン性及び非イオン性の界面活性剤が好ましい。
【0031】
有用なアニオン性界面活性剤は、それら自体が、いくつか異なる種類の界面活性剤であってよい。例えば、高級脂肪酸の水溶性塩、すなわち、「石鹸」は、本明細書の組成物において有用なアニオン性界面活性剤である。これには、約8〜約24個の炭素原子、好ましくは約12〜約18個の炭素原子を含有する高級脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、及びアルキルアンモニウム塩のようなアルカリ金属石鹸が挙げられる。
石鹸は、脂肪及び油の直接鹸化によって、又は遊離脂肪酸の中和によって製造することができる。特に有用であるのは、ココヤシ油及び獣脂から誘導される脂肪酸の混合物のナトリウム塩及びカリウム塩、すなわち、ナトリウム又はカリウム獣脂及びココヤシ石鹸である。石鹸も有用な構築作用を有する。
【0032】
本明細書で使用するのに適した更なる非石鹸アニオン性界面活性剤には、その分子構造において、約10〜約20個の炭素原子を含むアルキル基、スルホン酸又は硫酸エステル基及び任意選択のアルコキシレーションを有する有機硫酸反応生成物の水溶性塩、好ましくはアルカリ金属、及びアンモニウム塩が挙げられる。(用語「アルキル」にはアシル基のアルキル部分が含まれる。)この群の合成界面活性剤の例は、a)アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸カリウム、及びアルキル硫酸アンモニウム、特に、獣脂又はココヤシ油のグリセリドの還元によって生成されるもののような高級アルコール(C〜C18炭素原子)の硫酸化によって得られるもの、b)アルキルポリエトキシレート硫酸ナトリウム、アルキルポリエトキシレート硫酸カリウム、及びアルキルポリエトキシレート硫酸アンモニウム、特に、アルキル基が10〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を含有し、ポリエトキシレート鎖が1〜15個、好ましくは1〜6個のエトキシレート部分を含有するもの、並びにc)アルキル基が直鎖又は分枝鎖構造中に約9〜約15個の炭素原子を含有する、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びアルキルベンゼンスルホン酸カリウム、例えば、米国特許第2,220,099号及び同第2,477,383号に記載の種類のものである。とりわけ価値があるのは、アルキル基の平均炭素原子数が約11〜13個である、C11〜C13 LASと略される、直鎖アルキルベンゼンスルホネートである。
【0033】
好ましい非イオン性界面活性剤は、式R(OCOHのものであり、式中、Rは、C10〜C16アルキル基又はC〜C12アルキルフェニル基であり、nは3〜約80である。特に好ましいのは、C12〜C15アルコールと、アルコール1モル当たり約5〜約20モルのエチレンオキシドとの縮合生成物であり、例えば、C12〜C13アルコールをアルコール1モル当たり約6.5モルのエチレンオキシドと縮合させたものである。
【0034】
6個を超える炭素を有するアルキル又はアルケニル鎖と70を超える分子量を有する水混和性有機溶媒と重量比は、好ましくは1:10〜10:1、より好ましくは1:6〜6:1、更に好ましくは1:5〜5:1、例えば1:3〜3:1である。
【0035】
水混和性有機溶媒
本発明の組成物は、70を超える分子量を有する10%〜60%の水混和性有機溶媒を含む。溶媒は、組成物中に、70を超える分子量を有する水混和性有機溶媒が20〜50重量%のレベルで存在することが好ましい。
【0036】
好ましいそのような溶媒には、エーテル、ポリエーテル、アルキルアミン及び脂肪族アミン(特に、ジアルキル並びにトリアルキル及び/又は脂肪−N−置換アミン)、アルキル(又は脂肪)アミド及びモノ−及びジ−N−アルキル置換誘導体、アルキル(又は脂肪)カルボン酸低級アルキルエステル、ケトン、アルデヒド、ポリオール、及びグリセリドが挙げられる。
【0037】
特定の例には、それぞれ、ジアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、アルキルケトン(アセトンなど)及びグリセリルトリアルキルカルボキシレート(グリセリル−tn−アセテート)、グリセリロール、プロピレングリコール、及びソルビトールが挙げられる。
【0038】
他の好適な溶媒には、ヘキサノールなどのより高次(C5以上、例えばC5−Cg)のアルカノールが挙げられる。より低次(C1〜C4)のアルカノールも使用可能であるが、これらはあまり好ましくなく、したがって、もし存在する場合は、好ましくは全組成物の20重量%、より好ましくは10重量%未満、更に好ましくは5重量%未満の量で使用される。更に他の好適な溶媒は、アルカンとオレフィンである。これらの溶媒はいずれも、前述の「好ましい」種類の分子構造を有する界面活性剤と非界面活性剤である溶媒材料と組み合わされてよい。これらの溶媒は、解膠過程で役割を果たさないと思われる場合でも、生成物の粘度を低下させかつ/又は洗浄中の汚物除去を支援するために含まれることが望ましいことが多い。
【0039】
任意の組成物成分
本発明の液体組成物は以下に示す任意成分の列記から選択される、その他の成分を含んでよい。本明細書の以下において特に指示しない限り、特定の洗濯助剤の「有効な量」は、洗剤組成物の、好ましくは0.01重量%から、より好ましくは0.1重量%から、更により好ましくは1重量%から、20重量%まで、より好ましくは15重量%まで、更により好ましくは10重量%まで、更により好ましくは7重量%まで、最も好ましくは5重量%までである。
【0040】
イオン種
本発明の組成物は、少なくとも2つのアニオン部位を有するイオン種を含むことが好ましい。イオン種は、更に、いくつかの例では、組成物中のカチオンイオンとの相互作用によって支援されると考えられる。本発明の一態様では、イオン種は、2個以上のアニオン部位を有するカルボン酸、ポリカルボン酸塩、リン酸塩、フォスフォン酸塩、ポリリン酸塩、ポリスルホン酸塩、ホウ酸塩及びこれらの混合物からなる群から選択される。一態様では、イオン種は、オキシジコハク酸、アコニット酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、セパシン酸、シタコン酸、アジピン酸、イタコン酸、ドデカン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される。本発明のその他の態様では、組成物は、アクリル酸及びマレイン酸のアクリル酸ホモポリマーとコポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0041】
本発明の好ましい態様では、組成物は、少なくとも2つのカチオン部位を含む正帯電イオンを含む。本発明の一態様では、正帯電イオンは、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、銅、亜鉛イオン及びこれらの混合物から選択される。
【0042】
少なくとも2つのアニオン部位を有するイオン種は、組成物中に、0.045mol/kgを超えるイオン強度を提供するように存在する。より好ましくは、少なくとも2つのアニオン部位を有するイオン種によって提供されるイオン強度は、0.05〜2mol/KG、最も好ましくは0.07〜0.5mol/kgである。
【数1】
ここで、Cは、最終生成物中のイオン種の濃度(mol/kg)、zは、イオン種の電荷である。
【0043】
ホルムアルデヒド捕捉剤
本発明の組成物は、好ましくはホルムアルデヒド捕捉剤を含む。ホルムアルデヒド捕捉剤は、アセトアセトアミド、水酸化アンモニウム、アルカリ又はアルカリ土類金属亜硫酸塩、重亜硫酸塩及びこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。最も好ましくは、ホルムアルデヒド捕捉剤は、亜硫酸カリウムとアセトアセトアミドの組み合わせである。本発明によるホルムアルデヒド捕捉剤は、0.001%〜約3.0%、より好ましくは約0.01%〜約1%の総量レベルで存在する。
【0044】
真珠光沢剤剤
本発明の1つの実施形態では、組成物は真珠光沢剤を含み得る。好適な無機真珠光沢剤としては、雲母、金属酸化物被覆雲母、シリカ被覆雲母、オキシ塩化ビスマス被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、ミリスチルミリステート、ガラス、金属酸化物被覆ガラス、グアニン、グリッター(ポリエステル又は金属)及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0045】
布地ケア有益剤
本発明の組成物は、織物ケア有益剤を含んでよい。本明細書で使用するとき、「布地ケア有益剤」は、その材料が適切な量で衣類/布地の上にあるときに、布地ケアに効果を与えるあらゆる材料を指し、例えば、布地柔軟化、着色保護、毛玉/毛羽削減、磨耗防止、皺防止、などの効果を衣類及び布地、特に綿及び綿が多い衣類並びに布地に対して与える。布地ケア有益剤の非限定的な例としては、カチオン性界面活性剤、シリコーン、ポリオレフィンワックス、ラテックス、油性糖誘導体、カチオン性多糖類、ポリウレタン、脂肪酸及びこれらの混合物が挙げられる。
【0046】
洗浄用酵素
本明細書における使用に適した洗浄性酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ及びエンドグルカナ−ゼを含むカルボヒドラーゼ、並びにこれらの混合物が挙げられる。酵素は、その技術分野で教示される濃度、例えば、Novo及びGenencorのような供給元によって推奨される濃度で使用することができる。組成物中の典型的な濃度は、約0.0001%〜約5%である。酵素が存在する場合、それらは特定の実施形態では、非常に低濃度、例えば、0.001%以下で使用でき、あるいは本発明に係る高濃度、例えば、約0.1%以上の濃度でより強力型の洗浄剤処方に使用できる。「非生物学的」洗剤を好む消費者もいるため、本発明は酵素を含有する実施形態と酵素を含まない実施形態の両方を含む。
【0047】
沈着助剤
本明細書で使用する場合、「付着補助剤」は、洗濯中に布地ケア有益剤の布地への付着を顕著に高める、あらゆるカチオン性ポリマー若しくは両性ポリマー、又はカチオン性ポリマー及び両性ポリマーの組み合わせを指す。好ましくは、付着補助剤は、存在する場合、カチオン性又は両性ポリマーである。
【0048】
レオロジー改質剤
本発明の好ましい実施形態では、組成物は、レオロジー改質剤を含む。一般的にレオロジー改質剤は、本明細書の組成物の、0.01重量%〜1重量%、好ましくは0.05重量%〜0.75重量%、より好ましくは0.1重量%〜0.5重量%で含まれる。好ましいレオロジー改質剤には、結晶質が挙げられ、ヒドロキシル含有レオロジー改質剤には、ヒマシ油とその誘導体、ポリアクリレート、ペクチン、アルギナート、アラビノガラクタン(アラビアゴム)、カラギーナン、ゲランガム、キサンタンガム、グアーゴム及びこれらの混合物が挙げられる。
【0049】
ビルダー
本発明の組成物は、任意でビルダーを含んでよい。好適なビルダーには、ポリカルボン酸塩ビルダー、クエン酸塩ビルダーが挙げられ、窒素含有無リンアミノカルボン酸塩には、エチレンジアミンジコハク酸とその塩(エチレンジアミンジコハク酸塩、EDDS)、エチレンジアミンテトラ酢酸とその塩(エチレンジアミンテトラアセテート、EDTA)、及びジエチレントリアミンペンタ酢酸とその塩(ジエチレントリアミンペンタアセテート、DTPA)、及びマレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、アコニット酸、シトラコン酸及びメチレンマロニック酸などの脂肪族カルボン酸のホモ及びコポリマーの水溶性塩が挙げられる。
【0050】
カプセル化組成物
本発明の組成物は、水溶性フィルム内にカプセル化されてよい。水溶性フィルムは、ポリビニルアルコール又は他の好適な変形物、カルボキシメチルセルロース、セルロース誘導体、デンプン、改質デンプン、砂糖、PEG、ろう、又はこれらの組み合わせから作成されてよい。別の実施形態において、水溶性フィルムは、ビニルアルコールとカルボン酸のコポリマーを含んでよい。本明細書の水溶性フィルムは、ポリマー又はポリマー材料以外の成分も含んでよい。例えば、可塑剤、例えばグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ソルビトール及びこれらの混合物、追加の水、崩壊助剤、充填剤、消泡剤、乳化/分散剤、並びに/又はブロッキング防止剤を加えることが有益であり得る。パウチ又は水溶性フィルム自体が、洗浄水に供給されるべき洗剤添加物、例えば、有機ポリマー性の汚れ放出剤、分散剤、移染防止剤などを含むことが有用であり得る。所望により、パウチのフィルム表面に微細粉末を散布して、摩擦係数を減少させてよい。アルミノケイ酸ナトリウム、シリカ、タルク及びアミロースは、好適な微細粉末の例である。
【0051】
本発明のカプセル化パウチは、あらゆる従来の技法を使用して製造できる。より好適には、パウチは水平形態充填のサーモフォーミング技法を使用して製造される。
【実施例】
【0052】
以下の非限定的な例は、本発明を例示するものである。別途明記しない場合、百分率は重量によるものである。
【0053】
実施例1−香料マイクロカプセルの作成方法
作成されたマイクロカプセルは、80重量%のコアと20重量%の壁のメラミンホルムアルデヒドカプセルとからなる。
【0054】
50%のアクリル酸ブチル−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、固体25%、pka 4.5〜4.7、Kemira)と50%のポリアクリル酸(固体35%、pKa 1.5〜2.5、Aldrich)の18gの混合物を200グラムの脱イオン水に溶かし、混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム溶液でpH 3.5に調整する。この乳化剤溶液に部分メチル化メチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分、Cytec)6.5グラムを添加する。前述の混合物に機械的撹拌の下で香油200グラムを添加し、温度を60℃まで上げる。安定なエマルションが得られるまでより高速で混合した後、第2の溶液及び3.5グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションの中に注ぐ。この第2の溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤Colloid C351、25%固形分、pKa 4.5〜4.7、Kemira)10グラム、蒸留水120グラム、pHを4.6に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%、Cytec)30グラムを含有する。この混合物を85℃に加熱し、連続攪拌しながら8時間維持して、カプセル化プロセスを完了する。23グラムのアセトアセトアミド(Sigma−Aldrich、Saint Louis、Mo.、U.S.A.)を懸濁液に加える。
【0055】
実施例2−香料マイクロカプセルの作成方法
84重量%のコアと16重量%の壁を含むメラミンホルムアルデヒドカプセルの調製。
【0056】
25グラムのブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、25%固形分、pKa 4.5〜4.7、Kemira Chemicals,Inc.Kennesaw、Georgia U.S.A.)を脱イオン水200グラムに溶解し、混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム溶液でpH 4.0に調整する。
部分メチル化メチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分(Cytec
Industries West Paterson、New Jersey、U.S.A.))8グラムを乳化剤溶液に添加する。前述の混合物に機械的撹拌の下で香油200グラムを添加し、温度を50℃まで上げる。安定なエマルションが得られるまでより高速で混合した後、第2の溶液及び4グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションに加える。この第2の溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、25%固形分、pKa 4.5〜4.7、Kemira)10グラム、蒸留水120グラム、pHを4.8に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分、Cytec)25グラムを含有する。この混合物を70℃に加熱し、連続的に撹拌しながら一晩にわたって維持して、封入プロセスを完了させる。アセトアセトアミド(Sigma−Aldrich、Saint Louis、Missouri、U.S.A.)23グラムをこの懸濁液に加える。780型Accusizerにより分析したときに30μmの平均カプセルサイズを得る。
【0057】
実施例3−試料の調製と漏出試験
実施例2で前述した香油1を含む香料マイクロカプセルを作成する。30%の香油を含む1.8gの香料マイクロカプセルを、ガラスジャー(サイズ100mL)内で50gの配合物A(後述)と混合した。
【0058】
ガラスジャーを閉じ、37℃の炉に2週間保管する。2週間後、香料を炉から取り出し、20mLヘッドスペースバイアル内の5gの混合物の上のヘッドスペースを測定することによって、試料から漏れ出た香料の量を測定した。
【0059】
ヘッドスペース分析
5グラムの洗浄剤混合物を20mLヘッドスペースバイアルに入れ、バイアルに蓋をする。全ての試料バイアルを、静止ヘッドスペースサンプラー型名HP7694(Hewlett Packard、Agilent Technologies、Palo Alto、CA)の自動サンプラートレー上に置く。ヘッドスペース分析の前に、それぞれの試料を40℃で30分間、事前調整する。3mLのヘッドスペースループをGC−MSシステムに移す(80℃の非活性移送管を介して)。無極毛管カラム(DB−5、30メートル×0.25mm、厚さ1マイクロメートル)のGC分析を行い、質量分析法(EI、70eV検出器)によってヘッドスペース成分(すなわち香料原材料)を監視する。
【0060】
香油を含む参照(マイクロカプセルのない自由香料)と香料マイクロカプセルを含む生成物の両方のヘッドスペース応答を比較することにより漏出を測定する。それぞれの個々の香料原材料の寄与率に基づいて漏出率を計算し、全香料漏出は、それぞれ個々の香料原材料の全ての漏出率の合計である。
【表4】
【表5】
【0061】
実施例4
実施例3と同様に、香油2を使用してマイクロカプセルを作成した。この場合、噴霧乾燥器を使用してマイクロカプセルスラリーを粉末にし、マイクロカプセル粉末を得た。香油は、少なくとも以下の香料原材料を含んでいた。
【表6】
【0062】
上記の例から、3未満のClogP及び250℃未満の沸点を有するQuadrant
1香料が最大漏出を示すことが分かる。漏出の平衡を示す香料マイクロカプセルが望ましい。しかしながら、この漏出は、容器ヘッドスペース内で心地よい芳香を提供するのに十分な漏出を達成し、更にまた織物に付着させるためにPMC内で香料の大部分を維持するように制御されるべきである。
【0063】
実施例5
下記の表は、本発明の範囲内にある組成物の実施例を表わす。組成物A及びBは、液体組成物の例である。組成物Cは、組成物が厚さ76μmの水溶性フィルムMonosol
M8630内に密封された一区画パウチ単位用量の実施例である。
【表7】
−NH 1個あたり20個のエトキシル基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
(2)PMC:香料マイクロカプセル:メラミンホルムアルデヒドシェルにカプセル化された18% Quadrant 1香料原材料を含む香油。
【0064】
実施例6
以下は、液体組成物がPVAフィルム内に封入されたパウチ単位用量の実施例である。
本実施例において使用される好ましいフィルムは、厚さ76μmのMonosol M8630である。実施例D及びFは、3つの区画1、2及び3を有するパウチについて述べる。実施例Eは、2つの区画を有するパウチについて述べる。
【表8】
−NH 1個あたり20個のエトキシル基を有するポリエチレンイミン(MW=600)。
RA=アルカリ保存性(NaOHのg/用量)
(2)PMC:香料マイクロカプセル:メラミンホルムアルデヒドシェルにカプセル化された18% Quadrant 1香料原材料を含む香油。
【0065】
本明細書に開示した寸法及び値は、記述された正確な数値に厳しく限定されるものと理解すべきでない。むしろ、特に言及しない限り、そのようなそれぞれの寸法は、記述された値と、その値の周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。