特許第6591623号(P6591623)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6591623
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】発光装置及びライトガイド方法
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20191007BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20191007BHJP
【FI】
   F21S2/00 433
   F21S2/00 438
   F21S2/00 435
   F21Y115:10
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-116331(P2018-116331)
(22)【出願日】2018年6月19日
【審査請求日】2018年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土橋 守幸
(72)【発明者】
【氏名】藤井 一男
(72)【発明者】
【氏名】肖 利民
(72)【発明者】
【氏名】川北 幸司
【審査官】 山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−205565(JP,A)
【文献】 特開2012−059607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を導波する帯状のライトガイドと、
前記ライトガイドの一端側から光を導入する光源と、
前記ライトガイドの裏面側に設けられたレフレクタと、
前記ライトガイドの表面側に設けられた表示平板と、
を備え、
前記ライトガイドの表面及び裏面には、均一な面密度で微細凹凸形状が形成された表面拡散パターン及び裏面拡散パターンがそれぞれ形成され、
前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンは、前記表面及び裏面に垂直な方向からみて、少なくとも前記表面拡散パターンまたは前記裏面拡散パターンのいずれかが存在し、前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとの重複領域が前記光源から離隔する方向に向かって増大するように形成し、
前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとは、前記ライトガイドの表面あるいは裏面の一面からみて異なるパターンであって、前記ライトガイドの長手方向を軸に裏返した場合に同一のパターンとなるように形成されることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
複数の前記ライトガイドをストライプ状に並列配置し、
複数の前記光源は、各ライトガイドの一端側から光を導入し、
前記レフレクタ及び前記表示平板は、複数の前記ライトガイドの裏面側及び表面側からそれぞれ覆うことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記ライトガイドの他端側から光を導入する他端側光源を備え、
前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンは、前記表面及び裏面に垂直な方向からみて、少なくとも前記表面拡散パターンまたは前記裏面拡散パターンのいずれかが存在し、前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとの重複領域が前記光源と前記他端側光源との間の中心に向かって増大するように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンのいずれか一方は、前記ライトガイドの全面に前記微細凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の発光装置。
【請求項5】
帯状のライトガイドの表面及び裏面に微細凹凸形状が均一な表面拡散パターン及び裏面拡散パターンをそれぞれ形成し、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンは、前記表面及び裏面に垂直な方向からみて、少なくとも前記表面拡散パターンまたは前記裏面拡散パターンのいずれかが存在し、前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとの重複領域が、端部から光を入射する光源から離隔する方向に向かって増大するように形成するとともに、前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとは、前記ライトガイドの表面あるいは裏面の一面からみて異なるパターンであって、前記ライトガイドの長手方向を軸に裏返した場合に同一のパターンとなるように形成し、
前記光源から入射された光を、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンによって拡散しつつ導波し、拡散した光を直接または裏面側に設けられたレフレクタを介して表面側に導出することを特徴とするライトガイド方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造が容易かつ薄型化された構成で、高輝度、かつ、光の均一性を維持して発光できる発光装置及びライトガイド方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音声認識によってリモート操作できるスマートスピーカが普及しつつある。このスマートスピーカは、所定の言葉を話しかけるだけで、音楽の再生、天気やニュースの読み上げ、アラームのセットなどを自動で行うようにしている。このスマートスピーカには、反応状態をユーザに知らせるために、反応状態に応じて変化するリング状の発光部であるスマートライトを有している。
【0003】
上記のスマートライトは、薄型の帯状の発光装置としてノートPCなどの外装部などに実装することができる。帯状の発光装置は、帯状のライトガイドの端部から光を導入して拡散によってライトガイドの表面から均一な光を導出する。ライトガイドの拡散は、例えばライトガイドの裏面に形成されたプリズムや拡散粒子によって行われる。
【0004】
しかし、端部の光源から導入された光は、端部から遠ざかるに従って拡散によって減衰する。このため、端部から遠ざかるに従ってプリズムや拡散粒子による拡散が大きくなるように形成されている。例えば、拡散粒子は、端部から遠ざかるに従って配置密度が高くなるように形成されている。
【0005】
なお、特許文献1には、透明樹脂に光を散乱させるための散乱粒子が混練分散された導光板の厚さを、光源から遠ざかるに従って厚くし、光の散乱量を増大させ、均一で輝度むらが少ない照明光を光出射面から出射するものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−70826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、端部から遠ざかるに従ってライトガイドのプリズムや拡散粒子による拡散が大きくなるように形成するには、発光が均一化し、輝度むらが生じないように、設計段階でシミュレーションを行う必要がある。また、設計されたプリズムや拡散粒子の形成は、分布が一様でないため、製造に多大な時間と労力を必要とする。
【0008】
なお、ライトガイドのプリズムや拡散粒子を一様に形成し、端部から遠ざかるに従って透過率を高くした遮光調整シートをライトガイドの表面に設けるようにしてもよいが、この遮光調整シートの介在によって発光装置の厚さが増してしまう。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製造が容易かつ薄型化された構成で、高輝度、かつ、光の均一性を維持して発光できる発光装置及びライトガイド方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる発光装置は、光を導波する帯状のライトガイドと、前記ライトガイドの一端側から光を導入する光源と、前記ライトガイドの裏面側に設けられたレフレクタと、前記ライトガイドの表面側に設けられた表示平板と、を備え、前記ライトガイドの表面及び裏面には、均一な面密度で微細凹凸形状が形成された表面拡散パターン及び裏面拡散パターンがそれぞれ形成され、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンは、前記表面及び裏面に垂直な方向からみて、少なくとも前記表面拡散パターンまたは前記裏面拡散パターンのいずれかが存在し、前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとの重複領域が前記光源から離隔する方向に向かって増大するように形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる発光装置は、上記の発明において、複数の前記ライトガイドをストライプ状に並列配置し、複数の前記光源は、各ライトガイドの一端側から光を導入し、前記レフレクタ及び前記表示平板は、複数の前記ライトガイドの裏面側及び表面側からそれぞれ覆うことを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる発光装置は、上記の発明において、前記ライトガイドの他端側から光を導入する他端側光源を備え、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンは、前記表面及び裏面に垂直な方向からみて、少なくとも前記表面拡散パターンまたは前記裏面拡散パターンのいずれかが存在し、前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとの重複領域が前記光源と前記他端側光源との間の中心に向かって増大するように形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる発光装置は、上記の発明において、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンは、前記ライトガイドの長手方向を軸に対称のパターンであることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる発光装置は、上記の発明において、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンのいずれか一方は、全面に前記微細凹凸形状が形成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかるライトガイド方法は、帯状のライトガイドの表面及び裏面に微細凹凸形状が均一な表面拡散パターン及び裏面拡散パターンをそれぞれ形成し、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンは、前記表面及び裏面に垂直な方向からみて、少なくとも前記表面拡散パターンまたは前記裏面拡散パターンのいずれかが存在し、前記表面拡散パターンと前記裏面拡散パターンとの重複領域が、端部から光を入射する光源から離隔する方向に向かって増大するように形成しておき、前記光源から入射された光を、前記表面拡散パターン及び前記裏面拡散パターンによって拡散しつつ導波し、拡散した光を直接または裏面側に設けられたレフレクタを介して表面側に導出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、製造が容易かつ薄型化された構成で、高輝度、かつ、光の均一性を維持して発光できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施の形態である発光装置が搭載されたノートPCの構成を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示した発光装置のA−A線断面図である。
図3図3は、図2に示した発光装置のB−B線断面図である。
図4図4は、表面拡散パターン及び裏面拡散パターンの一例及び効果を説明する説明図である。
図5図5は、変形例1にかかる表面拡散パターン及び裏面拡散パターンの一例及び効果を説明する説明図である。
図6図6は、光源を1つとした変形例2の発光装置による表面拡散パターン及び裏面拡散パターンの一例及び効果を説明する説明図である。
図7図7は、帯状のライトガイドを並列配置して平面発光を行う変形例3にかかる構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
【0019】
<全体構成>
図1は、本実施の形態である発光装置10が搭載されたノートPC1の構成を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した発光装置10のA−A断面図である。また、図3は、図2に示した発光装置10のB−B線断面図である。なお、ノートPC1は、搭載される発光装置10の薄型化が要求される機器の一例である。図1に示すように、発光装置10は、帯状の表示平板を介して外部に発光する。
【0020】
図2及び図3に示すように、発光装置10は、基板11、レフレクタ12、ライトガイド14、表示平板17、光源15,16、制御IC20を有する。基板11上には帯状のレフレクタ12が配置される。レフレクタ12の上部(Z方向)には、エアギャップ13を介して帯状のライトガイド14が配置される。ライトガイド14は、例えば透明のアクリル樹脂で形成されている。
【0021】
ライトガイド14の端部P2,P1には、LEDなどの光源15,16がそれぞれ配置される。光源15,16は、それぞれ−X方向、X方向に光を出射し、ライトガイド14内に入光させる。ライトガイド14の表面S1及び裏面S2には、均一な面密度で微細凹凸形状が形成された表面拡散パターン及び裏面拡散パターンがそれぞれ形成されている。ライトガイド14は、表面拡散パターン及び裏面拡散パターンによって、光源15,16から出射された光を拡散し、直接、表面S1から、またはレフレクタ12の反射を介して表面S1から、Z方向の表示平板17に向けて出射する。
【0022】
表示平板17は、ノートPC1のカバー2に取り付けられる。表示平板17は、例えば、帯状で半透明の白色プラスチック材である。なお、本実施の形態は、表示平板17とライトガイド14との間に遮光調整シートを設けていないので、発光装置10の厚さを削減できるとともに、表示平板17とライトガイド14との間の光の透過率を向上させることができる。
【0023】
制御IC20は、光源15,16を接続し、光源15,16のオンオフ及び光量制御を行う。
【0024】
<拡散パターン>
図4は、ライトガイド14の表面S1及び裏面S2に形成される微細凹凸形状により達成される表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2の一例及び効果を説明する説明図である。図4(a)に示すように、表面S1に形成される表面拡散パターンPT1は、微細凹凸形状が形成される領域の全域に亘って均一な面密度で微細凹凸形状が形成されることで達成されている。表面拡散パターンPT1は、微細凹凸形状が形成されている領域がライトガイド14の端部P2、P1から中央部PCに向かって幅が増大し、X方向の単位長さ当たりの拡散密度が中央部PCに向かって大きくなっている。
【0025】
また、図4(b)に示すように、裏面S2に形成される微細凹凸形状により達成される裏面拡散パターンPT2は、表面拡散パターンPT1と同様に、微細凹凸形状が形成される領域の全域に亘って均一な面密度で微細凹凸形状が形成されることで達成されている。裏面拡散パターンPT2は、微細凹凸形状が形成されている領域がライトガイド14の端部P2、P1から中央部PCに向かって幅が増大し、X方向の単位長さ当たりの拡散密度が中央部PCに向かって大きくなっている。
【0026】
さらに、図4(c)に示すように、表面S1及び裏面S2に垂直な方向(Z方向)からみて、表面S1及び裏面S2には少なくとも表面拡散パターンPT1または裏面拡散パターンPT2のいずれかが存在し、表面拡散パターンPT1と裏面拡散パターンPT2との重複領域E1は、端部P2、P1から中央部PCに向かって幅が増大し、重複領域E1のX方向の単位長さ当たりの拡散密度が中央部PCに向かって大きくなっている。
【0027】
したがって、図4(d)に示すように、均一な面密度で面配置される微細凹凸形状のX方向の単位長さ当たりの拡散密度は、端部P2,P1から中央部PCに向かって高くなる。一方、図4(e)に示すように、端部P2,P1から入光する光量は、端部P2,P1から中央部PCに向かって小さくなる。この結果、図4(f)に示すように、X方向の単位長さ当たりの拡散光量は、X方向に対して均一になる。
【0028】
これにより、ライトガイド14の表面S1から表示平板17に向かって導出する光は、X方向に関して均一な光を発光することができる。
【0029】
なお、表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2の微細凹凸形状は、例えば、表面S1及び裏面S2にパターンのマスクを用い、サンドブラスト加工によって形成することができる。
【0030】
ここで、図4(a)に示した表面拡散パターンPT1と裏面拡散パターンPT2とは、ライトガイド14のX方向の中心軸Cについて対称なパターンであるため、表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2を形成する際、同一のマスクを用いることができるため、ライトガイド14の製造が容易になる。また、表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2の微細凹凸形状は、均一な面密度で形成すればよいため、上記のサンドブラスト加工という簡易な加工処理で行うのみで形成することができるとともに、粗さ公差の影響も受けにくいため、高い加工精度を必要としないで済む。
【0031】
本実施の形態では、帯状のライトガイド14の端部から進行する光の拡散に伴う減衰の増大を、光の進行に伴って拡散量を増大させることによって補うため、ライトガイド14の表面S1及び裏面S2に表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2を形成している。表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2は、均一な面密度の微細凹凸形状が形成された領域が光の進行方向に伴って増大するように形成した面積パターンであるため、サンドブラスト加工などの簡易な加工処理によって容易に形成できる。
【0032】
また、本実施の形態では、表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2は、表面S1及び裏面S2に垂直な方向からみて、少なくとも表面拡散パターンPT1または裏面拡散パターンPT2のいずれかが存在するようにしているので、光の漏れを防止して、不均一な発光や輝度むらの発生を抑えることができる。
【0033】
さらに、本実施の形態では、ライトガイド14の表面S1及び裏面S2に表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2を形成するのみで均一な発光を行い、しかも遮光調整シートなどの挿入を不要としているので、発光装置10の薄型化を促進することができる。
【0034】
<変形例1>
上記の実施の形態の表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2は、中心軸Cについて対称なパターンであったが、本変形例1では、図5(a)に示すように、表面S1の表面拡散パターンPT11は、微細凹凸形状を全面に形成し、図5(b)に示すように、裏面S2の裏面拡散パターンPT21は、端部P2、P1から中央部PCに向かって幅が増大し、X方向の単位長さ当たりの拡散密度が中央部PCに向かって大きくなるパターンとしている。すなわち、裏面拡散パターンPT21は、図4(c)に示した重複領域E1に対応したパターンとなる。
【0035】
この結果、変形例1では、図5(c)に示すように、表面S1及び裏面S2に垂直な方向(Z方向)からみて、表面S1及び裏面S2には必ず表面拡散パターンPT11が存在し、表面拡散パターンPT11と裏面拡散パターンPT21との重複領域E1は、裏面拡散パターンPT21と同じパターンとなり、端部P2、P1から中央部PCに向かって幅が増大し、重複領域E1のX方向の単位長さ当たりの拡散密度が中央部PCに向かって大きくなっている。
【0036】
これにより、変形例1では、実施の形態と同様なX方向に対する拡散密度、光量、拡散光量の分布(図5(d)〜図5(f))を得ることができる。
【0037】
<変形例2>
本変形例2では、端部P1に光源16を設けるが、端部P2に対応する他方の端部P2´には光源15を設けず、端部P1からのみ光を導入するライトガイドとしている。
【0038】
したがって、本変形例2では、図6に示すように、図4に示した端部P1と中央部PC
との間の表面拡散パターンPT1と裏面拡散パターンPT2とに対応した表面拡散パターンPT13と裏面拡散パターンPT23が形成される。
【0039】
このように、ライトガイドの一方の端部のみから入光した場合であっても、入光する端部から離隔する方向での合成した拡散密度が高くする表面拡散パターンPT13及び裏面拡散パターンPT23を形成することによって、ライトガイドの表面S1からの光は均一な光として出射される。
【0040】
<変形例3>
上記の実施の形態及び変形例1,2では、単一の帯状のライトガイド14を用いて帯状の発光を行うものであったが、変形例3では、図7に示すように、帯状のライトガイド14に対応した複数の帯状のライトガイド14a,14b,14cをストライプ状に並列配置して2次元の平面として均一な光を発光できるようにしている。
【0041】
図7では、各ライトガイド14a〜14cに対してそれぞれ両端に光源15a,16a、15b,16b、15c,16cが配置され、各ライトガイド14a〜14cに光を導入している。
【0042】
レフレクタ12に対応するレフレクタ12a、及び表示平板17に対応する表示平板17aは、各ライトガイド14a〜14cをそれぞれは、裏面側及び表面側から覆うように形成される。これにより、均一な光を発光する平面状の発光領域E17を形成することができる。
【0043】
なお、上記の実施の形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置及び構成要素の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 ノートPC
2 カバー
10 発光装置
11 基板
12,12a レフレクタ
13 エアギャップ
14,14a,14b,14c ライトガイド
15,15a〜15c,16,16a〜16c 光源
17,17a 表示平板
20 制御IC
C 中心軸
E1 重複領域
E17 発光領域
P1,P2,P2´ 端部
PC 中央部
PT1,PT11,PT13 表面拡散パターン
PT2,PT21,PT23 裏面拡散パターン
S1 表面
S2 裏面
【要約】
【課題】製造が容易かつ薄型化された構成で、高輝度、かつ、光の均一性を維持して発光できる発光装置及びライトガイド方法を提供すること。
【解決手段】ライトガイドの表面S1及び裏面S2には、均一な面密度で微細凹凸形状が形成された表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2がそれぞれ形成され、表面拡散パターンPT1及び裏面拡散パターンPT2は、表面S1及び裏面S2に垂直な方向からみて、少なくとも表面拡散パターンPT1または裏面拡散パターンPT2のいずれかが存在し、表面拡散パターンPT1と裏面拡散パターンPT2との重複領域E1が光源が配置される端部P1,P2から離隔する中央部PCの方向に向かって増大するように形成される。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7