(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通信システムにエネルギーを供給することは、前記通信システムが前記レンズ形成表面上に付着した後に前記通信システムを高角周波電界に配置することを含む、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
眼用レンズ用の通信システムを開示する。通信システムは、製造管理状態を監視し、システムで欠陥を合理的に確認するために使用することができる。いくつかの実施形態では、通信システムはまた、適正な眼用レンズが消費者に届くことを保証するために有用であり得るレンズ経歴プロファイルを作成するために使用することができる。例えば、レンズ経歴プロファイルは、眼用レンズの信頼性を確認するために有用なレンズ設計情報を含み得る。
【0015】
用語解説
本説明及び特許請求の範囲において様々な用語が使用されてよく、下記の定義が適用される。
能動レンズインサート:本明細書で使用するとき、論理回路に基づく制御を有する電子式又は電気機械式インサートデバイスを指してよい。
【0016】
通信システム:本明細書で使用するとき、その構成要素から電磁放射線を送受信するように構成され得る無線通信装置を指してよい。いくつかの実施形態では、通信システムは、ナノフラクタルアンテナ又は八木宇田式ナノアンテナ構造などのナノアンテナ、ナノスケールセンサ、プロセッサ、及びナノトランシーバを含み得る。いくつかの好ましい実施形態では、通信システムは、微小サイズであり、大部分の光学プラスチックポリマー又は樹脂への適用に影響がない。別の実施形態では、視野を妨げるであろうより大きな通信システムの極めて不透明な構成要素は、例えばメディアインサートの一部分を形成する、視覚ゾーンの外側に配置してもよい。
【0017】
エネルギー供給された:本明細書で使用するとき、電流を供給することができる、又は内部に蓄積された電気的エネルギーを有することができる状態であることを指してよい。
【0018】
エネルギー:本明細書で使用するとき、ある物理系が仕事をする能力のことを指してよい。本開示で使用される場合の多くは、動作する際に電気的作用を行うことができる前記能力に関連し得る。
【0019】
エネルギー受容器:本明細書で使用するとき、例えば電波送信を介するなど、無線エネルギーを受信するためのアンテナとして機能できる媒体を指してよい。
【0020】
エネルギー源:本明細書で使用するとき、エネルギーを供給し、又は論理若しくは電気的装置を通電状態に置くことが可能な装置又は層を指してよい。
【0021】
機能化層インサート:本明細書で使用するとき、複数の機能層の少なくとも一部が積み重ねられた複数の機能層から形成された眼用デバイス向けインサートを指してよい。この複数の層は、各層に唯一の機能性を有してよい、又はあるいは、複数の層内で混合した機能性を有してよい。いくつかの実施形態では、層は環状であってよい。
【0022】
レンズ設計:本明細書で使用するとき、所望のレンズの形態、機能、及び/又は外観を指してよく、レンズが製造されると、光学的屈折力の補正、色的外観、治療機能、装用性、許容可能な透過性、形状、組成、順応性、許容可能なレンズのフィット感(例えば、角膜のカバレージ及び運動)、及び許容可能なレンズの回転安定性などを含むが、これらに限定されない機能特性をもたらし得る。
【0023】
レンズ形成混合物:本明細書で使用するとき、用語「レンズ形成混合物」又は「反応性混合物」又は「RMM」(反応性モノマー混合物)は、硬化及び架橋することができるか、又は架橋して眼用レンズを形成することができる、モノマー又はプレポリマー材料を指す。様々な実施形態は、UV遮断剤、染料、光開始剤、又は触媒、及びコンタクト若しくは眼内レンズ等の眼用レンズに望まれ得る他の添加剤等の1つ又は2つ以上の添加剤を有するレンズ形成混合物を含むことができる。
【0024】
レンズ形成表面:本明細書で使用するとき、レンズの少なくとも一部分を成形するために使用される表面を指してよい。いくつかの実施形態では、任意のこのような表面、例えば103〜104は、光学品質表面仕上げを有することができ、光学品質表面仕上げとは、表面が十分に滑らかで、鋳型表面に接触しているレンズ形成材料の重合によって作られるレンズ表面が光学的に許容可能であるように形成されていることを示す。更に、いくつかの実施形態では、レンズ形成表面は、レンズ表面に所望の光学特性を付与するのに必要な幾何学形状を有することができ、所望の光学特性としては、限定することなく、球面屈折力、非球面屈折力、及び円筒屈折力、波面収差補正、角膜トポグラフィ補正などに加えて、これらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0025】
メディアインサート:本明細書で使用するとき、眼用レンズ内で電池などの励起素子を支持できる、成形性又は剛性の基材を指してよい。いくつかの実施形態では、メディアインサートはまた、1つ又は2つ以上の可変光学レンズ及び通信システムを含む。
【0026】
鋳型:本明細書で使用するとき、未硬化調合物からレンズを形成するために使用され得る、剛性又は半剛性の物体を指してよい。一部の鋳型は、隆起部を含むヒドロゲルレンズの形成に使用される1つ又は2つ以上の鋳型部品を含んでよい。
【0027】
眼表面:本明細書で使用するとき、眼の前面領域を指してよい。
【0028】
眼用レンズ:本明細書で使用するとき、眼の中又は眼の上に存在する任意の眼用デバイスを指してよい。これらのデバイスは、光学的補正をもたらすものであってもよく、あるいは美容的なものであってもよい。例えば、レンズという用語は、コンタクトレンズ、眼内レンズ、オーバーレイレンズ、眼球インサート、光学インサート、又はそれによって視力が矯正若しくは改変されるか又はそれによって眼の生理学的特性が視力を妨げることなく美容的に強調される(例えば虹彩の色)ような他の同様のデバイスのことを指し得る。幾つかの実施形態では、本開示の好ましいレンズは、シリコーンエラストマー又はヒドロゲルから作製されたソフトコンタクトレンズであり、そのシリコーンエラストマー又はヒドロゲルには、限定するものではないが、シリコーンヒドロゲル、及びフルオロヒドロゲルが挙げられる。
【0029】
視覚ゾーン:本明細書で使用するとき、レンズ形成後に眼用レンズの装用者がそれを通じて見る眼用デバイス又はレンズの領域を指してよい。
【0030】
周辺ゾーン:本明細書で使用するとき、用語「周辺ゾーン」又は「非視覚ゾーン」は、眼用レンズの視覚ゾーンの外側の眼用レンズの区域を指してよく、したがって、それは、眼用レンズを通常の処方されるやり方で眼の上、眼の近く、又は眼の中での装用中にレンズ装用者がそれを通して見ることになる部分の外側である。
【0031】
経歴プロファイル:本明細書で使用するとき、眼用レンズの背景及び/又は製造履歴を指してよい。いくつかの好ましい実施形態では、経歴プロファイルは、例えば、レンズの矯正仕様、ベースカーブ、材料、暗号化デジタル識別データ、製造施設情報、及び認証データのうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。
【0032】
鋳型から離型された:本明細書で使用するとき、鋳型から完全に分離されているか、又は軽く揺動することによって取り外すか若しくは綿棒によって押し出すことができるようにごく緩く付着しているレンズを指してよい。
【0033】
ここで
図1を参照すると、通信システム109を備えた眼用レンズ用の代表的な鋳型の図が示されている。本明細書で使用するとき、鋳型という用語は、レンズ形成混合物の反応又は硬化の際に所望の形状の眼用レンズが製造されるように、レンズ形成混合物110を分配することができる空洞105を有する鋳型組立品100を含むことができる。いくつかの実施形態では、鋳型及び鋳型組立品100は、2つ以上の「鋳型部品」又は「鋳型片」101〜102で構成されてもよい。例えば、鋳型部品101〜102は、空洞105が鋳型部品101〜102間に形成されるように接合され得、その中で、レンズが形成され得る。このような鋳型部品101〜102の組み合わせは、一時的であることが好ましい。眼用レンズの形成時に、鋳型部品101〜102を再度分離することができ、眼用レンズを鋳型から外すことができる。
【0034】
少なくとも1つの鋳型部品101〜102は、そのレンズ形成表面103〜104の少なくとも一部がレンズ形成混合物と接触し、それによってレンズ形成混合物110の反応又は硬化の際に、この表面103〜104が所望の形状及び形態を表面が接触している眼用レンズ部分にもたらす。少なくとも1つの他の鋳型部品101〜102についても同じであり得る。
【0035】
こうして、例えば、好ましい一実施形態では、鋳型組立品100は、2つの部品101〜102、すなわち雌型の凹部片(前側片)102と雄型の凸部片(後側片)101から形成され、それらの間に空洞が形成され得る。凹部表面104のレンズ形成混合物110と接触し得る部分は、鋳型組立品100内に作製すべき眼用レンズの前側湾曲部の湾曲を有するとともに、十分に滑らかであり、凹部表面104と接触しているレンズ形成混合物の重合によって形成される眼用レンズの表面が光学的に許容可能であるように形成されている。
【0036】
いくつかの実施形態においては、前側鋳型片102はまた、円形の周辺エッジ108と一体でこれを囲む環状フランジを備えることができ、このフランジから、軸線に垂直でフランジ(図示せず)から延びる平面内で延びている。
【0037】
レンズ形成表面は、光学品質表面仕上げを備える表面103〜104を含むことができ、これは、表面が十分に滑らかで、鋳型表面に接触しているレンズ形成混合物の重合によって作られる眼用レンズ表面が光学的に許容可能であるように形成されていることを示す。更に、いくつかの実施形態では、レンズ形成表面103〜104は、レンズ表面に所望の光学特性を付与するのに必要であり得る幾何学形状を有することができ、所望の光学特性としては、限定することなく、球面屈折力、非球面屈折力、及び円筒屈折力、波面収差補正、角膜トポグラフィ補正などに加えて、これらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0038】
鋳型部品101〜102の材料には、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、及び変性ポリオレフィンのうちの、1つ又は2つ以上のポリオレフィンを挙げることができる。好ましい脂環式コポリマーは、2種の異なる脂環式ポリマーを含み、Zeon Chemicals L.P.によってZEONORの商品名で販売されている。ZEONORには複数の異なる等級がある。種々の等級は、105℃〜160℃の範囲のガラス転移温度を有することができる。特に好ましい材料は、ZEONOR 1060Rである。1つ又は2つ以上の添加剤と組み合わせて眼用レンズの鋳型を形成し得る他の鋳型材料には、例えば、Zieglar−Nattaポリプロピレン樹脂(しばしばznPPと称される)が含まれる。代表的なZieglar−Nattaポリプロピレン樹脂は、PP 9544 MEDの名前で入手可能である。PP 9544 MEDは、FDA regulation 21 CFR(c)3.2により清浄成形のための透明化ランダムコポリマーであり、ExxonMobile Chemical Companyにより入手可能である。PP 9544 MEDは、エチレン基を有するランダムコポリマー(znPP)である(以下、9544 MED)。他の代表的なZieglar−Nattaポリプロピレン樹脂としては、Atofina Polypropylene 3761及びAtofina Polypropylene 3620WZが挙げられる。更にまた、いくつかの実施形態においては、本開示の鋳型には、ポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、主鎖に脂環式部分を含む変性ポリオレフィン、及び環状ポリオレフィンが含まれる場合もある。このブレンドを、例えば鋳型部品の一方又は複数に対して用いることができるが、このブレンドを後側湾曲部に用いて前側湾曲部は脂環式コポリマーからなることが好ましい。
【0039】
鋳型100を作るいくつかの好ましい方法では、既知の技術に従って射出成形を用いることができるが、実施形態は、例えば旋盤加工、ダイヤモンド切削、又はレーザー切断を含む他の技術によって作られる鋳型を含むこともできる。通常、レンズは、両方の鋳型部品101〜102の少なくとも1つの表面上に形成される。しかしながら、いくつかの実施形態では、眼用レンズの片方の表面は、鋳型部品101〜102から形成されてもよく、レンズの他方の表面は、他の方法によって説明されるように自由成形されてもよい。
【0040】
レンズ
ここで
図2を参照すると、ナノアンテナ401(
図4に示す)及びナノ処理装置404(
図4に示す)を含む、通信システム109を備えた代表的な眼用レンズ201が示されている。
図4に示すように、ナノアンテナ401は、エネルギー受容器であってもよく、金属材料などの導電材料のフラクタルナノアンテナであってもよい。好適な金属材料としては、例えば、金、グラフェン(grapheme)、銀、及び銅が挙げられ得る。導線性炭素繊維などの導電性繊維も好適なことがある。
【0041】
ナノアンテナ401は、処理装置404と電気通信することができる。処理装置404は、任意の半導体型チップを含み得る。いくつかの特定の実施形態では、処理装置は、1つ又は2つ以上のナノセンサ406(
図4に示す)を含む。処理装置404は、複数の装置又は回路も含み得る。本説明では簡潔にするために、1つ又は2つ以上の装置を一般に単数形で表す。
【0042】
再度
図2を参照すると、図示するように、通信システム109は、視覚ゾーン202の外側に配置されてもよく、視覚ゾーン202は、眼用レンズ201の装用者に視線を与える眼用レンズ201の一部分を含む。いくつかの実施形態では、通信システム109は、視覚ゾーン202に配置された場合に著しい視覚的影響がないほどに小型であることができ、その位置は周辺ゾーンに制約されなくてもよい。
【0043】
好ましい眼用レンズの種類としては、シリコーン含有構成成分を含む眼用レンズ201を挙げることができる。「シリコーン含有構成成分」は、モノマー、マクロマー又はプレポリマー中に少なくとも1個の[−Si−O−]単位を含有する成分である。好ましくは、総Si及び結合Oは、シリコーン含有構成成分中に、そのシリコーン含有構成成分の総分子量の約20重量%より大きい、更に好ましくは30重量%より大きい量で存在する。有用なシリコーン含有構成成分は、好ましくは、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニル、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、及びスチリル官能基などの重合性官能基を含む。好適なシリコーン含有構成成分は、以下の化合物を含む。
【0044】
【化1】
式中、R
1は、独立して、1価反応基、1価アルキル基、又は1価アリール基(前述のいずれも、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、カーボネート、ハロゲン、又はこれらの組み合わせから選択される官能性を更に含み得る)、及び1〜100のSi−Oの反復単位を含む1価シロキサン鎖(アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、ハロゲン、又はこれらの組み合わせから選択される官能性を更に含み得る)から選択され、b=0〜500であり、bが0以外のときに、bは、表示値と同等のモードを有する分布であると理解され、ここで、少なくとも1個のR
1が1価反応基を含み、いくつかの実施形態では、1〜3個のR
1が1価反応基を含む。
【0045】
本明細書で使用するとき、「1価反応基」は、フリーラジカル及び/又はカチオン重合を受けることができる基である。フリーラジカル反応基の非限定的な例には、(メタ)アクリレート、スチリル、ビニル、ビニルエーテル、C
1〜6アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、C
1〜6アルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、C
2〜12アルケニル、C
2〜12アルケニルフェニル、C
2〜12アルケニルナフチル、C
2〜6アルケニルフェニル、C
1〜6アルキル、O−ビニルカルバメート、及びO−ビニルカルボナートが挙げられる。カチオン反応基の非限定的な例には、ビニルエーテル又はエポキシド基及びこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、フリーラジカル反応基は、(メタ)アクリレート、アクリルオキシ、(メタ)アクリルアミド、及びこれらの混合物を含む。好適な1価アルキル及びアリール基には、置換及び未置換のメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシプロピル、プロポキシプロピル、ポリエチレンオキシプロピル、それらの組み合わせなどの、未置換の1価のC
1〜C
16アルキル基、C
6〜C
14アリール基が挙げられる。
【0046】
一実施形態では、bはゼロであり、1個のR
1は1価反応基であり、少なくとも3個のR
1は、1〜16個の炭素原子を有する1価アルキル基から選択され、別の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する1価アルキル基から選択される。この実施形態のシリコーン成分の非限定的な例には、2−メチル−2−ヒドロキシ−3−[3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキザニル]プロポキシ]プロピルエステル(「SiGMA」)、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルオキシプロピル−トリス(トリメチルシロキシ)シラン、3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(「TRIS」)、
3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、及び
3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサンが挙げられる。
【0047】
他の実施形態において、bは、2〜20、3〜15、又は一部の実施形態では3〜10であり、少なくとも一方の末端R
1は1価反応基を含み、残りのR
1は、1〜16個の炭素原子を有する1価アルキル基から選択され、他の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する1価アルキル基から選択される。更に別の実施形態では、bは3〜15であり、一方の末端R
1は1価反応基を含み、他方の末端R
1は、1〜6個の炭素原子を有する1価アルキル基を含み、残りのR
1は、1〜3個の炭素原子を有する1価アルキル基を含む。この実施形態のシリコーン成分の非限定的な例としては、(モノ−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル)−プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン(400〜1000MW))(「OH−mPDMS」)、モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン(800〜1000MW)、(「mPDMS」)が挙げられる。別の実施形態では、bは5〜400又は10〜300であり、両末端R
1は1価反応基を含み、残りのR
1は、炭素原子間のエーテル結合を有する場合があり、ハロゲンを更に含む場合がある、1〜18個の炭素原子を有する1価アルキル基から独立して選択される。
【0048】
一実施形態では、シリコーンヒドロゲルレンズが望ましい場合、本開示のレンズは、ポリマーが作製される反応性モノマー成分の総重量に基づき、少なくとも約20重量%、好ましくは約20〜70重量%のシリコーン含有構成成分を含む、反応性混合物から作製されるであろう。別の実施形態では、1〜4個のR
1は、次式のビニルカーボネート又はカルバメートを含む。
【0049】
【化2】
式中、Yは、O−、S−、又はNH−を示し、Rは、ヒドロゲン又はメチルを示し、dは、1、2、3、又は4であり、qは、0又は1である。
【0050】
シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマーには、具体的には、1,3−ビス[4−(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブト−1−イル]テトラメチル−ジシロキサン、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルメチルビニルカーボネートが挙げられ、
約200未満の弾性率を有する生体医用器具が望ましい場合、1個のR
1のみが1価反応基を含み、残りのR
1基のうちの2個以下が1価シロキサン基を含むであろう。
【0052】
別の種類のシリコーン含有構成成分としては、次式のポリウレタンマクロマーが挙げられる。
式IV〜VI
(
*D
*A
*D
*G)
a*D
*D
*E
1、E(
*D
*G
*D
*A)
a*D
*G
*D
*E
1、又はE(
*D
*A
*D
*G)
a*D
*A
*D
*E
1
式中、Dは、6〜30個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル、又はアルキルアリールジラジカルを示し、Gは、1〜40個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル、又はアルキルアリールジラジカルを示し、これは主鎖中にエーテル、チオ、又はアミン結合を含有でき、
*は、ウレタン又はウレイド結合を示し、
aは少なくとも1であり、Aは、次式の2価高分子ラジカルを示す。
【0053】
【化4】
R
11は、1〜10個の炭素原子を有するアルキル又はフルオロ置換アルキル基を独立して示し、これは炭素原子間にエーテル結合を含む場合があり、yは少なくとも1であり、pは400〜10,000の部分重量を与え、E及びE
1は、それぞれ独立して次式に示される重合性不飽和有機ラジカルを示す。
【0054】
【化5】
式中、R
12は水素又はメチルであり、R
13は、水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキルラジカル、又は−CO−Y−R
15ラジカルで、Yは−O−、Y−S−、又は−NH−であり、R
14は1〜12個の炭素原子を有する2価ラジカルであり、Xは−CO−又は−OCO−を示し、Zは−O−又は−NH−を示し、Arは6〜30個の炭素原子を有する芳香族ラジカルを示し、wは0〜6であり、xは0又は1であり、yは0又は1であり、zは0又は1である。1つの好ましいシリコーン含有構成成分は、次式で表されるポリウレタンマクロマーである。
【0055】
【化6】
式中、R
16は、イソホロンジイソシアネートのジラジカルなどの、イソシアネート基除去後のジイソシアネートのジラジカルである。別の好適なシリコーン含有マクロマーは、フルオロエーテル、ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン、イソホロンジイソシアネート、及びイソシアネートエチルメタクリレートの反応によって形成される式X(式中、x+yは10〜30の範囲の数である)の化合物である。
【0057】
本開示での使用に好適な他のシリコーン含有構成成分としては、ポリシロキサン、ポリアルキレンエーテル、ジイソシアネート、ポリフッ素化炭化水素、ポリフッ素化エーテル、及び多糖類基を含有するマクロマー;末端のジフルオロ置換炭素原子に結合した水素原子を有する極性のフッ素化グラフト又は側基を有するポリシロキサン;エーテルを含有する親水性シロキサニルメタクリレート、並びにポリエーテル及びポリシロキサニル基を含有するシロキサニル結合及び架橋性モノマーが挙げられる。前述のポリシロキサンのいずれも、シリコーン含有構成成分として本開示に用いることができる。
【0058】
ここで
図3を参照すると、層330、331、332の1つ又は2つ以上の上に通信システム構成要素を含むように構成された機能化層メディアインサート320を含む代表的な眼用レンズ300の3次元断面表示が示されている。本発明の代表的な実施形態では、メディアインサート320は、眼用レンズ300の全周辺部を取り囲む。当業者は、実際のメディアインサート320が、眼用レンズ300のヒドロゲル部分の中若しくは上になお存在し、かつ使用者の眼の環境によって生じる大きさ及び形状の制約内にあり得る、完全な環状輪又は他の形状を含んでもよいことを理解できる。
【0059】
層330、331、及び332は、機能層の積層として形成されるメディアインサート320内に見出され得る複数の層のうちの3つを示すためのものである。いくつかの実施形態では、例えば、単一層は、本開示に記載する通信システム機能を含む特定目的に寄与する構造的、電気的、又は物理的特性を有する能動的及び受動的構成要素及び部分のうちの1つ又は2つ以上を含んでよい。更に、いくつかの実施形態では、層330は、電池、コンデンサ、及びレシーバのうちの1つ又は2つ以上といったエネルギー源を、層330内部に含み得る。アイテム331は、非限定的な代表的な意味において、眼用レンズ300のための作動信号を検出する層内に微小回路を備えてもよい。一部の実施形態では、外部供給源から電力を受け取ることができ、電池層330を充電し、眼用レンズ300が充電環境にない場合に層330からの電池電力の使用を制御する、電力調整層332が含まれてもよい。電力調整はまた、メディアインサート320の中央の環状の切り取り部内にアイテム310として示される、代表的な能動レンズへの信号を制御し得る。
【0060】
埋め込み型メディアインサート320を備えてエネルギー供給されるレンズは、エネルギー貯蔵手段として電気化学セル又は電池などのエネルギー源を含んでもよく、一部の実施形態では、眼用レンズが置かれる環境からエネルギー源を含む材料を封入及び分離してもよい。いくつかの実施形態では、メディアインサート320はまた、回路パターン、部品、及びエネルギー源を含むことができる。様々な実施形態は、眼用レンズの装用者が眼用レンズを通して見る視覚ゾーンの周辺部の周りに回路パターン、部品、及びエネルギー源を配置するメディアインサート320を含む場合があるが、一方で、他の実施形態は、眼用レンズの装用者の視界に悪影響を及ぼさないほどの小型である回路パターン、部品、及びエネルギー源を含んでもよく、したがって、メディアインサート320はこれらを視覚ゾーンの内部又は外部に配置することができる。
【0061】
ここで
図4を参照すると、本開示のいくつかの態様によるナノアンテナ401を含む、
図1の代表的な通信システム109の概略図が示されている。いくつかの好ましい実施形態では、ナノアンテナ401は、異なる周波数で動作するように構成されたフラクタルアンテナであってもよい。ナノアンテナ401は、金属材料などの導電材料で形成され得る。好適な金属材料としては、例えば、金、グラフェン、銀、及び銅が挙げられ得る。導線性炭素繊維などの導電性繊維も好適なことがある。ナノアンテナは、例えば他の電子部品に給電するために十分なエネルギーを吸収する高角周波電界(heavy radial frequency field)に露出された場合、自己給電式ナノ通信システム109を提供するように構成されたエネルギー受容器として機能することができる。フラクタル形状は、繰り返しパターン、又は通常はその位相次元を超える次元を有するいずれか他の数学的集合を含むことができる。別の種類のナノアンテナ401には、ナノ光学式八木宇田アンテナなどが挙げられ得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、ナノアンテナ401は、ナノアンテナ401に送受信される受信信号の、ベースバンド処理、周波数変換、フィルタリング、及び電力増幅などの機能を行うように構成され得るナノトランシーバ402と通信することができる。ナノアクチュエータ403は、1つ又は2つ以上のナノセンサ406が周囲環境と相互作用できるように通信システム109に含まれてもよい。ナノセンサは、例えば、質量、圧力、力、及び/又は変位を測定可能な物理的ナノセンサ;化学組成及び/又は濃度を測定するように構成された化学的ナノセンサ;並びに抗体/抗原相互作用、DNA相互作用、及び/又は酵素相互作用を測定するように構成された生物学的ナノセンサのうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。ナノアクチュエータ403は、物理的、化学的、又は生物学的アクチュエータの1つ又は2つ以上を含むことができる。センサ406と通信しているナノメモリ405を含むナノ処理装置404は、例えば、センサ406により測定された状態の記録を制御し、操作順序を実行し、眼用レンズ経歴プロファイルに関するデータを作成及び/又は送信するように機能することができる。
【0063】
一般に、前述の実施形態に従って、メディアインサート320及び/又は自己給電式ナノ通信システム109は、眼用レンズの作製に使用される鋳型部品に対して所望の位置に構成要素を配置/付着できる自動化により、眼用レンズの中又は上に統合され得る。
【0064】
装置
ここで
図5を参照すると、1つ又は2つ以上の移送インターフェース511を備えた自動装置510が示されている。図示するように、複数の鋳型部品は、パレット513内に包含される鋳型部品レセプタクル514にそれぞれ対応しており、移送インターフェース511に向けられ得る。移送インターフェース511は、スタンドアロン通信システム(
図4に示す)、又は眼用レンズ経歴プロファイルを作成するように構成された通信システムを包含するメディアインサート(
図3に示す)を配置又は付着することができる。実施形態は、例えば、単一の通信システムを鋳型部品レセプタクル514上にプログラムされたように個別に配置する単一のインターフェース、又は複数の通信システムを複数の鋳型部品内に(一部の実施形態では各鋳型部品内に)同時に配置する複数のインターフェース(図示せず)を含むことができる。
【0065】
一部の実施形態の別の態様は、眼用レンズのヒドロゲル本体が通信システムの周囲に成形される間、通信システムを支持するための装置を含む。例えば、いくつかの実施形態では、通信システムは、鋳型内の保持点(図示せず)に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、保持点は、好ましくはレンズ本体内に形成されるものと同じ種類の重合された材料で取り付けられてもよい。
【0066】
ここで
図6を参照すると、本開示のいくつかの実施形態で使用され得るコントローラ600の概略図が示されている。コントローラ600はプロセッサ610を含み、このプロセッサは、通信装置620に連結された1つ又は2つ以上のプロセッサ構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、コントローラ600を使用して、眼用レンズ内に配置されたエネルギー源にエネルギーを送ることができる。
【0067】
コントローラ600は、通信チャネルを介して論理信号を通信するように構成された通信装置620と連結した1つ又は2つ以上のプロセッサ610を含むことができる。通信装置620は、マイクロコントローラ及び可撓性メディアの眼用レンズ内への配置、並びに構成要素又はマイクロコントローラを操作する命令の送信のうちの1つ以上を電気的に制御するために使用され得る。
【0068】
通信装置620はまた、例えば、1つ又は2つ以上のコントローラ装置又は製造機器部品と通信するために使用され得る。
【0069】
プロセッサ610は、記憶装置630とも通信している。記憶装置630は、磁気記憶装置(例えば、磁気テープ及びハードディスクドライブ)、光記憶装置、及び/又はランダムアクセスメモリ(RAM)装置及びリードオンリーメモリ(ROM)装置などの半導体記憶装置の組み合わせを含む、任意の適切な情報記憶装置を備え得る。
【0070】
記憶装置630は、プロセッサ610を制御するためのプログラム640を記憶することができる。プロセッサ610は、プログラム640の命令を実行し、それによって本開示に従って動作する。例えば、プロセッサ610は、例えば、固有識別子、センサデータ、設計情報、及び経歴プロファイルに含まれ得る他のデータなどの、データを送信できる。記憶装置630はまた、1つ以上のデータベース650〜660内に眼科関連データを記憶することもできる。データベースは、カスタマイズされた使用者データ、眼用レンズ経歴プロファイル、計測学上のデータ、及び通信システムに出入りするエネルギーを制御するための具体的な制御シーケンスを含み得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、メディアインサートに組み込まれたエネルギー源からエネルギーを供給するように動作可能な起動構成要素を備える眼用レンズである。
【0072】
ここで図
8を参照すると、眼用レンズ経歴プロファイルを作成するために使用され得る方法の工程が示されている。
801では、通信システムにエネルギーを供給する。エネルギー供給は、例えば、メディアインサート内に含まれる内部エネルギー源を使用して、及び/又はエネルギー受容器であって高周波電界に置かれた場合に通信システムの他の構成要素にエネルギー供給するように構成されたナノアンテナを通じて行うことができる。
【0073】
802では、通信システム内に含まれるメモリに記憶されたデータベース及び通信システムと通信している外部プロセッサのデータベースの一方又は両方に含まれるデータベースに、固有識別子に関するデータを送信することができる。固有識別子は、型の製造時に記録され得るシリアル番号、及び/又は眼用レン
ズの製造全体を通して作成される経歴プロファイルに割り当てられた数値であってもよい。いくつかの好ましい実施形態では、固有識別子は、データベースに記憶され、追加情報に相関され得る。追加情報としては、例えば、レンズメーカー情報、顧客/使用者データ、レンズ設計、経歴プロファイルなどが挙げられ得る。更に、いくつかの実施形態では、固有識別子は、暗号化され、前記経歴プロファイルへのアクセスに使用され得る符号化信号に記録されてもよい。符号化信号は、通信システムに記録され、例えば、要求に応じて眼用レンズが偽造品でないことを保証することで使用者を保護するために、外部システムによりアクセスされ得る。信頼性の保証に加えて、データベースに記憶されて眼用レンズに関連付けられ得る、眼用レンズ、患者、及び/又はメーカーに関する追加情報にもアクセスすることができる。
【0074】
ここで図
7を参照すると、製造管理状態を監視及び/又はトラブルシューティングするために使用され得る代表的な方法の工程が示されている。
701では、通信システムをレンズ形成表面上に配置する。
702では、通信システムにエネルギーを供給することができる。
703では、レンズ形成混合物を容器に浸漬するか、又はレンズ形成表面を含む鋳型にレンズ形成混合物を付着させることにより、レンズ形成混合物をレンズ形成表面に接触させる。
704では、好適な製造方法を使用して眼用レンズ設計に従って眼用レンズを形成することができる。レンズ形成混合物の付着
703及び/又は眼用レンズの形成
704において管理又は処理される状態は、通信システムと通信している及び/又は通信システムによって含まれる1つ又は2つ以上のセンサを使用して監視され得る。
705では、管理状態に関するデータをプロセッサに送信することができる。
706では、プロセッサは、眼用レンズ設計に適合するように所定の閾値と送信されたデータを比較することができる。
707では、測定データが所定の閾値外と判断されるとき、プロセッサは、適切な場合に前工程の欠陥を打ち消すように後工程の管理状態を変更することができる。
708では、プロセッサは、眼用レンズを廃棄すべき不適合品として分類することがある。
【0075】
710では、眼用レンズは、管理状態も監視できる品質管理手法を受けることができる。製造
708又は品質管理工程
710のいずれかにおいて不適合性/欠陥が確認されるとき、記録データを使用し、
709では、製造ライ
ンでの不適合性について原因となる工程不良を確認することができる。いくつかの好ましい実施形態では、プロセッサは、更に製造ラインのオペレータ/管理者に警告を送信し、オペレータ/管理者が更なる入力を与えるまでラインを停止することができる。前述したように、
711では、すべての送信データをデータベースに記録し、通信システ
ムに記憶された固有識別子に対応する経歴プロファイルを作成するために使用することができる。
【0076】
下記の発明を実施するための形態、図面、及び特許請求の範囲を考慮すると、本開示の追加の機能、利点、及び態様が示され、明白である。更に、本開示の前述の要約及び下記の発明を実施するための形態のどちらもが例示であり、特許請求の範囲に記載の本開示の範囲を限定することなく更に説明することを意図していることを理解されたい。
【0077】
〔実施の態様〕
(1) 眼用レンズの製造管理状態を監視する方法であって、
鋳型のレンズ形成表面上に通信システムを配置することと、
通信システムにエネルギーを供給することと、
前記眼用レンズの前記通信システムに固有識別子を保存することと、
前記通信システム内の少なくとも1つ又は2つ以上のセンサを使用して前記眼用レンズの製造時に管理状態を測定することと、
前記測定した状態に関するセンサデータをプロセッサに送信することと、
前記センサデータ及び前記固有識別子を使用して前記管理状態における欠陥を確認することと、を含む、方法。
(2) 管理状態に関する眼用レンズ設計に従った閾値を保存することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記測定した管理状態が前記レンズ設計の前記保存した閾値から外れるとき、製造工程手順を変更することを更に含む、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記測定した欠陥のある管理状態の警告を送信することを更に含む、実施態様3に記載の方法。
(5) 前記1つ又は2つ以上のセンサが、その周囲の質量、圧力、力、及び変位のうちの1つ又は2つ以上を測定可能な物理的ナノセンサを含む、実施態様1に記載の方法。
【0078】
(6) 前記1つ又は2つ以上のセンサが、化学組成及び分子濃度のうちの1つ又は両方を測定可能な化学的ナノセンサを含む、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記1つ又は2つ以上のセンサが、DNA相互作用、抗体相互作用、及び酵素相互作用のうちの1つ又は2つ以上を測定可能な生物学的ナノセンサを含む、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記通信システムのエネルギー供給は、前記通信システムが前記レンズ形成表面に付着した後に前記通信システムを高角周波電界に配置することにより行われる、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記通信システムのエネルギー供給が、メディアインサートに位置する電池を使用して行われる、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記センサデータがレンズ経歴プロファイルの一部分を形成する、実施態様1に記載の方法。
【0079】
(11) 眼用レンズであって、
前記眼用レンズの通信システムを支持するヒドロゲル部分を含み、
前記眼用レンズの前記通信システムが、前記眼用レンズの製造時に管理状態を測定するように構成された1つ又は2つ以上のセンサと論理通信するプロセッサと、
エネルギーを受信して前記プロセッサ及び前記1つ又は2つ以上のセンサにエネルギーを供給し、前記測定した管理状態に関するセンサデータを送信することができるナノアンテナと、を含み、
前記プロセッサが固有識別子を記憶することができる、眼用レンズ。
(12) 前記1つ又は2つ以上のセンサが、その周囲の質量、圧力、力、及び変位のうちの1つ又は2つ以上を測定可能な物理的ナノセンサを含む、実施態様11に記載の眼用レンズ。
(13) 前記1つ又は2つ以上のセンサが、化学組成及び分子濃度のうちの1つ又は両方を測定可能な化学的ナノセンサを含む、実施態様11に記載の眼用レンズ。
(14) 前記1つ又は2つ以上のセンサが、DNA相互作用、抗体相互作用、及び酵素相互作用のうちの1つ又は2つ以上を測定可能な生物学的ナノセンサを含む、実施態様11に記載の眼用レンズ。
(15) 前記センサデータがレンズ経歴プロファイルの一部分を形成する、実施態様11に記載の眼用レンズ。
【0080】
(16) 前記ナノアンテナがフラクタルナノアンテナである、実施態様11に記載の眼用レンズ。
(17) 前記フラクタルナノアンテナが金系組成物を含む、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(18) 前記フラクタルナノアンテナがグラフェン系組成物を含む、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(19) 前記ナノアンテナが八木宇田ナノアンテナである、実施態様11に記載の眼用レンズ。
(20) 前記眼用レンズの前記ヒドロゲル部分が20〜70%のシリコンヒドロゲル組成物を含む、実施態様11に記載の眼用レンズ。