(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザの属性を用いて前記ユーザの特徴を推定するモデル、および、前記属性を用いて推定された前記ユーザの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスそれぞれから取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記特徴情報ごとの時間的推移を抽出する抽出部と、
前記抽出部によって抽出された前記特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する提供部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
ユーザの属性を用いて前記ユーザの特徴を推定するモデル、および、前記属性を用いて推定された前記ユーザの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスそれぞれから取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された前記特徴情報ごとの時間的推移を抽出する抽出手順と、
前記抽出手順によって抽出された前記特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、実施形態に係る情報処理の一例について、
図1を用いて説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、情報処理システムSに含まれる本願に係る情報処理装置1が、ユーザUの属性を用いてユーザUの特徴を推定するモデル、および、上記属性を用いて推定されたユーザUの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスそれぞれから取得し、取得された特徴情報ごとの時間的推移を抽出し、抽出された特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する処理を実行する例を示す。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、サービス提供サーバ10(10−1,10−2,10−3)と、ユーザ端末100とを含む。
【0012】
ユーザ端末100は、ユーザUが所有する端末装置である。ユーザUは、ユーザ端末100を操作してサービス提供サーバ10へアクセスすることで、各サービス提供サーバ10が提供するサービスY(Y1,Y2,Y3)を利用する(ステップS1−1,S1−2,S1−3)。
【0013】
サービス提供サーバ10は、各種サービスYをユーザUへ提供するサーバ装置である。サービス提供サーバ10が提供するサービスYは、例えば、ユーザ端末100にインストールされた各種アプリを介して情報を配信するサービスである。このようなサービスには、例えば、ニュース提供サービスや、オークションサービス、天気予報サービス、ショッピングサービス、金融取引(株取引等)サービス、路線検索サービス、地図提供サービス、旅行サービス、飲食店紹介サービス、ブログサービス等がある。なお、サービスYは、アプリを介して情報を配信されるサービスに限らず、例えば、ユーザUにブラウザを介して情報を提供するサービスであってもよい。
【0014】
また、各サービス提供サーバ10は、サービスYを利用したユーザUの属性を解析することでユーザUの特徴を推定する。具体的には、各サービス提供サーバ10は、ユーザUの属性を用いてユーザUの特徴を推定するモデル、および、ユーザUの属性を用いて推定されたユーザUの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を生成する(ステップS2−1,S2−2,S2−3)。
【0015】
なお、ここに言う属性とは、ユーザUの確定した属性、あるいは、ユーザUの特徴であり、例えば、検索ログや購入履歴等といったサービスYを利用した際のユーザUの行動に関する行動情報や、性別、年齢、住所等といったデモグラフィック属性、ライフサイクル、価値観、個性、購買動機等といったサイコグラフィック属性等を含む概念である。
【0016】
また、ユーザUの特徴とは、ユーザUの様々な属性を包括することで推定されるユーザUの性質、あるいは、推定される属性であって、例えば、ユーザUの興味や、趣味嗜好、行動パターン(検索行動や、購買行動等)等を含む。
【0017】
また、特徴情報における上記したモデルは、例えば、ユーザUの属性を入力して、ユーザUの特徴をスコアとして出力することができる。また、特徴情報における上記した推定結果は、例えば、モデルが出力するスコアである。なお、推定結果は、モデルによらない情報、例えば、ユーザUの属性を単に数値化した情報(例えば、検索回数に応じて増減するスコア等)であってもよい。
図1に示す例では、検索サービスとしてのサービスY1は、釣りスポット等、釣りに関する情報を検索した釣り好きと推定されるユーザUのモデル「釣り好き」と、推定結果であるスコア「0.5」とを含む特徴情報を生成する。
【0018】
また、登山ツアーサービスとしてのサービスY2は、登山ツアーに関する情報を閲覧した登山好きと推定されるユーザUのモデル「登山」と、推定結果であるスコア「0.4」とを含む特徴情報を生成する。また、チケット販売サービスとしてのサービスY3は、映画チケットを購入した映画好きと推定されるユーザUのモデル「映画好き」と、推定結果であるスコア「0.9」とを含む特徴情報を生成する。なお、
図1では、スコアが高いほど、モデルの示す事物に関してユーザUの特徴が強い(例えば、強い興味や嗜好性、該当性を有する)ことを示す。
【0019】
また、上記したスコアは、連続値である場合を示したが、例えば、離散値であってもよい。具体的には、釣り好きであるかどうかを「1」(真)または「0」(偽)のいずれかの離散値(すなわち、ブール値)のスコアで表現してもよい。あるいは、推定結果は、一例として示したスコアに限定されるものではなく、テキストの情報であってもよい。
【0020】
ここで、従来は、サービスY1,Y2,Y3が個々に生成した特徴情報を自身のサービスの最適化に役立てるのみであり、他のサービスの特徴情報を使用することについては考慮されていなかった。
【0021】
このため、お互いに他のサービスの特徴情報を利用できないのは勿論のこと、異なるサービスYの個々の解析結果の関係性、例えば個々の解析結果の時間的推移が示す関係性を知ることもできなかった。
【0022】
そこで、実施形態に係る情報処理装置1は、サービスYそれぞれで生成された特徴情報を他のサービスYが共有できるようにした。具体的には、実施形態に係る情報処理装置1は、上記した特徴情報を異なるサービスYそれぞれから取得し(ステップS3−1,S3−2,S3−3)、かかる特徴情報をユーザごとに紐づけた共有情報を生成する。なお、実施形態に係る情報処理装置1は、上記したモデル、および、推定結果であるスコアを含む特徴情報を取得する場合に限らず、モデルのみを含む特徴情報、あるいは、スコアのみを含む特徴情報を取得してもよい。
【0023】
つづいて、情報処理装置1は、取得した特徴情報ごとの特徴情報の時間的推移を抽出する(ステップS4)。例えば情報処理装置1は、
図1に示すように、各サービスY側から指定されたユーザUの上記したモデル「釣り好き」、「登山好き」および「映画好き」におけるスコアの時間的推移を抽出する。
【0024】
そして、情報処理装置1は、各サービスY側から要求があった場合に、抽出した特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する(ステップS5−1,S5−2,S5−3)。例えば情報処理装置1は、
図1に示すように、あるユーザUのモデル「釣り好き」、「登山好き」および「映画好き」におけるスコアの時間的推移を同時に確認可能なグラフを生成し、各サービスYへ提供する。
【0025】
なお、ここでグラフはあくまで一例であって、特徴情報ごとの時間的推移が同時に確認できればよく、例えばユーザUに関するタグクラウドや、アバターの変化を示す動画を提供してもよい。こうした情報提供の具体例については、
図8A〜
図8Cを用いた説明で後述する。
【0026】
また、例えばある特徴情報の時間的推移そのものに所定の特徴(一例として、突発的に短期間だけ現れやすい等)があるような場合、これに基づいて、他のサービスの特徴情報の今後の時間的推移を予測するようにしてもよい。かかる具体例については、
図8D〜
図8Fを用いた説明で後述する。
【0027】
このように、実施形態に係る情報処理方法では、ユーザUの属性を用いてユーザUの特徴を推定するモデル、および、上記属性を用いて推定されたユーザUの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスY1,Y2,Y3それぞれから取得し、取得された特徴情報ごとの時間的推移を抽出し、抽出された特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する。
【0028】
したがって、実施形態に係る情報処理方法によれば、異なるサービスの個々の解析結果の関係性を知ることができる。
【0029】
以下、上記のような情報処理を行う情報処理装置1、および、かかる情報処理装置1を含む情報処理システムSについて詳細に説明する。
【0030】
〔2.情報処理システムSの構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示す図である。
図2に例示するように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のサービス提供サーバ10−1〜10−nと、複数の事業者端末20と、複数のユーザ端末100−1〜100−nとを含む。
【0031】
これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0032】
また、
図2では、複数の事業者端末20は、サービス提供サーバ10−1〜10−nに直接接続されているように図示しているが、事業者端末20がサービス提供サーバ10−1〜10−nの配下にあることを模式的に示すものであって、接続形態を限定するものではない。
【0033】
ユーザ端末100は、上記したように、ユーザUによって利用される端末装置である。ユーザ端末100は、例えば、スマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末や、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置である。また、ユーザ端末100には、眼鏡型や時計型の情報処理端末であるウェアラブルデバイス(wearable device)も含まれる。
【0034】
ユーザ端末100は、ユーザUによる操作や、ユーザ端末100が有する機能(例えば、サービスYを利用するためのアプリを実行する機能や、ブラウザ機能等)に応じて、各種情報を取得し、取得した情報に応じた情報を生成して送信する。例えば、ユーザ端末100は、ネットワークNを介して、サービス提供サーバ10が提供するサービスYのサイトへアクセスする。そして、ユーザUが例えばサービスを受けるのに必要な情報を指定することによって、ユーザ端末100は、サービス提供サーバ10に対してサービス提供の要求を送信する。
【0035】
情報処理装置1は、サービス提供サーバ10の上位サーバとして機能するサーバ装置である。情報処理装置1は、各サービス提供サーバ10から特徴情報を取得して共有情報を生成するとともに、特徴情報ごとの時間的推移を抽出する。また、情報処理装置1は、抽出した特徴情報ごとの時間的推移を併せてサービス提供サーバ10側へ提供する。
【0036】
サービス提供サーバ10は、上記したようにサービスYをユーザUへ提供するサーバ装置である。サービス提供サーバ10は、例えば、サービスYを利用したユーザUの属性を解析して特徴情報を生成する。また、サービス提供サーバ10は、情報処理装置1に対して提供情報を要求する。提供情報の要求は、例えば、サービス提供サーバ10に接続された事業者端末20をサービスYの事業者が操作することで、サービス提供サーバ10から送信される。
【0037】
事業者端末20は、サービスYを運営する事業者によって利用される端末装置である。事業者端末20は、例えば、デスクトップ型PCや、ノート型PC等であるが、携帯電話機や、タブレット端末や、PDAや、ウェアラブルデバイス等であってもよい。事業者端末20は、例えば情報処理装置1が提供する共有情報の利用サービス画面から、特定のユーザU等を指定することによって、情報処理装置1に対して提供情報を要求する。
【0038】
なお、情報処理システムSのうち、情報処理装置1、複数のサービス提供サーバ10−1〜10−nおよび複数の事業者端末20は、例えば、1つの事業者が有するように構成される。つまり、1つの事業者は、複数のサービスYを提供可能である。また、1つの事業者は、各サービスYが生成した特徴情報を共有情報として情報処理装置1に集約するとともに、共有情報に基づいた提供情報を取得して、例えば各サービスYにおけるユーザUのマーケティング調査等に利用する。
【0039】
なお、情報処理装置1および複数のサービス提供サーバ10−1〜10−nは、それぞれ別の事業者が有する構成であってもよい。つまり、ある事業者のあるサービスYから見た場合の他のサービスYは、同じ事業者の他のサービスYであってもよく、他の事業者のサービスYであってもよい。また、複数のサービス提供サーバ10−1〜10−nは、それぞれ別の事業者が有する構成であってもよい。また、上記した情報処理システムSに加えて、提供情報の利用のみを行う事業者のサーバが接続されてもよい。
【0040】
なお、
図2では、情報処理装置1は、サービス提供サーバ10とは別体で構成されて、共有情報の生成、時間的推移の抽出、および、情報提供の機能を有する場合を示したが、例えば、いずれかのサービス提供サーバ10が情報処理装置1の機能の一部または全部を代替して行ってもよい。
【0041】
また、
図2では、情報処理装置1は、共有情報の生成、時間的推移の抽出、および、情報提供のすべての機能を兼ね備える場合を示したが、例えば、複数の情報処理装置1が、上記した機能を分担して行ってもよい。
【0042】
〔3.情報処理装置1〕
次に、
図3を用いて、情報処理装置1の構成例について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。なお、
図3では、情報処理装置1の説明に必要となる構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
【0043】
図3に示すように、情報処理装置1は、通信部2と、記憶部3と、制御部4とを有する。なお、情報処理装置1は、情報処理装置1を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0044】
(通信部2について)
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、サービス提供サーバ10や、サービス提供サーバ10に接続された事業者端末20、ユーザ端末100との間で情報の送受信を行う。
【0045】
(記憶部3について)
記憶部3は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現され、
図3の例では、記憶部3は、共有情報31と、サービス情報32と、モデルプログラム情報33と、推移情報34とを記憶する。
【0046】
(共有情報31について)
共有情報31は、サービス提供サーバ10から取得した特徴情報を含んだ情報である。
図4は、共有情報31の一例を示す図である。
図4に示すように、共有情報31は、例えば、列項目が「UID」であり、行項目が「特徴情報」であるテーブルである。また、列項目および行項目の各組のデータ項目には、特徴情報におけるモデルの出力であるスコアが入力される。
【0047】
「UID」は、ユーザUを識別する識別情報である。「特徴情報」は、サービス提供サーバ10それぞれで生成されるモデルおよびスコアの少なくともいずれかを含む情報であって、ユーザUの特徴を示す情報である。なお、
図4に示す例では、「特徴情報」の各項目には、例えば「釣り好き」等のモデル名称が入力される。
【0048】
図4に示すように、共有情報31は、「UID」および「特徴情報」のスコアを含む情報である。
図4に示す例では、UIDが「U1」であるユーザUは、特徴情報におけるモデル「釣り好き」のスコアが「0.5」であることを示している。
【0049】
また、UIDが「U2」であるユーザUは、特徴情報におけるモデル「釣り好き」のスコアが「未入力」となっている。これは、「U2」であるユーザUのモデル「釣り好き」のスコアをサービス提供サーバ10から取得していないことを示している。
【0050】
例えば、上記スコアは、サービス提供サーバ10で算出されたスコアをそのまま共有情報31のスコアとして入力してもよく、あるいは、サービス提供サーバ10で算出されたスコアを所定の基準に従って正規化したスコアを共有情報31として入力してもよい。
【0051】
また、
図4では、共有情報31をスコアとして示したが、共有情報31は、スコアに限定されるものではなく、「○、△および×」や、「優、良および可」等といった段階分けされた情報であってもよい。
【0052】
(サービス情報32について)
次に、サービス情報32は、各サービス提供サーバ10が提供するサービスYに関する情報である。
図5は、サービス情報32の一例を示す図である。
図5に示すように、サービス情報32は、「サービスID」、「提供サービス」および「登録モデル数」といった項目を含む。
【0053】
「サービスID」は、サービスY(あるいは、サービス提供サーバ10)を識別する識別情報である。「提供サービス」は、サービスYの内容を示す情報である。「登録モデル数」は、共有情報31に登録されている特徴情報のモデルの数を示す情報である。
【0054】
(モデルプログラム情報33について)
次に、モデルプログラム情報33は、特徴情報におけるモデルのプログラムデータを含んだ情報である。
図6は、モデルプログラム情報33の一例を示す図である。モデルプログラム情報33は、後述の取得部41が取得した特徴情報におけるモデルのプログラムデータを含む情報である。
図6に示すように、モデルプログラム情報33は、「モデルID」、「モデル名称」、「サービスID」および「モデルデータ」等といった項目を含む。
【0055】
「モデルID」は、特徴情報におけるモデルを識別する識別情報である。「モデル名称」は、特徴情報におけるモデルの名称を示す識別情報である。「サービスID」は、サービスY(あるいは、サービス提供サーバ10)を識別する識別情報である。「モデルデータ」は、特徴情報におけるモデルのプログラムデータである。
【0056】
「モデルデータ」は、例えば、ユーザUの属性を説明変数とする回帰モデルである。例えば、「モデルデータ」は、以下の式に示す回帰モデルである。すなわち、y=ω1・x1+ω2・x2+・・・+ωn・xnの回帰モデルとして表すことができる。
【0057】
上記式において、「x」は、ユーザUの属性に対応する説明変数である。「y」は、ユーザUの特徴を示すスコアに対応する目的変数である。また、「ω」は、「x」の係数であり、所定の重み値を示す。具体的には、「ω1」は、「x1」の重み値であり、「ω2」は、「x2」の重み値であり、「ωn」は、「xn」の重み値である。このように、上記式は、ユーザUの属性に対応する説明変数「x」と、所定の重み値「ω」とを含む変数(例えば、「ω1・x1
」)を組み合せることにより作成される。
【0058】
なお、「モデルデータ」は、SVM(Support Vector Machine)やその他の機械学習法を用いて生成された特徴情報であってもよい。また、特徴情報は、深層学習(ディープラーニング)の技術を用いて生成されたものであってもよい。例えば、サービスYは、DNN(Deep Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)やCNN(Convolutional Neural Network)等の種々のディープラーニングの技術を適宜用いて特徴情報を生成することができる。
【0059】
(推移情報34について)
次に、推移情報34は、ユーザUについての特徴情報ごとの時間的推移に関する情報であり、後述の取得部41によって生成および更新される。
図7は、推移情報34の一例を示す図である。
図7に示すように、推移情報34は、「UID」、「モデル名称」および「スコア」といった項目を含む。
【0060】
「UID」は、上記の共有情報31の「UID」に対応する。「モデル名称」は、上記のモデルプログラム情報33の「モデル名称」に対応する。なお、「モデル名称」は、特徴情報におけるモデルが識別できればよく、例えば「モデルID」等であってもよい。
【0061】
「スコア」は、時系列上の各標本点となる所定のタイミングごとの各スコアが入力される。例えば所定のタイミングは、取得部41による共有情報31の更新タイミング等である。なお、
図7では、3ヶ月ごとのスコアが入力された例を示しているが、あくまで一例であって、上記の所定のタイミングを限定するものではない。
【0062】
(制御部4について)
図3の説明に戻り、つづいて制御部4について説明する。制御部4は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部4は、例えば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0063】
図3に示すように、制御部4は、取得部41と、受付部42と、抽出部43と、提供部44とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部4の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行うことができる構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部4が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0064】
制御部4は、特徴情報を異なるサービスYそれぞれから取得し、取得したサービスYごとの特徴情報の時間的推移を抽出し、抽出したサービスYごとの時間的推移を併せて提供する。
【0065】
(取得部41について)
取得部41は、ユーザUの属性を用いてユーザUの特徴を推定するモデル、および、ユーザUの属性を用いて推定されたユーザUの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスYそれぞれから取得する。例えば、取得部41は、サービスYに対して予め指定したフォーマットで生成させた特徴情報を取得する。これにより、サービスY間で特徴情報のフォーマットを揃えることができるため、統一した基準の特徴情報を取得することができる。
【0066】
また、取得部41は、特徴情報として、上記したモデルと、かかるモデルから出力されるスコアの初期値とを含む情報を取得する。スコアの初期値は、例えば、サービス提供サーバ10によって予め算出されてもよく、取得部41がモデルデータを取得して算出してもよい。取得部41が初期値を算出する場合、特徴情報のモデルデータのみをまず取得し、その後、サービス提供サーバ10からユーザUの属性を取得してスコアを算出する。
【0067】
なお、取得部41は、特徴情報を取得した際に、かかる特徴情報が指定のフォーマットに沿って生成されたか否かをチェックするチェック機能を有してもよい。
【0068】
また、取得部41は、取得した特徴情報を共有情報31として登録するとともに、登録した特徴情報を必要に応じて更新する更新処理を行う。具体的には、取得部41は、初回時には、まず特徴情報のモデルデータとスコアの初期値とを取得して共有情報31として登録し、2回目以降については、必要に応じ、サービスYからユーザUの属性を取得して、これに基づき共有情報31のスコアを更新する。また、モデルデータが変更された場合には、サービスYから新たなモデルデータを取得して、共有情報31のモデルそのものを更新する。
【0069】
また、取得部41は、特徴情報におけるモデルの入力となるユーザUの属性を、モデルの取得元のサービスYとは異なるサービスYから取得してもよい。つまり、共有情報31として登録されたモデルの取得元のサービスYからユーザUの属性を取得してスコアを出力してもよく、あるいは、取得元のサービスYとは異なるサービスYから取得したユーザUの属性を使ってスコアを出力してもよい。これにより、例えば、異なる事業者のサービスY間で、共有情報31に登録されたモデルを共有することができる。
【0070】
また、取得部41は、例えば更新処理のタイミングごとに推移情報34を更新して、ユーザUについての特徴情報ごとの時間的推移を記録する。
【0071】
(受付部42について)
受付部42は、サービス提供サーバ10から情報提供の要求を受け付ける。例えば、受付部42は、特定のユーザUを指定するユーザ指定の要求をサービスYから受け付ける。ユーザ指定により指定されるユーザUは、1人であってもよく、複数であってもよい。あるいは、ユーザ指定は、複数のユーザUを包含するユーザグループ指定であってもよい。
【0072】
また、受付部42は、上記した要求の中に期間指定を含ませてもよい。例えば、期間指定により指定された期間にサービスYを利用したユーザUをユーザ指定の対象としてもよい。
【0073】
(抽出部43について)
抽出部43は、ユーザ指定によって指定された特定のユーザUについて該当する特徴情報ごとの時間的推移を推移情報34から抽出する。また、抽出部43は、抽出した抽出結果を提供部44へ通知する。
【0074】
また、抽出部43は、抽出した抽出結果に含まれるある特徴情報の時間的推移に所定の特徴がある場合に、かかる所定の特徴に基づいて他のサービスの特徴情報の今後の時間的推移を予測し、予測結果を提供部44へ通知する。
【0075】
(提供部44について)
提供部44は、抽出部43によって抽出された抽出結果および予測結果に基づいて、ユーザ指定で指定されたユーザUについての特徴情報ごとの時間的推移を示す提供情報を生成し、当該提供情報をサービスYへ提供する。
【0076】
(提供処理の具体例)
ここで、実施形態に係る提供処理の具体例について、
図8A〜
図8Fを用いて説明する。
図8A〜
図8Fは、実施形態に係る提供処理の具体例を示す図(その1)〜(その6)である。
【0077】
図8Aに示すように、例えば提供部44は、ユーザ指定で指定されたユーザUにつき、かかるユーザUの特徴を示す特徴情報ごとのスコアの時間的推移が同時に確認可能となるグラフを生成し、提供情報としてサービスYへ提供する。
【0078】
これにより、事業者側は、例えば指定したユーザUの興味関心の移り変わりを、自身が運営するサービスYの解析結果に限らず、他のサービスYの解析結果を含めた形で確認することができる。
【0079】
また、これにより、事業者側は、グラフが示すユーザUの興味関心の移り変わりの要因を推定することができ、例えば推定した要因を、マーケティング等におけるカバレッジの拡大等のために活用することが可能となる。
【0080】
例えば
図8Aに示すグラフの場合、事業者側は、指定のユーザUが元々、釣りおよび映画に対する興味関心が高かったユーザであることを確認することができる。そして、かかるユーザUについて、「3月」に、スコア化し得る登山に対する興味関心が発生し、かかる興味関心が「6月」〜「9月」にかけて漸増的に高まったことを確認することができる。
【0081】
その一方で、登山に対する興味関心と入れ替わるように、釣りに対する興味関心が「6月」〜「9月」にかけて漸減的に低くなったことを確認することができる。これにより、事業者側では、少なくとも「3月」頃にユーザUの登山に対する興味を引く何かがあり、登山に対する興味関心が高まるに連れて例えば休日の過ごし方に変化があらわれ、ユーザUは釣りではなく登山を優先するようになった、といった推定を働かせることができる。
【0082】
また、事業者側では、ユーザUは、映画については定常的に映画チケットを購入しており、インドアにおける趣味としては変わらず映画鑑賞を嗜んでいる、といった推定を働かせることができる。
【0083】
なお、
図8Aではグラフを情報提供する例を示したが、提供部44は、例えば
図8Bに示すように、ユーザUに関するタグクラウドの変化を示す動画を生成し、提供情報としてサービスYへ提供するようにしてもよい。なお、
図8Bは、
図8Aのグラフの変化に対応している。
【0084】
図8Bに示すタグクラウドの変化を示す動画によっても、例えばユーザUの興味関心の高さを文字の大きさによって表す(すなわち興味関心が高ければ文字を大きく、低ければ文字を小さくする)ことによって、事業者側は、ユーザUの興味関心の移り変わりを、異なるサービスYの解析結果を横断的に利用する形で確認することができる。
【0085】
また、これにより、事業者側は、
図8Aのグラフの場合と同様に、動画が示すユーザUの興味関心の移り変わりの要因を推定することができる。
【0086】
なお、ここでは、ユーザUの興味関心の高さを文字の大きさによって表すこととしたが、文字の色や配置位置、点滅等で目立ちやすいか否かによって、ユーザUの興味関心の高さを示すこととしてもよい。
【0087】
また、
図8Cに示すように、提供部44は、例えばユーザUの興味関心の移り変わりに応じて変化するユーザUのアバターの動画を生成し、これを提供情報としてサービスYへ提供するようにしてもよい。なお、
図8Cは、
図8Aの「釣り好き」および「登山好き」を示すグラフの変化に対応している。
【0088】
例えば
図8Cに示すように、ユーザUのアバターにおいて、アバターが所持する釣り竿が徐々に短くなることによって、ユーザUの釣りに対する興味関心の高さが低くなっていることを表すことができる。また、アバターが所持する道具が徐々に登山用品に変化することによって、ユーザUの登山に対する興味関心の高さが高まっていることを表すことができる。
【0089】
したがって、事業者側は、このようなアバターによっても、ユーザUの興味関心の移り変わりを、異なるサービスYの解析結果を横断的に利用する形で確認することができる。
【0090】
また、これにより、事業者側は、アバターが示すユーザUの興味関心の移り変わりの要因を、例えば「登山熱が高まったので釣り熱が冷めたのだな」という具合に推定することができる。
【0091】
ところで、
図8Dに示すように、ユーザUの興味関心が突発的に高いスコアで示される場合が考えられる。
図8Dの例では、「6月」に、それまでなかった「骨折治療」が、ユーザUの特徴を示すとして突如高いスコアで発生した場合を示している。
【0092】
なお、「骨折治療」は、例えばユーザUが検索サービスで骨折治療に関するキーワードを検索すること等によって、ユーザUの特徴を示す特徴情報として生成され得る。そして、
図8Dに示すように、ユーザUの釣りに対する興味関心は、「3月」〜「6月」で急激に低下しているものとする。
【0093】
このような情報提供を受けた場合、事業者側は例えば、ユーザUは「6月」頃に骨折をしてしまい、そのために身体活動が制限され、アウトドア的な趣味としての釣りに対する興味関心が薄れたのだろうと推定することができる。
【0094】
ただし、一般に「骨折治療」は、身体活動が制限されなくなる程度に回復するまでの期間だけ生じうる性質の特徴であると言える。一過性を有すると言い換えてもよい。
【0095】
したがって、こうした所定の特徴を、例えば予め推移情報34に設定しておくことによって、抽出部43は、抽出した抽出結果にかかる所定の特徴が含まれる場合に、この所定の特徴に基づいて他の特徴情報の今後の時間的推移を予測することが可能となる。
【0096】
図8Eは、
図7に示した推移情報34の変形例となっている。
図8Eに示すように、変形例に係る推移情報34は、例えば「一過性」項目をさらに有する。かかる「一過性」項目にチェックが入っている場合、該当する特徴情報は一過性を有するものとし、ここで、モデル「骨折治療」はその一過性を有すると設定されているものとする。
【0097】
かかる場合、抽出部43は、「6月」において「骨折治療」のスコアが突発的に「0.9」と高くなり、「釣り好き」のスコアが「0.1」と低くなっているものの、「骨折治療」は一過性を有するので、一時的な現象であると判定することができる。
【0098】
また、これにより、抽出部43は、例えば
図8Fに示すように、「6月」以降は「骨折治療」が消滅し、「釣り好き」が漸増的に回復するといった予測を立てることが可能となる。抽出部43は、このような予測を立てた場合、その予測結果を併せて提供部44へ通知する。そして、提供部44は、
図8Fに示すように、予測的な時間的推移を例えば破線で表した提供情報を生成し、当該提供情報をサービスYへ提供する。
【0099】
なお、こうした予測につき、予測の度合いを併せて提供するようにしてもよい。たとえば、ユーザUの属性としてユーザUの位置情報がある場合に、ユーザUが引っ越しをし、自宅が京都から東京へ移転したものとする。
【0100】
抽出部43は、かかる位置情報の時間的推移を抽出情報34から抽出した際に、「自宅だけでなく、ユーザUの勤務するオフィスも京都から東京へ移転した」との予測を立てることができる。そして、この場合、抽出部43は、その予測結果を併せて提供部44へ通知する。
【0101】
ただし、自宅が移転したからと言って、ユーザUの通勤形態等によっては、勤務するオフィスも移転したとは限らない。したがって、前述の「オフィスも移転した」とまで予測するのではなく、「オフィスも移転したかもしれない」程度の予測であることを示す予測結果を提供部44へ通知するようにしてもよい。たとえば、予測の度合いを「予測可能性」とし、パーセンテージ表記等で示すようにしてもよい。また、「オフィスも移転したかもしれない」との怪しさを示すフラグ情報をセットするようにしてもよい。また、予測可能性に応じた係数等を用いることによって、スコアに予測可能性を反映させるようにしてもよいし、スコアとは別に、予測可能性に応じたスコアの信頼度を併せて提供するようにしてもよい。
【0102】
〔4.情報処理装置1の処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理手順について説明する。
図9は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0103】
図9に示すように、まず、取得部41は、ユーザUの属性を用いてユーザUの特徴を推定するモデル、および、上記属性を用いて推定されたユーザUの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスYそれぞれから取得する(ステップS101)。
【0104】
そして、抽出部43が、受付部42の受け付けたユーザ指定に該当するユーザUについて、特徴情報ごとの時間的推移を抽出する(ステップS102)。
【0105】
そして、提供部44が、抽出部43によって抽出された特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供し(ステップS103)、処理を終了する。
【0106】
〔5.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1やサービス提供サーバ10、事業者端末20、ユーザ端末100は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置1を例に挙げて説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1100、RAM(Random Access Memory)1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0107】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0108】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網500(
図2に示したネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網500を介して他の機器へ送信する。
【0109】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0110】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、当該プログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0111】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部4の各機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部3内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0112】
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0113】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0114】
例えば、
図3に示した取得部41と、受付部42とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部3に記憶される情報は、ネットワークNを介して、外部に備えられた所定の記憶装置に記憶されてもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、情報処理装置1が、例えば、ユーザUの属性を用いてユーザUの特徴を推定するモデル、および、上記属性を用いて推定されたユーザUの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスYそれぞれから取得する取得処理と、取得処理によって取得された特徴情報ごとの時間的推移を抽出する抽出処理と、抽出処理によって抽出された特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する提供処理と、を行う例を示した。しかし、上述した情報処理装置1は、取得処理を行う取得装置と、抽出処理を行う抽出装置と、提供処理を行う提供装置とが分離されてもよい。この場合、取得装置は、少なくとも取得部41を有する。抽出装置は、少なくとも抽出部43を有する。提供装置は、少なくとも提供部44を有する。そして、上記の情報処理装置1による処理は、取得装置と、抽出装置と、提供装置との各装置を有する情報処理システムSによって実現される。
【0116】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0117】
〔7.効果〕
実施形態に係る情報処理システムSの情報処理装置1は、取得部41と、抽出部43と、提供部44とを備える。取得部41は、ユーザUの属性を用いてユーザUの特徴を推定するモデル、および、上記属性を用いて推定されたユーザUの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスYそれぞれから取得する。抽出部43は、取得部41によって取得された特徴情報ごとの時間的推移を抽出する。提供部44は、抽出部43によって抽出された特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する。これにより、異なるサービスの個々の解析結果の関係性、例えば個々の解析結果の時間的推移が示す関係性を知ることができる。
【0118】
また、提供部44は、特徴情報ごとの時間的推移を示す動画を生成して提供する。これにより、事業者側に、異なるサービスYの個々の解析結果の時間的推移が示す関係性を分かりやすく提示することができる。また、これにより、事業者側に、ユーザUの興味関心の移り変わりの要因を容易に推定させることができ、例えば推定した要因を、マーケティング等におけるカバレッジの拡大等のために活用させることができる。
【0119】
また、提供部44は、特徴情報ごとの時間的推移に応じて変化するタグクラウドの動画を生成する。これにより、事業者側に、テキスト中心の情報によりネットワーク負荷をかけることなく、ユーザUの興味関心の移り変わりの要因を容易に推定させることができる。
【0120】
また、提供部44は、特徴情報ごとの時間的推移に応じて変化するユーザUのアバターの動画を生成する。これにより、事業者側に、アバター画像により直感的に、ユーザUの興味関心の移り変わりの要因を分かりやすく推定させることができる。
【0121】
また、抽出部43は、少なくとも一の特徴情報の時間的推移に基づいて、当該一の特徴情報以外の他の特徴情報の時間的推移を予測する。これにより、予測に基づいた効率的なマーケティングを図るのに資することができる。
【0122】
また、抽出部43は、他の特徴情報の時間的推移を予測する場合に、かかる予測の度合いを示す情報を特徴情報へ反映させる。これにより、たとえば予測可能性を含めた予測に基づいた効率的なマーケティングを図るのに資することができる。
【0123】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0124】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、抽出部と、提供部とを備える。取得部は、ユーザの属性を用いてユーザの特徴を推定するモデル、および、上記属性を用いて推定されたユーザの特徴に関する推定結果の少なくとも一方を含む特徴情報を異なるサービスそれぞれから取得する。抽出部は、取得部によって取得された特徴情報ごとの時間的推移を抽出する。提供部は、抽出部によって抽出された特徴情報ごとの時間的推移を併せて提供する。