(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6591664
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】塞栓除去装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/22 20060101AFI20191007BHJP
【FI】
A61B17/22 528
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-513626(P2018-513626)
(86)(22)【出願日】2016年9月20日
(65)【公表番号】特表2018-527106(P2018-527106A)
(43)【公表日】2018年9月20日
(86)【国際出願番号】US2016052618
(87)【国際公開番号】WO2017053271
(87)【国際公開日】20170330
【審査請求日】2018年5月21日
(31)【優先権主張番号】62/221,529
(32)【優先日】2015年9月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595148888
【氏名又は名称】ストライカー コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Stryker Corporation
(73)【特許権者】
【識別番号】515084904
【氏名又は名称】ストライカー ヨーロピアン ホールディングス I,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】STRYKER EUROPEAN HOLDINGS I,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ワン,カク
(72)【発明者】
【氏名】グランドフィールド,ライアン,エム.
【審査官】
菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−525796(JP,A)
【文献】
米国特許第05800525(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
塞栓除去装置(112,112’)において、
内側ルーメン(135)を有するオープンセル構造を形成する複数の相互接続されたストラット(124)を含む血栓係合構造体であって、送達カテーテル(80)から血管(70)内に放出されたときに、半径方向に拘束された形態から半径方向に拡張した形態へと拡張するようにバイアスされているか又は拡張可能である血栓係合構造体と、
前記血栓係合構造体の内側ルーメン(135)内に位置する支持構造体(200,200’,200’’,300)であって、前記血栓係合構造体のそれぞれのストラット(124)に連結された複数のコネクタ(230,330)を有する支持構造体(200,200’,200’’,300)とを備え、
前記血栓係合構造体が送達カテーテル(80)から血管(70)内に放出されたときに、前記コネクタ(230,330)が、半径方向に拘束された形態から半径方向に拡張した形態へと移動するようにバイアスされているか又は移動可能であり、それにより、前記血栓係合構造体の拡張を引き起こすか、または補助し、かつ/または促し、かつ/または複数の斜めに配置されたセル構造(126)を含むオープンセル構造を形成および維持し、
前記支持構造体(200,200’,200’’)が、前記血栓係合構造体のルーメン(135)を少なくとも部分的に通って延びる細長い中央支持部材(220,220’,220’’)をさらに備え、前記複数のコネクタ(230)のうちの各コネクタ(230)が、前記中央支持部材(220,220’,220’’)に連結された第1端部(232)と、前記血栓係合構造体のそれぞれのストラット(124)に連結された第2端部(234)とを有し、
各コネクタ(230)が、コネクタ(230)よりも近位側に延在する前記中央支持部材(220,220’,220’’)のセグメントと鈍角を形成することを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項2】
請求項1に記載の塞栓除去装置(112,112’)において、
前記中央支持部材(220,220’,220’’)が前記血栓係合構造体に対して移動可能であることを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項3】
請求項1に記載の塞栓除去装置(112,112’)において、
前記支持構造体(200,200’,200’’)が半径方向に拡張された形態にあるときよりも、前記支持構造体(200,200’,200’’)が半径方向に拘束された形態にあるときの方が、それぞれのコネクタ(230)と前記中央支持部材(220,220’,220’’)との間に形成される鈍角が大きいことを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項4】
請求項1に記載の塞栓除去装置(112,112’)において、
前記複数のコネクタ(230)の第1端部(232)が、前記中央支持部材(220,220’,220’’)に沿って、軸方向にオフセットされたそれぞれの位置で前記中央支持部材(220,220’,220’’)に接続されていることを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項5】
請求項1に記載の塞栓除去装置(112,112’)において、
前記複数のコネクタ(230)の第1端部(232)が、前記中央支持部材(220,220’,220’’)に沿って、周方向にオフセットしたそれぞれの位置で前記中央支持部材(220,220’,220’’)に接続されていることを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項6】
塞栓除去装置(112,112’)において、
前記塞栓除去装置の長手軸の周りに延在して内側ルーメン(135)を有するオープンセル構造、を形成する複数の相互接続されたストラット(124)を含む血栓係合構造体であって、送達カテーテル(80)から血管(70)内に放出されたときに、半径方向に拘束された形態から半径方向に拡張した形態へと拡張するようにバイアスされているか又は拡張可能である血栓係合構造体と、
前記血栓係合構造体の内側ルーメン(135)内に位置する支持構造体(200,200’,200’’,300)であって、当該支持構造体が前記血栓係合構造体のそれぞれのストラット(124)に連結された複数のコネクタ(230,330)を有して、当該複数のコネクタが前記塞栓除去装置の長手軸に沿って長手方向に離間している支持構造体(200,200’,200’’,300)とを備え、
前記血栓係合構造体が送達カテーテル(80)から血管(70)内に放出されたときに、前記コネクタ(230,330)が、半径方向に拘束された形態から半径方向に拡張した形態へと自己拡張するようにバイアスされており、それにより、前記血栓係合構造体の拡張を引き起こすか、または補助し、かつ/または促し、かつ/または複数の斜めに配置されたセル構造(126)を含むオープンセル構造を形成および維持し、
前記複数のコネクタ(330)のうちの各コネクタ(330)が、前記血栓係合構造体のそれぞれの第1のストラット(124)に接続された第1端部(332)と、前記血栓係合構造体のそれぞれの第2のストラット(124)に接続された第2端部(334)とを有し、前記第1端部と第2端部の間のコネクタが他の構成要素に接続されていないことを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項7】
請求項6に記載の塞栓除去装置において、
前記血栓係合構造体が拡張したときに、前記コネクタ(330)のうちの1またはそれ以上が拡張して、それぞれの中間点で、一定の角度を形成することを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項8】
請求項6に記載の塞栓除去装置(112’)において、
それぞれの第1および第2のストラット(124)が、前記血栓係合構造体の対向する側に位置することを特徴とする塞栓除去装置。
【請求項9】
請求項6に記載の塞栓除去装置(112’)において、
前記コネクタ(330)の各々が中間部分(333)を含み、前記コネクタ(330)の1またはそれ以上のそれぞれの中間部分(333)が、前記血栓係合構造体に対するそれぞれのコネクタ(330)のヒンジのような動作を可能にする、柔軟部分、屈曲点、リビングヒンジまたはその他の適切なジョイントを含むことを特徴とする塞栓除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される発明は、一般に、脈管構造から塞栓性閉塞を除去するように構成された医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血栓、塞栓または血塊が人の血管系に発生することがある。ときには、そのような血栓が害を及ぼすことなく血流に溶解することもある。しかしながら、またあるときは、そのような血栓が血管内に留まり、そこで血液の流れを部分的または完全に塞ぐことがあり、それは虚血性事象と呼ばれる。部分的または完全に閉塞した血管が、脳、肺または心臓などの傷付きやすい組織に血液を供給すると、深刻な組織損傷が生じる可能性がある。また、そのような虚血性事象は、アテローム性動脈硬化症、すなわち、血管を狭くし、かつ/または蛇行させる血管疾患によって、悪化することもある。血管の狭窄および/または蛇行の増加は、状況によっては、アテローム性動脈硬化性プラークを形成して、さらなる合併症を引き起こす可能性もある。
【0003】
公知の塞栓除去装置は、血管から血栓またはその他の異物を除去するために様々な用途で使用される。そのような装置には、引用により全体が本明細書に援用されるGrandfieldの米国特許第8,529,596号に記載および説明されるような円筒形骨格の塞栓除去装置が含まれる。
【0004】
図1Aおよび
図1Bは、Stryker社のNeurovascular Intervention部門(http://www.stryker.com/en−us/products/NewurovascularIntervention/index.htm)により製造販売されている例示的な従来の塞栓除去装置12を示している。
図1Aは塞栓除去装置12を二次元の平面図で示し、
図1Bは当該装置12の三次元の拡張した管状形態を示している。塞栓除去装置12は、自己拡張可能で生体適合性の形状記憶材料、例えばニチノールで構成されている。塞栓除去装置12は、好ましくは、形状記憶材料のチューブまたはシートをレーザ切断することによって製造される。塞栓除去装置12は、当該装置12から近位方向に延びる細長い可撓性ワイヤ40に連結され、このワイヤ40が、血管内の標的部位にシースおよび/またはカテーテルを介して塞栓除去装置12を押し込み、かつ引っ張るように構成されている。
【0005】
図1Aに示すように、塞栓除去装置12は、近位端部分14と、本体部分16と、遠位端部分18とを含み、本体部分が、複数の長手方向波状要素24(例えば、ワイヤ、ストラット)を含み、隣接する波状要素が、互いに位相がずれており、当該装置のそれぞれの近位端部分と遠位端部分の間に延在する複数の斜めに配置されたセル構造26を形成するように連結されている。塞栓除去装置12の本体部分16および遠位端部分18のセル構造26は、装置12の長手方向軸30の周囲に連続的にかつ周方向に延在している(
図1Aおよび
図1B)。
【0006】
特に、近位端部分14のセル構造26は、装置12の長手方向軸30の周りを周方向に延びているとはいえない。本体部分16のセル構造26の寸法および材料特性は、十分な半径方向の力(例えば、単位長さ当たりの半径方向の力が0.005N/mm−0.050N/mm、好ましくは0.030N/mm−0.050N/mm)および接触相互作用をもたらし、それにより、患者から塞栓性閉塞を部分的または完全に除去すべく、セル構造26および/または要素24を血管系内に存在する塞栓性閉塞と係合させるように選択されている。
図1Bに最もよく示されているように、塞栓除去装置12は、約32ミリメートルの全体長さL1を有し、本体部分16の長さL2が約20ミリメートルである。通常、本体部分16の長さは、近位端部分14の長さの約2.5倍〜約3.5倍である。
【0007】
図2は、塞栓性閉塞または血栓75を捕捉するために患者の蛇行する血管構造の標的部位に配置された
図1Aおよび
図1Bの塞栓除去装置12を示している。塞栓除去装置12が送達カテーテル80内に配置されるときなど、未拡張の形態または半径方向に圧縮された形態(図示省略)では、塞栓除去装置12は0.4−0.7ミリメートルの未拡張外径(UOD)を有する。半径方向に拡張された形態(
図1Bおよび
図2)では、塞栓除去装置12は、2.5−5.0ミリメートルの拡張外径(EOD)を有する。塞栓除去装置12は、十分な半径方向の力および接触相互作用をもたらし、それにより、ストラット要素24および/またはセル構造26が、血管70内に位置する塞栓性閉塞75と係合し、閉塞を捕らえ、封入し、捕捉し、挟み込み、かつ/または閉じ込め、患者からの塞栓性閉塞75の除去を可能にする。完全に拡張した形態における本体部分16の直径は、約4.0ミリメートルであり、セルパターン、要素24の寸法および材料は、本体部分の直径が1.0ミリメートル−1.5ミリメートルに減少したときに0.040N/mm−0.050N/mmの半径方向の力を生じるように選択される。セルパターン26、ストラット24の寸法および材料は、本体部分16の直径が3.0ミリメートルに減少したときに、0.010N/mm−0.020N/mmの半径方向の力を生成するように選択される。ストラットの厚さ対幅の比が1より大きい場合、塞栓性閉塞75へのストラット要素24の一体化が促進される。
【0008】
塞栓除去装置12の製造に使用される技術に拘わらず、ストラット要素24を相互に接続する方法が、装置の長手方向および半径方向の剛性および柔軟性を決定する。血栓または塞栓性閉塞75と係合するのに必要な半径方向の力を提供するには、半径方向の剛性が必要であるが、標的部位への送達のために装置12の半径方向の圧縮を容易にするには、半径方向の柔軟性が必要である。血管70から係合した血栓または塞栓性閉塞75を引き出すには、長手方向の剛性が必要であるが、(例えば、蛇行する血管系を介した)装置12の送達を容易にするには、長手方向の柔軟性が必要である。塞栓除去装置12のパターンは、典型的には、装置12の長手方向および半径方向の剛性と柔軟性との間の最適なバランスを維持するように設計される。しかしながら、特定の用途では、塞栓除去装置12を血管70内に展開した後に、装置12が引き出しまたは取り出しのために張力/力を受けると、装置12、特に本体部分16が、伸びて、上述した非拡張外形(UOD)(例えば、0.4−0.7ミリメートル)と同様に、より小さい外形または外径(OD)を形成しやすい。
【0009】
図3Aは、カテーテル80よりも遠位側に位置する血管70内に配置された、より小さい外形/ODを有する
図1A、
図1Bおよび
図2の塞栓除去装置12を示している。装置12の伸びおよびより小さい外形/ODによって、
図3Aおよび
図3Dに示すように、塞栓性閉塞75と係合することなく、または塞栓性閉塞を捕捉することなく、閉塞75を通り過ぎて装置12の引き抜きが生じる可能性がある。
図3B−
図3Dは、塞栓性閉塞75が内部にある管腔72を有する血管70の断面図である。血管腔72から塞栓性閉塞75を除去するための塞栓摘出術では、送達カテーテル80の遠位部分が閉塞75に隣接する標的部位に配置されるまで、
図3Cに示すように、半径方向に圧縮された塞栓除去装置12がカテーテル80内に配置された状態で、カテーテル80が管腔72を通って進められる。その後、カテーテル80から血管腔72内に装置12を展開するために、塞栓除去装置12がカテーテル80に対して遠位方向に押し込まれるか、あるいはカテーテル80が塞栓除去装置12(またはそれぞれの一部)に対して近位方向に引き込まれ、それにより、半径方向の拘束から解放された塞栓除去装置12が血管腔72内で半径方向に拡張して、閉塞75と係合し、閉塞を捕獲および捕捉することが可能となる。
【0010】
しかしながら、特定の場合(例えば、硬質/高密度の塞栓性閉塞75)には、塞栓除去装置12の半径方向の拡張力33が、塞栓性閉塞75の硬さおよび抵抗力36に打ち勝って装置12のストラットを血栓75内に進入させて血栓と一体化させるのに十分ではなく、その代わりに、
図3Dに示すように、装置12が閉塞75の周囲に延びて最も抵抗の少ない経路を通るようになる。閉塞75の周囲に延びるときの装置12の望ましくない細長い外形/ODは、装置12を引き抜くときに閉塞75と係合することなく、あるいは閉塞を捕獲または捕捉することなく、塞栓性閉塞75を通り過ぎることになりやすい。
【0011】
このため、装置の再配置および/または引き込みのために再び収めるときに外形/ODの望ましい縮小を可能としながらも、血管内に展開して張力を受けるときに塞栓除去装置の外形/ODの望ましくない伸び、伸長および/または縮小を防止する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0012】
開示の発明の例示的な実施形態では、塞栓除去装置が、内側ルーメンを有するオープンセル構造を形成する複数の相互接続されたストラットを含む血栓係合構造体であって、送達カテーテルから血管内に放出されたときに、半径方向に拘束された形態から半径方向に拡張した形態に拡張するようにバイアスされているか又は拡張可能である血栓係合構造体と、前記血栓係合構造体の内側ルーメン内に位置する支持構造体であって、前記血栓係合構造体のそれぞれのストラットに連結された複数のコネクタを有する支持構造体とを含み、前記支持構造体のコネクタが、前記血栓係合構造体が送達カテーテルから血管内に放出されたときに、半径方向に拘束された形態から半径方向に拡張した形態に移動するようにバイアスされているか又は移動可能であり、それにより、前記血栓係合構造体の拡張を引き起こすか、または補助し、かつ/または促すようになっている。
【0013】
幾つかの実施形態では、前記支持構造体が、前記血栓係合構造体のルーメンを少なくとも部分的に通って延び、かつルーメンに対して移動可能な細長い中央支持部材をさらに備え、前記複数のコネクタのうちの各コネクタが、前記中央支持部材に連結された第1端部と、前記血栓係合構造体のそれぞれのストラットに連結された第2端部とを有する。そのような実施形態では、前記複数のコネクタの第1端部を、前記中央支持部材に沿って、軸方向および/または周方向にオフセットしたそれぞれの位置で前記中央支持部材に接続することができる。血栓を係合させた後に前記支持構造体がカテーテル内への前記血栓係合構造体の回収を妨げることのないように、前記コネクタは、好ましくは、当該コネクタよりも近位側に延在する中央支持部材のセグメントと鈍角をなしており、すなわち、前記支持構造体が半径方向に拡張された形態にあるときよりも、前記支持構造体が半径方向に拘束された形態にあるときの方が、それぞれのコネクタと前記中央支持部材との間に形成される鈍角が大きくなる。
【0014】
代替的な実施形態では、中央支持部材は設けられておらず、その代わりに、前記複数のコネクタのうちの各コネクタが、前記血栓係合構造体のそれぞれの第1のストラットに接続された第1端部と、前記血栓係合構造体のそれぞれの第2のストラットに接続された第2端部とを有する。そのような実施形態では、前記コネクタのうちの1またはそれ以上が、それぞれの中間点で、一定の角度を形成する。特に、前記コネクタの1またはそれ以上のそれぞれの中間部分は、前記血栓係合構造体に対するそれぞれのコネクタのヒンジのような動作を可能にする、柔軟部分、屈曲点、リビングヒンジまたはその他の適切なジョイントを含むことができる。
【0015】
なお、支持構造体の開示の実施形態を血栓回収装置に組み込むことは、血栓回収構造体のストラットの半径方向の拡張を引き起こし、補助し、かつ/または促すのみならず、特に、ストラット間に形成されるセルの開放を促し、特に血栓が硬化して支持構造体がなければセルの崩れを引き起こすような場合においても、血栓物質をより良好に係合/捕捉するようにセルを開放した状態で維持することを理解されたい。
【0016】
開示の発明の実施形態のその他のおよび更なる態様および特徴は、添付図面を考慮して、次の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】
図2は、血管内の塞栓性閉塞を捕捉している間の
図1Aおよび
図1Bに示す従来の塞栓除去装置の断面図である。
【
図4】
図4A−
図4Eはそれぞれ、開示の発明の一実施形態に従って構成された塞栓除去装置の支持構造体の斜視図、平面図および断面図である。
【
図5】
図5は、開示の発明の一実施形態に従って構成された
図4A−
図4Eの支持構造体を有する塞栓除去装置の斜視図である。
【
図6】
図6Aおよび
図6Bは、開示の発明の別の実施形態に従って構成された支持構造体の斜視断面図を示している。
【
図7】
図7は、開示の発明のさらに別の実施形態に従って構成された
図6の支持構造体を有する塞栓除去装置の斜視図である。
【
図8】
図8は、開示の発明のさらに別の実施形態に従って構成された支持構造体の斜視図である。
【
図9】
図9は、開示の発明のさらに別の実施形態に従って構成された
図8の支持構造体を有する塞栓除去装置の別の実施形態の斜視図である。
【
図10】
図10A−
図10Dは、開示の発明のさらなる実施形態に従って構成された代替的な支持構造体を含む塞栓除去装置のさらに別の実施形態の斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の定義された用語については、本明細書のその他の箇所または特許請求の範囲に異なる定義が与えられない限りは、それら定義が適用される。
【0019】
本明細書において、全ての数値は、明示されているか否かに関わらず、用語「約」によって修飾されるものとする。用語「約」は、一般に、記載の値に同等と当業者が考える数の範囲(すなわち、同じ作用または結果を有する範囲)を指している。多くの場合、用語「約」は、最も近い有効数字に四捨五入された数を含むことができる。終点による数的範囲の記述は、その範囲内のすべての数を含む(例えば、1−5は、1,1.5,2,2.75,3,3.80,4および5を含む)。本明細書および添付の特許請求の範囲において、単数形「a」、「an」および「the」は、それ以外の明示が無い限りは、複数の指示対象を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲において、用語「or」(または)は、それ以外の明示が無い限りは、「and/or」(および/または)を含む意味で一般に用いられる。
【0020】
以下に、図面を参照しながら、開示の発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面は必ずしも同じ縮尺では描かれておらず、選択要素の相対的な縮尺は明確化のために誇張されており、また、同様の構造または機能の構成要素は、図面全体を通じて同様の符号により表されていることに留意されたい。また、図面は、実施形態の説明を容易にすることのみを目的としており、本発明の包括的な記述または発明の範囲の限定を意図したものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって規定されることにも留意されたい。さらに、開示の発明の例示的な実施形態は、開示の態様または利点すべてを含む必要はない。開示の発明の特定の実施形態とともに記載される態様または利点は、その実施形態に必ずしも限定されるものではなく、その他の実施形態において、そのように記載されていなくとも、実施し得るものである。
【0021】
図4A−
図4Eは、開示の発明の一実施形態に従って構成された塞栓除去装置の支持構造体200を示している。この支持構造体200は、そこから延びる複数の要素230を有する細長い中央部材220を含む。中央部材220は、近位端部分214と、本体部分216と、遠位端部分218とを含む。延出要素230は、中央部材220に連結されたそれぞれ第1端部232(
図4A−
図4Cおよび
図5)と、塞栓除去装置112のストラット要素124に連結されたそれぞれの第2端部234(
図5)と、第1端部と第2端部との間に延在するそれぞれの中間部分233(
図4A−
図4Cおよび
図5)とを有する。延出要素230の第1端部232は、中央部材220に対する延出要素230のヒンジのような動作を可能にする、柔軟部分、屈曲点、リビングヒンジまたはその他の適切なジョイントを含むことができる。
【0022】
図4A−
図4Cの延出要素230は、細長い中央部材220の長さL3に沿って交互に配置され、葉脈のように、それぞれの第1端部232が、第2端部234よりも近位側に配置されている。延出要素230は、
図4A−
図4Cに示すように、それぞれの第1端部232からそれぞれの第2端部234に延びる凹状の湾曲(例えば、正の単極性の凹状の滑らかな湾曲)をさらに含むことができる。延出要素230は、円形(
図4D)、楕円形(
図4E)またはその他の適切な断面形状を含むことができる。延出要素230の断面形状は、第1端部232から第2端部234まで連続的な形状であってもよく、あるいはその長さに沿って変化してもよいことを理解されたい。例えば、延出要素230の断面形状は、第1端部232および第2端部234において円形とし、中間部分233において楕円形とすることができる。
【0023】
支持構造体200は、単一構成要素(例えば、円筒構造またはシートのレーザ切断、3D印刷、押出成形など)で形成されるようにしても、あるいは互いに溶接、接着またはその他の方法で結合された別個の構成要素を含むようにしてもよい。例えば、延出要素230は、ヒンジのような形で中央部材220に結合されるものであってもよい。支持構造体200は、複数の延出要素230が半径方向に拘束された送達形態(
図4A)と、複数の要素230が半径方向に拡張された展開形態(
図4B)とを有する。延出要素230は、中央部材220に対して角度「A」で配置されている。例えば、延出要素230の角度は、10°(A1−
図4A)〜75°(A2−
図4A)の範囲とすることができるが、その他の適切な角度も考えられる。延出要素230は、
図4Bに示すように、外側に向かって拡張するようにバイアスすることができる。
【0024】
支持構造体200は、数多くの生体適合性材料、圧縮可能な材料、弾性材料またはそれらの組み合わせから構成することができ、それには、ポリマー材料、金属および金属合金、例えば、ステンレス鋼、タンタル、またはニチノールとして知られている超弾性ニッケルチタン合金のようなニッケルチタン合金が含まれる。支持構造体200は、放射線不透過性マーカを含むことができ、あるいは放射線不透過性材料の層でコーティングすることができる。中央部材220および延出要素230を含む支持構造体200は、代替的な形状およびその他の適切な構成を有することができることを理解されたい。
図6および
図8に示す例示的な構成のように、延出要素230の構成(例えば、位置、形状、材料)など、支持構造体200のその他の変形例も考えられる。本明細書において、「支持構造体」という用語は、1またはそれ以上の構成要素が直接的または間接的に結合、固着または固定される任意のデバイスまたは構成要素を指している。さらに、本明細書において、「結合された」という用語は、1またはそれ以上の構成要素が、直接的または間接的に取り付けられ、固定され、またはその他の方法で連結されることを指している。
【0025】
図5は、開示の発明に係る
図4A−
図4Cの支持構造体を有する塞栓除去装置の斜視図である。塞栓除去装置112は、複数の細長いストラット要素124によって形成された円筒形骨格を含む。ストラット要素124は、複数の長手方向波状要素とすることができ、隣接する波状要素のセットは、互いに位相がずれており、複数の斜めに配置されたセル構造126を形成するように相互に連結されている。塞栓除去装置112は、近位端部分114と、本体部分116と、遠位端部分118と、近位端部分114から遠位端部分118まで延在するルーメン135とを含む。塞栓除去装置112は、当該装置112から近位側に延びる細長い可撓性ワイヤ140に連結されており、このワイヤ140が、シースおよび/またはカテーテルを介して血管内の標的部位に塞栓除去装置112を押し込み、かつ引き込むように構成されている。塞栓除去装置112は、1またはそれ以上の放射線不透過性マーカ160を含む。
【0026】
セル構造126は、装置112の長手方向軸130の周りに連続的にかつ周方向に延在する。本体部分116のストラット要素124および/またはセル構造126の寸法および材料特性は、十分な半径方向の力(例えば、単位長さ当たりの半径方向の力が0.005N/mm−0.050N/mm、好ましくは0.030N/mm−0.050N/mm)および接触相互作用をもたらし、それにより、セル構造126および/または要素124を血管系内に存在する塞栓性閉塞と係合させて、患者から塞栓性閉塞を部分的または完全に除去できるように選択されている。
【0027】
塞栓除去装置112は、様々な技術を使用して、ワイヤから織り込み、チューブから切り出し、またはシートから切り出すことができ、そのような技術には、レーザ切断や、チューブまたはシートにパターンをエッチングして残りの材料からストラットを形成するもの、あるいはその他の適切な技術が含まれる。塞栓除去装置112は、数多くの生体適合性材料、圧縮可能な材料、弾性材料またはそれらの組み合わせから構成することができ、それには、ポリマー材料、金属および金属合金、例えば、ステンレス鋼、タンタル、またはニチノールとして知られている超弾性ニッケルチタン合金のようなニッケルチタン合金が含まれる。
【0028】
図5に示すように、塞栓除去装置112は、
図4A−
図4Cの支持構造体200を含む。支持構造体200は、塞栓除去装置112のルーメン135内に配置される。一実施形態では、支持構造体200の中央部材220が、塞栓除去装置112の長手方向軸130に沿って配置される。支持構造体200、特に中央部材220の近位端部分214は、ワイヤ140に連結される一方、それぞれの延出要素230の第2端部234は、それぞれのストラット要素124に連結されている。支持構造体200は、塞栓除去装置112に対して適切な支持を提供し、装置の望ましくない小さな外形/OD(
図3)を形成する引っ張り力、引き抜き力または引き戻し力を受ける間に、装置112の伸びを防止する。引っ張り力、軸方向の引き抜き力または引き戻し力がワイヤ140を介して塞栓除去装置112に加えられると、そのような力は、塞栓除去装置112の支持構造体200とストラット要素124との間に分散される。
【0029】
一実施形態では、引っ張り力、引き抜き力または引き戻し力の大部分が、ストラット要素124ではなく、支持構造体200に伝達されて、塞栓除去装置112が展開形態を保持するのを補助し、装置112の伸びおよび望ましくない小さい外形/OD(例えば、閉塞と係合することなく、あるいは閉塞を捕獲または捕捉することなく、塞栓性閉塞を通過すること)を防止する。さらに、遠位方向に延びる凹状の湾曲を有する延出要素230が設けられた支持構造体200を含む塞栓除去装置112(
図4A−
図4Bおよび
図5)は、当該装置112が再配置および/または引き出しのために再び収められるときなどに、外形/ODの望ましい減少を可能にする。
【0030】
図6Aおよび
図7は、開示の発明の別の実施形態に従って構成された塞栓除去装置の支持構造体を示している。説明を容易にするために、
図4A−
図4Eの支持構造体200と同じ支持構造体200’の特徴、機能および構成には、同様の符号を与えている。支持構造体200’は、細長い中央部材220を含み、この中央部材が、そこから延出する複数の要素230を有する。延出部材230は、中央部材220に沿って交互に配置されている。一実施形態では、細長い部材230が、中心部材220に沿って交互にかつ放射状に配置され、
図6Aおよび
図7の斜視図では、細長い部材230’の一部をより短く見せている。細長い部材230’は、
図6Bに示す支持構造体200’の断面図に最も良く示されるように、細長い部材230とほぼ同じ長さである。別の実施形態では、細長い中央部材220は、中央部材220に沿って交互に配置された、複数の長い延出要素230および複数の短い延出要素230’’を含む(図示省略)。
【0031】
支持構造体200’は、近位部分244および遠位部分248を備える。延出要素230/230’は、中央部材220に沿って交互にかつ順次配置され、近位部分244では延出要素230がより少なく、遠位部分248では延出要素がより多くなっており、その結果、塞栓除去装置112は、遠位部分においてより大きな支持を有し、それにより、装置112の伸びおよび望ましくない小さい外形/OD(例えば、閉塞と係合することなく、あるいは閉塞を捕獲または捕捉することなく、塞栓性閉塞を通過すること)を防止する。
【0032】
図8および
図9は、開示の発明のさらに別の実施形態に従って構成された塞栓除去装置の支持構造体を示している。説明を容易にするために、
図4A−
図4Eの支持構造体200および/または
図6A、
図6Bおよび
図7の支持構造体200’と同じ支持構造体200’’の特徴、機能および構成には、同様の符号を与えている。支持構造体200’’は、細長い中央部材220を含み、この中央部材が、そこから延出する複数の要素230を有する。延出部材230は、中央部材220に沿って交互に配置されている。
【0033】
一実施形態では、細長い部材230が、中心部材220に沿って交互にかつ放射状に配置され、
図6Aおよび
図7の斜視図と同様に、細長い部材230’の一部をより短く見せている。別の実施形態では、細長い中央部材220が、中央部材220に沿って交互に配置された、複数の長い延出要素230および複数の短い延出要素230’’を含む(図示省略)。支持構造体200’’は、
図8および
図9に示すように、延出要素230/230’を有する交互に支持されたセグメント255と、延出要素を有していない未支持のセグメント250とを備える。複数の支持されたセグメント255および未支持のセグメント250を有することにより、可変の半径方向の力を有する
図9の塞栓除去装置112が提供され、可変の半径方向の力により、装置112と塞栓性閉塞の一体化を補助し、促すことができる。
【0034】
図10A−
図10Dは、開示の発明の別の実施形態に従って構成された代替的な支持構造体300を有する塞栓除去装置112’を示している。説明を容易にするために、
図5、
図7および
図9の塞栓除去装置112と同じ塞栓除去装置112’の特徴、機能および構成には、同一符号を付している。支持構造体300は、塞栓除去装置112’のルーメン135内に配置されており、
図10Cにおいて最も良く分かるように、塞栓除去装置112’が展開された形態にあるときに、ルーメン135内に横断して配置された複数の延出要素330を含む。延出要素330は、それぞれのストラット要素124に連結されたそれぞれの第1端部332と、塞栓除去装置112’のストラット要素124に連結されたそれぞれの第2端部334と、第1端部と第2端部との間に延びるそれぞれの中間部分333とを有する(
図10A−
図10C)。
【0035】
一実施形態では、延出要素330の第1端部332は、装置112’が展開形態にあるときに、それぞれの第2端部334に対して約180°に配置される。なお、延出要素330は、装置112’が展開されたとき、それぞれの第1端部332と第2端部334との間にその他の角度、例えば、170°〜190°、または装置112’の半径方向の拡張および/または支持を補助するような任意の適切な角度をなすことができることを理解されたい。延出要素330の中間部分333は、塞栓除去装置112’に対する延出要素330のヒンジのような動作を可能にする、柔軟部分、屈曲点、リビングヒンジまたはその他の適切なジョイントを含むことができる。延出要素330の中間部分333は、
図10Aに示すように、塞栓除去装置112’の近位端部分114に向けて曲げることができる。代替的には、延出要素330の中間部分333は、
図10Bに示すように、塞栓除去装置112’の遠位端部分118に向けて曲げることができる。
【0036】
支持構造体300は、複数の延出要素330が半径方向に拘束される送達形態(
図10D)と、複数の要素330が半径方向に拡張される展開形態(
図10A−
図10C)とを有する。
図10Aおよび
図10Bに示すように、延出要素330は、塞栓除去装置112’の本体部分116または長さL3に沿って交互に配置されている。延出要素330は、それぞれの第1端部332からそれぞれの第2端部334まで延びる凹状の湾曲(例えば、正の単極性の凹状の滑らかな湾曲)をさらに含むことができる。延出要素330は、延出要素230についての
図4D−
図4Eに示すように、円形、楕円形またはその他の適切な断面形状を含むことができる。延出要素330の断面形状は、第1端部332から第2端部334まで連続的な形状であっても、あるいはその長さに沿って変化するものであってもよいことを理解されたい。例えば、延出要素330の断面形状は、第1端部332および第2端部334で円形とし、中間部分333で楕円形またはテーパ状とすることができる。
【0037】
支持構造体300の延出要素330は、塞栓除去装置112’が製造されるときに一体の構成要素で形成するようにしても(例えば、円筒構造またはシートのレーザ切断、3D印刷、押出成形など)、あるいは別個の構成要素を含み、それらが溶接、接着またはその他の方法で互いに結合されるようにしてもよい。支持構造体300は、数多くの生体適合性材料、圧縮可能な材料、弾性材料またはそれらの組み合わせから構成することができ、それには、ポリマー材料、金属および金属合金、例えば、ステンレス鋼、タンタル、またはニチノールとして知られている超弾性ニッケルチタン合金のようなニッケルチタン合金が含まれる。支持構造体300は、放射線不透過性マーカを含むようにしても、あるいは放射線不透過性材料の層でコーティングするようにしてもよい。なお、支持構造体300は、代替的な形状、位置、材料およびその他の適切な構成を有することができることを理解されたい。例えば、支持構造体300は、支持構造体200’についての
図6および
図7に示すように、塞栓除去装置112’の近位部分よりも遠位部分に、より多くの延出要素330を含むことができる。別の例では、支持構造体300が、支持構造体200’’についての
図8および
図9に示すように、延出要素330を有する交互に支持されたセグメントと、延出要素のない無支持のセグメントとを含むことができる。
【0038】
支持構造体300は、展開されたときに、塞栓除去装置112’の半径方向の拡張を補助および/または支持するように構成されている。支持構造体300は、展開された装置112’の半径方向の拡張を支持および/または補助することにより、装置の望ましくないより小さい外形OD(
図3)を生じる引っ張り力、引き抜き力または引き戻し力を装置112’が受ける間に、塞栓除去装置112’の伸びをさらに防止することができる。
【0039】
図11は、開示の発明に係る支持構造体を有する塞栓除去装置の使用例を示している。
図11に示すように、塞栓除去装置は、上述した支持構造体200/200’/200’’/300(例えば、200s−300)の何れかを有する装置112/112’の何れとしてもよい。説明を容易にするために、塞栓除去装置112/112’および支持構造体200s−300の特徴、機能および構成は、
図4A−
図10Cに示す実施形態で説明したものと同じであり、同じ符号が付されている。
【0040】
塞栓除去装置112/112’がカテーテル80に対して遠位方向に押し込まれるか、またはカテーテル80が塞栓除去装置112/112’(またはそれぞれの一部)(図示省略)に対して近位方向に引き込まれると、カテーテル80から血管70の管腔72内に装置112/112’が展開されて、半径方向にもはや拘束されていない塞栓除去装置112/112’が血管70内で半径方向に拡張して、閉塞75と係合し、閉塞を捕獲および捕捉することが可能になる。支持構造体200s−300は、塞栓除去装置112/112’の半径方向の拡張力33を補助および/または支持し、塞栓性閉塞75の抵抗力36に打ち勝つように装置112/112’をさらに補助することができ、それにより、
図11に示すように、装置が閉塞75に進入することを可能にする。塞栓除去装置112/112’の支持構造体200s−300は、血管70内で展開後に張力を受けたときに、塞栓除去装置の望ましくない伸びや伸張および/または外形/OD(
図3A、
図3D)の望ましくない減少を防止するとともに、展開して閉塞75と係合し、閉塞を捕獲および/または捕捉するときに、装置112/112’が半径方向に拡張することを可能にする。上述したように、支持構造体200s−300は、装置112/112’が再配置および/または引き出しのために再び収められるときに、外形/ODの望ましい減少をさらに可能にするように構成されている。
【0041】
なお、
図4A−
図11に示す支持構造体は、血管および非血管の両方の用途のために、例えば、管状の人工器官、インプラント、ステント、流体ダイバータなどの中に配置されるその他の適切な医療装置において使用することができることを理解されたい。
【0042】
実施形態を図示および説明してきたが、本明細書に開示された発明概念の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。このため、本発明は、以下の特許請求の範囲に規定される場合を除いて、限定されるべきではない。