特許第6591760号(P6591760)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6591760
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】メッシュフィルタ
(51)【国際特許分類】
   B01D 29/01 20060101AFI20191007BHJP
   F02M 37/34 20190101ALI20191007BHJP
   F01M 11/03 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
   B01D29/04 510A
   B01D29/04 510D
   B01D29/04 510F
   B01D29/04 520Z
   B01D29/04 530B
   F02M37/34
   F01M11/03 G
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-32492(P2015-32492)
(22)【出願日】2015年2月23日
(65)【公開番号】特開2016-155045(P2016-155045A)
(43)【公開日】2016年9月1日
【審査請求日】2018年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208765
【氏名又は名称】株式会社エンプラス
(74)【代理人】
【識別番号】110000545
【氏名又は名称】特許業務法人大貫小竹国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀧 健二朗
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−254815(JP,A)
【文献】 実開平07−031110(JP,U)
【文献】 米国特許第04051042(US,A)
【文献】 特開平06−126784(JP,A)
【文献】 特開昭51−069267(JP,A)
【文献】 特開平05−245314(JP,A)
【文献】 実開昭56−010915(JP,U)
【文献】 特開昭60−213799(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 29/01、35/00
B29C 45/00
B29D 28/00
F01M 11/03
F02M 37/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体中の異物を濾し取るフィルタ部と、前記フィルタ部を支持する枠体部と、前記流体が流動する配管の上流側に向けて開口する流体導入口と、を備えたメッシュフィルタにおいて、
前記流体導入口から内部の空洞内に導き入れた前記流体が前記フィルタ部を通過して前記配管内の下流側に向けて流出するようになっており、
前記流体が流動する前記配管内には、少なくとも前記フィルタ部の全体が配置され、
前記フィルタ部は、表面側部分と裏面側部分とを有し、前記流体の流れを斜めに遮るように配置され、前記流体導入口から前記配管の下流側に向かうに従って前記内部の空洞を狭め、
前記フィルタ部の前記表面側部分は、前記フィルタ部の前記裏面側部分よりも前記流体の流れの上流側に配置され、前記流体の流動方向に沿うように延び且つ前記流体の流れを横切るように延びる複数の縦桟で構成され、
前記フィルタ部の前記裏面側部分は、前記フィルタ部の前記表面側部分よりも前記流体の流れの下流側に配置され、前記縦桟と交差する複数の横桟で構成され、前記横桟の前記縦桟と交差する部分が前記縦桟と一体に形成され、
前記フィルタ部の前記縦桟と前記横桟の交差しない部分は、前記流体の通過を可能にする開口部になっており
前記縦桟の長手方向の端部で且つ前記空洞内における前記流体の流れ方向の下流側端部には、前記縦桟に沿って流された異物を溜める異物溜まりを設け、
前記異物溜まりが異物除去装置に接続された、
ことを特徴とするメッシュフィルタ。
【請求項2】
前記複数の縦桟は、平行に且つ等間隔に配置され、
前記複数の横桟は、平行に且つ等間隔に配置されて、前記縦桟と直交し、
前記開口部は、隣り合う一対の縦桟とこれら縦桟と直交する隣合う一対の横桟との間に形成された四角形状の空間であり、前記複数の縦桟と前記複数の横桟の交差しない部分に等間隔で複数形成された、
ことを特徴とする請求項1に記載のメッシュフィルタ。
【請求項3】
内部が空洞の多面体であり、前記多面体の少なくとも一面に前記フィルタ部が形成され、前記多面体の前記フィルタ部が形成されない他の面の少なくとも一面に前記流体を前記多面体の内部に導き入れる前記流体導入口が形成された、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のメッシュフィルタ。
【請求項4】
内部が空洞の円錐形状又は円錐台形状に形成され、前記フィルタ部が円錐面に形成され、前記流体を前記内部に導き入れる前記流体導入口が底面に形成された、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のメッシュフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流体中の異物を濾し取るために使用するメッシュフィルタに関し、特に、セルフクリーニング機能を備えたメッシュフィルタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車の燃料噴射装置に接続される燃料供給管や潤滑装置等のオイル配管の途中にはメッシュフィルタが配置され、このメッシュフィルタで燃料やオイル等の流体中の異物を濾し取るようになっている。
【0003】
図6は、このような従来のメッシュフィルタ100を示す図である。なお、図6(a)はメッシュフィルタ100の使用状態を簡単化して示す断面図であり、図6(b)はメッシュフィルタ100の平面図であり、図6(c)は図6(b)のB2部の拡大図であり、図6(d)は図6(c)のA5−A5線に沿って切断して示す断面図であり、図6(e)は図6(c)のA6−A6線に沿って切断して示す断面図であり、図6(f)はメッシュフィルタ100の裏面図である。
【0004】
この図6に示すメッシュフィルタ100は、流体中の異物を濾し取るフィルタ部101と、このフィルタ部101の外周に一体に形成された枠体102と、を備えている。このメッシュフィルタ100は、金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出することにより形作られ、枠体102が配管103等に固定され、フィルタ部101が流体の流れに直交するように配置されて使用される。そして、このメッシュフィルタ100は、射出成形時におけるキャビティ内への溶融樹脂の充填を円滑に行えるようにするため、フィルタ部101が表面側に位置する複数の縦桟104と裏面側に位置する複数の横桟105とで構成されている(特許文献1参照)。
【0005】
メッシュフィルタ100のフィルタ部101は、X−Y平面と平行に形成され、縦桟104がY軸に沿って延び、横桟105が縦桟104と直交するようにX軸に沿って延びており、複数の縦桟104がY軸と平行で且つ等間隔で配置され、複数の横桟105がX軸と平行で且つ等間隔に配置され、隣り合う縦桟104,104間と隣り合う横桟105,105間に流体の通過を許す開口部106が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−238768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図6に示す従来のメッシュフィルタ100は、フィルタ部101の縦桟104が流体の流れの上流側に配置される場合、隣り合う縦桟104,104間に異物が詰まり、フィルタ部101の横桟105が流体の流れの上流側に配置される場合、隣り合う横桟105,105間に異物が詰まる。そして、図6に示す従来のメッシュフィルタ100は、フィルタ部101に目詰まりが生じると、配管103等から取り外され、フィルタ部101の目詰まりを解消するためにフィルタ部101が洗浄等されるようになっている。したがって、目詰まりしたメッシュフィルタ100を新たなメッシュフィルタ100に交換する間、流体の流れを停止させなければならなかった。そのため、メッシュフィルタ100を使用する自動車業界等からフィルタ部101の目詰まりが生じにくいメッシュフィルタ100の提供が求められていた。
【0008】
そこで、本発明は、フィルタ部の目詰まりが生じにくいメッシュフィルタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、流体中の異物15を濾し取るフィルタ部6と、前記フィルタ部6を支持する枠体部10と、前記流体が流動する配管11の上流側に向けて開口する流体導入口4と、を備えたメッシュフィルタ1に関するものである。本発明において、前記流体導入口4から内部の空洞内に導き入れた前記流体が前記フィルタ部6を通過して前記配管11内の下流側に向けて流出するようになっている。そして、前記流体が流動する前記配管11内には、少なくとも前記フィルタ部6の全体が配置されている。また、前記フィルタ部6は、表面側部分6aと裏面側部分6bとを有し、前記流体の流れを斜めに遮るように配置され、前記流体導入口4から前記配管11の下流側に向かうに従って前記内部の空洞を狭めている。また、前記フィルタ部6の前記表面側部分6aは、前記フィルタ部6の前記裏面側部分6bよりも前記流体の流れの上流側に配置され、前記流体の流動方向に沿うように延び且つ前記流体の流れを横切るように延びる複数の縦桟12で構成されている。また、前記フィルタ部6の前記裏面側部分6bは、前記フィルタ部6の前記表面側部分6aよりも前記流体の流れの下流側に配置され、前記縦桟12と交差する複数の横桟13で構成され、前記横桟13の前記縦桟12と交差する部分が前記縦桟12と一体に形成されている。また、前記フィルタ部6の前記縦桟12と前記横桟13の交差しない部分は、前記流体の通過を可能にする開口部14になっている。また、前記縦桟12の長手方向の端部で且つ前記空洞内における前記流体の流れ方向の下流側端部には、前記縦桟12に沿って流された異物15を溜める異物溜まり16を設けられている。そして、前記異物溜まり16が異物除去装置17に接続されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るメッシュフィルタは、フィルタ部で濾し取られた異物が流体の流れによってフィルタ部の縦桟に沿って押し流されるため、フィルタ部の開口部が流体の流れによってクリーニングされた状態になり、長期間目詰まりを生じない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るメッシュフィルタを示す図であり、図1(a)がメッシュフィルタを右斜め上から見た外観斜視図、図1(b)がメッシュフィルタの正面図(底面を示す図)、図1(c)がメッシュフィルタの側面図、図1(d)が図1(c)のA1−A1線に沿って切断して示すメッシュフィルタの断面図、図1(e)が図1(c)のメッシュフィルタを矢印C1の方向から見て示す図(平面図)、図1(f)が図 1(c)のメッシュフィルタを矢印C2の方向から見て示す図(裏面図)、図1(g)が図1(b)のメッシュフィルタを矢印C3の方向から見て示す側面図である。
図2】メッシュフィルタの取付状態を示す図であり、図2(a)が流体の配管の上流側から下流側に向かって見て示すメッシュフィルタの取付状態図、図2(b)が図2(a)のA2−A2線に沿って切断して示すメッシュフィルタの取付状態を示す断面図である。
図3】フィルタ部の詳細を示す図であり、図3(a)が図1(g)のフィルタ部のB1部(裏面側部分の一部)を拡大して示す図、図3(b)が図3(a)のA3−A3線に沿って切断して示す断面図、図3(c)が図3(a)のA4−A4線に沿って切断して示す断面図、図3(d)がフィルタ部の表面側部分の一部を拡大して示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るメッシュフィルタのセルフクリーニング機能を説明するための図である。
図5図5(a)が変形例1に係るメッシュフィルタの外観斜視図であり、図5(b)が変形例2に係るメッシュフィルタの外観斜視図であり、図5(c)が変形例3に係るメッシュフィルタの外観斜視図である。
図6】従来のメッシュフィルタを示す図であり、図6(a)がメッシュフィルタの使用状態を簡単化して示す断面図、図6(b)がメッシュフィルタの平面図、図6(c)が図6(b)のB2部の拡大図、図6(d)が図6(c)のA5−A5線に沿って切断して示す断面図、図6(e)が図6(c)のA6−A6線に沿って切断して示す断面図、図6(f)がメッシュフィルタの裏面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るメッシュフィルタ1を示す図である。なお、図1(a)はメッシュフィルタ1を右斜め上から見た外観斜視図であり、図1(b)はメッシュフィルタ1の正面図(底面を示す図)であり、図1(c)はメッシュフィルタ1の側面図であり、図1(d)は図1(c)のA1−A1線に沿って切断して示すメッシュフィルタ1の断面図であり、図1(e)は図1(c)のメッシュフィルタ1を矢印C1の方向から見て示す図(平面図)であり、図1(f)は図 1(c)のメッシュフィルタ1を矢印C2の方向から見て示す図(裏面図)であり、図1(g)は図1(b)のメッシュフィルタ1を矢印C3の方向から見て示す側面図である。
【0014】
図1に示すように、メッシュフィルタ1は、内部2が空洞の略三角柱状の多面体であり、三側面3a〜3cのうちの一側面3aに形成された流体導入口4によって内部2に流体を導き入れるようになっており、この流体導入口4の周囲にフランジ状部分5が一体に形成されている。そして、このメッシュフィルタ1において、三側面3a〜3cのうちの流体導入口4が形成された一側面3aを除く他の二側面3b,3cは、流体中の異物を濾し取るフィルタ部6と、このフィルタ部6の周囲に一体に形成された額縁部7と、を備えている。また、このメッシュフィルタ1において、三角形状の一対の底面8a,8bは、フィルタ部6が形成されていない三角板状部材で形作られ、フィルタ部6の周囲に一体に形成された額縁部7と共に、フィルタ部6を支持する枠体部10を構成している。このようなメッシュフィルタ1は、全体が樹脂(POM(ポリアセタール)、66ナイロン等)によって一体に形成されている。なお、本実施形態において、フィルタ部6は、側面3b,3cに設けられた四角形状の領域である。また、額縁部7は、矩形形状のフィルタ部6の外縁(四辺)に沿って形成されている。また、流体導入口4は、一側面3aのほぼ全域に形成されており、一側面3aの形状と同様の四角形状になっている。
【0015】
図2は、メッシュフィルタ1の取付状態を示す図である。なお、図2(a)は、流体の配管11の上流側から下流側に向かって見て示すメッシュフィルタ1の取付状態図である。また、図2(b)は、図2(a)のA2−A2線に沿って切断して示すメッシュフィルタ1の取付状態を示す断面図である。
【0016】
この図2に示すように、メッシュフィルタ1は、流体導入口4が配管11の上流側に向けて開口し、フランジ状部分5が上流側配管11aの接続フランジ部11cと下流側配管11bの接続フランジ部11cとの間に固定され、フランジ状部分5以外の部分(三角柱状の部分)が配管11内に収容される。このメッシュフィルタ1の流体導入口4は、四角形状になっており、上流側配管11aを流下する流体の流れをメッシュフィルタ1の内部2に導き入れるようになっている。そして、メッシュフィルタ1の内部2に流入した流体は、一対のフィルタ部6,6を通過する際に異物が濾し取られ、その後に下流側配管11b側へ流動する。このように配管11に取り付けられたメッシュフィルタ1は、フィルタ部6,6が配管11内の流体の流れを斜めに遮るように位置している。
【0017】
図3は、フィルタ部6の詳細を示す図である。なお、図3(a)は図1(g)のフィルタ部6のB1部(裏面側部分の一部)を拡大して示す図であり、図3(b)は図3(a)のA3−A3線に沿って切断して示す断面図であり、図3(c)は図3(a)のA4−A4線に沿って切断して示す断面図であり、図3(d)はフィルタ部6の表面側部分の一部を拡大して示す図である。
【0018】
フィルタ部6は、流体の流れの上流側に配置される部分である表面側部分6aと、この表面側部分6aよりも流体の流れの下流側に配置される部分である裏面側部分6bとに二分されている。フィルタ部6の表面側部分6aは、流体の流れの方向に沿って延びる複数の縦桟12で構成されている。そして、この複数の縦桟12は、Y軸と平行に且つ等間隔に配置されている。また、フィルタ部6の裏面側部分6bは、フィルタ部6の表面側部分6aの縦桟12と直交する複数の横桟13で構成されている。そして、この複数の横桟13は、X軸と平行に且つ等間隔に配置されており、縦桟12と交差する部分が縦桟12と一体に形成されている。これら複数の縦桟12と複数の横桟13の交差しない部分は、流体の通過を可能にする開口部14になっている。この開口部14は、隣り合う一対の縦桟12,12とこられ縦桟12,12と直交する隣り合う一対の横桟13,13との間に形成された四角形状の空間である。
【0019】
図4は、本実施形態に係るメッシュフィルタ1のセルフクリーニング機能を説明するための図である。この図4に示すように、メッシュフィルタ1のフィルタ部6は、縦桟12が流体の流動方向に沿うように延び且つ流体の流れを斜めに横切るように延びているため、開口部14を通過できずに濾し取られた異物15が流体に押されて縦桟12に沿って移動する。その結果、フィルタ部6は、流体の流れによってクリーニングされることになり、開口部14が濾し取られた異物15によって目詰まりし難くなっている。
【0020】
上述のメッシュフィルタ1は、例えば、横桟13の幅寸法L1が0.1mmに形成され、縦桟12の幅寸法L2が0.1mmに形成され、開口部14の一辺の長さL3が0.1mmに形成される(図3参照)。なお、これらL1〜L3の寸法は、本実施形態に係るメッシュフィルタ1の理解を助けるための例示であって、これらの数値に限定されず、使用条件等に応じて適宜変更される。
【0021】
以上のように、本実施形態に係るメッシュフィルタ1は、フィルタ部6で濾し取られた異物15が流体の流れによってフィルタ部6の縦桟12に沿って押し流されるため、フィルタ部6の開口部14が流体の流れによってクリーニングされた状態になり、長期間目詰まりを生じない。
【0022】
また、図2に示すように、本実施形態に係るメッシュフィルタ1は、フィルタ部6を有する一対の側面3b,3cの先端が突き合わせられることによって三角状コーナー部が形成され、この三角状コーナー部が縦桟12に沿って押し流された異物を溜める異物溜まり16になっている。この異物溜まり16は、縦桟12の長手方向の端部で且つメッシュフィルタ1の内部2における流体の流れ方向の下流側端部に位置している。このような構成のメッシュフィルタ1は、濾し取られた異物15を異物溜まり16に収容できるため、洗浄等のクリーニング作業の頻度を低減することができる。
【0023】
なお、本実施形態に係るメッシュフィルタ1は、異物溜まり16を外部の異物除去装置17にドレインチューブ18等を介して接続し、異物溜まり16内に溜まった異物15を異物除去装置17によって定期的に外部に排出するようにしてもよい。このように構成したメッシュフィルタ1は、洗浄等のクリーニング作業の頻度をより一層低減することができる。
【0024】
(変形例1)
図5(a)は、メッシュフィルタの変形例1を示す外観斜視図である。この変形例1に係るメッシュフィルタ1は、内部が空洞の円錐形状になっており、底面20に流体導入口が形成され、円錐面21にフィルタ部6が形成されている。円錐面21は、底面20に沿った環状の額縁部22と、頂部23側の円錐状の額縁部24と、これら額縁部22,24で支持されたフィルタ部6と、が一体に形成されている。このような形状のメッシュフィルタ1は、円錐面21に形成されたフィルタ部6が流体の流れを斜めに遮るように配置されることにより、上記実施形態のメッシュフィルタ1と同様の効果を得ることができる。
なお、この円錐形状のメッシュフィルタ1は、頂部23側を部分的に切り欠いたような形状の円錐台形状のメッシュフィルタにしてもよい。
【0025】
(変形例2)
図5(b)は、メッシュフィルタ1の変形例2を示す外観斜視図である。この変形例2に係るメッシュフィルタ1は、内部が空洞の四角錐形状になっており、底面25に流体導入口が形成され、四側面26a〜26dの全てにフィルタ部6が形成されている。側面26a〜26dは、形状が二等辺三角形であり、等脚台形形状のフィルタ部6を額縁部27で取り囲むように形成されている。このような形状のメッシュフィルタ1は、側面26a〜26dに形成されたフィルタ部6が流体の流れを斜めに遮るように配置されることにより、上記実施形態のメッシュフィルタ1と同様の効果を得ることができる。
なお、本変形例に係るメッシュフィルタ1は、四側面26a〜26dの全てにフィルタ部6を形成する態様を例示したが、これに限られず、四側面26a〜26dのうちの少なくとも一側面(一側面、二側面、又は三側面)にフィルタ部6を形成するようにしてもよい。
【0026】
(変形例3)
図5(c)は、メッシュフィルタ1の変形例3を示す外観斜視図である。この変形例3に係るメッシュフィルタ1は、内部が空洞の三角柱状の多面体であり、底面8の形状が直角三角形であり、三側面3a〜3cのうちの一側面3a(直交する二側面3a,3cのうちの一側面3a)に流体導入口が形成され、直交する二側面3a,3cを斜めに接続する一側面3bにフィルタ部6が形成されている。直交する二側面3a,3cを斜めに接続する一側面3bは、形状が矩形形状であり、矩形形状のフィルタ部6を額縁部7で取り囲むように形成されている。このような形状のメッシュフィルタ1は、一側面3bに形成されたフィルタ部6が流体の流れを斜めに遮るように配置されることにより、上記実施形態のメッシュフィルタ1と同様の効果を得ることができる。
【0027】
(その他の変形例)
本実施形態に係る筒状メッシュフィルタ1は、開口部14の形状が正方形の場合を例示したが、これに限られず、開口部14の形状を長方形にしてもよい。
また、本発明に係るメッシュフィルタ1は、上記実施形態、変形例2、及び変形例3に例示した多面体に限定されるものではなく、5角錐形状や六角錐形状の多面体でもよい。
【符号の説明】
【0028】
1……メッシュフィルタ、6……フィルタ部、6a……表面側部分、6b……裏面側部分、10……枠体部、12……縦桟、13……横桟、14……開口部、15……異物
図1
図2
図3
図4
図5
図6