(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6591819
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】ショーケース冷却システム
(51)【国際特許分類】
F25D 11/00 20060101AFI20191007BHJP
F25B 1/00 20060101ALI20191007BHJP
F25B 41/06 20060101ALI20191007BHJP
A47F 3/04 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
F25D11/00 101E
F25B1/00 371F
F25B41/06 S
A47F3/04 H
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-151479(P2015-151479)
(22)【出願日】2015年7月31日
(65)【公開番号】特開2017-32194(P2017-32194A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2018年7月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】512098865
【氏名又は名称】株式会社アリガ
(74)【代理人】
【識別番号】100132621
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 孝行
(74)【代理人】
【識別番号】100123364
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 徳子
(72)【発明者】
【氏名】邨井 俊一
【審査官】
河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】
特許第3603497(JP,B2)
【文献】
特開2003−056963(JP,A)
【文献】
特開2001−004261(JP,A)
【文献】
特開2007−010232(JP,A)
【文献】
特開平10−318644(JP,A)
【文献】
特開2014−169771(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 11/00
A47F 3/04
F25B 1/00
F25B 41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のショーケースと、
冷媒を循環させて当該ショーケースに冷媒を供給する冷凍機と、
当該ショーケースに設けられ、当該ショーケースの庫内温度に応じて前記冷凍機からショーケースに供給される冷媒の流れを制御する制御弁と、
前記制御弁に接続され、所定の期間における制御弁の開閉回数に基づいて、前記ショーケースを通って前記冷凍機に戻る冷媒の圧力を変更するように前記冷凍機を制御する制御装置と、
を具備することを特徴とするショーケース冷却システムであって、
前記複数のショーケースの少なくとも1つが、前記冷凍機専用のものではないことを特徴とするショーケース冷却システム。
【請求項2】
前記制御弁の開閉回数が、制御弁の閉じた回数が最も少ないものであることを特徴とする請求項1に記載のショーケース冷却システム。
【請求項3】
前記制御弁の閉じた回数が最も少ないものが、2回以上であることを特徴とする請求項2に記載のショーケース冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショーケースの庫内温度に応じて、ショーケースに冷媒を供給する冷凍機を制御することにより、省エネルギーを実現するショーケース冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗内には、食品等を格納する複数台のショーケースが設置されている。それらのショーケースは、店舗外等に設置された冷凍機に接続されている。
【0003】
このようなショーケース冷却システムでは、冷凍機の圧縮機にて圧縮された冷媒が、同じく冷凍機に設置された凝縮器にて放熱され、凝縮した後、冷媒回路を構成する冷媒配管を経て各ショーケースに供給される。
【0004】
各ショーケースには制御弁と蒸発器とが設けられており、ショーケースの庫内温度が高くなると、制御弁が開いて冷媒が蒸発器に流入する。すると、冷媒が蒸発器で蒸発することでショーケースの庫内の温度を下げるようにしている。一方、ショーケース内の温度が十分低い場合には、制御弁は閉じられ、冷媒が蒸発器に流れ込まないようにして、ショーケースの庫内温度がさらに下がらないようにしている。このようなショーケース冷却システムに関し、省エネルギーを実現するためのシステムがいくつか提案されている(たとえば特許文献1〜4参照)。
【0005】
特許文献1では、所定箇所の温度を計測する温度センサーによって計測された庫内温度と設定値との偏差に基づき、電磁弁を介して蒸発器への冷媒の流れをオン・オフ制御するショーケースと、それに接続される冷凍機と、このショーケースおよび冷凍機を制御する総合コントローラとで構成され、温度センサーからの情報および冷凍機からの情報に基づいて冷凍機の冷凍稼働率を制御するショーケース冷却装置が提案されている。
【0006】
また、特許文献2および3では、所定箇所の温度を計測する温度センサーによって計測された庫内温度と設定値との偏差に基づき、電磁弁を介して蒸発器への冷媒の流れをオン・オフ制御するショーケースと、それに接続される冷凍機と、このショーケースおよび冷凍機を制御する総合コントローラとで構成され、その電磁弁の運転率を用いて算出される冷媒圧力の設定値と実際の測定値との偏差に基づいて、冷凍機を制御するショーケース冷却装置が提案されている。
【0007】
さらに、特許文献4では、所定箇所の温度を計測する温度センサーによって計測された庫内温度と予め設定された設定値との偏差に基づき、電磁弁を介して蒸発器への冷媒の流れをオン・オフ制御するショーケースと、それに接続される冷凍機と、このショーケースおよび冷凍機を制御する総合コントローラとで構成され、冷凍機に内蔵される圧縮機の吸入冷媒圧力の一定期間平均値とその圧力設定値に基づいてショーケースの温度設定値を変更するショーケース冷却装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3603497号公報
【特許文献2】特許第3666174号公報
【特許文献3】特許第3830611号公報
【特許文献4】特許第3658911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1〜4のショーケース冷却システムは、総合コントローラ(制御装置)に接続できる専用のショーケースおよび専用の冷凍機で構成したり、総合コントローラと接続できるように改造したショーケースおよび冷凍機でしか構成することができないという問題点があった。その結果、ショーケースや冷凍機が既に設置されている場合には、それらを買い替えたり、総合コントローラに合わせてそれらを改造しなければならず、容易に導入することができないという問題点があった。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑み、ショーケースや冷凍機が既に設置されている場合であっても、それらの買い替えや改造をすることなくそのまま利用することができ、かつ省エネルギーを実現することができる安価なショーケース冷却システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の発明者は、この問題に関して鋭意研究を続けた結果、以下のような既存のショーケースや冷凍機をそのまま利用でき、かつ省エネルギーを実現できる画期的なショーケース冷却システムを見出した。
【0012】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、ショーケースと、冷媒を循環させてショーケースに冷媒を供給する冷凍機と、ショーケースと冷凍機との間に設けられ、ショーケースの庫内温度に応じて冷凍機からショーケースに供給される冷媒の流れを制御する制御弁と、制御弁の運転状態に基づいて、ショーケースを通って冷凍機に戻る冷媒の圧力を変更するように冷凍機を制御する制御装置と、を具備することを特徴とするショーケース冷却システムにある。
【0013】
ここで、「ショーケースと冷凍機との間に設けられ」とは、制御弁がショーケースと冷凍機の間に接続される配管等に設けられた場合だけでなく、ショーケースや冷凍機に直接設けられる場合を含むものをいう。なお、市販されているショーケースの多くは、ショーケース自体に制御弁が設けられている。
【0014】
かかる第1の態様では、ショーケースや冷凍機が既に設置されている場合であっても、それらの買い替えや改造をすることなくそのまま利用することができ、かつ省エネルギーを実現することができる安価なショーケース冷却システムを提供することができる。
【0015】
本発明の第2の態様は、制御弁がショーケースに設けられ、制御弁の運転状態が、所定の期間における制御弁の開閉回数であることを特徴とする第1の態様に記載のショーケース冷却システムにある。ここで、「制御弁の開閉回数」とは、制御弁が開いた状態から閉じた状態、または制御弁が閉じた状態から開いた状態に変わった回数をいう。すなわち、制御弁が開いた状態から閉じた状態になった場合の制御弁が閉じた回数は1回となり、制御弁が閉じた状態から開いた状態に変わった場合の制御弁が開いた回数は1回となる。
【0016】
かかる第2の態様では、ショーケースの庫内温度の状況を明確に反映する制御弁の開閉回数に基づいて冷凍機を制御することになるので、容易にショーケース冷却システムを構築することができる。また、市販されているショーケースの多くは、ショーケース自体に制御弁が設けられているので、市販されているショーケースをそのまま利用して、より安価にショーケース冷却システムを構築することができる。
【0017】
また、複数のショーケースを用いて、このようなショーケース冷却システムを構築し、動作させると、所定の期間における制御弁の閉じた回数が最も少ないショーケースを把握することができる。ここで、制御弁の閉じた回数が最も少ないということは、そのショーケースは冷凍機から最も冷媒が供給されているもの、すなわち冷凍機の運転(出力)を支配しているショーケースということになる。そこで、そのショーケースの設定温度を上げて、制御弁の閉じた回数を上げることができれば、そのショーケースに供給される冷媒の供給量を少なくすることができる。その結果、冷凍機から供給される冷媒の総量を下げることができるので、このショーケース冷却システムの消費電力をさらに下げることができる。
【0018】
本発明の第3の態様は、制御弁の開閉回数が、制御弁の閉じた回数が2回以上であることを特徴とする第2の態様に記載のショーケース冷却システムにある。ここで、「制御弁の閉じた回数が2回以上」とは、初期状態を制御弁が開いた状態とした場合に制御弁が2回以上閉じた場合をいう。
【0019】
かかる第3の態様では、制御弁の閉じた回数が2回以上になった段階ではじめて、ショーケースを通って冷凍機に戻る冷媒の圧力を変更するように冷凍機を制御するので、ショーケースの霜取り機能等のようにショーケース固有の理由によって制御弁が1回閉じた場合であっても、冷凍機に戻る冷媒の圧力を変更することはなく、より正確に冷凍機を制御することができる。すなわち、ショーケースによっては、霜取り機能等を発揮させる際に制御弁を閉じる動作を行うものがあるので、制御弁の閉じた回数を1回と設定すると、ショーケース冷却システムは、その霜取り機能等に基づいて制御弁を閉じた場合であっても、ショーケースの庫内温度が十分低いために制御弁を閉じたと誤認してしまう可能性がある。そこで、制御弁の閉じた回数を2回以上とすることにより、そのような誤認を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は実施形態1に係るショーケース冷却システムの概略図である。
【
図2】
図2は実施形態1に係るショーケース冷却システムの動作フローチャートである。
【
図4】
図4は実施例1に係るショーケース冷却システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るショーケース冷却システムの実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
【0022】
図1に本実施形態に係るショーケース冷却システムの概略図を示す。
図1に示すように、本実施形態に係るショーケース冷却システム1は、ショーケース部10と、ショーケース部10に冷媒を供給する冷凍機部20と、冷凍機部20を制御する制御部30とで構成されている。
【0023】
ショーケース部10は、3台のショーケース11からなっている。各ショーケース11は、ショーケース11の庫内温度に基づいて開閉する制御弁である電磁弁15と、それに接続された蒸発器17を有しており、電磁弁15を通って流れ込んできた冷媒を蒸発器17で気化させてショーケース11の庫内を冷却することができるようになっている。
【0024】
ここで、ショーケース11の種類は特に限定されず、電磁弁15の運転状態を外部に出力することができるものでればよい。また、本実施形態では、制御弁として電磁弁15を用いたが、同様の機能を有するものであれば特に限定されない。さらに、電磁弁15の運転状態とは、電磁弁15が閉じた状態または開いた状態のいずれかをいう。なお、本実施形態では、3台のショーケース11でショーケース部を構成したが、ショーケース11の台数は特に限定されない。
【0025】
冷凍機部20は、3台の冷凍機21からなっている。各冷凍機21は、3本の冷媒配管Pを介してショーケース11の電磁弁15にそれぞれ接続されており、冷媒を循環させながら冷凍機21からショーケース11に冷媒をそれぞれ供給することができるようになっている。
【0026】
ここで、冷凍機21は特に限定されず、後述する制御部30からの制御信号に応じて、ショーケース11を通って冷凍機21に戻る冷媒の圧力(吸入冷媒圧力)を変更できるものであればよい。また、冷媒配管Pも特に限定されない。
【0027】
制御部30は、1台の制御装置31で構成されており、3本の配線L1を介して各ショーケース11の電磁弁15にそれぞれ接続されると共に、3本の配線L2を介して各ショーケース11に冷媒を供給する冷凍機21にそれぞれ接続されている。そして、制御装置31は、電磁弁15から出力される信号(電磁弁の運転状態)に基づいて、その電磁弁15に接続されている冷凍機21を制御して吸入冷媒圧力を変えることができるようになっている。
【0028】
ここで、制御装置31は、吸入冷媒圧力を変更することができるように冷凍機21を制御できるものであれば特に限定されず、たとえば専用制御機器であってもよいし、パーソナルコンピュータであってもよい。また、配線L1および配線L2も特に限定されず、有線であっても無線であってもよい。
【0029】
次に、ショーケース冷却システム1の動作について説明する。
図2は、本実施形態に係るショーケース冷却システムの動作フローチャートである。ここで、1冷却サイクルとは、電磁弁15の閉じた回数Nを計測するための期間であり、本実施形態では30分間とする。また、冷凍機21を制御するための判断基準を、10分おきに電磁弁15の運転状態を検出する場合において、1冷却サイクル中に電磁弁15の閉じた回数Nが2回であるとする。
【0030】
まず、制御装置31が、10分ごとに各ショーケース11の電磁弁15の運転状態を検出し、1冷却サイクル中に電磁弁15が閉じた回数Nを記録する(S1)。次に、制御装置31は、その記録に基づいて各冷凍機21を制御する(S2)。
【0031】
具体的には、電磁弁15の閉じた回数Nが2の場合には、制御装置31は吸入冷媒圧力を変化させずに、その冷凍機21をそのまま動作させる(R1)。
【0032】
一方、電磁弁15の閉じた回数Nが3である場合には、制御装置31は、その電磁弁15を流れる冷媒の吸入冷媒圧力を所定の圧力dPだけ上昇させるように、冷凍機21を制御する(R2)。なお、所定の圧力dPは、特に限定されず、冷凍機21の性能に応じて自由に設定することができる。
【0033】
他方、電磁弁15の閉じた回数Nが1以下である場合には、制御装置31は、その電磁弁15を流れる冷媒の吸入冷媒圧力を所定の圧力dPだけ下降させるように、冷凍機21を制御する(R3)。なお、所定の圧力dPは、圧力を上昇させる場合と圧力を加工させる場合とで異なる値にしてもよいし、同じ値にしてもよい。
【0034】
ここで、吸入冷媒圧力と省エネルギーとの関係について、冷凍サイクルを参照しつつ説明する。
図3は、冷凍サイクルの概略図である。
図3に示すように、冷凍サイクルSとは、凝縮→膨張→蒸発→圧縮の4つの行程からなるサイクルである。そして、冷凍機は、冷凍サイクルSの圧縮および凝縮行程を担っている。すなわち、冷凍機は、ショーケースを通って戻ってきた冷媒を圧縮・凝縮した後、ショーケースに供給するという動作を繰り返している。
【0035】
したがって、
図3に示すように、たとえば冷媒の吸入冷媒圧力をdPだけ高くした場合における圧縮にかけるエネルギーは、冷媒の吸入冷媒圧力を高くする前の状態における圧縮にかけるエネルギーよりも、Vだけ小さくすることができるということになる。よって、吸入冷媒圧力を上げるということは、省エネルギーを意味することになる。なお、冷媒の吸入冷媒圧力を下げるということは、逆に圧縮にかけるエネルギーを増大させることになる。
【0036】
このように、本実施形態に係るショーケース冷却システム1は、ショーケース11の庫内温度に応じて開閉する電磁弁15の閉じた回数Nに応じて吸入冷媒圧力を変更するように冷凍機21を制御することができるので、ショーケース11の庫内温度が十分に低い場合には、そのショーケース11に冷媒を供給する冷凍機21の吸入冷媒圧力を上げることができる。その結果、ショーケース冷却システム1に投入するエネルギーを削減することができる。
(実施例1)
【0037】
本発明に係るショーケース冷却システムにおける省エネルギーの効果を示すために、
図4に示すようなショーケース冷却システムを構築した。
図4に示すショーケース冷却システム1Aは、実施形態1のショーケース冷却システム1とは異なり、冷凍機部20を1つの冷凍機21で構成し、その他の部分はほぼ同一の構成となっている。
【0038】
ショーケース11としては、パナソニック社製ショーケース:CSM−EX086、FPW−EX9865、CPS−EX5865(各1台)を用いた。また、冷凍機としては、日立アプライアンス社製冷凍機:KX−N4AVP(1台)を用いた。
【0039】
設定温度:27℃、湿度:70%、1冷却サイクルを30分とし、10分ごとに電磁弁の運転状態(閉じているかまたは開いているか)を判定した。そして、制御装置31は、1冷却サイクル中における各ショーケース11の電磁弁15の閉じた回数に基づいて、吸入冷媒圧力を変更するように冷凍機21を制御するようにした。
【0040】
冷凍機21の制御条件としては、実施形態1のショーケース冷却システムと同様に、1冷却サイクル中、(1)すべての電磁弁15の閉じた回数が3回になった場合には、吸入冷媒圧力を0.01MPa上昇するように冷凍機21を制御し、(2)3つの電磁弁のうち1つでも1以下になった場合には、吸入冷媒圧力を0.01MPa下降するように冷凍機21を制御し、(3)それ以外の場合には、その吸入冷媒圧力を維持するように冷凍機21を制御することにした。
【0041】
そして、このショーケース冷却システム1Aにおける1日の消費電力と、このシステムにおいて制御部30を動作しないようにした場合の消費電力とを比較したところ、約8%の消費電力を削減できることが分かった。
(他の実施形態)
【0042】
実施形態1に係るショーケース冷却システムでは、ショーケースと冷凍機とを1対1で接続するようにしたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、実施例1に示したように3台のショーケースに1台の冷凍機を接続するようにしてもよいし、3台のショーケースに2台の冷凍機を接続するようにしてもよい。また、これらの接続方法も特に限定されない。
【0043】
また、実施形態1に係るショーケース冷却システムでは、1冷却サイクル中の電磁弁の閉じた回数を制御装置31で記録するようにしたが、電磁弁15がその運転状態を記録し、所定の時間経過後に1冷却サイクル中の電磁弁の閉じた回数を制御装置31に送信するようにしてもよい。
【0044】
さらに、実施形態1に係るショーケース冷却システムでは、1冷却サイクル中の電磁弁の閉じた回数の判断基準を2としたが、これに限定されない。たとえば、使用するショーケースの機能等に応じて、3やそれ以外の回数を判断基準として用いてもよい。
【0045】
また、実施形態1に係るショーケース冷却システムでは、冷凍機を制御するための判断基準として電磁弁の閉じた回数を用いたが、これに限定されない。たとえば、冷凍機を制御するための判断基準として、電磁弁を通過する冷媒の量を用いてもよい。
【0046】
さらに、判断基準を1冷却サイクル中の電磁弁の閉じた回数ではなく、1冷却サイクル中の電磁弁の開いた回数としてもよい。
【0047】
上述したようにショーケース冷却システムを構成しても、実施形態1に係るショーケース冷却システムと同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0048】
1、1A ショーケース冷却システム
10 ショーケース部
11 ショーケース
15 電磁弁
17 蒸発器
20 冷凍機部
21 冷凍機
30 制御部
31 制御装置
P 冷媒配管
L1、L2 配線