(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6591829
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】キャリアアグリゲーション(CA)アーキテクチャ、無線周波数(RF)モジュール、および無線周波数(RF)装置
(51)【国際特許分類】
H04B 1/00 20060101AFI20191007BHJP
H04B 1/52 20150101ALI20191007BHJP
H04B 1/58 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
H04B1/00 260
H04B1/52
H04B1/58
H04B1/00 257
H04B1/00 264
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-159868(P2015-159868)
(22)【出願日】2015年8月13日
(65)【公開番号】特開2016-42696(P2016-42696A)
(43)【公開日】2016年3月31日
【審査請求日】2018年8月9日
(31)【優先権主張番号】62/036,844
(32)【優先日】2014年8月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503031330
【氏名又は名称】スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SKYWORKS SOLUTIONS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン・イーサン
(72)【発明者】
【氏名】ローマン・ズビグニュー・アーキシェウスキ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ジィ・フリード
(72)【発明者】
【氏名】エドワード・ジェームズ・アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】レザ・カスナビ
【審査官】
前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2013/024370(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0250819(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0295775(US,A1)
【文献】
特開2010−114837(JP,A)
【文献】
特表2012−514387(JP,A)
【文献】
特開2006−166277(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0073268(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/00
H04B 1/52
H04B 1/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアアグリゲーションアーキテクチャであって、
共通のアンテナを用いて第1の周波数帯域および第2の周波数帯域のための二重化機能性を提供するように構成されるデュプレクサと、
前記デュプレクサのそれぞれのポートに結合される、前記第1の周波数帯域に関連する第1の増幅経路および前記第2の周波数帯域に関連する第2の増幅経路とを備え、前記第1の増幅経路および前記第2の増幅経路の各々はそのそれぞれの周波数帯域の信号を増幅するように構成され、前記第1の増幅経路は、前記第1の周波数帯域における増幅された信号および前記第1の周波数帯域における受信した信号のための時分割二重化機能性を提供するように構成される第1の送信/受信スイッチを含み、前記第1の送信/受信スイッチは、前記第1の増幅経路の第1の帯域選択スイッチ内に実施され、前記第2の増幅経路は、前記第2の周波数帯域における増幅された信号および前記第2の周波数帯域における受信した信号のための時分割二重化機能性を提供するように構成される第2の送信/受信スイッチを含み、前記第1の送信/受信スイッチおよび前記第2の送信/受信スイッチの各々は、送信した信号および受信した信号のための前記デュプレクサに結合された共通のノードを含み、
前記第1の増幅経路は、さらに、第3の周波数帯における信号を増幅するように構成され、前記第1の送信/受信スイッチは、前記第3の周波数帯における増幅された信号をフィルタに経路決めするように構成される、キャリアアグリゲーションアーキテクチャ。
【請求項2】
前記第1の周波数帯域はB39帯域を含む、請求項1に記載のキャリアアグリゲーションアーキテクチャ。
【請求項3】
前記第2の周波数帯域はB41帯域を含む、請求項1に記載のキャリアアグリゲーションアーキテクチャ。
【請求項4】
前記デュプレクサのノードに結合されるアンテナ切換モジュールをさらに含む、請求項1に記載のキャリアアグリゲーションアーキテクチャ。
【請求項5】
前記第2の増幅経路は第2の帯域選択スイッチを含む、請求項1に記載のキャリアアグリゲーションアーキテクチャ。
【請求項6】
前記第1の増幅経路は、前記第1の増幅経路の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように構成されるコントローラを含む、請求項1に記載のキャリアアグリゲーションアーキテクチャ。
【請求項7】
前記第1の増幅経路は、電力増幅器と、前記電力増幅器をバイアスするように構成されるバイアスポートとを含む、請求項1に記載のキャリアアグリゲーションアーキテクチャ。
【請求項8】
無線周波数モジュールであって、
複数の構成要素を受けるように構成されるパッケージ基板と、
前記パッケージ基板上に実現されるキャリアアグリゲーションアーキテクチャとを備え、前記キャリアアグリゲーションアーキテクチャは、共通のアンテナを用いて第1の周波数帯域および第2の周波数帯域のための二重化機能性を提供するように構成されるデュプレクサを含み、前記キャリアアグリゲーションアーキテクチャはさらに、前記デュプレクサのそれぞれのポートに結合される、前記第1の周波数帯域に関連する第1の増幅経路および前記第2の周波数帯域に関連する第2の増幅経路を含み、前記第1の増幅経路および前記第2の増幅経路の各々はそのそれぞれの周波数帯域の信号を増幅するように構成され、前記第1の増幅経路は、前記第1の周波数帯域における増幅された前記信号および前記第1の周波数帯域における受信した信号のための時分割二重化機能性を提供するように構成される第1の送信/受信スイッチを含み、前記第1の送信/受信スイッチは、前記第1の増幅経路の第1の帯域選択スイッチ内に実施され、前記第2の増幅経路は、前記第2の周波数帯域における増幅された信号および前記第2の周波数帯域における受信した信号のための時分割二重化機能性を提供するように構成される第2の送信/受信スイッチを含み、前記第1の送信/受信スイッチおよび前記第2の送信/受信スイッチの各々は、送信した信号および受信した信号のための前記デュプレクサに結合された共通のノードを含み、
前記第1の増幅経路は、さらに、第3の周波数帯における信号を増幅するように構成され、前記第1の送信/受信スイッチは、前記第3の周波数帯における増幅された信号をフィルタに経路決めするように構成される、無線周波数モジュール。
【請求項9】
前記無線周波数モジュールは電力増幅器モジュールである、請求項8に記載の無線周波数モジュール。
【請求項10】
前記無線周波数モジュールはフロントエンドモジュールである、請求項8に記載の無線周波数モジュール。
【請求項11】
前記第1の周波数帯域はB39帯域を含み、前記第2の周波数帯域はB41帯域を含む、請求項8に記載の無線周波数モジュール。
【請求項12】
前記第2の増幅経路は第2の帯域選択スイッチを含む、請求項8に記載の無線周波数モジュール。
【請求項13】
無線周波数装置であって、
無線周波数信号を処理するように構成されるトランシーバと、
前記トランシーバと通信する無線周波数モジュールとを備え、前記無線周波数モジュールはキャリアアグリゲーションアーキテクチャを有し、前記キャリアアグリゲーションアーキテクチャは、共通のアンテナを用いて第1の周波数帯域および第2の周波数帯域のための二重化機能性を提供するように構成されるデュプレクサを含み、前記キャリアアグリゲーションアーキテクチャはさらに、前記デュプレクサのそれぞれのポートに結合される、前記第1の周波数帯域に関連する第1の増幅経路および前記第2の周波数帯域に関連する第2の増幅経路を含み、前記第1の増幅経路および前記第2の増幅経路の各々はそのそれぞれの周波数帯域の信号を増幅するように構成され、前記第1の増幅経路は、前記第1の周波数帯域における増幅された前記信号および前記第1の周波数帯域における受信した信号のための時分割二重化機能性を提供するように構成される第1の送信/受信スイッチを含み、前記第1の送信/受信スイッチは、前記第1の増幅経路の第1の帯域選択スイッチ内に実施され、前記第2の増幅経路は、前記第2の周波数帯域における増幅された信号および前記第2の周波数帯域における受信した信号のための時分割二重化機能性を提供するように構成される第2の送信/受信スイッチを含み、前記第1の送信/受信スイッチおよび前記第2の送信/受信スイッチの各々は、送信した信号および受信した信号のための前記デュプレクサに結合された共通のノードを含み、
前記第1の増幅経路は、さらに、第3の周波数帯における信号を増幅するように構成され、前記第1の送信/受信スイッチは、前記第3の周波数帯における増幅された信号をフィルタに経路決めするように構成される、無線周波数装置。
【請求項14】
前記無線周波数装置はワイヤレス装置を含む、請求項13に記載の無線周波数装置。
【請求項15】
ワイヤレス装置はセルラー電話である、請求項14に記載の無線周波数装置。
【請求項16】
前記第1の周波数帯域はB39帯域を含み、前記第2の周波数帯域はB41帯域を含む、請求項13に記載の無線周波数装置。
【請求項17】
前記第1の増幅経路および前記第2の増幅経路の各々は帯域選択スイッチを含む、請求項13に記載の無線周波数装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、「セルラー帯域のキャリアアグリゲーションのための無線周波数フロントエンドアーキテクチャ」と題された、2014年8月13日に出願された米国仮出願番号第62/036,844号の優先権を主張し、その開示は、その全体が本明細書中に引用により明確に援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
分野
本開示は、無線周波数適用例におけるキャリアアグリゲーションに関する。
【0003】
関連技術の説明
ある無線周波数(RF)適用例では、セルラーキャリアアグリゲーション(CA)は、2つ以上のRF信号が共通の経路を通して処理されることに係り得る。たとえば、キャリアアグリゲーションは、十分に分離される周波数範囲を有する複数の帯域のための経路の使用に係り得る。そのような構成では、1つよりも多くの帯域の同時動作を達成することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
要約
多数の実現例に従うと、本開示は、共通のアンテナを用いて第1の周波数帯域および第2の周波数帯域のための二重化機能性を提供するように構成されるデュプレクサを含むキャリアアグリゲーション(CA)アーキテクチャに関する。CAアーキテクチャはさらに、デュプレクサのそれぞれのポートに結合される第1の増幅経路および第2の増幅経路を含み、第1の増幅経路および第2の増幅経路の各々は、そのそれぞれの周波数帯域中の信号を増幅するように構成され、各々の増幅経路は、増幅された信号および受信した信号のための時分割二重化(TDD)機能性を提供するように構成される送信/受信(TX/RX)スイッチを含む。
【0005】
いくつかの実現例では、第1の周波数帯域はB39帯域を含む。
いくつかの実現例では、第2の周波数帯域はB41帯域を含む。
【0006】
いくつかの実現例では、CAアーキテクチャは、デュプレクサのノードに結合されるアンテナ切換モジュールをさらに含む。
【0007】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路および第2の増幅経路の各々は帯域選択スイッチを含む。
【0008】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路は、第1の増幅経路の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように構成されるコントローラを含む。
【0009】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路は、電力増幅器と電力増幅器をバイアスするように構成されるバイアスポートとを含む。
【0010】
いくつかの実現例では、TX/RXスイッチは、TXおよびRX信号のためのデュプレクサに結合される共通のノードを含む。
【0011】
いくつかの実現例では、本開示は、複数の構成要素を受けるように構成されるパッケージ基板を含む無線周波数(RF)モジュールに関する。RFモジュールはさらに、パッケージ基板上に実現されるキャリアアグリゲーション(CA)アーキテクチャを含み、CAアーキテクチャは、共通のアンテナを用いて第1の周波数帯域および第2の周波数帯域のための二重化機能性を与えるように構成されるデュプレクサを含み、CAアーキテクチャはさらに、デュプレクサのそれぞれのポートに結合される第1の増幅経路および第2の増幅経路を含み、第1の増幅経路および第2の増幅経路の各々は、そのそれぞれの周波数帯域中の信号を増幅するように構成され、各々の増幅経路は、増幅された信号および受信した信号のための時分割二重化(TDD)機能性を提供するように構成される送信/受信(TX/RX)スイッチを含む。
【0012】
いくつかの実現例では、RFモジュールは電力増幅器(PA)モジュールである。
いくつかの実現例では、RFモジュールはフロントエンドモジュール(FEM)である。
【0013】
いくつかの実現例では、第1の周波数帯域はB39帯域を含み、第2の周波数帯域はB41帯域を含む。
【0014】
いくつかの実現例では、CAアーキテクチャは、デュプレクサのノードに結合されるアンテナ切換モジュールをさらに含む。
【0015】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路および第2の増幅経路の各々は帯域選択スイッチを含む。
【0016】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路は、第1の増幅経路の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように構成されるコントローラを含む。
【0017】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路は、電力増幅器と電力増幅器をバイアスするように構成されるバイアスポートとを含む。
【0018】
いくつかの実現例では、TX/RXスイッチは、TXおよびRX信号のためのデュプレクサに結合される共通のノードを含む。
【0019】
いくつかの教示に従うと、本開示は、RF信号を処理するように構成されるトランシーバを含む無線周波数(RF)装置に関する。RF装置は、トランシーバと通信するRFモジュールをさらに含み、RFモジュールはキャリアアグリゲーション(CA)アーキテクチャを有し、CAアーキテクチャは、共通のアンテナを用いて第1の周波数帯域および第2の周波数帯域のための二重化機能性を与えるように構成されるデュプレクサを含み、CAアーキテクチャはさらに、デュプレクサのそれぞれのポートに結合される第1の増幅経路および第2の増幅経路を含み、第1の増幅経路および第2の増幅経路の各々は、そのそれぞれの周波数帯域中の信号を増幅するように構成され、各々の増幅経路は、増幅された信号および受信した信号のための時分割二重化(TDD)機能性を提供するように構成される送信/受信(TX/RX)スイッチを含む。
【0020】
いくつかの実現例では、RF装置はワイヤレス装置を含む。
いくつかの実現例では、ワイヤレス装置はセルラー電話である。
【0021】
いくつかの実現例では、第1の周波数帯域はB39帯域を含み、第2の周波数帯域はB41帯域を含む。
【0022】
いくつかの実現例では、CAアーキテクチャは、デュプレクサのノードに結合されるアンテナ切換モジュールをさらに含む。
【0023】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路および第2の増幅経路の各々は帯域選択スイッチを含む。
【0024】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路は、第1の増幅経路の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように構成されるコントローラを含む。
【0025】
いくつかの実現例では、第1の増幅経路は、電力増幅器と電力増幅器をバイアスするように構成されるバイアスポートとを含む。
【0026】
いくつかの実現例では、TX/RXスイッチは、TXおよびRX信号のためのデュプレクサに結合される共通のノードを含む。
【0027】
開示を要約する目的のため、発明のある局面、利点、および新規の特徴を本明細書中に説明した。発明の任意の特定の実施形態に従うとすべてのそのような利点を必ずしも達成し得るわけではないことを理解すべきである。このように、発明は、本明細書中に教示または示唆され得るような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書中に教示されるような1つの利点または利点の群を達成するまたは最適化する態様で具体化されるまたは実行されることがある。
【0028】
本開示をより詳細に理解できるようにするため、さまざまな実現例の特徴を参照してより特定的な説明を有することがあり、そのうちいくつかを添付の図面に示す。しかしながら、添付の図面は、本開示のより関連のある特徴を示すに過ぎず、したがって、限定的と考えられるべきではない。というのも、説明は他の有効な特徴を認め得るからである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】いくつかの実現例に従う例示的なフロントエンドアーキテクチャの概略図である。
【
図2】いくつかの実現例に従う別の例示的なフロントエンドアーキテクチャの概略図である。
【
図3】いくつかの実現例に従うまた別の例示的なフロントエンドアーキテクチャの概略図である。
【
図4】いくつかの実現例に従うまた別の例示的なフロントエンドアーキテクチャの概略図である。
【
図5】いくつかの実現例に従うフロントエンドアーキテクチャを含む例示的なモジュールの概略図である。
【
図6】いくつかの実現例に従うフロントエンドアーキテクチャを含む例示的な無線周波数(RF)装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
いくつかの実現例の詳細な説明
一般的な実践に従うと、図面に示されるさまざまな特徴は縮尺通りに描かれていないことがある。応じて、さまざまな特徴の寸法は、明瞭性のために任意に拡大または縮小されていることがある。さらに、図面のいくつかは、所与のシステム、方法、または装置の構成要素のすべてを描いていないことがある。最終的に、同じ参照番号は、明細書および図を通じて同じ特徴を表わすのに用いられることがある。
【0031】
本明細書中に与えられる見出しは、あるとしても便宜上のものにすぎず、請求される発明の範囲または意味に必ずしも影響を及ぼすとは限らない。
【0032】
セルラーキャリアアグリゲーション(CA)は、共通の経路を通じて2つ以上の無線周波数(RF)信号を処理できるようにすることによってサポートされ得る。たとえば、キャリアアグリゲーションは、十分に分離される周波数範囲を有する複数の帯域のための経路の使用に係り得る。そのような構成では、1つよりも多くの帯域の同時動作が可能である。
【0033】
いくつかの実現例では、本開示は、2つ以上のセルラー帯域のCAをサポートするように構成可能なフロントエンドアーキテクチャに関する。(たとえば、中国移動網に割当てられるような)セルラー帯域B39およびB41の文脈でさまざまな例を本明細書中で説明する。しかしながら、本開示の1つ以上の特徴を他の帯域を用いて実現することもできることが理解される。
【0034】
いくつかの実現例では、構成要素の数がより少なく、材料表(BoM)コストがより低く、および/またはRF性能がより良好な、1.880〜1.920GHzの周波数範囲を有するB39および2.496〜2.690GHzの周波数範囲を有するB41の例示的な帯域についてCA能力を有するフロントエンドアーキテクチャを実現することができる。いくつかの実現例では、そのようなアーキテクチャは、所与の移動体ネットワークについて規定される他のキャリアアグリゲーションシナリオのいくつかまたはすべてをサポートするようにも構成可能である。
【0035】
いくつかの実現例では、CAは、データスループットを増大させるロングタームエボリューション(LTE)技術の進化したものである。同じまたは異なる周波数帯域において2つの利用可能なスペクトルを統合することにより、組合せられた信号帯域幅は、同時により多くのデータの転送を可能にするように拡張可能である。1つ以上の移動体ネットワークでは、TD−LTEは4G標準として採用されており、帯域B39、B40、およびB41が割当てられている。
【0036】
1.880〜1.920GHzの周波数範囲を有するB39帯域および2.496〜2.690GHzの周波数範囲を有するB41帯域のキャリアアグリゲーションの例示的な文脈で技術的課題が生じる可能性がある。たとえば、2つの異なるタワーからハンドセットへのタイミングの同期化の困難と、UL/DL(アップリンク/ダウンリンク)構成調節が動的に許容されることとのために、1つの帯域の送信スロットが他の帯域の受信スロットに時間的に重なる可能性がある。同時に2つの帯域から信号を送受信するためには、従来のアーキテクチャは、B39およびB41のために2つの別個のアンテナを用いる。そのような従来のアーキテクチャは典型的に、BoMコストがより高く、かつ較正手順がより長くなってしまう。
【0037】
本明細書中に説明されるように、本開示の1つ以上の特徴は、単一のアンテナ設計を可能にするB39TX/RXスイッチ設計を有し、かつB39RXフィルタの必要性を排除するフロントエンドアーキテクチャを提供することができる。そのようなフロントエンドアーキテクチャは、より低いBoMコストおよびより良好な性能で実現可能である。
【0038】
図1は、例示的な帯域B39およびB41のための2つのアンテナ118,130を用いて動作するように構成されるフロントエンドアーキテクチャ100の例を示す。より特定的には、電力増幅器(PA)経路120は、B39TX動作を提供するように構成されて示され、増幅すべき入力信号は入力ノード122において与えられる。(たとえば、高帯域(HB)4G信号に関連付けられる)PA124は、そのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号は、B39TX動作を可能にするように構成される帯域選択スイッチ126(たとえば単極4投(single-pull four-throw)(SP4T)スイッチ)に与えられるように示される。B39TXフィルタ127は、帯域選択スイッチ126とアンテナ切換モジュール(ASM)128との間に設けられて示される。ASM128がB39TXモードで動作されると、増幅されたおよびフィルタリングされたRF信号を、送信のためにアンテナ130に経路決めすることができる。ASM128がB39RXモードで動作する場合、アンテナ130を通して受信された信号を、たとえば、B39RXフィルタ129を通して低雑音増幅器(LNA)に経路決めすることができる。
【0039】
PA経路102は、B41TXおよびB41RX動作を容易にするように構成されて示される。増幅すべき入力信号は入力ノード104において与えられる。PA106はそのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号は、B41TX/RX動作を可能にするように構成される帯域/モード選択スイッチ108に与えられるように示される。B41TXフィルタ115は、帯域/モード選択スイッチ108とアンテナ切換モジュール(ASM)116との間に設けられて示される。ASM116がB41帯域で動作する場合、増幅されたおよびフィルタリングされたRF信号を、送信のためにアンテナ118に経路決めすることができる。B41TXモードでは、帯域/モード選択スイッチ108は、増幅された信号をB41TXフィルタに経路決めするように示される。B41RXモードでは、アンテナ118を通して受信した信号を、ASM116を通して帯域/モード選択スイッチ108に経路決めすることができる。帯域/モード選択スイッチ108は、次に、受信した信号を、B41RXノードを通して、たとえば低雑音増幅器(LNA)に経路決めすることができる。
【0040】
図1の例では、コントローラ110は、B41増幅経路102の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように示される。さらに、PA106は、バイアスノード112を通してバイアスされるように示される。このような制御およびバイアス付与機能性をB39増幅経路120についても提供することができる。いくつかの実現例では、B39およびB41帯域のための2アンテナシステムの以上の例は嵩張る可能性があり、かなりコストが高くなる可能性がある。
【0041】
図2は、例示的な帯域B39およびB41のための単一のアンテナ166を用いて動作するように構成されるフロントエンドアーキテクチャ150の例を示す。より特定的には、電力増幅器(PA)経路170は、B39TX動作を提供するように構成されて示され、増幅すべき入力信号は入力ノード172において与えられる。(高帯域(HB)4G信号に関連付けられる)PA174はそのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号は、B39TX動作を可能にするように構成される帯域選択スイッチ176(たとえば、単極4投(SP4T)スイッチ)に与えられる。B39TXフィルタ177は、帯域選択スイッチ176とアンテナ切換モジュール(ASM)164との間に設けられて示される。位相シフト回路178は、B39TXフィルタ177とASM164との間に設けられて示される。
【0042】
PA経路152は、B41TXおよびB41RX動作を容易にするように構成されて示される。増幅すべき入力信号は入力ノード154において与えられる。PA156はそのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号はB41TX/RX動作を可能にするように構成される帯域/モード選択スイッチ158に与えられるように示される。B41TXフィルタ159は、帯域/モード選択スイッチ108とASM164との間に設けられて示される。
【0043】
図2の例では、単一のアンテナ166を用いたB39およびB41帯域のCA動作を可能にするように、ASM164をマルチクローズスイッチとして構成することができる。B39帯域については、ASM164は、PA経路170を通したTX動作およびB39RXフィルタ179を通したRX動作を容易にするように動作されることができる。B41帯域については、B41TXモードにある場合は、増幅されたおよびフィルタリングされたRF信号を、帯域選択スイッチ158およびASM164を通した送信のために、アンテナ166に経路決めすることができる。B41RXモードでは、アンテナ166を通して受信した信号を、ASM166を通して帯域/モード選択スイッチ158に経路決めすることができる。帯域/モード選択スイッチ158は、次に、受信した信号を、B41RXノードを通して、たとえば低雑音増幅器(LNA)に経路決めすることができる。
【0044】
図2の例では、コントローラ160は、B41増幅経路152の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように示される。さらに、PA156は、バイアスノード162を通してバイアスされるように示される。そのような制御およびバイアス付与機能性を、B39増幅経路170についても提供することができる。
【0045】
図2の以上の例では、位相シフト回路178によって与えられる位相シフトは典型的に、所望のシステム性能を得るように最適化されるまたは適合される必要がある。そのような最適化は、電話基板などの形状因子が小さな基板の上では特に、困難である可能性がある。さらに、RF性能は、最適化された位相が維持されなければ容易に劣化する可能性がある。
【0046】
いくつかの実現例では、フロントエンドアーキテクチャは、共通のノードを通して送受信動作を可能にするように構成されるスイッチを含むことができるが、異なるときにイネーブルする。そのようなスイッチとともに、B39/B41デュプレクサを本明細書中に記載のように実現することができる。そのような構成により、フロントエンドアーキテクチャは、単一のアンテナを有するいくつかまたはすべてのCA組合せをサポートできるようになり得、実現例がより単純になり、かつB39RXフィルタが排除される。
【0047】
図3は、いくつかの実現例に従うマルチモードマルチバンド(MMMB)電力増幅器モジュール(PAM)上で実現されるフロントエンドアーキテクチャの例示的な構成200を示す。そのようなフロントエンドアーキテクチャの1つ以上の特徴を他の種類のモジュールまたは製品においても実現できることが理解される。
【0048】
関連の特徴が示されるが、当業者は、本開示から、簡潔性のためにおよび本明細書中に開示される例示的な実現例のより関連のある局面を曖昧にしないために、さまざまな他の特徴が示されていないことを認めるであろう。その目的のため、
図3の構成200を参照して、電力増幅器(PA)経路220は、B39TXおよびRX動作を容易にするように構成されて示される。増幅すべき入力信号は入力ノード222において与えられる。PA224はそのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号は、B39TX動作を可能にするように構成される帯域選択スイッチ226に与えられて示される。B39/B41デュプレクサ214は、帯域選択スイッチ226とアンテナ切換モジュール(ASM)216との間に設けられて示される。
【0049】
図3において、帯域選択スイッチ226は、B39帯域のためのTXおよびRX動作を容易にするTX/RXスイッチ228を含んで示される。たとえば、TX動作において、スイッチ228は、PA224の出力がデュプレクサ214のB39部分に関連付けられる共通のノードに接続され、かつB39RXノードが共通のノードから切離されるように動作可能である。RX動作において、スイッチ228は、PA224の出力が共通のノードから切離され、かつB39RXノードが共通のノードに接続されるように動作されることができる。いくつかの実現例では、TX/RXスイッチ228は、増幅されたB39TX信号およびB39RX信号のための時分割二重化(TDD)機能性を提供するように構成される。
【0050】
図3の構成200を参照して、PA経路202は、B41TXおよびB41RX動作を容易にするように構成されて示される。増幅すべき入力信号は入力ノード204において与えられる。PA206はそのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号は、B41TX/RX動作を可能にするように構成される帯域/モード選択スイッチ208に与えられるように示される。B39/B41デュプレクサ214は、帯域/モード選択スイッチ208とASM216との間に設けられて示される。
【0051】
TX動作の際、スイッチ208は、PA206の出力がデュプレクサ214のB41部分に関連付けられる共通のノードに接続され、かつB41RXノードが共通のノードから切離されるように動作されることができる。RX動作の際、スイッチ208は、PA206の出力が共通のノードから切離され、かつB41RXノードが共通のノードに接続されるように動作されることができる。いくつかの実現例では、スイッチ208の少なくとも一部が、増幅されたB41TX信号およびB41RX信号のための時分割二重化(TDD)機能性を提供するように構成されるTX/RXスイッチである。
【0052】
図3の例では、コントローラ210は、B41増幅経路202の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように示される。さらに、PA206は、バイアスノード212を通してバイアスされて示される。そのような制御およびバイアス付与機能性を、B39増幅器経路220についても提供することができる。
【0053】
図3の例では、ASM216は、B39/B41デュプレクサ214と共通のアンテナ218との間の経路の経路決めを可能にするように示される。以上の例示的な態様でのB39およびB41帯域のキャリアアグリゲーションは、
図2の例と同様の機能性を達成することができるが、構成要素の数はより少なく、実現はより容易であり、性能はより良好であり、かつBoMコストはより低い。
【0054】
図4は、いくつかの実現例に従うTXフロントエンドモジュール(FEM)上に実現されるフロントエンドアーキテクチャの例示的な構成250を示す。そのようなフロントエンドアーキテクチャの1つ以上の特徴を他の種類のモジュールまたは製品において実現することもできることが理解される。
【0055】
関連の特徴が示されるが、当業者は、本開示から、簡潔性のためにおよび本明細書中に開示される例示的な実現例のより関連のある局面を曖昧にしないために、さまざまな他の特徴が示されていないことを認めるであろう。その目的のため、
図4の構成250を参照して、電力増幅器(PA)経路270は、B39TXおよびRX動作を容易にするように構成されて示される。増幅すべき(たとえば、高帯域(HB)2G/TD信号に関連付けられる)入力信号は、入力ノード272を通して与えられて示される。PA274はそのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号は整合ネットワーク280に与えられて示される。入力ノード272およびPA274は、例示的なB39TX帯域を含む複数の周波数帯域をサポートするように構成されることができる。示される例では、他の帯域は、2G/TD動作のための高帯域(HB)信号を含むことができる。2G動作については、低帯域(LB)信号が入力ノード276を通してPA278に与えられて示され、PA278からの増幅された信号は整合ネットワーク280に与えられるように示される。
【0056】
図4の例では、TX/RXスイッチ282がB39帯域のためのTXおよびRX動作を容易にするように実現されて示される。たとえば、TX動作の際、スイッチ282は、PA274の出力がデュプレクサ264のB39部分に関連付けられる共通のノードに接続され、かつB39RXノードが共通のノードから切離されるように動作されることができる。RX動作の際、TX/RXスイッチ282は、PA274の出力が共通のノードから切離され、かつB39RXノードが共通のノードに接続されるように動作されることができる。いくつかの実現例では、TX/RXスイッチ282は、増幅されたB39TX信号およびB39RX信号のための時分割二重化(TDD)機能性を提供するように構成される。
【0057】
TX/RXスイッチ282は、PA274に関連付けられる他の非B39帯域の経路決めを可能にするようにさらに構成されることができる。たとえば、スイッチ282は、PA274の出力がフィルタ284,286に経路決めされるように動作されることができる。別の例では、出力PA278はフィルタ288に経路決めされる。いくつかの実現例では、スイッチ282はオプションで、出力PA278がフィルタ288(図示せず)に経路決めされるように動作されることができる。
図4の例では、コントローラ290は、B39増幅経路270の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように示される。
【0058】
図4の構成250を参照して、PA経路252は、B41TXおよびB41RX動作を容易にするように構成されて示される。増幅すべき入力信号は入力ノード254において与えられる。PA256はそのような入力信号を増幅することができ、増幅された信号は、B41TX/RX動作を可能にするように構成される帯域/モード選択スイッチ258に与えられて示される。B39/B41デュプレクサ264は、帯域/モード選択スイッチ258とアンテナ切換モジュール(ASM)292との間に設けられるように示される。いくつかの実現例では、スイッチ258の少なくとも一部は、増幅されたB41TX信号およびB41RX信号のための時分割二重化(TDD)機能性を提供するように構成されるTX/RXスイッチである。
【0059】
図4の例では、コントローラ260は、B41増幅経路252の動作のための1つ以上の制御機能性を提供するように示される。さらに、PA256はバイアスノード262を通してバイアスされるように示される。そのような制御およびバイアス付与機能性を、B39増幅経路270についても提供することができる。
【0060】
図4の例では、ASM292は、B39/B41デュプレクサ264と共通のアンテナ294との間の経路の経路決めを可能にするように示される。以上の例示的な態様でのB39およびB41帯域のキャリアアグリゲーションは
図2の例と同様の機能性を達成することができるが、構成要素の数がより少なく、実現がより容易であり、性能がより良好であり、かつBoMコストがより低い。
【0061】
図5は、いくつかの実現例で、本開示の1つ以上の特徴をモジュール300において実現可能であることを示す。関連の特徴が示されるが、当業者は、本開示から、簡潔性のためにおよび本明細書中に開示される例示的な実現例のより関連のある局面を曖昧にしないためにさまざまな他の特徴が示されていないことを認めるであろう。その目的のため、いくつかの実現例では、RF装置(たとえば、ワイヤレス装置)のためのフロントエンドモジュール(FEM)または電力増幅器モジュール(PAM)などのモジュール300は、基板306(たとえば積層基板)を有する。モジュール300は、本明細書中に記載のような1つ以上の特徴を有するキャリアアグリゲーション(CA)アーキテクチャ302(たとえば、
図3のフロントエンドアーキテクチャの構成200、または
図4のフロントエンドアーキテクチャの構成250)を含むことができる。いくつかの実現例では、CAアーキテクチャ302を1つ以上の半導体ダイ上に実現することができる。本明細書中にも記載されるように、そのようなCAアーキテクチャ302は共通のアンテナ304を用いてCA機能性を提供することができる。
【0062】
いくつかの実現例では、モジュール300は、本明細書中に記載の1つ以上の特徴を有するアーキテクチャ、装置、および/または回路であり、ワイヤレス装置などのRF装置中に含まれることができる。そのようなアーキテクチャ、装置、および/または回路を、ワイヤレス装置中に直接に、本明細書中に記載のような1つ以上のモジュール形態で、またはその何らかの組合せで実現することができる。
【0063】
図6は、本明細書中に記載の1つ以上の有利な特徴を有する例示的な無線周波数(RF)装置400を概略的に描く。関連の特徴が示されるが、当業者は、本開示から、簡潔性のためにおよび本明細書中に開示される例示的な実現例のより関連のある局面を曖昧にしないためにさまざまな他の特徴が示されていないことを認めるであろう。その目的のため、いくつかの実現例では、RF装置400はワイヤレス装置である。いくつかの実現例では、そのようなワイヤレス装置は、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、電話の機能性を有するまたは有しない携帯型ワイヤレス装置、ワイヤレスタブレット、ワイヤレスルータ、ワイヤレスアクセスポイント、ワイヤレス基地局などを含むことができる。
【0064】
いくつかの実現例では、RF装置400は、増幅および送信すべきRF信号を生成し、かつ受信した信号を処理する公知の態様で構成および動作されることができるトランシーバ410からそれらのそれぞれのRF信号を受信するように構成されるPAモジュール412中の1つ以上のPAを含む。トランシーバ410は、ユーザにとって好適なデータおよび/または音声信号とトランシーバ410にとって好適なRF信号との間の変換を提供するように構成されるベースバンドサブシステム408と対話するように示される。トランシーバ410は、RF装置400の動作のための電力を管理するように構成される電力管理構成要素406に接続されるようにも示される。そのような電力管理は、ベースバンドサブシステム408およびRF装置400の他の構成要素の動作を制御することもできる。
【0065】
ベースバンドサブシステム408は、ユーザインターフェイス402に接続されて、ユーザに与えられるおよびユーザから受信される音声および/またはデータのさまざまな入力および出力を容易にするように示される。ベースバンドサブシステム408は、データおよび/もしくは命令を記憶してワイヤレス装置の動作を容易にする、ならびに/またはユーザにとっての情報の記憶を提供するように構成されるメモリ404にも接続されることができる。
【0066】
例示的なRF装置400では、PAモジュール412は、本明細書中に記載のような二重化および/または切換機能性を提供するように構成される(まとめて413として示される)1つ以上のフィルタおよび/または1つ以上の帯域/モード選択スイッチを含むことができる。そのようなフィルタ/スイッチ413は、本明細書中に記載のような1つ以上の特徴を有するアンテナ切換モジュール(ASM)416と通信することができる。
図6では、いくつかの受信した信号は、ASM416から1つ以上の低雑音増幅器(LNA)418に経路決めされて示される。LNA418からの増幅された信号はトランシーバ410に経路決めされて示される。いくつかの実現例に従うと、PAモジュール412、フィルタ/スイッチ413、および/またはASM416は、モジュール300のCAアーキテクチャ302(たとえば、
図3のフロントエンドアーキテクチャの構成200、または
図4のフロントエンドアーキテクチャの構成250)の少なくとも一部を備える。
【0067】
多数の他のワイヤレス装置構成が本明細書中に記載の1つ以上の特徴を利用することができる。たとえば、RF装置400はマルチバンド装置である必要はない。別の例では、RF装置400は、ダイバーシティアンテナなどの付加的なアンテナならびにWi−Fi、ブルートゥース(登録商標)、およびGPSなどの付加的な接続性特徴を含むことができる。
【0068】
本開示の1つ以上の特徴を本明細書中に記載のようにさまざまなセルラー周波数帯域で実現することができる。そのような帯域の例を表1に列挙する。帯域のうち少なくともいくつかをサブバンドに分割することができることが理解される。本開示の1つ以上の特徴を表1の例などの指定を有しない周波数範囲を用いて実現することができることも理解される。
【0070】
説明の目的のため、「マルチプレクサ」、「多重化」などは、「ダイプレクサ」、「二重化」などを含み得ることが理解される。
【0071】
文脈が明確にそうでないことを要件としていなければ、説明および請求項を通じて、「備える」、「備えている」などの語は、排他的または網羅的な意味とは反対に、包括的な意味、すなわち「含むが限定されない」という意味で解釈されるべきである。本明細書中で一般的に用いられるような「結合される」という語は、直接に接続されるかまたは1つ以上の中間要素を介して接続され得る2つ以上の要素を指す。加えて、この出願で用いる際に、「本明細書中」、「以上」、「以下」という語および同様の趣旨の語は、この出願の任意の特定の部分ではなく、この出願全体を参照するものである。文脈が許す場合、単数または複数の数を用いる以上の説明中の語は、それぞれ複数または単数の数も含むことがある。2つ以上の項目の一覧を参照する「または(もしくは)」という語は、一覧中の項目のうち任意のもの、一覧中の項目のうちすべて、および一覧中の項目の任意の組合せという語の解釈のすべてをカバーする。
【0072】
発明の実施形態の以上の詳細な説明は、網羅的であることまたは以上開示される正確な形態に発明を限定することを意図するものではない。発明の具体的な実施形態またはその例を例示の目的のために上述したが、関連技術の当業者が認識するように、発明の範囲内でさまざまな均等の変形例が可能である。たとえば、所与の順序でプロセスまたはブロックを提示するが、代替的な実施形態は、異なる順序で、ステップを有するルーチンを行なっても、またはブロックを有するシステムを用いてもよく、いくつかのプロセスまたはブロックは、削除、移動、追加、細分、組合せ、および/もしくは修正がなされてもよい。これらのプロセスまたはブロックの各々は、さまざまな異なるやり方で実現されてもよい。また、プロセスまたはブロックは、時には続けて行なわれるように示されるが、これらのプロセスまたはブロックは、代わりに、並行して行なわれてもよく、または異なる時期に行なわれてもよい。
【0073】
本明細書中に与えられる発明の教示は、必ずしも上述のシステムではなく他のシステムに適用可能である。上述のさまざまな実施形態の要素および行為は、さらなる実施形態を与えるように組合わせることができる。
【0074】
発明のいくつかの実施形態を記載したが、これらの実施形態は例示のためにのみ提示されたのであり、開示の範囲を限定することを意図しない。実際、本明細書中に記載の新規の方法およびシステムを、さまざまな他の形態で具現化してもよい。さらに、開示の精神から逸脱することなく、本明細書中に記載の方法およびシステムの形態のさまざまな省略、置換、および変更がなされてもよい。添付の請求項およびそれらの均等物は、開示の範囲および精神の範囲内に入るであろうような形態または変形例をカバーすることが意図される。
【符号の説明】
【0075】
100,150 フロントエンドアーキテクチャ、108,158,258 帯域/モード選択スイッチ、110,210,260,290 コントローラ、118,130,218,294,304 アンテナ、120,170,220,270 電力増幅器経路、126,176,226 帯域選択スイッチ、128,164,216,292,416 アンテナ切換モジュール、214,264 デュプレクサ、206,224 電力増幅器、208 帯域・モード選択スイッチ、212 バイアスノード、228,282 TX/RXスイッチ、300 モジュール、302 CAアーキテクチャ、400 RF装置、410 トランシーバ、406 電力管理構成要素、408 ベースバンドサブシステム