(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、異物の混入を防止できると共に電子レンジによる加熱時に蒸気がスムーズに排出される電子レンジ用包装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係る電子レンジ用包装体は、内容物と、該内容物を収容している容器本体と、該容器本体に嵌合されており、蒸気排出口を備えている蓋体と、蒸気排出口を覆うように蓋体に剥離可能に貼着されている接着ラベルと、該接着ラベルを覆うように蓋体に被せられている開蓋防止用の包装材と、を備え、接着ラベルは、第一フィルムと、該第一フィルムの表面側に位置し、少なくとも第一方向に対して熱収縮性を有する第二フィルムと、第一フィルムと第二フィルムとの間に位置し、第一フィルムと第二フィルムとを接着させるラミネート層と、を備え、第二フィルムの第一方向の熱収縮率は第一フィルムの第一方向の熱収縮率よりも大きく、接着ラベルは、第一フィルムと第二フィルムとの間に、ラミネート層が設けられていない未ラミネート部を備え、且つ、該未ラミネート部の第一方向の両側にそれぞれラミネート層を備えている。
【0008】
該構成の電子レンジ用包装体にあっては、蓋体に設けられた蒸気排出口が接着ラベルによって覆われて封止されているので、蒸気排出口を介しての容器内部と容器外部との連通が接着ラベルによって遮断されている。そのため、輸送時や店頭陳列時において、蒸気排出口からの異物の混入が接着ラベルによって防止される。また、蓋体は容器本体に接着ではなく嵌合されているが、蓋体が容器本体から外れることを防止するために開蓋防止用の包装材が蓋体に被せられているので、容器本体と蓋体との嵌合状態が解除されずに済み、閉蓋状態が維持される。そして、接着ラベルが開蓋防止用の包装材によって覆われているので、接着ラベルと開蓋防止用の包装材が二重構造となって蒸気排出口からの異物混入を阻止する。
【0009】
また、第二フィルムの第一方向の熱収縮率が第一フィルムの第一方向の熱収縮率よりも大きく、接着ラベルが未ラミネート部を備えているので、電子レンジによる加熱時に、第一フィルムと第二フィルムの熱収縮量の差によって未ラミネート部に対応した第一フィルムの部分が接着ラベルの裏面側に向けて突出する。接着ラベルの裏面に突出部が形成されることで、接着ラベルが蓋体から浮き上がり、接着ラベルと蓋体との間に隙間が形成される。また、接着ラベルの第一方向の両端部が蓋体から離れるように表面側に迫り上がって、接着ラベルは蓋体から剥離しながら第一方向に沿って表面が凹状となるようにカールする。接着ラベルが蓋体から剥離しながらカールすることで蒸気排出口が開放され、内容物から発生した蒸気が蒸気排出口を介して容器外部に排出される。また、接着ラベルの第一方向の両端部が表面側に迫り上がることで、接着ラベルを覆う包装材が接着ラベルによって押し上げられ、包装材と蓋体との間の隙間が広がって蒸気がスムーズに排出されることになる。
【0010】
特に、未ラミネート部は、第一方向と交差する方向に長い筋状であることが好ましい。未ラミネート部が第一方向と交差する方向に長い筋状であると、電子レンジによる加熱時に接着ラベルの裏面には第一方向と交差する方向に長い凸条が形成されることになり、接着ラベルと蓋体との間の隙間がより一層確実に形成されると共に接着ラベルがより一層スムーズにカールして、蒸気が確実に排出されることになる。
【0011】
更に、未ラミネート部は、第一方向と直交する第二方向に長い筋状であって、且つ、接着ラベルの第二方向の全長に亘って連続していることが好ましい。該構成の場合には、電子レンジによる加熱時に接着ラベルの裏面には第二方向の一端から他端まで凸条が形成されることになり、接着ラベルと蓋体との間の隙間がより一層確実に形成されると共に接着ラベルがより一層スムーズにカールして、蒸気が確実に排出されることになる。
【0012】
また、接着ラベルは、第一フィルムと第二フィルムとの間であって第一方向の両端部のうち少なくとも一端部に、ラミネート層が設けられていない端部未ラミネート部を備えていることが好ましい。接着ラベルの第一方向の端部に端部未ラミネート部が設けられていると、電子レンジによる加熱時に第二フィルムが収縮する際に、該第二フィルムの第一方向の端部が第一フィルムに拘束されることなくスムーズに収縮できる。その結果、接着ラベルの第一方向の端部が過度にカールして筒状になったりすることが防止され、接着ラベルの第一方向の端部が表面側に大きく迫り上がって開蓋防止用の包装材を表面側に大きく押し上げることになり、蒸気がより一層スムーズに排出されることになる。
【0013】
特に、端部未ラミネート部は、接着ラベルの第二方向の全長に亘って連続しており、接着ラベルは、その裏面に、強接着部と該強接着部よりも接着力の小さい弱接着部とを備え、弱接着部は、端部未ラミネート部に対応した部分に設けられていることが好ましい。該構成によれば、端部未ラミネート部が接着ラベルの第二方向の全長に亘って連続しているので、接着ラベルの第一方向の端部がムラなく収縮できる。しかも、端部未ラミネート部に対応した接着ラベルの裏面の部分に弱接着部が設けられているので、第二フィルムがより一層スムーズに収縮できて接着ラベルの第一方向の端部が大きく迫り上がり、蒸気がより一層スムーズに排出される。
【0014】
蓋体はその上面に凹部を備え、該凹部の底面部に蒸気排出口を備え、凹部の周囲の上面部分に接着ラベルが貼着されていて凹部が接着ラベルにより封止されており、未ラミネート部は、凹部に対して第一方向の両側のうち少なくとも一方に位置していて、且つ、電子レンジによる加熱時に未ラミネート部の少なくとも一部が凹部の上側に位置することが好ましい。該構成の場合には、電子レンジによる加熱時に、蒸気が蒸気排出口から凹部へと排出されるが、熱収縮により、未ラミネート部に対応する接着ラベルの裏面に形成される凸条の少なくとも一部が凹部の上側に位置するので、接着ラベルと蓋体との間の隙間が凸条によって確実に確保され、その隙間を通って蒸気が凹部から外部へと確実に排出される。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明に係る電子レンジ用包装体にあっては、蒸気排出口が接着ラベルで覆われていて該接着ラベルが開蓋防止用の包装材で覆われているので、蒸気排出口からの異物混入を確実に防止できる。また、電子レンジによる加熱時に接着ラベルの裏面に突出部が形成されるので、蓋体から接着ラベルがスムーズに剥離しつつカールして開蓋防止用の包装材を押し上げると共に蒸気排出口を開放させる。従って、蒸気排出口からスムーズに蒸気が排出される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態に係る電子レンジ用包装体について
図1〜
図11を参酌しつつ説明する。
図1〜
図3に示すように、本実施形態における電子レンジ用包装体は、内容物5と、該内容物5を収容する容器本体1及び蓋体2からなる容器と、該容器の蓋体2に貼着された接着ラベル3と、容器の閉蓋状態を維持するための帯状の包装材4とを備えている。
【0018】
<内容物5>
内容物5は、電子レンジによって加熱されて食されるのに適した種々の食品であって、特には、水分を含む食材である。例えば、麺類や丼物等がある。
【0019】
<容器本体1>
容器本体1は内容物5を収容可能に形成されていて、上面開口部を有している。容器本体1の形状は種々であってよく、本実施形態では平面視円形の丼状のものを例示しているが、平面視角形等であってもよい。容器本体1は各種の合成樹脂製であって、透明であってもよいし不透明であってもよい。容器本体1を構成する合成樹脂は、電子レンジによる加熱に耐え得る耐熱性を有するものである。また、容器本体1は射出成形によって形成されたものであってもよいが、合成樹脂シートを真空成型等の熱成形によって形成されたものであることが好ましく、上述したように耐熱性を有する合成樹脂シートから構成されていることが好ましい。
【0020】
詳細には、容器本体1は、底面部10と、該底面部10の周縁から拡開しつつ立ち上がる本体側面部11と、該本体側面部11の上端から外側に向けて形成された本体フランジ部12とを備えている。また、容器本体1は蓋体2が嵌合する嵌合部を備えている。嵌合構造は外嵌合構造であってもよいが、好ましくは内嵌合構造である。本実施形態では内嵌合構造が採用されている。
図4に容器本体1と蓋体2との内嵌合構造を拡大して示している。本体側面部11の上部に、蓋体2が内側に嵌合される、即ち内嵌合される逆テーパ形状の内嵌合部13が全周に亘って設けられている。該内嵌合部13は、下側に向かう程に拡開する、即ち拡径する逆テーパ形状となっている。尚、外嵌合構造の場合には、容器本体1の本体フランジ部12の外側に蓋体2の蓋フランジ部24が嵌合することになる。
【0021】
<蓋体2>
蓋体2は、容器本体1の上面開口部を閉塞するためのものであり、容器本体1に嵌合される。該蓋体2も容器本体1と同様に電子レンジによる加熱に耐え得る耐熱性を有する合成樹脂から構成され、特には耐熱性を有する合成樹脂シートを熱成形することによって形成されたものであることが好ましい。尚、蓋体2は内容物5を外部から視認できるように透明であることが好ましく、従って、透明な合成樹脂シートから形成されたものであることが好ましい。
【0022】
詳細には、蓋体2は、天面部20と、該天面部20の周縁から拡開しつつ下方に延びる蓋側面部21と、該蓋側面部21の下端から外側に延びる水平面部22と、該水平面部22の周縁から上方に延びる内嵌合部23と、該内嵌合部23の上端から外側に延びる蓋フランジ部24とを備えている。蓋体2の内嵌合部23は、下側に向かう程に拡開する逆テーパ形状となっていて、全周に亘って形成されており、
図4のように、閉蓋状態において、蓋体2の内嵌合部23は容器本体1の内嵌合部13の内側に嵌合して面接触する。また、閉蓋状態において、蓋フランジ部24は本体フランジ部12の上側に重なり合うように位置する。
【0023】
蓋体2の天面部20の中央部あるいは中央部近傍には、凹部26が形成されており、その凹部26の周囲を囲むようにして突条壁25が突設されている。突条壁25は、天面部20の主面部20aに対して所定高さ上方に突出している。該突条壁25は所定幅の上面を有していると共に凹部26を包囲するように形成されており、突条壁25の内側に凹部26が形成されている。凹部26の形状は任意であるが、例えば平面視矩形とすることができ、特に
図1等に示しているX方向とY方向をそれぞれ横方向と縦方向とする長方形状や正方形状とされることが好ましい。突条壁25の形状も任意であって凹部26の平面視形状に対応した形状である矩形とされ、本実施形態では、凹部26が平面視矩形であるため、それに対応して、X方向に沿った一対の横辺部25aとY方向に沿った一対の縦辺部25bとから構成される。尚、
図1等におけるX方向とY方向は、それぞれ後述する接着ラベル3の第一方向と第二方向である。突条壁25の上面は平坦面とされている。凹部26の底面部26aは、天面部20の主面部20aよりも低い位置にあることが好ましく、従って、天面部20の主面部20aよりも内容物5に近くなっていることが好ましい。
【0024】
凹部26の底面部26aに蒸気排出口27が形成されている。該蒸気排出口27は、電子レンジによる加熱時に内容物5から出る蒸気を容器の外部に排出するためのものであり、その構成、形状は任意であるが、本実施形態では、U字状の切り込みからなる。U字状の切り込みによってその内側には舌辺状のフラップ部28が区画形成されている。該フラップ部28は所定方向を先端部28aとし所定方向とは反対側の方向を基端部としており、
図5のように電子レンジによって加熱する前の状態において予め凹部26の底面部26aに対して斜め上方に傾斜した状態にある。該フラップ部28は、容器内部の蒸気が容器外部に排出される際にその蒸気を主として所定方向に向かわせる。従って、蒸気は指向性を有して排出されることになる。フラップ部28の先端部28aが向いている方向、即ち、フラップ部28の向きは、
図1等におけるX方向であって、後述する接着ラベル3の第一方向であり、且つ、帯状の包装材4の幅方向である。尚、U字状の切り込みに代えて、例えば、C字状の切り込みとしてもよい。その場合にはC字状の切り込みによってその内側には円形のフラップ部28が形成されるが、その場合も舌辺状のフラップ部28の場合と同様に蒸気は指向性を有して主として所定方向に向けて排出されることになる。尚、切り込みではなく、種々の形状、個数の孔としてもよい。
【0025】
<接着ラベル3>
接着ラベル3は、蓋体2の上面に貼着されており、いわゆるタックラベルである。接着ラベル3は蒸気排出口27を覆うようにして蓋体2に貼着されており、蒸気排出口27は接着ラベル3によって封止されていて、蒸気排出口27を介しての空気の連通は接着ラベル3によって遮断されている。従って、接着ラベル3は、蒸気排出口27を封止するための封止ラベルである。接着ラベル3は、蓋体2の突条壁25の上面に貼着されている。
図2において接着ラベル3が貼着されている貼着部にはクロスハッチングを施しており、接着ラベル3が突条壁25の上面に貼着されていることから、クロスハッチングは突条壁25の上面に施している。接着ラベル3が突条壁25の上面に貼着されることにより、凹部26が接着ラベル3によって封止されている。尚、本実施形態では突条壁25の上面の全体に接着ラベル3が貼着されているが、少なくとも凹部26の周囲全周に亘って接着ラベル3が貼着されて凹部26が接着ラベル3によって封止されていればよく、従って、突条壁25の上面の全体に接着ラベル3が貼着されていなくてもよい。
【0026】
接着ラベル3の大きさや形状は任意であって、凹部26の上面開口部を閉塞できる程度の大きさ、形状であればよい。本実施形態では凹部26が平面視矩形であって突条壁25も平面視矩形であることから接着ラベル3もそれに対応して矩形とされており、特には、
図1等のX方向とY方向をそれぞれ横方向と縦方向とする長方形状あるいは正方形状とされている。尚、接着ラベル3の第一方向は
図1等のX方向であり、該第一方向と直交する第二方向は
図1等のY方向である。接着ラベル3の第一方向の長さは、突条壁25の第一方向の長さよりも長く、従って、接着ラベル3の第一方向の両端部は何れも突条壁25から第一方向に所定長さはみ出している。また、接着ラベル3の第二方向の長さは、突条壁25の第二方向の長さよりも長く、従って、接着ラベル3の第二方向の両端部は何れも突条壁25から第二方向に所定長さはみ出している。接着ラベル3の突条壁25からの第一方向のはみ出し量と、接着ラベル3の突条壁25からの第二方向のはみ出し量は何れも任意であるが、第一方向のはみ出し量が第二方向のはみ出し量よりも長いことが好ましい。尚、接着ラベル3が突条壁25から第一方向にはみ出していなくてもよいし、第二方向にはみ出していなくてもよい。また、接着ラベル3は、帯状の包装材4によってその全体が覆われており、帯状の包装材4から外側にははみ出していない。従って、接着ラベル3の第一方向の長さは帯状の包装材4の幅よりも短い。
【0027】
<接着ラベル3の層構造>
接着ラベル3は、
図6のように、第一フィルム32と、該第一フィルム32の裏面側に位置する粘着剤層33と、該粘着剤層33の裏面側に位置するマスキング層34a,34bと、第一フィルム32の表面側に位置し、少なくとも第一方向に対して熱収縮性を有する第二フィルム30と、第一フィルム32と第二フィルム30との間に位置し、第一フィルム32と第二フィルム30とを接着させるラミネート層31a,31bとを備えている。本実施形態では、第一フィルム32と第二フィルム30は、第一方向の寸法及び第二方向の寸法が何れも同じである。尚、
図5及び
図9においては、接着ラベル3を第一フィルム32と第二フィルム30の二層のみで簡略して図示している。尚、接着ラベル3は層全体ととして透明であることが好ましい。接着ラベル3には、必要に応じて、デザイン印刷層(図示省略)が設けられていてもよい。
【0028】
<第一フィルム32>
第一フィルム32はラベル基材であって、種々のプラスチックフィルムを使用することができるが、実質的に熱収縮性を有しない非収縮性のフィルムが好ましく、例えば第一方向に熱収縮するものであっても、第一フィルム32の第一方向の熱収縮率は、第二フィルム30の第一方向の熱収縮率よりも小さいものとする。第一フィルム32に使用するフィルムとしては特にコシのあるものが好ましく、例えば厚さ50μmのPETフィルムが好ましい。第一フィルム32として使用するプラスチックフィルムをコシのあるものとすることにより、電子レンジによる加熱時に帯状の包装材4をより一層持ち上げやすくなり、また電子レンジによる加熱時にシワが発生しにくく見栄えが良い。尚、第一フィルム32は透明なフィルムから構成されることが好ましい。
【0029】
<粘着剤層33>
粘着剤層33は、第一フィルム32の裏面に部分的に形成されてもよいが、本実施形態では第一フィルム32の裏面の全体に形成されている。使用される粘着剤は種々のものであってよいが、例えば、アクリル系、ゴム系等の感圧型粘着剤を用いることができ、蓋体2に対して剥離可能なものが使用され、また透明なものが好ましい。また、感熱性粘着剤を用いてもよい。粘着剤層33の厚さは、例えば10〜30μmである。粘着剤の接着力(粘着力)は、電子レンジによる加熱時に接着ラベル3がその第二フィルム30の熱収縮の影響によって蓋体2から剥離できる程度の小さいものであり、また、蓋体2から剥離した際に蓋体2に粘着剤が残存しない程度の小さいものとされる。具体的には、塗布後24時間経過した段階で、1N/25mm〜5N/25mmの接着力であることが好ましい。尚、この接着力は、JIS Z 0237に準じ、幅25mmのテープを被着体に貼り付け、そのテープを180度折り返して300mm/分の剥離速さで被着体から剥がしていく際に、どの程度の力に耐えられるかという測定方法によって測定された値である。
【0030】
<マスキング層34a,34b>
マスキング層34a,34bは、粘着剤層33の裏面のうちの一部に積層される。該マスキング層34a,34bは、いわゆる「糊殺し」や「糊抑え」とも称される。マスキング層34a,34bも透明であることが好ましい。粘着剤層33の裏面のうちの一部にマスキング層34a,34bが形成されることによって、接着ラベル3の裏面は相対的に接着力が大きい強接着部と相対的に接着力が小さい弱接着部とに区画される。粘着剤層33の裏面のうちマスキング層34a,34bが形成された領域は、マスキング層34a,34bが形成されずに残った領域に比して接着力が小さくなる。粘着剤層33の裏面のうちマスキング層34a,34bが形成された領域が弱接着部となり、粘着剤層33の裏面のうちマスキング層34a,34bが形成されずに残った領域が強接着部となる。マスキング層34a,34bは、マスキング剤を用いて公知の印刷手法によって形成できる。マスキング剤としては、非粘着性であって紫外線により硬化する層を粘着剤層33の裏面に形成できるものが好ましく、紫外線硬化型インキ等が使用できる。本実施形態ではマスキング層34a,34bが形成された構成について説明しているが、マスキング層34a,34bを形成しない構成であってもよく、第一フィルム32の裏面全体に粘着剤層33を形成するのではなく、強接着部となる部分のみに粘着剤層33を形成し、弱接着部となる部分には粘着剤層33を形成しないようにして、強接着部と弱接着部とを区画形成してもよい。尚、弱接着には実質上接着力のない非接着も含むものとする。
【0031】
図7に接着ラベル3のマスキング層34a,34bの平面形状及びマスキング層34a,34bと蓋体2の対応関係を示している。尚、
図7において、マスキング層34a,34bの部分には多数のドットを付して示している。本実施形態において、マスキング層34a,34bは中央部と第一方向の両端部の合計三箇所に形成されている。即ち、本実施形態における接着ラベル3は、中央部のマスキング層34aと、第一方向の両端部のマスキング層34bという三つのマスキング層34a,34bを備えている。中央部のマスキング層34aは、凹部26の開口形状に対応したものであって、接着ラベル3の周縁から中央側に離れて独立した島状に形成されていて、その外側には全周に亘ってマスキング層34a,34bが形成されていない領域が存在している。中央部のマスキング層34aは、凹部26が平面視矩形であることからそれに対応して矩形に形成されていて、凹部26の開口形状よりも僅かに小さいサイズとなっている。但し、中央部のマスキング層34aのサイズは、凹部26の開口形状と同じサイズであってもよいし、凹部26の開口形状よりも大きいサイズであってもよい。第一方向の両端部のマスキング層34bは、互いに同一サイズであって、第二方向に沿って長い形状であり、第二方向の全長に亘って帯状に形成されている。本実施形態において、第一方向の両端部のマスキング層34bの幅は、上述した接着ラベル3の突条壁25からの第一方向のはみ出し量よりも小さいが、接着ラベル3の突条壁25からの第一方向のはみ出し量と同じであってもよいしそれより大きくてもよい。また、第一方向の両端部のマスキング層34bの幅が互いに同一としているが互いに異なる幅としてもよい。そして、第一方向の両端部のマスキング層34bは、後述する端部未ラミネート部36に対応した部分に少なくとも設けられている。従って、第一方向の両端部のマスキング層34bの幅は、端部未ラミネート部36の幅と同じ幅であるか、あるいは、それ以上の幅とされることが好ましい。このように粘着剤層33の裏面にマスキング層34a,34bが形成されることにより、マスキング層34a,34bが形成されずに残った粘着剤層33の領域によって接着ラベル3が蓋体2の突条壁25の上面に貼着されている。
【0032】
<第二フィルム30>
第二フィルム30は、熱収縮性を有する各種のプラスチックフィルムからなり、いわゆるシュリンクフィルムと称されるものである。第二フィルム30は少なくとも第一方向に熱収縮性を有していればよいが、主として第一方向に収縮する一軸延伸フィルムが好ましい。一軸延伸フィルムとは、実質的に一軸延伸されているフィルムをいい、一方向と他方向(一方向と直交する方向)との熱収縮率が大きく異なるフィルムのことを意味し、何れかの方向に全く収縮しない(いわゆる熱収縮率がゼロである)フィルムのみを意味するものではない。具体的には、例えば、90℃、10秒(温水処理)における一方向の熱収縮率が20〜90%、他方向の熱収縮率が−5〜10%のフィルムが挙げられる。尚、TD方向(横方向、Transverse Direction)がMD方向(流れ方向、Machine Direction)に比べてより大きく延伸された横一軸延伸であってもよいし、MD方向がTD方向に比べてより大きく延伸された縦一軸延伸であってもよい。
【0033】
熱収縮性フィルムとしては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系、ポリスチレン系(PS)、並びにポリ乳酸(PLA)、ポリアミド、及び、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、ポリ塩化ビニル等のビニル系の樹脂からなるフィルムが挙げられる。また、これらの樹脂を二種以上混合した樹脂混合物を含むフィルムを用いることもでき、二種以上のフィルムを積層した積層フィルムを用いることもできる。特に、高い収縮力と高い透明性とを有することから、ポリエステル系、ポリオレフィン系、及び、ポリスチレン系のフィルムが好ましく、その中でも特にポリスチレン系のフィルムが好ましい。
【0034】
上述したように第二フィルム30は、主として第一方向に収縮する実質的に一軸延伸されたフィルムが好ましく、その第一方向(延伸方向)の熱収縮率は、例えば90℃、10秒(温水処理)で60%以上のものが好ましく、70%以上のものが特に好ましい。尚、第二フィルム30の第一方向の熱収縮率は、第一フィルム32の第一方向の熱収縮率よりも大きいことが必要である。また、第一方向における収縮応力は、例えば3〜7MPaのものが好ましい。尚、この収縮応力は、シートを90℃温水中に10秒間浸漬した際の第一方向における最大収縮応力をいう。収縮応力の測定は、試験片の第一方向の長さを200mm、第一方向と直交する第二方向の長さを15mmとし、この試験片の第一方向の両端部を応力測定器((株)島津製作所製「オートグラフAGI−500N」)のチャックに保持し(チャック間距離100mm)、90℃の温水中に10秒間浸漬した間に生じる収縮応力の最大値によって求められる。
【0035】
特に、第二フィルム30は主として第一方向に収縮する実質的に一軸延伸のフィルムであって比較的低温収縮性のあるもの(例えば、収縮開始温度が60℃程度のもの)が好ましく、具体的にはOPSフィルムが好ましい。比較的低温で熱収縮性を有する第二フィルム30を用いることで、蒸気の発生量が少ない加熱処理の初期段階において、第二フィルム30が確実に熱収縮して接着ラベル3による凹部26の封止状態が解除されるので、内圧が非常に高くなる前に、容器内の蒸気を外部に確実に排出することができる。特に、ラミネート層31a,31bが紫外線により硬化する接着剤から構成されている場合には、第二フィルム30は、PETフィルムではなくOPSフィルムが好ましい。また、第二フィルム30には透明なフィルムを用いることが好ましい。
【0036】
<ラミネート層31a,31b>
ラミネート層31a,31bは、第一フィルム32と第二フィルム30を貼り合わせるためのものである。ラミネート層31a,31bは、ドライラミネート、UVラミネート等の各種ラミネート法により形成される。ラミネート層31a,31bは、各種の接着剤から構成されるが、特に、紫外線によって硬化する接着剤が好ましく、また透明なものが好ましい。ラミネート層31a,31bは、第一フィルム32と第二フィルム30との間の全体に形成されているのではなく部分的に形成されており、従って、第一フィルム32と第二フィルム30との間にはラミネート層31a,31bが形成されていない部分が存在している。本実施形態において、ラミネート層31a,31bが形成されていない部分として、未ラミネート部35と、端部未ラミネート部36が設けられている。
図8にラミネート層31a,31bと、未ラミネート部35及び端部未ラミネート部36を示している。
図8においてラミネート層31a,31bにはハッチングを施して示している。
【0037】
ラミネート層31a,31bは、接着ラベル3の大部分の面積を占めると共に第一方向の中央部に位置する第一のラミネート層31aと、該第一のラミネート層31aの第一方向の両側にそれぞれ間隔をおいて形成された第二のラミネート層31bとから構成されている。第一のラミネート層31a及び第二のラミネート層31bは何れも第二方向の全長に亘って形成されており、第二のラミネート層31bは、第二方向に沿って直線状に形成されていて、第一方向の寸法が小さい帯状である。第二のラミネート層31bは接着ラベル3の第一方向の端縁から中央側に所定距離離れた位置に所定幅で形成されている。従って、第一のラミネート層31aと両第二のラミネート層31bとの間にそれぞれ未ラミネート部35が形成され、第一方向の両端部にそれぞれ端部未ラミネート部36が形成されている。未ラミネート部35及び端部未ラミネート部36においては、第一フィルム32と第二フィルム30は、互いに接着されていない未接着状態にあって、第二フィルム30は第一フィルム32によって拘束されずに自由に熱収縮できる。
【0038】
未ラミネート部35は第一方向に間隔をおいて二箇所に形成されている。未ラミネート部35は第一のラミネート層31aと第二のラミネート層31bとの間に位置しており、従って、未ラミネート部35の第一方向の両側には第一のラミネート層31aと第二のラミネート層31bが存在している。未ラミネート部35は、第二方向に沿って長い筋状であって第二方向の全長に亘って連続して形成されている。即ち、未ラミネート部35は第二方向の一端から他端まで形成されている。未ラミネート部35は、第一方向の寸法が小さい帯状である。一対の未ラミネート部35は互いに対称位置にあって、接着ラベル3の蓋体2への貼着状態において
図8のように突条壁25の上側に位置する。具体的には、一対の未ラミネート部35は、接着ラベル3の蓋体2への貼着状態において、突条壁25の一対の縦辺部25bの上側に対応して位置している。
【0039】
端部未ラミネート部36は接着ラベル3の第一方向の両端部にそれぞれ左右対称に形成されている。従って、第一フィルム32と第二フィルム30は接着ラベル3の第一方向の両端部において互いに接着されていない未接着状態にある。端部未ラミネート部36は、第二方向に沿って長い筋状であって第二方向の全長に亘って連続して形成されている。
【0040】
<包装材4>
包装材4は、容器本体1に嵌合された蓋体2が容器本体1から外れることを防止するための開蓋防止用のものであって、本実施形態では帯状であって閉蓋状態の容器を上下方向に周回している。帯状の包装材4は、好ましくは透明なプラスチックフィルムからなる。帯状の包装材4は、容器を一周に亘って周回する構成とされており、一枚の帯状片の両端部同士を貼り合わせて環状としたものであってもよいが、本実施形態では、上下二枚の帯状片40,41をその長手方向の両端部同士で接合して環状とされたものである。
【0041】
上側の帯状片40は、商品名等の各種の表示部が印刷された透明の熱収縮性を有していないプラスチックフィルムからなり、実質上、熱収縮しない。下側の帯状片41は、熱収縮性を有するプラスチックフィルムであって少なくとも長手方向に熱収縮する特性を有している。上側の帯状片40の長手方向の両端部と下側の帯状片41の長手方向の両端部とが互いに貼り合わせられることで環状となり、その環状となった帯状の包装材4が閉蓋状態の容器に掛け回されている。帯状の包装材4は、下側の帯状片41が加熱されることで長手方向に熱収縮して周長が短くなり、それによって容器に密着している。
【0042】
また、帯状の包装材4は、接着ラベル3を覆っている。帯状の包装材4は、その長手方向が
図1等におけるY方向となり、短手方向(幅方向)が
図1等におけるX方向となるようにして容器に装着されていることが好ましい。従って、帯状の包装材4の幅方向は接着ラベル3の第一方向となっていて、帯状の包装材4の長手方向は接着ラベル3の第二方向となっていることが好ましい。帯状の包装材4の幅は、接着ラベル3の第一方向の長さよりも長い。尚、帯状の包装材4は環状でなくてもよく、例えば、帯状の包装材4が一枚の帯状片から構成されてその両端部がそれぞれ容器本体1の本体側面部11や底面部10の外面に接着されることで開蓋を防止する構成としてもよい。
【0043】
以上のように構成された電子レンジ用包装体にあっては、蓋体2の凹部26が接着ラベル3で封止されているので、輸送時や店頭陳列時において、蒸気排出口27から異物が混入するということが、接着ラベル3によって確実に防止される。また、接着ラベル3の表面側には帯状の包装材4が位置して接着ラベル3を覆っているので、接着ラベル3と帯状の包装材4の二重構造によって蒸気排出口27からの異物混入がより一層確実に防止される。更に、接着ラベル3が帯状の包装材4で覆われているので、店頭等において悪戯によって接着ラベル3が剥がされたりするということも防止できる。
【0044】
そして、内容物5を食するにあたっては、電子レンジ用包装体を開封することなく、そのままの状態で電子レンジに入れて加熱調理することができる。電子レンジによる加熱時に、接着ラベル3の第二フィルム30が第一方向に収縮する一方、第一フィルム32は第二フィルム30に比して収縮量が極めて小さくほとんど収縮しない。そして、第一フィルム32と第二フィルム30との間に未ラミネート部35が設けられていてその両側にはラミネート層31a,31bが設けられているので、未ラミネート部35に対応した第二フィルム30の部分が第一方向に収縮することで、未ラミネート部35に対応した第一フィルム32の部分が接着ラベル3の裏面側に向けて突出すると共に、接着ラベル3は
図9のように蓋体2の突条壁25の上面から剥離しながらその第一方向の両端部が上側に迫り上がるようにカールする。接着ラベル3が第一方向に沿って上側凹にカールすることで、接着ラベル3による凹部26の封止状態が解除されて凹部26の上面開口部が開放される。また、接着ラベル3の第一方向の両端部が上側に迫り上がることで、帯状の包装材4が接着ラベル3によって押し上げられ、帯状の包装材4と蓋体2との間の間隔が広がる。
【0045】
特に、接着ラベル3の第一方向の両端部に端部未ラミネート部36が第二方向の全長に亘って設けられているので、第二フィルム30の第一方向の両端部が、第二方向の全長に亘って、第一フィルム32によって拘束されずにフリーな状態で第一方向にスムーズに熱収縮できる。更に、接着ラベル3の第一方向の両端部の裏面にそれぞれマスキング層34bが端部未ラミネート部36に対応して形成されているので、接着ラベル3の第二フィルム30の熱収縮が阻害されずに第一方向に沿ってスムーズに熱収縮でき、接着ラベル3の第一方向の両端部がより一層確実に上側に迫り上がり、帯状の包装材4を接着ラベル3で確実に持ち上げることができる。
【0046】
より詳細には、未ラミネート部35が第二方向に沿って筋状に形成されていて第二方向の全長に亘って形成されているので、未ラミネート部35に対応した第二フィルム30の部分が第一方向に収縮することで、未ラミネート部35に対応した第一フィルム32の部分が接着ラベル3の裏面側に向けて二つ折り状態(壁状ないしリブ状)となって突出する。その結果、接着ラベル3の裏面には第二方向に沿って凸条37(突出部)が一対形成されることになる。このように接着ラベル3の裏面に凸条37が形成されることでその突出量に応じて接着ラベル3が蓋体2から浮き上がり、接着ラベル3と蓋体2との間に隙間が形成される。
【0047】
図10及び
図11に、接着ラベル3の未ラミネート部35と蓋体2の突条壁25との関係を示している。尚、説明のため、未ラミネート部35のみを破線で示しており、端部未ラミネート部36等の図示は省略している。また、突条壁25等については、二点鎖線で示している。
図10は加熱前の状態であり、
図11は加熱後の状態である。加熱前の状態では、
図10のように未ラミネート部35は突条壁25の縦辺部25bの上側に対応して位置している。電子レンジによって加熱されると、接着ラベル3の第二フィルム30が第一方向に収縮する結果、
図11のように、未ラミネート部35は平面視において凹部26側に向けて第一方向に移動すると共に、未ラミネート部35に対応した第一フィルム32の部分が裏面側に突出して凸条37が形成される。加熱後は、未ラミネート部35及び凸条37の長手方向の中央部は凹部26の上側に位置すると共に、その長手方向の両端部は突条壁25の一対の横辺部25aの上側に位置して横辺部25aに当接した状態となる。即ち、凸条37は、凹部26を第二方向に跨いて一対の横辺部25a同士を橋渡しする状態となり、凸条37の長手方向の両端部がそれぞれ一対の横辺部25aに当接することで、凸条37の突出量に応じて接着ラベル3が横辺部25aの上面から浮上する。
【0048】
電子レンジで内容物5が加熱されると容器内部に蒸気が発生する。
図9に太い矢印で蒸気を図示している。容器内部に発生した蒸気は蒸気排出口27から凹部26内に排出されるが、接着ラベル3の裏面に凸条37が突設されて接着ラベル3が蓋体2から浮上するように剥離しつつ上側凹の状態にカールすることで、帯状の包装材4が接着ラベル3によって持ち上げられると共に凹部26の上面開口部の第一方向の両端部が開放されて、蒸気が凹部26の外部へと排出される。そして、凹部26から外部に排出された蒸気は、帯状の包装材4と蓋体2との間の隙間を通って外側に排出される。このように電子レンジによる加熱時に接着ラベル3の裏面に凸条37が形成されると共に接着ラベル3が熱収縮して上側凹の状態にカールすることにより、自動的に凹部26が開放されると共に接着ラベル3が帯状の包装材4を持ち上げてその状態を維持するので、帯状の包装材4が容器に緊縮状態で巻回されていても、蒸気排出口27から蒸気がスムーズに排出される。特に、帯状の包装材4と蓋体2(特にその突条壁25)とは、加熱により発生した蒸気(水分)によってより一層密着しやすくなるが、接着ラベル3によって帯状の包装材4が持ち上げられるので蒸気がスムーズに排出される。
【0049】
特に、蒸気排出口27が切り込みから構成されていてその切り込みが接着ラベル3の第一方向を向いていると共に帯状の包装材4の幅方向を向いているので、蒸気が接着ラベル3の第一方向及び帯状の包装材4の幅方向に向けてスムーズに排出される。
【0050】
尚、本実施形態では、未ラミネート部35や端部未ラミネート部36が第二方向に沿って長い筋状であって第二方向の全長に亘って形成されていたが、第二方向の全長ではなくその一部の長さ範囲のみに形成されていてもよいし、また、第二方向ではなく第一方向に対して90未満の傾斜角度で交差する方向に沿って長い形状であってもよい。また、未ラミネート部35は所定方向に長い筋状でなくてもよく、例えば、矩形等であってもよい。更に、未ラミネート部35は、第二方向の全長に亘って幅一定であってもよいし、幅一定ではなくて部分的に幅広の箇所や幅狭の箇所を有する形態であってもよい。
【0051】
また、帯状の包装材4を使用したが、包装材4は、帯状に限らず、例えば容器全体を覆うオーバーラップフィルムであってもよい。オーバーラップフィルムの場合には蒸気を排出するための孔を形成しておく。
【0052】
また更に、蓋体2の上面に突条壁25が突設されていたが、突条壁25を設けなくてもよい。突条壁25を設けない場合、凹部26の周囲の上面部分に接着ラベル3が貼着されて凹部26が封止される。また、蓋体2の上面に凹部26が形成されて該凹部26に蒸気排出口27が形成されていたが、凹部26が設けられていない構成であってもよい。但し、凹部26が設けられてその凹部26に蒸気排出口27が形成される構成とすることが好ましく、上述のようにフラップ部28を予め上側に傾斜させておく等、蒸気排出口27を加熱前の状態で予め開口状態にしておくことで、電子レンジによる加熱時に蒸気をスムーズに且つ素早く排出できる。
【0053】
また、未ラミネート部35及び端部未ラミネート部36を、接着ラベル3の第一方向の両側ではなく何れか一方側にのみ設けてもよい。この場合、未ラミネート部35や端部未ラミネート部36は、フラップ部28の先端部28a側に設けられることが好ましい。また、第二フィルム30は第一フィルム32よりも小さくてもよい。