(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
  [実施例1]
  以下、本発明の第1の実施の形態について図面を用いて説明する。ここでまず、
図1は本発明の一適用例である画像読取装置の動作を示すフローチャート図で、
図2は本発明の一適用例である画像読取装置の回路構成を示すブロック図ある。この画像読取装置の概要を以下に説明する。なお本実施例の画像読取装置200は、有彩色をドロップアウトし、黒等の無彩色の画像成分を取り出して二値画像として出力するよう構成されている。
 
【0011】
  <画像読取装置の構成>
  
図2において画像読取装置は、画像読取部201、増幅回路部202、A/D変換部203、シェーディング補正部204、ガンマ補正部205、バッファメモリ206、彩度算出部207、有彩色判定部208、ドロップアウト部209、2値化処理部210、データ転送部211、CPU212を備えている。外部制御装置は通信部213、アプリケーション214を備えている。  
図3は、本発明の実施形態に係る画像読取装置200の画像読取部201の概略構成を示す図である。
図4は、画像読取部201の概略図である。シート積載手段である原稿台1は、その原稿積載面1a上に原稿Fを複数枚積載することができて、昇降自在になっている。原稿台駆動モータ2は、原稿台1を昇降するようになっている。原稿台1の両脇には、原稿の両側を整合する1対の原稿規制板50を設けてある。原稿検知センサ3は、原稿台1の原稿Fを検知するようになっている。原稿給送モータ5により駆動されるシート給送手段である原稿給送ローラ4は、原稿Fを原稿台1から分離部に送り出す方向に回転するようになっている。
 
【0012】
  送りローラ6は、送りモータ8によって駆動されて、原稿Fを下流側に搬送する方向に回転するようになっている。分離ローラ7は、分離モータ9から不図示のスリップクラッチを介し、原稿Fを上流側に搬送する回転力を常時受けるようになっている。原稿Fが1枚の時、または、送りローラ6に直接当接したときには、分離ローラ7に加わるトルクが、前述のスリップクラッチのトルクに打ち勝ち、分離ローラ7は、搬送方向に送りローラ6に追従回転するようになっている。
 
【0013】
  原稿Fが複数枚のときには、原稿間の静止摩擦以上に設定されたスプリットクラッチを介しての回転トルクにより、分離ローラ7は、複数枚の原稿Fを給送したとき、最下位の原稿を上流側へ押し戻す方向に回転するようになっている。送りローラ6と分離ローラ7とのニップに重なって送り込まれた原稿Fは、送りローラ6の原稿Fを下流側に搬送する作用と、分離ローラ7の原稿Fを上流側に戻し搬送する作用とによって、分離搬送されることになる。なお、分離ローラ対6,7の代わりに不図示の分離ベルトローラ対(原稿F分離搬送手段)を使用してもよい。
 
【0014】
  搬送モータ10は、分離搬送後の原稿を原稿読み取り位置から排出位置まで搬送すると同時に、原稿の送り速度を原稿の読み取りに最適な速度や、原稿の解像度などに応じた速度に変更できるようになっている。
 
【0015】
  ニップ隙間調整モータ11は、分離ローラ7に対する送りローラ6の圧接圧を調整して、原稿の厚み、種類に適合した圧接圧で原稿を分離搬送しやすくするため設けてある。
画像読取部14,15は、ライン状に設置された光電変換素子(読取センサ)と原稿を照射するための発光素子(光源)より構成され、それぞれ搬送されてきた原稿の表、裏の画像情報を読み取るようになっている。原稿排出センサ16は、画像読取部14,15を通過して原稿排出部44に排出される原稿を検知するようになっている。
 
【0016】
  レジストローラ17,18は、原稿が下流側に搬送するのを制限して、原稿の斜行を補正した後、レジストクラッチ19が接続されることで、搬送モータ10の駆動によって、原稿Fを下流に搬送するようになっている。原稿搬送ローラ20,21,22,23は、原稿Fを原稿排出部44に搬送するようになっている。上ガイド板40と下ガイド板41との2つのガイド板は、分離ローラ対6,7、レジストローラ17,18、原稿搬送ローラ20,21,22,23に挟まれて搬送される原稿Fを案内するようになっている。
 
【0017】
  給送前原稿センサS1は、原稿の先端が送りローラ6に近接するのを検知するようになっている。給送後原稿センサS2は、原稿の先端が送りローラ6を通過したのを検知するようになっている。
 
【0018】
  レジスト前センサS3は、レジストローラ17,18(レジストローラ対)の上流側に配設されて、レジストローラ対に近接する原稿先端を検知するようになっている。レジスト後センサS4は、レジストローラ17,18の下流側に配設され、レジストローラ対を通過した原稿の先端を検知するようになっている。制御部45は、画像読取装置200全体を制御し、例えば
図2の構成から画像読取部201を除いた部分が制御部45に含まれる。
 
【0019】
  次に
図2を用い画像読取装置の各部について説明する。画像読取部201は赤、緑、青の光源及び、読取センサを有しており、各色光源の光を順次、原稿に照射し、原稿からの反射光を各色の読取センサで受光し、受光した反射光を電気信号に光電変換することで赤、緑、青の各成分のアナログ画像信号を出力する画像読取動作を行う。本例では読取センサは主走査ラインに沿って配置したラインセンサであり、各色のセンサを副走査方向にずらして配置されている。この読取センサが原稿と相対的に副走査方向に移動することで原稿が光学的に走査されてカラー画像データが出力される。この色成分ごとのセンサの位置や光源の位置のずれにより、画像の周囲特に副走査方向の輪郭に色ずれが発生することがある。特に画像が黒等の無彩色であると、色ずれは有彩色として現れる。
 
【0020】
  増幅回路部202は画像読取部201から出力されたアナログ画像信号を任意の値まで増幅する。A/D変換部203は増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号は色成分ごとに8bit以上の階調性をもって変換されることが望ましい。また、増幅回路部202及びA/D変換部203はAFE(Analog  Front  End)と呼ばれるICに置き換えても構わない。A/D変換部203の出力は画素ごとの各色成分(例えばRGB)の輝度値を持つカラー画像データであり、この段以降は画素単位でデータが後段に転送されるパイプライン構成となる。シェーディング補正部204は読取センサの各画素ごとの感度ばらつきを補正するもので、任意の原稿や予め用意されている基準板を読み取ったときに、全ての画素が、ある一定の値となるように、画素ごとの補正係数をもとめ、これを画像データに付加することで、画素ごとの感度ばらつきを補正した画像データを得られる。ガンマ補正部205はシェーディング補正された画像データの輝度を不図示の表示部の表示に適した明るさや、ユーザーにより設定された任意の明るさに変換する。彩度算出部207はガンマ補正された画像データから彩度を算出する。
 
【0021】
  彩度算出部207は、画素値に基づいて後述する式で画素ごとに彩度値を算出し、算出した彩度値を基となる画素と対応付けてバッファメモリ206に格納する。彩度算出部207での彩度の算出方法であるが、本実施例では赤、緑、青の光源を順次点灯し、画像データを得ているため、これらの各色の成分から彩度を求める。例えば、赤色成分、緑色成分、青色成分のそれぞれの出力値うち最大のものをImax、最小のものをIminとし、彩度=(Imax-Imin)/Imaxとして求めても、赤色成分の出力値と緑色成分の出力値の差分と、緑色成分の出力値と青色成分の出力値の差分と、青色成分の出力値と赤色成分の出力値の差分のそれぞれの絶対値を足し合わせた合計値として求めても、赤色成分の出力値と緑色成分の出力値の差分の二乗値と、緑色成分の出力値と青色成分の出力値の差分の二乗値と、青色成分の出力値と赤色成分の出力値の差分の二乗値を足し合わせた合計値として求めても構わない。たとえば彩度=(Imax-Imin)/Imaxを採用した場合、彩度値が0でなければ厳密には有彩色となる。ただし、無彩色領域に隣接して生じる色ずれ領域等を考慮して、彩度値が0より大きな所定の閾値以下であれば無彩色と判定する。すなわち、彩度が閾値以下の低彩度の有彩色は無彩色とみなす。
 
【0022】
  バッファメモリ206はガンマ補正された画像データや彩度算出部207に算出された彩度データを一時的に記憶しておくための先入先出バッファである。後述するように、着目画素の近傍画素、たとえば着目画素と同じ列にあって後続する画素の画素値および彩度値が参照できるように、バッファメモリ206は少なくとも主走査1ライン分の画素を格納し、加えて各画素の彩度値を格納できるだけの容量を持つ。バッファメモリ206の容量は色ずれをカバーできる程度に設定した所定のライン数の画素値及び彩度値(後述)を格納できる程度でよい。CPU212はプログラムに従って画像読取装置全体を制御する。また、CPU212はバッファメモリ206に格納された彩度データから、着目画素の周辺に無彩色の画素があるかどうかを調べ、無彩色画素があった場合は有彩色判定部208に有彩色と判定する閾値を変更するように指示する。
 
【0023】
  有彩色判定部208はバッファメモリ206から取り出した彩度データとCPU212から指示された閾値とを比較して有彩色であるか無彩色であるかを判定し、判定結果をドロップアウト部209に通知する。ドロップアウト部209は、有彩色判定部209で判定対象とした着目画素の画素値をバッファメモリ206から取り出して、有彩色判定部209の判定結果に従って、有彩色と判定された画素の赤、緑、青各成分の画像データを特定の値(通常は白などの背景色としたいので、各8bitのデータであれば各色を255)に変換する。二値化処理部210は二値化のための閾値を2つもしくはそれ以上持っており、搬送方向の近傍画素、たとえば同じ列で1ラインあるいは所定のライン数だけ後方の画素を参照し、それが無彩色画素があるかどうかによって、CPU212からの指示により、閾値を選択する。なお本例では得られる画像データは無彩色であるから、二値化に先立って画素が輝度成分のみを持つグレイスケールに変換し、それを二値化処理してもよい。グレイスケールへの変換方法には、たとえばRGBからL*u*v*へと変換し、そのL*成分をグレイスケール画像として採用する方法などがある。後方の画素はバッファメモリ206内に格納された範囲で参照できる。二値化処理部210はドロップアウト処理された画像データをCPU212から指示された閾値を用い、二値データに変換する。ここで、色ずれは線の副走査方向の両側に生じると考えられるので、その一方の側だけドロップアウトの対象から除外すれば本来の線の太さに戻るはずであり、そのため本例では後方の画素のみを参照している。しかし、着目画素前方のラインをバッファリングして着目画素の前方の画素も判定の基準としても良い。
 
【0024】
  次に、外部制御装置の各部について説明する。外部記憶装置は、たとえばパーソナルコンピュータから構成されており、CPUがROM或いは外部記憶装置に格納されたプログラムを実行することにより画像読取装置を制御する。通信部213は、画像読取装置のデータ転送部211とデータ通信を行う。アプリケーション214は、画像データを読み取る際に使用する。
 
【0025】
  本実施例では、画像データの彩度の算出処理や、ドロップアウト処理、2値化処理等を画像読取装置内で実施しているが、これらの処理を外部記憶装置で行っても構わない。
 
【0026】
  <ドロップアウト−二値化処理手順>
  
図1のフローチャートを用い、本実施例のドロップアウト‐二値化処理の流れを説明する。
図2の構成では、A/D変換部203によるデジタル化後の処理は、たとえば画素単位にパイプライン化され、各ブロックでは画像データの処理を、着目画素を対象として行う。
図1の手順はこれに対応して処理対象の画素に着目し、着目画素に対する彩度算出部207、有彩色判定部208、ドロップアウト部209、二値化処理部210、CPU212による処理を示している。ただし、彩度算出部207により算出された彩度値はバッファメモリ206にいったん格納されるため、
図1のステップS101とステップS102との間にはバッファメモリ206が介在し、処理対象画素には所定数ライン分のずれがある。
 
【0027】
  S101では、ガンマ補正部205から出力された画像データに対し、彩度算出部207により各画素の彩度の算出処理を行う。算出された彩度は画素単位でバッファメモリに格納される。次にS102で、有彩色判定部208により、S101で算出されバッファに格納された画素値を着目画素として読み出し、着目画素が有彩色か無彩色かの所定の有彩色閾値により判定を行う。前述したように、無彩色の判定は厳密ではなく、彩度が所定の閾値以下であれば無彩色と判定される。S102で有彩色と判定された画素は、S103においてドロップアウト部209によりドロップアウト処理が行われる。次にS104において、着目画素の周囲に無彩色画素があるかどうか、たとえば副走査方向について同じ列の後方に無彩色画素があるかどうかを、バッファメモリ206に格納された彩度値を参照して判定する。すなわち着目画素の所定ライン後の画素が無彩色か判定する。「所定ライン」には、例えばラインバッファに記憶された全ラインを含めてもよい。着目画素近傍に無彩色画素があった場合は、その着目画素は無彩色領域に隣接して生じる色ずれ領域に含まれる本来は無彩色画素である可能性が高い。色ずれ領域内の無彩色画素は、S102で有彩色と判定されるほど彩度が高く
ないが、色ずれにより全色の輝度値を正確に取得できずに、色ずれが生じていない無彩色領域に比べて輝度値が高くなってしまっている蓋然性が高い。そのため通常の第一の閾値で二値化処理を行ってしまうと、二値化で白にされてしまう可能性が高い。そこで搬送方向(すなわち副走査方向)の前後に無彩色画素がある着目画素に対しては、二値化を行う際の閾値を通常の第一の閾値より高い(すなわち高輝度よりであり黒に変換され易い)第二の閾値を採用して、少し輝度値が高くても、黒となるようにして処理を行う(S105,106)。
 
【0028】
  なお本例ではバッファメモリ206には着目画素の後の画素の彩度を記憶し、前の画素に関しては記憶していないため、「搬送方向(すなわち副走査方向)の前後に無彩色画素がある着目画素」ではなく、搬送方向(すなわち副走査方向)に沿って後方に、すなわち同じ列の後方の無彩色画素を探す。参照の範囲はバッファメモリ206によりバッファリングされたライン数である。たとえば5ライン分の画素データおよび彩度値がバッファされているとすれば、着目画素と同列の直後の画素から同列の5画素を参照範囲として無彩色画素が含まれているか判定する。そして含まれていれば二値化閾値を、含まれていない場合に比べてより高い値とする。もちろんこの構成に限らず、着目画素前方の画素の彩度を参照して無彩色画素の有無を判定してもよい。
 
【0029】
  以上のように構成することによって、読取センサの読み取りの位置と、原稿の文字や細線部分の位置の影響により、赤、緑、青の各成分が同様に文字もしくは細線部分を走査できなかった際に発生する色ずれ部分についても、色ずれにより輝度値が高くなってしまった画素に対しても、二値化処理の際に黒と判定されやすくすることができ、細線や文字などが、色ずれの影響で細くなってしまうことを防止できる。
 
【0030】
  [実施例2]
  以下、本発明の第2の実施の形態について図面を用いて説明する。
図6は本発明の一適用例である画像読取装置の動作を示すフローチャート図である。本実施例の画像読取装置の回路構成は実施例1と同様に
図2のブロック図に示す。この画像読取装置の概要を以下に説明する。画像読取装置の概略構成については、実施例1で用いたものと同様である。
 
【0031】
  本実施形態にかかる画像読取装置は、有彩色判定部508による処理以外は、実施例1と同様であるため共通部分についての説明は割愛する。有彩色判定部508はバッファメモリに格納された彩度データを、CPU512から指示された閾値を元に、有彩色であるか無彩色であるかを判定し、ドロップアウト部509に通知する。有彩色判定部508による判定では、たとえば彩度データの値を閾値と比較し、閾値以上であれば有彩色、閾値未満であれば無彩色と判定する。この際に用いる閾値であるが、搬送方向の前後(ただし本例では後のみとしている)に無彩色画素があるかどうかによって、CPU212からの指示により、選択する。
 
【0032】
  図6のフローチャートを用い、本実施例のドロップアウト‐二値化処理の流れを説明する。有彩色判定部508に係る処理はこのうちステップS602〜S603およびS605に相当する。S601でガンマ補正部505から出力された画像データに対し、各画素の彩度の算出処理を行う。次にS602で着目画素の周囲に無彩色画素があるかどうかの判定を行う。この判定は
図1のステップS104と同様の判定である。無彩色画素があった場合は、その着目画素は色ずれによって、彩度が高くなってしまったか、或いは、画像読取部、増幅回路部、A/D変換部で混入したノイズ成分によって、赤、緑、青の各成分のバランスが崩れ、彩度が高く出てしまったという可能性を考慮し、通常の第一の閾値とは別の第二の閾値(第二の有彩色閾値)を用いて有彩色画素かどうかの判定を行う(S603)。ステップS603では、着目画素の彩度データの値と第二の閾値とを比較し、第二の閾値以上であれば有彩色と判定する。ここで、第二の閾値は、ステップS605で用いる第一の閾値よりも彩度が高く(すなわち値が大きく)設定されており、第一の閾値を基準とした場合よりも有彩色と判定されにくい。S603で有彩色と判定された画素は、ドロップアウト処理を実行される(S604)。
 
【0033】
  一方S602で着目画素の周囲に無彩色画素がなかった場合は、より値が小さく有彩色と判定され易い通常の閾値(第一の有彩色閾値)を用いて、有彩色画素かどうかを判定され、有彩色画素と判定された場合にドロップアウト処理を実行する(S605,S606)。
 
【0034】
  次に、二値化処理であるが、こちらについても搬送方向の前後に無彩色があるかどうかで閾値を変更する。S602で無彩色画素がないと判断された場合は、第一のドロップアウト閾値を用いてドロップアウト処理が施された画像データに対して、第一の二値化閾値を用い(S608)、二値化処理を行う。S602で無彩色画素があると判断された場合は、第二のドロップアウト閾値を用いてドロップアウト処理が施された画像データに対して、第二の二値化閾値を用いて二値化処理を行う(S607)。第二のドロップアウト閾値を用いて、色ずれやその他の影響で彩度が高くなってしまった画素がドロップアウトされることを防止しているが、これらの画素はいづれかの色の輝度値が高くなっている可能性があり、ドロップアウトされることを防止したとしても二値化処理を行うと白に変換されてしまう可能性がある。そのため、第一の二値化処理閾値よりも高い、第二の二値化処理閾値を用いることで、白に変換してしまうことを防止できる。
 
【0035】
  以上のように構成することによって、例えば均一な無彩色のベタ部分の画像が、ノイズ成分によって彩度を持ってしまった場合でも、誤ってドロップアウトされてしまうことを防止でき、もともと彩度が高かった原稿の有彩色部分だけをドロップアウトし、正確に二値化処理することが可能となる。
 
【0036】
  また、読取センサの読み取りの位置と、原稿の文字や細線部分の位置の影響により、赤、緑、青の各成分が同様に文字もしくは細線部分を走査できなかった際に発生する、色ずれ部分についても、有彩色と判定される閾値を変更することによって、ドロップアウトされてしまうことを防止でき、色ずれの影響によって、もともと彩度が低い無彩色であった文字や細線が二値化処理後に細くなってしまうことを防止できる。
 
【0037】
  [その他の実施例]
  なお本発明は以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。