【文献】
西尾正則、他,2A04 地域防災を目指したナノ衛星の開発/鹿児島産学官連携グループの取組,宇宙科学技術連合講演会講演集(CD−ROM),2006年11月 9日,第50巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したシステムの場合、例えば地上デジタル放送波の送波条件等に変更があると、その変更に応じてシステムを改良する必要が生じる場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、外部システムの状況によらず水蒸気を観測できる水蒸気観測システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る水蒸気観測システムは、大気中に含まれる水蒸気を観測する水蒸気観測システムであって、送信波を送波する送波部と、前記送波部とは異なる位置に配置され、前記送信波を第1受信波として受波する受波部としての第1受波部と、前記送波部及び前記第1受波部とは異なる位置に配置され、前記送信波を第2受信波として受波する受波部としての第2受波部と、前記第1受信波及び前記第2受信波に基づき、前記第1受信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量を基準とした、前記第2受信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量を、位置基準相対水蒸気量として算出する位置基準相対水蒸気量算出部と、を備えている。
【0007】
(2)好ましくは、前記水蒸気観測システムは、互いに異なる位置に配置された複数の前記第2受波部を備えている。
【0008】
(3)更に好ましくは、前記送波部、前記第1受波部、及び複数の前記第2受波部は、これらを互いに繋いだ直線が上方から視て格子状となるように配列されている。
【0009】
(4)好ましくは、前記水蒸気観測システムは、前記送波部と前記受波部とが一体化された送受波部と備えている。
【0010】
(5)更に好ましくは、前記水蒸気観測システムは、前記送受波部として設けられ、前記送波部からの前記送信波を受けて送信波を送波するトランスポンダを備えている。
【0011】
(6)好ましくは、前記送波部及び前記受波部の一方は、他方よりも上方に配置されている。
【0012】
(7)好ましくは、前記位置基準相対水蒸気量算出部は、前記送信波のレベルから前記第1受信波のエコーレベルを減算した第1減衰量と、前記送信波のレベルから前記第2受信波のエコーレベルを減算した第2減衰量とに基づき、前記位置基準相対水蒸気量を算出する。
【0013】
(8)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る水蒸気観測システムは、大気中に含まれる水蒸気を観測する水蒸気観測システムであって、第1送信波、及び該第1送信波から遅れて第2送信波を送波する送波部と、前記第1送信波及び第2送信波のそれぞれが固定物に反射して帰来する反射波のそれぞれを第1受信波及び第2受信波として受波する受波部、又は、前記送波部と異なる位置に配置され、前記第1送信波及び前記第2送信波のそれぞれを、第1受信波及び第2受信波のそれぞれとして受波する受波部と、前記第1受信波及び前記第2受信波に基づき、前記第1送信波が送波されてから前記受波部に受波されるまでの間に該第1送信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量を基準とした、前記第2送信波が送波されてから前記受波部に受波されるまでの間に該第2送信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量を、時刻基準相対水蒸気量として算出する時刻基準相対水蒸気量算出部と、を備えている。
【0014】
(9)好ましくは、前記水蒸気観測システムは、複数の前記受波部であって、それぞれが、互いに異なる位置に配置されるとともに、前記送波部と異なる位置に配置され、前記第1送信波及び前記第2送信波のそれぞれを前記第1受信波及び前記第2受信波のそれぞれとして受波する複数の前記受波部、を備えている。
【0015】
(10)更に好ましくは、前記送波部及び複数の前記受波部は、これらを互いに繋いだ直線が上方から視て格子状となるように配列されている。
【0016】
(11)好ましくは、前記送波部及び前記受波部の一方は、他方よりも上方に配置されている。
【0017】
(12)好ましくは、前記時刻基準相対水蒸気量算出部は、前記第1送信波のレベルから前記第1受信波のエコーレベルを減算した第1減衰量と、前記第2送信波のレベルから前記第2受信波のエコーレベルを減算した第2減衰量とに基づき、前記時刻基準相対水蒸気量を算出する。
【0018】
(13)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る水蒸気観測システムは、大気中に含まれる水蒸気を観測する水蒸気観測システムであって、送信波を送波する送波部と、前記送信波が固定物に反射して帰来する反射波を受信波として受波する受波部、又は、前記送波部と異なる位置に配置され、前記送信波を受信波として受波する受波部と、比較対象となる基準水蒸気量を基準とした水蒸気の相対値である相対水蒸気量を、前記受波部で受波された受信波に基づいて算出する相対水蒸気量算出部と、を備えている。
【0019】
(14)好ましくは、前記水蒸気観測システムは、前記送波部とは異なる位置に配置され、前記送信波を第1受信波として受波する前記受波部としての第1受波部と、前記送波部及び前記第1受波部とは異なる位置に配置され、前記送信波を第2受信波として受波する前記受波部としての第2受波部と、を備え、前記相対水蒸気量算出部は、前記第1受信波及び前記第2受信波に基づき、前記第1受信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量を基準とした、前記第2受信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量である位置基準相対水蒸気量を、前記相対水蒸気量として算出する位置基準相対水蒸気量算出部である。
【0020】
(15)更に好ましくは、前記位置基準相対水蒸気量算出部は、前記送信波のレベルから前記第1受信波のエコーレベルを減算した第1減衰量と、前記送信波のレベルから前記第2受信波のエコーレベルを減算した第2減衰量とに基づき、前記位置基準相対水蒸気量を算出する。
【0021】
(16)好ましくは、前記送波部は、第1送信波、及び該第1送信波よりも遅れて送波される第2送信波を、前記送信波として送波し、前記受波部は、前記第1送信波及び前記第2送信波のそれぞれが固定物に反射して帰来する反射波のそれぞれを前記受信波としての第1受信波及び第2受信波として受波し、又は、前記送波部と異なる位置に配置され、前記第1送信波及び前記第2送信波のそれぞれを、前記受信波としての第1受信波及び第2受信波のそれぞれとして受波し、前記相対水蒸気量算出部は、前記第1受信波及び前記第2受信波に基づき、前記第1送信波が送波されてから前記受波部に受波されるまでの間に該第1送信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量を基準とした、前記第2送信波が送波されてから前記受波部に受波されるまでの間に該第2送信波が通過した領域に含まれる水蒸気の量である時刻基準相対水蒸気量を、前記相対水蒸気量として算出する時刻基準相対水蒸気量算出部である。
【0022】
(17)更に好ましくは、前記時刻基準相対水蒸気量算出部は、前記第1送信波のレベルから前記第1受信波のエコーレベルを減算した第1減衰量と、前記第2送信波のレベルから前記第2受信波のエコーレベルを減算した第2減衰量とに基づき、前記時刻基準相対水蒸気量を算出する。
【0023】
(18)好ましくは、前記水蒸気観測システムは、前記位置基準相対水蒸気量算出部によって算出された前記位置基準相対水蒸気量の指標を表示する表示部、を更に備えている。
【0024】
(19)更に好ましくは、前記表示部は、前記位置基準相対水蒸気量算出部によって算出された前記位置基準相対水蒸気量の分布を前記指標として表示する。
【0025】
(20)好ましくは、前記水蒸気観測システムは、前記時刻基準相対水蒸気量算出部によって算出された前記時刻基準相対水蒸気量の指標を表示する表示部、を更に備えている。
【0026】
(21)更に好ましくは、前記表示部は、前記時刻基準相対水蒸気量算出部によって算出された前記時刻基準相対水蒸気量の分布を前記指標として表示する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、外部システムの状況によらず水蒸気を観測できる水蒸気観測システムを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明の実施形態に係る水蒸気観測システム1の構成を示す模式図である。また、
図2は、送波部Tx及び受波部Rxの構成を示すブロック図であって、
図2(A)は送波部Txの構成を示すブロック図、
図2(B)は受波部Rxの構成を示すブロック図である。また、
図3は、送波部Tx及び受波部Rxと、
図1に示す水蒸気観測システム1で水蒸気を観測可能な領域(水蒸気観測領域Z)及び該水蒸気観測領域Zに含まれる各エリアZ1〜Z8との位置関係を模式的に示す図である。
【0030】
以下では、本発明の実施形態に係る水蒸気観測システム1について、図を参照して説明する。
図1に示す水蒸気観測システム1は、
図1及び
図3を参照して、水蒸気観測領域Z内の各エリアZ2〜Z8における水蒸気量の相対値、具体的には、所定エリア(本実施形態の場合、エリアZ1)における水蒸気量を基準とした他のエリアZ2〜Z8における水蒸気量(相対水蒸気量、位置基準相対水蒸気量)を算出可能に構成されている。また、水蒸気観測システム1は、水蒸気観測領域Z内における相対水蒸気量の分布を算出可能に構成されている。なお、水蒸気観測領域Zは、例えば一例として、数十キロメートル四方の領域である。
【0031】
[全体構成]
水蒸気観測システム1は、
図1に示すように、送波部Txと、複数の受波部Rx(Rx
1〜Rx
8)と、算出処理部10と、表示部9とを備えている。受波部Rx
1は第1受波部として設けられ、受波部Rx
2〜Rx
8は第2受波部として設けられている。
【0032】
送波部Tx及び受波部Rxは、
図3に示すように、水蒸気観測領域Zにおいて、送波部Tx及び複数の受波部Rxを互いに繋いだ直線が、上方から視て格子状となるように配置されている。
図3に示す例では、送波部Txが水蒸気観測領域Zの中心に配置され、各受波部Rxが送波部Txの周辺に配置されている。しかしながら、送波部Txと受波部Rxとの位置関係については、これに限らず、その他の位置関係であってもよい。
【0033】
送波部Txは、
図2(A)に示すように、送波用アンテナ2、信号発生器3、及び送信機4を有している。
【0034】
送波用アンテナ2は、指向性の強い電波(送信波)を送波可能なレーダアンテナである。送波用アンテナ2からは、例えば一例として22GHzの周波数を有する電波が送波される。送波用アンテナ2から送波された電波は、距離方向(送波用アンテナ2を中心とした径方向)に向かって進む際、その途中に存在する水蒸気によって減衰し、受信波として受波部Rxの受波用アンテナ5に受波される。送波用アンテナ2は、水平面上で360°回転可能に構成されている。送波用アンテナ2は、一定の回転速度で電波の送波方向を変えながら(アンテナ角度を変えながら)、電波の送波を行うように構成されている。これにより、送波用アンテナ2は、所定の時間間隔Tで各受波部Rxに送信波を送波する。なお、時間間隔Tは、送波用アンテナ2が1回転するのに必要な時間に相当する。
【0035】
信号発生器3は、送波用アンテナ2から送波される電波の基となる送信信号を生成する。この送信信号は、送信機4で増幅された後、送波用アンテナ2へ出力される。
【0036】
各受波部Rxは、受波用アンテナ5と、受信機6とを有している。
【0037】
受波用アンテナ5は、送波用アンテナ2からの電波を受波可能に構成されている。受波用アンテナ5は、指向性の強い電波(受信波)を受波可能なレーダアンテナである。受波用アンテナ5は、受信ビームが送波用アンテナ2に向かうように設定されている。各受波用アンテナ5は、所定の時間間隔Tで受信波を受波する。受波用アンテナ5で所定の時間間隔T毎に受波された受信波は、受信信号として順次、受信機6に出力される。なお、以下では、第1受波部Rx
1の受波用アンテナ5によって受波された電波を第1受信波、第2受波部Rx
2〜Rx
8の受波用アンテナ5によって受波された電波を第2受信波、と称する場合がある。
【0038】
受信機6は、受波用アンテナ5から出力された受信信号を増幅し、増幅した受信信号をA/D変換する。その後、受信機6は、デジタル信号に変換された前記受信信号を、算出処理部10に対して送信する。
【0039】
図4は、
図1に示す算出処理部10の構成を示すブロック図である。また、
図5は、算出処理部10で行われる処理によって得られる演算結果について説明するためのグラフである。算出処理部10は、受信レベル算出部11と、減衰量算出部12と、相対水蒸気量算出部13(位置基準相対水蒸気量算出部)と、分布画像生成部14とを有している。この算出処理部10は、例えば図示しないプロセッサ(CPU、FPGA等)及びメモリ等のデバイスで構成される。例えば、CPUがメモリからプログラムを読み出して実行することにより、算出処理部10を、受信レベル算出部11、減衰量算出部12、相対水蒸気量算出部13(位置基準相対水蒸気量算出部)、及び分布画像生成部14として機能させることができる。
【0040】
受信レベル算出部11は、各受波部Rx
1〜Rx
8で順次受信された受信波のエコーレベルを、各受波部Rxから送信された受信信号に基づいて算出する。
【0041】
減衰量算出部12は、
図5を参照して、送波部Txから送波された送信波のレベルTLと、各受波部Rx
1〜Rx
8で受波された受信波のエコーレベルRL
1〜RL
8とに基づき、各エリアZ1〜Z8を通過した電波の減衰量A(A
1〜A
8)を算出する。具体的には、減衰量算出部12は、送波部Txから送波された送信波のレベルTLから各受波部Rx
1〜Rx
8で受波された受信波のエコーレベルを減算し、その減算値を減衰量A
1〜A
8として算出する。減衰量算出部12は、減衰量A
1〜A
8を、所定の時間間隔T毎に順次、算出する。なお、送信波のレベルTLが第1受信波のエコーレベルRL
1で減算された値は、第1減衰量A
1として算出される。また、送信波のレベルTLが第2受信波のエコーレベルRL
2〜RL
8で減算された値は、第2減衰量A
2〜A
8として算出される。
【0042】
相対水蒸気量算出部13は、予め設定された基準エリア(例えばZ1)における減衰量A
1と、他のエリアZ2〜Z8における減衰量A
2〜A
8とに基づき、エリアZ1における水蒸気量を基準とした各エリアZ2〜Z8における水蒸気量(相対水蒸気量C
2〜C
8)を算出する。具体的には、相対水蒸気量算出部13は、各エリアZ2〜Z8における減衰量A
2〜A
8から、基準エリアZ1における減衰量A
1を減算して減算値B
2〜B
8を得る。そして、相対水蒸気量算出部13は、このようにして得られた各減算値B
2〜B
8に所定の係数を乗算することにより、各エリアZ2〜Z8の相対水蒸気量C
2〜C
8を算出する。相対水蒸気量算出部13は、相対水蒸気量C
2〜C
8を、所定の時間間隔T毎に順次、算出する。
【0043】
ここで、相対水蒸気量算出部13によって行われている処理のように、各エリアZ2〜Z8における減衰量A
2〜A
8から、基準エリアにおける減衰量A
1を減算した値に基づいて、相対水蒸気量C
2〜C
8が得られる理由について説明する。
【0044】
各エリアZ
1〜Z
8を伝播する電波の減衰量A
1〜A
8は、
図5を参照して、当該電波が伝搬した経路に含まれる水蒸気の量に起因する水蒸気起因減衰量Vap
1〜Vap
8と、それ以外の要因に起因する他要因減衰量Oth
1〜Oth
8とに分けて考えることができる。ここで、エリアZ1〜Z8は、互いに比較的近接したエリアであるため、他要因減衰量Oth
1〜Oth
8は、エリアZ
1〜Z
8によらず概ね同じであると考えることができる。よって、各エリアZ2〜Z8での減衰量A
2〜A
8からエリアZ1での減衰量A
1を減算すると、他要因減衰量Oth
1〜Oth
8が相殺される。これにより、各減衰量A
2〜A
8から減衰量A
1を減算した減算値B
2〜B
8は、相対水蒸気量C
2〜C
8に対応する値であることが分かる。よって、この減算値B
2〜B
8に所定の定数を乗算することにより、各エリアZ2〜Z8の相対水蒸気量C
2〜C
8を得ることができる。なお、減算値B
2〜B
8に乗算される定数には、例えば、実験等によって予め得られた定数が用いられる。
【0045】
分布画像生成部14は、相対水蒸気量算出部13によって算出された各エリアZ2〜Z8の相対水蒸気量C
2〜C
8に基づき、該相対水蒸気量C
2〜C
8の分布画像を生成する。分布画像生成部14は、相対水蒸気量C
2〜C
8の分布画像を、所定の時間間隔T毎に順次、生成する。
【0046】
表示部9には、分布画像生成部14によって生成された相対水蒸気量C
2〜C
8の分布画像が表示される。表示部9に表示される分布画像は、直近で生成された分布画像に随時、更新される。表示部9には、例えば一例として、各エリアZ2〜Z8の相対水蒸気量C
2〜C
8に対応する色調が、該表示部9に表示される地図上に、重ねて表示される。例えば一例として、相対水蒸気量が多いエリアは赤色で示され、相対水蒸気量が少ないエリアは青色で表示される。これにより、ユーザは、各エリアZ2〜Z8における相対水蒸気量C
2〜C
8を把握することができる。
【0047】
[効果]
以上のように、本実施形態に係る水蒸気観測システム1では、送波部Txから送波された電波が、該送波部Txとは異なる位置に配置された受波部Rxによって受波されるまでの間に、電波の伝搬経路に含まれる水蒸気に起因して減衰する。すなわち、受波部Rxによって受波された電波には、該電波の伝搬経路に含まれる水蒸気に関する情報が含まれている。よって、本実施形態のように受波部Rxによって受波された電波を解析することにより、基準水蒸気量(本実施形態の場合、エリアZ1に含まれる水蒸気量)を基準とした、各エリアZ2〜Z8に含まれる水蒸気の相対値である相対水蒸気量C
2〜C
8を算出することができる。
【0048】
また、水蒸気観測システム1では、本システム1によって送信された電波が基となり、前記相対水蒸気量C
2〜C
8が算出される。よって、例えば、電波塔から送波される地上デジタル放送波の伝搬遅延に基づいて水蒸気量を算出する場合と比べると、他のシステムの状況に関係なく、水蒸気を観測することができる。
【0049】
従って、水蒸気観測システム1によれば、外部システムの状況によらず水蒸気を観測できる水蒸気観測システムを提供できる。
【0050】
また、水蒸気観測システム1では、送波部Txと、第1受波部Rx
1と、第2受波部Rx
2〜Rx
8とが、互いに異なる位置に配置されている。そして、水蒸気観測システム1では、第2受波部Rx
2〜Rx
8で受波された受信波と、第1受波部Rx
1で受波された受信波とに基づき、第1受信波が通過した領域(基準エリアZ1)に含まれる水蒸気の量を基準とした、第2受信波が通過した領域(各エリアZ2〜Z8)に含まれる水蒸気の量である相対水蒸気量C
2〜C
8を算出することができる。すなわち、水蒸気観測システム1によれば、基準エリアZ1)での水蒸気量を基準とした他のエリアの水蒸気量を算出することができる。
【0051】
また、水蒸気観測システム1では、複数の第2受波部Rx
2〜Rx
8を設けることにより、水蒸気観測領域Z内における相対水蒸気量の分布を算出することができる。
【0052】
また、水蒸気観測システム1では、送波部Tx及び複数の受波部Rx
1〜Rx
8が、これらを互いに繋いだ直線が上方から視て格子状となるように配列されている。これにより、水蒸気観測領域Zに含まれる各エリアZ1〜Z8を、水蒸気観測領域Z内において位置的に均一に設定することができるため、水蒸気観測領域Zの各地点の相対水蒸気量を万遍なく算出できる。
【0053】
また、水蒸気観測システム1では、送信波のレベルから第1受信波のエコーレベルを減算した値(第1減衰量A
1)と、送信波のレベルから第2受信波のエコーレベルを減算した値(第2減衰量A
2〜A
8)とに基づき、相対水蒸気量C
2〜C
8が算出されている。具体的には、相対水蒸気量C
2〜C
8は、各第2減衰量A
2〜A
8を第1減衰量A
1で減算した値に、所定の定数が乗算されることにより算出されている。これにより、各減衰量A
1〜A
8に含まれる水蒸気以外の要因に起因する減衰量(他要因減衰量)を相殺できるため、相対水蒸気量C
2〜C
8を適切に算出することができる。
【0054】
また、水蒸気観測システム1では、22GHzの周波数を有する電波が用いられている。22GHzの周波数を有する電波は、上述のように、水蒸気によって大きく減衰する。よって、本実施形態のように22GHzの周波数を有する電波を用いることで、
図5を参照して、他要因減衰量Oth
1〜Oth
8に対する水蒸気起因減衰量Vap
1〜Vap
8の割合を大きくできる。これにより、第2減衰量A
2〜A
8から第1減衰量A
1を減算する際に発生する他要因減衰量Oth
1〜Oth
8の差が相対水蒸気量C
2〜C
8に影響しにくくなるため、相対水蒸気量C
2〜C
8をより正確に算出することができる。
【0055】
また、水蒸気観測システム1の表示部9には、各地点における位置基準相対水蒸気量が、その水蒸気量を表す指標としての色調によって示される。これにより、ユーザは、各地点に含まれる位置基準水蒸気量を容易に把握することができる。
【0056】
また、水蒸気観測システム1の表示部9には、位置基準相対水蒸気量の分布画像が表示される。これにより、ユーザは、水蒸気観測領域Z内における位置基準相対水蒸気量の分布を把握することができる。
【0057】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0058】
(1)
図6は、変形例に係る水蒸気観測システム1aの構成を示す模式図である。また、
図7は、水蒸気観測システム1aの送受波部TRxの構成を示すブロック図である。上述した実施形態では、1つの送波部Txと複数の受波部Rxとを有する水蒸気観測システム1を構成したが、これに限らない。具体的には、
図6に示すように、複数の送受波部TRxを有する水蒸気観測システム1を構成してもよい。なお、以下では、本変形例に係る水蒸気観測システム1aについて、上記実施形態と異なる部分について主に説明し、その他の部分については説明を省略する。
【0059】
水蒸気観測システム1aは、複数の(本実施形態の場合、9個の)送受波部TRxと、算出処理部10と、表示部9とを備えている。
【0060】
複数の送受波部TRxは、
図6に示すように、複数の送受波部TRxを互いに繋いだ直線が、上方から視て格子状となるように配置されている。
【0061】
送受波部TRxは、
図7に示すように、アンテナ7と、送受切替部8と、信号発生器3と、送信機4と、受信機6と、を備えている。信号発生器3、送信機4、及び受信機6については、上述した実施形態の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0062】
アンテナ7は、電波の送波及び受波の双方が可能なレーダアンテナである。各アンテナ7は、回転可能であるとともに、他のアンテナ7への電波の送波と、他のアンテナ7からの電波の受波とを繰り返し行うように構成されている。各アンテナ7は、上述した実施形態の場合と同様、22GHzの周波数を有する電波を送波する。この電波は、他のアンテナ7に向かって進む際、その途中に存在する水蒸気によって減衰し、受信波として該他のアンテナ7に受波される。該受信波は、受信信号として受信機6に出力される。
【0063】
送受切替部8は、送波時には、送信機4からアンテナ7に送信信号が送られる接続に切り替える。また、送受切替部8は、受波時には、アンテナ7からの受信信号が受信機6に送られる接続に切り替える。
【0064】
そして、本変形例の算出処理部10でも、上記実施形態の算出処理部10の場合と同様、各送受波部TRxによって受波された受信波から得らえる受信信号によって各エリアZ2〜Z8の相対水蒸気量C
2〜C
8が算出され、該相対水蒸気量C
2〜C
8の分布画像が生成される。
【0065】
以上のように、本変形例に係る水蒸気観測システム1aでも、上記実施形態の場合と同様、外部システムの状況によらず水蒸気を観測できる水蒸気観測システムを提供できる。
【0066】
また、水蒸気観測システム1aによれば、相対水蒸気量C
2〜C
8をより正確に算出することができる。具体的には、対向する一対の送受波部TRxについて、一方から他方への送信波に基づいて算出された相対水蒸気量と、他方から一方への送信波に基づいて算出された相対水蒸気量とを平均化することで、より正確な相対水蒸気量を算出できる。
【0067】
また、水蒸気観測システム1aによれば、
図6にも示すように、上記実施形態の場合と比べて、電波が送受波される経路を増やすことができるため、より高い分解能で水蒸気分布を算出することができる。
【0068】
(2)
図8は、変形例に係る水蒸気観測システム1bの構成を示す模式図である。上述した実施形態では、1つの送波部Txと複数の受波部Rxとを有する水蒸気観測システム1を構成したが、これに限らない。具体的には、上記実施形態(
図1参照)における受波部Rxを、トランスポンダTPに置き換えた構成であってもよい(
図8参照)。このような構成であっても、上述した実施形態の場合と同様、外部システムの状況によらず水蒸気を観測できる水蒸気観測システムを提供できる。
【0069】
また、水蒸気観測システム1bによれば、
図6に示す変形例に係る水蒸気観測システム1aの場合と同様、相対水蒸気量C
2〜C
8をより正確に算出することができる。具体的には、対向する送受波部TRx及びトランスポンダTPについて、送受波部TRxからトランスポンダTPへの送信波に基づいて算出された相対水蒸気量と、トランスポンダTPから送受波部TRxへの送信波に基づいて算出された相対水蒸気量とを平均化することで、より正確な相対水蒸気量を算出できる。
【0070】
(3)
図9(A)〜
図9(C)は、それぞれ、変形例に係る水蒸気観測システムが有する送波部Tx及び受波部Rx
1,Rx
2の位置関係を示す模式図である。上述した実施形態では、送波部Tx及び複数の受波部Rxを、該送波部Tx及び複数の受波部Rxを互いに繋ぐ直線が上方から視て格子状となるように配置したが、これに限らず、その他の配置であってもよい。例えば、
図9(A)〜
図9(C)に示すように、1つの送波部Txと、2つの受波部Rx
1,Rx
2とを有する水蒸気観測システムを構成してもよい。この場合、
図9(B)及び
図9(C)に示すように、送波部Txを基準とした2つの受波部Rx
1,Rx
2の向きを極力同じ向きとすると、各受波部Rx
1,Rx
2に向かって送波される送信波が伝播する経路が、
図9(A)に示す場合と比べて近接する。そうすると、エリアZ1,Z2が近接し、各エリアZ1,Z2における他要因減衰量Oth
1,Oth
2(
図5参照)の差が小さくなるため、相対水蒸気量をより正確に算出することができる。
【0071】
(4)
図10は、変形例に係る水蒸気観測システム1cの構成を示す模式図である。本変形例では、3つの受波部Rx
1〜Rx
3が、互いに異なる高さ位置に配置されている。
図10に示す例では、受波部Rx
1が山MTの麓に設置され、受波部Rx
2が山MTの中腹に設置され、受波部Rx
3が山MTの頂上に設置されている。このように、複数の受波部Rx
1,Rx
2,Rx
3を異なる高さ位置に配置することで、鉛直方向における相対水蒸気量の分布を得ることが可能となる。なお、本変形例において、各受波部Rx
1〜Rx
3が設置される対象は山以外であってもよく、例えば一例として、鉄塔、或いはビル等であってもよい。
【0072】
(5)上述した実施形態では、相対水蒸気量の基準となるエリア(基準エリアZ1)が予め設定されている例を挙げて説明したが、これに限らない。具体的には、例えば一例として、水蒸気観測システムに操作部としての操作パネル(図示省略)等を設け、ユーザが当該操作パネルを操作することにより所望の基準エリアが設定されるように、水蒸気観測システムを構成してもよい。これにより、ユーザが所望の基準エリアを設定できるため、使い勝手のよい水蒸気観測システムを提供できる。
【0073】
(6)
図11は、変形例に係る水蒸気観測システム1dの構成を示すブロック図である。また、
図12は、
図11に示す水蒸気観測システム1dの送受波部TRxaと、該送受波部TRxaによって送波された送信波と、該送信波が反射する固定物Sとを模式的に示す図である。
【0074】
上述した実施形態及び変形例では、比較対象となる基準水蒸気量を基準とした水蒸気の相対値である相対水蒸気量として、位置基準相対水蒸気量を算出したが、これに限らない。本変形例では、相対水蒸気量として、時刻基準相対水蒸気量を算出することができる。この時刻基準相対水蒸気量とは、第1送信波が送波されてから受波部に受波されるまでの間に該第1送信波が通過したエリアZ1〜Z8に含まれる水蒸気の量を基準とした、第1送信波よりも遅れて送波される第2送信波が送波されてから受波部に受波されるまでの間に該第2送信波が通過したエリアZ1〜Z8に含まれる水蒸気の量、である。すなわち、時刻基準相対水蒸気量とは、各エリアZ1〜Z8における水蒸気量の変化量である。なお、以下で説明する本変形例では、時刻基準相対水蒸気量を、単に相対水蒸気量と称する場合もある。
【0075】
水蒸気観測システム1dは、
図11に示すように、1つの送受波部TRxaと、算出処理部10aと、表示部9とを備えている。
【0076】
送受波部TRxaは、アンテナ7aと、送受切替部8と、信号発生器3と、送信機4と、受信機6とを有している。送受波部TRxaでは、アンテナ7aが、水平面上で回転しながら、該アンテナ7aを基準とした各方位に位置する固定物Sに対して電波の送波を行うとともに各固定物Sで反射した電波を受波する(
図12参照)。そして、送受波部TRxaでは、アンテナ7aによって、各方位からの反射波(受信波)が順次受波され、順次受波された受信波のそれぞれから生成された受信信号が、順次、算出処理部10aに出力される。本変形例の場合においても、送受波部によって送受波される電波の周波数は、22GHzに設定されている。
【0077】
ここで、上述した送信波のうち、各固定物Sに対して最初に送波される送信波は第1送信波であり、該第1送信波から遅れて順次、送波される送信波は第2送信波である。また、第1送信波の反射波は、第1受信波であり、第2送信波の反射波は、第2受信波である。なお、固定物Sは、自然界に存在する固定物(木、陸、山等)であってもよいし、或いは人工的な建築物(ビル、鉄塔等)であってもよい。
【0078】
図13は、算出処理部10aの構成を示すブロック図である。また、
図14は、算出処理部10aで行われる処理によって得られる演算結果について説明するためのグラフである。算出処理部10aは、受信レベル算出部11aと、減衰量算出部12aと、相対水蒸気量算出部15(時刻基準相対水蒸気量算出部)と、分布画像生成部14aとを有している。
【0079】
受信レベル算出部11aは、各方位から到来する受信波のエコーレベルを、送受波部TRxaから順次出力される受信信号に基づいて算出する。
【0080】
減衰量算出部12aは、
図14を参照して、固定物Sが位置する方位毎に、送受波部TRxaから送波された送信波のレベルTLから、該送受波部TRxaで受波された、時刻tn(n=1,2,…)毎の受信波のエコーレベルRL
nを減算し、その減算値を減衰量A
nとして算出する。なお、第1送信波のレベルTLが第1受信波のエコーレベルRL
1で減算された値は、第1減衰量A
1として算出される。また、第2送信波のレベルTLが第2受信波のエコーレベルRL
2,RL
3,…で減算された値は、第2減衰量A
2,A
3,…として算出される。
【0081】
相対水蒸気量算出部15は、
図14を参照して、予め設定された基準時刻t1での各エリアZ1〜Z8における減衰量A
1と、その後の時刻tn(n=2,3,…)での各エリアZ1〜Z8における減衰量A
nとに基づき、エリア毎に、基準時刻t1における水蒸気量を基準とした、その後の各時刻tnでの水蒸気量(相対水蒸気量D
n)を算出する。具体的には、相対水蒸気量算出部15は、時刻tnにおける減衰量A
nから、基準時刻t1における減衰量A
1を減算して減算値B
nを得る。そして、相対水蒸気量算出部15は、このようにして得られた各減算値B
n(n=2,3,…)に所定の定数を乗算することにより、各時刻での相対水蒸気量D
n(n=2,3,…)を算出する。相対水蒸気量算出部15は、相対水蒸気量D
n(n=2,3,…)を、エリアZ1〜Z8毎に算出する。なお、相対水蒸気量算出部15によって上述のような処理を行うことにより相対水蒸気量D
nが得られる理由については、上記実施形態の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0082】
図15は、あるエリアにおける相対水蒸気量D
nをグラフ化した一例を示す図である。このように、相対水蒸気量算出部15によれば、各エリアZ1〜Z8における相対水蒸気量(すなわち、基準時刻t1での水蒸気量を基準とした、その後の各時刻tnにおける水蒸気量の時間変化)が算出される。
【0083】
分布画像生成部14aは、相対水蒸気量算出部15によって算出された各エリアZ1〜Z8における相対水蒸気量D
nに基づき、該相対水蒸気量D
nの分布画像を生成する。分布画像生成部14aは、所定のタイミング毎に(すなわち、各時刻t2,t3,…において)算出される各エリアZ1〜Z8の相対水蒸気量に基づき、水蒸気観測領域Zにおける相対水蒸気量D
nの分布画像を随時、生成する。
【0084】
表示部9には、分布画像生成部14aによって生成された相対水蒸気量D
nの分布画像が表示される。表示部9に表示される分布画像は、直近の時刻tnで生成された分布画像に随時、更新される。なお、表示部9には、
図15に示すグラフ(各エリアにおける水蒸気量の変化を示すグラフ)が表示されてもよい。
【0085】
以上のように、本変形例に係る水蒸気観測システム1dによれば、本システム1dによって送信された電波が基となり、前記相対水蒸気量D
nが算出される。従って、水蒸気観測システム1dによれば、外部システムの状況によらず水蒸気を観測できる水蒸気観測システムを提供できる。
【0086】
また、水蒸気観測システム1dによれば、基準時刻t1での水蒸気量を基準とした、該基準時刻t1以降の各時刻tn(n=2,3,…)における水蒸気量、すなわち時刻基準相対水蒸気量D
n(n=2,3,…)を算出することができる。すなわち、水蒸気観測システム1dによれば、所定エリアにおける水蒸気量の変化量を得ることができる。
【0087】
また、水蒸気観測システム1dによれば、送信波のレベルから第1受信波のエコーレベルを減算した値(第1減衰量A
1)と、送信波のレベルから第2受信波のエコーレベルを減算した値(第2減衰量A
n)とに基づき、相対水蒸気量D
nが算出されている。具体的には、相対水蒸気量D
nは、各第2減衰量A
nを第1減衰量A
1で減算した値に、所定の定数が乗算されることにより算出されている。これにより、相対水蒸気量D
nを適切に算出することができる。
【0088】
また、水蒸気観測システム1dの表示部9には、各地点における時刻基準相対水蒸気量が、その水蒸気量を表す指標としての色調によって示される。これにより、ユーザは、各地点に含まれる時刻基準水蒸気量を容易に把握することができる。
【0089】
また、水蒸気観測システム1dの表示部9には、時刻基準相対水蒸気量の分布画像が表示される。これにより、ユーザは、水蒸気観測領域Z内における時刻基準相対水蒸気量の分布を把握することができる。
【0090】
(7)
図16は、変形例に係る水蒸気観測システム1eの構成を示すブロック図である。
図11及び
図12に示す変形例では、相対水蒸気量を算出するための水蒸気観測システムの構成として、送波部及び受波部が一体化された送受波部TRxaを有する水蒸気観測システム1dを例に挙げて説明した。そして、この水蒸気観測システム1dでは、送受波部TRxaから送波された送信波が固定物Sに反射して帰来する反射波(受信波)を該送受波部TRxaで受波し、該受信波に基づいて、相対水蒸気量D
nを算出した。しかし、これに限らず、例えば一例として、
図16に示す各構成要素を有する水蒸気観測システム1eを構成してもよい。
【0091】
水蒸気観測システム1eでは、送波部Txから送波された送信波が、該送波部Txとは異なる位置に配置された受波部Rxによって、受信波として受波される。そして、水蒸気観測システム1eは、各受波部Rxによって受波された受信波に基づき、
図11及び
図12に示す変形例に係る水蒸気観測システム1dの算出処理部10aの場合と同様にして、各エリアZ1〜Z8の時刻基準相対水蒸気量を、所定のタイミング毎に算出する。送波部Tx及び複数の受波部Rxは、これらを互いに繋いだ直線が上方から視て格子状となるように配置されている。
【0092】
以上のように、本変形例に係る水蒸気観測システム1eでは、複数の受波部Rx
1〜Rx
8を設けることにより、基準時刻t1での水蒸気量を基準としたそれ以降の時刻における水蒸気量の変化量の分布を得ることができる。
【0093】
また、水蒸気観測システム1eでは、送波部Tx及び複数の受波部Rx
1〜Rx
8が、これらを互いに繋いだ直線が上方から視て格子状となるように配列されている。これにより、水蒸気観測領域Zに含まれる各エリアZ1〜Z8を、水蒸気観測領域Z内において位置的に均一に設定することができるため、水蒸気観測領域Zにおける相対水蒸気量を万遍なく算出できる。
【0094】
(8)
図16に示す変形例では、送波部Tx及び複数の受波部Rxを、該送波部Tx及び複数の受波部Rxを互いに繋ぐ直線が上方から視て格子状となるように配置したが、これに限らず、その他の配置であってもよい。例えば、送波部Tx及び複数の受波部Rx
1,Rx
2の配置が、
図9(A)〜
図9(C)に示すような配置であってもよい。更には、1つの送波部Tx及び1つの受波部Rxを備えた水蒸気観測システムを構成してもよい。
【0095】
(9)
図16に示す変形例では、送波部Tx及び複数の受波部Rxを平面状に配置したが、これに限らず、例えば一例として、
図10を参照して、各受波部を、互いに異なる高さ位置に配置してもよい。このように、複数の受波部Rx
1,Rx
2,Rx
3を異なる高さ位置に配置することで、鉛直方向における相対水蒸気量の分布を得ることが可能となる。
【0096】
(10)上記実施形態では、22GHzの周波数を有する電波を送信波として用いる例を挙げて説明したが、これに限らず、水蒸気を吸収する周波数(例えば183GHz)を有する電波であれば、その他の周波数帯の電波を用いてもよい。
【0097】
(11)
図1に示す実施形態等では、複数の受波部Rxを2次元状に配置する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、複数の受波部を3次元状に配置することもできる。これにより、相対水蒸気量の3次元的な分布を生成することが可能となる。