特許第6592152号(P6592152)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6592152コンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督の監視
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6592152
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】コンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督の監視
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/51 20060101AFI20191007BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20191007BHJP
【FI】
   H04M3/51
   G06Q30/02 470
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-154758(P2018-154758)
(22)【出願日】2018年8月21日
(65)【公開番号】特開2019-36966(P2019-36966A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2018年10月18日
(31)【優先権主張番号】15/682,115
(32)【優先日】2017年8月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516044864
【氏名又は名称】アバイア インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(72)【発明者】
【氏名】トーマス モラン
(72)【発明者】
【氏名】ジェラード カーティ
【審査官】 石田 紀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−212788(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0108842(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0245500(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 19/00
G06Q 10/00−99/00
G08B 23/00−31/00
H04M 3/00−11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクト・センタにおける自動的に生成されたコンテンツのエージェントによる監督を監視するための方法であって、
前記コンタクト・センタの1つまたは複数の通信モジュールによって、1つまたは複数の通信チャネルを介して、複数のクライアント・デバイスの各々との通信セッションを行うステップであって、各クライアント・デバイスが顧客コンタクトに関連付けられている、通信セッションを行うステップと、
前記コンタクト・センタの人工知能(AI)エンジンによって、各通信セッションに関するAI生成コンテンツを生成するステップと、
前記AIエンジンによって、前記生成されたコンテンツを前記クライアント・デバイスのいずれかに提供する前に、各セッションに関する前記AI生成コンテンツを人間のエージェントに関連付けられたエージェント・デバイスに提供するステップであって、前記提供されたAI生成コンテンツが、前記エージェント・デバイスによって提供されるユーザ・インターフェースを介して前記人間のエージェントに提示される、提供するステップと、
前記エージェント・デバイスによって提供される前記ユーザ・インターフェースを介して前記AI生成コンテンツが提示されている間、前記エージェント・デバイスに関連付けられた目追跡システムによって、前記人間のエージェントによる前記AI生成コンテンツのレビューを監視するステップと、
前記エージェント・デバイスに関連付けられた前記目追跡システムによって、前記人間のエージェントによる前記生成されたコンテンツの前記レビューを監視するステップに基づいて、前記AI生成コンテンツに対する前記人間のエージェントの注意レベルの指標を生成するステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記人間のエージェントの注意レベルの前記生成された指標を前記人間のエージェントに関する重要業績評価指標(KPI)のセット内に記憶するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記KPIに基づいて1つまたは複数のレポートを提供するステップをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の顧客コンタクトとの前記通信セッションが、チャット・セッション、ショート・メッセージ・サービス(SMS)交換、および電子メール交換、または、前記顧客コンタクトと前記人間のエージェントとの間の別のテキスト・ベースの交換のうちの1つまたは複数を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、前記プロセッサによって読み取り可能であり、命令のセットを内部に記憶するメモリと、
を備えるシステムであって、前記命令のセットが前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、コンタクト・センタにおける自動的に生成されたコンテンツのエージェントによる監督を、以下のステップによって監視させる、即ち、
前記コンタクト・センタの1つまたは複数の通信モジュールによって、1つまたは複数の通信チャネルを介して、複数のクライアント・デバイスの各々との通信セッションを行うステップであって、各クライアント・デバイスが顧客コンタクトに関連付けられている、通信セッションを行うステップと、
前記コンタクト・センタの人工知能(AI)エンジンによって、各通信セッションに関するAI生成コンテンツを生成するステップと、
前記AIエンジンによって、前記AI生成コンテンツを前記クライアント・デバイスのいずれかに提供する前に、各セッションに関する前記AI生成コンテンツを人間のエージェントに関連付けられたエージェント・デバイスに提供するステップであって、前記提供されたAI生成コンテンツが、前記エージェント・デバイスによって提供されるユーザ・インターフェースを介して前記人間のエージェントに提示される、提供するステップと、
前記エージェント・デバイスによって提供される前記ユーザ・インターフェースを介して前記AI生成コンテンツが提示されている間、前記エージェント・デバイスに関連付けられた目追跡システムによって、前記人間のエージェントによる前記AI生成コンテンツのレビューを監視するステップと、
前記エージェント・デバイスに関連付けられた前記目追跡システムによって、前記人間のエージェントによる前記AI生成コンテンツの前記レビューを監視するステップに基づいて、前記AI生成コンテンツに対する前記人間のエージェントの注意レベルの指標を生成するステップと、
によって監視させる、システム。
【請求項6】
前記人間のエージェントの注意レベルの前記生成された指標を前記人間のエージェントに関する重要業績評価指標(KPI)のセット内に記憶するステップと、前記KPIに基づいて1つまたは複数のレポートを提供するステップをさらに備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数の顧客コンタクトとの前記通信セッションが、チャット・セッション、ショート・メッセージ・サービス(SMS)交換、および電子メール交換、または、前記顧客コンタクトと前記人間のエージェントとの間の別のテキスト・ベースの交換のうちの1つまたは複数を備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記人間のエージェントの注意レベルの前記生成された指標が所定の予想される注意レベルと関連し、
各通信セッションに関する前記コンテンツを生成するステップが、前記AI生成コンテンツに関する信頼レベルを生成するステップをさらに備える、
請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記所定の予想される注意レベルが、前記AI生成コンテンツに関する前記生成された信頼レベルに基づく、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記AI生成コンテンツに関する前記生成された信頼レベルの指標を、前記エージェント・デバイスによって提供される前記ユーザ・インターフェースを介して、前記生成されたコンテンツと一緒に提供するステップをさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般には、通信セッションにおけるコンテンツを管理するための方法およびシステムに関し、より詳細には、コンタクト・センタとの通信セッションにおいて提供される人工知能コンテンツのエージェントによる監督の監視に関する。
【背景技術】
【0002】
コンタクト・センタまたはシステムは、顧客が企業によって提供される製品またはサービスに関する情報および/または援助にアクセスすることができる接点を提供する。たとえば、コンタクト・センタは、通話料無料の顧客サービス番号などの、企業に関連付けられた電話番号への音声通話を介してアクセスされ得る。企業によって提供される製品またはサービスでトラブルシューティング・ヘルプなどの情報または援助を得ようとする顧客は、そのような番号を呼び出し、そのような情報または援助を提供することができる顧客サービス・エージェントにコンタクトすることができる。コンタクト・センタは、限定はしないが、電子メール、ショート・メッセージ・サービス(SMS)もしくはマルチメディア・メッセージ・サービス(MMS)テキスト・メッセージ、ウェブ・ページ・インターフェース、インスタント・メッセージ(IM)、または他のチャット・サービスなどを含む、様々な他の通信チャネルを介してもアクセスされ得る。
【0003】
人工知能(AI(Artificial Intelligence))技術が進化し向上するにつれて、コンタクト・センタとの通信は、様々なAI構成要素によってますます処理されている。たとえば、チャット・ボットは、電子メール、SMSまたはMMSテキスト、IMなどのテキスト・ベースの通信を介して、コンタクト・センタにおける顧客コンタクトなどの人間のコンタクトとの会話を行うことができるコンピュータ・プログラムである。多くの場合、チャット・ボットまたは他のAI構成要素は、たとえば、コンタクトを処理するためにコンタクトが人間のエージェントに適切にルーティングされ得るように、コンタクトの理由またはトピックを決定するために、顧客とのコンタクト・セッションの最初の部分を処理する。他の場合、AI構成要素は、人間のエージェントを関与させることなく、十分な情報または解決策を顧客に提供することができる場合がある。コンタクト・センタは、チャット・ボットなどのAI構成要素を使用して自動化のレベルを上昇させ続けることが期待され、人間のエージェントのチャットまたは他の通信セッションのかなりの割合が、セッション全体に分散されており顧客の単に初期エントリ・ポイントにあるのではない複数のAI生成コンテンツ・セグメントを組み込むことが予想される。したがって、チャットまたは他の通信セッションは、通信セッションのコンテキストに応じて、人間のエージェントが生成したコンテンツとAIが生成したコンテンツとの混合から構成され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このレベルのAI関与が増加するにつれて、人間のエージェントがAI生成コンテンツに適用する監督の質も測定することが望ましい。この監督が少な過ぎる場合、AIコンテンツが適切でない可能性があり、顧客の不満を引き起こす危険性がある。逆に、監督が多過ぎる場合、AI構成要素が伝えるコンテンツのすべての部分を人間のエージェントがダブルチェックすることに時間を過多に費やしているので、AI支援を使用する利点が大幅に減少する。したがって、適切なレベルの監督が適用されることを確実にするために、コンタクト・センタ通信セッションにおいて提供されるAI生成コンテンツを管理するための改善された方法およびシステムに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態は、コンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督を監視するためのシステムおよび方法を提供する。より具体的には、実施形態は、コンタクト・センタ通信セッションにおける人工知能生成コンタクトの人間のエージェントによるレビューを監視するために目追跡を使用する監督機構を提供する。一実施形態によれば、コンタクト・センタにおける自動的に生成されたコンテンツのエージェントによる監督の監視は、1つまたは複数の通信チャネルを介してコンタクト・センタの1つまたは複数の通信モジュールによって、複数のクライアント・デバイスの各々との通信セッションを行うことを備えることができる。各クライアント・デバイスは、顧客コンタクトに関連付けられ得る。たとえば、複数の顧客コンタクトとの通信セッションは、チャット・セッション、ショート・メッセージ・サービス(SMS)交換、電子メール交換、または、顧客コンタクトと人間のエージェントとの間の別のテキスト・ベースの交換のうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0006】
コンテンツは、たとえば、チャット・ボットなどの、コンタクト・センタの人工知能エンジンによって各通信セッションに対して生成され得る。各セッションに対して生成されたコンテンツは、生成されたコンテンツをクライアント・デバイスのいずれかに提供する前に、人間のエージェントに関連付けられたエージェント・デバイスに提供され得る。提供された生成されたコンテンツは、人間のエージェントによるレビューのためにエージェント・デバイスによって提供されるユーザ・インターフェースを介して人間のエージェントに提示され得る。
【0007】
エージェント・デバイスによって提供されるユーザ・インターフェースを介して、生成されたコンテンツが提示されている間、エージェント・デバイスに関連付けられた目追跡システムが、人間のエージェントによる生成されたコンテンツのレビューを監視することができる。生成されたコンテンツに対する人間のエージェントの注意レベルの指標が、人間のエージェントによるコンテンツ・レビューを監視することに基づいて生成され得る。人間のエージェントの注意レベルの指標は、人間のエージェントに関する重要業績評価指標(KPI(Key Performance Indicator))のセット内に記憶され得る。KPIに基づいて1つまたは複数のレポートが提供され得る。
【0008】
場合によっては、人間のエージェントの注意レベルの生成された指標は、所定の予想される注意レベルに関連し得る。加えて、各通信セッションのためのコンテンツを生成することは、生成されたコンテンツに対する信頼レベルを生成することをさらに備えることができる。そのような場合、所定の予想される注意レベルは、生成されたコンテンツに対する生成された信頼レベルに基づくことができる。場合によっては、生成されたコンテンツに対する生成された信頼レベルは、エージェント・デバイスによって提供されるユーザ・インターフェースを介して、生成されたコンテンツと共に提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態が実装され得る例示的なコンピューティング環境の要素を示すブロック図である。
図2】本開示の実施形態が実装され得る例示的なコンピューティング・デバイスの要素を示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態が実装され得る例示的なコンタクト・センタの要素を示すブロック図である。
図4】一実施形態によるコンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督の監視を示すブロック図である。
図5】一実施形態によるコンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督を監視するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面において、同様の構成要素および/または特徴は、同じ参照ラベルを有する場合がある。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、同様の構成要素間を区別する文字を参照ラベルに続けることによって区別され得る。本明細書において第1の参照ラベルのみが使用される場合、説明は、第2の参照ラベルとは無関係に、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれかに適用可能である。
【0011】
以下の説明では、説明の目的のため、本明細書で開示された様々な実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が示されている。しかしながら、本開示の様々な実施形態がこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかであろう。次の説明は、例示的な実施形態のみを提供し、本開示の範囲または適用性を限定することを意図していない。さらに、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために、前述の説明は、いくつかの公知の構造およびデバイスを省略している。この省略は、特許請求の範囲の限定として解釈されるべきではない。むしろ、次の例示的な実施形態の説明は、例示的な実施形態を実装するための可能な説明を当業者に提供する。しかしながら、本開示は、本明細書に記載された具体的な詳細を超えた様々な方法で実施され得ることが理解されるべきである。
【0012】
本明細書に例示された例示的な態様、実施形態、および/または構成は、並置されたシステムの様々な構成要素を示すが、システムの特定の構成要素は、遠隔に、LANおよび/もしくはインターネットなどの分散ネットワークの遠隔部分に、または専用システム内に配置され得る。したがって、システムの構成要素が、1つまたは複数のデバイスに結合され得、あるいは、アナログおよび/もしくはデジタル電気通信ネットワーク、パケット交換ネットワーク、または回線交換ネットワークなどの分散ネットワークの特定のノード上に並置され得ることが理解されるべきである。以下の説明から、計算効率の理由のため、システムの構成要素は、システムの動作に影響を及ぼすことなく、構成要素の分散ネットワーク内の任意の位置に配置され得ることが理解されよう。
【0013】
さらに、要素を接続する様々なリンクは、有線リンクもしくはワイヤレス・リンク、もしくはそれらの任意の組み合わせ、または、接続された要素との間でデータを供給および/もしくは通信することができる任意の他の公知のもしくは後に開発される要素であり得ることが理解されるべきである。これらの有線リンクまたはワイヤレス・リンクは、セキュア・リンクでもあり得、暗号化された情報を通信することができ得る。リンクとして使用される伝送媒体は、たとえば、同軸ケーブル、銅線および光ファイバを含む電気信号のための任意の適切なキャリアであり得、電波データ通信および赤外線データ通信中に生成されるもののような音波または光波の形態をとることができる。
【0014】
本明細書で使用される「少なくとも1つの」、「1つまたは複数の」、「または」および「および/または」という句は、動作において接続的かつ離接的である自由な表現である。たとえば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、BおよびCのうちの1つまたは複数」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、および/またはC」、および「A、B、またはC」の各々は、A単独、B単独、C単独、一緒にAおよびB、一緒にAおよびC、一緒にBおよびC、または一緒にA、BおよびCを意味する。
【0015】
「1つまたは複数」および「少なくとも1つ」という用語は、本明細書では交換可能に使用され得る。「備える」、「含む」および「有する」という用語は、交換可能に使用され得ることにも留意されたい。
【0016】
本明細書で使用される「自動的」という用語およびその変形は、プロセスまたは動作が実行されるときに具体的な人間の入力なしに行われる任意のプロセスまたは動作を指す。しかしながら、プロセスまたは動作の実行前に入力が受信された場合、プロセスまたは動作の実行が具体的なまたは具体的ではない人間の入力を使用するとしても、プロセスまたは動作は、自動的であり得る。人間の入力は、そのような入力がプロセスまたは動作が実行される方法に影響を及ぼす場合、具体的であるとみなされる。プロセスまたは動作の実行に同意する人間の入力は、「具体的」であるとみなされない。
【0017】
本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の有形の記憶媒体および/または伝送媒体を指す。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体、揮発性媒体および伝送媒体を含む多くの形態をとることができる。不揮発性媒体は、たとえば、NVRAM、または磁気ディスクもしくは光ディスクを含む。揮発性媒体は、メイン・メモリなどのダイナミック・メモリを含む。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、たとえば、フロッピー・ディスク、フレキシブル・ディスク、ハード・ディスク、磁気テープ、もしくは任意の他の磁気媒体、光磁気媒体、CD−ROM、任意の他の光学媒体、パンチ・カード、穴のパターンを有する任意の他の物理的媒体、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュEPROM、メモリ・カードなどの固体媒体、任意の他のメモリ・チップもしくはカートリッジ、以下で説明する搬送波、または、コンピュータが読むことができる任意の他の媒体を含む。電子メールまたは他の自己完結型情報アーカイブへのデジタル・ファイルの添付は、有形の記憶媒体と同等の配布媒体とみなされる。コンピュータ可読媒体がデータベースとして構成される場合、データベースは、リレーショナル、階層、オブジェクト指向などの任意のタイプのデータベースであり得ることが理解されるべきである。したがって、本開示は、本開示のソフトウェア実装形態が記憶される、有形の記憶媒体または配布媒体、ならびに従来技術で認識されている同等物および後継媒体を含むと考えられる。
【0018】
「コンピュータ可読信号」媒体は、たとえば、ベースバンドにおいて、または搬送波の一部としてコンピュータ可読プログラム・コードが具体化された伝搬データ信号を含むことができる。そのような伝搬信号は、限定はしないが、電磁気、光学、またはそれらの任意の適切な組み合わせを含む様々な形態のうちのいずれかをとることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらと組み合わせて使用するためのプログラムを通信、伝播、または転送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。コンピュータ可読媒体上に具体化されたプログラム・コードは、限定はしないが、ワイヤレス、有線、光ファイバ・ケーブル、RFなど、または上記の任意の適切な組み合わせを含む任意の適切な媒体を使用して伝送され得る。
【0019】
「決定する」、「計算する」および「演算する」という用語、ならびにそれらの変形は、交換可能に使用され、任意のタイプの方法論、プロセス、数学的演算、または技法を含む。
【0020】
本明細書で使用される「手段」という用語は、米国特許法第112条第6パラグラフに従って可能な限りその最も広い解釈が与えられるべきである。したがって、「手段」という用語を含む請求項は、本明細書に記載のすべての構造、材料、または作用、およびそれらの等価物のすべてをカバーするものとする。さらに、構造、材料、または作用、および等価物は、本開示の概要、図面の簡単な説明、発明を実施するための形態、要約書、および特許請求の範囲自体に記載のすべてのものを含むものとする。
【0021】
本開示の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、または、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態をとることができ、これらはすべて、本明細書では概して「回路」、「モジュール」、または「システム」と呼ばれる場合がある。1つまたは複数のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0022】
さらに別の実施形態では、本開示のシステムおよび方法は、専用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび周辺集積回路素子、ASICまたは他の集積回路、デジタル信号プロセッサ、ディスクリート素子回路などの有線電子回路または論理回路、PLD、PLA、FPGA、PALなどのプログラマブル論理デバイスまたはゲート・アレイ、専用コンピュータ、任意の同等の手段などと共に実装され得る。一般に、本明細書で例示する方法論を実装することができる任意のデバイスまたは手段は、本開示の様々な態様を実装するために使用され得る。開示された実施形態、構成および態様のために使用され得る例示的なハードウェアは、コンピュータ、ハンドヘルド・デバイス、電話機(たとえば、セルラ、インターネット対応、デジタル、アナログ、ハイブリッドなど)、および当技術分野で公知の他のハードウェアを含む。これらのデバイスのうちのいくつかは、プロセッサ(たとえば、単一のまたは複数のマイクロプロセッサ)、メモリ、不揮発性記憶装置、入力デバイス、および出力デバイスを含む。さらに、限定はしないが、分散処理またはコンポーネント/オブジェクト分散処理、並列処理、または仮想マシン処理を含む代替ソフトウェア実装形態も、本明細書に記載の方法を実施するように構成され得る。
【0023】
本明細書に記載のプロセッサの例は、限定はしないが、Qualcomm(登録商標)Snapdragon(登録商標)800および801、4G LTE統合および64ビット・コンピューティングを有するQualcomm Snapdragon610および615、64ビットアーキテクチャを有するApple(登録商標)A7プロセッサ、Apple M7モーション・コプロセッサ、Samsung(登録商標)Exynos(登録商標)シリーズ、Intel(登録商標)Core(商標)プロセッサのファミリ、Intel Xeon(登録商標)プロセッサのファミリ、Intel Atom(商標)プロセッサのファミリ、Intel Itanium(登録商標)プロセッサのファミリ、Intel Core i5−4670Kおよびi7−4770K 22nm Haswell、Intel Core i5−3570K 22nm Ivy Bridge、AMD(登録商標)FX(商標)プロセッサのファミリ、AMD FX−4300、FX−6300およびFX−8350 32nm Vishera、AMD Kaveriプロセッサ、Texas Instruments(登録商標)Jacinto C6000(商標)自動車インフォテイメント・プロセッサ、Texas Instruments OMAP(商標)自動車グレード・モバイル・プロセッサ、ARM Cortex(商標)−Mプロセッサ、ARM Cortex−AおよびARM926EJ−S(商標)プロセッサ、他の業界同等のプロセッサのうちの少なくとも1つを含むことができ、任意の公知のまたは将来開発される規格、命令セット、ライブラリ、および/またはアーキテクチャを使用して計算機能を実行することができる。
【0024】
さらに別の実施形態では、開示された方法は、様々なコンピュータ・プラットフォームまたはワークステーション・プラットフォーム上で使用され得るポータブル・ソース・コードを提供するオブジェクトまたはオブジェクト指向ソフトウェア開発環境を使用するソフトウェアと共に容易に実装され得る。代替的には、開示されたシステムは、標準的な論理回路またはVLSI設計を使用して、ハードウェアにおいて部分的または完全に実装され得る。本開示に従ってシステムを実装するためにソフトウェアまたはハードウェアのいずれが使用されるのかは、システムの速度要件および/または効率要件、特定の機能、ならびに、使用される特定のソフトウェアまたはハードウェア・システムまたはマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ・システムに依存する。
【0025】
さらに別の実施形態では、開示された方法は、記憶媒体上に記憶され得、コントローラおよびメモリの協力を得たプログラムされた汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサなどにおいて実行され得るソフトウェアにおいて部分的に実装され得る。これらの例では、本開示のシステムおよび方法は、アプレット、JAVA(登録商標)またはCGIスクリプトなどのパーソナル・コンピュータ上に埋め込まれたプログラムとして、サーバまたはコンピュータ・ワークステーション上に常駐するリソースとして、専用測定システム、システム構成要素などに埋め込まれたルーチンとして実装され得る。システムは、システムおよび/または方法をソフトウェアおよび/またはハードウェア・システムに物理的に組み込むことによっても実装され得る。
【0026】
本開示は、特定の規格およびプロトコルを参照して、態様、実施形態、および/または構成において実装される構成要素および機能を説明するが、態様、実施形態、および/または構成は、そのような規格およびプロトコルに限定されない。本明細書で言及されていない他の類似の規格およびプロトコルも存在し、本開示に含まれると考えられる。さらに、本明細書で言及されている規格およびプロトコルならびに本明細書で言及されていない他の類似の規格およびプロトコルは、同じ機能を本質的に有するより速いまたはより有効な同等物によって定期的に置き換えられる。同じ機能を有するそのような代わりの規格およびプロトコルは、本開示内に含まれる同等物とみなされる。
【0027】
本開示の実施形態は、コンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督を監視するためのシステムおよび方法を提供する。より具体的には、コンタクト・センタ通信セッションにおける人工知能生成コンタクトの人間のエージェントによるレビューを監視するために目追跡を使用する監督機構を提供する。一実施形態によれば、コンタクト・センタにおける自動的に生成されたコンテンツのエージェントによる監督を監視することは、チャット・セッション、ショート・メッセージ・サービス(SMS)交換、電子メール交換、または、複数の顧客コンタクトと人間のエージェントとの間の別のテキスト・ベースの交換などの通信セッションを行うことを備えることができる。各セッションに対して人工知能エンジンによって生成されたコンテンツは、人間のエージェントによるレビューのために、ユーザ・インターフェースを介して人間のエージェントに提示され得る。生成されたコンテンツが提示されている間、関連する目追跡システムが、人間のエージェントによる生成されたコンテンツのレビューを監視することができる。生成されたコンテンツに対する人間のエージェントの注意レベルの指標が、人間のエージェントによるコンテンツのレビューを監視することに基づいて生成され得る。人間のエージェントの注意レベルの指標は、人間のエージェントに関する重要業績評価指標(KPI)のセット内に記憶され得る。KPIに基づいて1つまたは複数のレポートが提供され得る。
【0028】
本開示の実施形態の様々な追加の詳細について、図を参照して以下に説明する。フローチャートは、特定の順序のイベントに関連して議論されているが、開示された実施形態、構成および態様の動作に実質的に影響を及ぼすことなく、この順序に対する変更、追加、または省略が生じ得ることが理解されるべきである。
【0029】
図1は、本開示の実施形態が実装され得る例示的なコンピューティング環境の要素を示すブロック図である。より具体的には、この例は、サーバ、ユーザ・コンピュータ、または本明細書で提供および説明される他のシステムとして機能することができるコンピューティング環境100を示す。環境100は、1つまたは複数のユーザ・コンピュータ、または、コンピューティング・デバイス104、通信デバイス108、および/またはより多くのもの112などのコンピューティング・デバイスを含む。コンピューティング・デバイス104、108、112は、汎用パーソナル・コンピュータ(単に例として、Microsoft Corp.のWindows(登録商標)および/またはApple Corp.のMacintosh(登録商標)オペレーティング・システムの様々なバージョンを実行するパーソナル・コンピュータおよび/またはラップトップ・コンピュータを含む)および/または様々な商業的に利用可能なUNIX(登録商標)もしくはUNIXのようなオペレーティング・システムのいずれかを実行するワークステーション・コンピュータを含むことができる。これらのコンピューティング・デバイス104、108、112は、たとえば、データベース・クライアントおよび/またはサーバ・アプリケーション、ならびにブラウザ・アプリケーションを含む様々なアプリケーションのいずれかを有することもできる。代替的には、コンピューティング・デバイス104、108、112は、ネットワーク110を介して通信することができ、ならびに/あるいはウェブ・ページもしくは他のタイプの電子文書を表示およびナビゲートすることができる、シン・クライアント・コンピュータ、インターネット対応携帯電話、および/または携帯情報端末などの任意の他の電子デバイスであり得る。例示的なコンピュータ環境100は、2つのコンピューティング・デバイスを有して示されているが、任意の数のユーザ・コンピュータまたはコンピューティング・デバイスがサポートされ得る。
【0030】
環境100は、ネットワーク110をさらに含む。ネットワーク110は、ネットワーク110は、それに限定されないがSIP、TCP/IP、SNA、IPX、AppleTalkなどを含めて、様々な商業的に利用可能なプロトコルのいずれかを使用してデータ通信をサポートすることができる、当業者によく知られている任意のタイプのネットワークを含むことができる。単なる例として、ネットワーク110は、イーサネット・ネットワーク、トークン・リング・ネットワークなどのローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)、ワイド・エリア・ネットワーク、それに限定されないが仮想プライベート・ネットワーク(「VPN」)を含めて仮想ネットワーク、インターネット、イントラネット、エクストラネット、公衆交換電話網(「PSTN」)、赤外線ネットワーク、ワイヤレス・ネットワーク(たとえば、IEEE802.9プロトコルのセット、本技術分野で公知のBluetooth(登録商標)プロトコル、および/もしくは任意の他のワイヤレス・プロトコルのいずれかの下で動作するネットワーク)、ならびに/またはこれらのおよび/もしくは他のネットワークの任意の組み合わせであり得る。
【0031】
システムは、1つまたは複数のサーバ114、116を含むこともできる。この例では、サーバ114は、ウェブ・サーバとして示されており、サーバ116は、アプリケーション・サーバとして示されている。コンピューティング・デバイス104、108、112からのウェブ・ページまたは他の電子文書に対する要求を処理するために使用され得るウェブ・サーバ114。ウェブ・サーバ114は、上記で議論したもの、ならびに任意の商業的に利用可能なサーバ・オペレーティング・システムのうちのいずれかを含むオペレーティング・システムを実行していることができる。ウェブ・サーバ114は、SIP(セッション開始プロトコル)サーバ、HTTP(S)サーバ、FTPサーバ、CGIサーバ、データベース・サーバ、Javaサーバなどを含む様々なサーバ・アプリケーションを実行することもできる。場合によっては、ウェブ・サーバ114は、動作利用可能な動作を1つまたは複数のウェブ・サービスとして公開することができる。
【0032】
環境100は、オペレーティング・システムに加えて、コンピューティング・デバイス104、108、112のうちの1つまたは複数において動作するクライアントによってアクセス可能な1つまたは複数のアプリケーションを含むことができる1つまたは複数のファイル・サーバおよび/またはアプリケーション・サーバ116を含むこともできる。サーバ116および/または114は、コンピューティング・デバイス104、108、112に応答してプログラムまたはスクリプトを実行することができる1つまたは複数の汎用コンピュータであり得る。一例として、サーバ116、114は、1つまたは複数のウェブ・アプリケーションを実行することができる。ウェブ・アプリケーションは、Java、C、C#(登録商標)、もしくはC++などの任意のプログラム言語、および/または、Perl、Python、もしくはTCLなどの任意のスクリプト言語、ならびに、任意のプログラミング言語/スクリプト言語の組み合わせで書かれた1つまたは複数のスクリプトまたはプログラムとして実装され得る。アプリケーション・サーバ116は、コンピューティング・デバイス104、108、112上で動作するデータベース・クライアントからの要求を処理することができる、それに限定されないがOracle(登録商標)、Microsoft(登録商標)、Sybase(登録商標)、IBM(登録商標)などから商業的に利用可能なものを含めて、データベース・サーバを含むこともできる。
【0033】
サーバ114および/またはサーバ116によって作成されたウェブ・ページは、ウェブ(ファイル)サーバ114、116を介してコンピューティング・デバイス104、108、112に転送され得る。同様に、ウェブ・サーバ114は、コンピューティング・デバイス104、108、112(たとえば、ユーザ・コンピュータなど)からのウェブ・ページ要求、ウェブ・サービス呼び出し、および/または入力データを受信することができ、ウェブ・ページ要求および/または入力データをウェブ(アプリケーション)サーバ116に転送することができる。さらなる実施形態では、サーバ116は、ファイル・サーバとして機能することができる。説明の容易さのために、図1は、別個のウェブ・サーバ114とファイル/アプリケーション・サーバ116とを示しているが、当業者は、サーバ114、116に関して説明した機能は、実装形態に固有のニーズおよびパラメータに応じて、単一のサーバおよび/または複数の専用サーバによって実行され得る。コンピュータ・システム104、108、112、ウェブ(ファイル)サーバ114および/またはウェブ(アプリケーション)サーバ116は、本明細書で説明されるシステム、デバイス、または構成要素として機能することができる。
【0034】
環境100は、データベース118を含むこともできる。データベース118は、様々な場所に存在することができる。例として、データベース118は、コンピュータ104、108、112、114、116のうちの1つまたは複数にローカルな(および/または常駐する)記憶媒体上に存在することができる。代替的には、コンピュータ104、108、112、114、116のうちのいずれかまたはすべてから離れていてもよく、これらのうちの1つまたは複数と(たとえば、ネットワーク110を介して)通信することができる。データベース118は、当業者によく知られているストレージ・エリア・ネットワーク(「SAN」)内に存在することができる。同様に、コンピュータ104、108、112、114、116に属する機能を実行するための任意の必要なファイルは、それぞれのコンピュータ上にローカルにおよび/またはリモートに適切に記憶され得る。データベース118は、SQLフォーマットされたコマンドに応答してデータを記憶、更新、および検索するように適合されたOracle20i(登録商標)などのリレーショナル・データベースであり得る。
【0035】
図2は、本開示の実施形態が実装され得る例示的なコンピューティング・デバイスの要素を示すブロック図である。より具体的には、この例は、上記で説明したサーバ、ユーザ・コンピュータ、コンピューティング・デバイス、または他のシステムもしくは構成要素が展開または実行され得るコンピュータ・システム200の一実施形態を示す。コンピュータ・システム200は、バス204を介して電気的に結合され得るハードウェア要素を備えて示されている。ハードウェア要素は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)208と、1つまたは複数の入力デバイス212(たとえば、マウス、キーボードなど)と、1つまたは複数の出力デバイス216(たとえば、ディスプレイ・デバイス、プリンタなど)とを含むことができる。コンピュータ・システム200は、1つまたは複数の記憶デバイス220を含むこともできる。例として、記憶デバイス220は、ディスク・ドライブ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)および/または読み出し専用メモリ(「ROM」)などの固体記憶デバイスであり得る。
【0036】
コンピュータ・システム200は、コンピュータ可読記憶媒体リーダ224と、通信システム228(たとえば、モデム、ネットワークカード(ワイヤレスまたは有線)、赤外線通信デバイスなど)と、上記で説明したようなRAMデバイスおよびROMデバイスを含むことができるワーキング・メモリ236とを追加で含むことができる。コンピュータ・システム200は、DSP、専用プロセッサなどを含むことができる処理加速ユニット232を含むこともできる。
【0037】
コンピュータ可読記憶媒体リーダ224は、コンピュータ可読記憶媒体にさらに結合され得、一緒に(オプションで、記憶デバイス220と組み合わせて)リモート記憶デバイス、ローカル記憶デバイス、固定記憶デバイス、および/またはリムーバブル記憶デバイスに加えて、コンピュータ可読情報を一時的におよび/またはより永続的に格納するための記憶媒体を包括的に表す。通信システム228は、本明細書で説明するコンピュータ環境に関して上記で説明したネットワークおよび/または任意の他のコンピュータとデータを交換することを可能にすることができる。さらに、本明細書で開示するように、「記憶媒体」という用語は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、磁気RAM、コア・メモリ、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュ・メモリ・デバイス、および/または情報を記憶するための他の機械可読媒体を含む、データを記憶するための1つまたは複数のデバイスを表すことができる。
【0038】
コンピュータ・システム200は、オペレーティング・システム240および/または他のコード244を含む、ワーキング・メモリ236内に現在配置されているように示されているソフトウェア要素を備えることもできる。コンピュータ・システム200の代替実施形態は、上記で説明したものの多くの変形を有することができることが理解されるべきである。たとえば、カスタマイズされたハードウェアが使用されてもよく、および/または、特定の要素が、ハードウェア、ソフトウェア(たとえば、アプレットなどのポータブル・ソフトウェア)、もしくはその両方において実装されてもよい。さらに、ネットワーク入力デバイス/出力デバイスなどの他のコンピューティング・デバイスへの接続が用いられ得る。
【0039】
本明細書に記載のプロセッサの例は、限定はしないが、Qualcomm(登録商標)Snapdragon(登録商標)800および801、4G LTE統合および64ビット・コンピューティングを有するQualcomm Snapdragon620および615、64ビットアーキテクチャを有するApple(登録商標)A7プロセッサ、Apple M7モーション・コプロセッサ、Samsung(登録商標)Exynos(登録商標)シリーズ、Intel(登録商標)Core(商標)プロセッサのファミリ、Intel Xeon(登録商標)プロセッサのファミリ、Intel Atom(商標)プロセッサのファミリ、Intel Itanium(登録商標)プロセッサのファミリ、Intel Core i5−4670Kおよびi7−4770K 22nm Haswell、Intel Core i5−3570K 22nm Ivy Bridge、AMD(登録商標)FX(商標)プロセッサのファミリ、AMD FX−4300、FX−6300およびFX−8350 32nm Vishera、AMD Kaveriプロセッサ、Texas Instruments(登録商標)Jacinto C6000(商標)自動車インフォテイメント・プロセッサ、Texas Instruments OMAP(商標)自動車グレード・モバイル・プロセッサ、ARM Cortex(商標)−Mプロセッサ、ARM Cortex−AおよびARM926EJ−S(商標)プロセッサ、他の業界同等のプロセッサのうちの少なくとも1つを含むことができ、任意の公知のまたは将来開発される規格、命令セット、ライブラリ、および/またはアーキテクチャを使用して計算機能を実行することができる。
【0040】
図3は、本開示の実施形態が実装され得る例示的なコンタクト・センタの要素を示すブロック図である。この例に示すように、システム300は、上記で説明した1つもしくは複数のサーバおよび/または他のコンピュータを備えるコンタクト・センタ・システム305を含むことができる。システム300は、1つまたは複数の顧客コンタクト310A〜310Dを含むこともできる。これらの顧客コンタクト310A〜310Dは、たとえば、限定はしないが、デスクトップ・コンピュータまたはラップトップ・コンピュータ、タブレット、携帯電話または他のモバイル・デバイス、電話機などを含む、上記で説明したまたは本技術分野で公知の様々なコンピューティング・デバイスのいずれかを備えることができる。顧客コンタクト・デバイス310A〜310Dは、上記で説明したインターネットまたはローカル・エリア・ネットワークもしくはワイド・エリア・ネットワークなどの1つまたは複数の有線ネットワークまたはワイヤレスネットワーク(ここには図示せず)を介してコンタクト・センタ・システム305と通信することができる。
【0041】
一般的に言えば、コンタクト・センタ・システム305は、顧客コンタクト・デバイス310A〜310Dとの通信セッションを確立し、行うためのいくつかの異なる通信モジュールまたはサブシステムを含むことができる。たとえば、通信モジュールまたはサブシステムは、限定はしないが、対話型音声応答(IVR(Interactive Voice Response))システム315、ウェブ・サービスまたはシステム320、構内交換機(PBX(Private Branch eXchange))システム325、インスタント・メッセージング(IM)システム330、電子メール・システム335、ショート・メッセージ・サービス(SMS)および/またはマルチメディア・メッセージ・サービス(MMS)テキスト・メッセージング・システム340などを含むことができる。これらの様々なシステムでも、顧客コンタクト・デバイス310A〜310Dとコンタクト・センタ・システム305との間で通信セッションが確立され得る。たとえば、顧客コンタクト・デバイス310Aは、特定の製品に関する情報を要求するか、またはその製品の問題をトラブルシューティングする援助を要求するIMメッセージまたはSMSメッセージを送信することができる。同様に、顧客コンタクト・デバイス310Bは、フォームを完成させるか、または他の方法で情報もしくは支援を要求するために、コンタクト・センタ・システム305のウェブ・サーバまたはシステム320によって提供される顧客サービス・ウェブ・ページにアクセスすることができる。
【0042】
使用されるメッセージまたは通信チャネルのタイプに関わらず、顧客コンタクト・デバイス310Aとコンタクト・センタ・システム305との間に通信セッションが確立され得る。コンタクト・センタ・システム305は、本技術分野で公知の自動呼分配(ACD(Automatic Call Distribution))モジュールまたはシステム345を含むこともできる。一般的に言って、ACDモジュールまたはシステム345は、顧客コンタクト・デバイス310A〜310Dとの確立された通信セッションを介して受信されたメッセージを分析することができ、人間のエージェントが通信セッションにおいて顧客を支援するために必要とされる場合、利用可能なエージェントのセットからセッショにおいて支援する人間のエージェントを選択することができる。本技術分野で公知のように、この選択は、通信セッションのトピック、エージェントのスキルおよび/または知識、エージェントの現在の作業負荷などに基づくことができる。
【0043】
エージェントが選択されると、その選択されたエージェントに関連するエージェント・システム350は、コンタクト・センタ・システム305によって顧客コンタクト・デバイス310Aとの通信セッションに加えられ得る。エージェント・システム350は、コンピュータ、ワークステーション、または上記で説明したような他のコンピューティング・デバイスを備えることができる。エージェント・システム350は、たとえば、エージェント・システム350のディスプレイ・デバイスを介してエージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース360を提示するエージェント・デスクトップ・アプリケーション355を実行することができる。エージェント・デスクトップ・アプリケーション355およびエージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース360を介して、人間のエージェントは、顧客コンタクト・デバイス310Aから送信されたメッセージを読み取り、顧客コンタクト・デバイス310Aにメッセージを入力し、顧客コンタクト・デバイス310Aとの音声会議および/またはビデオ会議を行い、そうでなければ顧客を支援するために通信セッションに参加することができる。音声通話またはビデオ会議のようないくつかの場合、エージェント・システム305は、単一の顧客コンタクト・デバイス310Aとの通信セッションに追加され得る。他の場合、エージェント・システム350は、一度に2つ以上の顧客コンタクト・デバイス310A〜310Dとの通信セッションに追加され得る。たとえば、人間のエージェントは、複数の進行中のIMチャット・セッションを同時に読み取り、それらに応答することができる。同様に、人間のエージェントは、複数の同時の電子メールおよび/もしくはテキスト・メッセージ・セッション、またはIM、電子メール、テキスト、もしくは他のセッションのなんらかの組み合わせを読み取り、それらに応答することができる。
【0044】
コンタクト・センタ・システム305は、1つまたは複数の人工知能(AI)モジュールまたはシステム365を含むこともできる。一般的に言って、AIモジュールまたはシステムは、電子メール、SMSまたはMMSテキスト、IMなどの音声またはテキスト・ベースの通信を介して、人間のコンタクトとの会話を行うことができる1つまたは複数のアプリケーションを備えることができる。多くの場合、AIモジュールまたはシステム365は、たとえば、コンタクトを処理するためにコンタクトが人間のエージェントに適切にルーティングされ得るように、コンタクトの理由またはトピックを決定するために、顧客とのコンタクト・セッションの最初の部分を処理することができる。他の場合、AIモジュールまたはシステム365は、人間のエージェントを関与させることなく、十分な情報または解決策を顧客に提供することができる。多くの場合、AI生成コンテンツ・セグメントは、顧客の初期エントリ・ポイントだけでなく、通信セッション全体に分散され得る。したがって、チャットまたは他の通信セッションは、通信セッションのコンテキストに応じて、人間のエージェントが生成したコンテンツおよびAI生成コンテンツの混合から構成され得る。
【0045】
チャット・ボットは、エージェントによってサービスされているいくつかのアクティブなチャット・セッションのためのテキスト・コンテンツを生成する際にエージェントを支援するために人工知能が使用され得る場合の一例である。当技術分野で公知のAIエンジン365またはそれを用いて実装されたチャット・ボットは、顧客コンタクトと人間のエージェントとの間のセッションの開始時だけでなく、チャット・セッションの様々な段階で有用なコンテンツを生成することができる。このAI生成コンテンツは、人間のエージェントが各チャット・セッションに費やさなければならない時間を低減することができる。これは、次に、チャット・ボットの支援がない場合と比較したとき、人間のエージェントが同じ時間でより多くのチャット・セッションを処理することを可能にすることができる。したがって、エージェントあたりのチャット・セッション能力は、チャット・ボット支援の増加に比例するので、人工知能技術が将来進化するにつれて、単一のエージェントの能力も進化する。
【0046】
チャットまたは他の通信セッションは、散在する人間のエージェントが生成したコンテンツおよびAI生成コンテンツの組み合わせから構成され得るので、AI生成コンテンツのセグメントは、エージェントによって作成されたコンテンツと区別され得るようにタグ付けされ得る。AIエンジン365がセッションにますます関与するにつれて、人間のエージェントがAI生成コンテンツに十分な監督およびデュー・ディリジェンス(due diligence)を適用しない可能性があり、それが顧客にとって否定的な経験をもたらす可能性があるというリスクが存在する。たとえば、顧客がチャット・セッションからわずかに不合理なまたは混乱したコンテンツを受信している場合、顧客は、それが機械との対話であることに気づき、セッションを破棄する可能性がある。したがって、AI生成コンテンツは、顧客コンタクト・デバイス310Aに提供される前に、人間のエージェントによるレビューおよび承認または変更のために、エージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース360を介して人間のエージェントに提示され得る。
【0047】
一実施形態によれば、エージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース360上に提示されたAI生成コンテンツに対する人間のエージェントの目の動きを分析するために、目追跡技術が使用され得る。このようにして、人間のエージェントによるAI生成コンテンツのレビューは、誤ったまたは不正確なコンテンツにより顧客が人間との対話の認識を失うか、さもなければ不満を抱くことを避けるために、エージェントによる監督の適切な注意レベルがAI生成コンテンツに適用されているかどうかを決定するために監視され得る。より具体的には、エージェント・システム350は、AI生成コンテンツがエージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース上に表示されている間、人間のエージェントの目の位置または「注視」を検出および監視する目追跡モジュールまたはシステム375を含むか、またはそれに接続され得る。
【0048】
本技術分野で知られているように、目追跡は、注視点(見ている場所)、および/または頭部に対する、もしくはユーザ・インターフェース表示などの表示されているシーンに対する目の動きを測定するプロセスである。目追跡モジュールまたはシステム375などの目追跡器は、目の位置と目の動きとを測定するためのデバイスである。目追跡器は、視覚システムにおける研究において、心理学において、心理言語学において、マーケティングにおいて、人間−コンピュータの対話のための入力デバイスとして、製品設計において、ならびにいくつかの他の分野および用途において広く使用されている。目追跡システムの最も広く現在使用されている設計は、カメラが個人または観察者の片目または両目に合焦し、観察者がなんらかの種類のシーンまたは刺激を見ているときに目の動きを記録するビデオ・ベースの目追跡器である。大部分の目追跡器システムは、瞳孔の中心と、目の表面からの角膜反射(CR(corneal reflection))を作成するための赤外線または近赤外線非コリメート光とを使用する。瞳孔の中心と角膜反射との間のベクトルは、シーンまたは刺激に対する注視点または視線方向を計算するために使用され得る。
【0049】
本技術分野でも知られているように、このようにして検出された目の動きは、目の注視が特定の位置において停止しているときの固視(fixation)と、目が別の位置に移動するときのサッカード(saccade)とに分割され得る。得られた一連の固視およびサッカードは、スキャンパスと呼ばれる。滑らかな追跡は、動いている物体を追う目を記述する。固視的な目の動きは、固視を試みる間に生じる小さい無意識なサッカードであるマイクロ・サッカードを含む。目からの大部分の情報は、固視または滑らかな追跡中に利用可能になるが、サッカード中には利用可能にならない。スキャンパスに沿った固視または滑らかな追跡の位置は、目追跡セッション中に刺激に対するどの情報位置が処理されたのかを示す。固視、マイクロ・サッカード、およびサッカードの持続時間は、観察者が言語テキストを読んでいるのか、シーンまたはシーンの一部を見ているのか、新しいシーンまたはシーンの一部に向かって移動しているのかなどを決定するために使用され得る。
【0050】
目追跡モジュールまたはシステム375によって記録されたデータの解釈を可能にするために、人間のエージェントまたは観察者の目の動きは、グラフィカルにまたは定量的に表現され得る。たとえば、ヒート・マップ、ブラインド・ゾーン・マップ、スキャンパス、および他の表現が、エージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース360全体にわたって人間のエージェントの目の動きを監視することから生成され得、エージェントが見ていた場所、エージェントがAI生成テキストまたは他のコンテンツを読んでいたかどうか、どれくらいの期間か、などを決定するために分析され得る。本技術分野で知られているように、ヒート・マップは、「ホット・ゾーン」またはより高い密度を有するゾーンが、ユーザがより高い頻度でまたはより長い持続時間の間ユーザの注視を集中させた場所を指定する、検出された観察者の注視および目の動きのグラフ表示である。ブラインド・ゾーン・マップは、シーンまたはUIのどのゾーンまたは位置がユーザによって見られていないのかを示すために、視覚的にあまり注目されないゾーンが明確に表示または強調表示されたヒート・マップの変形である。スキャンパスは、シーンまたはUI全体にわたる固視およびサッカードのグラフィカル表現である。本技術分野で知られているエージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース360の人間のエージェントの視野の他のタイプのグラフィカル表現または定量的表現が、目追跡モジュールまたはシステム375によって生成され得、本発明の範囲内にあると考えられる。
【0051】
人間のエージェントの目の動きのこの監視と、その生成された表現とに基づいて、目追跡モジュールまたはシステム375によって、AI生成コンテンツへの人間のエージェントの注意レベルを示すメタデータまたは他の情報が生成され得る。一実施形態によれば、このメタデータは、通信セッションの記録に追加され得る。このようにして、通信セッションの記録は、コンテンツを区別するために、色分けまたは他の手段を使用して、どのコンテンツが人間のエージェントによって生成されたものであり、どれがAIによって生成されたものであるのかの表示を有するコンテンツの記録を備えることができる。セッションの記録は、コンテンツについてのエージェントによる物理的なレビュー、それがレビューされた時間、それをレビューするのに要した時間などを記述する生成されたメタデータを含むこともできる。
【0052】
一実施形態によれば、そのようなメタデータは、次いで、次に期待値と比較され得るコンテンツ監督のためのより高いレベルの重要業績評価指標(KPI)380にロール・アップされるか、またはそれを生成するために使用され得る。たとえば、この比較に基づく低い監督KPIを有するエージェントは、AI生成コンテンツに対して十分な監督を行っていない可能性がある。反対に、高すぎる監督KPIを有するエージェントは、AI生成コンテンツをレビューするのに時間を過多に費やしており、したがって、AI支援を有する利点を帳消しにしてしまっている可能性がある。
【0053】
一実施形態によれば、人間のエージェントが比較されるこの期待されるまたは最適な注意レベルは、AIエンジン365によってAIコンテンツ自体に基づいて生成され得る。たとえば、本技術分野において知られているように、AIエンジン365は、チューリング・リスク係数を生成し、尋ねられた質問および/または通信セッションの文脈に生成されたコンテンツが関連している、という信頼レベルを示すことができる。したがって、AIエンジン365が特定のコンテンツの関連性にいくぶん確信がない場合、そのコンテンツを、この特定のコンテンツが、顧客が機械と対話していると顧客に疑わせる可能性があるリスクを示す信頼レベルで評価することができる。場合によっては、この信頼レベルまたはリスク係数は、おそらくは提示されたコンテンツ上の単純な背景の色分け配置を介してユーザに可視であり得る。そのような場合、より高いリスク係数またはより低い信頼スコアは、エージェントによるより高い注意レベルを示し、対応することができ、すなわち、エージェントは、その特定のコンテンツをレビューするより多くの時間を費やすべきである。反対に、低いリスク係数または高い信頼レベルを有するコンテンツは、エージェントが測定されることになるより低い予想信頼レベルを有することができる。
【0054】
別の言い方をすれば、コンタクト・センタ305における自動的に生成されたコンテンツのエージェントによる監督の監視は、コンタクト・センタ305の1つまたは複数の通信モジュール315〜340によって、1つまたは複数の通信チャネルを介して、複数のクライアント・デバイス310A〜310Dの各々との通信セッションを行うことを含むことができる。各クライアント・デバイス310A〜310Dは、顧客コンタクトに関連付けられ得る。たとえば、通信セッションは、チャット・セッション、ショート・メッセージ・サービス(SMS)交換、および電子メール交換、または、顧客コンタクトと人間のエージェントとの間の別のテキスト・ベースの交換のうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0055】
各通信セッションに関するコンテンツは、コンタクト・センタ305の人工知能エンジン365によって生成され得る。たとえば、上記で説明したチャット・ボットまたは他の人工知能システムは、顧客コンタクトからのメッセージを読み取り、分析し、そのメッセージに対する回答を生成することができる。各通信セッションに関するコンテンツを生成することは、生成されたコンテンツに関する信頼レベルを生成することをさらに備えることができる。すなわち、チャット・ボットまたは他の人工知能システムは、生成されたコンテンツが顧客コンタクト・メッセージに対して正確であり適切である信頼度、確率、または可能性の他の指標を生成することができる。
【0056】
各セッションについて人工知能エンジン365によって生成されたコンテンツは、生成されたコンテンツをクライアント・デバイス310A〜310Dのいずれかに提供する前に、人間のエージェントに関連付けられたエージェント・デバイス350に提供され得る。提供されたコンテンツは、エージェント・デバイス350によって提供されるユーザ・インターフェース360を介して人間のエージェントに提示され得る。すなわち、人工知能エンジン365によって生成されたコンテンツは、顧客コンタクトに送信される前に、エージェントによるレビューおよび承認のためにエージェントのユーザ・インターフェース360上に提示または表示される。場合によっては、人工知能エンジン365から信頼レベルが利用可能な場合、コンテンツに対する生成された信頼レベルの指標も、生成されたコンテンツと一緒にユーザ・インターフェースを介してエージェントに提示され得る。このようにして、低い信頼レベルを有するコンテンツは、より慎重なレビューを必要とすると識別され得、一方高い信頼レベルを有するコンテンツは、慎重なレビューをあまり必要としないと識別され得る。
【0057】
エージェント・デバイス350に関連付けられた目追跡システム375は、生成されたコンテンツが、エージェント・デバイス350によって提供されるユーザ・インターフェース360を介して提示されている間、人間のエージェントによる生成されたコンテンツのレビューを監視することができる。すなわち、コンテンツがエージェントのユーザ・インターフェース360において表示されている間、目追跡システム375は、コンテンツ上のエージェントの注視位置、インターフェース360全体にわたる目の動きなどを監視し、エージェントがどのコンテンツを見ているか、エージェントがそのコンテンツを積極的に読んでいるかどうか、どれくらいの期間かなどを決定することができる。
【0058】
これらの要因に基づいて、目追跡システム375は、生成されたコンテンツに対する人間のエージェントの注意レベルの指標を生成することができる。この指標は、所定の期待される注意レベルに対するレベルの指標、すなわち、期待されるまたは理想的な注意レベルよりも高いか、それとほぼ等しいか、それよりも低いかの指標を備えることができる。場合によっては、所定の期待される注意レベルは、生成されたコンテンツに関する生成された信頼レベルに基づくことができる。すなわち、高い信頼レベルを有するコンテンツは、より短い時間の間レビューされるか、またはまったくレビューされないことが予想され、低い信頼レベルを有するコンテンツは、より長いまたはより高い予想注意レベルを与えられ得る。
【0059】
人間のエージェントの注意レベルの生成された指標は、人間のエージェントに関するKPI380のセット内に記憶される。すなわち、KPI380メタデータは、自動的に生成されたコンテンツに対するエージェントの注意レベルの1つまたは複数のインジケータを含むように拡張され得る。このメタデータは、1つまたは複数のレポートを生成するためや、特定の範囲外のときにエージェントのスーパバイザに警報を提供するため、またエージェントのパフォーマンスのダッシュボード・インジケータを提供するため、などに使用され得る。
【0060】
図4は、一実施形態による、コンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督の監視を示すブロック図である。この例に示すように、人間のエージェント405は、上記で説明した顧客コンタクトとのチャット・セッションなどのいくつかの同時のまたは並行した通信セッション410A〜410Dを行うことができる。そのようなセッション410Bの一例では、テキスト415は、顧客コンタクトとの対話の一部として、上記で説明したようにAIエンジン365によって生成され得る。このテキストが顧客コンタクトに送信される前に、レビューのために人間のエージェント405に提示され得る。このコンテンツに関する信頼レベルまたはリスク係数、たとえば、チューリング・リスク係数の指標420も提示され得る。この指標は、たとえば、生成されたコンテンツに関連する相対的なリスクまたは信頼度を示すために、フラグ、マーカ、下線、強調表示、テキスト・フォント、サイズ、色など、アイコン、または任意の他のグラフィカル指標もしくはテキスト指標を備えることができる。たとえば、低いリスクまたは高い信頼レベルを有するAI生成コンテンツに対するインジケータは、緑色であってもよく、他のインジケータは、レベルもしくはリスクの増加、または信頼レベルの低下を示すために黄色および赤色であってもよい。
【0061】
人間のエージェント405がこのコンテンツ415をレビューし、承認すると、このコンテンツ415は、顧客コンタクトに送信され得、回答425がエージェント405に受信され、提示され得る。この例に示すように、エージェント405は、応答430を生成し、送信し、対話を続けることができる。対話が続くにつれて、追加のAI生成コンテンツ435がエージェント405によるレビューのために提示され得る。再び、このコンテンツに関する信頼レベルまたはリスク係数、たとえば、チューリング・リスク係数のインジケータ440も提供され得る。
【0062】
上記で詳細に説明したように、目追跡システム375は、エージェントの目を監視および追跡することに基づいて、AI生成コンテンツ415および435のエージェント405のレビューの1つまたは複数のグラフィカル表現または定量的表現を生成することができる。たとえば、ヒート・マップ、ブラインド・ゾーン・マップ、スキャンパス、および他の表現が、エージェント・デスクトップ・ユーザ・インターフェース全体にわたって人間のエージェントの目の動きを監視することから生成され得、エージェントが見ていた場所、エージェントがAI生成テキスト415および435または他のコンテンツを読んでいたかどうか、どれくらいの期間か、などを決定するために分析され得る。
【0063】
上記でも説明したように、通信セッションおよび/またはその様々な態様は、監視および記録され得る。たとえば、目追跡モジュールまたはシステム375によって、AI生成コンテンツに対する人間のエージェントの注意レベルを示すメタデータ450または他の情報が生成され得る。一実施形態によれば、このメタデータ450は、通信セッションの記録に追加され得、および/または1つもしくは複数のKPIとして記録され得る。このメタデータは、限定はしないが、通信セッションにおける人間が生成したコンテンツ対AI生成コンテンツを示す情報、様々な目追跡メトリック、AI生成コンテンツ・レビュー持続時間、チューリング・リスク係数、またはAI生成コンテンツに関するリスクもしくは信頼度の他の指標などを含むことができる。
【0064】
この記録されたメタデータ450を使用して、ダッシュボード455またはエージェント・パフォーマンスの他の表現が生成され、エージェントおよび/またはエージェントのスーパバイザに提示され得る。このプレゼンテーション455は、様々な形態のいずれかをとることができる。たとえば、プレゼンテーションは、様々なメトリックに対するエージェントのパフォーマンスを表すゲージまたは他のグラフィクスのセットを備えることができる。1つのそのような表現されるメトリックは、たとえば、AI生成コンテンツの各部分について決定され示されたリスクまたは信頼レベルに基づいて、期待される注意レベルに対するエージェントの注意レベルを示すAIコンテンツ・レビューメトリックであり得る。正確な表現は、本開示の範囲から逸脱することなく、正確な実装形態に応じて大幅に変化し得ることが理解されるべきである。
【0065】
図5は、一実施形態による、コンタクト・センタにおける人工知能コンテンツのエージェントによる監督を監視するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。この例に示すように、コンタクト・センタにおける自動的に生成されたコンテンツのエージェントによる監督を監視することは、コンタクト・センタの1つまたは複数の通信モジュールによって、1つまたは複数の通信チャネルを介して、複数のクライアント・デバイスの各々との通信セッションを行うこと(505)を備えることができる。各クライアント・サービスは、顧客コンタクトと関連付けられ得る。たとえば、通信セッションは、チャット・セッション、ショート・メッセージ・サービス(SMS)交換、および電子メール交換、または顧客コンタクトと人間のエージェントとの間の別のテキスト・ベースの交換のうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0066】
各通信セッションに関するコンテンツは、コンタクト・センタの人工知能エンジンによって生成され得る(510)。たとえば、上記で説明したようなチャット・ボットまたは他の人工知能システムは、顧客コンタクトからのメッセージを読み取り、分析し、そのメッセージに対する回答を生成することができる。各通信セッションに関するコンテンツを生成すること(510)は、生成されたコンテンツに関する信頼レベルを生成することをさらに含むことができる。すなわち、チャット・ボットまたは他の人工知能システムは、生成されたコンテンツが顧客コンタクト・メッセージに対して正確であり適切である信頼度、確率、または可能性の他の指標を生成することができる。
【0067】
各セッションについて人工知能エンジンによって生成された(510)コンテンツは、生成されたコンテンツをクライアント・デバイスのいずれかに提供する前に、人間のエージェントに関連付けられたエージェント・デバイスに提供され得る(515)。提供された(515)コンテンツは、エージェント・デバイスによって提供されるユーザ・インターフェースを介して人間のエージェントに提示され得る。すなわち、人工知能エンジンによって生成された(510)コンテンツは、顧客コンタクトに送信される前に、エージェントによるレビューおよび承認のためにエージェントのユーザ・インターフェース上に提示または表示される。場合によっては、人工知能エンジンから信頼レベルが利用可能な場合、コンテンツに対する生成された信頼レベルの指標も、生成されたコンテンツと一緒にユーザ・インターフェースを介してエージェントに提示され得る。このようにして、低い信頼レベルを有するコンテンツは、より慎重なレビューを必要とすると識別され得、一方高い信頼レベルを有するコンテンツは、慎重なレビューをあまり必要としないと識別され得る。
【0068】
生成されたコンテンツが、エージェント・デバイスによって提供されるユーザ・インターフェースを介して提示されている間、エージェント・デバイスに関連付けられた目追跡システムが、人間のエージェントによる生成されたコンテンツのレビューを監視することができる(520)。すなわち、コンテンツがエージェントのユーザ・インターフェースにおいて表示されている間、目追跡システムは、コンテンツ上のエージェントの注視位置、インターフェース全体にわたる目の動きなどを監視し(520)、エージェントがどのコンテンツを見ているか、エージェントがそのコンテンツを積極的に読んでいるかどうか、どれくらいの期間かなどを決定することができる。
【0069】
これらの要因に基づいて、目追跡システムは、生成されたコンテンツに対する人間のエージェントの注意レベルの指標を生成することができる(525)。この指標は、所定の期待される注意レベルに対するレベルの指標、すなわち、期待されるまたは理想的な注意レベルよりも高いか、それとほぼ等しいか、それよりも低いかの指標を備えることができる。場合によっては、所定の期待される注意レベルは、生成されたコンテンツに関する生成された信頼レベルに基づくことができる。すなわち、高い信頼レベルを有するコンテンツは、より短い時間の間レビューされるか、またはまったくレビューされないことが予想され、低い信頼レベルを有するコンテンツは、より長いまたはより高い予想注意レベルを与えられ得る。
【0070】
人間のエージェントに関する重要業績評価指標(KPI)のセット内に、人間のエージェントの注意レベルに関しての生成された指標を記憶する(530)。すなわち、KPIメタデータは、自動的に生成されたコンテンツに対するエージェントの注意レベルの1つまたは複数のインジケータを含むように拡張され得る。このメタデータは、1つまたは複数のレポートを生成するため、特定の範囲外のときにエージェントのスーパバイザに警報を提供するため、エージェントのパフォーマンスのダッシュボード・インジケータを提供するため、などのために使用され得る。
【0071】
本開示は、様々な態様、実施形態、および/または構成において、様々な態様、実施形態、構成実施形態、部分的組み合わせ、および/またはそのサブセットを含む、本明細書に示し、説明したように、構成要素、方法、プロセス、システム、および/または装置を実質的に含む。当業者は、本開示を理解した後、開示された態様、実施形態、および/または構成をどのように製作および使用するのかを理解するであろう。本開示は、様々な態様、実施形態、および/または構成において、たとえば、性能を改善するため、容易さを達成するため、および/または実装のコストを低減するために、従来のデバイスまたはプロセスで使用されていたようなそのような項目がない場合を含む、本明細書に、または本明細書の様々な態様、実施形態、および/もしくは構成に示されていないおよび/または説明されていない項目がないデバイスおよびプロセスを提供することを含む。
【0072】
上記の議論は、例示および説明の目的のために提示されている。上記は、本開示を本明細書で開示された形態に限定することを意図するものではない。たとえば、上記の発明を実施するための形態において、本開示の様々な特徴は、本開示を合理化する目的のために、1つまたは複数の態様、実施形態、および/または構成に一緒にグループ化されている。本開示の態様、実施形態、および/または構成の特徴は、上記で議論したもの以外の代替の態様、実施形態、および/または構成において組み合わされ得る。この開示の方法は、請求項が各請求項に明示的に列挙されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、単一の上記で開示された態様、実施形態、および/または構成のすべての特徴よりも少ないものである。したがって、以下の特許請求の範囲は、この詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、本開示の別個の好ましい実施形態として単独で有効である。
【0073】
さらに、説明は、1つまたは複数の態様、実施形態、および/または構成、ならびに特定の変形形態および変更形態を含んでいたが、他の変形形態、組み合わせ、および変更形態は、たとえば、本開示を理解した後、当業者のスキルおよび知識の範囲内であり得るように、本開示の範囲内にある。特許請求されたものに対して代替の、交換可能な、および/または等価の構造、機能、範囲、またはステップを含む、許容される程度までの代替の態様、実施形態、および/または構成を含む権利を、そのような代替の、交換可能な、および/または等価の構造、機能、範囲、またはステップが本明細書で開示されているかどうかにかかわらず、任意の特許可能な主題に公的に捧げることなく、取得することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5