(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6592344
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】Snイオンを利用した厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物
(51)【国際特許分類】
C09D 183/02 20060101AFI20191007BHJP
C09D 5/10 20060101ALI20191007BHJP
C09D 7/61 20180101ALI20191007BHJP
B05D 1/36 20060101ALI20191007BHJP
B05D 7/14 20060101ALI20191007BHJP
B05D 7/24 20060101ALI20191007BHJP
B32B 15/08 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
C09D183/02
C09D5/10
C09D7/61
B05D1/36 Z
B05D7/14 N
B05D7/14 K
B05D7/24 302L
B05D7/24 302T
B32B15/08 Q
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-235122(P2015-235122)
(22)【出願日】2015年12月1日
(65)【公開番号】特開2017-101147(P2017-101147A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2018年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000192844
【氏名又は名称】神東塗料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】上村 隆之
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康樹
(72)【発明者】
【氏名】秋田 昌紀
(72)【発明者】
【氏名】杉田 直也
【審査官】
松原 宜史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−235963(JP,A)
【文献】
特開昭58−142948(JP,A)
【文献】
特開2013−203957(JP,A)
【文献】
特開昭54−112936(JP,A)
【文献】
特開昭55−108473(JP,A)
【文献】
特開2014−227434(JP,A)
【文献】
特開2013−166991(JP,A)
【文献】
特開2006−316139(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02876144(EP,A1)
【文献】
特開2016−040350(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 1/00−201/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
普通鋼材または耐候性鋼材からなる鋼構造物または鋼製配管の表面に使用される厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物であって、塗料組成物が、(A)アルキルシリケート樹脂、(B)硫酸第一スズ、(C)亜鉛末、及び(D)体質顔料を含有し、(B)硫酸第一スズの含有量が、塗料組成物の100重量部に対して2.0〜8.0重量部であり、(C)亜鉛末の含有量が、(A)アルキルシリケート樹脂固形分100重量部に対して2000〜2500重量部であり、(D)体質顔料が、炭酸カルシウム系顔料、セリサイト系顔料、二酸化ケイ素系顔料、及び含水ケイ酸マグネシウム系顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料を含有し、形成される塗膜における顔料体積濃度が、75〜80%の範囲であることを特徴とする厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物を下塗り塗料(I)として、1回あたりの硬化膜厚が50〜100μmとなるようにして鋼構造物または鋼製配管の表面に塗装し、次いでフッ素樹脂系塗料、またはポリウレタン樹脂系塗料からなる群から選ばれる少なくとも1種の上塗り塗料(II)を硬化膜厚で20〜55μmとなるようにその表面に塗装することを特徴とする塗装方法。
【請求項3】
請求項2に記載の塗装方法によって塗装されていることを特徴とする普通鋼材または耐候性鋼材の鋼構造物または鋼製配管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製鉄所、化学プラント、海洋構造物等の過酷な環境下にある普通鋼材または耐候性鋼材からなる鋼構造物や鋼製配管等の新設塗装に用いられる厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、製鉄所、化学プラント、海洋構造物等の過酷な環境下にある普通鋼からなる鋼構造物や鋼製配管等の防食には、無機ジンクリッチペイント塗料を下塗りとした厚膜塗装システムが用いられてきており、さらに必要に応じて各種の上塗り塗料が塗り重ねられている。
【0003】
一方、鋼製の橋梁等には安定錆の保護機能により塗装が不要である耐候性鋼材が多く用いられている。しかし、耐候性鋼材においても融雪剤等によって安定錆の形成が阻害される場合には、特許文献1に示されるように表面処理剤が塗装される。この場合、表面処理剤は、安定錆が形成されるまでの期間、耐候性鋼材の上に存在すればよいので、その膜厚は10〜100μm程度と薄く、バインダーとして用いられる樹脂としては、ブチラール樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂等の非架橋タイプが主である。
【0004】
製鉄所、化学プラント、海洋構造物等における普通鋼からなる鋼構造物や鋼製配管等では、厚膜塗装システムを採用していても、供用中の塗膜の劣化、すなわち塗膜に鋼材にまで達する傷が付くことは不可避であり、その傷から錆が発生することを如何に抑制するかが施設管理者の課題である。鋼材の水平方向に拡がる錆は、初期段階では外観の悪化にとどまるが、深さ方向に進行する錆は、構造物の内部に保管されている物質の漏出や強度低下ひいては構造物の寿命にも関わる問題であり、その対策が求められている。
【0005】
また、補修塗装においては、構造上の制約や危険物が存在する等の周辺環境の制約のため、粉塵が多量に発生するブラスト処理や火花が生じるディスクサンダー処理といった有効性の高いケレン処理作業が行えない場合が殆どであり、そのため被塗面に錆や塩化物等が残留し、早期に補修塗膜に膨れや剥がれ等が生じることがある。さらに、残留した錆や塩化物等の作用により塗膜下での局所的な深い腐食も生じている。
【0006】
出願人は、かかる問題を克服するために、鋼材の深さ方向に進行する錆を抑制する手段としてSnイオンを利用した高耐食性塗料組成物を提案したが(特許文献2参照)、鋼材の深さ方向の進行錆を効果的に抑制する厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物がさらに求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4687231号
【特許文献2】特開2014−227434
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑みなされたものであり、その目的は、普通鋼材または耐候性鋼材からなる鋼構造物または鋼製配管等の表面の深さ方向に進行する錆を抑制するための厚膜形ジンクリッチ塗料組成物、及びそれを使用した塗装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するためには、鋼材の深さ方向に進行する錆を抑制する手段として、塗料組成物中に特定量の二価のスズイオン(硫酸第一スズ)の存在が重要である。
【0010】
具体的には、二価のスズイオンによる錆抑制メカニズムは以下の通りである。
飛来塩分量の多い環境下濡れ状態では、FeCl
3溶液による腐食が本質的な条件となり、Fe
3+の加水分解によりpHが低下した状態でFe
3+が酸化剤として作用する。
カソード反応:Fe
3++e
−→Fe
2+
アノード反応:Fe→Fe
2++2e
−
従って、腐食の総括反応は2Fe
3++Fe→3Fe
2+となる。
Snは、Sn
2+として溶解すると、空気酸化あるいは2Fe
3++Sn
2+→2Fe
2++Sn
4+という反応によってSn
4+を生成する。Sn
2+およびSn
4+はいずれも鋼のアノード溶解を抑制するという作用がある。結果として、スズイオンの存在は、防錆顔料として有効に作用する。なお、乾燥過程でのカソード反応は酸素還元反応であることはいうまでもない。
【0011】
本発明は、上記の知見を前提として鋼材の深さ方向の進行錆を効果的に抑制する厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物をさらに検討した結果、完成されたものであり、以下の(1)〜(3)の構成を有するものである。
(1)普通鋼材または耐候性鋼材からなる鋼構造物または鋼製配管の表面に使用される厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物であって、塗料組成物が、(A)アルキルシリケート樹脂、(B)硫酸第一スズ、(C)亜鉛末、及び(D)体質顔料を含有し、(B)硫酸第一スズの含有量が、塗料組成物の100重量部に対して2.0〜8.0重量部であり、(C)亜鉛末の含有量が、(A)アルキルシリケート樹脂固形分100重量部に対して2000〜2500重量部であり、(D)体質顔料が、炭酸カルシウム系顔料、セリサイト系顔料、二酸化ケイ素系顔料、及び含水ケイ酸マグネシウム系顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種の顔料を含有し、形成される塗膜における顔料体積濃度が、75〜80%の範囲であることを特徴とする厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物。
(2)(1)に記載の厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物を下塗り塗料(I)として、1回あたりの硬化膜厚が50〜100μmとなるようにして鋼構造物または鋼製配管の表面に塗装し、次いでフッ素樹脂系塗料、またはポリウレタン樹脂系塗料からなる群から選ばれる少なくとも1種の上塗り塗料(II)を硬化膜厚で20〜55μmとなるようにその表面に塗装することを特徴とする塗装方法。
(3)(2)に記載の塗装方法によって塗装されていることを特徴とする普通鋼材または耐候性鋼材の鋼構造物または鋼製配管。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、腐食性の高い過酷な高飛来塩化物環境下にある普通鋼または耐候性鋼材からなる鋼構造物や鋼製配管等の表面の深さ方向に進行する錆を効果的に防止することができる厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の厚膜形無機ジンクリッチペイント塗料組成物は、普通鋼材または耐候性鋼材からなる鋼構造物または鋼製配管等の表面に使用されるものであり(A)アルキルシリケート樹脂、(B)硫酸第一スズ、(C)亜鉛末、及び(D)体質顔料を含有する。
【0014】
(A)アルキルシリケート樹脂は、耐水性、付着性、耐薬品性に優れたエタノールなどのアルコール系溶剤に溶解する塗料用樹脂として使用されるものであり、例えば、「HAS−1」「HAS−10」(コルコート社製)等の市販品が挙げられる。(A)アルキルシリケート樹脂は、塗料組成物100重量部に対して5〜10重量部配合されることが好ましい。
【0015】
(B)硫酸第一スズは、深さ方向の錆の進行を抑制するために使用されるものであり、塗料組成物の100重量部に対して2.0〜8.0重量部、好ましくは4.0〜8.0重量部配合される。(B)硫酸第一スズの配合が上記割合より少ない場合には、深さ方向の錆を抑制する効果が得られず、また、上記割合より多い場合には、塗膜が長期間水につけられた場合に膨れが生じやすくなるので好ましくない。
【0016】
本発明の塗料組成物には、通常の防食用途の厚膜形無機ジンクリッチペイントに使用される各種の顔料として(C)亜鉛末、(D)体質顔料が使用される。
【0017】
(C)亜鉛末は、防錆顔料として用いられるものである。(C)亜鉛末の含有量は、(A)アルキルシリケート樹脂固形分100重量部に対して2000〜2500重量部であり、好ましくは2100〜2300重量部である。(C)亜鉛末の配合が上記割合より少ない場合には、塗膜の傷からの錆の発生を抑制する効果が不十分となり、また、上記割合を超えて配合してもそれ以上の効果は認められない。
【0018】
(D)体質顔料は、塗料の性状を調整するために用いられる。一般に防食用途の厚膜形ジンクリッチペイントにおいては、硫酸バリウム、カオリン、マイカ、クレー系、セリサイト系、二酸化ケイ素系、含水ケイ酸マグネシウム系などの体質顔料が用いられるが、本発明の塗料組成物は、炭酸カルシウム系顔料、セリサイト系顔料、二酸化ケイ素系顔料、及び含水ケイ酸マグネシウム系顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種の体質顔料が使用される。これらの体質顔料の配合量は、塗料組成物中の顔料の全重量の2重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましい。上記下限より少ない場合には十分な充填効果が得られず、塗膜強度が得られない可能性がある。
【0019】
本発明の塗料組成物では、形成される塗膜における硫酸第一スズ、体質顔料、着色顔料からなる顔料体積濃度は75〜80%の範囲にあり、好ましくは76〜79%の範囲にある。ここで「顔料体積濃度」は、塗料中の全樹脂分と全顔料との合計固形分に占めるその顔料分の体積割合である。顔料の体積は、顔料の重量と密度から計算することができる。顔料体積濃度が上記下限より小さい場合には、塗膜が長期間浸漬されたときに膨れが生じやすくなり、一方上記上限より大きい場合には、塗膜が長期間浸漬されたときに点錆が生じやすくなる。
【0020】
本発明の塗料組成物は、上記の(A)〜(D)の成分以外に、通常の厚膜形無機ジンクリッチペイントに用いられる可塑剤としてのポリビニルブチラール樹脂、タレ止め剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤等の添加剤をそのまま使用することができる。
【0021】
本発明の塗料組成物に用いられる溶剤としては、厚膜形無機ジンクリッチペイントの希釈に用いられる溶剤をそのまま使用することができる。
【0022】
本発明の塗料組成物は、単独で使用されることができるが、周囲と色調を合わせたり長期間変退色を抑制する必要がある場合には、本発明の塗料組成物を下塗り塗料(I)とし、他の適当な上塗り塗料(II)を併用することができる。本発明の塗料組成物を下塗り塗料(I)として使用する場合には、1回あたりの硬化膜厚が50〜100μmとなるようにして、鋼構造物または鋼製配管等の表面に塗装され、この表面にさらに上塗り塗料(II)が塗装される。
【0023】
上塗り塗料(II)は、フッ素樹脂系塗料、ポリウレタン樹脂系塗料から選ばれ、その膜厚としては、20〜55μmが好適である。上述のように、下塗り塗料(I)及び上塗り塗料(II)を塗布した場合、複層塗膜のSAE J2334(SAE:Society Automotive Engineers)試験400サイクルにおける剥離面積率が1.5%未満、好ましくは1.3%未満であり、最大腐食深さが0.2mm未満、好ましくは0.16mm未満であることができる。
【0024】
本発明の塗料組成物を使用して塗装することにより、製鉄所や化学プラント、海洋構造物等における鋼構造物や鋼製配管では、塗膜に鋼材に達するような傷が入っても深さ方向への錆の進行が効果的に抑制されるので、補修が容易であり、設備を長期間稼働することが可能になる。
【0025】
補修塗装においては、構造上の制約や危険物が存在する等の周辺環境の制約のため、粉塵が多量に発生するブラスト処理や火花が生じるディスクサンダー処理といった有効性の高いケレン処理作業が行えない場合が殆どである。その場合はワイヤーブラシ処理やスクレーパー等の手工具でのケレン処理作業となり錆や塩化物等が残存する。本発明の塗料組成物を使用して塗装することにより、鋼材の深さ方向への錆の進行が抑制される。本発明の塗料組成物の塗装対象となる鋼材としては、普通鋼材のみならず、Sn,Cu,Cr,Ni等の耐食性改善元素が添加されている耐候性鋼材でもよく、寧ろ好適である。
【実施例】
【0026】
表1に示す材料及び配合の(A)アルキルシリケート樹脂、(B)硫酸第一スズ、(C)亜鉛末、(D)体質顔料に粘度30〜70dPa・Sになるように適量の溶剤を加えて、均一な状態となるように攪拌することにより下塗り塗料を作成した。表中の各成分の含有量は重量部を表わす。
【0027】
作成した下塗り塗料を、普通鋼材から作成したブラスト板またはワイヤーブラシ処理で浮き錆を除去した錆鋼板の全面に、所定の乾燥膜厚が得られるよう1回あたり75μmになるようにエアースプレーで1日1回塗りで塗装した。また、上塗り塗料については、下塗り塗料の塗装後に1回塗りで25μmとなるようエアースプレーで塗装した。塗装終了後は23℃で7日間乾燥して、試験板上に防錆塗膜を形成させた。なお、錆鋼板は、同様のブラスト板をSAE J2334で10サイクル試験して作成したものを使用した。
【0028】
こうして作成した供試材をSAE J2334で400サイクル試験して、鋼材の最大腐食深さと塗膜の剥離面積率を測定した。上塗り塗膜を塗装した試験板についても同様に、SAE J2334で400サイクル試験して鋼材の最大腐食深さと塗膜の剥離面積率を測定した。
【0029】
SAE J2334 湿潤:50℃、相対湿度100%、6時間→塩分付着*:0.25時間→乾燥:60℃、相対湿度50%、17.75時間
*以下の重量%組成の塩を溶かした水溶液を噴霧する。
0.5%NaCl、0.1%CaCl
2、0.0075%NaHCO
3
製鉄所や海洋構造物等における鋼構造物や鋼製配管等の屋外環境の湿潤状態は、SAE J2334に近いと考えられる。
【0030】
【表1】
【0031】
表1中、比較例1
,2、実施例1〜
4は、(B)硫酸第一スズの含有量を変化させた例であり、また、実施例
5,
6は、実施例2の下塗り塗料の上にさらに上塗り塗料を塗装した供試材の例である。
【0032】
表1から、混合塗料中の(B)硫酸第一スズの含有量が本発明の範囲内である実施例1〜
4は、(B)硫酸第一スズの含有量が本発明の範囲外である比較例1
,2と比較して、ブラスト鋼板および錆鋼板の両方において、最大腐食深さおよび剥離面積率が小さいことがわかる。この効果は、(B)硫酸第一スズの含有量が本発明にとってより好ましい範囲(4.0〜8.0重量部)である実施例2,3において、一層顕著である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の塗料組成物は、製鉄所、化学プラント、海洋構造物等の過酷な環境下にある普通鋼材または耐候性鋼材からなる鋼構造物や鋼製配管等の錆抑制を含む維持補修に極めて有用である。