【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度 国立研究開発法人科学技術振興機構 産学共同実用化開発事業 産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、いくつかの実施形態に関して図面を参照しながら説明する。なお、各図において、先行する図に関して説明したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
【0010】
なお、各実施形態においては、表示装置の一例として、液晶分子が光学素子として機能する透過型の液晶表示装置を開示するが、表示装置はこれに限定されない。各実施形態は、他種の表示装置に対する、各実施形態にて開示される個々の技術的思想の適用を妨げるものではない。他種の表示装置には、例えば、Micro Electro Mechanical System(MEMS)シャッターが光学素子として機能する機械式表示パネルを有する表示装置や、電気泳動素子等を有する電子ペーパ型表示パネルを有する表示装置などが含まれる。
【0011】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る表示装置を
図1〜
図6を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る表示装置DSPの概略的な構成を示す斜視図である。
表示装置DSPは、表示パネルPNL、表示パネルPNLを駆動する駆動ICチップIC、表示パネルPNLに光を照射する光照射部100、表示パネルPNL及び光照射部100の動作を制御する制御モジュールCM、表示パネルPNL及び光照射部100へ制御信号を伝達するフレキシブル回路基板FPC1、FPC2を備えている。
【0012】
本実施形態においては、
図1に示すように、第1方向X、第2方向Y、及び第3方向Zを定義する。第1方向Xは、例えば表示パネルPNLの短辺に沿う方向である。第2方向Yは、第1方向Xと交差する方向であり、表示パネルPNLの長辺に沿う方向である。第3方向Zは、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向である。図示した例において、各方向X、Y及びZは互いに垂直に交わるが、各方向X、Y及びZは他の角度で交わってもよい。
【0013】
表示パネルPNLは、アレイ基板ARと、アレイ基板ARに対向して配置された対向基板CTと、アレイ基板AR及び対向基板CTの間に配置された液晶層(後述する液晶層LC)とを備えている。表示パネルPNLは、画像を表示する表示領域DAを備えている。表示パネルPNLは、例えば、表示領域DAにおいて、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に並んだ複数の画素PXを備えている。
【0014】
駆動ICチップICは、例えばアレイ基板ARに実装されている。但し、駆動ICチップICは、制御モジュールCMなどに実装されてもよい。フレキシブル回路基板FPC1は、アレイ基板ARと制御モジュールCMとを接続している。フレキシブル回路基板FPC2は、光照射部100と制御モジュールCMとを接続している。
【0015】
図2は、画素PXの一構成例を示す図である。
図2において、画素PXは、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)にそれぞれ対応する3つの副画素SPXR,SPXG,SPXBを備えている。画素PXの構成はこの例に限られず、例えば白色などに対応する副画素をさらに備えてもよいし、赤色、緑色又は青色の副画素を複数備えてもよい。
【0016】
副画素SPXR,SPXG,SPXBは、それぞれ例えば薄膜トランジスタ(TFT)であるスイッチング素子SWと、画素電極PEとを備えている。スイッチング素子SWは、走査信号が供給される走査線G、映像信号が供給される信号線S、及び画素電極PEと電気的に接続されている。画素電極PEは、複数の副画素SPXR,SPXG,SPXBに亘って配置された共通電極CEとの間で保持容量CSを形成する。画素電極PE及び共通電極CEは、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)などの透明導電材料で形成されている。
【0017】
スイッチング素子SWに接続された走査線Gに走査信号が供給され、かつこのスイッチング素子SWに接続された信号線Sに映像信号が供給されると、この映像信号に応じた電圧が画素電極PEに印加される。このとき画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって、液晶層LCの液晶分子の配向が電圧の印加されていない初期配向状態から変化する。このように、表示領域DAに含まれる各副画素SPXR,SPXG,SPXBの画素電極PEに印加する電圧を制御することにより、光照射部100からの光を利用したカラー画像が表示領域DAに表示される。
【0018】
図3は、第1実施形態に係る表示装置DSPの概略的な断面図である。
アレイ基板ARは、透光性を有したガラス基板である第1基板10を備えている。同じく、対向基板CTは、透光性を有したガラス基板である第2基板20を備えている。アレイ基板AR及び対向基板CTは、それぞれ第1基板10及び第2基板20以外の要素(例えば
図5に示す要素)も備えているが、
図3においては省略している。本実施形態では、第1基板10及び第2基板20はガラス基板であるが、これら基板は透光性を有したアクリル樹脂などの樹脂材料にて形成することもできる。
【0019】
第1基板10は、第1面F1と、第1面F1の反対側の第2面F2とを有している。第2基板20は、第3面F3と、第3面F3の反対側の第4面F4とを有している。各面F1〜F4は、それぞれ、例えば第1方向X及び第2方向Yと平行な面である。アレイ基板ARと対向基板CTは、第1面F1と第3面F3とを対向させた状態で、シール材SLによって貼り合わされている。シール材SLは、表示領域DAを囲う枠状に形成されている。アレイ基板AR、対向基板CT、及びシール材SLによって囲われた空間に液晶層LCが封入されている。
【0020】
表示装置DSPは、表示パネルPNL及び光照射部100に加え、第1偏光板PL1と、第2偏光板PL2と、発光層8とを備えている。第1偏光板PL1は、第1基板10の第2面F2に設けられている。第2偏光板PL2は、第2基板20の第4面F4に設けられている。発光層8は、第2偏光板PL2の上に設けられている。
【0021】
光照射部100は、光源部110及び光指向部120を備えている。光源部110は、偏光した光を放つ発光素子111と、レンズ112とを備えている。光源部110は、アレイ基板ARの下方で、アレイ基板ARの上下2つの短辺を有する端面を含む面と対面するように配置されている。
【0022】
本実施形態において、発光素子111は、第2方向Yを中心として広がりを持つ発散光を出射する点光源である。このような発光素子111としては、例えば偏光したレーザ光を放つ半導体レーザなどのレーザ素子を用いることができる。レンズ112は、発光素子111からの光を平行光に変換し、光指向部120に照射する。このようなレンズ112としては、例えばフレネルレンズや回折レンズを用いることができるが、レンズの種類は特に限定されない。また、発光素子111は、上述したレーザ光を放つものに限られず、例えば偏光した光を放つ発光ダイオードを用いることもできる。
【0023】
なお、平行光は、別名でコリメート光などと呼ばれ、空間を実質的に一直線に進む光であって高い指向性を有している。本開示において、平行光は、各光線が厳密に平行である光に限定されるものではなく、僅かに広がりを持った光を含む。
【0024】
光指向部120は、第1偏光板PL1を介して、少なくとも表示パネルPNLの表示領域DA全面に対向している。光指向部120は、第1基板10に対向する側に位置する第1主面121、第1主面とは反対側に位置する第2主面122を有する。光指向部120は、例えば外形が矩形板状であり、第1偏光板PL1の下面に第1主面121が接している。光指向部120は、例えば第2主面122に凹凸形状を有しており、例えば複数のプリズム部123を有している。光指向部120は、光透過性を有しており、例えば、樹脂で形成されている。また、本実施形態の光指向部120は、その内部を通過する光の偏光方向を維持する観点から、低複屈折性を有することが望ましい。
【0025】
図4は、光源部110、第1基板10、第1偏光板PL1及び光指向部120の構成を概略的に示す斜視図である。光源部110は、例えば、複数組の発光素子111及びレンズ112を備えている。各組の発光素子111及びレンズ112は、第1方向Xに沿って並んでいる。各発光素子111は、例えば上述のフレキシブル回路基板FPC2(
図1)が接続された配線基板に実装されている。
【0026】
図4において、複数のプリズム部123は、それぞれ断面が三角形状であり、それぞれ光源部110の方向を向いた第1斜面123aと、光源部110の反対方向を向いた第2斜面123bとを有している。斜面123a,123bは、第1方向Xと平行に延び、かつ第2方向Y及び第3方向Zと交わる平面である。すなわち、斜面123a,123bは、第1基板10の第1面F1や第2面F2に対して傾いている。第1斜面123aと第2斜面123bとが交差する線は、プリズム部123の頂線123cである。頂線123cは、平面視おいて光源部110から出射される光の進行方向に直交する。すなわち、プリズム部の頂線123cは、それぞれ第1方向Xと平行である。なお、平行とは、2直線が厳密にどこまで延長しても交わらないという関係に限定されず、1つの直線がもう一方の直線に対して僅かに傾いている、実質的な平行関係をも含む。
【0027】
本実施形態においては、通常のカラーフィルタの代わりに発光層8を設けている。発光層8は蛍光体を有し、発光素子から放たれる光が蛍光体を励起する波長を有した励起光である。
図3においては、発光素子111から放たれて発光層8から出射する光の光路の一例を、先端矢印の破線にて示している。発光素子111から発せられた光は、レンズ112にて平行光に変換され、光指向部120の第2主面122のプリズム部123に照射される。プリズム部に照射された光は、プリズム部123の第1斜面123aに入射して屈曲され、第2斜面123bにおいて全反射されて液晶層LCに向けて垂直に指向される。この光指向部120により指向された光は、第1偏光板PL1、アレイ基板AR、液晶層LC、及び対向基板CT、第2偏光板PL2を通って発光層8に至る。以下により詳しく説明するように、発光層8に入射した光は蛍光体を励起し、蛍光体から無指向性の固有の光が出射する。
【0028】
図5は、表示パネルPNL及び発光層8を示す断面図である。この図の例においては、副画素SPXR,SPXG,SPXBに対応する概略的な構造を示しており、アレイ基板ARに形成される走査線G、信号線S、及びスイッチング素子SW、各種絶縁膜、第1偏光板PL1、光指向部120などを省略している。
【0029】
アレイ基板ARは、第1基板10に加え、絶縁層11と、第1配向膜12と、上述の画素電極PEとを備えている。絶縁層11は、第1基板10の第1面F1に形成されている。画素電極PEは、副画素SPXR,SPXG,SPXBに対応する領域において、絶縁層11の対向基板CT側の面に形成されている。画素電極PEは、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成されている。第1配向膜12は、絶縁層11及び画素電極PEを覆っている。
対向基板CTは、第2基板20に加え、第2配向膜21と、上述の共通電極CEとを備えている。共通電極CEは、第2基板20の第3面F3に形成されている。第2配向膜21は、共通電極CEを覆っている。第1配向膜12と第2配向膜21との間に液晶層LCが封入されている。
【0030】
発光層8は、透光性を有した透明基材80と、可視光を反射する反射層81と、蛍光体層82とを備えている。透明基材80は、第2偏光板PL2に設けられている。反射層81は、透明基材80の全面を覆っており、その上に蛍光体層82が配置されている。具体的には、副画素SPXRには励起光を吸収して赤色に発光する赤色蛍光体層82Rが配置され、副画素SPXGには励起光を吸収して緑色に発光する緑色蛍光体層82Gが配置され、副画素SPXBには励起光を吸収して青色に発光する青色蛍光体層82Bが配置されている。
【0031】
図5に示すように、副画素SPXR,SPXG,SPXBの境界にバンク83が配置され、このバンク83で区画された領域に蛍光体層82R,82G,82Bがそれぞれ配置されている。バンク83は、例えば遮光性を有する黒色樹脂で形成されている。なお、発光層8は、バンク83を有していなくてもよい。
【0032】
蛍光体層82は、母材樹脂中に蛍光体を含む。すなわち、蛍光体層82Rが蛍光体84Rを含み、蛍光体層82Gが蛍光体84Gを含み、蛍光体層82Bが蛍光体84Bを含んでいる。蛍光体84R,84G,84Bとしては、例えば光源部110からの光を受けてそれぞれ赤色、緑色、青色に発光する量子ドットを用いることができる。量子ドットは、例えば半導体の微粒子であり、粒径を調整することによって種々の波長の光を発生させることができる。なお、蛍光体84R,84G,84Bは同じ色に発光する量子ドットであってもよい。この場合においては、例えば蛍光体層82R,82G,82Bの母材となる樹脂をそれぞれ赤色、緑色、青色に着色することで、これら蛍光体層からそれぞれ赤色、緑色、青色の可視光を得ることができる。
【0033】
一例を先端矢印の破線で示すように、光指向部120(
図3、
図4)により液晶層LCに対して垂直方向に指向された光は、第1偏光板PL1(
図3、
図4)、表示パネルPNL、第2偏光板PL2、透明基材80、反射層81を経て、各蛍光体層に入射する。各蛍光体層に入射した光は、各蛍光体層に含まれる蛍光体を励起し、蛍光体に固有の色の光を発する。蛍光体から発せられる光は、指向性がないので、表示に対する視野角が、通常のカラーフィルタを用いた場合に比べて、有意に広くなる。
【0034】
以上のような構成の蛍光体層82を用いる場合、例えば、発光素子111が放つ光を主波長が420nm以下の紫外光とし、紫外光を受けて発光する蛍光体を用いることができる。この場合において、反射層81としては、紫外光の反射率及び吸収率が低く、可視光の反射率が高い可視光反射膜を用いるとよい。このような反射層81を用いることで、表示パネルPNLから蛍光体層82に向かう紫外光のロスが減り、かつ蛍光体層82が発した表示パネルPNLに向かう可視光が反射されるので、表示画像の輝度を高めることができる。
【0035】
発光素子111が放つ励起光は、可視光であってもよい。例えば、発光素子111が放つ光として、青色(波長が420nm超過480nm以下)のレーザ光を用いることができる。この場合においては、蛍光体層82Bを設けなくてもよい。或いは、蛍光体層82Bに代えて、レーザ光を散乱する光拡散層を形成してもよい。つまり、表示装置は、波長が480nm以下のレーザ光を光源として用い、蛍光体層は赤色蛍光体層及び緑色蛍光体層を少なくとも有することができる。その他、発光素子111が放つ光の波長と発光層8の構造は、適宜に変更することができる。
【0036】
また、
図5においてはレーザ光を蛍光体層82内で光を拡散させている。この形態だけに限定されず、後述する
図9のように光拡散層85を設け、蛍光体層82から出射された光を拡散させても良い。
【0037】
図6は、光指向部の凹凸に対する偏光した光の偏光方向を示す図である。
発光素子111(
図3、
図4)が放つ偏光した光は、例えば第1偏光板PL1の透過軸と平行な方向であって、第2偏光板の透過軸に直交する方向に偏光している励起光である。光指向部120のプリズム部123に入射する偏光した光は、直線偏光であり偏光方向P1に偏光している。偏光方向P1は、第1方向Xと平行である。第2主面のプリズム部の第1斜面123a及び第2斜面123bは、第1方向Xと平行な方向に延在している。すなわち、光指向部120において指向される偏光した光の偏光方向P1は、第1斜面123aまたは第2斜面123bの延在方向と平行である。第1偏光板PL1の透過軸方向TA1は、第1方向Xと平行であり、すなわち、偏光方向P1と平行である。従って、第1偏光板PL1を透過した偏光した光の偏光方向は、偏光方向P1と平行である。
【0038】
この場合、画素電極PEと共通電極CEとの間に電圧が印加されていない副画素SPXを通過する光は、第1偏光板PL1を透過し、液晶層LCにおいて偏光状態が変化せず、第2偏光板PL2によって吸収される。一方で、画素電極PEと共通電極CEとの間に電圧が印加されている副画素を通過した場合には、この光の偏光状態が変化し、少なくとも一部が第2偏光板PL2を透過する。第2偏光板PL2を透過した光によって、発光層8の蛍光体が励起され、各副画素に対応する色の拡散した可視光が放たれる。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係る表示装置は、樹脂材料の導光板を備えておらず、光源部からの光を光指向部の第2主面に直接入射させる。導光板を用いる場合には、導光板における光の吸収に起因した、光の輝度低下や輝度ムラが発生し得る。また、導光板の材料は、熱、荷重、及び水分などによって変形することがあり、この場合にも出射面の輝度ムラが発生し得る。また、導光板における光の吸収には波長依存性があるために、出射面から出射する光が本来意図された色からシフトする色シフトや出射面での色ムラが発生し得る。これに対し、本実施形態の構成であれば、光源部からの光が導光板を経ないので、そのような輝度低下、輝度ムラ、色シフト、及び色ムラを抑制でき、表示装置の表示品位が高まる。
【0040】
以下に、第2〜第12実施形態に係る表示装置に関して説明する。これらの表示装置は、第1実施形態に係る表示装置と同様の効果を得ることができる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る表示装置を示す概略断面図である。なお、以下の実施形態においても上記したものと同様の効果が得られる。第2実施形態は、特に偏光した光が光指向部220の表示パネルと対向する第1主面221に入射する点で、
図3に図示した表示装置と相違している。
【0041】
光指向部220は、第3方向Zにおいて、光源部110よりも表示パネルPNLから離れている。光指向部220は、第1主面221に凹凸形状を有しており、例えば第1実施形態と同様に複数のプリズム部223を有している。複数のプリズム部223は、第1の実施形態と同様に、それぞれ断面が三角形状であり、それぞれ第1斜面223a及び第2斜面223bを有している。プリズム部の頂線223cは、第1実施形態と同様に、それぞれ第1方向Xと平行に延びている。また、第1主面221は、凹凸形状を覆って反射層230が配置されている。第1主面221へ向かって入射した偏光した光は、第1主面221のプリズム部の第1斜面223aの反射層230で鏡面反射され、液晶層LCからなる光学素子層に垂直な方向に出射される。これにより、偏光した光は、液晶層LCからなる光学素子層に対して指向される。
【0042】
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る表示装置の概略断面図である。第3実施形態は、光指向部320がくさび型の形状を有しており、偏光した光が光指向部の表示パネルと対向する第1主面321に入射する点で、
図3に図示した構成例と相違している。
【0043】
光指向部320は、第2実施形態に係る表示装置の光指向部220と同様に、第3方向Zにおいて、光源部110よりも表示パネルPNLから離れている。光指向部320の第1主面は、X−Y平面から傾斜している。第1主面321は、光源部110の配置されている方向に向かっている。また、第1主面321には、第2実施形態と同様に反射層330が配置されている。光指向部320の第2主面は、X−Y平面に平行な方向に延在する平坦な面である。第1主面321に入射した偏光した光は、第1主面321の反射層330で鏡面反射され、液晶層LCからなる光学素子層に垂直な方向に出射される。これにより、偏光した光は、液晶層LCからなる光学素子層に向けて指向される。
【0044】
(第4実施形態)
第1乃至第3実施形態においては、光源部110が放つ光が励起光であり、この励起光を受けて発光層8から可視光が発生する構成を開示した。これに対し、第4実施形態では、光源部が放つ光は可視光である。特に言及しない構成及び効果は第1乃至第3実施形態と同様である。
【0045】
図9は、第4実施形態に係る表示装置が備える表示パネルと光拡散層の構成の一例を示す断面図である。
図9に示す表示パネルPNLは、対向基板CTの構造において
図5に示したものと相違する。対向基板CTは、遮光層BMと、カラーフィルタCFと、オーバーコート層OCとをさらに備えている。
【0046】
遮光層BMは、第2基板20の第3面F3に形成されており、副画素SPXR,SPXG,SPXBを区画している。カラーフィルタCFは、第3面F3及び遮光層BMを覆っている。オーバーコート層OCは、カラーフィルタCFを覆っている。オーバーコート層OCによって遮光層BMやカラーフィルタCFにより生じる凹凸が平坦化される。第2配向膜21は、オーバーコート層OCを覆っている。
【0047】
図9に示すように、
図5の例と同じく、赤色、緑色、青色にそれぞれ対応する副画素SPXR,SPXG,SPXBによって画素PXが構成されている。カラーフィルタCFは、赤色に対応するカラーフィルタCFRと、緑色に対応するカラーフィルタCFGと、青色に対応するカラーフィルタCFBとを含む。カラーフィルタCFRは副画素SPXRに配置され、カラーフィルタCFGは副画素SPXGに配置され、カラーフィルタCFBは副画素SPXBに配置されている。
【0048】
なお、画素PXは、白色などに対応する副画素をさらに備えてもよいし、赤色、緑色又は青色に対応する副画素を複数備えてもよい。画素PXが白色に対応する副画素を備える場合、この副画素は白色に対応するカラーフィルタを備えてもよいし、カラーフィルタを備えなくてもよい。また、第1実施形態において上述したように、共通電極CEはアレイ基板ARにおいて画素電極PEと同層、或いは異なる層に配置されてもよい。また、カラーフィルタCFはアレイ基板ARに設けられてもよい。
【0049】
図9に示すように、
図3に示した発光層8に代えて、光拡散層85が設けられている。光拡散層85としては、例えば表面に微細なレンズ構造が設けられた樹脂層や、内部に微細な拡散体を含んだ樹脂層などを用いることができる。
【0050】
光源部からの光は、例えば白色光である。このような白色光は、例えば赤色、緑色、青色の偏光したレーザ光をそれぞれ放つ3つの発光素子を用意し、各発光素子から放たれた光を光指向部に入射する前に混合することで生成できる。また、各発光素子からの光を各プリズム部に同時に照射することで、各プリズム部から液晶層LCに向けて反射される光が白色光となるようにしてもよい。
【0051】
光源部からの光は、第1乃至第3実施形態と同じくプリズム部にて屈曲されてアレイ基板AR、液晶層LC、対向基板CTを通過する。この光は、カラーフィルタCFに対応する色の可視光となって第2偏光板PL2に到達する。画素電極PEと共通電極CEとの間に電界が形成された副画素を通過した光は、吸収されることなく第2偏光板PL2を透過し、光拡散層85で拡散される。このように光が拡散されることで、表示領域DAに表示される画像の視野角を高めることができる。
【0052】
以上説明した本実施形態の構成においても、第1実施形態と同様に、導光板に起因した輝度低下、輝度ムラ、色シフト、及び色ムラを抑制でき、さらには偏光板の数を減らしたことにより表示装置を薄型化できる。
【0053】
なお、本実施形態ではカラーフィルタを用いてカラーの画像表示を可能とする構成を開示した。しかしながら、カラーフィルタを用いない、赤色、緑色、青色の各発光素子を時分割で高速に点灯させるとともに、これに同期して画像を高速で切り替え、各色の画像を時間的に混合するフィールドシーケンシャル方式の表示装置DSPでもよい。
【0054】
(第5実施形態)
図10(a)は第5実施形態に係る表示装置を示す概略断面図であり、
図10(b)は
図10(a)に示した光源部410と光指向部420を示す平面図である。第5実施形態に係る表示装置と第1実施形態に係る表示装置との1つ目の相違点は、第1位相差板OD1を備えている点である。第1位相差板OD1は、例えば、第1偏光板PL1と光指向部420との間に配置される。
【0055】
2つ目の相違点は、表示装置は、レンズ112及び光指向部120に代えて、レンズ412及び光指向部420を備えている点である。
図10(a)に示すように第2方向Y及び第3方向Zと平行な断面において、レンズ412は、発光素子111からの光を平行に変換する。そして、レンズ412は、
図10(b)に示すように上記断面以外において発光素子111からの光を平行に変換しない。レンズ412を通過した光は、
図10(b)に示すように平面視において広がりを有している。すなわち、光源部410は、発光素子111とレンズ412で構成され、光指向部の第2主面に向けて光を照射する。
【0056】
光指向部420は、
図3に示す光指向部120と同様に、複数のプリズム部423を有している。複数のプリズム部は、それぞれ断面が三角形状であり、それぞれ光源部410の方向を向いた第1斜面423aと、光源部の反対方向を向いた第2斜面423bとを有している。複数のプリズム部423は光源部410のある側とは反対側に凸の形状である。そして、頂線423cは、平面視である
図10(b)に示すように、弧状に延びている。複数のプリズム部423の頂線423cは、例えば、それぞれ光源部410の光の出射点を中心とする円弧状に延びている。すなわち、第1プリズム部の頂線は、平面視において、光源部からの光の進行方向に対して直交する。斜面423a,423bは、例えばそれぞれ頂線423cに沿って延びる傾斜曲面である。点A,B,Cは、プリズム部423の第1斜面423a上の点であり、光源部410の光の出射点から等距離rである。点Aは、プリズム部423の中央に位置する点である。点Bは、点Aから第1方向Xにxだけ移動した点である。点Cは、点Aから第1方向Xに点Bとは反対方向にxだけ移動した点である。
【0057】
図10(b)に示すように、光源部410から出射された偏光した光は、直線偏光であり偏光方向P1に偏光している。偏光方向P1は、第1方向Xと平行である。点Aに入射する光は、光源部410の出射点から第2方向Y直進にした光であり、偏光方向P1に偏光している。点Bに入射する光は、例えば、光源部410の出射点から第2方向Yに対して広がり角θで直進した光であり、第1方向Xからθ回転した偏光方向P2に偏光している。点Cに入射する光は、例えば、光源部410の出射点から第2方向Yに対して広がり角θで直進した光であり、第1方向XからP2とは反対方向にθだけ回転した偏光方向P3に偏光している。点A,B,Cに入射する光は、異なる偏光方向(P1、P2、P3)に偏光している。第1斜面423aの点A,B,Cに入射した光は、第1斜面423aで屈曲され第2斜面423bで全反射されて、液晶層LCからなる光学素子層に垂直な第3方向Zに指向される。
【0058】
図10(c)は、点A,B,Cに対応する位置における光の偏光方向(P1〜P3)と、第1位相差板OD1の遅相軸方向(R1〜R3)と、第1偏光板PL1の透過軸方向TA1を示す図である。
【0059】
第1位相差板OD1は、位置に応じて異なる遅相軸方向を有する1/2波長板である。第1位相差板OD1によれば、通過する光の偏光方向を第1偏光板PL1の透過軸方向TA1と平行になるように回転させることができる。第1位相差板OD1は、例えば、点Aに対応する位置においては、第1方向Xと平行な遅相軸方向R1を有している。第1位相差板OD1は、点Bに対応する位置においては、第1方向Xからθ/2回転した遅相軸方向R2を有している。第1位相差板OD1は、点Cに対応する位置においては、R2とは反対方向に第1方向Xからθ/2回転した遅相軸方向R3を有している。第1位相差板OD1は、平面視での前記偏光した光の光束の中心線に対して線対称であり、且つ中心線に対する位置に応じて異なる遅相軸を有する。図示した例では、第1位相差板の遅相軸は、第2方向Yに通る第1位相差板OD1の中心線に対して線対称である。第1偏光板PL1の透過軸方向TA1は、例えば、第1方向Xと平行である。
【0060】
点Aに対応する位置において、光の偏光方向P1は、第1位相差板OD1の遅相軸R1及び第1偏光板の透過軸TA1と平行である。点Aに対応する位置において、光の偏光方向は、第1位相差板OD1を透過しても変化せず、第1偏光板PL1を透過する。点B,Cに対応する位置において、光の偏光方向P2、P3は、それぞれ第1位相差板OD1の遅相軸方向R1,R2からθ/2回転している。そのため、点B,Cに対応する位置において、第1位相差板OD1を透過した光は、光の偏光方向P2、P3が遅相軸方向R1,R2に対して回転している方向とは反対方向にθ回転される。その結果、点B,Cに対応する位置において、光の偏光方向は、第1偏光板PL1の透過軸方向TA1と平行になり、第1偏光板PL1を透過することができる。このように、偏光した光は、光指向部420で指向された後、第1位相差板OD1、第1偏光板PL1の順に通過し液晶層LCに照射される。
【0061】
なお、第5実施形態に係る表示装置は、上記第1及び第2の相違点を除き、第1実施形態に係る表示装置と同様の構造を有する。
【0062】
(第6実施形態)
図11(a)は第6実施形態に係る表示装置を示す概略断面図であり、
図11(b)は第6実施形態に係る表示装置が備える光指向部520を示す概略断面図である。
第6実施形態に係る表示装置は、レンズ412を備えていない点で
図10に示した第5実施形態に係る表示装置と異なる。すなわち、光源部は、例えば発光素子111のみで構成され、光指向部の第2主面に向けて光を照射する。発光素子111から出射される光は、レンズ412を透過しないため、いずれの方向にも平行化されない。発光素子111から出射される光は、例えば、平面視で第2方向Yを中心とする広がり角を有する。光指向部520は、例えば
図10(a)(b)に示す光指向部420と同様の構造である。
【0063】
光指向部520は、
図11(b)に示すように第1プリズム部523と、第1プリズム部523よりも光源部から遠い位置にある第2プリズム部524とを備える構成とすることが好ましい。第1プリズム部523は、例えば、上記プリズム部と同一である。第2プリズム部524は、それぞれ断面が三角形状であり、それぞれ光源部の方向を向いた第3斜面524aと、光源部の反対方向を向いた第4斜面524bとを有する。第1斜面523aのXY平面に対する傾斜角度Φ1は、第3斜面524aのXY平面に対する傾斜角度Φ2よりも大きいことが好ましい。光源部から出射された光は平行化されていないため、光指向部520の第2主面522に到達する光は、光源部までの距離に応じて入射角が異なる。傾斜角が異なる第1プリズム部523及び第2プリズム部524によれば、入射した光を液晶層LCに垂直に指向することができる。
【0064】
(第7実施形態)
図12(a)は、第7実施形態に係る表示装置を示す概略断面図である。
図12(b)は(a)に示した光源部410と光指向部620を示す平面図である。また、
図12(c)は光の偏光方向と、第2位相差板及び第3位相差板の光軸方向と、第1偏光板の透過軸方向を示す図である。
【0065】
第7実施形態に係る表示装置は、第1位相差板OD1を備えず、第2位相差板OD2及び第3位相差板OD3を備えている点で、
図10に示した第5実施形態に係る表示装置と異なる。第2位相差板OD2及び第3位相差板OD3は、それぞれ1/4波長板である。1/4波長板は、透過する光が光軸方向に対して45度回転した偏光方向を有する直線偏光であるとき、その直線偏光を円偏光に変換する。光指向部620は、
図10に示す光指向部420と同様である。
【0066】
発光素子111から出射される光は、第1方向Xと平行である偏光方向P1に偏光しており、
図10に示す表示装置と同様にレンズ412に入射する。レンズ412は、発光素子111からの光を第2方向Y及び第3方向Zと平行な断面において平行に変換し、上記断面以外において平行に変換しない。
【0067】
図12(c)に示すように、第2位相差板OD2は、光軸方向R4が透過する光の偏光方向P1に対して右周りに45度回転している1/4波長板である。レンズ412を透過した光は、第2位相差板OD2に入射し、直線偏光の光が左回りの円偏光の光に変換される。円偏光の光は、光指向部420に入射し第5実施形態に係る表示装置と同様に液晶層LCからなる光学素子層に垂直に指向される。第3位相差板OD3は、光軸方向R5が第1方向Xに対して左周りに45度回転している1/4波長板である。第3位相差板OD3を透過した円偏光は、第1方向Xと平行である偏光方向P1の直線偏光に変換される。第1偏光板PL1の透過軸方向TA1は、第1方向Xと平行である。よって、光は、第1偏光板PL1を透過し液晶層LCに照射される。
【0068】
(第8実施形態)
図13は、第8実施形態に係る表示装置を示す概略的な断面図である。
第8実施形態に係る表示装置では、レンズ412を備えていない点で、
図12に示した第7実施形態に係る表示装置と異なる。すなわち、光源部は、例えば発光素子111のみで構成され、光指向部720の第1主面721に向けて光を照射する。光源部から出射された光は、レンズ412を透過しないために平行化されておらず、広がり角を有している。光指向部720は、
図10(a)(b)に示す光指向部420を用いることができるが、
図11(b)に示す光指向部520を用いることが好ましい。
【0069】
(第9実施形態)
図14(a)は、第9実施形態に係る表示装置を示す概略的な断面図である。
第9実施形態に係る表示装置は、第1位相差板OD1を備えている点で
図7に示した第2実施形態に係る表示装置と異なる。第1位相差板OD1は、例えば、第1偏光板PL1と光指向部420との間に配置される。表示装置は、第2に、レンズ112及び光指向部220に代えて、
図10に示すレンズ412及び光指向部820を備えている。すなわち、光源部410は、発光素子111とレンズ412で構成され、光指向部820の第1主面821に向けて光を照射する。
【0070】
図14(b)は、光源部410及び光指向部820を示す平面図である。
図14bは、プリズム部の頂線823cは、平面視において、光源部410の光の出射点を中心とする円弧状に延びている。
図14(b)は、
図10(b)と比較して、プリズム部423がプリズム部823に、第1斜面423aが第1斜面843aに、第2斜面423bが第2斜面823bに、頂線423cが頂線823cに、対応している。プリズム部の技術的説明については、
図10(b)と同様であるため省略をする。この構成により、点A,B,Cに対応する位置の光は、第1位相差板OD1を透過するにより、
図10(c)と同様に偏光方向が第1偏光板PL1の透過軸方向TA1と平行になり、第1偏光板PL1を透過する。偏光した光は、光指向部820で指向された後、第1位相差板OD1、第1偏光板PL1の順に通過し液晶層LCに照射される。
【0071】
(第10実施形態)
図15(a)は、第10実施形態に係る表示装置を示す概略的な断面図である。
第10実施形態に係る表示装置は、レンズ412を備えていない点で
図14に示した第9実施形態に係る表示装置と異なる。すなわち、光源部は、例えば発光素子111のみで構成され、光指向部920の第1主面921に向けて光を照射する。発光素子111から出射される光は、レンズ412を透過せず、いずれの方向にも平行化されない。発光素子111から出射される光は、平面視して第2方向Yを中心とする広がり角を有する。光指向部920は、
図14(a)(b)に示す光指向部820を用いることができる。
【0072】
光指向部920は、
図15(b)に示すように第1プリズム部923と、第1プリズム部923よりも光源部から遠い位置にある第2プリズム部924とを備える構成としてもよい。第1プリズム部923は、例えば上記プリズム部と同一の形状を有する。第2プリズム部924は、それぞれ断面が三角形状であり、それぞれ光源部の方向を向いた第3斜面924aと、光源部の反対方向を向いた第4斜面924bとを有する。第1斜面923aのXY平面に対する傾斜角度Φ3は、第3斜面924aのXY平面に対する傾斜角度Φ4よりも小さいことが好ましい。光源部から出射された光は平行化されていないため、光指向部920の第1主面921に到達する光は、光源部までの距離に応じて入射角が異なる。傾斜角が異なる第1プリズム部923及び第2プリズム部924によれば、入射した光を液晶層LCに垂直に指向することができる。
【0073】
(第11実施形態)
図16(a)は、第11実施形態に係る表示装置を示す概略的な断面図である。
第11実施形態に係る表示装置は、第1位相差板OD1を備えず、第2位相差板OD2及び第3位相差板OD3を備えている点で、
図14に示した第9実施形態に係る表示装置と異なる。第2位相差板OD2及び第3位相差板OD3は、
図12(a)(b)に示したものと同様でのものであり、同様に配置されている。
【0074】
発光素子111から出射される光は、第1方向Xと平行である偏光方向P1に偏光しており、
図14に示す構成例と同様にレンズ412に入射する。レンズ412は、発光素子111からの光を第2方向Y及び第3方向Zと平行な断面において平行に変換し、上記断面以外において平行に変換しない。
【0075】
次いで、
図12(c)と同様に、第2位相差板OD2、第3位相差板OD3を透過することで、第1偏光板PL1に入射する光は第1方向Xと平行である偏光方向P1の直線偏光に変換される。第1偏光板PL1の透過軸方向TA1は、第1方向Xと平行である。よって、偏光した光は、第1偏光板PL1を透過し液晶層LCに照射される。
【0076】
(第12実施形態)
図17は、第12実施形態に係る表示装置を示す概略的な断面図である。
第12実施形態では、レンズ412を備えていない点で、
図16に示した第11実施形態に係る表示装置と異なっている。すなわち、光源部は、例えば発光素子111のみで構成され、光指向部1120の第1主面1121に向けて光を照射する。光源部から出射された光は、レンズ412を透過しないために平行化されておらず、広がり角を有している。光指向部1120は、
図14に示す光指向部820を用いることができるが、
図15(b)に示す光指向部920を用いることが好ましい。
【0077】
なお、第1〜第12実施形態に係る表示装置において、光源部は光指向部の短辺の中央に対応する位置に配置されている構成例を示したがこれに限定されない。例えば、光源部は、光指向部の長辺の中央に対応する位置や、光指向部の長辺と短辺の交わる角に配置してもよい。
【0078】
なお、第2〜第12実施形態に係る表示装置において、発光素子が1つの例を開示したがこの例に限定されず、複数の発光素子を配置することができる。第5実施形態〜第12実施形態に係る表示装置において、光指向部の一辺に沿って複数の点光源を配置する場合、光指向部のプリズム部の頂線は、それぞれの複数の発光素子の出射点を中心とする円弧が連なった形状に形成されることが好ましい。複数の発光素子を配置することで、光照射部より、より輝度が高く、均一な輝度分布の光を出射させることができる。
【0079】
なお、第1〜第12実施形態に係る表示装置において、光源部は光の出射方向が固定されている構成を示したが、光の出射方向を走査する構成としてもよい。すなわち、光源部は、光指向部の第1主面又は第2主面の各領域を順次照射する構成としてもよい。
【0080】
なお、第1〜第12実施形態に係る表示装置の照明部は、レーザ光源から出射される直線偏光のレーザ光を、偏光面保存光ファイバによって伝搬する構成としてもよい。例えば、偏光面保存光ファイバは、光指向部の第2主面対向しており、光指向部の第2主面に対して光学的に結合するように配置される。この構成においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0081】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。