特許第6592486号(P6592486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6592486アポリポタンパク質(a)発現を調節するための組成物および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6592486
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】アポリポタンパク質(a)発現を調節するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/113 20100101AFI20191007BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20191007BHJP
   A61K 31/7125 20060101ALI20191007BHJP
   A61K 31/712 20060101ALI20191007BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20191007BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20191007BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20191007BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
   C12N15/113 ZZNA
   A61K48/00
   A61K31/7125
   A61K31/712
   A61P9/00
   A61P3/00
   A61P29/00
   A61P43/00 105
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】400
(21)【出願番号】特願2017-182019(P2017-182019)
(22)【出願日】2017年9月22日
(62)【分割の表示】特願2016-512052(P2016-512052)の分割
【原出願日】2014年5月1日
(65)【公開番号】特開2018-27091(P2018-27091A)
(43)【公開日】2018年2月22日
【審査請求日】2017年10月20日
(31)【優先権主張番号】61/823,826
(32)【優先日】2013年5月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/843,887
(32)【優先日】2013年7月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/818,442
(32)【優先日】2013年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/880,790
(32)【優先日】2013年9月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/976,991
(32)【優先日】2014年4月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/986,867
(32)【優先日】2014年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/871,673
(32)【優先日】2013年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595104323
【氏名又は名称】アイオーニス ファーマシューティカルズ, インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Ionis Pharmaceuticals,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100128750
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 しのぶ
(72)【発明者】
【氏名】プラカシュ,タジャ・ピー
(72)【発明者】
【氏名】セス,プニット・ピー
(72)【発明者】
【氏名】スウェイジ,エリック・イー
(72)【発明者】
【氏名】グラハム,マーク・ジェイ
【審査官】 植原 克典
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−520489(JP,A)
【文献】 Bioorganic & Medicinal Chemistry,2008年,16,p.5216-5231
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00−15/90
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物であって、前記修飾オリゴヌクレオチドは12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、ここで前記修飾オリゴヌクレオチドは配列番号1に100%相補的であり、ここで当該共役基は、前記修飾オリゴヌクレオチドの5’末端または3’末端で前記修飾オリゴヌクレオチドに連結されておりそしてここで当該共役基は以下:
【化1】
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を含む、前記化合物。
【請求項2】
(i)前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも1個の修飾糖を含む、
(ii)少なくとも1個のヌクレオシドが、修飾核酸塩基を含む、および/または
(iii)前記修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシド間結合が、ホスホジエステルヌクレオシド間結合およびホスホロチオエートヌクレオシド間結合から選択される、
求項1に記載の化合物。
【請求項3】
(i)少なくとも1個の修飾糖が(a)二環糖であるか、または(b)少なくとも1個の修飾糖が、2’−O−メトキシエチル、拘束エチル、3’−フルオロ−HNA、または4’−(CH−O−2’橋を含み、式中、nが、1または2である、
(ii)前記修飾核酸塩基が5−メチルシトシンである、および/または
(iii)前記修飾オリゴヌクレオチドが以下:(a)少なくとも5個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含むか、または(b)少なくとも2個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む、
請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記修飾オリゴヌクレオチドが一本鎖である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
前記修飾オリゴヌクレオチドが、
連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメントと、
連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメントと、
連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントと、を含み、
前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドが修飾糖を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記修飾オリゴヌクレオチドが、
10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメントと、
5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメントと、
5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントと、を含み、
前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドが2’−O−メトキシエチル糖を含み、そして、各シトシン残基が5−メチルシトシンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記修飾オリゴヌクレオチドが、20個の連結したヌクレオシドからなり、そして前記修飾オリゴヌクレオチドは、
10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメントと、
5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメントと、
5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントと、を含み、
前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドが2’−O−メトキシエチル糖を含み、少なくとも1つのヌクレオシド間結合がホスホロチオエート結合であり、そして、各シトシン残基が5−メチルシトシンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
前記修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号11〜57、59〜113および135の一つの少なくとも8個の核酸塩基の部分を含む核酸塩基配列を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
前記修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号11〜57、59〜113および135の一つの核酸塩基配列を含むかそれからなる核酸塩基配列を有する、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
前記化合物が、塩の形態である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
前記化合物が、ナトリウム塩および/またはカリウム塩の形態である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、および薬剤的に許容される希釈剤または担体を含む医薬組成物。
【請求項13】
上昇したapo(a)および/または上昇したLp(a)に関連する疾患を治療し、予防し、その進行を遅らせるための、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記疾患が、炎症、心臓血管または代謝性疾患、障害または状態である、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記疾患が、大動脈弁狭窄症またはアンギナである、請求項13に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
配列表
本出願は、配列表とともに電子形式で出願されている。この配列表は、2014年5月1日に作成された432KbのサイズのBIOL0250WOSEQ_ST25.txtという名前のファイルとして提供される。この配列表の電子形式の情報は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
アンチセンス技術の背後にある原理は、アンチセンス化合物が標的核酸にハイブリダイズし、標的核酸の量、活性、および/または機能を調節することである。例えば、ある特定の事例において、アンチセンス化合物は、標的の転写または翻訳の変化をもたらす。発現のそのような調節は、例えば、標的mRNA分解または占有に基づく阻害によって達成され得る。分解によるRNA標的機能の調節の一例には、DNA様アンチセンス化合物とのハイブリダイゼーション時の標的RNAのRNase Hに基づく分解がある。標的分解による遺伝子発現の調節のもう1つの例には、RNA干渉(RNAi)がある。RNAiは、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)を利用する機構を介したアンチセンス媒介性遺伝子サイレンシングを指す。RNA標的機能の調節のさらなる例は、マイクロRNAによって自然に用いられる機構等の占有に基づく機構によるものである。マイクロRNAは、タンパク質コードRNAの発現を調整する小非コードRNAである。マイクロRNAへのアンチセンス化合物の結合は、そのマイクロRNAのそのメッセンジャーRNA標的への結合を防ぎ、それ故にマイクロRNAの機能を妨げる。マイクロRNA模倣物は、生来のマイクロRNA機能を高めることができる。ある特定のアンチセンス化合物は、プレmRNAのスプライシングを変化させる。特異的機構にかかわらず、配列特異性は、標的の検証および遺伝子の機能化の手段、ならびに疾患の発病に関与する遺伝子の発現を選択的に調節する治療薬としてアンチセンス化合物を魅力的なものにする。
【0003】
アンチセンス技術は、1つ以上の特異的な遺伝子産物の発現を調節するのに効果的な手段であり、それ故に、多くの治療的用途、診断的用途、および研究用途に一意的に有用であることが判明し得る。化学修飾ヌクレオシドは、アンチセンス化合物に組み込まれ、標的核酸のヌクレアーゼ耐性、薬物動態、または親和性等の1つ以上の特性を強化することができる。1998年、アンチセンス化合物であるVitravene(登録商標)(ホミビルセン、Isis Pharmaceuticals Inc.(Carlsbad,CA)によって開発されたもの)が、アメリカ食品医薬品局(FDA)の販売許可を得た最初のアンチセンス薬物であり、現在、AIDS患者におけるサイトメガロウイルス(CMV)誘導性網膜炎の治療薬である。
【0004】
新たな化学修飾は、アンチセンス化合物の強度および有効性を改善しており、経口送達の可能性を見出し、皮下投与を強化し、副作用の可能性を減少させ、患者の利便性の向上につながっている。アンチセンス化合物の強度を増加させる化学修飾は、低用量の投与を可能にし、毒性の可能性を減少させ、全体の治療費を削減する。分解に対する耐性を増加させる修飾は、体内からのより緩徐な排除をもたらし、投薬頻度の低下を可能にする。異なる種類の化学修飾を1個の化合物内で組み合わせて、化合物の有効性をさらに最適化することができる。
【0005】
リポタンパク質は、タンパク質、リン脂質、およびコレステロールの両親媒性コーティングで包囲されたアシルグリセロールおよびコレステリルエステルの非極性コアからなる球状でミセル様の粒子である。リポタンパク質は、それらの機能的および物理的特性に基
づいて、5つの広範なカテゴリー:カイロミクロン、超低密度リポタンパク質(VLDL)、中間密度リポタンパク質(IDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、および高密度リポタンパク質(HDL)に分類されている。カイロミクロンは、食物脂質を腸から組織に輸送する。VLDL、IDL、およびLDLはすべて、トリアシルグリセロールおよびコレステロールを肝臓から組織に輸送する。HDLは、内因性コレステロールを組織から肝臓に輸送する。
【0006】
リポタンパク質粒子は、連続した代謝過程を経て、可変特性および組成を有する。リポタンパク質密度は、それらの外側コーティングの密度が内核の密度未満であるため、粒径を増加させることなく増加する。リポタンパク質のタンパク質成分は、アポリポタンパク質として知られている。少なくとも9個のアポリポタンパク質が様々なヒトリポタンパク質間で有意な量で分布している。
【0007】
リポタンパク質(a)[Lp(a)]粒子は、約50年前に特定されており、極めて独特のLDL粒子からなり、その中で、1個のアポリポタンパク質B(apoB)タンパク質がジスルフィド結合を介して単一アポリポタンパク質(a)[apo(a)]タンパク質に連結される。このapo(a)タンパク質は、特にクリングルIV2型反復ドメイン内のプラスミノーゲンと高度の相同性を共有する。循環Lp(a)のレベルは、分子中に存在するクリングルIV2型可変反復配列の数に反比例し、両対立遺伝子が個体内で共発現するため、ヘテロ接合性血漿アイソフォームプロファイルを提示することができる(Kraft et al.,Eur J Hum Genet,1996;4(2):74−87)。apo(a)におけるこのクリングル反復ドメインが、その血栓形成促進特性および抗線維素溶解特性に関与し得、かつアテローム性動脈硬化進行を高める可能性があると考えられる。
【0008】
apo(a)は、IL−6によって転写制御され、IL−6阻害剤(トシリズマブ)で治療されたリウマチ性関節炎患者における研究において、血漿レベルは、3ヶ月治療した後に30%減少した(Schultz et al.,PLoS One 2010;5:e14328)。
【0009】
apo(a)は、酸化リン脂質に優先的に結合し、かつ血管炎症を増強することが示されている(Bergmark et al.,J Lipid Res 2008;49:2230−2239、Tsimikas et al.,Circulation.2009;119(13):1711−1719)。
【0010】
さらに、研究は、Lp(a)粒子が、内皮透過性を刺激し、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1型発現を誘導し、かつマクロファージインターロイキン−8分泌を活性化し得ることを示唆する(Koschinsky and Marcovina,Curr Opin Lipidol 2004;15:167−174)。重要なことに、近年の遺伝子関連研究は、Lp(a)が、心筋梗塞、発作、末梢血管疾患、および腹部大動脈瘤の独立危険因子であることを明らかにした(Rifai et al.,Clin Chem 2004;50:1364−71、Erqou et al.,JAMA 2009;302:412−23、Kamstrup et al.,Circulation 2008;117:176−84)。さらに、近年の早発性冠動脈疾患(PROCARDIS)研究において、Clarke et al.(Clarke et al.,NEJM(2009)361;2518−2528)は、冠状動脈性心臓病および血漿Lp(a)濃度との間の強く独立した関連性を説明している。さらに、Solfrizzi et al.は、血清Lp(a)の増加がアルツハイマー病(AD)の危険性の増加に関係し得ることを示唆した(Solfrizzi et al.,J Neurol Neurosurg Psychiatry 2002,72:732−736)。現在、診療
所状況において、心臓血管疾患を治療するための間接的なapo(a)阻害剤の例には、血漿Lp(a)レベルを、それぞれ、18%、39%、32%、36%、43%、および17%低下させる、アスピリン、ナイアシン、ミポメルセン、アナセトラピブ、エプロチローム、およびロミタピドが挙げられる。さらに、Lp(a)アフェレーシスは、Lp(a)粒子を含有するapo(a)を減少させるために診療所において用いられている。
【0011】
これまで、apo(a)レベルを直接標的とすることによって心臓血管疾患を治療する治療的戦略は、制限されている。リボザイムオリゴヌクレオチド(米国特許第5,877,022)およびアンチセンスオリゴヌクレオチド(国際公開第WO2005/000201号、国際公開第WO2003/014397号、国際公開第WO2013/177468号、米国特許第20040242516号、米国特許第8,138,328号、同第8,673,632号、および同第7,259,150号、Merki et al.,J Am Coll Cardiol 2011;57:1611−1621(各出版物が参照によりその全体が組み込まれる))が開発されているが、いずれも商業的使用が認められていない。
【0012】
したがって、慢性的に上昇した血漿Lp(a)レベルに起因した心臓血管イベントの危険性の高い患者におけるapo(a)レベルを強力かつ選択的に減少させることのできる新規の薬剤の明らかな満たされていない医学的必要性が未だ存在する。
【発明の概要】
【0013】
apo(a)mRNAおよびタンパク質の発現を調節するための組成物および方法が本明細書に提供される。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、apo(a)mRNAおよびタンパク質の発現を減少させる。Lp(a)レベルの発現を調節するための組成物および方法が本明細書に提供される。
【0014】
ある特定の実施形態において、組成物は、apo(a)特異的阻害剤である。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、核酸、タンパク質、または小分子である。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、共役体を有するapo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドである。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、修飾オリゴヌクレオチドおよび共役体であり、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号1の核酸塩基3901〜3920の等長部分に相補的な少なくとも8個の連続した核酸塩基の一部を含む核酸塩基配列を含み、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列は、配列番号1に少なくとも80%相補的である。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、修飾オリゴヌクレオチドおよび共役体であり、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号1〜130、133、134の核酸塩基配列の少なくとも8、最小9、最小10、最小11、少なくとも12、最小13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、最小17、最小18、最小19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、修飾オリゴヌクレオチドおよび共役体であり、修飾オリゴヌクレオチドは、20個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号58のうちのいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し、修飾オリゴヌクレオチドは、(a)10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント、(b)5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント、(c)5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含み、ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、2’−O−メトキシエチル糖を含み、少なくとも1個のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基は、5−メ
チルシトシンである。
【0015】
ある特定の実施形態は、本明細書に記載の共役アンチセンス化合物またはその塩、および薬剤的に許容される担体または希釈剤を含む組成物を提供する。
【0016】
ある特定の実施形態において、apo(a)発現の調節は、細胞または組織内で生じる。ある特定の実施形態において、調節は、動物における細胞または組織内で生じる。ある特定の実施形態において、動物は、ヒトである。ある特定の実施形態において、調節は、apo(a)mRNAレベルの低下である。ある特定の実施形態において、調節は、apo(a)タンパク質レベルの低下である。ある特定の実施形態において、apo(a)mRNAレベルとapo(a)タンパク質レベルのいずれも低下する。ある特定の実施形態において、調節は、Lp(a)レベルの低下である。そのような低下は、時間依存的または用量依存的様式で生じ得る。
【0017】
ある特定の実施形態は、治療において用いるための共役アンチセンス組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態は、apo(a)関連疾患、障害、および状態を予防し、治療し、遅延させ、その進行を遅らせ、かつ/または改善するための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態は、Lp(a)関連疾患、障害、および状態を予防し、治療し、遅延させ、その進行を遅らせ、かつ/または改善するための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、そのような疾患、障害、および状態は、炎症性、心臓血管、および/または代謝性疾患、障害、および状態である。ある特定の実施形態において、治療用の組成物および方法は、apo(a)特異的阻害剤をそれを必要とする個体に投与することを含む。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、核酸である。ある特定の実施形態において、核酸は、アンチセンス化合物である。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、修飾オリゴヌクレオチドである。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役体を有する修飾オリゴヌクレオチドである。
【0018】
ある特定の実施形態において、本開示は、共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、本開示は、核酸転写物に相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を核酸転写物に相補的なアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む共役アンチセンス化合物と接触させることを含む方法を提供する。ある特定の実施形態において、本開示は、細胞をアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む共役アンチセンス化合物と接触させることと、細胞内の核酸転写物の量または活性を低減させることと、を含む方法を提供する。
【0019】
アシアロ糖タンパク質受容体(ASGP−R)が以前に説明されている。例えば、Park et al.,PNAS vol.102,No.47,pp17125−17129(2005)を参照されたい。そのような受容体は、肝臓細胞、具体的には、肝細胞上で発現する。さらに、3個のN−アセチルガラクトサミン(GalNAc)リガンドのクラスターを含む化合物はASGP−Rに結合することができ、細胞内への化合物の取り込みをもたらすことが示されている。例えば、Khorev et al.,BioorganicおよびMedicinal Chemistry,16,9,pp5216−5231(May 2008)を参照されたい。したがって、そのようなGalNAcクラスターを含む共役体を用いて、肝臓細胞、具体的には、肝細胞へのある特定の化合物の取り込みを促進している。例えば、ある特定のGalNAc含有共役体が生体内で肝臓細胞における二本鎖siRNA化合物の活性を増加させることが示されている。そのような事例において、GalNAc含有共役体は、典型的には、siRNA二本鎖のセンス鎖に結合される。アンチセンス鎖が最終的に標的核酸とハイブリダイズする前にセンス鎖が処分されるため、共役体が活性を妨げるといった懸念はほとんどない。典型的には、共役体
は、siRNAのセンス鎖の3’末端に結合される。例えば、米国特許第8,106,022号を参照されたい。本明細書に記載のある特定の共役基は、以前に説明された共役基よりも活性であり、かつ/または合成し易い。
【0020】
本発明のある特定の実施形態において、共役体は、プレmRNA標的核酸のスプライシングを変化させるRNase Hベースのアンチセンス化合物およびアンチセンス化合物を含むが、これらに限定されない一本鎖アンチセンス化合物に結合される。そのような実施形態において、共役体は、利益(細胞内への取り込みの改善)を提供するのに十分な期間、アンチセンス化合物に結合したままであるべきであるが、切断されるか、またはさもなければスプライシングまたはスプライシング調節に関連した標的核酸へのハイブリダイゼーションおよびRNase Hまたは酵素との相互作用等の活性に必要なその後のステップを妨げないか、のいずれかであるべきである。このような特性のバランスは、siRNA化合物よりも一本鎖アンチセンス化合物状況下においてより重要であり、共役体は、単にセンス鎖に結合され得る。共役体を欠く同一のアンチセンス化合物と比較して、生体内で肝臓細胞における強度の改善を有する共役体一本鎖アンチセンス化合物が本明細書に開示される。これらの化合物の要求される特性バランスを考慮すると、そのような強度の改善は、驚くべきことである。
【0021】
ある特定の実施形態において、本明細書における共役基は、切断可能な部分を含む。上述のように、機構によって束縛されることを望むことなく、共役体が、取り込みの強化を提供するのに十分長い期間、化合物に残存したままであるべきだが、その後、共役体の一部、または理想的には、共役体のすべてが切断されて、親化合物(例えば、アンチセンス化合物)をその最も活性な形態で放出することが望ましいことは論理的である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、切断可能なヌクレオシドである。そのような実施形態は、ホスホジエステル結合等の1個以上の切断可能な結合によってヌクレオシドを介して共役体の残り(クラスター)をアンチセンスオリゴヌクレオチドに結合させることによって、細胞内の内因性ヌクレアーゼをうまく利用する。ある特定の実施形態において、クラスターは、ホスホジエステル結合によって切断可能なヌクレオシドに結合される。ある特定の実施形態において、切断可能なヌクレオシドは、ホスホジエステル結合によってアンチセンスオリゴヌクレオチド(アンチセンス化合物)に結合される。ある特定の実施形態において、共役基は、2個または3個の切断可能なヌクレオシドを含み得る。そのような実施形態において、そのような切断可能なヌクレオシドは、切断可能な結合(ホスホジエステル結合等)によって、互いに、アンチセンス化合物に、かつ/またはクラスターに連結される。本明細書におけるある特定の共役体は、切断可能なヌクレオシドを含まず、代わりに切断可能な結合を含む。オリゴヌクレオチドからの共役体の十分な切断が、細胞における切断に対して脆弱な少なくとも1個の結合(切断可能な結合)によって提供されることが示される。
【0022】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、プロドラッグである。そのようなプロドラッグは、動物に投与され、最終的により活性な形態に代謝される。例えば、共役アンチセンス化合物は、切断されて、共役体のすべてまたは一部を除去し、共役体のすべてまたは一部を欠くアンチセンス化合物の活性(またはより活性な)形態をもたらす。
【0023】
ある特定の実施形態において、共役体は、オリゴヌクレオチドの5’末端に結合される。ある特定のそのような5’共役体は、3’末端に結合される同様の共役基を有する対応物よりも効率的に切断される。ある特定の実施形態において、活性の改善は、切断の改善と相関し得る。ある特定の実施形態において、5’末端に共役体を含むオリゴヌクレオチドの有効性は、3’末端に共役体を含むオリゴヌクレオチドよりも高い(例えば、実施例56、81、83、および84を参照のこと)。さらに、5’結合は、より単純なオリゴ
ヌクレオチド合成を可能にする。典型的には、オリゴヌクレオチドは、3’から5’の方向に固体支持体上で合成される。3’共役オリゴヌクレオチドを作製するために、典型的には、プレ共役3’ヌクレオシドを固体支持体に結合させ、その後、オリゴヌクレオチドを通常通りに構築する。しかしながら、その共役ヌクレオシドを固体支持体に結合させることは、合成を複雑にする。さらに、この手段を用いることにより、共役体は、次いでオリゴヌクレオチドの合成を通じて存在し、その後のステップ中で分解された状態になり得るか、または使用され得る反応物および試薬の種類を限定し得る。本明細書に記載の5’共役オリゴヌクレオチドの構造および技術を用いることにより、標準の自動化技術を用いてオリゴヌクレオチドを合成して、最終(最も5’側の)ヌクレオシドとの共役体を導入することができるか、またはオリゴヌクレオチドが固体支持体から切断された後にオリゴヌクレオチドを合成することができる。
【0024】
当技術分野および本開示を考慮して、当業者であれば、本明細書の共役体および共役オリゴヌクレオチドのうちのいずれかを容易に作製することができる。さらに、本明細書に開示されるある特定のそのような共役体および共役オリゴヌクレオチドの合成は、以前に開示された共役体の合成よりも容易であり、かつ/またはわずかなステップしか必要とせず、それ故に安価であり、製造において利点を提供する。例えば、ある特定の共役基の合成は、以前に説明された共役基と比較して、より少ない合成ステップからなり、収率の増加をもたらす。実施例46のGalNAc3−10および実施例48のGalNAc3−7等の共役基は、より多くの化学中間体の構築を必要とする米国特許第8,106,022号または米国特許第7,262,177号に記載される共役体等の以前に説明された共役体よりもはるかに単純である。したがって、本明細書に記載のこれらおよび他の共役体は、一本鎖オリゴヌクレオチドおよび二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、siRNA)のいずれかの鎖を含む任意のオリゴヌクレオチドと併せて用いる際に、以前に説明された化合物よりも有利である。
【0025】
同様に、GalNAcリガンドを1つまたは2つしか有しない共役基が本明細書に開示される。示されるように、そのような共役基は、アンチセンス化合物の活性を改善する。そのような化合物は、3個のGalNAcリガンドを含む共役体よりも調製が簡単である。1つまたは2個のGalNAcリガンドを含む共役基は、一本鎖オリゴヌクレオチドおよび二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、siRNA)のいずれかの鎖を含む任意のアンチセンス化合物に結合され得る。
【0026】
ある特定の実施形態において、本明細書における共役体は、ある程度の耐容性を実質的に変化させない。例えば、共役アンチセンス化合物の免疫原性が非共役親化合物の免疫原性よりも低いことが本明細書に示される。強度が改善されるため、耐容性が同一のままである(または強度の増加と比較して耐容性がほんのわずか低下した場合でさえも同一のままである)実施形態は、改善された治療特性を有する。
【0027】
ある特定の実施形態において、共役は、共役の不在下においてあまり魅力的ではない結果を有する方法でアンチセンス化合物を変化させることを可能にする。例えば、ある特定の実施形態において、完全なホスホロチオエートアンチセンス化合物の1個以上のホスホロチオエート結合をホスホジエステル結合に置換することで、ある程度の耐容性の改善をもたらす。例えば、ある特定の事例において、1個以上のホスホジエステルを有するそのようなアンチセンス化合物の免疫原性は、各結合がホスホロチオエート結合である同一の化合物の免疫原性よりも低い。しかしながら、ある特定の事例において、実施例26に示されるように、1個以上のホスホロチオエート結合のホスホジエステル結合への同様な置換は、細胞取り込みの低下および/または強度の損失ももたらす。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役アンチセンス化合物は、完全なホスホロチオエート共役対応物と比較して、取り込みおよび強度をほとんどまたはまったく失うことなくそのような
結合の変化に耐える。実際、ある特定の実施形態において、例えば、実施例44、57、59、および86において、共役体および少なくとも1個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドは、同様に同一の共役体を含む完全なホスホロチオエート対応物と比較した場合でも、生体内における強度の増加を実際に示す。さらに、共役が取り込み/強度の実質的な増加をもたらすため、その実質的な増加のわずかな損失は、耐容性の改善を達成するには許容範囲内であり得る。したがって、ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、少なくとも1個のホスホジエステル結合を含む。
【0028】
ある特定の実施形態において、本明細書におけるアンチセンス化合物の共役は、肝細胞における送達、取り込み、および活性の増大をもたらす。したがって、より多くの化合物が肝臓組織に送達される。しかしながら、ある特定の実施形態において、そのような送達の増大だけでは、全体の活性増大を明白にしない。ある特定のそのような実施形態において、より多くの化合物が肝細胞に入る。ある特定の実施形態において、そのような肝細胞取り込みの増大でさえも、全体の活性増大を明白にしない。そのような実施形態において、共役化合物の生産的な取り込みが増大する。例えば、実施例102に示されるように、GalNAc含有共役体のある特定の実施形態は、非実質細胞と比較して、肝細胞におけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの濃縮を増大させる。この濃縮は、肝細胞において発現される遺伝子を標的とするオリゴヌクレオチドに有益である。
【0029】
ある特定の実施形態において、本明細書における共役アンチセンス化合物は、腎臓曝露の低下をもたらす。例えば、実施例20に示されるように、GalNAc含有共役体のある特定の実施形態を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドの濃度は、腎臓において、GalNAc含有共役体を欠くアンチセンスオリゴヌクレオチドの濃度よりも低い。これは、いくつかの有益な治療的意味を有する。腎臓における活性が要求されない治療的指標において、腎臓への曝露は、腎毒性の危険性を有し、それに見合う利益がない。さらに、腎臓における高濃度は、典型的には、尿への化合物の損失をもたらし、より迅速なクリアランスをもたらす。したがって、非腎臓標的の場合、腎臓内での蓄積は望ましくない。
【0030】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の式によって表される共役アンチセンス化合物を提供し、
【化1】
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式中、
Aは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Cは、共役リンカーであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0031】
本明細書における上述の図および同様の図において、分岐基「D」は、「q」で示される(E〜F)基の数を収容するのに必要なだけ分岐を繰り返す。したがって、q=1の場合、式は、以下のものであり、
【化2】
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q=2の場合、式は、以下のものであり、
【化3】
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q=3の場合、式は、以下のものであり、
【化4】
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q=4の場合、式は、以下のものであり、
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
q=5の場合、式は、以下のものである。
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0032】
ある特定の実施形態において、以下の構造を有する共役アンチセンス化合物が提供される。
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0033】
ある特定の実施形態において、以下の構造を有する共役アンチセンス化合物が提供される。
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0034】
ある特定の実施形態において、以下の構造を有する共役アンチセンス化合物が提供される。
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0035】
ある特定の実施形態において、以下の構造を有する共役アンチセンス化合物が提供される。
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0036】
本開示は、以下の非限定的な番号付けされた実施形態を提供する。
【0037】
特定の変数のうちの2つ以上(例えば、2つ以上の「m」または「n」)を有する実施形態において、別途示されない限り、各々のそのような特定の変数は、独立して選択される。したがって、2つ以上のnを有する構造の場合、各nは、独立して選択さるため、互いに同一であり得るか、同一であり得ない。
【0038】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、5’−Xを有する修飾オリゴヌクレオチドISIS 494372を含み、式中、Xは、GalNAcを含む共役基である。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、5’−Xを有する修飾オリゴヌクレオチドISIS 494372からなり、式中、Xは、GalNAcを含む共役基である。
【化11】
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【0039】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役修飾オリゴヌクレオチドISIS 681251を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役修飾オリゴヌクレオチドISIS 681251からなる。
【化12】
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【0040】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役体修飾オリゴヌクレオチドISIS 681257を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役修飾オリゴヌクレオチドISIS 681257からなる。
【化13】
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【0041】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、ウィングの糖修飾が変化する5’−GalNAcを有する配列番号58を有する修飾オリゴヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、ウィングの糖修飾が変化する5’−GalNAcを有する配列番号58を有する修飾オリゴヌクレオチドからなり、
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0042】
式中、Rが、−OCHCHOCH(MOE)であり、Rが、Hであるか、またはRおよびRが一緒になって橋を形成するかのいずれかであり、そこで、Rが、−O−であり、Rが、−CH−、−CH(CH)−、または−CHCH−であり、結果として生じる橋が、−O−CH−、−O−CH(CH)−、および−O−CHCH−から選択されるように、RおよびRが直接連結され、
同一の環上、独立して、各環のRとRの各対について、Rが、Hおよび−OCHCHOCHから選択され、Rが、Hであるか、またはRおよびRが一緒になって橋を形成するかのいずれかであり、そこで、Rが、−O−であり、Rが、−CH−、−CH(CH)−、または−CHCH−であり、結果として生じる橋が、−O−CH−、−O−CH(CH)−、および−O−CHCH−から選択されるように、RおよびRが直接連結され、
が、Hおよび−CHから選択され、
Zが、SおよびOから選択される。
本開示は、以下の非限定的な番号付けされた実施形態を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0043】
前記一般的な説明および以下の詳細な説明は両方とも例示的かつ説明的であるのみであ
って、本開示を限定するものではないことを理解されたい。本明細書において、単数形の使用は、別途明確に記述されない限り、複数形を含む。本明細書で使用されるとき、「または(or)」の使用は、別途記述されない限り、「および/または(and/or)」を意味する。さらに、「含む(including)」という用語、ならびに「含む(include)」および「含まれる(included)」等の他の形態の使用は、限定的ではない。また、「要素」または「成分」等の用語は、別途明確に記述されない限り、1つのユニットを含む複数の要素および複数の成分と2つ以上のサブユニットを含む複数の要素および複数の成分の両方を包含する。
【0044】
本明細書で使用される節の見出しは、構成目的のみのためであり、記載される主題を限定するものと解釈されるべきではない。特許、特許出願、記事、書籍、および論文を含むが、これらに限定されない本出願において引用されるすべての文書または文書の一部は、参照によりそれらの全体があらゆる目的のために本明細書に明確に組み込まれる。

A.定義
【0045】
特定の定義が提供されない限り、本明細書に記載の分析化学、合成有機化学、ならびに医化学および製薬化学に関連して用いられる学名、ならびにそれらの手順および技法は、周知であり、当技術分野で一般に使用されるものである。標準の技法は、化学合成および化学分析において使用され得る。ある特定のそのような技法および手順は、例えば、“Carbohydrate Modifications in Antisense Research”Edited by Sangvi and Cook,American Chemical Society,Washington D.C.,1994、“Remington’s Pharmaceutical Sciences,”Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,21st edition,2005、および“Antisense Drug Technology,Principles,Strategies,and Applications”Edited by Stanley T.Crooke,CRC Press,Boca Raton,Florida、ならびにSambrook et al.,“Molecular Cloning、A laboratory Manual,”2nd Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989において見出すことができ、これらは、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。許容される場合、本開示を通して参照されるすべての特許、出願、公開された出願、および他の出版物、ならびに他のデータは、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0046】
別途示されない限り、以下の用語は、以下の意味を有する。
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシド」とは、核酸塩基部分および糖部分を含む化合物を意味する。ヌクレオシドには、天然に存在するヌクレオシド(DNAおよびRNAに見られるもの)ならびに修飾ヌクレオシドが含まれるが、これらに限定されない。ヌクレオシドは、ホスフェート部分に連結され得る。
【0047】
本明細書で使用されるとき、「化学修飾」とは、天然に存在する対応物と比較した場合の化合物の化学的相違を意味する。オリゴヌクレオチド化学修飾は、ヌクレオシド修飾(糖部分修飾および核酸塩基修飾を含む)ならびにヌクレオシド間結合修飾を含む。オリゴヌクレオチドに関して、化学修飾は、核酸塩基配列においてのみ相違を含まない。
【0048】
本明細書で使用されるとき、「フラノシル」とは、4個の炭素原子と1個の酸素原子とを含む5員環を含む構造を意味する。
【0049】
本明細書で使用されるとき、「天然に存在する糖部分」とは、天然に存在するRNAに見られるリボフラノシルまたは天然に存在するDNAに見られるデオキシリボフラノシルを意味する。
【0050】
本明細書で使用されるとき、「糖部分」とは、ヌクレオシドの天然に存在する糖部分または修飾糖部分を意味する。
【0051】
本明細書で使用されるとき、「修飾糖部分」とは、置換糖部分または糖代理物を意味する。
【0052】
本明細書で使用されるとき、「置換糖部分」とは、天然に存在する糖部分ではないフラノシルを意味する。置換糖部分には、2’位、3’位、5’位、および/または4’位に置換基を含むフラノシルが含まれるが、これらに限定されない。ある特定の置換糖部分は、二環式糖部分である。
【0053】
本明細書で使用されるとき、「2’−置換糖部分」とは、HまたはOH以外の2’位に置換基を含むフラノシルを意味する。別途示されない限り、2’−置換糖部分は、二環式糖部分ではない(すなわち、2’−置換糖部分の2’−置換基は、フラノシル環の別の原子への橋を形成しない)。
【0054】
本明細書で使用されるとき、「MOE」とは、−OCHCHOCHを意味する。
【0055】
本明細書で使用されるとき、「2’−Fヌクレオシド」は、2’位にフッ素を含む糖を含むヌクレオシドを指す。別途示されない限り、2’−Fヌクレオシドにおけるフッ素は、(天然リボースのOHを置換する)リボ位に存在する。
【0056】
本明細書で使用されるとき、「糖代理物」という用語は、結果として生じるヌクレオシドサブユニットが一緒に結合し、かつ/または他のヌクレオシドに結合して、相補的なオリゴマー化合物にハイブリダイズすることができるオリゴマー化合物を形成することができるように、フラノシルを含まず、かつヌクレオシドの天然に存在する糖部分を置換することができる構造を意味する。そのような構造は、フラノシル(例えば、4、6、もしくは7員環)とは異なる数の原子、フラノシルの酸素の非酸素原子(例えば、炭素、硫黄、もしくは窒素)への置換、または原子の数の変化および酸素の置換の両方を含む環を含む。そのような構造はまた、置換糖部分(例えば、さらなる置換基を任意に含む6員炭素環式二環式糖代理物)について記載された置換に対応する置換も含み得る。糖代理物はまた、より複雑な糖置換物(例えば、ペプチド核酸の非環系)も含む。糖代理物には、モルフォリノ、シクロヘキセニル、およびシクロヘキシトールが含まれるが、これらに限定されない。
【0057】
本明細書で使用されるとき、「二環式糖部分」とは、4〜7員環の2個の原子をつないで第2の環を形成して、二環式構造をもたらす橋を含む4〜7員環(フラノシルを含むが、これに限定されない)を含む修飾糖部分を意味する。ある特定の実施形態において、4〜7員環は、糖環である。ある特定の実施形態において、4〜7員環は、フラノシルである。ある特定のそのような実施形態において、橋は、フラノシルの2’−炭素と4’−炭素とをつなぐ。
【0058】
本明細書で使用されるとき、「核酸」は、モノマーヌクレオチドからなる分子を指す。核酸には、リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、一本鎖核酸(ssDNA)、二本鎖核酸(dsDNA)、低分子干渉リボ核酸(siRNA)、およびマイクロRNA(miRNA)が含まれる。核酸は、単一分子中にこれらの要素の任意の組み合わせ
も含み得る。
【0059】
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオチド」とは、ホスフェート結合基をさらに含むヌクレオシドを意味する。本明細書で使用されるとき、「連結したヌクレオシド」は、ホスフェート結合によって連結されてもされなくてもよく、それ故に、「連結したヌクレオチド」を含むが、これに限定されない。本明細書で使用されるとき、「連結したヌクレオシド」は、連続した配列において連結されるヌクレオシドである(すなわち、さらなるヌクレオシドは、連結される配列間に存在しない)。
【0060】
本明細書で使用されるとき、「核酸塩基」とは、糖部分に連結されてオリゴヌクレオチドに組み込むことができるヌクレオシドを作成することができる原子団を意味し、この原子団は、別のオリゴヌクレオチドまたは核酸の相補的な天然に存在する核酸塩基と結合することができる。核酸塩基は、天然に存在し得るか、または修飾され得る。本明細書で使用されるとき、「核酸塩基配列」とは、任意の糖、結合、または核酸塩基修飾とは無関係に連続した核酸塩基の順序を意味する。
【0061】
本明細書で使用されるとき、「非修飾核酸塩基」または「天然に存在する核酸塩基」という用語は、RNAまたはDNAの天然に存在する複素環式核酸塩基を意味し、プリンは、アデニン(A)およびグアニン(G)をベースとし、ピリミジンは、チミン(T)、シトシン(C)(5−メチルCを含む)、およびウラシル(U)をベースとする。
【0062】
本明細書で使用されるとき、「修飾核酸塩基」とは、天然に存在する核酸塩基ではない任意の核酸塩基を意味する。
【0063】
本明細書で使用されるとき、「修飾ヌクレオシド」とは、天然に存在するRNAまたはDNAヌクレオシドと比較して、少なくとも1つの化学修飾を含むヌクレオシドを意味する。修飾ヌクレオシドは、修飾糖部分および/または修飾核酸塩基を含む。
【0064】
本明細書で使用されるとき、「二環式ヌクレオシド」または「BNA」とは、二環式糖部分を含むヌクレオシドを意味する。
【0065】
本明細書で使用されるとき、「拘束エチルヌクレオシド」または「cEt」とは、4’−CH(CH)−O−2’橋を含む二環式糖部分を含むヌクレオシドを意味する。
【0066】
本明細書で使用されるとき、「ロックド酸ヌクレオシド」または「LNA」とは、4’−CH−O−2’橋を含む二環式糖部分を含むヌクレオシドを意味する。
【0067】
本明細書で使用されるとき、「2’−置換ヌクレオシド」とは、HまたはOH以外の2’位に置換基を含むヌクレオシドを意味する。別途示されない限り、2’−置換ヌクレオシドは、二環式ヌクレオシドではない。
【0068】
本明細書で使用されるとき、「デオキシヌクレオシド」とは、天然に存在するデオキシリボヌクレオシド(DNA)に見られる2’−Hフラノシル糖部分を含むヌクレオシドを意味する。ある特定の実施形態において、2’−デオキシヌクレオシドは、修飾核酸塩基を含み得るか、またはRNA核酸塩基(例えば、ウラシル)を含み得る。
【0069】
本明細書で使用されるとき、「オリゴヌクレオチド」とは、複数個の連結したヌクレオシドを含む化合物を意味する。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、1個以上の非修飾リボヌクレオシド(RNA)および/または非修飾デオキシリボヌクレオシド(DNA)および/または1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。
【0070】
本明細書で使用されるとき、「オリゴヌクレオシド」とは、ヌクレオシド間結合のうちのいずれもリン原子を含有しないオリゴヌクレオチドを意味する。本明細書で使用されるとき、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオシドを含む。
【0071】
本明細書で使用されるとき、「修飾オリゴヌクレオチド」とは、少なくとも1個の修飾ヌクレオシドおよび/または少なくとも1個の修飾ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを意味する。
【0072】
本明細書で使用されるとき、「結合」または「結合基」とは、2個以上の他の原子団を一緒に結合する原子団を意味する。
【0073】
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシド間結合」とは、オリゴヌクレオチド中の隣接したヌクレオシド間の共有結合を意味する。
【0074】
本明細書で使用されるとき、「天然に存在するヌクレオシド間結合」とは、3’から5’へのホスホジエステル結合を意味する。
【0075】
本明細書で使用されるとき、「修飾ヌクレオシド間結合」とは、天然に存在するヌクレオシド間結合以外の任意のヌクレオシド間結合を意味する。
【0076】
本明細書で使用されるとき、「末端ヌクレオシド間結合」とは、オリゴヌクレオチドまたはその定義された領域の最後の2個のヌクレオシド間の結合を意味する。
【0077】
本明細書で使用されるとき、「リン結合基」とは、リン原子を含む結合基を意味する。リン結合基には、以下の式を有する基が含まれるが、これに限定されず、
【化15】
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式中、
およびRは各々、独立して、O、S、CH、NH、またはNJであり、Jは、C〜Cアルキルまたは置換C〜Cアルキルであり、
は、OまたはSであり、
は、OH、SH、C〜Cアルキル、置換C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、置換C〜Cアルコキシ、アミノ、または置換アミノであり、
は、Rが、OまたはSである。
【0078】
リン結合基には、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホネート、ホスホラミデート、ホスホロチオアミデート、チオノアルキルホスホネート、ホスホトリエステル、チオノアルキルホスホトリエステル、およびボラノホスフェートが含まれるが、これらに限定されない。
【0079】
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシド間リン結合基」とは、2個のヌクレオシドを直接結合するリン結合基を意味する。
【0080】
本明細書で使用されるとき、「非ヌクレオシド間リン結合基」とは、2個のヌクレオシドを直接結合しないリン結合基を意味する。ある特定の実施形態において、
非ヌクレオシド間リン結合基は、ヌクレオシドをヌクレオシド以外の基に結合させる。
【0081】
ある特定の実施形態において、
非ヌクレオシド間リン結合基は、2個の基を結合するが、これらはいずれもヌクレオシドではない。
【0082】
本明細書で使用されるとき、「中性結合基」とは、荷電されていない結合基を意味する。中性結合基には、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、MMI(−CH−N(CH)−O−)、アミド−3(−CH−C(=O)−N(H)−)、アミド−4(−CH−N(H)−C(=O)−)、ホルムアセタール(−O−CH−O−)、およびチオホルムアセタール(−S−CH−O−)が含まれるが、これらに限定されない。さらに、中性結合基には、シロキサン(ジアルキルシロキサン)、カルボン酸エステル、カルボキサミド、硫化物、スルホン酸エステル、およびアミドを含む非イオン性結合が含まれる(例えば、Carbohydrate Modifications in Antisense Research;Y.S.Sanghvi and P.D.Cook
Eds.ACS Symposium Series 580;Chapters 3
and 4(pp.40−65)を参照されたい)。さらに、中性結合基は、混合されたN、O、S、およびCH成分部分を含む非イオン性結合を含む。
【0083】
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシド間中性結合基」とは、2個のヌクレオシドを直接結合する中性結合基を意味する。
【0084】
本明細書で使用されるとき、「非ヌクレオシド間中性結合基」とは、2個のヌクレオシドを直接結合しない中性結合基を意味する。ある特定の実施形態において、非ヌクレオシド間中性結合基は、ヌクレオシドをヌクレオシド以外の基に結合させる。
【0085】
ある特定の実施形態において、非ヌクレオシド間中性結合基は、2個の基を結合するが、これらはいずれもヌクレオシドではない。
【0086】
本明細書で使用されるとき、「オリゴマー化合物」とは、2つ以上の下部構造を含む重合体構造を意味する。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、オリゴヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、1個以上の共役基および/または末端基を含む。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、オリゴヌクレオチドからなる。オリゴマー化合物はまた、天然に存在する核酸も含む。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、1個以上の連結した単量体サブユニットの骨格を含み、各連結した単量体サブユニットは、複素環式塩基部分に直接的または間接的に結合される。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物はまた、複素環式塩基部分に連結されない単量体サブユニットも含み得、それにより脱塩基部位を提供し得る。ある特定の実施形態において、単量体サブユニット、糖部分または代理物、および複素環式塩基部分を結び付ける結合は、独立して修飾され得る。ある特定の実施形態において、複素環式塩基を含み得るか、または含み得ない結合糖単位は、ペプチド核酸における単量体等の模倣物と置換され得る。
【0087】
本明細書で使用されるとき、「末端基」とは、オリゴヌクレオチドの3’末端もしくは5’末端のいずれか、またはこれら両方に結合される1個以上の原子を意味する。ある特定の実施形態において、末端基は、共役基である。ある特定の実施形態において、末端基は、1個以上の末端基ヌクレオシドを含む。
【0088】
本明細書で使用されるとき、「共役体」または「共役基」とは、オリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物に結合される原子または原子団を意味する。概して、共役基は、薬
力学的特性、薬物動態学的特性、結合特性、吸収特性、細胞分布特性、細胞取り込み特性、電荷特性、および/またはクリアランス特性を含むが、これらに限定されない、それらが結合する化合物の1つ以上の特性を修飾する。
【0089】
本明細書で使用されるとき、共役基との関連での「共役リンカー」または「リンカー」とは、任意の原子または原子団を含む共役基の一部を意味し、(1)オリゴヌクレオチドを共役基の別の部分と共有結合させるか、または(2)共役基の2個以上の部分を共有結合させる。
【0090】
共役基は、本明細書においてラジカルとして示され、アンチセンスオリゴヌクレオチド等のオリゴマー化合物への共有結合を形成するための結合を提供する。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物における結合点は、オリゴマー化合物の3’末端ヌクレオシドの3’−ヒドロキシル基の3’−酸素原子である。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物における結合点は、オリゴマー化合物の5’末端ヌクレオシドの5’−ヒドロキシル基の5’−酸素原子である。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物への結合を形成するための結合は、切断可能な結合である。ある特定のそのような実施形態において、そのような切断可能な結合は、切断可能な部分のすべてまたは一部を構成する。
【0091】
ある特定の実施形態において、共役基は、切断可能な部分(例えば、切断可能な結合または切断可能なヌクレオシド)およびGalNAcクラスター部分等の炭水化物クラスター部分を含む。そのような炭水化物クラスター部分は、標的部分と、任意に、共役リンカーを含む。ある特定の実施形態において、炭水化物クラスター部分は、リガンドの数および同一性によって特定される。例えば、ある特定の実施形態において、炭水化物クラスター部分は、3個のGalNAc基を含み、「GalNAc」と表記される。ある特定の実施形態において、炭水化物クラスター部分は、4個のGalNAc基を含み、「GalNAc」と表記される。特定の炭水化物クラスター部分(特異的テザー、分岐、および共役リンカー基を有する)は、本明細書に記載され、ローマ数字、続いて下付き文字「a」で表記される。したがって、「GalNac3−1」は、3個のGalNac基、ならびに特異的に特定されたテザー、分岐、および結合基を有する共役基の特定の炭水化物クラスター部分を指す。そのような炭水化物クラスター断片は、切断可能な結合または切断可能なヌクレオシド等の切断可能な部分を介してオリゴマー化合物に結合される。
【0092】
本明細書で使用されるとき、「切断可能な部分」とは、生理学的条件下で分割され得る結合または基を意味する。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、リソソーム等の細胞または細胞内コンパートメント内で切断される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ヌクレアーゼ等の内因性酵素によって切断される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、1個、2個、3個、4個、または4個以上の切断可能な結合を有する原子団を含む。
本明細書で使用されるとき、「切断可能な結合」とは、分割され得る任意の化学結合を意味する。ある特定の実施形態において、切断可能な結合は、アミド、ポリアミド、エステル、エーテル、ホスホジエステルの一方もしくは両方のエステル、リン酸エステル、カルバメート、ジスルフィド、またはペプチドの中から選択される。
【0093】
本明細書で使用されるとき、「炭水化物クラスター」とは、足場またはリンカー基に結合される1個以上の炭水化物残基を有する化合物を意味する(例えば、炭水化物共役クラスターの例として、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Maier et al.,“Synthesis of Antisense Oligonucleotides Conjugated to a Multivalent Carbohydrate Cluster for Cellular Targeting,”Bi
oconjugate Chemistry,2003,(14):18−29、またはRensen et al.,“Design and Synthesis of Novel N−Acetylgalactosamine−Terminated Glycolipids for Targeting of Lipoproteins to the Hepatic Asiaglycoprotein Receptor,”J.Med.Chem.2004,(47):5798−5808を参照のこと)。
【0094】
本明細書で使用されるとき、「修飾炭水化物」とは、天然に存在する炭水化物と比較して、1つ以上の化学修飾を有する任意の炭水化物を意味する。
【0095】
本明細書で使用されるとき、「炭水化物誘導体」とは、出発物質または中間体として炭水化物を用いて合成され得る任意の化合物を意味する。
【0096】
本明細書で使用されるとき、「炭水化物」とは、天然に存在する炭水化物、修飾炭水化物、または炭水化物誘導体を意味する。
【0097】
本明細書で使用されるとき、「保護基」とは、当業者に既知の任意の化合物または保護基を意味する。保護基の非限定的な例は、“Protective Groups in
Organic Chemistry”,T.W.Greene,P.G.M.Wuts,ISBN 0−471−62301−6,John Wiley & Sons,Inc,New Yorkにおいて見出され得、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0098】
本明細書で使用されるとき、「一本鎖」とは、その相補体にハイブリダイズされず、かつ安定した自己二本鎖を形成するのに十分な自己相補性を欠くオリゴマー化合物を意味する。
【0099】
本明細書で使用されるとき、「二本鎖」とは、互いにハイブリダイズされるオリゴマー化合物の対またはヘアピン構造を形成する単一の自己相補的なオリゴマー化合物を意味する。ある特定の実施形態において、二本鎖オリゴマー化合物は、第1および第2のオリゴマー化合物を含む。
【0100】
本明細書で使用されるとき、「アンチセンス化合物」とは、オリゴヌクレオチドを含むか、またはそれからなる化合物を意味し、その少なくとも一部は、それがハイブリダイズすることができる標的核酸に相補的であり、少なくとも1つのアンチセンス活性をもたらす。
【0101】
本明細書で使用されるとき、「アンチセンス活性」とは、アンチセンス化合物のその標的核酸へのハイブリダイゼーションに起因する任意の検出可能および/または測定可能な変化を意味する。ある特定の実施形態において、アンチセンス活性は、標的核酸転写物(例えば、mRNA)の量または活性の調節を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス活性は、プレmRNAのスプライシングの調節を含む。
【0102】
本明細書で使用されるとき、「RNase Hベースのアンチセンス化合物」とは、アンチセンス化合物のアンチセンス活性の少なくとも一部が、アンチセンス化合物の標的核酸へのハイブリダイゼーションおよびその後のRNase Hによる標的核酸の切断に起因するアンチセンス化合物を意味する。
【0103】
本明細書で使用されるとき、「RISCベースのアンチセンス化合物」とは、アンチセンス化合物のアンチセンス活性の少なくとも一部が、RNA誘導サイレンシング複合体(
RISC)に起因するアンチセンス化合物を意味する。
【0104】
本明細書で使用されるとき、「検出」または「測定」とは、検出または測定のための試験またはアッセイが実行されることを意味する。そのような検出および/または測定は、ゼロの値をもたらし得る。したがって、検出または測定のための試験が活性なし(ゼロの活性)の知見をもたらす場合、活性を検出または測定するステップは、それでもやはり実行されている。
【0105】
本明細書で使用されるとき、「検出可能および/または測定可能な活性」とは、ゼロではない統計的に有意な活性を意味する。
【0106】
本明細書で使用されるとき、「本質的に不変」とは、はるかに変化する別のパラメータと特に比較して、特定のパラメータに変化がほとんどまたは全くないことを意味する。ある特定の実施形態において、あるパラメータが5%未満変化するとき、そのパラメータは、本質的に不変である。ある特定の実施形態において、あるパラメータが2倍未満変化する場合、そのパラメータは、本質的に不変である一方で、別のパラメータは、少なくとも10倍変化する。例えば、ある特定の実施形態において、アンチセンス活性は、標的核酸の量の変化である。ある特定のそのような実施形態において、非標的核酸の量の変化が標的核酸の量の変化よりもはるかに小さい場合、それは本質的に不変であるが、変化がゼロである必要はない。
【0107】
本明細書で使用されるとき、「発現」とは、遺伝子が最終的にタンパク質をもたらす工程を意味する。発現には、転写、転写後修飾(例えば、スプライシング、ポリアデニル化、5’−キャップの付加)、および翻訳が含まれるが、これらに限定されない。
【0108】
本明細書で使用されるとき、「標的核酸」とは、アンチセンス化合物がハイブリダイズして所望のアンチセンス活性をもたらすよう意図される核酸分子を意味する。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、生理学的条件下でハイブリダイゼーションを可能にするのに十分なそれらの標的核酸に対する相補性を有する。
【0109】
本明細書で使用されるとき、核酸塩基に関して「核酸塩基相補性」または「相補性」とは、別の核酸塩基と塩基対合することができる核酸塩基を意味する。例えば、DNAにおいて、アデニン(A)は、チミン(T)に相補的である。例えば、RNAにおいて、アデニン(A)は、ウラシル(U)に相補的である。ある特定の実施形態において、相補的核酸塩基とは、その標的核酸の核酸塩基と塩基対合することができるアンチセンス化合物の核酸塩基を意味する。例えば、アンチセンス化合物のある特定の位置の核酸塩基が、標的核酸のある特定の位置の核酸塩基と水素結合することができる場合、オリゴヌクレオチドと標的核酸との間の水素結合の位置は、その核酸塩基対において相補的であると見なされる。ある特定の修飾を含む核酸塩基は、対応する核酸塩基と対合する能力を維持し得、それ故に、依然として核酸塩基相補性を有することができる。
【0110】
本明細書で使用されるとき、核酸塩基に関して「非相補的な」とは、互いに水素結合を形成しない核酸塩基の対を意味する。
【0111】
本明細書で使用されるとき、オリゴマー化合物(例えば、連結したヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、または核酸)に関して「相補的な」とは、そのようなオリゴマー化合物またはそれらの領域が核酸塩基相補性を介して別のオリゴマー化合物またはそれらの領域にハイブリダイズする能力を意味する。相補的なオリゴマー化合物は、各ヌクレオシドで核酸塩基相補性を有する必要はない。むしろ、いくつかのミスマッチが許容される。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、核酸塩基の70%で
相補的である(70%相補的である)。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、80%相補的である。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、90%相補的である。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、95%相補的である。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、100%相補的である。
【0112】
本明細書で使用されるとき、「ミスマッチ」とは、第1および第2のオリゴマー化合物が整列するときに、第2のオリゴマー化合物の対応する位置で核酸塩基と対合することができない第1のオリゴマー化合物の核酸塩基を意味する。第1および第2のオリゴマー化合物のいずれかまたは両方ともにオリゴヌクレオチドであり得る。
【0113】
本明細書で使用されるとき、「ハイブリダイゼーション」とは、相補的なオリゴマー化合物(例えば、アンチセンス化合物およびその標的核酸)の対合を意味する。特定の機構に限定されないが、最も一般的な対合機構には水素結合が含まれ、これは、相補的核酸塩基間のワトソン・クリック水素結合、フーグスティーン水素結合、または逆フーグスティーン水素結合であり得る。
【0114】
本明細書で使用されるとき、「特異的にハイブリダイズする」とは、オリゴマー化合物が、ある核酸部位にハイブリダイズするよりも高い親和性で別の核酸部位にハイブリダイズする能力を意味する。
【0115】
本明細書で使用されるとき、オリゴヌクレオチドまたはその部分に関して「完全に相補的な」とは、オリゴヌクレオチドまたはその部分の各核酸塩基が、相補的な核酸またはその連続した部分の核酸塩基と対合することができることを意味する。したがって、完全に相補的な領域は、いずれの鎖でもミスマッチまたは非ハイブリダイズ核酸塩基を含まない。
【0116】
本明細書で使用されるとき、「パーセント相補性」とは、標的核酸の等長部分に相補的なオリゴマー化合物の核酸塩基の割合を意味する。パーセント相補性は、標的核酸の対応する位置の核酸塩基に相補的なオリゴマー化合物の核酸塩基の数をオリゴマー化合物の全長で割ることによって計算される。
【0117】
本明細書で使用されるとき、「パーセント同一性」とは、第1の核酸の核酸塩基の総数で割った、第2の核酸の対応する位置の核酸塩基と同一の(化学修飾から独立した)種類の第1の核酸の核酸塩基の数を意味する。
【0118】
本明細書で使用されるとき、「調節」とは、調節前の分子、機能、もしくは活性の量または質と比較した、分子、機能、もしくは活性の量または質の変化を意味する。例えば、調節は、遺伝子発現における増加(刺激もしくは誘導)または減少(阻害もしくは低減)のいずれかの変化を含む。さらなる例として、発現の調節は、調節の不在下における量と比較した、特定のスプライス変異体の絶対量または相対量の変化をもたらすプレmRNA処理のスプライス部位選択の変化を含み得る。
【0119】
本明細書で使用されるとき、「化学モチーフ」とは、オリゴヌクレオチドまたはその領域における化学修飾のパターンを意味する。モチーフは、オリゴヌクレオチドのある特定のヌクレオシドおよび/またはある特定の結合基での修飾によって定義され得る。
【0120】
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシドモチーフ」とは、オリゴヌクレオチドまたはその領域におけるヌクレオシド修飾のパターンを意味する。そのようなオリゴヌクレオチドの結合は、修飾または非修飾であり得る。別途示されない限り、本明細書においてヌ
クレオシドのみを記載するモチーフは、ヌクレオシドモチーフであるよう意図される。したがって、そのような事例において、結合は限定されない。
【0121】
本明細書で使用されるとき、「糖モチーフ」とは、オリゴヌクレオチドまたはその領域における糖修飾のパターンを意味する。
【0122】
本明細書で使用されるとき、「結合モチーフ」とは、オリゴヌクレオチドまたはその領域における結合修飾のパターンを意味する。そのようなオリゴヌクレオチドのヌクレオシドは、修飾または非修飾であり得る。別途示されない限り、本明細書において結合のみを記載するモチーフは、結合モチーフであるよう意図される。したがって、そのような事例において、ヌクレオシドは限定されない。
【0123】
本明細書で使用されるとき、「核酸塩基修飾モチーフ」とは、オリゴヌクレオチドに沿った核酸塩基への修飾のパターンを意味する。別途示されない限り、核酸塩基修飾モチーフは、核酸塩基配列から独立している。
【0124】
本明細書で使用されるとき、「配列モチーフ」とは、オリゴヌクレオチドまたはその部分に沿って整列した核酸塩基のパターンを意味する。別途示されない限り、配列モチーフは、化学修飾から独立しており、それ故に、化学修飾なしを含む化学修飾の任意の組み合わせを有し得る。
【0125】
本明細書で使用されるとき、ヌクレオシドまたはある「種類」のヌクレオシドに関する「修飾の種類」とは、ヌクレオシドの化学修飾を意味し、修飾および非修飾ヌクレオシドを含む。したがって、別途示されない限り、「第1の種類の修飾を有するヌクレオシド」は、非修飾ヌクレオシドであり得る。
【0126】
本明細書で使用されるとき、「別々に修飾された」とは、修飾の不在を含む、互いに異なる化学修飾または化学置換基を意味する。したがって、例えば、MOEヌクレオシドおよび非修飾DNAヌクレオシドは、DNAヌクレオシドが修飾されていなくても「別々に修飾される」。同様に、DNAおよびRNAは、これら両方ともに天然に存在する非修飾ヌクレオシドであっても「別々に修飾される」。同一であるが、異なる核酸塩基を含むヌクレオシドは、別々に修飾されない。例えば、2’−OMe修飾糖および非修飾アデニン核酸塩基を含むヌクレオシドと2’−OMe修飾糖および非修飾チミン核酸塩基を含むヌクレオシドは、別々に修飾されない。
【0127】
本明細書で使用されるとき、「同一の種類の修飾」とは、修飾の不在を含む、互いに同一の修飾を指す。したがって、例えば、2個の非修飾DNAヌクレオシドは、DNAヌクレオシドが修飾されていなくても「同一の種類の修飾」を有する。同一の種類の修飾を有するそのようなヌクレオシドは、異なる核酸塩基を含み得る。
【0128】
本明細書で使用されるとき、「別個の領域」とは、オリゴヌクレオチドの部分を意味し、任意の隣接する部分の化学修飾または化学修飾のモチーフは、別個の領域が互いに区別されることを可能にする少なくとも1つの相違点を含む。
【0129】
本明細書で使用されるとき、「薬剤的に許容される担体または希釈剤」とは、動物への投与における使用に好適な任意の物質を意味する。ある特定の実施形態において、薬剤的に許容される担体または希釈剤は、滅菌生理食塩水である。ある特定の実施形態において、そのような滅菌生理食塩水は、医薬品グレードの生理食塩水である。
【0130】
本明細書で使用されるとき、「代謝性障害」という用語は、主に代謝(食物を分解して
エネルギーを生成することに関連した一連の複雑な化学反応)の異常調節を特徴とする疾患または状態を意味する。
【0131】
本明細書で使用されるとき、「心血管障害」という用語は、主に心臓または血管の機能障害を特徴とする疾患または状態を意味する。
【0132】
本明細書で使用されるとき、「単環式または多環式環系」という用語は、単環式または多環式ラジカル環系から選択されるすべての環系を含むよう意図されており、前記環は、縮合または連結され、脂肪族、脂環式、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アリールアルキル、複素環式、ヘテロアリール、ヘテロ芳香族、およびヘテロアリールアルキルから個別に選択される単一環系および混合環系を含むよう意図される。そのような単環式および多環式構造は、各々が同一のレベルの飽和を有するか、または各々が独立して、完全に飽和、部分的に飽和、もしくは完全に不飽和を含む様々な程度の飽和を有する環を含有し得る。各環は、複素環式環、および例えばベンズイミダゾール等の混合モチーフに存在し得るC環原子のみを含む環を生じさせるために、C、N、O、およびSから選択される環原子を含み得、1個の環は、炭素環原子のみを有し、縮合環は、2個の窒素原子を有する。単環式または多環式環系は、例えば、前記環のうちの1個に結合される2個の=O基を有するフタルイミド等の置換基とさらに置換され得る。単環式または多環式環系は、環原子を介した直接結合、複数の環原子を介した縮合、置換基を介した結合、または二機能性結合部分を介した結合等の様々な戦略を用いて親分子に結合され得る。
【0133】
本明細書で使用されるとき、「プロドラッグ」とは、対象に投与されると、代謝して活性化合物またはより活性の化合物(例えば、薬物)を形成する化合物の不活性形態または活性の低い形態を意味する。
【0134】
本明細書で使用されるとき、「置換基(substituent)」および「置換基(substituent group)」とは、指名された親化合物の原子または基を置換する原子または基を意味する。例えば、修飾ヌクレオシドの置換基は、天然に存在するヌクレオシドに見られる原子または基とは異なる任意の原子または基である(例えば、修飾された2’−置換基は、HまたはOH以外のヌクレオシドの2’位の任意の原子または基である)。置換基は、保護されても保護されなくてもよい。ある特定の実施形態において、本開示の化合物は、親化合物の1つの位置または2つ以上の位置に置換基を有する。置換基は、他の置換基ともさらに置換され得、親化合物に直接結合され得るか、またはアルキル基もしくはヒドロカルビル基等の結合基を介して結合され得る。
【0135】
同様に、本明細書で使用されるとき、化学官能基に関する「置換基」とは、指名された官能基に通常存在する原子または原子団とは異なる原子または原子団を意味する。ある特定の実施形態において、置換基は、官能基の水素原子を置換する(例えば、ある特定の実施形態において、置換メチル基の置換基は、非置換メチル基の水素原子のうちの1個を置換する水素以外の原子または基である)。別途示されない限り、置換基としての使用に従順な基には、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル(−C(O)Raa)、カルボキシル(−C(O)O−Raa)、脂肪族基、脂環式基、アルコキシ、置換オキシ(−O−Raa)、アリール、アラルキル、複素環式ラジカル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ(−N(Rbb)(Rcc))、イミノ(=NRbb)、アミド(−C(O)N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)C(O)Raa)、アジド(−N)、ニトロ(−NO)、シアノ(−CN)、カルバミド(−OC(O)N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)C(O)ORaa)、ウレイド(−N(Rbb)C(O)N(Rbb)(Rcc))、チオウレイド(−N(Rbb)C(S)N(Rbb)(Rcc))、グアニジニル(−N(Rbb)C(=NRbb)N(Rbb)(Rcc))、アミジニル(−C(=NRbb)N(Rbb)(Rcc)また
は−N(Rbb)C(=NRbb)(Raa))、チオール(−SRbb)、スルフィニル(−S(O)Rbb)、スルホニル(−S(O)bb)、およびスルホンアミジル(−S(O)N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)S(O)bb)が含まれるが、これらに限定されない。式中、各Raa、Rbb、およびRccは、独立して、H、任意に連結された化学官能基、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、脂肪族、アルコキシ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、脂環式、複素環式、およびヘテロアリールアルキルを含むが、これらに限定されない好ましいリストを有するさらなる置換基である。本明細書に記載の化合物内の選択された置換基は、再帰的程度まで存在する。
【0136】
本明細書で使用されるとき、本明細書で使用される「アルキル」とは、最大24個の炭素原子を含有する飽和直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味する。アルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、n−ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、典型的には、1〜約24個の炭素原子、より典型的には、1〜約12個の炭素原子(C〜C12アルキル)を含み、1〜約6個の炭素原子がより好ましい。
【0137】
本明細書で使用されるとき、「アルケニル」とは、最大24個の炭素原子を含有し、かつ少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖炭化水素鎖ラジカルを意味する。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、1,3−ブタジエン等のジエン等が挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基は、典型的には、2〜約24個の炭素原子、より典型的には、2〜約12個の炭素原子を含み、2〜約6個の炭素原子がより好ましい。本明細書で使用されるアルケニル基は、1個以上のさらなる置換基を任意に含み得る。
【0138】
本明細書で使用されるとき、「アルキニル」とは、最大24個の炭素原子を含有し、かつ少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味する。アルキニル基の例として、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル等が挙げられるが、これらに限定されない。アルキニル基は、典型的には、2〜約24個の炭素原子、より典型的には、2〜約12個の炭素原子を含み、2〜約6個の炭素原子がより好ましい。本明細書で使用されるアルキニル基は、1個以上のさらなる置換基を任意に含み得る。
【0139】
本明細書で使用されるとき、「アシル」とは、有機酸からのヒドロキシル基の除去によって形成されたラジカルを意味し、一般式−C(O)−Xを有し、式中、Xは、典型的には、脂肪族、脂環式、または芳香族である。例として、脂肪族カルボニル、芳香族カルボニル、脂肪族スルホニル、芳香族スルフィニル、脂肪族スルフィニル、芳香族ホスフェート、脂肪族ホスフェート等が挙げられる。本明細書で使用されるアシル基は、さらなる置換基を任意に含み得る。
【0140】
本明細書で使用されるとき、「脂環式」とは、環式環系を意味し、前記環は、脂肪族である。前記環系は、1個以上の環を含み得、少なくとも1個の環は、脂肪族である。好ましい脂環式基は、環内に約5〜約9個の炭素原子を有する環を含む。本明細書で使用される脂環式基は、さらなる置換基を任意に含み得る。
【0141】
本明細書で使用されるとき、「脂肪族」とは、最大24個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味し、任意の2個の炭素原子の間の飽和は、一重、二重、または三重結合である。脂肪族基は、好ましくは、1〜約24個の炭素原子、より典型的には、1〜約12個の炭素原子を含有し、1〜約6個の炭素原子がより好ましい。脂肪族基の直鎖または分岐鎖は、窒素、酸素、硫黄、およびリンを含む1個以上のヘテロ原子
で中断され得る。ヘテロ原子によって中断されるそのような脂肪族基には、ポリアルコキシ、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリアミン、およびポリイミンが含まれるが、これらに限定されない。本明細書で使用される脂肪族基は、さらなる置換基を任意に含み得る。
【0142】
本明細書で使用されるとき、「アルコキシ」とは、アルキル基と酸素原子との間に形成されたラジカルを意味し、前記酸素原子を用いて、アルコキシ基を親分子に結合させる。アルコキシ基の例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキソキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用されるアルコキシ基は、さらなる置換基を任意に含み得る。
【0143】
本明細書で使用されるとき、「アミノアルキル」とは、アミノ置換されたC〜C12アルキルラジカルを意味する。前記ラジカルのアルキル部分は、親分子と共有結合を形成する。アミノ基は、任意の位置に位置し得、アミノアルキル基は、アルキルおよび/またはアミノ部分のさらなる置換基で置換され得る。
【0144】
本明細書で使用されるとき、「アラルキル」および「アリールアルキル」とは、C〜C12アルキルラジカルに共有結合される芳香族基を意味する。結果として生じるアラルキル(またはアリールアルキル)基のアルキルラジカル部分は、親分子と共有結合を形成する。例として、ベンジル、フェネチル等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用されるアラルキル基は、ラジカル基を形成するアルキル、アリール、またはこれら両方の基に結合されるさらなる置換基を任意に含み得る。
【0145】
本明細書で使用されるとき、「アリール」および「芳香族」とは、1個以上の芳香族環を有する単環式または多環式炭素環式環系ラジカルを意味する。アリール基の例として、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、イデニル等が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいアリール環系は、1個以上の環内に約5〜約20個の炭素原子を有する。本明細書で使用されるアリール基は、さらなる置換基を任意に含み得る。
【0146】
本明細書で使用されるとき、「ハロ」および「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素から選択される原子を意味する。
【0147】
本明細書で使用されるとき、「ヘテロアリール」および「ヘテロ芳香族」とは、単環式もしくは多環式芳香族環、環系、または縮合環系を含むラジカルを意味し、前記環のうちの少なくとも1つは、芳香族であり、1個以上のヘテロ原子を含む。ヘテロアリールは、縮合環のうちの1個以上がヘテロ原子を含有しない系を含む縮合環系もまた含むよう意図される。ヘテロアリール基は、典型的には、硫黄、窒素、または酸素から選択される1個の環原子を含む。ヘテロアリール基の例として、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル等が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリールラジカルは、親分子に直接結合され得るか、または脂肪族基もしくはヘテロ原子等の結合部分を介して結合され得る。本明細書で使用されるヘテロアリール基は、さらなる置換基を任意に含み得る。
【0148】
本明細書で使用されるとき、「共役化合物」とは、共役基としての使用に好適な任意の原子、原子団、または結合原子団を意味する。ある特定の実施形態において、共役化合物は、薬力学的特性、薬物動態学的特性、結合特性、吸収特性、細胞分布特性、細胞取り込
み特性、電荷特性、および/またはクリアランス特性を含むが、これらに限定されない1つ以上の特性を有し得るか、または付与し得る。
【0149】
本明細書で使用されるとき、別途示されないか、または修正されない限り、「二本鎖」という用語は、互いにハイブリダイズされる2個の別個のオリゴマー化合物を指す。そのような二本鎖化合物は、一方もしくは両方の鎖(オーバーハング)の一方もしくは両方の末端に1個以上のヌクレオシドまたはハイブリダイズしていないヌクレオシドを有し得、かつ/または1個以上のハイブリダイズしていない内部ヌクレオシド(ミスマッチ)を有し得るが、但し、生理学的関連条件下でハイブリダイゼーションを維持するのに十分な相補性が存在することを条件とする。
【0150】
本明細書で使用されるとき、「5’標的部位」とは、特定のアンチセンス化合物の最も5’側のヌクレオチドに相補的な標的核酸のヌクレオチドを指す。
【0151】
本明細書で使用されるとき、「約」とは、値の±10%以内を意味する。例えば、「マーカーが約50%増加し得る」と述べられている場合、マーカーが45%〜55%増加し得るという意味が含まれる。
【0152】
本明細書で使用されるとき、「同時に投与される」とは、2つの薬剤の薬理学的効果が患者に同時に現れる任意の様式でそれら2つの薬剤を共投与することを指す。同時投与は、両方の薬剤が、単一の医薬組成物で、同一の剤形で、または同一の投与経路によって投与されることを必要としない。両方の薬剤の効果が同時に現われなくてもよい。効果は、ある期間の重複しか必要とせず、共に広範囲に及ぶ必要はない。
【0153】
本明細書で使用されるとき、「投与する」または「投与」とは、個体に医薬品を提供することを意味し、医療専門家による投与および自己投与を含むが、これらに限定されない。個体への医薬品の投与は、連続投与、長期投与、短期投与、または間欠投与であり得る。投与は、非経口投与または非非経口(non−parenteral)投与であり得る。
【0154】
本明細書で使用されるとき、「薬剤」とは、動物に投与したときに治療的利益を提供することができる活性物質を意味する。「第1の薬剤」とは、本発明の治療用化合物を意味する。例えば、第1の薬剤は、apo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドであり得る。「第2の薬剤」とは、本発明の第2の治療用化合物(例えば、apo(a)を標的とする第2のアンチセンスオリゴヌクレオチド)および/または非apo(a)治療用化合物を意味する。
【0155】
本明細書で使用されるとき、「改善」または「改善する(ameliorate)」または「改善する(ameliorating)」とは、関連疾患、障害、または状態の少なくとも1つの指標、兆候、または症状の軽減を指す。指標の重症度は、当業者に既知の主観的または客観的尺度によって決定され得る。
【0156】
本明細書で使用されるとき、「動物」とは、ヒト、またはマウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、および非ヒト霊長類(サルおよびチンパンジーを含むが、これらに限定されない)を含むが、これらに限定されない非ヒト動物を指す。
【0157】
本明細書で使用されるとき、「apo(a)」とは、apo(a)をコードする任意の核酸またはタンパク質配列を意味する。例えば、ある特定の実施形態において、apo(a)は、apo(a)をコードするDNA配列、apo(a)をコードするDNAから転写されたRNA配列(イントロンおよびエクソンを含むゲノムDNAを含む)、apo(
a)をコードするmRNA配列、またはapo(a)をコードするペプチド配列を含む。
【0158】
本明細書で使用されるとき、「apo(a)核酸」とは、apo(a)をコードする任意の核酸を意味する。例えば、ある特定の実施形態において、apo(a)核酸は、apo(a)をコードするDNA配列、apo(a)をコードするDNAから転写されたRNA配列(イントロンおよびエクソンを含むゲノムDNAを含む)、およびapo(a)をコードするmRNA配列を含む。
【0159】
本明細書で使用されるとき、「apo(a)mRNA」とは、apo(a)タンパク質をコードするmRNAを意味する。
【0160】
本明細書で使用されるとき、「apo(a)タンパク質」とは、Apo(a)をコードする任意のタンパク質配列を意味する。
【0161】
本明細書で使用されるとき、「apo(a)特異的阻害剤」とは、apo(a)核酸および/またはapo(a)タンパク質の発現を特異的に阻害することができる任意の薬剤を指す。例えば、apo(a)特異的阻害剤は、核酸(アンチセンス化合物を含む)、ペプチド、抗体、小分子、ならびにapo(a)核酸および/またはapo(a)タンパク質の発現を阻害することができる他の薬剤を含む。ある特定の実施形態において、apo(a)核酸発現および/またはapo(a)タンパク質発現を特異的に調節することにより、apo(a)特異的阻害剤は、下流成分を含む脂質輸送系の他の成分に影響を与え得る。同様に、ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、動物における他の分子過程に影響を与え得る。
【0162】
本明細書で使用されるとき、「アテローム性動脈硬化症」とは、大動脈および中動脈に影響を及ぼす動脈の硬化を意味し、脂肪沈着物の存在を特徴とする。脂肪沈着物は、「アテローム」または「プラーク」と呼ばれ、主にコレステロールおよび他の脂肪、カルシウム、ならびに瘢痕組織からなり、動脈の内膜を損傷する。
【0163】
本明細書で使用されるとき、「冠状動脈性心臓病(CHD)」とは、血液および酸素を心臓に供給する微小血管の狭窄を意味し、これは、多くの場合、アテローム性動脈硬化症の結果である。
【0164】
本明細書で使用されるとき、「真性糖尿病」または「糖尿病」は、不十分なレベルのインスリンまたはインスリン感受性の低下に起因する代謝障害および異常に高い血糖(高血糖症)を特徴とする症候群である。特徴的な症状は、高血糖値に起因した過剰な尿産生(多尿症)、排尿増加を補うための過剰な口渇および水分摂取の増加(多渇症)、目の視覚への高血糖の影響に起因した視界のぼやけ、原因不明の体重減少、および嗜眠である。
【0165】
本明細書で使用されるとき、「糖尿病性脂質異常症」または「脂質異常症を伴う2型糖尿病」とは、2型糖尿病、HDL−Cの減少、トリグリセリド(TG)の増加、および小さく高密度のLDL粒子の増加を特徴とする状態を意味する。
【0166】
本明細書で使用されるとき、「希釈剤」とは、薬理学的活性を欠くが、薬剤的に必要であるか、または望ましい組成物中の成分を意味する。例えば、注入された組成物中の希釈剤は、液体、例えば、生理食塩水であり得る。
【0167】
本明細書で使用されるとき、「脂質異常症」とは、脂質および/またはリポタンパク質の過剰産生または欠損を含む、脂質および/またはリポタンパク質代謝の障害を指す。脂質異常症は、カイロミクロン、コレステロール、およびトリグリセリド等の脂質、ならび
に低密度リポタンパク質(LDL)コレステロール等のリポタンパク質の増加により明らかになり得る。
【0168】
本明細書で使用されるとき、「投薬単位」とは、医薬品が提供される形態、例えば、丸剤、錠剤、または当技術分野で既知の他の投薬単位を意味する。ある特定の実施形態において、投薬単位は、凍結乾燥されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを含有するバイアルである。ある特定の実施形態において、投薬単位は、再構成されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを含有するバイアルである。
【0169】
本明細書で使用されるとき、「用量」とは、単回投与で提供されるか、または特定の期間に提供される医薬品の特定の量を意味する。ある特定の実施形態において、用量は、1、2、またはそれ以上のボーラス、錠剤、または注入で投与され得る。例えば、ある特定の実施形態において、皮下投与が所望される場合、所望の用量は、単回注入では容易に提供されない体積を必要とし、それ故に、2回以上注入して所望の用量を達成することができる。ある特定の実施形態において、医薬品は、輸液によって長期間にわたって、または連続して投与される。用量は、1時間、1日、1週間、または1ヶ月当たりの医薬品の量で提示され得る。用量は、mg/kgまたはg/kgでも提示され得る。
【0170】
本明細書で使用されるとき、「有効な量」または「治療的に有効な量」とは、活性医薬品を必要とする個体において所望の生理学的結果をもたらすのに十分な活性医薬品の量を意味する。有効な量は、治療される個体の健康および身体状態、治療される個体の分類群、組成物の製剤、個体の病状の評価、ならびに他の関連因子によって個体間で異なり得る。
【0171】
本明細書で使用されるとき、「完全に相補的な」または「100%相補的な」とは、第1の核酸の核酸塩基配列の各核酸塩基が、第2の核酸の第2の核酸塩基配列中に相補的な核酸塩基を有すことを意味する。ある特定の実施形態において、第1の核酸は、アンチセンス化合物であり、第2の核酸は、標的核酸である。
【0172】
本明細書で使用されるとき、「グルコース」とは、エネルギー源および炎症性中間体として細胞によって使用される単糖である。「血漿グルコース」とは、血漿中に存在するグルコースを指す。
【0173】
本明細書で使用されるとき、「高密度リポタンパク質−C」または「HDL−C」とは、高密度リポタンパク質粒子に関連したコレステロールを意味する。血清(または血漿)中のHDL−の濃度は、典型的には、mg/dLまたはnmol/L単位で定量される。「血清HDL−C」および「血漿HDL−C」とは、それぞれ、血清および血漿中のHDL−Cを意味する。
【0174】
本明細書で使用されるとき、「HMG−CoAレダクターゼ阻害剤」とは、アトルバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチン等の酵素HMG−CoAレダクターゼの阻害によって作用する薬剤を意味する。
【0175】
本明細書で使用されるとき、「高コレステロール血症」とは、成人における高コレステロールを検出し、その治療の評価する全米コレステロール教育プログラム(NCEP)の専門委員会報告書のガイドラインに見られる、コレステロールの上昇、または循環(血漿)コレステロール、LDL−コレステロール、およびVLDL−コレステロールを特徴とする状態を意味する(Arch.Int.Med.(1988)148,36−39を参照のこと)。
【0176】
本明細書で使用されるとき、「脂質異常症(hyperlipidemia)」または「脂質異常症(hyperlipemia)」は、血清脂質または循環(血漿)脂質の上昇を特徴とする状態である。この状態は、異常に高い脂肪濃度を示す。循環血液中の脂質画分は、コレステロール、低密度リポタンパク質、超低密度リポタンパク質、カイロミクロン、およびトリグリセリドである。脂質異常症のフレドリクソン分類は、電気泳動または超遠心分離によって測定されるTGおよびコレステロール豊富なリポタンパク質粒子のパターンに基づき、一般に高トリグリセリド血症等の脂質異常症の主な原因を特徴付けるために用いられる(FredricksonおよびLee,Circulation,1965,31:321−327、Fredrickson et al.,New Eng J Med,1967,276(1):34−42)。
【0177】
本明細書で使用されるとき、「高トリグリセリド血症」とは、トリグリセリドレベルの上昇を特徴とする状態を意味する。その病因には、一時的要因(すなわち、遺伝子的原因)および二次的要因(糖尿病、代謝症候群/インスリン抵抗性、肥満、運動不足、喫煙、過剰なアルコール摂取、および炭水化物が非常に多い食事等の他の根本にある原因)、または、多くの場合、これらの組み合わせが含まれる(Yuan et al.CMAJ,2007,176:1113−1120)。
【0178】
本明細書で使用されるとき、「特定する」または「代謝性疾患もしくは心臓血管疾患を有する動物を選択する」とは、高コレステロール血症、高血糖症、脂質異常症、高トリグリセリド血症、高血圧症、インスリン抵抗性の増加、インスリン感受性の低下、標準以上の体重、および/もしくは標準以上の体脂肪含量、またはこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、代謝性疾患、心臓血管疾患、もしくは代謝症候群を発症しやすいか、または代謝性疾患、心臓血管疾患、もしくは代謝症候群と診断された対象を特定または選択すること、あるいは、代謝性疾患、心臓血管疾患、または代謝症候群の任意の症状を有する対象を特定または選択することを意味する。そのような特定は、血清または循環(血漿)コレステロールの測定、血清または循環(血漿)血糖の測定、血清または循環(血漿)トリグリセリドの測定、血圧の測定、体脂肪含量の測定、体重の測定等の標準の臨床試験または評価を含むが、これらに限定されない任意の方法によって達成され得る。
【0179】
本明細書で使用されるとき、「心臓血管転帰の改善」とは、有害な心臓血管系イベントの発症またはその危険性の低減を意味する。有害な心臓血管系イベントの例には、死、再梗塞、発作、心臓性ショック、肺浮腫、心停止、および心房律動不整が挙げられるが、これらに限定されない。
【0180】
本明細書で使用されるとき、「直接隣接した」とは、直接隣接した要素間に、例えば、領域、区分、ヌクレオチド、および/またはヌクレオシド間に介在要素が存在しないことを意味する。
【0181】
本明細書で使用されるとき、「HDLの増加」または「HDLの上昇」とは、いかなる化合物も投与されていない動物のHDLレベルと比較して、本発明の少なくとも1つの化合物の投与後の動物におけるHDLのレベルの増加を意味する。
【0182】
本明細書で使用されるとき、「個体」または「対象」または「動物」とは、治療または療法に選択されたヒトまたは非ヒト動物を意味する。
【0183】
本明細書で使用されるとき、「それを必要とする個体」とは、治療または療法を必要とするそのような治療または療法に選択されたヒトまたは非ヒト動物を指す。
【0184】
本明細書で使用されるとき、「誘導する」、「阻害する」、「増強する」、「上昇させる」、「増加させる」、「減少させる」、「低減させる」等は、2つの状態間の量的差を示す。例えば、「apo(a)の活性または発現を阻害するのに有効な量」とは、処理された試料のapo(a)の活性または発現のレベルが処理されていない試料のapo(a)の活性または発現のレベルとは異なることを意味する。そのような用語は、例えば、発現のレベルおよび活性のレベルに適用される。
【0185】
本明細書で使用されるとき、「炎症状態」とは、炎症をもたらす疾患、病状、症候群、または他の状態を指す。例えば、リウマチ性関節炎および肝線維症は、炎症状態である。炎症状態の他の例には、敗血症、心筋虚血/再灌流傷害、成人呼吸窮迫症候群、腎炎、移植片拒絶、炎症性腸疾患、多発性硬化症、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、および血管炎が挙げられる。
【0186】
本明細書で使用されるとき、「発現または活性を阻害する」とは、RNAまたはタンパク質の発現または活性の減少または阻止を指し、必ずしも発現または活性の完全な排除を示すわけではない。
【0187】
本明細書で使用されるとき、「インスリン抵抗性」とは、正常な量のインスリンが、脂肪、筋肉、および肝細胞から正常なインスリン応答をもたらすには不十分である状態と定義される。脂肪細胞におけるインスリン抵抗性は、血漿中の遊離脂肪酸を上昇させる貯蔵されたトリグリセリドの加水分解をもたらす。筋肉におけるインスリン抵抗性がグルコース取り込みを減少させる一方で、肺におけるインスリン抵抗性は、グルコース貯蔵を減少させ、これら両方の影響は、血糖を上昇させる働きをする。インスリン抵抗性に起因したインスリンおよびグルコースの高血漿レベルは、多くの場合、代謝症候群および2型糖尿病に至る。
【0188】
本明細書で使用されるとき、「インスリン感受性」は、個体がどの程度効果的にグルコースを処理するかの尺度である。高インスリン感受性を有する個体がグルコースを効果的に処理する一方で、低インスリン感受性を有する個体は、グルコースを効果的に処理しない。
【0189】
本明細書で使用されるとき、「脂質低下」とは、対象における1つ以上の脂質(例えば、LDL、VLDL)の減少を意味する。「脂質上昇」とは、対象における脂質(例えば、HDL)の増加を意味する。脂質低下または脂質上昇は、1回以上の用量で経時的に生じ得る。
【0190】
本明細書で使用されるとき、「脂質低下療法」または「脂質低下剤」とは、対象における1つ以上の脂質を減少させるために対象に提供される治療レジメンを意味する。ある特定の実施形態において、脂質低下療法は、対象におけるapo(a)、CETP、apoB、総コレステロール、LDL−C、VLDL−C、IDL−C、非HDL−C、トリグリセリド、小さく高密度のLDL粒子、およびLp(a)のうちの1つ以上を減少させるために提供される。脂質低下療法の例には、apoB阻害剤、スタチン、フィブラート、およびMTP阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0191】
本明細書で使用されるとき、VLDL、LDL、およびHDL等の「リポタンパク質」とは、血清、血漿、およびリンパ液中に見られるタンパク質群を指し、脂質輸送に重要である。各リポタンパク質の化学組成物は、例えば、HDLが、脂質よりも高い割合のタンパク質を有する一方で、VLDLが、脂質よりも低い割合のタンパク質を有するという点で異なる。
【0192】
本明細書で使用されるとき、「Lp(a)」は、apo(a)およびapoBを含有するLDL様粒子を含む。apo(a)は、ジスルフィド結合によってapoBに連結される。
【0193】
本明細書で使用されるとき、「低密度リポタンパク質−コレステロール(LDL−C)」とは、低密度リポタンパク質粒子中で運搬されるコレステロールを意味する。血清(または血漿)中のLDL−Cの濃度は、典型的には、mg/dLまたはnmol/L単位で定量される。「血清LDL−C」および「血漿LDL−C」とは、それぞれ、血清および血漿中のLDL−Cを意味する。
【0194】
本明細書で使用されるとき、「主要危険因子」とは、特定の疾患または状態に対する高い危険性に寄与する因子を指す。ある特定の実施形態において、冠状動脈性心臓病の主要危険因子には、喫煙、高血圧、高LDL、低HDL−C、冠状動脈性心臓病の家族歴、年齢、および本明細書に開示される他の因子が含まれるが、これらに限定されない。
【0195】
本明細書で使用されるとき、「代謝性障害」または「代謝性疾患」とは、代謝機能の変化または障害を特徴とする状態を指す。「代謝性」および「代謝」は、当技術分野で周知の用語であり、一般に、生きている生物内で生じるあらゆる種類の生化学的プロセスを含む。代謝性障害には、高血糖症、前糖尿病、糖尿病(1型および2型)、肥満、インスリン抵抗性、代謝症候群、ならびに2型糖尿病に起因する脂質異常症が含まれるが、これらに限定されない。
【0196】
本明細書で使用されるとき、「代謝症候群」とは、代謝由来の脂質および非脂質心血管危険因子のクラスタ化を特徴とする状態を意味する。ある特定の実施形態において、代謝症候群は、以下の因子:男性において102cmを超え、女性において88cmを超えるウエスト周り;少なくとも150mg/dLの血清トリグリセリド;男性において40mg/dL未満、女性において50mg/dL未満のHDL−C;少なくとも130/85mmHgの血圧;および少なくとも110mg/dLの空腹時グルコースのうちのいずれか3つの存在によって特定される。これらの決定因子は、臨床診療時に容易に測定され得る(JAMA,2001,285:2486−2497)。
【0197】
「非経口投与」とは、注入または輸液を介する投与を意味する。非経口投与には、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、動脈内投与、腹腔内投与、または頭蓋内投与、例えば、髄腔内もしくは脳室内投与が含まれる。投与は、連続投与、長期投与、短期投与、または間欠投与であり得る。
【0198】
本明細書で使用されるとき、「ペプチド」とは、アミド結合によって少なくとも2つのアミノ酸を連結することによって形成される分子を意味する。ペプチドは、ポリペプチドおよびタンパク質を指す。
【0199】
本明細書で使用されるとき、「医薬品」とは、個体に投与されたときに治療的利益を提供する物質を意味する。例えば、ある特定の実施形態において、apo(a)を標的にするアンチセンスオリゴヌクレオチドは、医薬品である。
【0200】
本明細書で使用されるとき、「医薬組成物」または「組成物」とは、個体への投与に好適な物質の混合物を意味する。例えば、医薬組成物は、1つ以上の活性剤と医薬担体、例えば、滅菌水溶液を含み得る。
【0201】
本明細書で使用されるとき、「薬剤的に許容される誘導体」は、溶媒和物、水和物、エ
ステル、プロドラッグ、多形体、異性体、同位体標識バリアント、薬剤的に許容される塩、および当技術分野で既知の他の誘導体等の本明細書に記載の化合物の誘導体を包含する。
【0202】
本明細書で使用されるとき、「薬剤的に許容される塩」とは、アンチセンス化合物の生理学的および薬剤的に許容される塩、すなわち、親化合物の所望の生物学的活性を保持し、かつそれに望ましくない毒物学的影響を与えない塩を意味する。「薬剤的に許容される塩」または「塩」という用語は、薬剤的に許容される非毒性酸または塩基(無機または有機酸および塩基を含む)から調製された塩を含む。本明細書に記載の化合物の「薬剤的に許容される塩」は、当技術分野で周知の方法によって調製され得る。薬剤的に許容される塩の概説については、Stahl and Wermuth,Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use(Wiley−VCH,Weinheim,Germany,2002)を参照されたい。アンチセンスオリゴヌクレオチドのナトリウム塩は、有用であり、ヒトへの治療的投与に広く受け入れられている。したがって、一実施形態において、本明細書に記載の化合物は、ナトリウム塩の形態である。
【0203】
本明細書で使用されるとき、「部分」とは、核酸の連続した(すなわち、連結された)核酸塩基の定義された数を意味する。ある特定の実施形態において、部分は、標的核酸の連続した核酸塩基の定義された数である。ある特定の実施形態において、部分は、アンチセンス化合物の連続した核酸塩基の定義された数である。
【0204】
本明細書で使用されるとき、「予防する」または「予防」とは、数分から無期限の期間、疾患、障害、もしくは状態の発病もしくは発症を遅延させるか、または未然に防ぐことを指す。予防は、疾患、障害、または状態の発症の危険性を低下させることも意味する。
【0205】
本明細書で使用されるとき、「上昇」とは、量の増加を意味する。例えば、血漿HDLレベルを上昇させるとは、血漿中のHDLの量を増加させることを意味する。
【0206】
本明細書で使用されるとき、「低減」とは、より低い程度、小さい大きさ、少ない量、または少ない数に減らすことを意味する。例えば、血漿トリグリセリドレベルを低下させるとは、血漿中のトリグリセリドの量を減らすことを意味する。
【0207】
本明細書で使用されるとき、「領域」または「標的領域」は、少なくとも1つの特定可能な構造、機能、または特性を有する標的核酸の一部と定義される。例えば、標的領域は、3’UTR、5’UTR、エクソン、イントロン、エクソン/イントロン接合点、コーディング領域、翻訳開始領域、翻訳終結領域、または他の定義される核酸領域を包含し得る。apo(a)の構造的に定義された領域は、NCBI等の配列データベースの受入番号によって得ることができ、そのような情報は、参照により本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態において、標的領域は、標的領域内のある標的セグメントの5’標的部位から標的領域内の別の標的セグメントの3’標的部位までの配列を包含し得る。
【0208】
本明細書で使用されるとき、「第2の薬剤」または「第2の治療薬」とは、「第1の薬剤」と組み合わせて用いられ得る薬剤を意味する。第2の治療薬には、apo(a)またはapoBを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが含まれ得るが、これに限定されない。第2の薬剤には、抗apo(a)抗体、apo(a)ペプチド阻害剤、コレステロール低下剤、脂質低下剤、グルコース低下剤、および抗炎症薬も含まれ得る。
【0209】
本明細書で使用されるとき、「セグメント」は、核酸内の領域のより小さい下位部分と定義される。例えば、「標的セグメント」とは、1つ以上のアンチセンス化合物が標的と
する標的核酸のヌクレオチド配列を意味する。「5’標的部位」は、標的セグメントの最も5’側のヌクレオチドを指す。「3’標的部位」は、標的セグメントの最も3’側のヌクレオチドを指す。あるいは、「開始部位」とは、標的セグメントの最も5’側のヌクレオチドを指し得、「終止部位」とは、標的セグメントの最も3’側のヌクレオチドを指す。標的セグメントは、ある配列の「開始部位」で始まり、別の配列の「終止部位」で終わり得る。
【0210】
本明細書で使用されるとき、「スタチン」とは、HMG−CoAレダクターゼの活性を阻害する薬剤を意味する。
【0211】
本明細書で使用されるとき、「皮下投与」とは、皮膚の直下への投与を意味する。
【0212】
本明細書で使用されるとき、「対象」とは、治療または療法に選択されたヒトまたは非ヒト動物を意味する。
【0213】
本明細書で使用されるとき、「心臓血管疾患または障害の症状」とは、心臓血管疾患または障害に起因し、かつそれを伴う現象を意味し、その指標として働く。例えば、アンギナ、胸痛、息切れ、動悸、衰弱、目まい、嘔気、発汗、頻脈、徐脈、不整脈、心房細動、下肢の腫れ、チアノーゼ、疲労、失神、顔のしびれ、肢のしびれ、跛行もしくは筋けいれん、腹部腫脹、または発熱は、心臓血管疾患または障害の症状である。
【0214】
本明細書で使用されるとき、「標的とする」または「標的にする」とは、標的核酸に特異的にハイブリダイズし、かつ所望の効果を引き起こすアンチセンス化合物の設計および選択のプロセスを意味する。
【0215】
本明細書で使用されるとき、「治療的に有効な量」とは、個体に治療的利益を提供する医薬品の量を意味する。
【0216】
本明細書で使用されるとき、「治療的生活スタイル変化」とは、脂肪(fat)/脂肪(adipose)組織量および/またはコレステロールを低下させるように意図された食生活および生活スタイルの変化を意味する。そのような変化は、心臓病を発症する危険性を低下させることができ、1日の総カロリー、総脂質、飽和脂肪、多価不飽和脂肪、一価不飽和脂肪、炭水化物、タンパク質、コレステロール、不溶性繊維の食事摂取量の推奨、ならびに身体的活動の推奨を含み得る。
【0217】
本明細書で使用されるとき、「治療する」または「治療」とは、本明細書に記載の化合物を投与して、疾患、障害、または状態の変化または改善をもたらすことを指す。
【0218】
本明細書で使用されるとき、「トリグリセリド」または「TG」とは、3つの脂肪酸分子と結合されるグリセロールからなる脂質または中性脂肪を意味する。
【0219】
本明細書で使用されるとき、「2型真性糖尿病」、「真性糖尿病2型」、「インスリン非依存性糖尿病」、「NIDDM」、「肥満関連糖尿病」、または「成人発症糖尿病」としても既知の「2型糖尿病」は、主にインスリン抵抗性、相対的インスリン欠損、および高血糖症を特徴とする代謝性障害である。

ある特定の実施形態
【0220】
ある特定の実施形態において、化合物は、当技術分野で既知のアポリポタンパク質(a)(apo(a))を標的にするsiRNAまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドと、
本明細書に記載の共役基とを含む。共役に好適なapo(a)を標的にするアンチセンスオリゴヌクレオチドの例として、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2013/177468号、米国特許第US8,673,632号、同第US7,259,150号、および米国特許出願公開第US2004/0242516号に開示されるものが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、化合物は、国際公開第WO2013/177468号に開示される、配列番号12〜130、133、134のうちのいずれかの核酸塩基配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドと、本明細書に記載の共役基とを含む。ある特定の実施形態において、化合物は、米国特許第US8,673,632号に開示される、配列番号11〜45および85〜96のうちのいずれかの核酸塩基配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドと、本明細書に記載の共役基とを含む。ある特定の実施形態において、化合物は、米国特許第US7,259,150号に開示される、配列番号11〜45のうちのいずれかの核酸塩基配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドと、本明細書に記載の共役基とを含む。ある特定の実施形態において、化合物は、米国特許出願公開第US2004/0242516号に開示される、配列番号7〜41のうちのいずれかの核酸塩基配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドと、本明細書に記載の共役基とを含む。前記参照される配列番号のうちのすべての核酸塩基配列が参照により本明細書に組み込まれる。
【0221】
ある特定の実施形態は、apo(a)mRNAおよびタンパク質発現を減少させるための化合物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、化合物は、apo(a)関連疾患を治療、予防、または改善するためのapo(a)特異的阻害剤である。ある特定の実施形態において、化合物は、apo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドである。ある特定の実施形態において、化合物は、apo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび共役基である。
【0222】
ある特定の実施形態は、Lp(a)レベルを低下させるための化合物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、化合物は、Lp(a)関連疾患を治療、予防、または改善するためのapo(a)特異的阻害剤である。ある特定の実施形態において、化合物は、apo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドである。ある特定の実施形態において、化合物は、apo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび共役基である。
【0223】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、共役基を有する修飾オリゴヌクレオチドは、15〜30、18〜24、19〜22、13〜25、14〜25、15〜25個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、共役基を有する修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも26、少なくとも27、少なくとも28、少なくとも29、または30個の連結したヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、共役基を有する修飾オリゴヌクレオチドは、20個の連結したヌクレオシドからなる。
【0224】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号1〜4のうちのいずれかのの等長部分に相補的な少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む。
【0225】
ある特定の実施形態は、apo(a)セグメントを標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、例えば実施例114および117に示される標的セグメントのうちのいずれかの等長部分に相補的な少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む。表において、「開始部位」とは、標的セグメントの最も5’側のヌクレオチドを指し、「終止部位」とは、標的セグメントの最も3’側のヌクレオチドを指す。標的セグメントは、表に列記される各配列の開始部位から終止部位に及び得る。あるいは、標的セグメントは、ある配列の開始部位からの範囲であり得、別の配列の終止部位で終わり得る。例えば、表125に示されるように、標的セグメントは、3901から3920(配列番号58の開始部位から終止部位)に及び得る。別の例において、表125に示されるように、標的セグメントは、3900から3923(配列番号57の開始部位から配列番号61の終止部位)に及び得る。
【0226】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列は、配列番号1〜4のうちのいずれかに少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%相補的である。ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列は、例えば実施例114および117に示される標的セグメントのうちのいずれかに少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%相補的である。
【0227】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号1の核酸塩基3901〜3920の等長部分に相補的な少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基の一部を含む核酸塩基配列を含み、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列は、配列番号1に少なくとも80%相補的である。
【0228】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号1の核酸塩基3900〜3923の等長部分に相補的な少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも26、少なくとも27、少なくとも28、少なくとも29、または30個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を含み、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列は、配列番号1に少なくとも80%相補的である。
【0229】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号12〜130、133、134の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配
列を有する。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号12〜130、133、134の核酸塩基配列のうちのいずれか1つの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号12〜130、133、134のうちのいずれか1つと共役基からなる。
【0230】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号12〜20、22〜33、35〜44、47〜50、51、53、57〜62、65〜66、68、70〜79、81、85〜86、89〜90、92〜94、97、105〜110、103〜104、133〜134の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号12〜20、22〜33、35〜44、47〜50、51、53、57〜62、65〜66、68、70〜79、81、85〜86、89〜90、92〜94、97、105〜110、103〜104、133〜134の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0231】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号12〜19、26〜30、32、35、38〜44、46〜47、50、57〜58、61、64〜66、68、72〜74、76〜77、92〜94、103〜110の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号12〜19、26〜30、32、35、38〜44、46〜47、50、57〜58、61、64〜66、68、72〜74、76〜77、92〜94、103〜110の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0232】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号111、114〜121、123〜129の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号111、114〜121、123〜129の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0233】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号14、17、18、26〜28、39、71、106〜107の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号14、17、18、26〜28、39、71、106〜107の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0234】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役
基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号14、26〜29、39〜40、82の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号14、26〜29、39〜40、82の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0235】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号14、16〜18の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号14、16〜18の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0236】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号26〜27、107の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号26〜27、107の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0237】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号28〜29、39〜40、47の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号28〜29、39〜40、47の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0238】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号28、93、104、134の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号28、93、104、134の核酸塩基配列のうちのいずれかと共役基からなる。
【0239】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号58の核酸塩基配列の少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、
共役基を有する修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号58の核酸塩基配列の少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。ある特定の実施形態において、化合物は、配列番号58および共役基からなる。
【0240】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、5’−Xを有する修飾オリゴヌクレオチドISIS 494372を含み、式中、Xは、GalNAcを含む共役基である。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、5’−Xを有する修飾オリゴヌクレオチドISIS 494372からなり、式中、Xは、GalNAcを含む共役基である。
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役修飾オリゴヌクレオチドISIS 681251を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役修飾オリゴヌクレオチドISIS 681251からなる。
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役体修飾オリゴヌクレオチドISIS 681257を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、共役修飾オリゴヌクレオチドISIS 681257からなる。
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
ある特定の実施形態において、本開示は、以下の構造によって表される共役アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、ウィングの糖修飾が変化する5’−GalNAcを有する配列番号58の核酸塩基配列を有する修飾オリゴヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、ウィングの糖修飾が変化する5’−GalNAcを有する配列番号58の核酸塩基配列を有する修飾オリゴヌクレオチドからなり、
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
式中、Rが、−OCHCHOCH(MOE)であり、Rが、Hであるか、またはRおよびRが一緒になって橋を形成するかのいずれかであり、そこで、Rが、−O−であり、Rが、−CH−、−CH(CH)−、または−CHCH−であり、結果として生じる橋が、−O−CH−、−O−CH(CH)−、および−O−CHCH−から選択されるように、RおよびRが直接連結され、
同一の環上、独立して、各環のRとRの各対について、Rが、Hおよび−OCHCHOCHから選択され、Rが、Hであるか、またはRおよびRが一緒になって橋を形成するかのいずれかであり、そこで、Rが、−O−であり、Rが、−CH−、−CH(CH)−、または−CHCH−であり、結果として生じる橋が、−O−CH−、−O−CH(CH)−、および−O−CHCH−から選択されるように、RおよびRが直接連結され、
が、Hおよび−CHから選択され、
Zが、SおよびOから選択される。
【0245】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、一本鎖である。
【0246】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、少なくとも1個のヌクレオシド間結合は、修飾ヌクレオシド間結合である。ある特定の実施形態において、修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。ある特定の実施形態において、前記修飾オリゴヌクレオチドの少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、または少なくとも10個のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。ある特定の実施形態において、各ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、または少なくとも10個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合およびホスホロチオエートヌクレオシド間結合から選択される。
【0247】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、少なくとも1個のヌクレオシドは、修飾核酸塩基を含む。ある特定の実施形態において、修飾核酸塩基は、5−メチルシトシンである。
【0248】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1個の修飾糖を含む。ある特定の実施形態において、修飾糖は、二環糖である。ある特定の実施形態において、修飾糖は、2’−O−メトキシエチル、拘束エチル、3’−フルオロ−HNA、または4’−(CH−O−2’橋を含み、式中、nは、1または2である。
【0249】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ(a)連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント、(b)連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント、(c)連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含み、ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、修飾糖を含む。
【0250】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、20個の連結したヌクレオシドからなり、かつ(a)10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント、(b)5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント、(c)5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含み、ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、2’−O−メトキシエチル糖を含み、少なくとも1個のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基は、5−メチルシトシンである。
【0251】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、20個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号12〜130、133、134のうちのいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し、修飾オリゴヌクレオチドは、(a)10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント、(b)5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント、(c)5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含み、ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと
3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、2’−O−メトキシエチル糖を含み、少なくとも1個のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基は、5−メチルシトシンである。
【0252】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、20個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号58の少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し、修飾オリゴヌクレオチドは、(a)10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント、(b)5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント、(c)5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含み、ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、2’−O−メトキシエチル糖を含み、少なくとも1個のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基は、5−メチルシトシンである。
【0253】
ある特定の実施形態は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を提供し、修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号58の核酸塩基配列を有する20個の連結したヌクレオシドからなり、修飾オリゴヌクレオチドは、(a)10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント、(b)5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント、(c)5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含み、ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、2’−O−メトキシエチル糖を含み、少なくとも1個のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基は、5−メチルシトシンである。
【0254】
ある特定の実施形態において、共役基は、修飾オリゴヌクレオチドの5’末端で修飾オリゴヌクレオチドに連結される。ある特定の実施形態において、共役基は、飾オリゴヌクレオチドの3’末端で修飾オリゴヌクレオチドに連結される。
【0255】
ある特定の実施形態において、共役基は、1個以上のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、共役基は、2個以上のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、共役基は、3個以上のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、共役基は、3個のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、各リガンドは、多糖、修飾多糖、糖、修飾多糖、マンノース、ガラクトース、マンノース誘導体、ガラクトース誘導体、D−マンノピラノース、L−マンノピラノース、D−アラビノース、L−ガラクトース、D−キシロフラノース、L−キシロフラノース、D−グルコース、L−グルコース、D−ガラクトース、L−ガラクトース、α−D−マンノフラノース、β−D−マンノフラノース、α−D−マンノピラノース、β−D−マンノピラノース、α−D−グルコピラノース、β−D−グルコピラノース、α−D−グルコフラノース、β−D−グルコフラノース、α−D−フルクトフラノース、α−D−フルクトピラノース、α−D−ガラクトピラノース、β−D−ガラクトピラノース、α−D−ガラクトフラノース、β−D−ガラクトフラノース、グルコサミン、シアル酸、α−D−ガラクトサミン、N−アセチルガラクトサミン、2−アミノ−3−O−[(R)−1−カルボキシエチル]−2−デオキシ−β−D−グルコピラノース、2−デオキシ−2−メチルアミノ−L−グルコピラノース、4,6−ジデオキシ−4−ホルムアミド−2,3−ジ−O−メチル−D−マンノピラノース、2−デオキシ−2−スルホアミノ−D−グルコピラノース、N−グリコロイル−α−ノイラミン酸、5−チオ−β−D−グルコピラノース、メチル2,3,4−トリ−O−アセチル−1−チオ−6−O−トリチル−α−D−グルコピラノシド、4−チオ−β−D−ガラクトピラノース、エチル3,4,6,7−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−1,5−ジチオ−α−D−グルコ−ヘプトピラノシド、2,5−アンヒドロ−D−アロノニトリル、リボース、
D−リボース、D−4−チオリボース、L−リボース、L−4−チオリボースの中から選択される。ある特定の実施形態において、各リガンドは、N−アセチルガラクトサミンである。
【0256】
ある特定の実施形態において、各リガンドは、N−アセチルガラクトサミンである。
【0257】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0258】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0259】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0260】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0261】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0262】
ある特定の実施形態において、共役基は、少なくとも1個のリン結合基または中性結合基を含む。
【0263】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下の中から選択される構造を含み、
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、1〜12であり、
mは、1〜12である。
【0264】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下の中から選択される構造を有するテザーを有し、
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Lは、リン結合基または中性結合基のいずれかであり、
Z1は、C(=O)O−R2であり、
Z2は、H、C1〜C6アルキル、または置換C1〜C6アルキであり、
R2は、H、C1〜C6アルキルまたは置換C1〜C6アルキであり、
各m1は、独立して、0〜20であり、少なくとも1つのm1は、各テザーに対して0を超える。
【0265】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下の中から選択される構造を有するテザーを有し、
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Z2は、HまたはCH3であり、
各m1は、独立して、0〜20であり、少なくとも1つのm1は、各テザーに対して0を超える。
【0266】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下の中から選択される構造を有するテザーを有し、
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、1〜12であり、
mは、1〜12である。
【0267】
ある特定の実施形態において、共役基は、修飾オリゴヌクレオチドに共有結合される。
【0268】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Cは、共役リンカーであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0269】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Cは、共役リンカーであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
各nは、独立して、0または1であり、
qは、1〜5の整数である。
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Cは、共役リンカーであり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0270】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Cは、共役リンカーであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0271】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Cは、共役リンカーであり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0272】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0273】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0274】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の式によって表される構造を有し、
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0275】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各Lは、独立して、リン結合基または中性結合基であり、
各nは、独立して、1〜20である。
【0276】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0277】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の構造を有する。
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0279】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0280】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、ピロリジンを含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、ピロリジンを含まない。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、PEGを含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、アミドを含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、少なくとも2個のアミドを含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、アミドを含まない。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、ポリアミドを含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、アミンを含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、1個以上のジスルフィド結合を含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、タンパク質結合部分を含む。ある特定の実施形態において、タンパク質結合部分は、脂質を含む。
【0282】
ある特定の実施形態において、タンパク質結合部分は、コレステロール、コール酸、アダマンタン酢酸、1−ピレン酪酸、ジヒドロテストステロン、1,3−ビス−O(ヘキサデシル)グリセロール、ゲラニルオキシヘキシル基、ヘキサデシルグリセロール、ボルネオール、メントール、1,3−プロパンジオール、ヘプタデシル基、パルミチン酸、ミリスチン酸、O3−(オレオイル)リトコール酸、O3−(オレオイル)コレン酸、ジメト
キシトリチル、またはフェノキサジン)、ビタミン(例えば、葉酸塩、ビタミンA、ビタミンE、ビオチン、ピリドキサール)、ペプチド、炭水化物(例えば、単糖、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖、多糖)、エンドソーム溶解成分、ステロイド(例えば、ウバオール、ヘシゲニン、ジオスゲニン)、テルペン(例えば、トリテルペン、例えば、サルササポゲニン、フリーデリン、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸)、またはカチオン性脂質の中から選択される。
【0283】
ある特定の実施形態において、タンパク質結合部分は、C16〜C22長鎖飽和もしくは不飽和脂肪酸、コレステロール、コール酸、ビタミンE、アダマンタン、または1−ペンタフルオロプロピルの中から選択される。
【0284】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20であり、pが、1〜6である。
【0285】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20である。
【0286】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、1〜20である。
【0288】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、または7である。
【0290】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の構造を有する。
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造のうちの1つを有し、
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各A1は、独立して、O、S、C=O、またはNHであり、
各nは、独立して、1〜20である。
【0292】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造のうちの1つを有し、
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各A1は、独立して、O、S、C=O、またはNHであり、
各nは、独立して、1〜20である。
【0293】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造を有する。
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0294】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造を有する。
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0295】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造を有する。
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0296】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造を有する。
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0297】
ある特定の実施形態において、分岐基は、エーテルを含む。
【0298】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造を有し、
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20であり、
mは、2〜6である。
【0299】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造を有する。
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0300】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の構造を有する。
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0301】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下を有し、
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各jは、1〜3の整数であり、
各nは、1〜20の整数である。
【0302】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下を有する。
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
ある特定の実施形態において、各テザーは、以下の中から選択され、
【化61】
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式中、Lは、リン結合基および中性結合基から選択され、
Z1は、C(=O)O−R2であり、
Z2は、H、C1〜C6アルキル、または置換C1〜C6アルキであり、
R2は、H、C1〜C6アルキルまたは置換C1〜C6アルキであり、
各m1は、独立して、0〜20であり、少なくとも1つのm1は、各テザーに対して0を超える。
【0304】
ある特定の実施形態において、各テザーは、以下の中から選択され、
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Z2は、HまたはCH3であり、
各m2は、独立して、0〜20であり、少なくとも1つのm2は、各テザーに対して0を超える。
【0305】
ある特定の実施形態において、各テザーは、以下の中から選択される。
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、1〜12であり、
mは、1〜12である。
【0306】
ある特定の実施形態において、少なくとも1個のテザーは、エチレングリコールを含む。ある特定の実施形態において、少なくとも1個のテザーは、アミドを含む。ある特定の実施形態において、少なくとも1個のテザーは、ポリアミドを含む。ある特定の実施形態において、少なくとも1個のテザーは、アミンを含む。ある特定の実施形態において、少なくとも2個のテザーが互いに異なる。ある特定の実施形態において、テザーのすべてが互いに同一である。ある特定の実施形態において、各テザーは、以下の中から選択され、
【化64】
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式中、各nは、独立して、1〜20であり、
各pは、1〜約6である。
【0307】
ある特定の実施形態において、各テザーは、以下の中から選択される。
【化65】
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【0308】
ある特定の実施形態において、各テザーは、以下の構造を有し、
【化66】
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式中、各nは、独立して、1〜20である。
【0309】
ある特定の実施形態において、各テザーは、以下の構造を有する。
【化67】
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【0310】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下
【化68】
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の中から選択される構造を有し、
式中、各nは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、または7である。
【0311】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0312】
ある特定の実施形態において、リガンドは、ガラクトースである。ある特定の実施形態において、リガンドは、マンノース−6−ホスフェートである。
【0313】
ある特定の実施形態において、各リガンドは、以下の中から選択され、
【化70】
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式中、各R1は、OHおよびNHCOOHから選択される。
【0314】
ある特定の実施形態において、各リガンドは、以下の中から選択される。
【化71】
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【0315】
ある特定の実施形態において、各リガンドは、以下の構造を有する。
【化72】
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【0316】
ある特定の実施形態において、各リガンドは、以下の構造を有する。
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
ある特定の実施形態において、共役基は、細胞標的部分を含む。
【0318】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下の構造を有する細胞標的部分を含み、
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20である。
【0319】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下の構造を有する。
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0320】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20である。
【0321】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下の構造を有する。
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0322】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0323】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0324】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0325】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0326】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0334】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0336】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0337】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0338】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0339】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0340】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0341】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0342】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含む。
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0343】
ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、以下を含み、
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各Yは、O、S、置換もしくは非置換C1〜C10アルキル、アミノ、置換アミノ、アジド、アルケニル、またはアルキニルから選択される。
【0344】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含み、
【化100】
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式中、各Yは、O、S、置換もしくは非置換C1〜C10アルキル、アミノ、置換アミノ、アジド、アルケニル、またはアルキニルから選択される。
【0345】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含み、
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各Yは、O、S、置換もしくは非置換C1〜C10アルキル、アミノ、置換アミノ、アジド、アルケニル、またはアルキニルから選択される。
【0346】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0348】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含む。
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
ある特定の実施形態において、共役基は、ホスホジエステル、アミド、またはエステルの中から選択される切断可能な部分を含む。
【0351】
ある特定の実施形態において、共役基は、ホスホジエステル切断可能な部分を含む。
【0352】
ある特定の実施形態において、共役基は、切断可能な部分を含まず、共役基は、共役基とオリゴヌクレオチドとの間にホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、アミド切断可能な部分を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、エステル切断可能な部分を含む。
【0353】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化106】
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式中、各nは、独立して、1〜20であり、
Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0354】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20であり、
Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0355】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20であり、
Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Zは、Hまたは結合固体支持体であり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0356】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20であり、
Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Zは、Hまたは結合固体支持体であり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0357】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0358】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13が、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0359】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0360】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0361】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0362】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0363】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0364】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0365】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0366】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0367】
ある特定の実施形態において、化合物は、以下の構造を有し、
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0368】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含み、

【化121】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0369】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含み、
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0370】
ある特定の実施形態において、共役基は、以下を含み、
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Q13は、HまたはO(CH2)2−OCH3であり、
Aは、修飾オリゴヌクレオチドであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0371】
ある特定の実施形態において、Bxは、アデニン、グアニン、チミン、ウラシル、またはシトシン、もしくは5−メチルシトシンの中から選択される。ある特定の実施形態において、Bxは、アデニンである。ある特定の実施形態において、Bxは、チミンである。ある特定の実施形態において、Q13は、O(CH2)2−OCH3である。ある特定の実施形態において、Q13は、Hである。
【0372】
ある特定の実施形態において、化合物は、塩形態である。さらなる実施形態において、化合物は、薬剤的に許容される担体または希釈剤をさらに含む。ある特定の実施形態において、化合物は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基、またはその塩、ならびに薬剤的に許容される担体または希釈剤を含む。
【0373】
ある特定の実施形態は、本明細書に記載の共役アンチセンス化合物を含む組成物を提供し、化合物の粘度レベルは、40センチポイズ(cP)未満である。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役アンチセンス化合物は、実施例125に記載のパラメータで測定されたときに、40cP未満、35cP未満、30cP未満、25cP未満、20cP未満、または15cP未満の粘度を有するため、有効である。
【0374】
ある特定の実施形態は、組成物と、動物に本明細書に開示される共役アンチセンス化合物または組成物を投与することを含む方法を提供する。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物の投与は、心臓血管、代謝性、および/もしくは炎症性疾患を予防するか、治療するか、改善するか、またはその進行を遅らせる。
【0375】
ある特定の実施形態は、apo(a)関連疾患、障害、または状態を治療するための療法において用いるための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態は、Lp(a)関連疾患、障害、または状態を治療するための療法において用いるための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、apo(a)および/またはLp(a)レベルは、動物において上昇する。ある特定の実施形態において、組成物は、apo(a)特異的阻害剤を含む化合物である。ある特定の実施形態において、apo(a)特異的阻害剤は、核酸である。ある特定の実施形態において、核酸は、アンチセンス化合物である。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドである。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、apo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基である。ある特定の実施形態において、共役基を有するapo(a)を標的とする修飾オリゴヌクレオチドは、心臓血管および/もしくは代謝性疾患、障害、または状態を治療し、予防し、その進行を遅らせ、改善する際に用いられる。ある特定の実施形態において、治療用の組成物および方法は、apo(a)特異的阻害剤をそれを必要とする個体に投与することを含む。
【0376】
ある特定の実施形態は、apo(a)レベルを低下させるための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態は、Lp(a)レベルを低下させるための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、組織、臓器、または対象におけるapo(a)レベルの低下は、LDL:HDL比またはTG:HDL比を改善する。ある特定の実施形態は、動物におけるapo(a)mRNAまたはタンパク質発現を減少させるための組成物および方法を提供し、動物に本明細書に開示される共役アンチセンス化合物または組成物を投与して、動物におけるapo(a)mRNAまたはタンパク質発現を減少させることを含む。ある特定の実施形態は、動物におけるLp(a)レベルを低下させるための組成物および方法を提供し、動物に本明細書に開示される共役アンチセンス化合物または組成物を投与して、動物におけるapo(a)mRNAまたはタンパク質発現を減少させることを含む。
【0377】
ある特定の実施形態は、組成物を必要とする対象におけるapo(a)関連疾患、障害、および状態を予防し、治療し、遅延させ、それらの進行を遅延らせ、かつ/または改善するための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態は、組成物を必要とする対象におけるLp(a)関連疾患、障害、および状態を予防し、治療し、遅延させ、それらの進行を遅らせ、かつ/または改善するための組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、そのような疾患、障害、および状態には、炎症性、心臓血管、および/または代謝性疾患、障害、および状態が含まれる。ある特定のそのような心臓血管疾患、障害、または状態には、乳糜血症、高トリグリセリド血症、大動脈弁狭窄症、動脈瘤(例えば、腹部大動脈瘤)、アンギナ、不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳血管疾患、冠動脈疾患、冠状動脈性心臓病、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質異常症、高血圧症、高トリグリセリド血症、心筋梗塞、末梢血管疾患(例えば、末梢動脈疾患、末梢動脈閉塞疾患)、網膜血管閉塞、または発作が含まれるが、これらに限定されない。ある特定のそのような代謝性疾患、障害、または状態には、高血糖症、前糖尿病、糖尿病(I型およびII型)、肥満、インスリン抵抗性、代謝症候群、および糖尿病性脂質異常症が含まれるが、これらに限定されない。ある特定のそのような炎症性疾患、障害、または状態には、大動脈弁狭窄症、冠状動脈疾患(CAD)、アルツハイマー病、および血栓塞栓性疾患、障害、または状態が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の血栓塞栓性疾患
、障害、または状態には、発作、血栓症(例えば、静脈血栓塞栓症)、心筋梗塞、および末梢血管疾患が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態は、大動脈弁狭窄症を予防し、治療し、遅延させ、進行を遅らせ、かつ/または改善するための組成物および方法を提供する。
【0378】
ある特定の実施形態は、心臓血管疾患、障害、または状態の少なくとも1つの症状を軽減させる方法を提供する。ある特定の実施形態において、これらの症状には、アンギナ、胸痛、息切れ、動悸、衰弱、目まい、嘔気、発汗、頻脈、徐脈、不整脈、心房細動、下肢の腫れ、チアノーゼ、疲労、失神、顔のしびれ、肢のしびれ、跛行または筋けいれん、腹部腫脹、および発熱が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態は、大動脈弁狭窄症の少なくとも1つの症状を軽減する方法を提供する。
【0379】
ある特定の実施形態において、apo(a)またはLp(a)発現の調節は、細胞、組織、または臓器内で生じる。ある特定の実施形態において、調節は、動物における細胞、組織、または臓器内で生じる。ある特定の実施形態において、調節は、apo(a)mRNAレベルの低下である。ある特定の実施形態において、調節は、apo(a)タンパク質レベルの低下である。ある特定の実施形態において、apo(a)mRNAレベルとapo(a)タンパク質レベルのいずれも低下する。ある特定の実施形態において、調節は、Lp(a)レベルの低下である。そのような低下は、時間依存的または用量依存的様式で生じ得る。
【0380】
ある特定の実施形態において、対象または動物は、ヒトである。
【0381】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は非経口投与される。さらなる実施形態において、非経口投与は、皮下投与である。
【0382】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物または組成物は、第2の薬剤または療法と共投与される。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物または組成物および第2の薬剤は、同時に投与される。
【0383】
ある特定の実施形態において、第2の薬剤は、グルコース低下剤である。ある特定の実施形態において、第2の薬剤は、LDL、TG、またはコレステロール低下剤である。ある特定の実施形態において、第2の薬剤は、抗炎症薬である。ある特定の実施形態において、第2の薬剤は、アルツハイマー病薬である。ある特定の実施形態において、第2の薬剤は、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID、例えば、アスピリン)、ナイアシン(例えば、Niaspan)、ニコチン酸、apoB阻害剤(例えば、Mipomersen)、CETP阻害剤(例えば、Anacetrapib)、apo(a)阻害剤、甲状腺ホルモン類似体(例えば、Eprotirome)、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(例えば、スタチン)、フィブラート(例えば、Gemfibrozil)、およびミクロソームトリグリセリド輸送タンパク質阻害剤(例えば、Lomitapide)であり得るが、これらに限定されない。療法は、Lp(a)アフェレーシスであり得るが、これに限定されない。薬剤または療法は、共投与され得るか、または同時に投与され得る。薬剤または療法は、連続して投与され得るか、またはその後に投与され得る。
【0384】
ある特定の実施形態は、動物におけるapo(a)レベルを低下させるためのapo(a)を標的にする共役アンチセンス化合物の使用を提供するある特定の実施形態は、動物におけるLp(a)レベルを低下させるためのapo(a)を標的にする。共役アンチセンス化合物の使用を提供する。ある特定の実施形態は、apo(a)に関連した疾患、障害、または状態を治療、予防、または改善するためのapo(a)を標的にする共役アンチセンス化合物の使用を提供する。ある特定の実施形態は、Lp(a)に関連した疾患、
障害、または状態を治療、予防、または改善するためのapo(a)を標的にする共役アンチセンス化合物の使用を提供する。
【0385】
ある特定の実施形態は、動物におけるapo(a)レベルを低下させる薬剤の調製におけるapo(a)を標的にする共役アンチセンス化合物の使用を提供する。ある特定の実施形態は、動物におけるLp(a)レベルを低下させる薬剤の調製におけるapo(a)を標的にする共役アンチセンス化合物の使用を提供する。ある特定の実施形態は、apo(a)に関連した疾患、障害、または状態を治療、予防、または改善する薬剤の調製のための共役アンチセンス化合物の使用を提供する。ある特定の実施形態は、Lp(a)に関連した疾患、障害、または状態を治療、予防、または改善する薬剤の調製のための共役アンチセンス化合物の使用を提供する。
【0386】
ある特定の実施形態は、apo(a)および/またはLp(a)に関連した疾患のうちの1つ以上を治療するか、改善するか、遅らせるか、または予防する薬剤の製造における本明細書に記載の共役アンチセンス化合物の使用を提供する。
【0387】
ある特定の実施形態は、本明細書に記載の疾患、障害、または状態を治療、予防、または改善するためのキットを提供し、このキットは、(i)本明細書に記載のapo(a)特異的阻害剤と、任意に(ii)本明細書に記載の第2の薬剤または療法を含む。
【0388】
本発明のキットは、本明細書に記載の併用療法によって本明細書に記載の疾患、障害、または状態を治療、予防、または改善するためのキットを用いるための取扱説明書をさらに含み得る。

B.ある特定の化合物
【0389】
ある特定の実施形態において、本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよび共役体を含む共役アンチセンス化合物を提供する。

a.ある特定のアンチセンスオリゴヌクレオチド
【0390】
ある特定の実施形態において、本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。そのようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、連結したヌクレオシドを含み、各ヌクレオシドは、糖部分および核酸塩基を含む。そのようなアンチセンスオリゴヌクレオチドの構造は、化学的特徴(例えば、修飾および修飾パターン)ならびに核酸塩基配列(例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドの配列、同一性、および標的核酸の配列)の点から考慮され得る。
i.ある特定の化学的特徴
【0391】
ある特定の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、1つ以上の修飾を含む。ある特定のそのような実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾ヌクレオシドおよび/または修飾ヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、修飾ヌクレオシドは、修飾糖部分および/または修飾核酸塩基を含む。

1.ある特定の糖部分
【0392】
ある特定の実施形態において、本開示の化合物は、修飾糖部分を含む1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。1個以上の糖修飾ヌクレオシドを含むそのような化合物は、天然に存在する糖部分を含むヌクレオシドのみを含むオリゴヌクレオチドと比較して、ヌクレアーゼ安定性の強化または標的核酸との結合親和性の増大等の望ましい特性を有し得る。ある
特定の実施形態において、修飾糖部分は、置換糖部分である。ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、糖代理物である。そのような糖代理物は、置換糖部分の置換に対応する1つ以上の置換を含み得る。
【0393】
ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、2’位および/または5’位の置換基を含むが、これらに限定されない1個以上の非架橋糖糖置換基を含む置換糖部分である。2’位に好適な糖置換基の例として、2’−F、2’−OCH(「OMe」または「O−メチル」)、および2’−O(CHOCH(「MOE」)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、2’位の糖置換基は、アリル、アミノ、アジド、チオ、O−アリル、O−C〜C10アルキル、O−C〜C10置換アルキル、OCF、O(CHSCH、O(CH−O−N(Rm)(Rn)、およびO−CH−C(=O)−N(Rm)(Rn)から選択され、式中、各RmおよびRnは、独立して、Hまたは置換もしくは非置換C〜C10アルキルである。5’位の糖置換基の例には、5’−メチル(RまたはS)、5’−ビニル、および5’−メトキシが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、置換糖は、2個以上の非架橋糖置換基、例えば、2’−F−5’−メチル糖部分を含む(さらなる5’,2’−ビス置換糖部分およびヌクレオシドについては、例えば、PCT国際出願第WO2008/101157号を参照のこと)。
【0394】
2’−置換糖部分を含むヌクレオシドは、2’−置換ヌクレオシドと称される。ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、ハロ、アリル、アミノ、アジド、SH、CN、OCN、CF、OCF、O、S、またはN(R)−アルキル;O、S、またはN(R)−アルケニル;O、S、またはN(R)−アルキニル;O−アルキレニル−O−アルキル、アルキニル、アラルキル、アラルキル、O−アルカリル、O−アラルキル、O(CHSCH、O−(CH−O−N(R)(R);またはO−CH−C(=O)−N(R)(R)から選択される2’−置換基を含み、式中、各RおよびRは、独立して、H、アミノ保護基、または置換もしくは非置換換C〜C10アルキルである。これらの2’−置換基は、ヒドロキシル、アミノ、アルコキシ、カルボキシ、ベンジル、フェニル、ニトロ(NO)、チオール、チオアルコキシ(S−アルキル)、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル、およびアルキニルから独立して選択される1個以上の置換基とさらに置換され得る。
【0395】
ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、F、NH、N、OCF3、O−CH、O(CHNH、CH−CH=CH、O−CH−CH=CH、OCHCHOCH、O(CHSCH、O−(CH−O−N(R)(R)、O(CHO(CHN(CH、およびN−置換アセトアミド(O−CH−C(=O)−N(R)(R)から選択される2’−置換基を含み、式中、各RおよびRは、独立して、H、アミノ保護基、または置換もしくは非置換C〜C10アルキルである。
【0396】
ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、F、OCF3、O−CH、OCHCHOCH、O(CHSCH、O−(CH−O−N(CH、−O(CHO(CHN(CH、およびO−CH−C(=O)−N(H)CHから選択される2’−置換基を含む糖部分を含む。
【0397】
ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、F、O−CH、およびOCHCHOCHから選択される2’−置換基を含む糖部分を含む。
【0398】
ある特定の修飾糖部分は、第2の環を形成して二環式糖部分をもたらす架橋糖置換基を含む。ある特定のそのような実施形態において、二環式糖部分は、4’フラノース環原子
と2’フラノース環原子との間に橋を含む。そのような4’から2’の糖置換基の例には、−[C(R)(R)]−、−[C(R)(R)]−O−、−C(R)−N(R)−O−、または−C(R)−O−N(R)−;4’−CH−2’、4’−(CH−2’、4’−(CH−2’、4’−(CH)−O−2’(LNA);4’−(CH)−S−2’;4’−(CH−O−2’(ENA);4’−CH(CH)−O−2’(cEt);および4’−CH(CHOCH)−O−2’;ならびにこれらの類似体(例えば、2008年7月15日に発行された米国特許第7,399,845号を参照のこと);4’−C(CH)(CH)−O−2’およびその類似体(例えば、2009年1月8日に公開された国際公開第WO2009/006478号を参照のこと);4’−CH−N(OCH)−2’およびその類似体(例えば、2008年12月11日に公開された国際公開第WO2008/150729号を参照のこと);4’−CH−O−N(CH)−2’(例えば、2004年9月2日に公開されたUS2004/0171570号を参照のこと);4’−CH−O−N(R)−2’;ならびに4’−CH−N(R)−O−2’−(式中、各Rが、独立して、H、保護基、またはC〜C12アルキルである);4’−CH−N(R)−O−2’(式中、Rが、H、C〜C12アルキル、または保護基である)(2008年9月23日に発行された米国特許第7,427,672号を参照のこと);4’−CH−C(H)(CH)−2’(例えば、Chattopadhyaya,et al.,J.Org.Chem.,2009,74,118−134);ならびに4’−CH−C(=CH)−2’およびその類似体(2008年12月8日に公開されたPCT国際出願第WO2008/154401号を参照のこと)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0399】
ある特定の実施形態において、そのような4’から2’の橋は、独立して、−[C(R)(R)]−、−C(R)=C(R)−、−C(R)=N−、−C(=NR)−、−C(=O)−、−C(=S)−、−O−、−Si(R−、−S(=O)−、および−N(R)−から独立して選択される1〜4の結合基を含み、
式中、
xは、0、1、または2であり、
nは、1、2、3、または4であり、
各RおよびRは、独立して、H、保護基、ヒドロキシル、C〜C12アルキル、置換C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、置換C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、置換C〜C12アルキニル、C〜C20アリール、置換C〜C20アリール、複素環式ラジカル、置換複素環式ラジカル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C〜C脂環式ラジカル、置換C〜C脂環式ラジカル、ハロゲン、OJ、NJ、SJ、N、COOJ、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、CN、スルホニル(S(=O)−J)、またはスルホキシル(S(=O)−J)であり、
各JおよびJは、独立して、H、C〜C12アルキル、置換C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、置換C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、置換C〜C12アルキニル、C〜C20アリール、置換C〜C20アリール、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、複素環式ラジカル、置換複素環式ラジカル、C〜C12アミノアルキル、置換C〜C12アミノアルキル、または保護基である。
【0400】
二環式糖部分を含むヌクレオシドは、二環式ヌクレオシドまたはBNAと称される。二環式ヌクレオシドには、以下に示される、(A)α−L−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)BNA、(B)β−D−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)BNA(ロックド核酸またはLNAとも称される)、(C)エチレンオキシ(4’−(CH−O−2’)BNA、(D)アミノオキシ(4’−CH−O−N(R)−2’)BNA、(E)オキシアミノ(4’−CH−N(R)−O−2’)BNA、(F)メチル(メチレンオキシ)(4’−CH(CH)−O−2’)BNA(拘束エチルまたはcEt
とも称される)、(G)メチレン−チオ(4’−CH−S−2’)BNA、(H)メチレン−アミノ(4’−CH2−N(R)−2’)BNA、(I)メチル炭素環式(4’−CH−CH(CH)−2’)BNA、および(J)プロピレン炭素環式(4’−(CH−2’)BNAが含まれるが、これらに限定されず、
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Bxは、核酸塩基部分であり、Rは、独立して、H、保護基、またはC〜C12アルキルである。
【0401】
さらなる二環式糖部分は、当技術分野で既知であり、例えば、Singh et al.,Chem.Commun.,1998,4,455−456、Koshkin et
al.,Tetrahedron,1998,54,3607−3630、Wahlestedt et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,2000,97,5633−5638、Kumar et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,1998,8,2219−2222、Singh et al.,J.Org.Chem.,1998,63,10035−10039、Srivastava et al.,J.Am.Chem.Soc.,129(26)8362−8379(Jul.4,2007)、Elayadi et al.,Curr.Opinion Invens.Drugs,2001,2,558−561、Braasch et al.,Chem.Biol.,2001,8,1−7、Orum et al.,Curr.Opinion Mol.Ther.,2001,3,239−243、米国特許第7,053,207号、同第6,268,490号、同第6,770,748号、同第6,794,499号、同第7,034,133号、同第6,525,191号、同第6,670,461号、および同第7,399,845号、国際公開第WO2004/106356号、同第WO1994/14226号、同第WO2005/021570号、および同第WO2007/134181号、米国特許公開第US2004/0171570号、同第US2007/0287831号、および同第US2008/0039618号、米国特許第12/129,154号、同第60/989,574号、同第61/
026,995号、同第61/026,998号、同第61/056,564号、同第61/086,231号、同第61/097,787号、および同第61/099,844号、ならびにPCT国際出願第PCT/US2008/064591号、同第PCT/US2008/066154号、および同第PCT/US2008/068922号である。
【0402】
ある特定の実施形態において、二環式糖部分およびそのような二環式糖部分を組み込むヌクレオシドは、異性体配置によってさらに定義される。例えば、4’−2’メチレン−オキシ橋を含むヌクレオシドは、α−L配置またはβ−D配置であり得る。以前に、α−L−メチレンオキシ(4’−CH−O−2’)二環式ヌクレオシドが、アンチセンス活性を示すアンチセンスオリゴヌクレオチドに組み込まれている(Frieden et al.,Nucleic Acids Research,2003,21,6365−6372)。
【0403】
ある特定の実施形態において、置換糖部分は、1個以上の非架橋糖置換基および1個以上の架橋糖置換基(例えば、5’−置換および4’−2’架橋糖)を含む(2007年11月22日に公開されたPCT国際出願第WO2007/134181号(LNAが例えば5’−メチルまたは5’−ビニル基で置換されている)を参照のこと)。
【0404】
ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、糖代理物である。ある特定のそのような実施形態において、天然に存在する糖の酸素原子は、例えば、硫黄、炭素、または窒素原子で置換される。ある特定のそのような実施形態において、そのような修飾糖部分は、上述の架橋および/または非架橋置換基も含む。例えば、ある特定の糖代理物は、4’−硫黄原子ならびに2’位(例えば、2005年6月16日に公開された米国特許出願第US2005/0130923号を参照のこと)および/または5’位での置換を含む。さらなる例として、4’−2’橋を有する炭素環式二環式ヌクレオシドが記載されている(例えば、Freier et al.,Nucleic Acids Research,1997,25(22),4429−4443、およびAlbaek et al.,J.Org.Chem.,2006,71,7731−7740を参照のこと)。
【0405】
ある特定の実施形態において、糖代理物は、5個の原子以外を有する環を含む。例えば、ある特定の実施形態において、糖代理物は、モルフォリノを含む。モルフォリノ化合物およびオリゴマー化合物におけるそれらの使用は、多数の特許および公開論文(例えば、Braasch et al.,Biochemistry,2002,41,4503−4510、ならびに米国特許第5,698,685号、同第5,166,315号、同第5,185,444号、および同第5,034,506号を参照のこと)で報告されている。本明細書で使用されるとき、「モルフォリノ」という用語は、以下の構造を有する糖代理物を意味する。
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0406】
ある特定の実施形態において、モルフォリノは、例えば、上述のモルフォリノ構造由来の様々な置換基を付加または変更することによって修飾され得る。そのような糖代理物は、本明細書において「修飾モルフォリノ」と称される。
【0407】
別の例として、ある特定の実施形態において、糖代理物は、6員テトラヒドロピランを含む。そのようなテトラヒドロピランは、さらに修飾または置換され得る。そのような修飾テトラヒドロピランを含むヌクレオシドには、ヘキシトール核酸(HNA)、アニトール核酸(ANA)、マニトール核酸(MNA)(Leumann,CJ.Bioorg.& Med.Chem.(2002)10:841−854を参照のこと)、フルオロHNA(F−HNA)、および以下の式VIを有する化合物が含まれるが、これらに限定されず、
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
式中、独立して、式VIの前記少なくとも1個のテトラヒドロピランヌクレオシド類似体の各々について、
Bxは、核酸塩基部分であり、
およびTは各々、独立して、テトラヒドロピランヌクレオシド類似体をアンチセンス化合物に結合させるヌクレオシド間結合基であるか、またはTおよびTのうちの一方は、テトラヒドロピランヌクレオシド類似体をアンチセンス化合物に結合させるヌクレオシド間結合基であり、TおよびTのうちの他方は、H、ヒドロキシル保護基、結合共役基、または5’もしくは3’−末端基であり、
、q、q、q、q、q、およびqは各々、独立して、H、C〜Cアルキル、置換C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、または置換C〜Cアルキニルであり、
およびRの各々は、水素、ハロゲン、置換または非置換アルコキシ、NJ、SJ、N、OC(=X)J、OC(=X)NJ、NJC(=X)NJ、およびCNの中から独立して選択され、式中、Xは、O、S、またはNJであり、各J、J、およびJは、独立して、HまたはC〜Cアルキルである。
【0408】
ある特定の実施形態において、式VIの修飾THPヌクレオシドが提供され、式中、q、q、q、q、q、q、およびqは各々、Hである。ある特定の実施形態において、q、q、q、q、q、q、およびqのうちの少なくとも1つは、H以外である。ある特定の実施形態において、q、q、q、q、q、q、およびqのうちの少なくとも1つは、メチルである。ある特定の実施形態において、式VIのTHPヌクレオシドが提供され、式中、RおよびRのうちの一方がFである。ある特定の実施形態において、Rがフルオロであり、RがHであり、Rがメトキシであり、RがHであり、Rがメトキシエトキシであり、RがHである。
【0409】
アンチセンス化合物への組み込みのためにヌクレオシドを修飾するために用いられ得る多くの他のビシクロおよびトリシクロ糖代理物環系も当技術分野で既知である(例えば、総説:Leumann,J.C,Bioorganic & Medicinal Chemistry,2002,10,841−854を参照のこと)。
【0410】
2’−F−5’−メチル置換ヌクレオシド(他の開示された5’,2’−ビス置換ヌクレオシドについては、2008年8月21日に公開されたPCT国際出願第WO2008/101157号を参照のこと)、ならびにリボシル環酸素原子のSとの置換および2’位でのさらなる置換(2005年6月16日に公開された米国特許出願第US2005−0130923号を参照のこと)、またはあるいは二環式核酸の5’−置換(4’−CH−O−2’二環式ヌクレオシドが5’位で5’−メチルまたは5’−ビニル基でさらに
置換される、2007年11月22日に公開されたPCT国際出願第WO2007/134181号を参照のこと)等であるが、これらに限定されない修飾の組み合わせも提供される。炭素環式二環式ヌクレオシドのオリゴマー化および生化学的研究に加えて、それらの合成および調製も記載されている(例えば、Srivastava et al.,J.Am.Chem.Soc.2007,129(26),8362−8379を参照のこと)。
【0411】
ある特定の実施形態において、本開示は、修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドを提供する。これらの修飾ヌクレオチドは、修飾糖、修飾核酸塩基、および/または修飾結合を含み得る。特異的修飾は、結果として生じるオリゴヌクレオチドが望ましい特徴を有するように選択される。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、1個以上のRNA様ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、1個以上のDNA様ヌクレオチドを含む。
2.ある特定の核酸塩基修飾
【0412】
ある特定の実施形態において、本開示のヌクレオシドは、1個以上の非修飾核酸塩基を含む。ある特定の実施形態において、本開示のヌクレオシドは、1個以上の修飾核酸塩基を含む。
【0413】
ある特定の実施形態において、修飾核酸塩基は、本明細書で定義されるユニバーサル塩基、疎水性塩基、乱交雑塩基、サイズ拡大塩基、およびフッ素化塩基から選択される。5−置換ピリミジン、6−アザピリミジン、ならびにN−2、N−6、およびO−6置換プリンには、本明細書で定義される、2−アミノプロピルアデニン、5−プロピニルウラシル;5−プロピニルシトシン;5−ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、6−メチルならびにアデニンおよびグアニンの他のアルキル誘導体、2−プロピルならびにアデニンおよびグアニンの他のアルキル誘導体、2−チオウラシル、2−チオチミンおよび2−チオシトシン、5−ハロウラシルおよびシトシン、5−プロピニル(−CoC−CH)ウラシルならびにシトシンおよびピリミジン塩基の
他のアルキニル誘導体、6−アゾウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウラシル(シュードウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、8−アミノ、8−チオール、8−チオアルキル、8−ヒドロキシルならびに他の8−置換アデニンおよびグアニン、5−ハロ、特に、5−ブロモ、5−トリフルオロメチルならびに他の5−置換ウラシルおよびシトシン、7−メチルグアニンおよび7−メチルアデニン、2−F−アデニン、2−アミノ−アデニン、8−アザグアニンおよび8−アザアデニン、7−デアザグアニンおよび7−デアザアデニン、3−デアザグアニンおよび3−デアザアデニン、ユニバーサル塩基、疎水性塩基、乱交雑塩基、サイズ拡大塩基、およびフッ素化塩基が含まれる。さらに、修飾核酸塩基には、三環式ピリミジン、例えば、フェノキサジンシチジン([5,4−b][1,4]ベンゾオキサジン−2(3H)−オン)、フェノチアジンシチジン(1H−ピリミド[5,4−b][1,4]ベンゾチアジン−2(3H)−オン)、G−クランプ、例えば、置換フェノキサジンシチジン(例えば、9−(2−アミノエトキシ)−H−ピリミド[5,4−b][1,4]ベンゾオキサジン−2(3H)−オン)、カルバゾールシチジン(2H−ピリミド[4,5−b]インドール−2−オン)、ピリドインドールシチジン(H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−オン)が含まれる。修飾核酸塩基には、プリンまたはピリミジン塩基が、他の複素環、例えば、7−デアザ−アデニン、7−デアザグアノシン、2−アミノピリジン、および2−ピリドンに置換される塩基も含まれ得る。さらに、核酸塩基には、米国特許第3,687,808号に開示される塩基、The Concise Encyclopedia Of Polymer Science and Engineering,Kroschwitz,J.I.,Ed.,John Wiley & Sons,1990,858−859に開示される塩基、Englisch et al.,Angewandte Chemie,
International Edition,1991,30,613によって開示される塩基、およびSanghvi,Y.S.,Chapter 15,Antisense Research and Applications,Crooke,S.T.and Lebleu,B.,Eds.,CRC Press,1993,273−288によって開示される塩基が含まれる。
【0414】
上述の修飾核酸塩基ならびに他の修飾核酸塩基のある特定の調製を教示する代表的な米国特許には、米国特許第3,687,808号、同第4,845,205号、同第5,130,302号、同第5,134,066号、同第5,175,273号、同第5,367,066号、同第5,432,272号、同第5,457,187号、同第5,459,255号、同第5,484,908号、同第5,502,177号、同第5,525,711号、同第5,552,540号、同第5,587,469号、同第5,594,121号、同第5,596,091号、同第5,614,617号、同第5,645,985号、同第5,681,941号、同第5,750,692号、同第5,763,588号、同第5,830,653号、および同第6,005,096号が含まれるが、これらに限定されず、これらのある特定の特許は、本出願と共同所有されており、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
3.ある特定のヌクレオシド間結合
【0415】
ある特定の実施形態において、本開示は、連結したヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドを提供する。そのような実施形態において、ヌクレオシドは、任意のヌクレオシド間結合を用いて一緒に連結され得る。ヌクレオシド間結合基の2つの主なクラスは、リン原子の存在または不在によって定義される。代表的なリン含有ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル(PO)、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、ホスホラミデート、およびホスホロチオエート(PS)を含むが、これらに限定されない。代表的な非リン含有ヌクレオシド間結合基は、メチレンメチルイミノ(−CH−N(CH)−O−CH−)、チオジエステル(−O−C(O)−S−)、チオノカルバメート(−O−C(O)(NH)−S−)、シロキサン(−O−Si(H)−O−)、およびN,N’−ジメチルヒドラジン(−CH−N(CH)−N(CH)−)を含むが、これらに限定されない。修飾結合は、天然ホスホジエステル結合と比較して、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を変化させる、典型的には、増加させるために用いられ得る。ある特定の実施形態において、キラル原子を有するヌクレオシド間結合は、ラセミ混合物として、または別個の鏡像異性体として調製され得る。代表的なキラル結合は、アルキルホスホネートおよびホスホロチオエートを含むが、これらに限定されない。リン含有および非リン含有ヌクレオシド間結合の調製方法は、当業者に周知である。
【0416】
本明細書に記載のオリゴヌクレオチドは、1つ以上の不斉中心を含有し、それ故に、絶対立体化学の点で、(R)もしくは(S)、糖アノマー等の場合、αもしくはβ、またはアミノ酸等の場合、(D)もしくは(L)と定義され得る、鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の立体異性体配置を生じさせる。本明細書に提供されるアンチセンス化合物には、すべてのそのような考えられる異性体、ならびにそれらのラセミ形態および光学的に純粋な形態が含まれる。
【0417】
中性ヌクレオシド間結合には、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、MMI(3’−CH−N(CH)−O−5’)、アミド−3(3’−CH−C(=O)−N(H)−5’)、アミド−4((3’−CH−N(H)−C(=O)−5’)、ホルムアセタール(3’−O−CH−O−5’)、およびチオホルムアセタール(3’−S−CH−O−5’)が含まれるが、これらに限定されない。さらに、中性ヌクレオシド間結合には、シロキサン(ジアルキルシロキサン)、カルボン酸エステル、カルボキサミド、硫化物、スルホン酸エステル、およびアミドを含む非イオン性結合が含まれる(例えば、
Carbohydrate Modifications in Antisense Research;Y.S.Sanghvi and P.D.Cook,Eds.,ACS Symposium Series 580;Chapters 3 and 4,40−65を参照のこと)。さらに、中性ヌクレオシド間結合には、混合したN、O、S、およびCH成分部分を含む非イオン性結合が含まれる。
4.ある特定のモチーフ
【0418】
a.ある特定の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾ヌクレオシド(例えば、修飾糖および/または修飾核酸塩基を含むヌクレオシド)ならびに/または1個以上の修飾ヌクレオシド間結合を含む。オリゴヌクレオチドにおけるそのような修飾のパターンは、本明細書においてモチーフと称される。ある特定の実施形態において、糖、核酸塩基、および結合モチーフは、互いに独立している。
a.ある特定の糖モチーフ
【0419】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、定義されたパターンまたは糖修飾モチーフでオリゴヌクレオチドまたはその領域に沿って配置された1種類以上の修飾糖部分および/または天然に存在する糖部分を含む。そのようなモチーフは、本明細書で論じられる糖修飾および/または他の既知の糖修飾のうちのいずれかを含み得る。
【0420】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、2個の外部領域または「ウィング」および中央もしくは内部領域または「ギャップ」を含むギャップマー糖モチーフを有する領域を含むか、またはそれからなる。ギャップマー糖モチーフの3個の領域(5’−ウィング、ギャップ、および3’−ウィング)は、ヌクレオシドの連続した配列を形成し、これらのウィングの各々のヌクレオシドの糖部分の少なくとも一部は、このギャップのヌクレオシドの糖部分の少なくとも一部とは異なる。具体的には、少なくとも、ギャップに最も近い(5’−ウィングの最も3’側のヌクレオシドおよび3’−ウィングの最も5’側のヌクレオシド)各ウィングのヌクレオシドの糖部分が、隣接するギャップヌクレオシドの糖部分とは異なり、それ故に、ウィングとギャップとの間の境界を定義する。ある特定の実施形態において、ギャップ内の糖部分は、互いに同一である。ある特定の実施形態において、ギャップは、ギャップの1個以上の他のヌクレオシドの糖部分とは異なる糖部分を有する1個以上のヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、2個のウィングの糖モチーフは、互いに同一である(対称性糖ギャップマー)。ある特定の実施形態において、5’−ウィングの糖モチーフは、3’−ウィングの糖モチーフとは異なる(不斉糖ギャップマー)。
i.ある特定の5’−ウィング
【0421】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1〜8個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1〜7個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1〜6個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1〜5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、2〜5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、3〜5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、4または5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1〜4個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1〜3個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1または2個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、2〜4個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の
実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、2または3個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、3または4個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、1個のヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、2個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、3個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、4個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、6個の連結したヌクレオシドからなる。
【0422】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも2個の二環式ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも3個の二環式ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも4個の二環式ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、二環式ヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、拘束エチルヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、LNAヌクレオシドである。
【0423】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、非二環式修飾ヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−置換ヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−MOEヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−OMeヌクレオシドである。
【0424】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−デオキシヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個のリボヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングの各ヌクレオシドは、リボヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、5’−ウィングのヌクレオシドのうちの1個、2個以上、または各々は、RNA様ヌクレオシドである。
【0425】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップ
マーの5’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
【0426】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの5’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
ii.ある特定の3’−ウィング
【0427】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1〜8個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1〜7個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1〜6個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1〜5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、2〜5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、3〜5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、4または5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1〜4個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1〜3個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1または2個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、2〜4個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、2または3個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、3または4個の連結したヌクレオシドからなる。
【0428】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、1個のヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、2個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、3個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、4個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、5個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、6個の連結したヌクレオシドからなる。
【0429】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、二環式ヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレ
オシドは、拘束エチルヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、LNAヌクレオシドである。
【0430】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも2個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも3個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも4個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、非二環式修飾ヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−置換ヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−MOEヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−OMeヌクレオシドである。
【0431】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、2’−デオキシヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のリボヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングの各ヌクレオシドは、リボヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、5’−ウィングのヌクレオシドのうちの1個、2個以上、または各々は、RNA様ヌクレオシドである。
【0432】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
【0433】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
【0434】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のL
NAヌクレオシドおよび少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシドおよび少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
【0435】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシド、少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシド、少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシド、少なくとも1個の非二環式修飾ヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
【0436】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシド、少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシド、少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシド、少なくとも1個の2’−置換ヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
【0437】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシド、少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシド、少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシド、少なくとも1個の2’−MOEヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
【0438】
ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の二環式ヌクレオシド、少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個の拘束エチルヌクレオシド、少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーの3’−ウィングは、少なくとも1個のLNAヌクレオシド、少なくとも1個の2’−OMeヌクレオシド、および少なくとも1個の2’−デオキシヌクレオシドを含む。
iii.ある特定の中央領域(ギャップ)
【0439】
ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、6〜20個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、6〜15個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャ
ップは、6〜12個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、6〜10個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、6〜9個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、6〜8個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、6または7個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、7〜10個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、7〜9個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、7または8個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、8〜10個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、8または9個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、6個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、7個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、8個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、9個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、10個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、11個の連結したヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップは、12個の連結したヌクレオシドからなる。
【0440】
ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップの各ヌクレオシドは、2’−デオキシヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ギャップは、1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップの各ヌクレオシドは、2’−デオキシヌクレオシドであるか、または「DNA様」の修飾ヌクレオシドである。そのような実施形態において、「DNA様」とは、ギャップマーおよびRNA分子を含む二本鎖がRNase Hを活性化することができるようにヌクレオシドがDNAと同様の特徴を有することを意味する。例えば、ある特定の条件下で、2’−(ara)−Fは、RNase Hの活性化を支援することが示されており、それ故に、DNA様である。ある特定の実施形態において、ギャップマーのギャップの1個以上のヌクレオシドは、2’−デオキシヌクレオシドではなく、DNA様でもない。ある特定のそのような実施形態において、ギャップマーは、それでもやはり、RNase Hの活性化を支援する(例えば、非DNAヌクレオシドの数または設置のおかげで)。
【0441】
ある特定の実施形態において、ギャップは、1個以上の修飾ヌクレオシドによって中断された一続きの非修飾2’−デオキシヌクレオシドを含み、それ故に、3個のサブ領域(2つの一続きの、1個以上の2’−デオキシヌクレオシドおよび一続きの1個以上の中断修飾ヌクレオシド)をもたらす。ある特定の実施形態において、いずれの一続きの非修飾2’−デオキシヌクレオシドも、5、6、または7個のヌクレオシドより短い。ある特定の実施形態において、そのような短い続きは、短いギャップ領域を用いることによって達成される。ある特定の実施形態において、短い一続きは、より長いギャップ領域を中断することによって達成される。
【0442】
ある特定の実施形態において、ギャップは、1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、cEt、FHNA、LNA、および2−チオ−チミジンの中から選択される1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、1個の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、5’−Meおよび5’−(R)−Meの中から選択される5’−置換糖部分を含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、2個の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、3個の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形
態において、ギャップは、4個の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、2個以上の修飾ヌクレオシドを含み、各修飾ヌクレオシドは同一である。ある特定の実施形態において、ギャップは、2個以上の修飾ヌクレオシドを含み、各修飾ヌクレオシドは異なる。
【0443】
ある特定の実施形態において、ギャップは、1個以上の修飾結合を含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、1個以上のメチルホスホネート結合を含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、2個以上の修飾結合を含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、1個以上の修飾結合および1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、1個の修飾結合および1個の修飾ヌクレオシドを含む。ある特定の実施形態において、ギャップは、2個の修飾結合および2個以上の修飾ヌクレオシドを含む。

b.ある特定のヌクレオシド間結合モチーフ
【0444】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、定義されたパターンまたは修飾ヌクレオシド間結合モチーフでオリゴヌクレオチドまたはその領域に沿って配置された修飾ヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、交互のヌクレオシド間結合モチーフを有する領域を含む。ある特定の実施形態において、本開示のオリゴヌクレオチドは、均一に修飾されたヌクレオシド間結合の領域を含む。ある特定のそのような実施形態において、オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合によって均一に連結された領域を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合によって均一に連結される。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステルおよびホスホロチオエートから選択される。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステルおよびホスホロチオエートから選択され、少なくとも1個のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートである。
【0445】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも6個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも7個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも8個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも9個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも10個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも11個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも12個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも13個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも14個のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。
【0446】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも6個の連続したホスホロチオエートヌクレオシド間結合の少なくとも1個のブロックを含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも7個の連続したホスホロチオエートヌクレオシド間結合の少なくとも1個のブロックを含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも8個の連続したホスホロチオエートヌクレオシド間結合の少なくとも1個のブロックを含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも9個の連続したホスホロチオエートヌクレオシド間結合の少なくとも1個のブロックを含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1
0個の連続したホスホロチオエートヌクレオシド間結合の少なくとも1個のブロックを含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも1個の12個の連続したホスホロチオエートヌクレオシド間結合の少なくとも1個のブロックを含む。ある特定のそのような実施形態において、少なくとも1個のそのようなブロックは、オリゴヌクレオチドの3’末端に位置する。ある特定のそのような実施形態において、少なくとも1個のそのようなブロックは、オリゴヌクレオチドの3’末端の3個のヌクレオシド内に位置する。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、15個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、14個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、13個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、12個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、11個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、10個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、9個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、8個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、7個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、6個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、5個未満のホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む。
c.ある特定の核酸塩基修飾モチーフ
【0447】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、定義されたパターンまたは核酸塩基修飾モチーフでオリゴヌクレオチドまたはその領域に沿って配置された核酸塩基に対する化学修飾を含む。ある特定のそのような実施形態において、核酸塩基修飾は、ギャップモチーフで配置される。ある特定の実施形態において、核酸塩基修飾は、交互のモチーフで配置される。ある特定の実施形態において、各核酸塩基が修飾される。ある特定の実施形態において、核酸塩基のうちのいずれも化学修飾されない。
【0448】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、修飾核酸塩基のブロックを含む。ある特定のそのような実施形態において、ブロックは、オリゴヌクレオチドの3’末端に存在する。ある特定の実施形態において、ブロックは、オリゴヌクレオチドの3’末端の3個のヌクレオチド内に存在する。ある特定のそのような実施形態において、ブロックは、オリゴヌクレオチドの5’末端に存在する。ある特定の実施形態において、ブロックは、オリゴヌクレオチドの5’末端の3個のヌクレオチド内に存在する。
【0449】
ある特定の実施形態において、核酸塩基修飾は、オリゴヌクレオチドの特定の位置における天然塩基の機能である。例えば、ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの各プリンまたは各ピリミジンが修飾される。ある特定の実施形態において、各アデニンが修飾される。ある特定の実施形態において、各グアニンが修飾される。ある特定の実施形態において、各チミンが修飾される。ある特定の実施形態において、各シトシンが修飾される。ある特定の実施形態において、各ウラシルが修飾される。
【0450】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドのシトシン部分のうちのいくつかもしくはすべてが5−メチルシトシン部分であるか、またはいずれも5−メチルシトシン部分ではない。本明細書において、5−メチルシトシンは、「修飾核酸塩基」ではない。したがって、別途示されない限り、非修飾核酸塩基は、5−メチルを有するシトシン残基および5−メチルを欠くシトシン残基の両方を含む。ある特定の実施形態において、すべてまたはいくつかのシトシン核酸塩基のメチル化状態が特定される。
【0451】
ある特定の実施形態において、核酸塩基に対する化学修飾は、ある特定の共役基の核酸塩基への結合を含む。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの各プリンまたは各ピリミジンは、共役基を含むように任意に修飾され得る。
d.ある特定の全長
【0452】
ある特定の実施形態において、本開示は、様々な範囲の長さのうちのいずれかのオリゴヌクレオチドを提供する。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、X〜Y個の連結したヌクレオシドからなり、ここで、Xは、その範囲の最小数のヌクレオシドを表し、Yは、その範囲の最大数のヌクレオシドを表す。ある特定のそのような実施形態において、XおよびYは各々、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、および50から独立して選択されるが、但し、XがY以下であることを条件とする。例えば、ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、8〜9、8〜10、8〜11、8〜12、8〜13、8〜14、8〜15、8〜16、8〜17、8〜18、8〜19、8〜20、8〜21、8〜22、8〜23、8〜24、8〜25、8〜26、8〜27、8〜28、8〜29、8〜30、9〜10、9〜11、9〜12、9〜13、9〜14、9〜15、9〜16、9〜17、9〜18、9〜19、9〜20、9〜21、9〜22、9〜23、9〜24、9〜25、9〜26、9〜27、9〜28、9〜29、9〜30、10〜11、10〜12、10〜13、10〜14、10〜15、10〜16、10〜17、10〜18、10〜19、10〜20、10〜21、10〜22、10〜23、10〜24、10〜25、10〜26、10〜27、10〜28、10〜29、10〜30、11〜12、11〜13、11〜14、11〜15、11〜16、11〜17、11〜18、11〜19、11〜20、11〜21、11〜22、11〜23、11〜24、11〜25、11〜26、11〜27、11〜28、11〜29、11〜30、12〜13、12〜14、12〜15、12〜16、12〜17、12〜18、12〜19、12〜20、12〜21、12〜22、12〜23、12〜24、12〜25、12〜26、12〜27、12〜28、12〜29、12〜30、13〜14、13〜15、13〜16、13〜17、13〜18、13〜19、13〜20、13〜21、13〜22、13〜23、13〜24、13〜25、13〜26、13〜27、13〜28、13〜29、13〜30、14〜15、14〜16、14〜17、14〜18、14〜19、14〜20、14〜21、14〜22、14〜23、14〜24、14〜25、14〜26、14〜27、14〜28、14〜29、14〜30、15〜16、15〜17、15〜18、15〜19、15〜20、15〜21、15〜22、15〜23、15〜24、15〜25、15〜26、15〜27、15〜28、15〜29、15〜30、16〜17、16〜18、16〜19、16〜20、16〜21、16〜22、16〜23、16〜24、16〜25、16〜26、16〜27、16〜28、16〜29、16〜30、17〜18、17〜19、17〜20、17〜21、17〜22、17〜23、17〜24、17〜25、17〜26、17〜27、17〜28、17〜29、17〜30、18〜19、18〜20、18〜21、18〜22、18〜23、18〜24、18〜25、18〜26、18〜27、18〜28、18〜29、18〜30、19〜20、19〜21、19〜22、19〜23、19〜24、19〜25、19〜26、19〜29、19〜28、19〜29、19〜30、20〜21、20〜22、20〜23、20〜24、20〜25、20〜26、20〜27、20〜28、20〜29、20〜30、21〜22、21〜23、21〜24、21〜25、21〜26、21〜27、21〜28、21〜29、21〜30、22〜23、22〜24、22〜25、22〜26、22〜27、22〜28、22〜29、22〜30、23〜24、23〜25、23〜26、23〜27、23〜28、23〜29、23〜30、24〜25、24〜26、24〜27、24〜28、24〜29、24〜30、25〜26、25〜27、
25〜28、25〜29、25〜30、26〜27、26〜28、26〜29、26〜30、27〜28、27〜29、27〜30、28〜29、28〜30、または29〜30個の連結したヌクレオシドからなり得る。ある範囲またはある特定の数にかかわらず、化合物のオリゴヌクレオチドのヌクレオシドの数が限定される実施形態において、この化合物は、それでもやはり、さらなる他の置換基をさらに含み得る。例えば、8〜30個のヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドは、31個のヌクレオシドを有するオリゴヌクレオチドを除外するが、別途示されない限り、そのようなオリゴヌクレオチドは、例えば、1個以上の共役基、末端基、または他の置換基をさらに含み得る。
【0453】
さらに、オリゴヌクレオチドが全長範囲および特定の長さを有する領域によって説明され、かつそれらの領域の特定の長さの合計が全長範囲の上限未満である場合、オリゴヌクレオチドは、特定の領域の長さを超えてさらなるヌクレオシドを有し得るが、但し、ヌクレオシドの総数が全長範囲の上限を超えないことを条件とする。
5.ある特定のアンチセンスオリゴヌクレオチドの化学的モチーフ
【0454】
ある特定の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドの化学構造的特徴は、それらの糖モチーフ、ヌクレオシド間結合モチーフ、核酸塩基修飾モチーフ、および全長によって特徴付けられる。ある特定の実施形態において、そのようなパラメータは各々、互いに独立している。したがって、ギャップマー糖モチーフを有するオリゴヌクレオチドの各ヌクレオシド間結合は、修飾されても修飾されなくてもよく、糖修飾のギャップマー修飾パターンに従っても従わなくてもよい。したがって、糖ギャップマーのウィング領域内のヌクレオシド間結合は、互いに同一であるか、または異なり得、ギャップ領域のヌクレオシド間結合と同一であるか、または異なり得る。同様に、そのような糖ギャップマーオリゴヌクレオチドは、糖修飾のギャップマーパターンから独立して1個以上の修飾核酸塩基を含み得る。当業者であれば、そのようなモチーフが組み合わされて様々なオリゴヌクレオチドを作成し得ることを認識する。
【0455】
ある特定の実施形態において、ヌクレオシド間結合およびヌクレオシド修飾の選択は、互いに独立していない。

i.ある特定の配列および標的
【0456】
ある特定の実施形態において、本発明は、標的核酸に相補的な配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。そのようなアンチセンス化合物は、標的核酸にハイブリダイズすることができ、少なくとも1つのアンチセンス活性をもたらす。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、1個以上の標的核酸に特異的にハイブリダイズする。ある特定の実施形態において、特異的にハイブリダイズするアンチセンス化合物は、標的核酸に対して、ハイブリダイゼーションを可能にし、かつアンチセンス活性をもたらすのに十分な相補性と、任意の非標的に対して、特異的ハイブリダイゼーションが所望される条件下(例えば、生体内または治療的使用のために生理学的条件下、かつ生体外アッセイの場合、アッセイが実行される条件下)で非標的核酸配列への非特異的ハイブリダイゼーションを回避するか、または減少させるのに不十分な相補性とを有する領域を含む核酸塩基配列と、を有する。ある特定の実施形態において、標的および非標的が両方ともに標的配列を含むが、オリゴヌクレオチドは、標的と非標的との間で選択的である。そのような実施形態において、選択性は、一方の核酸分子と比較した他方の核酸分子の標的領域の相対近接性に起因し得る。
【0457】
ある特定の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドの全長にわたって標的核酸に完全に相補的なオリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、標的核酸に99%相補的である。ある特定
の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、標的核酸に95%相補的である。ある特定の実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、標的核酸に90%相補的である。
【0458】
ある特定の実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、標的核酸に85%相補的である。ある特定の実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、標的核酸に80%相補的である。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸に完全に相補的であり、かつオリゴヌクレオチドの全長にわたって標的核酸に少なくとも80%相補的な領域を含む。ある特定のそのような実施形態において、完全な相補性の領域は、6〜14核酸塩基長である。
【0459】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、ハイブリダイズ領域および末端領域を含む。ある特定のそのような実施形態において、ハイブリダイズ領域は、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、標的核酸に完全に相補的である。ある特定の実施形態において、ハイブリダイズ領域は、標的核酸と比較して、1つのミスマッチを含む。ある特定の実施形態において、ハイブリダイズ領域は、標的核酸と比較して、2つのミスマッチを含む。ある特定の実施形態において、ハイブリダイズ領域は、標的核酸と比較して、3つのミスマッチを含む。ある特定の実施形態において、末端領域は、1〜4個の末端ヌクレオシドからなる。ある特定の実施形態において、末端ヌクレオシドは、3’末端に存在する。ある特定の実施形態において、末端ヌクレオシドのうちの1個以上は、標的核酸に相補的ではない。
【0460】
アンチセンス機構は、標的核酸とのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを伴う任意の機構を含み、このハイブリダイゼーションは、生物学的効果をもたらす。ある特定の実施形態において、そのようなハイブリダイゼーションは、例えば、標的核酸の翻訳、転写、またはスプライシングを伴う細胞機構の同時に起こる阻害または刺激による標的核酸分解または占有のいずれかをもたらす。
【0461】
標的RNAの分解を伴う一種のアンチセンス機構は、RNase H媒介アンチセンスである。RNase Hは、RNA:DNA二本鎖のRNA鎖を切断する細胞性エンドヌクレアーゼである。「DNA様」の一本鎖アンチセンス化合物が哺乳類細胞におけるRNase H活性を誘発することが当技術分野で既知である。したがって、RNase Hの活性化は、RNA標的の切断をもたらし、それにより遺伝子発現のDNA様オリゴヌクレオチド媒介阻害の効率を大幅に向上させる。
【0462】
ある特定の実施形態において、共役基は、切断可能な部分を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、1個以上の切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、リンカーを含む。ある特定の実施形態において、リンカーは、タンパク質結合部分を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、細胞標的部分(細胞標的基とも称される)を含む。ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、分岐基を含む。ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、1個以上のテザーを含む。ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、炭水化物または炭水化物クラスターを含む。
ii.ある特定の切断可能な部分
【0463】
ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、切断可能な結合である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、切断可能な部分を含む。ある特定のそのような実施形態において、切断可能な部分は、アンチセンスオリゴヌクレオチドに結合する。ある特定のそのような実施形態において、切断可能な部分は、細胞標的部分に直接結合する。ある特定のそのような実施形態において、切断可能な部分は、共役リンカーに結合する。ある特定の実施形態に
おいて、切断可能な部分は、ホスフェートまたはホスホジエステルを含む。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、切断可能なヌクレオシドまたはヌクレオシド類似体である。ある特定の実施形態において、ヌクレオシドまたはヌクレオシド類似体は、プリン、置換プリン、ピリミジン、または置換ピリミジンから選択される任意に保護された複素環式塩基を含む。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ウラシル、チミン、シトシン、4−N−ベンゾイルシトシン、5−メチルシトシン、4−N−ベンゾイル−5−メチルシトシン、アデニン、6−N−ベンゾイルアデニン、グアニン、および2−N−イソブチリルグアニンから選択される任意に保護された複素環式塩基を含むヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によってアンチセンスオリゴヌクレオチドの3’位に結合され、かつホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合によってリンカーに結合される2’−デオキシヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によってアンチセンスオリゴヌクレオチドの3’位に結合され、かつホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合によってリンカーに結合される2’−デオキシアデノシンである。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によってアンチセンスオリゴヌクレオチドの3’位に結合され、かつホスホジエステル結合によってリンカーに結合される2’−デオキシアデノシンである。
【0464】
ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの3’位に結合される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの5’位に結合される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの2’位に結合される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によってアンチセンスオリゴヌクレオチドに結合される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合またはホスホロチオエート結合のいずれかによってリンカーに結合される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によってリンカーに結合される。ある特定の実施形態において、共役基は、切断可能な部分を含まない。
【0465】
ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、標的細胞によって内部に取り入れられた後にのみ、複合体が動物に投与された後に切断される。細胞内で切断可能な部分が切断され、それにより活性アンチセンスオリゴヌクレオチドを放出する。理論によって束縛されることを望むものではないが、切断可能な部分が細胞内で1個以上のヌクレアーゼによって切断されることが考えられる。ある特定の実施形態において、1個以上のヌクレアーゼは、切断可能な部分とリンカーとの間のホスホジエステル結合を切断する。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、以下の中から選択される構造を有し、
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Bx、Bx、Bx、およびBxの各々は、独立して、複素環式塩基部分である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、以下の中から選択される構造を有する。
【化128】
[この文献は図面を表示できません]

iii.ある特定のリンカー
【0466】
ある特定の実施形態において、共役基は、リンカーを含む。ある特定のそのような実施形態において、リンカーは、切断可能な部分に共有結合される。ある特定のそのような実施形態において、リンカーは、アンチセンスオリゴヌクレオチドに共有結合される。ある特定の実施形態において、リンカーは、細胞標的部分に共有結合される。ある特定の実施形態において、リンカーは、固体支持体への共有結合をさらに含む。ある特定の実施形態において、リンカーは、タンパク質結合部分への共有結合をさらに含む。ある特定の実施形態において、リンカーは、固体支持体への共有結合をさらに含み、タンパク質結合部分への共有結合もさらに含む。ある特定の実施形態において、リンカーは、テザーリガンドの結合のために複数の位置を含む。ある特定の実施形態において、リンカーは、テザーリガンドの結合のために複数の位置を含み、分岐基に結合されない。ある特定の実施形態において、リンカーは、1個以上の切断可能な結合をさらに含む。ある特定の実施形態において、共役基は、リンカーを含まない。
【0467】
ある特定の実施形態において、リンカーは、アルキル、アミド、ジスルフィド、ポリエチレングリコール、エーテル、チオエーテル(−S−)、およびヒドロキシルアミノ(−O−N(H)−)基から選択される基を含む少なくとも1個の線状基を含む。ある特定の実施形態において、線状基は、アルキル、アミド、およびエーテル基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、線状基は、アルキルおよびエーテル基から選択され
る基を含む。ある特定の実施形態において、線状基は、少なくとも1個のリン結合基を含む。ある特定の実施形態において、線状基は、少なくとも1個のホスホジエステル基を含む。ある特定の実施形態において、線状基は、少なくとも1個の中性結合基を含む。ある特定の実施形態において、線状基は、細胞標的部分および切断可能な部分に共有結合される。ある特定の実施形態において、線状基は、細胞標的部分およびアンチセンスオリゴヌクレオチドに共有結合される。ある特定の実施形態において、線状基は、細胞標的部分、切断可能な部分、および固体支持体に共有結合される。ある特定の実施形態において、線状基は、細胞標的部分、切断可能な部分、固体支持体、およびタンパク質結合部分に共有結合される。ある特定の実施形態において、線状基は、1個以上の切断可能な結合を含む。
【0468】
ある特定の実施形態において、リンカーは、足場基に共有結合される線状基を含む。ある特定の実施形態において、足場は、アルキル、アミド、ジスルフィド、ポリエチレングリコール、エーテル、チオエーテル、およびヒドロキシルアミノ基から選択される基を含む分岐状脂肪族基を含む。ある特定の実施形態において、足場は、アルキル、アミド、およびエーテル基から選択される基を含む分岐状脂肪族基を含む。ある特定の実施形態において、足場は、少なくとも1個の単環式または多環式環系を含む。ある特定の実施形態において、足場は、少なくとも2個の単環式または多環式環系を含む。ある特定の実施形態において、線状基は、足場基に共有結合され、足場基は、切断可能な部分およびリンカーに共有結合される。ある特定の実施形態において、線状基は、足場基に共有結合され、足場基は、切断可能な部分、リンカー、および固体支持体に共有結合される。ある特定の実施形態において、線状基は、足場基に共有結合され、足場基は、切断可能な部分、リンカー、およびタンパク質結合部分に共有結合される。ある特定の実施形態において、線状基は、足場基に共有結合され、足場基は、切断可能な部分、リンカー、タンパク質結合部分、および固体支持体に共有結合される。ある特定の実施形態において、足場基は、1個以上の切断可能な結合を含む。
【0469】
ある特定の実施形態において、リンカーは、タンパク質結合部分を含む。ある特定の実施形態において、タンパク質結合部分は、例えば、コレステロール、コール酸、アダマンタン酢酸、1−ピレン酪酸、ジヒドロテストステロン、1,3−ビス−O(ヘキサデシル)グリセロール、ゲラニルオキシヘキシル基、ヘキサデシルグリセロール、ボルネオール、メントール、1,3−プロパンジオール、ヘプタデシル基、パルミチン酸、ミリスチン酸、O3−(オレオイル)リトコール酸、O3−(オレオイル)コレン酸、ジメトキシトリチル、またはフェノキサジン)、ビタミン(例えば、葉酸塩、ビタミンA、ビタミンE、ビオチン、ピリドキサール)、ペプチド、炭水化物(例えば、単糖、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖、多糖)、エンドソーム溶解成分、ステロイド(例えば、ウバオール、ヘシゲニン、ジオスゲニン)、テルペン(例えば、トリテルペン、例えば、サルササポゲニン、フリーデリン、エピフリーデラノール誘導体化リトコール酸)、またはカチオン性脂質を含むが、これらに限定されない脂質である。ある特定の実施形態において、タンパク質結合部分は、C16〜C22長鎖飽和もしくは不飽和脂肪酸、コレステロール、コール酸、ビタミンE、アダマンタン、または1−ペンタフルオロプロピルである。
【0470】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20であり、pは、1〜6である。
【0471】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20である。
【0472】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、1〜20である。
【0473】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各Lは、独立して、リン結合基または中性結合基であり、
各nは、独立して、1〜20である。
【0474】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0476】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0477】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、1〜20である。
【0478】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0479】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の構造を有する。
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、以下の構造を有する。
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
ある特定の実施形態において、リンカーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、または7である。

iv.ある特定の細胞標的部分
【0485】
ある特定の実施形態において、共役基は、細胞標的部分を含む。ある特定のそのような細胞標的部分は、アンチセンス化合物の細胞取り込みを増加させる。ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、分岐基、1個以上のテザー、および1個以上のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、分岐基、1個以上のテザー、1個以上のリガンド、および1個以上の切断可能な結合を含む。
1.ある特定の分岐基
【0486】
ある特定の実施形態において、共役基は、分岐基および少なくとも2個のテザーリガンドを含む標的部分を含む。ある特定の実施形態において、分岐基は、共役リンカーを結合する。ある特定の実施形態において、分岐基は、切断可能な部分を結合する。ある特定の実施形態において、分岐基は、アンチセンスオリゴヌクレオチドを結合する。ある特定の実施形態において、分岐基は、リンカーおよびテザーリガンドの各々に共有結合される。ある特定の実施形態において、分岐基は、アルキル、アミド、ジスルフィド、ポリエチレングリコール、エーテル、チオエーテルおよびヒドロキシルアミノ基から選択される基を含む分岐状脂肪族基を含む。ある特定の実施形態において、分岐基は、アルキル、アミド、およびエーテル基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、分岐基は、アルキルおよびエーテル基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、分岐基は、単環式または多環式環系を含む。ある特定の実施形態において、分岐基は、1個以上の切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、分岐基を含まない。
【0487】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有し、
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【化145】
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式中、各nは、独立して、1〜20であり、
jは、1〜3であり、
mは、2〜6である。
【0488】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有し、
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20であり、
mは、2〜6である。
【0489】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有し、
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0490】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有し、
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各Aは、独立して、O、S、C=O、またはNHであり、
各nは、独立して、1〜20である。
【0491】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有し、
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各Aは、独立して、O、S、C=O、またはNHであり、
各nは、独立して、1〜20である。
【0492】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有し、
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Aは、O、S、C=O、またはNHであり、
各nは、独立して、1〜20である。
【0493】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有する。
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0494】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有する。
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0495】
ある特定の実施形態において、分岐基は、以下の中から選択される構造を有する。
【化153】
[この文献は図面を表示できません]

2.ある特定のテザー
【0496】
ある特定の実施形態において、共役基は、分岐基に共有結合される1個以上のテザーを含む。ある特定の実施形態において、共役基は、結合基に共有結合される1個以上のテザーを含む。ある特定の実施形態において、各テザーは、任意の組み合わせで、アルキル、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、アミド、およびポリエチレングリコール基から選択される1個以上の基を含む線状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、任意の組み合わせで、アルキル、置換アルキル、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、アミド、ホスホジエステルおよびポリエチレングリコール基から選択される1個以上の基を含む線状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、任意の組み合わせで、アルキル、エーテル、およびアミド基から選択される1個以上の基を含む線状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、任意の組み合わせで、アルキル、置換アルキル、ホスホジエステル、エーテル、およびアミド基から選択される1個以上の基を含む線状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、任意の組み合わせで、アルキルおよびホスホジエステルから選択される1個以上の基を含む線状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、少なくとも1個のリン結合基または中性結合基を含む。
【0497】
ある特定の実施形態において、テザーは、1個以上の切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、テザーは、アミド基またはエーテル基のいずれかを介して分岐基に結合される。ある特定の実施形態において、テザーは、ホスホジエステル基を介して分岐基に結合される。ある特定の実施形態において、テザーは、リン結合基または中性結合基を介して分岐基に結合される。ある特定の実施形態において、テザーは、エーテル基を介して分岐基に結合される。ある特定の実施形態において、テザーは、アミド基またはエーテル基のいずれかを介してリガンドに結合される。ある特定の実施形態において、テザーは、エーテル基を介してリガンドに結合される。ある特定の実施形態において、テザーは、アミド基またはエーテル基のいずれかを介してリガンドに結合される。ある特定の実施形態において、テザーは、エーテル基を介してリガンドに結合される。
【0498】
ある特定の実施形態において、各テザーは、リガンドと分岐基との間に約8〜約20の原子鎖長を含む。ある特定の実施形態において、各テザー基は、リガンドと分岐基との間に約10〜約18の原子鎖長を含む。ある特定の実施形態において、各テザー基は、約13の原子鎖長を含む。
【0499】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化154】
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式中、各nは、独立して、1〜20であり、
各pは、1〜約6である。
【0500】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化155】
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【0501】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各nは、独立して、1〜20である。
【0502】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Lは、リン結合基または中性結合基のいずれかであり、
は、C(=O)O−Rであり、
は、H、C〜Cアルキル、または置換C〜Cアルキであり、
は、H、C〜Cアルキル、または置換C〜Cアルキであり、
各mは、独立して、0〜20であり、少なくとも1つのmは、各テザーに対して0
を超える。
【0503】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下の中から選択される構造を有する。
【化158】
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【0504】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下の中から選択される構造を有し、
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Zは、HまたはCHであり、
各mは、独立して、0〜20であり、少なくとも1つのmは、各テザーに対して0を超える。
【0505】
ある特定の実施形態において、テザーは、以下
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
の中から選択される構造を有し、
式中、各nは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、または7である。
【0506】
ある特定の実施形態において、テザーは、リン結合基を含む。ある特定の実施形態において、テザーは、いかなるアミド結合も含まない。ある特定の実施形態において、テザーは、リン結合基を含み、いかなるアミド結合も含まない。
3.ある特定のリガンド
【0507】
ある特定の実施形態において、本開示は、各リガンドがテザーに共有結合されるリガンドを提供する。ある特定の実施形態において、各リガンドは、標的細胞において少なくとも1種類の受容体に対する親和性を有するように選択される。ある特定の実施形態において、哺乳類肝臓細胞の表面において少なくとも1種類の受容体に対する親和性を有するリガンドが選択される。ある特定の実施形態において、肝アシアロ糖タンパク質受容体(ASGP−R)に対する親和性を有するリガンドが選択される。ある特定の実施形態において、各リガンドは、炭水化物である。ある特定の実施形態において、各リガンドは、ガラクトース、N−アセチルガラクトースアミン、マンノース、グルコース、グルコサミン、およびフコースから独立して選択される。ある特定の実施形態において、各リガンドは、N−アセチルガラクトースアミン(GalNAc)である。ある特定の実施形態において、標的部分は、2〜6個のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、3個のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、3個のN−アセチルガラクトースアミンリガンドを含む。
【0508】
ある特定の実施形態において、リガンドは、炭水化物、炭水化物誘導体、修飾炭水化物
、多価炭水化物クラスター、多糖、修飾多糖、または多糖誘導体である。ある特定の実施形態において、リガンドは、アミノ糖またはチオ糖である。例えば、アミノ糖は、当技術分野で既知の任意の数の化合物、例えば、グルコサミン、シアル酸、α−D−ガラクトサミン、N−アセチルガラクトサミン、2−アセトアミド−2−デオキシ−D−ガラクトピラノース(GalNAc)、2−アミノ−3−O−[(R)−1−カルボキシエチル]−2−デオキシ−β−D−グルコピラノース(β−ムラミン酸)、2−デオキシ−2−メチルアミノ−L−グルコピラノース、4,6−ジデオキシ−4−ホルムアミド−2,3−ジ−O−メチル−D−マンノピラノース、2−デオキシ−2−スルホアミノ−D−グルコピラノース、およびN−スルホ−D−グルコサミン、およびN−グリコロイル−α−ノイラミン酸から選択され得る。例えば、チオ糖は、5−チオ−β−D−グルコピラノース、メチル2,3,4−トリ−O−アセチル−1−チオ−6−O−トリチル−α−D−グルコピラノシド、4−チオ−β−D−ガラクトピラノース、およびエチル3,4,6,7−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−1,5−ジチオ−α−D−グルコ−ヘプトピラノシドからなる群から選択され得る。
【0509】
ある特定の実施形態において、「GalNac」または「Gal−NAc」は、文献内で一般にN−アセチルガラクトサミンと称される2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースを指す。ある特定の実施形態において、「N−アセチルガラクトサミン」は、2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースを指す。ある特定の実施形態において、「GalNac」または「Gal−NAc」は、2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースを指す。ある特定の実施形態において、「GalNac」または「Gal−NAc」は、β形態:2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノースおよびα形態:2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースの両方を含む、2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースを指す。ある特定の実施形態において、β形態:2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−β−D−ガラクトピラノースおよびα形態:2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースはどちらも、同義に使用され得る。したがって、1つの形態が示される構造において、これらの構造は、他の形態も同様に含むよう意図される。例えば、α形態:2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースの構造が示される場合、この構造は、他の形態も同様に含むよう意図される。ある特定の実施形態において、ある特定の好ましい実施形態において、β形態:2−(アセチルアミノ)−2−デオキシ−D−ガラクトピラノースが好ましい実施形態である。
【化161】
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【化162】
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【化163】
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【0510】
ある特定の実施形態において、1個以上のリガンドは、以下の中から選択される構造を有し、
【化164】
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式中、各Rは、OHおよびNHCOOHから選択される。
【0511】
ある特定の実施形態において、1個以上のリガンドは、以下の中から選択される構造を有する。
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0512】
ある特定の実施形態において、1個以上のリガンドは、以下の中から選択される構造を有する。
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
ある特定の実施形態において、1個以上のリガンドは、以下の中から選択される構造を有する。
【化167-1】
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i.ある特定の共役体
【0514】
ある特定の実施形態において、共役基は、上述の構造的特徴を含む。ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有し、
【化167-2】
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式中、各nは、独立して、1〜20である。
【0515】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化168】
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【0516】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有し、
【化169】
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式中、各nは、独立して、1〜20であり、
Zは、Hまたは結合固体支持体であり、
Qは、アンチセンス化合物であり、
Xは、OまたはSであり、
Bxは、複素環式塩基部分である。
【0517】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化170】
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【0518】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0519】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0520】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0521】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0522】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0523】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0524】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
ある特定の実施形態において、共役体は、ピロリジンを含まない。
【0526】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0527】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0528】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0529】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0530】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
【0531】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
【0532】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
【0533】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
【0534】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
【0535】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0536】
ある特定のそのような実施形態において、共役基は、以下の構造を有する。
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0537】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Xは、6〜11個の連続結合原子の置換または非置換テザーである。
【0538】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Xは、10個の連続結合原子の置換または非置換テザーである。
【0539】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Xは、4〜11個の連続結合原子の置換または非置換テザーであり、前記テザーは、正確に1個のアミド結合を含む。
【0540】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
式中、YおよびZは、C〜C12置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、もしくはアルキニル基、またはエーテル、ケトン、アミド、エステル、カルバメート、アミン、ピペリジン、ホスフェート、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、トリアゾール、ピロリジン、ジスルフィド、もしくはチオエーテルを含む基から独立して選択される。
【0541】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
式中、YおよびZは、C〜C12置換もしくは非置換アルキル基、または正確に1個のエーテルもしくは正確に2個のエーテル、アミド、アミン、ピペリジン、ホスフェート、ホスホジエステル、もしくはホスホロチオエートを含む基から独立して選択される。
【0542】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
式中、YおよびZは、C〜C12置換または非置換アルキル基から独立して選択される。
【0543】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
式中、mおよびnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、および12から独立して選択される。
【0544】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
式中、mは、4、5、6、7、または8であり、nが、1、2、3、または4である。
【0545】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Xは、4〜13個の連続結合原子の置換または非置換テザーであり、Xは、エーテル基を含まない。
【0546】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Xは、8個の連続結合原子の置換または非置換テザーであり、Xは、エーテル基を含まない。
【0547】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Xは、4〜13個の連続結合原子の置換または非置換テザーであり、前記テザーは、正確に1個のアミド結合を含み、Xは、エーテル基を含まない。
【0548】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Xは、4〜13個の連続結合原子の置換または非置換テザーであり、前記テザーは、アミド結合および置換または非置換C〜C11アルキル基からなる。
【0549】
ある特定の実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Yは、C〜C12置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、またはアルキニル基、またはエーテル、ケトン、アミド、エステル、カルバメート、アミン、ピペリジン、ホスフェート、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、トリアゾール、ピロリジン、ジスルフィド、もしくはチオエーテルを含む基から選択される。
【0550】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Yは、C〜C12置換もしくは非置換アルキル基、またはエーテル、アミン、ピペリジン、ホスフェート、ホスホジエステル、もしくはホスホロチオエートを含む基から選択される。
【0551】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し

【化203】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Yは、C〜C12置換または非置換アルキル基から選択される。
【0552】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12である。
【0553】
ある特定のそのような実施形態において、共役基の細胞標的部分は、以下の構造を有し、
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
式中、nは、4、5、6、7、または8である。

b.ある特定の共役アンチセンス化合物
【0554】
ある特定の実施形態において、共役体は、ヌクレオシドの2’、3’、または5’位でアンチセンスオリゴヌクレオチドのヌクレオシドに結合される。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の構造を有し、
【化206】
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式中、
Aは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Cは、共役リンカーであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0555】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の構造を有し、
【化207】
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式中、
Aは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、
Cは、共役リンカーであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
ある特定のそのような実施形態において、共役リンカーは、少なくとも1個の切断可能な結合を含む。
ある特定のそのような実施形態において、分岐基は、少なくとも1個の切断可能な結合を含む。
ある特定の実施形態において、各テザーは、少なくとも1個の切断可能な結合を含む。
【0556】
ある特定の実施形態において、共役体は、ヌクレオシドの2’、3’、または5’位でアンチセンスオリゴヌクレオチドのヌクレオシドに結合される。
【0557】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の構造を有し、
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Cは、共役リンカーであり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0558】
ある特定の実施形態において、共役体は、ヌクレオシドの2’、3’、または5’位でアンチセンスオリゴヌクレオチドのヌクレオシドに結合される。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の構造を有し、
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、
Cは、共役リンカーであり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0559】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の構造を有し、
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、
Bは、切断可能な部分であり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0560】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の構造を有し、
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Aは、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、
Dは、分岐基であり、
各Eは、テザーであり、
各Fは、リガンドであり、
qは、1〜5の整数である。
【0561】
ある特定のそのような実施形態において、共役リンカーは、少なくとも1個の切断可能な結合を含む。
【0562】
ある特定の実施形態において、各テザーは、少なくとも1個の切断可能な結合を含む。
【0563】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の中から選択される構造を有する。
【化212】
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【0564】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の中から選択される構造を有する。
【化213】
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【0565】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の中から選択される構造を有する。
【化214】
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【0566】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、以下の構造を有する。
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
【0567】
上述の共役体、共役アンチセンス化合物、テザー、リンカー、分岐基、リガンド、切断可能な部分、ならびに他の修飾のある特定の調製を教示する代表的な米国特許、米国特許出願公開物、および国際特許出願公開物には、米国特許第5,994,517号、同第6,300,319号、同第6,660,720号、同第6,906,182号、同第7,262,177号、同第7,491,805号、同第8,106,022号、同第7,723,509号、同第2006/0148740号、同第2011/0123520号、国際公開第WO2013/033230号、および同第WO2012/037254号が含まれるが、これらに限定されず、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0568】
上述の共役体、共役アンチセンス化合物、テザー、リンカー、分岐基、リガンド、切断可能な部分、ならびに他の修飾のある特定の調製を教示する代表的な出版物には、BIESSEN et al.,“The Cholesterol Derivative of a Triantennary Galactoside with High Affinity for the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor:a Potent Cholesterol Lowering Agent”J.Med.Chem.(1995)38:1846−1852、B
IESSEN et al.,“Synthesis of Cluster Galactosides with High Affinity for the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor”J.Med.Chem.(1995)38:1538−1546、LEE et al.,“New and more efficient multivalent glyco−ligands for asialoglycoprotein receptor of mammalian hepatocytes”Bioorganic & Medicinal Chemistry(2011)19:2494−2500、RENSEN et
al.,“Determination of the Upper Size Limit for Uptake and Processing of Ligands
by the Asialoglycoprotein Receptor on Hepatocytes in Vitro and in Vivo”J.Biol.Chem.(2001)276(40):37577−37584、RENSEN et al.,“Design and Synthesis of Novel N−Acetylgalactosamine−Terminated Glycolipids for Targeting of Lipoproteins to the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor”J.Med.Chem.(2004)47:5798−5808、SLIEDREGT et al.,“esign and Synthesis of Novel Amphiphilic Dendritic Galactosides for Selective Targeting of Liposomes to the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor”J.Med.Chem.(1999)42:609−618、およびValentijn et al.,“Solid−phase synthesis of lysine−based cluster galactosides with high affinity for the Asialoglycoprotein Receptor”Tetrahedron,1997,53(2),759−770が含まれるが、これらに限定されず、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0569】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、RNase Hベースのオリゴヌクレオチド(ギャップマー等)またはスプライス調節オリゴヌクレオチド(完全修飾オリゴヌクレオチド等)、および少なくとも1つ、2つ、または3個のGalNAc基を含む任意の共役基を含む。 ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は
、以下の参考文献:Lee,Carbohydr Res,1978,67,509−514、Connolly et al.,J Biol Chem,1982,257,939−945、Pavia et al.,Int J Pep Protein Res,1983,22,539−548、Lee et al.,Biochem,1984,23,4255−4261、Lee et al.,Glycoconjugate J,1987,4,317−328、Toyokuni et al.,Tetrahedron Lett,1990,31,2673−2676、Biessen et
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869号、同第US2011/0269814号、同第US2009/0286973号、同第US2011/0207799号、同第US2012/0136042号、同第US2012/0165393号、同第US2008/0281041号、同第US2009/0203135号、同第US2012/0035115号、同第US2012/0095075号、同第US2012/0101148号、同第US2012/0128760号、同第US2012/0157509号、同第US2012/0230938号、同第US2013/0109817号、同第US2013/0121954号、同第US2013/0178512号、同第US2013/0236968号、同第US2011/0123520号、同第US2003/0077829号、同第US2008/0108801号、および同第US2009/0203132号のうちのいずれかにおいて見出される任意の共役基を含み、これらの各々は、参照によりその全体が組み込まれる。
C.ある特定の用途および特徴
【0570】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、生体内で標的RNAの強力な減少を示す。ある特定の実施形態において、非共役アンチセンス化合物は、腎臓に蓄積する。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、肝臓に蓄積する。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、良好な耐容性を示す。そのような特性は、共役アンチセンス化合物を、代謝性、心臓血管、および他の疾患、障害、または状態に関与する標的RNAを含むが、これらに限定されない多くの標的RNAの阻害に特に有用にする。したがって、肝臓組織を、そのような疾患、障害、または状態に関連したRNAを標的にする共役アンチセンス化合物と接触させることによって、そのような疾患、障害、または状態を治療する方法が本明細書に提供される。したがって、本発明の共役アンチセンス化合物を用いて、様々な代謝性、心臓血管、および他の疾患、障害、または状態のうちのいずれかを改善するための方法も提供される。
【0571】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、特定の組織濃度で非共役対応物よりも強力である。いかなる理論または機構によって束縛されることを望むことなく、ある特定の実施形態において、共役体は、共役アンチセンス化合物がより効率的に細胞に入るか、またはより生産的に細胞に入ることを可能にし得る。例えば、ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、その非共役対応物と比較して、より高い標的減少を示し得、共役アンチセンス化合物およびその非共役対応物は両方ともに、同一の濃度で組織に存在する。例えば、ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、その非共役対応物と比較して、より高い標的減少を示し得、共役アンチセンス化合物およびその非共役対応物は両方ともに、同一の濃度で肝臓に存在する。
【0572】
オリゴヌクレオチドの生産的および非生産的な取り込みは、以前に論じられている(例えば、Geary,R.S.,E.Wancewicz,et al.(2009).“Effect of Dose and Plasma Concentration on Liver Uptake and Pharmacologic Activity of a 2’−Methoxyethyl Modified Chimeric Antisense Oligonucleotide Targeting PTEN.”Biochem.Pharmacol.78(3):284−91、およびKoller,E.,T.M.Vincent,et al.(2011).“Mechanisms of single−stranded phosphorothioate
modified antisense oligonucleotide accumulation in hepatocytes.”Nucleic Acids Res.39(11):4795−807を参照のこと)。本明細書に記載の共役基は、生産的な取り込みを改善し得る。
【0573】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役基は、特定の種類の細胞または組
織に対する共役アンチセンス化合物の親和性を増加させることによって強度をさらに改善し得る。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役基は、1個以上の細胞表面受容体による共役アンチセンス化合物の認識を増加させることによって強度をさらに改善し得る。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役基は、共役アンチセンス化合物のエンドサイトーシスを促進することによって強度をさらに改善し得る。
【0574】
ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、共役アンチセンス化合物が細胞に入った後に共役体がアンチセンスオリゴヌクレオチドから切断されることを可能にすることによって強度をさらに改善し得る。したがって、ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチドに必要な用量よりも低い用量で投与され得る。
【0575】
ホスホロチオエート結合は、以前にアンチセンスオリゴヌクレオチドに組み込まれている。そのようなホスホロチオエート結合は、ヌクレアーゼに耐性を示すため、オリゴヌクレオチドの安定性を改善する。さらに、ホスホロチオエート結合は、ある特定のタンパク質にも結合し、肝臓におけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの蓄積をもたらす。より少ないホスホロチオエート結合を有するオリゴヌクレオチドは、肝臓にあまり蓄積せず、腎臓により多く蓄積する(例えば、Geary,R.,“Pharmacokinetic
Properties of 2’−O−(2−Methoxyethyl)−Modified Oligonucleotide Analogs in Rats,”Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics-,Vol.296,No.3,890−897、およびPh
armacological Properties of 2’−O−Methoxyethyl Modified Oligonucleotides in Antisense a Drug Technology,Chapter 10,Crooke,S.T.,ed.,2008を参照のこと)。ある特定の実施形態において、より少ないホスホロチオエートヌクレオシド間結合およびより多くのホスホジエステルヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドは、肝臓にあまり蓄積せず、腎臓により多く蓄積する。肝臓における疾患を治療する際、これは、(1)薬物が所望の作用部位(肝臓)にあまり到達せず、(2)薬物が尿に流出し、(3)腎臓が比較的高い濃度の、腎臓に毒性をもたらし得る薬物に曝露される、といったいくつかの理由のため、望ましくない。したがって、肝臓疾患の場合、ホスホロチオエート結合は、重要な利益を提供する。
【0576】
しかしながら、ある特定の実施形態において、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合によって均一に連結されたオリゴヌクレオチドの投与は、1つ以上の炎症誘発反応を誘導する(例えば、J Lab Clin Med.1996 Sep;128(3):329−38.“Amplification of antibody production by phosphorothioate oligodeoxynucleotides”.Branda et al.を参照されたく、例えば、Toxicologic Properties in Antisense a Drug Technology,Chapter 12,pages 342−351,Crooke,S.T.,ed.,2008も参照のこと)。ある特定の実施形態において、ヌクレオシド間結合の多くがホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドの投与は、1つ以上の炎症誘発反応を誘導する。
【0577】
ある特定の実施形態において、炎症誘発作用の程度は、いくつかの可変物(例えば、骨格修飾、オフ標的作用、核酸塩基修飾、および/またはヌクレオシド修飾)に依存し得る(例えば、Toxicologic Properties in Antisense
a Drug Technology,Chapter 12,pages 342−351,Crooke,S.T.,ed.,2008を参照されたい)。ある特定の実施
形態において、炎症誘発作用の程度は、1つ以上の可変物を調整することによって軽減され得る。例えば、所与のオリゴヌクレオチドの炎症誘発作用の程度は、任意の数のホスホロチオエートヌクレオシド間結合をホスホジエステルヌクレオシド間結合に置き換え、それによりホスホロチオエートヌクレオシド間結合の総数を減少させることによって軽減され得る。
【0578】
ある特定の実施形態において、ホスホロチオエート結合の数を減少させることが望ましく、そうすることで、安定性を失うことも、肝臓から腎臓への分布を変化させることもなく減少させることができる。例えば、ある特定の実施形態において、ホスホロチオエート結合の数は、ホスホロチオエート結合をホスホジエステル結合に置き換えることによって減少され得る。そのような実施形態において、より少ないホスホロチオエート結合およびより多くのホスホジエステル結合を有するアンチセンス化合物は、より低い炎症誘発反応を誘導するか、全く誘導しない。より少ないホスホロチオエート結合およびより多くのホスホジエステル結合を有するアンチセンス化合物はより低い炎症誘発反応を誘導するが、より少ないホスホロチオエート結合およびより多くのホスホジエステル結合を有するアンチセンス化合物は、肝臓に蓄積せず、より多くのホスホロチオエート結合を有するアンチセンス化合物と比較して、同一または同様の用量で有効性がより低くあり得る。したがって、ある特定の実施形態において、複数のホスホジエステル結合および複数のホスホロチオエート結合を有するが、安定性および肝臓への良好な分布も有するアンチセンス化合物を設計することが望ましい。
【0579】
ある特定の実施形態において、ホスホロチオエート結合のうちのいくつかが炎症誘発性の低いホスホジエステルヌクレオシド間結合と置き換えられる場合でも、共役アンチセンス化合物は、非共役対応物と比較して、肝臓により多く蓄積し、腎臓にはあまり蓄積しない。ある特定の実施形態において、ホスホロチオエート結合のうちのいくつかが炎症誘発性の低いホスホジエステルヌクレオシド間結合と置き換えられる場合でも、共役アンチセンス化合物は、その非共役対応物と比較して、肝臓により多く蓄積し、その非共役対応物ほど尿に排泄されない。ある特定の実施形態において、共役体を使用することで、より強力でより良好な耐性のアンチセンス薬物を設計することが可能になる。実際には、ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、非共役対応物よりも大きい治療指数を有する。これは、炎症誘発応答の危険性がより低く、かつ腎毒性の危険性もより低いため、共役アンチセンス化合物がより高い絶対用量で投与されることを可能にする。このより高い用量は、排除(代謝)が同様であると見込まれるため、低頻度で投薬されることを可能にする。さらに、上述のように、化合物がより強力であるため、治療活性を失うことなく次の投薬の前に濃度をより低くすることができ、さらに長い投薬間期間を可能にする。
【0580】
ある特定の実施形態において、いくつかのホスホロチオエート結合の包含がなお望ましい。例えば、末端結合がエキソヌクレアーゼに対して脆弱であるため、ある特定の実施形態において、これらの結合は、ホスホロチオエートまたは他の修飾結合である。2個のデオキシヌクレオシドを結合するヌクレオシド間結合がエンドヌクレアーゼに対して脆弱であるため、ある特定の実施形態において、これらのこれらの結合は、ホスホロチオエートまたは他の修飾結合である。デオキシヌクレオシドが結合デオキシヌクレオシドの5’側にある修飾ヌクレオシドとデオキシヌクレオシドとの間のヌクレオシド間結合がエンドヌクレアーゼに対して脆弱であるため、ある特定の実施形態において、これらのこれらの結合は、ホスホロチオエートまたは他の修飾結合である。修飾ヌクレオシドが結合の5’側にある、ある特定の種類の2個の修飾ヌクレオシド間、およびある特定の種類のデオキシヌクレオシドと修飾ヌクレオシドとの間のヌクレオシド間結合がヌクレアーゼ消化に十分に耐性を示すため、この結合は、ホスホジエステルであり得る。
【0581】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、16個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、15個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、14個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、13個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、12個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、11個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、10個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、9個未満のホスホロチオエート結合を含む。ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、8個未満のホスホロチオエート結合を含む。
【0582】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載の1個以上の共役基を含むアンチセンス化合物は、そのような1個以上の共役基を欠く親アンチセンス化合物と比較して、増加した活性および/または強度および/または耐容性を有する。したがって、ある特定の実施形態において、そのような共役基のオリゴヌクレオチドへの結合が望ましい。そのような共役基は、オリゴヌクレオチドの5’末端および/または3’末端に結合され得る。ある特定の事例において、5’末端での結合が合成的に望ましい。典型的には、オリゴヌクレオチドは、当技術分野で周知の技法を用いて、3’末端ヌクレオシドの固体支持体への結合および3’から5’までのヌクレオシドの連続カップリングによって合成される。したがって、共役基が3’末端で所望される場合、(1)共役基を3’末端ヌクレオシドに結合させ、オリゴヌクレオチドのその後の調製のために、その共役ヌクレオシドを固体支持体に結合させるか、または(2)合成後に、共役基を完全なオリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオシドに結合させることができる。これらの手段のいずれもあまり効率的ではなく、それ故に、これらはいずれも費用のかかる手段である。具体的には、共役ヌクレオシドの固体支持体への結合は、本明細書の実施例において実証されるが、非効率的なプロセスである。ある特定の実施形態において、共役基を5’末端ヌクレオシドに結合させることは、3’末端での結合よりも合成的に容易である。特徴のはっきりした標準の反応を用いて、非共役3’末端ヌクレオシドを固体支持体に結合させ、このオリゴヌクレオチドを調製することができる。その後、最終カップリングステップで共役基を有する5’ヌクレオシドを結合させることのみを必要とする。ある特定の実施形態において、これは、3’−共役オリゴヌクレオチドを調製するために典型的に行われる共役ヌクレオシドの固体支持体への直接結合よりも効率的である。本明細書の実施例は、5’末端での結合を実証する。加えて、ある特定の共役基は、合成利点を有する。例えば、リン結合基を含むある特定の共役基は、以前に報告された共役基(例えば、国際公開第WO/2012/037254号)を含む他の共役基よりも合成的に単純であり、かつ効率的に調製される。
【0583】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、対象に投与される。そのような実施形態において、本明細書に記載の1個以上の共役基を含むアンチセンス化合物は、そのような1個以上の共役基を欠く親アンチセンス化合物と比較して、増加した活性および/または強度および/または耐容性を有する。機構によって束縛されることなく、共役基が、標的細胞または組織への分布、送達、および/または取り込みに役立つと考えられる。ある特定の実施形態において、標的細胞または組織に入ると、共役基のすべてまたは一部が切断されて、活性オリゴヌクレオチドを放出することが望ましい。ある特定の実施形態において、すべての共役基がオリゴヌクレオチドから切断される必要はない。例えば、実施例20において、共役オリゴヌクレオチドをマウスに投与し、各々がオリゴヌク
レオチドに残った共役基の異なる部分を含むいくつかの異なる化学種を検出した(表23a)。この共役アンチセンス化合物は、良好な強度を示した(表23)。したがって、ある特定の実施形態において、共役基の複数の部分的切断のそのような代謝物プロファイルは、活性/強度を妨げない。それにもかかわらず、ある特定の実施形態において、プロドラッグ(共役オリゴヌクレオチド)が単一の活性化合物を産出することが望ましい。ある特定の事例において、活性化合物の複数の形態が見出される場合、各形態の相対量および活性を決定する必要があり得る。ある特定の実施形態において、規制調査が要求される場合(例えば、USFDAまたは対応物)、単一の(または主に単一の)活性種を有することが望ましい。ある特定のそのような実施形態において、そのような単一の活性種が共役基の任意の部分を欠くアンチセンスオリゴヌクレオチドであることが望ましい。ある特定の実施形態において、5’末端の共役基は、共役基の完全な代謝をもたらす可能性が高い。機構によって束縛されることなく、5’末端(例えば、5’ヌクレアーゼ)の代謝に関与する内因性酵素が3’対応物よりも活性/効率的であり得る。ある特定の実施形態において、これらの特定の共役基は、単一の活性種への代謝により従順である。ある特定の実施形態において、ある特定の共役基は、オリゴヌクレオチドへの代謝により従順である。
D.アンチセンス
【0584】
ある特定の実施形態において、本発明のオリゴマー化合物は、アンチセンス化合物である。そのような実施形態において、オリゴマー化合物は、標的核酸に相補的である。ある特定の実施形態において、標的核酸は、RNAである。ある特定の実施形態において、標的核酸は、非コードRNAである。ある特定の実施形態において、標的核酸は、タンパク質をコードする。ある特定の実施形態において、標的核酸は、mRNA、プレmRNA、マイクロRNA、小非コードRNAを含む非コードRNA、およびプロモーター指向性RNAから選択される。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、2個以上の標的核酸に少なくとも部分的に相補的である。例えば、本発明のオリゴマー化合物は、マイクロRNA模倣物であり、これは、典型的には、複数の標的に結合する。
【0585】
ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸の核酸塩基配列に少なくとも70%相補的な核酸塩基配列を有する部分を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸の核酸塩基配列に少なくとも80%相補的な核酸塩基配列を有する部分を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸の核酸塩基配列に少なくとも90%相補的な核酸塩基配列を有する部分を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸の核酸塩基配列に少なくとも95%相補的な核酸塩基配列を有する部分を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸の核酸塩基配列に少なくとも98%相補的な核酸塩基配列を有する部分を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸の核酸塩基配列に100%相補的な核酸塩基配列を有する部分を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、アンチセンス化合物の全長にわたって、標的核酸の核酸塩基配列に少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、または100%相補的である。
【0586】
アンチセンス機構は、オリゴマー化合物の標的核酸とのハイブリダイゼーションを伴う任意の機構を含み、このハイブリダイゼーションは、生物学的効果をもたらす。ある特定の実施形態において、そのようなハイブリダイゼーションは、例えば、標的核酸の、または標的核酸が別の方法で相互作用し得る核酸の翻訳、転写、またはポリアデニル化を伴う細胞機構の同時に起こる阻害または刺激により、標的核酸の分解または占有のいずれかをもたらす。
【0587】
標的RNAの分解を伴う一種のアンチセンス機構は、RNase H媒介アンチセンスである。RNase Hは、RNA:DNA二本鎖のRNA鎖を切断する細胞性エンドヌ
クレアーゼである。「DNA様」の一本鎖アンチセンス化合物が哺乳類細胞におけるRNase H活性を誘発することが当技術分野で既知である。したがって、RNase Hの活性化は、RNA標的の切断をもたらし、それにより遺伝子発現のDNA様オリゴヌクレオチド媒介阻害の効率を大幅に向上させる。
【0588】
アンチセンス機構には、RISC経路を利用するRNAi機構も含まれるが、これらに限定されない。そのようなRNAi機構には、siRNA、ssRNA、およびマイクロRNA機構が含まれるが、これらに限定されない。そのような機構は、マイクロRNA模倣物および/または抗マイクロRNAの作成を含む。
【0589】
アンチセンス機構には、マイクロRNAまたはmRNA以外の非コードRNAをハイブリダイズさせるか、または模倣する機構も含まれるが、これに限定されない。そのような非コードRNAには、1個以上の核酸の転写または翻訳をもたらすプロモーター指向性RNAならびに短いRNAおよび長いRNAが含まれるが、これらに限定されない。
【0590】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役体を含むオリゴヌクレオチドは、RNAi化合物である。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役体を含むオリゴマーオリゴヌクレオチドは、ssRNA化合物である。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役体を含むオリゴヌクレオチドは、第2のオリゴマー化合物と対合されて、siRNAを形成する。ある特定のそのような実施形態において、第2のオリゴマー化合物は、共役体も含む。ある特定の実施形態において、第2のオリゴマー化合物は、任意の修飾または非修飾核酸である。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役体を含むオリゴヌクレオチドは、siRNA化合物におけるアンチセンス鎖である。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の共役体を含むオリゴヌクレオチドは、siRNA化合物におけるセンス鎖である。共役オリゴマー化合物が二本鎖siRnAである実施形態において、共役体は、センス鎖に、アンチセンス鎖に、またはセンス鎖およびアンチセンス鎖の両方に存在し得る。
C.アポリポタンパク質(a)(apo(a))
【0591】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、任意のapo(a)核酸を標的とするある特定の実施形態において、標的核酸は、臨床的に関連するapo(a)標的タンパク質をコードする。そのような実施形態において、標的核酸の調節は、臨床的利益をもたらす。
【0592】
標的プロセスは、アンチセンス相互作用が生じて所望の効果が結果的に生じるように、通常、標的核酸内の少なくとも1個の標的領域、セグメント、または部位の決定を含む。
【0593】
ある特定の実施形態において、標的領域は、核酸の構造的に定義された領域である。例えば、ある特定のそのような実施形態において、標的領域は、3’UTR、5’UTR、エキソン、イントロン、コーディング領域、翻訳開始領域、翻訳終結領域、または他の定義された核酸領域もしくは標的セグメントを包含し得る。
【0594】
ある特定の実施形態において、標的セグメントは、共役アンチセンス化合物が標的とされる標的領域の少なくとも約8核酸塩基部分である。標的セグメントは、標的セグメントのうちの1個の5’末端から少なくとも8個の連続した核酸塩基を含むDNAまたはRNA配列を含み得る(残りの核酸塩基は、標的セグメントの5’末端のすぐ上流で開始し、DNAまたはRNAが約8〜約30個の核酸塩基を含むまで続く連続した一続きの同一のDNAまたはRNAである)。標的セグメントは、標的セグメントのうちの1個の3’末端から少なくとも8個の連続した核酸塩基を含むDNAまたはRNA配列によっても表される(残りの核酸塩基は、標的セグメントの3’末端のすぐ下流で開始し、DNAまたは
RNAが約8〜約30個の核酸塩基を含むまで続く連続した一続きの同一のDNAまたはRNAである)。標的セグメントは、標的セグメントの配列の内部部分から少なくとも8個の連続した核酸塩基を含むDNAまたはRNA配列によっても表され、共役アンチセンス化合物が約8〜約30個の核酸塩基を含むまでいずれかの方向または両方向に延在し得る。
【0595】
ある特定の実施形態において、apo(a)核酸を標的にするアンチセンス化合物は、本明細書に記載されるように修飾され得る。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、本明細書に記載の修飾糖部分、非修飾糖部分、または修飾および非修飾糖部分の混合物を有し得る。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、本明細書に記載の修飾ヌクレオシド間結合、非修飾ヌクレオシド間結合、または修飾および非修飾ヌクレオシド間結合の混合物を有し得る。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、本明細書に記載の修飾核酸塩基、非修飾核酸塩基、または修飾および非修飾核酸塩基の混合物を有し得る。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、本明細書に記載のモチーフを有し得る。
【0596】
ある特定の実施形態において、apo(a)核酸を標的にするアンチセンス化合物は、本明細書に記載されるように共役され得る。
【0597】
1個のapo(a)タンパク質は、ジスルフィド結合を介して単一のアポリポタンパク質B(apoB)タンパク質に連結されて、リポタンパク質(a)(Lp(a))粒子を形成する。このapo(a)タンパク質は、特にクリングルIV2型反復ドメイン内のプラスミノーゲンと高度の相同性を共有する。apo(a)のクリングル反復ドメインは、その血栓形成促進特性および抗線維素溶解特性に関与し得、アテローム性動脈硬化進行を高める可能性があると考えられる。Apo(a)は、IL−6によって転写調整され、IL−6阻害剤(トシリズマブ)で治療されたリウマチ性関節炎患者の研究において、治療から3ヶ月後に血漿レベルが30%低下した。Apo(a)は、酸化リン脂質に優先的に結合し、血管炎症を増強することが示されている。さらに、研究は、Lp(a)粒子がまた、内皮透過性を刺激し、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1型発現を誘導し、マクロファージインターロイキン−8分泌を活性化し得ることを示唆する。重要なことに、最近の遺伝的関連研究は、Lp(a)が、心筋梗塞、脳卒中、末梢血管疾患、および腹部大動脈瘤の独立した危険因子であったことを明らかにした。さらに、早発性冠動脈疾患(PROCARDIS)研究において、Clarke et al.は、冠状動脈性心臓病と血漿中のLp(a)濃度との間の強固な独立した関連性を説明している。さらに、Solfrizzi et al.は、血清中のLp(a)の増加が、アルツハイマー病(AD)の危険性の増加に関係し得ることを示唆した。apo(a)を標的とするアンチセンス化合物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2005/000201号および米国特許第US2010−0331390号に以前に開示されている。Apo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、ISIS−APOARxを第I相臨床試験において評価して、その安全性プロファイルを試験した。

Apo(a)核酸を標的にするある特定の共役アンチセンス化合物
【0598】
ある特定の実施形態において、共役アンチセンス化合物は、GENBANK(登録商標)受入番号NM_005577.2(配列番号1として本明細書に組み込まれる);ヌクレオチド3230000〜3380000から切断されたGENBANK受入番号NT_007422.12(配列番号2として本明細書に組み込まれる);ヌクレオチド65120000〜65258000から切断されたGENBANK受入番号NT_025741.15(配列番号3として本明細書に指定される);およびGENBANK受入番号NM_005577.1(配列番号4として本明細書に組み込まれる)の配列を有するAp
o(a)核酸を標的にする。ある特定のそのような実施形態において、共役アンチセンス化合物は、配列番号1〜4のうちのいずれかの核酸塩基配列に少なくとも90%、少なくとも95%、または100%相補的である。
【0599】
ある特定の実施形態において、配列番号1〜4のうちのいずれかの核酸塩基配列を標的にする共役アンチセンス化合物は、配列番号12〜130、133、134のうちのいずれかの核酸塩基配列から選択される少なくとも8個の連続した核酸塩基配列を含む。ある特定の実施形態において、配列番号1〜4のうちのいずれかを標的にする共役アンチセンス化合物は、配列番号12〜130、133、134のうちのいずれかの核酸塩基配列から選択される核酸塩基配列を含む。
【表1】
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Apo(a)治療指標
【0600】
ある特定の実施形態において、本発明は、apo(a)核酸を標的にする共役アンチセンス化合物を用いて対象におけるapo(a)の発現を調節するための方法を提供する。ある特定の実施形態において、apo(a)の発現が低下する。
【0601】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載の1つ以上の医薬組成物を投与することを含む、対象を治療する方法が提供される。ある特定の実施形態において、本発明は、医薬組成物中のapo(a)核酸を標的にする共役アンチセンス化合物を用いて対象を治療するための方法を提供する。ある特定の実施形態において、個体は、apo(a)関連疾患を有する。ある特定の実施形態において、個体は、Lp(a)関連疾患を有する。ある特定の実施形態において、個体は、炎症性、心臓血管、および/もしくは代謝性疾患、障害、または状態を有する。
【0602】
ある特定の実施形態において、対象は、炎症性、心臓血管、および/もしくは代謝性疾患、障害、または状態を有する。
【0603】
ある特定の実施形態において、心臓血管疾患、障害、または状態には、乳糜血症、高トリグリセリド血症、大動脈弁狭窄症、動脈瘤(例えば、腹部大動脈瘤)、アンギナ、不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳血管疾患、冠動脈疾患、冠状動脈性心臓病、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質異常症、高血圧症、高トリグリセリド血症、心筋梗塞、末梢血管疾患(例えば、末梢動脈疾患)、発作等が含まれるが、これらに限定されない。
【0604】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載のapo(a)を標的にする化合物は、心臓血管疾患、障害、または状態の生理学的マーカーまたは表現型を調節する。例えば、この化合物を動物に投与することにより、未処理の動物と比較して、これらの動物におけるLDLおよびコレステロールレベルを低下させることができる。ある特定の実施形態において、生理学的マーカーまたは表現型の調節は、化合物によるapo(a)の阻害に関連し得る。
【0605】
ある特定の実施形態において、心臓血管疾患、障害、または状態の生理学的マーカーは、定量化可能であり得る。例えば、LDLまたはコレステロールレベルは、例えば、標準の脂質試験によって測定および定量化され得る。そのようなマーカーについて、ある特定の実施形態において、マーカーは、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、もしくは99%、またはこれらの値のうちのいずれか2つによって定義される範囲に減少し得る。
【0606】
心臓血管疾患、障害、または状態に関連した症状を予防、治療、または改善することを必要とする対象における心臓血管疾患、障害、または状態に関連した症状を予防、治療、または改善するための方法も提供される。ある特定の実施形態において、心臓血管疾患、障害、または状態に関連した症状の発症率を低下させるための方法が提供される。ある特定の実施形態において、心臓血管疾患、障害、または状態に関連した症状の重症度を低下させるための方法が提供される。そのような実施形態において、方法は、治療的に有効な量のapo(a)核酸を標的にする化合物をそれを必要とする個体に投与することを含む。
【0607】
心臓血管疾患、障害、または状態は、多くの身体的症状を特徴とし得る。心臓血管疾患、障害、または状態に関連した当業者に既知の任意の症状は、本明細書に記載の化合物および方法を用いて予防されるか、治療されるか、改善されるか、またはさもなければ調節され得る。ある特定の実施形態において、症状は、アンギナ、胸痛、息切れ、動悸、衰弱、目まい、嘔気、発汗、頻脈、徐脈、不整脈、心房細動、下肢の腫れ、チアノーゼ、疲労、失神、顔のしびれ、肢のしびれ、跛行または筋けいれん、腹部腫脹、または発熱のうちのいずれかであり得るが、これらに限定されない。
【0608】
ある特定の実施形態において、代謝性疾患、障害、または状態には、高血糖症、前糖尿病、糖尿病(I型およびII型)、肥満、インスリン抵抗性、代謝症候群、および糖尿病
性脂質異常症が含まれるが、これらに限定されない。
【0609】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載のapo(a)を標的にする化合物は、代謝性疾患、障害、または状態の生理学的マーカーまたは表現型を調節する。例えば、この化合物を動物に投与することにより、未処理の動物と比較して、これらの動物におけるグルコースおよびインスリン耐性レベルを低下させることができる。ある特定の実施形態において、生理学的マーカーまたは表現型の調節は、化合物によるapo(a)の阻害に関連し得る。
【0610】
ある特定の実施形態において、代謝性疾患、障害、または状態の生理学的マーカーは、定量化可能であり得る。例えば、グルコースレベルまたはインスリン耐性は、当技術分野で既知の標準の試験によって測定および定量化され得る。そのようなマーカーについて、ある特定の実施形態において、マーカーは、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、もしくは99%、またはこれらの値のいずれか2つによって定義される範囲に減少し得る。別の例において、インスリン感受性は、当技術分野で既知の標準の試験によって測定および定量化され得る。そのようなマーカーについて、ある特定の実施形態において、マーカーは、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、もしくは99%、またはこれらの値のいずれか2つによって定義される範囲に増加し得る。
【0611】
代謝性疾患、障害、または状態に関連した症状を予防、治療、または改善することを必要とする対象における代謝性疾患、障害、または状態に関連した症状を予防、治療、または改善するための方法も提供される。ある特定の実施形態において、代謝性疾患、障害、または状態に関連した症状の発症率を低下させるための方法が提供される。ある特定の実施形態において、代謝性疾患、障害、または状態に関連した症状の重症度を低下させるための方法が提供される。そのような実施形態において、方法は、治療的に有効な量のapo(a)核酸を標的にする化合物をそれを必要とする個体に投与することを含む。
【0612】
代謝性疾患、障害、または状態は、多くの身体的症状を特徴とし得る。代謝性疾患、障害、または状態に関連した当業者に既知の任意の症状は、本明細書に記載の化合物および方法を用いて予防されるか、治療されるか、改善されるか、またはさもなければ調節され得る。ある特定の実施形態において、症状は、過剰な尿産生(多尿症)、過剰な口渇および水分摂取の増加(多渇症)、視界のぼやけ、体重減少、および嗜眠のうちのいずれかであり得るが、これらに限定されない。
【0613】
ある特定の実施形態において、炎症性疾患、障害、または状態には、大動脈弁狭窄症、大動脈弁狭窄症、冠状動脈疾患(CAD)、アルツハイマー病、および血栓塞栓性疾患、障害、または状態が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の血栓塞栓性疾患、障害、または状態には、発作、血栓症、心筋梗塞、および末梢血管疾患が含まれるが、これらに限定されない。
【0614】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載のapo(a)を標的にする化合物は、炎症性疾患、障害、または状態の生理学的マーカーまたは表現型を調節する。例えば、この化合物を動物に投与することにより、未処置動物と比較して、これらの動物における炎症性サイトカインまたは他の炎症マーカーのレベルを低下させることができる。ある特定の実施形態において、生理学的マーカーまたは表現型の調節は、化合物によるapo(a)の阻害に関連し得る。
【0615】
ある特定の実施形態において、炎症性疾患、障害、または状態の生理学的マーカーは、
定量化可能であり得る。例えば、サイトカインレベルは、当技術分野で既知の標準の試験によって測定および定量化され得る。そのようなマーカーについて、ある特定の実施形態において、マーカーは、少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは99%、またはこれらの値のいずれか2つによって定義される範囲に減少し得る。
【0616】
炎症性疾患、障害、または状態に関連した症状を予防、治療、または改善することを必要とする対象における炎症性疾患、障害、または状態に関連した症状を予防、治療、または改善するための方法も提供される。ある特定の実施形態において、炎症性疾患、障害、または状態に関連した症状の発症率を低下させるための方法が提供される。ある特定の実施形態において、炎症性疾患、障害、または状態に関連した症状の重症度を低下させるための方法が提供される。そのような実施形態において、方法は、治療的に有効な量のapo(a)核酸を標的にする化合物をそれを必要とする個体に投与することを含む。
【0617】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載の治療的に有効な量の1つ以上の医薬組成物を投与することを含む、apo(a)関連疾患、障害、または状態を有する個体を治療する方法が提供される。ある特定の実施形態において、個体は、上昇したapo(a)レベルを有する。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の治療的に有効な量の1つ以上の医薬組成物を投与することを含む、Lp(a)関連疾患、障害、または状態を有する個体を治療する方法が提供される。ある特定の実施形態において、個体は、上昇したLp(a)レベルを有する。ある特定の実施形態において、個体は、炎症性、心臓血管、および/もしくは代謝性疾患、障害、または状態を有する。ある特定の実施形態において、治療的に有効な量のapo(a)核酸を標的にするアンチセンス化合物の投与は、apo(a)またはLp(a)レベルを監視することを伴う。ある特定の実施形態において、治療的に有効な量のapo(a)核酸を標的にするアンチセンス化合物投与は、炎症性、心臓血管、および/もしくは代謝性疾患、またはapo(a)の発現に関連した他の疾患過程のマーカーを監視して、アンチセンス化合物への個体の応答を決定することを伴う。医師がapo(a)を標的とするアンチセンス化合物の投与への個体の応答を用いることにより、化合物での治療的介入の量および期間を決定することができる。
【0618】
ある特定の実施形態において、apo(a)核酸を標的にするアンチセンス化合物の投与は、少なくとも約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは99%、またはこれらの値のいずれか2つによって定義される範囲でapo(a)発現の減少をもたらす。ある特定の実施形態において、apo(a)発現は、少なくとも100mg/dL以下、90mg/dL以下、80mg/dL以下、70mg/dL以下、60mg/dL以下、50mg/dL以下、40mg/dL以下、30mg/dL以下、20mg/dL以下、または10mg/dL以下に減少する。
【0619】
ある特定の実施形態において、apo(a)核酸を標的にするアンチセンス化合物の投与は、少なくとも約15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、もしくは99%、またはこれらの値のいずれか2つによって定義される範囲のLp(a)発現の減少をもたらす。ある特定の実施形態において、Lp(a)発現は、少なくとも200mg/dL以下、190mg/dL以下、180mg/dL以下、175mg/dL以下、170mg/dL以下、160mg/dL以下、150mg/dL以下、140mg/dL以下、130mg/dL以下、120mg/dL以下、110mg/dL以下、100mg/dL以下、90mg/dL以下、80mg/dL以下、70mg/dL以下、60mg/dL以下、55mg/dL以下、50mg/dL以下、45mg/dL以下、40
mg/dL以下、35mg/dL以下、30mg/dL以下、25mg/dL以下、20mg/dL以下、15mg/dL以下、または10mg/dL以下に減少する。
【0620】
ある特定の実施形態において、本発明は、apo(a)核酸を標的にする共役アンチセンス化合物を用いて薬剤を調製するための方法を提供する。ある特定の実施形態において、apo(a)を標的にする共役アンチセンス化合物を含む医薬組成物を用いて、炎症性、心臓血管、および/もしくは代謝性疾患、障害、または状態に罹患するか、またはこれらにかかりやすい患者を治療するための薬剤を調製する。

Apo(a)治療集団
【0621】
高Lp(a)レベルを有するある特定の対象は、様々な疾患を発症する危険性が著しく高い(Lippi et al.,Clinica Chimica Acta,2011,412:797−801;Solfrizz et al.).高Lp(a)レベルを有する多くの対象において、現在の治療は、Lp(a)レベルを安全なレベルに低下させることができない。Apo(a)は、Lp(a)の形成に重要な役割を果たし、それ故にapo(a)を減少させることが、Lp(a)を減少させ、Lp(a)に関連した疾患を予防、治療、または改善する。
【0622】
ある特定の実施形態において、本明細書に開示される化合物および方法での治療は、上昇したapo(a)レベルおよび/またはLp(a)レベルを有するヒト動物に適応される。ある特定の実施形態において、ヒトは、10mg/dL以上、20mg/dL以上、30mg/dL以上、40mg/dL以上、50mg/dL以上、60mg/dL以上、70mg/dL以上、80mg/dL以上、90mg/dL以上、または100mg/dL以上のapo(a)レベルを有する。ある特定の実施形態において、ヒトは、10mg/dL以上、15mg/dL以上、20mg/dL以上、25mg/dL以上、30mg/dL以上、35mg/dL以上、40mg/dL以上、50mg/dL以上、60mg/dL以上、70mg/dL以上、80mg/dL以上、90mg/dL以上、100mg/dL以上、110mg/dL以上、120mg/dL以上、130mg/dL以上、140mg/dL以上、150mg/dL以上、160mg/dL以上、170mg/dL以上、175mg/dL以上、180mg/dL以上、190mg/dL以上、200mg/dL以上のLp(a)レベルを有する。

D.ある特定の医薬組成物
【0623】
ある特定の実施形態において、本開示は、1個以上のアンチセンス化合物を含む医薬組成物を提供する。ある特定の実施形態において、そのような医薬組成物は、好適な薬剤的に許容される希釈剤または担体を含む。ある特定の実施形態において、医薬組成物は、滅菌生理食塩溶液および1個以上のアンチセンス化合物を含む。ある特定の実施形態において、そのような医薬組成物は、滅菌生理食塩溶液および1個以上のアンチセンス化合物からなる。ある特定の実施形態において、滅菌生理食塩水は、医薬品グレードの生理食塩水である。ある特定の実施形態において、医薬組成物は、1個以上のアンチセンス化合物および滅菌水を含む。ある特定の実施形態において、医薬組成物は、1個以上のアンチセンス化合物および滅菌水からなる。ある特定の実施形態において、滅菌生理食塩水は、医薬品グレードの水である。ある特定の実施形態において、医薬組成物は、1個以上のアンチセンス化合物およびリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含む。ある特定の実施形態において、医薬組成物は、1個以上のアンチセンス化合物および滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)からなる。ある特定の実施形態において、滅菌生理食塩水は、医薬品グレードのPBSである。
【0624】
ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、医薬組成物または製剤を調製するために薬剤的に許容される活性および/または不活性物質と混合され得る。組成物および医薬組成物を製剤化するための方法は、投与経路、疾患の程度、または投与される用量を含むが、これらに限定されないいくつかの基準に依存する。
【0625】
アンチセンス化合物を含む医薬組成物は、任意の薬剤的に許容される塩、エステル、またはそのようなエステルの塩を包含する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物を含む医薬組成物は、ヒトを含む動物への投与時に、生物学的に活性な代謝物またはその残渣を(直接的または間接的に)提供することができる1個以上のオリゴヌクレオチドを含む。したがって、例えば、本開示は、アンチセンス化合物の薬剤的に許容される塩、プロドラッグ、そのようなプロドラッグの薬剤的に許容される塩、および他の生物学的等価物を対象とする。好適な薬剤的に許容される塩には、ナトリウム塩およびカリウム塩が含まれるが、これらに限定されない。
【0626】
プロドラッグは、体内で内因性ヌクレアーゼによって切断されて活性アンチセンスオリゴヌクレオチドを形成するオリゴヌクレオチドの一方または両方の末端におけるさらなるヌクレオシドの組み込みを含み得る。
【0627】
脂質部分は、様々な方法で核酸療法において用いられている。ある特定のそのような方法において、核酸は、カチオン性脂質と中性脂質の混合物から作られた事前形成されたリポソームまたはリポプレックスに導入される。ある特定の方法において、モノまたはポリカチオン性脂質とのDNA複合体は、中性脂質の存在なしで形成される。ある特定の実施形態において、脂質部分は、特定の細胞または組織への薬剤の分布を増加させるように選択される。ある特定の実施形態において、脂質部分は、脂肪組織への薬剤の分布を増加させるように選択される。ある特定の実施形態において、脂質部分は、筋肉組織への薬剤の分布を増加させるように選択される。
【0628】
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、1個以上の修飾オリゴヌクレオチドおよび1個以上の賦形剤を含む。ある特定のそのような実施形態において、賦形剤は、水、食塩水、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミラーゼ、ステアリン酸マグネシウム、滑石、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンから選択される。
【0629】
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、送達系を含む。送達系の例として、リポソームおよびエマルジョンが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の送達系は、疎水性化合物を含む医薬組成物を含むある特定の医薬組成物の調製に有用である。ある特定の実施形態において、ジメチルスルホキシド等のある特定の有機溶媒が用いられる。
【0630】
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、特定の組織または細胞型に本開示の1個以上の薬剤を送達するように設計された1個以上の組織特異的送達分子を含む。例えば、ある特定の実施形態において、医薬組成物は、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームを含む。
【0631】
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、共溶媒系を含む。ある特定のそのような共溶媒系は、例えば、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマー、および水相を含む。ある特定の実施形態において、そのような共溶媒系は、疎水性化合物に用いられる。そのような共溶媒系の非限定的な例にはVPD共溶媒系があり、これは、3w/v%のベンジルアルコール、8w/v%の非極性界面活性剤ポリソルベート80(商標)、および65w/v%のポリエチレングリコール300を含
む無水エタノールの溶液である。そのような共溶媒系の割合は、それらの溶解度および毒性特性を著しく変化させることなく大幅に変化し得る。さらに、共溶媒成分の同一性は変化し得、例えば、他の界面活性剤をポリソルベート80(商標)の代わりに使用してもよく、ポリエチレングリコールの画分サイズは変化し得、他の生体適合性ポリマーは、ポリエチレングリコール、例えば、ポリビニルピロリドンに取って代わり得、他の糖または多糖は、デキストロースと置き換わり得る。
【0632】
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、経口投与のために調製される。ある特定の実施形態において、医薬組成物は、口腔投与のために調製される。
【0633】
ある特定の実施形態において、医薬組成物は、注入による投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内等)のために調製される。ある特定のそのような実施形態において、医薬組成物は、担体を含み、水溶液、例えば、水または生理学的に相溶性の緩衝液、例えば、ハンクス溶液、リンガー溶液、または生理学的生理食塩水緩衝液等の中で製剤化される。ある特定の実施形態において、他の成分(例えば、溶解に役立つか、または防腐剤の役目を果たす成分)が含まれる。ある特定の実施形態において、注入可能な懸濁液は、適切な液体担体、懸濁化剤等を用いて調製される。注入用のある特定の医薬組成物は、単位剤形で、例えば、アンプル単位で提供されるか、または多用量容器内に提供される。注入用のある特定の医薬組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、またはエマルジョンであり、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤等の製剤化剤を含有し得る。注入用の医薬組成物における使用に好適なある特定の溶媒には、親油性溶媒および脂肪油、例えば、ゴマ油、合成脂肪酸エステル、例えば、オレイン酸エチルまたはトリグリセリド、およびリポソームが含まれるが、これらに限定されない。水性注入懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストラン等の懸濁液の粘度を増加させる物質を含有し得る。任意に、そのような懸濁液は、好適な安定剤または高度に濃縮された溶液の調製を可能にする薬剤の溶解度を増加させる薬剤も含有し得る。
【0634】
ある特定の実施形態において、医薬組成物は、経粘膜投与のために調製される。ある特定のそのような実施形態において、浸透する障壁に適切な浸透剤が製剤化において用いられる。そのような浸透剤は、一般に当技術分野で既知である。
【0635】
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される医薬組成物は、治療的に効果的な量のオリゴヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態において、治療的に効果的な量は、疾患の症状を防止するか、疾患の症状を軽減するか、もしくは疾患の症状を改善するか、または治療される対象の生存期間を延長させるのに十分な量である。治療的に効果的な量の決定は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0636】
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される1個以上の修飾オリゴヌクレオチドは、プロドラッグとして製剤化される。ある特定の実施形態において、生体内投与時に、プロドラッグは、オリゴヌクレオチドの生物学的に、薬剤的に、または治療的により活性な形態に化学変換される。ある特定の実施形態において、プロドラッグは、対応する活性形態よりも投与し易いため、有用である。例えば、ある特定の事例において、プロドラッグは、対応する活性形態よりも生物学的に利用可能である(例えば、経口投与によって)。ある特定の事例において、プロドラッグは、対応する活性形態と比較して、改善された溶解度を有し得る。ある特定の実施形態において、プロドラッグは、対応する活性形態よりも水溶性が低い。ある特定の事例において、そのようなプロドラッグは、水溶解度が移動性に害を及ぼす細胞膜にわたって優れた透過性を有する。ある特定の実施形態において、プロドラッグは、エステルである。ある特定のそのような実施形態において、エステルは、投与時にカルボン酸に代謝的に加水分解される。ある特定の事例において、カルボ
ン酸含有化合物は、対応する活性形態である。ある特定の実施形態において、プロドラッグは、酸基に結合される短ペプチド(ポリアミノ酸)を含む。ある特定のそのような実施形態において、ペプチドは、投与時に切断されて、対応する活性形態を形成する。
【0637】
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞内の標的核酸の量または活性を低減させる、組成物および方法を提供する。ある特定の実施形態において、細胞は、動物内に存在する。ある特定の実施形態において、動物は、哺乳動物である。ある特定の実施形態において、動物は、齧歯動物である。ある特定の実施形態において、動物は、霊長類である。ある特定の実施形態において、動物は、非ヒト霊長類である。ある特定の実施形態において、動物は、ヒトである。
【0638】
ある特定の実施形態において、本開示は、本開示のオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物を動物に投与する方法を提供する。好適な投与経路には、経口投与、直腸投与、経粘膜投与、腸内投与、経腸投与、局所投与、坐薬投与、吸入による投与、髄腔内投与、脳室内投与、腹腔内投与、鼻腔内投与、眼内投与、腫瘍内投与、ならびに非経口(例えば、静脈内、筋肉内、髄内、および皮下)投与が含まれるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、薬学的髄腔内薬が投与されて、全身曝露ではなく局所曝露を達成する。例えば、医薬組成物は、所望の罹患部に(例えば、肝臓に)直接注入され得る。

参照による非限定的な開示および組み込み
【0639】
本明細書に記載のある特定の化合物、組成物、および方法がある特定の実施形態に従って具体的に記載されているが、以下の実施例は、本明細書に記載の化合物を例証する役目のみを果たし、それを限定するようには意図されていない。本出願に列挙される参考文献、GenBank受入番号等の各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0640】
本出願に添付される配列表が必要に応じて各配列を「RNA」または「DNA」のいずれか一方と特定するが、実際には、それらの配列は、化学修飾の任意の組み合わせで修飾され得る。当業者であれば、修飾オリゴヌクレオチドを説明するための「RNA」または「DNA」のそのような指定が、ある特定の事例において、任意であることを容易に認識する。例えば、2’−OH糖部分およびチミン塩基を含むヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドは、修飾糖を有するDNA(DNAの天然2’−Hの場合、2’−OH)または修飾塩基を有するRNA(RNAの天然ウラシルの場合、チミン(メチル化ウラシル))と記載され得る。
【0641】
したがって、配列表中のものを含むが、これらに限定されない本明細書に提供される核酸配列は、修飾核酸塩基を有するそのような核酸を含むが、これらに限定されない天然または修飾RNAおよび/またはDNAの任意の組み合わせを含有する核酸を包含するよう意図される。さらなる例であって制限するものではなく、核酸塩基配列「ATCGATCG」を有するオリゴヌクレオチドは、修飾または非修飾にかかわらず、RNA塩基、例えば、配列「AUCGAUCG」を有するオリゴヌクレオチド、ならびに「AUCGATCG」等のいくつかのDNA塩基およびいくつかのRNA塩基を有するオリゴヌクレオチド、ならびに「ATmeCGAUCG」等の他の修飾塩基を有するオリゴヌクレオチドを含むそのような化合物を含むが、これらに限定されないそのような核酸塩基配列を有する任意のオリゴヌクレオチドを包含し、式中、meCは、5位にメチル基を含むシトシン塩基を示す。
【実施例】
【0642】
以下の実施例は、本開示のある特定の実施形態を例証するものであり、限定するものではない。さらに、特定の実施形態が提供される場合、本発明者らは、それらの特定の実施
形態の一般的適用を企図している。例えば、特定のモチーフを有するオリゴヌクレオチドの開示は、そのモチーフまたは同様のモチーフを有するさらなるオリゴヌクレオチドへの合理的な支持を提供する。同様に、例えば、特定の高親和性修飾が特定の位置に出現する場合、同一の位置での他の高親和性修飾は、別途示されない限り、好適であると見なされる。

実施例1:ホスホラミダイト(化合物1、1a、および2)の調製のための一般的方法
【化216】
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【0643】
化合物1、1a、および2を、本明細書に記載される当技術分野で周知の手順通りに調製した(Seth et al.,Bioorg.Med.Chem.,2011,21(4),1122−1125,J.Org.Chem.,2010,75(5),1569−1581,Nucleic Acids Symposium Series,2008,52(1),553−554)、ならびに公開されたPCT国際出願(国際公開第WO2011/115818号、同第WO2010/077578号、同第WO2010/036698号、同第WO2009/143369号、同第WO2009/006478、および同第WO2007/090071号)、ならびに米国特許第7,569,686号も参照のこと)。

実施例2:化合物7の調製
【化217】
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【0644】
化合物3(2−アセトアミド−1,3,4,6−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−β−Dガラクトピラノースまたはガラクトサミンペンタアセテート)は、市販のものである。化合物5を公開された手順(Weber et al.,J.Med.Chem.,1991,34,2692)に従って調製した。

実施例3:化合物11の調製
【化218】
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【0645】
化合物8および9は、市販のものである。
実施例4:化合物18の調製
【化219】
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【0646】
化合物11を実施例3に例証される手順通りに調製した。化合物14は、市販のものである。化合物17を、Rensen et al.(J.Med.Chem.,2004,47,5798−5808)によって報告された同様の手順を用いて調製した。
実施例5:化合物23の調製
【化220】
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【0647】
化合物19および21は、市販のものである。
実施例6:化合物24の調製
【化221】
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【0648】
化合物18および23を実施例4および5に例証される手順通りに調製した。
実施例7:化合物25の調製
【化222】
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【0649】
化合物24を実施例6に例証される手順通りに調製した。

実施例8:化合物26の調製
【化223】
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【0650】
化合物24を実施例6に例証される手順通りに調製する。

実施例9:3’末端にGalNAc−1を含む共役ASO(化合物29)の一般的調製
【化224】
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【化225】
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【0651】
保護されたGalNAc−1は、以下の構造を有する。
【化226】
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【0652】
共役基GalNAc−1のGalNAcクラスター部分(GalNAc−1)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−1は、以下の式を有する。
【化227】
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【0653】
固体支持体結合保護GalNAc−1(化合物25)を実施例7に例証される手順通りに調製した。3’末端にGalNAc−1を含むオリゴマー化合物29を、自動DNA/RNA合成における標準の手順を用いて調製した(Dupouy et al.,Angew.Chem.Int.Ed.,2006,45,3623−3627を参照のこと)。ホスホラミダイト構築ブロック(化合物1および1a)を実施例1に例証される手順通りに調製した。他のホスホラミダイト構築ブロックを用いて既定の配列および組成を有するオリゴマー化合物を調製することができるため、例証されるホスホラミダイトは、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。固体支持体に添加されるホスホラミダイトの順序および量を調整して、本明細書に記載のギャップトオリゴマー化合物を調製することができる。そのようなギャップトオリゴマー化合物は、任意の所与の標的によって指示される既定の組成および塩基配列を有し得る。

実施例10:5’末端にGalNAc−1を含む共役ASO(化合物34)の一般的調製
【化228】
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【0654】
Unylinker(商標)30は、市販のものである。5’末端にGalNAc−1クラスターを含むオリゴマー化合物34を、自動DNA/RNA合成における標準の手順を用いて調製する(Dupouy et al.,Angew.Chem.Int.E
d.,2006,45,3623−3627を参照のこと)。ホスホラミダイト構築ブロック(化合物1および1a)を実施例1に例証される手順通りに調製した。他のホスホラミダイト構築ブロックを用いて既定の配列および組成を有するオリゴマー化合物を調製することができるため、例証されるホスホラミダイトは、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。固体支持体に添加されるホスホラミダイトの順序および量を調整して、本明細書に記載のギャップトオリゴマー化合物を調製することができる。そのようなギャップトオリゴマー化合物は、任意の所与の標的によって指示される既定の組成および塩基配列を有し得る。
実施例11:化合物39の調製
【化229】
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【0655】
化合物4、13、および23を実施例2、4、および5に例証される手順通りに調製し
た。化合物35をRouchaud et al.,Eur.J.Org.Chem.,2011,12,2346−2353に公開された同様の手順を用いて調製する。
実施例12:化合物40の調製
【化230】
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【0656】
化合物38を実施例11に例証される手順通りに調製する。
実施例13:化合物44の調製
【化231】
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【0657】
化合物23および36を実施例5および11に例証される手順通りに調製する。化合物41を、国際公開第WO2009082607号に公開された同様の手順を用いて調製する。
実施例14:化合物45の調製
【化232-1】
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【0658】
化合物43を実施例13に例証される手順通りに調製する。
実施例15:化合物47の調製
【化232-2】
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【0659】
化合物46は、市販のものである。
実施例16:化合物53の調製
【化232-3】
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【0660】
化合物48および49は、市販のものである。化合物17および47を実施例4および15に例証される手順通りに調製する。
実施例17:化合物54の調製
【化233】
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【0661】
化合物53を実施例16に例証される手順通りに調製する。
実施例18:化合物55の調製
【化234】
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【0662】
化合物53を実施例16に例証される手順通りに調製する。
実施例19:固相技法による3’位にGalNAc−1を含む共役ASOの調製のための一般的方法(ISIS 647535、647536、および651900の調製)
【0663】
別途明記されない限り、オリゴマー化合物の合成に用いるすべての試薬および溶液を商業的供給源から購入する。標準のホスホラミダイト構築ブロックおよび固体支持体を、例えば、T、A、G、およびC残基を含む、ヌクレオシド残基の組み込みのために用いる。無水アセトニトリル中のホスホラミダイトの0.1M溶液をβ−D−2’−デオキシリボヌクレオシドおよび2’−MOEに用いた。
【0664】
カラムに充填されたGalNAc−1を充填したVIMAD固体支持体(110μmol/g、Guzaev et al.,2003)におけるホスホラミダイトカップリング方法を用いて、ASO合成を、ABI 394合成装置(1〜2μmolの規模)またはGE Healthcare Bioscience AeKTAオリゴパイロット合成装置(40〜200μmolの規模)上で実行した。このカップリングステップについて、固体支持体の充填に対して4倍超過したホスホラミダイトを送達し、ホスホラミダイト縮合を10分間行った。すべての他のステップは、製造業者から提供された標準のプロトコルに従った。トルエン中の6%ジクロロ酢酸の溶液を用いて、ヌクレオチドの5’−ヒドロキシル基からジメトキシトリチル(DMT)基を除去した。カップリングステップ中、無水CHCN中の4,5−ジシアノイミダゾール(0.7M)を活性剤として用いた。ホスホロチオエート結合を、3分間の接触時間で、1:1のピリジン/CHCNのキサンタンヒドリドの0.1M溶液との硫化によって導入した。6%の水を含有するC
CN中の20%のtert−ブチルヒドロペルオキシドの溶液を酸化剤として用いて、12分間の接触時間で、ホスホジエステルヌクレオシド間結合を得た。
【0665】
所望の配列が構築された後、シアノエチルホスフェート保護基を、45分間の接触時間で、トリエチルアミンとアセトニトリルの1:1(v/v)の混合物を用いて脱保護した。固体支持体結合ASOをアンモニア水(28〜30重量%)中に懸濁し、55℃で6時間加熱した。
【0666】
その後、非結合ASOを濾過し、アンモニアを沸去した。残渣を強力なアニオン交換カラム上での高圧液体クロマトグラフィーによって精製した(GE Healthcare
Bioscience、Source 30Q、30μm、2.54×8cm、A=30%CHCN水溶液中100mM酢酸アンモニウム、B=A中1.5M NaBr、60分後0〜40%のB、流量14mL/分−1、λ=260nm)。残渣を逆相カラム上でのHPLCにより脱塩して、固体支持体への初期充填に基づいて15〜30%の単離収率で所望のASOを得た。ASOを、Agilent 1100 MSDシステムを用いたイオン対HPLCカップリングMS分析によって特徴付けた。
【0667】
当技術分野で周知の標準のオリゴヌクレオチド合成手順を用いて共役体を含まないアンチセンスオリゴヌクレオチドを合成した。
【0668】
これらの方法を用いて、ApoC IIIを標的とする3個の別個のアンチセンス化合物を調製した。以下の表17に要約されるように、ApoC IIIを標的とする3個のアンチセンス化合物の各々は、同一の核酸塩基配列を有し、ISIS 304801は、すべてのホスホロチオエート結合を有する5−10−5MOEギャップマーであり、ISIS 647535は、GalNAc−1をその3’末端で共役させたことを除いて、ISIS 304801と同一であり、ISIS 647536は、その化合物のある特定のヌクレオシド間結合がホスホジエステル結合であることを除いて、ISIS 647535と同一であった。表17にさらに要約されるように、SRB−1を標的とする2個の別個のアンチセンス化合物を合成した。ISIS 440762は、すべてのホスホロチオエートヌクレオシド間結合を有する2−10−2 cEtギャップマーであり、ISIS 651900は、その3’末端にGalNAc−1を含めたことを除いて、ISIS 440762と同一であった。
【表2】
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【0669】
下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「k」は、6’−(S)−CH二環式ヌクレオシド(例えば、cEt)を示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。上付き文字「m」は、5−メチルシトシンを示す。「GalNAc−1」は、先に実施例9に示された構造を有する共役基を示す。Ga
lNAc−1が、ASOを共役体の残りに連結させる切断可能なアデノシンを含み、「GalNAc−1」と指定されることに留意されたい。上述の表でこの命名法を用いて、共役体の一部であるアデノシンを含む全核酸塩基配列を示す。したがって、上述の表において、「Ado」を省略して「GalNAc−1」で終了する配列を列記することもできる。下付き文字「a」を用いて切断可能なヌクレオシドまたは切断可能な部分を欠く共役基の部分を示すこの慣例をこれらの実施形態にわたって用いる。切断可能な部分を欠く共役基のこの部分は、本明細書において「クラスター」または「共役クラスター」または「GalNAcクラスター」と称される。ある特定の事例において、これは、そのクラスターおよびその切断可能な部分を別々に提供することによって共役基を説明するのに好都合である。
実施例20:huApoC IIIトランスジェニックマウスにおけるヒトApoC IIIの用量依存的アンチセンス阻害
【0670】
それぞれヒトApoC IIIを標的とし、かつ上に記載されるISIS 304801およびISIS 647535を別々に試験し、用量依存的試験において、ヒトApoC IIIトランスジェニックマウスにおけるヒトApoC IIIを阻害するそれらの能力について評価した。
処理
【0671】
ヒトApoCIIIトランスジェニックマウスを12時間の明暗周期で維持し、Teklad実験食餌を不断給餌した。実験開始前に動物を研究施設で少なくとも7日間順化させた。ASOをPBS中に調製し、0.2ミクロンのフィルターを通して濾過して滅菌した。注入のためにASOを0.9%PBS中に溶解した。
【0672】
ヒトApoC IIIトランスジェニックマウスに、ISIS 304801もしくは647535を、0.08、0.25、0.75、2.25、もしくは6.75μmol/kgで、または対照としてPBSを、週1回2週間、腹腔内注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終用量の投与から48時間後に血液を各マウスから採取し、マウスを屠殺し、組織を収集した。
ApoC III mRNA分析
【0673】
標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、マウスの肝臓におけるApoC III mRNAレベルを決定した。PBS処理対照に規準化する前に(Ribogreenを用いて)ApoC III mRNAレベルを全RNAに対して相対的に決定した。以下の結果を、PBS処理対照に規準化された各処理群のApoC III mRNAレベルの平均パーセントとして提示し、「%PBS」で表示する。各ASOの半数効果濃度(ED50)も以下の表18に提示する。
【0674】
例証されるように、PBS対照と比較して、両方のアンチセンス化合物がApoC III RNAを減少させた。さらに、GalNAc−1に共役されるアンチセンス化合物(ISIS 647535)は、GalNAc−1共役体を欠くアンチセンス化合物(ISIS 304801)よりもはるかに強力であった。
【表3】
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ApoC IIIタンパク質分析(比濁アッセイ)
【0675】
2013年3月29日の出版前にオンラインで公開されたGraham et al(Circulation Research)によって報告された手順を用いて、血漿ApoC IIIタンパク質分析を決定した。
【0676】
マウスから単離した約100μLの血漿を、希釈することなく、Olympus臨床分析器および市販の比濁ApoC IIIアッセイ(Kamiya、カタログ番号KAI−006、Kamiya Biomedical,Seattle,WA)を用いて分析した。アッセイプロトコルを供給業者が説明する通りに実行した。
【0677】
以下の表19に示されるように、PBS対照と比較して、両方のアンチセンス化合物がApoC IIIタンパク質を減少させた。さらに、GalNAc−1に共役されるアンチセンス化合物(ISIS 647535)は、GalNAc−1共役体を欠くアンチセンス化合物(ISIS 304801)よりもはるかに強力であった。
【表4】
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【0678】
血漿トリグリセリドおよびコレステロールを、Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G.and Dyer,W.J.Can.J.Biochem.Physiol.37:911−917、1959)(Bligh,E and Dyer,W,Can J Biochem Physiol,37,911−917,1959)(Bligh,E and Dyer,W,Can J Biochem Physiol
,37,911−917,1959)を用いて抽出し、Beckmann Coulter臨床分析器および市販の試薬を用いて測定した。
【0679】
トリグリセリドレベルを、PBSを注入したマウスに対して相対的に測定し、「%PBS」で表示する。結果を表20に提示する。例証されるように、両方のアンチセンス化合物がトリグリセリドレベルを低下させた。さらに、GalNAc−1に共役されるアンチセンス化合物(ISIS 647535)は、GalNAc−1共役体を欠くアンチセンス化合物(ISIS 304801)よりもはるかに強力であった。
【表5】
[この文献は図面を表示できません]
【0680】
血漿試料をHPLCによって分析して、総コレステロールの量およびコレステロール(HDLおよびLDL)の異なる画分の量を決定した。結果を表21および22に提示する。例証されるように、両方のアンチセンス化合物が総コレステロールレベルを低下させ、LDLを低下させ、HDLを上昇させた。さらに、GalNAc−1に共役されるアンチセンス化合物(ISIS 647535)は、GalNAc−1共役体を欠くアンチセンス化合物(ISIS 304801)よりもはるかに強力であった。HDLレベルの増加およびLDLレベルの減少は、ApoC IIIのアンチセンス阻害の心臓血管の有益な影響である。
【表6】
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【表7】
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薬物動態分析(PK)
【0681】
ASOのPKも評価した。肝臓および腎臓試料を切り刻み、標準のプロトコルを用いて抽出した。試料をIP−HPLC−MSを利用するMSD1で分析した。全長ISIS 304801および647535の組織レベル(μg/g)を測定し、結果を表23に提供する。例証されるように、総全長アンチセンス化合物の肝臓濃度は、これら2個のアンチセンス化合物と同様であった。したがって、GalNAc−1共役アンチセンス化合物が肝臓でより活性であるが(上のRNAおよびタンパク質データによって実証されるように)、肝臓内で著しく高い濃度では存在しない。実際には、計算されたEC50(表23に提供される)は、共役化合物の強度の観察された増加が蓄積の増加に完全に起因するわけではないことを裏付ける。この結果は、共役体が、肝臓蓄積単独以外の機構によって、恐らくアンチセンス化合物の細胞への生産的な取り込みを改善することによって、強度を改善したことを示唆する。
【0682】
結果は、腎臓におけるGalNAc−1共役アンチセンス化合物の濃度が、GalNAc共役体を欠くアンチセンス化合物の濃度よりも低いことも示す。これは、いくつかの有益な治療的意味を有する。腎臓における活性が要求されない治療的指標において、腎臓への曝露は、腎毒性の危険性を有し、それに見合う利益がない。さらに、腎臓における高濃度は、典型的には、尿への化合物の損失をもたらし、より迅速なクリアランスをもたらす。したがって、非腎臓標的の場合、腎臓蓄積は望ましくない。これらのデータは、GalNAc−1共役が腎臓蓄積を減少させることを示唆する。
【表8】
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【0683】
ISIS 647535の代謝物も特定し、それらの質量を高分解能質量分析によって確認した。観察された代謝物の切断部位および構造を以下に示す。標準の手順を用いて全長ASOの相対%を計算し、結果を表23に提示する。ISIS 647535の主な代謝物は、全共役体を欠く全長ASO(すなわち、ISIS 304801)であり、これは、以下に示される切断部位Aでの切断に由来する。さらに、他の切断部位に由来するさらなる代謝物も観察された。これらの結果は、細胞内の酵素によって切断され得るか、またはサイトゾルの還元環境下で切断し得るか、またはエンドソームおよびリゾソーム内の酸性pHに適応性のある、GalNAc−1糖とASOとの間のエステル、ペプチド、ジスルフィド、ホスホラミデート、またはアシルヒドラゾン等の他の切断可能な結合の導入も有用であり得ることを示唆する。
【表9】
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【化235】
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【化236】
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【化237】
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実施例21:単回投与試験におけるヒトApoC IIIトランスジェニックマウスにおけるヒトApoC IIIのアンチセンス阻害
【0684】
それぞれヒトApoC IIIを標的とし、かつ表17に記載されるISIS 304801、647535、および647536を、単回投与試験において、ヒトApoC IIIトランスジェニックマウスにおけるヒトApoC IIIを阻害するそれらの能力についてさらに評価した。
処理
【0685】
ヒトApoCIIIトランスジェニックマウスを12時間の明暗周期に維持し、Teklad実験食餌を不断給餌した。実験開始前に動物を研究施設で少なくとも7日間順化させた。ASOをPBS中に調製し、0.2ミクロンのフィルターを通して濾過して滅菌し
た。注入のためにASOを0.9%PBS中に溶解した。
【0686】
ヒトApoC IIIトランスジェニックマウスに、ISIS 304801、647535、もしくは647536(上述のもの)、またはPBS処理対照を、以下に示される投与量で1回、腹腔内注入した。処理群は、3匹の動物から成り、対照群は、4匹の動物から成った。治療前および最終服用後に血液を各マウスから採取し、血漿試料を分析した。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。
【0687】
試料を収集し、分析して、肝臓におけるApoC III mRNAおよびタンパク質レベル、血漿トリグリセリド、ならびにHDLおよびLDL画分を含むコレステロールを決定し、上述(実施例20)のように評価した。これらの分析からのデータを、以下の表24〜28に提示する。血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。ALTおよびASTレベルは、アンチセンス化合物がすべての投与量で良好な耐性であったことを示した。
【0688】
これらの結果は、GalNAc−1共役体を欠くアンチセンス化合物(ISIS 304801)と比較して、3’末端GalNAc−1共役体を含むアンチセンス化合物(ISIS 647535および647536)の強度の改善を示す。さらに、GalNAc−1共役体およびいくつかのホスホジエステル結合を含むISIS 647536は、同一の共役体を含むISIS 647535と同程度に強力であり、ASO内のすべてのヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合である。
【表10】
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【表11】
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【表12】
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【表13】
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【表14】
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【0689】
これらの結果は、GalNAc−1共役体がアンチセンス化合物の強度を改善することを裏付ける。これらの結果は、GalNAc−1共役アンチセンス化合物の同等の強度も示し、これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドは、混合結合(6個のホスホジエステル結合を有するISIS 647536)および同一のアンチセンス化合物の完全なホスホロチオエートバージョン(ISIS 647535)を有する。
【0690】
ホスホロチオエート結合は、アンチセンス化合物にいくつかの特性を提供する。例えば、これらは、ヌクレアーゼ消化に抵抗し、タンパク質に結合し、腎臓/尿ではなく肝臓における化合物の蓄積をもたらす。これらは、肝臓における兆候を治療する際に特に望ましい特性である。しかしながら、ホスホロチオエート結合は、炎症性応答とも関連している。したがって、化合物におけるホスホロチオエート結合の数を減少させることにより、炎
症の危険性の減少が見込まれるが、肝臓中の化合物の濃度も低下させ、腎臓および尿中の濃度を増加させ、ヌクレアーゼの存在下で安定性を低下させ、全体の強度を低下させる。これらの結果は、ある特定のホスホロチオエート結合がホスホジエステル結合に置換されたGalNAc−1共役アンチセンス化合物が、肝臓における標的に対して、完全なホスホロチオエート結合を有する対応物と同程度に強力であることを示す。そのような化合物は、より炎症誘発性が低いと見込まれる(PSの減少が炎症性効果の減少をもたらすことを示す実験を説明する実施例24を参照のこと)。

実施例22:生体内におけるSRB−1を標的とするGalNAc−1共役修飾ASOの影響
【0691】
それぞれSRB−1を標的とし、かつ表17に記載されるISIS 440762および651900を、用量依存的試験において、Balb/cマウスにおけるSRB−1を阻害するそれらの能力について評価した。
処理
【0692】
6週齢の雄Balb/cマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 440762、651900、またはPBS処理対照を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の48時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを決定した。PBS処理対照に規準化する前に(Ribogreenを用いて)SRB−1 mRNAレベルを全RNAに対して相対的に決定した。以下の結果を、PBS処理対照に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示し、「%PBS」で表示する。
【0693】
表29に例証されるように、両方のアンチセンス化合物がSRB−1 mRNAレベルを低下させた。さらに、GalNAc−1共役体(ISIS 651900)を含むアンチセンス化合物は、GalNAc−1共役体を欠くアンチセンス化合物(ISIS 440762)よりもはるかに強力であった。これらの結果は、異なる標的に相補的であり、かつ異なる化学修飾ヌクレオシドを有するアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて、GalNAc−1共役体の強度利益が観察されることを示し、この事例において、修飾ヌクレオシドは、拘束エチル糖部分(二環式糖部分)を含む。
【表15】
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実施例23:ヒト末梢血単核細胞(hPBMC)アッセイプロトコル
【0694】
BD Vautainer CPTチューブ法を用いてhPBMCアッセイを実行した。US HealthWorks clinic(Faraday & El Camino Real、Carlsbad)においてインフォームドコンセントを得た志願ドナー由来の全血試料を得て、4〜15個のBD Vacutainer CPT8mLチューブ(VWRカタログ番号BD362753)内に収集した。PBMCアッセイデータシートを用いて、各ドナーのCPTチューブ内の開始合計全血量の近似値を記録した。
【0695】
血液試料を、チューブの8〜10回の穏やかな反転による遠心分離の直前に再度混合した。CPTチューブを、水平(スイングアウト)ローター内で、室温(18〜25℃)で30分間、ブレーキオフで1500〜1800RCFで遠心分離した(2700RPM、Beckman Allegra 6R)。細胞を(Ficollとポリマーゲル層との間の)バフィーコート界面から回収し、50mLの滅菌円錐チューブに移し、最大5個のCPTチューブ/50mLの円錐チューブ/ドナーをプールした。その後、細胞をPBS(Ca++、Mg++を含まない;GIBCO)で2回洗浄した。チューブを最大50mLまで満たし、数回反転させて混合した。その後、試料を、室温で15分間、330×gで遠心分離し(1215RPM、Beckman Allegra 6R)、ペレットを乱すことなくできるだけ多くの上澄みを吸引した。チューブを穏やかに回転させて細胞ペレットを取り除き、細胞をRPMI+10%FBS+pen/strep(約1mL/10mLの開始全血量)中に再懸濁した。60μLの試料を、600μLのVersaLyse試薬(Beckman Coulter、カタログ番号A09777)を有する試料バイアル(Beckman Coulter)にピペット注入し、10〜15秒間穏やかにボルテックスした。試料を室温で10分間インキュベートさせ、計数前に再度混合した。PBMC細胞型を用いたVicell XR細胞生存率分析器(Beckman Coulter)で細胞懸濁液を計数した(1:11の希釈係数を他のパラメータで保存した)。生細胞/mLおよび生存率を記録した。細胞懸濁液をRPMI+10%FBS+pen/strep中で1×10生PBMC/mLに希釈した。
【0696】
細胞を96ウェル組織培養プレート(Falcon Microtest)の50μL/ウェル中に5×10でプレーティングした。RPMI+10%FBS+pen/strep中で希釈した2倍濃度のオリゴ/対照の50μL/ウェルを実験テンプレートに従って添加した(合計100μL/ウェル)。プレートを振盪器に設置し、約1分間混合させた。37℃、5%COで24時間インキュベートした後、プレートを400×gで10分間遠心分離し、その後、MSDサイトカインアッセイ(すなわち、ヒトIL−6、IL−10、IL−8、およびMCP−1)のために上澄みを除去した。

実施例24:hPBMCアッセイにおけるGalNAc−1共役ASOの炎症誘発作用の評価
【0697】
表30に列記されるアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を、実施例23に記載されるプロトコルを用いたhPBMCアッセイにおいて炎症誘発作用について評価した。ISIS 353512は、このアッセイにおいてIL−6放出に対する高応答物として知られる内部標準物である。hPBMCを新鮮な志願ドナーから単離し、0、0.0128、0.064、0.32、1.6、8、40、および200μm濃度のASOで処理した。
【0698】
IL−6のレベルを一次読み出しとして用いた。標準の手順を用いてEC50およびEmaxを計算した。結果を2つのドナー由来のEmax/EC50の平均比率として表し、「Emax/EC50」で表示する。より低い比率は、炎症誘発応答の相対的減少を示し、より高い比率は、炎症誘発応答の相対的増加を示す。
【0699】
試験化合物に関して、炎症誘発性が最も低い化合物は、PS/PO結合ASO(ISIS 616468)であった。GalNAc−1共役ASO(ISIS 647535)は、その非共役対応物(ISIS 304801)よりもわずかに炎症誘発性が低かった。これらの結果は、いくつかのPO結合の組み込みが炎症誘発反応を減少させ、GalNAc−1共役体の添加が化合物の炎症誘発性を高めず、炎症誘発応答を減少させ得ることを示す。したがって、混合PS/PO結合およびGalNAc−1共役体の両方を含むアンチセンス化合物が、完全PS結合アンチセンス化合物(GalNAc−1共役体の有無にかかわらず)と比較して、より低い炎症誘発応答をもたらすことが予想されるであろう。これらの結果は、GalNAc3−1共役アンチセンス化合物、特に減少したPS含有量を有するものの炎症誘発性がより低いことを示す。
【0700】
総合して、これらの結果は、GalNAc−1共役化合物、特に減少したPS含有量を有するものを、対応物であるGalNAc−1共役体を欠く完全PSアンチセンス化合物よりも高い用量で投与することができることを示唆する。これらの化合物の半減期が実質的に異なることが予想されないため、そのようなより高い投与量は、結果として低頻度の投薬につながる。GalNAc−1共役化合物がより強力であり(実施例20〜22を参照のこと)、化合物の濃度が所望のレベル未満に低下した時点で再投薬が必要であるため、実際には、そのような投与の頻度はさらに低く、そのような所望のレベルは、強度に基づく。
【表16】
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【0701】
下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「k」は、6’−(S)−CH二環式ヌクレオシド(例えば、cEt)を示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。上付き文字「m」は、5−メチルシトシンを示す。「Ado’−GalNAc−1」は、示されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドの3’末端に結合される、実施例9に示される構造GalNAc−1を有する共役体を示す。
【表17】
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実施例25:生体外におけるヒトApoC IIIを標的とするGalNAc−1共役修飾ASOの影響
【0702】
上述のISIS 304801および647535を生体外で試験した。トランスジェニックマウス由来の25,000細胞/ウェルの密度の初代肝細胞を、0.03,0.08、0.24、0.74、2.22、6.67、および20μm濃度の修飾オリゴヌクレオチドで処理した。約16時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定し、hApoC III mRNAレベルをRIBOGREENで測定された全RNA含有量に従って調整した。
【0703】
標準の方法を用いてIC50を計算し、結果を表32に提示する。例証されるように、対照ISIS 304801と比較して、同程度の強度がISIS 647535で処理した細胞において観察された。
【表18】
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【0704】
この実験において、生体内で観察されるGalNAc−1共役の大きな強度利益は、生体外では観察されなかった。生体外での初代肝細胞におけるその後の遊離取り込み実験は、GalNAc共役体を欠くオリゴヌクレオチドと比較して、様々なGalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドの強度の増加を示した(実施例60、82、および92を参照のこと)。
実施例26:ApoC III ASO活性へのPO/PS結合の影響
【0705】
ヒトApoC IIIトランスジェニックマウスに、ISIS 304801もしくはISIS 616468(両方ともに上述のもの)またはPBS処理対照を、25mg/kgで週1回2週間、腹腔内注入した。処理群は、3匹の動物から成り、対照群は、4匹の動物から成った。治療前および最終服用後に血液を各マウスから採取し、血漿試料を分析した。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。
【0706】
試料を収集し、分析して、上述のように肝臓におけるApoC IIIタンパク質レベルを決定した(実施例20)。これらの分析からのデータを、以下の表33に提示する。
【0707】
これらの結果は、完全PS(ISIS 304801)と比較して、ウィングにPO/PSを有するアンチセンス化合物(ISIS 616468)の強度の減少を示す。
【表19】
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実施例27:化合物56
【化238】
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【0708】
化合物56は、Glen Researchから市販されているか、またはShchepinov et al.,Nucleic Acids Research,1997,25(22),4447−4454によって報告された公開された手順に従って調製することができる。
実施例28:化合物60の調製
【化239】
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【0709】
化合物4を実施例2に例証される手順通りに調製した。化合物57は、市販のものである。化合物60を構造分析で確認した。
【0710】
本明細書に提示されるものを含むが、これらに限定されない他の単保護された置換または非置換アルキルジオールを用いて既定の組成を有するホスホラミダイトを調製することができるため、化合物57は、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。

実施例29:化合物63の調製
【化240】
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【0711】
化合物61および62を、Tober et al.,Eur.J.Org.Chem.,2013,3,566−577、およびJiang et al.,Tetrahedron,2007,63(19),3982−3988によって報告された手順と同様の手順を用いて調製する。
【0712】
あるいは、化合物63を、Kim et al.の科学文献および特許文献(Synlett,2003,12,1838−1840)、ならびにKim et al.の公開されたPCT国際出願第WO2004063208号に報告される手順と同様の手順を用いて調製する。
実施例30:化合物63bの調製
【化241】
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【0713】
化合物63aを、Hanessian et al.,Canadian Journal of Chemistry,1996,74(9),1731−1737によって報告された手順と同様の手順を用いて調製する。
実施例31:化合物63dの調製
【化242】
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【0714】
化合物63cを、Chen et al.,Chinese Chemical Letters,1998,9(5),451−453によって報告された手順と同様の手順を用いて調製する。
実施例32:化合物67の調製
【化243】
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【0715】
実施例2に例証される手順通りに化合物64を調製した。化合物65を、Or et al.の公開されたPCT国際出願第WO2009003009号によって報告された手順と同様の手順を用いて調製する。本明細書に提示されるものを含むが、これらに限定されない他の保護基を用いることができるため、化合物65に用いた保護基は、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。
実施例33:化合物70の調製
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
【0716】
実施例2に例証される手順通りに化合物64を調製した。化合物68は、市販のものである。本明細書に提示されるものを含むが、これらに限定されない他の保護基を用いることができるため、化合物68に用いた保護基は、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。
実施例34:化合物75aの調製
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【0717】
化合物75をShchepinov et al.,Nucleic Acids Research,1997,25(22),4447−4454によって報告された公開された手順に従って調製する。
【0718】
実施例35:化合物79の調製
【化246】
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【0719】
化合物76をShchepinov et al.,Nucleic Acids Research,1997,25(22),4447−4454によって報告された公開された手順に従って調製した。
実施例36:化合物79aの調製
【化247】
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【0720】
化合物77を実施例35に例証される手順通りに調製する。
実施例37:固体支持体による5’末端にホスホジエステル結合GalNAc−2共役体を含む共役オリゴマー化合物82の調製のための一般的方法(方法I)
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【化249】
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【0721】
GalNAc−2は、以下の構造を有する。
【化250】
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【0722】
共役基GalNAc−2のGalNAcクラスター部分(GalNAc−2)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−2は、以下の式を有する。
【化251】
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【0723】
VIMAD結合オリゴマー化合物79bを、自動DNA/RNA合成における標準の手
順を用いて調製した(Dupouy et al.,Angew.Chem.Int.Ed.,2006,45,3623−3627を参照のこと)。ホスホラミダイト化合物56および60を、それぞれ、実施例27および28にそれぞれ例証される手順通りに調製した。本明細書に提示されるものを含むが、これらに限定されない他のホスホラミダイト構築ブロックを用いて、5’末端にホスホジエステル結合共役基を有するオリゴマー化合物を調製することができるため、例証されるホスホラミダイトは、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。固体支持体に添加されるホスホラミダイトの順序および量を調整して、任意の既定の配列および組成を有する本明細書に記載のオリゴマー化合物を調製することができる。
実施例38:5’末端にホスホジエステル結合GalNAc−2共役体を含むオリゴマー化合物82の調製のための代替方法(方法II)
【化252】
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【0724】
VIMAD結合オリゴマー化合物79bを、自動DNA/RNA合成における標準の手順を用いて調製した(Dupouy et al.,Angew.Chem.Int.Ed.,2006,45,3623−3627を参照のこと)。GalNAc−2クラスターホスホラミダイト(化合物79)を実施例35に例証される手順通りに調製した。こ
の代替方法は、合成の最終ステップでのホスホジエステル結合GalNAc−2共役体のオリゴマー化合物への一段階導入を可能にする。本明細書に提示されるものを含むが、これらに限定されない他のホスホラミダイト構築ブロックを用いて5’末端にホスホジエステル共役体を有するオリゴマー化合物を調製することができるため、例証されるホスホラミダイトは、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。固体支持体に添加されるホスホラミダイトの順序および量を調整して、任意の既定の配列および組成を有する本明細書に記載のオリゴマー化合物を調製することができる。
実施例39:固体支持体による5’末端にGalNAc−3共役体(5’末端結合のためにGalNAc−1修飾されたもの)を含むオリゴマー化合物83hの調製のための一般的方法
【化253】
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【化254】
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【0725】
化合物18を実施例4に例証される手順通りに調製した。化合物83aおよび83bは、市販のものである。ホスホジエステル結合ヘキシルアミンを含むオリゴマー化合物83eを標準のオリゴヌクレオチド合成手順を用いて調製した。保護されたオリゴマー化合物をアンモニア水で処理することにより、5’−GalNAc−3共役オリゴマー化合物(83h)を得た。
【0726】
GalNAc−3は、以下の構造を有する。
【化255】
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【0727】
共役基GalNAc−3のGalNAcクラスター部分(GalNAc−3)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−3は、以下の式を有する。
【化256】
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実施例40:固体支持体による3’末端にホスホジエステル結合GalNAc−4共役体を含むオリゴマー化合物89の調製のための一般的方法
【化257】
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【化258】
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【化259】
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【0728】
GalNAc−4は、以下の構造を有する。
【化260】
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【0729】
式中、CMは、切断可能な部分である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、以下のものである:
【化261】
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【0730】
共役基GalNAc−4のGalNAcクラスター部分(GalNAc−4)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−4は、以下の式を有する。
【化262】
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【0731】
保護されたUnylinker機能化固体支持体化合物30は、市販のものである。化合物84を、文献に報告される手順と同様の手順を用いて調製する(Shchepinov et al.,Nucleic Acids Research,1997,25(22),4447−4454、Shchepinov et al.,Nucleic Acids Research,1999,27,3035−3041、およびHornet et al.,Nucleic Acids Research,1997,25,4842−4849を参照のこと)。
【0732】
ホスホラミダイト構築ブロック(化合物60および79a)を実施例28および36に例証される手順通りに調製する。他のホスホラミダイト構築ブロックを用いて、既定の配列および組成を有する3’末端にホスホジエステル結合共役体を有するオリゴマー化合物を調製することができるため、例証されるホスホラミダイトは、代表的なものであり、限定するようには意図されていない。固体支持体に添加されるホスホラミダイトの順序および量を調整して、任意の既定の配列および組成を有する本明細書に記載のオリゴマー化合物を調製することができる。
実施例41:固相技法による5’位にホスホジエステル結合GalNAc−2(Bxがアデニンである実施例37を参照のこと)共役体を含むASOの調製のための一般的方法(ISIS 661134の調製)
【0733】
別途明記されない限り、オリゴマー化合物の合成に用いるすべての試薬および溶液を商業的供給源から購入する。標準のホスホラミダイト構築ブロックおよび固体支持体を、例えば、T、A、G、およびC残基を含む、ヌクレオシド残基の組み込みのために用いる。ホスホラミダイト化合物56および60を用いて、5’末端のホスホジエステル結合GalNAc−2共役体を合成した。無水アセトニトリル中のホスホラミダイトの0.1M溶液をb−D−2’−デオキシリボヌクレオシドおよび2’−MOEに用いた。
【0734】
カラムに充填されたVIMAD固体支持体(110μmol/g、Guzaev et
al.,2003)におけるホスホラミダイトカップリング方法を用いて、ASO合成を、ABI 394合成装置(1〜2μmolの規模)またはGE Healthcar
e Bioscience AeKTAオリゴパイロット合成装置(40〜200μmolの規模)上で実行した。このカップリングステップについて、固体支持体の初期充填に対して4倍超過したホスホラミダイトを送達し、ホスホラミダイトカップリングを10分間行った。すべての他のステップは、製造業者から提供された標準のプロトコルに従った。トルエン中の6%ジクロロ酢酸の溶液を用いて、ヌクレオチドの5’−ヒドロキシル基からジメトキシトリチル(DMT)基を除去した。カップリングステップ中、無水CHCN中の4,5−ジシアノイミダゾール(0.7M)を活性剤として用いた。ホスホロチオエート結合を、3分間の接触時間で、1:1のピリジン/CHCNのキサンタンヒドリドの0.1M溶液との硫化によって導入した。6%の水を含有するCHCN中の20%のtert−ブチルヒドロペルオキシドの溶液を酸化剤として用いて、12分間の接触時間で、ホスホジエステルヌクレオシド間結合を得た。
【0735】
所望の配列が構築された後、シアノエチルホスフェート保護基を、45分間の接触時間で、トルエン中の20%ジエチルアミン(v/v)を用いて脱保護した。固体支持体結合ASOをアンモニア水(28〜30重量%)中に懸濁し、55℃で6時間加熱した。
その後、非結合ASOを濾過し、アンモニアを沸去した。残渣を強力なアニオン交換カラム上での高圧液体クロマトグラフィーによって精製した(GE Healthcare Bioscience、Source 30Q、30μm、2.54×8cm、A=30%CHCN水溶液中100mM酢酸アンモニウム、B=A中1.5M NaBr、60分後0〜40%のB、流量14mL/分−1、λ=260nm)。残渣を逆相カラム上でのHPLCにより脱塩して、固体支持体への初期充填に基づいて15〜30%の単離収率で所望のASOを得た。ASOを、Agilent 1100 MSDシステムを用いたイオン対HPLCカップリングMS分析によって特徴付けた。
【表20】
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【0736】
下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「k」は、6’−(S)−CH二環式ヌクレオシド(例えば、cEt)を示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。上付き文字「m」は、5−メチルシトシンを示す。GalNAc−2の構造は、実施例37に示される。

実施例42:固相技法による5’位にGalNAc−3共役体を含むASOの調製のための一般的方法(ISIS 661166の調製)
【0737】
ISIS 661166の合成を、実施例39および41に例証される手順と同様の手順を用いて実行した。
【0738】
ISIS 661166は、5’位がGalNAc−3共役体を含む5−10−5MOEギャップマーである。ASOを、Agilent 1100 MSDシステムを用いたイオン対HPLCカップリングMS分析によって特徴付けた。
【表21】
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【0739】
下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。上付き文字「m」は、5−メチルシトシンを示す。「5’−GalNAc−3a」の構造は、実施例39に示される。

実施例43:生体内におけるSRB−1を標的とする5’末端でのホスホジエステル結合GalNAc−2の用量依存的試験(Bxがアデニンである実施例37および41を参照のこと)
【0740】
5’末端にホスホジエステル結合GalNAc−2共役体を含むISIS 661134(実施例41を参照のこと)を、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。非共役ISIS 440762および651900(3’末端にGalNAc−1共役体、実施例9を参照のこと)を比較のために試験に含め、先の表17に記載する。

処理
【0741】
6週齢の雄Balb/cマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 440762、651900、661134、またはPBS処理対照を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを決定した。PBS処理対照に規準化する前に(Ribogreenを用いて)SRB−1 mRNAレベルを全RNAに対して相対的に決定した。以下の結果を、PBS処理対照に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示し、「%PBS」で表示する。前記方法と同様の方法を用いてED50を測定し、以下に提示する。
【0742】
表35に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。実際には、5’末端にホスホジエステル結合GalNAc−2共役体(ISIS 661134)または3’末端に連結されたGalNAc−1共役体(ISIS 651900)を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドは、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 440762)と比較して、強度の大幅な改善を示した。さらに、5’末端にホスホジエステル結合GalNAc−2共役体を含むISIS 661134は、3’末端にGalNAc−1共役体を含むISIS 651900と比較して、等効力であった。
【表22】
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【0743】
3’GalNAc−1および5’GalNAc−2の構造は、先の実施例9および37に記載されている。

薬物動態分析(PK)
【0744】
高用量群(7mg/kg)のASOのPKを試験し、実施例20に例証される様式と同一の様式で評価した。肝臓試料を切り刻み、標準のプロトコルを用いて抽出した。661134(5’GalNAc−2)およびISIS 651900(3’GalNAc−1)の全長代謝物を特定し、これらの質量を高分解能質量分析によって確認した。結果は、5’末端にホスホジエステル結合GalNAc−2共役体を含むASO(ISIS
661134)に対して検出された主な代謝物が、ISIS 440762であったことを示した(データ示されず)。検出可能なレベルでさらなる代謝物は観察されなかった。その対応物とは異なり、先の表23aに報告された代謝物と同様のさらなる代謝物が、3’末端にGalNAc−1共役体を有するASO(ISIS 651900)で観察された。これらの結果は、ホスホジエステル結合GalNAc−1またはGalNAc−2共役体を有することで、それらの強度を損なうことなくASOのPKプロファイルを改善し得ることを示唆する。

実施例44:SRB−1を標的とする3’末端にGalNAc−1共役体(実施例9を参照のこと)を含むASOのアンチセンス阻害へのPO/PS結合の影響
【0745】
それぞれSRB−1を標的とする3’末端にGalNAc−1共役体を含むISIS
655861および655862を、単回投与試験においてマウスにおけるSRB−1を阻害するそれらの能力について試験した。親非共役化合物ISIS 353382を比較のために試験に含めた。
【0746】
ASOは5−10−5MOEギャップマーであり、ギャップ領域は、10個の2’−デオキシリボヌクレオシドを含み、各ウィング領域は、5個の2’−MOE修飾ヌクレオシドを含む。ASOを先の実施例19に例証される方法と同様の方法を用いて調製し、以下の表36に示す。
【表23】
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【0747】
下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。上付き文字「m」は、5−メチルシトシンを示す。「GalNAc−1」の構造は、実施例9に示される。
処理
【0748】
6週齢の雄Balb/cマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 353382、655861、655862、またはPBS処理対照を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。治療前および最終服用後に血液を各マウスから採取し、血漿試料を分析した。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを決定した。PBS処理対照に規準化する前に(Ribogreenを用いて)SRB−1 mRNAレベルを全RNAに対して相対的に決定した。以下の結果を、PBS処理対照に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示し、「%PBS」で表示する。前記方法と同様の方法を用いてED50を測定し、以下に報告する。
【0749】
表37に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、PBS処理対照と比較して、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。実際には、3’末端にGalNAc−1共役体を含むアンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 655861および655862)は、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 353382)と比較して、強度の大幅な改善を示した。さらに、混合PS/PO結合を有するISIS 655862は、完全PS(ISIS 655861)と比較して、強度の改善を示した。
【表24】
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【0750】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。臓器重量も評価した。結果は、PBS対照と比較して、ASOで処理したマウスにおいて、トランスアミナーゼレベル(表38)の増加も臓器重量(データ示されず)の増加も観察されなかったことを示した。さらに、混合PS/PO結合を有するASO(ISIS 655862)は、完全PS(ISIS 655861)と比較して、同様のトランスアミナーゼレベルを示した。
【表25】
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実施例45:PFPエステル(化合物110a)の調製
【化263-1】
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【化263-2】
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【0751】
化合物4(9.5g、28.8mmole)を化合物103aまたは103b(38mmole)で個別に処理し、ジクロロメタン(200mL)中のTMSOTf(0.5当量)および分子篩で処理し、室温で16時間撹拌した。この時点で、セライトを通して有機層を濾過し、その後、重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。その後、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で還元した。結果として生じた油をシリカゲルクロマトグラフィー(2%→10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、80%超の収率で化合物104aおよび104bを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0752】
化合物104aおよび104bを化合物100a〜d(実施例47)と同一の条件で処理して、90%超の収率で化合物105aおよび105bを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0753】
化合物105aおよび105bを化合物901a〜dと同一の条件下で化合物90と個別に処理して、化合物106a(80%)および106b(20%)を得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0754】
化合物106aおよび106bを化合物96a〜d(実施例47)と同一の条件で処理して、107a(60%)および107b(20%)を得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0755】
化合物107aおよび107bを化合物97a〜d(実施例47)と同一の条件で処理して、40〜60%の収率で化合物108aおよび108bを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0756】
化合物108a(60%)および108b(40%)を化合物100a〜d(実施例47)と同一の条件で処理して、80%超の収率で化合物109aおよび109bを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0757】
化合物109aを化合物101a〜d(実施例47)と同一の条件で処理して、30〜60%の収率で化合物110aを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。あるいは、化合物110bを化合物109bから開始して同様の様式で調製することができる。
実施例46:PFPエステル(オリゴヌクレオチド111)との共役のための一般的手順;ISIS 666881(GalNAc−10)の調製
【0758】
標準の固相オリゴヌクレオチド手順を用いて5’−ヘキシルアミノ修飾オリゴヌクレオチドを合成し、精製した。5’−ヘキシルアミノ修飾オリゴヌクレオチドを0.1M四ホウ酸ナトリウム(pH8.5、200μL)中に溶解し、DMSO(50μL)中に溶解した3当量の選択されたPFPエステル化GalNAcクラスターを添加した。ASO溶液への添加時にPFPエステルが沈殿した場合、すべてのPFPエステルが溶液中に存在するまでDMSOを添加した。室温で約16時間混合した後、反応が完了した。結果として生じた溶液を水で希釈して12mLにし、その後、3000Daの質量カットオフでスピンフィルターに3000rpmで沈降させた。このプロセスを2回繰り返して、小分子不純物を除去した。その後、この溶液を凍結乾燥乾固させ、濃縮アンモニア水中に再溶解し、室温で2.5時間混合し、その後、真空内で濃縮して、アンモニアの大部分を除去した。共役オリゴヌクレオチドを精製し、RP−HPLCによって脱塩し、凍結乾燥させて、GalNAc共役オリゴヌクレオチドを得た。
【化264】
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【0759】
オリゴヌクレオチド111をGalNAc−10と共役する。共役基GalNAc−10のGalNAcクラスター部分(GalNAc−10)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、以下のGalNAc−10で合成されたオリゴヌクレオチド(ISIS 666881)に示される−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−10(GalNAc−10−CM−)の構造を以下に示す。
【化265】
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【0760】
この一般的手順に従って、ISIS 666881を調製した。標準の固相オリゴヌクレオチド手順を用いて5’−ヘキシルアミノ修飾オリゴヌクレオチド(ISIS 660254)を合成し、精製した。ISIS 660254(40mg、5.2μmol)を0.1M四ホウ酸ナトリウム(pH8.5、200μL)中に溶解し、DMSO(50μL)中に溶解した3当量のPFPエステル(化合物110a)を添加した。ASO溶液への添加時にPFPエステルが沈殿した場合、PFPエステルを完全に溶解するためにさらなるDMSO(600μL)が必要であった。室温で約16時間混合した後、反応が完了した。この溶液を水で希釈して全体積12mLにし、3000Daの質量カットオフでスピンフィルターに3000rpmで沈降させた。このプロセスを2回繰り返して、小分子不純物を除去した。この溶液を凍結乾燥乾固させ、濃縮アンモニア水中に再溶解し、室温で2.5時間混合し、その後、真空内で濃縮して、アンモニアの大部分を除去した。共役オリゴヌクレオチドを精製し、RP−HPLCによって脱塩し、凍結乾燥させて、90重量%の収率でISIS 666881(42mg、4.7μmol)を得た。
【表26】
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【0761】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
実施例47:GalNAc−8を含むオリゴヌクレオチド102の調製
【化266】
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【化267】
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【化268】
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【0762】
三酸90(4g、14.43mmol)をDMF(120mL)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.35mL、72mmole)中に溶解した。トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(8.9mL、52mmole)をアルゴン下で滴加し、反応物を室温で30分間撹拌させた。Boc−ジアミン91aまたは91b(68.87mmol)をN,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.35mL、72mmole)とともに添加し、反応物を室温で16時間撹拌させた。この時点で、DMFを減圧下で75%超還元し、その後、混合物をジクロロメタン中に溶解した。有機層を重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。その後、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で油に還元した。結果として生じた油をシリカゲルクロマトグラフィー(2%→10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、約80%の収率で化合物92aおよび92bを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0763】
化合物92aまたは92b(6.7mmole)を20mLのジクロロメタンおよび20mLのトリフルオロ酢酸で、室温で16時間処理した。結果として生じた溶液を蒸発させ、その後、メタノール中に溶解し、DOWEX−OH樹脂で30分間処理した。結果として生じた溶液を濾過し、減圧下で油に還元して、85〜90%の収率の化合物93aおよび93bを得た。
【0764】
化合物7または64(9.6mmole)をDMF(20mL)中のHBTU(3.7g、9.6mmole)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5mL)で15分間処理した。これに、化合物93aまたは93b(3mmole)のいずれかを添加し、
室温で16時間撹拌させた。この時点で、DMFを減圧下で75%超還元し、その後、混合物をジクロロメタン中に溶解した。有機層を重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。その後、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で油に還元した。結果として生じた油をシリカゲルクロマトグラフィー(5%→20%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、20〜40%の収率で化合物96a〜dを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0765】
化合物96a〜d(0.75mmole)を、ラネーニッケル上で3時間、エタノール(75mL)中で個別に水素化した。この時点で、セライトを通して触媒を濾去し、エタノールを減圧下で除去して、80〜90%の収率で化合物97a〜dを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0766】
化合物23(0.32g、0.53mmole)をDMF(30mL)中のHBTU(0.2g、0.53mmole)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.19mL、1.14mmole)で15分間処理した。これに、化合物97a〜d(0.38mmole)を個別に添加し、室温で16時間撹拌させた。この時点で、DMFを減圧下で75%超還元し、その後、混合物をジクロロメタン中に溶解した。有機層を重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。その後、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で油に還元した。結果として生じた油をシリカゲルクロマトグラフィー(2%→20%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、30〜40%の収率で化合物98a〜dを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0767】
化合物99(0.17g、0.76mmole)をDMF(50mL)中のHBTU(0.29g、0.76mmole)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.35mL、2.0mmole)で15分間処理した。これに、化合物97a〜d(0.51mmole)を個別に添加し、室温で16時間撹拌させた。この時点で、DMFを減圧下で75%超還元し、その後、混合物をジクロロメタン中に溶解した。有機層を重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。その後、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で油に還元した。結果として生じた油をシリカゲルクロマトグラフィー(5%→20%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、40〜60%の収率で化合物100a〜dを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0768】
化合物100a〜d(0.16mmole)を、10%Pd(OH)/C上で3時間、メタノール/酢酸エチル(1:1、50mL)中で個別に水素化した。この時点で、セライトを通して触媒を濾去し、有機物を減圧下で除去して、80〜90%の収率で化合物101a〜dを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【0769】
化合物101a〜d(0.15mmole)をDMF(15mL)およびピリジン(0.016mL、0.2mmole)中に個別に溶解した。トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(0.034mL、0.2mmole)をアルゴン下で滴加し、反応物を室温で30分間撹拌させた。この時点で、DMFを減圧下で75%超還元し、その後、混合物をジクロロメタン中に溶解した。有機層を重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。その後、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で油に還元した。結果として生じた油をシリカゲルクロマトグラフィー(2%→5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、約80%の収率で化合物102a〜dを得た。LCMSおよびプロトンNMRは、その構造と一致した。
【化269】
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【0770】
実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−8共役基を含むオリゴマー化合物102を調製した。共役基GalNAc−8のGalNAcクラスター部分(GalNAc−8)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。好ましい一実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。
【0771】
GalNAc−8(GalNAc−8−CM−)の構造を以下に示す。
【化270】
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実施例48:GalNAc−7を含むオリゴヌクレオチド119の調製
【化271】
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【化272】
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【0772】
文献(J.Med.Chem.2004,47,5798−5808)に記載される手順に従って化合物112を合成した。
【0773】
化合物112(5g、8.6mmol)を1:1メタノール/酢酸エチル(22mL/22mL)中に溶解した。炭素(0.5g)上水酸化パラジウムを添加した。反応混合物を室温で12時間、水素下で撹拌した。セライトパッドを通して反応混合物を濾過し、そのパッドを1:1メタノール/酢酸エチルで洗浄した。濾液と洗浄物を合わせ、濃縮乾固させて、化合物105a(定量的)を得た。この構造を、LCMSによって確認した。
【0774】
化合物113(1.25g、2.7mmol)、HBTU(3.2g、8.4mmol)、およびDIEA(2.8mL、16.2mmol)を無水DMF(17mL)中に溶解し、反応混合物を室温で5分間撹拌した。これに、無水DMF(20mL)中の化合物105a(3.77g、8.4mmol)の溶液を添加した。反応物を室温で6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、油を得た。残渣をCHCl(100mL)中に溶解し、飽和NaHCO水溶液(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタン中10〜20%MeOHで溶出して、化合物114(1.45g、30%)を得た。この構造を、LCMSおよびH NMR分析によって確認した。
【0775】
化合物114(1.43g、0.8mmol)を1:1メタノール/酢酸エチル(4mL/4mL)中に溶解した。炭素(湿性、0.14g)上パラジウムを添加した。反応混
合物を水素で洗い流し、室温で12時間、水素下で撹拌した。セライトパッドを通して反応混合物を濾過した。このセライトパッドをメタノール/酢酸エチル(1:1)で洗浄した。濾液と洗浄物を一緒に合わせ、減圧下で蒸発させて、化合物115(定量的)を得た。この構造を、LCMSおよびH NMR分析によって確認した。
【0776】
化合物83a(0.17g、0.75mmol)、HBTU(0.31g、0.83mmol)、およびDIEA(0.26mL、1.5mmol)を無水DMF(5mL)中に溶解し、反応混合物を室温で5分間撹拌した。これに、無水DMF中の化合物115(1.22g、0.75mmol)の溶液を添加し、反応物を室温で6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をCHCl中に溶解した。有機層を飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過した。有機層を濃縮乾固させ、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタン中3〜15%MeOHで溶出して、化合物116(0.84g、61%)を得た。この構造を、LC MSおよびH NMR分析によって確認した。
【化273】
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【0777】
化合物116(0.74g、0.4mmol)を1:1メタノール/酢酸エチル(5mL/5mL)中に溶解した。炭素(湿性、0.074g)上パラジウムを添加した。反応混合物を水素で洗い流し、室温で12時間、水素下で撹拌した。セライトパッドを通して反応混合物を濾過した。このセライトパッドをメタノール/酢酸エチル(1:1)で洗浄した。濾液と洗浄物を一緒に合わせ、減圧下で蒸発させて、化合物117(0.73g、98%)を得た。この構造を、LCMSおよびH NMR分析によって確認した。
【0778】
化合物117(0.63g、0.36mmol)を無水DMF(3mL)中に溶解した。この溶液に、N,Nジイソプロピルエチルアミン(70μL、0.4mmol)およびトリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(72μL、0.42mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液に注いだ。この混合物をジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。このジク
ロロメタン溶液を濃縮乾固させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ジクロロメタン中5〜10%MeOHで溶出して、化合物118(0.51g、79%)を得た。この構造を、LCMS、ならびにHおよびHおよび19F NMRによって確認した。
【化274】
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【0779】
実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−7共役基を含むオリゴマー化合物119を調製した。共役基GalNAc−7のGalNAcクラスター部分(GalNAc−7)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。
【0780】
GalNAc−7(GalNAc−7−CM−)の構造を以下に示す。
【化275】
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実施例49:GalNAc−5を含むオリゴヌクレオチド132の調製
【化276】
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【0781】
化合物120(14.01g、40mmol)およびHBTU(14.06g、37mmol)を無水DMF(80mL)中に溶解した。トリエチルアミン(11.2mL、80.35mmol)を添加し、5分間撹拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、無水DMF(20mL)中の化合物121(10g、mmol)の溶液を添加した。さらなるトリエチルアミン(4.5mL、32.28mmol)を添加し、反応混合物をアルゴン雰囲気下で18時間撹拌した。TLC(1:1の酢酸エチル:ヘキサン;Rf=0.47)によって反応を監視した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOAc(300mL)中に取り込み、1M NaHSO(3×150mL)、飽和NaHCO水溶液(3×150mL)、およびブライン(2×100mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、有機層を回転蒸発によって濃縮した。粗混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中35〜50%EtOAcを用いて溶出して、化合物122(15.50g、78.13%)を得た。この構造を、LCMSおよびH NMR分析によって確認した。質量(m/z)589.3[M+H]
【0782】
水(20mL)およびTHF(10mL)中のLiOH(92.15mmol)の溶液を、メタノール(15mL)中に溶解した冷却した化合物122の溶液(7.75g、13.16mmol)に添加した。反応混合物を室温で45分間撹拌し、TLC(1:1のEtOAc:ヘキサン)によって監視した。反応混合物を減圧下で濃縮して、半分の体積にした。残りの溶液を氷浴中で冷却して、濃縮HClを添加して中和した。反応混合物を希釈し、EtOAc(120mL)で抽出し、ブライン(100mL)で洗浄した。エマルジョンを形成し、一晩静置した後に取り除いた。有機層を分離し、乾燥させ(NaSO4)、濾過し、蒸発させて、化合物123(8.42g)を得た。残留塩は、過剰な質量の推定原因である。LCMSは、この構造と一致した。この生成物をさらに精製することなく使用した。M.W.計算値:574.36、M.W.実測値:575.3[M+H]
【化277】
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【0783】
文献(J.Am.Chem.Soc.2011,133,958−963)に記載される手順に従って化合物126を合成した。
【化278】
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【化279】
[この文献は図面を表示できません]
【0784】
化合物123(7.419g、12.91mmol)、HOBt(3.49g、25.82mmol)、および化合物126(6.33g、16.14mmol)をDMF(40mL)中に溶解し、結果として生じた反応混合物を氷浴中で冷却した。これに、N,Nジイソプロピルエチルアミン(4.42mL、25.82mmol)、PyBop(8.7g、16.7mmol)、続いて、Bopカップリング試薬(1.17g、2.66mmol)をアルゴン雰囲気下で添加した。氷浴を除去し、溶液を室温まで温めた。1時間後に反応が完了し、TLC(89:10:1のDCM:MeOH:AA)によって決定した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc(200mL)中に溶解し、1M
NaHSO(3×100mL)、飽和NaHCO水溶液(3×100mL)、およびブライン(2×100mL)で洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣を50%ヘキサン/EtOAC:100%EtOAcの勾配でのシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色の発泡体として化合物127(9.4g)を得た。LCMSおよびH NMRは、その構造と一致した。質量(m/z)778.4[M+H]
【0785】
トリフルオロ酢酸(12mL)をジクロロメタン(12mL)中の化合物127(1.57g、2.02mmol)の溶液に添加し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下でトルエン(30mL)と共蒸発乾固させた。得られた残渣をアセトニトリル(30m
L)およびトルエン(40mL)と2回共蒸発させて、トリフルオロ酢酸塩として化合物128(1.67g)を得て、さらに精製することなく次のステップで使用した。LCMSおよびH NMRは、その構造と一致した。質量(m/z)478.2[M+H]
【0786】
丸底フラスコ内で、化合物7(0.43g、0.963mmol)、HATU(0.35g、0.91mmol)、およびHOAt(0.035g、0.26mmol)を一緒に合わせ、減圧下で、P上で4時間乾燥させ、その後、無水DMF(1mL)中に溶解し、5分間撹拌した。これに無水DMF(0.2mL)およびN,Nジイソプロピルエチルアミン(0.2mL)中の化合物128(0.20g、0.26mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温で、アルゴン雰囲気下で撹拌した。30分間後に反応が完了し、LCMSおよびTLC(7%MeOH/DCM)によって決定した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDCM(30mL)中に溶解し、1M NaHSO(3×20mL)、飽和NaHCO水溶液(3×20mL)、およびブライン(3×20mL)で洗浄した。有機相を分離し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をジクロロメタン中5〜15%MeOHを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物129(96.6mg)を得た。LC MSおよびH NMRは、その構造と一致する。質量(m/z)883.4[M+2H]
【0787】
20mLのシンチレーションバイアル内で化合物129(0.09g、0.051mmol)をメタノール(5mL)中に溶解した。これに、少量の10%Pd/C(0.015mg)を添加し、反応容器をHガスで洗い流した。反応混合物を室温で18時間、H雰囲気下で撹拌した。セライトパッドを通して反応混合物を濾過し、このセライトパッドをメタノールで洗浄した。濾液洗浄物を一緒にプールし、減圧下で濃縮して、化合物130(0.08g)を得た。LCMSおよびH NMRは、その構造と一致した。この生成物をさらに精製することなく使用した。質量(m/z)838.3[M+2H]
【0788】
10mLの先の尖った丸底フラスコに、化合物130(75.8mg、0.046mmol)、0.37Mピリジン/DMF(200μL)、および撹拌棒を添加した。この溶液に、0.7Mトリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル/DMF(100μL)を撹拌しながら滴加した。1時間後に反応が完了し、LC MSによって決定した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をCHCl(約10mL)中に溶解した。有機層をNaHSO(1M、10mL)、飽和NaHCO水溶液(10mL)、およびブライン(10mL)にそれぞれ3回分配した。有機相を分離し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物131(77.7mg)を得た。LCMSは、この構造と一致した。さらに精製することなく使用した。質量(m/z)921.3[M+2H]
【化280】
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【0789】
実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−5共役基を含むオリゴマー化合物132を調製した。共役基GalNAc−5のGalNAcクラスター部分(GalNAc−5)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。
【0790】
GalNAc−5(GalNAc−5−CM−)の構造を以下に示す。
【化281】
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実施例50:GalNAc−118を含むオリゴヌクレオチド144の調製
【化282-1】
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【化282-2】
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【0791】
化合物134の合成。Merrifieldフラスコに、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、およびアセトニトリルで洗浄したアミノメチルVIMAD樹脂(2.5g、450μmol/g)を添加した。この樹脂は、アセトニトリル(4mL)中で膨潤した。20(1.0mmol、0.747g)、TBTU(1.0mmol、0.321g)、アセトニトリル(5mL)、およびDIEA(3.0mmol、0.5mL)を添加して、化合物133を100mLの丸底フラスコ内で事前に活性化した。この溶液を5分間撹拌させ、その後、振盪しながらMerrifieldフラスコに添加した。懸濁液を3時間振盪させた。反応混合物を排出し、樹脂をアセトニトリル、DMF、およびDCMで洗浄した。DCM中500nm(消光係数=76000)でDMTカチオンの吸光度を測定することにより新たな樹脂充填を定量化し、238μmol/gであると決定した。無水酢酸溶液中で10分間3回懸濁することにより、この樹脂をキャップした。
【0792】
反復性Fmocベースの固相ペプチド合成方法を用いて、固体支持体結合化合物141を合成した。少量の固体支持体を回収し、アンモニア水(28〜30重量%)中に6時間懸濁した。切断された化合物をLC−MSによって分析し、観察された質量は、その構造と一致した。質量(m/z)1063.8[M+2H]
【0793】
固相ペプチド合成方法を用いて、固体支持体結合化合物142を合成した。
【化283】
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【0794】
DNA合成装置において標準の固相合成を用いて、固体支持体結合化合物143を合成した。
【0795】
固体支持体結合化合物143をアンモニア水(28〜30重量%)中に懸濁し、55℃で16時間加熱した。溶液を冷却し、固体支持体を濾過した。濾液を濃縮し、残渣を水中に溶解し、強アニオン交換カラム上でHPLCによって精製した。全長化合物144を含有する画分を一緒にプールし、脱塩した。結果として生じたGalNAc−11共役オリゴマー化合物をLC−MSによって分析し、観察された質量は、その構造と一致した。
【0796】
共役基GalNAc−11のGalNAcクラスター部分(GalNAc−11)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。
【0797】
GalNAc−11(GalNAc−11−CM)の構造を以下に示す。
【化284】
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実施例51:GalNAc−6を含むオリゴヌクレオチド155の調製
【化285】
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【0798】
文献(Analytical Biochemistry 1995,229,54−60)に記載されるように、化合物146を合成した。
【化286】
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【0799】
化合物4(15g、45.55mmol)および化合物35b(14.3グラム、57mmol)をCHCl(200mL)中に溶解した。活性化分子篩(4A、2g、粉
末)を添加し、反応物を窒素雰囲気下で30分間撹拌させた。TMS−OTfを添加し(4.1mL、22.77mmol)、反応物を室温で一晩撹拌させた。完了した時点で、飽和NaHCO水溶液(500mL)および粉砕氷(約150g)を注いで反応物を反応停止処理した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮してオレンジ色の油を得た。粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、CHCl中2〜10%MeOHで溶出して、化合物112(16.53g、63%)を得た。LCMSおよびH NMRは、予想した化合物と一致した。
【0800】
化合物112(4.27g、7.35mmol)を1:1のMeOH/EtOAc(40mL)中に溶解した。この溶液を通してアルゴン流を15分間泡立てて反応混合物をパージした。パールマン触媒(炭素上水酸化パラジウム、400mg)を添加し、この溶液を通して水素ガスを30分間泡立てた。完了した時点で(TLC(CHCl中10%MeOH)およびLCMS)、セライトパッドを通して触媒を濾去した。濾液を回転蒸発によって濃縮し、高真空下で短時間乾燥させて、化合物105a(3.28g)を得た。LCMSおよび1H NMRは、所望の生成物と一致した。
【0801】
化合物147(2.31g、11mmol)を無水DMF(100mL)中に溶解した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、3.9mL、22mmol)、続いて、HBTU(4g、10.5mmol)を添加した。反応混合物を窒素下で約15分間撹拌させた。これに、乾燥DMF中の化合物105a(3.3g、7.4mmol)の溶液を添加し、窒素雰囲気下で2時間撹拌した。反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮してオレンジ色のシロップを得た。粗物質をカラムクロマトグラフィー(CHCl中2〜5%MeOH)によって精製して、化合物148(3.44g、73%)
を得た。LCMSおよびH NMRは、予想した生成物と一致した。
【0802】
化合物148(3.3g、5.2mmol)を1:1のMeOH/EtOAc(75mL)中に溶解した。この溶液を通してアルゴン流を15分間泡立てて反応混合物をパージした。パールマン触媒(炭素上水酸化パラジウム)を添加した(350mg)。この溶液を通して水素ガスを30分間泡立てた。完了した時点で(TLC(DCM中10%MeOH)およびLCMS)、セライトパッドを通して触媒を濾去した。濾液を回転蒸発によって濃縮し、高真空下で短時間乾燥させて、化合物149(2.6g)を得た。LCMSは、所望の生成物と一致した。残渣を乾燥DMF(10mL)中に溶解し、次のステップで即座に使用した。
【化287】
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【0803】
化合物146(0.68g、1.73mmol)を乾燥DMF(20mL)中に溶解した。これに、DIEA(450μL、2.6mmol、1.5当量)およびHBTU(1.96g、0.5.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で15分間、窒素下で撹拌させた。無水DMF(10mL)中の化合物149(2.6g)の溶液を添加した。DIEAを添加することにより(必要に応じて)、反応物のpHをpH=9〜10に調整した。反応物を室温で2時間、窒素下で撹拌させた。完了した時点で、反応物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、続いて、ブラインで洗浄した。有機相を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、CHCl中2〜10%MeOHで溶出して、化合物150(0.62g、20%)を得た。LCMSおよびH NMRは、所望の生成物と一致した。
【0804】
化合物150(0.62g)を1:1のMeOH/EtOAc(5L)中に溶解した。この溶液を通してアルゴン流を15分間泡立てて反応混合物をパージした。パールマン触
媒(炭素上水酸化パラジウム)を添加した(60mg)。この溶液を通して水素ガスを30分間泡立てた。完了した時点で(TLC(DCM中10%MeOH)およびLCMS)、触媒を濾去した(シリンジチップTeflonフィルター、0.45μm)。濾液を回転蒸発によって濃縮し、高真空下で短時間乾燥させて、化合物151(0.57g)を得た。LCMSは、所望の生成物と一致した。この生成物を4mLの乾燥DMF中に溶解し、次のステップで即座に使用した。
【化288】
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【0805】
化合物83a(0.11g、0.33mmol)を無水DMF(5mL)中に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(75μL、1mmol)およびPFP−TFA(90μL、0.76mmol)を添加した。接触時に反応混合物は赤紫色になり、その後30分間かけて徐々にオレンジ色になった。TLCおよびLCMSによって反応の進行を監視した。完了した時点で(PFPエステルの形成)、DMFを中の化合物151(0.57g、0.33mmol)の溶液を添加した。N,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加することにより(必要に応じて)、反応物のpHをpH=9〜10に調整した。反応混合物を窒素下で約30分間撹拌した。完了した時点で、溶媒の大部分を減圧下で除去した。残渣をCHClで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、続いて、ブラインで洗浄した。有機相を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮してオレンジ色のシロップを得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl中2〜10
%MeOH)によって精製して、化合物152(0.35g、55%)を得た。LCMSおよびH NMRは、所望の生成物と一致した。
【0806】
化合物152(0.35g、0.182mmol)を1:1のMeOH/EtOAc(10mL)中に溶解した。この溶液を通してアルゴン流を15分間泡立てて反応混合物をパージした。パールマン触媒(炭素上水酸化パラジウム)を添加した(35mg)。この溶液を通して水素ガスを30分間泡立てた。完了した時点で(TLC(DCM中10%MeOH)およびLCMS)、触媒を濾去した(シリンジチップTeflonフィルター、0.45μm)。濾液を回転蒸発によって濃縮し、高真空下で短時間乾燥させて、化合物153(0.33g、定量的)を得た。LCMSは、所望の生成物と一致した。
【0807】
化合物153(0.33g、0.18mmol)を窒素下で撹拌しながら無水DMF(5mL)中に溶解した。これに、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(65μL、0.37mmol)およびPFP−TFA(35μL、0.28mmol)を添加した。反応混合物を窒素下で約30分間撹拌した。接触時に反応混合物は赤紫色になり、徐々にオレンジ色になった。さらにN,−ジイソプロピルエチルアミンを添加することにより、反応混合物のpHをpH=9〜10で維持した。TLCおよびLCMSによって反応の進行を監視した。完了した時点で、溶媒の大部分を減圧下で除去した。残渣をCHCl(50mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、続いて、ブラインで洗浄した。有機層をMgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮してオレンジ色のシロップを得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、CHCl中2〜10%MeOHで溶出して、化合物154(0.29g、79%)を得た。LCMSおよびH NMRは、所望の生成物と一致した。
【化289】
[この文献は図面を表示できません]
【0808】
実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−6共役基を含むオリゴマー化合物155を調製した。共役基GalNAc−6のGalNAcクラスター部分(GalNAc−6)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。
【0809】
GalNAc−6(GalNAc−6−CM−)の構造を以下に示す。
【化290】
[この文献は図面を表示できません]
実施例52:GalNAc−9を含むオリゴヌクレオチド160の調製
【化291】
[この文献は図面を表示できません]
【0810】
文献(J.Med.Chem.2004,47,5798−5808)に記載される手順に従って化合物156を合成した。
【0811】
化合物156(18.60g、29.28mmol)をメタノール(200mL)中に溶解した。炭素(6.15g、10重量%、充填(乾燥ベース)、マトリックス炭素粉末、湿式)上パラジウムを添加した。反応混合物を室温で18時間、水素下で撹拌した。セライトパッドを通して反応混合物を濾過し、このセライトパッドをメタノールで完全に洗浄した。合わせた濾液を洗浄し、濃縮乾固させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタン中5〜10%メタノールで溶出して、化合物157(14.26g、89%)を得た。質量(m/z)544.1[M−H]
【0812】
化合物157(5g、9.17mmol)を無水DMF(30mL)中に溶解した。HBTU(3.65g、9.61mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.73mL、78.81mmol)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌した。これに、化合物47(2.96g、7.04mmol)の溶液を添加した。反応物を室温で8時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液に注いだ。この混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中50%酢酸エチルで溶出して、化合物158(8.25g、73.3%)を得た。この構造を、MSおよびH NMR分析によって確認した。
【0813】
化合物158(7.2g、7.61mmol)を減圧下でP上で乾燥させた。乾燥させた化合物を無水DMF(50mL)中に溶解した。これに、1H−テトラゾール(0.43g、6.09mmol)およびN−メチルイミダゾール(0.3mL、3.81mmol)および2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(3.65mL、11.50mmol)を添加した。反応混合物をアルゴン雰囲気下で4時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈した。反応混合物を飽和NaHCOおよびブラインで洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン中50〜90%酢酸エチルで溶出して、化合物159(7.82g、80.5%)を得た。この構造を、LCMSおよび31P NMR分析によって確認した。
【化292】
[この文献は図面を表示できません]
【0814】
共役基標準のオリゴヌクレオチド合成手順を用いて、GalNAc−9を含むオリゴマー化合物160を調製した。化合物159の3つの単位を固体支持体に、続いて、ヌクレオチドホスホラミダイトにカップリングした。保護されたオリゴマー化合物をアンモニア水で処理して、化合物160を得た。共役基GalNAc−9のGalNAcクラスター部分(GalNAc−9)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−9(GalNAc−9−CM)の構造を以下に示す。
【化293】
[この文献は図面を表示できません]
実施例53:化合物18(GalNAc−1aおよびGalNAc−3a)の調製のための代替手順
【化294】
[この文献は図面を表示できません]
【0815】
ラクトン161をジアミノプロパン(3〜5当量)またはMono−Boc保護ジアミノプロパン(1当量)と反応させて、アルコール162aまたは162bを得た。非保護プロパンジアミンを上述の反応で用いた場合、過剰なジアミンを高真空下で蒸発させて除去し、CbzClを用いて162a中の遊離アミノ基を保護して、カラムクロマトグラフ
ィーによって精製した後に、白色の固体として162bを得た。アルコール162bをTMSOTfの存在下で化合物4とさらに反応させ163aを得て、触媒水素化を用いてCbz基を除去することにより、これを163bに変換した。ペンタフルオロフェニル(PFP)エステル164を、三酸113(実施例48を参照のこと)をDMF(0.1〜0.5M)中のPFPTFA(3.5当量)およびピリジン(3.5当量)と接触させることによって調製した。トリエステル164をアミン163b(3〜4当量)およびDIPEA(3〜4当量)と直接反応させて、化合物18を得た。上述の方法は、中間体精製を大幅に促進し、実施例4に記載される手順を用いて形成される副生成物の形成を最小限に抑える。
実施例54:化合物18(GalNAc−1aおよびGalNAc−3a)の調製のための代替手順
【化295】
[この文献は図面を表示できません]
【0816】
先の実施例53に概説される手順を用いて酸113からトリPFPエステル164を調製し、モノBoc保護ジアミンと反応させて、本質的に定量的な収率で165を得た。Boc基を塩酸またはトリフルオロ酢酸で除去して、トリアミンを得て、これをDIPEA等の好適な塩基の存在下でPFP活性化酸166と反応させて、化合物18を得た。
【0817】
DMF中のPFPTFA(1〜1.2当量)およびピリジン(1〜1.2当量)で処理することにより、PFP保護Gal−NAc酸166を対応する酸から調製した。次いで、アセトニトリルおよび水中のTEMPO(0.2当量)およびBAIBを用いて酸化することにより、前駆酸を対応するアルコールから調製した。先の実施例47に記載される条件を用いて1,6−ヘキサンジオール(または1,5−ペンタンジオールもしくは他の
n値の他のジオール)(2〜4当量)およびTMSOTfと反応させることにより、前駆アルコールを糖中間体4から調製した。

実施例55:生体内におけるSRB−1を標的とする3’−共役基または5’−共役基のいずれかを含むオリゴヌクレオチドの用量依存的試験(GalNAc−1、3、8、および9の比較)
【0818】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。非共役ISIS 353382を標準物として含めた。様々なGalNAc共役基の各々を、ホスホジエステル結合2’−デオキシアデノシンヌクレオシドの切断可能な部分によってそれぞれのオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端のいずれかに結合させた。
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0819】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0820】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示した。GalNAc−9の構造は、先の実施例52に示した。GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示した。GalNAc−8の構造は、先の実施例47に示した。

処理
【0821】
6週齢の雄Balb/cマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 353382、655861、664078、661161、665001、または生理食塩水を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0822】
表40に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。実際には、3’末端にホスホジエステル結合GalNAc−1およびGalNAc−9共役体(ISIS 655861およびISIS 664078)ならびに5’末端に連結されたGalNAc−3およびGalNAc−8共役体(ISIS 661161およびISIS 665001)を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドは、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 353382)と比較して、強度の大幅な改善を示した。さらに、3’末端にGalNAc−9共役体を含むISIS 664078は、3’末端にGalNAc−1共役体を含むISIS 655861と比較して、本質的に等効力であった。それぞれ、GalNAc−3またはGalNAc−9を含む5’共役アンチセンスオリゴヌクレオチドISIS 661161およびISIS 665001は、3’共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 655861およびISIS 664078)と比較して、強度を増加させた。
【表28】
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【0823】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。総ビリルビンおよびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な変化は見られなかった。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表に示す。
【表29】
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実施例56:生体内におけるSRB−1を標的とする3’−共役基または5’−共役基のいずれかを含むオリゴヌクレオチドの用量依存的試験(GalNAc−1、2、3、5、6、7、および10の比較)
【0824】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。非共役ISIS 353382を標準物として含めた。3’末端にGalNAc共役基を結合させたISIS 655861を除いて、様々なGalNAc共役基の各々を、ホスホジエステル結合2’−デオキシアデノシンヌクレオシドの切断可能な部分によってそれぞれのオリゴヌクレオチドの5’末端に結合させた。
【表30】
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【0825】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0826】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示した。GalNAc−2の構造は、先の実施例37に示した。GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示した。GalNAc−5の構造は、先の実施例49に示した。GalNAc−6の構造は、先の実施例51に示した。GalNAc−7の構造は、先の実施例48に示した。GalNAc−10の構造は、先の実施例46に示した。

処理
【0827】
6週齢の雄Balb/cマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 353382、655861、664507、661161、666224、666961、666981、666881、または生理食塩水を、以下に示される投与量で1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0828】
表43に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。実際には、共役アンチセンスオリゴヌクレオチドは、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 353382)と比較して、強度の大幅な改善を示した。5’共役アンチセンスオリゴヌクレオチドは、3’共役アンチセンスオリゴヌクレオチドと比較して、強度のわずかな増加を示した。
【表31】
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【0829】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。総ビリルビンおよびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な変化は見られなかった。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表44に示す。
【表32】
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実施例57:生体内におけるApoC IIIを標的とする3’−共役基を含むオリゴヌクレオチドの作用持続時間試験
【0830】
マウスに以下に示される用量を1回注入し、ApoC−IIIおよび血漿トリグリセリド(血漿TG)レベルを42日間にわたって監視した。各群におけるヒトAPOC−IIIを発現する3匹のトランスジェニックマウスを用いて、この試験を実行した。
【表33】
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【0831】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(P
S)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0832】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示した。
【表34】
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【0833】
上の表に見られるように、作用持続時間は、非共役オリゴヌクレオチドと比較して、3’−共役基の添加とともに増加した。共役完全PSオリゴヌクレオチド647535と比較して、共役混合PO/PSオリゴヌクレオチド647536の作用持続時間がさらに増加した。
実施例58:生体内におけるSRB−1を標的とする3’−共役基を含むオリゴヌクレオチドの用量依存的試験(GalNAc−1およびGalNAc−11の比較)
【0834】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。非共役ISIS 440762を非共役標準物として含めた。共役基の各々を、ホスホジエステル結合2’−デオキシアデノシンヌクレオシドの切断可能な部分によってそれぞれのオリゴヌクレオチドの3’末端に結合させた。
【0835】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示した。GalNAc−11の構造GalNAcは、先の実施例50に示した。

処理
【0836】
6週齢の雄Balb/cマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 440762、651900、663748、または生理食塩水を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1
mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0837】
表47に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。3’末端にホスホジエステル結合GalNAc−1およびGalNAc−11共役体を含むアンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 651900およびISIS 663748)は、非共役アンチセンスオ
リゴヌクレオチド(ISIS 440762)と比較して、強度の大幅な増加を示した。2個の共役オリゴヌクレオチド、GalNAc−1およびGalNAc−11は、等効力であった。
【表35】
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【0838】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「k」は、6’−(S)−CH二環式ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0839】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。総ビリルビンおよびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な変化は見られなかった。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表48に示す。
【表36】
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実施例59:生体内におけるFXIを標的とするGalNAc−1共役ASOの影響
【0840】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、複数回投与試験においてマウスにおけるFXIのアンチセンス阻害について試験した。ISIS 404071を非共役標準物として含めた。共役基の各々を、ホスホジエステル結合2’−デオキシアデノシンヌクレオシド
の切断可能な部分によってそれぞれのオリゴヌクレオチドの3’末端に結合させた。
【表37】
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【0841】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0842】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示した。

処理
【0843】
6週齢の雄Balb/cマウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 404071、656172、656173、またはPBS処理対照を、以下に示される投与量で週2回3週間、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるFXI mRNAレベルを決定した。ELISAを用いて血漿FXIタンパク質レベルも測定した。PBS処理対照に規準化する前に(RIBOGREEN(登録商標)を用いて)FXI mRNAレベルを全RNAに対して相対的に決定した。以下の結果を、各処理群のFXI mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。データをPBS処理対照に規準化し、「%PBS」で表示する。前記方法と同様の方法を用いてED50を測定し、以下に提示する。
【表38】
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【0844】
表50に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的
様式でFXI mRNAレベルを低下させた。3’−GalNAc−1共役基を含むオリゴヌクレオチドは、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 404071)と比較して、強度の大幅な増加を示した。PS結合のうちのいくつかをPO(ISIS
656173)と置き換えることによって、これら2個の共役オリゴヌクレオチドの間で強度の増加がさらに提供された。
【0845】
表50aに例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でFXIタンパク質レベルを低下させた。3’−GalNAc−1共役基を含むオリゴヌクレオチドは、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 404071)と比較して、強度の大幅な増加を示した。PS結合のうちのいくつかをPO(ISIS 656173)と置き換えることによって、これら2個の共役オリゴヌクレオチドの間で強度の増加がさらに提供された。
【表39】
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【0846】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。総ビリルビン、総アルブミン、CRE、およびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な変化は見られなかった。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表に示す。
【表40】
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実施例60:生体外におけるSRB−1を標的とする共役ASOの影響
【0847】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、複数回投与試験において初代マウス肝細胞におけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。ISIS 353382を非共
役標準物として含めた。共役基の各々を、ホスホジエステル結合2’−デオキシアデノシンヌクレオシドの切断可能な部分によってそれぞれのオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端に結合させた。
【表41】
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【0848】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0849】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示した。GalNAc−3aの構造は、先の実施例39に示した。GalNAc−8aの構造は、先の実施例47に示した。GalNAc−9aの構造は、先の実施例52に示した。GalNAc−6aの構造は、先の実施例51に示した。GalNAc−2aの構造は、先の実施例37に示した。GalNAc−10aの構造は、先の実施例46に示した。GalNAc−5aの構造は、先の実施例49に示した。GalNAc−7aの構造は、先の実施例48に示した。

処理
【0850】
上に列記されるオリゴヌクレオチドを、25,000細胞/ウェルの密度でプレーティングし、かつ0.03、0.08、0.24、0.74、2.22、6.67、または20nMの修飾オリゴヌクレオチドで処理した初代マウス肝細胞において生体外で試験した。約16時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定し、RIBOGREEN(登録商標)で測定された総RNA含有量に従ってSRB−1 mRNAレベルを調整した。
【0851】
標準の方法を用いてIC50を計算し、結果を表53に提示する。結果は、オリゴヌクレオチドの細胞への進入を人工的に促進するために試薬も電気穿孔技法も用いない遊離取り込み条件下で、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、GalNAc共役体を含まない親オリゴヌクレオチド(ISIS 353382)よりも肝細胞において著しく強力であったことを示す。
【表42】
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【0852】
複数回の実行の平均。
実施例61:GalNAc−12を含むオリゴマー化合物175の調製
【化296】
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【化297】
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【化298】
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【化299】
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【0853】
化合物169は、市販のものである。ベンジル(ペルフルオロフェニル)グルタレート
を化合物171に添加することによって化合物172を調製した。PFP−TFAおよびDIEAをDMF中の5−(ベンジルオキシ)−5−オキソペンタン酸に添加することによって、ベンジル(ペルフルオロフェニル)グルタレートを調製した。実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−12共役基を含むオリゴマー化合物175を化合物174から調製した。共役基GalNAc−12のGalNAcクラスター部分(GalNAc−12)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−12(GalNAc−12−CM−)の構造を以下に示す。
【化300】
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実施例62:GalNAc−13を含むオリゴマー化合物180の調製
【化301】
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【化302】
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【化303】
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【0854】
実施例2に示される一般的手順を用いて、化合物176を調製した。実施例49に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−13共役基を含むオリゴマー化合物180を化合物177から調製した。共役基GalNAc−13のGalNAcクラスター部分(GalNAc−13)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−13(GalNAc−13−CM−)の構造を以下に示す。
【化304】
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実施例63:GalNAc−14を含むオリゴマー化合物188の調製
【化305】
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【0855】
化合物181および185は、市販のものである。実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−14共役基を含むオリゴマー化合物188を化合物187から調製した。共役基GalNAc−14のGalNAcクラスター部分(GalNAc−14)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−14(GalNAc−14−CM−)の構造を以下に示す。
【化306】
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実施例64:GalNAc−15を含むオリゴマー化合物197の調製
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【化307】
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【0856】
化合物189は、市販のものである。実施例31に示される一般的手順を用いて、化合物195を調製した。標準のオリゴヌクレオチド合成手順を用いて、GalNAc−15共役基を含むオリゴマー化合物197を化合物194および195から調製した。共役基GalNAc−15のGalNAcクラスター部分(GalNAc−15)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)
−である。GalNAc−15(GalNAc−15−CM−)の構造を以下に示す。
【化308】
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実施例65:生体内におけるSRB−1を標的とする5’−共役基を含むオリゴヌクレオチドの用量依存的試験(GalNAc−3、12、13、14、および15の比較)
【0857】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。非共役ISIS 353382を標準物として含めた。GalNAc共役基の各々を、ホスホジエステル結合2’−デオキシアデノシンヌクレオシドの切断可能な部分によってそれぞれのオリゴヌクレオチドの5’末端に結合させた。
【表43】
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【0858】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0859】
GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示した。GalNAc−12aの構造は、先の実施例61に示した。GalNAc−13aの構造は、先の実施例62に示した。GalNAc−14aの構造は、先の実施例63に示した。GalNAc
15aの構造は、先の実施例64に示した。

処理
【0860】
6〜8週齢のC57bl6マウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 353382、661161、671144、670061、671261、671262、または生理食塩水を、以下に示される投与量で1回または2回、皮下注入した。2回投与されたマウスは、第1の投与の3日後に第2の投与を受けた。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0861】
表55に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。単回用量を受けた動物と2回の用量を受けた動物との間で標的ノックダウンの著しい差は観察されなかった(ISIS 353382の投与量30および2×15mg/kg、ならびにISIS 661161の投与量5および2×2.5mg/kgを参照のこと)。ホスホジエステル結合GalNAc−3、12、13、14、および15共役体を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドは、非共役アンチセンスオリゴヌクレオチド(ISIS 335382)と比較して、強度の大幅な増加を示した。
【表44】
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【0862】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。総ビリルビンおよびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な差は見られなかった(データ示されず)。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表56に示す。
【表45】
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実施例66:5’−GalNAcクラスターを含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害への様々な切断可能な部分の影響
【0863】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。GalNAc共役基の各々を、ホスホジエステルの連結したヌクレオシドの切断可能な部分(CM)によってそれぞれのオリゴヌクレオチドの5’末端に結合させた。
【表46】
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【0864】
大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0865】
GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示した。GalNAc−13aの構造は、先の実施例62に示した。

処理
【0866】
6〜8週齢のC57bl6マウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、ISIS 661161、670699、670700、670701、671165、または生理食塩水を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0867】
表58に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的
様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。様々な切断可能な部分を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドはすべて、同様の強度を示した。
【表47】
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【0868】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。総ビリルビンおよびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な差は見られなかった(データ示されず)。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表56に示す。
【表48】
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実施例67:GalNAc−16を含むオリゴマー化合物199の調製
【化309】
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【0869】
実施例7および9に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−16共役基を含むオリゴマー化合物199を調製する。共役基GalNAc−16のGalNAcクラスター部分(GalNAc−16)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−16(GalNAc−16−CM−)の構造を以下に示す。
【化310】
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実施例68:GalNAc−17を含むオリゴマー化合物200の調製
【化311】
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【0870】
実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−17共役基を含むオリゴマー化合物200を調製した。GalNAc−17のGalNAcクラスター部分(GalNAc−17)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−17(GalNAc−17−CM−)の構造を以下に示す。
【化312】
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実施例69:GalNAc−18を含むオリゴマー化合物201の調製
【化313】
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【0871】
実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−18共役基を含むオリゴマー化合物201を調製した。共役基GalNAc−18のGalNAcクラスター部分(GalNAc−18)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−18(GalNAc−18−CM−)の構造を以下に示す。
【化314】
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実施例70:GalNAc−19を含むオリゴマー化合物204の調製
【化315】
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【0872】
実施例52に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−19共役基を含むオリゴマー化合物204を化合物64から調製した。共役基GalNAc−19のGalNAcクラスター部分(GalNAc−19)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−19(GalNAc−19−CM−)の構造を以下に示す。
【化316】
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実施例71:GalNAc−20を含むオリゴマー化合物210の調製
【化317】
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【0873】
PFP−TFAおよびDIEAを、トリフリン酸無水物を6−アミノヘキサン酸に添加することによって調製したアセトニトリル中の6−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)ヘキサン酸に添加することによって、化合物205を調製した。反応混合物を80℃に加熱し、その後、室温まで下げた。実施例52に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−20共役基を含むオリゴマー化合物210を化合物208から調製した。共役基GalNAc−20のGalNAcクラスター部分(GalNAc−20)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−20(GalNAc−20−CM−)の構造を以下
に示す。
【化318】
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実施例72:GalNAc−21を含むオリゴマー化合物215の調製
【化319】
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【0874】
化合物211は、市販のものである。実施例52に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−21共役基を含むオリゴマー化合物215を化合物213から調製した。共役基GalNAc−21のGalNAcクラスター部分(GalNAc−21)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−21(GalNAc−21−CM−)の構造を以下に示す。
【化320】
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実施例73:GalNAc−22を含むオリゴマー化合物221の調製
【化321】
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【化322】
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【0875】
ジイソプロピルアンモニウムテトラゾリドを用いて、化合物220を化合物219から調製した。実施例52に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−21共役基を含むオリゴマー化合物221を化合物220から調製する。共役基GalNAc−22
のGalNAcクラスター部分(GalNAc−22)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、−P(=O)(OH)−A−P(=O)(OH)−である。GalNAc−22(GalNAc−22−CM−)の構造を以下に示す。
【化323】
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実施例74:5’−GalNAc共役基を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害への様々な切断可能な部分の影響
【0876】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。GalNAc共役基の各々を、それぞれのオリゴヌクレオチドの5’末端に結合させた。
【表49】
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【0877】
すべての表において、大文字は、各ヌクレオシドの核酸塩基を示し、Cは、5−メチルシトシンを示す。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示し、「o’」は、−O−P(=O)(OH)−を示す。共役基は、太字で表示されている。
【0878】
GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示した。GalNAc−17aの構造は、先の実施例68に示し、GalNAc−18aの構造は、実施例69に示した。

処理
【0879】
6〜8週齢のC57BL/6マウス(Jackson Laboratory,Bar
Harbor,ME)に、表60に列記されるオリゴヌクレオチドまたは生理食塩水を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、SRB−1 mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0880】
表61に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。GalNAc共役体を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドは、同様の強度を示し、GalNAc共役体を欠く親オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であった。
【表50】
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【0881】
血清における肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)を、標準のプロトコルを用いて、生理食塩水を注入したマウスに対して相対的に測定した。総ビリルビンおよびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な変化は見られなかった(データ示されず)。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表62に示す。
【表51】
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実施例75:5’−共役基を含むオリゴヌクレオチドの薬物動態分析
【0882】
実施例65、66、および74に記載される治療手順に従って得た肝臓試料を用いて、上の表54、57、および60におけるASOのPKを評価した。肝臓試料を切り刻み、標準のプロトコルを用いて抽出し、内部標準とともにIP−HPLC−MSによって分析した。適切なUVピークを統合することによってすべての代謝物の合わせた組織レベル(μg/g)を測定し、適切な抽出イオンクロマトグラム(EIC)を用いて、共役体(この場合、ISIS番号353382の「親」)を欠く全長ASOの組織レベルを測定した。
【表52】
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【0883】
上の表63における結果は、特にGalNAc共役基を有するオリゴヌクレオチドとGalNAc共役基を有しないオリゴヌクレオチドとの間の投薬の差を考慮に入れた場合、オリゴヌクレオチド投与の72時間後に、GalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドの肝臓組織レベルが、GalNAc3共役基を含まない親オリゴヌクレオチド(ISIS 353382)の肝臓組織レベルよりも高かったことを示す。さらに、72時間までに、GalNAc共役基を含む各オリゴヌクレオチドの40〜98%が親化合物に代謝され、GalNAc共役基がオリゴヌクレオチドから切断されたことを示す。
実施例76:GalNAc−23を含むオリゴマー化合物230の調製
【化324】
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【化325】
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【0884】
化合物222は、市販のものである。44.48mL(0.33mol)の化合物222をピリジン(500mL)中の塩化トシル(25.39g、0.13mol)で16時間処理した。その後、反応物を蒸発させて油にし、EtOAc中に溶解し、水、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させた。酢酸エチルを濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィーによって精製し、EtOAc/ヘキサン(1:1)、続いて、CHCl中10%メタノールで溶出して、無色の油として化合物223を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。10g(32.86mmol)の1−トシルトリエチレングリコール(化合物223)を、DMSO(100mL)中のアジ化ナトリウム(10.68g、164.28mmol)で、室温で17時間処理した。その後、反応混合物を水上に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水で3回洗浄し、NaSO上で乾燥させた。有機層を濃縮乾固させて、5.3gの化合物224(92%)を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。1−アジドトリエチレングリコール(化合物224、5.53g、23.69mmol)および化合物4(6g、18.22mmol)を、4A分子篩(5g)およびジクロロメタン(100mL)中のTMSOTf(1.65mL、9.11mmol)で、不活性雰囲気下で処理した。14時間後、反応物を濾過して篩を除去し、有機層を飽和NaHCO、水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させた。有機層を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタン中2〜4%メタノールの勾配で溶出して、化合物225を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。化合物225(11.9g、23.59mmol)をパールマン触媒上で、EtOAc/メタノール(4:1、250mL)中で水素化した。8時間後、触媒を濾去し、溶媒を除去乾固して、化合物226を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。
【0885】
化合物227を生成するために、DMF(100mL)中のニトロメタントリスプロピオン酸(4.17g、15.04mmol)およびヒューニッヒ塩基(10.3mL、60.17mmol)の溶液をペンタフルオロトリフルオロアセテート(9.05mL、52.65mmol)で液滴処理した。30分間後、反応物を氷水上に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させた。有機層を濃縮乾固させ、その後、ヘプタンから再結晶化して、白色の固体として化合物227を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。化合物227(1.5g、1.93mm
ol)および化合物226(3.7g、7.74mmol)をアセトニトリル(15mL)中で、室温で2時間撹拌した。その後、反応物を蒸発乾固し、カラムクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタン中2〜10%メタノールの勾配で溶出して、化合物228を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。化合物228(1.7g、1.02mmol)をエタノール(100mL)中のラネーニッケル(約2g、湿性)で、水素雰囲気下で処理した。12時間後、触媒を濾去し、有機層を蒸発させて固体にし、これを次のステップで直接使用した。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。この固体(0.87g、0.53mmol)をDMF(5mL)中のベンジルグルタル酸(0.18g、0.8mmol)、HBTU(0.3g、0.8mmol)、およびDIEA(273.7μL、1.6mmol)で処理した。16時間後、DMFを減圧下で65℃で除去して油にし、この油をジクロロメタン中に溶解した。有機層を飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させた。有機層を蒸発させた後、化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製し、ジクロロメタン中2〜20%メタノールの勾配で溶出して、カップリング生成物を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。ベンジルエステルをパールマン触媒で、水素雰囲気下で1時間脱保護した。その後、この触媒を濾去し、溶媒を除去乾固して、酸を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。酸(486mg、0.27mmol)を乾燥DMF(3mL)中に溶解した。ピリジン(53.61μL、0.66mmol)を添加し、反応物をアルゴンでパージした。ペンタフルオロトリフルオロアセテート(46.39μL、0.4mmol)を反応混合物に緩徐に添加した。反応物の色が淡黄色からワイン色に変化し、少しの煙を発し、この煙をアルゴン流で吹き飛ばした。反応物を室温で1時間撹拌させた(反応の完了をLCMSによって確認した)。この溶媒を減圧下(回転蒸発)で70℃で除去した。残渣をDCMで希釈し、1N NaHSO、ブライン、飽和重炭酸ナトリウム、および再度ブラインで洗浄した。有機物をNaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させて、黄色の脆性発泡体として225mgの化合物229を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。
【0886】
実施例46に例証される一般的手順を用いて、GalNAc−23共役基を含むオリゴマー化合物230を化合物229から調製した。GalNAc−23共役基のGalNAcクラスター部分(GalNAc−23)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−23(GalNAc−23−CM)の構造を以下に示す。
【化326】
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実施例77:GalNAc共役体を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0887】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。
【表53】
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【0888】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示し、GalNAc−3は、実施例39に示し、GalNAc−9aは、実施例52に示し、GalNAc−10aは、実施例46に示し、GalNAc−19は、実施例70に示し、GalNAc−20は、実施例71に示し、GalNAc−23は、実施例76に示した。

処理
【0889】
6〜8週齢のC57BL/6マウス(Jackson Laboratory,Bar
Harbor,ME)の各々に、表64に列記されるオリゴヌクレオチドまたは生理食塩水を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、SRB−1 mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0890】
表65に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。
【表54】
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【0891】
標準のプロトコルを用いて、血清中の肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)も測定した。総ビリルビンおよびBUNも評価した。体重の変化を評価し、生理食塩水群との有意な変化は見られなかった(データ示されず)。ALT、AST、総ビリルビン、およびBUN値を、以下の表66に示す。
【表55】
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実施例78:GalNAc共役体を含むアンギオテンシノーゲンを標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0892】
以下に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験において正常血圧のSprague−Dawleyラットにおけるアンギオテンシノーゲン(AGT)のアンチセンス阻害について試験した。
【表56】
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【0893】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示した。

処理
【0894】
6週齢の雄Sprague−Dawleyラットの各々に、表67に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを、以下に示される投与量で週1回、合計3回の投与で、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にラットを屠殺した。標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるAGT mRNAレベルを決定した。全アンギオテンシノーゲンELISA(カタログ番号JP27412、IBL International,Toronto,ON)を用いて、1:20,000で希釈したAGT血漿タンパク質レベルを測定した。以下の結果を、PBS対照に規準化された各処理群の肝臓におけるAGT
mRNAレベルまたは血漿におけるAGTタンパク質レベルの平均パーセントとして提示する。
【0895】
表68に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式で肝臓におけるAGT mRNAおよび血漿タンパク質レベルを低下させ、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、GalNAc共役体を欠く親オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であった。
【表57】
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【0896】
標準のプロトコルを用いて、屠殺時に血漿中の肝臓トランスアミナーゼレベル、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、ならびに体重も測定した。結果を以下の表69に示す。
【表58】
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実施例79:GalNAc共役体を含むAPOC−IIIを標的とするオリゴヌクレオチドの生体内における作用持続時間
【0897】
以下の表70に列記されるオリゴヌクレオチドを、単回投与試験においてマウスにおける作用持続時間について試験した。
【表59】
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【0898】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示し、GalNAc−3は、実施例39に示し、GalNAc−7は、実施例48に示し、GalNAc−10は、実施例46に示し、GalNAc−13は、実施例62に示した。

処理
【0899】
ヒトAPOC−IIIを発現する6〜8週齢のトランスジェニックマウスの各々に、表70に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを1回皮下注入した。各処理群は、3匹の動物から成った。投薬前に血液を採取して、ベースライン、ならびに投与後72時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、および6週間時点のレベルを決定した。実施例20に記載されるように、血漿トリグリセリドおよびAPOC−IIIタンパク質レベルを測定した。以下の結果を、ベースラインレベルに規準化された各処理群の血漿トリグリセリドおよびAPOC−IIIレベルの平均パーセントとして提示し、親オリゴヌクレオチドの投与量がGalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドの投与量の3倍であったにもかかわらず、GalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドが共役基(ISIS 304801)を有しない親オリゴヌクレオチドよりも長い作用持続時間を示したことを示す。
【0900】
【表60】
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実施例80:GalNAc共役体を含むα−1抗トリプシン(A1AT)を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0901】
以下の表72に列記されるオリゴヌクレオチドを、マウスにおけるA1ATの用量依存的阻害試験において試験した。
【表61】
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【0902】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示し、GalNAc−3は、実施例39に示し、GalNAc−7は、実施例48に示し、GalNAc−10は、実施例46に示し、GalNAc−13は、実施例62に示した。

処理
【0903】
6週齢の雄C57BL/6マウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)の各々に、表72に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを、以下に示される投与量で週1回、合計3回の投与で、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるA1AT mRNAレベルを決定した。マウスα1−抗トリプシンELISA(カタログ番号41−A1AMS−E01、Alpco,Salem,NH)を用いて、A1AT血漿タンパク質レベルを決定した。以下の結果を、PBS対照に規準化された各処理群の肝臓におけるA1AT mRNAおよび血漿タンパク質レベルの平均パーセントとして提示する。
【0904】
表73に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式で肝臓におけるA1AT mRNAおよびA1AT血漿タンパク質レベルを低下させた。GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、親(ISIS 476366)よりも著しく強力であった。
【表62】
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【0905】
標準のプロトコルを用いて、屠殺時に血漿中の肝臓トランスアミナーゼおよびBUNレベルを測定した。体重および臓器重量も測定した。結果を以下の表74に示す。体重を、ベースラインと比較した%として示す。臓器重量を、PBS対照群と比較した体重の%として示す。
【表63】
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実施例81:GalNAcクラスターを含むA1ATを標的とするオリゴヌクレオチドの生体内における作用持続時間
【0906】
表72に列記されるオリゴヌクレオチドを、単回投与試験においてマウスにおける作用持続時間について試験した。

処理
【0907】
6週齢の雄C57BL/6マウスの各々に、表72に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。投薬の前日に血液を採取して、ベースライン、ならびに投与後5、12、19、および25日時点のレベルを決定した。ELISAを用いて血漿A1ATタンパク質レベルを測定した(実施例80を参照のこと)。以下の結果を、ベースラインレベルに規準化された各処理群の血漿A1ATタンパク質レベルの平均パーセントとして提示する。結果は、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドがGalNAc共役体を欠く親(ISIS 476366)よりも強力であり、かつより長い作用持続時間を有したことを示す。さらに、5’−GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 678381、678382、678383、および678384)は、概して、3’−GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 656326)よりもさらに強力であり、さらに長い作用持続時間を有した。
【表64】
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実施例82:GalNAc共役体を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体外におけるアンチセンス阻害
【0908】
処理の2時間前に、初代マウス肝細胞を15,000細胞/ウェルで96ウェルプレートに播種した。表76に列記されるオリゴヌクレオチドをウィリアムE培地に2、10、50、または250nMで添加し、細胞を37℃、5%COで一晩インキュベートした。オリゴヌクレオチド添加の16時間後に細胞を溶解し、RNease 3000 BioRobot(Qiagen)を用いて全RNAを精製した。標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、SRB−1 mRNAレベルを決定した。Prism 4ソフトウェア(GraphPad)を用いて、IC50値を決定した。結果は、様々な異なるGalNAc共役基および様々な異なる切断可能な部分を含むオリゴヌクレオチドが、生体外遊離取り込み実験において、GalNAc共役基を欠く親オリゴヌクレオチド(ISIS 353382および666841)よりも著しく強力であることを示す。
【表65-1】
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【表65-2】
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【0909】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示し、GalNAc−3は、実施例39に示し、GalNAc−5は、実施例49に示し、GalNAc−6は、実施例51に示し、GalNAc−7は、実施例48に示し、GalNAc−8は、実施例47に示し、GalNAc−9は、実施例52に示し、GalNAc−10は、実施例46に示し、GalNAc−12は、実施例61に示し、GalNAc−13は、実施例62に示し、GalNAc−14は、実施例63に示し、GalNAc−15は、実施例64に示し、GalNAc−17は、実施例68に示し、GalNAc−18は、実施例69に示し、GalNAc−19は、実施例70に示し、GalNAc−20は、実施例71に示し、GalNAc−23は、実施例76に示した。
実施例83:GalNAcクラスターを含む第XI因子を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0910】
以下の表77に列記されるオリゴヌクレオチドを、マウスにおける第XI因子の用量依存的阻害試験において試験した。
【表66】
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【0911】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示し、GalNAc−3は、実施例39に示し、GalNAc−7は、実施例48に示し、GalNAc−10は、実施例46に示し、GalNAc−13は、実施例62に示した。

処理
【0912】
6〜8週齢のマウスの各々に、以下に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを、以下に示される投与量で週1回、合計3回の投与で、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。リアルタイムPCRを用いて肝臓における第XI因子mRNAレベルを測定し、標準のプロトコルに従ってシクロフィリンに規準化した。肝臓トランスアミナーゼ、BUN、およびビリルビンも測定した。以下の結果を、PBS対照に規準化された各処理群の平均パーセントとして提示する。
【0913】
表78に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式で肝臓における第XI因子mRNAを低下させた。結果は、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドが、GalNAc共役体を欠く親(ISIS 404071)よりも強力であったことを示す。さらに、5’−GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 663086、678347、678348、および678349)は、3’−GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 656173)よりもさらに強力であった。
【表67】
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実施例84:GalNAc共役体を含む第XI因子を標的とするオリゴヌクレオチドの生体内における作用持続時間
【0914】
表77に列記されるオリゴヌクレオチドを、単回投与試験においてマウスにおける作用持続時間について試験した。

処理
【0915】
6〜8週齢のマウスの各々に、表77に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。投薬の前日に尾出血によって血液を採取して、ベースライン、ならびに投与後3、10、および17日間時点のレベルを決定した。R & D Systems(Minneapolis,MN)の第XI因子捕捉およびビオチン化検出抗体(それぞれ、カタログ番号AF2460およびBAF2460)、ならびにOptEIA試薬セットB(カタログ番号550534、BD Biosciences,San Jose,CA)を用いて、第XI因子血漿タンパク質レベルをELISAによって測定した。以下の結果を、ベースラインレベルに規準化された各処理群の第XI因子血漿タンパク質レベルの平均パーセントとして提示する。結果は、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドが、GalNAc共役体を欠く親(ISIS
404071)よりも強力であり、より長い作用持続時間を有したことを示す。さらに、5’−GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 663086、678347、678348、および678349)は、3’−GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 656173)よりもさらに強力であり、さらに長い作用持続時間を有した。
【表68】
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実施例85:GalNAc共役体を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0916】
表76に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。

処理
【0917】
6〜8週齢のC57BL/6マウスの各々に、表76に列記されるオリゴヌクレオチドまたは生理食塩水を、以下に示される投与量で週1回、合計3回の投与で、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の48時間後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、SRB−1 mRNAレベルを決定した。以下の結果を、生理食塩水(対照)に規準化された各処理群の肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。
【0918】
表80および81に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。
【表69】
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【表70】
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【0919】
標準のプロトコルを用いて、肝臓トランスアミナーゼレベル、総ビリルビン、BUN、および体重も測定した。各処理群の平均値を以下の表82に示す。
【表71】
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実施例86:GalNAcクラスターを含むTTRを標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0920】
以下の表83に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてヒトTTR遺伝子を発現するトランスジェニックマウスにおけるヒトトランスサイレチン(TTR)のアンチセンス阻害について試験した。

処理
【0921】
8週齢のTTRトランスジェニックマウスの各々に、以下の表に列記されるオリゴヌクレオチドおよび投与量またはPBSを、週1回3週間、合計3回の投与で、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。この実験を通して様々な時点で尾出血を実行し、血漿TTRタンパク質、ALT、およびASTレベルを測定し、表85〜87に報告した。動物を屠殺した後、血漿ALT、AST、およびヒトTTRレベルを測定し、体重、臓器重量、および肝臓におけるヒトTTR mRNAレベルも測定した。臨床分析器(AU480、Beckman Coulter,CA)を用いて、TTRタンパク質レベルを測定した。標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるヒトTTR
mRNAレベルを決定した。表84〜87に提示される結果は、各処理群の平均値である。mRNAレベルは、PBS群の平均と比較した平均値である。血漿タンパク質レベルは、ベースラインでのPBS群の平均値と比較した平均値である。体重は、個々の処理群それぞれを屠殺するまでのベースラインからの平均体重変化率である。示される臓器重量は、動物の体重に規準化されており、各処理群の平均規準化臓器重量を、PBS群の平均規準化臓器重量と比較して提示する。
【0922】
表84〜87において、「BL」は、第1の投与の直前に測定したベースラインを示す。表84および85に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でTTR発現レベルを低下させた。GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、GalNAc共役体を欠く親(ISIS 420915)よりも強力であった。さらに、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドおよび混合PS/POヌクレオシド間結合は、GalNAc共役体および完全PS結合を含むオリゴヌクレオチドよりもさらに強力であった。
【表72】
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【0923】
表85の説明文を実施例74で見つけることができる。GalNAc−1の構造は、実施例9に示した。GalNAc−3の構造は、実施例39に示した。GalNAc−7の構造は、実施例48に示した。GalNAc−10の構造は、実施例46に示した。GalNAc−13の構造は、実施例62に示した。GalNAc−19の構造は、実施例70に示した。
【表73】
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【表74】
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【表75】
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【表76】
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実施例87:GalNAcクラスターを含むTTRを標的とするオリゴヌクレオチドの単回投与による生体内における作用持続時間
【0924】
ISIS番号420915および660261(表83を参照のこと)を、単回投与試験においてマウスにおける作用持続時間について試験した。ISIS番号420915、682883、および682885(表83を参照のこと)も、単回投与試験においてマウスにおける作用持続時間について試験した。

処理
【0925】
ヒトTTRを発現する8週齢の雄トランスジェニックマウスの各々に、100mg/kgのISIS番号420915または13.5mg/kgのISIS番号660261を1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。投薬前に尾出血を実行して、ベースライン、ならびに投与後3、7、10、17、24、および39日目のレベルを決定した。実施例86に記載されるように、血漿TTRタンパク質レベルを測定した。以下の結果を、ベースラインレベルに規準化された各処理群の血漿TTRレベルの平均パーセントとして提示する。
【表77】
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処理
【0926】
ヒトTTRを発現する雌トランスジェニックマウスの各々に、100mg/kgのISIS番号420915、10.0mg/kgのISIS番号682883、または10.0mg/kgの682885を1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。投薬前に尾出血を実行して、ベースライン、ならびに投与後3、7、10、17、24、および39日目のレベルを決定した。実施例86に記載されるように、血漿TTRタンパク質レベルを測定した。以下の結果を、ベースラインレベルに規準化された各処理群の血漿TTRレベルの平均パーセントとして提示する。
【表78】
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【0927】
表88および89における結果は、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドが、共役体を欠く親オリゴヌクレオチド(ISIS 420915)よりも強力であり、より長い作用持続時間を有することを示す。
実施例88:GalNAc共役体を含むSMNを標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるスプライシング調節
【0928】
表90に列記されるオリゴヌクレオチドを、マウスにおけるヒト運動ニューロン生存(SMN)のスプライシング調節について試験した。
【表79】
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【0929】
GalNAc−7の構造は、先の実施例48に示した。「X」は、Gene Tools(Philomath,OR)によって生成された5’一次アミンを示し、GalNAc−7は、以下に示されるリンカーの−NH−C−O部分を欠くGalNAc−7の構造を示す。
【化327】
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【0930】
ISIS番号703421および703422は、モルフォリノオリゴヌクレオチドであり、これら2個のオリゴヌクレオチドの各ヌクレオチドは、モルフォリノヌクレオチドである。

処理
【0931】
ヒトSMNを発現する6週齢のトランスジェニックマウスに、表91に列記されるオリゴヌクレオチドまたは生理食塩水を1回皮下注入した。各処理群は、2匹の雄および2匹の雌から成った。投与の3日後にマウスを屠殺して、標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRを用いて、エキソン7を有する場合とエキソン7を有しない場合の肝臓におけるヒトSMN mRNAレベルを決定した。Ribogreen試薬を用いて総RNAを測定した。SMN mRNAレベルを総mRNAに規準化し、生理食塩水処理群の平均にさらに規準化した。結果として生じたエキソン7を含むSMN mRNAとエキソン7を欠くSMN mRNAとの平均比を表91に示す。結果は、スプライシングを調節し、かつGalNAc共役体を含む完全修飾オリゴヌクレオチドが、GlaNAc共役体を欠く
親オリゴヌクレオチドよりも肝臓におけるスプライシングの変化に著しく強力であることを示す。さらに、この傾向は、2’−MOEおよびモルフォリノ修飾オリゴヌクレオチドを含む複数の化学修飾において維持される。
【表80】
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実施例89:GalNAc共役体を含むアポリポタンパク質A(Apo(a))を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0932】
以下の表92に列記されるオリゴヌクレオチドを、トランスジェニックマウスにおけるApo(a)の用量依存的阻害試験について試験した。
【表81】
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【0933】
GalNAc−7の構造は、実施例48に示した。

処理
【0934】
8週齢の雌C57BL/6マウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)の各々に、表92に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを、以下に示される投与量で週1回、合計6回の投与で、皮下注入した。各処理群は、3〜4匹の動物から成った。第1の投与の前日に、かつ各投与後週1回、尾出血を実行して、血漿Apo(a)タンパク質レベルを決定した。最終投与の2日後にマウスを屠殺した。標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるApo(a)mRNAレベルを決定した。ELISAを用いてApo(a)血漿タンパク質レベルを決定し、肝臓トランスアミナーゼレベルを決定した。表93におけるmRNAおよび血漿タンパク質の結果を、PBS処理群と比較した処理群の平均パーセントとして提示する。血漿タンパク質レベルをPBS群のベースライン(BL)値にさらに規準化した。平均絶対トランスアミナーゼレベルおよび体重(ベースライン平均と比較した%)が表94に報告される。
【0935】
表93に例証されるように、オリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式で肝臓に
おけるApo(a)mRNAおよび血漿タンパク質レベルを低下させた。さらに、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、GalNAc共役体を欠く親オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であり、より長い作用持続時間を有した。表94に例証されるように、トランスアミナーゼレベルおよび体重はオリゴヌクレオチドの影響を受けず、オリゴヌクレオチドが良好な耐容性を示したことを示す。
【表82】
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【表83】
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実施例90:GalNAcクラスターを含むTTRを標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0936】
以下の表95に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてヒトTTR遺伝子を発現するトランスジェニックマウスにおけるヒトトランスサイレチン(TTR)のアンチセンス阻害について試験した。

処理
【0937】
TTRトランスジェニックマウスの各々に、表96に列記されるオリゴヌクレオチドおよび投与量またはPBSを、週1回3週間、合計3回の投与で、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。第1の投与の前に、尾出血を実行して、ベースライン(BL)での血漿TTRタンパク質レベルを決定した。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。臨床分析器(AU480、Beckman Coulter,CA)を用いて、TTRタンパク質レベルを測定した。標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.Eugene,OR)を用いて、肝臓におけるヒトTTR mRNAレベルを決定した。表96に提示される結果は、各処理群の平均値である。mRNAレベルは、PBS群の平均と比較した平均値である。血漿タンパク質レベルは、ベースラインでのPBS群の平均値と比較した平均値である。「BL」は、第1の投与の直前に測定したベースラインを示す。表96に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でTTR発現レベルを低下させた。GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、GalNAc共役体を欠く親(ISIS 420915)よりも強力であり
、ホスホジエステルまたはデオキシアデノシンの切断可能な部分を含むオリゴヌクレオチドは、共役体を欠く親と比較して、強度の著しい改善を示した(ISIS番号682883および666943対420915、ならびに実施例86および87を参照のこと)。
【表84】
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【0938】
表95の説明文を実施例74で見つけることができる。GalNAc−3の構造は、実施例39に示した。GalNAc−7の構造は、実施例48に示した。GalNAc−10の構造は、実施例46に示した。GalNAc−13の構造は、実施例62に示した。
【表85】
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実施例91:非ヒト霊長類におけるGalNAc共役体を含む第VII因子を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0939】
以下の表97に列記されるオリゴヌクレオチドを、無限用量増加試験(non−ter
minal,dose escalation study)においてサルにおける第VII因子のアンチセンス阻害について試験した。

処理
【0940】
処置した(non−naive)サルの各々に、増加用量の表97に列記されるオリゴ
ヌクレオチドまたはPBSを、0、15、および29日目に皮下注入した。各処理群は、4匹の雄および1匹の雌から成った。第1の投与の前とその後の様々な時点で、血液採取を実行して、血漿第VII因子タンパク質レベルを決定した。ELISAによって第VII因子タンパク質レベルを測定した。表98に提示される結果は、第1の投与の直前に測定したベースライン(BL)でのPBS群の平均値と比較した各処理群の平均値である。表98に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式で第VII因子の発現レベルを低下させ、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、サルにおいてGalNAc共役体を欠くオリゴヌクレオチドよりも著しく強力であった。
【表86】
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【0941】
表97の説明文を実施例74で見つけることができる。GalNAc−10の構造は、実施例46に示した。
【表87】
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実施例92:GalNAc共役体を含むApo−CIIIを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドによる初代肝細胞におけるアンチセンス阻害
【0942】
初代マウス肝細胞を15,000細胞/ウェルで96ウェルプレートに播種し、マウスApoC−IIIを標的とする表99に列記されるオリゴヌクレオチドを、0.46、1.37、4.12、または12.35、37.04、111.11、もしくは333.33nMまたは1.00μmで添加した。オリゴヌクレオチドとともに24時間インキュベートした後、細胞を溶解し、RNeasy(Qiagen)を用いて総RNAを精製した
。標準のプロトコルに従ってリアルタイムPCRおよびRIBOGREEN(登録商標)RNA定量化試薬(Molecular Probes,Inc.)を用いて、ApoC−III mRNAレベルを決定した。Prism 4ソフトウェア(GraphPad)を用いて、IC50値を決定した。結果は、切断可能な部分がホスホジエステル結合デオキシアデノシンかホスホジエステル結合デオキシアデノシンかにかかわらず、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドが、共役体を欠く親オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であったことを示す。
【表88】
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【0943】
GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示し、GalNAc−3は、実施例39に示し、GalNAc−7は、実施例48に示し、GalNAc−10は、実施例46に示し、GalNAc−13は、実施例62に示し、GalNAc−19は、実施例70に示した。
実施例93:混合ウィングおよび5’−GalNAc共役体を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0944】
表100に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。
【表89】
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【0945】
GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示し、GalNAc−7aの構造は、先の実施例48に示した。下付き文字「e」は、2’−MOE修飾ヌクレオシドを示し、「d」は、β−D−2’−デオキシリボヌクレオシドを示し、「k」は、6’−(S)−CH二環式ヌクレオシド(cEt)を示し、「s」は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合(PS)を示し、「o」は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合(PO)を示す。上付き文字「m」は、5−メチルシトシンを示す。

処理
【0946】
6〜8週齢のC57BL/6マウス(Jackson Laboratory,Bar
Harbor,ME)に、表100に列記されるオリゴヌクレオチドまたは生理食塩水を、以下に示される投与量で1回、皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。リアルタイムPCRを用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを測定した。標準のプロトコルに従って、SRB−1 mRNAレベルをシクロフィリンmRNAレベルに規準化した。結果を、生理食塩水対照群と比較した各処理群のSRB−1 mRNAレベルの平均パーセントとして提示する。表101に例証されるように、アンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させ、GalNAc共役体を含み、かつ完全cEtまたは混合糖修飾のいずれかのウィングを有するギャップマーオリゴヌクレオチドは、共役体を欠き、かつ完全cEt修飾ウィングを含む親オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であった。
【0947】
体重、肝臓トランスアミナーゼ、総ビリルビン、およびBUNも測定し、各処理群の平均値を表101に示す。体重を、オリゴヌクレオチド投与の直前に測定したベースライン体重(%BL)と比較した平均体重率として示す。
【表90】
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実施例94:2’−糖修飾および5’−GalNAc共役体を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0948】
表102に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。
【表91】
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【0949】
下付き文字「m」は、2’−O−メチル修飾ヌクレオシドを示す。完全な表の説明文については、実施例74を参照されたい。GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示し、GalNAc−7aの構造は、先の実施例48に示した。

処理
【0950】
実施例93に記載されるプロトコルを用いて試験を完了した。結果を以下の表103に示し、GalNAc共役体を含む2’−MOE修飾オリゴヌクレオチドと2’−OMe修飾オリゴヌクレオチドとが両方ともに、共役体を欠くそれぞれの親オリゴヌクレオチドよ
りも著しく強力であったことを示す。体重、肝臓トランスアミナーゼ、総ビリルビン、およびBUNの測定結果は、これらの化合物がすべて良好な耐容性であったことを示した。
【表92】
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実施例95:二環式ヌクレオシドおよび5’−GalNAc共役体を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0951】
表104に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。
【表93】
[この文献は図面を表示できません]
【0952】
下付き文字「g」は、フルオロ−HNAヌクレオシドを示し、下付き文字「l」は、2’−O−CH−4’橋を含むロックドヌクレオシドを示す。他の省略形については、実施例74の表の説明文を参照されたい。GalNAc−1の構造は、先の実施例9に示し、GalNAc−3の構造は、先の実施例39に示し、GalNAc−7aの構造は、先の実施例48に示した。

処理
【0953】
実施例93に記載されるプロトコルを用いて試験を完了した。結果を以下の表105に示し、GalNAc共役体および様々な二環式ヌクレオシド修飾を含むオリゴヌクレオチ
ドが、共役体を欠くが二環式ヌクレオシド修飾を含む親オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であったことを示す。さらに、GalNAc共役体およびフルオロ−HNA修飾を含むオリゴヌクレオチドは、共役体を欠くがフルオロ−HNA修飾を含む親よりも著しく強力であった。体重、肝臓トランスアミナーゼ、総ビリルビン、およびBUNの測定結果は、これらの化合物がすべて良好な耐容性であったことを示した。
【表94】
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実施例96:GalNAc共役基を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドの血漿タンパク質結合
【0954】
ApoC−IIIを標的とする表70に列記されるオリゴヌクレオチドおよびApo(a)を標的とする表106におけるオリゴヌクレオチドを限外濾過アッセイにおいて試験して、血漿タンパク質結合を評価した。
【表95】
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【0955】
表の説明文については、実施例74を参照されたい。GalNAc−7aの構造は、先の実施例48に示した。
【0956】
Ultrafree−MC限外濾過ユニット(30,000NMWL、低結合再生セルロース膜、Millipore,Bedford,MA)を300μLの0.5%Tween 80で事前に条件付け、2000gで10分間遠心分離し、その後、HO中300μLの300μg/mL対照オリゴヌクレオチド溶液で事前に条件付け、2000gで16分間遠心分離した。これらの試験で用いる表70および106の各試験オリゴヌクレオチドのフィルターへの非特異的結合を評価するために、HO中300μLの250ng/mLオリゴヌクレオチド溶液(pH7.4)を事前に条件付けたフィルターに設置し、2000gで16分間遠心分離した。ELISAアッセイによって濾過していない試料および濾過した試料を分析して、オリゴヌクレオチド濃度を決定した。3つの複製物を用いて各試料の平均濃度を得た。濾過していない試料と比較した濾過した試料の平均濃度を用いて、血漿の不在下でフィルターによって回収されたオリゴヌクレオチドの割合(%回収)を決定する。
【0957】
薬物を使用していない健常なヒト志願者、カニクイザル、およびCD−1マウス由来のK3−EDTA中に収集された凍結全血漿試料をBioreclamation LLC(Westbury,NY)から購入した。試験オリゴヌクレオチドを、2つの濃度(5μg/mLおよび150μg/mL)で血漿の1.2mLの一定分量に添加した。各スパイクした血漿試料の一定分量(300μL)を事前に条件付けられたフィルターユニット内に設置し、37°Cで30分間インキュベートした直後に2000gで16分間遠心分離した。ELISAによって、濾過してスパイクした血漿試料および濾過していないスパイクした血漿試料の一定分量を分析して、各試料中のオリゴヌクレオチドの濃度を決定した。1つの濃度毎に3つの複製物を用いて、各試料中の結合オリゴヌクレオチドおよび非結合オリゴヌクレオチドの平均割合を決定した。濾過していない試料の濃度と比較した濾過した試料の平均濃度を用いて、血漿タンパク質に結合されていない血漿中のオリゴヌクレオチドの割合(%非結合)を決定する。各オリゴヌクレオチドの%非結合を%回収で割ることによって、最終非結合オリゴヌクレオチド値を非特異的結合に対して補正する。最終%非結合値を100から差し引くことによって、最終%結合オリゴヌクレオチド値を決定する。各種の血漿において試験した2つの濃度のオリゴヌクレオチド(5μg/mLおよび150μg/mL)の結果を表107に示す。結果は、GalNAc共役基が血漿タンパク質結合に大きな影響を与えないことを示す。さらに、完全PSヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドも混合PO/PS結合を有するオリゴヌクレオチドも血漿タンパク質に結合し、完全PS結合を有するオリゴヌクレオチドは、混合PO/PS結合を有するオリゴヌクレオチドよりも若干高い程度に血漿タンパク質に結合する。
【表96】
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実施例97:GalNAc共役基を含むTTRを標的とする修飾オリゴヌクレオチド
【0958】
GalNAc共役体を含む表108に示されるオリゴヌクレオチドを、TTRを標的とするように設計した。
【表97】
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【0959】
表108の説明文を実施例74で見つけることができる。GalNAc−1の構造は、実施例9に示した。GalNAc−3の構造は、実施例39に示した。GalNAc−7の構造は、実施例48に示した。GalNAc−10の構造は、実施例46に示した。GalNAc−13の構造は、実施例62に示した。GalNAc−19の構造は、実施例70に示した。
実施例98:hPMBCアッセイにおけるGalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドの炎症誘発作用の評価
【0960】
表109に列記されるオリゴヌクレオチドを、実施例23および24に記載されるようにhPMBCアッセイにおいて炎症誘発作用について試験した(オリゴヌクレオチドの説明については、表30、83、95、および108を参照のこと)。ISIS 353512は、正の対照として用いられる高応答物であり、他のオリゴヌクレオチドは、表83、95、および108に記載されるものである。1人の志願ドナー由来の血液を用いて表109に示される結果を得た。結果は、混合PO/PSヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドが、完全PS結合を有する同一のオリゴヌクレオチドと比較して、著しく低い炎症誘発応答をもたらしたことを示す。さらに、GalNAc共役基は、このアッセイにおいて大きく影響しなかった。
【表98】
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実施例99:アシアロ糖タンパク質受容体に対するGalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドの結合親和性
【0961】
アシアロ糖タンパク質受容体に対する表110に列記されるオリゴヌクレオチド(オリゴヌクレオチドの説明については、表76を参照のこと)の結合親和性を、競合的受容体結合アッセイにおいて試験した。競合相手のリガンドであるα1−酸糖タンパク質(AGP)を、50mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5)中で1Uノイラミニダーゼ−アガロースとともに37℃で16時間インキュベートし、シアル酸アッセイまたはサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)のいずれかで90%を超える脱シアル化を確認した。Atsma et al.(J Lipid Res.1991 Jan;32(1):173−81を参照のこと)の手順に従って、一塩化ヨウ素を用いてAGPをヨウ素化した。この方法において、脱シアル化α1−酸糖タンパク質(de−AGP)を、10mM塩化ヨウ素、Na125I、および0.25M NaOH中の1Mグリシンに添加した。室温で10分間インキュベートした後、3 KDMWCOスピンカラムを利用してこの混合物を2回濃縮することによって、125I標識de−AGPを遊離125Iから分離した。このタンパク質を、Agilent SEC−3カラム(7.8×300mm)およびβ−RAMカウンタを装備したHPLCシステムにおいて標識効率および純度について試験した。125I標識de−AGPおよびASOを含有する様々なGalNAcクラスターを利用した競合実験を以下の通りに実行した。ヒトHepG2細胞(10細胞/mL)を、2mLの適切な成長培地中の6ウェルプレートにプレーティングした。10%ウシ胎児血清(FBS)、2mM L−グルタミン、および10mM HEPESを補充したMEM培地を用いた。細胞を、それぞれ、5%および10%COで、37℃で16〜20時間インキュベートした。実験前に細胞をFBSを有しない培地で洗浄した。細胞を、2%FBSを有する適切な成長培地を含有する1mLの競合混合物、10−8125I標識de−AGP、および10−11〜10−5Mの範囲の濃度のASOを含有するGalNAcクラスターとともに、37℃で30分間インキュベートした。10−2M GalNAc糖の存在下で非特異的結合を決定した。細胞をFBSを有しない培地で2回洗浄して、非結合125I標識de−AGPおよび競合相手であるGalNAc ASOを除去した。1%β−メルカプトエタノールを含有するQiagenのRLT緩衝液を用いて、細胞を溶解した。10分間の短時間凍結/解凍サイクル後に溶解物を丸底アッセイチューブに移し、γ−カウンタでアッセイした。非特異的結合を差し引いた後に、125Iタンパク質カウントを最も低いGalNAc−ASO濃度カウントの値で割った。非線形回帰アルゴリズムを用いた単一部位競合結合等式に従って阻害曲線を当てはめて、結合親和性(K)を計算した。
【0962】
表110における結果を5つの異なる日に実行した実験から得た。上付き文字「a」の付いたオリゴヌクレオチドの結果は、2つの異なる日に実行した実験の平均である。結果は、5’末端にGalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドがヒトHepG2細胞上のアシアロ糖タンパク質受容体に結合し、3’末端にGalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドよりも1.5〜16倍高い親和性を有することを示す。
【表99】
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実施例100:生体内におけるApo(a)を標的とするGalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0963】
以下の表111aに列記されるオリゴヌクレオチドを、単回投与試験においてマウスにおける作用持続時間について試験した。
【表100】
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【0964】
GalNAc−7の構造は、実施例48に示した。

処理
【0965】
ヒトApo(a)を発現する雌トランスジェニックマウスの各々に、表111bに列記されるオリゴヌクレオチドおよび投与量またはPBSを、週1回、合計6回の投与で、皮下注入した。各処理群は、3匹の動物から成った。投薬の前日に血液を採取して、血漿中のApo(a)タンパク質のベースラインレベル、ならびに第1の投与後72時間、1週間、および2週間時点のレベルを決定した。第1の投与後3週間、4週間、5週間、および6週間時点でさらに血液を採取する。ELISAを用いて血漿Apo(a)タンパク質レベルを測定した。表111bにおける結果を、ベースラインレベル(%BL)に規準化された各処理群の血漿Apo(a)タンパク質レベルの平均パーセントとして提示し、結果は、GalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドがApo(a)発現の強力な減少を示したことを示す。この強力な影響は、完全PSヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドおよび混合POおよびPS結合を含むオリゴヌクレオチドにおいて観察された。
【表101】
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実施例101:安定した部分を介して連結されたGalNAcクラスターを含むオリゴヌクレオチドによるアンチセンス阻害
【0966】
表112に列記されるオリゴヌクレオチドを生体内におけるマウスAPOC−III発現の阻害について試験した。C57Bl/6マウスの各々に、表112に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。ISIS 440670で処理した各マウスは、2、6、20、または60mg/kgの投与を受けた。ISIS 680772または696847で処理した各マウスは、0.
6、2、6、または20mg/kgを受けた。ISIS 696847のGalNAc共役基は、安定した部分(容易に切断可能なホスホジエステル含有結合の代わりにホスホロチオエート結合)を介して連結されている。投与の72時間後に動物を屠殺した。リアルタイムPCRを用いて、肝臓におけるAPOC−III mRNAレベルを測定した。標準のプロトコルに従って、APOC−III mRNAレベルをシクロフィリンmRNAレベルに規準化した。結果を、生理食塩水対照群と比較した各処理群のAPOC−III
mRNAレベルの平均パーセントとして表112に提示する。結果は、GalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドが、共役基を欠くオリゴヌクレオチドよりも著しく強力であったことを示す。さらに、切断可能な部分を介してオリゴヌクレオチドに連結されたGalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 680772)は、安定した部分を介してオリゴヌクレオチドに連結されたGalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチド(ISIS 696847)よりもさらに強力であった。
【表102】
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【0967】
GalNAc−7の構造は、実施例48に示した。
実施例102:GalNAc共役体を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドの肝臓における分布
【0968】
GalNAc共役体を含まないISIS 353382(表36を参照のこと)およびGalNAc共役体を含むISIS 655861(表36を参照のこと)の肝臓における分布を評価した。雄balb/cマウスに、ISIS 353382または655861を、表113に列記される投与量で1回、皮下注入した。2匹の動物から成った18mg/kgのISIS 655861群を除いて、各処理群は、3匹の動物から成った。投与の48時間後に動物を屠殺して、オリゴヌクレオチドの肝臓における分布を決定した。1細胞当たりのアンチセンスオリゴヌクレオチド分子の数を測定するために、ルテニウム(II)トリス−ビピリジン標識(MSD TAG、Meso Scale Discovery)を、アンチセンスオリゴヌクレオチドを検出するために用いるオリゴヌクレオチドプローブに共役させた。表113に提示される結果は、1細胞当たり何百万ものオリゴヌクレオチド分子単位の各処理群のオリゴヌクレオチドの平均濃度である。結果は、等価用量で、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドが、全肝臓および肝細胞において、GalNAc共役体を含まないオリゴヌクレオチドよりも高い濃度で存在したことを示す。さらに、GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドは、非実質肝臓細胞において、GalNAc共役体を含まないオリゴヌクレオチドよりも低い濃度で存在した。1細胞当たりの肝細胞および非実質肝臓細胞におけるISIS 655861の濃度が同様であった一方で、肝臓は、約80体積%肝細胞であった。したがって、肝臓内に存在するISIS 655861オリゴヌクレオチドの大部分が肝細胞内に見られる一方で、肝臓内
に存在するISIS 353382オリゴヌクレオチドの大部分は、非実質肝臓細胞内に見られた。
【表103】
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実施例103:GalNAc共役体を含むAPOC−IIIを標的とするオリゴヌクレオチドの生体内における作用持続時間
【0969】
以下の表114に列記されるオリゴヌクレオチドを、単回投与試験においてマウスにおける作用持続時間について試験した。
【表104】
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【0970】
GalNAc−3の構造は、実施例39に示し、GalNAc−19は、実施例70に示した。

処理
【0971】
ヒトAPOC−IIIを発現する雌トランスジェニックマウスの各々に、表114に列記されるオリゴヌクレオチドまたはPBSを1回皮下注入した。各処理群は、3匹の動物から成った。投薬前に血液を採取して、ベースライン、ならびに投与後3、7、14、21、28、35、および42日間のレベルを決定した。実施例20に記載されるように、血漿トリグリセリドおよびAPOC−IIIタンパク質レベルを測定した。表115における結果を、ベースラインレベルに規準化された各処理群の血漿トリグリセリドおよびAPOC−IIIレベルの平均パーセントとして提示する。実施例79の表71における結果と以下の表115における結果の比較は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合およびホスホロチオエートヌクレオシド間結合の両方を含むオリゴヌクレオチドが、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合のみを含む等価オリゴヌクレオチドよりも増加した作用持続時間を示したことを示す。
【表105】
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実施例104:5’−GalNAc共役体を含むオリゴヌクレオチドの合成
【化328】
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【0972】
化合物120は市販されており、化合物126の合成は実施例49に記載されている。化合物120(1g、2.89mmol)、HBTU(0.39g、2.89mmol)、およびHOBt(1.64g、4.33mmol)を、DMF(10mL)中に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.75mL、10.1mmol)を添加した。約5分後、アミノヘキサン酸ベンジルエステル(1.36g、3.46mmol)をこの反応物に添加した。3時間後、反応混合物を100mLの1M NaHSO4に注ぎ、2×50mL酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、3×40mL飽和NaHCOおよび2倍ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。この生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:EA:Hex=1:1:1)によって精製して、化合物231を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。化合物231(1.34g、2.438mmol)をジクロロメタン(10mL)中に溶解し、トリフルオロ酢酸(10mL)を添加した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、トルエン(3×10mL)と共蒸発させた。残渣を減圧下で乾燥させて、トリフルオロ酢酸塩として化合物232を得た。化合物166の合成は、実施例54に記載される。化合物166(3.39g、5.40mmol)をDMF(3mL)中に溶解した。化合物232(1.3g、2.25mmol)の溶液をDMF(3mL)中に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.55mL)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、その後、水(80mL)に注ぎ、水層をEtOAc(2×100mL)で抽出した。有機相を分離し、飽和NaHCO水溶液(3×80mL)、1M NaHSO(3×80mL)、およびブライン(2×80mL)で洗浄し、その後、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物233を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。化合物233(0.59g、0.48mmol)をメタノール(2.2mL)および酢酸エチル(2.2mL)中に溶解した。炭素上パラジウム(10重量%Pd/C、湿性、0.07g)を添加し、反応混合物を水素雰囲気下で3時間撹拌した。セライトパッドを通して反応混合物を濾過し、濃縮して、カルボン酸を得た。カルボン酸(1.32g、1.15mmol、クラスター遊離酸)をDMF(3.2mL)中に溶解した。これに、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.3mL、1.73mmol)およびPFPTFA(0.30mL、1.73mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を水(40mL)に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。上述のように標準の後処理を完了して、化合物234を得た。LCMSおよびNMRは、その構造と一致した。実施例46に記載される一般的手順を用いて、オリゴヌクレオチド235を調製した。共役基GalNAc−24のGalNAcクラスター部分(GalNAc−24)をオリゴヌクレオチド上に存在する任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−24(GalNAc−24−CM)の構造を以下に示す。
【化329】
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実施例105:GalNAc−25共役体を含むオリゴヌクレオチドの合成
【化330】
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【0973】
化合物166の合成は、実施例54に記載される。実施例46に記載される一般的手順を用いて、オリゴヌクレオチド236を調製した。
【0974】
あるいは、以下に示されるスキームを用いてオリゴヌクレオチド236を合成し、実施例10に記載される手順を用いて、化合物238を用いてオリゴヌクレオチド236を形成した。
【化331】
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【0975】
共役基GalNAc−25のGalNAcクラスター部分(GalNAc−25)をオリゴヌクレオチド上に存在する任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−25(GalNAc−25−CM)の構造を以下に示す。
【化332】
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実施例106:5’−GalNAcまたは5’−GalNAc共役体を含むSRB−1を標的とするオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0976】
表116および117に列記されるオリゴヌクレオチドを、用量依存的試験においてマウスにおけるSRB−1のアンチセンス阻害について試験した。
処理
【0977】
6週齢の雄C57BL/6マウス(Jackson Laboratory,Bar Harbor,ME)に、2、7、もしくは20mg/kgのISIS番号440762;または0.2、0.6、2、6、もしくは20mg/kgのISIS番号686221、686222、もしくは708561;または生理食塩水を1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。最終投与の72時間後にマウスを屠殺した。リアルタイムPCRを用いて、肝臓におけるSRB−1 mRNAレベルを測定した。標準のプロトコルに従って、SRB−1 mRNAレベルをシクロフィリンmRNAレベルに規準化した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、用量依存的様式でSRB−1 mRNAレベルを低下させ、ED50結果を、表116および117に提示する。以前の研究において、三価GalNAc共役オリゴヌクレオチドが二価GalNAc共役オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であり、これは、次いで、一価GalNAc共役オリゴヌクレオチドよりも著しく強力であったことが示されたが(例えば、Khorev et al.,Bioorg.& Med.Chem.,Vol.16,5216−5231(2008)を参照のこと)、表116および117に示されるように、一価、二価、および三価GalNAcクラスターを含むアンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、同様の強度でSRB−1 mRNAレベルを低下させた。
【表106】
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【0978】
表の説明文については、実施例93を参照されたい。GalNAc−13aの構造は、実施例62に示し、GalNAc−24aの構造は、実施例104に示した。
【表107】
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【0979】
表の説明文については、実施例93を参照されたい。GalNAc−25aの構造は、実施例105に示した。
【0980】
実施例75に記載される手順を用いて、表116および117における肝臓中のオリゴヌクレオチドの濃度も評価した。以下の表117aおよび117bに示される結果は、肝臓組織のオリゴヌクレオチド(μg)/g単位のUVによって測定された各処理群の平均総アンチセンスオリゴヌクレオチド組織レベルである。結果は、GalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドがGalNAc共役基を欠く同一の用量のオリゴヌクレオチドよりも著しく高いレベルで肝臓に蓄積したことを示す。さらに、それらのそれぞれの共役基に
1、2、または3個のGalNAcリガンドを含むアンチセンスオリゴヌクレオチドはすべて同様のレベルで肝臓に蓄積した。上記のKhorev et al.の文献参照を考慮すると、これは意外な結果であり、上の表116および117に示される活性データと一致する。
【表108】
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【表109】
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実施例107:GalNAc−26またはGalNAc−27共役体を含むオリゴヌクレオチドの合成
【化333】
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【0981】
DMF中HBTUおよびDIEAを用いて、オリゴヌクレオチド239を化合物47(実施例15を参照のこと)と酸64(実施例32を参照のこと)とのカップリングによって合成する。結果として生じたアミド含有化合物をホスフィチル化し、その後、実施例10に記載される手順を用いて、オリゴヌクレオチドの5’末端に付加する。共役基GalNAc−26のGalNAcクラスター部分(GalNAc−26)をオリゴヌクレオチド上に存在する任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−26(GalNAc−26−CM)の構造を以下に示す。
【化334】
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【0982】
GalNAc共役基をオリゴヌクレオチドの3’末端に付加するために、実施例7に記載される手順を用いて、化合物47と64の反応から形成されたアミドを固体支持体に付加する。その後、実施例9に記載される手順を用いて、オリゴヌクレオチド合成を完了して、オリゴヌクレオチド240を形成する。
【化335】
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【0983】
共役基GalNAc−27のGalNAcクラスター部分(GalNAc−27)をオリゴヌクレオチド上に存在する任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−27(GalNAc−27−CM)の構造を以下に示す。
【化336】
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実施例108:生体内におけるApo(a)を標的とするGalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドによる生体内におけるアンチセンス阻害
【0984】
以下の表118に列記されるオリゴヌクレオチドを、マウスにおける単回投与試験において試験した。
【表110】
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【0985】
GalNAc−7の構造は、実施例48に示した。

処理
【0986】
ヒトApo(a)を発現する雄トランスジェニックマウスの各々に、表119に列記されるオリゴヌクレオチドおよび投与量またはPBSを1回皮下注入した。各処理群は、4匹の動物から成った。投薬の前日に血液を採取して、血漿中のApo(a)タンパク質のベースラインレベルおよび第1の投与後の1週間時点のレベルを決定した。週1回約8週間、さらに血液を採取する。ELISAを用いて血漿Apo(a)タンパク質レベルを測定した。表119における結果を、ベースラインレベル(%BL)に規準化された各処理群の血漿Apo(a)タンパク質レベルの平均パーセントとして提示し、結果は、アンチセンスオリゴヌクレオチドがApo(a)タンパク質の発現を低下させたことを示す。さらに、GalNAc共役基を含むオリゴヌクレオチドは、共役基を含まないオリゴヌクレオチドよりもさらに強力なApo(a)発現の減少を示した。
【表111】
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実施例109:GalNAc−28またはGalNAc−29共役体を含むオリゴヌクレオチドの合成
【化337】
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【0987】
オリゴヌクレオチド241を実施例71に記載される手順と同様の手順を用いて合成して、ホスホラミダイト中間体を形成し、続いて、実施例10に記載される手順を用いてオリゴヌクレオチドを合成する。共役基GalNAc−28のGalNAcクラスター部分(GalNAc−28)をオリゴヌクレオチド上に存在する任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−28(GalNAc−28−CM)の構造を以下に示す。
【化338】
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【0988】
GalNAc共役基をオリゴヌクレオチドの3’末端に付加するために、実施例71に記載される手順と同様の手順を用いてヒドロキシル中間体を形成し、その後、実施例7に記載される手順を用いてこれを固体支持体に付加する。その後、実施例9に記載される手順を用いてオリゴヌクレオチド合成を完了させて、オリゴヌクレオチド242を形成する。
【化339】
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【0989】
共役基GalNAc−29のGalNAcクラスター部分(GalNAc−29)をオリゴヌクレオチド上に存在する任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。GalNAc−29(GalNAc−29−CM)の構造を以下に示す。
【化340】
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実施例110:GalNAc−30共役体を含むオリゴヌクレオチドの合成
【化341】
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【0990】
GalNAc−30共役基を含むオリゴヌクレオチド246(式中、Yが、O、S、置換もしくは非置換C〜C10アルキル、アミノ、置換アミノ、アジド、アルケニル、またはアルキニルから選択される)を上に示されるように合成する。共役基GalNAc−30のGalNAcクラスター部分(GalNAc−30)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、Yは、切断可能な部分の一部である。ある特定の実施形態において、Yは、安定した部分の一部であり、切断可能な部分は、オリゴヌクレオチド上に存在する。GalNAc−30の構造を以下に示す。
【化342】
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実施例111:GalNAc−31またはGalNAc−32共役体を含むオリゴヌクレオチドの合成
【化343】
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【0991】
GalNAc−31共役基を含むオリゴヌクレオチド250(式中、Yが、O、S、置換もしくは非置換C〜C10アルキル、アミノ、置換アミノ、アジド、アルケニル、またはアルキニルから選択される)を上に示されるように合成する。共役基GalNAc−31のGalNAcクラスター部分(GalNAc−31)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの5’末端に直接隣接したY含有基は、切断可能な部分の一部である。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの5’末端に直接隣接したY含有基は、安定した部分の一部であり、切断可能な部分は、オリゴヌクレオチド上に存在する。GalNAc−31の構造を以下に示す。
【化344】
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【0992】
GalNAc−32共役体を含むオリゴヌクレオチドの合成を以下に示す。
【化345】
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【0993】
GalNAc−32共役基を含むオリゴヌクレオチド252(式中、Yが、O、S、置換もしくは非置換C〜C10アルキル、アミノ、置換アミノ、アジド、アルケニル、またはアルキニルから選択される)を上に示されるように合成する。共役基GalNAc−32のGalNAcクラスター部分(GalNAc−32)を任意の切断可能な部分と組み合わせて、様々な共役基を得ることができる。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの5’末端に直接隣接したY含有基は、切断可能な部分の一部である。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドの5’末端に直接隣接したY含有基は、安定した部分の一部であり、切断可能な部分は、オリゴヌクレオチド上に存在する。GalNAc−32の構造を以下に示す。
【化346】
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実施例112:GalNAc共役体を含む修飾オリゴヌクレオチド
【0994】
SRB−1を標的とする表120のオリゴヌクレオチドをGalNAc共役基で合成して、GalNAcリガンドを含有する共役基を含むオリゴヌクレオチドの強度をさらに試験した。
【表112】
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実施例113:ヒト初代肝細胞におけるヒトアポリポタンパク質(a)(apo(a))の時間依存的アンチセンス阻害
【0995】
以前の出版物(その内容が参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2005/000201号)から選択されたギャップマーアンチセンスオリゴヌクレオチドを、ヒト初代肝細胞における単回投与アッセイにおいて試験した。細胞をTissue Transformation Technologies(BD Biosciences,Franklin Lakes,NJ)から得て、150nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した。約16時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、apo(a)mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ヒトapo(a)プライマープローブセットhAPO(a)3’(本明細書において配列番号5と指定される、順方向配列ACAGCAATCAAACGAAGACACTG;本明細書において配列番号6と指定される、逆方向配列AGCTTATACACAAAAATACCAAAAATGC;本明細書において配列番号7と指定される、プローブ配列TCCCAGCTACCAGCTATGCCAAACCTT)を用いて、mRNAレベルを測定した。さらに、ヒトapo(a)プライマープローブセットhAPO(a)12kB(本明細書において配列番号8と指定される、順方向配列CCACAGTGGCCCCGGT;本明細書において配列番号9と指定される、逆方向配列ACAGGGCTTTTCTCAGGTGGT;本明細書において配列番号10と指定される、プローブ配列CCAAGCACAGAGGCTCCTTCTGAACAAG)を用いて、mRNAレベルを測定した。Apo(a)mRNAレベルをGAPDH mRNA発現に規準化した。結果を、未処理の対照細胞に対するapo(a)の阻害パーセントとして以下の表に提示する。
【表113】
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【0996】
いくつかのアンチセンスオリゴヌクレオチドを用量応答アッセイにおけるさらなる試験のために選択した。
【0997】
選択したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、ヒト初代肝細胞において、以下の表に指定されるように、25nM、50nM、150nM、または300nMの濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドで試験した。約16時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、apo(a)mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ヒトapo(a)プライマープローブセットhAPO(a)3’を用いてmRNAレベルを測定した。Apo(a)mRNAレベルをGAPDH mRNA発現に規準化した。結果を、未処理の対照細胞に対するapo(a)の阻害パーセントとして提示する。
【表114】
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【0998】
ISIS 144367は、他のアンチセンスオリゴヌクレオチドよりも良好な有効性および用量依存性を示した。したがって、ISIS 144367を、本明細書に開示される新たに設計されたアンチセンスオリゴヌクレオチドの強度を比較するための基準アンチセンスオリゴヌクレオチドと見なした。
実施例114:トランスジェニックマウス初代肝細胞におけるヒトapo(a)のアンチセンス阻害
【0999】
apo(a)核酸を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドを新たに設計し、生体外におけるapo(a)mRNAへのそれらの影響について試験した。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、同様の培養条件を有した一連の平行実験において強度について試験した。ヒトapo(a)トランスジェニックマウス由来の初代肝細胞(Frazer,K.A.et al.,Nat.Genet.1995.9:424−431)をこの研究で用いた。35,000細胞/ウェルの密度の肝細胞を、電気穿孔法を用いて1,000nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約24時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、apo(a)mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ヒトプライマープローブセットhAPO(a)12kBを用いてmRNAレベルを測定した。Apo(a)mRNAレベルをRIBOGREEN(登録商標)で測定された全RNA含有量に従って調整した。各実験の結果を以下の別々の表に提示する。ISIS 144367を新たなアンチセンスオリゴヌクレオチドの基準として使用し、この研究にも含めた。結果を、未処理の対照細胞に対するapo(a)の阻害パーセントとして提示する。合計1,511個のギャップマーをこれらの培養条件下で試験した。さらなる試験のために選択したアンチセンスオリゴヌクレオチドのみを以下の表に提示し、各表は、別々の実験を表す。
【1000】
新たに設計されたキメラアンチセンスオリゴヌクレオチドを5−10−5 MOEギャップマーとして設計した。これらのギャップマーは、20ヌクレオシド長であり、中央ギャップセグメントは、10個の2’−デオキシヌクレオシドからなり、各々5個のヌクレオシドを含む5’方向および3’方向のウィングセグメントに隣接する。5’ウィングセグメントの各ヌクレオシドおよび3’ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、2’−MOE修飾を有する。各ギャップマー全体にわたるヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート(P=S)結合である。各ギャップマー全体にわたるすべてのシトシン残基は、5−メチルシトシンである。
【1001】
apo(a)標的配列は、複数のクリングル反復配列を含有し、それ故に、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドがクリングル配列を標的とするか否かに応じて、apo(a)の1個以上の領域を標的とし得る。「開始部位」とは、ギャップマーがヒト配列において標的とする最も5’側のヌクレオシドを指す。「終止部位」とは、ギャップマーがヒト配列において標的とする最も3’側のヌクレオシドを指す。apo(a
)アンチセンスオリゴヌクレオチドは、それがクリングル反復を標的とするか否かに応じて、2つ以上の「開始部位」または「終止部位」を有し得る。
【1002】
表に列記される大半のギャップマーは、100%の相補性で、本明細書において配列番号1と指定されるヒトapo(a)mRNA(GENBANK受入番号NM_005577.2)または本明細書において配列番号2と指定されるヒトapo(a)ゲノム配列(ヌクレオチド3230000〜3380000から切断されたGENBANK受入番号NT_007422.12)のいずれか、またはこれら両方の1個以上の領域を標的にする。「該当なし」とは、アンチセンスオリゴヌクレオチドが100%の相補性でその特定の配列を標的としないことを示す。
【表115】
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【表116-1】
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【表116-2】
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【表116-3】
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【表117】
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【表118】
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【表119】
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【表120】
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【表121】
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【表122】
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【表123】
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【表124】
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【表125】
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実施例115:トランスジェニックマウス初代肝細胞におけるapo(a)の時間依存的アンチセンス阻害
【1003】
生体外におけるapo(a)mRNAの有意な阻害を示す上述の研究由来のギャップマーを選択し、同様の培養条件を有する一連の平行実験において、様々な用量でトランスジ
ェニックマウス初代肝細胞において試験した。細胞を35,000/ウェルの密度でプレーティングし、電気穿孔法を用いて、0.0625μM、0.125μM、0.25μM、0.500μM、または1.000μMの濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約16時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、apo(a)mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。Apo(a)プライマープローブセットhAPO(a)12kBを用いてmRNAレベルを測定した。Apo(a)mRNAレベルをRIBOGREEN(登録商標)で測定された全RNA含有量に従って調整した。結果を、未処理の対照細胞に対する阻害パーセントとして提示する。
【1004】
これらの研究の各々の結果を以下に提示される表に示し、各表は、別々の実験を表す。各オリゴヌクレオチドの半最大阻害濃度(IC50)もこれらの表に提示する。Apo(a)mRNAレベルは、アンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した細胞において、時間依存的様式で著しく低下した。新たに設計されたオリゴヌクレオチドの強度を、基準オリゴヌクレオチドISIS 144367と比較した。
【表126】
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【表127】
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【表128】
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【表129】
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【表130】
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【表131】
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【表132】
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【表133】
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【表134】
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【1005】
上の表に提示されるように、ISIS 494157(配列番号12)、ISIS 494158(配列番号13)、ISIS 494159(配列番号14)、ISIS 494160(配列番号15)、ISIS 494161(配列番号16)、ISIS 494162(配列番号17)、ISIS 494163(配列番号18)、ISIS 494164(配列番号19)、ISIS 494165(配列番号20)、ISIS 494167(配列番号22)、ISIS 494168(配列番号23)、ISIS 494169(配列番号24)、ISIS 494170(配列番号25)、ISIS 494230(配列番号105)、ISIS 494243(配列番号106)、ISIS
494244(配列番号107)、ISIS 494283(配列番号26)、ISIS 494284(配列番号27)、ISIS 494285(配列番号28)、ISIS 494286(配列番号29)、ISIS 494287(配列番号30)、ISIS 494288(配列番号31)、ISIS 494290(配列番号32)、ISIS 494291(配列番号33)、ISIS 494292(配列番号35)、ISIS 494294(配列番号36)、ISIS 494299(配列番号37)、ISIS 494300(配列番号38)、ISIS 494301(配列番号39)、ISIS 494302(配列番号40)、ISIS 494303(配列番号41)、ISIS 494304(配列番号42)、ISIS 494305(配列番号43)、ISIS 494306(配列番号44)、ISIS 494311(配列番号47)、ISIS 494334(配列番号48)、ISIS 494336(配列番号49)、ISIS 494337(配列番号50)、ISIS 494338(配列番号133)、ISIS 494371(配列番号57)、ISIS 494372(配列番号58)、ISIS 494373(配列番号59)、ISIS 494374(配列番号60)、ISIS 494375(配列番号61)、ISIS 494386(配列番号62)、ISIS 494389(配列番号65)、ISIS 494390(配列番号66)、ISIS 494392(配列番号68)、ISIS 494466(配列番号108)、ISIS 494470(配列番号109)、ISIS 494472(配列番号110)、ISIS 494521(配列番号51)、ISIS 494530(配列番号53)、ISIS 498229(配列番号75)、ISIS 498238(配列番号76)、ISIS 498239(配列番号77)、ISIS 498240(配列番号78)、ISIS 498241(配列番号79)、ISIS 498243(配列番号81)
、ISIS 498379(配列番号70)、ISIS 498408(配列番号71)、ISIS 498433(配列番号72)、ISIS 498434(配列番号73)、ISIS 498435(配列番号74)、ISIS 498517(配列番号85)、ISIS 498523(配列番号92)、ISIS 498524(配列番号93)、ISIS 498525(配列番号94)、ISIS 498550(配列番号97)、ISIS 498580(配列番号103)、ISIS 498581(配列番号104)、ISIS 498721(ATGCCTCGATAACTCCGTCC;配列番号134)、ISIS 498833(配列番号86)、ISIS 498875(配列番号89)、およびISIS 499020(配列番号90)は、ISIS 144367(配列番号11)よりも強力であった。
実施例116:トランスジェニックマウス初代肝細胞におけるapo(a)の時間依存的アンチセンス阻害
【1006】
上述の研究由来の強力なギャップマーをさらに選択し、同様の培養条件を有する一連の研究において、様々な用量でトランスジェニックマウス初代肝細胞において試験した。細胞を35,000/ウェルの密度でプレーティングし、電気穿孔法を用いて、以下の表に指定されるように、0.049μM、0.148μM、0.444μM、1.333μM、または4.000μMの濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約16時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、apo(a)mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。Apo(a)プライマープローブセットhAPO(a)12kBを用いてmRNAレベルを測定した。Apo(a)mRNAレベルをRIBOGREEN(登録商標)で測定された全RNA含有量に従って調整した。結果を、未処理の対照細胞に対する阻害パーセントとして提示する。
【1007】
これらの研究の各々の結果を以下に提示される表に示し、各表は、別々の実験を表す。各オリゴヌクレオチドの半最大阻害濃度(IC50)もこれらの表に提示する。Apo(a)mRNAレベルは、アンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した細胞において、時間依存的様式で著しく低下した。新たに設計されたオリゴヌクレオチドの強度を、基準オリゴヌクレオチドISIS 144367と比較した。以下の表に提示されるように、ISIS 494157(配列番号12)、ISIS 494158(配列番号13)、ISIS 494159(配列番号14)、ISIS 494160(配列番号15)、ISIS 494161(配列番号16)、ISIS 494162(配列番号17)、ISIS 494163(配列番号18)、ISIS 494164(配列番号19)、ISIS 494230(配列番号105)、ISIS 494243(配列番号106)、ISIS 494244(配列番号107)、ISIS 494283(配列番号26)、ISIS 494284(配列番号27)、ISIS 494285(配列番号28)、ISIS 494286(配列番号29)、ISIS 494287(配列番号30)、ISIS 494290(配列番号32)、ISIS 494292(配列番号35)、ISIS 494300(配列番号38)、ISIS 494301(配列番号39)、ISIS 494302(配列番号40)、ISIS 494303(配列番号41)、ISIS 494304(配列番号42)、ISIS 494305(配列番号43)、ISIS 494306(配列番号44)、ISIS 494310(配列番号46)、ISIS 494311(配列番号47)、ISIS 494337(配列番号50)、ISIS 494371(配列番号57)、ISIS 494372(配列番号58)、ISIS 494375(配列番号61)、ISIS 494388(配列番号64)、ISIS 494389(配列番号65)、ISIS 494390(配列番号66)、ISIS 494392(配列番号68)、ISIS 494466(配列番号108)、ISIS 494470(配列番号109)、ISIS 494472(配列番号110)、ISIS 498238(配列番号76)、ISIS 498239(配列番号77)、ISIS 498433(配列番号72)、ISIS 498434(配列番号
73)、ISIS 498435(配列番号74)、ISIS 498523(配列番号92)、ISIS 498524(配列番号93)、ISIS 498525(配列番号94)、ISIS 498580(配列番号103)、およびISIS 498581(配列番号104)は、ISIS 144367(配列番号11)よりも強力であった。
【表135】
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【表136】
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【表137】
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【表138】
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【表139】
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実施例117:トランスジェニックマウス初代肝細胞におけるヒトapo(a)のアンチセンス阻害
【1008】
apo(a)核酸を標的とするさらなるアンチセンスオリゴヌクレオチドを新たに設計し、生体外におけるapo(a)mRNAへのそれらの影響について試験した。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、同様の培養条件を有した一連の実験において試験した。ヒトapo(a)トランスジェニックマウス由来の初代肝細胞をこの研究に用いた。35,000細胞/ウェルの密度の肝細胞を、電気穿孔法を用いて1,000nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約24時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、apo(a)mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ヒトプライマープローブセットhAPO(a)12kBを用いてmRNAレベルを測定した。Apo(a)mRNAレベルをRIBOGREEN(登録商標)で測定された全RNA含有量に従って調整した。各実験の結果を以下の別々の表に提示する。ISIS 144367も比較のためにこの研究に含めた。結果を、未処理の対照細胞に対するapo(a)の阻害パーセントとして提示する。合計231個のアンチセンスオリゴヌクレオチドをこれらの培養条件下で試験した。さらなる研究のために選択したアンチセンスオリゴヌクレオチドのみを以下に提示する。
【1009】
新たに設計されたキメラアンチセンスオリゴヌクレオチドを3−10−4 MOEギャップマーとして設計した。これらのギャップマーは、17ヌクレオシド長であり、中央ギャップセグメントは、10個の2’−デオキシヌクレオシドからなり、それぞれ、3個のヌクレオシドおよび4個のヌクレオシドを含む5’方向および3’方向のウィングセグメントに隣接する。5’ウィングセグメントの各ヌクレオシドおよび3’ウィングセグメントの各ヌクレオシドは、2’−MOE修飾を有する。各ギャップマー全体にわたるヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート(P=S)結合である。各ギャップマー全体にわたるすべてのシトシン残基は、5−メチルシトシンである。
【1010】
apo(a)標的配列は、複数のクリングル反復配列を含有し、それ故に、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドがクリングル配列を標的とするか否かに応じて、apo(a)の1個以上の領域を標的とし得る。「開始部位」とは、ギャップマーがヒト配列において標的とする最も5’側のヌクレオシドを指す。「終止部位」とは、ギ
ャップマーがヒト配列において標的とする最も3’側のヌクレオシドを指す。apo(a)アンチセンスオリゴヌクレオチドは、それがクリングル反復を標的とするか否かに応じて、2つ以上の「開始部位」または「終止部位」を有し得る。
【1011】
表に列記される大半のギャップマーは、100%相補性で、本明細書において配列番号1と指定されるヒトapo(a)mRNA(GENBANK受入番号NM_005577.2)または本明細書において配列番号2と指定されるヒトapo(a)ゲノム配列(ヌクレオチド3230000〜3380000から切断されたGENBANK受入番号NT_007422.12)のいずれか、またはこれら両方の複数の領域を標的にする。「該当なし」とは、アンチセンスオリゴヌクレオチドが100%の相補性でその特定の配列を標的としないことを示す。
【表140-1】
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【表140-2】
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【表141】
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【表142】
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実施例118:トランスジェニックマウス初代肝細胞におけるapo(a)の時間依存的アンチセンス阻害
【1012】
上述の研究由来の強力なギャップマーをさらに選択し、同様の培養条件を有する一連の
研究において、様々な用量でトランスジェニックマウス初代肝細胞において試験した。細胞を35,000/ウェルの密度でプレーティングし、電気穿孔法を用いて、以下の表に指定されるように、0.156μM、0.313μM、0.625μM、1.250μM、2.500μM、または5.000μMの濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約16時間の処理期間後、RNAを細胞から単離し、apo(a)mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。Apo(a)プライマープローブセットhAPO(a)12kBを用いてmRNAレベルを測定した。Apo(a)mRNAレベルをRIBOGREEN(登録商標)で測定された全RNA含有量に従って調整した。結果を、未処理の対照細胞に対する阻害パーセントとして提示する。
【1013】
これらの研究の各々の結果を以下に提示される表に示し、各研究を別々の表に表す。各オリゴヌクレオチドの半最大阻害濃度(IC50)もこれらの表に提示する。
【表143】
[この文献は図面を表示できません]
【表144】
[この文献は図面を表示できません]
【表145】
[この文献は図面を表示できません]
【表146】
[この文献は図面を表示できません]
【1014】
Apo(a)mRNAレベルは、アンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した細胞において、時間依存的様式で著しく低下した。新たに設計されたオリゴヌクレオチドの強度を、基準オリゴヌクレオチドISIS 144367と比較した。上の表に提示されるように、ISIS 510542(配列番号111)、ISIS 510545(配列番号114)、ISIS 510546(配列番号115)、ISIS 510547(配列番号116)、ISIS 510548(配列番号117)、ISIS 510549(配列番号118)、ISIS 510595(配列番号119)、ISIS 510597(配列番号120)、ISIS 510598(配列番号121)、ISIS 510701(配列番号127)、ISIS 510702(配列番号128)、ISIS 510704(配列番号129)、ISIS 512944(配列番号123)、ISIS 512947(配列番号124)、ISIS 512958(配列番号125)、およびISIS 512959(配列番号126)は、ISIS 144367(配列番号11)よりも強力であった。
実施例119:ヒトapo(a)トランスジェニックマウスにおけるヒトapo(a)の生体内におけるアンチセンス阻害の影響
【1015】
ヒトapo(a)遺伝子を有するトランスジェニックマウス(Frazer,K.A.et al.,Nat.Genet.1995.9:424−431)を以下に記載される研究において利用した。上述の生体外におけるapo(a)mRNAの統計的に有意な阻害を示したISISアンチセンスオリゴヌクレオチドを、このモデルにおいてさらに評価した。
研究1
【1016】
雌ヒトapo(a)トランスジェニックマウスを12時間の明暗周期で維持し、標準の実験食餌を不断給餌した。これらのマウスを、各4匹のマウスから成る処理群に分けた。これらの群に、ISIS 494159、ISIS 494160、ISIS 494161、ISIS 494162、ISIS 494163、ISIS 494230、ISIS 494243、ISIS 494244、ISIS 494283、ISIS 494284、ISIS 494285、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、ISIS 494304、ISIS 494466、ISIS 494470、ISIS 494472、ISIS 498239、ISIS 498408、ISIS 498517、ISIS 494158、ISIS 494311、ISIS 494337、ISIS 494372、ISIS 498238、ISIS 498523、ISIS 498525、ISIS 510548、ISIS 512944、ISIS 512947、またはISIS 512958を、25mg/kgの用量で週2回2週間、腹腔内注入した。1つのマウス群に、PBSを週2回2週間、腹腔内注入した。このPBS群を対照群とした。最終投与の2日後、マウスを安楽死させ、臓器を採取し、分析を行った。
ヒトapo(a)mRNAの阻害
【1017】
全RNAをこれらの処理群のうちのいくつかの肝臓から抽出し、ヒトapo(a)mRNAをRT−PCRで定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)mRNAの阻害パーセントとして表す。
【表147】
[この文献は図面を表示できません]
【1018】
データは、いくつかのISISオリゴヌクレオチドによるapo(a)mRNAの著しい阻害を示す。ISIS 494159(配列番号14)、ISIS 494162(配列番号17)、ISIS 494163(配列番号18)、ISIS 494243(配列番号106)、ISIS 494244(配列番号107)、ISIS 494283(配列番号26)、ISIS 494284(配列番号27)、ISIS 494285(配列番号28)、ISIS 494301(配列番号39)、およびISIS 498408(配列番号71)は、基準ISIS 144367(配列番号11)よりも強力であった。

ヒトapo(a)タンパク質の阻害
【1019】
Apo(a)ELISAキット(Mercodia 10−1106−01、Uppsala,Sweden)を用いて、すべての処理群由来の血漿ヒトapo(a)タンパク質を測定した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)mRNAの阻害パーセントとして表す。
【表148】
[この文献は図面を表示できません]
【1020】
データは、いくつかのISISオリゴヌクレオチドによるapo(a)mRNAの著しい阻害を示す。ISIS 494159(配列番号14)、ISIS 494244(配列番号82)、ISIS 494283(配列番号26)、ISIS 494284(配列番号27)、ISIS 494285(配列番号28)、ISIS 494286(配列番号29)、ISIS 494301(配列番号39)、およびISIS 494302(配列番号40)は、基準ISIS 144367(配列番号11)と同程度の強度であるか、またはそれより強力であった。

研究2
【1021】
ISIS 494159、ISIS 494161、ISIS 494162、ISIS 494163、およびISIS 494243を、このトランスジェニックモデルに
おいてさらに評価した。ISIS 144367を比較のために含めた。
処理
【1022】
雌ヒトapo(a)トランスジェニックマウスを、各4匹のマウスから成る処理群に分けた。これらの群に、ISIS 144367、ISIS 494159、ISIS 494161、ISIS 494162、ISIS 494163、またはISIS 494243を、1.5mg/kg、5mg/kg、15mg/kg、または50mg/kgの用量で週2回2週間、腹腔内注入した。1つのマウス群に、PBSを週2回2週間、腹腔内注入した。このPBS群を対照群とした。最終投与の2日後、マウスを安楽死させ、臓器を採取し、分析を行った。
ヒトapo(a)mRNAの阻害
【1023】
全RNAをこれらの処理群の肝臓から抽出し、ヒトapo(a)mRNAをRT−PCRで定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)mRNAの阻害パーセントとして表す。
【表149】
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【1024】
データは、いくつかのISISオリゴヌクレオチドによるapo(a)mRNAの著し
い阻害を示す。ISIS 494159(配列番号14)、ISIS 494161(配列番号16)、494162(配列番号17)、およびISIS 94163(配列番号18)は、基準ISIS 144367(配列番号11)よりも有効であった。ヒトapo(a)タンパク質レベルの低下
【1025】
処理群から血液を採取し、Apo(a)ELISAキット(Mercodia 10−1106−01、Uppsala,Sweden)を用いて、ヒトapo(a)タンパク質レベルを定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)タンパク質レベルの減少パーセントとして表す。
【表150】
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【1026】
データは、いくつかのISISオリゴヌクレオチドによるapo(a)血漿タンパク質レベルの著しい阻害を示す。ISIS 494159(配列番号14)、ISIS 494161(配列番号16)、ISIS 494162(配列番号17)、およびISIS
494163(配列番号18)は、基準ISIS 144367(配列番号11)よりも有効であった。
研究3
【1027】
ISIS 494244、ISIS 494283、およびISIS 494284を、このモデルにおいてさらに評価した。ISIS 144367を比較のために含めた。処理
【1028】
雌ヒトapo(a)トランスジェニックマウスを、各4匹のマウスから成る処理群に分けた。これらの群に、ISIS 144367、ISIS 494244、ISIS 494283、またはISIS 494284を、0.75mg/kg、2.5mg/kg、7.5mg/kg、または25mg/kgの用量で週2回2週間、腹腔内注入した。1つのマウス群に、PBSを週2回2週間、腹腔内注入した。このPBS群を対照群とした。最終投与の2日後、マウスを安楽死させ、臓器を採取し、分析を行った。
ヒトapo(a)mRNAの阻害
【1029】
全RNAをこれらの処理群の肝臓から抽出し、ヒトapo(a)mRNAをRT−PCRで定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)mRNAの阻害パーセントとして表す。
【表151】
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【1030】
データは、いくつかのISISオリゴヌクレオチドによるapo(a)mRNAの著しい阻害を示す。ISIS 494244(配列番号107)、ISIS 494283(配列番号26)、およびISIS 494284(配列番号27)は、基準ISIS 144367(配列番号11)よりも有効であった。
ヒトapo(a)タンパク質レベルの低下
【1031】
処理群から血液を採取し、Apo(a)ELISAキット(Mercodia 10−1106−01、Uppsala,Sweden)を用いて、ヒトapo(a)タンパク質レベルを定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)タンパク質レベルの減少パーセントとして表す。
【表152】
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【1032】
データは、いくつかのISISオリゴヌクレオチドによるapo(a)血漿タンパク質レベルの著しい阻害を示す。ISIS 494244(配列番号107)、ISIS 494283(配列番号26)、およびISIS 494284(配列番号27)は、基準ISIS 144367(配列番号11)よりも有効であった。
研究4
【1033】
ISIS 494285、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、およびISIS 494311を、このモデルにおいてさらに評価した。
処理
【1034】
雄ヒトapo(a)トランスジェニックマウスを、各4匹のマウスからなる処理群に分けた。各そのような群に、ISIS 494285、ISIS 494286、ISIS
494301、ISIS 494302、またはISIS 494311を、5mg/kg、15mg/kg、または50mg/kgの用量で週2回2週間、腹腔内注入した。3匹マウスからなる1群に、PBSを週2回2週間、腹腔内注入した。このPBS群を対照群とした。最終投与の2日後、マウスを安楽死させ、臓器を採取し、分析を行った。
ヒトapo(a)mRNAの阻害
【1035】
全RNAをこれらの処理群の肝臓から抽出し、ヒトapo(a)mRNAをRT−PCRで定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)mRNAの阻害パーセントとして表す。データは、ISIS 494285(配列番号28)、ISIS 494286(配列番号29)、ISIS 494301(配列番号39)、ISIS 494302(配列番号 40)、およびISIS 494311(配列番号4
7)によるapo(a)mRNAの著しい阻害を示す。
【表153】
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ヒトapo(a)タンパク質レベルの低下
【1036】
処理群から血液を採取し、Apo(a)ELISAキット(Mercodia 10−1106−01、Uppsala,Sweden)を用いて、ヒトapo(a)タンパク質レベルを定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)タンパク質レベルの減少パーセントとして表す。データは、ISIS 494285、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、およびISIS 494311によるapo(a)血漿タンパク質レベルの著しい低下を示す。
【表154】
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【1037】
研究5
【1038】
ISIS 494372、ISIS 498524、ISIS 498581、ISI
S 498721、およびISIS 498833を、このモデルにおいてさらに評価した。
処理
【1039】
雌ヒトapo(a)トランスジェニックマウスを、各4匹のマウスから成る処理群に分けた。これらの群に、ISIS 494372、ISIS 498524、ISIS 498581、ISIS 498721、またはISIS 498833を、5mg/kg、15mg/kg、または50mg/kgの用量で週2回2週間、腹腔内注入した。3匹マウスからなる1群に、PBSを週2回2週間、腹腔内注入した。このPBS群を対照群とした。最終投与の2日後、マウスを安楽死させ、臓器を採取し、分析を行った。
ヒトapo(a)mRNAの阻害
【1040】
全RNAをこれらの処理群の肝臓から抽出し、ヒトapo(a)mRNAをRT−PCRで定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)mRNAの阻害パーセントとして表す。データは、ISIS 494372(配列番号28)、ISIS 498524(配列番号93)、ISIS 498581(配列番号104)、およびISIS 498721(ATGCCTCGATAACTCCGTCC;配列番号134)によるapo(a)mRNAの著しい阻害を示す。
【表155】
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ヒトapo(a)タンパク質レベルの低下
【1041】
処理群から血液を採取し、Apo(a)ELISAキット(Mercodia 10−1106−01、Uppsala,Sweden)を用いて、ヒトapo(a)タンパク質レベルを定量化した。結果を以下の表に提示し、PBS対照と比較したapo(a)タンパク質レベルの減少パーセントとして表す。データは、ISIS 494372(配列番号28)、ISIS 498581(配列番号104)、およびISIS 498721(ATGCCTCGATAACTCCGTCC;配列番号134)によるapo(a)血漿タンパク質レベルの著しい減少を示す。
【表156】
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実施例120:齧歯類モデルにおけるヒトapo(a)を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの耐容性
【1042】
ヒトapo(a)を標的とするギャップマーアンチセンスオリゴヌクレオチドを、CD1マウスおよびSprague−Dawleyラットにおける耐容性研究のために上述の研究から選択した。齧歯類は、内因性apo(a)を発現せず、それ故に、これらの研究は、動物におけるapo(a)の阻害によって引き起こされ得る任意の表現型の変化ではなく、動物における各ヒトアンチセンスオリゴヌクレオチドの耐容性を試験した。
CD1マウスにおける耐容性:研究1
【1043】
CD1(登録商標)マウス(Charles River,MA)は、多目的マウスモデルであり、多くの場合、安全性および有効性試験に利用される。マウスを、上述の研究から選択されたISISアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理し、様々な血漿化学マーカーのレベルの変化について評価した。
処理
【1044】
雄CD1マウス群に、50mg/kgのISIS 494159、ISIS 494161、ISIS 494162、ISIS 494244、ISIS 494283、ISIS 494284、ISIS 494285、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、ISIS 494311、ISIS 494337、ISIS 494372、およびISIS 510548を、週2回6週間、皮下注入した。6週齢の雄CD1マウスの1群に、PBSを、週2回6週間、皮下注入した。最終投与の48時間後にマウスを安楽死させ、臓器および血漿をさらなる分析のために採取した。
血漿化学マーカー
【1045】
肝臓および腎臓機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、Melville,NY)を用いて、トランスアミナーゼ、ビリルビン、アルブミン、クレアチニン、およびBUNの血漿レベルを測定した。結果を以下の表に提示する。アンチセンスオリゴヌクレオチドの予想範囲を外れて肝臓または腎臓機能マーカーのうちのいずれかのレベルの変化
を引き起こしたISISオリゴヌクレオチドを、さらなる研究から除外した。
【表157】
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臓器重量
【1046】
研究の最後に肝臓、脾臓、および腎臓重量を測定し、以下の表に提示する。アンチセンスオリゴヌクレオチドの予想範囲を外れて臓器重量の任意の変化を引き起こしたISISオリゴヌクレオチドを、さらなる研究から除外した。
【表158】
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Sprague−Dawleyラットにおける耐容性
【1047】
Sprague−Dawleyラットは、安全性および有効性評価のために用いられる多目的モデルである。これらのラットを上述の研究から選択されたISISアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理し、様々な血漿化学マーカーのレベルの変化を評価した。
処理
【1048】
雄Sprague−Dawleyラット群に、30mg/kgのISIS 494159、ISIS 494161、ISIS 494162、ISIS 494244、ISIS 494283、ISIS 494284、ISIS 494285、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、ISIS 494311、ISIS 494337、ISIS 494372、およびISIS 510548を、週2回8週間、皮下注入した。6匹の雄Sprague−Dawleyラットの1群に、PBSを、週2回8週間、皮下注入した。最終投与の48時間後にラットを安楽死させ、臓器および血漿をさらなる分析のために採取した。
血漿化学マーカー
【1049】
肝臓および腎臓機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、Melville,NY)を用いて、トランスアミナーゼ、ビリルビン、アルブミン、クレアチニン、およびBUNの血漿レベルを測定した。結果を以下の表に提示する。アンチセンスオリゴヌクレオチドの予想範囲を外れて肝臓または腎臓機能マーカーのうちのいずれかのレベルの変化を引き起こしたISISオリゴヌクレオチドを、さらなる研究から除外した。
【表159】
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腎臓機能
【1050】
腎臓機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、Melville,NY)を用いて、総タンパク質およびクレアチニンの尿レベルを測定した。結果を以下の表に提示し、mg/dL単位で表す。
【表160】
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臓器重量
【1051】
研究の最後に肝臓、脾臓、および腎臓重量を測定し、以下の表に提示する。アンチセンスオリゴヌクレオチドの予想範囲を外れて臓器重量の任意の変化を引き起こしたISISオリゴヌクレオチドを、さらなる研究から除外した。
【表161】
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【1052】
齧歯類耐容性研究の結果は、概して、すべての耐容性マーカーをスクリーニングしたことを考慮して、ISIS 494372が、CD1マウスモデルとSprague−Dawleyラットモデルの両方において最も耐性の高いアンチセンス化合物であったことを示した。
実施例121:CD1マウスにおけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの薬物動態
【1053】
CD1マウスをISISオリゴヌクレオチドで処理し、肝臓および腎臓におけるオリゴヌクレオチド濃度を評価した。
処理
【1054】
4匹のCD1マウス群各々に、50mg/kgのISIS 494283、ISIS 494284、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、またはISIS 494372を、週2回6週間、皮下注入した。最終投与の2日後にこれらのマウスを屠殺した。肝臓を分析のために採取した。
オリゴヌクレオチド濃度の測定
【1055】
総オリゴヌクレオチド濃度の濃度を測定した。用いた方法は、フェノール−クロロホルム(液体−液体)抽出の後に固相抽出が続く以前に公開された方法(Leeds et al.,1996、Geary et al.,1999)を修正したものである。内部標準物(ISIS 355868、27−mer2’−O−メトキシエチル修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド、GCGTTTGCTCTTCTTCTTGCGTTTTTT(本明細書において配列番号131と指定される))を抽出前に添加した。較正曲線を用いて組織試料濃度を計算し、定量下限(LLOQ)は、約1.14μg/gであった。その後、WinNonlinソフトウェア(PHARSIGHT)を用いて半減期を計算した。
【1056】
結果を以下の表に提示し、肝臓または腎臓組織μg/gとして表す。データは、ISIS 494372が肝臓および腎臓において許容濃度であったことを示す。
【表162】
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実施例122:Sprague−Dawleyラットにおけるアンチセンスオリゴヌクレオチドの薬物動態
【1057】
雄Sprague−DawleyラットをISISオリゴヌクレオチドで処理し、肝臓および腎臓におけるオリゴヌクレオチド濃度を評価した。
処理
【1058】
4匹のラット群各々に、10mg/kgのISIS 494283、ISIS 494284、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、またはISIS 494372を、週2回3週間、皮下注入した。最終投与の2日後にラットを屠殺した。肝臓を分析のために採取した。
オリゴヌクレオチド濃度の測定
【1059】
総オリゴヌクレオチド濃度の濃度を測定した。用いた方法は、フェノール−クロロホルム(液体−液体)抽出の後に固相抽出が続く以前に公開された方法(Leeds et al.,1996、Geary et al.,1999)を修正したものである。内部標準物(ISIS 355868、27−mer2’−O−メトキシエチル修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド、GCGTTTGCTCTTCTTCTTGCGTTTTTT(本明細書において配列番号131と指定される))を抽出前に添加した。較正曲線を用いて組織試料濃度を計算し、定量下限(LLOQ)は、約1.14μg/gであった。その後、WinNonlinソフトウェア(PHARSIGHT)を用いて半減期を計算した。
【1060】
結果を以下の表に提示し、肝臓または腎臓組織μg/gとして表す。データは、ISIS 494372が肝臓および腎臓において許容濃度であったことを示す。
【表163】
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実施例123:カニクイザルにおけるヒトapo(a)を標的とするISISアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
【1061】
カニクイザルを、上述の研究から選択されたISISアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した。この研究に着手した時点では、カニクイザルゲノム配列は、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)データベースからは入手不可能であり、それ故に、カニクイザル遺伝子配列との交差反応を確認することはできなかった。代わりに、カニクイザルにおいて用いたISISアンチセンスオリゴヌクレオチドの配列を、相同性についてアカゲザル配列と比較した。アカゲザル配列と相同性を有するISISオリゴヌクレオチドがカニクイザル配列と完全に交差反応することも予想される。
【1062】
試験されるヒトアンチセンスオリゴヌクレオチドは、アカゲザルmRNA配列(XM_001098061.1(本明細書において配列番号132と指定される))とも交差反応する。ヒトオリゴヌクレオチドとアカゲザル配列との間の相補性が高いほど、ヒトオリゴヌクレオチドがアカゲザル配列と交差反応することができる可能性が高くなる。配列番号132の各オリゴヌクレオチドの開始部位および終止部位を以下の表に提示する。各アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号132における2つ以上の領域を標的とし、複数の開始部位を有する。「開始部位」とは、ギャップマーがアカゲザル配列において標的とする最も5’側のヌクレオチドを指す。「ミスマッチ」とは、ヒトオリゴヌクレオチド配列とアカゲザル配列との間のミスマッチしたヌクレオチドの数を指す。
【1063】
肝臓および腎臓におけるアンチセンスオリゴヌクレオチド耐容性、ならびにそれらの薬物動態プロファイルを評価した。
【表164】
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処理
【1064】
研究前に、これらのサルを少なくとも30日間隔離し、この期間中、これらの動物を一般健康状態について毎日監視した。これらのサルは、2〜4歳であり、体重2〜4kgであった。無作為に割り当てられた4匹の雄カニクイザルの7群各々に、適切な大きさのステンレス製の投与針およびシリンジを用いて、ISISオリゴヌクレオチドまたはPBSを、サルの背部の4つの部位のうちの1つに皮下注入した。1回の投与につき1つの部位に時計回りに注入した。これらのサルに、40mg/kgのISIS 494283、ISIS 494284、ISIS 494286、ISIS 494301、ISIS 494302、またはISIS 494372を、負荷用量として1週目に週4回(1、3、5、および7日目)、その後、2〜12週目に週1回投与した。8匹のカニクイザルの対照群に、PBSを、1週目に3回4回(1、3、5、および7日目)、その後、2〜
12週目に週1回皮下注入した。
【1065】
この研究期間中、これらのサルを、病気または苦痛の兆候について少なくとも1日1回監視した。処理により一時的または軽度を超える疼痛もしくは苦痛、損傷、または疾病を経験した任意の動物を、研究責任者と相談した後に獣医により疼痛を緩和するための承認鎮痛剤または薬剤を用いて処理した。不良な健康状態または瀕死の可能性のある状態にある任意の動物を、さらなる監視および安楽死の可能性のために特定した。例えば、ISIS 494302の処理群における1匹の動物が56日目に瀕死で見つかり、安楽死させた。予定された動物の安楽死を、深麻酔下での瀉血により、86日目および87日目に行った。この実施例に記載のプロトコルは、動物管理使用委員会(IACUC)によって認可されたものである。
標的減少
RNA分析
【1066】
86日目に、RNAを、apo(a)のリアルタイムPCR分析のために、ヒトプライマープローブセットABI Hs00916691_m1(Applied Biosystems,Carlsbad,CA)を用いて肝臓組織から抽出した。結果を、PBS対照に対するapo(a)mRNAの阻害パーセントとして提示する。以下の表に示されるように、ISISアンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、PBS対照と比較して、apo(a)mRNAの著しい減少をもたらした。
【1067】
別のクリングル含有タンパク質であるプラスミノーゲンのmRNAレベルも測定した。ISIS 494372での処理は、プラスミノーゲンのmRNAレベルを変化させなかった。
【表165】
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タンパク質分析
【1068】
異なる日に、1mLの血液を、すべての研究用サルの橈側皮静脈、伏在静脈、または大腿静脈から採取した。血液試料を、血漿分離のためにK2−EDTAを含有する管に入れた。これらの管を、室温で10分間、3,000rpmで遠心分離して、血漿を得た。Apo(a)ELISAキット(Mercodia 10−1106−01、Uppsala,Sweden)を用いてApo(a)タンパク質レベルを分析した。結果を、ベースラインからのレベルの変化パーセントとして提示する。以下の表に示されるように、いくつかのISISアンチセンスオリゴヌクレオチドでの処理は、PBS対照と比較して、apo(a)タンパク質レベルの著しい減少をもたらした。具体的には、ISIS 494372での処理は、カニクイザルのapo(a)の血漿タンパク質レベルを減少させた。
【1069】
apoBのタンパク質レベルもこれらの研究群において測定した。apo(a)のアンチセンス阻害は、apoBレベルに影響を及ぼさなかった。
【表166】
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耐容性研究
体重および臓器重量測定
【1070】
動物の健康全般へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、体重および臓器重量を86日目に測定した。体重を測定し、以下の表に提示する。臓器重量を測定し、データを以下の表に提示する。結果は、ISIS 494372での処理が、サルの体重および臓器重量の観点において、良好な耐性を示したことを示す。
【表167】
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【表168】
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肝臓機能
【1071】
肝機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、サルを血液採取の前に一晩絶食させた。各動物から約1.5mLの血液を採取し、血清分離のために抗凝血剤を有しない管に入れた。これらの管を室温で最低90分間保管し、その後、室温で10分間、3,000rpmで遠心分離して、血清を得た。Toshiba 200FR NEO化学分析装置(Toshiba Co.,Japan)を用いて、様々な肝臓機能マーカーのレベルを測定した。ALTおよびASTの血漿レベルを測定し、結果を以下の表に提示し、IU/L単位で表す。肝臓機能マーカーであるビリルビンも同様に測定し、以下の表に提示し、mg/dL単位で表す。結果は、ISIS 494372での処理が、サ
ルにおける肝臓機能の観点において、良好な耐性を示したことを示す。
【表169】
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C反応性タンパク質レベル分析
【1072】
カニクイザルにおけるISISオリゴヌクレオチドの任意の炎症効果を評価するために、血液試料を分析用に採取した。サルを血液採取の前に一晩絶食させた。各動物から約1.5mLの血液を採取し、血清分離のために抗凝血剤を有しない管に入れた。これらの管を室温で最低90分間保管し、その後、室温で10分間、3,000rpmで遠心分離して、血清を得た。Toshiba 200FR NEO化学分析装置(Toshiba Co.,Japan)を用いて、肝臓において合成され、かつ炎症のマーカーとしての機能を果たすC反応性タンパク質(CRP)を測定した。結果は、ISIS 494372での処理がサルにおいていかなる炎症も引き起こさなかったことを示す。
【表170】
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補体C3分析
【1073】
カニクイザルにおける補体経路へのISISオリゴヌクレオチドの任意の影響を評価するために、血液試料を84日目(投与前)および85日目(投与の24時間後)に分析用に採取した。各動物から約0.5mLの血液を採取し、血清分離のために抗凝血剤を有しない管に入れた。これらの管を室温で最低90分間保管し、その後、室温で10分間、3,000rpmで遠心分離して、血清を得た。Toshiba 200FR NEO化学分析装置(Toshiba Co.,Japan)を用いてC3を測定した。結果は、ISIS 494372での処理がサルにおける補体経路にいかなる影響も引き起こさなかったことを示す。
【表171】
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血液学
【1074】
血液学的パラメータへのカニクイザルにおけるISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、約0.5mLの血液の血液試料を87日目に利用可能な研究用動物の各々からK−EDTAを含有する管に収集した。ADVIA120血液学的分析装置(Bayer,USA)を用いて、試料を、赤血球(RBC)数、白血球(WBC)数、ならびに血小板数について分析した。データを以下の表に提示する。
【1075】
データは、ISIS 494372での処理が、サルにおける血液学的パラメータの観点において、良好な耐性を示したことを示す。
【表172】
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実施例124:カニクイザルにおけるISIS 494372の薬理学的活性の特徴付け
【1076】
ISIS 494372の薬理学的活性を、13週間にわたって化合物が投与され、かつ別の13週間にわたって回復させたサルにおける肝臓のapo(a)mRNAおよび血漿apo(a)レベルを測定することによって特徴付けた。
処理
【1077】
無作為に割り当てられた14匹の雄および雌カニクイザルの5群各々に、適切な大きさのステンレス製の投与針およびシリンジを用いて、ISISオリゴヌクレオチドまたはPBSを、サルの背部(肩甲部)の4つの部位のうちの1つに皮下注入した。これらのサルに、以下の表に示されるように、負荷用量として1週目に週4回(1、3、5、および7日目)、その後、維持用量として2〜13週目に週1回投与した。1週目の負荷用量をmg/kg/用量で表し、2〜13週目の維持用量をmg/kg/週で表す。
【表173】
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【1078】
肝臓試料を、apo(a)mRNAの分析のために、研究の中間期、終了期、および回復期に動物から採取した。加えて、異なる日に血漿試料を収集して、apo(a)タンパク質レベルを測定した。この非臨床研究を、アメリカ食品医薬品局(FDA)医薬品安全性試験実施基準(Good Laboratory Practice(GLP))規制の連邦法第21章第58条に従って行った。
RNA分析
【1079】
肝臓試料を30、93、および182日目にサルから収集し、凍結させた。手短に、凍結した肝臓の一片(0.2g)を2mLのRLT溶液(Qiagen)中で均質化した。結果として生じた溶解物をQiagen RNeasyミニカラムに適用した。精製および定量化後、組織をRT−PCR分析に供した。リアルタイム蛍光RT−PCR検出を用いるPerkin−Elmer ABI Prism 7700配列決定システムを用いて、apo(a)mRNAを定量化した。アッセイは、蛍光レポーターおよび反対側の端に消光染料で標識された標的特異的プローブに基づく。プローブをTaq DNAポリメラーゼの5’−エキソヌクレアーゼ活性によって加水分解し、反応中に検出され得るレポーター染料の蛍光発光の増加をもたらす。アカゲザルapo(a)mRNA転写物(GENBANK受入番号XM_001098061.2(配列番号132)配列の1512位を標的とするプローブセット(ABI Rhesus LPAプローブセットID Rh02789275_m1、Applied Biosystems,Carlsbad,CA))を用いて、カニクイザルの肝臓におけるapo(a)mRNA発現レベルを測定した。RIBOGREEN(登録商標)を用いてApo(a)発現を規準化した。結果を、PBS対照に対するapo(a)mRNAの阻害パーセントとして提示する。
【1080】
以下の表に示されるように、ISIS 494372での処理は、PBS対照と比較して、apo(a)mRNAの時間依存的減少をもたらした。30日目に、肝臓におけるapo(a)mRNA発現は、時間依存的様式で、それぞれ、12mg/kg/週および40mg/kg/週の投与コホートにおいて74%および99%減少した。これらの減少は、一方向ANOVA(ダネット多重比較試験、P<0.05)により、統計的に有意である。
【1081】
回復期にApo(a)mRNAレベルも測定した。最終投与後88日目の肝臓における発現レベルは、依然として、それぞれ、12mg/kg/週および40mg/kg/週の投与コホートにおいて49%および69%減少した。
【表174】
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タンパク質分析
【1082】
市販のapo(a)ELISAキット(Mercodia 10−1106−01、Uppsala,Sweden)を用いて約20μlの血漿を分析した。アッセイプトロコルを製造業者が説明する通りに実行した。結果を1日目(投与前)のapo(a)血漿タンパク質濃度からの変化パーセントとして以下の表に提示する。ダネット多重比較試験を用いた1日目のベースライン血漿apo(a)からの統計的に有意な差には星印が付いている。
【1083】
血漿apo(a)タンパク質の最大減少は、93日目までにすべての投与コホートで観察された。回復期において、40mg/kg/週の投与コホートにおけるapo(a)血漿タンパク質レベルは、それぞれ、回復の4週間後および13週間後(121日目および182日目)にベースラインの22%および93%であった。12mg/kg/週のコホートにおける回復率は、40mg/kg/週のコホートで見られた回復率と類似していた。
【表175】
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【表176】
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実施例125:ヒトApo(a)を標的とするISISアンチセンスオリゴヌクレオチドの粘度測定
【1084】
40センチポアズ(cP)を超える粘度を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドをスクリーニングするために、上述の研究から選択されたアンチセンスオリゴヌクレオチドの粘度を測定した。40cPを超える粘度を有するオリゴヌクレオチドは、最適粘度未満を有するであろう。
【1085】
ISISオリゴヌクレオチド(32〜35mg)をガラス製のバイアルに秤量し、120μLの水を添加し、バイアルを50℃で加熱することによりアンチセンスオリゴヌクレオチドを溶液に溶解させた。予熱した試料の一部(75μL)をマイクロ粘度計(Cambridge)にピペットで移した。マイクロ粘度計の温度を25℃に設定し、試料の粘度を測定した。85℃、260nMでのUV読み取り(Cary UV機器)のために、予熱した試料の別の一部(20μL)を10mLの水にピペットで移した。結果を以下の表に提示し、これは、アンチセンスオリゴヌクレオチド溶液の大半の粘度が上述の基準下で最適であることを示す。最適でなかったものを「粘性」と表示する。特に、ISIS 494372の粘度が上述の基準下で最適であった。
【表177】
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ある態様において、本発明は以下であってもよい。
[態様1]
修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物であって、前記修飾オリゴヌクレオチドが、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号1の核酸塩基3901〜3920の等長部分に相補的な少なくとも8個の連続した核酸塩基の一部を含む核酸塩基配列を含み、前記修飾オリゴヌクレオチドの前記核酸塩基配列が、配列番号1に少なくとも80%相補的である、化合物。
[態様2]
前記修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号1の等長部分に相補的な少なくとも10、少なくとも12、少なくとも14、少なくとも16、少なくとも18、少なくとも19、または少なくとも20個の連続した核酸塩基の一部を含む核酸塩基配列を含む、態様1に記載の化合物。
[態様3]
修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物であって、前記修飾オリゴヌクレオチドが、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号1の核酸塩基3900〜3923の等長部分に相補的な少なくとも8、少なくとも10、少なくとも12、少なくとも14、少なくとも15、または少なくとも16個の連続した核酸塩基の一部を含む核酸塩基配列を含み、前記修飾オリゴヌクレオチドの前記核酸塩基配列が、配列番号1に少なくとも80%相補的である、化合物。
[態様4]
前記修飾オリゴヌクレオチドの前記核酸塩基配列が、配列番号1に少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または100%相補的である、態様1〜3のいずれかに記載の化合物。
[態様5]
修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物であって、前記修飾オリゴヌクレオチドが、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号58の核酸塩基配列の少なくとも8、最小9、最小10、最小11、少なくとも12、最小13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、最小17、最小18、最小19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、化合物。
[態様6]
修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物であって、前記修飾オリゴヌクレオチドが、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号12〜130、133、134の核酸塩基配列のうちのいずれかの少なくとも8、最小9、最小10、最小11、少なくとも12、最小13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、最小17、最小18、最小19、または20個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、化合物。
[態様7]
前記修飾オリゴヌクレオチドが一本鎖である、態様1〜6のいずれかに記載の化合物。
[態様8]
前記修飾オリゴヌクレオチドが二本鎖である、態様1〜6のいずれかに記載の化合物。
[態様9]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも1個の修飾ヌクレオシド間結合を含む、態様1〜のいずれかに記載の化合物。
[態様10]
前記修飾ヌクレオシド間結合がホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、態様9に記載の化合物。
[態様11]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも1個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む、態様10に記載の化合物。
[態様12]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも2個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む、態様10に記載の化合物。
[態様13]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも3個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む、態様10に記載の化合物。
[態様14]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも4個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む、態様10に記載の化合物。
[態様15]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも5個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む、態様10に記載の化合物。
[態様16]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも6個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む、態様10に記載の化合物。
[態様17]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも7個のホスホジエステルヌクレオシド間結合を含む、態様10に記載の化合物。
[態様18]
前記修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシド間結合が、ホスホジエステルヌクレオシド間結合およびホスホロチオエートヌクレオシド間結合から選択される、態様11〜17のいずれかに記載の化合物。
[態様19]
前記修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含み、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、態様1〜8のいずれかに記載の化合物。
[態様20]
ISIS 494372および共役基からなる化合物。
[態様21]
前記修飾オリゴヌクレオチドが少なくとも1個の修飾糖を含む、態様1〜20のいずれかに記載の化合物。
[態様22]
少なくとも1個の修飾糖が二環糖である、態様21に記載の化合物。
[態様23]
少なくとも1個の修飾糖が、2’−O−メトキシエチル、拘束エチル、3’−フルオロ−HNA、または4’−(CH−O−2’橋を含み、式中、nが、1または2である、態様21に記載の化合物。
[態様24]
少なくとも1個のヌクレオシドが、修飾核酸塩基を含む、態様1〜23のいずれかに記載の化合物。
[態様25]
前記修飾核酸塩基が5−メチルシトシンである、態様24に記載の化合物。
[態様26]
前記修飾オリゴヌクレオチドが、12〜30個の連結したヌクレオシドからなり、かつ
連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメントと、
連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメントと、
連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントと、を含み、
前記ギャップセグメントが、前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドが、修飾糖を含む、態様1〜25のいずれかに記載の化合物。
[態様27]
前記修飾オリゴヌクレオチドが、15〜30、18〜24、19〜22、13〜25、14〜25、15〜25、16、または20個の連結したヌクレオシドからなる、態様1〜26のいずれかに記載の化合物。
[態様28]
修飾オリゴヌクレオチドおよび共役基を含む化合物であって、前記修飾オリゴヌクレオチドが、20個の連結したヌクレオシドからなり、かつ配列番号58のうちのいずれかの等長部分に相補的なa少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し、前記修飾オリゴヌクレオチドが、
10個の連結したデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメントと、
5個の連結したヌクレオシドからなる5’ウィングセグメントと、
5個の連結したヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントと、を含み、
前記ギャップセグメントが、前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置付けられ、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドが、2’−O−メトキシエチル糖を含み、各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基が、5−メチルシトシンである、化合物。

[態様176]
以下の式
【化105a】
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を有する化合物であって、
式中、xが、GalNAcを含む共役基である、化合物。
[態様177]
以下の式
【化106a】
[この文献は図面を表示できません]
を有する化合物。
[態様178]
以下の式
【化107a】
[この文献は図面を表示できません]
を有する化合物。
[態様179]
以下の式
【化108a】
[この文献は図面を表示できません]
を有する化合物であって、
式中、Rが、−OCHCHOCH(MOE)であり、Rが、Hであるか、またはRおよびRが一緒になって橋を形成するかのいずれかであり、そこで、Rが、−O−であり、Rが、−CH−、−CH(CH)−、または−CHCH−であり、結果として生じる橋が、−O−CH−、−O−CH(CH)−、および−O−CHCH−から選択されるように、RおよびRが直接連結され、
同一の環上、独立して、各環のRとRの各対について、Rが、Hおよび−OCHCHOCHから選択され、Rが、Hであるか、またはRおよびRが一緒になって橋を形成するかのいずれかであり、そこで、Rが、−O−であり、Rが、−CH−、−CH(CH)−、または−CHCH−であり、結果として生じる橋が、−O−CH−、−O−CH(CH)−、および−O−CHCH−から選択されるように、RおよびRが直接連結され、
が、Hおよび−CHから選択され、
Zが、SおよびOから選択される、化合物。
[態様180]
態様1〜179のいずれかに記載の前記化合物またはその塩と、薬剤的に許容される担体または希釈剤のうちの少なくとも1つと、を含む、組成物。
[態様181]
態様1〜180のいずれかに記載の前記化合物を含むプロドラッグ。
[態様182]
動物に態様1〜181のいずれかに記載の前記化合物または組成物を投与することを含む、方法。
[態様183]
前記動物がヒトである、態様181に記載の方法。
[態様184]
前記化合物の投与が、心臓血管、代謝性、および/もしくは炎症性疾患行を予防するか、治療するか、改善するか、またはその進行を遅らせる、態様181に記載の方法。
[態様185]
前記化合物または組成物と第2の薬剤を共投与することを含む、態様182に記載の方法。
[態様186]
前記化合物または組成物と前記第2の薬剤が同時に投与される、態様185に記載の方法。
[態様187]
前記投与が非経口投与である、態様176に記載の方法。
[態様188]
前記投与が皮下投与である、態様176に記載の方法。
[態様189]
動物におけるapo(a)mRNAまたはタンパク質発現を減少させる方法であって、前記動物に態様1〜181のいずれかに記載の前記化合物または組成物を投与して、前記動物におけるapo(a)mRNAまたはタンパク質発現を減少させることを含む、方法。
[態様190]
動物におけるLp(a)レベルを減少させる方法であって、前記動物に態様1〜181のいずれかに記載の前記化合物または組成物を投与して、前記動物におけるapo(a)mRNAまたはタンパク質発現を減少させることを含む、方法。
[態様191]
治療に用いるための態様1〜190のいずれかに記載の前記化合物を含む組成物。
[態様192]
apo(a)の上昇および/またはLp(a)の上昇に関連した疾患を治療するか、予防するか、またはその進行を遅らせる際に用いられる、態様191に記載の化合物。
[態様193]
前記疾患が、炎症性、心臓血管、もしくは代謝性疾患、障害、または状態である、態様191に記載の化合物。
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]