特許第6592562号(P6592562)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6592562
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月16日
(54)【発明の名称】杭と柱の接合構造及び接合工法
(51)【国際特許分類】
   E02D 27/00 20060101AFI20191007BHJP
   E02D 27/12 20060101ALI20191007BHJP
   E04B 1/24 20060101ALI20191007BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20191007BHJP
【FI】
   E02D27/00 D
   E02D27/12 Z
   E04B1/24 R
   E04B1/58 511H
   E04B1/58 503H
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-113325(P2018-113325)
(22)【出願日】2018年6月14日
【審査請求日】2018年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】593013683
【氏名又は名称】株式会社イチケン
(74)【代理人】
【識別番号】100077791
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 収二
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 孝司
【審査官】 西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−282142(JP,A)
【文献】 特開2014−070486(JP,A)
【文献】 特開2014−159726(JP,A)
【文献】 特開2004−183266(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−0720065(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 27/00
E04B 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に打設した中空円筒形の外殻鋼板付き杭(1)の杭頭部(1a)に対し、柱脚金物(10)を介して、鉄骨柱(2)の柱脚部(2a)を接合する構造であり、
前記杭頭部(1a)は、円筒内部(3)に充填した充填物(5)により杭頭端面(6)を形成すると共に、杭頭部の外周から複数の連結ボルト(7a)を上向きに突設しており、前記杭頭端面(6)の上で杭芯(C1)と柱芯(C2)の位置ずれを測定するように構成され、
前記柱脚金物(10)は、前記連結ボルトを挿通する通孔(12a)を備えたベース板(12)と、該ベース板の上に固設された座台(13)と、該座台の上に固設されたダイアフラム板(11)により構成され、
前記柱脚金物のベース板(12)は、前記通孔(12a)と前記連結ボルト(7a)により構成された調節手段により高さ位置を調節された状態で、該ベース板(12)と前記杭頭端面(6)の間に充填された無収縮モルタル(16)により所定高さ位置に設置され、前記通孔(12a)から挿出する前記連結ボルト(7a)にナット(8)を締結することにより、杭頭部(1a)に搭載固定されており、
前記鉄骨柱(2)の柱脚部(2a)は、前記柱脚金物のダイアフラム板(11)の上で、前記柱芯(C2)に位置させた状態で、溶接固定されて成ることを特徴とする杭と柱の接合構造。
【請求項2】
請求項1に記載の接合構造を実施する接合工法であり、
前記杭(1)を地盤に打設し、杭頭部(1a)を地盤面に臨ませる打設工程と、
前記杭頭部の円筒内部(3)に充填物(5)を充填することにより杭頭端面(6)を形成すると共に、該杭頭端面(6)の上で杭芯(C1)と柱芯(C2)の位置ずれを測定して記録する柱芯確認工程と、
前記連結ボルト(7a)を備えたネジ式継手(7)の複数個を前記杭頭部(1a)の周方向に間隔をあけて外殻鋼板(4)に溶接すると共に、前記連結ボルト(7a)を上向きに突出させる連結準備工程と、
前記柱脚金物(10)のベース板(12)を杭頭部に臨ませ、前記連結ボルト(7a)を通孔(12a)に挿通した状態で該ベース板の高さ位置を調節すると共に、該ベース板(12)と前記杭頭端面(6)の間に無収縮モルタル(16)を充填することにより、該ベース板(12)を所定高さ位置に設置した後、前記通孔から挿出する前記連結ボルト(7a)にナット(8)を締結する金物搭載工程と、
前記鉄骨柱(2)の柱脚部(2a)を前記柱脚金物(10)のダイアフラム板(11)の上で前記柱芯確認工程において記録された柱芯(C2)に位置させた状態で、ダイアフラム板に溶接固定する柱立設工程とから成ることを特徴とする杭と柱の接合工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭と柱の接合に関するものであり、特に、基礎梁やフーチングを形成せずに施工する「1杭1柱方式」ないし「無基礎方式」と称される基礎構造における杭と柱の接合構造及び接合工法に関する。
【背景技術】
【0002】
建造物等における一般的な基礎構造は、打設された杭の杭頭部に基礎梁やフーチングを一体的に形成するが、例えば、比較的荷重が小さい低層の建造物を建造する場合等においては、基礎梁やフーチングを形成せず、杭の杭頭部に鉄骨柱の柱脚部を1対1の関係で接合する「1杭1柱方式」ないし「無基礎方式」と称される基礎構造(以下、単に「1杭1柱方式」という。)が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6096367号公報
【特許文献2】特許第5538151号公報
【特許文献3】特許第5449124号公報
【特許文献4】特許第3900344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
「1杭1柱方式」において杭と柱を接合する場合、地盤に打設した杭の杭頭部における杭芯と、建造物を構築する鉄骨柱の柱脚部における柱芯は、相互に一致しないのが通例である。
【0005】
つまり、柱芯は、設計図面上で鉄骨柱の柱脚部が設置されるべき位置として特定されるのに対して、杭芯は、杭を地盤に打設する関係上、公差の範囲で、杭頭部に位置ずれを生じることが不可避である。このため、杭頭部の杭芯と柱脚部の柱芯の間には、横方向及び上下方向の位置ずれを生じることが現状である。
【0006】
従って、「1杭1柱方式」における杭と柱の接合構造を提供するためには、杭頭部の杭芯と柱脚部の柱芯が相互に位置ずれを生じる環境下において、柱脚部の下端中心を所定の柱芯位置に合致させた状態で、安定強固に接合することができる構成が求められ、この点が課題となる。
【0007】
また、「1杭1柱方式」における杭と柱の接合工法を提供するためには、上述のような位置ずれを生じる環境下において、柱脚部の下端中心を所定の柱芯位置に合致させた状態で、作業が簡単かつ容易であり、しかも、正確な位置合わせを可能とする構成が求められ、この点が課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決した杭と柱の接合構造及び接合工法を提供するものである。そこで、本発明の杭と柱の接合構造が手段として構成したところは、地盤に打設した中空円筒形の外殻鋼板付き杭の杭頭部に対し、柱脚金物を介して、鉄骨柱の柱脚部を接合する構造であり、前記杭頭部は、円筒内部に充填した充填物により杭頭端面を形成すると共に、杭頭部の外周から複数の連結ボルトを上向きに突設しており、前記杭頭端面の上で杭芯と柱芯の位置ずれを測定するように構成され、前記柱脚金物は、前記連結ボルトを挿通する通孔を備えたベース板と、該ベース板の上に固設された座台と、該座台の上に固設されたダイアフラム板により構成され、前記柱脚金物のベース板は、前記通孔と前記連結ボルトにより構成された調節手段により高さ位置を調節された状態で、該ベース板と前記杭頭端面の間に充填された無収縮モルタルにより所定高さ位置に設置され、前記通孔から挿出する前記連結ボルトにナットを締結することにより、杭頭部に搭載固定されており、前記鉄骨柱の柱脚部は、前記柱脚金物のダイアフラム板の上で、柱芯に位置させた状態で、溶接固定されて成る点にある。
【0009】
また、本発明の杭と柱の接合工法が手段として構成したところは、前記接合構造を実施する接合工法であり、前記杭を地盤に打設し、杭頭部を地盤面に臨ませる打設工程と、前記杭頭部の円筒内部に充填物を充填することにより杭頭端面を形成すると共に、該杭頭端面の上で杭芯と柱芯の位置ずれを測定して記録する柱芯確認工程と、前記連結ボルトを備えたネジ式継手の複数個を前記杭頭部の周方向に間隔をあけて外殻鋼板に溶接すると共に、前記連結ボルトを上向きに突出させる連結準備工程と、前記柱脚金物のベース板を杭頭部に臨ませ、前記連結ボルトを通孔に挿通した状態で該ベース板の高さ位置を調節すると共に、該ベース板と前記杭頭端面の間に無収縮モルタルを充填することにより、該ベース板を所定高さ位置に設置した後、前記通孔から挿出する前記連結ボルトにナットを締結する金物搭載工程と、前記鉄骨柱の柱脚部を前記柱脚金物のダイアフラム板の上で前記柱芯確認工程において記録された柱芯に位置させた状態で、ダイアフラム板に溶接固定する柱立設工程とから成る点にある。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、「1杭1柱方式」に基づく杭と鉄骨柱の接合構造及び接合工法に関して、杭頭部の杭芯と柱脚部の柱芯が相互に位置ずれを生じる環境下において、柱脚部の下端中心を所定の柱芯位置に合致させた状態で、安定強固に接合することができ、しかも、作業が簡単かつ容易であると共に、正確な位置合わせを可能にするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の1実施形態を構成する杭の杭頭部と、鉄骨柱の柱脚部と、接合のための装置を分解状態で示す斜視図である。
図2】本発明の1実施形態に使用される柱脚金物を示しており、(A)はダイアフラム板を分離した状態で示す斜視図、(B)は平面図、(C)はC−C線断面図である。
図3】本発明の接合工法に関して、(A)は打設工程を示す断面図、(B)は杭頭端面の形成工程を示す断面図、(C)は柱芯確認工程を示す平面図、(D)及び(E)はネジ式継手の溶接に関する連結準備工程を示す断面図及び平面図である。
図4】本発明の接合工法に関して、(A)及び(B)は柱脚金物の取付けに関する金物搭載工程を示す断面図及び斜視図、(C)はベース板の保持手段を使用した例を示す断面図、(D)は無収縮モルタルの充填とナットの締結により金物搭載工程を完了した状態を示す断面図である。
図5】本発明の接合工法に関して、(A)及び(B)は鉄骨柱の柱脚部をダイアフラム板に溶接固定する柱立設工程を示す断面図及び斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0013】
本発明は、「1杭1柱方式」に基づいて、杭と鉄骨柱を接合するための接合構造及び接合工法を提供する。
【0014】
(基本的構成)
図1は、杭1の杭頭部1aと、鉄骨柱2の柱脚部2aと、接合のための装置を分解状態で示している。上述のように、地盤に打設された杭1における杭頭部1aの上端中心に位置する杭芯C1と、建造物の設計図面上で鉄骨柱2が設置されるべき位置として特定される柱脚部2aの下端中心に位置する柱芯C2は、相互に、X方向及びY方向で示す平面上における横方向の位置ずれと、Z方向で示す高さ方向の位置ずれを生じている。
【0015】
杭1は、既製コンクリート杭であり、図示のような中空円筒形の外殻鋼板付き杭、例えば、SC杭が使用され、中心部に中空の円筒内部3を備えており、外周には外殻鋼板4が設けられている。
【0016】
図1に示すように、杭頭部1aは、上端の開口から円筒内部3にコンクリート等から成る充填物5が充填され、該充填物5を杭の筒体端面と面一状態で硬化させることにより杭頭端面6が形成される。
【0017】
また、杭頭部1aは、連結ボルト7aを備えたネジ式継手7を周方向に間隔をあけて外殻鋼板5に溶接しており、前記連結ボルト7aを杭頭端面6の上方に突出させている。図示のように、ネジ式継手7は、雌ネジを有する筒状スリーブ7bに連結ボルト7aを螺入した構成とされており、外殻鋼板5に筒状スリーブ7bを溶接固着することにより、周方向に間隔をあけた所定位置に複数個が取付けられる。尚、連結ボルト7aに螺着可能なナット8と座金9が用意される。
【0018】
鉄骨柱2の柱脚部2aは、杭頭部1aに対して、柱脚金物10を介して、接合される。柱脚金物10は、図2に示すように、ダイアフラム板11を備えている。ダイアフラム板11は、矩形板体の上面に支持面11aを形成し、中心に中心孔11bを設けたものであり、例えば、柱と梁の接合等のための建築金物として市販されているセンクシア株式会社製の「スマートダイア」(登録商標)を使用することができる。
【0019】
柱脚金物10は、ベース板12の上に座台13を溶接等で固設し、更に、座台13の上に前記ダイアフラム板11を溶接等で固設することにより構成され、好ましくは、前記座台13の外周部とベース板12の周縁部をリブ板14により溶接等で連結し、全体として高強度の剛体構造物を構成している。
【0020】
前記リブ板14と共に座台13から張出すベース板12のフランジ部には、所定間隔をあけて前記連結ボルト7aに対応する通孔12aが貫設されている。従って、柱脚金物10は、通孔12aに連結ボルト7aを挿通することにより、杭頭部1aの軸心上に配置され、該軸心上にダイアフラム板11の中心孔11bの中心を配置するように構成されている。
【0021】
(接合工法と接合構造)
以下、本発明に係る杭と柱の接合工法について、工程毎に順を追って説明することにより、接合工法と接合構造を明らかにする。
【0022】
(打設工程)
図3(A)に示すように、従来の打設方法に基づき、地盤に杭1を打設し、杭頭部1aを地盤面GLに臨ませる。
【0023】
(柱芯確認工程)
打設時に杭頭部1aの円筒内部3に土砂が浸入しているときは、土砂を取除き、引き続いて、図3(B)(C)に示すように、杭頭部1aの上端開口から円筒内部3にコンクリート等から成る充填物5を充填し、該充填物5を杭の筒体端面と面一状態で硬化させることにより、杭頭端面6を形成する。
【0024】
これにより、杭頭部1aは、杭頭端面6の中心位置により上述の杭芯C1を特定することができるので、後の工程で杭頭部1aに接合するための鉄骨柱2の立設位置、つまり、柱脚部2aの下端中心に位置する柱芯C2を特定した上で、杭芯C1と柱芯C2の相互間における位置ずれを測定する。従って、図示のように、杭芯C1と柱芯C2は、相互に、横方向(X方向及びY方向)の位置ずれと、高さ位置H1とH2の間における高さ方向(Z方向)の位置ずれが測定される。
【0025】
そこで、測定結果は、確認の後、任意の手段で記録する。この際、横方向の位置ずれは、コンクリート等の充填物5により形成された杭頭端面6の上で、杭芯C1と柱芯C2を罫書きながら測定すれば、作業を容易に行うことができる。
【0026】
(連結準備工程)
その後、図3(D)(E)に示すように、杭頭部1aの周方向に所定間隔をあけて複数個のネジ式継手7が溶接により固着され、連結ボルト7aが上向きに突出させられる。これにより、柱脚金物10を連結するための準備が整えられる。
【0027】
(金物搭載工程)
柱脚金物10は、工場で組立てられた後、現場に搬入される。即ち、ベース板12の上に座台13が溶接され、該座台13の上にダイアフラム板11が溶接され、座台13とベース板12の間にリブ板14が溶接された剛体構造物として現場に搬入される。
【0028】
図4(A)(B)に示すように、柱脚金物10は、ベース板12を杭頭部1aに臨ませると共に、連結ボルト7aを通孔12aに挿通させると、この状態で杭1の軸心上にセットされ、前記連結ボルト7aと通孔12aの相互摺動を介して上下方向に移動することができる。従って、連結ボルト7aと通孔12aにより構成された調節手段により、ベース板12の高さ位置が調節され、所定の高さ位置で保持される。このような高さ位置の調節作業は、高さ位置H1とされた杭頭端面6の上で、柱脚金物10のダイアフラム板11の支持面11aを柱芯C2と同じ高さ位置H2に保持させることを目的として行われる。
【0029】
因みに、この点の作業を容易とするためには、図4(C)に示すように、連結ボルト7aに螺着した調節保持ナット15の上にベース板12を載置し、該ナット15を回転させることによりベース板12の高さ位置を調節するように構成しても良い。
【0030】
そこで、ベース板12を所定の高さ位置に保持した状態で、図4(D)に示すように、ベース板12と前記杭頭端面6の間に、無収縮モルタル16を充填する。これにより、柱脚金物10のベース板12は、コンクリートから成る充填物5と無収縮モルタル16の2層により構成される耐荷重性に優れた支持層の上に支持される。
【0031】
次いで、ベース板12の通孔12aから挿出された連結ボルト7aに座金9を介してナット8を締結する。これにより、柱脚金物10は、杭頭部1aの上に安定強固に搭載され、この状態で、ダイアフラム板11の支持面11aが柱芯C2と同じ高さ位置H2に設定されており、中心孔11bの中心C3が杭芯C1と同心上に位置している。
【0032】
(柱立設工程)
上記の工程を経た後、図5(A)(B)に示すように、鉄骨柱2の柱脚部2aを前記柱脚金物10のダイアフラム板11に臨ませ、支持面11aに溶接固定する。
【0033】
この際、上記の柱芯確認工程において記録した杭芯C1と柱芯C2の位置ずれに関する測定値に基づいて、支持面11aの上で、中心孔11bの中心C3から柱芯C2を特定し、特定された柱芯C2の上に柱脚部2aの下端中心を合致させ、その状態で柱脚部2aをダイアフラム板11に溶接固定する。
【0034】
これにより、杭頭部1aに対して、鉄骨柱2は、柱脚金物10を介して、柱脚部2aを柱芯C2に合致させた状態で好適に接合されると共に立設される。
【符号の説明】
【0035】
1 杭
1a 杭頭部
C1 杭芯
2 鉄骨柱
2a 柱脚部
C2 柱芯
3 円筒内部
4 外殻鋼板
5 充填物(コンクリート)
6 杭頭端面
7 ネジ式継手
7a 連結ボルト
7b 筒状スリーブ
8 ナット
9 座金
10 柱脚金物
11 ダイアフラム板
11a 支持面
11b 中心孔
C3 孔の中心
12 ベース板
12a 通孔
13 座台
14 リブ板
15 調節保持ナット
16 無収縮モルタル
【要約】
【課題】1杭1柱方式で施工される杭と柱の接合構造及び接合工法を提供する。
【解決手段】杭(1)を地盤に打設し、杭頭部(1a)を地盤面に臨ませる打設工程と、杭頭部の円筒内部に充填物(5)を充填することにより形成した杭頭端面(6)の上で杭芯(C1)と柱芯(C2)の位置ずれを測定して記録する柱芯確認工程と、杭頭部(1a)の周方向に間隔をあけて連結ボルト(7a)を上向きに突出させる連結準備工程と、柱脚金物(10)のベース板(12)の通孔(12a)に連結ボルト(7a)を挿通し、高さ位置を調節したベース板(12)と前記杭頭端面(6)の間に無収縮モルタル(16)を充填して所定高さ位置に設置した後、前記通孔から挿出する前記連結ボルト(7a)にナット(8)を締結する金物搭載工程と、鉄骨柱(2)の柱脚部(2a)を前記柱脚金物(10)のダイアフラム板(11)の上で前記柱芯確認工程において記録された柱芯(C2)に位置させた状態で溶接固定する柱立設工程とから構成されている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5