特許第6592693号(P6592693)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6592693
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】シート材移送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/06 20060101AFI20191010BHJP
【FI】
   B65H29/06
【請求項の数】6
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2015-176412(P2015-176412)
(22)【出願日】2015年9月8日
(65)【公開番号】特開2017-52583(P2017-52583A)
(43)【公開日】2017年3月16日
【審査請求日】2018年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】390002129
【氏名又は名称】デュプロ精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138014
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 香織
(72)【発明者】
【氏名】長田 優輔
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−167541(JP,A)
【文献】 特開2002−220148(JP,A)
【文献】 特開昭59−012047(JP,A)
【文献】 特開平06−144676(JP,A)
【文献】 特開2012−053637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 29/00−29/10
B65H 29/26−29/30
B65H 29/34−29/51
B65H 9/00− 9/20
B65H 13/00−15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送部により排出されるシート材を受け入れて下流側へ移送する回転体と、
前記回転体に設けられ、シート材を前記搬送部の排出方向に対し逆方向に向けて保持するシート保持部と、
前記回転体を回転する駆動部と、
シート保持部に保持されたシート材を回転体の正回転によって下流側へ移送するよう前記駆動部を制御する制御部とを備えたシート材移送装置であって、
シート保持部にシート材を介して対向配置され、シート材の移送を補助する移送補助部が設けられ、
制御部は、シート材をシート保持部に受け入れるときシート材をシート保持部の深くまで挿入させるべく回転体を所定量逆回転するよう前記駆動部を制御するシート材移送装置。
【請求項2】
制御部は、シート材の大きさに基づいて、回転体を逆回転するかどうかを判断する請求項1に記載のシート材移送装置。
【請求項3】
制御部は、シート材の大きさが、所定サイズ以下の場合には回転体を逆回転し、所定サイズより大きい場合には回転体を逆回転することなく正回転するよう制御する請求項2に記載のシート材移送装置。
【請求項4】
シート材の大きさを検出するサイズ検出部を備え、
制御部は、前記サイズ検出部の検出結果に基づき駆動部を制御する請求項2または請求項3に記載のシート材移送装置。
【請求項5】
搬送部によるシート材の排出経路上に、シート材の先端を検出する先端検出部が設けられ、制御部は、前記先端検出部がシート材の先端を検出した後、所定時間経過後に回転体を逆回転するよう駆動部を制御する請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシート材移送装置。
【請求項6】
シート保持部は少なくとも2枚の羽根部材を備えた請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のシート材移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材移送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
予め縁部に接着剤が塗布されたシート材を折り畳み、折り畳まれたシート材を所定値より大きな圧力で押圧することで、シート材の重ね合わせ面を接着し封緘する封緘装置が知られている。下記特許文献1には、このような封緘装置について、シート材を挟持し所定値より大きな圧力で押圧する一対の押圧ローラを備えた圧着機構が開示されている。
【0003】
この特許文献1に記載の圧着機構では、一対の押圧ローラに、シート材を所定値以上の押圧力で押圧する大径部と、大径部に隣接して小径に形成された小径部とが設けられている。そして、矩形状に折り畳まれたシート材を大径部によって挟持搬送することで、該シート材の周縁の三辺を接着するとともに、周縁のうちの一辺を小径部に位置合わせしこの小径部を通過させることで、非接着とする。これより、折り畳まれたシート材は、三辺が接着され、残る一辺が開口部とされた袋状の接着体とすることができる。袋状の接着体の内部には、添付資料等を後から挿入することができるようになっている。
【0004】
一方、シート材を移送する際には、羽根車を用いてシート材の表裏を反転させ、シート材の表面と積載順序とを揃えることで、ユーザーの利便性を向上させることがある。下記特許文献2〜4は、このような羽根車を用いてシート材を移送する際に、羽根部材からシート材が抜けにくくすることの可能な装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-212218号公報
【特許文献2】特開昭62−240255号公報
【特許文献3】特開昭62−191747号公報
【特許文献4】特開昭62−21671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
シート材の移送の際は、シート材の大きさ、厚さ、コシの強さ、紙質等によっては、シート材の移送が困難となることがあった。
【0007】
本発明は上記した課題を解決するものであり、シート材の大きさ、厚さ、コシの強さ、紙質等が異なってもシート材を適正に移送可能なシート材移送装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明にかかるシート材移送装置は、搬送部により排出されるシート材を受け入れて下流側へ移送する回転体と、前記回転体に設けられ、シート材を前記搬送部の排出方向に対し逆方向に向けて保持するシート保持部と、前記回転体を回転する駆動部と、シート保持部に保持されたシート材を回転体の正回転によって下流側へ移送するよう前記駆動部を制御する制御部とを備えたシート材移送装置であって、シート保持部にシート材を介して対向配置され、シート材の移送を補助する移送補助部が設けられ、制御部は、シート材をシート保持部に受け入れるときシート材をシート保持部の深くまで挿入させるべく回転体を所定量逆回転するよう前記駆動部を制御する。
【0009】
また、前記構成において、制御部は、シート材の大きさに基づいて、回転体を逆回転するかどうかを判断する。
【0010】
そして、前記各構成において、制御部は、シート材の大きさが、所定サイズ以下の場合には回転体を逆回転し、所定サイズより大きい場合には回転体を逆回転することなく正回転するよう制御する。
【0011】
更に、前記各構成において、シート材の大きさを検出するサイズ検出部を備え、制御部は、前記サイズ検出部の検出結果に基づき駆動部を制御する。
【0012】
更に、前記各構成において、搬送部によるシート材の排出経路上に、シート材の先端を検出する先端検出部が設けられ、制御部は、前記先端検出部がシート材の先端を検出した後、所定時間経過後に回転体を逆回転するよう駆動部を制御する。
【0013】
更に、前記各構成において、シート保持部は少なくとも2枚の羽根部材を備えた。
【発明の効果】
【0014】
本発明にかかるシート材移送装置によれば、制御部は、シート材をシート保持部に受け入れるときシート材をシート保持部の深くまで挿入させるべく回転体を所定量逆回転するよう前記駆動部を制御するので、シート材をシート保持部及び移送補助部の双方で適正に移送するとともに、回転体を所定量逆回転することで、移送の困難なシート材であっても適正に移送できる。
【0015】
また、制御部は、シート材の大きさに基づいて、回転体を逆回転するかどうかを判断する場合は、シート材の大きさに応じて適正にシート材を移送できる。
【0016】
そして、制御部は、シート材の大きさが、所定サイズ以下の場合には回転体を逆回転し、所定サイズより大きい場合には回転体を逆回転することなく正回転するよう制御する場合は、シート材が所定サイズより大きい場合には回転体を逆回転することなく迅速にシート材を移送し、シート材の大きさが所定サイズ以下であるためにシート保持部にシート材を保持することが困難なときに限って回転体を逆回転することで適正にシート材をシート保持部に保持することができる。
【0017】
更に、シート材の大きさを検出するサイズ検出部を備え、制御部は、前記サイズ検出部の検出結果に基づき駆動部を制御する場合は、シート材の大きさに応じて自動で回転体を所定量逆回転するよう前記駆動部を制御することができる。
【0018】
更に、搬送部によるシート材の排出経路上に、シート材の先端を検出する先端検出部が設けられ、制御部は、前記先端検出部がシート材の先端を検出した後、所定時間経過後に回転体を逆回転するよう駆動部を制御する場合は、制御部は適切なタイミングで回転体を逆回転するよう駆動部を制御できる。
【0019】
更に、シート保持部は少なくとも2枚の羽根部材を備えた場合は、羽根部材にシート材を保持することで、シート材を適正に移送できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明によるシート材移送装置を備えた折畳接着装置の一実施形態を示す斜視図である。
図2】前記折畳接着装置の縦断面図である。
図3】前記折畳接着装置の平面図である。
図4】前記折畳接着装置のカバーをはずした状態の側面図である。
図5】前記折畳接着装置の側板、第3、第4ローラ及び封緘部を図1の矢印H方向に見た図である。
図6】前記シート材移送装置及びその周辺の部分拡大断面図である。
図7】前記折畳接着装置により処理されるシートの一実施形態を示す図である。
図8】前記シートの折り畳む際の斜視図である。
図9】前記シートの接着により得られる接着体を示す斜視図である。
図10】前記折畳接着装置の動作を説明する図である。
図11】前記折畳接着装置の動作を示す図である。
図12】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
図13】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
図14】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
図15】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
図16】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
図17】前記シート移送装置の動作のフローチャートである。
図18】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
図19】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
図20】前記シート材移送装置の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明に係るシート材移送装置の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るシート材移送装置を備えた折畳接着装置100の外観を示す斜視図、図2は、前記折畳接着装置100の縦断面図、図3は、前記折畳接着装置100の平面図、図4は、前記折畳接着装置100のカバー8を外した状態の右側面図である。各図に示す折畳接着装置100は、給紙部1、折部2、押圧接着部3、スタッカー部4、封緘部5及び制御部20を備える。
【0022】
折畳接着装置100には、折畳接着経路91及び封緘経路92が形成されている。折畳接着経路91の途中位置には、折部2及び押圧接着部3が設けられている。また、封緘経路92には、封緘部5が設けられている。封緘経路92及び折畳接着経路91は、押圧接着部3の押圧ローラを軸支する一の側板10を挟んで両側に設けられる。
【0023】
給紙部1は、給紙台11、幅ガイド14、給紙ローラ12及び捌き部材13を備える。給紙台11には枚葉紙Sが載置される。枚葉紙Sには所定箇所に予め接着剤が塗布されている。給紙台11は、給紙による搬送方向F上流側端部から給紙台11の長さの3分1程度の位置に設けられた揺動軸15を軸心とし、図2において矢印Yで示す方向に揺動自在に軸支される。揺動軸15には、装置本体7を構成する一対の側板9,10のうち図3において左側に示す一方の側板9の外側で、図2に示すアーム19の一端部が固定されており、該アーム19の他端部は、付勢手段17としてのばねの下端部が接続される。付勢手段17の上端部は、側板9の揺動軸15より前方の上部に固定され、これより給紙台11の下流側端部は上方に向けて付勢され、この給紙台11の下流側端部の上方に設置された給紙ローラ12に圧接される。そして、給紙台11上に載置された枚葉紙Sは、付勢手段17の付勢力により給紙ローラ12に圧接される。
【0024】
幅ガイド14は、給紙台11上に載置される枚葉紙Sの幅方向W両端縁に接触し、枚葉紙Sの幅方向Wにおける位置を決定するために設けられている。幅ガイド14は、案内溝16に案内されつつ手動により幅方向Wに移動可能となっている。幅ガイド14は、枚葉紙Sの幅方向W長さに応じて所定位置に調整されるとともに、折部2による折り畳み、及び押圧接着部3による接着処理により得られるシート材Jとしての接着体Eの接着状態に応じて所望する位置に位置合わせされる。
【0025】
給紙ローラ12は、給紙台11の下流側端部近傍及び捌き部材13の上方位置にこれらに対向して配設される。図1,3に示すように、給紙ローラ12は、装置本体7の幅方向W中央に設置された1個のゴムローラ121により構成される。ゴムローラ121の左右両側には、所定量離間して樹脂製のガイドローラ122が設置される。ゴムローラ121及びガイドローラ122は、一対の側板9、10間に架設された1本の回転軸18に固定される。回転軸18は、電磁クラッチ(図示省略)及び図示しない連結機構を介してモータ36に接続される。電磁クラッチは図示しない電磁クラッチ制御器によりオン、オフされる。モータ36が駆動し、電磁クラッチがオン(接)のときには、連結機構に回転軸18が連結されて回転され、これよりゴムローラ121及びガイドローラ122が回転される。逆に、電磁クラッチがオフ(離)のときには、回転軸18が連結機構に連結されず、ゴムローラ121及びガイドローラ122は回転せず、給紙は行われない。
【0026】
捌き部材13は、枚葉紙Sの搬送面を介したゴムローラ121の下方位置に対向して設置される。捌き部材13は、給紙ローラ12が給紙台11上の枚葉紙Sのうち最上位の枚葉紙Sを1枚ずつ下流側へ送り出す際、給紙台11から枚葉紙Sが重なった状態で送り出されたときに下側の枚葉紙Sに接触し、下側の枚葉紙Sが送り出されないよう枚葉紙Sを捌く。
【0027】
折部2は、搬送される枚葉紙Sを折り畳む。折部2は、第1、第2の2つの折トレイ27、28と、折ローラとしての第1〜4の4つのローラ21、22、23、24とを備える。図2に示すように、第1折トレイ27は、給紙部1から続く水平方向よりやや上向きの枚葉紙Sの搬送経路から前上方に傾斜して突出し、設置される。また、第2折トレイ28は、第2、第3ローラ22、23のニップ部32より略鉛直方向下向きに伸びる枚葉紙Sの搬送経路から後下方に傾斜して設置される。
【0028】
第1折りトレイ27及び第2折トレイ28は、ともに所定量離間して対向配置された一対の平板状部材38を備えている。一対の平板状部材38の間には、枚葉紙Sが挿入されるシート挿入空間39が形成されている。シート挿入空間39は、第1、第2ローラ21、22及び第2,3ローラ22、23による枚葉紙Sの搬送方向に対し、枚葉紙Sを所定角度傾斜させつつ枚葉紙Sを挿入させるために設けられる。そして、第1折トレイ27及び第2折トレイ28には、シート挿入空間39に挿入された枚葉紙Sの先端が突き当たる解放部材64が平板状部材38の枚葉紙Sの挿入方向に位置変更自在にそれぞれ設けられている。
【0029】
また、第1折トレイ27の下端に形成された開口部62は、第1、第2、第3ローラ21、22、23で囲まれた空間に向けて開かれている。そして、第2折トレイ28の上端に形成された開口部63は、第2、第3、第4ローラ22、23、24で囲まれた空間に向けて開かれている。
【0030】
第1〜第4ローラ21〜24は、枚葉紙Sを搬送する搬送部を構成する。第1〜第4ローラ21〜24は、一対の側板9、10間に架設され、両側板9、10により回転自在に軸支される。また、第1〜第4ローラ21〜24は、隣り合うローラ同士が当接して、それぞれニップ部31、32、33を形成する。第3、第4ローラ23、24は、第1、第2ローラ21、22よりも直径が大きく形成されている。第1〜第4ローラ21〜24は、連動伝達機構を介してモータ36に接続され、該モータ36の駆動により回転される。
【0031】
押圧接着部3は、枚葉紙Sを押圧し、枚葉紙Sの所定箇所に予め塗布された接着剤Gによって、枚葉紙Sの重ね合わせ面の周縁を接着してシート材Jとしての接着体Eを形成する。押圧接着部3は、一対の押圧ローラを備える。押圧ローラは、折部2の折ローラを構成する第3、第4ローラ23、24により兼ねて構成される。
【0032】
押圧ローラとしての第3、第4ローラ23、24は、折り畳まれた枚葉紙Sを所定値以上の押圧力で押圧し、枚葉紙Sの所定箇所に予め塗布された接着剤Gによって枚葉紙Sの重ね合わせ面の周縁を接着する。第3、第4ローラ23、24は、第1、第2ローラ21、22より直径が大きく形成されることで、枚葉紙Sを押圧する際の所定値以上の大きな圧力に耐えられるようにしている。そして、押圧ローラとしての第3、第4ローラ23、24は、枚葉紙Sの最終の折り畳みと押圧による折り畳まれた枚葉紙Sの接着を同時に行う。第3、第4ローラ23、24は、十分な押圧力を発生させるため、金属により形成されることが好ましい。第3、第4ローラ23、24は、シート材Jとしての接着体Eの搬送ローラを兼ねて構成される。第3、第4ローラは、後述するスタッカー部4のシート保持部41として羽根部材421の設置位置より、シート材Jとしての接着体Eの移送方向上流側に隣接して設置されている。そして、シート保持部41としての羽根部材421の回転中心から羽根部材431の先端までの長さの2倍の値に相当する外径の5分の1以上の直径を有する。
【0033】
押圧ローラとしての第3、第4ローラ23、24は、押圧部54と非押圧部55の双方を備える(図5参照)。押圧部54は、枚葉紙Sを搬送しながら該枚葉紙Sの重ね合わせ面を所定値以上の押圧力で押圧する。そして、非押圧部55は、枚葉紙Sの重ね合わせ面の周縁の一部を所定値以上の押圧力で押圧しないことで、接着体Eに開口部59を形成する。
【0034】
図5は、側板9、10、第3、第4ローラ23、24、封緘部5及びカバー8の一部を前方から、即ち図1の矢印H方向に見た図である。図5においては、押圧部54は、一対の押圧ローラとしての第3、第4ローラ23、24の大部分を占める場合を示し、軸方向Wに所定長さL2に亘り設けられている。また、非押圧部55は、押圧部54に隣接して形成され、第3、第4ローラ23、24の左側に幅方向Wに所定長さL3に亘り設けられている。
【0035】
非押圧部55は、直径D2が押圧部54の直径D1よりも僅かに小さく形成されている。これにより、非押圧部55では、第3、第4ローラ23、24の外周面が互いに当接せず、非接触となっている。そして、枚葉紙Sを第3、第4ローラ23、24の間で挟持搬送する際、葉紙Sの非押圧部55を通過する部分は、所定値以上の押圧力で押圧しないことで、枚葉紙Sの接着剤塗布領域G1〜G6の一部を非接着とする。
【0036】
第3、第4ローラ23、24の非押圧部55における隙間iの大きさは、折り畳まれ、両押圧ローラの間を通過する枚葉紙Sを所定値以上の押圧力で押圧しない値、例えば0.5mm〜2.5mm程度とすることが好ましく、1.0mm〜2.0mmとすることがより好ましい。
【0037】
また、非押圧部55の幅方向W(軸方向)の長さL3は、枚葉紙Sの周縁に予め塗布され、接着体Eの開口部59を形成する部分となる接着剤塗布領域G2,G5の形成位置の枚葉紙Sの端からの距離K(図7参照)より所定量長い距離Kの2倍〜3倍程度の長さ、例えば、15mm〜30mm程度とすることができる。一方、押圧部54の幅方向長さL2は枚葉紙Sの幅方向長さより長くなるよう設定されている。そして、非押圧部55と押圧部54とを合わせた押圧ローラ全体の軸方向長さL1は、枚葉紙Sの横幅よりも長く設定されている。
【0038】
第3ローラ23の回転軸231は、図5において左側に示す側板10から左外方に突出し、左端部に、把手40が着脱自在に接続される接続部37が設けられる。把手40は、第3ローラ23を手動で正逆両方向に回転させる。
【0039】
図2に示すスタッカー部4は、羽根車42、支持部材45、解放部材43及び回収部44を備える。スタッカー部4は、本実施形態に係るシート材移送装置を構成する。図3に示すように、羽根車42は、幅方向Wに所定量離間して2個以上設置される。この2個以上の羽根車42は、一対の側板9、10に回転可能に軸支された回転軸46に固定されている。回転軸46は、図示しない動力伝達機構を介して図示しない駆動部に連結されている。このように、回転軸46は、モータ36とは別に設けられた駆動部によって回転される。よって、回転軸46は、モータ36の駆動により回転される第1〜第4ローラ21〜24とは同期しない。回転軸46は、折り畳み及び接着動作とは異なる制御方法で駆動される。そして、駆動部は、動力伝達機構を介して回転軸46を回転することで、羽根車46を回転し、これより駆動部は羽根車46の回転体422を回転する。
【0040】
このように、枚葉紙Sが折り畳まれ、押圧接着部3で接着された接着体Eをスタッカー部4に回収し、積載するとき、羽根車42を用いて接着体Eの表裏を反転させることで、折り畳み及び接着後のシート材Jとしての接着体Eの表面と、給紙台11上に載置される枚葉紙Sの積載順を一致させることができ、ユーザーにとって利便性を向上させることができる。
【0041】
図6はスタッカー4及びその周辺の部分拡大断面図である。羽根車42は、回転体422の外周に少なくとも2枚の羽根部材421が固設されている。羽根部材421は、回転体422の周方向に間隔をおいて複数配置され、径方向の外方に放射状に延びている。また、羽根部材421は、周方向に向けて湾曲して形成される。本実施形態では、羽根部材421は、隣接する2つの羽根部材421a、421bのみにより構成される。羽根部材421a、421bは、合成樹脂、天然樹脂、合成ゴム、天然ゴム、金属等によって形成され、弾性変形可能に構成される。
【0042】
羽根部材421には、シート材Jとしての接着体Eを保持するシート保持部41が設けられる。シート保持部41は、シート材Jの少なくとも一方の面に接触して該シート材Jを保持する。回転体422の回転方向R前側の羽根部材421aの径方向内側には、シート材Jを回転方向R後方に向けて保持する後方支持部411が設けられる。また、羽根部材421aより回転方向R後側に隣接して設置された羽根部材421bの径方向外側には、シート材Jを回転方向R前方に向けて保持する前方支持部412が設けられる。
【0043】
羽根車42の近傍には、移送補助部47が設けられる。移送補助部47は、シート材Jの移送を補助する。図3に示すように、移送補助部47は、平面視では、羽根車42の幅方向Wの一方の側方に隣接して設けられている。また、図6に示すように、側方から見ると、移送補助部47は、後方支持部411にシート材Jを介して対向配置されるよう設置される。
【0044】
移送補助部47は、シート材Jの少なくとも一方の面に接触する。本実施形態では、移送補助部47は、シート材Jの表裏いずれか一方の面に接触する。移送補助部47は、シート材Jを保持している後方支持部411に該シート材Jを押し付ける押付部材として構成される。移送補助部47は、側面視楕円形乃至略矩形の板材により形成される。移送補助部47は、羽根車42の回転軸46に固定されている。よって、移送補助部47は、回転軸46の回転に伴って羽根車42とともに回転するようになっている。
【0045】
後方支持部411にシート材Jを介して対向する移送補助部47の径方向外側は周方向に沿って湾曲して形成された湾曲部481を構成する。湾曲部481は、後方支持部411に一方の面が保持されたシート材Jの他方の面に接触する。そして、移送補助部47の湾曲部481は、後方支持部411との間でシート材Jを挟持する。湾曲部481は、側面視羽根部材421aの湾曲形状と略同じ形状乃至類似する形状に湾曲して形成されている。
【0046】
移送補助部47は、径方向における位置が調整可能となっている。移送補助部47の回転軸46への取り付け部分には長穴471が形成されている。この長穴471に沿って移送補助部47を径方向にスライドさせることで、後方支持部411と、移送補助部47の湾曲部481との距離を調整することができる。図6においては、後方支持部411の下方に湾曲部481が位置し、後方支持部411の方が湾曲部481より径方向外側に位置する場合を示している。しかし、この状態から移送補助部47を径方向外側へスライドさせた場合には、湾曲部481の方が後方支持部411より径方向外側に位置させることも可能である。
【0047】
湾曲部481の方が後方支持部411より径方向外側に位置させた場合、シート材Jがシート保持部41に受け入れられるときに、羽根部材が421aが弾性変形し、径方向外側へ広がることで、湾曲部481と後方支持部411との間でシート材Jを挟持可能となる。そして、この状態のときには、湾曲部481の方が後方支持部411より径方向内側に位置する場合、よりしっかりとシート材Jを保持することができる。
【0048】
移送補助部47の材質は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂、木材等の天然樹脂、合成ゴム、天然ゴム等を用いることができる。移送補助部47のシート材Jとしての接着体Eに接触する湾曲部481は、所定値以上の摩擦係数を有する素材により形成されることが好ましい。所定値とは、シート材Jとしての接着体Eの保持力を向上可能な値である。
【0049】
支持部材45は、2個の羽根車42の間、及び該羽根車42と左右双方の側板9、10の間に設置される。支持部材45は、第3、第4ローラ23、24のニップ部33と略同程度乃至やや低い高さ位置に横設される。
【0050】
解放部材43は、羽根車42の下方に立設される。解放部材43は、回転体422の回転方向Rにおけるシート保持部41のシート材Jを受け入れる位置よりシート材Jの移送方向下流側に設けられ、シート保持部41に保持されつつ移送されたシート材Jの先端が突き当たり、該シート材Jを、シート保持部41から解放する。回収部44は、解放部材43の下端より前方に前上がり状に傾斜配置された板材によって形成される。回収部44は、解放部材43に突き当たることで、シート保持部41から解放されたシート材Jを回収する。
【0051】
給紙部1から折部2、押圧接着部3を経てスタッカー部4に至る枚葉紙Sの搬送経路は、折畳接着経路91を構成する。給紙部1の給紙ローラ12の設置位置から折部2の第1、2ローラ21,22までの間の折畳接着経路91にはシート材Jとしての枚葉紙Sの大きさを検出するサイズ検出部76が設けられる。サイズ検出部76は、透過型または反射型の光学式センサ等によって構成することができる。サイズ検出部76は、例えば枚葉紙Sの先端及び後端を検出する。制御部20は枚葉紙Sの先端検出後、後端検出までに要した時間を計測することで、枚葉紙Sの搬送方向Fの長さLFを把握する。
【0052】
また、押圧接着部3の第3、第4ローラ23、24のニップ部33からスタッカー部4の羽根車42の設置位置までの間の折畳接着経路91は、シート材Jを搬送する搬送部としての第3、第4ローラ23、24によるシート材Jの排出経路を構成する。そして、この排出経路上には、シート材Jとしての接着体Eの先端を検出する先端検出部77が設けられる。先端検出部77は、サイズ検出部76と同様に、透過型または反射型の光学式センサ等によって構成することができる。制御部20は、先端検出部77によって排出経路上の接着体Eの先端を検出した時点からの時間を計測し、シート材Jとしての接着体Eの先端の搬送経路における搬送位置を把握する。
【0053】
封緘部5は、後述するように、接着体E2の開口部59が形成された周縁(図9(b)参照)を所定値以上の押圧力で押圧し、開口部59の重ね合わせ面に形成された接着剤塗布領域G2、G5により開口部59を閉じる封緘処理を行う。封緘部5は、図1において右側に示す一方の側板10の外側に設けられる。封緘部5は、封緘ローラ51及び案内部材52を備える。封緘ローラ51は、側板10の上部に上下に配設された上封緘ローラ512及び下封緘ローラ511により構成される。下封緘ローラ511は、第3ローラ23の回転軸231の一部により構成される。即ち、図5に示すように、下封緘ローラ511は、第3ローラ23の回転軸231が側板10から外側に突出した部分であって、回転軸231端部の、直径が更に小さく形成された把手40への接続部37と、側板10との間となる位置に設けられる。
【0054】
上封緘ローラ512は、側板10の外側に回動自在に軸支され、上封緘ローラ512の周面と、下封緘ローラ511の周面との間は0.05mm〜0.25mm程度の隙間がある。このように上封緘ローラ512と下封緘ローラ511との間に所定量の隙間があることで、接着体Eの開口部59を接着した際の接着力が強すぎず、押圧した跡が残りにくいので、接着体Eをきれいに封緘し仕上げることができる。下封緘ローラ511は、モータ36の駆動による連動伝達機構を介した回転軸231の回転により回転し、上封緘ローラ512は、接着体Eを下封緘ローラ511との間で挟持した際、下封緘ローラ511の回転により接着体Eを介し従動回転する。
【0055】
案内部材52は、一対の封緘ローラ51の前方に略水平方向に沿って設けられる。案内部材52は、1枚の薄板が略直角に2回屈曲されることで、所定量離間して対向した上案内部材522及び下案内部材521を備える。上下案内部材522,521の間の空間523は、一対の封緘ローラ51の対向部に位置合わせされている。下案内部材521は、略水平面に沿って設置される。一方、上案内部材522は、奥側から所定長さとなる箇所で、上向きに屈曲される。よって、上下案内部材522、521は、奥側が狭く閉じた状態で、窓部57に近い手前側が広く開いた状態ある。
【0056】
図1において右側に示すカバー8には、封緘部5の設置位置に対応する箇所に、前後方向に長い窓部57が形成されている。上下案内部材522,521はこの窓部57に位置あわせしてカバー8の内側面に内側より固定されている。このため、図4では、案内部材52を二点鎖線で示している。上下案内部材522,521の間は、手前側が広く開口している。この窓部57に沿って図9(b)に示す開口部59が形成された接着体E2を通過させ、開口部59を閉じるための封緘経路92が形成されている。
【0057】
制御部20は、図示しないが、CPU、ROMやRAM等の記憶部を備える。記憶部には、折畳接着装置100全体の動作を制御するためのプログラムが記憶されている。そして、制御部20は、シート材移送装置としてのスタッカー部4の動作を制御する。制御部20は、サイズ検出部76、先端検出部77を含む各種センサーから送られる検出信号及び操作パネル6から入力された情報を受信し、これに基づきモータ36及び駆動部を所定のタイミングで駆動する。
【0058】
制御部20は、シート保持部41に保持されたシート材Jを回転体422の正回転によって下流側へ移送するよう回転体422を回転する駆動部を制御する。制御部20は、シート材Jをシート保持部41に受け入れるとき回転体422を所定量逆回転するよう前記駆動部を制御する。制御部20は、回転体422の逆回転を第3,第4ローラ23,24から排出された全てのシート材Jについて行うことができる。しかし、制御部20は、回転体422を逆回転するかどうかを、シート材Jの大きさに基づいて判断することも可能である。例えば、制御部20は、シート材Jの大きさが、所定サイズ以下の場合には回転体422を逆回転し、所定サイズより大きい場合には回転体422を逆回転することなく正回転するよう制御することができる。
【0059】
所定サイズとは、例えば、シート材Jの排出方向の長さが、搬送部としての第3、第4ローラ23,24のニップ部33からシート保持部41までの長さより短くなる大きさ等が挙げられる。即ち、枚葉紙Sまたは、該枚葉紙Sを折り畳み三辺を接着して得られた接着体Eの開口部59から内方へ挿入する紙片の大きさが、A5サイズであったときに、このA5サイズの枚葉紙Sまたは紙片を三つ折りに折り畳むことで得られる折畳紙片Mの排出方向の長さは約70mmとなる。このようなA5サイズやB5サイズといった等の紙片を三つ折りした大きさが所定サイズであり、このサイズのときにのみ回転体422を逆回転させることができる。
【0060】
また、逆回転するタイミングとして、例えば、制御部20は、先端検出部77がシート材Jの先端を検出した後、所定時間経過後に回転体422を逆回転するよう回転体422の駆動部を制御することもできる。
【0061】
更に、制御部20は、回転体422の正回転の際、正回転開始直後の初速度や最高となる速度を、適正な数値に調整するよう予め設定された値に基づき駆動部を制御することも可能である。制御部20は、シート材Jとしての接着体Eの受け入れ位置で羽根車42のシート保持部41に保持された接着体Eが、回転体422の回転に伴って反転され、解放部材43に接触する際に、羽根車42の回転速度を低下させるよう制御することも可能である。この場合制御部20は、羽根車42の回転軸46を回転する駆動部を制御し、羽根車42に挿入され、反転されるシート材Jが解放部材43に接触する時点より所定時間前の時点から解放部材43に接触するまでの間に、移送速度より低速となる解放速度でシート材Jを移送することができる。
【0062】
また、制御部20は、シート材Jが解放部材43によってシート保持部41から解放された後、後続のシート材Jを受け入れるためシート保持部41をシート材Jの受け入れ位置まで回転させるまでの間に、シート材Jが解放部材43によって解放される際の解放速度より速い受け入れ速度で回転体422を回転するよう制御する。
【0063】
次に、本実施形態に係る折畳接着装置100の作用について説明する。折畳接着装置100により、折り畳み及び接着の加工処理がなされる枚葉紙Sには、所定箇所に予め接着剤Gが塗布されている。図7(a),(b)は、このような所定箇所にあらかじめ接着剤Gが塗布された枚葉紙Sの表面及び裏面を示す図、図8図7に示す枚葉紙Sを折り畳む途中の状態を示す斜視図である。
【0064】
図7(a),(b)に示すように、枚葉紙Sは、互いに平行な二つの折り線q1、q2により、第1、第2及び第3の折り片P1、P2、P3に区画される。枚葉紙Sの重ね合わせ面の周縁には、接着剤塗布領域G1〜G6が形成されている。接着剤塗布領域G1〜G6は、図8に示すように、枚葉紙Sが折り畳まれた際、枚葉紙Sの重ね合わせ面の周縁の相互に接着される位置に形成される。
【0065】
より詳しくは、図7(a)に示す枚葉紙Sの表面の第1折り片P1と第2折り片P2の内側面の幅方向Wの両端位置に、枚葉紙Sの搬送方向Fに沿って筋状に延びる接着剤塗布領域G1、G2が形成されている。更に、第1折片P1の枚葉紙Sの搬送方向F前端部分及び第2折片P2の枚葉紙Sの搬送方向F後端部分に、幅方向Wに沿って筋状に接着剤塗布領域G3が形成されている。また、図7(b)に示すように、枚葉紙Sの裏面の第2折片P2と第3折片P3の重ね合わせ面の幅方向Wの両端位置及び搬送方向F前後端部分からなる周縁に、接着剤塗布領域G4,G5,G6が形成される。
【0066】
そして、枚葉紙Sは、図8に示すように折部2において接着剤Gの塗布面が内側となるように外三つ折される。即ち、第3折り片P3は、第2折り線q2により、第2折り片P2の上側に折り畳まれ、第1折り片P1は、第1折り線q1により、第2折り片P2の下側に折り畳まれる。
【0067】
そして、図8に示すように折り畳まれる状態においては、第2折り片P2上面の接着剤塗布領域G4〜G6とこれに対向する第3の折片P3下面の接着剤塗布領域G4〜G6が三辺で接着される。また、第2折り片P2の下面の接着剤塗布領域G1〜G3とこれに対向する第1折片P1上面の接着剤塗布領域G1〜G3により三辺で接着される。
【0068】
この接着剤Gは、圧着葉書などに用いられる所定値以上の押圧力で押圧されたときに限って、枚葉紙Sを接着する性質を有する。よって、接着剤Gにより、給紙台11上に枚葉紙Sが積載された状態では、上下の枚葉紙Sが相互に接着されることはない。一方、押圧ローラの押圧部54で所定値以上の押圧力で押圧されることで、折り畳まれる枚葉紙Sの重ね合わせ面が接着される。更に、枚葉紙Sの大部分が押圧部54を通過するとともに、枚葉紙Sの周縁のうち一部については押圧ローラの非押圧部55を通過する場合には、該非押圧部55を通過した箇所の枚葉紙Sは所定値以上の押圧力で押圧されず、非接着となる。
【0069】
従って、本実施形態にかかる折畳接着装置100は、幅方向Wにおける枚葉紙Sの搬送位置を、枚葉紙S全体を、押圧部54を通過させる位置とするか、または、枚葉紙Sの周縁の一部を非押圧部55を通過させる位置とするかによって、折り畳み及び接着処理により得られる接着体Eを、図9(a)に示すような矩形状の周縁のうち接着剤Gの塗布された重ねあわせ面の三辺全てを接着することで、接着体Eの四辺が全て閉じられた接着体E1とするか、または同図(b)に示すように、矩形状の周縁のうち接着剤領域G1、G3,G4,G6のある重ね合わせ面の二辺のみ接着し、残りの接着剤塗布領域G2、G5のある一辺を非接着として開口部59を設けた接着体E2とするかの選択が可能である。
【0070】
幅方向Wにおける枚葉紙Sの搬送位置の調整は、幅ガイド14を用いてユーザーが手動で行うことができる。図10は、幅ガイド14と押圧ローラとしての第3ローラ23との位置関係を説明するための平面図である。ユーザーが、枚葉紙Sの重ね合わせ面の周縁全てを接着し、図9(a)に示すような矩形状の周縁四辺が全て接着された接着体E1を得たい場合には、枚葉紙S3全体が押圧部54を通過するよう実線で示す位置に幅ガイド14を位置合わせする。
【0071】
図10で押圧ローラの右端部に示す非押圧部55は、直径D2が、長さL3に渡って、押圧部54の直径D1よりも小さく形成されている。また、第3、第4ローラ23,24の押圧部54の幅方向Wの長さL2は、枚葉紙Sの横幅LSよりも長く設定されている。よって、枚葉紙S3全体が押圧部54を通過する実線で示す位置にあるときには、その横幅LS全体が、押圧ローラの押圧部54の長さL2内に収まる。従って、折り畳まれた枚葉紙S3が、回転する第3、第4ローラ23,24のニップ部33を通過すると、枚葉紙S3上に塗布された接着剤塗布領域G1〜G6全てに第3、第4ローラ23,24の押圧力が付与されるため、接着体Eの周縁は、重ね合わせ面の三辺が接着され、矩形状の接着体Eの四辺全て閉じられる。
【0072】
一方、図9(b)に示す接着体E2のように、矩形状の周縁のうち接着剤塗布領域G1、G3、G4、G6の形成部分のみ接着し、接着剤塗布領域G2、G5のある一辺を接着せず開口部59が形成された袋状の接着体E2を得たい場合には、ユーザーは、接着剤塗布領域G2、G5のある部分を除いた枚葉紙Sの大部分が押圧部54を通過するとともに、枚葉紙Sの接着剤塗布領域G2、G5のある部分が非押圧部55を通過するよう図10において右側へ所定量ずらせた破線で示す位置に幅ガイド14を位置合わせする。
【0073】
これより、枚葉紙S4の重ね合わせ面の接着剤塗布領域G1、G3、G4、G6の形成部分には、押圧部54により所定値以上の押圧力が付与され接着されるが、接着剤塗布領域G2、G5には所定値以上の押圧力が付与されない。よって、この領域においては、あらかじめ接着剤塗布領域G2、G5が形成されていても枚葉紙S4の重ね合わせ面が接着されないため、接着体Eの三辺が接着された袋状の接着体E2が作製される。
【0074】
このようにユーザーは手動により幅ガイド14を適正な位置に調整した後、該一対の幅ガイド14の間に複数の枚葉紙Sを載置する。積載された複数の枚葉紙Sは、付勢手段17の付勢力により給紙ローラ12に圧接される。ユーザーが操作パネル6のスタートボタンを押下すると、モータ36が駆動される。モータ36の駆動により第1〜第4ローラ21〜24が回転される。また、クラッチ制御器が電磁クラッチをオンしているときに 回転軸18が回転され、給紙用ローラ12及びガイドローラ122が回転される。そして、モータ36の駆動開始と同時、またはシート材Jとしての接着体Eの移送が必要となる所定のタイミングで駆動部が駆動されると羽根車42が回転される。
【0075】
給紙台11上の複数の枚葉紙Sのうち最上位の枚葉紙Sは、回転する給紙ローラ12及びガイドローラ122により下流側へ送られ、下方の捌き部材13によって他の枚葉紙Sから分離され折部2へ送出される。
【0076】
折部2では、たとえば図11(a)〜(c)に示すように動作することによって、枚葉紙Sを、図8の外三つ折り状態に折り畳むことができるようになっている。すなわち、図11(a)に示すように、給紙部1から送られてくる未折り状態の枚葉紙Sは、まず、第1、第2ローラ21、22間のニップ部31に送られ、更に上側の第1トレイ27のシート挿入空間39に送り込まれる。第1折トレイ27の突き当て部材64の位置は、第1の折り片P1の長さに相当する位置に設定されている。したがって、第1折トレイ27の突き当て部材64に枚葉紙Sの先端が当接した後、さらに第1、第2ローラ21、22で枚葉紙Sが送り込まれると、枚葉紙Sは第1の折り線q1で折られ、第2ローラ22と第3ローラ23のニップ部32で前記折り線q1部分が挟持され、図11(b)のように、下側の第2折トレイ28のシート挿入空間39に送り込まれる。
【0077】
下側の第2折トレイ28の突き当て部材64は、第2折り片P2の長さに相当する位置に設定されているので、第1の折り線q1部分が突き当て部材64に当接した後、さらに第2、第3ローラ22、23により送り込まれると、今度は、第2折り線q2部分で折り畳まれ、該折れ線q2部分は、第3、第4ローラ23、24のニップ部33で挟持され、図11(c)に示すように、外三つ折り状態となって、スタッカー部4へと搬送される。すなわち、第1及び第2の折り線q1、q2でそれぞれ折り畳まれることにより、外三つ折り状態となり、スタッカー部4に供給されるのである。
【0078】
第3、第4ローラ23、24とのニップ部33で挟持される際、枚葉紙Sは、第3、第4ローラ23、24とによって所定値以上の押圧力で押圧される。これより、枚葉紙Sは折り畳みと接着の両方の処理が一度に行われる。そして、枚葉紙Sの周縁に予め塗布された接着剤Gにより枚葉紙Sの重ね合わせ面が相互に接着される。
【0079】
その際、第3、第4ローラ23、24の間を通過する枚葉紙S全体が、幅方向Wにおいて押圧部54により挟持搬送される場合、接着剤Gの塗布された矩形状の周縁四辺が全て所定値以上の押圧力で押圧され、接着された接着体E1を得る。一方、枚葉紙Sの周縁の一部が非押圧部55を通過する場合、矩形状の周縁の三辺が所定値以上の押圧力で押圧され、接着され、残る一辺に開口部59が形成された接着体E2を得ることができる。
【0080】
第3、第4ローラ23,24を通過し折り畳み及び接着処理がなされることで得られた接着体E1,E2は、支持部材45に案内され、羽根部材421の間に1枚ずつ挿通される。このときシート材Jとしての接着体E1,E2は、シート保持部41が設けられた羽根部材421と移送補助部47との間で挟持される。これによって、一旦羽根部材421の間に挿通された接着体E1,E2は、羽根車42が回転してもシート保持部41から抜け出ることなく移送補助部47によって羽根部材421に対し押し付けられつつ適正に回転され、移送される。
【0081】
また、シート保持部41は、周方向に向けて湾曲して形成されており、移送補助部47は、後方支持部411との間でシート材Jを挟持するので、シート材Jの移送中に、シート保持部41から抜け出るという不具合を安価且つ適正に解消できる。シート保持部41は、弾性変形可能に構成されるので、シート材Jを移送補助部47によって後方支持部411の径方向内側に押し付けると、シート保持部41が径方向外方に向けて弾性変形する。これより、シート保持部41と移送補助部47とによって シート材Jをよりしっかりと保持しつつ移送できる。
【0082】
制御部20は、先端検出部77がシート材Jの先端を検出した後、所定時間経過後に回転体422を回転するよう駆動部を制御する。駆動部の駆動により回転体422が回転し、シート材Jは下流側へ移送される。制御部20は、シート材Jとしての接着体E1,E2を移送する際に、回転体422を所定の移送速度で回転する。そして、該接着体E1,E2は下方へ搬送され上下が反転される。このとき、シート保持部41の設置位置よりシート材Jとしての接着体E1,E2の移送方向上流側に隣接して、シート保持部41の外径の5分の1以上の直径を有する搬送ローラとしての第3、第4ローラ23,24が設置されているので、第3、第4ローラ23,24によって搬送され、羽根部材421に挿通され、シート保持部41に一旦適正に保持されたシート材Jは、シート保持部41の外径の5分の1以上の直径を有する上流側の第3、第4ローラ23,24のニップ部33から抜け出る際に、回転体422の回転に伴って上方へと向きを変えようとする。
【0083】
その際、図12に示すように、シート材Jがシート保持部41にしっかり保持される。そして、図13に示すように、回転体422が回転し、シート材Jが上方へ持ち上げられ方向転換されるときにも、シート材Jがシート保持部41に保持されたままとすることができる。更に、図14に示すように、第3、第4ローラ23,24のニップ部33からシート材Jの後端部が抜け出た後もシート材Jをシート保持部41に保持したままで適正に移送できる。
【0084】
枚葉紙Sの大きさが通常の大きさであり、また、厚さが通常の厚さであり、コシの強さが中程度である場合にはこのようにシート保持部41に保持したシート材Jとしての接着体Eが、羽根車42の回転の際抜け出ることなく適正に移送できる。しかし、枚葉紙Sの厚さが比較的薄いときやコシが弱いときには、シート保持部41で一旦適正に保持したシート材Jが左右の回転体422の間でシート材Jの幅方向W中央部分が屈曲することがある。この場合には、回転体422の回転に伴うシート材Jの移送がやや不安定となることがある。また、枚葉紙Sの厚さが比較的厚いときやコシが通常より強いときには、2枚の羽根部材421の根元付近である回転体422近くにまで、シート材Jを深く挿入させることで、より安定してシート材Jを移送することができる。
【0085】
この場合、制御部20は、先端検出部77がシート材Jである接着体Eの先端を検出した時点から所定時間経過後に、回転体422の回転を開始する際に、回転体422の正回転前に所定量逆回転するよう駆動部を制御する。図12に示すように、羽根部材421の根元部分Vまで至っていなかったシート材Jの先端が、図15に示すように、この回転体422の逆回転により羽根部材421の根元部分Vにまで挿入される。これより、シート材Jとしての接着体Eは羽根部材421と移送補助部47との間でより強力に挟持され、よりしっかりとシート保持部41に保持される。その後、図16に示すように、回転体422が正方向に回転されることで接着体Eは安定した状態で反転され回収部44へ向けて移送される。
【0086】
制御部20は、回転体422の逆回転を第3,第4ローラ23,24から排出された全てのシート材Jについて行うことができる。しかし、制御部20は、このような逆転動作を実行するかどうかの判断を、シート材Jの大きさ、厚さ、コシの強さ、紙質、または折り畳みの種類等を基に判断することも可能である。シート材Jの大きさ、厚さ、コシの強さ、紙質、または折り畳みの種類等は、操作パネル6を用いてユーザーが設定する。また、この操作パネル6を用いたユーザーの設定に替えて、センサの検出値を基に自動で設定することとしてもよい。例えば、制御部20は、サイズ検出部76で検出されたシート材Jとしての枚葉紙Sの搬送方向Fの長さから外三つ折りに折り畳まれた後のシート材Jとしての接着体Eの大きさを算出し、把握することができる。
【0087】
回転体422の逆回転の角度は予め設定され、制御部20は設定された角度だけ回転体422を逆回転させる。逆回転の角度は、シート材Jのサイズや搬送方向Fにおける長さ、厚さ、紙質、重量等に応じて適正な量に設定される。即ち、例えば、5°〜30°程度とすることができ、10°〜25°とすることがより好ましい。
【0088】
また、回転体422の逆回転の速度は、例えば、360度/秒〜1800度/秒即ち、60rpm〜300rpm等とすることができる。回転体422の逆回転の速度を、正回転の回転速度より遅くすることで、コシの弱いシート材Jの場合等により安定して挟持することができる。また、逆回転の速度を正回転の回転速度より速くすることで、シート材Jの回収部44への移送時間を短くすることができる。
【0089】
該シート材Jが厚い紙やコシの強い紙である場合は、回転体422の正逆双方の回転における速度を遅くすることが好ましい。薄い紙やコシの弱い紙は、厚い紙やコシの強い紙より座屈しやすく、移送が困難となりやすい。そこで、正逆回転時の速度を遅くすることで、適正に移送することが可能となる。特に、逆転時及び正転開始時点の初期速度を遅くすることで、薄い紙やコシの弱い紙であっても安定して移送することができる。
【0090】
逆回転の速度は、正回転時と同じであってもよく、速くしてもよく、遅くしてもよい。逆回転時には正回転時より速く回転することで、シート材Jの移送時間を短縮可能である。逆回転時には、正回転時より遅く回転されることで、シート保持部41に保持し辛い大きさや形状のシート材Jを確実に保持することができる。逆回転の速度は、シート材Jが薄かったり、コシが弱いときには、厚いときやコシが強いときより遅くすることが好ましい。逆回転の速度を遅くすることでより安定して移送可能である。
【0091】
一方、回転体422の正回転時の速度についても、制御部20が駆動部を制御することで、適正な数値に調整することができる。例えば正回転開始直後の初速度や最高速度を調整し、これより、シート材Jを反転させる際の安定性を向上可能である。また、シート材Jが回転体422の回転に伴って反転され、解放部材43に接触する際に、羽根車42の回転速度を低下させることもできる。これよりシート材Jが解放部材43に接触する際の衝突音を低減できる。回転体422の正回転速度を減速することで、回収部44にシート材Jを適正に揃えて積載できる。
【0092】
逆回転の時間は、回転体422の回転速度に応じた前記回転角度だけ回転するのに必要な時間とされる。シート材Jを折り畳み処理する速度が速くなると、回転体422のシート保持部41を、シート材Jの受け入れ位置まで回転させるの要する時間が短くなるので、逆回転の時間があまり長くならないよう所定時間内に調整される。
【0093】
また、逆回転を、所定量1度に行ってもよいが、逆回転と停止動作とを交互に行うことで、逆回転を複数回行ってもよい。これより、薄いシート材Jやコシの弱いシート材Jを傷つけることなくしっかりとシート保持部41に保持することができる。また、厚いシート材Jやコシの強いシート材Jは、折畳紙片Mが跳ね返ってシート保持部41から抜け出ることを防止することができる。
【0094】
更に、回転体422を、逆転及び正転を繰り返し行うことで往復動させてもよい。これにより、折畳紙片Mを確実にシート保持部41に保持しつつ移送することができる。
【0095】
このようなシート材Jの排出動作を図17のフローチャートを参照しながら説明する。回転体422を逆回転する際には、第3、第4ローラ23、24により排出方向に排出されたシート材Jの先端が、先端検出部77によって検出される(ステップ#1)。すると、制御部20は、遅延タイマーによって例えば10msが経過した後(ステップ#2)、駆動部を逆方向に駆動し、回転体422を所定量逆回転するようを制御する(ステップ#3)。回転体422の逆回転に伴って羽根部材421及び移送補助部47は、第3、第4ローラ23、24による排出方向に対し逆方向にすなわち上流側に移動する。この結果、図15に示すように、シート材Jはシート保持部41の奥深く、羽根部材421の根元部分に挿通される。
【0096】
その後制御部20は、回転体422を正回転するように制御する(ステップ#4)。シート材Jは、羽根部材421と移送補助部47とに挟持されつつ正回転の方向へ移送される。
【0097】
その後接着体Eは、解放部材43に接触することで、シート保持部41から解放され、シート保持部41から抜け出て回収部44上に順次積載され、回収される。
【0098】
周縁の一部に開口部59が形成された袋状の接着体E2は、ユーザーにより添付資料等の紙片が内容物として挿入される。通常、挿入される添付資料等の紙片の大きさは、比較的小さいものが用いられるが、当該紙片が袋状の接着体Eよりは大きい場合もある。例えば枚葉紙Sの大きさがA4サイズの場合、長手方向に直交する折り線q1、q2で三つ折りしたときには、接着体Eの長辺側の長さは約21cm、短辺側の長さは約10cmとなる。これにA5サイズの紙片を挿入する場合には、紙片を折り畳んだ上で挿入することが好ましい。紙片を折り畳んだ上で接着体Eの内方に挿入することで、折り畳まず挿入するときより接着体Eをきれいな仕上がりにすることができる。
【0099】
袋状の接着体Eの内方に挿入される紙片は、手作業で折り畳むことも可能だが、折畳接着装置100の折部2において自動で折り畳むことができれば作業効率を向上できる。尚、接着体Eの内方へ挿入される紙片は、折り畳んだのち周縁を接着する必要がないので、通常、表裏面とも接着剤Gが塗布されていない。よって、紙片を第3、第4ローラ23,24で所定圧力以上の押圧力で押圧しても接着されることはない。紙片を折り畳む動作を、折部2を用いて行う際は、第1,第2折トレイ27、28の突き当て部材64の位置を、紙片を二つ折りまたは三つ折りするのに適切な位置へ移動する。
【0100】
給紙台11に紙片を載置し、該紙片の折り畳み動作を開始する。このとき枚葉紙Sと同様に、給紙ローラ12によって給紙台11上の紙片が順次給紙され、第1,第2折トレイ27、28のシート挿入空間39内に順次挿入され、先端が突き当て部材64に突き当たって湾曲する。そして、第2、第3、第4ローラ22,23、24によって必要な数の折り線が形成される。第3、第4ローラ23、24のニップ部33から排出された紙片は折畳紙片Mとなり、支持部材45に案内され、羽根部材421の間に1枚ずつ挿通される。
【0101】
折畳紙片Mの大きさが、図12に示した枚葉紙Sを折り畳んだ接着体Eと同様に、第3、第4ローラ23、24のニップ部33から離れた時点で、折畳紙片Mの先端部分Maが既にシート保持部41の内方に位置できる程十分大きい場合には、羽根部材421と移送補助部47との間で折畳紙片Mを挟持することが可能となる。この場合、通常は羽根車42が回転しても折畳紙片Mがシート保持部41から抜け出ることはなく、移送補助部47によって羽根部材421に対し押し付けられつつ適正に回転され、移送することができる。
【0102】
しかし、図18に示すように、第3、第4ローラ23、24のニップ部から離れた時点で、折畳紙片Mの先端部分Maは、羽根部材421の先端付近や支持部材45上に位置する程度に折畳紙片Mの大きさが小さい場合には、折畳紙片Mが羽根部材421と移送補助部47との間で挟持されず、羽根車42によって適正に移送するのは困難となる。
【0103】
この場合、制御部20は、先端検出部77がシート材Jである折畳紙片Mの先端を検出した時点から所定時間経過し羽根車42の正回転を開始する前に、回転体422を所定量逆回転させる。図18に示すように、シート保持部41の内方まで至っていなかった折畳紙片Mの先端部分Maが、この逆回転により図19に示すように、第3、第4ローラ23、24側へ接近したシート保持部41の内方に位置することとなる。折畳紙片Mは羽根部材421と移送補助部47との間で挟持される。その後、図20に示すように、回転体422は正方向に回転されることで折畳紙片Mは下流側へ向けて移送され、上下が反転される。
【0104】
このように形成された折畳紙片Mが、袋状の接着体E2の開口部59より内方へ挿入されると、ユーザーは開口部59を閉じるため、封緘部5により封緘処理を行う。その際、接着体E2の開口部59が形成された部分は、ユーザーの手により窓部57からカバー8内へ挿通され、上下の案内部材52の間の空間523に収められ、更に接着体E2が、上下の案内部材52により案内されつつ後方の封緘ローラ51へ移動される。すると、接着体E2は上下封緘ローラ512、511の間に挟まれる。
【0105】
接着体E2が上下封緘ローラ512,511の間に挟まれると、回転する下封緘ローラ512の回転により接着体E2が後方へ送られるとともに上封緘ローラ511が従動回転し、接着体E2を押圧しつつ送出する。これより、上下封緘ローラ512,511は、接着体E2の開口部59が形成された周縁を所定値以上の押圧力で押圧し、開口部59の重ね合わせ面に形成された接着剤塗布領域G2、G5により該開口部59を閉じる。
【0106】
上下封緘ローラ512,511が押圧する接着体E2の幅方向Wの長さは、非押圧部55の幅方向長さL3と略同程度である。この上下封緘ローラ512,511が押圧する接着体E2の幅方向Wの長さは、枚葉紙Sの周縁に予め塗布され、接着体E2の開口部59に形成された接着剤塗布領域G2、G5の接着体Eの端からの距離K(図7参照)より少し長い程度の長さ、例えば、5mm〜30mm程度とすることができる。
【0107】
このように上下封緘ローラ512,511が押圧する接着体E2の幅方向Wの長さは、枚葉紙Sの端から図7に示す距離Kより少し長い程度なので、押圧ローラの押圧部54の幅方向W長さL2よりかなり短く5%〜15%となる。よって、この上下封緘ローラ512,511によって接着体E2が挟持され押圧される面積は、押圧ローラの押圧部54により枚葉紙Sが挟持され、押圧される面積よりかなり小さい。すると、上下封緘ローラ512,511及び押圧部54がともに同程度の押圧力で接着体E1、E2を押圧するためには、上下封緘ローラ512,511が押圧する際に要する力の全体量が、押圧ローラの押圧部54が枚葉紙Sを押圧する際に要する力の全体量より小さい値となるよう調整することとなる。これより、上下封緘ローラ512,511の強度は、押圧ローラより弱くてもよく、上下封緘ローラ512,511の直径D3、D4は、押圧部54の直径D1より小さくされている。
【0108】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能であり、変形例の組み合わせも本発明に含まれる。以下、上記実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、シート材移送装置を折畳接着装置の一部として用いたが、印刷機、折り畳み装置、計数器、切断装置、反転装置、接着装置、圧着装置等他の装置の一部として用いてもよく、シート材の移送のみを目的とする単体の装置としてもよい。また、シート材移送装置を用いて移送する対象が、枚葉紙Sを折り畳み接着することで得られた接着体Eまたは紙片を折り畳んだ折畳紙片Mとしたが、これに限定されず、シート移送装置によって移送するシート材としては、枚葉紙であってもよく、所定長さの紙、厚紙、薄紙、コピー用紙、葉書、カード、名刺、全面圧着紙、帳票等を用いることができる。
【0109】
また、シート保持部41は、羽根車42に設けられたが、回転体に設けられ、シート材を搬送部の排出方向に対し逆方向に向けて保持可能であれば、他の手段に設けてもよい。また、羽根車42に羽根部材421が2枚しか設けられていない場合を一例として示したが、1枚または3枚以上の羽根部材を備えていてもよい。また、シート保持部は、羽部車の回転方向で一箇所のみ備えたが、羽根部材が3枚以上の場合、周方向で複数のシート保持部を設けてもよい。シート保持部が複数ある場合、各々のシート保持部に移送補助部を設けてもよく、シート材が特に外れやすい箇所にのみ移送補助部を設けてもよい。
【0110】
また、シート保持部が複数あるために、一度に複数のシート材を保持しつつ移送する場合においては、回転体におけるシート保持部相互の設置角度及びシート材を受け入れるタイミングを調整することで、先行するシート材が解放部材に接触する直前に、回転体を逆回転し、シート保持部に保持するようにしてもよい。これより、後続のシート材を受け入れるために回転体が逆方向に回転することで、先行するシート材が解放部材に複数回接触し、損傷や破損するのを抑制できる。また、回転体が逆回転する際には、該回転体の回転速度が低下する。この結果、シート材が解放部材に遅い速度で突き当るので、シート材の衝突音を軽減できる。
【0111】
また、解放部材43は、回転体422の回転により回転方向Rに移送されるシート材Jの先端が突き当たることで、シート材Jをシート保持部41から解放する場合を示したが、これに限定されず、シート材Jの後端や側部等他の部分が接触することでシート保持部からシート材を解放してもよい。また、解放部材43は、送風機を用いた吸引や送風等機構とすることで非接触でシート材を解放してもよい。また、解放部材43は、羽根車42の下方に縦設された場合を示したが、横設等他の方向に設置されもよい。
【0112】
また、枚葉紙SをZ型に外三つ折りして定型郵便物大の接着体E1,E2にする例を示し、更に紙片を三つ折りして折畳紙片Mとしたが、他の折り方、例えば、C型に内三つ折してもよく、V型に2つ折りしてもよい。このように、他の折り方に変更する際は、第1、第2折トレイの突き当て部材の位置を調整するか、またはシート挿入空間長さの異なったもの等他のトレイに交換する。
【0113】
また、制御部20は、シート材Jが解放部材43によってシート保持部41から解放された後、後続のシート材Jを受け入れるためシート保持部41をシート材Jの受け入れ位置まで回転させるまでの間に、シート材Jが解放部材43によって解放される際の解放速度より速い受け入れ速度で回転体422を回転するよう制御したが、シート材が解放部材によってシート保持部から解放された後、後続のシート材を受け入れるためシート保持部をシート材の受け入れ位置まで回転させるまでの間も解放速度と同じ速度、または解放速度より遅い速度で回転体を回転してもよい。
【0114】
また、移送補助部47は、シート保持部41との間でシート材Jを挟持したが、これに限定されず、移送補助部とシート保持部とは、シート材の表裏面の異なる位置にそれぞれ接触することとしてもよい。また、シート保持部41は、周方向に向けて湾曲して形成され、移送補助部47は、シート保持部41の径方向内側との間でシート材Jを挟持したが、シート保持部の径方向外側を挟持してもよい。また、シート保持部41は、弾性変形可能に構成されたが、弾性変形しない構造または弾性変形しない部材により構成してもよい。また、シート保持部41設置位置より、シート材Jの移送方向上流側に隣接して、シート保持部41の外径の5分の1以上の直径を有する搬送ローラとしての第3、第4ローラ23,24が設置されたが、第3、第4ローラの径がシート保持部の外径の5分の1以下でもよい。
【0115】
下封緘ローラ511は、押圧ローラとしての第3ローラ23と同一の回転軸231により回転されたが、下封緘ローラが、押圧ローラと異なる回転軸により回転されてもよく、下封緘ローラを回転させるための駆動機構を設け、該駆動機構の駆動により回転してもよい。また、上封緘ローラ512は、下封緘ローラ511の回転に伴って接着体E2を介し従動回転したが、上封緘ローラを回転させるための駆動機構を設け、該駆動機構の駆動により回転することとしてもよく、他のいずれかのローラ、即ち、給紙ローラ、折ローラまたは押圧ローラのうちいずれか回転軸と同一の回転軸の回転により上封緘ローラが回転されるよう構成してもよい。
【0116】
また、折畳接着経路91及び封緘経路92は、押圧ローラを軸支する一の側板10を挟んで両側に設けられたが、両経路をこれとは異なる位置に配置してもよく、例えば、シート折畳接着経路と封緘経路が交差する方向に設置されてもよく、上下に設置されてもよい。
【0117】
また非押圧部55は、押圧ローラとしての第3、第4ローラの一方の端部に設けたが、押圧ローラの幅方向両端に設けてもよく、幅方向端部から所定量中央よりとなる位置等他の箇所であってもよい。
【0118】
上記の折畳接着装置100で折畳接着処理を行う枚葉紙Sの接着剤塗布領域G1〜G6は、上記構成例に限定されず、シートの重ね合わせ面の周縁であって折畳接着処理により接着体が作成可能であれば他の箇所であってもよい。
【0119】
また、上記実施形態では、給紙部1の幅ガイド14がユーザーの手動により所望する位置に移動されたが、幅ガイドの移動機構を設けることで、自動で移動することとしてもよい。
【符号の説明】
【0120】
J シート材
20 制御部
41 シート保持部
47 移送補助部
76 サイズ検出部
77 先端検出部
421 羽根部材
422 回転体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16
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図20