特許第6593141号(P6593141)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社デンソーウェーブの特許一覧

<>
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000002
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000003
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000004
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000005
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000006
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000007
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000008
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000009
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000010
  • 特許6593141-情報コード読取システム 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6593141
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】情報コード読取システム
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/14 20060101AFI20191010BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20191010BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   G06K7/14 039
   G06K7/10 464
   G06K19/06 112
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-240860(P2015-240860)
(22)【出願日】2015年12月10日
(65)【公開番号】特開2017-107413(P2017-107413A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年7月5日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】武藤 英治
(72)【発明者】
【氏名】林 耕次
(72)【発明者】
【氏名】田野 敦
【審査官】 境 周一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−176206(JP,A)
【文献】 特開2015−216629(JP,A)
【文献】 特開2010−044481(JP,A)
【文献】 特開2006−121497(JP,A)
【文献】 特開2008−097291(JP,A)
【文献】 特開2012−185662(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0048826(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 1/00−21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報コードを表示する情報端末と前記情報コードを光学的に読み取る読取装置とを有する情報コード読取システムであって、
前記読取装置は、
前記情報コードを撮像する装置側撮像部と、
前記装置側撮像部により前記情報コードを撮像する際に予め決められた所定の発光状態にて発光する発光部と、
前記装置側撮像部により撮像された前記情報コードを解読する解読部と、
を備え、
前記情報端末は、
前記情報コードを表示するための表示部と、
前記発光部の発光状態を撮像可能な端末側撮像部と、
前記表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記端末側撮像部により前記発光部による前記所定の発光状態が撮像される前に前記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報を表示し、前記所定の発光状態が撮像された場合に限り前記コード表示領域を基準に前記情報コードを表示するように前記表示部を制御し、
前記情報コードは、3つのファインダパターンを有するQRコードであり、
前記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報は、表示予定の前記QRコードのうち前記3つのファインダパターンが表示された状態であることを特徴とする情報コード読取システム。
【請求項2】
情報コードを表示する情報端末と前記情報コードを光学的に読み取る読取装置とを有する情報コード読取システムであって、
前記読取装置は、
前記情報コードを撮像する装置側撮像部と、
前記装置側撮像部により前記情報コードを撮像する際に発光時刻を特定可能に随時更新される特定発光状態にて発光する発光部と、
前記装置側撮像部により撮像された前記情報コードを前記特定発光状態に対応する認証コードを用いて解読する解読部と、
を備え、
前記情報端末は、
前記情報コードを表示するための表示部と、
前記発光部の発光状態を撮像可能な端末側撮像部と、
前記端末側撮像部により撮像された前記特定発光状態に応じて生成される前記認証コードを用いて暗号化することで前記情報コードを生成する情報コード生成部と、
前記表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記端末側撮像部により前記発光部による前記特定発光状態が撮像される前に前記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報を表示し、前記特定発光状態が撮像されると前記コード表示領域を基準に前記情報コード生成部により生成された前記情報コードを表示するように前記表示部を制御し、
前記情報コードは、3つのファインダパターンを有するQRコードであり、
前記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報は、表示予定の前記QRコードのうち前記3つのファインダパターンが表示された状態であることを特徴とする情報コード読取システム。
【請求項3】
情報コードを表示する情報端末と前記情報コードを光学的に読み取る読取装置とを有する情報コード読取システムであって、
前記読取装置は、
前記情報コードを撮像する装置側撮像部と、
前記装置側撮像部により前記情報コードを撮像する際に発光時刻を特定可能に随時更新される特定発光状態にて発光する発光部と、
前記装置側撮像部により撮像された前記情報コードを前記特定発光状態に対応する認証コードを用いて解読する解読部と、
を備え、
前記情報端末は、
前記情報コードを表示するための表示部と、
前記発光部の発光状態を撮像可能な端末側撮像部と、
前記端末側撮像部により撮像された前記特定発光状態に応じて生成される前記認証コードを用いて暗号化することで前記情報コードを生成する情報コード生成部と、
前記表示部の表示状態を制御する表示制御部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記端末側撮像部により前記発光部による前記特定発光状態が撮像されると、前記情報コード生成部により生成された前記情報コードを表示するように前記表示部を制御することを特徴とする情報コード読取システム。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記端末側撮像部により前記発光部による前記特定発光状態が撮像される前に前記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報を表示し、前記特定発光状態が撮像されると前記コード表示領域を基準に前記情報コード生成部により生成された前記情報コードを表示するように前記表示部を制御することを特徴とする請求項3に記載の情報コード読取システム。
【請求項5】
前記発光部は、前記装置側撮像部による撮像方向に向けて発光するように配置され、
前記端末側撮像部は、前記表示部の表示面に対面する方向を撮像するように配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報コード読取システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報コード読取システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯電話等の情報端末に情報コードを表示させてこの情報コードを読取装置に光学的に読み取らせることで、その情報コードに応じた処理を読取装置に行わせる技術が知られている。例えば、下記特許文献1に開示される携帯端末を利用したクレジット決済方法では、以下の様にして決済処理が行われる。顧客の携帯端末から顧客情報が携帯キャリアサーバに送信されると、携帯キャリアサーバは、携帯端末から受信した顧客情報によりクレジットカード情報の送信をクレジット決済サーバに求め、このクレジット決済サーバから受信したクレジットカード情報を携帯端末に送信する。携帯端末は、受信したクレジットカード情報を選択可能に表示後、選択されたクレジットカード情報を暗号化してQRコードとして表示する。店舗端末は、携帯端末に表示されたQRコードを読取り、売上情報と共にクレジット決済サーバに送信する。クレジット決済サーバは、携帯キャリアサーバを介して携帯端末にクレジット利用情報を送信し、店舗端末に決済完了情報を送信する。これにより、顧客が携行する携帯端末の画面に表示されたQRコードからクレジットカード情報を店舗端末にて読み取ることで決済が行われるので、顧客がクレジットカードの現物を携行することに起因するクレジットカードの盗用、盗難、紛失を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−083913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1のような構成では、情報端末に表示した情報コードを第三者が不正目的で撮像して盗用することについて想定がなされていない。そうすると、例えば、情報端末に表示される情報コードを決済用の読取装置に光学的に読み取らせることで決済を行うシステムにおいて、情報端末に表示される情報コードが異なる端末で不正目的で撮像されてしまうと、この不正目的で撮像した情報コードを利用した不正行為がなされてしまう可能性がある。また、上述したような決済処理に限らず、例えば、入場チケットとして機能する情報コードを入場ゲートの読取装置に光学的に読み取らせることで入退場管理を行うシステムでも、情報端末に表示される情報コードが異なる端末で不正目的で撮像されて盗用されると、この不正目的で撮像した情報コードを利用した不正行為がなされてしまう可能性がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、情報コードの読み取りに関してセキュリティ性を向上させ得る情報コード読取システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、情報コード(C)を表示する情報端末(30)と前記情報コードを光学的に読み取る読取装置(20)とを有する情報コード読取システム(10)であって、前記読取装置は、前記情報コードを撮像する装置側撮像部(22)と、前記装置側撮像部により前記情報コードを撮像する際に予め決められた所定の発光状態にて発光する発光部(23)と、前記装置側撮像部により撮像された前記情報コードを解読する解読部(21)と、を備え、前記情報端末は、前記情報コードを表示するための表示部(33)と、前記発光部の発光状態を撮像可能な端末側撮像部(32)と、前記表示部の表示状態を制御する表示制御部(31)と、を備え、前記表示制御部は、前記端末側撮像部により前記発光部による前記所定の発光状態が撮像される前に前記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報を表示し、前記所定の発光状態が撮像された場合に限り前記コード表示領域を基準に前記情報コードを表示するように前記表示部を制御し、前記情報コードは、3つのファインダパターンを有するQRコードであり、前記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報は、表示予定の前記QRコードのうち前記3つのファインダパターンが表示された状態であることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1,2の発明では、読取装置の発光部は、装置側撮像部により情報コードを撮像する際に所定の発光状態にて発光する。そして、情報端末の表示制御部は、端末側撮像部により所定の発光状態が撮像された場合に限り、情報コードが表示されるように表示部を制御する。
【0008】
このため、情報端末では、端末側撮像部により読取装置の発光部にて発光される所定の発光状態が撮像された場合に限り、表示部により情報コードが表示される。すなわち、発光部にて発光される所定の発光状態が撮像されない限り表示部により情報コードが表示されることもなく隠されるため、情報コードを不正に撮像することができないので、情報コードの読み取りに関してセキュリティ性を向上させることができる。
【0011】
これにより、コード表示領域を示す情報を見た利用者は、その情報に基づいて認識されるコード表示領域を装置側撮像部に対して撮像可能に向ければよいので、情報コードが表示される前であっても表示部を装置側撮像部に対して適切な位置に容易にかざすことができる。
【0012】
請求項の発明では、読取装置の発光部は、装置側撮像部により情報コードを撮像する際に発光時刻を特定可能に随時更新される特定発光状態にて発光し、解読部は、装置側撮像部により撮像された情報コードを上記特定発光状態に対応する認証コードを用いて解読する。そして、情報端末の表示制御部は、端末側撮像部により上記特定発光状態が撮像されると、この特定発光状態に応じて生成される認証コードを用いて暗号化することで情報コード生成部により生成された情報コードが表示されるように表示部を制御する。
【0013】
これにより、情報端末の表示部に表示される情報コードは、撮像される時刻を特定可能な発光状態に応じて生成される認証コードを用いて暗号化することで生成されるので、読取装置では、撮像した情報コードが本システムの利用に際して適切な時刻で生成されたものであるか否かについて容易に判断することができる。このため、仮に情報端末に表示された情報コードが不正に撮像されたとしても、後日、読取装置に読み取らせた上記情報コードを不正な情報コードとして認識することができ、情報コードの読み取りに関してセキュリティ性を向上させることができる。
【0014】
請求項の発明では、表示制御部は、端末側撮像部により発光部による特定発光状態が撮像される前に情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報を表示し、特定発光状態が撮像されると上記コード表示領域を基準に情報コードを表示するように表示部を制御する。
【0015】
これにより、コード表示領域を示す情報を見た利用者は、その情報に基づいて認識されるコード表示領域を装置側撮像部に対して撮像可能に向ければよいので、情報コードが表示される前であっても表示部を装置側撮像部に対して適切な位置に容易にかざすことができる。
【0016】
請求項1,2の発明では、情報コードは、3つのファインダパターンを有するQRコードであり、上記情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報は、表示予定のQRコードのうち3つのファインダパターンが表示された状態であるため、コード表示領域をより直感的に認識できるので、残部を加えた情報コードが表示される前であっても表示部を装置側撮像部に対して適切な位置により容易にかざすことができる。
【0017】
請求項の発明では、発光部は、装置側撮像部による撮像方向に向けて発光するように配置され、端末側撮像部は、表示部の表示面に対面する方向を撮像するように配置される。
【0018】
これにより、表示部の表示面を装置側撮像部に向けた状態では、発光部が端末側撮像部の撮像範囲内に位置しやすくなるので、発光部による発光状態を容易に撮像することができる。このため、表示部の表示面を装置側撮像部に向けるように情報端末を読取装置にかざすと、発光部による発光状態が撮像されて表示部に情報コードが表示され、その表示された情報コードが装置側撮像部により撮像されるので、隠された情報コードを読取装置に読み取らせるための情報端末の操作を簡素化することができる。したがって、情報コードの読み取りに関してセキュリティ性を向上させつつ、利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態に係る情報コード読取システムの構成概要を示す説明図である。
図2図1の読取装置の電気的構成を例示するブロック図である。
図3図1の情報端末の電気的構成を例示するブロック図である。
図4】第1実施形態において情報端末にて実行される情報コード表示処理の流れを例示するフローチャートである。
図5図5(A)は、第1実施形態において表示面を読取口にかざす動作を促すための情報が表示された状態を示す説明図であり、図5(B)は、情報コードが表示部に画面表示されている状態を示す説明図である。
図6】第2実施形態に係る情報コード読取システムの構成概要を示す説明図である。
図7】第2実施形態において読取装置、情報端末および情報コード生成サーバにてそれぞれ実行される処理の関係を説明する説明図である。
図8】第2実施形態において情報端末にて実行される情報コード表示処理の流れを例示するフローチャートである。
図9図9(A)は、第2実施形態において表示面を読取口にかざす動作を促すための情報が表示された状態を示す説明図であり、図9(B)は、情報コードが表示部に画面表示されている状態を示す説明図である。
図10図10(A)は、第3実施形態に係る情報コード読取システムの要部を示す説明図であり、図10(B)は、第3実施形態の変形例に係る情報コード読取システムの要部を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[第1実施形態]
以下、本発明に係る情報コード読取システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る情報コード読取システム10は、情報端末に情報コードを表示させてこの情報コードを読取装置に光学的に読み取らせることで、その情報コードに応じた処理を読取装置に行わせるシステムである。特に、本実施形態では、情報コード読取システム10は、情報端末に表示された情報コードを入場ゲート(図示略)に配置された読取装置に読み取らせることで入場管理に関する処理を読取装置に行わせるシステムであって、入場ゲートに配置された読取装置20と、情報コードを画面表示可能な情報端末30とを備えるように構成されている。なお、図1では、便宜上、読取装置20を据え置き型の装置として図示しているが、これに限らず、例えば、入場ゲートに組み込まれるように一体に形成されてもよい。
【0021】
まず、読取装置20の構成について、図1および図2を参照して説明する。
読取装置20は、入場ゲートに配置されて、入場者がかざす情報端末30の情報コードを光学的に読み取ることで入場者に関する情報を取得する据え置き型の情報コード読取装置として構成されるものである。この読取装置20は、図2に示すように、CPU等を備えてなる制御部21、受光センサ(例えば、C−MOSエリアセンサ、CCDエリアセンサ等)を備えたカメラとして構成される撮像部22、LEDなどからなる発光部23、各種操作キー(図示略)によって構成される操作部24、ROM,RAM、不揮発性メモリなどからなる記憶部25、入場を管理する入場管理サーバ等の外部機器(図示略)と有線通信或いは無線通信を行うための通信インタフェースとして構成される通信部26などを備えている。
【0022】
図1に示すように、読取装置20の外郭を構成するケース27の上面27aには、情報コード等がかざされる読取口28が設けられており、ケース27内に収容される撮像部22は、読取口28にかざされた情報コード等からの反射光を受光して撮像する装置側撮像部として機能する。
【0023】
また、ケース27の上面27aのうち読取口28の近傍には発光部23が配置されている。このため、発光部23は、撮像部22による撮像方向に向けて発光するように配置されることとなる。この発光部23は、制御部21により制御されて、後述する情報コード読み取り時に所定の発光状態にて発光するように機能する。ここで、本実施形態では、上記所定の発光状態として、時間的に変化する発光状態、例えば、1秒間隔にて所定の色で点滅する発光状態が採用されている。
【0024】
上述のように構成される読取装置20の記憶部25には、情報コードを光学的に読み取るための読取処理に関するアプリケーションプログラムが制御部21により実行可能に予め格納されており、このアプリケーションプログラムが実行されることで、光学的に読み取った情報コードを利用した入場管理に関する処理が実行される。
【0025】
次に、情報端末30の構成について、図3を参照して説明する。
情報端末30は、入場者(利用者)が所持する携帯型の端末であって、例えばスマートフォンのように表示画面を有する端末として構成されるものである。この情報端末30は、図3に示すように、CPU等を備えてなる制御部31、受光センサ(例えば、C−MOSエリアセンサ、CCDエリアセンサ等)を備えたカメラとして構成される撮像部32、液晶表示器などからなる表示部33、各種操作キーやタッチパネル等(図示略)によって構成される操作部34、ROM,RAM、不揮発性メモリなどからなる記憶部35、電話回線網等の所定の通信回線網の利用または直接的に読取装置20等の外部機器と無線または有線にて通信可能な通信インタフェースとして構成される通信部36などを備えている。
【0026】
撮像部32は、静止画または動画を撮像可能に端末側撮像部として機能するもので、表示部33の表示面の近傍に配置されている(図5参照)。このため、撮像部32は、表示部33の表示面に対面する方向を撮像するように配置されることとなる。
【0027】
表示部33は、制御部31により制御されて、後述する情報コードCや文字情報等を表示可能な表示手段として機能し、制御部31は、表示部33の表示状態を制御する表示制御部として機能する。
【0028】
記憶部35には、情報コードに関する情報が記憶されるとともに、後述する情報コード表示処理に関するアプリケーションプログラムが制御部31により実行可能に予め格納されている。このアプリケーションプログラムが制御部31により実行されることで、記憶部35に記憶されている情報コードを所定のタイミングにて表示部33に表示する情報コード表示処理が実施される。また、上記アプリケーションプログラムがインストールされることで、撮像部32により撮像された発光状態が上述した所定の発光状態であるか否かを判定するための基準となる判定用発光状態に関する情報が記憶部35に記憶されることとなる。なお、本実施形態では、情報コードを読み取らせた読取装置20に入場管理に関する処理を行わせるシステムであることから、入場チケットに相当する情報コードCは、利用者が入場チケットを販売・管理する運営会社から事前に購入等することで、情報コード表示処理にて利用可能に記憶部35に予め記憶される。この情報コードCは、シリアルナンバー等の入場管理に関する情報(以下、単に、入場チケット情報ともいう)が記録されるように生成される。
【0029】
次に、情報端末30を所持する利用者が読取装置20を設けた入場ゲートを通過する際にその情報端末30の制御部31にて実行される情報コード表示処理について、図4に示すフローチャートを用いて詳述する。なお、読取装置20では、発光部23が上述した所定の発光状態にて動作しており、読取口28にかざされた情報コードCを光学的に読み取るための読取処理が制御部21により行われている。また、本実施形態および後述する他の実施形態では、入場チケットに相当する情報コードCは、QRコード(登録商標)として構成されているが、これに限らず、他のコード種別の情報コード、例えば、バーコードやデータマトリックスコード、マキシコード等として構成されてもよい。
【0030】
情報端末30を所持する利用者により読取装置20を設けた入場ゲートを通過する際に操作部34に対して所定の操作がなされることで、制御部31にて情報コード表示処理が開始される。まず、図4のステップS101に示す入場準備情報表示処理がなされ、図5(A)に例示するように、表示部33の表示面に「この画面を読取口にタッチしてください」等、表示部33の表示面を読取装置20の撮像部22にて撮像可能に読取口28にかざす動作を促すための情報が表示される。
【0031】
次に、ステップS103に示す撮像処理がなされ、撮像部32により動画撮像可能な状態となる。続いて、ステップS105に示す判定処理にて、記憶部35に予め記憶されている判定用発光状態に関する情報に基づいて、撮像部32にて読取装置20の発光部23による上記所定の発光状態が撮像されているか否かについて判定される。ここで、表示部33の表示面が読取口28にかざされていないために発光部23による上記所定の発光状態が撮像されていない場合には(S105でNo)、上記撮像処理がなされて、撮像部32による動画撮像可能な状態が維持される。
【0032】
このような状態で利用者により表示部33の表示面が読取口28にかざされると、発光部23が撮像部32の撮像範囲内に位置することとなり、撮像部32にて発光部23による上記所定の発光状態が撮像されることとなる。これにより、記憶部35の判定用発光状態に関する情報に基づいて、撮像部32にて読取装置20の発光部23による上記所定の発光状態が撮像されているとして、ステップS105にてYesと判定される。この場合には、図5(B)に例示するように、記憶部35に予め記憶されている情報コードCが表示部33の表示面に表示される(S107)。
【0033】
読取装置20では、上述のように情報コードCが表示された表示部33の表示面が読取口28にかざされているため、情報コードCが読取口28を介して撮像部22により撮像される。これにより、制御部21にてなされる公知のデコード処理に応じて、情報コードCがデコードされて、入場チケット情報が取得される。このように取得された入場チケット情報は、通信部26を用いて入場管理サーバに送信される。入場管理サーバでは、受信した入場チケット情報を利用した入場管理処理、例えば、その入場チケット情報が有効であるか否かを判定する処理やその判定結果を入場ゲート側に送信する処理等が行われる。入場ゲート側では、入場管理サーバから受信した判定結果に基づいて、入場チケット情報が有効であるか否かに応じた報知処理、例えば、有効であることを示す発光処理や発音処理、または、無効であることを示す発光処理や発音処理がなされ、当該判定結果が入場ゲートのスタッフ等に通知される。
【0034】
以上説明したように、本実施形態に係る情報コード読取システム10では、読取装置20の発光部23は、撮像部22により情報コードCを撮像する際に所定の発光状態にて発光する。そして、情報端末30の制御部31は、撮像部32により上記所定の発光状態が撮像されると、情報コードCが表示されるように表示部33を制御する。
【0035】
このため、情報端末30では、撮像部32により読取装置20の発光部23にて発光される所定の発光状態が撮像された場合に限り、表示部33により情報コードCが表示される。すなわち、発光部23にて発光される所定の発光状態が撮像されない限り表示部33により情報コードCが表示されることもなく隠されるため、情報コードCを不正に撮像することができないので、情報コードCの読み取りに関してセキュリティ性を向上させることができる。
【0036】
さらに、上記所定の発光状態として1秒間隔で点滅する発光状態が採用されていることから、当該所定の発光状態には、時間的に変化する発光状態が含まれるため、情報コードCを表示させるためのキーとなる所定の発光状態をより複雑化することができるので、情報コードCの読み取りに関してセキュリティ性をさらに向上させることができる。なお、上記所定の発光状態として、1秒間隔で点滅する発光状態が採用されることに限らず、例えば、2以上の異なる色にて順次点滅する発光状態など、時間的に変化する他の発光状態が採用されてもよい。
【0037】
特に、発光部23は、読取口28の近傍に設けられることで撮像部22による撮像方向に向けて発光するように配置され、撮像部32は、表示部33の表示面の近傍に設けられることで表示部33の表示面に対面する方向を撮像するように配置される。
【0038】
これにより、表示部33の表示面を読取口28を介して撮像部22に向けた状態では、発光部23が撮像部32の撮像範囲内に位置しやすくなるので、発光部23による発光状態を容易に撮像することができる。このため、表示部33の表示面を撮像部22に向けるように情報端末30を読取装置20にかざすと、発光部23による発光状態が撮像されて表示部33に情報コードCが表示され、その表示された情報コードCが撮像部22により撮像されるので、隠された情報コードCを読取装置20に読み取らせるための情報端末30の操作を簡素化することができる。したがって、情報コードCの読み取りに関してセキュリティ性を向上させつつ、利便性を高めることができる。
【0039】
なお、発光部23は、読取口28の近傍に設けられることで撮像部22による撮像方向に向けて発光するように配置されることに限らず、例えば、ケース27の側面に設けられることで撮像部22による撮像方向に向けて発光するように配置されてもよい。また、撮像部32は、表示部33の表示面の近傍に設けられることで表示部33の表示面に対面する方向を撮像するように配置されることに限らず、情報端末30の外郭を構成するケースの側面(表示部33の表示面を含めた前面に対して連なる面)に設けられることで表示部33の表示面に対面する方向を撮像するように配置されてもよい。
【0040】
また、セキュリティ性をさらに向上させるために、情報端末30の表示部33に画面表示される情報コードCは、暗号化された情報が記録されるように構成されてもよい。例えば、情報コードCは、所定の暗号化キーに基づいて暗号化された情報が記録される非公開領域と、暗号化キーによって暗号化されていない公開情報が記録される公開領域とを備えた一部非公開コードとして構成されてもよい。この場合には、暗号化キーに対応する解読用のキーを有する読取装置20のみ解読を行うことができる。なお、一部非公開コードの公開領域は、解読用のキーを有さない通常の読取装置によっても解読可能な領域として構成されている。このような一部非公開コードの生成方法や生成される一部非公開コードの具体的構成としては、例えば、特開2009−9547公報、特開2008−299422公報などに開示された技術を好適に用いることができる。
【0041】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る情報コード読取システムについて、図面を参照して説明する。
本第2実施形態に係る情報コード読取システムでは、情報コードを利用した決済処理を行う点が、上記第1実施形態に係る情報コード読取システムと異なる。したがって、第1実施形態の情報コード読取システムと実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0042】
図6に示すように、本実施形態に係る情報コード読取システム10aは、決済用の装置として機能する読取装置20と決済利用者が所持する情報端末30とに加えて、情報コード生成サーバ40を備えている。この情報コード生成サーバ40は、情報端末30から受信した情報をもとに情報コードCを生成する情報コード生成部として機能するとともに、その生成した情報コードCに関する情報を情報端末30に対して送信するように機能する。
【0043】
本実施形態では、読取装置20は、店舗内の机上等に配置されて、決済利用者による商品購入時に読み取った情報コードCの読取結果を決済用のPOS端末50に送信するように機能する。特に、本実施形態では、情報コードCの読み取りに関してセキュリティ性をさらに向上させるため、制御部21は、発光時刻を特定可能に随時更新される特定発光状態にて発光するように発光部23を制御する。例えば、ある時間帯では発光部23が1秒等間隔で赤色にて点滅し、他の時間帯では発光部23が0.5秒および2秒の交互の間隔で青色にて点滅する等、ある時間帯での発光部23の発光状態と他の時間帯での発光部23の発光状態とが異なることとなる。このため、その発光状態を撮像した動画から当該発光時刻を特定することができる。すなわち、上記特定発光状態は、読取装置20によりワンタイム的にユニークに生成される認証コード(識別信号)として利用することができる。本実施形態では、例えば、発光色と点滅間隔(発光パターン)とに基づいて認証コードを生成することができる。
【0044】
そして、情報端末30では、発光部23の特定発光状態を撮像すると、この特定発光状態から一義的に導き出される認証コードを生成し、この認証コードと記憶部35に予め記憶される利用者を特定可能な情報(以下、単に、個人特定情報ともいう)とを情報コード生成サーバ40に送信することで、情報コード生成サーバ40から決済用の情報コードCに関する情報を受信する。
【0045】
以下、第2実施形態において、情報端末30に表示される情報コードCを利用した決済を行う際にその情報端末30の制御部31にて実行される情報コード表示処理および読取装置20、情報コード生成サーバ40での処理について、図7図9等を用いて詳述する。
【0046】
POS端末50の近傍に配置されている読取装置20は、POS端末50からの指示または操作部24の操作に応じて発光部23が特定発光状態にて発光し撮像部22が読取口28を介して撮像可能な状態となっている(図7のF1参照)。
【0047】
そして、情報端末30を所持する利用者が店舗等にて情報コードCを利用した決済を行う際に操作部34に対して所定の操作がなされることで、制御部31にて情報コード表示処理が開始される。まず、図8のステップS201に示す決済準備情報表示処理がなされ、図9(A)に例示するように、表示部33の表示面に「この画面を読取口にタッチしてください」等、表示部33の表示面を読取装置20の撮像部22にて撮像可能に読取口28にかざす動作を促すための情報が表示される(図7のF2参照)。
【0048】
次に、ステップS203に示す撮像処理がなされ、撮像部32により動画撮像可能な状態となる(図7のF3参照)。続いて、ステップS205に示す判定処理にて、撮像部32にて読取装置20の発光部23による上記特定発光状態が撮像されているか否かについて判定される。ここで、表示部33の表示面が読取口28にかざされていないために発光部23による上記特定発光状態が撮像されていない場合には(S205でNo)、上記撮像処理がなされて、撮像部32による動画撮像可能な状態が維持される。
【0049】
このような状態で利用者により表示部33の表示面が読取口28にかざされると、発光部23が撮像部32の撮像範囲内に位置することとなり、撮像部32にて発光部23による上記特定発光状態が撮像されることとなる。これにより、ステップS205にてYesと判定された後、ステップS207に示す認証コード受信処理がなされ、撮像された特定発光状態、具体的には、発光部23の発光色と点滅間隔とに基づいて認証コードが生成されて受信される(図7のF4参照)。続いて、ステップS209に示す個人特定情報および認証コード送信処理がなされ、上述のように受信された認証コードが記憶部35に予め記憶される個人特定情報とともに情報コード生成サーバ40に送信される(図7のF5参照)。
【0050】
このように送信された認証コードおよび個人特定情報が情報コード生成サーバ40にて受信されると、情報コード生成サーバ40では、受信した個人特定情報を同じく受信した認証コードを用いて暗号化することで情報コードCが生成される(図7のF6参照)。このため、情報コードCを解読するためには暗号化に用いた認証コードが必要となり、対応する認証コードを有しない読取装置ではその情報コードCを解読することができない。このように生成された情報コードCに関する情報は、認証コードおよび個人特定情報を送信した情報端末30に対して送信される(図7のF7参照)。
【0051】
認証コードおよび個人特定情報を送信した情報端末30では、情報コード生成サーバ40から上述のように送信された情報コードCに関する情報を受信すると(S211でYes)、ステップS213に示す情報コード表示処理がなされる。この処理では、図9(B)に例示するように、受信した情報コードCが読取口28にかざされた状態での表示部33の表示面に表示される(図7のF8参照)。
【0052】
読取装置20では、上述のように情報コードCが表示された表示部33の表示面が読取口28にかざされているため、情報コードCが読取口28を介して撮像部22により撮像される(図7のF9参照)。そして、読取装置20では、現時点における発光部23の特定発光状態に対応する認証コードを把握できるため、この認証コードを用いた制御部21による所定のデコード処理により情報コードCが解読されることで、個人特定情報が取得される(図7のF10参照)。なお、現時点の特定発光状態に対応する認証コードを用いたデコード処理が失敗した場合には、発光状態のタイムラグ等を考慮して、前回や前々回等の特定発光状態に対応する認証コードを用いてデコード処理を行ってもよい。また、認証コードを用いて情報コードCを解読する制御部21は、「解読部」の一例に相当し得る。
【0053】
このように取得された個人特定情報は、通信部26を用いてPOS端末50に送信される。POS端末50では、読取装置20から受信した個人特定情報に加えてPOS端末50の決済時の操作に応じて入力された決済金額等を含めた決済情報が決済関連の処理を行う決済管理サーバ60に送信される。決済管理サーバ60では、POS端末50から受信した個人特定情報や決済金額等の決済情報に基づいて決済処理が完了可能であるか否かを判断し、決済処理完了可能と判断されると、決済金額等に応じた決済処理を行った後に決済完了通知がPOS端末50に送信される。一方、利用可能金額の不足等、決済処理完了不可能と判断されると、エラー通知がPOS端末50に送信される。
【0054】
以上説明したように、本実施形態に係る情報コード読取システム10aでは、読取装置20の発光部23は、撮像部22により情報コードCを撮像する際に発光時刻を特定可能に随時更新される特定発光状態にて発光し、制御部21は、撮像部22により撮像された情報コードCを上記特定発光状態に基づいて解読する。そして、情報端末30の制御部31は、撮像部32により上記特定発光状態が撮像されると、この特定発光状態に応じて情報コード生成サーバ40により生成された情報コードCが表示されるように表示部33を制御する。
【0055】
これにより、情報端末30の表示部33に表示される情報コードCは、撮像される時刻を特定可能な発光状態に基づいて生成されるので、読取装置20では、撮像した情報コードCが本システムの利用に際して適切な時刻で生成されたものであるか否かについて容易に判断することができる。このため、仮に情報端末30に表示された情報コードが不正に撮像されたとしても、後日、読取装置20に読み取らせた上記情報コードCを不正な情報コードとして認識することができ、情報コードCの読み取りに関してセキュリティ性を向上させることができる。
【0056】
なお、情報コードCは、情報コード生成サーバ40にて生成されることに限らず、情報端末30の制御部31にて行われる情報コード生成処理にて生成されてもよい。この場合、制御部31は、「情報コード生成部」の一例に相当し得る。
【0057】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る情報コード読取システムについて、図面を参照して説明する。
本第3実施形態に係る情報コード読取システムでは、情報コードを表示する前の表示画面を変更した点が、上記第1実施形態に係る情報コード読取システムと異なる。したがって、第1実施形態の情報コード読取システムと実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
上述した図5(A)に例示しするように単に文字情報を表示したような表示画面では、情報コードがどの位置に表示されるかわからないために、表示部33の表示画面について適切な画面位置を読取装置20の読取口28にかざせない可能性がある。
【0059】
そこで、本実施形態では、制御部31は、撮像部32により発光部23による所定の発光状態が撮像される前に情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報を表示する。具体的には、例えば、図10(A)に例示するように、情報コードが表示されるコード表示領域を示す情報として、QRコードの位置を特定するための3つのファインダパターンFPを表示部33に表示する。そして、制御部31は、発光部23による所定の発光状態が撮像部32により撮像されると上記3つのファインダパターンFP(コード表示領域)を基準に情報コードCを表示するように表示部33を制御する(図5(B)参照)。
【0060】
これにより、3つのファインダパターンFP(コード表示領域を示す情報)を見た利用者は、その情報に基づいて認識されるコード表示領域を撮像部22に対して撮像可能に向ければよいので、情報コードCが表示される前であっても表示部33を撮像部22に対して適切な位置に容易にかざすことができる。
【0061】
なお、コード表示領域を示す情報は、3つのファインダパターンFPに限らず、QRコードの一部を構成する他の固定パターンであってもよい。また、他のコード種別の情報コードであれば、そのコード種別の情報コードの一部を構成する固定パターンなどをコード表示領域を示す情報として表示部33に表示してもよい。
【0062】
また、コード表示領域を示す情報は、図10(B)に例示する変形例のように、コード表示領域の外縁を示す枠線CFであってもよい。
【0063】
なお、発光部23による発光状態が撮像される前にコード表示領域を示す情報を表示する本実施形態の特徴的構成は、他の実施形態にも適用することができる。
【0064】
[他の実施形態]
なお、本発明は上記各実施形態および変形例に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)上述した所定の発光状態や特定発光状態は、1つの発光部23によって実現されることに限らず、複数の発光部23によって実現されてもよい。また、上述した所定の発光状態や特定発光状態は、時間的に変化する発光状態が含まれることに限らず、例えば、単に複数の発光部がそれぞれ特定の波長帯の光を同時に発光する発光状態を維持する等、静的な発光状態として実現されてもよい。この場合には、撮像部32により撮像された静止画像に応じて所定の発光状態または特定発光状態が撮像されているか否かを判定することができる。
【0065】
(2)本発明は、情報端末30に画面表示される情報コードCを読取装置20に読み取らせることで入場管理や決済を行うような情報コード読取システムに採用されることに限らず、例えば、情報端末を会員証として画面表示された情報コードを用いて認証を行うシステム等、情報端末に画面表示される情報コードを読取装置に読み取らせることでこの情報コードの解読により取得された情報に基づく処理(サービスの提供等)を行うような情報コード読取システムに採用されてもよい。このようなシステムであっても、発光部23にて発光される所定の発光状態が撮像されない限り表示部33により情報コードCが表示されることもなく隠されるため、情報コードCを不正に撮像することができないので、情報コードCの読み取りに関してセキュリティ性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0066】
10,10a…情報コード読取システム
20…読取装置
21…制御部(解読部)
22…撮像部(装置側撮像部)
23…発光部
30…情報端末
31…制御部(表示制御部)
32…撮像部(端末側撮像部)
33…表示部
40…情報コード生成サーバ(情報コード生成部)
C…情報コード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10