【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
【0007】
すなわち、請求項1記載の本発明は、走行車体(1)の前側に、ラジエータ(22)とバッテリ(17)とエンジン(E)とを内装するボンネット(2)を備え、
前記エンジン(E)の左右両側を支持し、前記走行車体(1)の前部まで延びる少なくとも左右に略平行な機体フレーム(8)を有し、前記エンジン(E)の動力を前方に伝動する伝動軸(11)と、該伝動軸(11)に連結して回転数を変速するギヤを内装するギヤケース(12)と、前記ギヤケース(12)に連結して前記走行車体の前側に突出するフロントPTO軸(13)と、を備え、前記伝動軸(11)を前記機体フレーム(8)の間に設け、前記ギヤケース(12)の上部を、前記機体フレーム(8)を構成する左右のプレート(9L),(9R)と横方向に繋いで設ける前部のプレート(9F)とに囲まれる空間
で支持し、
前記ギヤケース(12)の後部をケースステー(20)に固定し、前記ケースステー(20)を前記左右のプレート(9L),(9R)
にボルト固定する構成で支持し、
前記フロントPTO軸(13)を前記前部のプレート(9F)の下方に設け、更に前方に突出させ、
前記ギヤケース(12)の下部をアクスルケースブラケット(14)より下方位置に突出させ、前記ギヤケース(12)下部の前面に前記フロントPTO軸(13)を突設し、
前記フロントPTO軸(13)には左右及び上方を覆う保護カバー(16)を設け、
前記前部のプレート(9F)には牽引用のヒッチ(19)を取り付け、前記牽引用のヒッチ(19)は前記保護カバー(16)の上方に設け、
前記ギヤケース(12)は、前記バッテリ(17)を載置するバッテリベースプレート(18)の下方に設け、前記バッテリベースプレート(18)を着脱自在に構成
し、
前記バッテリベースプレート(18)は、下面をフラットに形成し、前記伝動軸(11)が、前記バッテリベースプレート(18)の直下方を通過する構成とし、
前記伝動軸(11)は、前後に自在継手(11a)を設けており、中間部で2分割して角スプライン嵌合して長手方向に伸縮自在に構成することを特徴とするトラクタである。
請求項2記載の本発明は、前記伝動軸(11)は、前記アクスルケースブラケット(14)に形成した切り欠き部(15)を通過させる構成としてあることを特徴とする請求項1記載の本発明のトラクタである。
第1の本発明に関連する発明は、走行車体(1)の前側にエンジン(E)を内装するボンネット(2)を備え、前記エンジン(E)の左右両側を支持し、前記走行車体(1)の前部まで延びる少なくとも左右に略平行な機体フレーム(8)を有し、前記エンジン(E)の動力を前方に伝動する伝動軸(11)と、該伝動軸に連結して回転数を変速するギヤを内装するギヤケース(12)と、前記ギヤケースに連結して前記走行車体の前側に突出するPTO軸(13)を備え、前記伝動軸(11)を前記機体フレーム(8)の間に設け、前記ギヤケース(12)を前記機体フレームの左右のプレート(9L),(9R)と横方向に繋いで設ける前部のプレート(9F)で支持し、前記PTO軸(13)を前記前部のプレート(9F)の下方に設け、更に前方に突出させてあることを特徴とする。
機体フレーム(8)の形状を効率よく利用してエンジン(E)やギヤケース(12)を支持し、伝動軸(11)、PTO軸(13)等をバランス良く配置することができる。
【0008】
第2
の本発明に関連する発明は、
第1
の本発明に関連する発明において、前記前部のプレート(9F)には牽引用のヒッチ(19)を取り付け、前記牽引用のヒッチ(19)は前記PTO軸(13)の上方に設けてあることを特徴とする。
【0009】
上記構成によると、牽引ヒッチ(19)は、機体フレームである左右プレートの前部を繋ぐ前部プレート(9F)に取り付けるものであり、構成が強固であって、PTO軸の上方に効率よく取り付けることができる。
【0010】
第3
の本発明に関連する発明は、
第1又は
第2
の本発明に関連する発明において、前記PTO軸(13)にはこの左右及び上方を覆う保護カバー(16)を設けてあることを特徴とする。
【0011】
上記構成によると、PTO軸(13)の下方を除く周囲をカバー(16)によって覆うため、PTO軸を効果的に安全に保護することができる。
【0012】
第4
の本発明に関連する発明は、
第1又は
第2又は
第3
の本発明に関連する発明において、前記ギヤケース(12)は、バッテリ(17)を載置するバッテリベースプレート(18)の下方に設置してあることを特徴とする。
【0013】
上記構成によると、バッテリベースプレート(18)は着脱自在又はバッテリ載置部に切り欠きを設けることで、ギヤケース(12)のメンテナンスの容易化を図ることができる。
【0014】
第5
の本発明に関連する発明は、
第1又は
第2又は
第3又は
第4
の本発明に関連する発明において、前記伝動軸(11)は、アクスルケースブラケット(14)の切り欠き部(15)を通る構成としてあることを特徴とする。
【0015】
上記構成によると、アクスルケースブラケット(14)の切り欠き部(15)によって伝動軸(11)を通すことができるので、伝動軸の配置スペースが小さくて済み、省スペース化を図ることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上要するに、
本発明によれば、従来からの機体フレームの形状を効率よく利用して、エンジンやギヤケースを支持でき、伝動軸、フロントPTO軸等バランス良く配置することができる。
第1
の本発明に関連する発明によれば、従来からの機体フレームの形状を効率よく利用して、エンジンやギヤケースを支持でき、伝動軸、フロントPTO軸等バランス良く配置することができる。
【0017】
第2
の本発明に関連する発明によれば、
第1
の本発明に関連する発明の効果に加えて、機体フレームに牽引用ヒッチを効率よく取り付けることできる。
【0018】
第3
の本発明に関連する発明によれば、
第1又は
第2
の本発明に関連する発明の効果に加えて、フロントPTO軸をカバーによって覆い効果的、安全に保護することができる。
【0019】
第4
の本発明に関連する発明によれば、
第1又は
第2又は
第3
の本発明に関連する発明の効果に加えて、バッテリベースプレートの着脱自在構成等によってギヤケースのメンテナンスを容易に行うことができる。
【0020】
第5
の本発明に関連する発明によれば、
第1又は
第2又は
第3又は
第4
の本発明に関連する発明の効果に加えて、伝動軸をアクスルケースブラケットの切り欠き部を通すことによって伝動軸の配置スペースの省スペース化を図ることができる。