特許第6593536号(P6593536)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6593536
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】分析装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/223 20060101AFI20191010BHJP
   G01N 23/2204 20180101ALI20191010BHJP
【FI】
   G01N23/223
   G01N23/2204
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-524591(P2018-524591)
(86)(22)【出願日】2016年6月27日
(86)【国際出願番号】JP2016068949
(87)【国際公開番号】WO2018002979
(87)【国際公開日】20180104
【審査請求日】2018年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114030
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿島 義雄
(72)【発明者】
【氏名】米田 哲弥
【審査官】 藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−215073(JP,A)
【文献】 特開2011−241882(JP,A)
【文献】 中国実用新案第202018430(CN,U)
【文献】 発明協会公開技報公技番号2010−505135
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 23/223
G01N 23/2204
JSTPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を配置するための試料室と、
照射手段と検出器とを有する分析室と、
前記試料室内と前記分析室内とを連結する連結状態か遮断する遮断状態に切替えるゲートバルブと、
前記試料室内及び前記分析室内に連結される真空ポンプと、
前記試料室内及び前記分析室内に連結される調圧バルブと、
前記連結状態において前記試料室内及び前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御する制御部とを備える分析装置であって、
前記制御部は、前記遮断状態において前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御するとともに、
前記遮断状態において制御した前記調圧バルブの開閉度を記憶させ、
前記連結状態において前記遮断状態の前記調圧バルブの開閉度を用いて前記調圧バルブの開閉度を制御することを特徴とする分析装置。
【請求項2】
試料を配置するための試料室と、
照射手段と検出器とを有する分析室と、
前記試料室内と前記分析室内とを連結する連結状態か遮断する遮断状態に切替えるゲートバルブと、
前記試料室内及び前記分析室内に連結される真空ポンプと、
前記試料室内及び前記分析室内に連結される調圧バルブと、
前記連結状態において前記試料室内及び前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御する制御部とを備える分析装置であって、
前記制御部は、前記遮断状態において前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御するとともに、
前記連結状態において制御した前記調圧バルブの開閉度を記憶させ、
前記遮断状態において前記連結状態の前記調圧バルブの開閉度を用いて前記調圧バルブの開閉度を制御することを特徴とする分析装置。
【請求項3】
前記照射手段は、X線を前記試料に出射するX線管であり、
前記検出器は、前記試料からのX線を検出するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析装置に関し、特に試料中に含まれる元素の情報を取得する蛍光X線分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄鋼品種(例えば、低合金鋼や炭素鋼やステンレス鋼や低合鋳鉄等)や非鉄金属品種の多様化や高品質化や製鋼加工技術の発展に伴い、母材(例えば、Fe、Cu、Al等)中に含有される微量成分、特にC、Si、S、P、Mn、Ni等の元素の量を厳密にコントロールすることが要求されてきており、鉄鋼材や非鉄金属材等の生産工場等での製鋼・精練工程において、母材中に含有される微量成分を定量することが重要となってきている。
そこで、近年、試料に一次X線を照射し、一次X線により励起されて放出される蛍光X線の強度を検出することによって、その試料に含まれる元素の定性や定量分析を行う蛍光X線分析装置が生産工場等で広く利用されるようになってきている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図3は、従来の同時型蛍光X線分析装置の構成を示す概略構成図である。同時型蛍光X線分析装置101は、予備排気室(試料室)10と、予備排気室10の上方に配置された分析室20と、予備排気室10と分析室20との間に配置されたゲートバルブ30と、ロータリーポンプ(真空ポンプ)40と、圧力値pを検出する圧力センサ41と、バルブ51〜54と、制御部160と、記憶部70と、表示部71とを備える。
【0004】
予備排気室10は、上面に形成された開口11aと下面に形成された開口11bとを有する予備排気室筐体11と、試料Sが載置される水平な載置面を有する試料ホルダ12とを備える。試料ホルダ12は、開口11bを塞ぎながら試料Sを予備排気室筐体11内に配置する上方位置(測定位置)と、試料Sを予備排気室筐体11外に配置する下方位置(交換位置)とに移動可能になっている。また、予備排気室筐体11内は、大気開放バルブ54と連結されるとともに、開閉バルブ52を介してロータリーポンプ40や調圧バルブ53や圧力センサ41と連結されている。
【0005】
分析室20は、下面に形成された開口21aを有する分析室筐体21と、X線管22と、検出器23とを備える。X線管22は、分析室筐体21の上方に取付けられており、一次X線が下方の予備排気室10に出射されるように構成されている。検出器23は、例えば、導入窓が形成された筐体を有し、筐体の内部に蛍光X線の強度を検出する半導体素子等が配置されている。そして、検出器23は、分析室筐体21の右上方に取付けられている。また、分析室筐体21内も、開閉バルブ51を介してロータリーポンプ40や調圧バルブ53や圧力センサ41と連結されている。
【0006】
ゲートバルブ30は、水平な板状体31を有し、板状体31が予備排気室筐体11の開口11aと分析室筐体21の開口21aとを塞ぐ左方位置(遮断状態)と、開口11aと開口21aとを連通させる右方位置(連結状態)とに移動可能になっている。
【0007】
ここで、蛍光X線分析装置101を用いて複数の試料Sを分析していく分析方法について説明する。図4は、分析方法について説明するためのフローチャートである。
まず、一の試料Sの分析が終了すると、ステップS201の処理(調圧終了ステップ)において、制御部160は、ゲートバルブ30を左方位置(遮断状態)に配置することで、分析室筐体21内と予備排気室筐体11内とを遮断し、開閉バルブ52を閉めることで、ロータリーポンプ40と予備排気室筐体11内とを遮断する。
【0008】
次に、ステップS202の処理(調圧終了ステップ)において、制御部160は、開閉バルブ51を閉めることで、ロータリーポンプ40と分析室筐体21内とを遮断し、調圧バルブ53を閉じる。
次に、ステップS203の処理(試料排出ステップ)において、分析者は、大気開放バルブ54を開けることで、予備排気室筐体11内を大気圧とする。
【0009】
次に、ステップS204の処理(試料排出ステップ)において、分析者は、試料ホルダ12を下方位置(交換位置)に配置することで、一の試料Sと二の試料Sとを交換する。
次に、ステップS205の処理(試料導入ステップ)において、分析者は、試料ホルダ12を上方位置(測定位置)に配置することで、試料Sを予備排気室筐体11内に配置する。
【0010】
次に、試料ホルダ12が上方位置(測定位置)に配置されると、ステップS206の処理(予備排気ステップ)において、制御部160は、大気開放バルブ54を閉め、開閉バルブ52を開けることで、ロータリーポンプ40と予備排気室筐体11内とを連結して、予備排気室筐体11内の圧力値pを大気圧から粗真空(所定圧力値P’(例えば50Pa等))とする。
【0011】
次に、ステップS207の処理(調圧開始ステップ)において、制御部160は、圧力値pが所定圧力値P’以下になると、開閉バルブ51を開けることで、ロータリーポンプ40と分析室筐体11内とを連結し、ゲートバルブ30を右方位置(連結状態)に配置することで、分析室筐体21内と予備排気室筐体11内とを連結する。
次に、ステップS208の処理(調圧開始ステップ)において、制御部160は、記憶部70に記憶されたPIDパラメータ(PID定数)を用いてPID制御で調圧バルブ53の開閉度を調整しながら、圧力値pを本真空(設定真空値P(例えば15Pa等))に収束させる。つまり、分析室筐体21内の圧力値pと予備排気室筐体11内の圧力値pとを設定真空値Pにする。
【0012】
次に、圧力値pが設定真空値Pで安定すると、ステップS209の処理(分析ステップ)において、制御部160は、試料Sに一次X線を照射して、検出器23で試料Sで発生した蛍光X線の強度を検出する。
次に、蛍光X線の強度が検出されると、ステップS210の処理(分析ステップ)において、制御部160は、試料Sに一次X線を照射することを停止して分析を終了して、表示部71に分析結果を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平6−331574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところで、上述したような分析方法では、ステップS208の処理において、制御部160は、調圧バルブ53の開閉度をPID制御で調整しながら、圧力値p及び圧力値pを設定真空値Pとするが、調圧バルブ53の特性は個体差が大きい上に外気温に左右されるため、短時間で調圧バルブ53の開閉度を調整することができる最適なPIDパラメータにチューニングすることが困難であった。そのため、調圧バルブ53の開閉度を徐々に調整させるPIDパラメータを用いなければならず、圧力値p及び圧力値pを設定真空値Pとするには時間がかかった。
【0015】
特に生産工場等での製鋼・精練工程においては試料Sを次々と分析していく必要があり、鉄鋼や非鉄中に含まれる多種類の微量成分の定量を迅速に行なうことができる蛍光X線分析方法を用いているにもかかわらず、1分析あたりに要する測定時間の中で、圧力値p及び圧力値pを設定真空値Pとするための時間が大きな割合を占めており、問題であった。
そこで、本発明は、設定真空値Pに短時間で収束させることができる分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するためになされた本発明の分析装置は、試料を配置するための試料室と、照射手段と検出器とを有する分析室と、前記試料室内と前記分析室内とを連結する連結状態か遮断する遮断状態に切替えるゲートバルブと、前記試料室内及び前記分析室内に連結される真空ポンプと、前記試料室内及び前記分析室内に連結される調圧バルブと、前記連結状態において前記試料室内及び前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御する制御部とを備える分析装置であって、前記制御部は、前記遮断状態において前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御するとともに、前記遮断状態において制御した前記調圧バルブの開閉度を記憶させ、前記連結状態において前記遮断状態の前記調圧バルブの開閉度を用いて前記調圧バルブの開閉度を制御するようにしている。
【0017】
また、上記課題を解決するためになされた本発明の他の分析装置は、試料を配置するための試料室と、照射手段と検出器とを有する分析室と、前記試料室内と前記分析室内とを連結する連結状態か遮断する遮断状態に切替えるゲートバルブと、前記試料室内及び前記分析室内に連結される真空ポンプと、前記試料室内及び前記分析室内に連結される調圧バルブと、前記連結状態において前記試料室内及び前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御する制御部とを備える分析装置であって、前記制御部は、前記遮断状態において前記分析室内が設定圧力値となるように、前記調圧バルブの開閉度をPID制御するとともに、前記連結状態において制御した前記調圧バルブの開閉度を記憶させ、前記遮断状態において前記連結状態の前記調圧バルブの開閉度を用いて前記調圧バルブの開閉度を制御するようにしている。
【0018】
ここで、「設定圧力値」とは、試料を分析するために設計者等によって予め決められた圧力値であり、例えば15Pa等となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の分析装置によれば、試料の排出から次の試料の導入までの時間(遮断状態)が長く、その時間に調圧バルブの動作に影響するような外気温等の変化(経年劣化等も含む)があった場合にも、連結状態において設定真空値Pに素早く収束させることができる。よって、スループットが上がる。
【0020】
上記の発明において、前記照射手段は、X線を前記試料に出射するX線管であり、前記検出器は、前記試料からのX線を検出するものであるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る同時型蛍光X線分析装置の一例を示す概略構成図。
図2】分析方法について説明するためのフローチャート。
図3】従来の同時型蛍光X線分析装置の構成を示す概略構成図。
図4】分析方法について説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る同時型蛍光X線分析装置の一例を示す概略構成図である。なお、上述した同時型蛍光X線分析装置101と同様のものについては、同じ符号を付している。
同時型蛍光X線分析装置1は、予備排気室(試料室)10と、予備排気室10の上方に配置された分析室20と、予備排気室10と分析室20との間に配置されたゲートバルブ30と、ロータリーポンプ(真空ポンプ)40と、圧力値pを検出する圧力センサ41と、バルブ51〜54と、制御部60と、記憶部70と、表示部71とを備える。すなわち、本発明の実施形態に係る蛍光X線分析装置1と従来の蛍光X線分析装置101とでは、制御部60のみが異なる。
【0024】
ここで、蛍光X線分析装置1を用いて複数の試料Sを分析していく分析方法について説明する。図2は、分析方法について説明するためのフローチャートである。
まず、一の試料Sの分析が終了すると、ステップS101の処理(本調圧終了ステップ)において、制御部60は、ゲートバルブ30を左方位置(遮断状態)に配置することで、分析室筐体21内と予備排気室筐体11内とを遮断し、開閉バルブ52を閉めることで、ロータリーポンプ40と予備排気室筐体11内とを遮断する。なお、本調圧終了ステップにおいても、分析室筐体21内の圧力値pと予備排気室筐体11内の圧力値pとが設定真空値Pとなるように制御した調圧バルブ53の開閉度を記憶させ、遮断状態での調圧バルブ53の制御に利用してもよい。
次に、ステップS102の処理(試料排出ステップ)において、分析者は、大気開放バルブ54を開けることで、予備排気室筐体11内を大気圧とする。
【0025】
次に、ステップS103の処理(試料排出ステップ)において、分析者は、試料ホルダ12を下方位置(交換位置)に配置することで、一の試料Sと二の試料Sとを交換する。
次に、ステップS104の処理(試料導入ステップ)において、分析者は、試料ホルダ12を上方位置(測定位置)に配置することで、試料Sを予備排気室筐体11内に配置する。
【0026】
一方、ステップS101の処理が終了すると、ステップS105の処理(予備調圧ステップ)において、制御部60は、記憶部70に記憶されたPIDパラメータを用いてPID制御で調圧バルブ53の開閉度を調整しながら、圧力値pを設定真空値Pに収束させる。なお、制御部60は、ステップS101の処理やステップS109の処理で調圧バルブ53の開閉度(制御値)を記憶させたときには、その調圧バルブ53の開閉度(制御値)と、記憶部70に記憶されたPIDパラメータ(PID定数)とを用いてPID制御で調圧バルブ53の開閉度を調整しながら、圧力値pを設定真空値Pに収束させてもよい。
次に、試料ホルダ12が上方位置(測定位置)に配置されると、ステップS106の処理(予備調圧ステップ)において、制御部60は、ステップS105の処理で分析室筐体21内の圧力値pが設定真空値Pとなるように制御した調圧バルブ53の開閉度(制御値)を記憶部70に記憶させて、開閉バルブ51を閉めることで、ロータリーポンプ40と分析室筐体21内とを遮断し、調圧バルブ53を閉じる。
【0027】
次に、ステップS107の処理(予備排気ステップ)において、制御部60は、大気開放バルブ54を閉め、開閉バルブ52を開けることで、ロータリーポンプ40と予備排気室筐体11内とを連結して、予備排気室筐体11内の圧力値pを大気圧から粗真空(所定圧力値P’)とする。
【0028】
次に、ステップS108の処理(調圧開始ステップ)において、制御部60は、圧力値pが所定圧力値P’以下になると、開閉バルブ51を開けることで、ロータリーポンプ40と分析室筐体11内とを連結し、ゲートバルブ30を右方位置(連結状態)に配置することで、分析室筐体21内と予備排気室筐体11内とを連結する。
次に、ステップS109の処理(調圧開始ステップ)において、制御部60は、記憶部70に記憶されたPIDパラメータ(PID定数)と、ステップS106の処理で記憶させた調圧バルブ53の開閉度(制御値)とを用いてPID制御で調圧バルブ53の開閉度を調整しながら、圧力値pを設定真空値(本真空)Pに収束させる。つまり、分析室筐体21内の圧力値pと予備排気室筐体11内の圧力値pとを設定真空値Pにする。このとき、制御部60は、ステップS106の処理で記憶させた調圧バルブ53の開閉度(制御値)を利用するため、圧力値pを設定真空値Pに素早く収束させることができる。
【0029】
次に、圧力値pが設定真空値Pで安定すると、ステップS110の処理(分析ステップ)において、制御部60は、試料Sに一次X線を照射して、検出器23で試料Sで発生した蛍光X線の強度を検出する。
次に、蛍光X線の強度が検出されると、ステップS111の処理(分析ステップ)において、制御部60は、試料Sに一次X線を照射することを停止して分析を終了して、表示部71に分析結果を表示する。
【0030】
以上のように、本発明の蛍光X線分析装置1によれば、試料Sの排出から次の試料Sの導入までの時間(遮断状態)が長く、その時間に調圧バルブ53の動作に影響するような外気温等の変化(経年劣化等も含む)があった場合にも、ステップS109の処理において設定真空値Pに素早く収束させることができる。よって、スループットが上がる。
【0031】
<他の実施形態>
上述した実施形態では蛍光X線分析装置1を例に説明を行ったが、電子線応用装置等に対しても本発明を同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、試料中に含まれる元素の情報を取得する蛍光X線分析装置等に利用することができる。
【符号の説明】
【0033】
1 蛍光X線分析装置
10 試料室
20 分析室
22 X線管
23 検出器
30 ゲートバルブ
40 真空ポンプ
41 圧力センサ
53 調圧バルブ
60 制御部
図1
図2
図3
図4