(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両に搭載された第1の無線通信端末から車両の動力源を供給する供給地内に配置された第2の無線通信端末が前記供給地に前記車両が到来する毎に前記供給地内での近距離の無線通信を介して取得した、時刻情報が関連付けされた当該車両の第1の運転履歴情報を含む車両情報を取得すると共に、時刻情報が関連付けされた当該車両の位置情報を取得する情報取得部と、
前記車両情報と前記位置情報を用いて、当該車両の運転履歴に位置情報を合成して第2の運転履歴情報を作成する運転履歴情報作成部と、
当該車両に関連させて前記第2の運転履歴情報を蓄積する蓄積部と、
前記第2の運転履歴情報内に示された運転内容が位置に起因して生じた内容なのか、若しくは運転者個人に起因して生じた内容なのかを判定する判定部と、
判定結果に基づいて、安全運転に関する情報を作成する情報作成部と、
前記情報を出力する出力部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
前記位置情報は、当該車両の運転者が携帯する携帯端末に搭載されるGPS(Global positioning system)機能を介して取得されることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
車両に搭載された第1の無線通信端末から所定の場所内に配置された第2の無線通信端末が前記所定の場所に前記車両が到来する毎に前記所定の場所内での近距離の無線通信を介して取得した、時刻情報が関連付けされた当該車両の第1の運転履歴情報を含む車両情報を取得すると共に、時刻情報が関連付けされた当該車両の位置情報を取得する情報取得部と、
前記車両情報と前記位置情報を用いて、当該車両の運転履歴に位置情報を合成して第2の運転履歴情報を作成する運転履歴情報作成部と、
当該車両に関連させて前記第2の運転履歴情報を蓄積する蓄積部と、
前記第2の運転履歴情報内に示された運転内容が位置に起因して生じた内容なのか、若しくは運転者個人に起因して生じた内容なのかを判定する判定部と、
判定結果に基づいて、安全運転に関する情報を作成する情報作成部と、
前記情報を出力する出力部と、
を備え、
前記第2の運転履歴情報を用いて、安全運転に関する評価を示す安全運転評価情報を作成する安全運転評価情報作成部をさらに備えたことを特徴とする情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における通信システムの構成を示す構成図の一例である。
図1において、通信システム100(情報処理システムの一例)は、サービスステーション(SS)管理装置110、データ管理装置120、サービスサーバ装置130、POS(Point of Sales)管理装置150、及びPOS端末160を備えている。SS管理装置110、データ管理装置120、サービスサーバ装置130、POS管理装置150、及びPOS端末160は、インターネット(ネットワークの一例)を介して互いに通信可能に配置される。そして、POS管理装置150は、インターネット(ネットワークの一例)を介して、クレジット会社の通信装置151と通信可能に接続される。SS管理装置110、及びPOS端末160は、給油サービスステーション(SS)102(供給地:所定の場所の一例)内に配置される。また、給油サービスステーション(SS)102内には、さらに、アクセスポイント101(無線通信端末)と給油機104とが配置される。アクセスポイント101は、例えばローカルエリアネットワーク(ネットワークの一例)を介してSS管理装置110と通信可能に配置される。
【0016】
図1では、給油サービスステーション(SS)102が1つしか示されていないが、複数の給油サービスステーション(SS)102が存在すると好適である。各給油サービスステーション(SS)102には、SS管理装置110、アクセスポイント101(無線通信端末)、給油機104、及びPOS端末160が配置される。
【0017】
自動車等の車両20のユーザは、給油サービスステーション(SS)102に車両20で乗り付け(到来し)、給油機104から動力源(例えば、ガソリン、軽油、天然ガス、水素、電力等)の供給を受けることになる。SS管理装置110、アクセスポイント101(無線通信端末)、給油機104、及びPOS端末160が配置された複数の給油サービスステーション(SS)102が存在する場合には、いずれかの給油サービスステーション(SS)102に車両20で乗り付ければよい。
【0018】
車両20内には、アクセスポイント101を介してSS管理装置110と通信可能な車載器10が搭載されている。また、車両20内には、GPS(Global positioning system)衛星170から自己の位置を特定する位置情報を入手可能なGPS装置11が搭載されている。GPS装置11として、例えば、カーナビゲーション装置等が挙げられる。また、車両20のユーザ(顧客)は、携帯端末22とクレジット機能付きのカード24(クレジットカード)を所持していると好適である。車載器10は、アクセスポイント101との間で無線通信を行うことができる。また、携帯端末22は、各地域に配置された基地局140との間で無線通信を行う。また、基地局140は、インターネット(ネットワークの一例)に接続される。よって、携帯端末22は、基地局140を介して、無線通信とインターネット通信により、SS管理装置110及びサービスサーバ装置130等に通信可能に配置される。携帯端末22には、GPS衛星170から自己の位置を特定する位置情報を入手可能なGPS機能が搭載されていると好適である。
【0019】
図2は、実施の形態1における車載器の構成を示す構成図である。車載器10内には、インターフェース回路501、イグニッションON/OFF判定部502、運転情報受信部503、分析アルゴリズムデータベース(DB)504、運転情報分析部505、運転履歴情報データベース(DB)506、車両ID記憶部507、車両・位置情報送信部508、通信制御部509、位置情報受信部510、及び位置情報記憶部512が配置されている。また、運転履歴情報DB506内には分析結果格納部561が配置される。イグニッションON/OFF判定部502、運転情報受信部503、分析アルゴリズムDB504、運転情報分析部505、運転履歴情報DB506、車両ID記憶部507、車両・位置情報送信部508、及び位置情報受信部510といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。イグニッションON/OFF判定部502、運転情報受信部503、分析アルゴリズムDB504、運転情報分析部505、運転履歴情報DB506、車両ID記憶部507、車両・位置情報送信部508、及び位置情報受信部510のうちソフトウェアで構成される機能に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
【0020】
車載器10内では、運転情報受信部503が、インターフェース回路501を介して、車両20内の図示しない各制御機器から車両の運転に関する運転情報を例えばリアルタイムに受信する。運転情報として、例えば、エンジンON/OFF、走行距離、及び走行時間等が挙げられる。その他、例えば、急加速、急減速、急ハンドル、速度、連続運転時間、シートベルト着用有無、走行時の携帯使用検出、気温、ワイパー作動日時、ABS(アンチロックブレーキシステム)発動、ハンドル角度、ウィンカー作動、及びバック走行等の各発生情報が挙げられる。これらの運転内容を示す運転情報には、発生の都度、発生時刻(時刻情報)が関連付けされて記録される。受信された運転情報は、運転履歴情報DB506に格納される。また、受信された運転情報は、運転情報分析部505に出力される。運転情報分析部505は、分析アルゴリズムDB504を用いて、所定の分析アルゴリズムに従って運転情報を分析して、後述する車両情報の項目に沿った車両情報を生成する。生成された運転履歴情報は、運転履歴情報DB506内の分析結果格納部561に格納される。
【0021】
図3は、実施の形態1における車両情報の一例を示す図である。
図3の例では、車両情報として、運行管理1741に関する情報と安全運転支援1742に関する情報とが示されている。運行管理1741に関する情報と安全運転支援1742に関する情報は、運転履歴情報の一例に該当する。運行管理1741に関する情報として、例えば、エンジンON/OFF日時、走行距離、及び走行時間が挙げられる。エンジンON/OFF日時はトリップ毎に記録される。安全運転支援1742に関する情報として、例えば、急加速回数、急減速回数、急ハンドル回数、連続運転時間、発進n秒後の平均速度で定義する急発進率、等速巡航率、シートベルト着用の有無、走行時の携帯使用回数、気温及びワイパー作動回数、ABS(アンチロックブレーキシステム)発動回数、車線変更時のウィンカー作動率、交差点右左折時のウィンカー作動率、一時停止の回数、バック走行時の速度、およびバック回数の各情報が挙げられる。
【0022】
例えば、発進n秒後の平均速度で定義する急発進率は、速度0からの速度変化を分析することで発進n秒後の平均速度がわかる。例えば、発進5秒後の平均速度がわかる。そして、かかる情報を1日単位で集計することで急発進率が算出される。シートベルト着用の有無は、速度が0ではない状態でシートベルト着用(留め金具がロックされている)があるかどうかで判断できる。走行時の携帯使用回数は、例えば、速度が0ではない状態で携帯端末からの電波が継続的に検出されることでわかる。車線変更時のウィンカー作動率は、例えば、速度とハンドル角度とから車線変更を判断でき、その時刻にウィンカーが差動していたかどうかで判断できる。交差点右左折時のウィンカー作動率は、例えば、速度が助走状態でハンドル角度が大きい場合に、ハンドル角度の方向へ曲がったことを判断でき、その時刻にウィンカーが差動していたかどうかで判断できる。
【0023】
かかる車両情報は、エンジン(イグニッション:IGN)ONからOFFまでを1つの期間(トリップ)として、トリップ毎に、当該トリップ中に生じた運行管理1741に関する情報と安全運転支援1742に関する情報が定義される。なお、上述したように、かかる車両情報の各運転内容を示す運転情報については、発生の都度、発生時刻(時刻情報)が関連付けされて記録される。
【0024】
また、車載器10内では、位置情報受信部510が、インターフェース回路501を介して、車両20内に搭載されたGPS装置11から、時刻情報が関連付けされた車両の位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度の座標)を例えばリアルタイムに受信する。受信された位置情報は、位置情報記憶部512に蓄積および記憶される。
【0025】
ユーザは、車両20で給油サービスステーション(SS)102(所定の通信場所)に到来した際に、かかる給油サービスステーション(SS)102といった特定の通信場所で車載器10から車両・位置情報を発信することができる。
【0026】
ユーザは、車両20で給油サービスステーション(SS)102に到来し、イグニッションをOFFにする。車載器10内では、イグニッションON/OFF判定部502がイグニッションON/OFFに関する運転情報を入力して、イグニッションON/OFFを判定し、結果を出力する。通信制御部509は、イグニッションOFFの判定信号を受けた場合に、アクセスポイント101を探して通信の確立を指示する。ここでは、アクセスポイント101とのWiFi通信の確立を指示する。但し、車載器10とアクセスポイント101との間の無線通信はWiFi通信に限るものではない。その他の近距離無線通信を用いても構わない。
【0027】
車両・位置情報送信部508は、無線通信が確立すると、例えば、前回無線通信が確立したイグニッションOFF後の最初のイグニッションON時から蓄積された運転履歴情報DB506のデータ(運転履歴情報)を含む車両情報と位置情報記憶部512に記憶された位置情報とに、車両ID記憶部507が記憶する車両IDを付して、通信制御部509を介してアクセスポイント101を経由して、SS管理装置110に送信する。その際、アクセスポイント101では、車載器10との間で無線通信を行った日時(時刻)を車両情報に付してSS管理装置110に送信する。
【0028】
ここで、上述した例では、車両20に搭載されたGPS装置11により取得された位置情報が車載器10に入力され、車載器10からSS管理装置110に送信される例を説明したが、位置情報の通信経路はこれに限るものではない。例えば、車両20を運転する運転者が携帯する携帯端末22のGPS機能を使って携帯端末22から携帯端末22の位置、すなわち車両20の位置として、位置情報がSS管理装置110に送信されてもよい。かかる場合にはGPS装置11を車両20に搭載する必要はない。携帯端末22から位置情報をSS管理装置110に送信する場合には、携帯端末22の識別情報(携帯端末ID)を、予め、車両IDと関連付けさせて通信システム100に登録しておけばよい。そして、携帯端末22内で、例えば、数分毎に位置情報を取得し、例えば、1時間毎に携帯端末22から、携帯端末IDと登録した車両IDと共に位置情報をSS管理装置110に送信すると好適である。携帯端末22からの位置情報についても各位置に時刻が関連付けされて記憶されることは言うまでもない。携帯端末IDには、携帯端末の電話番号、及び検索エンジンアカウント等が含まれても構わない。なお、1台の車両20に複数の携帯端末22が登録されてもよい。例えば、当該車両20を複数の運転者(家族:父、母、子供等)が運転する場合が想定される。かかる場合、実際に運転する運転者が携帯端末22からインターネットを介して当該通信システム100は用意した所定のアプリケーション(アプリ)を立ち上げ、車両IDをキーとして携帯端末リストを表示させ、当該携帯端末を選択して、当該携帯端末22を優先する登録を行えばよい。これにより、複数の携帯端末22のうち、アプリに登録された携帯端末22から送信される位置情報を当該車両20の位置情報として優先するように構成することができる。
【0029】
図4は、実施の形態1における通信システムの情報処理方法の要部通信フローを示すタイムチャート図である。
図4では、GPS装置11、携帯端末22、カード24、車載器10、POS端末160、SS管理装置110、POS管理装置150、データ管理装置120、及びサービスサーバ装置130の間での通信状況の一例を示す。
図4では、図面下側に向かって時間が経過していることを示す。但し、位置情報の送信については、GPS装置11からの送信よりも携帯端末22からの送信が先に行われても構わない。
【0030】
上述したように、車両20に対して動力源を供給する給油サービスステーション(SS)102に配置されたSS管理装置110は、車両20に給油サービスステーション(SS)102にて動力源が供給される際に、車両20と無線通信を行うアクセスポイント101(無線通信端末)を介して車両20から車両ID(車両の識別情報)を含む車両20の車両情報を取得する。SS管理装置110は、車両20にGPS装置11が搭載されている場合には、かかる車両情報と共に位置情報を車両20と無線通信を行うアクセスポイント101(無線通信端末)を介して車両20から取得する。携帯端末22から位置情報を取得する場合には、SS管理装置110は、車両20が給油サービスステーション(SS)102に位置するかどうかに関わらず、インターネットを介して車両ID(車両の識別情報)を含む位置情報を携帯端末22から取得する。SS管理装置110は、情報取得装置の一例である。
【0031】
以上のように、車両20の動力源(ガソリン等)を供給する場所である給油サービスステーション(SS)102において、車両の車両ID(第1の識別情報)を取得する。なお、ここでは、車載器10から車両の車両ID(第1の識別情報の一例)を取得する場合を説明したが、これに限るものではない。例えば、給油サービスステーション(SS)102に図示しないカメラを設置して、車両20で給油サービスステーション(SS)102に到来した際に、カメラで車両20のナンバプレートを撮像することによって車両20の車両番号(第1の識別情報の一例)を取得してもよい。
【0032】
図5は、実施の形態1におけるPOS端末の内部構成を示す図である。
図5において、POS端末160内には、カード情報取得部50、通信制御部51、認証部52、メモリ53、給油量・給油料金入力部56、決済処理部58、及びPOSデータ作成部59が配置される。カード情報取得部50、認証部52、給油量・給油料金入力部56、決済処理部58、及びPOSデータ作成部59といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。カード情報取得部50、認証部52、給油量・給油料金入力部56、決済処理部58、及びPOSデータ作成部59のうちソフトウェアで構成される機能に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ53に記憶される。
【0033】
車両20が給油サービスステーション(SS)102にて給油機104からガソリン等の動力源の供給を受ける際、POS端末160は、ユーザ識別情報を読み込み、ユーザ識別情報を用いて車両20が給油サービスステーション(SS)102にて供給された動力源に対する代金の支払処理を行う。POS端末160は、支払処理装置の一例である。
【0034】
車両20が給油サービスステーション(SS)102にて給油機104からガソリン等の動力源の供給を受ける際、まず、カード情報取得部50は、通信制御部51を介して、ユーザが所持するカード24からユーザ識別情報と支払処理に関する支払処理情報とを含むカード情報を読み込む(受信する)。支払処理情報としては、例えば、クレジット決済を補償するクレジット会社の識別情報等が挙げられる。
【0035】
次に、認証部52は、ユーザ識別情報を図示しない登録情報と比較して支払処理可能かどうかを判定し、可能な場合にユーザ識別情報での支払い処理を認証する。支払処理不能の場合はその結果を出力する。
【0036】
給油機10では、カード24の認証を受けて、車両20への給油を行う。給油が終了すると、給油機10から給油量と給油料金がPOS端末160に出力される。POS端末160内では、給油量・給油料金入力部56が、通信制御部51を介して、給油機10から給油量と給油料金を入力する。そして、決済処理部58は、カード情報に含まれるユーザ識別情報と支払処理情報とを用いて、供給されたガソリン等の動力源に対する代金の支払処理を行う。POSデータ作成部59は、支払処理(或いは給油)を行った日時である支払時刻情報とPOS端末160の識別情報(支払処理装置識別情報)とを取得し、ユーザ識別情報(個人情報)、給油場所(SS名等)、給油量、給油料金、支払処理に関する支払処理情報(決済情報)、POS端末160の識別情報(支払処理装置識別情報)、及び、支払処理(或いは給油)を行った日時である支払時刻情報等の取引データ(POSデータ)を作成し、通信制御部51を介して、POS管理装置150に送信する。
【0037】
なお、ユーザが所持するカード24のカード情報に車両20の車両番号が含まれる場合には、かかる車両番号情報も合わせてPOSデータを作成し、POS管理装置150に送信すると好適である。
【0038】
図6は、実施の形態1におけるPOS管理装置の構成を示す図である。
図6において、POS管理装置150内には、通信制御部78、POSデータ受信部70、磁気ディスク装置等の記憶装置72、POSデータ加工部73、POSデータ送信部74、メモリ76、及び決済処理部71が配置される。POSデータ受信部70、POSデータ加工部73、決済処理部71、及びPOSデータ送信部74といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。POSデータ受信部70、POSデータ加工部73、決済処理部71、及びPOSデータ送信部74のうちソフトウェアで構成される機能に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ76に記憶される。
【0039】
POS管理装置150は、支払処理に関する支払処理情報とユーザ識別情報とを受信し、データ管理装置120に送信する。POS管理装置150は、代金支払管理装置の一例である。具体的には、POSデータ受信部70は、通信制御部78を介して、POS端末160から取引データ(POSデータ)を受信する。受信されたPOSデータは、記憶装置72に格納され、蓄積される。POSデータ加工部73は、受信されたPOSデータのうち支払処理情報を除くようにPOSデータを加工する。これにより、クレジットに関する個人情報を保護できる。また、POSデータ送信部74は、通信制御部78を介して、受信されたPOSデータのうち支払処理情報を除くその他のPOSデータをデータ管理装置120へ送信する。POSデータにはカード24のユーザを識別するユーザIDを含む。また、決済処理部71は、例えば、1ヶ月分蓄積されたPOSデータを集計して、通信制御部78を介して、集計結果を支払処理情報が示すクレジット会社の通信装置151に送信し、決済処理を行う。クレジット会社では、集計結果の合計料金を当該ユーザに請求することになる。
【0040】
図7は、実施の形態1におけるSS管理装置の構成を示す図である。
図7において、SS管理装置110内には、通信制御部66、車両・位置情報受信部60、車両・位置情報送信部62、位置情報受信部67、位置情報送信部68、及びメモリ64が配置される。車両情報受信部60、車両情報送信部62、位置情報受信部67、及び位置情報送信部68といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。車両情報受信部60、車両情報送信部62、位置情報受信部67、及び位置情報送信部68のうちソフトウェアで構成される機能に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ64に記憶される。
【0041】
車両・位置情報受信部60は、通信制御部66を介して、アクセスポイント101を経由した車載器10から、車両IDを含む車両20の車両情報及び位置情報(車両・位置情報)を受信する。車両・位置情報を取得する際に、車両・位置情報受信部60は、アクセスポイント101との間で無線通信を行った時刻である無線通信時刻情報を併せて取得する。このように、SS管理装置110の車両・位置情報受信部60(情報取得部の一例)は、車両20に搭載された車載器10(第1の無線通信端末)と車両20に動力源を供給する供給場所に配置されたアクセスポイント101(第2の無線通信端末)との間での無線通信を介して、車両20の運転履歴情報を含む車両情報と位置情報を取得する。そして、車両・位置情報送信部62は、通信制御部66を介して、かかる車両・位置情報をデータ管理装置120に送信する。また、携帯端末22から位置情報が送信される場合には、位置情報受信部67は、通信制御部66を介して、インターネットを経由した携帯端末22から携帯端末IDと車両ID(車両の識別情報)を含む位置情報を受信する。そして、位置情報送信部68は、通信制御部66を介して、かかる位置情報をデータ管理装置120に送信する。
【0042】
なお、カメラで車両番号を撮像した場合には、撮像した画像から得られる車両番号情報を車両情報と共にデータ管理装置120に送信すればよい。
【0043】
図8は、実施の形態1におけるデータ管理装置の構成の一例を示す図である。
図8において、データ管理装置120内には、通信制御部601、POSデータ受信部602、運転者ID抽出部603、車両・位置情報受信部604、車両ID抽出部605、ユーザ確認部606、磁気ディスク装置等の記憶装置231、車両・位置情報整理部609、評価データ要求受信部611、安全運転評価データ生成部613、安全運転評価データ送信部614、コメント作成部616、給油データ抽出部617、コンテンツ生成部618、コンテンツ送信部619、磁気ディスク装置等の記憶装置612,625、照合部631、判定部752、警告情報作成部754、警告情報送信部756、サービス情報作成部758、サービス情報送信部759、及びメモリ121が配置される。
【0044】
記憶装置231内には、車両登録データベースDB607、及び運転者登録データベースDB608が格納される。記憶装置612(第1の記憶装置)内には、カード24に基づく給油履歴を蓄積する給油履歴データベースDB634、運転操作判定DB233、サービス情報DB234、及び運転履歴情報を蓄積する運転履歴データベースDB232が格納される。取得された車両20の車両・位置情報は、ユーザ確認部606にて確認された車両識別情報に対応付けられて運転履歴データベースDB232(運転履歴情報データベース)に格納される。運転履歴データベースDB232には、さらに、車両20のユーザの例えば携帯端末22へと情報を送信するためのメールアドレス(送信アドレス)が記憶されていても好適である。
【0045】
POSデータ受信部602、運転者ID抽出部603、車両・位置情報受信部604、車両ID抽出部605、ユーザ確認部606、車両・位置情報整理部609、評価データ要求受信部611、安全運転評価データ生成部613、安全運転評価データ送信部614、コメント作成部616、給油データ抽出部617、コンテンツ生成部618、コンテンツ送信部619、照合部631、判定部752、警告情報作成部754、警告情報送信部756、サービス情報作成部758、及びサービス情報送信部759、といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。データ管理装置120内の各機能のうちソフトウェアで構成される機能に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ121に記憶される。
【0046】
POSデータ受信部602は、通信制御部601を介して、POS管理装置150からPOSデータを受信する。言い換えれば、POSデータ受信部602は、車両20に対してガソリン等の動力源を供給する給油機104或いは給油サービスステーション102といった動力源供給手段により供給された動力源に対する代金支払いを処理するPOS端末160(支払処理装置)が代金支払いに伴い取得したユーザIDを、POS端末160から取得する。POSデータ受信部602は、ユーザ情報取得手段の一例となる。そして、運転者ID抽出部603は、POSデータからユーザIDを運転者IDとして抽出する。言い換えれば、運転者ID抽出部603(運転者識別情報抽出部)は、車両20に供給される燃料の対価の支払いに用いられたクレジットカードの情報に基づいて当該車両20の運転者の識別情報を抽出する。
【0047】
車両・位置情報受信部604は、通信制御部601を介して、SS管理装置110から車両・位置情報を受信する。言い換えれば、車両・位置情報受信部604は、アクセスポイント101(無線通信端末)が無線通信を介して車両20から取得した、車両20を識別するための車両ID(車両識別情報)と、車両20に蓄積された運転履歴情報といった車両情報と、位置情報とを、アクセスポイント101からSS管理装置110を介して取得する。言い換えれば、車両情報受信部604(車両情報取得部の一例)は、車両20に搭載された車載器10(第1の無線通信端末)と車両20に動力源を供給する給油サービスステーション102(特定場所)に配置されたアクセスポイント101(第2の無線通信端末)との間での無線通信を介して、時刻情報が関連付けされた車両20の運転履歴情報(第1の運転履歴情報)を含む車両情報と時刻情報が関連付けされた位置情報とを取得する。或いは、車両・位置情報受信部604は、車両情報とは別に、携帯端末22から送信された時刻情報が関連付けされた位置情報をSS管理装置110から取得する。車両・位置情報受信部604は、情報取得手段の一例となる。
【0048】
以上のように、データ管理装置120内において、車両・位置情報受信部604によって車両・位置情報、或いは単独の位置情報が受信されると、車両ID抽出部605は、車両・位置情報、或いは単独の位置情報に含まれる車両IDを抽出する。
【0049】
ユーザ確認部606は、複数の車両の車両識別情報を蓄積する(登録する)車両登録DB607(車両データベース)を用いて車両IDに対応する車両を検索し、車両20を認証する。言い換えれば、ユーザ確認部606は、車両ID(第1の識別情報)を予め登録された情報を用いて確認する。このように、ユーザ確認部606は、車両登録DB607を参照して、取得された車両IDの有無を確認する。また、ユーザ確認部606は、運転者登録DB608を用いて運転者IDに対応する運転者(ユーザ)を検索し、ユーザを認証する。さらに、ユーザ確認部606は、POSデータの支払時刻情報が示す時刻(タイムスタンプ)と、車両情報の無線通信時刻情報が示す時刻(タイムスタンプ)とを照合して、給油サービスステーション(SS)102を利用した、車両IDと運転者IDとを対応付ける。これにより、車両情報と運転者IDとを対応付ける。さらに、ユーザ確認部606は、単独の位置情報が受信された場合に、取得された車両IDに複数の携帯端末22が登録されていた場合に、単独の位置情報と共に受信された携帯端末22が携帯端末IDを使って現在アプリに登録された優先される携帯端末22であることを確認する。車両IDに対応する携帯端末22の登録情報は、運転者登録DB608に蓄積させておけばよい。かかる照合結果は、車両・位置情報整理部609に出力される。よって、車両・位置情報整理部609は、認証された車両IDと認証された運転者IDとを取得する。
【0050】
車両・位置情報整理部609(運転履歴情報作成部)は、車両情報のうち、運転履歴情報を整理すると共に、車両情報と位置情報を用いて、車両情報に含まれる車両の運転履歴に位置情報を合成して、運転履歴情報(第2の運転履歴情報)を作成する。一方の運転履歴情報の各運転内容には、発生時刻が関連付けられており、他方の位置情報の各位置にも発生時刻が関連付けられている。よって、時刻を同じくする運転内容と位置とを関連させればよい。これにより、いつ(日時)、どこで(位置)、どのような運転操作(運転内容)をおこなったかがわかる。また、車両・位置情報整理部609には、当該車両情報に対応する車両IDと運転者IDの情報も取得している。車両・位置情報整理部609は、さらに、当該車両20の運転者ID(識別情報)を運転履歴情報に合成する。よって、かかる処理により、どの車両(車両ID)について、誰が(運転者ID)、いつ(日時)、どこで(位置)、どのような運転操作(運転内容)をおこなったのかが関連付けされた運転履歴情報が作成される。また、車両・位置情報整理部609は、受信した運転履歴情報の各内容を加工或いは/及び分析してもよい。作成された運転履歴情報は、運転履歴データベースDB232に格納され、蓄積される。運転履歴データベースDB232(運転履歴情報データベース)(蓄積部の一例)は、複数の車両20の運転履歴情報をそれぞれの車両に関連させて蓄積する。具体的には、車両IDに対応付けて蓄積する。また、ここでは、カード24のユーザ識別情報を運転者IDとして使用しているが、これに限るものではない。例えば、車載器10を登録する時点での登録者(車両の所有者、或いは使用者)にIDを付しておき、かかるIDを運転者IDとしてもよい。給油サービスステーション(SS)102を利用する際、ユーザは現金にて支払を行う場合もある。その場合にはカード24の情報は得られない。それでも運転履歴情報は車載器10から送信される。その場合に、運転者(ユーザ)がわからないといった不具合を解消できる。
【0051】
給油データ抽出部617は、POSデータから給油履歴に関する給油データを抽出する。その際、給油データは、カード24のユーザ識別情報と関連付けられる。給油データは、給油履歴データベースDB634に格納され、蓄積される。
【0052】
ここで、実施の形態1では、位置情報が付加された運転履歴情報を用いて、運転履歴中の運転内容について以下のような判定処理を実施する。
【0053】
判定部752は、運転履歴データベースDB232から車両ID毎に運転履歴情報(第2の運転履歴情報)を読み出し、運転履歴情報内に示された運転内容が位置に起因して生じた内容なのか、若しくは運転者個人に起因して生じた内容なのかを判定する。具体的には以下のように判定する。例えば、ABS発動が生じた場合、かかるABS発動が生じた場所(位置)を検索キーとして、他の車両IDの運転履歴情報について検索する。その結果、他の複数の車両(車両ID)について、同じ場所にて同様にABS発動が生じていた結果が得られれば、かかる運転内容は、運転者個人の運転傾向ではなく、場所(位置)に起因して生じたと判定する。逆に、他の車両(車両ID)について、同じ場所にて同様にABS発動が生じていない場合には、場所の問題ではなく、運転者個人に起因して生じた可能性が大きいと判定する。さらに、同じ運転者(運転者ID)が、同じ場所にて同様に複数回のABS発動が生じていた結果が得られれば、かかる運転内容は、運転者個人の運転傾向に起因して生じたと判定する。他の例として、例えば、急ハンドル(或いは急減速(急ブレーキ))が生じた場合、かかる急ハンドル(或いは急減速)が生じた場所(位置)を検索キーとして、他の車両IDの運転履歴情報について検索する。その結果、他の複数の車両(車両ID)について、同じ場所にて同様に急ハンドル(或いは急減速)が生じていた結果が得られれば、かかる運転内容は、運転者個人の運転傾向ではなく、場所(位置)に起因して生じたと判定する。逆に、他の車両(車両ID)について、同じ場所にて同様に急ハンドル(或いは急減速)が生じていない場合には、場所の問題ではなく、運転者個人に起因して生じた可能性が大きいと判定する。さらに、同じ運転者(運転者ID)が、同じ場所にて同様に複数回の急ハンドル(或いは急減速)が生じていた結果が得られれば、かかる運転内容は、運転者個人の運転傾向に起因して生じたと判定する。判定部752による判定結果は、車両IDに関連付されて、運転操作判定DB233に蓄積される。
【0054】
警告情報作成部754(情報作成部)は、判定部752による判定結果に基づいて、安全運転に関する警告情報(情報の一例)を作成する。
【0055】
図9は、実施の形態1における警告情報の一例を示す図である。
図9に示す「警告」のに続き、例えば、場所(位置)に起因して生じた運転操作(運転内容)であれば、”○○場所では、複数の運転者が××運転操作(運転内容)になり易いので注意するように”という趣旨の警告情報を作成する。例えば、運転者個人の運転傾向に起因して生じた運転操作(運転内容)であれば、” ○○場所では、あなた(個人)は××運転操作(運転内容)になり易いので注意するように”という趣旨の警告情報を作成する。
【0056】
警告情報送信部756(出力部)は、対応するユーザに向けて、通信制御部601を介して、サービスサーバ装置130に警告情報を送信(出力)する。
【0057】
図10は、実施の形態1におけるサービスサーバ装置の構成の一例を示す図である。
図10において、サービスサーバ装置130内には、通信制御部40、評価要求受信部41、評価要求送信部42、サービス情報受信部43、サービス情報送信部44、評価データ受信部45、評価データ送信部46、メモリ86、警告情報受信部89、及び警告情報送信部90が配置される。評価要求受信部41、評価要求送信部42、サービス情報受信部43、サービス情報送信部44、評価データ受信部45、評価データ送信部46、警告情報受信部89、及び警告情報送信部90といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。サービスサーバ装置130内の各機能のうちソフトウェアで構成される機能に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ86に記憶される。
【0058】
サービスサーバ装置130内では、警告情報受信部89が、通信制御部40を介して、サービス情報となる警告情報を受信する。そして、警告情報送信部90は、通信制御部40を介して、受信された警告情報を、基地局140を経由して該当するユーザの携帯端末22に送信する。以上のより、ユーザは、警告情報というサービス情報を受けることができる。
【0059】
以上のように、実施の形態1では、テレマティクスを利用して、過去の運転実績を用いてユーザに安全運転に関する警告情報というサービス情報を提供できる。よって、給油サービスステーション102(燃料販売店)に到来すれば、かかる警告情報が得られるようにできる。その結果、給油サービスステーション102(燃料販売店)においてメリットが生じるためのサービス情報をユーザに提供できる。
【0060】
警告情報の作成は、例えば、車両情報を入力する都度作成し、作成の都度、ユーザに向けて送信する。車両情報は、車両20が給油サービスステーション102に到来する毎にデータ管理装置120が取得する。そのため、車両20が給油サービスステーション102に到来する毎に警告情報を作成し、作成の都度、ユーザに向けて送信すると良い。或いは、以下のように安全運転評価結果に合わせて出力しても好適である。
【0061】
ここで、実施の形態1では、位置情報が付加された運転履歴情報が、データ管理装置120内のデータベースに蓄積されることになる。実施の形態1では、かかる運転履歴情報を用いて安全運転に関する評価を行っても構わない。かかる場合には、以下のように実施する。
【0062】
ユーザは、まず、ユーザの携帯端末22から基地局140を経由して、安全運転評価に関する評価データをサービスサーバ装置130に要求する。評価データをサービスサーバ装置130に要求する際には、車両IDを付した情報を送付する。ユーザの携帯端末22と基地局140との間は、無線通信を行う。そして、基地局140とサービスサーバ装置130との間は、例えば、インターネットを介した通信を行う。
【0063】
サービスサーバ装置130内では、評価要求受信部41が、通信制御部40を介して、安全運転評価に関する評価要求情報を受信する。そして、評価要求送信部42は、通信制御部40を介して、受信された評価要求情報をデータ管理装置120に送信する。
【0064】
データ管理装置120内では、評価データ要求受信部611が、通信制御部601を介して、評価要求情報を受信する。評価要求情報が受信されると、安全運転評価データ生成部613(サービス情報生成部の一例)は、車両20の運転履歴情報に基づいたサービス情報を生成する。具体的には、安全運転評価データ生成部613(安全運転評価情報作成部)は、運転履歴情報(第2の運転履歴情報)を用いて、安全運転に関する評価を示す安全運転評価情報(サービス情報の一例)を作成する。運転履歴情報に基づきユーザの運転方法を診断した運転診断情報が安全運転に関する評価情報として生成される。安全運転評価データ生成部613は、評価情報生成部の一例である。より具体的には、車両IDに対応する蓄積された運転履歴情報を記憶装置612内の運転履歴情報DB232から読み出し、所定のアルゴリズムに従って、安全運転に関する評価を行う。具体的には、例えば、0〜100点で点数付を行う。例えば、より点数が高い方が安全運転を行っていることを示す。言い換えれば、安全運転評価データ生成部613は、車両情報受信部604(車両情報取得手段)から取得した運転履歴情報(車両情報)に基づきサービス情報を生成する。安全運転評価データ生成部613は、サービス情報生成手段の一例である。
【0065】
図11は、実施の形態1における安全運転評価結果の内容の一例を示す図である。
図11において、例えば、90〜100点をAランク、80〜90点をBランク、60〜80点をCランク、40〜60点をDランク、39点以下をEランクと判定する。また、予め、ランクに応じて安全運転評価度数Bを設定しておく。
図10の例では、例えば、Aランクは度数Bが0.9、Bランクは度数Bが0.95、Cランク以下は1に設定する。
【0066】
また、コメント作成部616は、生成された安全運転評価データ(評価情報)に対応する運転アドバイス情報を生成する。コメント作成部616は、運転アドバイス情報生成部の一例である。例えば、「速度の出し過ぎに注意しましょう」、「急ブレーキは危険です」、「シートベルトを着用しましょう」、「バック走行が多い運転です」、「急加速は危険です」、「右左折時にはウィンカーを付けましょう」等の運転アドバイス情報を生成する。コメント作成部616は、安全運転評価データ生成部613と共にサービス情報生成手段の一例となる。よって、言い換えれば、サービス情報生成手段は、サービス情報として、生成された運転診断情報に基づく運転アドバイス情報を更に生成する。
【0067】
図12は、実施の形態1における安全運転評価データの内容の一例を示す図である。安全運転評価データ生成部613は、かかる評価点数の算出と、点数に応じたランク付を行い、かかる点数と、ランクと、コメント及び警告と、を用いた安全運転評価データを生成する。
図12の例では、点数と、ランクと、コメント及び警告と、が表になって示されたコンテンツ(安全運転評価データの一例)が生成される。コメントには、運転アドバイス情報が示される。また、警告には上述した警告情報が示される。生成されたコンテンツは、記憶装置625に車両IDに対応させて格納される。安全運転評価データは、生成時期によって運転履歴の蓄積内容が変わる可能性がある。そのため、時期によって生成される安全運転評価データの内容が変わる可能性がある。よって、生成されたランクの情報は、最新のランクになるように安全運転評価データの生成の都度、更新(上書き)されることが望ましい。或いは履歴として、残すようにしても構わない。
【0068】
ここで、実施の形態1では、判定部752によって、運転履歴情報内に示された運転内容が位置に起因して生じた内容なのか、若しくは運転者個人に起因して生じた内容なのかが判定された結果を有している。そこで、安全運転評価データ生成部613は、運転操作判定DB233から判定結果を読み出し、位置に起因して生じた運転内容のデータを用いて安全運転に関する評価を補正する。具体的には、場所(位置)に起因して生じた内容については、評価対象項目から除外する。これにより、安全運転評価結果が上がることになる。なお、安全運転評価データ生成部613は、運転操作判定DB233を介さずに判定部752から判定結果を入力してもよい。
【0069】
安全運転評価データ送信部614は、通信制御部601を介して、サービスサーバ装置130に安全運転評価データを送信する。
【0070】
サービスサーバ装置130内では、評価データ受信部45が、通信制御部40を介して、安全運転評価データを受信する。そして、評価データ送信部46は、通信制御部40を介して、受信された安全運転評価データを、基地局140を経由してユーザの携帯端末22に送信する。以上のより、ユーザは自身の運転が安全運転であるかどうかを視認することができる。このように、実施の形態1によれば、テレマティクスを利用して、運転者自身が客観的に安全運転を行っているのかどうかがわかる情報を得ることができる。
【0071】
上述した例では、ユーザの携帯端末22から安全運転評価に関する評価データの要求に応じて、評価データを出力する場合について説明した。しかし、かかる場合に限るものではない。例えば、ユーザからの要求が無くても、車両20が、まだ、給油サービスステーション102にて給油を行っている間に、安全運転評価データを含むコンテンツをユーザの携帯端末22に送信してもよい。或いは、ユーザからの要求が無くても、テザリングにより車両情報が送信される毎に、安全運転評価データを含むコンテンツをユーザの携帯端末22に送信してもよい。
【0072】
以上の構成により、テレマティクスを利用して、運転者自身が客観的に安全運転を行っているのかどうかがわかる情報をいち早く得ることができる。いち早く安全運転評価データを得ることで、その後の運転の仕方を安全運転に向けて変えることができる。言い換えれば、いち早く安全運転評価データをユーザに示すことで、その後のユーザの運転の仕方が安全運転になるように仕向けることができる。また、実施の形態1では、位置情報を含む運転履歴を用いた他の車両を含む複数の運転履歴情報を蓄積するので、運転者個人に起因しない場所に起因した運転操作を評価対象から外すことができ、より高精度な安全運転評価を行うことができる。
【0073】
また、実施の形態1では、位置情報を蓄積しているので、車両ID毎に、当該車両20が走行する走行ルート(走行経路)を把握できる。そこで、かかる走行経路の情報から特定されるサービス情報を提供することが可能である。
【0074】
サービス情報作成部758は、車両ID毎に、運転履歴DB232から位置情報付きの運転履歴情報を読み出し、位置情報から車両20の走行経路を特定する。そして、かかる走行経路の実績にもとづいてサービス情報を作成する。サービス情報の基となる
【0075】
図13は、実施の形態1における走行経路の一例を示す図である。
図13では、例えば、東京都の中心部の地図上に車両20の走行経路Aの一例を示す。車両20の運転履歴に記録された主な走行経路が、例えば、複雑な道路を走行する履歴を示していれば、サービス情報として、小回りが利き、燃費の良い軽自動車を推奨するサービス情報を作成する。車両20の運転履歴に記録された主な走行経路が、例えば、曲がり角の少ない一般道や高速道路を走行する履歴を示していれば、サービス情報として、普通自動車を推奨するサービス情報を作成する。また、複雑な道路を走行する履歴を示していれば、サービス情報として、最短、省燃費ルートを案内するサービス情報を作成してもよい。或いは、複数回利用する道路であれば、近くの給油サービスステーション102を紹介する、或いは近くの給油サービスステーション102でのキャンペーン情報を紹介するサービス情報を作成してもよい。軽自動車や普通自動車といった車両の情報や、給油サービスステーションの店舗情報や、サービス情報等は、サービス情報DB234に外部から入力し、格納しておけばよい。
【0076】
サービス情報送信部759(出力部)は、対応するユーザに向けて、通信制御部601を介して、サービスサーバ装置130にサービス情報を送信(出力)する。
【0077】
サービスサーバ装置130内では、サービス情報受信部43が、通信制御部40を介して、サービス情報を受信する。そしてサービス情報送信部44は、通信制御部40を介して、受信されたサービス情報を、基地局140を経由して該当するユーザの携帯端末22に送信する。以上のより、ユーザは、サービス情報を受けることができる。
【0078】
以上のように、実施の形態1では、テレマティクスを利用して、過去の運転実績を用いてユーザに運転経路に基づくサービス情報を提供できる。よって、給油サービスステーション102(燃料販売店)に到来すれば、かかるサービス情報が得られるようにできる。その結果、給油サービスステーション102(燃料販売店)においてメリットが生じるためのサービス情報をユーザに提供できる。
【0079】
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した例では、警告情報やサービス情報や運転評価データの送信先がユーザの携帯端末22である場合を示したが、これに限るものではない。固定されたPC等の端末を用いてもよい。上述した例では、特定の場所として、給油サービスステーション102を挙げているが、これに限るものではない。また、GPS装置11で取得された位置情報と携帯端末22で取得された位置情報とが、データ管理装置120内では、同じ車両・位置情報受信部604で受信しているが、これに限るものではない。受信機能を別に分けても構わない。
【0080】
また、警告情報の提供先は、特に運転者に限定するものでなく、タクシー又はバス会社等の企業の車両管理者、道路を管理する自治体或いは警察であってもよい。また、判定部752、警告情報作成部754、及び警告情報送信部756(出力部)の稼動時期は、「車両情報や位置情報等の情報取得ごと毎回」に限定するものでなく、ある程度の期間、蓄積した多数の情報を解析して判定、作成、及び出力するようにしても良い。
【0081】
また、車載器10内の分析アルゴリズムデータベース(DB)504、運転情報分析部505、運転履歴情報データベース(DB)506といった機能の一部或いは全部は、車載器10外部にあってもよい。例えば、データ管理装置120内に配置されてもよい。かかる場合、車載器10では、運転情報受信部503が受診した情報そのままを車両IDと共に車両情報として、イグニッションOFF時に出力するようにしてもよい。
【0082】
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。
【0083】
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての情報処理装置、及び方法は、本発明の範囲に包含される。