特許第6593758号(P6593758)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カイスイマレンの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6593758
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】金属製網目パネル構造物
(51)【国際特許分類】
   B21D 31/02 20060101AFI20191010BHJP
   B21D 47/01 20060101ALI20191010BHJP
   B21D 22/02 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   B21D31/02
   B21D47/01 C
   B21D22/02 B
【請求項の数】6
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-3167(P2016-3167)
(22)【出願日】2016年1月12日
(65)【公開番号】特開2017-124401(P2017-124401A)
(43)【公開日】2017年7月20日
【審査請求日】2018年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】391022315
【氏名又は名称】株式会社カイスイマレン
(72)【発明者】
【氏名】能松 豊
【審査官】 石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−040436(JP,A)
【文献】 特開2006−103838(JP,A)
【文献】 特開平11−047846(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0284391(US,A1)
【文献】 特開2003−192102(JP,A)
【文献】 実公平03−002348(JP,Y2)
【文献】 実公平04−055151(JP,Y2)
【文献】 実用新案登録第2520976(JP,Y2)
【文献】 実用新案登録第2574453(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 31/02
B21D 22/02
B21D 47/01
B65D 6/08
B65F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の開閉部パネル(9)と複数の網目パネル(1)とを用いて立体的に組立構成され、内部に収納物の収容室(Q)を備えるものであり、
網目パネル(1)は、薄肉鉄板(2)の外周部(2a)を除く内側に抜穴(21)の打ち抜き加工による網目(22)を設け、鉄板外周部(2a)によって網目(22)を取り囲む額縁(23)を形成し、
額縁(23)の側縁に非連結部(3)と連結部(4)とを選択的に備え、
網目パネル(1)の非連結部(3)は、薄肉鉄板(2)の側縁の角部を削り取った面取り(3a)と、薄肉鉄板(2)の側端部を折り曲げた屈曲片(3b)と、薄肉鉄板(2)の側端部を折り返した折返し片(3c)の何れかであり、
連結部(4)は、鉄板外周部(2a)より側方に延設する延長片(4a)と、鉄板外周部(2a)の先端部から直角に屈折する補強片(4b)の何れかであり、
鉄板外周部(2a)と補強片(4b)とでL字状のアングル(6)を形成し、
組立時に網目パネル(1)の連結部(4)を隣接網目パネル(1’)や開閉部パネル(9)に接合し、その接合部を連結具(7)にて固定し、
開閉部パネル(9)は収容室(Q)に連通する開口部(H)と、該開口部(H)に向けて開閉自在となる網目扉(10)を備えていることを特徴とする金属製網目パネル構造物。
【請求項2】
開閉部パネル(9)は、上横枠材(9a)と下横枠材(9b)の左右に縦枠材(9c、9d)を備え、少なくとも収容室(Q)に連通する開口部(H)を有する矩形枠体(90)と、
該矩形枠体(90)内に適宜間隔を有して柱材(93,93’)を直立し、柱材(93,93’)間に開口部(H)を、各柱材(93,93’)と縦枠材(9c、9d)の間に小開口部(h)を備え、小開口部(h)に網目パネル(1)を備えた袖付き枠体(91)、及び上下横枠材(9a,9b)の中央部に適宜間隔を有して柱材(93,93’)を直立し、柱材(93,93’)間に開口部(H)を、各柱材(93,93’)から側方に向けて開口する袖空間(K)を各々備え、両袖空間(K)に袖パネル(19)を備えた袖開放枠体(92)の何れかであることを特徴とする請求項1に記載の金属製網目パネル構造物。
【請求項3】
網目パネル(1)から成る天面パネル(11)、底面パネル(12)、正面パネル(13)、背面パネル(14)、左側面パネル(15)、右側面パネル(16)の内、天面パネル(11)または正面パネル(13)の代わりに開閉部パネル(9)を用いて構成する箱型金属製網目パネル構造物(P1)であり、
底面パネル(12)の左右に側面パネル(15,16)を相対設し、相対する左右側面パネル(15,16)間の後側に背面パネル(14)を、上側に天面パネル(11)を取付ける一方、
前側に正面パネル(13)を取付けるか、前側と上側の何れか一方に開閉部パネル(9)を取付け、開閉部パネル(9)の開口部(H)に網目扉(10)を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の金属製網目パネル構造物。
【請求項4】
請求項3に記載の金属製網目パネル構造物において、左右側面パネル(15,16)の代わりに側面視台形側面パネル(15a,16a)を、天面パネル(11)の代わりに小幅天面パネル(11a)を用いて構成する台型金属製網目パネル構造物(P2)であり、台形側面パネル(15a,16a)は、上面幅(r1)が下面幅(r2)より狭い小幅上額部(1aa)を用い、その小幅上額部(1aa)と下額部(1b)の後端を揃えて前縁間に前額部(1c)を傾斜状態で備え、
小幅天面パネル(11a)は小幅上額部(1aa)と同じ上面幅(r1)を成し、該パネル(11a)と底面パネル(12)の後端を揃えて前縁間に開閉部パネル(9)を取付けると共に、
開閉部パネル(9)の左右端部を台形側面パネル(15a,16a)の傾斜状態にある前額部(1c、1c)に各々取付け、開閉部パネル(9)が正面より後方向きに傾斜していることを特徴とする金属製網目パネル構造物。
【請求項5】
請求項4に記載の金属製網目パネル構造物において、台形側面パネル(15a,16a)の代わりに側面視切欠側面パネル(15b,16b)を用いて構成する切欠型金属製網目パネル構造物(P3)であり、
切欠側面パネル(15b,16b)は、小幅上額部(1aa)と下額部(1b)の後端を揃え、下額部(1b)の前側に後額部(1d)のパネル高さ(T)より低い短前額部(1cc)を起立し、短前額部(1cc)の上端と小幅上額部(1aa)の前端間に傾斜額部(1e)を跨って備え、前側上部を斜めに切落した形状を成し、
左右に相対する切欠側面パネル(15b,16b)の小幅上額部(1aa,1aa)間に上面幅(r1)に合わせて形成した小幅天面パネル(11a)を、また左右の短前額部(1cc,1cc)間に、短前額部高さに合致する短尺正面パネル(13a)と短尺開閉部パネル(9’)の何れか一方を取付け、
更に、小幅天面パネル(11a)と短尺開閉部パネル(9’)の間、又は小幅天面パネル(11a)と短尺正面パネル(13a)の間に収容室(Q)と連通する開放口(W)を形成し、
切欠側面パネル(15b,16b)の傾斜額部(1e,1e)に平行する開放口(W)に、斜面パネル(17)と開閉部パネル(9)の少なくとも一方を備えていることを特徴とする金属製網目パネル構造物。
【請求項6】
網目パネル(1)は任意位置に補強部(5)と表示部(8)の少なくとも一方を備え、その内、補強部(5)は、鉄板外周部(2a)の相対向間の適宜幅に対する抜穴(21)の打ち抜きを省いて設ける帯状部(5a)と、
その帯状部(5a)と鉄板外周部(2a)の少なくとも一方に設ける凹凸状の突条リブ(5b)の何れかであり、表示部(8)は文字や図形等から成り、網目(22)の形成範囲内に備えることを特徴とする請求項1〜5のうちの1に記載の金属製網目パネル構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製の開閉部パネルと複数の網目パネルを用いて組立て構成する金属製網目パネル構造物であって、詳しくは、箱型金属製網目パネル構造物、台形金属製網目パネル構造物、切欠型金属製網目パネル構造物等に組立構成するものである。
【背景技術】
【0002】
周知の金網は、縦線と横線を交差し、その交差部を溶接にて固着するか、交差部を捩じって網状にしたものである。(特許文献1.2・3参照。)
上記の金網を用いた金属製網目パネル(以下、網目パネルとする。)は、金属製の板材を用いて枠体を構成し、その枠体に金網を重ね、金網を構成する針金の先端部を枠体に溶着するか、コ字形材の開口側を一方向に向けて枠体を構成し、コ字形材の開口部内に金網を構成する針金の先端部を挿入係止していた。
前者網目パネルにあっては、金網の網目が小さくなるほど、また、枠体が大きくなるほど、多くの針金先端部を枠体に溶着する必要がある。
後者網目パネルにあっては、上部材の取付けを省いてコ字型枠を構成し、そのコ字型枠の開口部に沿って金網を挿入係止した後、最後に上部材を取付ける必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平3−2348号公報
【特許文献2】実公平4−55151号公報
【特許文献3】実用新案登録第2520976号公報
【特許文献4】実用新案登録第2574453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前者網目パネルにあっては、金網を構成する無数の針金先端部を枠体に溶着しなければならないので、枠体に対する金網の溶着に多く手数が必要なため、生産コストが高くなるばかりか、量産化も困難であるなどの問題点があった。また、屋外で使用する網目パネルにあっては、溶接部分から錆びが発生し、金網の一部が枠体から離反する問題点もあったし、枠体に金網の針金先端部を順に溶着した場合、溶着熱により枠体が変形する場合もあった。
後者網目パネルにあっては、枠体にコ字形材を用いるため、枠体のコストが高くなるし、額縁構成の如く最後に上部材を取付けるため、枠体の組立が歪む問題点があるばかりか、金網はコ字形材の開口部に挿入係止するのみであるから、金網が風圧や振動によってガタついたり、離脱する問題点もあった。
出願人は、従来の網目パネルによる問題点の改善をめざし、研究を進めた結果、薄肉鉄板に抜孔加工を施し、抜孔により網目を形成する網目パネルと、これを用いる組立てに工夫を凝らした新規な金属製網目パネル構造物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の金属製網目パネル構造物(以下、網目構造物とする。)は、請求項1として、金属製の開閉部パネルと複数の網目パネルとを用いて立体的に組立構成され、内部に収納物の収容室を備えるものであり、網目パネルは、薄肉鉄板の外周部を除く内側に抜穴の打ち抜き加工による網目を設け、鉄板外周部によって網目を取り囲む額縁を形成し、額縁の側縁に非連結部と連結部とを選択的に備え、網目パネルの非連結部は、薄肉鉄板の側縁の角部を削り取った面取りと、薄肉鉄板の側端部を折り曲げた屈曲片と、薄肉鉄板の側端部を折り返した折返し片の何れかであり、連結部は、鉄板外周部より側方に延設する延長片と、鉄板外周部の先端部から直角に屈折する補強片の何れかであり、鉄板外周部と補強片とでL字状のアングルを形成し、
組立時に網目パネルの連結部を隣接網目パネルや開閉部パネルに接合し、その接合部を連結具にて固定し、開閉部パネルは収容室に連通する開口部と、該開口部に向けて開閉自在となる網目扉を備えていることを特徴とする。
【0006】
ここで網目構造物とは、網目パネルを複数体用いて組み立て構成する構造部を言い、例えば、廃棄物の集積箱、集積箱ステーション、小動物の囲(サークル)等を言う。
ここで網目パネルとは、薄肉鉄板を網目構造物の構成に合わせて加工したもので、主に正方形、矩形を成すが、台形、多角形(三角〜8角形)を成すものを言い、例えば、塗料の吹きつけ、塗料層へのどぶ付け、或いは電気メッキ等による錆止め施している。
ここで開閉部パネルとは、収納物(商品や物品、或いは家庭用ゴミや廃棄物等)を出し入れすることのできる開口部を備え、該開口部に網目扉を開閉可能に取り付けるものを言う。
ここで薄肉鉄板とは、板厚さは30mm〜0.3mm、最適な範囲は10mm〜0.5mmの平板状金属板を言い、網目パネルの大きさや用途に応じて切断するものを言う。
ここで抜穴とは、薄肉鉄板に穿設する貫通孔を言い、その形状として、矩形、菱形、台形、三角形、六角形、多角形、円形、楕円形、円弧等であり、網目とは、抜穴の形状と配置によって網模様が変化するものを言い、網目の額縁とは、網目を取り囲んでいる鉄板外周部を言う。
ここで収容室とは、各種の商品や物品、或いは廃棄物等を一次的に格納する空間を言う。
ここで非連結部とは、矩形状を成す網目パネルにあっては、長手方向の前後縁、或いは長手方向の左右縁に設けるものであり、切断面によって身体や器物を傷付けないようにする部位を言い、連結部とは、矩形状を成す網目パネルにあっては、長手方向の左右側縁から外側に突設する延長片と、鉄板外周部の先端部から直角に屈折する補強片を言い、必要に応じて鉄板外周部と延長片に連結孔を穿設する。
【0007】
請求項2は、請求項1に記載の網目構造物において、開閉部パネルは、上横枠材と下横枠材の左右に縦枠材を備え、少なくとも収容室に連通する開口部を有する矩形枠体と、該矩形枠体内に適宜間隔を有して柱材を直立し、柱材間に開口部を、各柱材と縦枠材の間に小開口部を備え、小開口部に網目パネルを備えた袖付き枠体、及び上下横枠材の中央部に適宜間隔を有して柱材を直立し、柱材間に開口部を、各柱材から側方に向けて開口する袖空間を各々備え、両袖空間に袖パネルを備えた袖開放枠体の何れかであることを特徴とする。
請求項3は、請求項1,2に記載の網目構造物は、網目パネルから成る天面パネル、底面パネル、正面パネル、背面パネル、左側面パネル、右側面パネルの内、天面パネルまたは正面パネルの代わりに開閉部パネルを用いて構成する箱型金属製網目パネル構造物(以下、箱型網目構造物とする。)であり、底面パネルの左右に側面パネルを相対設し、相対する左右側面パネル間の後側に背面パネルを、上側に天面パネルを取付ける一方、前側に正面パネルを取付けるか、前側と上側の何れか一方に開閉部パネルを取付け、開閉部パネルの開口部に網目扉を備えていることを特徴とする。
【0008】
ここで矩形枠体とは、縦枠材と横枠材にて開口部を形成する矩形状の枠体で、枠体内に縦枠材と平行する柱材を備え、該柱材の左右に開口部を形成するものも含まれる。
ここで袖付き枠体とは、上下横枠材の間の左右に柱材を備え、左柱材と右柱材の間に開口部を備え、左柱材と左縦枠材との間、及び右柱材と右縦枠材との間に小開口部を各々備え、両小開口部に網目パネルを備えるものを言う。
ここで袖開放枠体とは、上下横枠材の間の左右に柱材を備え、左柱材と右柱材の間に開口部を備え、左柱材より左側と右柱材より右側に側方に向けて開口する袖空間を備え、両袖空間に袖パネルを各々備えるものを言う。
矩形枠体と袖付き枠体及び袖開放枠体は、柱材間に横枠材と平行する横桟を、更に上横枠材と横桟の間に縦桟を備え、横桟の上下や縦桟の左右に小開口部を備えることもある。
ここで袖空間とは、左柱材と、該柱材より左側に延長する上下横枠材、及び右柱材より右側に延長する上下横枠材によって形成される空間を言う。
ここで袖パネル及び網目扉とは、網目パネルと略同様に構成すものであり、その内、網目扉は、主に小開口部に蝶板等を用いて開閉揺動可能に取り付ける扉を言う。
【0009】
請求項4は、請求項3に記載の網目構造物において、左右側面パネルの代わりに側面視台形側面パネルを、天面パネルの代わりに小幅天面パネルを用いて構成する台型金属製網目パネル構造物(以下、台型網目構造物とする。)であり、台形側面パネルは、上面幅が下面幅より狭い小幅上額部を用い、その小幅上額部と下額部の後端を揃えて前縁間に前額部を傾斜状態で備え、小幅天面パネルは小幅上額部と同じ上面幅を成し、該パネルと底面パネルの後端を揃えて前縁間に開閉部パネルを取付けると共に、開閉部パネルの左右端部を台形側面パネルの傾斜状態にある前額部に各々取付け、開閉部パネルが正面より後方向きに傾斜していることを特徴とする。
請求項5は、請求項4に記載の網目構造物において、台形側面パネルの代わりに側面視切欠側面パネルを用いて構成する切欠型金属製網目パネル構造物(以下、切欠型網目構造物とする。)であり、切欠側面パネルは、小幅上額部と下額部の後端を揃え、下額部の前側に後額部のパネル高さより低い短前額部を起立し、短前額部の上端と小幅上額部の前端間に傾斜額部を跨って備え、前側上部を斜めに切落した形状を成し、左右に相対する切欠側面パネルの小幅上額部間に上面幅に合わせて形成した小幅天面パネルを、また左右の短前額部間に、短前額部高さに合致する短尺正面パネルと短尺開閉部パネルの何れか一方を取付け、更に、小幅天面パネルと短尺開閉部パネルの間、又は小幅天面パネルと短尺正面パネルの間に収容室と連通する開放口を形成し、切欠側面パネルの傾斜額部に平行する開放口に、斜面パネルと開閉部パネルの少なくとも一方を備えていることを特徴とする。
【0010】
ここで箱型網目構造物とは、少なくとも一面に開閉部パネルを用い、残りを網目パネルにて構成し、収容室を形成するものを言い、台型網目構造物とは、網目パネルと台形側面パネルと小幅天面パネルを用いて収容室を形成するものを言い、切欠網目構造物とは、網目パネルと切欠側面パネルと小幅天面パネルを用いて収容室を形成するものを言う。
ここで小幅天面パネルとは、該パネルの上面幅が下額部の下面幅の1/2〜1/4程度であることを言い、台形側面パネルと切欠側面パネルにおける小幅上額部とは、小幅天面パネルの上面幅と同幅を成すものを言う。
ここで切欠側面パネルにおける短前額部とは、網目パネルのパネル高さの1/4〜3/4程度であることを言い、短尺正面パネルとは、切欠側面パネルの短前額部と同じ高さを成すものを言う。
ここで斜面パネルとは、網目パネルをそのまま斜面パネルとして用いることも可能であるから、詳細な構造は省略する。
【0011】
請求項6は、請求項1〜5のうちの1に記載の網目構造物は、網目パネルの任意位置に補強部と表示部の少なくとも一方を備え、その内、補強部は、鉄板外周部の相対向間の適宜幅に対する抜穴の打ち抜きを省いて設ける帯状部と、その帯状部と鉄板外周部の少なくとも一方に設ける凹凸状の突条リブの何れかであり、表示部は文字や図形等から成り、網目の形成範囲内に備えることを特徴とする。
【0012】
ここで表示部とは、網目構造物の所有者、設置者等を示す文字や図柄、或いは網目構造物の使用目的を表す文字や図柄等、表現できるものであれば自由である。
ここで開口部とは、開閉部パネルを構成する矩形枠体や袖付き枠体或いは袖開放枠体の中央部において内外に連通し、商品や物品、或いは廃棄物等の出し入れ口を言い、小開口部とは、開口部の略1/2〜1/4程度の程度で開口し、網目パネルにて塞いでおくものを言う。
ここで開放口とは、小幅天面パネルと正面パネルの間、又は小幅天面パネルと短尺正面パネルの間に開口している範囲を言い、網目パネルの取り付けにて塞ぐか、網目扉を取り付けて出入り口とするものである。
ここで接合部とは、連結部の延長片を隣接網目パネルのアングルに重ねたり、連結部のアングルと隣接網目パネルのアングルを接合させることを言う。
ここで連結具とは、例えば周知のボルト、ナットを言うが、網目パネルの連結部と隣接網目パネルの接合部を固定し得るものであれば自由であるし、溶接を用いて一体化することも可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明による金属製網目パネル構造物(以下、網目構造物とする。)は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項1の網目構造物は、開口部を備えた金属製の開閉部パネルと、複数の網目パネルを用いて立体的に組立構成するものであるから、収納物(各種の商品や器物、或いは家庭用ゴミ、廃棄物等)の収容室を簡単に構成し得るばかりか、動物用の柵等にも応用し得る。
特に、網目パネルの網目は、薄肉鉄板の外周部を除く範囲に抜穴を打ち抜き加工して形成するものであるから、枠体に金網を溶接していた従来に比べ、面倒な溶接作業が全く不要になる。即ち、プレス加工にて網目パネルを一瞬に形成し得るので、設計寸法通り、正確に且つ簡単に形成し得るばかりか、安価に提供し得る。更に、網目の外側を鉄板外周部から成る額縁で取り囲むため、外観が綺麗である。その結果、金網の先端によって器物を損傷したり、人体、特に手足を傷つけることがない。
また網目パネルは連結部を除く側縁に非連結部を備えているので、網目パネルを直接手指で把握しても、手指の損傷を防ぐことができる。また、網目パネルの前後縁、或いは左右縁に連結部を備えているので、隣接網目パネルと強く簡単に組立てることができる。しかも、連結部と非連結部は、網目の形成時、即ち、抜穴の打ち抜き加工時に設けることができて、網目パネルと一体を成すので、量産化に適し、安価に提供し得るばかりか、組立て時の取扱も極めて容易になる。
尚、抜穴の打ち抜き加工にて発生した打ち抜き片は、回収して溶解し、再利用し得る。
【0014】
請求項2の網目構造物は、請求項1に記載の特徴に加えて、網目構造物の開閉部パネルは開口部を備えているので、該開口部に網目扉を取付け、網目扉を開閉して収容室に収納物を簡単に出し入れし得る。しかも、開閉部パネルは網目構造物の大きさや使用目的に応じて構成することができるばかりか、枠体に対する柱材の配置によって、任意大きさの開口部を形成し得るし、更に、柱材間に取付ける横桟等により、小開口部を形成することも可能である。
【0015】
請求項3の網目構造物は、請求項1,2に記載の特徴に加えて、正面側に開閉部パネルを備え、残りを網目パネルで構成する箱型網目構造物であるから、正面側の開閉部パネルから簡単に収容室に収納物を出し入れし得る。
また、上面側に開閉部パネルを備える箱型網目構造物にあっては、上側から簡単に収容室に収納物を出し入れし得る。しかも、開閉部パネルを除いて網目パネルにて組立て構成し得るため、構成物の製造が容易で安価に提供し得る。
【0016】
請求項4の網目構造物は、請求項3に記載の特徴に加えて、左右側面パネルの代わりに側面視台形側面パネルを、天面パネルの代わりに小幅天面パネルを用いる台型網目構造物であるから、開閉部パネルを底面パネルと小幅天面パネルの前縁間に取付けるだけで、開閉部パネルを正面より後方向きに傾斜することができる。その結果、正面より後方向きに傾斜する開閉部パネルの網目扉を開閉して、簡単に収容室に収納物を出し入れし得る。
請求項5の網目構造物は、請求項4に記載の特徴に加えて、台形側面パネルの代わりに側面視切欠側面パネルを用いる切欠型網目構造物であるから、左右に相対する切欠側面パネルの短前額部間に、短前額部の高さに合致する短尺正面パネルと短尺開閉部パネルの何れか一方を取付けることが可能であるし、小幅天面パネルと短尺開閉部パネルの間、又は小幅天面パネルと短尺正面パネルの間に開放口を形成するので、該開放口に斜面パネルと開閉部パネルの少なくとも一方を備えることも可能となる。
しかも開放口が切欠側面パネルの傾斜額部に平行しているので、その開閉部パネルに設けた網目扉を開閉して、簡単に収容室に収納物を出し入れし得る。
【0017】
請求項6の網目構造物は、請求項1〜5に記載の内の1の特徴に加えて、網目パネルの任意位置に補強部を備えるので、パネル高さやパネル長さの大きな網目パネルも提供し得る。しかも、補強部の帯状部は鉄板外周部の相対向間の適宜幅に対する抜穴の打ち抜きを省いて設けるものであるし、突条リブは帯状部と鉄板外周部の一部に凹凸加工して設けるものであるから、網目の成形と同時に設けることができる。その結果、補強部の形成が著しく簡単容易である。
また、網目の一部に表示部を備えるので、表示部によって網目構造物の所有者や設置者、或いは網目構造物の使用目的等を自由に示すことができる。
この補強部と表示部は、鉄板厚さ10mm〜0.5mmの平板状薄肉鉄板にプレス加工して形成し得るため、極めて簡単容易であるばかりか、請求項1における抜穴の打ち抜き加工、請求項2における鉄板外周部と補強片によるアングルの形成をも容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明による金属製網目パネル構造物(以下、網目構造物とする。)の基本形態を示す分解斜視図である。
図2】基本形態の組立状態を示す斜視図である。
図3】薄肉鉄板に対する抜穴の加工例を示す一部切欠正面図である。
図4】金属製網目パネル(以下、網目パネルとする。)の斜視図である。
図5】網目パネルにおける連結部の形状例を示す要部斜視図で、(イ)は連結部延長片を、(ロ)はそのX線輪郭部の連結部補強片を示す。
図6】網目パネルの非連結部の形状例を示す要部斜視図で、(イ)は面取りを、(ロ)は屈曲片を、(C)は折り返し片を示す。
図7】本発明による第二実施例の台形網目構造物を示す斜視図である。
図8】台形網目構造物を構成する台形側面パネルの側面図である。
図9】本発明による第三実施例の切欠型網目構造物を示す斜視図である。
図10】切欠型網目構造物を構成する切欠側面パネルの側面図である。
図11】本発明による第四実施例の底上げ型網目構造物を示す斜視図である。
図12】台形側面用の接地用パネル(イ)と切欠側面用の接地用パネル(ロ)の正面図である。
図13】(イ)(ロ)は、接地用パネルにおける脚部の形成例を示す要部斜視図である。
図14】網目パネルの補強部を示す要部斜視図で、(イ)は帯状部を、(ロ)は突条リブを示す。
図15】表示部を備えた網目パネルの要部正面図である。
図16】(イ)(ロ)は、金属製板パネルの形状例を示す斜視図である。
図17】(イ)(ロ)は、開閉部パネル矩形枠体の形状例を示す正面図である。
図18】(イ)(ロ)(ハ)は、開閉部パネル袖付き枠体の形状例を示す正面図である。
図19】(イ)(ロ)は、開閉部パネル用袖開放枠体の形状例を示す正面図である。
図20】(イ)(ロ)は、袖パネルの形状例を示す正面図である。
図21】正面パネル(イ)と背面パネル(ロ)、及び小幅天面パネル(ハ)の形状例を示す正面図である。
図22】(イ)(ロ)は、網目パネルと隣接網目パネルの第一接合例を示す一部切欠側面図である。
図23】(イ)(ロ)(ハ)は、網目パネルと隣接網目パネルの第二接合例を示す一部切欠側面図である。
図24】(イ)(ロ)は、網目パネルと隣接網目パネルの第三接合例を示す一部切欠側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明による金属製網目パネル構造物(以下、網目構造物Pとする。)の基本構造を説明すると、網目構造物Pは、図1図2の如く金属製の開閉部パネル9と複数の金属製網目パネル1(以下、網目パネル1とする。)を用いて立体的に組立構成し、内部に収納物の収容室Qを備えるものである。
網目パネル1は、網目構造物Pの大きさと形状、及び使用目的等に合わせて切断した図3の如く薄肉鉄板2をプレス台に載せ、プレスパンチで外周部2aを除く内側に抜穴21を打ち抜き加工し、そのことにより図4図5(イ)の如く網目22が形成されと共に、網目22の外側に鉄板外周部2aが切り残され、その鉄板外周部2aが網目22を取囲む額縁23の如く成る。
網目パネル1の多くは正方形或いは矩形状に製作するが、台形、多角形(三角〜8角形)に製作する場合もある。
開閉部パネル9は収容室Qに連通する開口部Hと、該開口部Hに向けて開閉自在となる網目扉10を備え、収納物を出し入れ可能にする。
【0020】
矩形状の網目パネル1における額縁23は、図4の如く上額部1aと下額部1b、及び前額部1cと後額部1dから成り、上下額部1a,1bと前後額部1c、1dの少なくとも一方の側縁に図6の如く非連結部3か、図5の如く連結部4を選択的に備え、組立時に網目パネル1の連結部4を図22図24の如く隣接網目パネル1’や開閉部パネル9に接合し、その接合部を連結具7にて固定するものである。
網目パネル1の連結部4は、図5(イ)の如く鉄板外周部2aの先端より外側に延設する延長片4aと、図5(ロ)の如く鉄板外周部2aの先端部から直角に屈曲する補強片4bの何れかであり、補強片4bは外周部幅sと略同幅で突出し、鉄板外周部2aとでL字状のアングル6を形成している。
網目パネル1の非連結部3は、図6(イ)の如く薄肉鉄板2の側端(切断面)の角部を削り取った面取り3aと、図6(ロ)の如く薄肉鉄板2の側端部を裏側に約90度折り曲げた屈曲片3bと、図6(ハ)の如く薄肉鉄板2の側端部を裏側に折り返した折返し片3cの何れかである。
尚、連結部4にあっては、上下額部1a,1bと前後額部1c、1dの全ての側端に備えることもある。
【0021】
網目パネル1に穿設する抜穴21の形状は、例えば菱形、矩形、台型、三角形、六角形、円形、楕円等が好ましいが、網目4を形成し得るものであればその形状は自由であるし、網目4の形状は、抜穴21の形状と配置(穿設間隔等)によって定まる。即ち、抜穴21を規則正しく一定間隔で穿設すると、網目22も規則正しく形成し得る。
尚、抜穴21の打ち抜き加工と同時に、連結部4のアングル6と延長片4aに、予め網目パネル1を組立てる時に用いる連結孔20を穿設しておくことが望ましい。
【0022】
本発明による網目構造物の第一実施形態を、基本形態と相違する点について説明すると、第一実施形態の網目構造物Pは、図2の如く正立方体形状又は矩形立方体形状を成す箱型網目構造物P1である。
箱型網目構造物P1を構成する網目パネル1として、天面パネル11、底面パネル12、正面パネル13、背面パネル14、左側面パネル15、右側面パネル16を用いるが、具体的には、天面パネル11又は正面パネル13の代わりに開閉部パネル9を用いる。
開閉部パネル9は、図1の如く上横枠材9aと下横枠材9bの左右に縦枠材9c,9dを備えた矩形枠体90において、その中間幅に縦枠材9cと平行する柱材93を備え、少なくとも柱材93の左右に開口部Hを形成している。
【0023】
上記箱型網目構造物P1の組立手順を示すと、先ず、底面パネル12の左右に側面パネル15,16を起立状態で付き合わせ、付き合わせ部を連結具7で仮止めし、左右の側面パネル15,16を相対設し、相対設した側面パネル15,16の後側の後額部1d、1d間に背面パネル14を、また上側の上額部1a,1a間に天面パネル11を接合し、各接合部を連結具7で仮止めし、前向きに開口する枡状体を構成する。
次に、枡状体の前面、即ち、底面パネル12と天面パネル11の前縁間に開閉部パネル9の上下横枠材9a,9bを連結具7で仮止めすると共に、開閉部パネル9の左右縦枠材9c,9dを左右側面パネル15,16の前額部1c,1cに各々連結具7で仮止めし、仮止めした各網目パネル1と開閉部パネル9の組立状態を微調整しながら連結具7を締付け、これらを強く固定せしめ、図1の如く前面に開口部Hを有する箱体Nを組立構成する。
最後に、開閉部パネル9の開口部Hに網目パネル1から成る網目扉10を蝶板(図示せず。)を用いて開閉可能に取付け、内部に略四角形の収容室Qを形成する。
【0024】
本発明による網目構造物の第二実施形態を第一実施形態と相違する点について説明すれば、第二実施形態の網目構造物Pは、図7の如く前面を後方に向けて傾斜する台型網目構造物P2である。
この台型網目構造物P2には独自の小幅天面パネル11aと台形側面パネル15a,16aを用いる。
台形側面パネル15a,16aは、図8の如く上面幅r1が下面幅r2より1/2〜1/4程度狭い小幅上額部1aaを用い、その小幅上額部1aaと下額部1bの後端を揃えて前縁間に前額部1cを組み立てることで、前額部1cを側面視傾斜状態に備えるものであり、左右対称形状を成す。
小幅天面パネル11aは、図21(ハ)の如く台形側面パネル15a,16aを構成する小幅上額部1aaの上面幅r1と同幅に形成するものである。
【0025】
次に、台型網目構造物P2の組立手順を示すと、前記第一実施形態と略同様であり、先ず、底面パネル12の左右に台形側面パネル15a,16aを相対設し、これらを連結具7で仮止めし、相対する台形側面パネル15a,16a間の裏側に背面パネル14を、上側に小幅天面パネル11aを仮止めした後、底面パネル12と小幅天面パネル11aの前縁間に開閉部パネル9の上下横枠材9a,9bを各々仮止めし、該開閉部パネル9の左右縦枠材9c,9dを台形側面パネル15a,16aの傾斜状態にある前額部1c,1cに各々仮止めし、仮止めした各網目パネル1と開閉部パネル9の組立状態を微調整しながら連結具7を締付け、それらを強く固定することにより、開閉部パネル9は正面より後方向きに傾斜する。
最後に、正面より後方向きに傾斜する開閉部パネル9の開口部Hに蝶板を用いて網目扉10を開閉可能に取付ける。
【0026】
本発明による網目構造物の第三実施形態を第二施形態と相違する点について説明すれば、第三実施形態の網目構造物Pは、図9の如く上部前方を斜めに切落した切欠型網目構造物P3である。
この切欠型網目構造物P3には、独自の小幅天面パネル11aと斜面パネル17、短尺開閉部パネル9’と図10の如く切欠側面パネル15b,16b、及び短尺正面パネル13aと短尺開閉部パネル9’の何れか一方を用いる。
切欠側面パネル15b,16bは、上面幅r1が下面幅r2より1/2〜1/4程度短い小幅上額部1aaと、後額部1dのパネル高さTより1/4〜3/4程度短い短前額部1ccを用い、小幅上額部1aaと下額部1bの後端を揃え、その小幅上額部1aaの前縁と短前額部1ccの上端間に傾斜額部1eを跨って備え、前側上部を斜めに切落した如く形状を成すものであり、左右対称形状を成す。
短尺正面パネル13aと短尺開閉部パネル9’は、そのパネル高さを図9の如く切欠側面パネル15b,16bの短前額部1ccに応じて形成する以外、正面パネル13及び開閉部パネル9と略同様に構成されている。
小幅天面パネル11aは、第二実施形態と略同様であるし、斜面パネル17は、網目パネル1と略同様の構造を成すので説明を省略する。
斜面パネル17の代わりに網目扉10を備えることも可能である。
【0027】
切欠型網目構造物P3の組立手順を示すと、前記第二実施形態と略同様であるが、先ず、底面パネル12の左右に切欠側面パネル15b,16bを相対設し、これらを連結具7で仮止めした後、左右に相対する切欠側面パネル15b,16b間の後側に背面パネル14を、小幅上額部1aa,1aa間に小幅天面パネル11aを仮止めし、左右の短前額部1cc、1cc間に短前額部高さに合致する短尺正面パネル13aと短尺開閉部パネル9’の何れか一方を仮止めする。
そのことにより、短尺正面パネル13aの上縁と小幅天面パネル11aの前縁間、又は短尺開閉部パネル9’の上縁と小幅天面パネル11aの前縁間に、収容室Qと連通する開放口Wが形成されるので、この開放口Wに斜面パネル17を仮止めし、仮止め状態にある各網目パネル1と斜面パネル17、及び短尺開閉部パネル9’と小幅天面パネル11aの何れかの組立状態を微調整しながら連結具7を締付け、各パネル1,9,17をしっかり固定する。
【0028】
本発明による網目構造物の第四実施形態を、第一〜第三実施形態と相違する点について説明すると、第四実施形態の網目構造物Pは、図11の如く接地用パネル18を少なくとも正背面と左右側面に用い、収容室Qを設置面(床面や地面)より上方に位置せしめ、収容室Qの下側に空気の通過が可能な通気路Uを形成する底上げ型金属製網目パネル構造物P4(以下、底上げ型網目構造物P4とする。)である。即ち、網目パネル1としてアングル6の下に脚部26を備えた接地用パネル18を用いて構成するものである。
接地用パネル18は、台型網目構造物P2に用いる台形側面パネル15a,16aの連結部4を構成するアングル6を図12(イ)の如く下方に延長して脚部26と成すか、又は切欠型網目構造物P3に用いる切欠側面パネル15b,16bの連結部4を構成するアングル6を図12(ロ)の如く下方に延長して脚部26と成し、或いはアングル6の下に別途アングル材36を溶接して脚部26と成し、脚部26の下端に接地板27を備える。
【0029】
接地板27は、図13(イ)の如く外周部幅sと同幅を成すアングル6の外周部2aと補強片4bの内、補強片4bを外周部2aの下端より外周部幅sだけ下方に延長し、その延長部6cを水平状態まで折り曲げか、反対に図13(ロ)の如くアングル6の外周部2aと補強片4bの内、外周部2aを補強片4bの下端より外周部幅sだけ下方に延長し、補強片4bを水平状態まで折り曲げて形成し、或いは別途に形成した接地板27を脚部26に溶接して一体化することも可能である。
左右側面パネル15,16や正背面パネル13,14においても、各パネル13,14,15,16のアングル6を下方に延長して脚部26と成すことも可能である。
本願の底上げ型網目構造物P4を床面等に設置すれば、底面パネル12が設置面より高く、底面パネル12と床面の間に通気路U、即ち、収容室Qの下側に風通しの良い空間を形成し得るので、収納物の水切りも向上するし、収納物の腐敗防止にも役立つ。
その結果、水切を必要とする塵箱等の収納に有利である。
【0030】
本発明による網目構造物の第五実施形態を、第一〜第四実施形態と相違する点について説明すると、第五実施形態の網目構造物Pは、網目パネル1の任意位置に図14の如く補強部5を備える点にある。
補強部5は、図14(イ)の如く鉄板外周部2aの相対向間の適宜幅に対する抜穴21の打ち抜きを省き、薄肉鉄板2の切残しにて設ける帯状部5aと、その帯状部5aと鉄板外周部2aの少なくとも一方に設ける図14(ロ)の如く凹凸状の突条リブ5bから成る。
この補強部5は、パネル高さTやパネル長さLが30cm〜200cmの網目パネル1、特に耐久力を必要とする網目パネル1に備えることで、網目パネル1における変形防止と耐久力の向上に貢献する。
【0031】
本発明による網目構造物の第六実施形態を、第一〜五実施形態と相違する点について説明すると、第六実施形態の網目構造物Pは、図15の如く網目パネル1の額縁23を除く網目22の形成範囲内に表示部8を備えるもので、表示部8は、薄肉鉄板2の切残し部、即ち、抜穴21の穿設を省いて設ける。
表示部8として、文字や図形、或いはキャラクター等、その表現は自由であるので、網目構造物Pの所有者、管理者等を表すこともできるし、網目構造物Pの使用目的、製造年月日等も自由に表現できる。但し、網目パネル1の耐久力に悪影響を与えないように備えることが望ましい。
本発明の網目構造物Pに用いる網目パネル1の総て(網目扉10を含む。)と開閉部パネル9に、防錆加工、例えば塗料の吹きつけ、塗料層へのどぶ付け、或いは電気メッキ等を施している。
【0032】
本発明による網目構造物の第七実施形態を、第一乃至第六実施形態と相違する点について説明すると、第七実施形態の網目構造物Pは、主に台型網目構造物P2や切欠型網目構造物P3、或は底上げ型網目構造物P4の上側に金属製板パネル30を備え、雨の侵入を防ぐようにした野外用金属製網目パネル構造物P5(以下、野外用網目構造物P5とする。)である。
特に、小幅天面パネル11aを備えた野外用網目構造物P5にあっては、少なくとも小幅天面パネル11aの上に金属製板パネル30を備え、小幅天面パネル11aと斜面パネル17を備えた野外用網目構造物P5にあっては、小幅天面パネル11aと斜面パネル17に跨って金属製板パネル30を備えることで、それらの網目パネル1の抜穴21を金属製板パネル30で塞ぐことができる。その結果、雨の降る野外での使用に有益になる。
【0033】
金属製板パネル30は、略平板状を成す薄肉鉄板2、或いはアルミ板、ステンレス板等から成り、天面パネル11や小幅天面パネル11aの大きさに合わせて、或いは小幅天面パネル11aと斜面パネル17の大きさに合わせて形成し、それらのパネル11,11a,17の上に重ね、その一部をそれらのパネル11,11a,17と共に固定する。
具体的には、小幅網目パネル11aに対する金属製板パネル30にあっては、図16(イ)の如くパネルの上下両縁部に貫通孔32を備えるか、図16(ロ)の如くパネルの上下両縁から屈曲する固定部31を備え、該固定部31に貫通孔32を備え、該貫通孔32を網目パネル1の連結部連結孔20と連通し、連結具7にて取付けるものである。
また、金属製板パネル30を底面パネル12の変わりに用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
開閉部パネル9と開口部H,hと網目扉10の形状及び大きさは、実施例に限定されるものではなく、網目構造物Pの目的に応じて変更可能である。
例えば、パネル長さLが50cm〜150cm程度の開閉部パネル9にあっては、図17(イ)の如く矩形枠体90の中間部に柱材93を取付け、該柱材93と左右縦枠材9c,dの間に開口部Hを形成し、パネル長さLが100cm〜300cm程度の開閉部パネル9にあっては、図17(ロ)の如く矩形枠体90の上横枠材9aと下横枠材9bの間に数本の柱材93を適宜間隔で取付け、左右の柱材93,93’間に開口部Hを、左柱材93と左縦枠材9cの間、及び右柱材93’と右縦枠材9dの間に小開口部hを各々形成する。
枠体90を構成する上下横枠材9a,9bと左右縦枠材9c,9dに溝型材を用いる場合、その開口側の一端から外側に当接片9eを突設しておき、該当接片9eを開口部Hに向けて組立てるか、柱材93にリップ溝型材を用いる場合、そのリップを開口部Hに向けて組立てることで、当接片9eによって網目扉10の閉鎖を制限することができる。
【0035】
開閉部パネル9は、上記の如く矩形枠体90に限定されるものではなく、左右に網目パネル1を備えた袖付き枠体91と、左右に袖パネル19を備えた袖開放枠体92を選択的に用いることも可能である。
袖付き枠体91は、図18(イ)(ハ)の如く矩形枠体90を構成する上下横枠材9a,9bの間の左右に柱材93,93’を直立し、左柱材93と右柱材93’の間に開口部Hを備える一方、左柱材93と左縦枠材9cとの間、及び右柱材93’と右縦枠材9dとの間に小開口部hを各々備え、両小開口部hに網目パネル1を各々取付ける。
この袖付き枠体91において、パネル高さTが60cm〜200cmの袖付き枠体91にあっては、左右の柱材93,93’間の任意高さに図18(ロ)の如く上下横枠材9a,9bと平行ずる横桟94を取付け、横桟94の上下に小開口部hを形成することも可能である。
【0036】
袖開放枠体92は、図19(イ)の如く上下横枠材9a,9bの中間部に複数の柱材93,93’を適宜間隔を有して直立し、左右の柱材93,93’間に開口部Hを、左柱材93の左側と右柱材93’の右側に側方向きに開口する袖空間Kを各々備え、両袖空間Kに袖パネル19を各々取付ける。
この袖開放枠体92において、パネル高さTが60cm〜200cmの袖開放枠体92にあっては、図19(ロ)の如く左右の柱材93,93’の任意高さに上下横枠材9a,9bと平行する横桟94を取付け、横桟94の上下に開口部Hを形成するか、更に、横桟94と上横枠材9aの間に縦桟95を取付け、縦桟95の左右に小開口部hを形成し、袖空間Kに袖パネル19を、小開口部hに網目パネル1を各々取付ける。
袖空間Kに取付ける袖パネル19は、網目パネル1と略同様の構造であるが、図20(イ)の如く少なくとも額縁23の左右をアングル6と成すか、図20(ロ)の如く一方側アングル6の補強片4bの先端側から側方に向けて突出する当接片9eを備えておけば、一方側アングル6を柱材93の代わりと成すことも可能である。
【0037】
パネル長さLが長尺の正面パネル13にあっては、図21(イ)の如く上下額部1a,1bの中間部に、前後額部1c,1dと平行する複数の補強部5,5’を間隔を保って並列し、左補強部5と右補強部5’の間に開口部Hを備え、左補強部5と左縦額部1cの間、及び右補強部5’と右縦額部1dの間に網目22を各々備えることも可能である。短尺正面パネル13aにあっても略同様である。
また、背面パネル14にあっては、網目22に連続する上額部1aと下額部1bの中間部に、抜穴21の穿設を省いて形成する補強部5を図2の如く備えることも可能であるし、更にパネル長さLが長尺の背面パネル14にあっては、上額部1aと下額部1bの間に、複数の補強部5,5’を図21(ロ)の如く備えることも可能である。
小幅天面パネル11aにあっても、上記背面パネル14と略同様に網目22に補強部5を備えることも可能であるし、更にパネル長さLが長尺の小幅天面パネル11aにあっては、図21(ハ)の如く網目22に複数の補強部5,5’を備えることも可能である。天面パネル11にあっても略同様である。
【0038】
網目パネル1と隣接網目パネル1’の固定に用いる連結具7として、図22の如く周知のボルト7aとナット7bを用いるが、網目パネル1の連結部4と隣接網目パネル1'の
接合部を固定し得るものであれば自由である。即ち、溶接を用いて一体化することも可能である。
網目パネル1と隣接網目パネル1’の第一接合例として、図22(イ)の如く網目パネル1の表側の連結部延長片4aに対し、隣接網目パネル1’のアングル6’の補強片4b’を重なるようにし、且つ延長片4aと補強片4b’に穿設した連結孔20,20’を連通するようにせしめ、一方の連結孔20’側から他方側に向けて連結具7のボルト7aを挿入し、他方の連結孔20より露出してボルト7aにナット7bを螺入して固定する。
網目パネル1の裏側に対しても図22(ロ)の如く隣接網目パネル1’のアングル6’を略同様に固定し得る。
【0039】
網目パネル1と隣接網目パネル1’の第二接合例として、図23(イ)(ロ)の如く網目パネル1のアングル6外側に隣接網目パネル1’のアングル6’を重なるようにし、重なり合うアングル6,6’に穿設した連結孔20,20’を連通するようにせしめ、一方の連結孔20側から他方側に向けて連結具7のボルト7aを挿入し、図23(ハ)の如く他方の連結孔20’より露出してボルト7aにナット7bを螺入して固定する。
網目パネル1と隣接網目パネル1’の第三接合例として、図24(イ)の如く隣接網目パネル1’のアングル補強片4b’の先端部に折返しを備えておき、そのアングル6’に対し網目パネル1のアングル6を接合し、アングル6の補強片4bとアングル6’の外周部2a’に穿設した連結孔20,20’を連通するようにせしめ、連結具7を用いて固定するか、図24(ロ)の如くアングル補強片4bとアングル補強片4b’の折返しに穿設した連結孔20’を利用し、連結具7を用いて固定する。
【0040】
本発明による網目構造物の組立手順は、前記実施形態に限定されるものではなく、第一実施形態の箱型網目構造物P1として、先ず背面パネル14を床面に置き、その左右に側面パネル15,16を接合し、その接合部を連結具7にて仮固定し、次いで相対設した左右側面パネル15,16間の前側に底面パネル12を、後側に天面パネル11を接合し、その接合部を連結具7にて仮固定し、上向きに開口する枡状体を構成した後、枡状体の開口側を前方向きとなるように起立せしめ、左右の側面パネル15,16の開口側に開閉部パネル9を接合し、その接合部を仮固定し、仮固定状態にある開閉部パネル9と各網目パネル1のずれ等を調整しながら連結具7を締付け、強固に組立てる。
最後に、開閉部パネル9の開口部Hに網目扉10を開閉自在に取付け、収容室Qを備えた網目構造物Pの組立構成を完了する。
第二実施形態の台型網目構造物P2にける組立て手順も、箱型網目構造物P1と略同様の手順で組立て得る。
【0041】
第三実施形態における切欠型網目構造物P3の組立手順は、前記実施形態に限定されるものではなく、先ず、底面パネル12の左右に切欠側面パネル15b,16bを相対設し、これらを連結具7で仮止めし、相対する切欠側面パネル15b,16b間の背面側に背面パネル14を、上側に小幅天面パネル11aを仮止めすると共に、正面側の短前額部1cc,1cc間に、短前額部1ccと同幅の短尺開閉部パネル9’を仮止めし、仮止めした各網目パネル1と短尺開閉部パネル9’の組立状態を微調整しながら連結具7を締付け、強固に組立てる。
そのことにより短尺開閉部パネル9’と小幅天面パネル11aの前縁間に開放口Wが形成されるので、この開放口Wに斜面パネル17を取付けるか、網目扉10を開閉可能に備えると共に、短尺開閉部パネル9’の開口部Hに網目扉10を開閉可能に備える。
【0042】
また切欠型網目構造物P3において、斜面パネル17の代わりに開閉部パネル9を備え、該開閉部パネル9の開口部Hに網目扉10を備えることも可能であるし、短尺開閉部パネル9’の代わりに短前額部1ccの高さに応じて形成した短尺正面パネル13aを備え、該短尺正面パネル13aと小幅天面パネル11aの間に開放口Wを形成し、開放口Wに開閉部パネル9を備えることも可能である。
実施形態においては、小開口部hに網目パネル1を取付けたが、小開口部hに網目扉10を取付けることも可能である。
網目扉10は、開口部Hに合わせて形成し、主に蝶板を用いて揺動式或いは観音開き式、或いはスライド式に備えるが、開口部Hを開閉し得る手段であれば自由である。
【0043】
本発明の網目パネル1は、上記実施形態の網目構造物Pに用いることに限定されるものではなく、例えば、土地の境界に設ける柵、工事現場におけるバリケードとしても使用できるし、動物用の柵としても使用できる。
また、薄肉鉄板2の板厚さtとして採用しえる範囲は0.3mm〜30mm、望ましい範囲は0.4mm〜14mm、最適な範囲は0.5mm〜10mmである。
長尺の網目パネル1を用いて構成する網目構造物Pにあっては、底面パネル12と斜面パネル17のパネル長さLも長尺に形成する必要がある。
尚、薄肉鉄板2に抜穴21の打ち抜き加工を施し、網目パネル1の網目22を形成するが、その抜穴21の打ち抜きにて発生した切落とし片を回収し、溶解して再利用することも可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 金属製網目パネル(網目パネル)、1’ 隣接網目パネル
1a 上額部、1aa 小幅上額部
1c 前額部、1cc 短前額部
1b 下額部、1d 後額部、1e 傾斜額部
11 天面パネル、11a 小幅天面パネル
12 底面パネル
13 正面パネル、13a 短尺正面パネル
14 背面パネル
15,16 側面パネル
15a,16a 台形側面パネル、15b,16b 切欠側面パネル
17 斜面パネル、18 接地用パネル、19 袖パネル
2 薄肉鉄板、2a,2a’ 鉄板外周部(外周部)
20,20’ 連結孔、21 抜穴、22 網目、23 額縁
26 脚部、27 接地板、36 アングル材
3 非連結部、3a 面取り、3b 屈曲片、3c 折返し片
4 連結部、4a 延長片、4b,4b’ 補強片
5,5’ 補強部、5a 帯状部、5b 突条リブ
6,6’ アングル、6c 延長部
7 連結具、7a ボルト、7b ナット
8 表示部
9 開閉部パネル、9’ 短尺開閉部パネル
90 矩形枠体、91 袖付き枠体、92 袖開放枠体
9a 上横枠材、9b 下横枠材
9c 左縦枠材、9d 右縦枠材、9e 当接片
93,93’ 柱材、94 横桟、95 縦桟
10 網目扉
30 金属製板パネル、31 固定部、32 貫通孔

N 箱体、K 袖空間、W 開放口
Q 収容室、U 通気路
H 開口部、h 小開口部
P 金属製網目パネル構造物(網目構造物)、
P1 箱型金属製網目パネル構造物(箱型網目構造物)
P2 台型金属製網目パネル構造物(台型網目構造物)
P3 切欠型金属製網目パネル構造物(切欠型網目構造物)
P4 底上げ型金属製網目パネル構造物(底上げ型網目構造物)
P5 野外用金属製網目パネル構造物(野外用網目構造物)
s 外周部幅、r1 上面幅、r2 下面幅
t=鉄板厚さ
T=パネル高さ、L=パネル長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24