(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0013】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る印刷用紙10を例示する図である。印刷用紙10は、フィード方向に印刷領域12を繰り返し有する。フィード方向とは、印刷用紙10に情報を印字する際にプリンタが印刷用紙10をフィードする方向である。各印刷領域12の間は第1ミシン目18で区切られている。
【0014】
印刷領域12は、第1部分印刷領域14及び第2部分印刷領域16を有する。第1部分印刷領域14と第2部分印刷領域16との間は、第2ミシン目20で区切られている。そして、第1部分印刷領域14の色と第2部分印刷領域16の色は、異なる色である。例えば第1部分印刷領域14の色は青であり、第2部分印刷領域16の色は白である。なお、第1部分印刷領域14の裏側の色と第2部分印刷領域16の裏側の色は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0015】
運用の際、印刷用紙10は、例えばロール状に巻かれたロール紙として用いられる。
図2は、ロール紙として作成された印刷用紙10を例示する図である。
【0016】
第1ミシン目18と第2ミシン目20の強度は、同じであってもよいし、異なってもよい。ここでミシン目の強度は、ミシン目で切り離す際に要する力の大きさを意味する。ミシン目の強度が強いほど、ミシン目で切り離す際に要する力が大きい。
【0017】
図3は印刷用紙10に設けられたミシン目を拡大した様子を例示する図である。ミシン目の強度は、例えば開口30の幅を小さくする(連結部32の幅を大きくする)ことで強くすることができる。反対に、ミシン目の強度は、例えば開口30の幅を大きくする(連結部32の幅を小さくする)ことで弱くすることができる。
【0018】
<作用・効果>
関連性のある複数の情報が1つの印刷用紙に印刷される場合がある。例えば、納付書と領収書は1つの印刷用紙に印刷されうる。また例えば交通違反に関する情報には、交通違反を行った者に渡す情報と、交通違反を取り締まった者が保管する情報とがあり、これらの情報は1つの印刷用紙に印刷されうる。
【0019】
印刷用紙10は、このような関連性のある複数の情報が1つの印刷領域12に印刷されるように利用することができる。より具体的には、印刷用紙10は、これら関連性のある複数の情報について、第1部分印刷領域14と第2部分印刷領域16に対して互いに異なる情報が印刷されるように利用することができる。このようにすることで、異なる情報が異なる色を持つ領域に印刷される。よって、印刷用紙10を利用する者は、印刷後の印刷用紙10について、どの部分にどのような情報が印刷されているのかを、容易に把握することができる。また、第2ミシン目20で印刷領域12が切り離された後も、印刷用紙10を利用する者は、切り離された各紙にどのような情報が印刷されているのかを容易に把握することができる。よって、本実施形態の印刷用紙10には、印刷後の印刷用紙の取り扱いが容易であるという利点がある。
【0020】
また、第1部分印刷領域14と第2部分印刷領域16とに印刷される互いに異なる情報を、異なる者が取得すべきである場合がある。この場合、第1部分印刷領域14の色と第2部分印刷領域16との色が異なるため、各人が印刷領域12のどの部分を取得すべきであるかを容易に把握することができるという利点がある。またその利点により、各人が誤った情報を取得してしまう恐れを少なくすることができるという利点もある。
【0021】
[実施形態2]
図4は、実施形態2に係る印刷用紙10を例示する図である。以下で説明する点を除き、実施形態2の印刷用紙10は実施形態1の印刷用紙10と同様の特徴を有する。
【0022】
実施形態2の印刷領域12は、第1部分印刷領域14及び第2部分印刷領域16に加え、第3部分印刷領域22をさらに有する。第3部分印刷領域22の色は、第1部分印刷領域14又は第2部分印刷領域16と同じであってもよいし、いずれとも異なっていてもよい。
【0023】
第2部分印刷領域16と第3部分印刷領域22の間は、第3ミシン目24で区切られている。ここで、第2ミシン目20(第1部分印刷領域14と第2部分印刷領域16との間の区切り)の強さと第3ミシン目24の強さは異なる。なお、第2ミシン目20の強さと第3ミシン目24の強さは、どちらが強くてもよい。
【0024】
<作用・効果>
1つの印刷領域12に3つ以上の部分印刷領域が含まれ、一部の部分印刷領域を切り離した後も、他の複数の部分印刷領域については1組として保持しておく場合がある。例えば印刷領域12に情報を印刷した際、まずは印刷領域12を第2ミシン目20で切り離すことで、ユーザAが第1部分印刷領域14を取得し、ユーザBが第2部分印刷領域16及び第3部分印刷領域22を取得する。ユーザBは、しばらくの間第2部分印刷領域16と第3部分印刷領域22とを1組で保管しておき、後日第3部分印刷領域22のみをユーザCに渡す。
【0025】
本実施形態の印刷用紙10は、第2ミシン目20の強度と第3ミシン目24の強度とが異なる。そのため、印刷領域12の適切な位置に情報を印刷するように印刷用紙10を運用することで、印刷してから分離させるまでの時間が長い情報を、強度が比較的強いミシン目で連結された複数の部分印刷領域に印刷させ、印刷してから分離させるまでの時間が短い情報を、強度が比較的弱いミシン目で連結された複数の部分印刷領域に印刷させることができる。こうすることで、印刷後の用紙の扱いが容易になる。例えば、しばらく切り離さずに保管すべき複数の部分印刷領域が誤って切り離されてしまうことを防ぐことができる。また、すぐに切り離すべき複数の部分印刷領域を、容易に切り離すことができる。
【0026】
[実施形態3]
実施形態3の印刷用紙10は、実施形態1又は2の印刷用紙10と同様の特徴を有する。さらに、実施形態3の印刷用紙10は、第3者に対して秘密にされるべき情報(以下、秘密情報)を含む情報の印刷に適しているという特徴を有する。例えば秘密情報は、ある人物のプライバシーに関する情報、又はある人物を特定できる個人情報である。ここでいう第3者とは、印刷用紙10に印刷される情報の入力又は閲覧に関与しない者である。例えば、交通違反の取り締まりを受けた者に関する情報が印刷用紙10に印刷される場合、第3者は、交通違反の取り締まりを受けた者でなく、かつその取り締まりを行った者でもない者である。
【0027】
実施形態3の印刷用紙10は、フィード方向の終端部分の余白領域に特徴を有する。例えば
図2に示すようなロール紙は、印刷用紙を芯に巻き付けるために利用される領域であって印刷に利用されることが想定されていない余白領域がある。ただし、実施形態3の印刷用紙10の構成方法は、ロール紙として構成する方法に限定されない。
【0028】
図5は、印刷用紙10の終端の余白領域を例示する図である。実施形態3の印刷用紙10は、終端に所定の長さ Lr の余白領域を有する。この所定の長さ Lr は、印刷領域12が尽きている印刷用紙10に対して誤って情報の印刷を行った場合に、上記秘密情報が印刷用紙10に印刷されないように定められている。
【0029】
情報27は印刷領域12に印刷される情報である。秘密情報領域28は、情報27に含まれる秘密情報が印刷される領域であって、フィード方向の位置が情報27の先頭位置に最も近い秘密情報である。秘密情報領域28の先頭位置と印刷領域12の先頭位置との間の長さは、フィード方向について Ls である。なお、秘密情報領域28の先頭位置は、秘密情報を表す文字等の上端の位置であってもよいし、秘密情報を表す文字等が記載される枠の上端の位置であってもよい。
【0030】
余白領域26のフィード方向の長さ Lr は Ls 未満である。こうすることで、印刷領域12が尽きている印刷用紙10に対して誤って情報の印刷が行われた場合でも、秘密情報が印刷用紙10に印字されない。
【0031】
Lr と Ls が上述の関係を満たすようにするためには、印刷用紙10の制作者は、1)情報27の構成が予め決まっており、その構成を考慮して印刷用紙10の構成を決定するか、2)予め印刷用紙10の構成が決まっており、その構成を考慮して情報27の構成を決定するか、又は3)印刷用紙10と情報27の構成を同時に決定する。1)の場合、例えば印刷用紙10の制作者は、印刷用紙10に印刷する情報27の構成に関する情報を入手して、この情報に基づいて印刷用紙10の構成を決定する。2)の場合、例えば情報27の構成を決定する者(例えば情報27を出力するソフトウエアの制作者)は、印刷用紙10の構成に関する情報を入手して、情報27の構成を決定する。
【0032】
<作用・効果>
印刷用紙の終端にある余白領域に誤って情報が印刷されてしまった場合でも、印刷用紙のユーザは、余白領域を紛失してしまったり捨ててしまったりする恐れがある。そのため、余白領域に秘密情報が印刷されてしまうと、秘密情報の紛失や漏洩のおそれがある。
【0033】
本実施形態の印刷用紙10によれば、秘密情報が印刷されないように余白領域26のフィード方向の長さが定められている。よって、秘密情報の紛失や漏洩を防ぐことができる。
【0034】
なお、印刷領域12が尽きている印刷用紙10に対しては印刷が行えないように、プリンタやプリンタに印刷を指示するソフトウエアを構成する方法も考えられる。しかしこれらの方法では、印刷用紙10の残量管理を行う機能などをプリンタ等に実装する必要がある。そのため、プリンタの実装に要するハードウエアコストや、ソフトウエアの実装に要する作業コストが増加してしまう。
【0035】
本実施形態の印刷用紙10によれば、このようなコストの増加を防ぎつつ、秘密情報の紛失や漏洩を防ぐことができる。
【0036】
[実施形態4]
図6は、実施形態4に係る情報処理装置2000を例示するブロック図である。
図6において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。
【0037】
情報処理装置2000は、交通違反に関する情報の入力に用いられる。例えば情報の入力は、情報処理装置2000が有するキーボード又はタッチパネルなどによって行われる。さらに、交通違反に関する情報の一部は、キーボード等を用いた手動入力ではなく、運転免許証から読みとられる情報を用いて自動的に入力される。
【0038】
上記機能を実現するために、情報処理装置2000は、第1表示制御部2020、第1操作受付部2040、及び読取部2060を有する。第1表示制御部2020は、交通違反に関する情報を入力する入力欄を表示する。第1操作受付部2040は、入力欄に対する入力操作を受け付ける。読取部2060は、運転免許証に設けられた記憶媒体に記憶されている情報を、運転免許証から読み取る。第1表示制御部2020は、読取部2060によって読み取られた情報を入力欄に表示する。
【0039】
<作用・効果>
本実施形態によれば、交通違反に関して入力すべき情報の一部が、運転免許証から読み取られた情報を用いて自動的に入力される。よって、情報の入力の手間を削減したり、手動入力に伴う入力ミスの発生を防ぐことができる。
【0040】
以下、本実施形態についてさらに詳細を述べる。
【0041】
<情報処理装置2000を実現するハードウエアの例>
情報処理装置2000の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。
【0042】
情報処理装置2000は、種々の計算機によって実現される。ここで、この計算機は、情報処理装置2000を実現するために専用に設計された計算機であってもよいし、スマートフォン若しくはタブレットなどの携帯端末、PC(Personal Computer)、又はサーバなどの汎用計算機であってもよい。
【0043】
<<情報処理装置2000を実現する計算機の例>>
図7は、情報処理装置2000を実現する計算機100の斜視図である。計算機100は、タッチパネル130、リーダ140、及びプリンタ150を有している。タッチパネル130は、情報の入力及び表示に用いられるタッチパネルである。リーダ140は、運転免許証に格納されている情報を読み取るためのリーダである。例えばリーダ140は、Integrated Circuit(IC)チップから情報を読み取る IC カードリーダである。プリンタ150は、種々の情報を印刷するためのプリンタである。プリンタ150には、例えば実施形態1から3のいずれかの印刷用紙10がセットされる。ただし、プリンタ150にセットされる印刷用紙は、印刷用紙10に限定されない。
【0044】
図8は、プリンタ150の内部構成を例示する図である。プリンタ150は、プリンタヘッド152及びヘッド制御部154を有する。プリンタヘッド152は、ヘッド制御部154によって制御されることにより、印刷用紙10へ印字を行う。プリンタ150には、ロール紙として構成された印刷用紙10がセットされる。
【0045】
図9は、計算機100の内部構成を例示する図である。計算機100は、バス102、プロセッサ104、メモリ106、ストレージ108、及び入出力インタフェース110を有する。バス102は、プロセッサ104、メモリ106、及びストレージ108が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ104などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ104は、CPU (Central Processing Unit) や GPU (Graphics Processing Unit) などの演算処理装置である。メモリ106は、RAM (Random Access Memory) や ROM (Read Only Memory) などのメモリである。ストレージ108は、ハードディスク、SSD (Solid State Drive)、又はメモリカードなどの記憶装置である。また、ストレージ108は、RAM や ROM などのメモリであってもよい。
【0046】
入出力インタフェース110は、計算機100と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。
図9では、入出力インタフェース110に、タッチパネル130、リーダ140、及びプリンタ150が接続されている。
【0047】
ストレージ108は情報処理装置2000の各機能を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ104は、これら各プログラムモジュールを実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能を実現する。ここでプロセッサ104は、上記各モジュールを実行する際、これらのモジュールをメモリ106上に読み出してから実行してもよいし、メモリ106上に読み出さずに実行してもよい。
【0048】
計算機100のハードウエア構成は
図9に示した構成に限定されない。例えば、各プログラムモジュールはメモリ106に格納されてもよい。この場合、計算機100は、ストレージ108を備えていなくてもよい。
【0049】
<処理の流れ>
図10は、実施形態4の情報処理装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。第1表示制御部2020は交通違反に関する情報を入力する入力欄を表示画面に表示する(S102)。第1操作受付部2040は、上記入力欄に対する入力操作を受け付ける(S104)。読取部2060は、運転免許証に設けられている記憶装置から情報を読み取る(S106)。第1表示制御部2020は、読取部2060によって読み取られた情報を、対応する入力欄に表示する(S108)。
【0050】
<第1操作受付部2040の詳細>
第1操作受付部2040は、上記入力欄に対する入力操作を受け付ける(S104)。入力操作は、キーボード、マウス、又はタッチパネルなどの種々の入力デバイスを用いて行われる。
【0051】
<読取部2060の詳細>
読取部2060は、運転免許証に設けられている記憶装置から情報を読み取る(S106)。ここで、運転免許証は、車やバイクなど、種々の乗り物を運転する資格を証明する免許証である。例えば運転免許証には IC チップが設けられる。この IC チップには、運転免許証に関する情報(免許証番号など)や運転免許証保有者に関する情報(氏名、生年月日又は住所など)が記憶される。そこで読取部2060は、この IC チップから運転免許証に関する情報や運転免許証保有者に関する情報を読み取る。
【0052】
<第1表示制御部2020の詳細>
第1表示制御部2020は交通違反に関する情報を入力する入力欄を表示画面に表示する(S102)。入力欄は、テキストボックス、ラジオボックス、チェックボックス、又はドロップダウンリストなど、種々の入力用のコンポーネントである。
【0053】
図11は、第1表示制御部2020によって表示される入力画面を例示する図である。違反情報入力画面40は、交通違反に関する情報を入力するための入力画面である。違反情報入力画面40には、交通違反をした者に関する情報や、違反が起こった場所などを入力する入力欄が設けられている。ここで、違反情報入力画面40は、例えばタッチパネル130に表示される。
【0054】
第1表示制御部2020が表示すべき情報は、情報処理装置2000の内部又は外部に設けられる記憶装置に予め記憶されている。情報処理装置2000の内部に設けられる記憶装置は、例えば前述したストレージ108である。情報処理装置2000の外部に設けられる記憶装置は、例えば Web サーバなどのサーバ装置である。情報処理装置2000は、ネットワークを介してサーバ装置にアクセスすることにより、タッチパネル130に表示すべき情報を取得する。この場合、情報処理装置2000を実現する計算機100は、ネットワークを介して情報をやりとりするためのネットワークインタフェースを有する。
【0055】
また、第1表示制御部2020は、読取部2060によって読み取られた情報を、対応する入力欄に表示する(S108)。第1表示制御部2020が前述した違反情報入力画面40をタッチパネル130に表示する場合、第1表示制御部2020は、例えば入力欄群42に対し、運転免許証から読み取られた情報を表示する。また、情報処理装置2000は、運転免許証から読み取られた情報を、上記対応する各入力欄に対して入力された情報として扱う。
【0056】
[実施形態5]
図12は、実施形態5の情報処理装置2000を例示するブロック図である。
図12において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。
【0057】
実施形態5の情報処理装置2000は位置情報取得部2080を有する。位置情報取得部2080は、情報処理装置2000の位置情報を取得する。例えば位置情報は、Global Positioning System(GPS)座標を示す情報である。この場合、情報処理装置2000は、GPS 受信機を有する。
【0058】
第1表示制御部2020は、位置情報取得部2080によって取得された位置情報に対応する住所を、交通違反に関する情報の入力欄に表示する。例えばこの入力欄は、交通違反が起こった場所の住所を入力するための入力欄である。
図11に示す違反情報入力画面40の場合、この入力欄は入力欄44である。
【0059】
ここで、位置情報と住所との対応付けは予め定められているものとする。位置情報と住所との対応付けを示す情報は、情報処理装置2000の外部の装置(例えば地図に関する情報のデータベースサーバ)に記憶されていてもよいし、情報処理装置2000の内部の記憶装置(例えばストレージ108)に記憶されていてもよい。
【0060】
<ハードウエア構成例>
実施形態5の情報処理装置2000は、実施形態4の情報処理装置2000と同様に、例えば計算機100によって実現される。実施形態5の計算機100が有するストレージ108は、本実施形態の情報処理装置2000が有する各機能を実現するためのプログラムモジュールをさらに有する。
【0061】
さらに、情報処理装置2000は、情報処理装置2000の位置情報を取得するためのハードウエアを有する。例えば情報処理装置2000は、前述した GPS 受信機を有する。
【0062】
また、情報処理装置2000が位置情報と住所とを対応付けた情報を情報処理装置2000の外部から取得する場合、例えば計算機100は、計算機100の外部の装置とネットワークを介して通信するためのネットワークインタフェースを有する。
【0063】
<作用・効果>
本実施形態の情報処理装置2000によれば、情報処理装置2000の位置に対応する住所が自動的に入力欄に表示される。よって、情報処理装置2000のユーザが現在位置に対応する住所を調べて手動で入力しなくてもよいため、ユーザによる入力の手間が軽減され、かつ入力ミスの発生を防ぐことができる。
【0064】
[実施形態6]
図13は、実施形態6に係る情報処理装置2000を例示するブロック図である。
図13において、各ブロックは、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。
【0065】
実施形態6の情報処理装置2000は、プリンタを制御し、前述した入力欄に入力された情報を印刷用紙に出力する。そのために、実施形態6の情報処理装置2000は、印刷制御部2100、第2操作受付部2120、及び第2表示制御部2140を有する。
【0066】
印刷制御部2100はプリンタに情報を印刷させる。印刷制御部2100によって制御されるプリンタは、幅が同一で種類が異なる複数の種類の印刷用紙のいずれか1つを印字先にできる。例えば、印刷制御部2100によって制御されるプリンタには、ロール紙を1つセットできるものとする。この場合、プリンタにセットできるロール紙として、幅が同一で種類が異なるロール紙が複数用意されているとする。情報処理装置2000のユーザは、これら複数用意されているロール紙の中の1つをプリンタにセットする。これにより、セットされたロール紙に対して印刷が行われる。
【0067】
例えば印刷制御部2100によって制御されるプリンタには、実施形態1から3のいずれかで説明した印刷用紙10がセットされる。この場合、例えば用意される複数種類の印刷用紙は、互いに第1部分印刷領域14、第2部分印刷領域16又は第3部分印刷領域22の色や大きさが異なる印刷用紙であったり、第1ミシン目18、第2ミシン目20又は第3ミシン目24の強度が異なったりする。ただし、利用される印刷用紙は、印刷用紙10の特徴を有する印刷用紙に限定されない。
【0068】
情報処理装置2000がプリンタに印刷させる情報の1つとして、交通違反に関する情報がある。交通違反に関する情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類は、その他の情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類と異なっている。例えば交通違反に関する情報の印刷先とすべき印刷用紙は、実施形態1から3いずれかの印刷用紙10である。
【0069】
なお、印刷制御部2100によって制御されるプリンタは、情報処理装置2000を実現する計算機と一体として実装されていてもよいし(
図7参照)、情報処理装置2000を実現する計算機とは別体として実装されていてもよい。
【0070】
第2操作受付部2120は、交通違反に関する情報の印刷を指示する操作を受け付ける。この操作は、タッチパネル130に対するタッチ入力や、キーボードやマウスなどを用いて行われる入力操作である。
【0071】
ここで、第2表示制御部2140は、第2操作受付部2120が操作を受け付けた後、印刷制御部2100が実行される前(交通違反に関する情報の印刷が開始される前)に、交通違反に関する情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類を表示する。
【0072】
図14は、第2表示制御部2140によって表示される確認画面50を例示する図である。確認画面50は、使用すべき印刷用紙がプリンタにセットされているかどうかをユーザに確認させる画面である。確認画面50には、確認メッセージ52及びイメージ
図54が表示されている。確認メッセージ52は、セットすべき印刷用紙の種類の名称を含む確認メッセージである。イメージ
図54は、セットすべき印刷用紙の特徴を表す図である。例えばセットすべき印刷用紙が印刷用紙10のように、色が異なる領域を複数有する印刷用紙であれば、印刷用紙上の色の配置を見ることで、ユーザはセットすべき印刷用紙がどの印刷用紙であるかを容易に認識できることができる。
【0073】
図14の例では、ユーザによってOKボタン56が押下されると、印刷制御部2100が実行される。その結果、プリンタ150によって交通違反に関する情報の印刷が行われる。確認画面50が表示された際、プリンタ150に印刷用紙がセットされていない場合やプリンタ150に誤った印刷用紙がセットされている場合、ユーザは、正しい印刷用紙をプリンタ150にセットした後、OKボタン56を押下する。
【0074】
ここで、交通違反に関する情報の印刷に用いるべき印刷用紙に関する情報(印刷用紙の種類の名称や印刷用紙の特徴を表す絵など)は、情報処理装置2000の内部又は外部の記憶装置に予め記憶されているものとする。
【0075】
<ハードウエア構成例>
実施形態6の情報処理装置2000は、例えば実施形態4の情報処理装置2000と同様に、計算機100を用いて実装される。実施形態6の計算機100が有するストレージ108は、本実施形態の情報処理装置2000が有する各機能を実現するためのプログラムモジュールをさらに有する。
【0076】
<作用効果>
前述したように、情報処理装置2000が扱うプリンタにセット可能な複数の種類の印刷用紙は、幅が同一であるものの種類が異なる。そのため、誤った印刷用紙をプリンタにセットしてしまう恐れがあり、その結果、誤った用紙に情報が印刷されてしまう恐れがある。
【0077】
ここで、既存のプリンタには、A4 や B4 といった異なる種類の印刷用紙がそれぞれ異なるトレイにセットされており、印刷対象の用紙の残量がゼロになっている場合に警告を行う機能を有するものがある。しかしこの機能では、本実施形態の情報処理装置2000のように異なる種類の印刷用紙が同一の箇所にセットされる構成のプリンタにおいて、印刷用紙が誤ってセットされることを防ぐことはできない。
【0078】
またその他にも、既存のプリンタには、プリンタに設けられているトレイが1つであり、印刷対象の用紙とそのトレイにセットされている印刷用紙とが異なる場合に警告を行う機能を有するものがある。しかしこの機能は、印刷用紙の種類ごとに幅が異なることを前提にしており、印刷用紙の幅に基づいて、セットされている印刷用紙が正しいか否かを判定している。よってこの機能では、幅が同一で種類が異なる複数の印刷用紙を互いに区別することはできず、情報処理装置2000が扱うプリンタにおいて印刷用紙が誤ってセットされることを防ぐことはできない。
【0079】
これに対し、本実施形態の情報処理装置2000は、このように幅が同一で種類が異なる印刷用紙を扱うプリンタにおいて印刷を行う前に、セットされている印刷用紙が正しい印刷用紙であるか否かの確認が行われる。よって、誤った種類の印刷用紙に情報が印刷されてしまうことを防ぐことができる。
【0080】
なお、本実施形態では、印刷対象の情報を、交通違反に関する情報としている。しかし、本実施形態の情報処理装置2000が有する、印刷の実行前に印刷用紙の確認を行う機能は、交通違反に関する情報以外を対象とすることもできる。
【0081】
[実施例]
以下、前述した各実施形態における印刷用紙10及び情報処理装置2000を用いた具体的な業務を実施例として説明する。
【0082】
実施例の情報処理装置2000は、互いに異なる業務A、B、及びCそれぞれに用いることができる。業務A、B、及びCでは、ユーザによって入力される情報、及び情報処理装置2000によって印刷される情報が異なる。また、情報を印刷すべき印刷用紙の種類は、業務毎に異なる。業務A、B、及びCはそれぞれ、交通違反に関する情報の入力、駐車違反に関する情報の入力、及び交通事故に関する情報の入力である。
【0083】
図15は、実施例の情報処理装置2000を用いて行われる業務の流れを示すフローチャートである。ユーザは、情報処理装置2000を操作して、実行する業務の選択を行う(S202)。
図16は、情報処理装置2000によって表示される業務選択画面を例示する図である。例えばユーザが業務Aを選択したとする。ここで、業務Aは交通違反に関する情報の入力である。そのため、第1表示制御部2020は、違反情報入力画面40(
図11参照)を表示する。
【0084】
ユーザは、情報処理装置2000の第1表示制御部2020によって表示された各入力欄に対して入力を行う(S204)。ここで、情報の入力は、1)ユーザによる手動入力、2)運転免許証から読みとった情報の自動入力、及び3)情報処理装置2000の位置情報に対応する住所の自動入力を含む。ユーザは、情報処理装置2000のリーダ140に、違反者の運転免許証を読み取らせる。その結果、違反者に関する情報(氏名など)や運転免許証に関する情報などが、入力欄群42に自動で表示される。さらに、位置情報取得部2080によって取得された GPS 座標に対応する住所が、入力欄44に自動で表示される。さらにユーザが、残りの入力欄に手動で情報を入力する。
【0085】
情報の入力を終えた後、ユーザは、情報処理装置2000に対して印刷指示を行う(S206)。例えばユーザは、違反情報入力画面40に表示される印刷ボタン(図示せず)を押下することで、印刷指示を行う。
【0086】
情報処理装置2000の第2表示制御部2140は、印刷用紙の種類を確認する確認画面50を表示する(S208)。正しい印刷用紙がセットされていたら、ユーザはOKボタン56を押下する。一方、誤った印刷用紙がセットされている場合や、印刷用紙がセットされていない場合、ユーザは、正しい印刷用紙をプリンタ150にセットした後、OKボタン56を押下する。
【0087】
OKボタン56の押下によって正しい印刷用紙であることがユーザによって確認されたら、印刷制御部2100がプリンタを制御して印刷用紙に情報を印刷させる(S210)。
【0088】
図17は、業務A(交通違反に関する情報の入力)に対応する印刷用紙60の構成を表す図である。印刷用紙60の印刷領域61は、青色の部分印刷領域62−a、及び白色の部分印刷領域62−bから62−eを有する。ミシン目64−aから64−cは互いに同じ強度である。ミシン目66−aとミシン目66−bも互いに同じ強度である。ただし、各ミシン目66の強度は、各ミシン目64の強度よりも強い。つまり、ミシン目66はミシン目64よりも切れにくい。
【0089】
図18から
図20は、情報が印刷された印刷領域61を例示する図である。
図18に示す印刷結果70−aは、部分印刷領域62−aに印刷された情報を示す。印刷結果70−aは、交通違反に関する情報を示しており、違反者に渡されるものである。
【0090】
図19に示す印刷結果70−bは、部分印刷領域62−bに印刷された情報を示す。印刷結果70−bは、交通違反に関する情報を示しており、情報処理装置2000のユーザが保管するものである。
【0091】
図20に示す印刷結果70−cは、部分印刷領域62−cから部分印刷領域62−eに印刷された情報を示す。印刷結果70−cは、違反金納付に関する書面のセットである。例えば部分印刷領域62−cには納付書が印刷され、部分印刷領域62−dには領収の控えが印刷され、部分印刷領域62−eには通知書が印刷される。部分印刷領域62−cから部分印刷領域62−eは、切り離さずにセットで違反者に渡されるため、それらの間のミシン目66は切れにくいものとなっている。
【0092】
業務Bや業務Cを選択した場合に情報処理装置2000によって行われる処理は、上述した業務Aについて情報処理装置2000が行う処理と同様である。ただし、ユーザが入力すべき情報は業務ごとに異なるため、第1表示制御部2020によってタッチパネル130に表示される情報は業務ごとに異なる。
【0093】
また、プリンタにセットすべき印刷用紙が業務ごとに異なるため、第2表示制御部2140によって表示される確認画面50に表示される用紙の種類や用紙の特徴を表す絵は、業務ごとに異なる。第2表示制御部2140は、ユーザがプリンタへ印刷の指示を行った際、S202で選択された業務に対応する印刷用紙の情報を取得する。そして、第2表示制御部2140は、取得した情報に対応する確認画面50を生成してタッチパネル130に表示する。そのため、業務とその業務に関する情報の印刷に利用すべき印刷用紙の特徴との対応が、第2表示制御部2140に予め設定されているか、又は情報処理装置2000の内部又は外部の記憶装置に予め記憶されているものとする。
【0094】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
1. 互いに第1のミシン目で区切られた第1の印刷領域及び第2の印刷領域がフィード方向に隣接して配置されており、
各前記印刷領域の中には、互いに第2のミシン目で区切られた第1の部分印刷領域と第2の部分印刷領域とが隣接して配置されており、
第1の部分印刷領域の色と第2の部分印刷領域の色とが異なる印刷用紙。
2. 各前記印刷領域の中には第3の部分印刷領域がさらに配置されており、
前記第2の部分印刷領域と前記第3の部分印刷領域とは互いに第3のミシン目で区切られており、
前記第2のミシン目と前記第3のミシン目の強度が異なる1.に記載の印刷用紙。
3. 前記第2のミシン目又は前記第3のミシン目の強度は、前記第1のミシン目の強度よりも強い、2.に記載の印刷用紙。
4. 前記第2のミシン目又は前記第3のミシン目の強度は、前記第1のミシン目の強度よりも弱い、2.に記載の印刷用紙。
5. 各前記印刷領域に印字される情報には、第3者に秘密にすべき情報である秘密情報が含まれ、
フィード方向において、前記印刷領域の開始位置と前記印刷領域内で前記秘密情報の印字が開始される位置との距離は第1の所定長であり、
当該印刷用紙においてフィード方向の終端部分に設けられている余白領域のフィード方向の長さは前記第1の所定長以下である、1.乃至4.いずれか一つに記載の印刷用紙。
6. 前記秘密情報は、プライバシー情報又は個人情報である、5.に記載の印刷用紙。
7. 交通違反に関する情報を入力する入力欄を表示する第1表示制御手段と、
前記入力欄に対する入力操作を受け付ける第1操作受付手段と、
運転免許証に設けられた記憶媒体に記憶されている情報を前記運転免許証から読み取る読取手段と、を有し、
前記第1表示制御手段は、前記読取手段によって読み取られた情報を前記入力欄に表示する情報処理装置。
8. 当該情報処理装置の位置情報を取得する位置情報取得手段を有し、
前記第1表示制御手段は、前記取得した位置情報に対応する住所を前記入力欄に表示する7.に記載の情報処理装置。
9. 幅が同一で種類が異なる複数の種類の印刷用紙のいずれか1つを印字先にできるプリンタに情報を印刷させる印刷制御手段と、
前記交通違反に関する情報の印刷を指示する操作を受け付ける第2操作受付手段と、を有し、
前記交通違反に関する情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類は、その他の情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類と異なっており、
前記第2操作受付手段が操作を受け付けた後、前記印刷制御手段を実行する前に、前記交通違反に関する情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類を表示する第2表示制御手段を有する7.又は8.に記載の情報処理装置。
10. コンピュータによって実行される制御方法であって、
交通違反に関する情報を入力する入力欄を表示する第1表示制御ステップと、
前記入力欄に対する入力操作を受け付ける第1操作受付ステップと、
運転免許証に設けられた記憶媒体に記憶されている情報を前記運転免許証から読み取る読取ステップと、を有し、
前記第1表示制御ステップは、前記読取ステップによって読み取られた情報を前記入力欄に表示する制御方法。
11. 前記コンピュータの位置情報を取得する位置情報取得ステップを有し、
前記第1表示制御ステップは、前記取得した位置情報に対応する住所を前記入力欄に表示する10.に記載の制御方法。
12. 幅が同一で種類が異なる複数の種類の印刷用紙のいずれか1つを印字先にできるプリンタに情報を印刷させる印刷制御ステップと、
前記交通違反に関する情報の印刷を指示する操作を受け付ける第2操作受付ステップと、を有し、
前記交通違反に関する情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類は、その他の情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類と異なっており、
前記第2操作受付ステップが操作を受け付けた後、前記印刷制御ステップを実行する前に、前記交通違反に関する情報の印刷先とすべき印刷用紙の種類を表示する第2表示制御ステップを有する10.又は11.に記載の制御方法。
13. 10.乃至12.いずれか一つに記載の制御方法における各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。