(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6593885
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】封止装置と封止方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20191010BHJP
H01L 21/56 20060101ALI20191010BHJP
H05B 33/10 20060101ALI20191010BHJP
H05B 33/04 20060101ALI20191010BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
G09F9/00 342
H01L21/56 J
H05B33/10
H05B33/04
H05B33/14 A
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-567418(P2016-567418)
(86)(22)【出願日】2015年8月10日
(65)【公表番号】特表2018-506728(P2018-506728A)
(43)【公表日】2018年3月8日
(86)【国際出願番号】CN2015086446
(87)【国際公開番号】WO2016123948
(87)【国際公開日】20160811
【審査請求日】2018年7月12日
(31)【優先権主張番号】201510053620.6
(32)【優先日】2015年2月2日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100133514
【弁理士】
【氏名又は名称】寺山 啓進
(72)【発明者】
【氏名】王 偉
(72)【発明者】
【氏名】孫 中 元
【審査官】
石本 努
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第103872264(CN,A)
【文献】
特開2003−332403(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/154272(WO,A1)
【文献】
国際公開第2008/129989(WO,A1)
【文献】
特開2011−211208(JP,A)
【文献】
特表2011−510348(JP,A)
【文献】
特開2006−330214(JP,A)
【文献】
特開2012−014896(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0181123(US,A1)
【文献】
中国特許出願公開第1690787(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0160398(US,A1)
【文献】
特開2013−229452(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/133−1/1334
1/1339−1/1341
1/1347
G09F9/00
H01L21/56
21/67−21/683
27/32
51/50
H05B33/00−33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して設置された第1プラットフォームと第2プラットフォームを含む封止装置であって、
第1電磁装置が設けられた上記第1プラットフォームが、上記第2プラットフォームに接離可能に往復移動し、
上記封止装置は、上記第1電磁装置に吸着されるパッチを少なくとも1つ含み、
上記第1電磁装置が上記パッチを吸着すると、上記パッチの片側が上記第1プラットフォームに付着し、他側が封止対象基板に付着し、
上記パッチが磁性パッチであり、
上記封止装置は、キャリアテープが巻き付けられたパッチキャリアリールを更に含み、
上記磁性パッチが上記キャリアテープに分離可能に設置されており、
上記パッチキャリアリールが上記第2プラットフォームに対し回転すると、上記パッチキャリアリール上の上記キャリアテープが上記第2プラットフォームに敷かれるとともに、上記磁性パッチが上記キャリアテープの上記第1プラットフォームに向かう表面に位置し、
上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームに向かって移動すると、上記磁性パッチが上記第1電磁装置に吸着されて上記第1プラットフォームに付着されることを特徴とする封止装置。
【請求項2】
上記第1プラットフォームには、上記封止対象基板を上記第1プラットフォームに吸着固定するための真空吸着孔が少なくとも1つ形成されたことを特徴とする請求項1に記載の封止装置。
【請求項3】
上記真空吸着孔の端面は、方形波形状又は回字形状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の封止装置。
【請求項4】
上記第2プラットフォームの上記第1電磁装置に対応する位置には、上記磁性パッチの吸着が可能な第2電磁装置が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の封止装置。
【請求項5】
上記第1電磁装置は、少なくとも上記第1プラットフォームの相対する両側に設置される複数の電磁誘導コイルを含むことを特徴とする請求項4に記載の封止装置。
【請求項6】
上記磁性パッチは、磁性本体と、上記磁性本体に設けられ、上記封止対象基板に付着するための紫外線分離グルーを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の封止装置。
【請求項7】
上記第1プラットフォームには、上記磁性パッチの収納が可能であり、上記磁性パッチの厚さ以下の厚さを有する溝が設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の封止装置。
【請求項8】
上記溝には、上記磁性パッチと接触するための圧縮可能なスペーサが設けられたことを特徴とする請求項7に記載の封止装置。
【請求項9】
上記磁性パッチは、紫外線分離グルーにより上記キャリアテープに分離可能に設置されることを特徴とする請求項1に記載の封止装置。
【請求項10】
封止終了後に空のキャリアテープを回収するためのキャリアテープ回収リールを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の封止装置。
【請求項11】
上記第1プラットフォームの上記第2プラットフォームから離れた側に設置され、駆動装置に接続して上記第1プラットフォームと上記第2プラットフォームの相対位置を調整するための調整具を更に含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の封止装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載する封止装置を使用し、片方に封止材が設置された第1基板と第2基板を封止するための封止方法において、
上記第1プラットフォーム上の第1電磁装置をオンにして上記パッチを上記第1プラットフォームに付着させ、
第1基板を上記第2プラットフォームにセットし、上記パッチが上記第1基板に付着するまで上記第1プラットフォームを上記第2プラットフォームに向かって移動させるとともに、上記第1基板を上記第1プラットフォームに固定させ、
上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームから離れるようにし、第2基板を上記第2プラットフォームにセットしてチャンバーを真空にし、
上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームに向かって移動するようにするとともに、上記第1プラットフォームの位置を調整して上記第1基板と上記第2基板を高精度に位置合わせ、
上記第1電磁装置をオフにして上記第1基板を開放し、上記第1基板と上記第2基板を付着させ、
上記チャンバーの気圧を標準気圧まで回復させ、上記封止材を照射して硬化させ、上記第1基板と上記第2基板の封止が終了することを特徴とする封止方法。
【請求項13】
上記第1プラットフォームには、少なくとも1つの真空吸着孔が設けられ、
上記第1基板が上記真空吸着孔によって上記第1プラットフォームに吸着固定され、
上記パッチが磁性パッチであることを特徴とする請求項12に記載の封止方法。
【請求項14】
上記第2プラットフォームの上記第1電磁装置に対応する位置には、上記磁性パッチの吸着が可能な第2電磁装置が設けられ、
上記第1電磁装置をオフにする前に、
上記第2電磁装置をオンにすることを更に含むことを特徴とする請求項13に記載の封止方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2015年2月2日に中国特許庁に提出された中国特許出願第201510053620.6号明細書の優先権を主張し、その全ての内容が援用により本願に取り込まれる。
本発明は、表示装置製造の技術分野に関し、特に封止装置と封止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、発光ダイオード表示パネルの封止は、主にガラス封止材(例えばUVグルー)を用いて行われる。封止中、カバーガラスと基板ガラスの吸着と位置合わせを行ってから、基板ガラスとカバーガラスの間に位置するUVグルーを紫外線で照射し、UVグルーによりカバーガラスと基板ガラスを封止する。
【0003】
従来の吸着方式は、主に真空吸着法と静電吸着法の2種類がある。単純にガラスを真空吸着する方法を用いると、チャンバー内の真空度が比較的高い環境であるとき、吸着されるガラス基板が落ちやすい。従って、真空吸着方式は、高真空工程の圧着封止を実現することができない。しかも、ガラス基板が開放されるとき、通気孔の開閉によりガラス基板に振動が生じ、ガラス基板がずれてしまうため、付着と位置合わせの精度に影響を与える。
【0004】
静電吸着方法の場合、基板のタイプによって、それに対応する静電力の範囲を設定する必要がある。静電力が大きすぎると、発光ダイオードデバイスに絶縁破壊などの問題が発生しやすい。静電力が小さすぎると、基板が滑り落ちやすく、位置合わせの精度に影響を与え、操作過程が複雑である。しかも、封止対象デバイスの下方から紫外線照射が必要であり、静電吸着装置が真空吸着機能を兼ね備えることが難しいため、吸着強度が低すぎて、基板が滑り落ちる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、高真空条件でデバイスを封止する封止装置と封止方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の技術問題を解決するために、本発明の1つの方面は、封止装置を提供する。対向して設置された第1プラットフォームと第2プラットフォームを含む封止装置であって、第1電磁装置が設けられた上記第1プラットフォームが、上記第2プラットフォームに接離可能に往復移動し、上記封止装置は、上記第1電磁装置に吸着されるパッチを少なくとも1つ含み、上記第1電磁装置が上記パッチを吸着すると、上記パッチの片側が上記第1プラットフォームに付着し、他側が封止対象基板に付着する。
【0007】
上記パッチが磁性パッチであることが好ましい。
【0008】
上記第1プラットフォームには、上記封止対象基板を上記第1プラットフォームに吸着固定するための真空吸着孔が少なくとも1つ形成されたことが好ましい。
【0009】
上記真空吸着孔の端面は、方形波形状又は回字形状に形成されたことが好ましい。
【0010】
上記第2プラットフォームの上記第1電磁装置に対応する位置には、上記磁性パッチの吸着が可能な第2電磁装置が設けられたことが好ましい。
【0011】
上記第1電磁装置は、少なくとも上記第1プラットフォームの相対する両側に設置される複数の電磁誘導コイルを含むことが好ましい。
【0012】
上記磁性パッチは、磁性本体と、上記磁性本体に設けられ、上記封止対象基板に付着するための紫外線分離グルーを含むことが好ましい。
【0013】
上記第1プラットフォームには、上記磁性パッチの収納が可能であり、上記磁性パッチの厚さ以下の厚さを有する溝が設けられたことが好ましい。
【0014】
上記溝には、上記磁性パッチと接触するための圧縮可能なスペーサが設けられたことが好ましい。
【0015】
上記封止装置は、キャリアテープが巻き付けられたパッチキャリアリールを更に含むことが好ましい。上記磁性パッチが上記キャリアテープに分離可能に設置されている。上記パッチキャリアリールが上記第2プラットフォームに対し回転すると、上記パッチキャリアリール上の上記キャリアテープが上記第2プラットフォームに敷かれるとともに、上記磁性パッチが上記キャリアテープの上記第1プラットフォームに向かう表面に位置する。上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームに向かって移動すると、上記磁性パッチが上記第1電磁装置に吸着されて上記第1プラットフォームに付着される。
【0016】
上記磁性パッチは、紫外線分離グルーにより上記キャリアテープに分離可能に設置されることが好ましい。
【0017】
封止終了後に空のキャリアテープを回収するためのキャリアテープ回収リールを更に含むことが好ましい。
【0018】
上記第1プラットフォームの上記第2プラットフォームから離れた側に設置され、駆動装置に接続して上記第1プラットフォームと上記第2プラットフォームの相対位置を調整するための調整具を更に含むことが好ましい。
【0019】
本発明の第2方面として、上述した封止装置を使用した封止方法を更に提供する。当該封止方法は、第1基板と第2基板を封止するためのものであり、上記第1基板又は上記第2基板には封止材が設置されている。上記封止方法において、以下のステップを含む。上記第1プラットフォーム上の第1電磁装置をオンにして上記パッチを上記第1プラットフォームに付着させる。第1基板を上記第2プラットフォームにセットし、上記パッチが上記第1基板に付着するまで上記第1プラットフォームを上記第2プラットフォームに向かって移動させるとともに、上記第1基板を上記第1プラットフォームに固定させる。上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームから離れるようにし、第2基板を上記第2プラットフォームにセットしてチャンバーを真空にする。上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームに向かって移動するようにするとともに、上記第1プラットフォームの位置を調整して上記第1基板と上記第2基板を高精度に位置合わせする。上記第1電磁装置をオフにして上記第1基板を開放し、上記第1基板と上記第2基板を付着させる。上記チャンバーの気圧を標準気圧まで回復させ、上記封止材を照射し、溶解させてから硬化させ、上記第1基板と上記第2基板の封止が終了する。
【0020】
上記第1プラットフォームには、少なくとも1つの真空吸着孔が設けられ、上記第1基板が上記真空吸着孔によって上記第1プラットフォームに吸着固定され、上記パッチが磁性パッチであることが好ましい。
【0021】
上記第2プラットフォームの上記第1電磁装置に対応する位置には、上記磁性パッチの吸着が可能な第2電磁装置が設けられ、上記封止方法において、上記第1電磁装置をオフにする前に、上記第2電磁装置をオンにすることを更に含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、磁性パッチと基板の付着、電磁装置による磁性パッチの吸着によって、基板が高真空環境で吸着されて落ちないことを確実にする。位置合わせして付着する際に、第1プラットフォームの磁力がなくなるとともに、第2プラットフォームの磁力が発生することで、基板がずれることなく高精度で開放されることを保証し、位置合わせの精度が向上する。
【0023】
図面は、本発明を更に理解するためのものとして提供されて明細書の一部を構成し、以下の具体的な実施形態とともに本発明の解釈に用いられるが、本発明に対する限定ではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施例における封止装置の構造図である。
【
図2】本発明の実施例における第1プラットフォームの平面図である。
【
図3】本発明の実施例における第2プラットフォームの平面図である。
【
図4】本発明の実施例において磁性パッチと第1プラットフォームの協働の模式図である。
【
図5a】本発明の実施例における封止方法のフローチャートである。
【
図5b】本発明の実施例における封止方法のフローチャートである。
【
図5c】本発明の実施例における封止方法のフローチャートである。
【
図5d】本発明の実施例における封止方法のフローチャートである。
【
図5e】本発明の実施例における封止方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面とともに本発明の具体的な実施形態を詳細に説明する。なお、ここに記載した具体的な実施形態は、本発明の説明と解釈に用いられるだけであり、本発明を限定するためのものではない。
【0026】
まず、本発明は、
図1に示す構造の封止装置を提供する。上記封止装置は、対向して設置された第1プラットフォーム1と第2プラットフォーム2を含む。第1電磁装置11が設けられた第1プラットフォーム1は、第2プラットフォーム2に接離可能に往復移動できる。上記封止装置は、第1電磁装置11に吸着される磁性パッチ3を少なくとも1つ含む。磁性パッチ3は、片側が第1プラットフォーム1に付着し、他側が封止対象基板に付着し、上記基板が第1プラットフォーム1に分離可能に固定される。
【0027】
本発明は、有機発光ダイオード表示パネルの第1基板(例えばカバーガラス)と第2基板(例えば基板ガラス)の封止に用いられる。第1プラットフォーム1は、上記第1基板を吸着し、第2プラットフォーム2には上記第2基板をセットする。本発明において、第1基板を磁性パッチ3に付着させ、第1プラットフォーム1に第1電磁装置11を増設する。通電すると、第1電磁装置11から生じる磁力で磁性パッチ3を吸着する。磁性パッチ3の存在により、第1基板が高真空環境で吸着されて落ちないことを確実にする。通電しなくなると、磁力がなくなり、第1基板が高精度で開放され、第2基板と位置合わせして封止される。
【0028】
しかも、第1電磁装置11の開閉により装置の振動が生じず、第1基板の開放後に生じうるずれを効果的に防止し、位置合わせの精度を確保する。
【0029】
更に、
図2に示すように、第1プラットフォーム1には、封止対象基板を第1プラットフォーム1に吸着固定するための真空吸着孔12が少なくとも1つ形成されている。即ち、本発明の1つの実施形態として、真空吸着方式と磁力吸着方式の協働により、基板を第1プラットフォーム1に分離可能に固定することができる。
【0030】
有機発光ダイオード表示パネルの第1基板と第2基板の封止を例とする。第1プラットフォーム1が第1基板を吸着すると、第2プラットフォーム2にセットされた第2基板に接近する。このとき、チャンバーを真空にし、第1基板と第2基板を真空条件で位置合わせして付着させる。磁性パッチ3の存在により、第1基板が落ちない。両基板の付着が終了すると、チャンバーに空気を注入してチャンバー内を大気圧に回復させる。両基板の内外気圧の差により、更に第1基板と第2基板を圧着させることができる。それから両基板の間に設置されたガラス封止材をレーザにより照射して封止過程を実現する。
【0031】
具体的に、第1基板が吸着されて第2基板に接近する前に、第1プラットフォーム1による第1基板の真空吸着の強度と均一性を強化するために、本発明の真空吸着孔12の端面は、
図2に示すように、方形波形状に設置される。なお、本発明の真空吸着孔12の端面は、真空吸着機能が実現されれば、回字形状など、他の形状に設置されてもよい。
【0032】
更に、
図3に示すように、第2プラットフォーム2の第1電磁装置11に対応する位置には、磁性パッチ3の吸着が可能な第2電磁装置21が設けられている。
【0033】
有機発光ダイオード表示パネルの第1基板と第2基板の封止を例とする。第1基板が第2基板に接近して高精度に位置合わせすると、第2基板に付着するよう第1基板を開放する必要がある。チャンバー内が真空にされたため、第1プラットフォーム1の真空吸着機能がなくなる。このとき、通電せずに、第1電磁装置11をオフにすればよい。本発明において、第2プラットフォーム2の第1電磁装置11に対応する位置に第2電磁装置21が設けられたため、第1基板の開放中にずれが生じないよう、まず第2電磁装置21に通電してから第1電磁装置11を停電し、磁性パッチ3が吸着されたままの状態を確保する。よって、第1基板の開放中におけるずれの発生を回避し、位置合わせして封止する精度を高める。
【0034】
具体的に、
図2と
図3に示すように、第1電磁装置11は、少なくとも第1プラットフォーム1の相対する両側に設置される複数の電磁誘導コイルを含む。対応して、第2電磁装置21も複数の電磁誘導コイルを含む。しかも、第2プラットフォーム2の電磁誘導コイルの位置は、それぞれ第1プラットフォーム1の電磁誘導コイルの位置に対応する。
【0035】
本発明において、第1プラットフォーム1と第2プラットフォーム2の材質について限定しない。例えば、第2プラットフォーム2の基材は、石英ガラス22が用いられ、第2電磁装置21は、
図3に示すように、石英ガラス22の周辺に設置される。
【0036】
本発明において、磁性パッチ3は、スチール質パッチである。
図4に示すように、磁性パッチ3は、磁性本体31と、磁性本体31に設けられ、封止対象基板に付着するための紫外線分離グルー32を含む。
【0037】
更に、第1プラットフォーム1の磁性パッチ3に付着する部位には、溝13が設けられ、磁性パッチ3が溝13に収納できるようにする。しかも、溝13の深さは、磁性パッチ3の厚さ以下であり、磁性パッチ3が封止対象基板に付着することを確実にする。溝13の設置目的は、真空吸着孔12と基板の距離を近くして真空吸着効果を確保することである。
【0038】
溝13には、磁性パッチ3と接触するための圧縮可能なスペーサ14が設けられ、基板の吸着される部位に歪みが生じることを防止する。
【0039】
更に、
図1に示すように、上記封止装置は、キャリアテープ5が巻き付けられたパッチキャリアリール4を更に含む。磁性パッチ3は、キャリアテープ5に分離可能に設置されている。パッチキャリアリール4が回転して第2プラットフォーム2を通ると、キャリアテープ5を第2プラットフォーム2に敷くことができるとともに、磁性パッチ3がキャリアテープ5の第1プラットフォーム1に向かう表面に位置する。第1プラットフォーム1が第2プラットフォーム2に向かって移動すると、磁性パッチ3は、第1電磁装置11に吸着されて第1プラットフォーム1に付着される。
【0040】
具体的に、磁性パッチ3は、紫外線分離グルー32によりキャリアテープ5に分離可能に設置される。また、上記封止装置は、封止終了後に空のキャリアテープ5を回収するためのキャリアテープ回収リール6を更に含む。
【0041】
更に、上記封止装置は、第1プラットフォーム1の第2プラットフォーム2から離れた側に設置され、駆動装置に接続して第1プラットフォーム1と第2プラットフォーム2の相対位置を調整するための調整具7を更に含む。ここの相対位置は、両基板の間の垂直距離、水平距離、平行度合いなどを含む。
【0042】
本発明は、上述した封止装置を使用した封止方法を更に提供する。上記封止方法は、第1基板と第2基板を封止するためのものであり、上記第1基板又は上記第2基板には封止材が設置されている。上記封止方法において、以下のステップを含む。上記第1プラットフォーム上の第1電磁装置をオンにして上記磁性パッチを上記第1プラットフォームに付着させる。第1基板を上記第2プラットフォームにセットし、上記磁性パッチが上記第1基板に付着するまで上記第1プラットフォームを上記第2プラットフォームに向かって移動させ、上記第1基板を上記第1プラットフォームに固定させる。上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームから離れるようにし、第2基板を上記第2プラットフォームにセットしてチャンバーを真空にする。上記第1プラットフォームが上記第2プラットフォームに向かって移動するようにし、上記第1プラットフォームの位置を調整して上記第1基板と上記第2基板を高精度に位置合わせする。上記第1電磁装置をオフにして上記第1基板を開放し、上記第1基板と上記第2基板を付着させる。上記チャンバーの気圧を標準気圧まで回復させ、上記封止材を照射し、溶解させて硬化させ、上記第1基板と上記第2基板の封止が終了する。
【0043】
上述したように、本発明は、第1基板が高真空環境で吸着されて落ちないことを確実にする。停電後、磁力がなくなり、第1基板が高精度に開放され、第2基板と位置合わせして封止される。しかも、第1電磁装置11の開閉により装置の振動が生じず、第1基板の開放後に生じうるずれを効果的に防止し、位置合わせの精度を確保する。
【0044】
更に、上記第1プラットフォームには、少なくとも1つの真空吸着孔が設けられ、上記第1基板が上記真空吸着孔によって上記第1プラットフォームに吸着固定される。
【0045】
更に、上記第2プラットフォームの上記第1電磁装置に対応する位置には、上記磁性パッチの吸着が可能な第2電磁装置が設けられ、上記封止方法において、上記第1電磁装置をオフにする前に、上記第2電磁装置をオンにすることを更に含む。
【0046】
上述した実施例において、磁力吸着と真空吸着の協働方式を用いて、磁性パッチと基板の付着、電磁装置による磁性パッチの吸着によって、基板が高真空環境で吸着されて落ちないことを確実にする。位置合わせして付着する際に、第1プラットフォームの磁力がなくなり、第2プラットフォームの磁力が発生することで、基板がずれることなく高精度に開放されることを保証し、位置合わせの精度を向上させる。
【0047】
以下、
図5a〜
図5eに示す実施例とともに本発明を更に詳細に記載する。本発明の封止フローは、以下のステップを含む。
図5aに示すように、パッチキャリアリール4が回転してキャリアテープ5を敷き、磁性パッチ3を第2プラットフォーム2に設置する。
図5bに示すように、第1プラットフォーム1が磁性パッチ3と接触するまで下へ移動し、第1電磁装置11をオンにして磁性パッチ3を第1プラットフォーム1に吸着させる。
図5cに示すように、第1プラットフォーム1を上へ移動させ、第1基板が装置に入ることを待つ。
図5dに示すように、第1基板8が装置に入り、第1プラットフォーム1を移動させて第1基板8に接近させ、真空吸着機能を発揮させて第1基板8を第1プラットフォーム1に吸着させる。同時に、磁性パッチ3の紫外線分離グルー32が設置された側は、第1基板8に粘着される。
図5eに示すように、第2基板9が装置に入る。チャンバーの真空吸引が開始する。調整具7により第1基板8と第2基板9を高精度に位置合わせする。位置合わせ終了後、第2電磁装置21をオンにし、第1電磁装置11をオフにして第1基板8を開放し、第1基板8の開放中にずれが生じないことを保証する。それからチャンバーに空気を注入して大気圧に回復させ、紫外線を照射して第1基板8と第2基板9の間に位置するガラス封止材を硬化させ、封止が終了する。
【0048】
なお、紫外線を照射すると同時に、磁性パッチ3を第1基板8から分離させ、磁性パッチ3を取り外すことができる。
【0049】
本発明は、真空条件における基板の位置合わせと封止を実現したのみならず、位置合わせと封止の精度を高めることができる。しかも、電磁装置の開閉により装置の振動が生じず、装置の振動による基板のずれを効果的に回避して、位置合わせの精度を確保する。
【0050】
なお、以上の実施形態は、本発明の原理を説明するための例示的な実施形態である。本発明は、これらに限定されない。当業者にとって、本発明の精神と趣旨を逸脱することなく、各種の変形や改良を行うことができ、これらの変形や改良も本発明の保護範囲として見なされるべきである。
【符号の説明】
【0051】
1:第1プラットフォーム
2:第2プラットフォーム
3:磁性パッチ
4:パッチキャリアリール
5:キャリアテープ
6:キャリアテープ回収リール
7:調整具
8:第1基板
9:第2基板
11:第1電磁装置
12:真空吸着孔
13:溝
14:スペーサ
21:第2電磁装置
22:石英ガラス
31:磁性本体
32:紫外線分離グルー