(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技機に関する情報が非言語情報を用いて示されるメーター表示と、前記メーター表示に関する情報が言語情報を用いて示される文字表示と、を少なくとも表示可能な表示部と、
少なくとも前記メーター表示及び前記文字表示を前記表示部に表示させる表示制御を行う報知手段と、
を備え、
前記報知手段は、
前記表示部に表示された前記メーター表示に重畳するよう前記文字表示を視認可能に表示させるとともに、前記文字表示を移動させながら表示させ、
所定条件の成立に基づいて、前記メーター表示において前記遊技機に関する情報を示すメーターを変動させるとともに、前記メーターを変動させる際には、前記文字表示を視認困難にさせ、前記メーターの変動を終了させた際には、前記文字表示を視認可能に表示させることを特徴とする遊技機。
前記報知手段は、前記メーターが位置する前記変動範囲の段階に応じた段階別表示態様で前記メーターを前記表示部に表示させるとともに、前記メーターを変動させる際には、前記段階別表示態様とは異なる特殊表示態様で前記メーターを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向及び「上」や「下」等の上下方向も、遊技者から見た場合の左方向や右方向、又は上方向や下方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した場合における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図面を参照しながら説明する。
【0016】
(筐体12、前扉14)
図1に示すように、本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0017】
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0018】
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個のリール駆動モータ65と、この各リール駆動モータ65によってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記リール駆動モータ65及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。また、リールユニット60には、回転リール62の回転位置が基準となる位置(基準位置)であることを検出するためリール位置センサ63が設けられている。このリール駆動モータ65は、メイン制御手段200から出力されるリール駆動モータ65を駆動するための駆動信号に基づき駆動する。
【0019】
(クレジット表示器87、払出枚数表示器88)
前記図柄表示窓部16の下方には、クレジットメダルの貯留枚数(以下、「クレジットメダル数」とする)を表示するクレジット表示器87と、このクレジット表示器87の左側に配置され、遊技機10から払い出されたメダルの総数を表示する払出枚数表示器88とが設けられている。これらの表示器は、例えば2個の7セグメントLEDで構成されている。このような構成により、クレジット表示器87では、クレジットメダル数に対応する2桁の数字が表示可能となっており、払出枚数表示器88では、払出枚数に対応する2桁の数字が表示可能となっている。
【0020】
本実施の形態に係る遊技機10は、後述するメダル投入口38に投入したメダルを最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。そして、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を「最大クレジットメダル数」とする。
【0021】
(区間報知ランプ90)
前扉14のうち、クレジット表示器87と払出枚数表示器88との間には、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知する区間報知ランプ90が設けられている。
ここで、「有利区間」とは、遊技者にとって有利なストップスイッチ50の押し順の表示が行われない非有利区間から移行可能であり、上記の押し順の表示が可能な区間である。
【0022】
この区間報知ランプ90は、有利区間へ移行する契機となる予め定められた役に当選したゲームの所謂第3停止後に点灯するように設定されている。そして、区間報知ランプ90が点灯した場合には、当該有利区間中は常時点灯される。
なお、区間報知ランプ90の点灯は、上述した場合に限定されず、他の場合、例えば、後述するAT状態への移行時に点灯するようにしてもよい。
【0023】
ここで、区間報知ランプ90のみで現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知することに限らず、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDと区間報知ランプ90との双方を用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
【0024】
また、区間報知ランプ90を設けずに、例えば、クレジット表示器87又は払出枚数表示器88を構成する特定の7セグメントLEDを用いて、現在の状態が「有利区間」であることを発光態様により報知してもよい。
【0025】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。この操作部30は、メダル投入口38と、精算スイッチ36と、ストップスイッチ50と、スタートスイッチ40と、ベットスイッチ32と、演出用ボタンスイッチ42と、音量設定スイッチ47と、を備えている。
【0026】
(メダル投入口38)
操作部30の右側部分には、遊技機10の内部へ遊技用価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口38が設けられている。
【0027】
(メダルセレクタ17)
前扉14の裏側であって、前記メダル投入口38の近傍には、メダル投入口38に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット24に導くメダルセレクタ17が設けられている。このメダルセレクタ17には、メダル投入口38に投入されたメダルを1枚ずつ検知する投入センサ92が設けられている。
【0028】
なお、前扉14の裏側には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ17において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット24から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口28から払い出される。
【0029】
(精算スイッチ36)
メダル投入口38の下方には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。
【0030】
(ストップスイッチ50)
前記操作部30の中央には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0031】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するベットスイッチ32の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0032】
(ベットスイッチ32)
このスタートスイッチ40の上方には、ベットスイッチ32として、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34と、クレジットしたメダル数から1枚のメダル数を減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチ35とが設けられている。
【0033】
(演出用ボタンスイッチ42)
マックスベットスイッチ34の右側には、所定の演出において遊技者が操作可能な演出用ボタンスイッチ42が設けられている。
【0034】
(音量設定スイッチ47)
演出用ボタンスイッチ42の左側には、スピーカー72から発する音量を設定するための音量設定スイッチ47が配置されている。
音量設定スイッチ47は、決定スイッチ47Aと、決定スイッチ47Aの左側に配置され、音量を下げる音量ダウンスイッチ47Bと、決定スイッチ47Aの右側に配置され、音量を上げる音量アップスイッチ47Cとから構成される。
【0035】
遊技者により、決定スイッチ47Aが操作されることにより、音量を調整可能な状態、すなわち、後述する音量設定演出が開始され、その後、音量ダウンスイッチ47Bが操作されることにより、音量レベルが1段階下がり、音量アップスイッチ47Cが操作されることにより、音量レベルが1段階上がる。音量設定演出の詳細については後述する。
【0036】
音量設定スイッチ47は、いずれのスイッチ47A、47B、47Cも、当該スイッチ47の被操作面を遊技者が指で操作するボタン型のスイッチを採用している。この種のスイッチでは、音量設定スイッチ47の被操作面を指で押下すると「ON」となり、音量設定スイッチ47の操作面から指を離すと「OFF」となる。なお、音量設定スイッチ47は、ボタン型のスイッチとすることに限らず、ジョグダイヤルのように構成してもよいし、タッチパネル上に表示されたアイコンを操作する構成としてもよい。
【0037】
このため、例えば、音量レベルを「3段階」上げる場合は、音量アップスイッチ47Cを指で「3回」操作する必要があり、また、音量レベルを「5段階」下げる場合は、音量ダウンスイッチ47Bを指で「5回」操作する必要がある。なお、音量レベルを変動させるための操作は、所定時間以上押下し続けること(所謂長押し)としてもよい。
【0038】
また、前記前扉14の裏側には、扉開閉用スイッチ19、設定変更スイッチ46、設定表示器89などが配置されている(
図2参照)。
【0039】
(扉開閉用スイッチ19)
扉開閉用スイッチ19は前扉14が閉じているか否かを検知するためのものである。この扉開閉用スイッチ19は、前扉14が閉塞している場合に、前扉14の背面と扉開閉用スイッチ19の前面とが押圧されることでオンとなり、前扉14が開放するに従って、前扉14の背面が扉開閉用スイッチ19の前面から離間して押圧が解除されることでオフとなる。
【0040】
(設定変更スイッチ46)
設定変更スイッチ46は、後述する電源ユニット43の設定キースイッチ45と共に設定変更を行うためのものである。
【0041】
(設定表示器89)
設定表示器89は、例えば7セグメントの小型のLEDにより、複数段階設けられた設定値を表示するものである。設定表示器89には、当該遊技機10の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、設定後一定時間が経過するとその表示は解除される。
【0042】
また、前記前扉14の下部に相当する筐体12の内部には、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができるホッパーユニット24と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44を有すると共に各部品に電力を供給するための電源ユニット43とが配置されている(
図2参照)。
【0043】
(ホッパーユニット24)
このホッパーユニット24には、その駆動によりメダルをメダル払出口28に向けて払い出すホッパーモータ95と、ホッパーユニット24の出口に設けられ、メダル払出口28に払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ94と、ホッパーユニット24のメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御手段200へ信号を出力するオーバーフローセンサ96とが設けられている。
【0044】
(電源ユニット43)
この電源ユニット43には、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ44と、設定変更処理のための設定キースイッチ45とが設けられている。
【0045】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合にホッパーユニット24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0046】
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34やシングルベットスイッチ35等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、複数の役の少なくとも何れか1つに当選か又はハズレかの役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の配当としてのメダルが付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の配当を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0047】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させるための演出装置70が形成されている。この演出装置70は、スピーカー72と、演出用ランプ78と、表示部84と、バックランプ67と、を備えている。
【0048】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
【0049】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0050】
(表示部84)
前記表示部84は、その画面に種々の情報を表示するための液晶表示装置である。
【0051】
(バックランプ67)
前記バックランプ67は、リールユニット60に設けられており、回転リール62上の図柄61を照らすためのものである。
【0052】
(制御装置100)
図2に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うサブ制御手段500とを備えている。
【0053】
なお、メイン制御手段200とサブ制御手段500との間は、メイン制御手段200への不正操作を防止するために、メイン制御手段200からサブ制御手段500への一方向の通信により行われ、サブ制御手段500からメイン制御手段200への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御手段200は、メダルセレクタ17、スタートスイッチ40、ベットスイッチ32、ストップスイッチ50、設定変更スイッチ46、精算スイッチ36、扉開閉用スイッチ19、電源ユニット43、リールユニット60及びホッパーユニット24の入力を受け付け、クレジット表示器87、払出枚数表示器88、リールユニット60、ホッパーユニット24、設定表示器89及び区間報知ランプ90の作動を制御する。サブ制御手段500は、メイン制御手段200、演出用ボタンスイッチ42、及び音量設定スイッチ47からの信号を入力し、演出用ランプ78等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段500には、演出装置70としての演出用ランプ78、スピーカー72、表示部84及びバックランプ67の各パーツが接続されている。
【0054】
なお、特に図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段500を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段500は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0055】
メイン制御手段200及びサブ制御手段500は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0056】
ここで、サブ制御手段500のROMには、音量設定スイッチ47で指定される音量レベルに対応する音量データが記憶されている。この音量データは、サブ制御手段500のCPUが所定のサウンドプロセッサ(スピーカー72から出力される音を直接制御するIC、図示省略)へ送信するデータであって、所定の音量データが送信されることで、当該音量データに対応する音量がスピーカー72から出力される。
【0057】
(外部集中端子板18)
また、筐体12内部の正面から向かって右側には、外部集中端子板18が設けられている。
外部集中端子板18は、遊技データを遊技機10外部に出力させるものであり、メイン制御手段200と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板18は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
【0058】
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、
図3に示すように、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、配当付与手段240、遊技状態制御手段250、有利区間制御手段260、及び送信手段270の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0059】
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62が全て停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
【0060】
規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されると、1本の有効ライン86が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3又は2が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ32を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役の何れかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個全ての回転リール62の回転が開始する。
【0061】
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0062】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個全てのストップスイッチ50の操作を終えると、3個全ての回転リール62の回転が停止する。
【0063】
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に配当としてのメダルが付与されるように形成されている。例えば小役(メダルの払い出しを伴う役)に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0064】
また、有効ライン86上に再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、所謂リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0065】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、当選役を決定する役抽選を実行するものである。すなわち、役抽選手段210は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役の何れか(1つ又は複数)に当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための役抽選テーブルを、主な分類としてノーマル遊技状態用、ボーナス内部中状態用、ボーナス遊技状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200のROM上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。
【0066】
役抽選手段210の役抽選に用いる当選確率は、図示しない役抽選テーブルにより、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その当選確率を規定するための値である複数段階の設定値を変更するための筐体12内部の設定変更スイッチ46を操作することにより、複数段階の設定値のうち何れか1つの特定の設定値が選択される。そして、役抽選手段210は、選択された設定値毎に予め定められた抽選確率で役抽選を行っている。
【0067】
また、本実施の形態における設定値は、設定値「1」から「6」の6段階に設定されている。なお、設定値は複数段階であれば、設定値「1」から「6」の6段階に限られず、例えば「1・3・6」又は「2・4・6」としてもよい。
本実施の形態では、役抽選手段210により抽選される役として、大別すると、小役、リプレイ役、ボーナス移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
【0068】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の役抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220は、必要に応じて各ストップスイッチ50の押し順が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
【0069】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、全ての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
【0070】
(配当付与手段240)
配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の配当の付与を行うものである。配当付与手段240は、停止図柄判定手段230の判定の結果、小役が入賞していると判定されると配当としてのメダルの払い出しを行う。
【0071】
(遊技状態制御手段250)
遊技状態制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技状態制御手段250は、
図3に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態制御手段251、ボーナス内部中状態制御手段252及びボーナス遊技状態制御手段253の各手段を有する。
【0072】
(ノーマル遊技状態制御手段251)
ノーマル遊技状態制御手段251は、「ノーマル遊技状態」(
図5参照)を制御するものである。ここで、ノーマル遊技状態は、ボーナス内部中状態制御手段252によるボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態制御手段253によるボーナス遊技状態、以外の状態をいう。
【0073】
(ボーナス内部中状態制御手段252)
ボーナス内部中状態制御手段252は、「ボーナス内部中状態」(
図5参照)を制御するものである。ここで、ボーナス内部中状態は、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選したが、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示できなかった場合に移行する。
【0074】
(ボーナス遊技状態制御手段253)
ボーナス遊技状態制御手段253は、「ボーナス遊技状態」(
図5参照)を制御するものである。
ボーナス遊技状態は、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせを有効ライン86上に停止表示させることで移行する。
【0075】
ここで、ボーナス遊技状態「CBB1」、「CBB2」は、所定の枚数、例えば200枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、ボーナス遊技状態終了後、ノーマル遊技状態に移行する。
【0076】
(有利区間制御手段260)
有利区間制御手段260は、
図6を用いて後述するストップスイッチ50の押し順を報知不可能な非有利区間と、報知可能な有利区間とを制御するものである。そして、有利区間制御手段260は、後述する報知手段520を用いてストップスイッチ50の押し順を報知させる演出等を実行させる。
【0077】
また、有利区間制御手段260は、所定条件が成立した場合、例えば、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる「非有利区間」から「有利区間」への移行抽選に当選することにより「非有利区間」から「有利区間」へ移行させる(
図6参照)。
【0078】
なお、役抽選により予め定められた役に当選することを契機に実行される抽選(有利区間移行抽選)により、有利区間へ移行することが決定された場合に移行する場合に限定されず、予め定められた役に当選することにより、有利区間移行抽選をすることなく非有利区間から有利区間へ移行するようにしてもよい。
【0079】
また、有利区間制御手段260は、役抽選により予め定められた役に当選した場合に、有利区間通常状態からAT状態へ移行するか否かの移行抽選(AT移行抽選)を行い、当該AT移行抽選に当選した場合に、有利区間通常状態からAT状態へ移行させる。
【0080】
なお、役抽選により予め定められた役に当選した場合に、AT移行抽選を行う場合に限定されず、役抽選により入賞した役に基づいて、AT移行抽選を行うようにしてもよい。また、役抽選により予め定められた役に当選した場合は、AT移行抽選をせずに、AT状態へ移行するようにしてもよい。
【0081】
また、有利区間制御手段260は、有利区間へ移行したときにゲーム数の計数を開始し、計数されたゲーム数が、天井ゲーム数抽選により決定された所定のゲーム数、例えば666ゲーム、に到達することにより、後述するAT状態へ移行させるようにしている(所謂天井)。
なお、所定のゲーム数は、抽選により決定される場合に限定されず、予め定められたゲーム数であってもよい。
【0082】
また、有利区間は、遊技可能な遊技区間に上限が設定されており、非有利区間から有利区間へ移行してから、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームを消化した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0083】
また、本実施の形態では、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、予め定められた所定枚数の出玉(例えば所謂MY2400枚)を獲得したときには、これを契機に、上限ゲーム数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0084】
なお、有利区間において、有利区間の上限ゲーム数に到達する前や、MY2400枚を獲得する前であっても、ボーナス遊技状態の終了やAT状態の終了等といった任意の契機で有利区間から非有利区間へ移行させることもできる。
【0085】
(送信手段270)
送信手段270は、サブ制御手段500へ信号を送信するためのものである。
送信手段270は、例えば、投入センサ92の検知を契機に送信される投入検知信号、ベットスイッチ32での検知を契機に送信される投入操作信号、スタートスイッチ40での検知を契機に送信されるスタート信号、ストップスイッチ50での検知を契機に送信されるストップ信号、をサブ制御手段500へ送信する。
【0086】
また、送信手段270は、これらスイッチの検知に対応する信号に加え、メイン制御手段200において管理する遊技状態(例えば遊技中の状態であるか、非遊技中の状態であるか)を識別可能にするための遊技状態信号も、適宜のタイミングで送信する。
【0087】
(サブ制御手段500)
サブ制御手段500は、
図4に示すように、受信手段510、報知手段520の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
以上の構成をもって、サブ制御手段500は、メイン制御手段200からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
【0088】
具体的には、サブ制御手段500は、演出用ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、表示部84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0089】
(受信手段510)
受信手段510は、送信手段270からの信号を受信するものである。
【0090】
(報知手段520)
報知手段520は、演出装置70を用いて種々の情報、具体的には、演出を遊技者に報知するためのものである。
この報知手段520は、役抽選の結果に基づく当選役に応じた演出、各遊技状態に応じた演出、各演出状態に応じた演出、又は押し順を報知するための演出等を遊技者に報知する。これらの演出は、それぞれ複数設けられており、報知手段520は、抽選により選択された演出やメイン制御手段200からの信号(コマンド)に対応する演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。詳細は後述するが、報知手段520は、スピーカー72から発する音量が設定される音量設定演出を演出装置70を用いて遊技者に報知する。
【0091】
(
図5を用いた遊技状態の説明)
次に、
図5を用いて遊技状態について説明する。
遊技状態は、メイン制御手段200により管理され、
図5に示すように、大別すると、ノーマル遊技状態、ボーナス内部中状態、ボーナス遊技状態がある。
【0092】
(ノーマル遊技状態)
ノーマル遊技状態(NOM)は、ノーマル遊技状態制御手段251により制御される。
ノーマル遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、通常(1/7.3)に設定されている。
【0093】
ノーマル遊技状態における役抽選によりボーナス移行役に当選し、当該ボーナス移行役に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に、ノーマル遊技状態からボーナス内部中状態へ移行し、停止表示された場合はボーナス遊技状態へ移行する。
【0094】
(ボーナス内部中状態)
ボーナス内部中状態は、ボーナス内部中状態制御手段252により制御され、ノーマル遊技状態において、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役「CBB1」、「CBB2」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示されなかった場合に移行する。
【0095】
具体的には、ボーナス移行役「CBB1」に当選した場合は「CBB1F」に、ボーナス移行役「CBB2」に当選した場合は「CBB2F」に、それぞれ移行する。
ボーナス内部中状態におけるリプレイ役への当選確率は、ノーマル遊技状態よりも高く設定されている。
【0096】
また、ボーナス内部中状態は、複数のボーナス遊技状態のそれぞれに対応して複数設けられる。
具体的には、ボーナス遊技状態「CBB1F」からはボーナス遊技状態「CBB1」に移行可能であり、ボーナス遊技状態「CBB2F」からはボーナス遊技状態「CBB2」に移行可能である。
【0097】
(ボーナス遊技状態)
ボーナス遊技状態は、ボーナス遊技状態制御手段253により制御され、本実施の形態では、ボーナス移行役として、例えば、「CBB1」、「CBB2」に当選し、当該ボーナス移行役「CBB1」、「CBB2」に対応する図柄組み合わせが有効ライン86上に停止表示された場合に移行する。
【0098】
ボーナス遊技状態におけるリプレイ役への当選確率は、「0」に設定されている。
ボーナス遊技状態は、本実施の形態では、ボーナス移行役「CBB1」に当選した場合に移行可能な「CBB1」に、ボーナス移行役「CBB2」に当選した場合に移行可能な「CBB2」が、それぞれ設けられている。
【0099】
ここで、本実施の形態では、「CBB」は、規定枚数が2枚のみの所謂2枚賭けのみであり、所謂チャレンジボーナス(CB)が連続作動し、200枚を超えるメダルの払い出しで終了する。
そして、「CBB」の終了後は、ノーマル遊技状態(NOM)に移行する。
【0100】
なお、この「CBB」における第2種特別役物としてのCBでは、抽選とは無関係に小役が成立(当選)している状態となる。また、当該CB中以外の他の遊技、例えばボーナス非当選状態では、全ての回転リール62は、ストップスイッチ50の停止操作タイミングから190ms以内に停止させなければならないのに対して、当該CB中では、左回転リール64のみ、ストップスイッチ50の停止操作タイミングから75ms以内に停止させるように設定されている。なお、中回転リール66及び右回転リール68は、他の遊技と同様に停止操作タイミングから190ms以内の制限時間が設定されている。
【0101】
(
図6を用いた有利区間の説明)
図6に示すように、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知不可能な「非有利区間」と、「非有利区間」から移行可能であり、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合に、当該押し順を遊技者に報知可能な「有利区間」とがある。
【0102】
「非有利区間」は、「有利区間」を除いた区間であって、「非有利区間通常状態」を備える。
「非有利区間」から「有利区間」には、本実施の形態では、役抽選により予め定められた役に当選した場合に「非有利区間」から「有利区間」への有利区間移行抽選がされ、当該有利区間移行抽選に当選することにより移行させる。
【0103】
なお、本実施の形態では、有利区間移行抽選の当選確率は、高確率に設定されており、非有利区間の数ゲームで有利区間へ移行するように設定されている。
また、「非有利区間」から「有利区間」へは、役抽選により予め定められた役に当選した場合に行われる有利区間移行抽選に当選することにより移行する場合に限定されず、役抽選により予め定められた役に当選した場合は有利区間移行抽選をすることなく有利区間へ移行するようにしてもよい。
【0104】
(有利区間)
「有利区間」は、「非有利区間」よりも遊技者にとって有利な区間であって、「有利区間通常状態」、「AT状態」を備える。
【0105】
なお、ここで、遊技者に有利な区間とは、例えば、非有利区間では、役抽選により予め定められた押し順でストップスイッチ50の操作がされた場合に入賞となる押し順役に当選した場合であっても、当該押し順を遊技者に報知することが不可能であった状態から可能な状態になったことや、非有利区間では実行されないAT状態が実行されることなどから、遊技者に有利な区間となっている。
したがって、「有利区間」全体を通して遊技者にとって有利である必要はなく、「有利区間」の一部で遊技者にとって有利ではないことがあってもよい。
【0106】
また、非有利区間から有利区間へ移行してから、有利区間を遊技可能な遊技区間の上限、本実施の形態では、所定の上限ゲーム数、例えば1500ゲームを消化した場合は、有利区間の上限ゲーム数に到達したとして、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0107】
そのため、メイン制御手段200では、上限ゲーム数カウンタを備え、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の消化ゲーム数を計数している。
【0108】
また、非有利区間から有利区間へ移行した後、所定の上限ゲーム数(1500ゲーム)を消化する前(有利区間の上限ゲーム数に到達する前)であっても、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数が所定枚数に到達したとき(上限差枚数)には、これを契機に、上限ゲーム数を消化する前であっても、有利区間から非有利区間へ移行するようにしている。
【0109】
ここで、有利区間で投入されたメダルの数と払い出したメダルの数との差である差枚数は、例えば、有利区間で最もメダルが減った状態と有利区間で最もメダルが増えた状態との差によって求められる数、所謂MYである。
【0110】
そのため、メイン制御手段200では、所定枚数の差枚数(所謂MY2400枚)に到達するか否か判定するため、有利区間へ移行した後の投入枚数と払出枚数とを計数している。
【0111】
(有利区間通常状態)
有利区間通常状態は、「有利区間」における「AT状態」等の特殊な状態を除いた状態である。
有利区間通常状態は、非有利区間の非有利区間通常状態を継続した状態となっており、非有利区間通常状態と同様の演出が行われる。つまり、非有利区間通常状態と有利区間通常状態との違いは、滞在している区間が「非有利区間」か「有利区間」かの違いとなっている。
【0112】
(AT状態)
「AT状態」は、有利区間通常状態より遊技者にとって有利な状態である。
当該「AT状態」に移行すると、所定の役の入賞をアシストするための報知演出として、当選した役の押し順が報知(押し順ナビ)される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役やリプレイ役の図柄61の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。
【0113】
「AT状態」は、上述したAT移行抽選に当選することで移行してくる状態である。
また、「AT状態」へは、非有利区間から有利区間へ移行後、計数が開始されるゲーム数が、上述した天井ゲーム数抽選により決定されたゲーム数(666ゲームなど)に到達すること(所謂天井)によっても移行してくるようにしている。
【0114】
そして、「AT状態」の終了後、非有利区間通常状態へ移行する。
なお、「有利区間」は、有利区間通常状態やAT状態に限定されず、AT状態などへの移行を示唆する前兆演出が実行される前兆状態や、AT状態などに高確率で移行可能なチャンスゾーン状態、AT状態の遊技区間を上乗せ可能な上乗せ状態などの状態を備えてもよい。
【0115】
(
図7を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図7に示すフローチャートに基づいて、メイン制御手段200が1ゲーム毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップS10となる。
【0116】
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数(3枚又は2枚)が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該ゲームの賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(3枚又は2枚)に達しているか否かの判定が行われる。
【0117】
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
【0118】
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する押し順は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
【0119】
また、全ての停止操作終了後、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、全ての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
【0120】
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの停止図柄判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段500へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
【0121】
ステップS14において、配当付与手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定の結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。
【0122】
(音量設定演出)
以下、スピーカー72から発する音量が設定される音量設定演出について説明する。この音量設定演出では、所定の表示態様が報知手段520の表示制御に基づき表示部84に表示される。そして、音量設定演出は、遊技者により決定スイッチ47Aが操作されることにより開始される。
【0123】
図8に示すように、音量設定演出では、報知手段520により、遊技機10に関する情報としてスピーカー72から発する音量に関する音量情報が非言語情報を用いて示されるメーター表示84Aと、メーター表示84Aに関する情報が言語情報を用いて示される文字表示84Bとが表示部84に表示される。
【0124】
メーター表示84Aは、正面視にて略台形状を呈している。また、メーター表示84Aは、略台形状の中が6つの領域が区切られており、所定色で発光する領域の増加に伴い、スピーカー72から発する音量が上がっていく。つまり、本実施の形態における音量レベルは、メーター表示84Aの6つの領域全てが所定色で発光していない音量レベル0から、メーター表示84Aの6つの領域全てが所定色で発光する音量レベル6までの7段階となっている。この「所定色」の具体例については後述するが、「所定色」はメーター表示84Aの背景色とは異なる色となっている。本実施の形態における背景色は「白色」となっている。
【0125】
なお、以下では、メーター表示84Aにおいて所定色で発光している部分を「メーター84C」と称する。つまり、音量設定演出では、報知手段520により、メーター表示84A及び文字表示84Bに加えて、メーター84Cも表示部84に表示される。そのため、本実施の形態では、表示部84に表示されたメーター84Cの増加に伴い音量レベルが上がるといえ、表示部84に表示されたメーター84Cの減少に伴い音量レベルが下がるといえる。また、音量レベルは、メーター表示84Aにおいて、メーター84Cが変動可能な変動範囲といえる。
【0126】
図8に示すように、メーター表示84Aの各領域の面積は、一番左の領域から一番右の領域に向かうにつれて大きくなっている。例えば、メーター表示84Aの各領域のうち、左から4つ目の領域の面積は、左から5つ目の領域の面積よりも大きくなっている。すなわち、音量レベル3から音量レベル4に至るまでのメーター84Cの増加量は、音量レベル4から音量レベル5に至るまでのメーター84Cの増加量よりも少なくなっている。このように、本実施の形態では、1段階上の音量レベルに至るまでのメーター84Cの増加量が音量レベル毎に異なっている。また、この逆として、本実施の形態では、1段階下の音量レベルに至るまでのメーター84Cの減少量が音量レベル毎に異なっている。なお、音量レベルの段階に応じてメーター84Cの変動量が異なっていれば、メーター表示84Aを正面視にて長方形状に形成し、その長方形状の中で区切られた領域の幅(図中の左右方向の長さ)を異ならせてもよい。また、音量レベルの段階に応じたメーター84Cの変動量は、本実施の形態のように音量レベルが上がるにつれて多くしてもよいし、遊技者にとって好ましいと考えられる音量レベル(例:音量レベル3や音量レベル4の中間レベル)に至るまでを最大量としてもよい。
【0127】
ここで、報知手段520は、音量レベル1から音量レベル6までの間の音量レベルが設定されている場合は、音量レベルの段階に応じた段階別表示態様でメーター84Cを表示部84に表示させている。具体的には、報知手段520は、音量レベル1から音量レベル6までの間の音量レベルが設定されている場合は、段階別表示態様として、メーター84Cを上記の「所定色」で発光させている。一方、報知手段520は、音量レベルが音量レベル0に設定されている場合は、メーター84Cを表示部84に表示させない。つまり、音量レベルが音量レベル0に設定されている場合は、メーター表示84Aの各領域から背景色である「白色」が視認可能となっている。
【0128】
図9に示すように、段階別表示態様は、音量レベル1の「所定色」が「青色」、音量レベル2の「所定色」が「緑色」、音量レベル3の「所定色」が「黄色」、音量レベル4の「所定色」が「橙色」、音量レベル5の「所定色」が「赤色」、音量レベル6の「所定色」が「紫色」となっている。
【0129】
また、報知手段520は、音量設定演出において、表示部84に表示されたメーター表示84Aに重畳するよう文字表示84Bを視認可能に表示させている。そして、報知手段520は、文字表示84Bを視認可能とする際には、文字表示84Bを表示部84上で移動させながら表示させている。このように、メーター表示84Aに文字表示84Bを重畳させることで、表示部84の表示領域で使用するスペースの効率化を図れるとともに、文字表示84Bを表示部84上で移動させながら表示させることで、文字表示84Bの注目度を高めることができる。
【0130】
「メーター表示84Aに重畳するよう」とは、メーター表示84Aに文字表示84Bが常に重畳する必要はなく、これらが現に重畳していなくとも、移動してきた文字表示84Bがメーター表示84Aに重畳する位置にいれば上記の文言に含まれる。
「文字表示84Bを視認可能」とは、遊技者やホールの店員等が表示されている文字表示84Bの内容を理解できることをいう。
【0131】
本実施の形態では、文字表示84Bの内容を「音量を変更できます」との文字としている。また、本実施の形態では、「音量を変更できます」との文字のうち、外枠(大枠ともいえる)を「黒色」で表現し、外枠の内側部分を「白色」で表現している。そして、報知手段520は、時間の経過に伴い連続的に文字表示84Bを表示部84上で右から左へと移動させながら表示させている。つまり、本実施の形態では、文字表示84Bが移動する軌跡を視認可能となっている。なお、文字表示84Bの内容は、上記の「音量を変更できます」に限らず、「現在の音量レベルは1です」等のように、メーター表示84Aに関する状況を説明する内容としてもよい。
【0132】
図10は、文字表示84Bが移動されながら表示される様子を示す説明図である。
例えば、報知手段520は、時間の経過に伴い連続的に文字表示84Bを右から左へと移動させることで、
図10(A)に示す位置から
図10(B)に示す位置へと文字表示84Bを移動させている。具体的には、
図10(A)では、「音量を変更できます」の「音」の文字がメーター表示84Aの左から4つ目の領域内に位置していたが、
図10(B)では、その「音」の文字がメーター表示84Aの一番左の領域外、具体的には、メーター表示84Aの一番左の領域よりも左側に位置している。
【0133】
また、報知手段520は、時間の経過に伴い連続的に文字表示84Bを右から左へと移動させることで、
図10(B)に示す位置から
図10(C)に示す位置へと文字表示84Bを移動させている。具体的には、
図10(B)では、「音量を変更できます」の「音」の文字がメーター表示84Aの一番左の領域よりも左側に位置していたが、
図10(C)では、その「音」の文字がメーター表示84Aの一番右の領域外、具体的には、メーター表示84Aの一番右の領域よりも右側に位置している。
【0134】
このように、文字表示84Bが表示部84上で移動可能な移動範囲は、一定の幅を有しており、文字表示84Bの先頭の文字(「音」)が移動範囲の左端に達した場合には、その先頭の文字(「音」)が移動範囲の右端に移動されて表示される。
【0135】
また、報知手段520は、遊技者により、音量ダウンスイッチ47B又は音量アップスイッチ47Cが操作されたことに基づいて、メーター84Cを変動させる。遊技者による音量ダウンスイッチ47B又は音量アップスイッチ47Cの操作は、「所定条件」の一例である。
【0136】
本実施の形態では、音量アップスイッチ47Cが1回操作されて、メーター84Cが1つ増加した場合は、増加した領域を含むメーター表示84Aの対応する領域が所定色で発光する。また、本実施の形態では、音量ダウンスイッチ47Bが1回操作されて、メーター84Cが1つ減少した場合は、減少した領域の所定色の発光が停止する。
【0137】
図11(A)は、メーター表示84Aの一番左の領域が「青色」で発光している音量レベル1の状態である。そして、この音量レベル1の状態で音量アップスイッチ47Cが1回操作された場合は、メーター84Cが1つ増加し、音量レベル2となる。
【0138】
図11(B)に示すように、メーター84Cの変動中は、報知手段520により、段階別表示態様とは異なる特殊表示態様でメーター84Cが表示部84に表示される。具体的には、報知手段520は、メーター84Cの変動中は、特殊表示態様として、メーター84Cを特定の発光色でフラッシュさせている。なお、特殊表示態様は、遊技者の注目度が高まり、かつ段階別表示態様とは異なる表示態様であれば、特定の発光色でフラッシュすることに限らず、他の表示態様としてもよい。例えば、特殊表示態様は、メーター84Cの変動前の音量レベルに対応する所定色が、メーター84Cの変動後の音量レベルに対応する所定色へと徐々に変化していくものであってもよい。具体的には、音量レベル1の「青色」から音量レベル2の「緑色」へと変化する場合は、特殊表示態様として、濃度を徐々に下げて「青色」の濃淡の変化を表現した後、色相を「緑色」へと変化させ、その後、徐々に濃度を上げていき、最終的に所定色の「緑色」へと変化させてもよい。
【0139】
また、メーター84Cの変動中は、報知手段520により、文字表示84Bが視認困難にされる。「文字表示84Bを視認困難」とは、遊技者やホールの店員等が表示されている文字表示84Bの内容を理解し難いことをいう。
【0140】
具体的には、
図11(B)に示すように、報知手段520は、メーター84Cの変動中は、文字表示84Bを表示部84上から一時的に消去することで文字表示84Bを視認困難にさせている。本実施の形態では、上記の「一時的に消去」を文字表示84Bを透明化することで実現している。そのため、メーター84Cの変動中の文字表示84Bは、視認困難となっているだけであり、表示部84上を移動することは継続している。
【0141】
図11(C)に示すように、メーター84Cの変動後は、報知手段520により、文字表示84Bが視認可能に表示される。
また、メーター84Cの変動後は、報知手段520により、変動後の音量レベルの段階に応じた段階別表示態様でメーター84Cが表示される。具体的には、報知手段520は、メーター84Cの変動後は、音量レベル2に応じた段階別表示態様として、メーター表示84Aの左から2つ目までの領域を「緑色」で発光させる。
【0142】
なお、上記では、メーター84Cが1つ増加する場合におけるメーター84Cの表示態様の変化について説明したが、メーター84Cが2つ以上増加する場合には、メーター84Cの表示態様は次のように変化する。メーター84Cが2つ以上増加する場合には、メーター84Cの変動前の音量レベルと、メーター84Cの変動後の音量レベルとの間の音量レベルに対応する所定色の発光が省略される。具体的には、メーター84Cが2つ以上増加する場合は、メーター84Cの変動前はメーター84Cが変動前の音量レベルに対応する所定色で発光し、メーター84Cの変動中はメーター84Cが特定の発光色でフラッシュし、メーター84Cの変動後はメーター84Cが変動後の音量レベルに対応する所定色で発光するため、メーター84Cの変動前の音量レベルとメーター84Cの変動後の音量レベルとの間の音量レベルに対応する所定色の発光が省略される。
【0143】
例えば、音量レベル1の状態で音量アップスイッチ47Cが2回操作され、音量レベル3の状態へと変化する場合は、メーター84Cの変動前はメーター84Cが変動前の音量レベル1に対応する青色で発光される。また、メーター84Cの変動中は、メーター84Cが特定の発光色でフラッシュされる。そして、メーター84Cの変動後は、メーター84Cが変動後の音量レベル3に対応する黄色で発光される。そのため、この場合は、メーター84Cの変動前の音量レベル1とメーター84Cの変動後の音量レベル3との間の音量レベル2に対応する緑色の発光が省略されている。
【0144】
図12は、メーター84Cが音量レベルの限界位置に到達したことを示す到達表示84Dの表示例を示している。限界位置とは、音量レベルの下限又は上限のことである。つまり、本実施の形態における限界位置は、音量レベルの下限である音量レベル0、又は音量レベルの上限である音量レベル6のことである。
【0145】
そして、報知手段520は、音量設定演出において、メーター84Cが限界位置に到達した場合には、表示部84に表示されたメーター表示84Aに重畳するように到達表示84Dを固定位置に表示させる。この場合、報知手段520は、メーター表示84Aよりも到達表示84Dを優先して表示させる。具体的には、報知手段520は、メーター表示84Aと到達表示84Dとが重畳する部分については、到達表示84Dが視認可能となるよう表示させる。
【0146】
図12(A)に示すように、報知手段520は、限界位置として音量レベルの下限に到達したことを示す場合には、到達表示84Dとして「MIN」の文字をメーター表示84Aに重畳するよう表示する。この場合、報知手段520は、到達表示84Dの固定位置として、メーター表示84Aの一番左の領域及び左から2つ目の領域に重畳する位置に到達表示84Dとして「MIN」の文字を表示する。
【0147】
また、
図12(B)に示すように、報知手段520は、限界位置として音量レベルの上限に到達したことを示す場合には、到達表示84Dとして「MAX」の文字をメーター表示84Aに重畳するよう表示する。この場合、報知手段520は、到達表示84Dの固定位置として、メーター表示84Aの一番右の領域及び右から2つ目の領域に重畳する位置に到達表示84Dとして「MAX」の文字を表示する。
【0148】
そして、
図12(A)及び
図12(B)に示すように、報知手段520は、到達表示84Dの表示中において、移動してきた文字表示84Bが到達表示84Dに重畳する場合には、到達表示84Dを優先して表示させる。具体的には、報知手段520は、
図12(A)及び
図12(B)に示すように、移動してきた文字表示84Bが到達表示84Dに重畳する場合には、到達表示84Dとしての「MIN」又は「MAX」の文字が視認可能となるよう表示させる。
【0149】
(作用効果)
報知手段520は、表示部84に表示されたメーター表示84Aに重畳するよう文字表示84Bを視認可能に表示させるとともに、文字表示84Bを移動させながら表示させる。また、報知手段520は、遊技者により、音量ダウンスイッチ47B又は音量アップスイッチ47Cが操作されたことに基づいて、メーター84Cを変動させる。さらに、報知手段520は、メーター84Cを変動させる際には、文字表示84Bを視認困難にさせ、メーター84Cの変動を終了させた際には、文字表示84Bを視認可能に表示させる。
【0150】
ここで、表示部84に音量調整に関する複数の情報を表示する場合に、音量調整に関する複数の情報を独立して表示したときには、表示部84の表示領域が音量調整に関する複数の情報で埋め尽くされ、キャラクタ表示等の演出を表示するスペースが減るおそれがある。
【0151】
これに対し、本実施の形態では、メーター表示84Aに重畳するよう文字表示84Bが移動しながら表示されることで、表示部84におけるメーター表示84Aの表示領域と文字表示84Bの表示領域とを一部共通化できるため、上記の不都合を解消できる。
【0152】
また、メーター84Cを変動させる際に文字表示84Bを視認可能とすると、文字表示84Bの先頭の文字(「音」)がメーター84Cと重畳した場合に、遊技者からの視認性が低下するおそれがある。例えば、メーター84Cの変動中に文字表示84Bの先頭の文字(「音」)がメーター84Cと重畳した場合には、遊技者が文字表示84Bの移動を目で追い続けることで、メーター84Cの増加量を正確に把握できなくなるおそれがある。また、メーター84Cのフラッシュ中の発光色と、文字表示84Bの発光色とが同系色である場合には、メーター84Cの変動中に文字表示84Bの先頭の文字(「音」)がメーター84Cと重畳すると、文字表示84Bが見難くなったり、メーター84Cの増加量が正確に把握できなくなったりするおそれがある。
【0153】
これに対し、本実施の形態では、メーター84Cを変動させる際に文字表示84Bを視認困難にさせることで、メーター84Cの変動時における遊技者からの視認性を高めることができるため、上記の不都合を解消できる。
そのため、本実施の形態によれば、表示部84に複数の情報を表示する場合に、必要以上に表示部84の表示領域を占有することなく、遊技者からの視認性を高めることができる。
【0154】
また、報知手段520は、到達表示84Dの表示中において、移動してきた文字表示84Bが到達表示84Dに重畳する場合には、到達表示84Dを優先して表示させる。そのため、本実施の形態によれば、到達表示84Dと文字表示84Bとが表示部84上で重畳する場合でも、到達表示84Dを遊技者から視認可能とすることができる。
【0155】
さらに、報知手段520は、音量レベル1から音量レベル6までの間の音量レベルが設定されている場合は、音量レベルの段階に応じた段階別表示態様でメーター84Cを表示部84に表示させる。そして、報知手段520は、メーター84Cを変動させる際には、段階別表示態様とは異なる特殊表示態様でメーター84Cを表示部84に表示させる。そのため、本実施の形態によれば、メーター84Cを変動させる際に、報知手段520により段階別表示態様とは異なる特殊表示態様でメーター84Cが表示部84に表示されるため、メーター表示84Aにおいて、メーター84Cが変動している状況を遊技者に注目させることができる。
【0156】
本実施の形態では、1回の変動でメーター84Cが一定以上の幅だけ変動するため、メーター84Cが変動する様子の視認性が高まっている。
これに対し、1回の変動でメーター84Cが一定未満の幅しか変動せず、小刻みにメーター84Cが変動する構成も考えられる。このように小刻みにメーター84Cが変動する構成では、1回の変動量が少ないため、1回の変動で所定色を変化させずに複数回の変動で所定色を変化させることが考えられる。そのため、小刻みにメーター84Cが変動する構成では、メーター84Cの1回の変動を把握することが困難になると考えられる。
【0157】
しかし、上記のように、本実施の形態では、1回の変動でメーター84Cが一定以上の幅だけ変動するため、メーター84Cの1回の変動でも、変動前後の変化を認識させることができる。また、メーター84Cの変動中は、特殊表示態様として、メーター84Cが一定以上の幅でフラッシュするため、遊技者の意図通りに音量設定スイッチ47(
図1参照)の操作が行えたことを容易に認識させることができる。
【0158】
(その他)
上記の実施形態では、メーター表示84Aにおいて所定色で発光している部分を「メーター84C」としたが、メーター84Cの表示態様はこれに限られない。
【0159】
例えば、
図13に示すように、メーター表示84Aを縦線の数で音量を示す表示態様とし、この縦線を「メーター84C」としてもよい。例えば、この場合は、音量アップスイッチ47Cを押下している間、縦線の数が連続的に増える、すなわち、メーター84Cが連続的に増加する(例:18、19、20・・・)こととなっている。また、この場合は、音量ダウンスイッチ47Bを押下している間、縦線の数が連続的に減る、すなわち、メーター84Cが連続的に減少する(例:16、15、14・・・)こととなっている。そして、この場合は、メーター84Cが連続的に変動している間、すなわち、メーター84Cの変動中は、報知手段520により、特殊表示態様としてメーター84Cが特定の発光色でフラッシュされる。
図13に示す場合には、メーター84Cが変動可能な変動範囲(例:音量1〜音量100)のうち、1段階毎に「所定色」を分けてもよいが、所定色の変化が分かり難くなるおそれがあるため、所定数毎(例:20毎)に所定色を変化させることが望ましい。
【0160】
また、メーター84Cの表示態様として、
図14に示すように、メーター表示84Aを棒グラフで音量を示す表示態様とし、この棒グラフ内で発光している部分を「メーター84C」としてもよい。
【0161】
上記の実施形態では、メーター84Cの変動中は、報知手段520により、文字表示84Bが視認困難にされることとした(
図11(B)参照)。しかし、これに限らず、報知手段520は、メーター84Cの変動中であっても、文字表示84Bが特定位置に位置する場合には、文字表示84Bを視認可能としてもよい。上記の特定位置は、「メーター84Cの変動を阻害しない位置」ということもできる。
【0162】
例えば、
図15(A)に示すように、メーター84Cの変動中において、文字表示84Bの全体がメーター表示84Aと重畳していない場合には、「文字表示84Bが特定位置に位置する」といえる。そのため、
図15(A)に示す場合には、報知手段520は、メーター84Cの変動中であっても、文字表示84Bを視認可能としている。
【0163】
また、
図15(B)に示すように、メーター84Cの変動中において、文字表示84Bの一部がメーター表示84Aと重畳していても、文字表示84Bの先頭の文字(「音」)がメーター84Cと重畳していない場合には、「文字表示84Bが特定位置に位置する」といえる。そのため、
図15(B)に示す場合には、報知手段520は、メーター84Cの変動中であっても、文字表示84Bを視認可能としている。
【0164】
上記の実施形態では、遊技者による音量ダウンスイッチ47B又は音量アップスイッチ47Cの操作を「所定条件」の一例とした。つまり、上記の実施形態では、所定条件の成立は、遊技者の意思に基づき制御可能であった。しかし、これに限らず、所定条件は、遊技者の意思に基づき制御できない条件としてもよい。
【0165】
例えば、「一定時間(例:10秒)」を「所定条件」とし、一定時間が経過した場合に所定条件が成立することとしてもよい。
【0166】
図16は、「一定時間(例:10秒)」を「所定条件」とした場合の説明図である。
図16(A)に示すように、音量設定演出の開始時(0秒)は、遊技機10側の制御により、メーター84Cがメーター表示84Aの一番左の領域まで進行される。そして、音量設定演出の開始時(0秒)から10秒が経過する前に、遊技者により決定スイッチ47Aが操作された場合には、音量レベル1が音量設定演出で用いる音量レベルとして設定される。
【0167】
図16(B)に示すように、音量設定演出の開始時(0秒)から10秒が経過した場合は、遊技機10側の制御により、メーター84Cがメーター表示84Aの左から2つ目の領域まで進行される。そして、音量設定演出の開始時(0秒)から10秒が経過し、20秒が経過する前に、遊技者により決定スイッチ47Aが操作された場合には、音量レベル2が音量設定演出で用いる音量レベルとして設定される。
【0168】
図16(C)に示すように、音量設定演出の開始時(0秒)から20秒が経過した場合は、遊技機10側の制御により、メーター84Cがメーター表示84Aの左から3つ目の領域まで進行される。そして、音量設定演出の開始時(0秒)から20秒が経過し、30秒が経過する前に、遊技者により決定スイッチ47Aが操作された場合には、音量レベル3が音量設定演出で用いる音量レベルとして設定される。
【0169】
図16(D)に示すように、音量設定演出の開始時(0秒)から30秒が経過した場合は、遊技機10側の制御により、メーター84Cがメーター表示84Aの左から4つ目の領域まで進行される。そして、音量設定演出の開始時(0秒)から30秒が経過し、40秒が経過する前に、遊技者により決定スイッチ47Aが操作された場合には、音量レベル4が音量設定演出で用いる音量レベルとして設定される。
【0170】
図16(E)に示すように、音量設定演出の開始時(0秒)から40秒が経過した場合は、遊技機10側の制御により、メーター84Cがメーター表示84Aの左から5つ目の領域まで進行される。そして、音量設定演出の開始時(0秒)から40秒が経過し、50秒が経過する前に、遊技者により決定スイッチ47Aが操作された場合には、音量レベル5が音量設定演出で用いる音量レベルとして設定される。
【0171】
図16(F)に示すように、音量設定演出の開始時(0秒)から50秒が経過した場合は、遊技機10側の制御により、メーター84Cがメーター表示84Aの左から6つ目の領域まで進行される。そして、音量設定演出の開始時(0秒)から50秒が経過し、60秒が経過する前に、遊技者により決定スイッチ47Aが操作された場合には、音量レベル6が音量設定演出で用いる音量レベルとして設定される。なお、音量設定演出の開始時(0秒)から60秒が経過しても、遊技者による決定スイッチ47Aの操作が行われなかった場合にも、遊技機10側の制御により、音量レベル6が音量設定演出で用いる音量レベルとして設定される。また、これに限らず、音量設定演出の開始時(0秒)から60秒が経過しても、遊技者による決定スイッチ47Aの操作が行われなかった場合には、遊技機10側の制御により、メーター84Cがメーター表示84Aの一番左の領域、すなわち、音量レベル1まで戻され、再度、音量レベル6に向けてメーター84Cを進行させてもよい。
【0172】
また、所定条件を遊技者の意思に基づき制御できない条件とする場合には、「演出の変化」を「所定条件」とし、特定の演出が実行された場合に所定条件が成立することとしてもよい。
【0173】
例えば、
図17(A)に示す通常の演出から、
図17(B)に示す特定の演出(例:バトル演出)へと演出が変化した場合に、所定条件が成立し、メーター84Cが変動される。つまり、
図17(B)に示す特定の演出が実行された場合は、遊技機10側の制御により音量レベルが自動的に変動される。具体的には、
図17(B)では、音量レベルが音量レベル1であった
図17(A)に示す状態から、音量レベル2へと音量レベルが1段階上がっている。なお、
図17(B)に示すものに加えた他の特定の演出を設け、他の特定の演出の実行に基づき所定条件が成立した場合には、音量レベルが2段階上がる等、所定条件の違いにより、メーター84Cの変動量を異ならせてもよい。
【0174】
また、所定条件の成立時の状況(所定条件の種類)に応じてメーター84Cの変動量を異ならせてもよい。
例えば、音量ダウンスイッチ47B又は音量アップスイッチ47Cの押下時間に応じてメーター84Cの変動量を異ならせてもよい。この場合、報知手段520は、「ON」から「OFF」までの時間(押下時間)が2秒未満であれば、音量レベルを1段階変動させ、2秒以上であれば、「ON」から「OFF」までの時間に基づく段階まで音量レベルを変動させてもよい。例えば、報知手段520は、「ON」から「OFF」までの時間が、2秒以上3秒未満であれば音量レベルを2段階変動させ、3秒以上4秒未満であれば音量レベルを3段階変動させてもよい。
【0175】
上記の実施形態では、メーター表示84Aにおいて所定色で発光している部分(以下、「発光部分84E」とする)をメーター84Cとした。しかし、これに限らず、メーター84Cは、
図18に示すように、発光部分84Eに加え、発光部分84E内で移動表示するマーク部分84Fを設けてもよい。例えば、
図18における星マークがメーター84Cのマーク部分84Fに相当する。
【0176】
上記のマーク部分84Fを設けることで、文字表示84Bと発光部分84Eとが同系色である場合(例:文字表示84Bの外枠の内側部分が「白色」、発光部分84Eが「黄色」)に、文字表示84Bとメーター84Cとの区別を容易に行うことができる。
【0177】
また、メーター84Cにマーク部分84Fを設ける場合は、メーター表示84A内におけるメーター84Cの既到達部分と未到達部分とを区切るべく、発光部分84E内のみをマーク部分84Fが移動表示することとし、発光部分84E以外のメーター表示84A内においてはマーク部分84Fが表示されないこととするのが望ましい。そして、この場合は、メーター84Cの未到達部分の色相を文字表示84Bの色相とは反対色(例:黒色)で構成することが望ましい。これにより、文字表示84B、メーター84Cの既到達部分(発光部分84E及びマーク部分84F)、及びメーター84Cの未到達部分の区別を容易に行うことができる。
【0178】
図14に示すように、報知手段520は、表示部84の表示領域のうち、メーター表示84Aの下方に2体のキャラクタを表示する背景表示84Gを行っている。これに対し、
図18に示すように、報知手段520は、特定条件の成立時は、通常時(
図14参照)と異なる背景表示84Gを表示部84に表示させる。
図18では、通常時と異なる背景表示84Gを、追加のキャラクタ(例:3体目のキャラクタ)が表示されることとしているが、これに限らず、キャラクタの色を変化させたり、キャラクタの表情を変化させたりすることを、通常時と異なる背景表示84Gとしてもよい。このように、通常時と特定条件の成立時とで複数の背景表示84Gを設けることで、飽きのこない音量設定演出を提供することができる。
【0179】
また、報知手段520は、音量設定演出において、音量レベルの段階に応じた背景表示84Gを表示部84に表示してもよい。例えば、
図8に示すように、報知手段520は、背景表示84Gとして、2体のキャラクタに加え、音量レベルの段階に応じた数の音符マークを表示してもよい。
図8では、音量レベル2のため、報知手段520により2個の音符マークが表示されているが、音量レベル5の場合には、報知手段520により5個の音符マークが表示される。このように、音量レベルの段階に応じた背景表示84G(音符マーク)を設けることで、飽きのこない音量設定演出を提供することができる。
【0180】
図19に示すように、報知手段520は、メーター84Cの変動前に、メーター84Cが変動することを示唆する表示を行った後にメーター84Cを変動させてもよい。
図19では、
図19(A)から(C)に示すように、報知手段520は、メーター84Cの変動前に、背景表示84Gのキャラクタをメーター表示84Aの右から2つ目の領域から一番右の領域に移動させている。その後、
図19(D)及び(E)に示すように、報知手段520は、特殊表示態様でメーター84Cを表示させた後、変動後の音量レベル6に対応する紫色で発光させる。そして、
図19(E)及び(F)に示すように、報知手段520は、限界位置として音量レベルの上限に到達したことに基づき到達表示84Dを表示する場合には、変動後の音量レベル6に対応する紫色で発光させた後で到達表示84Dを固定位置に表示させている。なお、メーター84Cが変動することを示唆する表示は、
図19に示す背景表示84Gのキャラクタの移動といった非言語情報を用いて示すことに限らず、例えば、メーター84Cが変動することを示唆するメッセージを表示する等、言語情報を用いて示してもよい。
【0181】
図20に示すように、報知手段520は、音量設定演出において、特定表示84Hを一時的に表示部84に表示させてもよい。これにより、音量設定演出を華やかにすることができる。
図20では、特定表示84Hを流れ星とし、この流れ星がメーター表示84A上を通過するような動きのある表示を行っている。報知手段520は、特定表示84Hがメーター表示84A上を通過する際に、メーター表示84A、文字表示84B、メーター84C、及び到達表示84Dの何れかと重畳する場合には、特定表示84Hをその他の表示よりも優先して表示させる。特定表示84Hをメーター表示84A、文字表示84B、メーター84C、及び到達表示84Dの何れとも重畳しないように表示しようとすると、表示部84において表示可能なスペースが狭くなるため、音量設定演出を華やかにし辛くなることが考えられるため、上記のように構成することが望ましい。また、上記のように特定表示84Hを重畳させるように構成しても、特定表示84Hの表示は一時的であるため、特定表示84Hをその他の表示よりも優先して表示したとしても、その他の表示の認識を極端に阻害することにはならないと考えられる。なお、特定表示84Hは、
図20に示す流れ星のような動きのある表示とすることが望ましい。また、動きのある表示であれば、特定表示84Hは、
図20に示す流れ星に限らず、他の装飾図形としてもよいし、キャラクタとしてもよい。そして、特定表示84Hは、音量設定演出でのみ表示されることが望ましい。
【0182】
上記の実施形態では、メーター表示84Aにおける遊技機10に関する情報を「スピーカー72から発する音量に関する音量情報」としたが、遊技機10に関する情報は音量情報には限られない。
【0183】
例えば、遊技機10に関する情報を「表示部84の輝度に関する輝度情報」として、上記の音量設定演出に代えて、表示部84の輝度が調整される輝度調整演出が行われることとしてもよい。この場合は、メーター84Cが増加することで輝度が高くなったことを示し、メーター84Cが減少することで輝度が低くなったことを示している。そして、この場合には、文字表示84Bの内容を「輝度を変更できます」等にすることが考えられる。
【0184】
また、遊技機10に関する情報を「ミッション演出の達成度に関する達成度情報」として、上記の音量設定演出に代えて、所定のミッションの達成を目的とするミッション演出が行われることとしてもよい。この場合は、メーター84Cが増加することでミッション演出の達成度が高くなったことを示し、メーター84Cが減少することでミッション演出の達成度が低くなったことを示している。そして、この場合には、文字表示84Bの内容を「ミッション演出の達成で有利度UP」等にすることが考えられる。
【0185】
上記の実施形態では、メーター表示84Aの外枠を結ぶ直線を引くことでメーター表示84Aの6つの領域を明示的に示したが、これに限らず、メーター表示84Aは外枠だけで構成されてもよい。すなわち、必ずしもメーター表示84Aを視認可能な領域毎に区切らなくてもよい。つまり、外枠だけで構成されるメーター表示84A内でメーター84Cを変動させる構成としてもよい。そして、メーター表示84Aを外枠(大枠ともいえる)だけで構成した場合も、上記の実施形態と同様に、メーター表示84A内におけるメーター84Cの既到達部分と未到達部分とが区切られていることが望ましい。例えば、メーター表示84A内において、所定色で発光している部分をメーター84Cの既到達部分とし、所定色で発光していない部分をメーター84Cの未到達部分として区切ってもよい。
【0186】
上記の実施形態では、文字表示84Bは、時間の経過に伴い連続的に表示部84上を右から左に向かって移動しながら表示されることとしたが、文字表示84Bの移動方向はこれに限らず、表示部84上を左から右に向かって移動することとしてもよい。
【0187】
上記の実施形態では、メーター84Cの変動中は、報知手段520により、表示部84の表示のみが変化することとした。しかし、これに加え、メーター84Cの変動中は、報知手段520により、メーター84Cの変動中であることを示す特定の音がスピーカー72から出力されたり、メーター84Cの変動中であることを示す特定の発光色で演出用ランプ78が点灯されたりしてもよい。
【0188】
上記の実施形態では、報知手段520は、メーター84Cの変動中に文字表示84Bを表示部84上から一時的に消去することを「文字表示84Bを透明化すること」で実現していた。そのため、上記の実施形態では、メーター84Cの変動中の文字表示84Bは、視認困難となっているだけであって、表示部84上を移動することは継続していた。
【0189】
しかし、これに限らず、上記の「一時的に消去」を文字表示84Bの表示を消去することで実現してもよい。つまり、報知手段520は、メーター84Cの変動中において、文字表示84Bを表示部84上に表示することを一時的に停止することで文字表示84Bを視認困難にさせてもよい。この場合、報知手段520は、メーター84Cの変動後において、メーター84Cの変動前に表示されていた位置に文字表示84Bを視認可能に表示させる。
【0190】
また、上記の「一時的に消去」を「文字表示84Bを透明化すること」で実現する場合、透明化は、文字表示84Bが透明であることに限らず、文字表示84Bが半透明であってもよい。つまり、文字表示84Bを半透明で表示してもよい。
【0191】
さらに、上記の「一時的に消去」を、メーター表示84Aを文字表示84Bに優先して表示することで実現してもよい。この場合には、移動してきた文字表示84Bがメーター表示84Aに重畳する場合には、文字表示84Bの重畳する部分がメーター表示84Aの背後に隠される。
【0192】
上記の実施形態では、報知手段520は、到達表示84Dの固定位置として、メーター表示84Aの一番左の領域及び左から2つ目の領域に重畳する位置に到達表示84Dとして「MIN」の文字を表示した(
図12(A)参照)。しかし、到達表示84Dとして「MIN」の文字を表示する位置は、メーター表示84Aに重畳する位置であればよく、例えば、メーター表示84Aの一番右の領域及び右から2つ目の領域に重畳する位置に到達表示84Dとして「MIN」の文字を表示してもよい。
【0193】
上記の実施形態では、報知手段520は、到達表示84Dの固定位置として、メーター表示84Aの一番右の領域及び右から2つ目の領域に重畳する位置に到達表示84Dとして「MAX」の文字を表示した(
図12(B)参照)。しかし、到達表示84Dとして「MAX」の文字を表示する位置は、メーター表示84Aに重畳する位置であればよく、例えば、メーター表示84Aの一番左の領域及び左から2つ目の領域に重畳する位置に到達表示84Dとして「MAX」の文字を表示してもよい。
【0194】
上記の実施形態では、音量レベルの下限を音量レベル0、音量レベルの上限を音量レベル6とした7段階の音量レベルであったが、これに限らず、音量レベルの下限は音量レベル1等のスピーカー72から音が出力される段階であってもよい。例えば、音量レベルの下限を音量レベル1とした場合には、音量設定演出の実行中は、少なくともメーター表示84Aの一番左の領域が「青色」で発光された状態、すなわち、メーター84Cが表示された状態となる。このように、音量設定演出の実行中はメーター84Cが常に表示される状態としてもよいし、上記の実施形態のように、音量設定演出の実行中にメーター84Cが表示されない状態を設けてもよい。
【0195】
上記の実施形態では、メーター84Cが1つ増加した場合に、音量レベルが1段階上がり、「所定色」が変更されることとした。しかし、これに限らず、メーター84Cが1つ増加しただけでは「所定色」が変更されずに、メーター84Cが複数回増加した場合に次の「所定色」に変更されることとしてもよい。
【0196】
サブ制御手段500は、報知手段520によりメーター84Cが変動されている間は、音量設定スイッチ47からの信号の入力を受け付けないこととしてもよい。つまり、メーター84Cの変動中は、所定条件が成立しないように形成してもいい。これにより、サブ制御手段500の処理負荷の軽減を図ることができる。また、このように構成することで、メーター84Cの変動中に誤って音量設定スイッチ47を操作してしまった場合でも、その操作はサブ制御手段500に入力されないため、例えば、意図せず上げすぎた音量レベルを所望の段階まで下げ直すといった二度手間の発生を防止できる。
【解決手段】遊技機に関する情報が非言語情報を用いて示されるメーター表示と、メーター表示に関する情報が言語情報を用いて示される文字表示と、を少なくとも表示可能な表示部と、少なくともメーター表示及び文字表示を表示部に表示させる表示制御を行う報知手段と、を備え、報知手段は、表示部に表示されたメーター表示に重畳するよう文字表示を視認可能に表示させるとともに、文字表示を移動させながら表示させ、所定条件の成立に基づいて、メーター表示において遊技機に関する情報を示すメーターを変動させるとともに、メーターを変動させる際には、文字表示を視認困難にさせ、メーターの変動を終了させた際には、文字表示を視認可能に表示させる。