(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記主プラグ筒(32)内の副プラグ筒(54)の螺上昇モードからプラグ包囲筒内での主プラグ筒(32)の螺下降モードへ切り替わる際に主底部(18)に対する下蓋(30)の回転を規制する第1係止機構(S1)が設けられたことを特徴とする、請求項1記載のねじ込み式連結容器。
前記主プラグ筒(32)内の副プラグ筒(54)の螺上昇モードからプラグ包囲筒内での主プラグ筒(32)の螺下降モードへ切り替わった後に主底部(18)に対する下蓋(30)の下降を規制する第2係止機構(S2)が設けられたことを特徴とする、請求項1記載のねじ込み式連結容器。
前記係止機構(S)は、前記回転規制手段に代えて、主底部(18)に対する下蓋(30)の上下動を規制するようにこれら主底部(18)及び下蓋(30)の対向面(F1、F2)の一方に付されたストッパ受部(27)、及び他方に付設されたストッパ(33)とでなる昇降規制手段として構成されたことを特徴とする、請求項4に記載のねじ込み式連結容器の主容器。
前記主底部(18)から、主底部(18)及び下蓋(30)の間と主容器体(10)の内部とを連通する連通管(N)が起立されたことを特徴とする、請求項4から請求項6の何れかに記載のねじ込み式連結容器の主容器。
前記連通管(N)の下端側にエア逃がし弁(V)を設けるとともに、エア逃がし弁(V)に近接して主底部(18)及び下蓋(30)の間に液体吸収体(I)を配置したことを特徴とする、請求項7に記載のねじ込み式連結容器の主容器。
前記主底部(18)の外周面の適所に横長の覗き窓(29)を形成するとともに、前記下蓋(30)の対応箇所にマーク(M)を設け、主底部(18)に対する下蓋(30の回動により、前記マーク(M)が前記覗き窓(29)内で連絡流路(O1)の開放状態に対応する第1位置(L1)と連絡流路(O1)の閉鎖状態に対応する第2位置(L2)との間を変位するように構成したことを特徴とする、請求項4から請求項8の何れかに記載のねじ込み式連結容器の主容器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものでは、主容器の口頸部から副容器の内容物を充填するため、まず口頸部から吐出具を外して、副容器体を倒立状態で連結し、内容物を充填し、さらに副容器を外して再び吐出器を装着しなければならず、作業が面倒であった。
また前記吐出具が、液体吸い上げチューブを備えた吐出器であるときには、取り外したときに、液体吸い上げチューブ等から液体が垂れて、周囲を汚す可能性もあった。
前記吐出具が中栓等であるときには、液体が垂れるという問題に加えて、口頸部への打栓により口頸部内面に固定されている場合があり、容易に取り外すことができないこともあった。
【0005】
本発明の目的は、ねじ込み式連結機構を利用して異種を混合し、或いは同種液体を補充できるねじ込み式連結容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段は、ねじ込み式連結容器であって、
主容器2と副容器38との組み合わせであって、
前記主容器2は、
縦筒状の主胴部12の下面を閉塞する主底部18を有する主容器体10と、
前記主底部18の下面側に回転自在に嵌着された下蓋30とを具備し、
前記主底部18の外周部からは、有頂のプラグ包囲筒24が起立されており、
前記下蓋30は、前記プラグ包囲筒24内に回転可能に嵌入された有頂の主プラグ筒32を有し、
これら主プラグ筒32及びプラグ包囲筒24の一方に連絡流路O1が、また他方に連絡流路O1を密閉するシール部P1及び通液路R1がそれぞれ形成されており、
前記主プラグ筒32の外周面には、前記主容器体10に対する下蓋30の螺上昇及び螺下降により連絡流路O1へのシール部P1の着脱を可能とする、プラグ包囲筒24の内面の第1螺条部c1と螺合させた第2螺条部C2が設けられており、
前記主プラグ筒32の内周面には、第3螺条部c3が設けられており、
第2螺条部c2と第3螺条部c3とは逆向きに形成されており、
前記副容器38は、縦筒状の副胴部44の上面を閉塞部48で閉塞しており、この閉塞部48は、閉塞壁部49から、前記第3螺条部c3との螺合用の第4螺条部c4を有する副プラグ筒54が起立されており、
主容器2に対して副容器38を一定方向に回転させることで主プラグ筒32の第3螺条部c3に副プラグ筒54の第4螺条部c4を螺合させることができ、かつ一定の螺合深さを超えて同じ方向に副容器38を回転させることにより、連絡流路O1が開栓されるように構成されている。
【0007】
本手段では、
図5に示すように主容器及び副容器の組み合わせであるねじ込み式連結容器を提案している。
図1に示す主容器2は、主容器体10の下面側に回転可能に装着した下蓋30を有し、主容器体10の主底部18に形成されたプラグ包囲筒24内に下蓋30の主プラグ筒32が嵌入されている。
また
図4に示す副容器38は、閉塞部48から副プラグ筒54を起立させている。
主プラグ筒32の外周面には、プラグ包囲筒24の内面の第1螺条部c1と螺合させた第2螺条部c2が設けられており、前記主プラグ筒32の内周面には、第2螺条部c2とは逆向きに形成された第3螺条部c3が、また副プラグ筒54の外面には第3螺条部c3と螺合可能な第4螺条部c4がそれぞれ設けられている。
この構成により、主容器2に対して副容器38を回転させることにより、主プラグ筒32の第3螺条部c3に副プラグ筒54の外面の第4螺条部c4を螺合させることができるとともに、第4螺条部c4が第3螺条部c3に一定の螺合深さまで嵌合してそれ以上に螺進できなくなると、副容器38を同じ方向に回転させることにより、主プラグ筒32がプラグ包囲筒24に対して螺下降し、
図9に示す連絡流路O1が開栓する。
【0008】
本明細書において、“主容器”及び“副容器”以外で“主”及び“副”という用語を用いるときには、主容器及び副容器の対応箇所に関して、当該対応箇所が両容器の何れの構成要件であるかを示すものとする。対応箇所の一方に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、他方に援用するものとする。
「主容器」は、美容液等の化粧品の容器など、様々な容器に使用できる。主容器は、好適な一つの実施例として、主容器体に吐出器を組み込んだ構造とすることができる。しかし、このことは本発明の必須要件ではない。
「逆向きに形成されている」ということは、第2螺条部c2及び第3螺条部c3のうちの一方(好ましくは第3螺条部c3)は主ネジの如く、他方は逆ネジの如く機能するという意味である。
「螺条部」とは、突条又は凹条をスパイラル状に形成してなる構造であり、対象物を螺上昇させるネジ作用を発揮するものをいう。突条又は凹条は一本とは限らない。
【0009】
第2の手段は、第1の手段を有し、
前記主プラグ筒32内の副プラグ筒54の螺上昇モードからプラグ包囲筒内での主プラグ筒32の螺下降モードへ切り替わる際に主底部18に対する下蓋30の回転を規制する第1係止機構S1が設けられている。
【0010】
本手段では、主底部18に対する下蓋30の回転を規制する第1係止機構S1が設けられており、前記副プラグ筒54が前記一定角度回転している間に、第1係止機構S1のストッパ33が回転してストッパ受部27に突き当たるので、より確実に主プラグ筒32の螺下降が実現される。
【0011】
第3の手段は、第1の手段を有し、かつ
前記主プラグ筒32内の副プラグ筒54の螺上昇モードからプラグ包囲筒内での主プラグ筒32の螺下降モードへ切り替わった後に主底部18に対する下蓋30の下降を規制する第2係止機構S2が設けられている。
【0012】
本手段では、
図10に示すように、主底部18に対する下蓋30の下降を規制する第2係止機構S2を設けている。この第2係止機構S2は、主プラグ筒32内の副プラグ筒54の螺上昇モードからプラグ包囲筒内での主プラグ筒32の螺下降モードへ切り替わった後に働き、下蓋30の下方への脱落を防止する。
【0013】
第4の手段は、
副容器と連結可能な主容器であって、
縦筒状の主胴部12の下面を閉塞する主底部18を有する主容器体10と、
前記主底部18の下面側に回転自在に嵌着された下蓋30とを具備し、
前記主底部18の外周部からは、有頂のプラグ包囲筒24が起立されており、
前記下蓋30は、前記プラグ包囲筒24内に回転可能に嵌入された有頂の主プラグ筒32を有し、
これら主プラグ筒32及びプラグ包囲筒24の一方に連絡流路O1が、また他方に連絡流路O1を密閉するシール部P1及び通液路R1がそれぞれ形成されており、
前記主プラグ筒32の外周面には、前記主容器体10に対する下蓋30の螺上昇及び螺下降により連絡流路O1へのシール部P1の着脱を可能とする、プラグ包囲筒24の内面の第1螺条部c1と螺合させた第2螺条部c2が設けられており、
前記主プラグ筒32の内周面には、前記副容器が有する第4螺条部との螺合用の第3螺条部c3が設けられており、
第2螺条部c2と第3螺条部c3とは逆向きに形成されており、
前記主底部18に対する下蓋30の動きが係止機構Sにより規制されており、
この係止機構Sは、主底部18に対する下蓋30の回転を規制するようにこれら主底部18及び下蓋30の対向面F1、F2の一方に付されたストッパ受部27、及び他方に付設されたストッパ33とでなる回転規制手段として構成されている。
【0014】
本手段では、主に
図3及び
図8に示す如く、主底部18に対する下蓋30の動きを規制する係止機構Sを回転規制手段(第1係止機構S1)として設けている。この回転規制手段は、主底部18及び下蓋30の対向面に、周方向に離してそれぞれ付設したストッパ受部27、及びストッパ33で形成することができる。
【0015】
第5の手段は、第4の手段を有し、かつ
前記係止機構Sは、前記回転規制手段に代えて、主底部18に対する下蓋30の上下動を規制するようにこれら主底部18及び下蓋30の対向面F1、F2の一方に付されたストッパ受部27、及び他方に付設されたストッパ33とでなる昇降規制手段として構成されている。
【0016】
本手段では、主に
図11から
図12に示す如く、主底部18に対する下蓋30の動きを規制する係止機構Sを昇降規制手段(第2係止機構S2)として設けている。この昇降規制手段は、主底部18及び下蓋30の対向面に、上下方向に離してそれぞれ付設したストッパ受部27、及びストッパ33で形成することができる。
【0017】
第6の手段は、第3の手段から第5の手段のいずれかを有し、かつ
前記主容器体10の口頸部に取り付けられた吐出具3を具備している。
【0018】
本手段では、主容器体10の口頸部に取り付けられた吐出具3を具備する態様を提案する。口頸部に吐出具3を付けたままで主容器体10の主底部18側から液体を充填できるために利便性が高まる。
「吐出具」は、後述の吐出器の他に、例えば吐出栓、口金などであって、それを付けた状態で口頸部側から液体を充填することが不可能或いは困難なものをいう。
【0019】
第7の手段は、第4の手段から第6の手段のいずれかを有し、かつ
前記主底部18から主底部18及び下蓋30の間と主容器体10の上部とを連通する連通管Nを起立した
【0020】
本手段では、
図13に示すように、前記主底部18から主底部18及び下蓋30の間と主容器体10の上部とを連通する連通管Nを起立することを提案している。副容器38から主容器2へ液体を充填するときに、充填量が多いと、主容器体10の内圧が高まり、液体を充填し難くなるおそれがある。これを防止するために、主容器体10からエアーを逃がすための連通管Nを設けたのである。
【0021】
第8の手段は、第7の手段を有し、かつ
前記連通管Nの下端側にエア逃がし弁Vを設けるとともに、エア逃がし弁Vに近接して主底部18及び下蓋30の間に液体吸収体Iを配置した。
【0022】
本手段では、
図20に示すように、連通管Nの下端側に設けられたエア逃がし弁Vに近接して主底部18及び下蓋30の間に液体吸収体Iを配置することを提案する。これにより、誤って液体が連通管N内に入っても液漏れを生じにくい。
【0023】
第9の手段は、第4の手段から第8の手段のいずれかを有し、かつ
前記主底部18の外周面の適所に横長の覗き窓29を形成するとともに、前記下蓋30の対応箇所にマークMを設け、主底部18に対する下蓋30の回動により、前記マークMが前記覗き窓29内で連絡流路O1の開放状態に対応する第1位置L1と連絡流路O1の閉鎖状態に対応する第2位置L2との間を変位するように構成した。
【0024】
本手段では、
図13及び
図14に示すように、主底部18の外周面の適所に横長の覗き窓29を、また下蓋30の対応箇所にマークMを設けることを提案する。主容器2に対する副容器38のねじ込みにより、前記マークが覗き窓29で変位し、連絡流路O1が開放された状態となったことを視認できるようにしている。
【0025】
第10の手段は、
主容器と連結可能な副容器であって、
縦筒状の副胴部44の上面を閉塞部48で閉塞しており、
この閉塞部48は、閉塞壁部49から起立された副プラグ筒54と、閉塞壁部49の外周部から垂下され、かつ前記副胴部44の周囲を覆う把持筒50とを有し、
前記副プラグ筒54の外周面には、前記主容器との連結用の第4螺条部c4が設けられている
【0026】
本手段では、
図4に示すようにねじ込み式連結機構を利用して主容器2と連結可能な副容器38を提案している。副容器は、副プラグ筒54を閉塞壁部49から起立するとともに、この閉塞壁部49の外周部から把持筒50を垂下している。従ってこの把持筒50を把持して回転させることにより、その回転力が確実に副プラグ筒54に伝わる。
好適な実施例として、前記副容器体40の副底部42が、副胴部44と別体に副胴部44内を昇降可能な可動壁として形成されており、この副底部42の下面に取手42cが付設された構成とすることもできる。
【発明の効果】
【0027】
第1の手段に係る発明によれば、主容器2の下蓋30の主プラグ筒32の外周面にプラグ包囲筒24の内面の第1螺条部c1と螺合させた第2螺条部c2を、また主プラグ筒32の内周面に第2螺条部c2と逆向きの第3螺条部c3を、副容器38の上面側の閉塞部48の副プラグ筒54の外面に第3螺条部c2と螺合可能な第4螺条部c4を形成したから、この第4螺条部c4を第3螺条部c3へ螺入させることにより、連絡流路O1を開栓することができ、便利である。
第2の手段によれば、第1係止機構S1により、主プラグ筒32内の副プラグ筒54の螺上昇モードからプラグ包囲筒内での主プラグ筒32の螺下降モードへ切り替わる際に主底部18に対する下蓋30の回転を規制したから、前記切り替えがスムーズに行われる。
第3の手段によれば、第2係止機構S2により、前記主プラグ筒32内の副プラグ筒54の螺上昇モードからプラグ包囲筒内での主プラグ筒32の螺下降モードへ切り替わった後に主底部18に対する下蓋30の下降を規制するから、下蓋30の脱落を防止できる。
第4の手段によれば、主底部18に対する下蓋30の動きを規制する係止機構Sとして、主底部18に対する下蓋30の回転を規制する回転規制手段を設けたから、下蓋の動きを円滑にコントロールすることができる。
また第5の手段によれば、主底部18に対する下蓋30の上下動を規制する昇降規制手段を設けており、下蓋30の動きを確実に制御できる。
第6の手段によれば、主容器体10の口頸部に吐出具3を付けたままで主容器体10の主底部18側から液体を充填できるために利便性が高まる。
第7の手段によれば、前記主底部18から主底部18及び下蓋30の間と主容器体10の上部とを連通する連通管Nを起立したから、充填量を多くしたときに、主容器体10の内圧が高まって充填できない現象を回避できる。
第8の手段によれば、記連通管Nの下端側にエア逃がし弁Vを設けるとともに当該エアー逃がし弁に近接して液体吸収体Iを設けたから、主容器体10からエアーを適切に逃がすことができるとともに、当該箇所からの液漏れを防止できる。
第9の手段によれば、覗き窓29内のマークMの位置を視認することにより充填操作のタイミングを的確に把握することができる。
第10の手段によれば、前記副プラグ54を起立する閉塞部48に把持筒50を設けたから、操作し易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1から
図9は、本発明の第1実施形態に係るねじ込み式連結容器の主容器及び副容器の組み合わせを示す。
【0030】
主容器2は、本実施形態では、少なくとも、
図1に示す如く、吐出具である吐出器3と主容器体10と下蓋30と補助蓋35とで構成している。しかしながらこの構成は適宜変更することができる。これら各部材は合成樹脂や金属等で形成することができる。
【0031】
まず吐出器3は、後述の主容器体10の口頸部(図示せず)へ取り付け可能な装着部材4を有し、この装着部材4に上端を支持されて、図示しないシリンダが垂設されている。
このシリンダの下端からはさらに吸い上げチューブTが下方へ延びている。
前記シリンダの上部内には、押下げヘッド7を有する作動部材6の下部が上方付勢状態で昇降可能に挿入されており、作動部材の昇降により主容器体10内の液体をシリンダ内へ吸い込み、かつ押下げヘッドから吐出するように構成されている。
前記装着部材4の外面には、オーバーキャップ8の下部が液密に嵌着している。
【0032】
主容器体10は、本実施形態において、主容器本体11と、主底部18とで構成されている。図示例では、両者を別体としているが、これらを一体に形成してもよい。
【0033】
主容器本体11は、下面開放の主胴部12から肩部を介して口頸部が起立されてなる。主胴部12の下部は、
図2に示す如く、小外径部12aに形成されている。なお、主容器体内には混合液を撹拌するための撹拌用ボールBが挿入されている。
【0034】
主底部18は、前記小外径部12aに回転不能に嵌合させた外周壁20の下端からフランジ部22を介して有頂筒状のプラグ包囲筒24が起立されてなる。
このプラグ包囲筒24の内面は、主プラグ筒32を嵌挿するためのプラグ嵌合用凹部Hを画成する。
またプラグ包囲筒24の適所(図示例では頂部の中心)には、後述の連絡流路O1をシールするためのシール部P1及び通液路R1が形成されている。これらシール部P1及び通液路R1は複数設けても構わない。シール部P1は、図示例では、頂部より下方へ突出する栓部としているが、シール機能を発揮できるのであればどのような形状でも構わない。
図示のプラグ包囲筒24は、大径の下半筒部24aから内向きフランジ状底壁24bを介して起立する上半筒部24cを有する。通液路R1はプラグ包囲筒24の頂部ではなく、例えばプラグ包囲筒の例えば上半筒部24cに開口しても構わない。
前記内向きフランジ状底壁24bの内周部からは、受筒部26が垂下されており、この受筒部26の内周面(
図3に示す面F2)の適所(図示例では180°離れた位置)に凸状のストッパ受部27を付設している。
前記下半筒部24aは、前記主胴部12の下部内面に液密に当接している。この下半筒部24aの内面に後述の第2螺条部c2と螺着可能な第1螺条部c1を形成している。もっともこの構成に限らず、当該第1螺条部はプラグ嵌合用凹部Hの適所に形成することができる。
本実施形態では、いわゆる2条ネジのように、2本の螺条を設けているが、その数は適宜選択することができる。
【0035】
下蓋30は、図示例において、フランジ部22の下面に当接するリング板31と、このリング板31の内周から起立する有頂の主プラグ筒32とを有している。
主プラグ筒32は、主底部18のプラグ嵌合用凹部H内に嵌挿されており、プラグ嵌合用凹部の第1螺条部c1と螺合可能な第2螺条部c2が主プラグ筒32の外面に形成されている。
前記第1螺条部c1及び第2螺条部c2は、例えば
図9に示すように相互に嵌り合っている。同図中、gは螺条同士の間の隙間である。この説明は、後述の第3螺条部及び第4螺条部に援用する。
また主プラグ筒32の内面には、副容器38との連結用の第3螺条部c3が形成されている。第3螺条部c3及び第2螺条部c2の向きに関しては後述する。
図示例の主プラグ筒32は、プラグ包囲筒24の形状に対応して、大径の下方筒部32aから内向きフランジ状壁32bを介して上方筒部32cが起立するように形成されている。そして下方筒部32aの外面に前記第2螺条部c2が、下方筒部32aの内面に第3螺条部c3がそれぞれ形成されている。
前記上方筒部32cの上端部には、プラグ包囲筒24の内面と液密に当接するシール突部eが周設されている。
さらに上方筒部32cの外面(
図3に示す面F1)の適所には、ストッパ33を付設している。図示例では、図面左右両側に一対のストッパ33A、33Bを設けているが、その構成は適宜変更することができる。
ストッパ33と前述のストッパ受部27とで、下蓋の回転規制手段である第1係止機構S1を形成している。
また図示例では、各ストッパの周方向両側に第1補助リブ34A及び第2補助リブ34Bを設けている。これら補助リブは、ストッパがストッパ受部に当接するとき、或いはストッパ受部から離れるときに、ストッパ受部を強制的に乗り越えることができ、乗り越え時の感触でストッパ受部に対するストッパの着脱を利用者が認識できるようにしている。これら補助リブの一方又は双方は省略することができる。
前記主プラグ筒32の適所(図示例では頂部)には、プラグ包囲筒24の栓部P1により密閉可能な連絡流路O1が開口されている。本実施形態では、連絡流路を栓孔として説明するが、流路としての機能を果たせばどのような構造でもよい。栓孔O1は、例えばプラグ筒の筒壁部分に開口し、プラグ包囲筒に対するプラグ筒の昇降により開閉されるように形成しても構わない。図示例では、栓孔O1は、上述の栓部P1の個数と同数を、各栓部と対応する位置に設けるものとする。
図示例と異なり、主プラグ筒32の頂部に、栓部P1及び通液路R1を、またプラグ包囲筒24の頂部に栓孔O1をそれぞれ形成しても構わない。
【0036】
補助蓋35は、
図1の状態で下蓋30の裏面を閉鎖している。図示の補助蓋35は、有頂の閉鎖筒部35aの下端からリング状壁部35bを外方へ突出するとともに、閉鎖筒部筒35a及びリング状壁部35bにそれらの中心線に沿って連結された摘み35cを設けてなる。図示例の摘みは筒状に形成しているが、その構造は適宜変更することができる。
そして閉鎖筒部35aを上方筒部32c内へ密嵌するとともに、閉鎖筒部35aの頂部で栓孔O1を閉塞している。リング状壁部35bは、既述フランジ状壁部32bの下面に密接されている。
【0037】
副容器38は、
図4に示す如く、副容器体40と、上蓋56とで形成している。各部材は例えば合成樹脂で形成することができる。
【0038】
前記副容器体40は、本実施形態において、副容器本体41と、閉塞部であるキャップ48とで形成している。
【0039】
前記副容器本体41は、副底部42と、上端開口の筒体である副胴部44とを含む。
副容器本体41は、副底部42である底板の外周部に副胴部44の下端部を一体に連結した構造としてもよいが、本実施形態では、前記副底部42を
図4に示すような可動底壁に形成している。
すなわち、前記副底部42は、水平な蓋板42aの外周部に形成されたピストン部42bが前記副胴部44の内面に摺接されており、かつ前記蓋板42aの下面から取手42cが垂設されている。また副胴部44の下端には内側及び外側に突出するストッパ壁部45を設けており、副底部42が副胴部44内から脱落しないように形成している。
従って主容器2から補助蓋35を、また副容器38から上蓋56をそれぞれ取り外した後、主容器2と副容器38とを連結させた状態で、副プラグ筒54を主プラグ筒32内へ螺進させ、またプラグ包囲筒24内から主プラグ筒32を螺退させて栓孔が開栓された後に、取手42cを持って副容器38内へ押し込むことで、副容器38の内容物を強制的に主容器2内へ送り出すことができる。
例えば副容器38の内容物が粘度の高い流体や粉体である場合に好適な態様である。
【0040】
前記キャップ48は、リング状のキャップ頂壁である閉塞壁部49の外周から垂下させた把持筒50を有する。把持筒50は副胴部44の外面全体に嵌合されている。把持筒の内面に形成された係止突条51が副胴部44の対応箇所に係止され、キャップ48を抜止めしている。
前記閉塞壁部49の内周部からは副プラグ筒54を起立している。本実施形態では背の高い内筒部54Aと背の低い外筒部54Bとからなる2重筒状に形成されている。
その内筒部54Aの上端には液体吐出用の口部O2を開口するとともに、外筒部54Bの外面に第4螺条部c4を形成している。もっともこの構成は適宜変更することができる。
例えば副プラグ筒を単一の筒とし、その下半部を上半部に比べて大径とし、下半部に第4螺条部を形成しても構わない。
本実施形態と異なり、前記副胴部44の上端に閉塞壁部の外周部を一体的に連結することにより、図示する副胴部及びキャップを、上端開口で有頂の筒体に変更しても構わない。
【0041】
上蓋56は、前記副プラグ筒54を覆うカバー筒58と、上記口部O2を密閉する栓部59とからなる。
図示例のものは、大径の筒壁下部58aからフランジ状蓋部58bを介して有頂の筒壁上部58cを突設しており、筒壁上部の頂部裏面に前記栓部59を形成している。
そして前記筒壁下部を前記外筒部54Bの外面に、筒壁上部を前記内筒部54Aの上部外面にそれぞれ嵌合している。これらの構造は適宜変更することができる。
【0042】
前記第3螺条部c3と第4螺条部c4とは相互に螺合可能に形成する。第3螺条部c3と第4螺条部c4とは同じピッチで形成する。第2螺条部c2或いは第1螺条部c1とは同じピッチでなくても構わない。
【0043】
また第1螺条部c1及び第2螺条部c2と、第3螺条部c3及び第4螺条部c4とは逆向きに形成するものとする。好ましくは、第3螺条部c3及び第4螺条部c4を正ネジ様に、第1螺条部c1及び第2螺条部c2を逆ネジ様に形成するとよい。
このようにする理由は、主容器2に対して副容器38を同一方向に回転させる動作により、まず正ネジの作用により、主プラグ筒32内に副プラグ筒54が進入(「螺進」という)し、進入限度まで副プラグ筒54が螺進した後には、逆ネジの作用により、プラグ包囲筒24内から主プラグ筒32が外方へ退く(「螺退」という)ことが可能となる。そして前記螺退動作により、栓部P1が栓孔O1から離れる。
【0044】
すなわち、副プラグ筒54を螺進させることにより、前記第4螺条部c4及び第3螺条部c3が相互に螺合し、それ以上締め込めなくなると、上述の主プラグ筒が螺退する。
なお、第1係止機構S1の機能に関しては、使用方法の中で説明する。
【0045】
前記構成において、主容器2及び副容器38の内容物を混合させるときには、次の手順で行えばよい。
【0046】
図1の状態において、まずストッパ33A、33Bは、ストッパ受部27に対して
図3に示す位置関係にある。
図1の状態より、主容器2から補助蓋35を、副容器38から上蓋56をそれぞれ外す。そして、
図5に示すように、主容器2の主プラグ筒32内に、副容器38の副プラグ筒54を向かい合わせて挿入し、副プラグ筒54の第4螺条部c4の上端部を主プラグ筒32の第3螺条部c3の下側へ合わせて、副容器38を一方向へ回転させる。
そうすると主プラグ筒32内で副プラグ筒54が螺進させる。副プラグ筒54が
図7に示す如く進入限度に達した後に、更に副容器38を同じ方向へ回転させると、主プラグ筒32の第2螺条部c2とプラグ包囲筒24の第1螺条部c1との逆ネジ作用により、主プラグ筒32がプラグ包囲筒24内を螺下降する。主プラグ筒32が下降することにより、栓部P1が栓孔O1から離れ、栓孔が開放される。主プラグ筒32の螺下降は、ストッパの作用により停止する。
この作用を説明すると、
図3の状態から、まず第1補助リブ34Aが近隣のストッパ受部27を乗り越え、次に第2補助リブ34Bが反対側のストッパ受部27を乗り越え、そしてストッパ33A、33Bが前記反対側のストッパ受部27に突き当たる。これにより前述のように主プラグ筒32が停止する。
この状態で図示のように副容器38の副底部42の取手42cを押し込むと、副容器38内の液体が口部O2、栓孔O1、通液路R1を経て、主容器2内に入る。
必要量の液体を充填した後に、主容器2に対して副容器38を反対方向に回転させると、前述と逆の順序で、プラグ包囲筒24内へ主プラグ筒32が、また副プラグ筒54内へ副プラグ筒54がそれぞれ螺進して、栓孔O1が閉栓し、次に主プラグ筒32内から副プラグ筒54が螺退する。
この状態で主容器を撹拌して混合液体を使用すればよい。主容器体内に撹拌用ボールを入れたときには、主容器体内の撹拌用ボールの動きにより、2液の混合がより確実に行われる。
【0047】
なお、
図2に示す副容器38に異なる量の液体を入れたものを複数用意しておき、必要に所要の量の液体のものを選ぶことにより、混合比率を変更することができる。
また、2剤を混合する場合だけでなく、同種の液体を補充する場合にも、同じ手順で実行できる。
【0048】
以下、本発明の他の実施形態を説明する。その説明において第1実施形態と同じ構成については解説を省略する。
【0049】
図10〜
図12は、本発明の第2実施形態のねじ込み式連結容器の主容器2及び副容器38を示している。本実施形態では、前述の第1係止機構の代わりに、下蓋30の昇降を規制する第2係止機構S2を設けている。
【0050】
本実施形態では、まず下蓋30のリング板31の外周部から係止筒部31aを起立している。
図示例では、この係止筒部31aの上端は、前記主底部18の外周壁20の上端から突出する鍔部21に突き当てられている。
そして外周壁20の外面(
図10に示す面F1)にストッパ受部27を、係止筒部31aの内面(同図に示す面F2)にストッパ33を上下方向に離して形成し、これらストッパ受部及びストッパで第2係止機構S2を形成している。
使用するときには、
図10の状態から主容器2から補助蓋35を、副容器38から上蓋56をそれぞれ外す。
そして、
図11に示すように、主容器2の主プラグ筒32内に、副容器38の副プラグ筒54を向かい合わせて挿入し、副容器38を主容器2に対して一方向へ回転させると、第1実施形態と同様に、副プラグ筒54が主プラグ筒32内で螺上昇し、次に主プラグ筒32がプラグ包囲筒24内で螺下降する。
この螺下降の行程において、前記ストッパ33がストッパ受部27に当接して、主プラグ筒32の下降範囲を限定する。これにより主底部18からの下蓋30の脱落を防止している。
主プラグ筒32の螺下降により栓孔が開放され、さらにストッパ33がストッパ受部27に当接することによりプラグ筒の螺下降が停止するということは、第1実施形態と同じである。
【0051】
図13〜
図20は、本発明の第3実施形態のねじ込み式連結容器の主容器2及び副容器38を示している。
本実施形態の主容器2には、空気逃がし用の連通管Nと、充填操作のタイミングを示すための覗き窓29及びマークMを設けている。この二つの機構は、別々に機能するものであり、何れかの一方を設けるとともに他方を省略しても構わない。
【0052】
前記連通管Nは、主底部18の適所から起立されており、少なくともプラグ包囲筒24に対して主プラグ筒32が下降して連絡流路である栓孔O1が開放された状態で、連通管Nを介して主容器体10内の上部を主底部18及び下蓋30の間へ連通させることが可能としている。
本実施形態では、前記主底部18の内向きフランジ状底壁24bから、上下に開通する連通管取付筒部25Aを起立し、この連通管取付筒部25Aに連通管Nの下部を嵌着させている。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。
また図示例では、第1実施形態の係止機構S1、S2を省略するともに、前記下蓋30のフランジ状壁部32bの上にパッキンJを付設し、前記栓孔O1が閉鎖されている状態で、連通管Nの下端開口がパッキンJによりシールされるように設けている。もっとも図示しない適所に前記係止機構を設けても構わない。前記フランジ状壁部32bの上面からは、前記パッキンJに喰い込ませるためのシール突部eを突出している(
図18(B)参照)。
【0053】
前記覗き窓29は、前記主底部18に横長に形成されている。図示例では、主底部18を、第1実施形態の主底部に対応する構造を有する主底部本体19と、主底部本体の下面に取り付けられた脚部材28とで形成し、この脚部材28に穿設させた窓孔により覗き窓29を形成している。もっとも覗き窓29は少なくとも下蓋に設けられたマークを透視できれば足り、必ずしも窓孔である必要はない。例えば透明材料で形成された窓部であっても構わない。
図示例において、前記脚部材28は、円環板状の脚底28aの両側から内包囲壁28b及び外包囲壁28cをそれぞれ起立してなり、これら内包囲壁28b及び外包囲壁28cの間に、主底部本体19のフランジ部22から垂下した係止片22aを挟持させている。それら内包囲壁28b及び外包囲壁28cは周方向の一定の範囲で上半部を切り欠かれ、前述の覗き窓29が形成される。切欠き箇所の内包囲壁28b及び外包囲壁28cの各端部は端壁28dで連結されている。
覗き窓29の横方向の適当な2箇所(図示例では窓孔の両端)は、それぞれ栓孔O1が閉鎖されている第1位置L1、及び栓孔O1が十分に開放された第2位置L2にとなるように選定される。
【0054】
マークMは、前記下蓋30のうちで前記覗き窓29に対応する箇所(図示例では主プラグ筒32の下方筒部32a)に設けられる。図示のマークは、前記覗き窓29である窓孔内に突入される突片として形成される。この場合には、前記プラグ包囲筒24に対する主プラグ筒32の螺昇降に対応して、前記突片と窓孔の上下両縁との間に遊びAを設けるものとする。もっともマークの構成は適宜変更することができるものとし、例えば前記下方筒部32aの外面に描かれた模様や色であっても構わない。
【0055】
本実施形態の副容器38は、第1実施形態の副底部42の取手42cに代えて蓋板42aから連結筒42dを垂下するとともに、この連結筒42d内に嵌着する嵌合筒68aを有し、嵌合筒68aを横板68bの上面中央部に連結させてなる取手部材68を設けている。前記横板68bの外周部と副胴部44の下端との間にはスペーサ64を取り付けている。
【0056】
本実施形態の主容器と副容器とを連結して使用する方法を説明する。説明の便宜上、連通管Nの働きに関連させて使用方法全体を説明し、覗き窓29及びマークMに関しては後で述べる。
図16は、本実施形態の連結容器の使用の行程をI〜Vの5段階で全体図として示した図である。
まず
図13に示す主容器2から補助蓋35を、また
図15に示す副容器38から上蓋56をそれぞれ取り外した後、
図16の〔I−A〕に示すようにスペーサを付けたままで副容器38を一方向(例えば右回り)に回転させる。
これにより副プラグ筒54が主プラグ筒32内を螺進する。
副プラグ筒54が主プラグ筒32内の進入限度に達した後も副容器38を同じ方向に回転させると、主プラグ筒32が逆ネジの作用によりプラグ包囲筒24に対して螺下降し、これにより栓孔O1及び口部O2が開通するとともに、パッキンJが内向きフランジ状底壁24bとが離れて、連通管Nも開通する(
図16の〔II−A〕参照)。
この状態でスペーサ64を外して、取手部材68を上方へ押し込む。そうすると、
図16の〔III−A〕に示すように、副容器体40内の液体が前記口部O2及び栓孔O1を介して主容器体10内に入るとともに、主容器体10の上部内の空気が連通管Nの内部、プラグ包囲筒24の下半筒部24a及び主プラグ筒32の下方筒部32aの隙間、脚部材28及び閉塞壁部49の隙間を介して外部へ逃げる。
これにより充填操作中も主容器体10の内圧は一定に保たれるので、前記取手部材68を押し込みにくくなることがない。
前記
図16の部分図〔III−A〕のうち円a及び円bで囲まれる箇所を拡大して、
図18(A)及び(B)にそれぞれ示す。
次に副容器38を反対方向(左回り)へ回転させると、プラグ包囲筒24に対して主プラグ筒32が螺上昇し、部分図〔IV−A〕の状態を経て、部分図〔V−A〕に示すように栓孔O1が再びシール部P1で閉鎖される。
【0057】
図17は、
図16に示したI〜Vの各段階の作用を、〔I−B〕〜〔V−B〕では要部の横断面図で、〔I−C〕〜〔V−C〕では、マークである突片の突出方向と直角な方向から見た縦断面で、〔I−D〕〜〔V−D〕では、〔I−A〕〜〔V−A〕と同じ方向から見た要部側面でそれぞれ描いたものである。
〔I−B〕、〔I−C〕、〔I−D〕に示す第1段階では、マークMは、連絡流路O1の閉鎖状態に対応する第1位置L1にある。この位置でマークMである突片は、一方の端壁28dに当接しており、副容器38の部分図〔I−B〕中の時計回りへの回転を規制している。
〔II−B〕、〔II−C〕、〔II−D〕に示す第2段階では、マークMは、連絡流路O1の開放(全開)状態に対応する第2位置L2にある。好適な図示例では、使い始めの状態と比べてマークMが横長の窓孔の反対側にあることが容易に視認できる。
従って消費者は、これを目印にして充填操作を行うことができ、誤操作を防止できる。
なお、この第2位置でマークMである突片は、他方の端壁28dに当接しており、副容器38の部分図〔II−B〕中の反時計回りへの回転を規制している。
〔III−B〕、〔III−C〕、〔III−D〕に示す第3段階では、マークMは、第2段階と同じ位置にあるが、前述の通り、スペーサ64が取り外され、かつ取手部材68を上方へ押し込むことにより、副容器38内の内容液が主容器2側へ充填された状態にある。
〔IV−B〕、〔IV−C〕、〔IV−D〕に示す第4段階では、マークMは、前記他方の端壁28dから一方の端壁28dへ戻る途中の位置にある。
〔V−B〕、〔V−C〕、〔V−D〕に示す第5段階では、マークMは、前記一方の端壁28dに当接する位置に戻っている。
上記の使用において、連絡流路O1及び連通管Nが開通した状態で主容器2及び副容器38は傾け過ぎないように注意する必要がある。そうしないと
図19に示すように連通管Nを経由して液漏れを生ずる可能性があるからである。
こうした問題を解決するために、
図20の変形例が提案されている。本例では、連通管Nの下方にエア逃がし弁V及び液体吸収体Iを配置して、液漏れを阻止している。
好適な図示例では、エア逃がし弁Vは、弁筒の上端から弁板を外方へ突設した構造であり、また液体吸収体Iはスポンジなどの柔らかい素材でなる環状体として形成されている。
具体的には、プラグ包囲筒24のフランジ状壁部32bの内周部から弁体保持筒部25Bを垂下して、この弁体保持筒部25Bの外面に前記弁筒を嵌合している。
また主プラグ筒32のフランジ状壁部32bの上に背の高い内筒と背の低い外筒とを下端で連結してなる断面凹字状の弁体保持具Kを載置し、その凹部内に前記弁体保持筒部25B及び弁筒を収納させている。
また弁体保持筒部25Bとプラグ包囲筒24の下半筒部24aとの間に前記液体吸収体Iを挟持させている。