(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記散水装置は、前記ドラムの回転軸の延長方向と平行に延びるとともに、内部を前記製氷水が流通する散水パイプを有し、前記散水パイプには、前記製氷水を前記ドラムの前記表面に散水するための複数の散水孔が前記散水パイプの延長方向に並んで設けられる請求項2に記載の製氷機。
前記駆動装置は、前記ドラムの内部に前記冷媒が流通した時間が所定時間を経過した場合、又は前記冷媒の温度が所定温度を下回った場合に、前記ドラムの回転を開始させる請求項1〜5のいずれか一項に記載の製氷機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ドラム103が静止した状態で、製氷水の水面下で氷の層L8が形成されるため、
図14に示すように、氷の縁部E7はドラム103の回転軸方向、すなわちカッタ109の刃とほぼ平行な方向に延びている。そのため、
図13(b)に示すように、ドラム103が回転を開始して、氷を剥離する工程に入った時には、カッタ109の刃とほぼ平行に形成される氷の縁部E7を一気に剥離する必要がある。従って、その分の力がギヤモータ105に負荷となってかかり、氷の層の厚みによっては、剥離開始時のトルクピークが大きくなりすぎてギヤモータ105が氷を剥離することができずモータロックが発生する可能性がある。
【0006】
この発明は、このような問題を解決するためになされ、ドラムに形成される氷の剥離開始時において、ドラムを回転駆動させるモータの負荷を軽減することができる製氷機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、この発明に係る製氷機は、製氷水が貯留されるタンクと、タンク内に配置されるとともに、内部に冷媒が流通し、冷媒と製氷水とが熱交換することによって表面に氷が形成されるドラムと、ドラムを回転させる駆動装置と、氷をドラムの表面から削り取るカッタと、カッタに対向する氷の縁部を、波形状をなすように形成する波形縁部形成手段とを有する。
【0008】
また、この発明に係る製氷機の波形縁部形成手段は、ドラムの表面に散水を行うことにより氷の縁部を波形状に形成することができる散水装置を有してもよい。
また、散水装置は、ドラムの回転軸の延長方向と平行に延びるとともに、内部を製氷水が流通する散水パイプを有し、散水パイプには、製氷水をドラムの表面に散水するための複数の散水孔が前記散水パイプの延長方向に並んで設けられてもよい。
また、散水パイプは回動可能に設けられており、ドラムに対する散水孔の位置は可変であってもよい。
【0009】
さらに、製氷機の波形縁部形成手段は、タンク内の製氷水の水面に波を発生させることにより氷の縁部を波形状に形成する波発生装置を有している。
【0010】
また、製氷機の駆動装置は、ドラムの内部に冷媒が流通した時間が所定時間を経過した場合、又は冷媒の温度が所定温度を下回った場合に、ドラムの回転を開始させてもよい。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係る製氷機によれば、ドラムに形成される氷の剥離開始時において、ドラムを回転駆動させるモータの負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】この発明の実施の形態1に係る製氷機の製氷部の模式的な断面側面図である。
【
図2】
図1に示す製氷機のドラムに散水パイプから散水が行われ、製氷水の水面上の部分に新しい氷の層が形成された状態を示す模式的な断面側面図である。
【
図3】
図1に示す製氷機のドラムに散水パイプから散水が行われ、製氷水の水面上の部分に新しい氷の層が形成された際のドラムの外周面の状態を模式的に示す側面図である。
【
図4】
図1に示す製氷機のドラムに形成された氷の層がカッタによって削り取られる直前に、氷の層の端部がカッタの刃先に当接した状態を模式的示す断面側面図である。
【
図5】
図1に示す製氷機のドラムの外周面に、
図4に示す新しい氷の層が形成された状態の製氷部を模式的に示す斜視図である。
【
図6】
図1に示す製氷機のドラムの外周面から、
図4及び5に示す新しい氷の層がカッタによって削り取られる様子を模式的に示す側面図である。
【
図7】この発明の実施の形態2に係る製氷機の製氷部の模式的な断面側面図である。
【
図8】この発明の実施の形態3に係る製氷機の製氷部の模式的な断面側面図である。
【
図10】この発明の実施の形態4に係る製氷機の製氷部の模式的な断面側面図である。
【
図11】この発明の実施の形態5に係る製氷機の製氷部の模式的な断面側面図である。
【
図12】この発明の実施の形態6に係る製氷機の製氷部の模式的な断面側面図である。
【
図13】
図13(a)は、従来の例に係る製氷機の製氷部の模式的な断面側面図であり、
図13(b)は、
図13(a)に示す製氷機のドラムが回転し、ドラムの外周面に形成された氷の層の端部がカッタの刃先に当接した状態を模式的示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に示すように、製氷機100は、製氷を行うための製氷部10を有し、製氷部10は、製氷水Wを貯留するタンク4を有する。
図5に示すように、タンク4は互いに対向する側壁14,15を備える。さらにタンク4は、側壁14と側壁15との間に、断面が上方に開放された略C字形状をなすタンク本体4aと、タンク本体4aに取り付けられるカッタマウント4bとを備える。また、タンク4の上方には製氷水Wをタンク4の内部に給水するための給水管40が設けられている。給水管40はバルブ41を有する。
ここで、以下の説明において、タンク本体4aに対してカッタマウント4bが取り付けられる側を前方側Fとし、その反対側を後方側Bとする。
また、タンク4の内部に満たされた製氷水Wの水面をHとする。
【0014】
タンク4の内部には略円筒形状のドラム3が収納されている。
図1に示すように、ドラム3は、約2/3が製氷水Wに浸漬し、上側の約1/3が製氷水Wの水面Hの上に出るように配置されている。さらに、ドラム3は回転軸3aを有しており、回転軸3aはタンク本体4aの側壁14,15に回転可能に支持されるとともに、一端がギヤモータ5に接続されている。従って、タンク4の内部において、ドラム3は回転軸3aの回転に伴って、
図1の矢印の方向Rに一体的に回転可能となるように設けられている。また、回転軸3aの他端には、タンク4の側壁14の外側に設けられた冷媒出入口部7が接続する。ドラム3は回転軸3aに接続する冷媒出入口部7を介して、タンク4の外部の冷凍回路19に接続されている。従って、ドラム3の内部には冷媒が流通し、ドラム3は蒸発器として作用する。また、冷媒出入口部7には、ドラム3から流出する冷媒の出口側温度を測定する温度センサ7aが内蔵されている。
ここで、ギヤモータ5は、ドラム3を回転させる駆動装置を構成する。
【0015】
また、ドラム3の上方には、ドラム3の回転軸3aの延長方向と平行して散水パイプ20が架け渡されている。散水パイプ20には、等間隔で5個の散水孔20aが並んで形成されている。散水孔20aは後方側Bに向かって斜め下向きに配置される位置に形成されている。
ここで、散水パイプ20は、波形縁部形成手段を構成する。
【0016】
また、
図5に示すように、タンク4の側壁14の外側にはポンプ6が設けられている。ポンプ6はタンク4の内部に連通している。さらに、ポンプ6にはポンプ用配管6aの一端が接続される。また、ポンプ用配管6aの他端は、タンク4の側壁14を貫通し、タンク4の内部に設けられる散水パイプ20に接続される。
ここで、ギヤモータ5、ポンプ6及び冷媒出入口部7の温度センサ7aには、制御装置90が電気的に接続されている。
【0017】
また、
図1に示すように、タンク4のカッタマウント4bには略板形状カッタ9が刃先9aを斜め上方に向けて取り付けられている。カッタ9の刃先9aは、ドラム3の表面である外周面に僅かな隙間を空けて近接している。また、カッタ9の上面には氷案内板9bが貼り付けられている。
【0018】
さらに、製氷機は、タンク4の前方側に外壁11を有しており、タンク4と外壁11との間には下方に向かって延びる空間であるシュート12が設けられる。シュート12の下端は、図示しない貯氷庫に連通する。
【0019】
次に、製氷機100の製氷部10の動作について、
図1〜6を用いて説明する。
まず、タンク4の外部の冷凍回路19が運転を開始し、冷媒出入口部7及び回転軸3aを介して冷媒がドラム3の内部に流通する。そして、ドラム3の外周面において、冷媒は製氷水Wと熱交換を行い、製氷水Wが冷却されてドラム3の外周面の水面Hよりも下の部分に氷の層L1が形成される。氷の層L1は、時間の経過とともに厚さを増す。
なお、このように水面Hの下側でドラム3の外周面に氷の層L1が形成される工程を製氷工程とする。
【0020】
次に、制御装置90は、冷凍回路19の運転開始とともにポンプ6の運転をONにして、ポンプ6によってタンク4の内部の製氷水Wを汲み上げさせる。汲み上げられた製氷水Wはポンプ用配管6aを介して散水パイプ20に流入する。そして、
図2及び3に示すように、製氷水Wは散水パイプ20の5個の散水孔20aからドラム3の外周面に向かって散水される。この時、散水パイプ20からドラム3の外周面上に製氷水Wが散水される領域を散水領域Sとする。これにより、水面Hよりも上側のドラム3の外周面上で、散水領域Sに散水された製氷水Wが冷却され、新たに氷の層L2が形成される。氷の層L2の回転方向R側の縁部E1は、
図3及び5に示すように、散水パイプ20の散水孔20aの位置にそれぞれ対応する5個の頂点T1を有する波形状をなす。また、水面Hの上側の氷の層L2は、水面Hの下側の氷の層L1よりも厚さが薄い。
ここで、氷の層L2の縁部E1がなす波形状とは、ドラム3の幅方向に亘って、縁部E1がカッタ9の刃先9aからの距離が近くなったり遠くなったりするように波打ちながら変化して延びる曲線の軌跡をいう。そして、
図2及び3に示すように、縁部E1が波打つ範囲はドラム3の回転方向Rの角度にしてΘ=18°程度の範囲であるが、これに限定されず、縁部E1は、カッタ9による氷の層L2の剥離の際に過度な負荷が発生しない範囲の波形状であればよい。
なお、ポンプ6に電気的に接続される制御装置によって、ポンプ6が散水パイプ20へ送水する製氷水Wの量は適宜、調整される。
【0021】
ここで、制御装置90は、ギヤモータ5がドラム3を回転駆動させる際に、製氷機100の設置環境等に合わせてギヤモータ5の運転開始条件の設定を適宜変更することができる。すなわち、制御装置90は、氷の層L1が、十分な製氷量を得られ、かつ、剥離時のギヤモータ5のモータロックの発生が防止される程度の厚さになるように、ギヤモータ5の運転開始条件を調整する。具体的には、制御装置90は、冷凍回路19の運転開始から120秒経過したら、氷の層L1が適切な厚さになったと判断し、ギヤモータ5の運転を開始させる。また、制御装置90は、冷媒出入口部7の温度センサ7aによって測定された冷媒の出口温度が−8度を記録した時にギヤモータ5の運転を開始させてもよい。
【0022】
そして、ドラム3の外周面に氷の層L2が形成され、氷の層L1が所定の厚さになると、
図4及び5に示すように、制御装置90はギヤモータ5の駆動を開始させ、ドラム3は回転方向Rに回転駆動される。この時、氷の層L1は、製氷水Wの水面H及び散水領域Sを超えると熱交換により乾き、過冷却され、過冷却氷となる。ここで、水面Hの下側にあった氷の層L1がドラム3の回転により外に出て過冷却される工程を、過冷却工程とする。
【0023】
さらに、
図6に示すように、カッタ9によって氷の層L1及びL2は、氷の層L2の縁部E1の波形状の山の部分を起点として徐々に削り取られ、氷片Pとなる。この氷片Pは、カッタ9の上面の氷案内板9bの上を滑り落ちてシュート12に落下し、下方の貯氷庫に貯留される。
なお、カッタ9によって氷の層L1、L2を剥離する工程を剥離工程とする。
【0024】
以上より、この実施の形態1に係る製氷機100では、散水パイプ20からの散水によってドラム3の外周面の氷の層L2の縁部E1が波形状をなすように形成される。これにより、
図14に示すような略直線状の縁部を持った氷の層を剥離する場合に比べて、剥離を開始する際にカッタ9の刃先9aとドラム3との間に働く力が分散され、ギヤモータ5にかかる負荷が小さくなる。従って、ドラム3の回転駆動に係るトルクピークが抑えられ、ギヤモータ5がロックされてしまう事態を防止することができる。
【0025】
さらに、ドラム3に冷媒の流通した時間が所定時間を経過した場合、又は冷媒出入口部7における冷媒の出口側温度が所定温度を下回った場合に、ギヤモータ5がドラム3の回転駆動を開始させる。そのため、剥離開始前の氷の層L1の厚さを適切に調整することができ、一定以上の製氷量を確保する一方で、ギヤモータ5のモータロックの発生をより確実に防止することができる。
【0026】
なお、この実施の形態において、散水パイプ20による散水は冷凍回路19の運転中常に行われているが、これに限定されず、冷凍回路19の運転が開始されてからギヤモータ5の運転が開始されるまでの間のみ散水を行ってもよい。このように、ギヤモータ5の運転が開始される直前にのみドラム3の外周面に散水を行うことで、散水領域Sがより狭くなり、その分、ドラム3の外周面上に過冷却工程の範囲を広くとることができる。
【0027】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る製氷機200の製氷部120の構成を
図7に示す。なお、以下の説明において、
図1の参照符号と同一の符号は同一又は同様の構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
製氷機200の製氷部120のタンク4の内部には、エアポンプ50が製氷水Wの中に沈んで設けられている。冷凍回路19の駆動とともにエアポンプ50を稼働させると気泡が発生し、水面Hに波が立つ。従って、ドラム3の外周面に形成される氷の層L3のカッタ9に対向する縁部E2は、水面Hに発生する波に対応して、製氷機100の氷の層L2の縁部E1と同様に、ドラム3の回転軸3aが延びる方向に亘って波形状をなす。
なお、エアポンプ50は、波形縁部形成手段及び波発生装置を構成する。
【0028】
以上より、この実施の形態2に係る製氷機200では、タンク4に貯留された製氷水Wの中でエアポンプ50から気泡を発生させることにより、ドラム3の外周面に形成される氷の層L3の縁部E2を波形状とすることができる。従って、実施の形態1の製氷機100と同様に、カッタ9による氷の層L3の剥離開始時にギヤモータ5にかかる負荷が軽減され、ギヤモータ5がロックされてしまう事態を防止することができる。
【0029】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る製氷機300の製氷部130の構成を
図8及び9に示す。
製氷機300の製氷部130のタンク4の内部には、散水パイプ20に隣り合って第二パイプ23が設けられている。第二パイプ23は、散水パイプ20が延びる方向と平行に延びている。そして、第二パイプ23には、第二パイプ23の延長方向に複数の放水孔23aが並んで形成されている。また、タンク4の外側には第二ポンプ30が設けられており、第二パイプ23は第二ポンプ30に接続されている。そして、冷凍回路19の駆動とともに第二パイプ23には第二ポンプ30によって製氷水Wが送水され、
図8に示すように、放水孔23aから水面Hに散水されて、これにより水面Hに波が発生する。従って、
図9に示すように、ドラム3の外周面に形成される氷の層L4のカッタ9に対向する縁部E3は、水面Hに発生する波に対応して、製氷機100の氷の層L2の縁部E1と同様に、ドラム3の回転軸3aが延びる方向に亘って波形状をなす。
なお、第二パイプ23は、波形縁部形成手段及び波発生装置を構成する。
【0030】
以上より、この実施の形態3に係る製氷機300では、第二パイプ23から製氷水Wの水面Hに散水されることにより、ドラム3の外周面に形成される氷の層L4の縁部E3を波形状とすることができる。従って、実施の形態1の製氷機100と同様に、カッタ9による氷の層L4の剥離開始時にギヤモータ5にかかる負荷が軽減され、ギヤモータ5がロックされてしまう事態を防止することができる。
【0031】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る製氷機400の製氷部140の構成を
図10に示す。
まず、製氷機400の製氷部140のタンク4の内部に向かって開口する給水管40のバルブ41が、冷凍回路19の駆動とともに開放されることにより、給水管40からは製氷水Wが水面Hに向かって供給される。これにより、タンク4に貯留されている製氷水Wの水面Hに波が立つ。従って、ドラム3の外周面に形成される氷の層L5のカッタ9に対向する縁部E4は、水面Hに発生する波に対応して、製氷機100の氷の層L2の縁部E1と同様に、ドラム3の回転軸3aが延びる方向に亘って波形状をなす。
なお、この実施の形態において、給水管40は、波形縁部形成手段及び波発生装置を構成する。
【0032】
以上より、この実施の形態4に係る製氷機400の製氷部140では、給水管40からタンク4の内部に製氷水Wが供給されることにより、ドラム3の外周面に形成される氷の層L5の縁部E4を波形状とすることができる。従って、実施の形態1の製氷機100と同様に、カッタ9による氷の層L5の剥離開始時にギヤモータ5にかかる負荷が軽減され、ギヤモータ5がロックされてしまう事態を防止することができる。
【0033】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係る製氷機500の製氷部150の構成を
図11に示す。
製氷機500の製氷部150のタンク4の底部には、排水管60が設けられる。排水管60は、図示しないバルブを有している。そして、冷凍回路19の駆動開始とともに、バルブが開放され、製氷水Wが排水管60から外部へ排出されて、これにより水面Hに波が立つ。従って、ドラム3の外周面に形成される氷の層L6のカッタ9に対向する縁部E5は、水面Hに発生する波に対応して、製氷機100の氷の層L2の縁部E1と同様に、ドラム3の回転軸3aが延びる方向に亘って波形状をなす。
なお、排水管60は、波形縁部形成手段及び波発生装置を構成する。
【0034】
以上より、この実施の形態4に係る製氷機500では、排水管60から製氷水Wが排出されることにより、ドラム3の外周面に形成される氷の層L6の縁部E5を波形状とすることができる。従って、実施の形態1の製氷機100と同様に、カッタ9による氷の層L6の剥離開始時にギヤモータ5にかかる負荷が軽減され、ギヤモータ5がロックされてしまう事態を防止することができる。
【0035】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6に係る製氷機600の製氷部160の構成を
図12に示す。
製氷機600の製氷部160の散水パイプ62は、タンク4の内部に回動可能に設けられている。散水パイプ62には、等間隔で5個の散水孔62aが並んで形成されている。散水パイプ62は前後方向に回動しつつドラム3の外周面に散水を行う。すなわち、ドラム3に対して散水パイプ62の散水孔62aの位置は可変であり、62a’の位置まで移動することができる。これにより、ドラム3の外周面の水面Hよりも上側の部分には、カッタ9に対向して波形状の縁部E6を有する氷の層L7が形成される。
【0036】
以上より、この実施の形態6に係る製氷機600では、散水パイプ62が回動して散水孔62aの位置が変わるため、氷の層L7の縁部E6を波形状に形成することができるとともに、氷の層L7の厚さがより均一になるようにすることができる。従って、カッタ9によって氷の層L7をより効率よく剥離することができ、剥離開始時にギヤモータ5にかかる負荷がさらに軽減される。