【実施例】
【0016】
実施例に係る物品支持装置につき、
図1から
図5を参照して説明する。以下、
図4(a)の画面正面側を物品支持装置の正面側(前方側)とし、物品支持装置を正面側から見て左右側を物品支持装置の左右側として説明する。
【0017】
図1に示されるように、工場や配送センター・販売店等には、物品の梱包作業等を行う作業台としての什器2が配置されており、物品支持装置1は、什器2の連結部材9(横桟部材)に対して取付けることで、什器2に対して物品を載置できるスペースを追加するものである。
【0018】
図1に示されるように、什器2は、左右に離間する支柱3,3’と、支柱3,3’の前後面にブラケット5,5,…を介して水平に支持する天板4,4と、支柱3,3’の上端部同士を連結するように左右方向に延びる角管状の連結部材9と、支柱3,3’の下端部同士を連結する正面視矩形状の枠体7と、を備えている。この什器2は、天板4,4上で物品の梱包作業等を行えるようになっている。
【0019】
支柱3,3’は、各下端部に前後に張り出す脚部材8,8を備えており、支柱3,3’が安定的に自立するようになっている。また、支柱3,3’は、連結部材9及び枠体7により支柱3,3’同士のぐらつきが補強されている。
【0020】
また、支柱3,3’の前後面には、左右2列の係止孔3a,3aが上下方向に複数設けられ、この係止孔3a,3a,…にブラケット5,5,…のフックを係止可能となっている。前方側の天板4は、右側の支柱3における左側の係止孔3aに係止されたブラケット5と、左側の支柱3’における右側の係止孔3aに係止されたブラケット5と、に渡って取付けられている(片側の図示)。また、後方側の天板4も同様に、右側の支柱3における正面視左側の係止孔3aに係止されたブラケット5と、左側の支柱3’における正面視右側の係止孔3aに係止されたブラケット5と、に渡って取付けられている。そのため、支柱3,3’の使用されていない側の係止孔3a,3a,…を利用して別のブラケットを取付けるとともに、什器2外に新たに支柱を配置し、該支柱に別のブラケットを取付けることにより、前記天板4と同一の高さで別の天板を左右方向に増設することができるようになっている(図示略)。また、前後の天板4,4の間には、天板4,4の隙間を塞ぐ閉塞部材6が取付けられており、天板4,4の隙間から物品が落下することが防止されている。
【0021】
図2に示されるように、物品支持装置1は、左右方向に延びる連結部材9に対して取付けられる支持機構10,10と、支持機構10,10の上部に固定支持される平板状に形成された載置板11(物品載置部材)と、から主に構成されている。尚、この物品載置部材は、平板状の載置板11に限られず、物品を載置可能な面を有する箱状のラック等であってもよい。
【0022】
支持機構10,10は、載置板11を支持する左右一対のブラケット部材12,12と、連結部材9を下方側から跨嵌する取付金具13,13(取付部材)と、ブラケット部材12,12と連結部材9との間に介設されるスペーサ部材14,14と、ブラケット部材12,12及び取付金具13,13を固定するためのボルト15,15,…と、から主に構成されている。尚、支持機構10,10同士は同一構成、且つ同一形状であるため、以下、片側の支持機構10の構成のみについて説明する。
【0023】
図2に示されるように、支持機構10を構成するブラケット部材12は、鋼板等の薄板を折り曲げて形成されており、前後方向に延設された載置板11を支持するための支持部12aと、支持部12aの前後両端部から上方側に延びるように折り曲げられた屈曲部12b,12bと、支持部12aの左右両縁から下方側に延びるように折り曲げられた左右一対の延設片部12c,12cと、を有している。このようにブラケット部材12は、薄い金属板を折り曲げ加工することにより形成されているため、軽量化できるとともに、製造コストを抑えることができる。
【0024】
延設片部12c,12cの前後略中央には、連結部材9を跨嵌可能な大きさに切り欠かれたコ字形状の切欠部16,16が形成されており、この左右一対の切欠部16,16によって、連結部材9を上方側から跨嵌する係合部17が形成されている。この切欠部16,16は、延設片部12c,12cの上端側を残して切り欠かれているため、延設片部12c,12cが支持部12aのリブとして機能してブラケット部材12の曲げ強度が保たれている。
【0025】
また、ブラケット部材12の支持部12aには、ブラケット部材12と取付金具13とを接合するための孔18,18と、載置板11にブラケット部材12を取付けるための貫通孔19,19と、が設けられており、載置板11には、各孔18,18,…及び各貫通孔19,19,…とそれぞれ対応する位置にネジ孔20,20,…が形成されている。
【0026】
取付金具13は、鋼板等の薄板から形成されており、連結部材9の下面に配される底片部13aと、底片部13aの前後両端からそれぞれ立ち上がるよう折り曲げられて形成される垂直片部13b,13bと、垂直片部13b,13bのそれぞれ端部を前後方向に向けて水平に折り曲げられる水平片部13c,13cと、から構成されている。この水平片部13c,13cには、ブラケット部材12の支持部12aに形成される孔18,18と連通する連通孔21,21が設けられている。
【0027】
図2及び
図3に示されるように、スペーサ部材14は、下方側に開放するコ字形状となるように鋼板等の薄板が折り曲げ加工されており、連結部材9の上面に配される上片部14aと、上片部14aの前後両縁から下方側に延びる前後片部14b,14bと、を有している。また、前後片部14b,14bは、各下端側が前後方向に弾性変形することが可能となっている。このスペーサ部材14は、後述するようにブラケット部材12の左右の切欠部16,16に渡って内嵌されるようになっている。
【0028】
また、
図3(b)に示されるように、スペーサ部材14のブラケット部材12への組み付け前の自然状態における前後片部14b,14bは、下端側の前後幅W2が上端側の前後幅W1よりも幅広となっており、すなわち、前後片部14b,14bは、自然状態において下方側に向けて漸次拡開するようになっている。
【0029】
また、
図4に示されるように、スペーサ部材14は、その左右幅X1がブラケット部材12における支持部12aの左右幅Y1よりも大きく形成されていることにより、左右に離間する切欠部16,16に渡ってスペーサ部材14を嵌合させることができるようになっている。
【0030】
また、スペーサ部材14は、前後片部14b,14bの下端から外側上方向に折り返して延びる折り返し片部14c,14c(突出部)を備えている。この折り返し片部14c,14cの左右幅X2は、ブラケット部材12の延設片部12c,12cの離間幅Y2よりも若干小さく形成されているため、延設片部12c,12cの間に配置することが可能となっている。尚、突出部は、折り返し片部14c,14cに限られず、例えば、前後片部14b,14bをプレス加工することにより、外側に突出して形成される凸部等であってもよい。
【0031】
次に、物品支持装置1を什器2に取付ける態様について説明する。
図2に示されるように、先ず、ブラケット部材12,12を、その屈曲部12b,12b,…が、載置板11の下面に左右方向に延びて設けられた係止面11a,11a(
図5参照)に係止されるように配置して載置板11とブラケット部材12,12とを前後方向に位置決めする。そして、載置板11のネジ孔20,20,…と、ブラケット部材12,12の貫通孔19,19,…と、を重ね合わせ、固定ボルト22,22,…により緊締することにより、載置板11にブラケット部材12,12を固定する。これにより、ブラケット部材12,12の孔18,18,…と載置板11のネジ孔20,20,…とが対応して位置合わせされる。
【0032】
次いで、スペーサ部材14,14をその折り返し片部14c,14cがブラケット部材12の延設片部12c,12c間に折り返し片部14c,14cが配置されるように切欠部16,16,…に嵌め込む。スペーサ部材14,14の上端側からブラケット部材12の切欠部16,16,…に挿入していくと、前後片部14b,14bの下端側が切欠部16,16,…の内側面との摺接により互いに近づくように弾性変形するようになり、スペーサ部材14を切欠部16,16内に嵌合させた状態において、前後片部14b,14bの下端側がその弾性復元力により切欠部16,16の内側面に圧接するようになっているため、スペーサ部材14が切欠部16,16から落下しないようになっている(
図4(b)参照)。
【0033】
また、各ブラケット部材12の延設片部12c,12c間に折り返し片部14c,14cが配置されるようにスペーサ部材14を取付けることにより、スペーサ部材14が切欠部16,16内に嵌合した状態を保持できる。
【0034】
続いて、
図4に示されるように、ユニット化された載置板11、ブラケット部材12,12、及びスペーサ部材14,14を、什器2の連結部材9における左右方向の任意の位置に上方側から取付ける。このときには、連結部材9の上方位置で前後方向に亘って延びる支持部12a,12aの上に載置板11が支持されているため、連結部材9の前後一方側に載置板11上の物品の重量を偏らせることなく、連結部材9の上面側にバランス良く預けながら載置スペースを広く確保することができる。更に、例え連結部材9の前方又は後方に偏って載置板11上に物品が載置されたとしても、切欠部16,16,…とスペーサ部材14,14とが連結部材9の上方側から跨嵌しており、切欠部16,16,…の前後縁が、スペーサ部材14,14の前後片部14b,14b,…を介して連結部材9の前後面に当接するため、ブラケット部材12,12が連結部材9の周囲に回動することを防止できる。したがって、物品を安定して支持することが可能となる。
【0035】
また、ユニット化された載置板11、ブラケット部材12,12、及びスペーサ部材14,14が、連結部材9に取付けられた際には、各ブラケット部材12,12の切欠部16,16,…が左右に離間した位置でスペーサ部材14,14をそれぞれ介して連結部材9に跨嵌するため、ブラケット部材12,12が連結部材9の周囲に回動することを確実に防止できる。
【0036】
また、スペーサ部材14,14が、ブラケット部材12,12の切欠部16,16,…と連結部材9との間に介在することとなるため、切欠部16,16からの力が連結部材9に直接作用することなく、この力は、スペーサ部材14,14により分散され、切欠部16,16が連結部材9の外周面に局所的に食い込んで損傷することを防止できる。
【0037】
次に、
図5に示されるように、連結部材9を下方側から跨ぐように取付金具13,13を取付ける。このとき、取付金具13,13は、各水平片部13c,13c,…がブラケット部材12,12の各延設片部12c,12c,…間に配置されるようになっている。
【0038】
そして、各水平片部13c,13cの連通孔21,21,…と、それらに対応する各ブラケット部材12,12の孔18,18,…、及び載置板11のネジ孔20,20,…と、にボルト15,15,…を挿入し緊締することにより物品支持装置1の什器2への取付けが完了する。これによれば、切欠部16,16,…及びスペーサ部材14,14と取付金具13,13とが連結部材9の全周を上下から跨嵌した状態で、ブラケット部材12,12が連結部材9に固定されるため、ブラケット部材12,12が連結部材9の周囲に回動することを確実に防止できるとともに、連結部材9にブラケット部材12,12を取付けるための特殊な加工を施す必要が無い。また、ブラケット部材12,12と取付金具13,13とが固定連結されるため、地震等の外力によってブラケット部材12,12が上方に移動しても取付金具13の底片部13aと連結部材9の下端が当接して連結部材9から離脱することを防止できる。
【0039】
尚、前記実施例では、載置板11がブラケット部材12,12の支持部12a,12aに対して固定ボルト22,22,…で固定される態様について説明したが、支持部12a,12aに対して載置板11を溶接等で固着させてもよい。また、載置板11と支持部12a,12aとは固定されるものに限られず、例えば、載置板11に係止溝を形成し、その係止溝にブラケット部材12,12の屈曲部12b,12b,…を挿入することで支持するようにしてもよい。
【0040】
また、取付金具13,13の代わりに、横桟部材にネジ孔等を設け、ブラケット部材12,12をボルト等の固定手段により前記横桟部材に固定してもよいが、製造コストの観点から上記実施例のように取付金具13,13を用いて固定する態様の方が好ましい。
【0041】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0042】
例えば、前記実施例では、載置板11を2つのブラケット部材12,12で支持していたが、物品載置部材の大きさや重さによって用いるブラケット部材12の数を変更してもよい。また、連結部材9は、断面視矩形状を成す態様について説明したが、これに限られず、断面視が矩形以上(例えば五角形等)の多角形であってもよいし、中実の柱でも、下方が開放した断面視コ字状でもよく、要するに前後方向に平面部を有すればよい。例えば、円管の前後方向をプレスにより平坦な平面部を形成したものでもよい。尚、連結部材9は、支柱3,3’の上端のみに限られず、上下に離間して複数設けられてもよく、この複数の連結部材を選択して、物品支持装置1を取付けるようにしてもよい。
【0043】
また、スペーサ部材14は、左右一対の切欠部16,16に渡って内嵌されるようになっているが、これに限られず、切欠部16,16の形状に沿って形成され、その上縁及び前後縁よりも左右に延びる面を有するスペーサ部材を、左右の切欠部16,16にそれぞれ内嵌させてもよい。